JP2002322390A - 活性エネルギー線硬化型プラスチック用水性コーティング剤組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型プラスチック用水性コーティング剤組成物

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JP2002322390A
JP2002322390A JP2001126352A JP2001126352A JP2002322390A JP 2002322390 A JP2002322390 A JP 2002322390A JP 2001126352 A JP2001126352 A JP 2001126352A JP 2001126352 A JP2001126352 A JP 2001126352A JP 2002322390 A JP2002322390 A JP 2002322390A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紫外線等の活性エネルギー線の照射により容易
に硬化し、硬化膜の耐摩耗性及び耐水性、耐薬品性、密
着性等に優れるプラスチック用水性コーティング組成物
の提供。 【解決手段】マレイミド基及びエチレン性不飽和基を有
する重合体(A)及びエチレン性不飽和基を2個以上有す
る化合物(B)を含有してなり、(A)成分及び(B)成分の割
合がこれらの合計量を基準にして、それぞれ5〜70質
量%及び95〜30質量%である活性エネルギー線硬化
型プラスチック用水性コーティング剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線等の活性エ
ネルギー線の照射により硬化可能な活性エネルギー線硬
化型プラスチック用水性コーティング剤組成物に関する
ものであり、本発明の組成物は、塗工性及び硬化性に優
れ、又水性組成物であるため作業環境性に優れ、さらに
その硬化膜は耐摩耗性、耐水性、耐薬品性及び密着性に
優れるため、各種プラスチック基材用のコーティング剤
として有用であり、これらの技術分野において賞用され
得るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチック製品、例えばポリカ
ーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン
テレフタレート及びABS樹脂等は、その軽量性、易加
工性及び耐衝撃性等に優れており、種々の用途に使用さ
れている。しかしながら、これらのプラスチック製品
は、その表面に傷がつき易く、その原料樹脂が本来持つ
透明性又は外観を損なうという欠点があり、耐摩耗性が
要求される多くの分野では、その表面にコーティングが
施される。当該コーティングは、通常ハードコートと呼
ばれ、これに使用されるハードコート用コーティング剤
(以下ハードコート剤という)としては、アクリル系ハ
ードコート剤、シラン系ハードコート剤及びアクリル―
シリコン系ハードコート剤等が知られている。これらの
中でも、アクリル系ハードコート剤は、(メタ)アクリ
レートを含有するもので、紫外線等の活性エネルギー線
照射により硬化が可能であるために、硬化時間が短く優
れた生産性を有し、原料樹脂コストがシラン系ハードコ
ート剤の1/4〜1/8と安価である等の多くの利点が
あり、当該分野で広く使用されている。
【0003】しかしながら、従来のアクリル系ハードコ
ート剤は、高粘度の多官能性アクリレート化合物を含む
ため、スプレー塗装等の塗工方法を採用する場合には、
いわゆる有機溶剤又は反応性希釈剤を配合して低粘度化
する必要があった。ここで使用される反応性希釈剤は、
低分子量の(メタ)アクリレート等であるが、皮膚刺激性
や毒性を有するものが多く、作業環境性に優れていると
は言い難い。一方の有機溶剤の使用は、昨今の環境問題
への関心により、大気汚染の主原因として使用が敬遠さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記課題を解決する組
成物として、水性組成物の検討がなされており、具体的
には、多官能性アクリレート化合物を乳化剤により水分
散させたり、又は化合物構造中に親水性官能基を持たせ
て水溶化する等の方法が提案されている。しかしなが
ら、これらの水性組成物は、得られる硬化膜にさらに高
い耐摩耗性が要求される場合や、さらに優れた耐水性、
耐アルカリ性及び耐溶剤性等の耐薬品性が要求される場
合には不充分なことが多かった。本発明者らは、紫外線
等の活性エネルギー線の照射により容易に硬化し、硬化
膜の耐摩耗性及び耐水性、耐薬品性、密着性等に優れる
プラスチック用水性コーティング組成物を見出すため鋭
意検討を行ったのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために種々の検討を重ねた結果、マレイミド
基及びエチレン性不飽和基を有する重合体と、エチレン
性不飽和基を2個以上有する化合物とを特定量含有する
活性エネルギー線硬化型の水性組成物が有効であること
を見出し本発明を完成した。以下、本発明を詳細に説明
する。尚、本明細書においては、アクリレート及び/又
はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリル
酸及び/又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と、ア
クリロイル基及び/又はメタクリロイル基を(メタ)ア
クリロイル基という。又、酸価の単位はmgKOH/g
であるが、以下単位の記載を省略する。
【0006】
【発明の実施の形態】1.マレイミド基及びエチレン性
不飽和基を有する重合体(A) 本発明は、マレイミド基及びエチレン性不飽和基を有す
る重合体(A)〔以下(A)成分という〕を含有する水性組成
物である。組成物の形態としては、(A)成分が水性媒体
中に溶解又は分散したものが挙げられる。(A)成分にお
けるマレイミド基としては、種々のものがあり、下記式
(1)で表されるものが好ましい。
【0007】
【化1】
【0008】〔但し、式(1)において、R1及びR2はそ
れぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
アルケニル基若しくはアリール基を表すか、又はR1
びR2は一つとなって5員環若しくは6員環を形成する
飽和若しくは不飽和の炭化水素基を表す。〕
【0009】アリール基としてはフェニル基等を挙げる
ことができる。一つとなって5員環若しくは6員環を形
成する不飽和若しくは飽和の炭化水素基としては、基−
CH 2CH2CH2−、基−CH=CHCH2−、基−CH
2CH2CH2CH2−、基−CH2CH=CHCH2−及び
基−CH=CHCH=CH−等が挙げられる。
【0010】R1及びR2としては、一方が水素原子で他
方が炭素数4以下のアルキル基、R 1及びR2の両方が炭
素数4以下のアルキル基、並びにそれぞれが一つとなっ
て炭素環を形成する飽和炭化水素基が、重合体を容易に
製造でき、溶解性、保存安定性に優れ、得られる組成物
の架橋塗膜の耐水性に優れる点で好ましい。さらに、こ
れらの中でも、それぞれが一つとなって炭素環を形成す
る飽和炭化水素基がより好ましく、特に好ましくは基−
CH2CH2CH2CH2−である。マレイミド基の具体例
を以下の式(2)〜式(7)に示す。これらの中でも、溶解
性、保存安定性に優れる点で、式(2)又は式(3)で表され
