JP2002310268A - トランスミッション - Google Patents

トランスミッション

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JP2002310268A
JP2002310268A JP2001118502A JP2001118502A JP2002310268A JP 2002310268 A JP2002310268 A JP 2002310268A JP 2001118502 A JP2001118502 A JP 2001118502A JP 2001118502 A JP2001118502 A JP 2001118502A JP 2002310268 A JP2002310268 A JP 2002310268A
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JP
Japan
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transmission
shaft
clutch
turning
power
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Application number
JP2001118502A
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English (en)
Inventor
Masashi Kamoto
政司 嘉本
Kenichi Adachi
憲一 足立
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Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd filed Critical Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスミッションケースに対して着脱自在
な一対のカバー部材を備えるものにおいて、部品の種類
や製造工程を減らし、コストダウンを図る。 【解決手段】 所定間隔を存して並列する三本以上の軸
部材S8〜S10を備えるトランスミッション10であ
って、前記軸部材S8〜S10の両端部を、トランスミ
ッションケース60に対して着脱自在な一対のクラッチ
カバー63L、63Rで支持するにあたり、側面視で二
等辺三角形(正三角形を含む)の頂点に位置するように
三本の軸部材S8〜S10を配置すると共に、前記クラ
ッチカバー63L、63Rの形状を、前記二等辺三角形
の二等分線Lに対して線対称となるように設定し、一対
のクラッチカバー63L、63Rを共通化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等に設
けられるトランスミッションの技術分野に属するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンバイン等に設けられるトラ
ンスミッションは、数多くの軸部材やギヤ部材を備えて
構成されると共に、潤滑オイルが注入されたトランスミ
ッションケース内で動作されるが、故障や消耗部品の交
換に対応するために、メンテナンス性にも十分な配慮を
する必要がある。特に、クラッチやブレーキが組み込ま
れたトランスミッションにおいては、クラッチ軸やブレ
ーキ軸の両端部を、トランスミッションケースに対して
着脱自在な一対のカバー部材で支持し、該カバー部材の
取外しによりクラッチやブレーキを容易にメンテナンス
できるようにすることが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記軸部材
の両端部を左右一対のカバー部材で支持するには、左用
カバー部材と右用カバー部材とが別々に必要になるた
め、部品の種類や製造工程を増やすことになり、コスト
アップを招来する不都合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作
されたものであって、所定間隔を存して並列する三本以
上の軸部材を備えるトランスミッションにおいて、前記
軸部材の両端部を、トランスミッションケースに対して
着脱自在な一対のカバー部材で支持するにあたり、側面
視で二等辺三角形の頂点に位置するように三本の軸部材
を配置すると共に、前記カバー部材を、前記二等辺三角
