JP2002321664A - 車載用画像記録システム - Google Patents

車載用画像記録システム

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JP2002321664A
JP2002321664A JP2001402556A JP2001402556A JP2002321664A JP 2002321664 A JP2002321664 A JP 2002321664A JP 2001402556 A JP2001402556 A JP 2001402556A JP 2001402556 A JP2001402556 A JP 2001402556A JP 2002321664 A JP2002321664 A JP 2002321664A
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camera
cameras
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Tamaki Ohashi
環 大橋
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TUNER KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自車の動きを記録することで、自車の運転の
仕方を監視し、運転者自身の安全運転の意識が向上する
ことで事故が減少すると共に、万一の事故に遭遇した場
合でも、運転者自身の安全運転を正当化する自車の動き
を証明できるように、自車の一部と、それに関連する路
面及びその周辺とを撮像し、これを蓄画すると共に、そ
の蓄画の構造を簡素化して、多くの撮像手段を装備する
ことを可能とし、画像記録手段の記録部の数を撮像手段
の数より少なくした画像記録システムに関する。 【解決手段】 自車Pの動きを撮像する複数の撮像手段
1乃至10と、任意の複数の撮像手段による画像情報を
重畳する重畳手段12乃至16と、これにより重畳した
画像情報を記録する画像記録手段23と、画像情報を選
択して表示する表示手段29とを備え、自車Pの運転中
は常に作動状態とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願は、運転者自身が運転す
る自動車(以下単に自車という)の動き及びその周辺の
状況を、自車の一部と、それに関連する路面及びその周
辺とを写すように取り付けられた撮像手段により撮像し
て、自車の動きを画像情報として蓄画し、運転者に自分
の運転状況が全て記録されることを自覚させることで安
全運転をうながすと共に、万一自動車事故に遭遇した場
合でも、前記画像情報の記録により、事故の瞬間及びそ
の直前における自車の動きを証明し、これによって、事
故の原因究明に大きく役立たせることができると共に、
運転者自身に安全運転の遂行の重要性を意識づけること
を目的とした車載用画像記録システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来自動車周辺の状況を複数のカメラに
より撮像し、その撮像した各画像情報を記録し、かつそ
の再生を可能とする構成の磁気記録再生装置乃至車両安
全確認装置は、例えば特開平5−64124号公報乃至
特開平5−310078号公報において公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、今日自動車
は、人間生活上近来全く不可欠の必需用具であるが、反
対に殺人凶器ともなり、年間自動車事故に依る死者は世
界中で数万人以上と推定され、それに関連してケガする
人はその数十倍とも推定出来る。それ程自動車運転は恐
ろしい危険を有するものであるため、自動車の運転に
は、法で定められた免許を与えて制限しているが、一旦
免許を有した者は、運転の都度どのような状況下で自動
車を運転しているかについては、只法律が有るのみで、
法規の遵守をしているか否かだけでは、安全運転をして
いる証明とはなり得ない所に現在の自動車事故の増加が
有ると言っても過言ではない。
【0004】この問題について、本願発明者は経験上か
ら以下のように思料する。即ち、今や自動車は人類の日
常生活と一体不可欠の時代に来ている。従って自動車事
故の起きない交通ルールが求められるが、現状では自動
車運転の法規をいくら厳しくしても、運転者の考え方が
安全運転よりも先を急ぐという気持ちが優先している状
態では、自動車事故を減少するという方向は全く望めな
い。
【0005】自動車に乗り一旦運転を始めると、誰でも
ガラリと人格が変わるとまで言われている。このこと
は、ドア一枚で車内が密閉され外部とのコミュニケーシ
ョンが断たれてしまうことで、運転者自身が精神的に閉
鎖的になる所に在るとも言われているので、自動車外の
教室で、いくら道路交通法規の講習を繰り返しても、自
動車の運転はできるようになるが、運転の仕方、運転の
善し悪しは運転者本人のマナーに依存するので自動車事
故は簡単に減少しない。
【0006】そして、万一の自動車事故が発生した場合
には、事故後に、その事故の原因究明をすることになる
ことから、事故現場での原因究明には、当事者の証言が
重視されるため、事故に不慣れな者または被害者であり
ながら死亡した場合は、その被害者がむしろ事故の原因
者にされるケースが多くあるように感じる。残念なこと
に、どのような運転をしていたかを明確に証明する手段
がないことから、加害者の側が真実を証言するのではな
く、言い逃れしたほうが得であるというような風潮さえ
生まれてくる。
【0007】自動車事故が皆無になることは、万人が願
っていることであり、往々にして「この車は法規を守っ
て運転しています」とか、「高速道で八十キロ以下で運
転しています」とか、「遵法運転車ですからどうぞお先
に」とかの文言が車体の一部に書いて有る車を見掛けま
