JP2002319395A - 水素吸蔵合金電極と二次電池の製造方法 - Google Patents

水素吸蔵合金電極と二次電池の製造方法

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JP2002319395A JP2001122534A JP2001122534A JP2002319395A JP 2002319395 A JP2002319395 A JP 2002319395A JP 2001122534 A JP2001122534 A JP 2001122534A JP 2001122534 A JP2001122534 A JP 2001122534A JP 2002319395 A JP2002319395 A JP 2002319395A
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Toshihiro Nakai
敏浩 中井
Naoki Obata
尚基 小畑
Hiroshi Fukunaga
浩 福永
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大電流の取り出しが可能であり、かつ短絡の
低減された水素吸蔵合金電極を製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 多数個の穴100を開けた穴開け部10
よりも幅狭の非穴開け部11を長手方向イに筋状に設け
たパンチングメタルを基材1とし、この基材1上に、水
素吸蔵合金粉末を活物質とする電極合剤層20を、非穴
開け部11に電極合剤層のない基材露出部12が生じる
ように設けたのち、長手方向イに沿ってロール加圧し、
裁断して、幅方向ロの周縁に基材露出部12を有する水
素吸蔵合金電極2を製造する方法において、基材露出部
12の幅y(mm)が式(1);1≦y≦−5t+4.7
5(t<0.75)〔tはロール加圧後の電極の厚さ
(mm)〕の関係にあることを特徴とする水素吸蔵合金電
極の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パンチングメタル
を基材とした水素吸蔵合金電極とこれを使用した二次電
池の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水素吸蔵合金電極を用いたNi−MH電
池などのアルカリ蓄電池は、ポータブル電源として汎用
されており、一般に、これらの電池では、捲回体電極群
の端面の一部に金属端子を接続して電流を取り出してい
るが、たとえば、電動工具に使用される場合、10A以
上、顕著な場合、50A程度の大電流で使用される必要
があり、そのため、内部抵抗を小さくすることが必要で
ある。
【0003】これに対して、負極とニッケル正極とをセ
パレータを介して長手方向に沿って捲回してなる捲回体
電極群の各端面に金属板からなる集電体端子を多数点で
溶接することが提案されている。これは、電極の長手方
向(捲回方向)に対して、電流の取り出し部位を多く設
けることにより、電極各部の抵抗が比較的均一になるた
めであり、これにより大電流の取り出しが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】Ni−MH電池におい
て、負極として使用する水素吸蔵合金電極は、パンチン
グメタルを基材とし、この基材上に水素吸蔵合金粉末を
活物質とする電極合剤ペーストを塗布し乾燥して、電極
合剤層を設けたのち、長手方向に沿ってロール加圧し、
所定の長さ、幅に裁断して、製造されている。この電極
を長手方向に沿って捲回しその端面に金属板からなる集
電体端子を多数点で溶接するには、幅方向周縁に電極合
剤層のない基材露出部を設けておく必要がある。
【0005】このような基材露出部は、一般に、上記し
た水素吸蔵合金電極の製造に際し、電極合剤層を基材全
面に設け、これをロール加圧し、裁断したのち、幅方向
周縁の電極合剤層をブラシなどでこすり落としたり、刃
でそそぎ落とすなどの方法により、形成されている。し
かし、電極合剤層はロール加圧によって基材上に強固に
結着しているため、これを完全に除去しきれなかった
り、ブラシなどを強く当ててこするため、基材を傷付け
るなどの問題があった。
【0006】このような問題を回避するため、ロール加
圧する前に、幅方向周縁に相当する部分に電極合剤層の
