JP2002322275A - ポリアミド酸エステルおよびポリイミドの製造方法 - Google Patents
ポリアミド酸エステルおよびポリイミドの製造方法Info
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Abstract
ンと酸二無水物との組み合わせであっても、酸性副生物
を得ることなく速やかに高分子量のポリイミドおよび、
その前駆体となるポリアミド酸エステルを得るための新
規な製造法を提供する。 【解決手段】 テトラカルボン酸二無水物とジアミンと
を反応させる際に、シリルアミド系シリル化剤を用い
る。
Description
ける液晶配向膜やカラーフィルター用保護膜、また半導
体素子における保護膜、絶縁膜さらには光通信用の材料
などへ使用される、ポリイミドおよび、その前駆体とな
るポリアミド酸エステルの新規な製造方法に関する。
械的強度、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性のために、液晶表
示素子や半導体素子における保護材料、絶縁材料などの
電子材料として広く用いられている。また最近では光通
信用の材料としても用いられている。しかし、近年のこ
れら分野の発展は目覚ましく、それに対応して、用いら
れる材料に対しても益々高度な特性が要求されるように
なっている。即ち単に耐熱性に優れるだけでなく、用途
に応じた性能を多数あわせもつことが期待されている。
とりわけ脂肪族酸二無水物を構成単位とするポリイミド
はその透明性、低誘電率などの優れた特性から近年活発
に検討されている。
酸二無水物を反応させることによりポリアミド酸とした
のち熱もしくは触媒を用いることにより脱水環化し対応
するポリイミドとすることができる。
水物は反応性が各々異なることから適切な組み合わせを
選択しないと製造上の問題が生じる。たとえば特定の脂
肪族酸二無水物との組み合わせでは重合反応が著しく遅
く所望の重合度が得られなかったり、脂肪族ジアミンを
用いた場合には対応するアミド酸と塩を形成し、その塩
の溶解性が低い場合、反応が停止してしまう。また、形
成した塩が消失するまで攪拌を続けるため、通常の重合
に比べ反応に長時間要することが一般的であった。
のような検討がなされてきた。芳香族ジアミンの反応性
を高める目的では、特開昭62-226987号公報には2つの
アミノ基をシリル化する方法が提案されている。また特
開昭62-318号公報にはこの方法を用いた芳香族ポリアミ
ドの製造法が提案されている。また芳香族酸二無水物と
シリル化芳香族ジアミンからの芳香族-芳香族ポリイミ
ド合成はUSP3303157(1967)や学術文献(Korshakら、マ
クロモレキュラーヘミー、184巻、235(1983))に記載
されている。芳香族酸二無水物とシリル化脂肪族ジアミ
ンからの芳香族-脂肪族ポリイミドの合成は学術文献
(大石らジャーナルオブフォトポリマーサイエンスアン
ドテクノロジ、12巻、217(1999))に記載がある。ま
た脂肪族ジアミンを用いるポリイミド合成では、前述の
塩形成を回避する目的で対応する特定の脂肪族酸二無水
物をジメチルエステルとしたのち酸クロリドに導き重合
する方法が提案されている(長谷川ら、ハイパフォーマ
ンスポリマー、10巻、11(1998))。さらに特開2001-7276
8号公報においては脂肪族酸二無水物とビスシリル化ジ
アミンとの組み合わせよりなるポリイミドの製造法が提
案されている。この方法を利用して脂肪族−脂肪族ポリ
イミドが合成されている(上田ら、ケミストリーレター
ズ、450(2000))。
イミドの製造法はその優れた重合反応性から多数知られ
ている。しかしながら実用的見地からは十分なものとは
いえなかった。これは用いるシリル化ジアミンを一度単
離精製するため操作が煩雑であり、またシリル化ジアミ
ンの反応性が高いため、単離により速やかに加水分解が
進行し純度低下するなどの問題によるものであった。
化ジアミンを単離することなくin-situで反応させるこ
とが理想的である。この点に着目し、これまで芳香族ジ
アミンにクロロシラン系シリル化剤であるトリメチルシ
リルクロリドを作用させ、発生したビスシリル化ジアミ
ンと芳香族酸クロリドをin-situで作用させることによ
るポリアミド合成が報告されている(Lozanoら、マクロ
モレキュールズ、30巻、2507(1997))。また、芳香族酸
二無水物と芳香族ジアミンにトリメチルシリルクロリド
を用いるポリイミドの合成が知られている(Ayalaら、
ジャーナルオブポリマーサイエンス・ポリマーケミスト
リー、37巻、3377(1997))。しかしながら本反応では
塩化水素が副生するなどまだ実用的とは言えなかった。
に鑑みなされたものであって、通常の製造方法では重合
が困難なジアミンと酸二無水物との組み合わせであって
も、酸性副生物を得ることなく速やかに高分子量のポリ
イミドおよび、その前駆体となるポリアミド酸エステル
を得るための新規な製造方法を提供しようとするもので
ある。