るマレイミド基が好ましい。
【0011】
【化2】
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】本発明の(A)成分におけるエチレン性不飽
和基としては、種々のものがあり、ビニル基、アリル基
及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられ、硬化性に優
れる点で(メタ)アクリロイル基が好ましい。
【0018】本発明における(A)成分は、種々の方法で
得られた重合体が使用でき、以下の〜に示す方法が
好ましい。即ち、官能基及びマレイミド基を有するプレ
ポリマーを製造しておき、これに当該官能基と反応し得
る官能基を有する化合物を反応させる方法(後記の〜
の方法)、及び官能基を有するプレポリマーを製造し
ておき、これに当該官能基と反応し得る官能基とマレイ
ミド基を有する化合物を反応させる方法(後記の及び
の方法)である。 マレイミド基及び水酸基含有プレポリマーに、エチレ
ン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物(以
下イソシアネート系不飽和化合物という)を付加する方
法。 マレイミド基及び酸性基含有プレポリマーに、エチレ
ン性不飽和基及びエポキシ基を有する化合物(以下エポ
キシ系不飽和化合物という)を付加する方法。 マレイミド基及びエポキシ基含有プレポリマーに、エ
チレン性不飽和基及び酸性基を有する化合物(以下酸性
系不飽和化合物という)を付加する方法。 マレイミド基及びイソシアネート基含有プレポリマー
に、エチレン性不飽和基及び水酸基を有する化合物(以
下水酸系不飽和化合物という)を付加する方法。 マレイミド基及び酸無水物基含有プレポリマーに、水
酸系不飽和化合物を付加する方法。 酸無水物基含有プレポリマーに、マレイミド基及び水
酸基を有する化合物及び水酸系不飽和化合物を付加する
方法。 エポキシ基含有プレポリマーに、マレイミド基及び酸
性基を有する化合物及び酸性系不飽和化合物を付加する
方法。これらの中でも、前記の方法が、容易に(A)成
分を製造することができ好ましい。
【0019】1-1.プレポリマーの製造方法 前記の〜の方法におけるマレイミド基を有するプレ
ポリマーを製造する方法としては、エチレン性不飽和基
及びマレイミド基を有する化合物(以下マレイミド系不
飽和化合物という)と、それぞれ水酸系不飽和化合物
(前記の方法)、酸性系不飽和化合物(前記の方
法)、エポキシ系不飽和化合物(前記の方法)、イソ
シアネート系不飽和化合物(前記の方法)及びエチ
レン性不飽和基及び酸無水物基を有する化合物(以下酸
無水物系化合物という)(前記の方法)を共重合する
ことによりプレポリマーを得ることができる。
【0020】マレイミド系不飽和化合物としては、マレ
イミド基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。マ
レイミド基を有する(メタ)アクリレートの好ましい例
を以下の式(8)に示す。
【0021】
【化8】
【0022】〔但し、式(8)において、R1、R2は前記
と同様の意味を示す。又、R3は炭素数1〜6の直鎖状
又は分岐状アルキレン基を表し、R4は水素原子又はメ
チル基を表し、nは1から6の整数を表す。〕
【0023】水酸系不飽和化合物としては、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート、並びにヒドロキシブチルビニルエーテル
等のヒドロキシアルキルビニルエーテル等が挙げられ
る。
【0024】酸性系不飽和化合物としては、カルボキシ
ル基を有する不飽和化合物、スルホン基を有する不飽和
化合物及びリン酸基を有する不飽和化合物等を挙げるこ
とができる。カルボキシル基を有する不飽和化合物とし
ては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、(メ
タ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸のマイケル付加反
応生成物である2量体以上のオリゴマー、ω- カルボキ
シポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタ
ル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びコ
ハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の
カルボキシル基含有(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。スルホン基を有する不飽和化合物としては、(メ
タ)アクリルアミドジメチルプロパンスルホン酸及びス
チレンスルホン酸等を挙げることができる。
【0025】エポキシ系不飽和化合物としては、グリシ
ジル(メタ)アクリレート及び下記式(9)で表されるシ
クロヘキセンオキサイド基含有(メタ)アクリレート等
のエポキシ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0026】
【化9】
【0027】イソシアネート系不飽和化合物としては、
(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート及び
下記式(10)で表されるジメチル-m-イソプロペニルベン
ジルイソシアネート等が挙げられる。
【0028】
【化10】
【0029】酸無水物系不飽和化合物としては、無水マ
レイン酸及びイタコン酸等を挙げることができる。
【0030】又、前記の方法においては、酸無水物系
不飽和化合物を重合することにより、又前記の方法に
おいては、エポキシ系不飽和化合物を重合することによ
りプレポリマーを得ることができる。
【0031】プレポリマーには、必要に応じてその他の
単量体を共重合させることができる。例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、
酢酸ビニル及び(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレートの具体的としては、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の
アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレ
ート、ベンジル(メタ)アクリレート等の置換アリール
(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)ア
クリレート及び2−エトキシエチル(メタ)アクリレー
ト等のアルコキシ(メタ)アクリレート、イソボロニル
(メタ)アクリレート、並びにアルコキシシリル基含有
(メタ)アクリレートが挙げられる。又、これら単量体
以外にも、マクロモノマー型単量体を使用することがで
きる。これにより(A)成分は、グラフト共重合体又はブ
ロック共重合体となる。マクロモノマー型単量体として
は、ポリシロキサンを有するもの、フッ素系ポリマー鎖
を有するもの等を挙げることができる。
【0032】本発明において、特に耐水性、耐アルカリ
性が要求される用途においては、前記脂環式アルキル
(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。この
場合の好ましい共重合割合は、全単量体に対して0〜8
