JP2004058051A - 芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末、その製造法、当該鉄複合粒子粉末を含む浄化剤、その製造法及び芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法 - Google Patents

芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末、その製造法、当該鉄複合粒子粉末を含む浄化剤、その製造法及び芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、土壌又は地下水中に含まれるダイオキシン類、PCB等の芳香族ハロゲン化合物を効率よく、持続的に、しかも経済的に分解できる浄化剤を提供するものである。
【解決手段】飽和磁化値が60〜200Am/kgであり、BET比表面積が5〜50m/gであり、結晶子サイズD110が200〜500Åであり、Fe含有量が75重量%以上であり、S含有量が500ppm以上であり、α−Fe相を主体とし、平均粒子径が0.05〜0.50μmであることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末及び該土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末を含有する水懸濁液からなる浄化剤、並びに鉄複合粒子粉末又は浄化剤を用いた芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法からなる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土壌又は地下水中に含まれるダイオキシン類、PCB等の芳香族ハロゲン化合物又は前記芳香族ハロゲン化合物及びカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属等からなる有害物質を効率よく、持続的に、しかも経済的に分解・不溶化できる浄化剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
都市ごみや産業廃棄物を焼却するごみ焼却炉から発生する排ガスや飛灰、主灰中には、微量ではあるが人体に対して極めて強い毒性を持つ芳香族ハロゲン化合物であるダイオキシン類が含まれている。ダイオキシン類は、ジベンゾ−p−ジオキシン、ジベンゾフラン等の水素が塩素で置換された化合物の総称である。排ガスや飛灰はごみ焼却炉周辺に滞留し周辺地域の土壌中にダイオキシン類が残存することとなる。
【0003】
一方、PCB(ポリ塩化ビフェニル)は化学的、熱的に安定であり、電気絶縁性にも優れており、トランス、コンデンサーの絶縁油、可塑剤、熱媒体として多用されていたが、有害であることから製造及び使用が禁止されている。しかしながら、過去において使用されていたPCBの有効な処理方法は確立されておらず、大部分が処理されずにそのまま保存されている。
【0004】
前記ダイオキシン類、PCB等の芳香族ハロゲン化合物は難分解性である上に強い毒性を有する物質であるため、芳香族ハロゲン化合物による土壌・地下水の汚染が深刻な環境問題になっている。即ち、難分解性の芳香族ハロゲン化合物が土壌中に蓄積されて土壌は汚染された状態となり、また、地下水も汚染された状態となり、更に、地下水は汚染土壌以外の周辺地域にも広がるため、広範な領域が汚染された状態となる。
【0005】
芳香族ハロゲン化合物によって汚染された土壌では土地の再利用・再開発を行うことができないため、芳香族ハロゲン化合物によって汚染された土壌・地下水の浄化処理方法として様々な技術手段の提案がなされているが、芳香族ハロゲン化合物が難分解性であり、しかも、多量の土壌・地下水が処理対象となるため、効率的、且つ、経済的な浄化技術は未だ十分に確立されていない。
【0006】
従来、芳香族ハロゲン化合物によって汚染された土壌の浄化方法として、各種触媒を用いて浄化処理する方法、土壌を掘削して加熱処理によって無害化する熱分解法、微生物を利用する方法等が知られている。また、芳香族ハロゲン化合物によって汚染された地下水の浄化方法として、汚染地下水を土壌外に抽出して無害化する方法、地下水を揚水することによって芳香族ハロゲン化合物を除去する方法等が知られている。
【0007】
芳香族ハロゲン化合物で汚染された土壌・地下水の浄化方法として提案されている技術手段のうち、芳香族ハロゲン化合物で汚染された土壌・地下水と鉄系粒子を用いた浄化剤とを混合接触させて無害化する技術手段としては、後述する特許文献1乃至8に開示されている各技術手段が提案されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−235577号公報
【特許文献2】
特開平11−253908号公報
【特許文献3】
特開2000−225385号公報
【特許文献4】
特開2000−237768号公報
【特許文献5】
特開2000−334063号公報
【特許文献6】
特開2001−113261号公報
【特許文献7】
特開2002−210452号公報
【特許文献8】
特開2002−317202号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前出特許文献1には0.1重量%以上の炭素を含有する鉄粉を土壌に添加・混合して土壌中の有機ハロゲン化合物を無害化する技術が開示されているが、鉄粉の比表面積及び粒度は記載されているものの粒子サイズが大きいため、芳香族ハロゲン化合物を十分に低減できるとは言い難いものである。
【0010】
また、前出特許文献2にはPCBに粉末状の金属を混合して均一な混合状態の混練物を加熱して金属の塩化物を形成してPCBを無害化する技術が記載されているが、実施例では250℃以上の加熱が必要であり、経済的とは言い難い。
【0011】
