JP2002315161A - ケーブルの保持構造 - Google Patents

ケーブルの保持構造

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JP2002315161A
JP2002315161A JP2001117794A JP2001117794A JP2002315161A JP 2002315161 A JP2002315161 A JP 2002315161A JP 2001117794 A JP2001117794 A JP 2001117794A JP 2001117794 A JP2001117794 A JP 2001117794A JP 2002315161 A JP2002315161 A JP 2002315161A
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cable
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screw portion
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麗 ▲高▼橋
Rei Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実にケーブルを保持することができると共
に、防水性の確保を図ることが可能なケーブルの保持構
造を提供すること。 【解決手段】 ケーブル1の保持構造として、ケーブル
1が挿通される筒状のコネクタ本体11と、ロックナッ
ト21と、グランドナット31と、第1ガスケット41
と、第2ガスケット51とを備える。コネクタ本体11
は、パネル61に形成された取付孔63にコネクタ本体
11の一端部側を挿入し、第1ネジ部13にロックナッ
ト21を螺合して締結することにより、フランジ部17
とロックナット21とでパネル61を挟み付けた状態で
取付けられる。第1ガスケット41は、第1ネジ部13
にロックナット21を螺合して締結することにより、変
形してパネル61とコネクタ本体11とに密着する。第
2ガスケット51は、第2ネジ部15にグランドナット
31を螺合して締結することにより変形してケーブル1
の外周に密着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルの保持構
造、特に防水機能を有する保持構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、パネル等の被取付体を貫通して
ケーブルを配索する場合、グロメットが用いられてお
り、このグロメットを介してケーブルを被取付体に固定
している。グロメットは、ケーブルを挿通して保持する
と共に、被取付体の取付孔との隙間から水等が浸入する
のを防止するもので、取付孔に嵌め合わせることにより
取付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、グロメ
ットは取付孔に単に嵌め合わせているだけなので、グロ
メットに太くて硬いケーブルを挿通した場合、グロメッ
トの剛性がケーブルの剛性に負けてしまい、グロメット
が被取付体から脱落することがある。このように、グロ
メットが被取付体から脱落してしまうと、取付孔から水
等が浸入することになり、所望の防水効果を得ることが
できなくなってしてしまう。
【0004】本発明の課題は、確実にケーブルを保持す
ることができると共に、防水性の確保を図ることが可能
なケーブルの保持構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るケーブルの
保持構造は、一端部に第1ネジ部を有すると共に第2ネ
ジ部を有し、第1ネジ部と第2ネジ部との間の外周部分
にフランジ部を有しており、ケーブルが挿通される筒状
のコネクタ本体と、第1ネジ部に螺合するロックナット
と、第2ネジ部に螺合するグランドナットと、コネクタ
本体の一端部の外周側に配設される第1ガスケットと、
コネクタ本体の他端部の内周側に配設される第2ガスケ
ットと、を備え、コネクタ本体は、被取付体に形成され
た取付孔にコネクタ本体の一端部側を挿入し、第1ネジ
部にロックナットを螺合して締結することにより、フラ
ンジ部とロックナットとで被取付体を挟み付けた状態で
取付けられ、第1ガスケットは、第1ネジ部にロックナ
ットを螺合して締結することにより、変形して被取付体
とコネクタ本体とに密着し、第2ガスケットは、第2ネ
ジ部にグランドナットを螺合して締結することにより変
形してケーブルの外周に密着し、被取付体には、グラン
ドナットを締結する際に、フランジ部の外周と当接して
コネクタ本体が回転するのを防止する回り止め部材が取
付けられていることを特徴としている。
【0006】本発明に係るケーブルの保持構造では、ケ
ーブルが挿通される筒状のコネクタ本体と、ロックナッ
トと、グランドナットと、第1ガスケットと、第2ガス
ケットとを備えている。コネクタ本体は、被取付体に形