0質量%である。
【0033】プレポリマーの製造方法としては、前記単
量体を溶液重合法、乳化重合法及び高温連続重合法等の
常法に従い重合して製造することができる。尚、水によ
る分解を受けてしまうイソシアネート系不飽和化合物及
び酸無水物系不飽和化合物を使用しない、前記、及
びのプレポリマーは、溶液重合法、乳化重合法及び高
温連続重合法のいずれの方法でも製造することができ、
イソシアネート系不飽和化合物及び酸無水物系不飽和化
合物を使用する、前記、、及びのプレポリマー
は、溶液重合法及び高温連続重合法で製造することが好
ましい。
【0034】溶液重合法で合成する場合は、使用する原
料単量体を有機溶剤に溶解し、熱重合開始剤を添加し、
加熱攪拌することにより得られる。溶液重合法でラジカ
ル重合により合成する場合は、使用する原料単量体を有
機溶剤に溶解し、熱ラジカル重合開始剤を添加し、加熱
攪拌することにより得られる。又、必要に応じて、重合
体の分子量を調節するために連鎖移動剤を使用すること
ができる。使用される熱重合開始剤の例としては、熱に
よりラジカル種を発生する過酸化物、アゾ化合物、レド
ックス開始剤等が挙げられる。過酸化物の例としては、
過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロペ
ルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミル
ペルオキシド等が挙げられる。アゾ化合物の例として
は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−
ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。レドックス開
始剤の例としては、過酸化水素−鉄(II)塩、ペルオキ
ソ二硫酸塩−亜硫酸水素ナトリウム、クメンヒドロペル
オキシド−鉄(II)塩等が挙げられる。使用される有機
溶剤は、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、メタノー
ル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。連鎖移動剤
としては、ドデシルメルカプタン、キサントゲン酸ジス
ルフィド、ジアゾチオエーテル、2−プロパノール等が
挙げられる。
【0035】又、プレポリマーは、必要に応じて高温連
続重合により製造することもできる。高温連続重合法に
よれば、低分子量で粘度の低いプレポリマーを得ること
ができ、さらに当該重合方法は、熱重合開始剤を用いる
必要がないか、又は熱重合開始剤を用いる場合でも少量
の使用で目的の分子量のプレポリマーが得られるため、
共重合体は熱や光によりラジカル種を発生するような不
純物をほとんど含有しない純度の高いものとなり安定し
た物性が得られるため好ましい。高温連続重合法として
は、特開昭57-502171号、同59-6207号、
同60-215007号等に開示された公知の方法に従
えば良い。例えば、加圧可能な反応器を溶媒で満たし、
加圧下で所定温度に設定した後、単量体及び必要に応じ
て重合溶媒とからなる単量体混合物を一定の供給速度で
反応器へ供給し、単量体混合物の供給量に見合う量の反
応液を抜き出す方法が挙げられる。又、単量体混合物に
は、必要に応じて熱重合開始剤を配合することもでき
る。反応温度は150〜350℃が好ましい。圧力は、
反応温度と使用する単量体混合物及び溶媒の沸点に依存
するもので、反応に影響を及ぼさないが、前記反応温度
を維持できる圧力であればよい。単量体混合物の滞留時
間は、2〜60分であることが好ましい。
【0036】乳化重合の方法としては、常法に従えば良
く、単量体を水性媒体中に乳化剤を使用して分散させ、
重合開始剤の存在下に加熱攪拌する方法、単量体を水性
媒体中に乳化剤を使用して水性乳濁液とし、これを水性
媒体中に添加しつつ、重合開始剤の存在下に加熱攪拌す
る方法等が挙げられる。乳化重合におけるプレポリマー
の製造においては、後記する好ましい分子量に調整する
ために、重合開始剤量を多くしたり、連鎖移動剤を使用
することができる。重合開始剤としては、後記の重合で
挙げられるものが例示され、連鎖移動剤は、前記と同様
のものが挙げられる。
【0037】乳化剤としては、種々のものが使用でき
る。例えば、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸ナトリウム及びアルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム等の陰イオン性乳化剤、並びにポリ
オキシエチレン高級アルコールエーテル及びポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性乳化
剤、ポリカルボン酸系及びポリスルホン酸系等の陰イオ
ン性高分子乳化剤、ポリビニルアルコール等の非イオン
性高分子乳化剤、並びにアクリロイル基、アリル基及び
プロペニル基等のラジカル重合性基を有する反応性乳化
剤等を使用することができる。耐水性が要求される用途
においては、乳化剤による耐水性低下を防止するため
に、反応性乳化剤を使用する方法や、乳化剤を使用せず
重合開始剤切片により粒子を乳化させ重合を行う無乳化
剤重合法が好ましい。
【0038】1-2.重合体の製造方法 前記〜の方法においては、各種官能基を有するマレ
イミド基含有プレポリマーに、それぞれイソシアネート
系不飽和化合物〔前記の方法〕、エポキシ系不飽和化
合物〔前記の方法〕、酸性系不飽和化合物〔前記の
方法〕及び水酸系不飽和化合物〔前記、の方法〕を
付加することにより重合体を得ることができる。又、前
記の方法においては、酸無水物基含有プレポリマー
に、マレイミド基及び水酸基を有する化合物及び水酸系
不飽和化合物を付加し、前記の方法においてはエポキ
シ基含有プレポリマーに、マレイミド基及びカルボキシ
ル基を有する化合物及びカルボキシル系不飽和化合物を
付加することにより重合体を得ることができる。
【0039】イソシアネート系不飽和化合物、エポキシ
系不飽和化合物、カルボキシル系不飽和化合物及び水酸
系不飽和化合物を有する化合物としては、前記と同様の
ものが挙げられる。
【0040】の方法におけるマレイミド基及び水酸基
を有する化合物としては、下記式(11)で表される化合物
等が挙げられる。
【0041】
【化11】
【0042】〔但し、式(11)において、R1、R2は前記
と同様の意味を示す。又、R5は炭素数1〜6の直鎖状
又は分岐状アルキレン基を表す。〕
【0043】の方法で用いるマレイミド基及び酸性基
を有する化合物としては、下記式(12)で表される化合物
等が挙げられる。
【0044】
【化12】
【0045】〔但し、式(12)において、R1、R2は前記
と同様の意味を示す。又、Rは炭素数1〜6の直鎖状
又は分岐状アルキレン基を表す。〕
【0046】いずれの場合においても、有機溶媒中、水
媒体中又は無溶剤で、プレポリマーに各化合物を付加す
ることにより製造することができる。各付加反応の条件
としては、各反応に応じて反応温度、反応時間及び触媒
を選択すれば良い。
【0047】付加反応の後に得られる反応液が、(A)成
分の水性分散体である場合は、そのまま本発明の組成物
の必須成分とすることができる。又、付加反応の後に得
られる反応液が、(A)成分の有機溶剤溶液である場合
は、有機溶剤を蒸留等により除去した後、(A)成分を水