また、前出特許文献3には水素供与性化合物の存在下で還元性金属との化学反応によってハロゲン化炭化水素を還元的脱ハロゲン化する技術が記載されているが、脱ハロゲン化反応を促進させるアミンが必須であり、還元性金属による分解反応が十分とは言い難いものである。
【0012】
また、前出特許文献4には有機ハロゲン化合物と鉄系金属とを接触させる技術が開示されているが、繊維状の鉄系金属であって繊維径が大きく、芳香族ハロゲン化合物を十分に低減できるとは言い難いものである。
【0013】
また、前出特許文献5にはダイオキシン類と製鉄所における熱間圧延鋼板の製造工程から生じるミルスケールを含む塩酸酸性水溶液とを100℃より低温で接触させてダイオキシン類を無害化する技術が開示されているが、無害化を促進させる塩酸酸性水溶液が必須であり、ミルスケール自体の分解反応が十分とは言い難いものである。
【0014】
また、前出特許文献6にはダイオキシン汚染土壌と鉄化合物を含む塩酸酸性水溶液中とを接触させてダイオキシンを無害化する方法が開示されているが、無害化を促進させる塩酸酸性水溶液が必須であり、鉄化合物自体の分解反応が十分とは言い難いものである。
【0015】
また、前出特許文献7には、Sを含有する鉄粉を有機ハロゲン化合物で汚染された土壌・地下水の浄化処理に用いることが記載されているが、粒子サイズが大きく、有機ハロゲン化合物を十分に低減できるとは言い難い。
【0016】
また、前出特許文献8には、マグネタイトを含有する鉄複合粒子粉末を有機ハロゲン化合物で汚染された土壌・地下水の浄化処理に用いることが記載されているが、Sを含有しておらず、有機ハロゲン化合物を十分に低減できるとは言い難い。
【0017】
そこで、本発明は、土壌・地下水中に含まれる芳香族ハロゲン化合物又は芳香族ハロゲン化合物及びカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属からなる有害物質を効率よく持続的に、且つ経済的に処理できる鉄複合粒子を用いた浄化方法を提供することを技術的課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題は以下の通りの本発明により達成できる。
【0019】
即ち、本発明は、飽和磁化値が60〜200Am/kgであり、BET比表面積が5〜50m/gであり、結晶子サイズD110が200〜500Åであり、Fe含有量が75重量%以上であり、S含有量が500ppm以上であり、α−Fe相を主体とし、平均粒子径が0.05〜0.50μmであることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末である(本発明1)。
【0020】
また、本発明は、飽和磁化値が60〜200Am/kgであり、BET比表面積が5〜50m/gであり、結晶子サイズD110が200〜500Åであり、Cd、Pb、As及びHgを実質的に含有せず、Fe含有量が75重量%以上であり、S含有量が500ppm以上であり、α−Fe相を主体とし、平均粒子径が0.05〜0.50μmであることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末である(本発明2)。
【0021】
また、本発明は、鉄複合粒子がα−Fe相とFe相との混合相である本発明1又は本発明2の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末である(本発明3)。
【0022】
また、本発明は、本発明1乃至本発明3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末を有効成分として含有する水懸濁液からなる芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤である(本発明4)。
【0023】
また、本発明は、平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水したヘマタイト粒子粉末を250〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、次いで、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に表面酸化被膜を形成した後に乾燥することを特徴とする本発明1乃至本発明3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末の製造法である(本発明5)。
【0024】
また、本発明は、平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水したヘマタイト粒子粉末を250〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に表面酸化被膜を形成して鉄複合粒子粉末を含有する水懸濁液を得ることを特徴とする本発明4の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤の製造法である(本発明6)。
【0025】
また、本発明は、本発明1乃至本発明3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末と芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法である(本発明7)。
【0026】
また、本発明は、本発明4の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤と芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法である(本発明8)。
【0027】
また、本発明は、本発明1乃至本発明3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末と芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法である(本発明9)。
【0028】