成された取付孔にコネクタ本体の一端部側を挿入し、第
1ネジ部にロックナットを螺合して締結することによ
り、フランジ部とロックナットとで被取付体を挟み付け
た状態で取付けられるので、コネクタ本体に太くて硬い
ケーブルを挿通した場合でも、コネクタ本体が被取付体
から脱落することはない。このとき、第1ガスケット
は、第1ネジ部にロックナットを螺合して締結すること
により、変形して被取付体とコネクタ本体とに密着する
ので、取付孔とコネクタ本体との間のシール性が高まる
ことになる。また、第2ガスケットは、第2ネジ部にグ
ランドナットを螺合して締結することにより変形してケ
ーブルの外周に密着するので、コネクタ本体とケーブル
との間のシール性が高まることになる。これらの結果、
取付孔とコネクタ本体との間、及びコネクタ本体とケー
ブルとの間における防水性を確保して、ケーブルを確実
に保持することができる。
【0007】また、本発明に係るケーブルの保持構造で
は、被取付体には、グランドナットを締結する際に、フ
ランジ部の外周と当接してコネクタ本体が回転するのを
防止する回り止め部材が取付けられているので、グラン
ドナットを締め付ける際に、コネクタ本体がグランドナ
ットと共回りすることはなく、作業者によるグランドナ
ットの締付作業性が格段に向上する。
【0008】また、本発明に係るケーブルの保持構造に
おいて、回り止め部材は、その端部がグランドナットに
当接して、グランドナットの締結位置を所望の位置に規
制することが好ましい。このように構成した場合、グラ
ンドナットが回り止め部材の端部に当接することで、グ
ランドナットの締結位置を所望の位置に達したことを作
業者に報知することができると共に、第2ガスケットの
変形量を容易に管理することができる。これらの結果、
作業者によるグランドナットの締付作業性が格段に向上
する。ここで、所望の位置とは、グランドナットの締付
により第2ガスケットが変形してケーブルの外周に密着
し、防水機能を得ることが可能な位置である。
【0009】また、本発明に係るケーブルの保持構造に
おいて、回り止め部材の端部は、コネクタ本体側に折り
曲げられていることが好ましい。このように構成した場
合、グランドナットの外径に拘わることなく、グランド
ナットを回り止め部材の端部に当接させることができ
る。
【0010】また、本発明に係るケーブルの保持構造に
おいて、回り止め部材の端部は、歯形加工されているこ
とが好ましい。このように構成した場合、グランドナッ
トが振動等により緩んでしまうのを防ぐことができる。
【0011】また、本発明に係るケーブルの保持構造に
おいて、回り止め部材には、フランジ部の第1ネジ部側
の面に当接する立壁部が設けられていることが好まし
い。このように構成した場合、第1ガスケットの変形量
を容易に管理することができ、第1ガスケットの過変形
によるシール性の低下を防ぐことができる。
【0012】また、本発明に係るケーブルの保持構造に
おいて、回り止め部材は、コネクタ本体の中心軸に対し
て対象となる位置に複数取付けられていることが好まし
い。このように構成した場合、コネクタ本体のグランド
ナットとの共回りを確実に防止することができる。
【0013】また、本発明に係るケーブルの保持構造に
おいて、回り止め部材は、被取付体に取り付けられる部
分とフランジ部の外周と当接可能な部分とを含み、略L
字状に形成されていることが好ましい。このように構成
した場合、コネクタ本体の回転を防止し得る構成を簡易
且つ低コストにて実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
よるケーブルの保持構造の好適な実施の形態について詳
細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一
機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重
複する説明は省略する。
【0015】(第1の実施の形態)まず、図1及び図2
に基づいて、本発明の第1の実施の形態に係るケーブル
の保持構造を説明する。図1及び図2は、第1の実施の
形態に係るケーブルの保持構造を示す断面図である。
【0016】筒状のコネクタ本体11は、図1に示され
るように、一端部の外周に第1ネジ部13が設けられて
いると共に他端部の外周に第2ネジ部15が設けられて
いる。また、コネクタ本体11は、第1ネジ部13と第
2ネジ部15との間の外周部分にフランジ部17が設け
られている。コネクタ本体11の内周には、ケーブル1
が挿通される。
【0017】ロックナット21は、コネクタ本体11を
固定するためのものであり、コネクタ本体11の一端部
の外周に設けられた第1ネジ部13に螺合する。また、
グランドナット31は、コネクタ本体11の他端部の外
周に設けられた第2ネジ部15に螺合する。グランドナ
ット31には、ケーブル1が挿通される貫通孔33が設
けられている。
【0018】第1ガスケット41は、コネクタ本体11