すが、もし、この様な自ら安全運転を宣言している車が
事故に関係し、しかも自分の側に事故に対する手落ちが
全く無いとしても、本当にそう言う運転がされているか
どうかは監視装置が無い状態で、それをどう証明出来る
かである。
【0008】自動車事故の原因は、最後に止まった位置
やそれぞれの関係車輌の向き具合や、それぞれの車のキ
ズ跡また路面に残されたタイヤの跡などの状況証拠で判
断されるが、実際上は、それだけでは、事故の本当の原
因解明には不充分であり、場合によっては、原因が全く
分からぬ状況の形になることさえ有る。それ故、事故の
時全く非の打ち所の無い安全運転を行っていたとして
も、それが証明できなければ単なる言い逃れにしか取ら
れず、その結果、重大な事故の原因者にされてしまう様
なことも想定される。ましてや真実被害者で有った場合
でも、死亡してしまった後に検証の結果で加害者にされ
ても、釈明の方法が無く、遺族が多額の賠償金の請求を
受けるという憂き目に落とされることも想定される。
【0009】ところで、自動車が事故に遭遇する態様に
ついて検討するに、例えば交差点において自車が一時停
止している状態で、他人が運転している自動車(以下他
車という)が右折または左折して接触事故を起こし、或
いは支線から本線に侵入すべく、その分岐地点で一時停
止している状態で本線を走行中の他車と接触事故を起こ
し、或いは、自車が、直進している状態で他車が側方か
ら近接して接触事故を起こした場合において、自車が事
故時に真実一時停止中であったか或いは真実直進中であ
ったかが事故発生原因の究明に極めて重要であることは
明らかなところである。
【0010】ところが、すでに述べた従来の構成に依れ
ば、自動車に配設された複数のカメラにより撮像した画
像情報は、自動車の運転をする際に死角となる部分等に
ついて障害物があるかどうかの確認をするためであっ
て、これでは運転者に安全運転をうながす(運転者を取
り締まる)ようなことはできないし、万一の事故に際し
ても原因究明をすることは充分に出来なかった。そこ
で、事故に遭遇した場合に最も重要となるのは、事故の
瞬間及びその直前における自車の動きである。即ち、自
車が一時停止していたか或いは直進していたかを明らか
にするのは、路面に対する自車の動きであり、この事実
は、自車の一部とそれに関連する路面及びその周辺との
関係の記録によって担保される。
【0011】そこで、上記した点に鑑み、本願車載用画
像記録システムは、あくまでも自車の一部とそれに関連
する路面及びその周辺とを写すように取り付けられたカ
メラにより自車の動きを記録することで自車を監視する
役目をはたし、自車を運転する運転者自身の運転の仕方
を取り締まることを第一の目的にしたものであり、近年
のカメラの画像情報を自車の走行状態のセンサーとして
用い、異常時に走行を自動制御する装置は、運転意識を
低下するもので本願と全く正反対のものである。従っ
て、自車に本システムを装備し、常時運転中は常に本シ
ステムを作動させておくことで、カメラにより自車の一
部とそれに関連する路面及びその周辺とを写すことによ
って、運転者自身の運転状況が微に入り細に入り常に監
視されていることから、運転者自身が本システムの監視
の基に運転していることになり、これを運転者自身が意
識して間違いの無い安全運転を常に心掛けることにな
る。
【0012】そして本願は、上記したように自動車の運
転中は、常に自車の動きを監視記録する装置であって、
万一の事故時に其の記録が重要な証拠として残すことを
目的としたもので有るから、万一の事故時に、装置に不
具合なことが有ってはならない。
【0013】そこで、目的としての記録が不満足な状態
の発生を防ぐためには、可能な限り自車の運転時に常時
装置の点検をすることは重要なことである。従って、各
カメラが正常に作動しているか否かの作動点検が最重要
の課題であり、常に作動点検は繰り返し行う必要があ
る。
【0014】例えば、この監視装置は、運転開始前に作
動点検を必ず行うことと決めてあったとしても、忘れず
にその都度行うことはなかなか出来るものではなく、い
つどこででも容易で簡単に作動点検ができる必要があ
る。
【0015】そこで本願は、カメラの方向がズレていた
り、泥や雨によりカメラのレンズが汚れていたり、断
線、カメラ自体の故障等々があって、万一の事故が発生
したときに故障を知らなかったとか、あとで蓄画されて
いなかったということがないように、常にシステムの作
動各カメラの点検確認をすることを目的として、運転中
に交差点での左右の確認をしたり、車庫入れの時の後方
を見たりして、点検をするための表示機能を備えたシス
テムである。
【0016】即ち、本願システムでは、各カメラの作動
点検用の表示手段を車内に設け、適時カメラの作動試験
を行える機能を備えている。例えば交差点等において操
作パネルに触れるだけで、簡単に瞬時に任意のカメラの
画像を切り換えて、ディスプレーに表示することで、運
転の安全性を確認しながら、常に作動試験を行える。つ
まり、これから点検をするのだという意識をもつことな
く、通常の運転中に必然的に点検をしていることにな
る。
【0017】このように、本願は非常に簡単で、常に点
検を行える機能を有したシステムである。従って、本願
システムを装備することで、車の運転中が常に遵法と安
全運転に終始することになる。自動車事故の減少にはこ
のことが一番大切なことである。
【0018】また、万一の事故に遭遇した場合でも、自
ら安全運転をして自車の一部とそれに関連する路面とを
写すようにすることで、自車の動きの一部始終が記録さ
れた本システムにより、自らの運転の正当性が証明でき
ることから、安心感をもって運転をすることができる。
従って多額の費用を負担しても、人命に代え難いことか
ら、本システムを装備することで、本当の意味での安全
運転宣言車となり、これが通常化することにより、安全
運転の徹底がはかられて、自動車事故の著しい減少をも