決するため鋭意検討を行った結果、酸二無水物とジアミ
ンとを反応させる際に、シリルアミド系シリル化剤を用
いることにより、上記の目的を達成できることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
有機基を表す。)で表されるテトラカルボン酸二無水物
と、一般式(2)
表す。)で表されるジアミンと、シリルアミド系シリル
化剤とを、有機溶媒中反応させて、一般式(3)
を構成する4価の有機基であり、R2はジアミンを構成
する2価の有機基であり、R3は1価の有機珪素基であ
り、mは正の整数である。)で表される繰り返し単位を
含有し、対数粘度が0.05〜5.0dl/g(温度30℃の有機溶
媒中、濃度0.5g/dl)であるポリアミド酸エステルを製
造する、ポリアミド酸エステルの製造方法であり、該ポ
リアミド酸エステルを環化反応させて、一般式(5)
有機基であり、R2はジアミンを構成する2価の有機基
であり、mは正の整数である。)で表される繰り返し単
位を含有するポリイミドを製造する、ポリイミドの製造
方法であり、一般式(1)で表されるテトラカルボン酸
二無水物と、一般式(2)で表されるジアミンと、シリ
ルアミド系シリル化剤とを有機溶媒中反応させて、一般
式(5)で表される繰り返し単位を含有するポリイミド
を製造する、ポリイミドの製造方法である。
ルボン酸二無水物は、通常ポリイミドの合成に使用され
るテトラカルボン酸二無水物であり、特に限定されるも
のではない。
無水物としては、ピロメリット酸二無水物、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−アントラセンテトラカルボン
酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシ
フェニル)エーテル酸二無水物、3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,
4-ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ビス
(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、
2,2−ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパ
ン酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2,2−ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プ
ロパン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニ
ル)ジメチルシラン酸二無水物、ビス(3,4-ジカル
ボキシフェニル)ジフェニルシラン酸二無水物、2,
3,4,5,−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、
2,6−ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ピリジ
ン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物な
どが挙げられる。
しては、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン
酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシ-2-カルボキ
シメチルノルボルナン−2:3,5:6-テトラカルボ
ン酸二無水物、ビシクロ[3,3,0]-オクタン-2,
4,6,8−テトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカ
ルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ-1-ナフタレ
ンコハク酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5-テトラヒ
ドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5
−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−
ジカルボキシ-1-シクロヘキシルコハク酸二無水物、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物など
が挙げられる。
又は2種以上を混合して使用することはもちろん差し支
えない。
は、通常のポリイミドの合成に使用される1級ジアミン
であって、特に限定されるものではない。
レンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,5−ジア
ミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−
ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4、4’-
ジアミノビフェニル、3,3’- ジメトキシ- 4,4’
- ジアミノビフェニル、ジアミノジフェニルメタン、ジ
アミノジフェニルエーテル、2,2−ジアミノジフェニ
ルプロパン、ビス(3,5-ジエチル−4-アミノフェニ
ル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベ
ンゾフェノン、1,5−ジアミノナフタレン、1,4-
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(4-アミノフェニル)ベンゼン、9,10-ビス(4−
アミノフェニル)アントラセン、1,3-ビス(4-アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス[4-
(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,
2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミ
ノビフェニル、テトラフルオロ−p−フェニレンジアミ
ン、4,4’−ビス(4−ジアミノフェノキシ)オクタ
フルオロビフェニル等の芳香族ジアミン、4,4’−ジ
アミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン、ビス(4−アミノ-3-メチルシクロヘキシ
ル)メタン、5−アミノ−1,3,3ートリメチルシク
ロヘキサンメチルアミン、2,5(2,6)−ビスアミ
ノメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン等の脂環式ジ
アミン及びテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン等の脂肪族ジアミン、更には、
ロキサン等が挙げられる。又、これらのジアミンの1種
又は2種以上を混合して使用することもできる。
化剤としては、アミド化合物や尿素化合物のシリル化物
であり、シリル基は特に限定されないが、トリアルキル
シリル基、アリールジアルキルシリル基、ジアリールア
ルキルシリル基、などがある。
リメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリ
ル)トリフルオロアセトアミド、トリメチルシリルアセ
トアミド、ビス(トリメチルシリル)尿素、トリメチル
シリルジフェニル尿素などが挙げられる。
式(4)で表される繰り返し単位を含有するポリアミド
酸エステルを製造する方法は、前記した酸二無水物とジ
アミンとシリルアミド系シリル化剤とを有機溶媒中で反
応させる方法である。
は特に限定されないが、ジアミンとシリルアミド系シリ
ル化剤との反応により生成したシリル化ジアミンを、単
離精製することなく酸二無水物と反応させることが重要
であり、ジアミンとシリルアミド系シリル化剤とを有機
溶媒中で混合した後、酸二無水物を添加してもよく、ま
た、ジアミンと酸二無水物とを有機溶媒中で混合した
後、シリルアミド系シリル化剤を添加してもよい。
は−10℃〜50℃の任意の温度を選択することができ
る。
の量は、用いるジアミンに対してモル比で0.1〜3.
0、好ましくは0.5〜2.0である。
ルボン酸二無水物のモル数との比は0.8〜1.2であ
ることが好ましい。通常の重縮合反応同様、このモル比
が1に近いほど生成するポリアミド酸エステルの重合度
は大きくなる。
ると、そこから得られるポリイミド膜の強度が不十分と
なる。又、重合度が大きすぎるとポリイミド膜形成時の
作業性が悪くなる場合がある。従って、本反応における
ポリアミド酸エステルの重合度は、対数粘度換算で0.
05〜5.0dl/g(温度30℃の有機溶媒中、濃度
0.5g/dl)とするのが好ましい。
具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシ
ド、テトラメチル尿素、1,3-ジメチル-2-イミダゾ
リドン、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホ
スホルアミド、テトラヒドロフラン、ジグリム及びブチ
ロラクトン等を挙げることができる。これらは単独で
も、また混合して使用してもよい。更に、ポリアミド酸
エステルを溶解しない溶剤であっても、均一溶液が得ら
れる範囲内で上記溶媒に加えて使用してもよい。
ステルは、ポリイミド樹脂の前駆体として用いることが
できる。この際、ポリアミド酸エステルをそのまま使用
し、その後の処理でポリイミドに転化してもよく、ま
た、あらかじめ任意のイミド化率に調整したポリイミド
樹脂として用いてもよい。
は、ポリアミド酸エステルの反応溶液をそのまま用いて
もよく、また、メタノール、エタノール等の貧溶媒に沈
殿単離させて回収して用いてもよく、沈殿回収したポリ
アミド酸エステルを適当な溶媒で再溶解して用いてもよ