の一端部の外周側に配設される。この第1ガスケット4
1は、弾性変形可能な材料、たとえばゴム、合成樹脂
(エラストマ)等からなる。また、第2ガスケット51
は、コネクタ本体11の他端部の内周側に配設される。
この第2ガスケット51は、第1ガスケット41と同様
に、弾性変形可能な材料、たとえばゴム、合成樹脂(エ
ラストマ)等からなる。
【0019】被取付体としてのパネル61には、コネク
タ本体11の一端部側が挿入される取付孔63が形成さ
れている。この取付孔63の近傍には、一対の回り止め
部材71が、取付孔63に挿入された状態におけるコネ
クタ本体11のフランジ部17の外周に当接してコネク
タ本体11の回転を防ぎ得る位置に、溶接等により取付
けられている。また、回り止め部材71は、コネクタ本
体11の中心軸lに対して対象となる位置、すなわちコ
ネクタ本体11の中心軸l回りに略180°間隔にて配
設されている。
【0020】回り止め部材71は、パネル61に取付け
られる部分73と、フランジ部17の外周と当接可能な
部分75とを含み、略L字状に形成されている。回り止
め部材71におけるフランジ部17の外周と当接可能な
部分75の端部は、コネクタ本体11側に折り曲げられ
ている。
【0021】回り止め部材71におけるフランジ部17
の外周と当接可能な部分75の長さは、グランドナット
31を第2ネジ部15に螺合させて締結した際に、グラ
ンドナット31の締結位置を所望の位置に規制するよう
に設定されている。ここで、所望の位置とは、グランド
ナット31の締付により第2ガスケット51が変形して
ケーブル1の外周に密着し、ケーブル1の外周と第2ガ
スケット51の間において十分な防水機能を得ることが
可能な位置である。
【0022】次に、図1及び図2に基づいて、ケーブル
1の保持方法について説明する。まず、図1に示される
ように、第1ガスケット41をコネクタ本体11の一端
部の外周側に配する。また、第2ガスケット51をコネ
クタ本体11の他端部の内周側に配し、ケーブル1をコ
ネクタ本体11及びグランドナット31に挿通する。
【0023】次に、コネクタ本体11の一端部側をパネ
ル61の取付孔63に挿入して、第1ネジ部13にロッ
クナット21を螺合させる。そして、第1ネジ部13に
螺合させたロックナット21を締め付けていき、図2に
示されるように、フランジ部17とロックナット21と
でパネル61を挟み付けることにより、コネクタ本体1
1をパネル61に取り付け、固定する。このとき、第1
ガスケット41は、第1ネジ部13にロックナット21
を螺合して締結することにより、変形してパネル61と
コネクタ本体11(フランジ部17のパネル61側の面
及び一端部の外周)とに密着し、防水シールとして機能
する。
【0024】なお、コネクタ本体11をパネル61に固
定した後に、ケーブル1をコネクタ本体11に挿通する
ようにしてもよい。この場合には、まず、第1ガスケッ
ト41をコネクタ本体11の一端部の外周側に配した後
に、コネクタ本体11の一端部側をパネル61の取付孔
63に挿入して、第1ネジ部13にロックナット21を
螺合させて締め付ける。そして、第2ガスケット51を
コネクタ本体11の他端部の内周側に配し、ケーブル1
をコネクタ本体11及びグランドナット31に挿通す
る。
【0025】次に、第2ネジ部15にグランドナット3
1を螺合させて締め付けていく。このとき、コネクタ本
体11は、フランジ部17が回り止め部材71における
フランジ部17の外周と当接可能な部分75と当接する
ことにより、グランドナット31と共回りすることはな
い。更にグランドナット31を締め付けていくと、図2
に示されるように、グランドナット31が回り止め部材
71におけるフランジ部17の外周と当接可能な部分7
5の端部と当接して、その締結位置が規制されることに
なる。これにより、規制された締結位置以上に、グラン
ドナット31を締め付けていくことはできない。
【0026】第2ガスケット51は、図2に示されるよ
うに、第2ネジ部15にグランドナット31を螺合して
締結することにより変形してケーブル1の外周に密着す
る。これにより、第2ガスケット51が防水シールとし
て機能すると共に、ケーブル1がコネクタ本体11に保
持されることになる。
【0027】このように、第1の実施の形態に係るケー
ブル1の保持構造では、ケーブル1が挿通される筒状の
コネクタ本体11と、ロックナット21と、グランドナ
ット31と、第1ガスケット41と、第2ガスケット5
1とを備えている。コネクタ本体11は、一端部に第1
ネジ部13を有し、他端部に第2ネジ部15を有し、第
1ネジ部13と第2ネジ部15との間の外周部分にフラ
ンジ部17を有している。そして、コネクタ本体11
は、パネル61に形成された取付孔63にコネクタ本体
11の一端部側を挿入し、第1ネジ部13にロックナッ
ト21を螺合して締結することにより、フランジ部17
とロックナット21とでパネル61を挟み付けた状態で
取付けられる。これにより、コネクタ本体11に太くて