また、本発明は、本発明4に記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤と芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法である(本発明10)。
【0029】
本発明の構成を詳しく説明すれば、次の通りである。
【0030】
まず、本発明1乃至3に係る芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末(以下、「浄化処理用鉄複合粒子粉末」という)について述べる。
【0031】
浄化処理用鉄複合粒子粉末の粒子形状は粒状が好ましい。
【0032】
浄化処理用鉄複合粒子粉末は、α−Fe相とFe相とからなることが好ましい。Feを含有することによって触媒活性を長時間維持することが可能となる。Feの含有量は前記Fe含有量及び飽和磁化値を満たす範囲であればよい。また、Feは浄化処理用鉄複合粒子粉末の粒子表面に存在することが好ましい。本発明においては、α−Fe相を30〜99重量%含有することが好ましい。α−Fe相が30重量%未満の場合には、触媒活性が低下するため本発明の目的とする効果を得ることが困難となる。α−Fe相が99重量%を越える場合には、粒子サイズが極端に大きいか又はBET比表面積が極端に小さく空気中で安定な状態であり、触媒活性が著しく劣るものとなる。より好ましくは40〜99重量%である。
【0033】
浄化処理用鉄複合粒子粉末は平均粒子径が0.05〜0.50μmであり、好ましくは0.05〜0.30μmである。平均粒子径が0.05μm未満の場合にはα−Fe相が不安定であるため表面に厚い酸化被膜が形成され、Fe含有量を高くすることが困難となり、本発明の目的とする効果が得られない。0.50μmを越える場合にはFe含有量は高くできるが、BET比表面積が小さくなり、本発明の目的とする効果が得られない。
【0034】
浄化処理用鉄複合粒子粉末のD110は200〜500Åであり、好ましくは220〜480Åである。200Å未満の場合にはBET比表面積は大きいがα−Fe相が不安定であるため表面に厚い酸化被膜が形成され、Fe含有量を高くすることが困難となり、本発明の目的とする効果が得られない。500Åを越える場合には、Fe含有量は高くできるが、BET比表面積が小さくなり、本発明の目的とする効果が得られない。
【0035】
浄化処理用鉄複合粒子粉末は、鉄複合粒子粉末のX線回折スペクトルにおいてα−Feの(110)面の回折強度D110とマグネタイトの(311)面の回折強度D311との強度比(D110/(D110+D311))が0.20〜0.98であることが好ましく、より好ましくは0.30〜0.98である。
【0036】
浄化処理用鉄複合粒子粉末のBET比表面積値は5〜50m/gが好ましい。5m/g未満の場合には、接触面積が小さくなり触媒活性が発現しにくい。50m/gを越える場合には、α−Feが不安定であるため表面に厚い酸化被膜が形成され、Fe含有量を高くすることが困難となり、本発明の目的とする効果が得られない。
【0037】
浄化処理用鉄複合粒子粉末のFe含有量は全粒子粉末に対して75重量%以上であり、好ましくは75〜98重量%である。75重量%未満の場合には触媒活性が低下するため、本発明の目的とする効果が得られない。
【0038】
浄化処理用鉄複合粒子粉末はS含有量が500ppm以上である。S含有量が500ppm未満の場合には、芳香族ハロゲン化合物の分解活性が十分とは言い難い。好ましくは600ppm以上であり、より好ましくは600〜3500ppmである。
【0039】
浄化処理用鉄複合粒子粉末は、Pb、Cd、As、Hg、Sn、Sb、Ba、Zn、Cr、Nb、Co、Bi等のFe以外の金属元素は毒性のある金属であるため極力含有しない方がよく、特にPb、Cd、As、Hgを実質的に含有しないことが好ましい。
【0040】
浄化処理用鉄複合粒子粉末の飽和磁化値は60〜200Am/kg(60〜200emu/g)であり、好ましくは60〜190Am/kg(60〜190emu/g)である。60Am/kg未満の場合には、Fe含有量が低く触媒活性が低下するため好ましくない。200Am/kgを越える場合にはFe含有量が高いもののBET比表面積が低くなりやすく触媒活性が低下する。
【0041】
なお、浄化処理用鉄複合粒子粉末は、造粒物の形態であってもよい。
【0042】
次に、本発明4に係る芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤(以下、「浄化剤」という)について述べる。
【0043】
浄化剤は、本発明1乃至本発明3に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末を有効成分として含有する水懸濁液であり、浄化処理用鉄複合粒子粉末の水懸濁液中の含有量は0.5〜50重量部の範囲内で適宜選択することができる。
【0044】
次に、本発明5に係る芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末の製造法について述べる。
【0045】
ゲータイト粒子粉末は、常法に従って、例えば、第一鉄塩と、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ又はアンモニアから選ばれる1種又は2種以上とを反応させて得られる鉄の水酸化物や炭酸鉄等の第一鉄含有沈殿物を含む懸濁液中に空気等の酸素含有ガスを通気することにより得ることができる。
【0046】
ゲータイト粒子粉末の平均長軸径は0.05〜0.50μmであり、粒子形状は紡錘状又は針状が好ましく、より好ましくは紡錘状であり、軸比は4〜20が好ましく、より好ましくは5〜18であり、BET比表面積は20〜200m/gが好ましく、より好ましくは25〜180m/gである。
【0047】
また、鉄複合粒子におけるFe含有量を高い割合で維持すると共に形状を破壊して粒状に結晶成長させるには、ゲータイト粒子粉末に対して焼結防止処理などの表面処理を行わないことが好ましい。