たらすものを期待するところである。この本システムが
全部の車に装着されれば、自動車事故はこの世の中から
全く消えてなくなると言っても過言ではない。これが本
システムの最終の目的である。
【0019】
【課題を解決するための手段】そこで本願は、従来のも
のの不都合を解決するために、自車に配置されるカメラ
数は多ければ多いほど良いので、カメラ数をできるだけ
多く配置するが、その全カメラの画像情報を記録する画
像記録手段の記録部の数を、カメラの数より少なくする
ことを可能にしたものであって、その手段として、自車
の車体の一部とそれに関連する路面及びその周辺を撮像
する複数の撮像手段と、複数の撮像手段のうち、任意の
複数の画像情報を重畳する重畳手段と、重畳手段による
重畳画像情報を含む画像情報を蓄画する画像記録手段と
を備え、自車の運転中蓄画状態を維持することを特徴と
したものである。
【0020】また、一つの撮像手段に撮像不能な原因が
生じた場合でも、画像記録を確実にするために、複数の
撮像手段のうち、少なくとも2個の撮像手段の撮像する
領域が、一部重複するように車体の異なった位置に配設
して成る。
【0021】また、重畳する画像情報が、車体の同一部
位に配置した複数の撮像手段による画像情報である。
【0022】また、重畳した画像情報に、日時情報が付
加される。
【0023】また、撮像手段による撮像状態を点検して
自車の運転の安全性を確保し得るように、複数の撮像手
段による画像情報を選択する選択手段と、その選択した
画像情報を表示するディスプレーとから成る表示手段と
を備えて成るものである。
【0024】さらに、表示手段が、複数の撮像手段によ
る画像情報を合成する合成アダプタを有し、その合成画
像情報を選択手段により選択可能とした。
【0025】
【発明の実施の態様】以下図面に基づいて本願発明の実
施の態様を詳述する。本願は、自動車の種類としては、
大型自動車、普通自動車、小型自動車、軽自動車及び特
殊自動車などがあるが、これら全てを包含し、運転者自
身が運転するこれらの自動車を以下自車Pという。
【0026】図1は、自車Pの車体周囲に、CCDカメ
ラから成る10個の撮像手段1乃至10を配設して成る
状態の平面図を示しており、図2は、前記撮像手段1乃
至10によって撮像される領域を平面的に示した図であ
る。
【0027】上記において、撮像手段(以下単にカメラ
という)1乃至10は、自車Pの周辺部全域を撮像領域
となるように、車体の周囲に配置されている。
【0028】具体的には、図1で示すように、カメラ
1、2は、自車Pのフロントたとえばボンネット、フェ
ンダーなど前方の右位置に、またカメラ3、4は、これ
らと対称に自車Pのフロント前方の左位置に、またカメ
ラ5、6は自車Pのルーフ(屋根)の右後方隅位置に、
またカメラ7、8は、これらと対称に、自車Pのルーフ
の左後方隅位置に、さらにまた、カメラ9と10は、自
車Pのルーフの右前方隅位置と左前方隅位置とにそれぞ
れ配置してある。
【0029】このように、自車Pの車体周囲に配置され
たカメラ1乃至10は、図2で示すように、それぞれ自
車Pの周辺部の全領域の撮像を分担している。
【0030】即ち、図2において、A1はカメラ1によ
る撮像領域を、矢印aはカメラ1の中心撮像方向をそれ
ぞれ示しており、以下同様にA2乃至A10は、それぞ
れカメラ2乃至10による撮像領域を、矢印b乃至jは
カメラ2乃至10の中心撮像方向をそれぞれ示してお
り、そのいづれの領域も、カメラの画角を約60°とし
た場合を示している。
【0031】なお、本願における各カメラの画角は、約
60°に限定されるものではなく、配置場所からの車体
近傍の路面の鮮明さや視界範囲、取付時の調整の簡便さ
や車体振動による経時的ズレを考慮すると、好ましく
は、50°〜85°の範囲が有効である。
【0032】図2から明らかなように、カメラ1は、自
車Pのフロント前方の右位置から左方向を指向してお
り、これにより撮像される画像には、自車Pの左側方の
他車Q1の一部およびその路面と共に、自車Pのフロン
ト一部が含まれる。
【0033】また、カメラ2は、自車Pのフロント前方
右位置から右後方を指向しており、これにより撮像され
る画像には、自車Pの右側方の他車Q2の一部およびそ
の路面と共に、自車Pの車体の右側部が含まれる。
【0034】また、カメラ3は、自車Pのフロント前方
の左位置から右方向を指向しており、これにより撮像さ
れる画像には、自車Pの右側方の他車Q2の一部および
その路面と共に、自車Pの車体のフロント一部が含まれ
る。
【0035】またカメラ4は、自車Pのフロント前方左
位置から左後方を指向しており、これにより撮像される
画像には、自車Pの左側方の他車Q1の一部およびその
路面と共に、自車Pの車体の左側部が含まれる。
【0036】また、カメラ5は、自車Pのルーフの右後
方隅位置から走行方向と直交する右側方を指向してお
り、これにより撮像される画像には、自車Pの右側方の
他車Q2の一部およびその路面と共に、自車Pの車体の
右側部が含まれる。
【0037】また、カメラ6は、自車Pのルーフの右後
方隅位置から斜め後方を指向しており、これにより撮像
される画像には、自車Pの右斜め後方の路面と共に、自
車Pの車体のリア一部が含まれる。
【0038】また、カメラ7は、自車Pのルーフの左後
方隅位置から走行方向と直交する左側方を指向してお
り、これにより撮像される画像には、自車Pの左側方の
他車Q1の一部およびその路面と共に、自車Pの車体の
左側部が含まれる。
【0039】また、カメラ8は、自車Pのルーフの左後
方隅位置から斜め後方を指向しており、これにより撮像
される画像には、自車Pの左斜め後方の路面と共に、自
車Pの車体のリア一部が含まれる。
【0040】また、カメラ9は、自車Pのルーフの右前
方隅位置から斜め前方を指向しており、これにより撮像
される画像には、自車Pの右斜め前方の路面と共に、自
車Pの車体のフロント一部が含まれる。
