JP2002322033A - メタリックネールエナメル - Google Patents
メタリックネールエナメルInfo
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Abstract
ネールエナメルを提供することにある。 【解決手段】 硝子板にネールエナメルを5.5〜7.
5mg/cm2の量でネールエナメル用のハケで塗布
し、乾燥したものを測色したときにそのV値が5以上で
あり、金属粉末を含有することを特徴とするメタリック
ネールエナメル。
Description
にメタリック光沢を有し且つ美しい色調を有するメタリ
ックネールエナメルの改良に関する。
の外観の美しさは、ネールエナメルに要求される機能の
うちで最も重要なものの一つである。そして従来ネール
エナメルに光沢を付与するために、雲母チタン(パール
顔料)やアルミニウムフレークが用いられてきた。
るためにこれらを配合したネールエナメルはある程度の
光沢を有するものの、メタリック光沢を有するネールエ
ナメルを得るという観点からするとこれらを配合しても
充分なものは得られなかった。本発明は前記従来技術の
課題に鑑みなされたものであり、その目的は高いメタリ
ック光沢を有するネールエナメルを提供することにあ
る。
に本発明者らが鋭意検討を行った結果、従来使用されて
いる雲母チタンやアルミニウムフレークに代表される光
沢付与剤ではなく、薄片状アルミニウム粉体を用いるこ
とにより、特定の光学特性を持ち、高いメタリック光沢
を有するネールエナメルが得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明にかかるメタ
リックネールエナメルは、硝子板にネールエナメルを
5.5〜7.5mg/cm2の量でネールエナメル用の
ハケで塗布し、乾燥したものを測色したときにそのV値
が5以上であり、金属粉末を含有することを特徴とす
る。
粉末として、板状で、その厚さ(1)が0.02〜0.
1μm、板の径(2)が2〜30μm、アスペクト比
((2)/(1))が100以上であるアルミニウム粉
末を0.1〜1質量%配合することが好適である。ま
た、前記ネールエナメルにおいて、さらに顔料と、前記
顔料の顔料色とマンセル色相環で±45°の角度の範囲
内である色相を有する干渉色を有するパール剤と、を配
合することが好適である。
ついて説明する。本発明のネールエナメルは、特定の光
学特性、すなわち硝子板に該ネールエナメルを5.5〜
7.5mg/cm2の量でネールエナメル用のハケで塗
布し、乾燥したものを測色したときにそのV値が5以上
であるという特性を有する。ここでいうV値とは、色の
三属性である色相(H)、明度(V)、彩度(C)のう
ちの明度におけるJIS規格による数値のことである。
ここで、ネールエナメルを透明なガラス板に塗布し、且
つ透過した光を反射させないためにサンプルの後方には
何も置かずに空気とする測定方法とした。これは、メタ
リックネールエナメルの金属光沢は表面に入射した光の
正反射が大きいこと、及びエナメル塗膜を光が透過した
場合には、仮に背後に白板があって反射した場合光が散
乱されるために、トータルの反射光が大きくてもメタリ
ック感としては小さいので、測定に当たってはエナメル
塗膜を通過した光を反射させない方法で反射率を測定す
る事が望ましいと考えたからである。
ック光沢を付与するための金属粉末として、特定の粒子
形状のアルミニウム粉末、すなわち、板状で、その厚さ
(1)が0.02〜0.1μm、板の径(2)が2〜3
0μm、アスペクト比((2)/(1))が100以上
のものを用いることが好適である。このアルミニウム粉
末はたとえば15μm程度のPMMAのフィルムに真空
蒸着、スパッタリング等の方法で金属アルミニウムをコ
ーティングした後に、PMMAが溶解する溶剤、例えば
酢酸エチル、トルエン等でPMMAを溶解した後に粉砕
し濾過洗浄を行う方法、或いは高分子フィルムにアルミ
ニウムをコーティングした後にアルミニウム箔を物理的
に剥がし粉砕する方法等により得られる。粉砕は溶剤中
での攪拌による湿式粉砕によっても、或いは乾燥物を乾
式粉砕しても良いが湿式粉砕のほうが好ましい。湿式粉
砕によって得られたものを乾燥して粉末としても、スラ
リーのまま用いても良い。蒸着するアルミニウムの厚さ
は0.02μm〜0.1μmが好適である。0.02μ
m以下では隠ぺい力が小さくメタリック感が少なくな
る。また、0.1μmを上回ると光沢が失われてゆくの
で好ましくない。粉砕後のアルミニウム粉末の粒子径は
2〜30μmが好適である。粒子径が2μmを下回るも
の、或いは30μmを越えたものは良好なメタリック光
沢が得られないので好ましくない。前記板の厚さ(1)
と板の径(2)の比であるアスペクト比((2)/
(1))は100以上が好ましく、100を下回るとメ
タリック光沢が充分ではない。アルミニウムは0.06
μm以上の厚さになると可視光を通しにくくなる。0.
