JP2002317202A - マグネタイト−鉄複合粉末、マグネタイト−鉄複合粉末混合物およびその製造方法、ならびに汚染された土壌、水、ガスの浄化方法と電波吸収体 - Google Patents

マグネタイト−鉄複合粉末、マグネタイト−鉄複合粉末混合物およびその製造方法、ならびに汚染された土壌、水、ガスの浄化方法と電波吸収体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機ハロゲン化合物の脱ハロゲン能力が高く、
また、高周波帯における磁性特性に優れたマグネタイト
−鉄複合粉末とその製造方法、およびその複合粉末を用
いて汚染土壌などを浄化する方法と電波吸収体の提供。 【課題手段】α−Feに対するX線回折の強度比が0.
001〜50であるマグネタイトを含有し、平均一次粒
径が0.1〜10μmであるマグネタイト−鉄複合粉末
(複合粉末の表面に非鉄無機化合物微細粉末が付着し、
または、複合粉末が非鉄無機化合物の小粉末の表面に付
着してなるものを含む)。ヘマタイトを非鉄無機化合物
粉末の存在下または不存在下で還元し、必要によりさら
に酸化する該複合粉末の製造方法。該複合粉末を汚染さ
れた土壌、水、ガスと接触させることにより浄化する方
法、また該複合粉末を樹脂等で成形した電波吸収体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネタイト−鉄
複合粉末、マグネタイト−鉄複合粉末混合物およびその
製造方法、ならびにマグネタイト−鉄複合粉末の還元作
用を利用した、汚染された土壌、水またはガスの浄化方
法と、マグネタイト−鉄複合粉末の磁性を利用した電波
吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】微細な鉄粉は、粉末冶金、圧粉磁心や電
波吸収体などの磁性体材料、触媒,食品添加物、酸化防
止剤、複写機トナー用キャリア、土壌などの浄化などに
利用されている。微細な鉄粉とその利用の一端である、
該鉄粉を還元剤として用いる土壌などの浄化方法、およ
び該鉄粉の磁性特性を利用する電波吸収体についての従
来技術を下記する。
【0003】[第一の従来技術/還元剤]有機ハロゲン
化合物により汚染された土壌、地下水を無害化する方法
は、(1)汚染土壌、汚染地下水を現状維持したまま処
理する方法(原位置分解法)、(2)汚染土壌中の気体
または汚染地下水を一旦地上に引き上げて処理する方法
(原位置抽出後処理法)、(3)汚染土壌を掘削して処
理する方法(掘削除去法)に分類される。
【0004】従来から、有機ハロゲン化合物の脱ハロゲ
ンを行い、無害化するに際し、鉄粉を還元剤として用い
る方法が提案されている。例えば、土壌内に鉄粉分散層
を形成し、これに地下水等を接触させ、有機ハロゲン化
合物を無害化する土壌および土壌水分の浄化方法(特表
平5−501520号公報、特開平10−263522
号公報)や、土壌または掘削した土壌に鉄粉を添加混合
して、有機塩素系化合物を分解して土壌を浄化する方法
(特開平11−235577号公報)が提案されてい
る。
【0005】前者の公報における鉄粉は、鉄切断過程で
生じる屑鉄などを使用するものであり、鉄粉の成分、組
織を有機ハロゲン化合物の還元剤に適するように制御で
きないため、その効果が不十分であった。また、前者の
公報には、土壌中の酸素により鉄表面に酸化物が生成
し、鉄粉の還元力が低下することが記載され、そのため
に、還元性物質を土壌中に散布して、鉄粉近傍の脱酸素
を図ることが記載されている。つまり、鉄粉は還元力の
持続性に問題があることが示されている。
【0006】後者の方法では、炭素を0.1重量%以上
含有し、比表面積が500cm2 /g以上で、150μ
mのふるい通過分が50重量%以上の粒度である、結晶
構造としてパーライト組織を有する海綿鉄が使用されて
いるが、成分が最適化されていないため、脱ハロゲン化
が十分でない場合があった。
【0007】また、排水中のリン化合物を効率よく除去
できる鉄粉として、リン、イオウまたはホウ素を0.0
20〜0.5重量%含有する鉄粉が提案されている(特
開平12−80401号公報)。該鉄粉は特定元素を微
量含有するために、排水への鉄の溶出速度が早く、リン
化合物の除去性能が高い。しかしながら、その狙いとす
る効果は鉄の溶出速度を速めることで、排水中のリン除
去を促進することである。すなわち、溶出した鉄イオン
と排水中のリンとの間で溶解度積の小さいリン酸鉄など
の難溶性の化合物を形成させて、排水中のリンを沈殿除
去するものであり、鉄表面で有害物質を還元分解する技
術とは、利用する化学反応が原理的に全く異なるもので
ある。また、該公報には土壌、地下水への適用が記載さ
れていない。
【0008】さらに、土壌および/または地下水中の有
機塩素化合物を効率よく除去できる鉄粉として、銅を
0.1〜10重量%含有する鉄粉が提案されている(特
開2000−5740号公報)。しかし、銅は有害金属
であり、二次汚染の危険性がある。
【0009】上記いずれの鉄粉も、基本的には0価の鉄
(Fe0 )を主成分としており、有機ハロゲン化合物の
分解能力が不十分であった。また、従来平均一次粒径が
1μm未満の鉄粉は入手困難であり、上記用途には、平
均一次粒径が80μm程度の大粒径のものが使用されて
いた。鉄粉が大粒径であるため、土壌、地下水系への分
散が困難である上、比表面積が小さいため、有機ハロゲ
ン化合物の分解効率が不十分であるという問題もあっ
た。
【0010】[第二の従来技術/磁性材料]一方、電子
機器、通信機器に用いられる磁性材料としては、カルボ
ニル鉄を還元して得たカルボニル鉄粉や、ゲートサイト
鉄(針状酸化鉄)を還元して得た針状鉄などが広く用い
られているが、近年、電子機器、通信機器の発達に伴な
って、高周波帯で機能を発揮する磁性材料のニーズが高
まっている。
【0011】カルボニル鉄粉は粒径が数μm程度の粉末
で、粒子が比較的大きいので、周波数が増加すると透磁
率が低下する。そのため、GHzの高周波帯では、ノイ