【0041】さらにまた、カメラ10は、自車Pのルー
フの左前方隅位置から斜め前方を指向しており、これに
より撮像される画像には、自車Pの左斜め前方の路面と
共に、自車Pの車体のフロント一部が含まれる。
【0042】図3は、カメラ1と2によりそれぞれ撮像
される領域A1とA2を示す平面図、図4は、カメラ3
と4によりそれぞれ撮像される領域A3とA4を示す平
面図、図5は、カメラ5と6によりそれぞれ撮像される
領域A5とA6の平面図、図6は、カメラ7と8により
それぞれ撮像される領域A7とA8を示す平面図及び図
7は、カメラ9と10によりそれぞれ撮像される領域A
9とA10を示す平面図である。
【0043】上記したように、自車Pの車体周囲に、カ
メラ1乃至10を配置することにより、図2で示すよう
に異なる位置に配置したカメラ同士による撮像領域が一
部重複した領域を含んで、自車Pの周辺全域を、自車P
の車体の一部と共に、網羅的に撮像することができる。
【0044】図2において、A1.7は、カメラ1と7
とにより撮像される領域A1とA7とによる重複領域
を、A4.7は、カメラ4と7とにより撮像される領域
A4とA7とによる重複領域を、A4.8は、カメラ4
と8により撮像される領域A4とA8とによる重複領域
を、A6.8は、カメラ6と8とにより撮像される領域
A6とA8による重複領域を、A2.6は、カメラ2と
6とにより撮像される領域A2とA6とによる重複領域
を、A2.5は、カメラ2と5とにより撮像される領域
A2とA5とによる重複領域を、A3.5は、カメラ3
と5とにより撮像される領域A3とA5とによる重複領
域を、A3.9は、カメラ3と9とにより撮像される領
域A3とA9とによる重複領域を、A9.10は、カメ
ラ9と10とにより撮像される領域A9とA10とによ
る重複領域を、さらにA1.10は、カメラ1と10と
により撮像される領域A1とA10とによる重複領域を
それぞれ示している。
【0045】しかして、上記したように、重複領域を設
けることは、例えば重複領域A9.10において、カメ
ラ9及び10のいずれか一方が故障、泥の付着、太陽の
光或いは対向車のライトなどの逆光による幻惑、さらに
は、接触事故により破壊されて、それにより画像情報が
消失し記録不能になった場合でも、そこから離れた位置
にあるいずれか他方によるカメラの撮像によって、重複
領域A9.10を補足することができ、本願システムの
目的を充分に達成することができる。
【0046】図8は、カメラ1乃至10によって撮像し
た画像情報を記録する本願システムの一例を示す構成図
であって、符号11は、同期信号発生器であり、本例で
は各カメラ1乃至10を、一つの同期信号発生器で外部
同期した場合を示したが、この同期信号発生器11に代
えて、カメラ1乃至10のいずれか一つの信号を使用し
他のカメラを同期させてもよいのは勿論である。
【0047】また、符号12、13、14、15及び1
6は、カメラ1と2による画像、カメラ3と4による画
像、カメラ5と6による画像、カメラ7と8による画像
及びカメラ9と10による画像をそれぞれ重畳する重畳
手段であって、重畳するカメラの一方側からの画像信号
が逆流して、重ねる前の他方の画像に悪影響を及ぼさな
いように、図示しないが、それぞれの経路に、逆流防止
器を配置してあり、また重畳した画像のコントラストを
調整する機能等も有している。
【0048】従って各重畳手段12乃至16により重畳
された重畳画像は、それぞれ画像記録手段23に出力さ
れ、例えば磁気テープ録画装置から成る記録部A17乃
至21に蓄画される。また、この重畳手段には、画像を
混合する以外であっても画像を重ねる各種方法が含まれ
る。
【0049】なお、画像記録手段は、磁気テープ録画装
置に限られるものではなく、光磁気ディスク、ハード磁
気ディスク、半導体メモリなどを用いた録画装置から成
る記録部でもよく、現時点においては、磁気テープによ
る蓄画が最も安価で長時間記録に対応できる利点を有す
る。
【0050】また、画像記録手段23の記録部A17乃
至21に蓄画される画像情報には、日時情報手段22か
らの日時情報が付加される。なお、カメラ及び画像は、
白黒表示でも良いが、カラーであれば画像がより鮮明に
なる。例えば、信号機、車線、各種標識などが識別でき
る。また、事故の相手の車輛が容易に識別できる。
【0051】本例では、画像記録手段23の記録部を2
組備えた場合を示しており、その第1組Aの記録部17
乃至21は、取出し、交換及び運搬など比較的取扱いが
容易である収納ボックス内に組み込まれる。
【0052】また第2組Bの記録部17’乃至21’
は、記録部Aと同種の録画装置から成ると共に、日時情
報手段22からの日時情報が付加され、機械的強度に秀
れた保護ボックス内に組み込まれ、かつ外気を遮断した
若干減圧状態で設置される。
【0053】さらにまた、各カメラ1乃至10によりそ
れぞれ撮像した画像は、表示手段29の選択手段30を
介して、2台のディスプレー31と32にそれぞれ表示
され、これによって、各カメラの作動点検をすることが
でき、また、このディスプレーは、運転者の最も見易い
例えばダッシュボード上に設置される。
【0054】この表示手段29は、カメラの方向がズレ
ていたり、泥や雨によりカメラのレンズが汚れていた
り、断線、カメラ自体の故障等により、万一の事故が発
生したとき、故障を知らなかったとか、あとで蓄画され
ていなかったということがないように、常にシステムの
作動や各カメラの点検確認をすることを目的としたもの
であり、さらに運転中に、例えば、交差点等において、
操作パネルに触れるだけで瞬時に、任意のカメラ画像の
ディスプレー表示を切り換えることで、左右の安全を確
認をしたり、或いは、車庫入れ時に後方の点検をする表
示機能も有する。
【0055】図10は、T字交差点における状態を示し
ており、このT字交差点において、支線L1から本線L
に合流する場合の安全を確認するために、自車Pの車体