性媒体中で乳化剤を用いて分散させることができる。乳
化剤としては、前記と同様のものを挙げることができ
る。
【0048】(A)成分におけるマレイミド基の割合とし
ては、0.04〜4mmol/gであることが好まし
く、より好ましくは0.2〜3mmol/gである。こ
の割合が0.04mmol/gに満たない場合は、耐水
性、耐摩耗性が不足したり、硬化性が不十分になること
があり、他方4mmol/gを超えると厚膜硬化した場
合、硬化膜が表面だけで進行し、密着性や塗膜平滑性が
不良となることがある。(A)成分におけるエチレン性不
飽和基の割合としては、0.1〜4mmol/gである
ことが好ましい。この割合が0.1mmol/gに満た
ない場合は、耐水性、耐摩耗性が不足したり、硬化性が
不十分になることがあり、他方4mmol/gを超える
と、密着性や塗膜平滑性が不良となることがある。
【0049】(A)成分の数平均分子量は、1000以上
が好ましく、より好ましくは1000〜100万であ
り、特に好ましくは1万〜50万である。この値が10
00に満たないものは、耐摩耗性が不足したり、密着性
が不十分になることがある。分子量が高すぎると、具体
的には100万を超えると、粘度が高くなるため、作業
性が低下したり、塗膜も物性が低下する場合がある。
尚、本発明において、数平均分子量とは、溶媒としてテ
トラヒドロフランを使用し、ゲルパーミュエーションク
ロマトグラフィ(以下GPCと略する)により測定した
分子量をポリスチレンの分子量を基準にして換算した値
である。
【0050】1-2.酸性重合体 本発明においては、(A)成分が、マレイミド基、エチレ
ン性不飽和基及び酸性基を有する重合体(以下酸性重合
体という)又はその塩〔以下酸性重合体(塩)という〕
であることが、耐水性により優れるため好ましい。酸性
基としては、カルボキシル基、スルホニル基及びリン酸
基等が挙げられ、カルボキシル基が好ましい。本発明に
おける酸性重合体としては、種々の方法で得られた酸性
重合体が使用でき、以下の(1)〜(6)に示す方法で得られ
たものが好ましい。 (1)マレイミド基及び酸性基を有するプレポリマーに、
エポキシ系不飽和化合物を付加する方法。 (2)マレイミド基及びエポキシ基を有するプレポリマー
に、酸性系不飽和化合物を付加させ、この反応で生成す
る水酸基に酸無水物を付加する方法。 (3)マレイミド基、水酸基及び酸性基を有するプレポリ
マーに、イソシアネート系不飽和化合物を付加する方
法。 (4)マレイミド基、イソシアネート基及び酸性基を有す
るプレポリマーに、水酸系不飽和化合物を付加する方
法。 (5)マレイミド基及び酸無水物基を有するプレポリマー
に、水酸系不飽和化合物を付加する方法。 (6)酸無水物基を有するプレポリマーに、マレイミド基
及び水酸基を有する化合物並びに水酸系不飽和化合物を
付加する方法。 これらの中でも、前記(1)の方法が、容易に酸性重合体
を製造することができ好ましい。
【0051】1-2-1.プレポリマーの製造方法 前記の(1)〜(5)の方法におけるマレイミド基を有するプ
レポリマーを製造する方法としては、マレイミド系不飽
和化合物と、それぞれ酸性系不飽和化合物〔前記(1)の
方法〕、エポキシ系不飽和化合物〔前記(2)の方法〕、
水酸系不飽和化合物及び酸性系不飽和化合物〔前記(3)
の方法〕、イソシアネート系不飽和化合物及び酸性系不
飽和化合物〔前記(4)の方法〕、並びに酸無水物系不飽
和化合物〔前記(5)の方法〕を共重合することによりプ
レポリマーを得ることができる。これら不飽和化合物と
しては、前記と同様のものが挙げられる。
【0052】プレポリマーには、必要に応じてその他の
単量体を共重合させることができる。その他の単量体と
しては、前記と同様のものを挙げることができる。
【0053】プレポリマーの製造方法としては、原料単
量体を溶液重合法、乳化重合法及び高温連続重合法等の
常法に従い重合して製造することができる。尚、プレポ
リマーの製造において、水による分解を受けてしまうイ
ソシアネート系不飽和化合物及び酸無水物系不飽和化合
物を使用しない、前記(1)及び(2)製造方法においては、
溶液重合法、乳化重合法及び高温連続重合法のいずれも
採用することができ、イソシアネート系不飽和化合物を
使用する前記(3)〜(6)の製造方法においては、溶液重合
法及び高温連続重合法を採用することが好ましい。但
し、乳化重合においては、酸性系不飽和化合物として水
溶性が大きいものを使用した場合、重合が不安定になっ
たり、酸性系不飽和化合物がポリマー粒子内に取り込ま
れず主に水相で重合することがある。従って、乳化重合
法を採用する場合は、使用する酸性系不飽和化合物とし
ては、メタクリル酸程度の親油性を有するものが好まし
い。
【0054】溶液重合法、高温連続重合法及び乳化重合
法としては、前記と同様の方法を挙げることができる。
【0055】本発明においては、重合安定性をより向上
させるために、耐水性、耐薬品性等の物性を損わない範
囲内で、組成物に、さらにその他の乳化剤を併用するこ
とができる。その他の乳化剤としては、前記したものと
同様のものを挙げることができる。
【0056】1-2-2.酸性重合体の製造方法 前記(1)〜(5)の方法においては、各種官能基を有するマ
レイミド基含有プレポリマーに、それぞれエポキシ系不
飽和化合物〔前記(1)の方法〕、酸性系不飽和化合物及
び酸無水物〔前記(2)の方法〕、イソシアネート系不飽
和化合物〔前記(3)の方法〕、水酸系不飽和化合物〔前
記(4)、(5)の方法〕を付加することにより酸性重合体を
得ることができる。又、前記(6)の方法においては、酸
無水物基含有プレポリマーに、マレイミド基及び水酸基
を有する化合物を付加することにより酸性重合体を得る
ことができる。これら不飽和化合物としては、前記と同
様のものが挙げられる。
【0057】プレポリマーの製造又は不飽和化合物の付
加反応において、水による分解を受けてしまうイソシア
ネート系不飽和化合物及び酸無水物系不飽和化合物を使
用することのない、前記(1)及び(2)製造方法において
は、有機溶媒中、水媒体中又は無溶剤で、プレポリマー
に各不飽和化合物を付加することにより酸性重合体を製
造することができる。又、イソシアネート系不飽和化合
物及び酸無水物系不飽和化合物を使用する前記(3)〜(6)
の製造方法においては、有機溶媒中又は無溶剤で、プレ
ポリマーに各不飽和化合物を付加することが好ましい。
各付加反応の条件としては、各反応に応じて反応温度、
反応時間及び触媒を選択すれば良い。
【0058】酸性重合体の重量平均分子量は、1,00
0〜500,000が好ましく、より好ましくは2,0
00〜100,000である。この値が1000より小
さい場合は、硬化膜の強度や耐水性が不十分になってし
まうことがあり、他方、この値が500,000を超え
る場合は、粘度が高くなりすぎ、作業性が低下したり、
塗工性が低下することがある。
【0059】酸性重合体の酸価は20〜400であるこ
とが好ましく、より好ましくは40〜200である。酸
価が20に満たない場合は、分散安定性が低下すること
があり、酸価が400を超えると硬化膜の耐水性や耐ア
ルカリ性が低下してしまうことがある。共重合体を構成
する単量体として、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びスチ
レン等の疎水性の強い単量体を使用する場合は、酸価が
100〜400であることが好ましい。
【0060】本発明の組成物においては、酸性重合体に