ズフィルターや電波吸収体などに使用することができな
い。また、針状鉄は粒径が0.1μm程度の粉末で、粒
径が小さいものの、凝集し易いので、実質的には粒径が
大きくなり、上記カルボニル鉄粉と同様に用途が制限さ
れる。さらに、カルボニル鉄やゲートサイト鉄は大量生
産の技術が確立しておらず、高価であるから、カルボニ
ル鉄粉や針状鉄の製造コストも上昇するという問題があ
った。
【0012】特にGHzの高周波帯で使用する電波吸収
体に限定すると、Fe−Si合金粉、センダスト粉、ス
テンレス鋼粉などを扁平に加工した扁平粉末を樹脂に混
合して、成形してなるシートが使用されている。しか
し、これらの扁平粉末は、素材となる粉末が高価である
上に、扁平に加工する費用も嵩むので、電波吸収体の製
造コストが上昇する問題があった。
【0013】また、帯鋼の酸洗装置より回収して得た酸
化鉄を水素ガス還元して、不純物および酸化膜の少ない
還元鉄粉を製造する方法が提案されている(特開平1−
136910号公報)。しかしながら、得られた純鉄の
微細な粒子(粒径0.1〜3.0μm)は、大気中では
直ちに酸化され、発熱による自己燃焼という問題があっ
た。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】[第一の課題/還元
剤]一般に、排水の場合より汚染源の特定が困難な地下
水の場合は、一段と重大な被害をもたらすことがあるの
で、汚染地下水の迅速な無害化、還元剤の活性の持続等
の要求が一層強い。また土壌中、空気中には、排水、地
下水の場合と異なり、気体の有機ハロゲン化合物が存在
するので、これの効率的な無害化方法の確立が求められ
ている。そこで、本発明では有機ハロゲン化合物を迅速
に分解する方法と、これに適した微細な複合鉄粉を提供
することを目的としている。
【0015】[第二の課題/磁性材料]また、本発明
は、第二の従来技術で説明したような問題を解消し、高
周波帯で機能を発揮できる安価な磁性材料であり、大気
中でも酸化、発熱がしない複合磁性鉄粉とその製造方
法、およびそれを用いた電波吸収体を提供することを目
的としている。すなわち、本発明は、還元作用などの反
応性に優れ、あるいは高周波領域において優れた磁気特
性を有する微細で安定な複合鉄粉とその製造方法を提供
することが目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記二つの目的は、本発
明者が、酸化鉄の還元により、従来の微細な鉄粉とは異
なる成分を含有し、異なる構造を有する複合鉄粉を製造
し、これの特性を見出したことに基づく下記の発明によ
り達成される。
【0017】第一の発明は、マグネタイトを含有し、平
均一次粒径が0.01〜10μmであることを特徴とす
るマグネタイト−鉄複合粉末である。
【0018】好ましい第一の発明は、α−Feに対する
マグネタイトのX線回折の強度比が0.001〜50で
あり、前記マグネタイト−鉄複合粉末が、ニッケルを含
有する。なお第一の発明のマグネタイト−鉄複合粉末を
単に複合粉末とも称す。
【0019】第二の発明は、第一の発明のマグネタイト
−鉄複合粉末と非鉄無機化合物粉末を含有することを特
徴とするマグネタイト−鉄複合粉末混合物である。
【0020】第二の発明の第一の好適態様は、平均一次
粒径が0.1μm以下の非鉄無機化合物粉末が、前記マ
グネタイト−鉄複合粉末の表面に付着してなることを特
徴とするマグネタイト−鉄複合粉末混合物である。
【0021】第二の発明の第二の好適態様は、前記マグ
ネタイト−鉄複合粉末が、平均一次粒径が1μm以上、
100μm以下の非鉄無機化合物粉末の表面に付着して
なることを特徴とするマグネタイト−鉄複合粉末混合物
である。
【0022】第二の発明の第三の好適態様は、前記マグ
ネタイト−鉄複合粉末および平均一次粒径が0.1μm
以下の非鉄無機化合物粉末が、平均一次粒径が1μm以
上、100μm以下の非鉄無機化合物粉末の表面に付着
してなることを特徴とするマグネタイト−鉄複合粉末混
合物である。なお、第二の発明のマグネタイト−鉄複合
粉末混合物を単に複合粉末混合物とも称す。
【0023】好ましくは、前記非鉄無機化合物粉末が、
ケイ酸塩および/または炭素化合物であり、さらに好ま
しくは、前記した平均一次粒径が0.1μm以下の非鉄
無機化合物粉末が、平均一次粒径が0.1μm以下のケ
イ酸塩および/または炭素化合物であり、前記した平均
一次粒径が1μm以上、100μm以下の非鉄無機化合
物粉末が、平均一次粒径が1μm以上、100μm以下
のケイ酸塩および/または黒鉛の場合である。なお、前
記した平均一次粒径が0.1μm以下の非鉄無機化合物
粉末を極微粉末と称することがあり、前記した平均一次
粒径が1μm以上、100μm以下の非鉄無機化合物粉
末を小粉末と称することがある。
【0024】特に複合粉末混合物の磁性特性を重視する
場合には、前記非鉄無機化合物粉末が、比誘電率が2超
である誘電体粉末であるのが好ましい。
【0025】前記誘電体粉末は、その標準自由エネルギ
ーが、ヘマタイトの標準自由エネルギーより小さいもの
であるのが好ましい。
【0026】さらに前記誘電体粉末が、酸化チタン粉
末、酸化ケイ素粉末および酸化アルミニウム粉末のうち
の少なくとも一種であるのが好ましい。
【0027】第三の発明は、平均一次粒径が0.01〜
10μmのヘマタイト粉末を還元性ガス中で加熱し、還
元する際に、ヘマタイト粉末の還元を途中で停止し、粉
末にマグネタイトを含有せしめることを特徴とするマグ
ネタイト−鉄複合粉末の製造方法である。
【0028】第四の発明は、非鉄無機化合物粉末の存在
下で、平均一次粒径が0.01〜10μmのヘマタイト
粉末を還元性ガス中で加熱し、還元する際に、ヘマタイ
ト粉末の還元を途中で停止し、粉末にマグネタイトを含
有せしめることを特徴とするマグネタイト−鉄複合粉末
混合物の製造方法である。なお、前記したヘマタイト粉
末の還元を途中で停止するとは、還元によって生成する
水の発生中に還元処理を停止することを言う。
【0029】また、第五の発明は、平均一次粒径が0.