前部を大きく本線に突き出すことなく、左斜め前方を指
向するカメラ1と、右斜め前方を指向するカメラ3との
カメラによる撮像画像の選択操作により、本線Lに走行
する他車Q等の様子が、それぞれ2台のディスプレー3
1と32に表示することができる。
【0056】また、狭い場所で車庫入れを安全に行なう
ために、右斜め後方を指向するカメラ2または6及び左
斜め後方を指向するカメラ4または8による撮像画像を
選択操作して、それらの画像を、それぞれ2台のディス
プレー31と32に表示することができる。
【0057】なお、交差点での左右の安全確認の際、右
側撮像画像を右側に設置したディスプレー31に、また
左側撮像画像を左側に設置したディスプレー32にそれ
ぞれ表示すれば、非常に見やすくなる。
【0058】また車庫入れ時の後方の安全を確認すると
きは、後方を撮像する撮像手段による画像が写したカメ
ラの向きと、表示したときの向きとが異なるため、左右
が逆に表示されるので、この場合は、画像を左右を反転
して表示する。
【0059】このように、走行中の各カメラ1乃至10
の画像を表示して、車体周囲の安全確認を行うことで、
常に本システムの各カメラの写り具合や故障がないか
を、自然に点検確認することができるので、極めて重要
な機能である。
【0060】なお、図2乃至図7において、符号Q1
は、自車Pの左側方を同方向に走行している他車を、ま
た符号Q2は、中央分離線Eを介して自車Pの右側方を
逆方向に走行している他車をそれぞれ示している。
【0061】しかして、図8において、例えばエンジン
キーにより、エンジンが始動したときに作動する自動作
動手段41により、カメラ1乃至10、同期信号発生器
11、ミキサー手段12乃至16および画像記録手段2
3を作動すると、カメラ1乃至10が撮像を開始すると
ともに、その画像情報は、重畳された状態で、日時情報
手段22からの日時情報と共に、画像記録手段23の記
録部17乃至21及び17’乃至21’にそれぞれ蓄画
される。
【0062】また、必要に応じて表示手段29の選択手
段30により選択されたカメラ1乃至10による撮像画
像、テレビ画像およびナビゲーション画像のうちの1つ
または2つが、ディスプレー31または/および32に
表示される。
【0063】このようにして、カメラ1乃至10は、少
なくともエンジンの作動中、つまり自車の運転中は撮像
を継続し、その画像情報は、それぞれ画像記録手段23
の記録部17乃至21及び17’乃至21’に蓄画され
る。なお、この撮像及び蓄画状態は、エンジンが停止し
てから一定時間後に自動的に停止する。
【0064】また、自動作動手段41による作動とは別
に、手動作動手段42によりエンジンの作動にかかわり
なく、人為的操作により、任意に撮像及び蓄画の作動制
御を行えることはもちろんである。
【0065】そして、通常はエンジンの再始動により画
像情報の蓄画は、その以前の蓄画停止状態から続いて蓄
画開始され、例えば、磁気テープによる蓄画では、複数
巻の磁気テープを用い、蓄画中の磁気テープの終端付近
で、次の磁気テープに蓄画を開始して一定の間、両テー
プに同一画像を蓄画することにより、画像情報が途切れ
ることなく連続して蓄画する方式がとられる。
【0066】しかして、自車Pが万一事故に遭遇したと
き、画像記録手段23の記録部A17乃至21の全てか
ら、或いは事故に関連すると思料される画像を蓄画して
いる任意の記録部から磁気テープを引き出して再生し、
事故原因の解明の資料に供するものである。
【0067】上記において、仮に自車Pが事故により大
破したり或いは燃えた場合でも、画像記録手段23の記
録部B17’乃至21’は、機械的強度にすぐれた保護
ボックス内に収められているので、事故原因の解明に有
効に作用する。
【0068】また、停車中等蓄画を停止している時に、
すでに蓄画された画像情報をディスプレー31または/
および32において再生表示して、正常に蓄画されてい
るかなど本システムの作動点検を行えることはもちろん
である。
【0069】また、好ましくは、カメラに、レンズが汚
れた場合に洗浄する機能が備えられ、さらに、同一位置
に配置されるカメラは防水された一つの保護ケースに組
込まれて、それぞれのカメラの撮像方向はケースの内ま
たは外から自由に調整可能とする。
【0070】さらに、カメラの取付装置には、雨水の車
体内部への侵入を可能な限り防止する対策をとってあ
る。即ち、図16に、カメラの取付装置が、撮像方向の
調整構造としてボールジョイント構造としたものが例示
してある。この構造は、カメラの信号ケーブル50が後
述するボール56と取付軸57の中心を貫通して、車体
内部に導入してあり、ボールジョイント構造は、車体取
付面が傾斜面の場合でも、カメラの撮像が水平を保って
任意の方向を指向できるように構成してある。
【0071】本願実施例では、内周面にネジを施し、か
つ、内部にボール受座51を設けると共に、上部にカメ
ラ本体52を一体に設けて成る円筒状のボール受部材5
3に、内部にボール受座54を有し、外周にネジを設け
た円筒状の締付リング55を螺合すると共に、これらの
間に、ボール56を介在し、前記ボール56に突設した
取付軸57を、前記締付リング55の下方に導出し、こ
の取付軸57を車体取付部材58に支持した構成の場合
を示しており、この構成において、締付リング55の締
付けにより、カメラ本体52は、車体取付部材58を介
して車体に固定され、また締付リング55を緩めること
により、カメラ本体52の方向とその傾きが調整され
る。
【0072】この構成によれば、ボール受部材53の下
面から、その内周面に、締付リング55の外周面を螺合
する構成であるので、ボール56と締付リング55との
間から、雨水が車体内部に侵入する惧れはない。従っ
て、風雨の吹き付けによるリング部分への浸透、および
車体取付部分の浸透を、適切なシールドを施すことで容
易に車体内部への浸水を防止することができる。また、