【0048】
ゲータイト粒子粉末は、常法に従って、造粒しておくことが好ましい。造粒することによって、固定層方式の還元炉を使用できるほか、鉄複合粒子とした場合でも還元条件によってはそのまま造粒物の形態を保つことが可能となり、カラム等に充填して使用する場合には好ましい。
【0049】
得られたゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水したヘマタイト粒子粉末を250〜600℃の温度範囲で加熱還元することによって鉄粒子(α−Fe)粉末とする。250℃未満である場合には、還元反応の進行が遅く、還元反応に長時間を要する。また、BET比表面積を大きくすることができるが、結晶成長を十分に行うことができず、α−Fe相が不安定となり粒子表面に酸化被膜が厚く形成されるためFe含有量を高くすることができない。600℃を超える場合には、還元反応が急激に進行して粒子及び粒子相互間の焼結が過度に促進され粒子径が大きくなり、BET比表面積も小さくなるため好ましくない。加熱還元温度は350〜600℃がより好ましい。
【0050】
なお、還元反応の昇温時の雰囲気は水素ガス、窒素ガス等が利用できるが、工業的には水素ガスが好ましい。
【0051】
加熱還元後の鉄粒子粉末は冷却した後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に表面酸化被膜を形成し、次いで、乾燥する。
【0052】
冷却時の雰囲気は窒素又は水素のいずれでもよいが、最終的には窒素に切り替えることが好ましい。また、水中に取り出す時には100℃以下まで冷却されていることが好ましい。
【0053】
乾燥雰囲気は、窒素、空気中、真空中等適宜選択できるが、温度は100℃以下が好ましい。
【0054】
以上の加熱還元処理によって、粒子全体はα−Fe相からなる鉄粒子となり、、水中で該鉄粒子の粒子表面にはFeからなる酸化被膜が形成される。
【0055】
次に、本発明6に係る芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤の製造法は、本発明5における加熱還元後の鉄粒子粉末を冷却後、水中に取り出し、そのまま鉄複合粒子粉末を含有する水懸濁液からなる浄化剤とするものである。
【0056】
本発明の浄化剤においては鉄複合粒子粉末の二次凝集体を粉砕して分散させておくことが好ましい。
【0057】
次に、本発明7又は本発明8に係る芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法ついて述べる。
【0058】
芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理は、一般的に、含有される汚染物質を直接地下で分解する原位置分解法と掘削又は抽出した土壌・地下水中の汚染物質を分解する原位置抽出法とがあり、本発明においてはいずれの方法でも行うことができる。
【0059】
原位置分解法においては、浄化処理用鉄複合粒子粉末又は浄化剤を高圧の空気、窒素等のガスあるいは水を媒体にしてそのまま浸透もしくはボーリング孔から地下に導入する方法が取られる。特に本発明の浄化剤は水懸濁液であるのでそのまま使用するか必要に応じて希釈すれば良い。
【0060】
原位置抽出法においては、掘削した土壌と浄化処理用鉄複合粒子粉末又は浄化剤を、サンドミル、ヘンシェルミキサー、コンクリートミキサー、ナウターミキサー、一軸又は二軸式のニーダー型混合器等を用いて混合攪拌すれば良い。また、揚水した地下水においては浄化処理用鉄複合粒子粉末が充填されたカラム等に通水することができる。
【0061】
浄化処理用鉄複合粒子粉末あるいは浄化剤(固形分換算)の添加量は、土壌・地下水の芳香族ハロゲン化合物の汚染の程度に応じて適宜選択することができるが、汚染土壌を対象とする場合には、通常土壌100重量部に対して0.5〜50重量部が好ましく、より好ましくは1〜30重量部である。0.5重量部未満の場合には、本発明の目的とする効果が充分得られない。50重量部を超える場合には、浄化効果は向上するが経済的ではない。また、汚染地下水を対象とする場合には、地下水100重量部に対して0.5〜50重量部添加することが好ましく、より好ましくは1〜30重量部である。
【0062】
次に、本発明9又は本発明10に係る芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する土壌・地下水の浄化処理方法ついて述べる。
【0063】
本発明においては、芳香族ハロゲン化合物と同時に、カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属などからなる汚染物質を不溶化することができる。
【0064】
浄化処理用鉄複合粒子粉末あるいは浄化剤(固形分換算)の添加量は、前記と同様である。
【0065】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
【0066】
ゲータイト粒子粉末の平均長軸径及び軸比は透過型電子顕微鏡写真で測定した。鉄複合粒子粉末の平均粒子径は走査型電子顕微鏡写真を用いて測定した。
【0067】
各粒子粉末のFe量は、「誘導結合プラズマ発光分光分析装置SPS4000」(セイコー電子工業(株)製)を使用して測定した。
【0068】
各粒子粉末のS含有量は、「カーボン・サルファーアナライザー:EMIA−2200」(HORIBA製)を使用して測定した。
【0069】
各粒子粉末中に存在する鉄以外の金属元素のうち、Pb及びCdについては「フレーム原子吸光光度計 AA−6500S」(島津製作所製)を、Asについては「水素化合物発生原子吸光光度計 HVG−1」(島津製作所製)を、Hgについては「還元気化原子吸光光度計 MVU−1A」(島津製作所製)を用いてそれぞれ測定した。
【0070】
各粒子粉末の比表面積は、「モノソーブMS−11」(カンタクロム(株)製)を使用し、BET法により測定した値で示した。