01〜10μmのヘマタイト粉末を還元性ガス中で加熱
し、ヘマタイト粉末の還元を完了した後、酸素含有ガス
で表面を酸化して、粉末にマグネタイトを含有せしめる
ことを特徴とするマグネタイト−鉄複合粉末の製造方法
である。
【0030】第六の発明は、非鉄無機化合物粉末の存在
下で、平均一次粒径が0.01〜10μmのヘマタイト
粉末を還元性ガス中で加熱し、ヘマタイト粉末の還元を
完了した後、酸素含有ガスで表面を酸化して、粉末にマ
グネタイトを含有せしめることを特徴とするマグネタイ
ト−鉄複合粉末混合物の製造方法である。なお、前記し
たヘマタイト粉末の還元を途中で停止するとは、還元に
よって生成する水の発生中に還元処理を停止することを
言う。
【0031】第三〜第六の発明において、α−Feに対
するマグネタイトのX線回折の強度比が0.001〜5
0であることが好ましく、前記還元性ガスは水素ガス、
または一酸化炭素ガスが好ましく、これらの混合ガス、
またはさらにメタンやエタンなどの炭化水素ガスを含ん
でいてもよい。さらに、第三〜第六の発明のマグネタイ
ト−鉄複合粉末として、ニッケルを含有するものを用い
るのが好ましい。
【0032】第四の発明、第六の発明においては、前記
非鉄無機化合物粉末が、ケイ酸塩および/または炭素化
合物であることが好ましい。また、第四の発明、第六の
発明においては、前記非鉄無機化合物粉末が、平均一次
粒径が0.1μm以下の非鉄無機化合物粉末および/ま
たは平均一次粒径が1μm以上、100μm以下の非鉄
無機化合物粉末であることが好ましく、また、前記平均
一次粒径が0.1μm以下の非鉄無機化合物粉末がケイ
酸塩および/または炭素化合物であり、前記平均一次粒
径が1μm以上、100μm以下の非鉄無機化合物粉末
がケイ酸塩および/または炭素化合物であることが好ま
しい。
【0033】また前記非鉄無機化合物粉末として、比誘
電率が2超である誘電体粉末を用いるのが好ましい。
【0034】また前記誘電体の標準自由エネルギーが、
酸化鉄の標準自由エネルギーより小さいものを用いるの
が好ましい。
【0035】また前記誘電体粉末として、酸化チタン粉
末、酸化ケイ素粉末および酸化アルミニウム粉末のうち
の少なくとも一種を用いるのが好ましい。
【0036】また前記ヘマタイト粉末がニッケルを含有
するものを用いるのが好ましい。
【0037】また還元ガスが水素または一酸化炭素であ
るのが好ましい。
【0038】第七の発明は、第一の発明のマグネタイト
−鉄複合粉末または第二の発明のマグネタイト−鉄複合
粉末混合物を、有機ハロゲン化合物で汚染された土壌、
水およびガスの少なくとも一つと接触させて、有機ハロ
ゲン化合物を分解することを特徴とする汚染された土
壌、水、ガスの浄化方法である。
【0039】第八の発明は、第一の発明のマグネタイト
−鉄複合粉末または第二の発明のマグネタイト−鉄複合
粉末混合物を、樹脂および/ またはゴムと混合し、成形
してなる電磁波吸収体である。
【0040】該樹脂は熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂
であるのが好ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】[土壌などの有機ハロゲン化合物
の脱ハロゲン]本発明者は、従来の鉄粉粒子において、
鉄とともにマグネタイト相を共存させると、有機ハロゲ
ン化合物の脱ハロゲン(還元)が促進され、有機ハロゲ
ン化合物の無害化が促進されることを見い出し、本発明
を完成するに至ったのである。したがって、本発明は表
面の一部または全部にマグネタイトが露出した、一次粒
径が0.01〜10μmのマグネタイト−鉄複合粉末
(以下、単に複合粉末とも称す)である。この複合粉末
が有効な理由は、いまだ完全に解明された訳ではない
が、マグネタイト相が鉄粉の表面に露出し、かつ鉄と接
合界面を持って共存すると、露出したマグネタイト相の
表面が、局部カソードとして作用することにより局部電
池反応を促進しているためと推定される。なお、粒径は
走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して測定した値であ
る。
【0042】すなわち、複合粉末表面近傍に、アノード
とカソードが形成され、アノードでは鉄の酸化が、カソ
ードでは有機ハロゲン化合物の還元が対になって起こる
(局部電池反応)。該局部電池反応において、アノード
・カソード間で電子の授受が行われる。したがって、局
部カソードとして機能する相は、電気伝導性を有するこ
とが必須である。該還元により、脱ハロゲンされた有機
化合物が生成されるため、汚染された土壌、地下水など
の水、空気などのガスの浄化がなるものと推定される。
【0043】本発明の複合粉末はフェライト相単相であ
るのが好ましいが、オーステナイト相が50質量%以下
含有していてもよい。複合粉末の耐食性を向上させるた
め、フェライト相にニッケルを含有させることが好まし
い。ニッケルの含有量は複合粉末の50質量%以下であ
り、好ましくは5〜10質量%である。
【0044】本発明の複合粉末は、その平均一次粒径が
10μm以下であることが、鉄粉の比表面積を大きくで
き、しいては有機ハロゲン化合物の還元能力を増大でき
ることから重要である。平均一次粒径が10μmを超え
ると比表面積が低下し、前記還元能力が減少する。一
方、平均一次粒径が0.01μm未満であると、粒子間
の付着力が増大し、粒子相互が凝集し、有機ハロゲン化
合物の分解の場となる水や土への分散性が低下する。好
ましいのは0.1〜10μmであり、特に好ましいのは
0.2〜0.8μmである。
【0045】本発明の複合粉末の磁性特性を活用する場
合には、複合粉末が凝集していてもよく、特に鎖状に連
結し、細長くなっているものが、磁性体としての異方性
が強くなり、高周波域での透磁率が高くなるためと推考
される。磁性体として使用する場合の複合粉末の平均一
次粒径は0.05〜3μmであるのが好ましく、0.1
〜1μmであるとさらに好ましい。
【0046】本発明の複合粉末中のマグネタイト相は、
粒子内部に存在しても、粒子表面を被覆する形態で存在
しても差し支えないが、有機ハロゲン化合物の還元を目
的とする場合は、局部カソードとなるマグネタイト相が
複合粉末表面に露出することが好ましい。複合粉末中の
マグネタイト相の存在量は、X線回折による、α−Fe
に対するマグネタイトの回折強度比が0.001〜50
の範囲である。より好ましくは0.01〜50である。
0.001未満であると、マグネタイト相による、還元
の促進効果が低下し、50を超えると、表面に露出する
鉄の比率が低下し、同じく還元能力が低下する。
【0047】本発明の複合粉末は、酸化鉄としてマグネ
タイト(Fe3 4 )の他に、ウスタイト(FeO)を
含有していてもよい。また、後述する極微粉末、あるい
は小粉末の非鉄無機化合物中の元素の一部がマグネタイ
ト中の鉄の一部を置換した形態の酸化鉄を含有しても差
し支えない。
【0048】本発明の複合粉末の製造原料となる酸化鉄
(ヘマタイト;Fe2 3 )は例えば、塩化鉄、硫酸
鉄、硝酸鉄などの水溶液の噴霧焙焼によって製造され
る。焙焼条件を調整することにより、平均一次粒径が
0.01〜10μm、好ましくは0.1〜1μmの酸化
鉄粉を製造することができる。酸化鉄粉の平均一次粒径
が10μmを超えると、粒径が大きいため、複合粉末と
して用いた場合、高周波帯では透磁率が低下するので磁
性材料として使用できない。また、平均一次粒径が0.