おける酸性基の一部又は全部をアルカリ性化合物により
中和し、酸性重合体の塩として、水性媒体中に溶解又は
分散させて、水性組成物として使用することが好まし
い。これより得られる水性組成物が安定性に優れるもの
となる。
【0061】酸性重合体の塩とする方法としては、プレ
ポリマーの段階でも、重合体とした後でも良いが、プレ
ポリマーの段階において、後記するアンモニア又は有機
アミンを使用して重合体の塩とすることが、特にエポキ
シ系不飽和化合物の付加反応における付加触媒ともなる
ため好ましい。溶液重合により得られたプレポリマー、
又は有機溶剤中で不飽和化合物を付加して得られた重合
体を塩とする方法としては、常法に従えば良い。例え
ば、水性媒体中へ攪拌下にプレポリマー又は重合体を添
加する方法、プレポリマー又は重合体をアルカリ性化合
物により中和してプレポリマー又は重合体の塩とした
後、これを水性媒体中へ攪拌下に添加する方法等が挙げ
られる。
【0062】乳化重合法により得られたプレポリマー、
又はプレポリマーの水性分散液中で不飽和化合物を付加
して得られた重合体を塩とする方法としては、重合反応
又は付加反応終了後に直接アルカリ性化合物を添加し
て、プレポリマー又は重合体の塩とすることができる。
【0063】アルカリ性化合物としては、アンモニア、
有機アミン、並びに水酸化ナトリウム及び水酸化カリウ
ム等の無機塩基等を挙げることができる。これらの中で
も、乾燥時に硬化膜中から蒸発飛散し、最終的に得られ
る硬化膜が耐水性に優れるため、アンモニア又は低分子
量の有機アミンが好ましい。低分子量有機アミンとして
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチ
ルアミン等のトリアルキルアミン、並びにN,N−ジメ
チルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン
及びトリエタノールアミン等のヒドロキシアルキルアミ
ン等が挙げられる。
【0064】組成物に、後記する(メタ)アクリロイル
基を有する化合物を配合する場合は、上記アミンの中で
も(メタ)アクリロイル基に付加することが無い3級ア
ミンを使用することが好ましい。さらに、N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のエチレ
ン性不飽和基を有するアミンが、架橋反応時に反応し、
架橋構造に取り込まれるため塗膜中に塩として残留して
も耐水性等の物性を低下することがないため好ましい。
【0065】酸性重合体の中和割合としては、重合体中
の酸性基の全量に対して、10〜100モル%が中和さ
れていることが好ましく、より好ましくは30〜100
モル%である。この割合が10モル%に満たない場合
は、共重合体が水系媒体中に溶解又は分散し難くなる場
合がある。アルカリ性化合物の添加割合としては、同様
に重合体中の酸性基の全量に対して、10〜100モル
%が好ましく、より好ましくは30〜100モル%であ
る。この割合が10モル%に満たない場合は、前記と同
様に、重合体が水性媒体中に溶解又は分散し難くなる場
合があり、他方100モル%を越える場合は、特にアル
カリ性化合物としてアンモニア又はアミンを使用した場
合、得られる水系組成物に臭気が残る場合がある。
【0066】2.エチレン性不飽和基を2個以上有する
化合物(B) 本発明の組成物には、必須成分として、2個以上のエチ
レン性不飽和基を有する化合物〔以下(B)成分という〕
を配合する。当該化合物としては、2個以上の(メタ)
アクリロイル基を有する化合物が好ましく、その例とし
ては、モノマー及びオリゴマーが挙げられる。
【0067】2-1.モノマー モノマーの例としては、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート及びプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びトリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の低分
子量ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート
又はそのアルキレンオキシド変成体、あるいはイソシア
ヌール酸アルキレンオキシド変成体のジ(メタ)アクリ
レートなどの2官能性(メタ)アクリレート類;トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールジ又はトリ(メタ)アクリレート又はペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート及びジ
ペンタエリスリトールペンタ又はヘキサ(メタ)アクリ
レート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート又はそ
のアルキレンオキサイド変成体あるいはイソシアヌール
酸アルキレンオキシド変成体のジ(メタ)アクリレート
などの3個以上の(メタ)アクリロイル基をもつ多官能
性(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
【0068】2-2.オリゴマー オリゴマーの例としては、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート及びポリエーテル(メタ)アクリレー
トが挙げられる。
【0069】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
としては、ポリオールと有機ポリイソシアネート反応物
に対して、さらにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレ
ートを反応させた反応物等が挙げられる。ここで、ポリ
オールとしては、低分子量ポリオール、ポリエチレング
リコール及びポリエステルポリオール等があり、低分子
量ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、ポリエ
ーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール及
びポリプロピレングリコール等が挙げられ、ポリエステ
ルポリオールとしては、これら低分子量ポリオール又は
/及びポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク
酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸
等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分との反応物が挙
げられる。有機ポリイソシアネートとしては、トリレン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソ
ホロンジイソシアネート等が挙げられる。ヒドロキシル
基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0070】ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴ
マーとしては、ポリエステルポリオールと(メタ)アク
リル酸との脱水縮合物が挙げられる。ポリエステルポリ
オールとしては、エチレングリコール、ポリエチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及