硬いケーブル1を挿通した場合でも、コネクタ本体11
がパネル61から脱落することはない。また、第1ガス
ケット41は、第1ネジ部13にロックナット21を螺
合して締結することにより、変形してパネル61とコネ
クタ本体11とに密着するので、取付孔63とコネクタ
本体11との間のシール性が高まることになる。一方、
第2ガスケット51は、第2ネジ部15にグランドナッ
ト31を螺合して締結することにより変形してケーブル
1の外周に密着するので、コネクタ本体11とケーブル
1との間のシール性が高まることになる。
【0028】これらの結果、第1の実施の形態に係るケ
ーブルの保持構造によれば、取付孔63とコネクタ本体
11との間、及びコネクタ本体11とケーブル1との間
における防水性を確保して、ケーブル1を確実に保持す
ることができる。
【0029】また、第1の実施の形態に係るケーブルの
保持構造では、パネル61には、グランドナット31を
締結する際に、フランジ部17の外周と当接してコネク
タ本体11が回転するのを防止する回り止め部材71が
取付けられているので、グランドナット31を締め付け
る際に、コネクタ本体11がグランドナット31と共回
りすることはなく、作業者によるグランドナット31の
締付作業性が格段に向上することになる。
【0030】また、第1の実施の形態に係るケーブルの
保持構造においては、回り止め部材71は、フランジ部
17の外周と当接可能な部分75の端部がグランドナッ
ト31に当接して、グランドナット31の締結位置を所
望の位置に規制する。このように、グランドナット31
が回り止め部材71の端部に当接することで、グランド
ナット31の締結位置を所望の位置に達したことを作業
者に報知することができると共に、第2ガスケット51
の変形量を容易に管理することができる。これらの結
果、作業者によるグランドナット31の締付作業性が格
段に向上することになる。
【0031】また、第1の実施の形態に係るケーブルの
保持構造においては、回り止め部材71におけるフラン
ジ部17の外周と当接可能な部分75の端部は、コネク
タ本体11側に折り曲げられているので、グランドナッ
ト31の外径に拘わることなく、たとえば図3に示され
るように小径のグランドナット31を用いた場合にも、
確実にグランドナット31を回り止め部材71における
フランジ部17の外周と当接可能な部分75の端部に当
接させることができる。
【0032】また、第1の実施の形態に係るケーブルの
保持構造においては、回り止め部材71は、コネクタ本
体11の中心軸lに対して対象となる位置に一対取付け
られているので、コネクタ本体11のグランドナット3
1との共回りを確実に防止することができる。
【0033】また、第1の実施の形態に係るケーブルの
保持構造においては、回り止め部材71は、パネル61
に取付けられる部分73とフランジ部17の外周と当接
可能な部分75とを含み、略L字状に形成されているの
で、コネクタ本体11の回転を防止し得る構成を簡易且
つ低コストにて実現することができる。
【0034】なお、第1の実施の形態に係るケーブルの
保持構造の変形例として、図4に示されるように、回り
止め部材71におけるフランジ部17の外周と当接可能
な部分75の端部を更に略L字状に折り曲げ、略クラン
ク状に折り曲げて形成してもよい。このように、回り止
め部材71におけるフランジ部17の外周と当接可能な
部分75の端部を略クランク状に折り曲げることによっ
ても、グランドナット31の外径に拘わることなく、確
実にグランドナット31を回り止め部材71におけるフ
ランジ部17の外周と当接可能な部分75の端部に当接
させることができる。
【0035】(第2の実施の形態)次に、図5及び図6
に基づいて、本発明の第2の実施の形態に係るケーブル
の保持構造を説明する。図5は、第2の実施の形態に係
るケーブルの保持構造を示す断面図であり、図6は、回
り止め部材示す斜視図である。
【0036】パネル61に形成された取付孔63の近傍
には、図5に示されるように、一対の回り止め部材81
が、取付孔63に挿入された状態におけるコネクタ本体
11のフランジ部17の外周に当接してコネクタ本体1
1の回転を防ぎ得る位置に、溶接等により取付けられて
いる。また、回り止め部材81は、コネクタ本体11の
中心軸lに対して対象となる位置、すなわちコネクタ本
体11の中心軸l回りに略180°間隔にて配設されて
いる。
【0037】回り止め部材81は、図6に示されるよう
に、パネル61に取付けられる部分83と、フランジ部
17の外周と当接可能な部分85とを含み、略L字状に
形成されている。回り止め部材81におけるフランジ部
17の外周と当接可能な部分85の端部は、歯形加工さ
れている。
【0038】上述した構成の回り止め部材81を備えた
第2の実施の形態に係るケーブル1の保持構造において
は、グランドナット31を締め付けていくと、図5に示
されるように、グランドナット31が回り止め部材81
におけるフランジ部17の外周と当接可能な部分85の
端部と当接して、その締結位置が規制されることにな