01μm未満となるとゴムや樹脂への分散性が悪くな
り、電波吸収体などへの成形性が低下する。
【0049】Ni換算値で50質量%を超えるNi含有
量のヘマタイトを還元して得た複合粉末は、高周波帯で
磁性材料として使用できなくなるので、ヘマタイトのニ
ッケル含有量は50質量%以下であるのが好ましい。な
お、鉄粉が純鉄粉であっても、複合粉末がGHzの高周
波帯で常に安定した透磁率や誘電率を維持することがで
きる。
【0050】本発明の複合粉末は、加熱還元時に焼結す
る傾向があるので、複合粉末の表面に非鉄無機化合物の
極微粉末を付着させて、製造時の加熱による焼結を防止
し、活性面の減少を阻止するのが好ましい。極微粉末は
複合粉末に10質量%以下、好ましくは1〜5質量%の
割合で付着または混合される。10質量%を超えると複
合粉末の活性面を減少することになるので好ましくな
い。
【0051】極微粉末である非鉄無機化合物は、ケイ酸
塩や炭素化合物などが好ましい。ケイ酸塩としてはコロ
イダルシリカ、ヒュームドシリカなどが好適であり、定
着性に優れる点からコロイダルシリカが特に好ましい。
炭素化合物としては黒鉛、カーボンブラックなどが好適
である。カーボンブラックは非晶質であっても黒鉛化物
であっても良い。これら好適例を併用することもでき
る。極微粉末の平均一次粒径が0.1μmを超えると、
複合粉末の間隙に粒子が均一に分散せず、製造工程の加
熱時に焼結しやすい。好ましい平均一次粒径は0.05
〜0.1μmである。
【0052】また、本発明の複合粉末の焼結・凝集を防
止し、活性面の減少を阻止するために、複合粉末を、非
鉄無機化合物の平均一次粒径1μm以上、100μm以
下、好ましくは1〜80μm、特に好ましくは3〜50
μmである小粉末の表面に付着させるか混合することが
好ましい。小粉末の平均一次粒径が1μm未満である
と、小粉末相互が凝集し、複合粉末が付着しにくく、あ
るいは混合しにくく、100μmを超えると有機ハロゲ
ン化合物の還元を目的とした用途では土壌への分散など
のハンドリングが困難となる。小粉末は複合粉末に10
〜80質量%、好ましくは30〜60質量%の割合で付
着または混合される。10質量%未満では複合粉末の凝
集があり、80質量%を超えると実質的に有機ハロゲン
化合物の還元に寄与する複合粉末の量が減少し、有機ハ
ロゲン化合物の還元力が低下するので好ましくない。
【0053】小粉末である非鉄無機化合物は、ケイ酸塩
や炭素化合物などである。ケイ酸塩としては酸化ケイ
素、ゼオライト、製鋼副産物粉砕粉などが好ましい。製
鋼副産物粉砕粉としてはフライアッシュ粉末、スラグ粉
末などが好適である。炭素化合物としては黒鉛が好まし
く、黒鉛は天然品でも、人造品でも良い。黒鉛は鉄との
界面を活性サイトにする作用がある。これら好適例を併
用することもできる。
【0054】本発明においては、複合粉末と極微粉末を
小粉末の表面に付着させてもよい。複合粉末と極微粉末
との付着も、複合粉末と小粉末との付着も、後述する加
熱還元の際の原子の固相拡散を伴う接合であり、容器な
どに充填したり、地下に埋設しても界面剥離することは
ない。なお、本発明の複合粉末、極微粉末、小粉末は複
数の粒子が凝集したものであっても構わない。
【0055】複合粉末がGHzの高周波域で常に安定し
た透磁率を維持するために、極微粉末および/または小
粉末の非鉄無機化合物として、比誘電率が2超である誘
電体粉末を用いるのが好ましく、比誘電率が5〜15の
誘電体粉末を用いるのがより好ましい。誘電体の比誘電
率が2以下では、誘電特性が劣化する。誘電体は0.1
μm以下として複合粉末表面に付着させるか、1μm以
上、100μm以下として複合粉末と混合、あるいは誘
電体表面に複合粉末を付着させることが好ましい。
【0056】誘電体は、その標準自由エネルギーがヘマ
タイトの標準自由エネルギー以上の場合、ヘマタイトな
どの酸化鉄より還元され易くなる。そのため、ヘマタイ
ト粉末と誘電体粉末とを還元したときに、ヘマタイトの
還元が進み難く、飽和磁化が高くならないため、高周波
域で磁性材料として使用できなくなる。したがって、誘
電体の標準自由エネルギーは、ヘマタイトの標準自由エ
ネルギーより小さいことが好ましい。
【0057】誘電体粉末は酸化物粉末であることが好ま
しく、酸化アルミニウム粉末、アナターゼ型酸化チタン
粉末、コロイダルシリカやヒュームドシリカから製造さ
れた酸化ケイ素粉末などが好ましい。なお、これらの粉
末は2種類以上混合して使用してもよい。
【0058】[複合粉末、複合粉末混合物の製造方法]
本発明の複合粉末は、平均一次粒径が0.01〜10μ
mのヘマタイト(Fe 2 3 )を主成分とする酸化鉄
を、例えば水素含有ガス中、200〜700℃で、1分
〜3時間加熱還元して製造される。200℃未満では、
ヘマタイト粉末の還元が遅くなり、複合粉末の生産性が
低下し、700℃を超えると還元した鉄粉末が焼結して
粒径が大きくなる。還元によって得られる複合粉末は、
平均一次粒径が0.01〜10μmであり、粒子表面の
一部または全部にマグネタイト相が露出し、残部は0価
の鉄(Fe 0 )である。還元温度が570℃以上の高温
であると、マグネタイト(Fe3 4 )の他、ウスタイ
ト(FeO)が生成し、小粉末である非鉄無機化合物中
の元素の一部が、該小粉末に接する複合粉末表面のマグ
ネタイト相に拡散し、鉄の一部を置換した酸化鉄が存在
することもあり得る。ここで言う、鉄の一部を置換した
酸化鉄の例としては、小粉末である非鉄無機化合物とし
てケイ酸塩を用いた場合の、加熱還元中に生じるファイ
アライト(Fe2 SiO4 )などが挙げられる。
【0059】還元温度が200℃未満であると、還元反
応速度が遅くなり、逆に還元温度が700℃を超えると
共存するウスタイトが増加し、マグネタイトの比率が低
下する上、生成した複合粉末の焼結が進行する。好まし
い還元温度は、十分な反応速度で還元が進行し、平衡状
態でα−Feとマグネタイトの2相が共存する300〜