カメラ本体52を覆うケース59の前面は、球面形状で
あるので、撥水機能を有し、汚れや雨滴の付着が回避さ
れる。
【0073】図9は、図8における表示手段29に、複
数の撮像手段による画像情報を合成する合成アダプタを
有し、その合成画像情報を選択可能とする他の方式の実
施例を示すシステム図である。
【0074】即ち、表示手段36は、各カメラ1乃至1
0の各画像出力を、その数に相当して分割した数の領
域、本例では10個の領域即ち図中Hで示すように、1
0個の領域Ha乃至Hjにそれぞれ割り当てて、一画面
に合成する合成アダプタ34と、選択手段37およびデ
ィスプレー38、39とから成り、各カメラ1乃至10
の作動を点検確認する際には、合成アダプタ34の出力
を選択手段により選択して、ディスプレー38または3
9に表示することで、一画面で全カメラ1乃至10の画
像を表示でき、一目で写り具合を把握でき、点検確認が
できる。
【0075】なお、上記において、どのカメラ画像をど
の領域に表示するかなどは任意である。
【0076】さらに、実施例では、1個の合成アダプタ
で10個のカメラの画像を合成して表示したが、例えば
合成アダプタを2個用いて、その一方で車体の前部に配
置した6つのカメラによる各画像を合成し、その他方で
後部に配置した4つのカメラによる各画像を合成するな
ど、カメラの配置関係により合成の仕方を区分して、そ
れぞれの合成画像をディスプレー38、39に表示すれ
ば、1画像を大きく把握でき、このようにすることによ
り、個々のカメラによる画像表示を、逐一切換える手数
をとることなく、カメラ数の増加に対応することができ
る。このことは、合成アダプタの数を増加し、それに合
わせて、ディスプレーの数を増やすことは、一画面の大
きさが限られる車載用のディスプレーの場合に有効な手
段である。
【0077】各カメラ1乃至10により撮像した画像
を、重畳手段により重畳する仕方として、本実施例で
は、図1において示すように、同一位置に配置したカメ
ラ1と2、カメラ3と4、カメラ5と6及びカメラ7と
8による画像を、それぞれ重畳し、さらに、離れた位置
に配置されているカメラ9と10による画像を重畳する
5つのグループに区分した場合の構成を示したが、これ
に限定されるものではない。
【0078】図11は、カメラ3により撮像した画像
を、図12は、カメラ4により撮像された画像を、さら
に図13は、上記した図11によるカメラ3により撮像
した画像と、図12に示すカメラ4により撮像した画像
とを重畳した重像画像を示している。
【0079】即ち、図11に示す表示画像には、自車P
の一部と、逆方向の走行中の他車Q2を含むその路面と
が写し出されており、他車Q2は、自車Pに対し相対方
向に移動する。
【0080】他方、図12に示す表示画像には、自車P
の一部と、並行して走行中の他車Q1を含むその路面と
が写し出されており、他車Q1は自車Pに対し同方向に
移動する。なおこの場合、カメラが後方を指向している
ので、ディスプレーには、他車Q1が右側位置に現れ
る。
【0081】しかして、図11の表示画像と、図12の
表示画像とを重畳した画像を示す図13の重畳画像にお
いて、他車Q2を含む路面が、図において右方向に変化
するのに対し、他車Q1を含む路面が、図において左方
向に変化し、即ち、カメラ3による画像の変化と、カメ
ラ4による画像とが相対方向に進行するので、画面の観
者が、あたかも自車Pのフロント前方の左位置にいて右
方向及び左後方向をみていることになるので、同一時刻
におけるカメラ3で撮像した画像と、カメラ4で撮像し
た画像との区別は支障なく認識することができる。従っ
て、この画像再生時に、スロー映像再生や一時停止など
の操作を行なうことで、事故原因の解明により有効に作
用する。
【0082】しかして、例えば自車Pが、自車Pの後方
に並行して走行中の他車Q1および対向車線を走行中の
他車Q2に関連した事故に遭遇したとする。すると、従
来は、事故後の各車の停止した状態などを検証すること
になるが、事故原因が明確でないときは、他車Q1が直
進中の自車Pに接近し過ぎて接触した弾みで、自車Pが
走行方向を失い、他車Q2に接触したのであるとか、あ
るいは、他車Q2が走行車線を飛び越えてきて、自車P
に接触後、他車Q1が自車Pに接触したとか、種々の場
面が推測され、正確な事故原因の究明には不充分であ
る。
【0083】これに対し、本願システムによれば、この
場合、重畳された単一の画像内に、自車Pの車体の一部
を含む周囲の路面状況が時間のずれなく保存されている
ので、事故直前に、自車Pが直進中であったことや、最
初の原因が何であったか、その後自車Pがどう走行して
いったかなど、事故に至った状況が一部終始記録される
ので、事故原因を正確に究明することができる。
【0084】そして、上記したように、カメラ3と4に
よる両画像の変化方向が、同一画像内で相対する方向に
変化する関係は、カメラ1と2とにより撮像された各画
像を重畳した場合およびカメラ5と6とにより撮像され
た各画像を重畳した場合、また、カメラ7と8とにより
撮像された各画像を重畳した場合においても同様であ
る。
【0085】また、カメラ9と10とにより撮像された
各画像を重畳した場合は、両カメラが、互いに離れた位
置からともに前方向を指向して撮像をしているので、路
面の変化は同方向であり、そのため、再生画面がむしろ
明瞭となり、同一時刻におけるカメラ9で撮像した画像
と、カメラ10で撮像した画像との区別は、遠方に写る
同一物が近づくにつれて、互いに左右に離れ、かつ、一
方の物が撮像範囲から外れるので、両カメラによる画像
は有効に識別できる。
【0086】上記実施例は、重畳する各画像を、カメラ
1と2、カメラ3と4、カメラ5と6、カメラ7と8ま
たはカメラ9と10によりそれぞれ撮像された画像を対
象とした場合を示したが、図15は3個のカメラにより
撮像した画像を重畳した場合の他の実施例を示してい
る。