【0071】
各粒子粉末の結晶子サイズD110は、X線回折法で測定される結晶粒子の大きさを、各粒子の結晶面のそれぞれに垂直な方向における結晶粒子の厚さを表したものであり、各結晶面についての回折ピーク曲線から、下記シェラーの式を用いて計算した値で示したものである。
【0072】
結晶子サイズ=Kλ/βcosθ
但し、β=装置に起因する機械幅を補正した真の回折ピークの半値幅(ラジアン単位)。
K=シェラー定数(=0.9)。
λ=X線の波長(Cu Kα線 0.1542nm)。
θ=回折角(各結晶面の回折ピークに対応)。
【0073】
各粒子粉末の結晶相は前記X線回折装置によって10〜90°の範囲で測定して同定した。
【0074】
鉄複合粒子粉末のα−Fe含有量は、あらかじめ各種混合割合の鉄とマグネタイト(α−Feを水中に取り出し変態させた)とからなる混合粉末のX線回折を測定し、α−Feの(110)面の回折強度D110、マグネタイトの(311)面の回折強度D311と混合割合との関係式を作成して検量線として用いることによって算出した。検量線である関係式は下記の通りである。
【0075】
α−Fe含有量=−51.387X+151.88X
X:強度比率(D110/(D110+D311))
【0076】
鉄複合粒子粉末の飽和磁化値は、「振動試料磁力計VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を使用し、外部磁場795.8kA/m(10kOe)で測定した。
【0077】
<土壌用検量線の作製:芳香族ハロゲン化合物の定量>
芳香族ハロゲン化合物の濃度は下記手順に従ってあらかじめ検量線を作成し、得られた検量線に基づいて濃度を算出した。
トリクロロベンゼン(TCB:CCl):分子量181.45
試薬特級(99.0%以上)、密度(20℃)1.46g/ml
【0078】
トリクロロベンゼンを0.05μl、0.1μl及び1μlの3水準とし、褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)にイオン交換水30mlを添加し、砂質土壌20g(目開き2mmの篩い下)を封印し、次いで、トリクロロベンゼンを各水準量注入し、直ちにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付ける。次いで、バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で10時間振とうする。その後、n−ヘキサン10mlを添加し、超音波分散機で20分間分散し、遠心分離機で8000rpm、5分間分離し、上層ヘキサン層からシリンジで1.0μl分取し、「GC−MS−QP5050」(島津製作所製)を用いてトリクロロベンゼンを測定する。トリクロロベンゼンは全く分解されないものとして、添加量とピーク面積との関係を求める。このときのカラムはキャピラリーカラム(DB−1:J&W Scientific社製、液相:ジメチルポリシロキサン)とし、キャリアガスにはHeガス(143l/min)を使用し、40℃、2分間保持した後、10℃/minの速度で250℃まで昇温してガスを分析する。
【0079】
<試料調整>
あらかじめ湿った砂質土壌20g(目開き2mm篩い下)にトリクロロベンゼン1.0μlを添加し、トリクロロベンゼンで汚染された土壌を作製した。褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に浄化処理用鉄複合粒子粉末1gとイオン交換水30mlを注入し、次いで、前記汚染土壌を注入し、直ちにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付ける。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で10時間振とうする。その後、n−ヘキサン10mlを添加し、超音波分散機で20分間分散し、遠心分離機で8000rpm5分間分離する。
【0080】
<評価方法>
トリクロロベンゼン残存量は、前記遠心分離した上層のn−ヘキサン層からシリンジで1.0μl分取し、前記「GC−MS−QP5050」(島津製作所社製)を用いて測定する。
【0081】
<地下水用検量線の作製:芳香族ハロゲン化合物の定量>
芳香族ハロゲン化合物の濃度は下記手順に従ってあらかじめ検量線を作成し、得られた検量線に基づいて濃度を算出した。
【0082】
トリクロロベンゼンを0.05μl、0.1μl及び1μlの3水準とし、褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)にイオン交換水30mlを添加し、次いで、トリクロロベンゼンを各水準量注入し、直ちにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付ける。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で10時間振とうする。その後、n−ヘキサン10mlを添加し、超音波分散機で20分間分散し、遠心分離機で8000rpm、5分間分離し、上層ヘキサン層からシリンジで1.0μl分取し、「GC−MS−QP5050」(島津製作所製)を用いてトリクロロベンゼンを測定する。トリクロロベンゼンは全く分解されないものとして、添加量とピーク面積との関係を求める。このときのカラムはキャピラリーカラム(DB−1:J&W Scientific社製、液相:ジメチルポリシロキサン)とし、キャリアガスにはHeガス(143l/min)を使用し、40℃、2分間保持した後、10℃/minの速度で250℃まで昇温してガスを分析する。
【0083】
<試料調整>
前記褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に前記浄化処理用鉄複合粒子粉末1gとイオン交換水30mlを注入し、次いで、トリクロロベンゼン1μlを注入し、直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付ける。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で10時間振とうする。その後、n−ヘキサン10mlを添加し、超音波分散機で20分間分散し、遠心分離機で8000rpm、5分間分離する。