570℃である。また還元時間が1分未満の場合、還元
が不十分でα−Feの存在比率が低い。逆に還元時間が
3時間を超えると、還元が進みすぎ、複合粉末中の酸化
鉄がX線回折による検出限界以下まで減少するうえ、生
成した複合粉末の焼結が進行する。好ましい還元時間は
5分〜1時間である。
【0060】還元性ガスとして一酸化炭素ガスを用いる
場合は、還元温度は300〜900℃であるのが好まし
い。300℃未満では、ヘマタイト粉末の還元が遅くな
り、複合粉末の生産性が低下し、900℃を超えると還
元した鉄微細粉末が焼結して粒径が大きくなるからであ
る。なお、一酸化炭素ガスを用いる場合は、ヘマタイト
粉末と誘電体粉末を収容した還元反応容器内に一酸化炭
素ガスを供給してもよいし、あるいはヘマタイト粉末と
誘電体粉末を収容した還元反応容器内にコークスと炭酸
カルシウムを投入して、コークスと炭酸カルシウムの反
応によって発生する一酸化炭素ガスを用いてもよい。ま
た、一酸化炭素ガス中にメタン、エタンなどの還元性炭
化水素を含んでもよい。
【0061】複合粉末中のマグネタイト相の存在量は、
加熱還元時の還元温度と還元時間によって制御される。
すなわち、還元温度を低く、および/または、還元時間
を短くすることで、マグネタイト相の存在量を増加させ
ることができ、還元温度を高く、および/または、還元
時間を長くすることで還元を加速させ、マグネタイト相
の存在量を低下させ、鉄単相を得ることも可能である。
複合粉末を有機ハロゲン化合物の還元に使用する場合
は、該複合粉末中のマグネタイト相の存在量は、X線回
折による、α−Feに対するマグネタイトの回折強度比
で0.001〜50の範囲であり、好ましくは0.01
〜50、特に好ましくは0.5〜1.5の範囲である。
もちろん、用途によっては、この比率に限定されること
はない。
【0062】該回折強度比を得るための好適方法の第一
は、ヘマタイトの加熱還元が100%完了し、鉄単相と
なる以前に停止させることである。還元の進行程度は、
予め還元温度における原料水素の露点Td i を測定し、
ヘマタイト還元中の排気水素中の露点Td を観測するこ
とによって知ることができる。すなわち、ヘマタイトの
加熱還元が完了する以前の段階では、還元によって発生
する水の発生により、Td がTd i より高くなる。そこ
で、Td >Td i である間に反応を中断させればよい。
【0063】該回折強度比を得るための好適方法の第二
は、Td >Td i で還元を終了し、ヘマタイトを100
%還元して鉄単相とした後、水素ガスを一旦遮断し、不
活性ガスと置換した後、鉄、マグネタイトの2相平衡共
存領域である570℃以下の温度で、酸素含有ガスで鉄
粒子を酸化して、マグネタイト相の比率を上げることに
よって行う。
【0064】ヘマタイトの還元の際に、非鉄無機化合物
の極微粉末を存在させると、得られる複合粉末の表面に
極微粉末が原子の固相拡散によって表面に接合して付着
した複合粉末混合物が得られる。またヘマタイトの還元
の際に、非鉄無機化合物の小粉末を存在させると、得ら
れる複合粉末が小粉末の表面に原子の固相拡散によって
接合付着した複合粉末混合物が得られる。
【0065】また非鉄無機化合物の極微粉末および非鉄
無機化合物の小粉末を存在させてヘマタイトの還元を行
えば、小粉末の表面に複合粉末と極微粉末が付着した構
造の複合粉末混合物が得られる。もちろん、極微粉末と
小粉末を還元時に段階的に存在させ、逐次的に付着させ
てもよい。なお、ヘマタイトを還元した後、急激な酸化
による発熱や発火を防止するために、得られた複合粉末
の表面を、酸素含有率の低い弱酸化性ガス雰囲気中で僅
かに酸化するのが好ましい。
【0066】[土壌などの浄化方法]本発明の複合粉末
または複合粉末混合物が適用できる有機ハロゲン化合物
は分子中に塩素などのハロゲンが結合したものであり、
例えば、トリクロロエチレン(TCEと略記することが
ある)、テトラクロロエチレン、1,1,1−トリクロ
ロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジクロロエ
チレン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、四塩化炭素
等の揮発性の有機ハロゲン化合物が主であるが、PC
B,ダイオキシン等も対象とすることができる。有機ハ
ロゲン化合物は通常タンク、排水溝等から漏洩し、土壌
に浸透して滞留するが、一部は土壌水分や地下水に僅か
ずつ溶解して存在し、他の一部は土壌中、空気中に気体
で存在する。
【0067】有機ハロゲン化合物は複合粉末により還元
されて、非ハロゲン化合物のような無害な化合物とハロ
ゲン化水素に変わる。例えばTCEは複合粉末表面で電
子を受け取り(還元され)、β脱離によりクロロアセチ
レンなどの中間体を経由して、アセチレンのような塩素
を含まない化合物に変化して無害化される。あるいは、
さらに還元が進む場合もあるが、いずれにしても複合粉
末表面で電子を受け取る(還元される)ことを契機とし
て反応が進み、結果として無害な化合物に変化する。
【0068】本発明の複合粉末は微細であり、しかも表
面の一部または全部にマグネタイトが露出しているの
で、微細であるにも係わらず凝集が少なく、比表面積が
大きく、有機ハロゲン化合物の還元能力が大きい。その
ため、汚染土壌などの浄化のための使用量の低減が可能
になる。
【0069】また、微粒粉末が付着した複合粉末混合物
は、複合粉末同士の焼結がより防止されるので、上記効
果が一層効果的に発揮される。また、小粉末に付着した
複合粉末混合物は、複合粉末同士の焼結・凝集が一段と
防止され、かつ比表面積を格別に大きくすることができ
るので、上記効果が一層効果的に発揮される。また粒径
が大きいため、作業性がよい。小粉末に複合粉末と極微
粉末が付着した場合には、それぞれの効果が相加的に発
現される。
【0070】本発明の複合粉末または複合粉末混合物
