JP2002321852A - 巻取紙自動仕立装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】扱きブラシにより両面テープの粘着層にキズが
入るのを防止し、輪転印刷機のペースター時の失敗する
確率を非常に小さくすることができる巻取紙自動仕立装
置を提供する。 【解決手段】巻取紙支持手段と、ワンプ剥離手段と、巻
取紙の先端部に紙継ぎ用の前処理を施す紙継ぎ用前処理
手段と、前記巻取紙の先端部を巻取紙に貼着する付勢手
段を有する巻取紙自動仕立装置において、前記付勢手段
は複数の独立した表面離型処理されたロールからなる巻
取紙自動仕立装置である。また、前記付勢手段の複数の
ロールが前記片面接着部材の位置と対応している。ま
た、前記複数のロールの直径が４０ｍｍ〜９０ｍｍの範
囲である。また、前記付勢手段にエアシリンダーを用い
る上記の巻取紙自動仕立装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、巻取紙を用いる輪
転印刷機用の巻取紙自動仕立装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来技術は、特開平７−２３２８４５号
公報にあるように、「外周面がワンプで覆われた巻取紙
を輪転機の給紙部において回転自在に支持する工程と、
この巻取紙とワンプ端部との間に間隙を形成した後、該
間隙へカッターを挿入してワンプと巻取紙の表面部分を
幅方向に沿って夫々切断する工程と、切断されたワンプ
及び表層部分を除去したうえ、巻取紙の切断端部をテー
ブル上に繰り出す工程と、この繰り出し部分に紙継ぎ用
粘着層を形成する工程と、前記繰り出し部分の一部を、
貼着用粘着層及び切断用切目を形成したタブに分離形成
する工程と、このタブの一端部を巻取紙Ｐの先端部に貼
着した後、巻取紙を巻き戻してタブの他端部を巻取紙の
外表面へ貼着する構成とから構成する。」ものが開示さ
れている。

【０００３】本願発明は、上記特開平７−２３２８４５
号公報に開示された発明の改良発明である。ここで図面
を用いて従来技術を説明する。図 は上記公報の概要説
明図である。１１は巻取紙、１２は巻取紙支持装置、１
３はワンプ（外周紙）や白紙を切断する装置、１４は切
断されたワンプや白紙を回収するコンベア、１５は両面
テープやタブを貼着する装置、１６はタブを貼り付ける
扱きブラシ、１７はタブ、１８は両面テープ、２０はテ
ーブルである。装置の動きは、巻取紙１１を巻取紙支持
装置１２に取り付ける。これは巻取紙１１を巻取紙支持
装置の位置まで台車等で運搬してくる方法と巻取紙支持
装置１２自体が搬送も兼ねる場合がある。巻取紙支持装
置１２は回転自在である。

【０００４】次いで、巻取紙１１とワンプの間に間隙を
形成した後、ワンプ（外周紙）や白紙を切断する装置１
３で切断し、不要部分を切断されたワンプや白紙を回収
するコンベア１４で回収する。その後、巻取紙端部を両
面テープやタブを貼着する装置１５のテーブル２０に導
き、タブ１７を貼着して、さらに両面テープ１８を貼着
し上面の剥離紙を剥がす。

【０００５】次いで、巻取紙を巻き取る方向に回転して
タブを貼り付ける扱きブラシ１６で扱いてタブ１７を巻
取本体に貼着する。このとき、前記タブを貼り付ける扱
きブラシ１６により両面テープ１８の露出している粘着
層にキズが入り粘着力が低下するトラブルが発生し、輪
転印刷機においてペースター（紙継ぎ）時に失敗する確
率が高くなった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記巻取紙
自動仕立装置において、扱きブラシにより両面テープの
粘着層にキズが入るのを防止し、輪転印刷機のペースタ
ー時の失敗する確率を非常に小さくすることができる巻
取紙自動仕立装置を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、巻取紙を用いて印刷する輪転印刷機用の巻取紙自動
仕立装置であって、外周面がワンプで覆われた巻取紙を
回転自在に支持する巻取紙支持手段と、該巻取紙支持手
段の近傍に設けられ該巻取紙支持手段で支持された巻取
紙のワンプを切断剥離して巻取紙の表層をめくり出すワ
ンプ剥離手段と、前記巻取紙支持手段の近傍に設けられ
めくり出された巻取紙の先端部に紙継ぎ用の前処理を施
す紙継ぎ用前処理手段と、該前処理手段により前処理さ
れた巻取紙の先端部を巻取紙を巻戻しながら付勢し、前
記巻取紙の先端部を巻取紙に貼着する付勢手段を有する
巻取紙自動仕立装置において、前記付勢手段は複数の独
立した表面離型処理されたロールからなることを特徴と
する巻取紙自動仕立装置である。このような構成とした
ので、紙継ぎ用前処理手段を施した粘着層にキズが入る
ことなく巻取紙の先端部を巻取紙本体に貼着でき、輪転
印刷機におけるペースター時の成功確率が非常に高くな
る。