る。そして、回り止め部材81におけるフランジ部17
の外周と当接可能な部分85の端部が歯形加工されてい
るので、フランジ部17の外周と当接可能な部分85の
端部とグランドナット31とが噛み合って、グランドナ
ット31が振動等により緩んでしまうのを防ぐことがで
きる。
【0039】なお、第2の実施の形態に係るケーブルの
保持構造においても、第1の実施の形態に係るケーブル
の保持構造と同様の作用効果を奏し、取付孔63とコネ
クタ本体11との間、及びコネクタ本体11とケーブル
1との間における防水性を確保して、ケーブル1を確実
に保持することができる。
【0040】(第3の実施の形態)次に、図7及び図8
に基づいて、本発明の第3の実施の形態に係るケーブル
の保持構造を説明する。図7は、第3の実施の形態に係
るケーブルの保持構造を示す断面図であり、図8は、回
り止め部材を示す斜視図である。
【0041】パネル61に形成された取付孔63の近傍
には、図7に示されるように、一対の回り止め部材91
が、取付孔63に挿入された状態におけるコネクタ本体
11のフランジ部17の外周に当接してコネクタ本体1
1の回転を防ぎ得る位置に、溶接等により取付けられて
いる。また、回り止め部材91は、コネクタ本体11の
中心軸lに対して対象となる位置、すなわちコネクタ本
体11の中心軸l回りに略180°間隔にて配設されて
いる。
【0042】回り止め部材91は、図8に示されるよう
に、パネル61に取付けられる部分93と、フランジ部
17の外周と当接可能な部分95とを含み、略L字状に
形成されている。回り止め部材91におけるフランジ部
17の外周と当接可能な部分95は、フランジ部17の
第1ネジ部13側の面に当接可能な立壁部97が設けら
れている。
【0043】上述した構成の回り止め部材91を備えた
第3の実施の形態に係るケーブルの保持構造において
は、ロックナット21を締め付けていくと、図7に示さ
れるように、立壁部97とフランジ部17の第1ネジ部
13側の面とが当接することになる。これにより、第1
ガスケット41の変形量を容易に管理することができ、
第1ガスケット41の過変形によるシール性の低下を防
ぐことができる。
【0044】なお、第3の実施の形態に係るケーブルの
保持構造においても、第1及び第2実施の形態に係るケ
ーブルの保持構造と同様の作用効果を奏し、取付孔63
とコネクタ本体11との間、及びコネクタ本体11とケ
ーブル1との間における防水性を確保して、ケーブル1
を確実に保持することができる。
【0045】本発明は、前述した実施の形態に限定され
るものではなく、たとえば、回り止め部材71,81,
91の数も、2体に限られることなく、1体でもよく、
また3体以上であってもよい。また、回り止め部材7
1,81,91の取付位置も、コネクタ本体11の中心
軸lに対して対象となる位置に限られるものではない。
しかしながら、コネクタ本体11の回転を確実に防止す
るために、回り止め部材71,81,91の数は、複数
であることが好ましく、更に、コネクタ本体11の中心
軸lに対して対象となる位置、すなわちコネクタ本体1
1の中心軸l回りに略等間隔にて配設されて取付けられ
ていることが好ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明のケーブルの保持構造にあって
は、コネクタ本体が、被取付体に形成された取付孔にコ
ネクタ本体の一端部側を挿入し、第1ネジ部にロックナ
ットを螺合して締結することにより、フランジ部とロッ
クナットとで被取付体を挟み付けた状態で取付けられる
ので、コネクタ本体に太くて硬いケーブルを挿通した場
合でも、コネクタ本体が被取付体から脱落することはな
い。そして、第1ガスケットは、第1ネジ部にロックナ
ットを螺合して締結することにより、変形して被取付体
とコネクタ本体とに密着するので、取付孔とコネクタ本
体との間のシール性が高まることになる。また、第2ガ
スケットは、第2ネジ部にグランドナットを螺合して締
結することにより変形してケーブルの外周に密着するの
で、コネクタ本体とケーブルとの間のシール性が高まる
ことになる。これらの結果、本発明によれば、確実にケ
ーブルを保持することができると共に、防水性の確保を
図ることが可能なケーブルの保持構造を提供することが
できる。
【0047】また、本発明に係るケーブルの保持構造で
は、被取付体に、グランドナットを締結する際に、フラ
ンジ部の外周と当接してコネクタ本体が回転するのを防
止する回り止め部材が取付けられているので、グランド
ナットを締め付ける際に、コネクタ本体がグランドナッ
トと共回りすることはない。この結果、本発明によれ
ば、作業者によるグランドナットの締付作業性を格段に
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るケーブルの保持構造を
示す断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るケーブルの保持構造を