い。再溶解させる溶媒は、得られたポリアミド酸エステ
ルを溶解させる溶媒であれば特に限定されないが、例と
しては2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、
N−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、ヘキサ
メチルホスホルアミド、m-クレゾール等が挙げられ
る。
/または一般式(4)で表される繰り返し単位を含有す
るポリアミド酸エステルを、更に閉環イミド化し、一般
式(5)で表される繰り返し単位を含有するポリイミド
を得るには、該ポリアミド酸エステルを加熱し、または
触媒により、脱シラノール閉環もしくは脱水閉環すれば
よく、比較的容易にポリイミドに転化することができ
る。
0°C、好ましくは100°C〜250°Cの任意の温
度を選択することができる。また、加熱時の温度および
時間を選択することにより任意のイミド化率に制御する
ことができる。
どの公知の閉環触媒が使用できる。また、閉環時の触媒
量、温度、および時間を選択する事により任意のイミド
化率に制御することができる。
れる繰り返し単位を含有するポリイミドが、有機溶媒可
溶性ポリイミドとなる場合は、ポリアミド酸エステルの
溶液中で前記閉環イミド化を行うことができる。
リアミド酸エステルの反応液をそのまま用いてもよく、
また、メタノール、エタノール等の貧溶媒に沈殿単離さ
せた後、適当な溶媒で再溶解して用いてもよい。再溶解
させる溶媒は、ポリアミド酸エステルおよびポリイミド
を溶解させる溶媒であれば特に限定されないが、例とし
ては2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N
−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、ヘキサ
メチルホスホルアミド、m-クレゾール等が挙げられ
る。
するには、反応溶液をそのまま用いてもよく、また、メ
タノール、エタノール等の貧溶媒に沈殿単離させて回収
して用いてもよく、沈殿回収したポリイミド樹脂を適当
な溶媒で再溶解して用いてもよい。再溶解させる溶媒
は、得られたポリイミド樹脂を溶解させる溶媒であれば
特に限定されないが、例としては2−ピロリドン、N−
メチル−2−ピロリドン、N−エチルピロリドン、N−
ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、
γ−ブチロラクトン、ヘキサメチルホスホルアミド、m
-クレゾール等が挙げられる。
ルボン酸二無水物と、一般式(2)で表されるジアミン
と、シリルアミド系シリル化剤とを有機溶媒中反応させ
て、一般式(5)で表される繰り返し単位を含有するポ
リイミドを製造する方法は、前記テトラカルボン酸二無
水物とジアミンとシリルアミド系シリル化剤とを有機溶
媒中で混合し、加熱して反応させることによりポリイミ
ドを得る方法である。
℃、好ましくは100〜250℃の任意の温度を選択す
ることができる。また、反応温度および時間を選択する
ことにより、得られるポリイミドの重合度とイミド化率
を任意に制御することができる。
の量は、用いるジアミンに対してモル比で0.1〜3.
0、好ましくは0.5〜2.0である。
ルボン酸二無水物のモル数との比は0.8〜1.2であ
ることが好ましい。通常の重縮合反応同様、このモル比
が1に近いほど生成するポリイミドの重合度は大きくな
る。
から得られるポリイミド膜の強度が不十分となる。又、
重合度が大きすぎるとポリイミド膜形成時の作業性が悪
くなる場合がある。従って、本反応におけるポリイミド
の重合度は、対数粘度換算で0.05〜5.0dl/g
(温度30℃の有機溶媒中、濃度0.5g/dl)とす
るのが好ましい。
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3-ジメチル-
2-イミダゾリドン、ピリジン、ジグリムなどを挙げる
ことができる。
ルおよび有機溶媒可溶性ポリイミドを、樹脂溶液として
用いる場合は、単独ではこれら樹脂を溶解させない溶媒
であっても、溶解性を損なわない範囲であれば樹脂溶液
に加えて使用することができる。その例としては、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビト−
ル、ブチルカルビト−ル、エチルカルビト−ルアセテ−
ト、エチレングリコ−ル等が挙げられる。
ルおよびポリイミドは、その樹脂単独で用いることがで
きるが、一種または二種以上のポリイミド前駆体または
ポリイミドと混合して用いてもよい。混合割合として
は、任意に選択することができる。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
チル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(0.771g、5.0mmol)
を計り取り、蒸留精製したヘキサメチルホスホルアミド