ない基材露出部を形成することが考えられる。たとえ
ば、基材全面に電極合剤層を設けたのち、これをロール
加圧する前に、幅方向周縁に相当する電極合剤層を前記
同様の手段で除去するか、基材上に電極合剤ペーストを
塗布する際に、幅方向周縁に相当する部分に電極合剤層
のない基材露出部が生じるようにパターン塗布するとい
った方法などが考えられる。
【0007】これらの方法により、確かに、前記したよ
うな幅方向周縁に電極合剤層が一部残ったり、基材を傷
付けるなどの問題は回避される。しかしながら、このよ
うに電極合剤層のない基材露出部を設けた状態で長手方
向にロール加圧すると、電極合剤層のある部分がない部
分よりも強く加圧され、電極合剤層のある部分だけで延
びが生じるため、電極内で延びが不均一となり、その結
果、電極に湾曲や波打ちが発生する。このような電極を
長手方向に捲回すると、巻きずれを誘発して、電池の短
絡を生じさせるという重大な欠点を招くことになる。
【0008】本発明は、このような事情に照らし、幅方
向周縁の電極合剤層のない基材露出部を用いて集電体端
子を多数点で溶接できる、大電流の取り出しが可能な水
素吸蔵合金電極を、ロール加圧前に上記の基材露出部を
形成する方法で製造するにあたり、不均一な延びに起因
した湾曲や波打ちの発生を防いで、捲回時の巻きずれを
防止し、電池の短絡の発生を低減することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、鋭意検討した結果、パンチングメタル
を基材としてこれに電極合剤層のない基材露出部を形成
するには、あらかじめ上記基材に多数個の穴を開けた穴
開け部とともに、これよりも幅狭の非穴開け部を長手方
向に筋状に設けて、この非穴開け部に電極合剤層のない
基材露出部を形成するという手法がとられるが、その際
に、基材露出部の幅を、ロール加圧後の電極の厚さとの
関係において特定値以下に設定すると、ロール加圧時の
不均一な延びに起因した電極の湾曲や波打ちの発生が防
がれ、捲回時の巻きずれがなく、電池の短絡の発生を低
減できるものであることがわかった。
【0010】また、基材露出部の幅は、不均一な延びを
なくすため、上記範囲内において、できるだけ狭い方が
望ましいが、あまりに狭すぎると、この基材露出部を用
いて集電体端子を多数点で溶接する場合に、近接する電
極合剤層に接触してスパークを生じるおそれがある。こ
の場合、この電極(負極)と正極とを分離するセパレー
タが溶解し、これが原因で電池の短絡が発生する。これ
を回避するには、基材露出部の幅は少なくとも1mm以上
必要であることがわかった。
【0011】本発明は、以上の知見をもとにして、完成
されたものである。すなわち、本発明は、穴開け部より
も幅狭の非穴開け部を長手方向に筋状に設けたパンチン
グメタルを基材とし、この基材上に、水素吸蔵合金粉末
を活物質とする電極合剤層を、非穴開け部に電極合剤層
のない基材露出部が生じるように設けたのち、長手方向
に沿ってロール加圧し、裁断して、幅方向周縁に基材露
出部を有する水素吸蔵合金電極を製造する方法におい
て、基材露出部の幅y(mm)が、式(1);1≦y≦−
5t+4.75(t<0.75)〔tはロール加圧後の
電極の厚さ(mm)〕の関係にあることを特徴とする水素
吸蔵合金電極の製造方法に係るものである。
【0012】また、本発明は、上記方法で得た幅方向周
縁に基材露出部を有する水素吸蔵合金電極を負極とし、
これとニッケル正極とをセパレータを介して長手方向に
沿って捲回して捲回体電極群とし、この電極群の端面に
集電体端子を多数点で溶接して電池缶内に装入し、アル
カリ電解液を注入して、二次電池を製造する方法におい
て、負極の上記集電体端子の溶接に、水素吸蔵合金電極
の幅方向周縁の基材露出部を用いることを特徴とする二
次電池の製造方法に係るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参考にして、説明する。図1は、パンチングメタル
からなる幅広原反状の基材1を示したものであり、多数
個の穴を開けた穴開け部10(10A,10B,10
C)とともに、非穴開け部11(11A,11B,11
C,11D)が、長手方向イに筋状に設けられており、
非穴開け部11の幅zは、穴開け部10の幅xよりも、
幅狭となっている。パンチングメタルの材質は、とくに
限定されないが、通常は、ニッケルメッキ鋼板が用いら
れ、その厚さは、通常30〜60μmであるのがよい。