形の二等分線に対して線対称となる形状にしたことを特
徴とするものである。つまり、三本の軸部材を支持する
一対のカバー部材が共通化されるため、部品の種類や製
造工程を減らし、コストダウンを図ることができる。ま
た、前記軸部材の両端部に、前記カバー部材の組付けを
ガイドするテーパー部を形成したことを特徴とするもの
である。つまり、三本の軸部材に対して位置を合せなが
らカバー部材を組付ける場合に、テーパー部のガイドに
よって位置合せが容易になり、その結果、カバー部材の
組付性を向上させることができる。また、前記トランス
ミッションは、左右のクローラ駆動軸に対して、それぞ
れ遊星ギヤ機構を介して走行動力を同期伝動する直進動
力伝動系と、前記遊星ギヤ機構に設けられるリングギヤ
に対して、変速した前記走行動力を選択的に伝動する旋
回動力伝動系とを構成すると共に、該旋回動力伝動系
に、変速クラッチを備える一対の変速クラッチ軸と、前
記リングギヤへの動力伝動を断続し、且つ、非伝動状態
の前記リングギヤを制動するクラッチ・ブレーキ軸とを
設け、該クラッチ・ブレーキ軸および前記一対の変速ク
ラッチ軸を前記カバー部材で支持したことを特徴とする
ものである。つまり、カバー部材を取外すことにより、
クラッチ・ブレーキ軸および一対の変速クラッチ軸のメ
ンテナンスを容易に行うことができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つ
を図面に基づいて説明する。図面において、1はコンバ
インであって、該コンバイン1は、茎稈を刈取る前処理
部2と、刈り取った茎稈の脱穀処理および選別処理を行
う脱穀選別部3と、選別した穀粒を貯溜する穀粒タンク
4と、脱穀済みの排稈を放出する後処理部5と、運転席
6および各種の操作具が設けられる操作部7と、左右一
対のクローラ走行体8からなる走行部9とを備えて構成
されている。
【0006】10はコンバイン1に搭載されるトランス
ミッションであって、該トランスミッション10は、入
力プーリ11を備える入力軸12からエンジン動力を入
力すると共に、入力した動力を、一側面部に組付けられ
るHST変速装置13で無段階状に変速し、その出力動
力を、独立状に構成される直進動力伝動系14および旋
回動力伝動系15を介して左右のクローラ駆動軸16
L、16Rに伝動するように構成されている。因みに、
上記HST変速装置13は、入力軸12から入力した動
力で吐出駆動する斜板式の可変容量ポンプと、該可変容
量ポンプの吐出油で回転駆動する固定容量モータとを上
下に並設し、上記斜板コントロールに基づいて固定容量
モータの出力回転を無段変速する油圧式無段変速機構で
ある。
【0007】S1〜S11はトランスミッション10に
設けられる軸部材であって、該軸部材S1〜S11のう
ち、第一軸S1は、HST変速装置13のモータ軸に一
体的に連結される筒状軸であり、第二軸S2に動力伝動
を行うギヤ17を一体的に備えている。
【0008】第二軸S2は、前処理動力取出し軸であっ
て、上記ギヤ17に噛合するギヤ18と、第三軸S3に
動力伝動を行うギヤ19と、前処理部2に動力伝動を行
う出力プーリ20とを一体的に備えている。
【0009】第三軸S3は、副変速機構21を構成する
副変速軸であって、上記ギヤ19に噛合するギヤ22を
一体的に備えると共に、選択的に伝動される第一〜第三
の副変速ギヤ23〜25を回転自在に支持している。
【0010】第四軸S4は、直進動力伝動系14と旋回
動力伝動系15とに動力を分配する動力分配軸であっ
て、上記第一副変速ギヤ23に噛合し、且つ、第五軸S
5に動力伝動を行うギヤ26と、上記第二副変速ギヤ2
4に噛合するギヤ27と、上記第三副変速ギヤ25に噛
合し、且つ、第七軸S7に動力伝動を行うギヤ28とを
一体的に備えている。
【0011】第五軸S5は、直進動力伝動用の中継軸で
あって、上記ギヤ26に噛合し、且つ、第六軸S6に動
力伝動を行うギヤ29を回転自在に支持している。
【0012】第六軸S6は、前記左右のクローラ駆動軸
16L、16R間に直列状に配置される直進動力伝動系
最終軸であって、上記ギヤ29に噛合するギヤ30を一
体的に備えると共に、その左右両端部は、左右一対の遊
星ギヤ機構31L、31Rを介して左右のクローラ駆動
軸16L、16Rに連動連結されている。
【0013】遊星ギヤ機構31L、31Rは、第六軸S
6の左右両端部に一体化されたサンギヤ32L、32R
と、第六軸S6およびクローラ駆動軸16L、16Rに