(10mL)を加えて溶解させた。0℃下、この溶液にN,O−
ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(1.017g、5.0m
mol)を加え、さらに1,2,3,4−シクロブタンテトラカル
ボン酸二無水物(0.981g、5mmol)を加え、1時間攪拌し
た。その後室温で6時間撹拌し反応させ、透明なポリア
ミド酸シリルエステルの重合溶液が得られた。ポリアミ
ド酸シリルエステルの対数粘度は0.52dL/g(ヘキサ
メチルホスホルアミド中、濃度0.5g/dL、30℃)であ
った。この重合溶液をガラス板上に流延し、室温で12時
間減圧乾燥後、減圧下50℃、100℃、200℃、250℃各1
時間のステップ昇温で加熱処理することによって、無色
で透明なポリイミドフィルムを得ることができた。
度0.5g/dL、30℃で測定) ガラス転移温度:283℃ 10%重量減少温度:386℃(空気中)、439℃(窒素
中) 溶解性:N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチルイミ
ダゾリドン、ジメチルスルホキシドに可溶である。 屈折率:1.55(波長633nm) カットオフ波長:270nm(厚み10μm)
チル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(0.771g、5.0mmol)
を計り取り、蒸留精製したN−メチル−2−ピロリドン
(10mL)を加えて溶解させた。0℃下、この溶液にN,O−
ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド
(1.287g、5.0mmol)を加え、さらに3,4-ジカルボキシ-
1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物
(1.501g、5mmol)を加え、1時間攪拌した。その後室温
で6時間撹拌し反応させ、透明なポリアミド酸シリルエ
ステルの重合溶液が得られた。ポリアミド酸シリルエス
テルの対数粘度は0.35dL/g(N-メチル-2-ピロリドン
中、濃度0.5g/dL、30℃)であった。この重合溶液を
ガラス板上に流延し、室温で12時間減圧乾燥後、50℃、
100℃、200℃、250℃で各1時間減圧下で加熱処理する
ことによって、無色で透明なポリイミドフィルムを得る
ことができた。
度0.5g/dL、30℃で測定) ガラス転移温度:211℃ 10%重量減少温度:414℃(空気中)、451℃(窒素
中) 溶解性:N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチルイミ
ダゾリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトア
ミドに可溶である。
ロヘキシルメタン(1.052g、5.0mmol)を計り取り、蒸
留精製したN−メチル−2−ピロリドン(10mL)を加えて
溶解させた。0℃下、この溶液にN,O−ビス(トリメチ
ルシリル)アセトアミド(1.017g、5.0mmol)を加え、
さらに1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水
物(1.121g、5mmol)を加え、1時間攪拌した。その後室
温で6時間撹拌し反応させ、透明なポリアミド酸シリル
エステルの重合溶液が得られた。ポリアミド酸シリルエ
ステルの対数粘度は0.43dL/g(N−メチル−2−ピロ
リドン中、濃度0.5g/dL、30℃)であった。この重合
溶液をガラス板上に流延し、室温で12時間減圧乾燥後、
減圧下50℃、100℃、200℃、250℃各1時間のステップ
昇温で加熱処理することによって、無色で透明なポリイ
ミドフィルムを得ることができた。
度0.5g/dL、30℃で測定) ガラス転移温度:262℃ 10%重量減少温度:406℃(空気中)、446℃(窒素
中) 溶解性:N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチルイミ
ダゾリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトア
ミドに可溶である。
ロヘキシルメタン(1.052g、5.0mmol)を計り取り、蒸
留精製したN−メチル−2−ピロリドン(10mL)を加えて
溶解させた。0℃下、この溶液にN,O−ビス(トリメチ
ルシリル)トリフルオロアセトアミド(1.287g、5.0mmo
l)を加え、さらに3,5,6-トリカルボキシ-2-カルボキシ
メチルノルボルナン-2:3,5:6-テトラカルボン酸二無水
物(1.251g、5mmol)を加え、1時間攪拌した。その後室
温で6時間撹拌し反応させ、透明なポリアミド酸シリル
エステルの重合溶液が得られた。ポリアミド酸シリルエ
ステルの対数粘度は0.40dL/g(N-メチル-2-ピロリド
ン中、濃度0.5g/dL、30℃)であった。この重合溶液