は、従来公知の方法で、汚染土壌、汚染地下水、汚染空
気に適用される。例えば、汚染土壌および/または汚染
地下水に対しては、複合粉末または複合粉末のスラリー
を散布、混合、圧入等の手段により適用し、複合粉末と
有機ハロゲン化合物が接触するようにすればよい。土壌
の含水率は40質量%以上であるのが好ましい。その
際、還元促進物質などを併用してもよい。
【0071】掘削された汚染土壌に適用する場合も同様
に、含水率、土質、土圧などを考慮して複合粉末、複合
粉末混合物またはこれらのスラリーを散布、混合、圧入
等の手段により適用し、複合粉末と有機ハロゲン化合物
が接触するようにすればよい。掘削土壌が粘性で大粒径
の場合は、土壌を予め粉砕して小粒径にしてから、複合
粉末または複合粉末混合物を適用するのが好ましい。複
合粉末または複合粉末混合物を添加した透過性の地中の
層に地下水を通過させてもよい。
【0072】複合粉末または複合粉末混合物の土壌、地
下水に対する使用量は、汚染土壌の無害化処理方法のタ
イプ、汚染度合い等により適宜決定されるが、(1)汚
染土壌、汚染地下水を現場で直接処理する方法の場合
も、(2)汚染地下水を現場から汲み上げて(抽出)処
理する方法の場合も、(3)汚染土壌を掘削して処理す
る方法の場合も一般的には0.1〜10質量%、好まし
くは0.5〜5質量%である。
【0073】本発明の複合粉末または複合粉末混合物を
汚染空気に適用する場合は、例えば、複合粉末または複
合粉末混合物を入れた容器に該空気を通過させ、接触さ
ればよい。その場合、複合粉末表面が湿潤されている必
要があるが、吸着水があれば良く、単分子層以上の水分
子層が形成されているのが好ましい。空気の湿度は50
%以上であるのが好ましい。容器には、複合粉末または
複合粉末混合物の他に充填剤、還元促進物質などを混合
してもよい。
【0074】[電波吸収体]種々の形状を有する磁性材
料(例えば、電波吸収体)を製造する場合は、複合粉末
または複合粉末混合物にゴムおよび/または樹脂を混合
して成形する。成形は加圧成形、射出成形、シート成形
などの従来から公知の成形方法による。樹脂はポリエチ
レン、ポリプロピレン、ナイロン、エチレン−酢酸ビニ
ル樹脂などの熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂、フェノール
樹脂などの熱硬化性樹脂が好ましい。ゴムはウレタンゴ
ム、シリコーンゴムなどが好ましく、アクリル系エラス
トマー、スチレン−ブタジエン系エラストマーでも差し
支えない。
【0075】また、複合粉末または複合粉末混合物を有
機溶媒と混合して塗料化し、建物、容器、ケースなどの
内壁や外壁に塗装して用いることもできる。このように
して製造した磁性材料は、数GHzの高周波域で安定し
た透磁率や電磁波減衰率が得られる。
【0076】本発明の複合粉末または複合粉末混合物の
用途は前記に限定されない。例えば、硝酸の形態である
窒素などの還元剤としても有効である。
【0077】
【実施例】[発明例1〜23、比較例1〜3] [複合粉末の製造]表1に示す平均一次粒径のヘマタイ
ト粉末、表1に示す平均一次粒径の極微粉末、および表
1に示す平均一次粒径の小粉末を、表1に示す割合で混
合し、下記する条件(還元温度、還元時間、露点)で水
素還元をし、あるいはさらに、下記する条件(温度、酸
素分圧、酸化時間)の酸素酸化を行い(製法1〜4)、
あるいは、下記する条件で一酸化炭素還元を行い、その
後、水素還元によって残存する炭材を除去し、下記する
条件(温度、酸素分圧、酸化時間)の酸素酸化を行ない
(製法5)、極微粉末が付着した、および/または小粉
末に付着した複合粉末を得た。表1に還元停止時の排気
水素中の露点と、酸化後の複合粉末のX線回折強度比を
示した。
【0078】製法1: バッチ炉内で、原料ヘマタイト
50gを、水素中、450℃で還元した。予め測定した
450℃での水素の露点は−30℃であった。排気管の
途中に露点計を配置し、露点が−30℃以上の状態で還
元を停止し、水素を遮断した後、不活性ガスに置換し、
冷却した。常温に冷却された粉末に、5vol %の酸素含
有窒素を2時間当てた後、炉から取り出した。
【0079】製法2: バッチ炉内で、原料ヘマタイト
50gを、水素中、450℃で還元した。予め測定した
550℃での水素の露点は−30℃であった。排気管の
途中に露点計を配置し、露点が−30℃の状態で還元を
停止し、水素を遮断した後、不活性ガスに置換し、冷却
した。常温に冷却された粉末を、10vol %酸素含有窒
素ガス中に6〜24時間放置した後、炉から取り出し
た。
【0080】製法3: バッチ炉内で、原料ヘマタイト
50gを、水素中、550℃で還元した。予め測定した
550℃での水素の露点は+30℃であった。排気管の
途中に露点計を配置し、露点が+10℃以上の状態で還
元を停止し、水素を遮断した後、不活性ガスに置換し、
冷却した。常温に冷却された粉末に、徐々に空気を当
て、炉から取り出した。
【0081】製法4: バッチ炉内で、原料ヘマタイト
50gを、水素中、550℃で還元した。予め測定した
550℃での水素の露点は+30℃であった。排気管の
途中に露点計を配置し、露点が−30℃の状態で還元を
停止し、水素を遮断した後、不活性ガスに置換し、冷却
した。常温に冷却された粉末を、5vol %酸素含有窒素
気体中に200℃で5分〜2時間放置した後、冷却し、
炉から取り出した。
【0082】製法5: 原料ヘマタイト100gと、質
量比で5対1のコークス粉および炭酸カルシウムの混合
物を図1に示すように、同心円状に円筒容器に充填し
た。バッチ炉内で、該容器を850℃に加熱しつつ、発
生する一酸化炭素ガスをモニターし、一酸化炭素ガスの
発生が停止するまで還元を行なった。その後、ヘマタイ
ト還元粉を550℃で30分間還元し、炭材を除去しつ
つ、水素の露点が−30℃の状態で還元を停止し、水素
を遮断した後、不活性ガスで置換し、冷却した。常温に