対して回転自在なリングギヤ33L、33Rと、上記サ
ンギヤ32L、32Rおよびリングギヤ33L、33R
の内周歯に噛合する複数のプラネタリギヤ34L、34
Rと、該プラネタリギヤ34L、34Rを自転および公
転自在に支持し、且つ、クローラ駆動軸16L、16R
に一体的に連結されるキャリア35L、35Rとを備え
ており、上記サンギヤ32L、32Rから入力される直
進系動力と、リングギヤ33L、33Rから入力される
旋回系動力とを合成するように構成されている。
【0014】第七軸S7は、旋回系動力を変速する後述
の変速クラッチC1〜C4に動力を分配する旋回動力分
配軸であって、上記ギヤ28に噛合するギヤ36と、上
記各変速クラッチC1〜C4に動力伝動を行うギヤ37
〜40とを一体的に備えている。
【0015】第八軸S8は、左右両端部に上記第一、第
二変速クラッチC1、C2を備える第一の変速クラッチ
軸であって、さらに、上記ギヤ37に噛合するギヤ41
と、上記ギヤ38に噛合する42とを回転自在に支持す
ると共に、第十軸S10に動力伝動を行うギヤ43を一
体的に備えている。
【0016】変速クラッチC1、C2は、ギヤ41、4
2に一体的に連結される駆動ケース44と、第八軸S8
に一体的に連結される従動ケース45と、各ケース4
4、45に一体回転可能に係合し、且つ、交互に重合さ
れる複数のディスク44a、45aと、該ディスク44
a、45aを圧縮して両ケース44、45を一体的に接
続するクラッチ作動体46と、該クラッチ作動体46を
非圧縮方向に付勢して両ケース44、45を分離する復
帰バネ47とを備えており、上記クラッチ作動体46の
油圧操作に基づいてギヤ41、42と第八軸S8との間
の動力伝動を断続するように構成されている。
【0017】第九軸S9は、左右両端部に上記第三、第
四変速クラッチC3、C4を備える第二の変速クラッチ
軸であって、さらに、上記ギヤ39に噛合するギヤ48
と、上記ギヤ40に噛合するギヤ49とを回転自在に支
持すると共に、第十軸S10に動力伝動を行うギヤ50
を一体的に備えている。尚、上記変速クラッチC3、C
4の構成および作用は、変速クラッチC1、C2と略同
一であるため、詳細な説明は省略する。
【0018】第十軸S10は、左右両端部に左右一対の
旋回用クラッチ51L、51Rおよび左右一対の直進用
ブレーキ52L、52Rを備えるクラッチ・ブレーキ軸
であって、さらに、上記ギヤ43、50に噛合するギヤ
53を一体的に備えている。
【0019】旋回用クラッチ51L、51Rは、第十軸
S10に一体回転可能に連結される駆動ケース54L、
54Rと、第十軸S10に回転自在に支持される従動ケ
ース55L、55Rと、各ケース54L(54R)、5
5L(55R)に一体回転可能に係合し、且つ、交互に
重合される複数のディスク56L、56Rと、該ディス
ク56L、56Rを圧縮して両ケース54L(54
R)、55L(55R)を一体的に接続するクラッチ作
動体57L、57Rと、該クラッチ作動体57L、57
Rを非圧縮方向に付勢して両ケース54L(54R)、
55L(55R)を分離させる復帰バネ58L、58R
とを備えており、上記クラッチ作動体57L、57Rの
選択的な油圧操作に基づき、従動ケース55L、55R
に設けられる旋回駆動ギヤ59L、59Rへの動力伝動
を断続するように構成されている。尚、クラッチ作動体
57L、57Rは、従動ケース55L、55Rに軸方向
移動自在に係合しており、従動ケース55L、55Rと
一体的に回転する。
【0020】直進用ブレーキ52L、52Rは、上記ク
ラッチ作動体57L、57Rの油圧操作に応じ、旋回用
クラッチ51L、51Rと背反的に動作するように構成
されている。つまり、直進用ブレーキ52L、52R
は、トランスミッションケース60内に固定状態で設け
られる固定ケース61L、61Rと、上記クラッチ作動
体57L、57Rと一体的に回転する回転ケース62
L、62Rと、各ケース61L(61R)、62L(6
2R)に一体回転可能に係合し、且つ、交互に重合され
る複数のディスク63L、63Rとを備えて構成されて
いる。そして、上記クラッチ作動体57L、57Rがク
ラッチ切り位置のときは、ディスク63L、63Rの圧
縮に応じて両ケース61L(61R)、62L(62
R)を一体的に接続することにより、旋回駆動ギヤ59
L、59R(リングギヤ33L、33R)の回転を制動
し、一方、クラッチ作動体57L、57Rがクラッチ入