示す断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るケーブルの保持構造を
示す概観図である。
【図4】第1の実施の形態に係るケーブルの保持構造の
変形例を示す断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係るケーブルの保持構造を
示す断面図である。
【図6】第2の実施の形態に係るケーブルの保持構造に
おける回り止め部材を示す斜視図である。
【図7】第3の実施の形態に係るケーブルの保持構造を
示す断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係るケーブルの保持構造に
おける回り止め部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ケーブル、11…コネクタ本体、13…第1ネジ
部、15…第2ネジ部、17…フランジ部、21…ロッ
クナット、31…グランドナット、41…第1ガスケッ
ト、51…第2ガスケット、61…パネル(被取付
体)、63…取付孔、71,81,91…回り止め部
材、73,83,93…パネルに取付けられる部分、7
5,85,95…フランジ部の外周に当接可能な部分、
97…立壁部、l…コネクタ本体の中心軸。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に第1ネジ部を有すると共に他端
    部に第2ネジ部を有し、前記第1ネジ部と前記第2ネジ
    部との間の外周部分にフランジ部を有しており、ケーブ
    ルが挿通される筒状のコネクタ本体と、 前記第1ネジ部に螺合するロックナットと、 前記第2ネジ部に螺合するグランドナットと、 前記コネクタ本体の前記一端部の外周側に配設される第
    1ガスケットと、 前記コネクタ本体の前記他端部の内周側に配設される第
    2ガスケットと、を備え、 前記コネクタ本体は、前記被取付体に形成された取付孔
    に前記コネクタ本体の前記一端部側を挿入し、前記第1
    ネジ部に前記ロックナットを螺合して締結することによ
    り、前記フランジ部と前記ロックナットとで前記被取付
    体を挟み付けた状態で取付けられ、 前記第1ガスケットは、前記第1ネジ部に前記ロックナ
    ットを螺合して締結することにより、変形して前記被取
    付体と前記コネクタ本体とに密着し、 前記第2ガスケットは、前記第2ネジ部に前記グランド
    ナットを螺合して締結することにより変形して前記ケー
    ブルの外周に密着し、 前記被取付体には、前記グランドナットを締結する際
    に、前記フランジ部の外周と当接して前記コネクタ本体
    が回転するのを防止する回り止め部材が取付けられてい
    ることを特徴とするケーブルの保持構造。
  2. 【請求項2】 前記回り止め部材は、その端部が前記グ
    ランドナットに当接して、前記グランドナットの締結位
    置を所望の位置に規制することを特徴とする請求項1記
    載のケーブルの保持構造。
  3. 【請求項3】 前記回り止め部材の前記端部は、前記コ
    ネクタ本体側に折り曲げられていることを特徴とする請
    求項2記載のケーブルの保持構造。
  4. 【請求項4】 前記回り止め部材の前記端部は、歯形加
    工されていることを特徴とする請求項2記載のケーブル
    の保持構造。
  5. 【請求項5】 前記回り止め部材には、前記フランジ部
    の前記第1ネジ部側の面に当接する立壁部が設けられて
    いることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一
    項に記載のケーブルの保持構造。
  6. 【請求項6】 前記回り止め部材は、コネクタ本体の中
    心軸に対して対象となる位置に複数取付けられているこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記
    載のケーブルの保持構造。
  7. 【請求項7】 前記回り止め部材は、前記被取付体に取
    り付けられる部分と前記フランジ部の外周と当接可能な
    部分とを含み、略L字状に形成されていることを特徴と
    する請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のケーブ
    ルの保持構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100949611B1 (ko) 2006-09-29 2010-03-25 랩 엔지니어링 앤드 컴퍼니 장치의 구멍용 인써트
KR101080373B1 (ko) 2009-09-14 2011-11-07 선일텔레콤 주식회사 광케이블 접속함의 광케이블 인입구 씰링구조

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