冷却された粉末を、5vol %酸素含有窒素中に常温で放
置した後、炉から取り出した。
【0083】[複合粉末の構造]還元、または還元−酸
化して得られた複合粉末について、X線回折を行い、相
の同定を行った。α−Fe、γ−Fe、酸化鉄の最強ピ
ークの回折強度比(α−Feに対する強度比)を求め
た。また、極微粉末および/または小粉末と鉄粉との付
着状態は走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した。ま
た、各粉末の平均一次粒径はSEM写真から求めた。
【0084】[複合粉末の性能/還元剤] (1)100mlのガラスバイアル瓶に40mg/lの炭酸カ
ルシウム、80mg/lの亜硫酸ナトリウム、および5mg/l
のTCEの水溶液50mlを入れ、さらに複合粉末(複合
粉末混合物)5gを入れ、フッ素樹脂シール付きのブチ
ルゴム栓とアルミキャップを用いて封入した。23±2
℃に管理した恒温室内で、該バイアル瓶の鉛直軸方向に
180rpm で震とうした。震とう開始後、所定時間毎に
それぞれの瓶のヘッドスペースのTCEガスの濃度をガ
ス検知管を用いて分析し、TCE水溶液中の濃度を算出
した。一度開栓した瓶はその後の分析には供しなかっ
た。横軸に震とう時間(反応時間)、縦軸にTCE濃度
をプロットし、初期濃度の半分の濃度になるまでの時間
(hr)で、還元能力を評価した。結果を表1に示し
た。
【0085】(2)40gのローム層土壌にTCE水溶
液を加え、100mg/kg のTCE汚染土壌を調製し、こ
の土壌に、質量比1%の複合粉末を混合した。得られた
土壌を、120mlのガラスバイアル瓶に封入した。該瓶
を、23±2℃に管理した恒温室に保管し、所定時間毎
に瓶のヘッドスペースのTCEガスの濃度をガスクロ/
質量分析計を用いて分析した。複合粉末を添加していな
い土壌の濃度に対する、複合粉末を添加した土壌の濃度
比をTCE残存率と見なし、保管(反応)を開始してか
ら3日後の残存率で評価した。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
【表3】
【0089】[発明例24] [複合粉末の製造]平均粒径0.3μmのヘマタイトを
環状炉内で、露点−40℃の水素中、550℃で還元し
た。還元中、発生する水分量の変化を把握するため、環
状炉内の露点を露点計で測定した。露点はヘマタイトの
還元時に発生する水分によって、一旦上昇するが、反応
の終了時は−40℃に収束するため、これを反応終了と
みなした。その後、炉を常温まで冷却した後、雰囲気を
一旦窒素に置換し、さらにその後、5vol %酸素−窒素
に再置換し、得られた金属粉末の表面を僅かに酸化さ
せ、マグネタイトを形成させ、複合粉末を得た。
【0090】[複合粉末の性能/電波吸収体]得られた
複合粉末の空気透過法による平均一次粒径は0.55μ
mであった。粉末のX線回折パターンを測定し、マグネ
タイトが0.2vol %、残部がα−Fe単相であること
が確認された(α−Feに対するマグネタイトの強度比
=0.002)。複合粉末の磁化を振動試料式磁束計に
より、800kA/mで測定した。
【0091】複合粉末にエポキシ樹脂を1.25質量
%、ステアリン酸亜鉛を0.25質量%混合し、外径1
2mm、内径8mm、厚さ2mmのリング状に成形した後、樹
脂を180℃で熱硬化させて、圧粉磁心を得た。圧粉磁
心の比初透磁率は、インピーダンスアナライザーによっ
て複素インピーダンスを測定することによって求めた。
測定周波数は10kHz 〜1GHz とし、10kHz での比初
透磁率(μri/μ0 :10k )と、これが8割まで減少
する周波数(臨界周波数 fcr)を測定した。以上の測定
結果を表2に示した。比較のため、市販のカルボニル鉄
粉(平均粒径3.00μm)についても同様に成形し、
測定した。結果を表2に合わせて示す。
【0092】粉末の磁化は、どちらも純鉄の磁化の値
(2.1580Wb/m2 )と同等であり、磁気的に純鉄で
あることが確認された。圧粉磁心とした場合、同一密度
で比較すると、発明例24の複合鉄粉の方が、カルボニ
ル鉄粉よりも僅かに比初透磁率が低いが、臨界周波数は
高く、高周波域まで比初透磁率が安定であることが確認
された。
【0093】[発明例25〜31] [複合粉末の製造]表3に示す平均一次粒径のヘマタイ
ト粉末と非鉄無機化合物(誘電体)粉末とを各質量比で
混合した。この混合粉末を、箱型炉中、表3に示す条件
で水素ガス還元し、室温まで冷却した後、5Vol%酸素−
窒素混合ガス中で2時間酸化した。得られた粉末をX線
回折し、観測された各相の最大ピークの比より、各相の
体積比を求めた。結果を表3に示した。いずれの複合粉
末も、α−Fe、マグネタイト、非鉄酸化物が主相であ
り、非鉄酸化物のごく一部が鉄化合物となっていた。こ
れより、還元により、非鉄酸化物はほとんど還元され
ず、ヘマタイトが選択的に還元されたことが確認され
た。つぎに、SEM−EDXより鉄粉と非鉄粉末を識別
しつつ、各々の平均一次粒径を測定した、結果を表3に
示した。
【0094】[複合粉末の性能/電波吸収体]つぎに、
得られた複合粉末をエチレンー酢酸ビニル樹脂と各質量
比で混合し、0.5mm厚さのシートとし、1.8〜18
GHz での電磁波の減衰率を測定した。表3より、発明例
25〜31では、良好な電磁波の減衰率が得られた。
【0095】
【表4】
【0096】
【表5】
【0097】
【発明の効果】有機ハロゲン化合物の脱ハロゲンに使用
される従来の鉄粉に比べ、比表面積が大きく、活性サイ
トが多いので、脱ハロゲン化速度が早く、活性が長期間
持続する。よって、汚染土壌、汚染地下水、汚染空気の
浄化の実用化に適している。また、高周波帯で使用する
磁性材料として使用できる複合粉末を得ることができ
る。該複合粉末を用いて成形した磁性材料は、高周波帯
で安定した透磁率や電磁波減衰率を安定して維持でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製法5において、ヘマタイトと、コ