り位置のときは、各ケース61L(61R)、62L
(62R)を分離することにより、旋回系動力による旋
回駆動ギヤ59L、59R(リングギヤ33L、33
R)の駆動回転を許容するが、さらに、クラッチ作動体
57L、57Rが中立位置のときは、旋回用クラッチ5
1L、51Rが切り状態で、且つ、直進用ブレーキ52
L、52Rが非制動状態となり、旋回駆動ギヤ59L、
59R(リングギヤ33L、33R)の空転が許容され
る。
【0021】第十一軸S11は、第十軸S10とリング
ギヤ33L、33Rとの間に介設される減速軸であっ
て、上記旋回駆動ギヤ59L、59Rに噛合するギヤ6
4L、64Rと、上記リングギヤ33L、33Rの外周
歯に噛合するギヤ65L、65Rとを一体的に備えてい
る。つまり、第十一軸S11は、旋回駆動ギヤ59L、
59Rの回転力を減速してリングギヤ33L、33Rに
伝動するが、換言すると、リングギヤ33L、33Rの
回転力を増速して旋回駆動ギヤ59L、59Rに伝動す
ることになる。従って、クラッチ作動体57L、57R
を介して旋回駆動ギヤ59L、59Rに連結される回転
ケース62L、62Rの回転トルクが減少し、直進用ブ
レーキ52L、52Rの必要容量を小さくすることが可
能になる。
【0022】上記のように、トランスミッション10
は、HST出力を左右のクローラ駆動軸16L、16R
に同期伝動する直進動力伝動系14と、HST出力を左
右のクローラ駆動軸16L、16Rに選択的に伝動する
旋回動力伝動系15とを備えており、さらに旋回動力伝
動系は、伝動比(減速比)が相違する複数の並列伝動経
路を構成すると共に、各並列伝動経路に変速クラッチC
1〜C4を備え、該変速クラッチC1〜C4の選択的に
断続動作によって旋回系動力を多段に変速するように構
成される。これにより、旋回動力伝動系15を変速する
ためのHST変速装置を設けることなく、旋回動力伝動
系15を複数の変速クラッチC1〜C4で多段に変速
し、様々な旋回パターンを現出させることが可能にな
る。
【0023】また、旋回動力伝動系15は、左右の遊星
ギヤ機構31L、31Rに設けられるリングギヤ33
L、33Rに対して旋回系動力を伝動するにあたり、旋
回用クラッチ51L、51Rの選択的な断続動作に基づ
き、同方向の回転動力を何れか一方のリングギヤ33
L、33Rに対して減速動力として選択的に伝動するよ
うに構成されている。従って、旋回用クラッチ51L、
51Rの選択的な断続動作に基づいて旋回方向が決定さ
れ、その際の旋回パターンが、変速クラッチC1〜C4
の選択的な断続動作に基づいて決定されることになる。
【0024】また、左右何れか一方の旋回用クラッチ5
1L、51Rを中立状態に保持すると、リングギヤ33
L、33Rの空転に基づく空転旋回が行われる。これに
より、サイドクラッチ方式に似せた旋回操作パターンを
現出させることが可能になる。またさらに、左右の旋回
用クラッチ51L、51Rを中立状態に保持すると、左
右のリングギヤ33L、33Rが空転し、機体走行が停
止する。この状態では、出力プーリ20が駆動状態を維
持し、前処理部2を継続的に動作させることになる。つ
まり、旋回動力伝動系15を利用して走行停止状態を現
出することにより、車速連動方式の前処理部2を走行停
止状態でも動作させることが可能になる。その結果、畦
際における刈残しを少なくすることができる許りでな
く、前処理部2に残っている茎稈を脱穀選別部3へ搬送
し、振動等による茎稈の脱落を防止することが可能にな
る。
【0025】次に、トランスミッション10の配置構成
を説明する。直進動力伝動系14(S4、S5、S6)
と旋回動力伝動系15(S4、S7、S8、S9、S1
0、S11)は、側面視で前後に並列するように配置さ
れている。変速クラッチ軸である第八軸S8および第九
軸S9は上下に並び、その後方にクラッチ・ブレーキ軸
である第十軸S10が配置される。その際、第十軸S1
0は、第八軸S8と第九軸S9とを結ぶ仮想線の垂直二
等分線上に配置される。これにより、上記三本の軸部材
S8〜S10が側面視で二等辺三角形の各頂点に位置す
る。また、第十一軸S11は、トランスミッション10
の底部に配置される遊星ギヤ機構31L、31Rと、そ
の上方に配置される第十軸S10との間に介設される。
その際、第十一軸S11は、側面視で遊星ギヤ機構31
L、31Rと第十軸S10との間に配置される。これに
より、第十軸S10の軸位置が高くなり、トランスミッ