をガラス板上に流延し、室温で12時間減圧乾燥後、減圧
下50℃、100℃、200℃、250℃各1時間のステップ昇温
で加熱処理することによって、無色で透明なポリイミド
フィルムを得ることができた。
度0.5g/dL、30℃で測定) ガラス転移温度:290℃ 10%重量減少温度:388℃(空気中)、401℃(窒素
中) 溶解性:N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチルイミ
ダゾリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトア
ミドに可溶である。 屈折率:1.535(波長633nm) カットオフ波長:270nm(厚み10μm)
ロヘキシルメタン(1.052g、5.0mmol)を計り取り、蒸
留精製したN−メチル−2−ピロリドン(10mL)を加えて
溶解させた。0℃下、この溶液にN,O−ビス(トリメチ
ルシリル)アセトアミド(1.017g、5.0mmol)を加え、
さらに1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
(0.981g、5mmol)を加え、1時間攪拌した。その後室温
で6時間撹拌し反応させ、透明なポリアミド酸シリルエ
ステルの重合溶液が得られた。ポリアミド酸シリルエス
テルの対数粘度は0.63dL/g(N-メチル-2-ピロリドン
中、濃度0.5g/dL、30℃)であった。この重合溶液を
ガラス板上に流延し、室温で12時間減圧乾燥後、減圧下
50℃、100℃、200℃、250℃各1時間のステップ昇温で
加熱処理することによって、無色で透明なポリイミドフ
ィルムを得ることができた。
度0.5g/dL、30℃で測定) ガラス転移温度:295℃ 10%重量減少温度:393℃(空気中)、418℃(窒素
中) 溶解性:N-メチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチルイミ
ダゾリドンに可溶である。 屈折率:未測定 カットオフ波長:260nm(厚み10μm)
化剤を用いることにより、通常の製造方法では重合が困
難なジアミンと酸二無水物との組み合わせであっても、
酸性副生物を得ることなく、速やかに高分子量のポリイ
ミドおよび、その前駆体となるポリアミド酸エステルを
得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (ただし式中R1はテトラカルボン酸を構成する4価の
有機基を表す。)で表されるテトラカルボン酸二無水物
と、一般式(2) 【化2】 (ただし式中R2はジアミンを構成する2価の有機基を
表す。)で表されるジアミンと、シリルアミド系シリル
化剤とを、有機溶媒中反応させて、一般式(3) 【化3】 および/または一般式(4) 【化4】 (ただし式(3)、式(4)中R1はテトラカルボン酸
を構成する4価の有機基であり、R2はジアミンを構成
する2価の有機基であり、R3は1価の有機珪素基であ
り、mは正の整数である。)で表される繰り返し単位を
含有し、対数粘度が0.05〜5.0dl/g(温度30℃の有機溶
媒中、濃度0.5g/dl)であるポリアミド酸エステルを製
造する、ポリアミド酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】 一般式(1)で表されるテトラカルボン
酸二無水物と、一般式(2)で表されるジアミンと、シ
リルアミド系シリル化剤とを有機溶媒中反応させて、一
般式(3)および/または一般式(4)で表される繰り
返し単位を含有し、対数粘度が0.05〜5.0dl/g(温度30
℃の有機溶媒中、濃度0.5g/dl)であるポリアミド酸エ
ステルを製造した後、当該ポリアミド酸エステルを環化
反応させて、一般式(5) 【化5】 (ただし式中R1はテトラカルボン酸を構成する4価の
有機基であり、R2はジアミンを構成する2価の有機基
であり、mは正の整数である。)で表される繰り返し単
位を含有するポリイミドを製造する、ポリイミドの製造
方法。 - 【請求項3】 一般式(1)で表されるテトラカルボン
酸二無水物と、一般式(2)で表されるジアミンと、シ
リルアミド系シリル化剤とを有機溶媒中反応させて、一
般式(5)で表される繰り返し単位を含有するポリイミ
ドを製造する、ポリイミドの製造方法。 - 【請求項4】 一般式(1)、一般式(3)および一般
式(4)のR1が脂肪族テトラカルボン酸を構成する4
価の有機基である、請求項1記載のポリアミド酸エステ
ルの製造方法。 - 【請求項5】 一般式(1)、一般式(3)、一般式
(4)および一般式(5)のR1が脂肪族テトラカルボ
ン酸を構成する4価の有機基である、請求項2記載のポ
リイミドの製造方法。 - 【請求項6】 一般式(1)および一般式(5)のR1
が脂肪族テトラカルボン酸を構成する4価の有機基であ
る、請求項3記載のポリイミドの製造方法。
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