ークス粉および炭酸カルシウムの混合粉を円筒容器に充
填した状態を示す見取り図。
【符号の説明】
1:円筒容器 2:ヘマタイト 3:コークス粉および炭酸カルシウムの混合粉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 1/02 B22F 9/22 G 4K018 C01G 49/08 Z 5E321 9/22 C02F 1/58 A 1/70 Z C01G 49/08 H05K 9/00 M C02F 1/58 B09B 3/00 304K 1/70 ZAB H05K 9/00 (72)発明者 中丸 裕樹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 中村 由紀子 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 高城 重彰 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 宇波 繁 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 斉藤 慎悟 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4D004 AA41 AB06 CA37 CC11 DA03 DA20 4D038 AA01 AA08 AB14 4D050 AA01 AA12 AB19 BA02 4G002 AA04 AA06 AB01 AD04 AE02 AE05 4K017 AA04 AA06 BA06 BB06 BB17 CA07 DA02 DA09 EH19 FB05 4K018 BA14 BB04 BC28 BC33 BD05 BD10 5E321 BB33 BB53 GG11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネタイトを含有し、平均一次粒径が
    0.01〜10μmであることを特徴とするマグネタイ
    ト−鉄複合粉末。
  2. 【請求項2】α−Feに対するマグネタイトのX線回折
    の強度比が0.001〜50であることを特徴とする請
    求項1に記載のマグネタイト−鉄複合粉末。
  3. 【請求項3】前記マグネタイト−鉄複合粉末が、ニッケ
    ルを含有することを特徴とする請求項1または2に記載
    のマグネタイト−鉄複合粉末。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のマグネタ
    イト−鉄複合粉末と非鉄無機化合物粉末を含有すること
    を特徴とするマグネタイト−鉄複合粉末混合物。
  5. 【請求項5】平均一次粒径が0.1μm以下の非鉄無機
    化合物粉末が、前記マグネタイト−鉄複合粉末の表面に
    付着してなることを特徴とする請求項4に記載のマグネ
    タイト−鉄複合粉末混合物。
  6. 【請求項6】前記マグネタイト−鉄複合粉末が、平均一
    次粒径が1μm以上、100μm以下の非鉄無機化合物
    粉末の表面に付着してなることを特徴とする請求項4に
    記載のマグネタイト−鉄複合粉末混合物。
  7. 【請求項7】前記マグネタイト−鉄複合粉末および平均
    一次粒径が0.1μm以下の非鉄無機化合物粉末が、平
    均一次粒径が1μm以上、100μm以下の非鉄無機化
    合物粉末の表面に付着してなることを特徴とする請求項
    4に記載のマグネタイト−鉄複合粉末混合物。
  8. 【請求項8】平均一次粒径が0.01〜10μmのヘマ
    タイト粉末を還元性ガス中で加熱し、還元する際に、ヘ
    マタイト粉末の還元を途中で停止し、粉末にマグネタイ
    トを含有せしめることを特徴とするマグネタイト−鉄複
    合粉末の製造方法。
  9. 【請求項9】非鉄無機化合物粉末の存在下で、平均一次
    粒径が0.01〜10μmのヘマタイト粉末を還元性ガ
    ス中で加熱し、還元する際に、ヘマタイト粉末の還元を
    途中で停止し、粉末にマグネタイトを含有せしめること
    を特徴とするマグネタイト−鉄複合粉末混合物の製造方
    法。
  10. 【請求項10】平均一次粒径が0.01〜10μmのヘ
    マタイト粉末を還元性ガス中で加熱し、ヘマタイト粉末
    の還元を完了した後、酸素含有ガスで表面を酸化して、
    粉末にマグネタイトを含有せしめることを特徴とするマ
    グネタイト−鉄複合粉末の製造方法。
  11. 【請求項11】非鉄無機化合物粉末の存在下で、平均一
    次粒径が0.01〜10μmのヘマタイト粉末を還元性
    ガス中で加熱し、ヘマタイト粉末の還元を完了した後、
    酸素含有ガスで表面を酸化して、粉末にマグネタイトを
    含有せしめることを特徴とするマグネタイト−鉄複合粉
    末混合物の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜3のいずれかに記載のマグネ
    タイト−鉄複合粉末または請求項4〜7のいずれかに記
    載のマグネタイト−鉄複合粉末混合物を、有機ハロゲン
    化合物で汚染された土壌、水およびガスの少なくとも一
    つと接触させて、有機ハロゲン化合物を分解することを
    特徴とする汚染された土壌、水、ガスの浄化方法。
  13. 【請求項13】請求項1〜3のいずれかに記載のマグネ
    タイト−鉄複合粉末または請求項4〜7のいずれかに記
    載のマグネタイト−鉄複合粉末混合物と、ゴムおよび/
    または樹脂を混合し、成形してなることを特徴とする電
    波吸収体。
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