ション10の下部をコンパクトに構成することが可能に
なる。
【0026】前記トランスミッションケース60の左右
両側部には、変速クラッチC1〜C4、旋回クラッチ5
1L、51Rおよび直進用ブレーキ52L、52Rの外
側方を開放可能な開口部60aが形成されている。この
開口部60aは、トランスミッションケース60に着脱
自在にボルト固定される後述のクラッチカバー(カバー
部材)63L、63Rによって覆蓋されており、該クラ
ッチカバー63L、63Rを外すことによって変速クラ
ッチC1〜C4、旋回クラッチ51L、51R、直進用
ブレーキ52L、52R等のメンテナンスが可能にな
る。
【0027】左右のクラッチカバー63L、63Rは、
上記開口部60aを覆蓋すると共に、軸部材S8〜S1
0の両端部を支持するように構成される。左右のクラッ
チカバー63L、63Rが支持する三本の軸部材S8〜
S10は、前述の如く側面視で二等辺三角形の各頂点に
位置するように配置される一方、左右のクラッチカバー
63L、63Rは、上記二等辺三角形の二等分線Lに対
し、線対称となるように形成されている。これにより、
左右のクラッチカバー63L、63Rを同一形状とする
ことができ、その結果、左右のクラッチカバー63L、
63Rを共通化し、部品の種類や製造工程を削減するこ
とが可能になる。尚、クラッチカバー63L、63Rに
形成されるクラッチ油路等の如く、方向性がある部分に
ついては、左カバー用油路および右カバー用油路を形成
し、使用時に何れかを選択するように構成することが好
ましい。
【0028】クラッチカバー63L、63Rの内側面に
は、それぞれ軸部材S8〜S10の両端部を支持する円
柱状(円筒状)のボス64〜66が取付けられている。
ボス64〜66は、クラッチカバー63L、63Rの内
側面に形成される凹部63a、63b、63cに嵌合さ
れ、クラッチカバー63L、63Rの外側から螺入する
ボルト67によって固定されるが、ボルト67の螺入孔
は、ボス64〜66の軸芯に対して偏芯する位置に形成
されている。そのため、ボス64〜66に対して、軸部
材S8〜S10の連れ回りトルクが作用したとしても、
ボス64〜66の連れ回りを防止でき、しかも、軸部材
S8、S9は、一本のボルト67で固定(回止め)され
るので、部品点数の削減および構造の簡略化を図ること
が可能になる。
【0029】ボス64〜66の先端部には、軸受68、
69、70を介して軸部材S8〜S10を支持するボス
筒部64a、65a、66aが形成されている。クラッ
チカバー63L、63Rをトランスミッションケース6
0に組付ける際には、ボス筒部64a、65a、66a
に内嵌した軸受68、69、70を、各軸部材S8〜S
10の端部に対して嵌合させる。その際には、軸受6
8、69、70を各軸部材S8〜S10の端部に対して
位置合わせすることが要求されるが、本実施形態におい
ては、軸部材S8、S9の両端部に先細り状のテーパー
Tを形成しており、該テーパーTのガイド作用によって
上記位置合せを容易に行うことが可能になる。尚、位置
合せ手順としては、先ず、第十軸S10に対する位置合
せを行った後、テーパーTのガイドを受けながら第八軸
S8および第九軸S9の位置合わせを行うことを想定し
ている。また、図面において、71L、71R、72
L、72R、73L、73Rは、旋回クラッチ51L、
51R(直進用ブレーキ52L、52R)を断続動作さ
せるピストンであり、ボス64〜66の外周面で進退自
在に支持されている。
【0030】さて、上記の如く構成したトランスミッシ
ョン10においては、旋回動力伝動系15に複数構成さ
れる並列伝動経路の伝動比設定や、各クラッチの選択的
な断続動作に基づいて下記に示す様々な走行パターンを
現出させることが可能になる。 (1)直進 動作条件:左右の旋回用クラッチ51L、51Rを切り
状態とし、リングギヤ33L、33Rの回転を直進用ブ
レーキ52L、52Rで制動する。 (2)緩旋回 動作条件:プラネタリギヤ34L、34Rの公転が減速
される伝動比(例えば減速比7:3)を所定の並列伝動
経路に設定し、該並列伝動経路の変速クラッチC1〜C
4および旋回内側の旋回用クラッチ51L、51Rを入
り側に動作させる。 (3)急旋回 動作条件:プラネタリギヤ34L、34Rの公転が減速
される伝動比(例えば減速比9:1)を所定の並列伝動
経路に設定し、該並列伝動経路の変速クラッチC1〜C
4および旋回内側の旋回用クラッチ51L、51Rを入