【０００８】請求項２に記載の発明は、前記紙継ぎ用前
処理手段が、めくり出された巻取紙の先端部に易切取り
用加工を施した片面接着部材を該加工部を外して貼着
し、該巻取紙の先端部に前記片面接着部材の一部を含め
て両面テープを巻取紙幅方向に帯状に施すものにおい
て、前記付勢手段の複数のロールが前記片面接着部材の
位置と対応していることを特徴とする請求項１記載の巻
取紙自動仕立装置である。このような構成としたので、
前記両面テープの露出した粘着層をキズつけることな
く、前記片面接着部材（従来技術ではタブと呼んだ）を
巻取紙本体に確実に貼着可能とする。

【０００９】請求項３に記載の発明は、前記複数のロー
ルの直径が４０ｍｍ〜９０ｍｍの範囲であることを特徴
とする請求項１または請求項２記載の巻取紙自動仕立装
置である。このような構成としたので、上記の作用効果
を有し、前記粘着層への離型効果が優れものとなる。

【００１０】請求項４に記載の発明は、前記付勢手段に
エアシリンダーを用いることを特徴とする請求項１乃至
請求項４のいずれか一つに記載の巻取紙自動仕立装置で
ある。このような構成としたので、個々のロールに自由
に圧力を調節可能にする。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。図１は、本発明の巻取紙自動仕立装置の一
実施の形態を示す説明図である。１は巻取紙、２は巻取
紙支持装置、３はワンプ・白紙を切断するカッター、４
は切断されたワンプ・白紙を回収するコンベア、５は両
面テープや片面接着部材を貼着する装置、６は付勢手
段、７はロール、８はエアシリンダー、９は片面接着部
材、１０は両面テープ、２０はテーブルである。動作は
まず巻取紙１を巻取紙を運搬及び回転する巻取紙指示装
置２にセットし、図の位置まで運んで固定する。次い
で、巻取紙１とワンプの間に間隙を形成した後、ワンプ
（外周紙）や白紙を切断するカッター３で切断し、不要
部分を切断されたワンプや白紙を回収するコンベア４で
回収する。その後、巻取紙端部を両面テープやタブを貼
着する装置５のテーブル２０に導き、片面接着部材９を
貼着して、さらに両面テープ１０を貼着し上面の剥離紙
を剥がす。次いで、巻取紙を巻き取る方向に回転して片
面接着部材９を貼り付ける付勢手段６の複数のロール７
とエアシリンダー８で片面接着部材９を巻取紙１本体に
貼着する。エアシリンダーの代わりにバネ部材や弾性部
材を用いてもよい。また、ロール７の直径は４０ｍｍ〜
９０ｍｍの範囲が好ましい。４０ｍｍより小さいとロー
ルが巻取紙にめり込む状態になり、９０ｍｍを越えると
両面テープの粘着剤への離型性が悪くなる。

【００１２】図２は、巻取紙の先端部に紙継ぎ用の前処
理を施した状態の側面説明図である。１は巻取紙、７は
ロール、８はエアシリンダー、９は片面接着部材、１０
は両面テープ、２０はテーブル、２１は易切取り用加工
部である。この後、矢印の方向に巻取紙１を回転し、エ
アシリンダー８で付勢されたロール７で片面接着部材９
を巻取紙１本体に確実に貼着する。ロール７の表面はフ
ッ素樹脂またはシリコン樹脂等の離型処理されているの
で両面テープ１０に接着することはなく、また粘着層に
キズを入れることもない。また、ロール７は独立して複
数あるので、巻取紙表面の部分的凹凸に追従して片面接
着部材９の接着不良を防止する。

【００１３】図３は、図２の状態から巻取紙１を矢印方
向に回転して片面接着部材９を巻取紙１本体に貼着した
状態を図２の右方向から見た説明図である。巻取紙の先
端部は紙継ぎ部分の接触面積を増やすために斜めになっ
ている。この後、輪転印刷機の給紙リールに巻取紙をセ
ットしペースター（紙継ぎ）を行なう。フライングペー
スターを行なうと、印刷している紙と紙継ぎ用の前処理
を施した巻取紙の両面テープ１０が貼着し、片面接着部
材９の易切取り加工部２１（ミシン目等）が切断し紙が
継ながる。その後、印刷していた古い巻取紙を切断す
る。フライングペースターは印刷機を停止しないで紙継
ぎを行なうので、巻取紙の回転を印刷スピードと同調さ
せるため、片面接着部材９の接着力が強くないと剥がれ
るおそれがあり、継ないだ後は剥がれなければならない
ので、易切取り加工部２１を設けている。片面接着部材
９の材質は紙で特に限定しないが斤量５０グラム／ヘイ
ホウメートル前後が好ましい。