びトリメチロールプロパン等の低分子量ポリオール、並
びにこれらのアルキレンオキシド付加物等のポリオール
と、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等
の酸成分とからの反応物等が挙げられる。
【0071】エポキシアクリレートは、エポキシ樹脂に
(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸を付加反応さ
せたもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキ
シ(メタ)アクリレート、フェノール又はクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレー
ト及びポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)
アクリレート等が挙げられる。
【0072】ポリエーテル(メタ)アクリレートとして
は、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及
びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等
のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート又
はそのアルキレンオキシド変成体等が挙げられる。
【0073】(B)成分としては、特に3個以上の(メ
タ)アクリロイル基を有する化合物のモノマー又はオリ
ゴマーを主成分とするものが好ましい。具体的な成分比
としては、(メタ)アクリロイル基を3個以上有する化
合物を(B)成分全量を基準として80質量%以上含むこ
とが好ましい。この割合が80重量%未満であると、得
られる硬化膜の耐摩耗性・耐水性等の性能が低下するこ
とがある。
【0074】3.光重合開始剤 本発明の組成物は、(A)成分のマレイミド基により、紫
外線等の活性エネルギー線の照射により硬化させる場合
においても、光重合開始剤の配合なしに優れた硬化性を
有するものである。本発明の組成物には、さらなる硬化
性の向上させることを目的として、耐候性を損なわない
範囲で光重合開始剤を配合することができる。
【0075】光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及び
ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとその
アルキルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセ
トフェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−
1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリ
ノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン、2−メチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−タ
ーシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラ
キノン及び2−アミルアントラキノン等のアントラキノ
ン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,
4−ジイソピルチオキサントン等のチオキサントン、ア
セトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケ
タール等のケタール、ベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン、並びにキサントン等がある。これら光重合開始剤
は、単独で使用することも、安息香酸系、アミン系等の
光重合開始促進剤と組み合わせて使用することもでき
る。これら光重合開始剤の好ましい配合割合は、組成物
100質量部に対して5質量部以下で、より好ましくは
2質量部以下である。
【0076】4.製造方法 本発明の組成物は、(A)成分及び(B)成分を必須とするも
のであり、(A)成分の割合としては、(A)成分と(B)成分
の合計量を基準として(A)成分が5〜70質量%である
必要があり、好ましくは10〜50質量%であり、一方
(B)成分の割合としては、30〜95質量%である必要
があり、好ましくは50〜90質量%である。(A)成分
の割合が5質量%に満たないと、硬化性が大幅に低下し
たり、組成物が高粘度となり塗工し難くなり、他方70
質量%を超えると、硬化物の耐摩耗性や耐水性等の性能
が劣る。
【0077】本発明の組成物は水性組成物であり、組成
物中の(A)成分及び(B)成分の割合は、20〜70質量%
であることが好ましく、より好ましくは30〜60質量
%である。(A)成分及び(B)成分の割合が20質量%に満
たないと、基材に塗工後の乾燥に時間を要したり、乾燥
が不十分になったりすることがあり、70質量%を超え
ると組成物の安定性が劣る場合がある。
【0078】本発明の組成物の製造方法は、(A)成分と
(B)成分を、水性媒体中で常法に従い混合すれば良く、
好ましい製造方法としては、(A)成分の水性分散体攪拌
中に、(B)成分を滴下混合する方法が最終的に得られる
組成物の安定性に優れるため好ましい。
【0079】本発明の組成物に光重合開始剤を添加する
場合の添加方法としては、光重合開始剤を、(A)成分又
は(A)成分の水性分散体に添加しても、(B)成分に添加し
溶解しても、水性分散している組成物に添加溶解しても
良い。固体で特に水に対する溶解性の小さい光重合開始
剤である場合、(B)成分に添加溶解することが、光重合
開始剤の溶解性に優れるため好ましい。
【0080】5.その他の成分 本発明の組成物は、電子線又は紫外線等の活性エネルギ
ー線の照射により架橋可能なものであり、そのままで使
用することも、種々の成分を配合して使用することもで
きる。以下に、その成分例を挙げるが、その配合方法に
ついては、常法に従えば良い。
【0081】又本発明の組成物には、硬化膜の密着性及
び柔軟性を調整する目的で、必要に応じて、エチレン性
不飽和基を1個有する化合物を配合することもできる。
エチレン性不飽和基を1個有する化合物としては、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)
アクリレート等のフェノールのアルキレンオキシド付加
物の(メタ)アクリレート、又はそのハロゲン核置換
体;エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メ
トキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート及
びトリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート
等のグリコールのモノ(メタ)アクリレート;並びにN
−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN
−ビニル化合物等が挙げられる。
【0082】2個以上の(メタ)アクリロイル基を有す
る化合物又は/及びエチレン性不飽和基を1個有する化
合物は、得られた重合体を含む水性分散液中に、攪拌下