【0014】本発明においては、この基材1を使用し、
この基材1上に水素吸蔵合金粉末を活物質とする電極合
剤層を、非穴開け部11に電極合剤層のない基材露出部
12(12A,12B,12C,12D)が生じるよう
に設けたのち、長手方向イに沿ってロール加圧し、たと
えば、同方向イに沿う裁断線13(13A,13B,1
3C,13D)において所定幅に裁断し、また同方向イ
の長さが所定値となるように裁断することにより、水素
吸蔵合金電極を製造する。
【0015】非穴開け部11に電極合剤層のない基材露
出部12を生じさせるには、水素吸蔵合金粉末を活物質
としこれに導電助剤、増粘剤、結着剤などを加えた電極
合剤ペーストを用い、その塗布操作などを以下のように
行えばよい。たとえば、基材1の全面に電極合剤ペース
トを塗布し乾燥したのち、非穴開け部11上の電極合剤
層の所要部分(全部であってもよい)をブラシなどでこ
すり落としたり、刃でそそぎ落とすなどして取り除けば
よく、この操作は、ロール加圧前のため、容易であり、
取り残しや基材を傷つける心配はない。また、別の方法
として、基材1上に電極合剤ペーストを非穴開け部11
の所要部分(全部であってもよい)を除いてパターン塗
布するといった方法を採用してもよい。
【0016】図2は、このように製造される水素吸蔵合
金電極の平面図であり、また、図3は、同水素吸蔵合金
電極の幅方向の断面図である。この水素吸蔵合金電極2
は、多数個の穴100を持つ穴開け部10において、基
材両面に塗布された電極合剤層20を有し、電極全体の
厚さtが0.75mm未満、通常0.1〜0.5mm、好ま
しくは0.15〜0.4mmとなるように調整されてお
り、さらに、非穴開け部11に上述のように形成された
電極合剤層20のない基材露出部12を幅方向ロの周縁
に有する構成となっている。
【0017】本発明は、この水素吸蔵合金電極2の製造
にあたり、非穴開け部11における基材露出部12の幅
y(mm)を、ロール加圧後の電極全体の厚さt(mm)と
の関係において、式(1);1≦y≦−5t+4.75
を満たすようにしたことを特徴とする。これにより、ロ
ール加圧時の不均一な延びに起因した電極の湾曲や波打
ちの発生が防がれて、捲回時の巻きずれがなくなり、ま
たこの基材露出部12を用いた集電体端子の溶接時に近
接する電極合剤層20に接触してスパークが生じるとい
う問題もなくなり、これらにより電池の短絡が低減され
る。
【0018】これに対し、基材露出部12の幅yが1mm
未満となると、上記した集電体端子の溶接時に近接する
電極合剤層20に接触してスパークを生じることがあ
り、これが原因で電池の短絡が発生しやすい。また、上
記の幅yが電極の厚さtに対して(−5t+4.75)
mmを超えるようになると、ロール加圧時に電極内での延
びが不均一となり、これが原因で電極に湾曲や波打ちが
発生し、捲回時に巻きずれを誘発して、電池の短絡が発
生することになる。
【0019】本発明においては、このような方法で得た
幅方向周縁に基材露出部12を有する水素吸蔵合金電極
2を負極とし、これとニッケル正極とをセパレータを介
して長手方向に沿って捲回して捲回体電極群とし、この
電極群の端面に金属板からなる集電体端子を多数点で溶
接し、とくに負極の上記溶接に際し、上記の幅方向周縁
の基材露出部12を用い、これを電池缶内に装入し、水
酸化カリウムなどのアルカリ水溶液に電解質などを溶解
させたアルカリ電解液を注入することにより、大電流の
取り出しが可能な密閉型などの二次電池とする。
【0020】上記のニッケル正極には、ニッケル発泡体
などからなる基材に水酸化ニッケルを活物質としこれに
導電助剤、増粘剤、結着剤などを加えた正極合剤ペース
トを塗布し乾燥し、加圧することにより作製される、厚
さが通常0.2〜0.7mm程度のものが好ましく用いら
れる。また、セパレータには、正極と負極との短絡防止
機能を持つポリオレフィン系やポリアミド系などの耐ア
ルカリ性部材からなる厚さが通常0.05〜0.2mm程
度のものが好ましく用いられる。
【0021】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、さらに
詳しく説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に
のみ限定されるものではない。なお、以下において、部
とあるのは重量部を意味するものとする。