【0087】即ち、図15は、図11に示す画像と、図
12に示す画像とを重量した重畳画像に、さらにカメラ
10によって撮像した画像を、ミキサー手段を介して重
畳した場合の重畳画像を示しており、図14は、カメラ
10によって撮像した画像を示している。即ち、図14
で示すように、自車Pの一部と、その前方を走行中の他
車Q3と中央分離線Eを介して、対向車線を走行する他
車Q4を含む路面が写し出されている。なお、本図では
日時情報は非表示状態となっているが、必要に応じて表
示される。
【0088】この実施例の場合も、カメラ10で撮像す
る画像の変化は、カメラ3と4とによって撮像する各画
像の変化方向と区別できるので、事故原因の解明を支障
なく達成することができる。
【0089】なお、3つの画像を重畳する場合は、例え
ばカメラ1と2と9または10とによる画像或いはカメ
ラ3と4と9または10とによる画像を重畳するのが、
近接した配置関係や指向方向からみて好ましい関係にあ
る。
【0090】また、カメラがカラーカメラであれば、車
線の色や信号機の色を識別することができる。さらに、
事故の相手の車輛が容易に識別できる。
【0091】さらにまた、画像を重畳する過程で、画像
情報に、例えばカラーフィルタを通したり、トーンに差
をつけたりすることにより、重畳された再生画面中で同
一のカメラによる画像が縒り容易に識別できる。
【0092】また、図2に示したように、撮像領域が一
部重複するように、車体の異なった位置にカメラを設け
るとき、そのいずれか一方が故障、泥の付着、太陽の光
或いは対向車のライトなどの逆光による幻惑、さらには
接触事故により破壊されて、それにより画像情報が消失
して、記録不能になった場合でも、そこから離れた位置
にあるいずれか他方のカメラによる撮像によって、重複
領域を補足することができる。
【0093】例えば、自車Pの左後方隅位置に配置され
たカメラ7、8により撮像されていた他車Q1が、直進
中の自車Pに接近し過ぎて接触事故を起こしたとき、カ
メラ7、8が破壊されて画像の蓄画が不能になったとし
ても、その後の自車Pの状況、自車Pの路面に対する動
きが、フロントの左前方位置に配置されたカメラ4によ
る画像が、事故前から引き続いて蓄画されているので、
図2における重複領域A4.7およびA4.8の画像
は、カメラ7、8による撮像が不能になった後も、引き
続いてカメラ4により撮像されて蓄画されるので、本願
システムの目的を充分に達成することができる。
【0094】以上詳述した実施例では、10個のカメラ
を用いて、自車Pの周囲を撮像したが、車体の形状によ
り、カメラの取付位置やカメラの向きなどは任意に変更
されるものであり、さらに、カメラの数の増減、カメラ
の種類や機能の選択により自由度が加わることは当然で
ある。
【0095】また、例えば赤外線を利用したカメラを用
いれば、夜間走行中に暗い場所でも画像が明瞭に蓄画で
き、またトンネル内に入った場合のように、周囲の明る
さの変化を検知して、昼間用カメラと夜視用カメラとを
自動的に切換えて撮像を継続することもできる。
【0096】さらにまた、画像を重畳すると、受光量が
過大になり、画像コントラストが低下する惧れを解消す
るために、本願は、最適の撮像状態となるように、自動
調整機能を有することを特徴としている。
【0097】具体的には、受光センサーをカメラ近傍に
設けると共に、カメラレンズ前にカメラに入いる光量を
制限する手段を備え、前記受光センサーの情報により入
光量を任意に設定した入光量になるように、入光量の制
限手段を作動する手段を備えた構造とする。
【0098】しかして、例えば晴れや曇り、または昼
間、夕方などにより、レンズ前に取り付けた遮光フィル
タの濃淡を自動的に切り換える方法、或いは受光センサ
ーをカメラ近傍に設けると共に、重畳手段に入力信号強
度を調整する回路を設け、前記受光センサーの情報によ
り、重畳手段の入力信号強度を任意に設定した信号強度
になるように、前記入力信号強度を調整する回路を作動
する手段を備えた構造であって、例えば市街地走行など
の走行状況により、たびたび入光量が変わるときに、重
畳手段の入力信号を電気的に自動調整する方法などがあ
り、さらにまた、前者におけるフィルタの自動切換の方
法、後者における信号強度の自動調整の方法の両方を兼
ね備えたものであってもよい。
【0099】なお、蓄画に付加される情報としては、日
時情報のほかに、運行に係わる車速度や停止及び方向指
示の各信号、その他カメラにマイクを備えて、事故の場
合の衝撃音、ブレーキの音、横断歩道のチャイムの音、
クラクション、車内外の音等も並行して付加されること
も含まれる。これらの情報は、自車の運転の正当性の証
明となる。
【0100】これらの情報の付加は、例えばビデオテー
プによる蓄画では、画像と別にトラックを設けて、平行
に入れる周知の技術で可能である。
【0101】また、上記した方向指示、ブレーキランプ
などがカメラの撮像する範囲に含まれるように配置すれ
ば、ランプの点灯する様子が画像に写されるので方向指
示、ブレーキ等の操作を何時したかが明らかになる。さ
らに補助ウィンカー等をカメラケースに備えれば、その
点灯光がカメラに入り、このカメラケースが車体の高い
取付位置であれば、カメラの汚れ防止のみならず、より
後方車から自車Pの進路変更の合図がよくわかり、交通
の流れの円滑に役に立つ。そして、本実施例は、各グル
ープ毎の重畳による蓄画の場合を示したが、グループに
属さない単独のカメラを含む場合も、本発明に包含され
ることはもちろんである。
【0102】
【発明の効果】以上のように、本願発明によれば、複数
のカメラによる画像を重畳手段により重畳し、この重畳
画像を画像記録手段の記録部に蓄画する構成であるか
ら、画像記録手段の記録部の数を少なくして、多くの撮
像手段を使用することができる。
【0103】そして、多くの撮像手段が使用できること
は、画角の異なるカメラ或いは夜視用カメラと昼間用カ