02μmの厚さでも数枚重なれば不透明になり反射率が
増えてメタリック感が感じられるようになる。アルミニ
ウムを隙間なく積層させられればメタリック感が向上す
ると考えられるが、この場合には板状で薄い事が必要と
考えられる。また、前記アルミニウム粉末の配合量とし
ては、0.1〜1質量%が好適である。0.1質量%を
下回るか、或いは1質量%を上回るとメタリック光沢が
低下するので好ましくない。
定の粒子形状のアルミニウム粉末と共に、他の顔料と、
該顔料の顔料色とマンセル色相環で±45°の角度の範
囲内である色相を有する干渉色を有するパール剤とを配
合することが好適である。ここで、マンセル色相環と
は、色の三属性である色相、明度及び彩度のうちの色相
について環状に示したもので、一般的に用いられている
ものを意味する。このような特定の関係を有する顔料及
びパール剤を、前記特定の粒子形状のアルミニウム粉末
と共に用いることにより、メタリックな色調の美しさが
付与される。
果を損なわない限度において、必要に応じて皮膜形成
剤、溶剤、樹脂、粉末成分、油分、可塑剤、顔料、香
料、染料、薬剤、保湿剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、
充填剤、界面活性剤、金属石鹸等の一般にネールエナメ
ルに配合される原料を配合することができる。
いる公知のニトロセルロース、アルキッド樹脂、アクリ
ル樹脂等を使用することができる。例えば、ニトロセル
ロースRS1/2秒、ニトロセルロースLIG1/2
秒、ニトロセルロースHIG1/2秒、ニトロセルロー
スSS1/2秒、ニトロセルロースHIG1秒、ニトロ
セルロースHIG2秒、ニトロセルロースHIG7秒、
ニトロセルロースHIG20秒、ニトロセルロースLI
G1/4秒、ニトロセルロースHIG1/4秒、ニトロ
セルロースLIG1/8秒、ニトロセルロースHIG1
/8秒、ニトロセルロースHIG1/16秒、ショ糖安
息香酸エステル、トルエンスルホン酸アミド等が挙げら
れる。またニトロセルロース及び樹脂類は1種または2
種以上を用いることができる。皮膜形成剤の配合量は、
ネールエナメル全量に対して5〜25重量%、特に7〜
20重量%が好適である。5重量%未満では乾燥速度の
低下、経時でのつや低下等を生じるおそれがあり、一
方、25重量%を超えると粘度が高くなり、塗布しにく
くなるおそれがある。
アルコール系、炭化水素系等の公知のものを使用するこ
とができる。例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸アミル、乳酸エチル、乳酸ブチル、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピ
ル、プロピルアルコール等が挙げられる。中でも酢酸ブ
チル、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ブチルア
ルコール、エチルアルコール等が好適に用いられる。
なお、溶剤は1種または2種以上を用いることができ
る。溶剤の配合量は使用性、色等によっても異なるが、
ネールエナメル全量に対し25〜85重量%程度配合さ
れる。
鉛、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、酸化セリウ
ム、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ベントナ
イト、クレー、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、含フッ素金雲母、合成タルク、
硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、チ
ッ化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、アルミナ、酸化ジル
コニウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、カラミン、
炭酸マグネシウムおよびこれらの複合体等の無機粉体;
シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末、ポリウレタン粉
末、セルロース粉末、ナイロン粉末、PMMA粉末、ス
ターチ、ポリエチレン粉末等及びこれらの複合体等の有
機粉体を用いることができ、これらの1種以上を含有せ
しめる。また、本発明で用いられる粉体は、発明の効果
を損なわない範囲で、通常の化粧料顔料に用いられる処
理剤、例えばシリコーン、金属セッケン、レシチン、ア
ミノ酸、コラーゲン、フッ素化合物等で表面処理したも
のを用いることもできる。
る積層板状粉末、例えばパール剤やラメ剤等の公知のも
のを使用することができ、例えば、雲母チタン、ベンガ
ラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、カーミン被覆雲
母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化チタン被覆合成金
雲母、ベンガラ、酸化チタン被覆合成金雲母、酸化チタ
ン被覆ガラスフレーク、酸化鉄・シリカ被覆アルミニウ
ム、酸化鉄・シリカ被覆酸化鉄、ポリメチルメタクリレ
ート/ポリエチレンテレフタレート積層末、エポキシ樹
脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート、
アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート、ウレタ
ン樹脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレー
ト、アクリル樹脂被覆アルミニウム末等が挙げられる。
クワラン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセラ
イド、パーフルオロポリエーテル、ワセリン、ラノリ
ン、セレシン、カルナバロウ、固型パラフィン、脂肪