【0022】実施例1 幅広原反状の基材として、厚さが50μmのニッケルメ
ッキ鋼板に、図1に示すように多数個の穴を開けた穴開
け部とともに、幅4.5mmの非穴開け部を長手方向に筋
状に設けたパンチングメタルを用いた。この基材上に、
水素吸蔵合金粉末を活物質とする電極合剤層を、非穴開
け部に電極合剤層のない幅4mmの基材露出部が生じるよ
うに設けたのち、長手方向に沿ってロール加圧し、図1
に示すように裁断して、図2および図3に示すような幅
方向周縁に基材露出部を有する、厚さ0.15mm、幅5
2mm、長さ680mmの水素吸蔵合金電極を作製した。こ
の水素吸蔵合金電極は、基材露出部の幅yが4mmであ
り、式(1);1≦y≦−5t+4.75(t=0.1
5mm)の関係を満たす、1mm<y<4mmの範囲内にあっ
た。この水素吸蔵合金電極を、負極として使用した。
【0023】なお、非穴開け部に電極合剤層のない基材
露出部を生じさせる方法には、基材全面に電極合剤ペー
ストを塗布し乾燥したのち、非穴開け部上の電極合剤層
の所要部分をブラシなどでこすり落とす方法で行った。
この作業は非常に容易であり、取り残しや基材を傷つけ
る心配はなかった。ここで、上記の電極合剤ペーストと
しては、下記のように調製したものを使用した。
【0024】市販のMm(La、Ce、Nd、Prを含
有)、Ni、Co、Mn、Al(いずれも、純度99重
量%以上)の各試料を、MmNi3.9 Co0.6
0.35、Al0.25の組成となるように、高周波溶解炉に
よって、加熱溶解して、水素吸蔵合金を得た。この水素
吸蔵合金を機械的に粉砕して、平均粒子径が35μmの
水素吸蔵合金粉末を得た。この水素吸蔵合金粉末100
部に、カルボニルニッケル粉末1部、5重量%ポリ−N
−ビニルアセトアミド水溶液10部および40重量%ス
チレン−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体1.
7部を加え、混合して、電極合剤ペーストを調製した。
【0025】上記の負極とは別に、水酸化ニッケル粉末
100部に、水酸化コバルト粉末1部、カルボキシメチ
ルセルロース粉末0.2部および60重量%ポリテトラ
フルオロエチレン1部を加え、混合して、正極合剤ペー
ストを調製した。基材として、厚さ1.3mm、幅120
mm、長さ640mmのニッケル発泡体を用意し、幅方向端
部における端から3mm幅を200μmに圧縮し、この圧
縮部に幅1.5mm、厚さ150μmのFe−Niメッキ
リボンを抵抗溶接した。このニッケル発泡体に、上記の
正極合剤ペーストを塗布し、乾燥したのち、加圧し、裁
断して、厚さ0.24mm、幅52mm、長さ630mmのニ
ッケル正極を作製した。
【0026】上記の正極と負極とを、厚さ120μmの
ナイロン不織布からなるセパレータを介して長手方向に
沿って捲回して、捲回体電極群とし、その正極端面と負
極端面にニッケル板からなる集電体端子を多数点で抵抗
溶接した。これを、単2サイズの電池缶に挿入し、これ
に、アルカリ電解液として、30重量%の水酸化カリウ
ム水溶液1リットルに水酸化リチウム(LiOH)17
gと酸化亜鉛33gを溶解させた水溶液を注入したの
ち、密封した。40℃で6時間保存し、72mAで6時
間充電したのち、720mAで6時間充電し、720m
Aで放電した。つぎに、720mAで6時間充電し、7
20mAで放電した。この充放電サイクルを放電容量が
一定になるまで繰り返して、ニッケル水素蓄電池を作製
した。
【0027】比較例1 非穴開け部における電極合剤層のない基材露出部の幅を
4.5mm(非穴開け部の全幅に相当)に変更した以外
は、実施例1と同様にして、幅方向周縁に基材露出部を
有する水素吸蔵合金電極を作製した。この水素吸蔵合金
電極は、基材露出部の幅yが4.5mmであり、1mm<y
<4mmの範囲より広すぎるものであった。この水素吸蔵
合金電極を負極として使用した以外は、実施例1と同様
にして、ニッケル水素蓄電池を作製した。
【0028】実施例2 非穴開け部における電極合剤層のない基材露出部の幅を
3.4mmに変更し、かつ電極合剤ペーストの塗布厚さや
加圧条件などを変更した以外は、実施例1と同様にし
て、幅方向周縁に基材露出部を有する、厚さ0.26m
m、幅52mm、長さ510mmの水素吸蔵合金電極を作製
した。この電極は、基材露出部の幅yが3.4mmであ
り、式(1);1≦y≦−5t+4.75(t=0.2