メラとの併設などによって、自車の周辺の状況を網羅的
に記録することを可能とし、車体形状に応じてカメラの
取付位置の選択も自由にできると共に、画像記録手段の
記録部の数を少なくできることによって、その取扱いや
交換作業などを容易にし、かつ、継続コストが安価に得
られるという効果を有する。
【0104】また、自車の車体の一部がそれに関連する
路面およびその周辺とともに撮像され、蓄画されるの
で、自車と他車との関係など、自車の走行状況を明確に
把握できる大きな特徴を有する。
【0105】即ち、自車の一部と、それに関連した路面
とを含んで蓄画されていることは、自車の動きの証明と
なり、自車の動きの重要な証拠となる。
【0106】また、請求項2記載の発明によれば、複数
の撮像手段のうち、離れた位置に配置された少なくとも
2つが重複する撮像領域を含み、撮像中にそのいづれか
一方の撮像手段が、雨やドロ等により画質が低下した場
合や対向車のライト、日光直射による幻惑或いは故障や
事故により破壊されて、それによる画像が不明乃至消失
した場合でも、そこから離れた位置にあるそのいづれか
他方の撮像手段によって重複領域の撮像が補足できるの
で、本願システムの目的とするところは、支障なく達成
することができる。
【0107】また、請求項3記載の発明によれば、重畳
する画像情報が、同一位置から見た画像情報であるの
で、重畳画像を再生表示した際に、画像の区別が容易で
あると共に、撮像手段を配置した車体の同一部位毎に、
重畳画像情報を区別したので、ケーブルの引き回しが簡
単で、かつ、システム全体の構成を単純化することがで
きる。
【0108】また、請求項4記載の発明によれば、日時
情報の付加により、撮像日時の特定が可能となる。
【0109】また、請求項5記載の発明によれば、運転
中に、必要に応じて所望の撮像手段により撮像された画
像が、車内に設置されたディスプレーに表示できて、撮
像手段の作動状態の点検、運転上の安全確認に極めて有
益である。
【0110】また、請求項6記載の発明によれば、車内
に設置されたディスプレーに撮像された全画像情報を一
画面で表示でき、撮像手段の作動状態の点検において、
故障の有無、写り具合の善し悪し等を即座に知ることが
できる。
【0111】そして、本願システムを自車に装備するこ
とにより、運転者自からの安全運転を律すると共に、安
全運転を宣言したことの証明でもあり、万一の事故に遭
遇した場合でも、自車の安全運転が立証できるので、安
心感が得られ、自動車事故の減少に極めて有効である。
このように、安全運転には不可欠なシステムであるか
ら、全ての自動車に装備されることが通常化することに
よって、日本国内はもちろん世界各国においても、自動
車事故の減少に加速がつくという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】各手段を備えた状態の自車の上面図
【図2】各撮像手段による撮像領域を示した平面図
【図3】撮像手段1と2とによる撮像領域を示した平面
【図4】撮像手段3と4とによる撮像領域を示した平面
【図5】撮像手段5と6とによる撮像領域を示した平面
【図6】撮像手段7と8とによる撮像領域を示した平面
【図7】撮像手段9と10とによる撮像領域を示した平
面図
【図8】本願システムの構成図
【図9】本願システムの他の構成図
【図10】表示手段の使用例を示す平面図
【図11】撮像手段3による撮像画面を示す図
【図12】撮像手段4による撮像画面を示す図
【図13】撮像手段3と4とによる重畳画像を示す平面
【図14】撮像手段10による撮像画面を示す図
【図15】撮像手段3、4と10による重畳画像を示す
平面図
【図16】カメラ取付装置を示す図
【符号の説明】
1〜10 撮像手段 A1〜A10 撮像領域 A1.7,A4.7,A4.8,A6.8,A2.6,
A2.5,A3.5,A3.9,A9.10,A1.1
0 重複領域 11 同期信号発生器 12〜16 重畳手段 17〜21,17’〜21’ 記録部 22 日時情報手段 23,33 画像記録手段 30,37 選択手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H04N 7/18 J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車の車体の一部とそれに関連する路面
    及びその周辺とを撮像する複数の撮像手段と、複数の撮
    像手段のうち、任意の複数の撮像手段による画像情報を
    重畳する重畳手段と、重畳手段による重畳画像情報を含
    む画像情報を記録する画像記録手段とを備え、自車の運
    転中記録状態を維持することを特徴とする車載用画像記
    録システム。
  2. 【請求項2】 複数の撮像手段のうち、少なくとも2個
    の撮像手段を、撮像する領域が、一部重複するように車
    体の異なった位置に配設して成る請求項1記載の車載用
    画像記録システム。
  3. 【請求項3】 重畳する画像情報が、車体の同一部位に
    配置した複数の撮像手段による画像情報である請求項1
    または2記載の車載用画像記録システム。
  4. 【請求項4】 重畳した画像情報に、日時情報を付加し
    て成る請求項1、2または3記載の車載用画像記録シス
    テム。
  5. 【請求項5】 複数の撮像手段による画像情報を選択す
    る選択手段と、その選択した画像情報を表示するディス
    プレーとから成る表示手段とを備えて成る請求項1乃至
    4のいづれか1記載の車載用画像記録システム。
  6. 【請求項6】 表示手段が、複数の撮像手段による画像
    情報を合成する合成アダプタを有し、その合成画像情報
    を選択手段により選択可能とする請求項5記載の車載用
    画像記録システム。
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