に添加することにより、分散安定化される。
【0083】本発明において、2個以上の(メタ)アク
リロイル基を有する化合物又は/及びエチレン性不飽和
基を1個有する化合物を使用する場合、特に液状のもの
を選択した場合において、これらの化合物は成膜助剤と
して作用する。即ち活性エネルギー線の照射により重合
するまでは、低分子量化合物であって、重合体粒子内に
入り込み膨潤させて粒子間の間の融着を促進させる。さ
らに、活性エネルギー線の照射により、重合体となり被
膜成分の一部を形成するため、通常の成膜助剤のように
残留が問題となることはない。従って特に低い成膜温度
が要求される用途では有利となる。
【0084】又、本発明の組成物には、必要に応じて硫
酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー及び炭酸カルシ
ウム等の充填剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシア
ニン・グリーン、酸化チタン及びカーボンブラック等の
着色用顔料、ブチルカルビトール、ブチルカルビトール
アセテート、2,2,4−トリメチルペンタンジオール
−1,3−モノイソブチレート(製品名:テキサノー
ル、CS−12)等の成膜助剤、密着性付与剤及びレベ
リング剤、消泡剤等の各種添加剤、並びにハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジ
ンン及びN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアル
ミニウム塩等の重合禁止剤を配合することもできる。こ
れらを配合する場合の配合割合としては、(A)成分及び
(B)成分の合計量100質量部に対して、100質量部
以下であることが好ましい。重合禁止剤を配合する場合
の配合割合としては、組成物中に10質量ppm〜2質
量%であることが好ましい。
【0085】6.活性エネルギー線硬化型プラスチック
用水性コーティング剤組成物 本発明の組成物は、プラスチック基材と高い密着性を示
し、耐摩耗性に優れるため、各種プラスチック基材用の
コーティング剤として好適に使用することができる。本
発明の組成物が適用できる基材としては、ポリカーボネ
ート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフ
タレート、ABS樹脂及びポリ塩化ビニル等の成形樹脂
加工品(プラスチック)等を挙げることができる。
【0086】本発明の組成物の使用方法としては、基材
に対して組成物を塗装し、乾燥により水分を蒸発させた
後、活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。
塗装する方法としては、スプレー、ロールコーター、フ
ローコーター、ディッピング及び刷毛塗り等の従来公知
の方法を使用すればよい。
【0087】活性エネルギー線を照射する前には、塗装
面を加熱して、分散媒である水、及びアルカリ性化合物
としてアンモニア又は有機アミンを使用した場合はこれ
らを、蒸発飛散させることが好ましい。これにより、被
膜中に水分が残った場合の膜強度や透明性の低下、さら
にアンモニア又は有機アミンが被膜に残留した場合の臭
気及び耐候性の低下を防止することができる。
【0088】本発明の組成物を活性エネルギー線の照射
により架橋させる場合は、紫外線、X線及び電子線等が
挙げられ、安価な装置を使用できることから紫外線を使
用することが好ましい。紫外線により硬化させる場合の
光源としては、様々なものを使用することができ、例え
ば高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンラン
プ、無電極放電ランプ及びカーボンアーク灯等が挙げら
れる。活性エネルギー線の照射方法も常法に従えば良
い。
【0089】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明する。尚、以下において、%は質量%を、部は質量
部を意味する。使用した略号を以下に示す。 ・THPI;3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドエチル
アクリレート ※下記式(13)の化合物
【0090】
【化13】
【0091】・MMA;メチルメタクリレート ・CHA;シクロヘキシルアクリレート ・MAA;メタクリル酸 ・OTG;チオグリコール酸オクチル ・TEA;トリエチルアミン ・GMA;グリシジルメタクリレート
【0092】○重合体A−1の製造 攪拌機、温度計及び冷却器を備えたフラスコに、イオン
交換水145部を仕込み、ウォーターバスにセットして
窒素を吹き込みながら内温を80℃とした。次いで重合
開始剤の過硫酸アンモニウム1部を、イオン交換水3部
に溶解させて添加した。添加後5分後、表1に示す組成
の単量体及び連鎖移動剤からなる混合液100部を、8
0℃で2時間かけて滴下し、滴下終了後も80℃で1時
間維持した。その後、t−ブチルヒドロペルオキシド
0.1部をイオン交換水2部で希釈して投入し、さらに
その5分後にハイドロサルファイトナトリウム0.3部
をイオン交換水4部に溶解して投入し、1時間内温を8
0℃に維持した。その後、イオン交換水30部、TEA
5部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.05部
を反応液に投入して1時間攪拌し、重合体の中和を行っ
た。尚、TEAは、この後行われる付加反応の触媒とし
ても作用する。反応器内に凝集物が生成していないこと
及び内温が80℃で安定したことを確認した後、さら
に、GMA16.5部を投入し、内温80℃で2時間付
加反応を行い重合体A−1が水に溶解又は分散した液
(以下水性液体という)を得た。この水性液体の性状
は、固形分38.5%(155℃で30分加熱処理した
ときの不揮発性分の割合、以下同じ)、pH7.4、粘
度290mPa・s(BM型粘度計、60rpm、25
℃で測定。以下同じ)であった。重合体A−1の水性液
体について、ガスクロマトグラフィー(以下GCとい
う)による分析を行ったところ、未反応GMA及びGM
Aの水付加生成物のピークは確認されなかった。又、水
性液体を希塩酸処理し、常法に従い重合体A−1を単離
し、単離した重合体A−1について1H−NMRを測定
したところ、5.6及び6.2ppmに不飽和二重結合
炭素に結合したプロトンのピークが確認された。その積
分強度は、ほぼGMA付加率100%に相当するもので
あった。GC及び1H−NMRよりGMAの付加率はほ
ぼ100%であることが証明される。
【0093】○重合体A−2の製造 単量体、連鎖移動剤、TEA及びGMAを表1の通り変
更する以外は、実施例1と同様の操作を行い、重合体A
−2の水性液体を得た。この水性液体の固形分は36.
2%、pHは7.0、粘度は102mP・sであった。
【0094】○重合体B−1の製造 単量体、連鎖移動剤、TEA及びGMAを、表1に示す
組成にする以外は実施例1と同様の方法で重合を行い、
重合体B−1の水性液体を得た。この水性液体の固形分
は38.5%、pHは7.2、粘度は198mP・sで
あった。
【0095】○重合体B−2の製造 単量体、連鎖移動剤及びTEAを、表1に示す組成に変
更し、GMAの付加反応を行わないこと以外は実施例1
と同様の方法で重合を行い、重合体B−2の水性液体を
得た。この水性液体の固形分は34.9%、pHは6.