6mm)の関係を満たす、1mm<y<3.45mmの範囲内
にあった。
【0029】この水素吸蔵合金電極を負極として使用し
た。また、正極合剤ペーストの塗布厚さや加圧条件など
を変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ0.3
4mm、幅52mm、長さ460mmのニッケル正極を作製し
た。この正極と上記の負極を使用した以外は、実施例1
と同様にして、ニッケル水素蓄電池を作製した。
【0030】比較例2 非穴開け部における電極合剤層のない基材露出部の幅を
4mmに変更した以外は、実施例2と同様にして、幅方向
周縁に基材露出部を有する水素吸蔵合金電極を作製し
た。この電極は、基材露出部の幅yが4mmであり、1mm
<y<3.45mmの範囲より広すぎるものであった。こ
の水素吸蔵合金電極を負極として使用した以外は、実施
例2と同様にして、ニッケル水素蓄電池を作製した。
【0031】実施例3 非穴開け部における電極合剤層のない基材露出部の幅を
3mmに変更し、かつ電極合剤ペーストの塗布厚さや加圧
条件などを変更した以外は、実施例1と同様にして、幅
方向周縁に基材露出部を有する、厚さ0.35mm、幅5
2mm、長さ355mmの水素吸蔵合金電極を作製した。こ
の電極は、基材露出部の幅yが3mmであり、式(1);
1≦y≦−5t+4.75(t=0.35mm)の関係を
満たす、1mm<y<3mmの範囲内にあった。
【0032】この水素吸蔵合金電極を負極として使用し
た。また、正極合剤ペーストの塗布厚さや加圧条件など
を変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ0.6
2mm、幅52mm、長さ300mmのニッケル正極を作製し
た。この正極と上記の負極を使用した以外は、実施例1
と同様にして、ニッケル水素蓄電池を作製した。
【0033】実施例4 非穴開け部における電極合剤層のない基材露出部の幅を
1mmに変更した以外は、実施例3と同様にして、幅方向
周縁に基材露出部を有する水素吸蔵合金電極を作製し
た。この電極は、基材露出部の幅yが1mmであり、1mm
<y<3mmの範囲内にあった。この水素吸蔵合金電極を
負極として使用した以外は、実施例3と同様にして、ニ
ッケル水素蓄電池を作製した。
【0034】比較例3 非穴開け部における電極合剤層のない基材露出部の幅を
3.5mmに変更した以外は、実施例3と同様にして、幅
方向周縁に基材露出部を有する水素吸蔵合金電極を作製
した。この電極は、基材露出部の幅yが3.5mmであ
り、1mm<y<3mmの範囲より広すぎるものであった。
この水素吸蔵合金電極を負極として使用した以外は、実
施例3と同様にして、ニッケル水素蓄電池を作製した。
【0035】比較例4 非穴開け部における電極合剤層のない基材露出部の幅を
0.5mmに変更した以外は、実施例3と同様にして、幅
方向周縁に基材露出部を有する水素吸蔵合金電極を作製
した。この電極は、基材露出部の幅yが0.5mmであ
り、1mm<y<3mmの範囲より狭すぎるものであった。
この水素吸蔵合金電極を負極として使用した以外は、実
施例3と同様にして、ニッケル水素蓄電池を作製した。
【0036】上記の実施例1〜4および比較例1〜4の
ニッケル水素蓄電池について、試験個数各1,000個
中で短絡が発生した個数を測定した。短絡発生個数は、
捲回体電極群の捲回工程後に抵抗測定により、また化成
工程後(電池組み立て後)に電圧測定により、測定し
た。結果は、表1に示されるとおりであった。
【0037】
【0038】上記表1の結果から明らかなように、本発
明の実施例1〜4の各ニッケル水素蓄電池は、負極とし
て使用する水素吸蔵合金電極の湾曲や波打ちに起因した
捲回時の巻きずれがなく、また集電体端子の溶接時にス
パークによるセパレータの溶解などの現象もみられない
ため、捲回工程後および化成工程後の短絡の発生をうま
く防止できるものであることがわかる。
【0039】これに対し、水素吸蔵合金電極の作製にあ
たり、基材露出部の幅を広くしすぎた比較例1〜3の各
ニッケル水素蓄電池は、上記電極に湾曲や波打ちが発生
して捲回時に巻きずれが生じ、また、基材露出部の幅を
狭くしすぎた比較例4のニッケル水素蓄電池は、集電体
端子の溶接時にスパークによりセパレータが溶解し、こ
れらのことが原因で捲回工程後や化成工程後に短絡が発
生した。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明は、穴開け部より