【0084】
<評価方法>
トリクロロベンゼン残存量は前記<評価方法>と同様にして測定した。
【0085】
浄化処理における重金属等の有害物質の測定は、汚染土壌の固形分については、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づいて、汚染地下水については、環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づいて分析した。
【0086】
<浄化処理用鉄複合粒子粉末及び浄化剤の製造>
毎秒3.4cmの割合でNガスを流すことによって非酸化性雰囲気に保持された反応容器中に、1.16mol/lのNaCO水溶液704lを添加した後、Fe2+1.35mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液296lを添加、混合(NaCO量は、Feに対し2.0倍当量に該当する。)し、温度47℃においてFeCOを生成をさせた。
【0087】
ここに得たFeCOを含む水溶液中に、引き続き、Nガスを毎秒3.4cmの割合で吹き込みながら、温度47℃で70分間保持した後、当該FeCOを含む水溶液中に、温度47℃において毎秒2.8cmの空気を5.0時間通気してゲータイト粒子を生成させた。なお、空気通気中におけるpHは8.5〜9.5であった。
【0088】
ここに得たゲータイト粒子を含有する懸濁液をフィルタープレスで水洗し、残存S含有量を1500ppmにし、得られたプレスケーキを圧縮成型機を用いて孔径4mmの成型板で押し出し成型して120℃で乾燥してゲータイト粒子粉末の造粒物とした。この造粒物は、平均直径3.3mm、平均長さ10mmの円柱状であった。
【0089】
ここに得た造粒物を構成するゲータイト粒子粉末は、平均長軸径0.30μm、軸比(長軸径/短軸径)12.5の紡錘形を呈した粒子からなり、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しないものであった。S含有量は1500ppmであった。
【0090】
前記ゲータイト粒子粉末の造粒物100gを固定層還元装置に導入し、Hガスを通気させながら、450℃で180分間、完全にα−Feとなるまで還元した。次に、Nガスに切替え室温まで冷却させた後、イオン交換水300mlを直接還元炉に導入し、そのまま約20重量%の鉄粒子粉末を含有する水懸濁液として取り出した(浄化剤とする)。
【0091】
次いで、濾過し、40℃で3時間、大気中で乾燥し、浄化処理用鉄複合粒子粉末を得た(浄化処理用鉄複合粒子粉末とする)。
【0092】
得られた浄化処理用鉄複合粒子粉末は、走査型電子顕微鏡(30000倍)で観察した結果、粒状であり、平均粒子径が0.10μmであり、α−Feを主体としており、飽和磁化値168Am/kg(168emu/g)、BET比表面積19m/g、結晶子サイズ(D110)380Å、Fe含有量は89.0重量%であった。S含有量は2000ppm、炭素量は0.09重量%であった。Cd、Pb、As及びHgはいずれも検出されなかった。X線回折の結果、α−FeとFeとが存在することが確認された。得られた鉄複合粒子粉末のD110(α−Fe)とD311(Fe)の強度比D110/(D110+D311)は0.97であり、検量線から求めたα−Fe含有量は99.0wt%であった。
【0093】
<汚染土壌の浄化処理結果>
前記評価方法によれば、前記浄化処理用鉄複合粒子粉末を用いた場合のトリクロロベンゼンの残存率は20.6%であった。
【0094】
<汚染地下水の浄化処理結果>
前記評価方法によれば、前記浄化処理用鉄複合粒子粉末を用いた場合のトリクロロベンゼンの残存率は21.1%であった。
【0095】
<浄化剤による汚染土壌の浄化処理>
あらかじめ湿った砂質土壌20g(目開き2mm篩い下)にトリクロロベンゼン1μlを添加し、トリクロロベンゼンで汚染された土壌を作製した。褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に前記浄化剤(鉄複合粒子粉末18重量%含有)5.6gとイオン交換水25.4mlを注入し、次いで、前記汚染土壌を注入し、直ちにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付ける。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で10時間振とうした。その後、n−ヘキサン10mlを添加し、超音波分散機で20分間分散し、遠心分離機で8000rpm5分間分離する。
【0096】
トリクロロベンゼン残存量は、前記遠心分離した上層のn−ヘキサン層からシリンジで1.0μl分取し、前記「GC−MS−QP5050」(島津製作所社製)を用いて測定した。前記浄化剤を用いた場合のトリクロロベンゼンの残存率は19.5%であった。
【0097】
<浄化剤による汚染地下水の浄化処理>
褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に前記浄化剤(鉄複合粒子粉末18重量%含有)5.6gとイオン交換水25.4mlを注入し、次いで、トリクロロベンゼン1μlを注入し、直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付けた。以降は、前記<浄化剤による汚染土壌の浄化処理>と同様にして10時間振とう、分散して、トリクロロベンゼンの残存量を測定した。前記浄化剤を用いた場合のトリクロロベンゼンの残存率は20.2%であった。
【0098】
<触媒活性の持続性>