9、粘度は78mP・sであった。
【0096】
【表1】
【0097】○実施例1 実施例1で得られた重合体A−1の水性液体に、攪拌下
でアロニックスM−400〔ジペンタエリスリトールの
ペンタアクリレート(約20質量%)とヘキサアクリレ
ート(約80質量%)の混合物、東亞合成(株)製、以
下M−400という〕及びアロニックスM−240〔テ
トラエチレングリコールジアクリレート、東亞合成
(株)製、以下M−240という〕を表2の配合割合と
なるように添加した。これに最終固形分が40%となる
ようにイオン交換水を追加してさらに攪拌した結果、M
−400とM−240が重合体A−1のトリエチルアミ
ン塩によって安定に乳化分散された水系エマルションを
得た。
【0098】得られた組成物をバーコーターにより乾燥
塗膜の厚みが10μmとなるように基材に塗布した。塗
布基材は、特に記載しない限り、ポリメチルメタクリレ
ート板を用いた。塗布後、直ちに60℃で5分乾燥し、
さらに以下の条件で紫外線を照射した。 ・ランプ:80W/cm集光型高圧水銀ランプ ・ランプ高さ:10cm ・コンベアースピード:10m/min ・ランプ通過回数:塗膜表面のべた付きがなくなるまで 得られた、硬化膜について、下記(1)〜(9)について評価
した。評価結果を表2に示す。
【0099】(1)硬化性 塗膜表面のべた付きがなくなるまでのランプ通過回数を
示した。数字の小さい方が硬化性が良好である事を表
す。
【0100】(2)鉛筆硬度 得られた硬化膜について、「JISK5400」に従い
手かき評価した。
【0101】(3)耐摩耗性 硬化膜について、スチールウール#000を用いて、荷
重500g、毎秒1往復の条件でこすり、硬化膜表面に
傷が生じるまでの回数により、下記の4段階で評価し
た。 ◎:10回以上硬化膜に異常無し。 ○:10回にてわずかに傷の発生あるいは光沢の変化が
見られる。 △:3回以上10回未満にて傷の発生が見られる。 ×:3回未満にて傷の発生が見られる。
【0102】(4)耐水性 硬化膜上に蒸留水を乗せて、6時間静置した後に拭き取
り、硬化膜を目視により観察し、以下の4段階で評価し
た。 ◎:硬化膜に異常無し。 ○:わずかに光沢の変化が見られる。 △:硬化膜に、白化、割れ、浮き等の明らかな異常が見
られる。 ×:静置直後から液滴周囲の硬化膜に浮きが生じ、液滴
が拡散する。
【0103】(5)耐酸性 試験液として0.1N塩酸水溶液を用いる以外は、(4)
と同様の方法により評価した。
【0104】(6)耐アルカリ性 試験液として2%水酸化ナトリウム水溶液を用いる以外
は、(4)と同様の方法により評価した。
【0105】(7)耐溶剤性 ガラス板上に作成した硬化膜について、アセトンを染み
込ませた綿棒を使用して、荷重500g、毎秒1往復の
条件で得られた硬化膜の表面をこすり、硬化膜表面に白
化又は剥がれ等の異常が生じるまでの回数により、下記
の4段階で評価した。 ◎:100往復後、硬化膜に異常なし。 ○:20往復以上100往復未満で硬化膜に異常発生。 △:20往復以上50往復未満で硬化膜に異常発生。 ×:20往復未満で硬化膜に異常発生。
【0106】(8)密着性 得られた硬化膜に、カッターナイフにより1mmの幅で
碁盤目カットを入れて正方形の区画を100個作り、そ
の表面に市販セロハンテープ(ニチバン株式会社製)を
圧着させてから剥離して、残存した碁盤目の数で示し
た。
【0107】(9)臭気 紫外線照射硬化10分後の硬化膜の臭いを嗅ぎ、以下の
3段階で評価した。 ○:臭わない。 △:わずかに臭う。 ×:明らかに臭う。
【0108】○実施例2〜6 表2に示す組成とする以外は、実施例1と同様の方法に
よりプラスチック用水性コーティング剤組成物を製造し
た。得られた組成物を実施例1と同様の方法で評価し
た。それらの結果を表2に示す。
【0109】
【表2】
【0110】○比較例1〜6 表3に示す組成とする以外は、実施例1と同様の方法に
よりプラスチック用水性コーティング剤組成物を製造し
た。得られた組成物を実施例1と同様の方法で評価し
た。それらの結果を表3に示す。
【0111】
【表3】
【0112】
【発明の効果】本発明の組成物は、活性エネルギー線の
照射による硬化性に優れ、その硬化膜が、耐水性及び耐
薬品性、塗工性に優れ、特に耐摩耗性に優れるものであ
り、プラスチック用コーティング剤として有用なもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 耕太郎 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1東亞 合成株式会社高分子材料研究所内 Fターム(参考) 4J038 FA011 FA012 FA151 FA152 FA231 FA232 FA251 FA252 FA261 FA262 FA271 FA272 FA281 FA282 GA01 GA06 GA08 GA13 GA14 KA03 NA04 NA11 NA27 PA17 PC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マレイミド基及びエチレン性不飽和基を有
    する重合体(A)及びエチレン性不飽和基を2個以上有す
    る化合物(B)を含有してなり、(A)成分及び(B)成分の割
    合がこれらの合計量を基準にして、それぞれ5〜70質
    量%及び95〜30質量%である活性エネルギー線硬化
    型プラスチック用水性コーティング剤組成物。
  2. 【請求項2】前記(A)成分が、マレイミド基、エチレン
    性不飽和基及び酸性基を有する重合体又はその塩である
    請求項1記載の活性エネルギー線硬化型プラスチック用
    水性コーティング剤組成物。
  3. 【請求項3】前記(B)成分が、(メタ)アクリロイル基
    を3個以上有する化合物を(B)成分の全量に対して80
    質量%以上含有してなるものである請求項1又は請求項
    2記載の活性エネルギー線硬化型プラスチック用水性コ
    ーティング剤組成物。
  4. 【請求項4】さらに光重合性開始剤を含有してなる請求
    項1〜請求項3のいずれかに記載の記載の活性エネルギ
    ー線硬化型プラスチック用水性コーティング剤組成物。
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