も幅狭の非穴開け部を長手方向に筋状に設けたパンチン
グメタルを基材とし、この基材上に、水素吸蔵合金粉末
を活物質とする電極合剤層を、非穴開け部に電極合剤層
のない基材露出部が生じるように設けたのち、長手方向
に沿ってロール加圧し、裁断して、幅方向周縁に基材露
出部を有する水素吸蔵合金電極を製造する方法におい
て、基材露出部の幅を前記式(1)の関係を満たす特定
幅yに設定したことにより、電極の湾曲や波打ちの発生
が防がれて、捲回時の巻きずれがみられず、大電流の取
り出しが可能でかつ短絡の発生の少ない水素吸蔵合金電
極を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にしたがってパンチングメタルからなる
基材を用いて水素吸蔵合金電極を製造する方法を模式的
に示す平面図である。
【図2】上記方法で製造された水素吸蔵合金電極の平面
図である。
【図3】上記方法で製造された水素吸蔵合金電極の幅方
向の断面図である。
【符号の説明】
1 基材(パンチングメタル) 10(10A,10B,10C) 穴開け部 100 多数個の穴 11(11A,11B,11C,11D) 非穴開け部 12(12A,12B,12C,12D) 電極合剤層
のない基材露出部 13(13A,13B,13C,13D) 裁断線 イ 長手方向 ロ 幅方向 x 穴開け部の幅 y 電極合剤層のない基材露出部の幅 z 非穴開け部の幅 2 水素吸蔵合金電極 20 電極合剤層 t ロール加圧後の電極の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福永 浩 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5H017 AA02 AS02 BB06 BB08 BB15 CC05 DD08 EE04 HH03 5H022 AA04 BB11 CC22 CC30 5H028 AA07 BB04 BB05 BB07 CC12 HH05 5H050 AA00 BA14 CA03 CB16 DA03 DA04 DA20 EA23 EA24 FA05 FA10 FA17 GA03 GA04 GA07 GA09 GA22 HA03 HA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穴開け部よりも幅狭の非穴開け部を長手
    方向に筋状に設けたパンチングメタルを基材とし、この
    基材上に、水素吸蔵合金粉末を活物質とする電極合剤層
    を、非穴開け部に電極合剤層のない基材露出部が生じる
    ように設けたのち、長手方向に沿ってロール加圧し、裁
    断して、幅方向周縁に基材露出部を有する水素吸蔵合金
    電極を製造する方法において、基材露出部の幅y(mm)
    が、式(1);1≦y≦−5t+4.75(t<0.7
    5)〔tはロール加圧後の電極の厚さ(mm)〕の関係に
    あることを特徴とする水素吸蔵合金電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法で得た幅方向周縁に基材
    露出部を有する水素吸蔵合金電極を負極とし、これとニ
    ッケル正極とをセパレータを介して長手方向に沿って捲
    回して捲回体電極群とし、この電極群の端面に集電体端
    子を多数点で溶接して電池缶内に装入し、アルカリ電解
    液を注入して、二次電池を製造する方法において、負極
    の上記集電体端子の溶接に、水素吸蔵合金電極の幅方向
    周縁の基材露出部を用いることを特徴とする二次電池の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012014870A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Gs Yuasa Corp 水素吸蔵合金電極及びその製造方法
US9531011B2 (en) 2012-02-24 2016-12-27 Gs Yuasa International Ltd. Electrode plate, wound electrode group, and cylindrical battery

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