前記浄化剤を水中に20日(実施例1)及び30日(実施例2)保持した後、前記評価方法と同様にして各浄化剤による浄化処理を行った結果、本発明に係る浄化剤を用いた場合にはいずれも残存率が低く触媒活性が高い状態が維持されていることから、本発明に係る浄化剤は触媒活性が長期に亘って維持されることが明らかである。
【0099】
【作用】
本発明において重要な点は、本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末あるいは浄化剤を用いることによって、土壌・地下水の芳香族ハロゲン化合物を効率よく、持続的に、しかも、経済的に分解処理できるという点である。
【0100】
本発明者は、土壌・地下水中の芳香族ハロゲン化合物を効果的に分解できる理由として、浄化処理用鉄複合粒子粉末の平均粒子径が小さく、特定のBET比表面積と高いFe含有量を有することによって、触媒活性を非常に高くすることができたものと推定している。
【0101】
更に、後出実施例及び比較例に示す通り、硫黄を含有している場合には芳香族ハロゲン化合物を効率よく分解することができる。含有している硫黄の機能については未だ明らかではないが、硫黄を含有することによって、粒子表面が溶解され、粒子表面に高い分解活性を有するα−Feを露出させることができたことによるものと推定している。
【0102】
また、芳香族ハロゲン化合物と同時にカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属等の有害物質が存在する場合には、鉄複合粒子の一部が溶解するとともに溶解したFeと重金属とがフェライト化することによって、土壌又は地下水中の重金属を不溶化することができる。
【0103】
以上のように触媒活性効果が高く且つ持続性があるため、効率的に短期間で浄化処理を行うことが可能となり、特に高濃度の芳香族ハロゲン化合物で汚染された土壌・地下水の浄化に好適である。
【0104】
【実施例】
次に、本発明の実施例及び比較例を挙げる。
【0105】
<ゲータイト粒子1>
ゲータイト粒子として表1に示すゲータイト粒子1を用意した。
【0106】
【表1】
Figure 2004058051
【0107】
実施例1〜5、比較例1〜3;
加熱還元の温度、水中での保持時間(日数)を種々変化させた以外は前記発明の実施の形態と同様にして浄化処理用鉄複合粒子粉末を得た。
【0108】
このときの製造条件を表2に、得られた浄化処理用鉄複合粒子粉末の諸特性を表3に示す。なお、比較例1はゲータイト粒子粉末を十分に水洗してS含有量を低減させた鉄複合粒子粉末である。比較例2の鉄複合粒子粉末では一部針状粒子が確認された。なお、比較例3は市販の電解鉄粉である。
【0109】
【表2】
Figure 2004058051
【0110】
【表3】
Figure 2004058051
【0111】
<汚染土壌・汚染地下水の浄化処理>
実施例6〜13、比較例4〜9;
浄化処理用鉄複合粒子粉末の種類、浄化剤の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして汚染土壌又は汚染地下水の処理を行った。
【0112】
このときの処理条件及び測定結果を表4に示す。
【0113】
【表4】
Figure 2004058051
【0114】
<芳香族ハロゲン化合物、重金属等の有害物質で汚染された土壌の鉄複合粒子による浄化処理>
あらかじめ湿った砂質土壌20g(目開き2mm篩い下)にトリクロロベンゼン1.0μlを添加し、トリクロロベンゼンで汚染された土壌を作製した。褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に実施の形態の浄化処理用鉄複合粒子1gとイオン交換水27mlを注入し、次いで、前記汚染土壌を注入し、さらにカドミウム、鉛、砒素、セレン及びシアンを各10ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より各0.3ml注入し、六価クロムを50ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より1.5ml注入し、全量で100ppmになるように合計3.0ml注入した。直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付けた。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で3時間振とうした後、前記バイアル瓶のヘッドスペースのガスをシリンジで50μl分取し、前記方法用いてトリクロロベンゼン残存量を測定した。その後更に13時間振とう(合計16時間)した後、0.45μmメンブランフィルターを使用して固液分離した。
【0115】
次いで、測定に必要な量の固形分(50g)及び濾液(300ml)が得られるまで、同様の処理を行った。濾液はそのまま環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づき、固形分については40℃で3時間、大気中で乾燥し試料を得て、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づき分析した。その結果、溶液中のカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であり、固体からの溶出量はカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であった。
【0116】
<芳香族ハロゲン化合物の浄化処理結果>
前記評価方法によれば、前記鉄複合粒子を用いた場合の土壌中のトリクロロベンゼンの残存率は21.8%であった。
【0117】
<芳香族ハロゲン化合物、重金属等の有害物質で汚染された地下水の鉄複合粒子による浄化処理>
褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に、実施の形態の浄化処理用鉄複合粒子1gと27.0mlのイオン交換水、トリクロロベンゼン1.0μlを注入し、さらにカドミウム、鉛、砒素、セレン及びシアンを各10ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より各0.3ml注入し、六価クロムを50ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より1.5ml注入し、全量で100ppmになるように合計3.0ml注入した。直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付けた。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で3時間振とうした後、トリクロロベンゼン残存量を前記バイアル瓶のヘッドスペースのガスをシリンジで50μl分取し、前記方法用いて測定した。その後、更に13時間振とう(合計16時間)した後、0.45μmメンブランフィルターを使用して固液分離した。
【0118】
次いで、測定に必要な量の固形分及び濾液が得られるまで、同様の処理を行った。濾液はそのまま環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づき、固形分については40℃で3時間、大気中で乾燥し試料を得て、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づき分析した。その結果、溶液中のカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であり、固体からの溶出量はカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であった。
【0119】
<芳香族ハロゲン化合物の浄化処理結果>
前記評価方法によれば、前記鉄複合粒子を用いた場合の地下水中のトリクロロベンゼンの残存率は23.0%であった。
【0120】
【発明の効果】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末は、芳香族ハロゲン化合物を効率よく分解できるので、芳香族ハロゲン化合物によって汚染された土壌・地下水の浄化剤として好適である。

Claims (10)

  1. 飽和磁化値が60〜200Am/kgであり、BET比表面積が5〜50m/gであり、結晶子サイズD110が200〜500Åであり、Fe含有量が75重量%以上であり、S含有量が500ppm以上であり、α−Fe相を主体とし、平均粒子径が0.05〜0.50μmであることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末。
  2. 飽和磁化値が60〜200Am/kgであり、BET比表面積が5〜50m/gであり、結晶子サイズD110が200〜500Åであり、Cd、Pb、As及びHgを実質的に含有せず、Fe含有量が75重量%以上であり、S含有量が500ppm以上であり、α−Fe相を主体とし、平均粒子径が0.05〜0.50μmであることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末。
  3. 鉄複合粒子がα−Fe相とFe相との混合相である請求項1又は請求項2記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末を有効成分として含有する水懸濁液からなる芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤。
  5. 平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水したヘマタイト粒子粉末を250〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、次いで、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に表面酸化被膜を形成した後に乾燥することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末の製造法。
  6. 平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水したヘマタイト粒子粉末を250〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、水中で当該鉄粒子の粒子表面に表面酸化被膜を形成して鉄複合粒子を含有する水懸濁液を得ることを特徴とする請求項4記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤の製造法。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末と芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法。
  8. 請求項4記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤と芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法。
  9. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末と芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法。
  10. 請求項4に記載の芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化剤と芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する土壌又は芳香族ハロゲン化合物及び重金属の汚染物質を含有する地下水とを混合接触させることを特徴とする芳香族ハロゲン化合物を含有する土壌・地下水の浄化処理方法。
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