酸、多価アルコール、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ア
クリル樹脂、ビニルピロリド等が挙げられる。
おいて一般にマニキュア類、美爪用製品等として用いら
れている爪被覆剤を広く含むものであり、例えば、ベー
スコート、ネールエナメル、トップコート(オーバーコ
ート)の他、ネールガード等のネールケア製品等が挙げ
られるが、これら例示に限定されるものではない。
的に説明するが、この実施例により、本発明の技術的範
囲が限定されるものではない。また、本実施例における
配合量は、特に断わらない限り、配合する対象全体に対
する配合成分の質量%で表す。なお、以下の実施例にお
いて、ニトロセルロースは30%のイソプロピルアルコ
ールで湿潤させたものを用いている。
る。メタリック光沢感 20名の女性パネラーによりネールエナメルの使用テス
トを行い、そのメタリック光沢感について評価を行っ
た。評価は以下の評価点に基づいて平均点を求め、4段
階で表示を行った。 <評価点> メタリック光沢が非常にある …3点 メタリック光沢がある …2点 メタリック光沢感というよりパール光沢感がある …1点 メタリック光沢感がない …0点 <評価結果の表示> 2.5点以上、3.0点以下 …◎ 2.0点以上、2.5点未満 …○ 1.0点以上、2.0点未満 …△ 1.0点未満 …×
トを行い、メタリックな色調の美しさについて評価を行
った。評価は以下の評価点に基づいて平均点を求め、4
段階で表示を行った。 <評価点> メタリックな色調が非常に美しいと評価 …3点 メタリックな色調が美しいと評価 …2点 メタリックな色調の美しさが普通と評価 …1点 メタリックな色調が美しくないと評価 …0点 <評価結果の表示> 2.5点以上、3.0点以下 …◎ 2.0点以上、2.5点未満 …○ 1.0点以上、2.0点未満 …△ 1.0点未満 …×
5〜7.5mg/cm 2の量でネールエナメル用のハケ
を用いて塗布し、その後乾燥したものを試料とした。測
色はミノルタ製の分光反射率測定装置CM−1000で
行った。なお測定にあたっては、ガラス板の後方に抜け
た光を測定しないように硝子板の後ろには何も置かずに
空気と接触し開放するようにした。各波長の分光反射率
を測定して前記V値を求めた。下記表1〜3に示した処
方で常法により試験例1〜16のネールエナメルを調製
し、各試験例について、上記の評価を行った。最初に本
発明者らは、ネールエナメルに配合する金属粉末の種類
とメタリック光沢との関係について調べた。その結果を
表1に示す。
特定の形状を有するアルミニウム粉末を用いた場合に
は、メタリック光沢に優れたネールエナメルが得られ
る。このような特定の形状としては、その厚さが0.0
2〜0.1μm、粒子径が2〜30μm、アスペクト比
が100以上である。これに対し、光沢付与剤として一
般に用いられるパール剤、或いは前記特定の粒子形状を
有さないアルミニウム粉末を用いた場合は充分なメタリ
ック光沢を有するネールエナメルが得られない。次に本
発明者らは、前記評価において優れたメタリック光沢を
示した金属粉末を用いてさらにその配合量とメタリック
光沢との関係について調べた。その結果を表2に示す。
粒子形状を有するアルミニウム粉末を0.1〜1%配合
した場合はメタリック光沢に優れたネールエナメルが得
られる。一方、アルミニウム粉末の配合量が1%を上回
るか或いは0.1%を下回る場合にはメタリック光沢が
不充分であった。次に本発明者らは、前記評価において
優れたメタリック光沢を示した金属粉末と共に、色調を
付与するための顔料系粉体を配合して、該顔料系粉体の
種類とネールエナメルのメタリックな色調の美しさとの
関係について調べた。その結果を表3に示す。
は顔料(群青、ベンガラ)及びマンセル色相環で該顔料
色と±45°の角度の範囲内である色相を有する干渉色
を有するパール剤の組み合わせを用い、試験例14、1
5では前記条件を満たさない顔料とパール剤の組み合わ
せを用いた。表3より明らかなように、前記特定の粒子
形状を有するアルミニウム粉末に加えて特定の条件を満
たす顔料とパール剤の組み合わせを配合した場合におい
て、充分なメタリック光沢を有すると共にメタリックな
色調が特に美しいネールエナメルが得られる。これに対
し、顔料のみを用いた場合、或いは顔料とパール剤の組
み合わせが前記特定の条件を満たさない場合において
は、充分なメタリック光沢を有するもののメタリックな
色調の美しさにおいては前記の場合に比して劣ってい
た。
の光学特性を付与する金属粉末を用いることにより今ま
でにないメタリック光沢を有する、メーキャップ性やフ
ァッション性の点で、非常に優れたネールエナメルが得
られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 硝子板にネールエナメルを5.5〜7.
5mg/cm2の量でネールエナメル用のハケで塗布
し、乾燥したものを測色したときにそのV値が5以上で
あり、金属粉末を含有することを特徴とするメタリック
ネールエナメル。 - 【請求項2】 請求項1に記載のネールエナメルにおい
て、金属粉末として、 板状で、 その厚さ(1)が0.02〜0.1μm、 板の径(2)が2〜30μm、 アスペクト比((2)/(1))が100以上であるア
ルミニウム粉末を0.1〜1質量%配合することを特徴
とするメタリックネールエナメル。 - 【請求項3】 請求項2に記載のネールエナメルにおい
て、 顔料と、 前記顔料の顔料色とマンセル色相環で±45°の角度の
範囲内である色相を有する干渉色を有するパール剤と、
を配合することを特徴とするメタリックネールエナメ
ル。
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JP2001124654A JP4570810B2 (ja) | 2001-04-23 | 2001-04-23 | メタリックネールエナメル |
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