【００１４】

【実施例】従来技術の特開平７-２３２８４５号公報の
特許出願人である株式会社金田製作所製の巻取紙自動仕
立装置（概略図４）のタブを貼り付ける扱きブラシに代
えて図１に示すロール７とエアシリンダー８とからなる
付勢手段６を設けた。ロールの直径は６０ｍｍとし表面
をフッ素樹脂コーティングした。付勢手段６は通常は巻
取紙から離れており、巻戻し時に接触し付勢する。両面
テープにキズが着くこともなく、接着もせずに片面接着
部材に適度の圧をかけることができ頭書の目的を果たす
ことができた。

【００１５】

【発明の効果】請求項１に記載の発明は、紙継ぎ用前処
理手段を施した粘着層にキズが入ることなく巻取紙の先
端部を巻取紙本体に貼着でき、輪転印刷機におけるフラ
イングペースター時の成功確率が非常に高くなる。

【００１６】請求項２に記載の発明は、前記両面テープ
の露出した粘着層をキズつけることなく、前記片面接着
部材（従来技術ではタブと呼んだ）を巻取紙本体に確実
に貼着可能とする。

【００１７】請求項３に記載の発明は、前記複数のロー
ルの直径を４０〜９０ｍｍの範囲としたので、上記の作
用効果を有し、前記粘着層への離型効果が優れものとな
る。

【００１８】請求項４に記載の発明は、個々のロールの
圧力を自由に調節可能にする事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の巻取紙自動仕立装置の一実施の形態を
示す説明図である。

【図２】本発明の巻取紙の先端部に紙継ぎ用の前処理を
施した状態を示す側面説明図である。

【図３】巻取紙１を矢印方向に回転して片面接着部材９
を巻取紙１本体に貼着した状態を図２の右方向から見た
説明図である。

【図４】従来技術の巻取紙自動仕立装置を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１、１１…巻取紙 ２、１２…巻取紙支持装置 ３、１
３…ワンプや白紙を切断するカッター（装置） ４、１
４…切断されたワンプや白紙を回収するコンベア ５、
１５…両面テープや片面接着部材（タブ）を貼着する装
置 ６…付勢手段 ７…ロール ８…エアシリンダー
９…片面接着部材 １６…タブを貼り付ける扱きブラシ
１７…タブ １８…両面テープ ２０…テーブル ２
１…易切取り加工部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】巻取紙を用いて印刷する輪転印刷機用の巻
   取紙自動仕立装置であって、外周面がワンプで覆われた
   巻取紙を回転自在に支持する巻取紙支持手段と、該巻取
   紙支持手段の近傍に設けられ該巻取紙支持手段で支持さ
   れた巻取紙のワンプを切断剥離して巻取紙の表層をめく
   り出すワンプ剥離手段と、前記巻取紙支持手段の近傍に
   設けられめくり出された巻取紙の先端部に紙継ぎ用の前
   処理を施す紙継ぎ用前処理手段と、該前処理手段により
   前処理された巻取紙の先端部を巻取紙を巻戻しながら付
   勢し、前記巻取紙の先端部を巻取紙に貼着する付勢手段
   を有する巻取紙自動仕立装置において、前記付勢手段は
   複数の独立した表面離型処理されたロールからなること
   を特徴とする巻取紙自動仕立装置。
2. 【請求項２】前記紙継ぎ用前処理手段が、めくり出され
   た巻取紙の先端部に易切取り用加工を施した片面接着部
   材を該加工部を外して貼着し、該巻取紙の先端部に前記
   片面接着部材の一部を含めて両面テープを巻取紙幅方向
   に帯状に施すものにおいて、前記付勢手段の複数のロー
   ルが前記片面接着部材の位置と対応していることを特徴
   とする請求項１記載の巻取紙自動仕立装置。
3. 【請求項３】前記複数のロールの直径が４０ｍｍ〜９０
   ｍｍの範囲であることを特徴とする請求項１または請求
   項２記載の巻取紙自動仕立装置。
4. 【請求項４】前記付勢手段にエアシリンダーを用いるこ
   とを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれか一つに
   記載の巻取紙自動仕立装置。