り側に動作させる。 (4)信地旋回 動作条件:プラネタリギヤ34L、34Rの公転が停止
する伝動比を所定の並列伝動経路に設定し、該並列伝動
経路の変速クラッチC1〜C4および旋回内側の旋回用
クラッチ51L、51Rを入り側に動作させる。 (5)超信地旋回 動作条件:プラネタリギヤ34L、34Rが逆転方向に
公転する伝動比を所定の並列伝動経路に設定し、該並列
伝動経路の変速クラッチC1〜C4および旋回内側の旋
回用クラッチ51L、51Rを入り側に動作させる。 (6)片側リングギヤ空転による旋回 動作条件:旋回内側の旋回用クラッチ51L、51Rを
中立状態に保持する。 (7)両側リングギヤ空転による走行停止(前処理駆動
維持) 動作条件:左右の旋回用クラッチ51L、51Rを中立
状態に保持する。
【0031】上記変速クラッチC1〜C4および旋回用
クラッチ51L、51Rの断続動作は、バルブユニット
74に組み込まれる電磁バルブ75〜78によって切換
操作される。第八軸S8に設けられる変速クラッチC
1、C2は、電磁バルブ75の切換動作に応じて何れか
一方が択一的に入り動作され、また、第九軸S9に設け
られる変速クラッチC3、C4も、電磁バルブ76の切
換動作に応じて何れか一方が択一的に入り動作される
が、旋回用クラッチ51L、51Rを切り動作または中
立保持させる電磁バルブ77、78は、旋回用クラッチ
51L、51R毎に独立して設けられている。これによ
り、片側リングギヤ空転による旋回状態や、両側リング
ギヤ空転による走行停止状態を現出させることが可能に
なる。尚、図面において、79はオーガ80を昇降させ
るアクチュエータ、81はオーガ用アクチュエータ79
を動作させる電磁バルブ、82は前処理部2を昇降させ
るアクチュエータ、83は前処理用アクチュエータ82
を動作させる電磁バルブである。
【0032】一方、操作部7には、主変速機構であるH
ST変速装置13を変速操作するための主変速レバー8
4や、機体を旋回操作するためのマルチレバー85が設
けられている。主変速レバー84の操作領域には、前進
変速操作領域、中立操作領域および後進変速領域が設定
されており、一本のレバー操作で走行無段変速および前
後進切換を行うことができる。さらに、主変速レバー8
4の握り部には、走行停止スイッチ86が設けられてい
る。この走行停止スイッチ86を操作すると、前記バル
ブユニット74を制御する制御部(図示せず)に操作信
号が入力される。操作信号を入力した制御部は、左右の
旋回用クラッチ51L、51Rを中立状態に保持すべく
バルブユニット74を切換制御し、前述した両側リング
ギヤ空転による走行停止状態を現出させる。また、マル
チレバー85を左右に倒し操作すると、その検出信号が
制御部に入力される。制御部は、マルチレバー85の操
作方向や操作角度に基づいて現出させる旋回パターンを
判断し、該旋回パターンに対応する所定の切換パターン
で前記バルブユニット74を切換制御する。
【0033】叙述の如く構成されたものにおいて、所定
間隔を存して並列する三本以上の軸部材S8〜S10を
備えるトランスミッション10であって、前記軸部材S
8〜S10の両端部を、トランスミッションケース60
に対して着脱自在な一対のクラッチカバー63L、63
Rで支持するにあたり、側面視で二等辺三角形(正三角
形を含む)の頂点に位置するように三本の軸部材S8〜
S10を配置すると共に、前記クラッチカバー63L、
63Rを、前記二等辺三角形の二等分線Lに対して線対
称となる形状にしたため、三本の軸部材S8〜S10を
支持する一対のクラッチカバー63L、63Rを共通化
することが可能になり、その結果、部品の種類や製造工
程を減らし、コストダウンを図ることができる。
【0034】また、前記軸部材S8〜S10の両端部
に、前記クラッチカバー63L、63Rの組付けをガイ
ドするテーパーTを形成したため、三本の軸部材S8〜
S10に対して位置を合せながらクラッチカバー63
L、63Rを組付ける場合に、テーパーTのガイドによ
って位置合せが容易になり、その結果、クラッチカバー
63L、63Rの組付性を向上させることができる。
【0035】また、前記トランスミッション10は、左
右のクローラ駆動軸16L、16Rに対して、それぞれ
遊星ギヤ機構31L、31Rを介して走行動力を同期伝
動する直進動力伝動系14と、前記遊星ギヤ機構31
L、31Rに設けられるリングギヤ33L、33Rに対
して、変速した前記走行動力を選択的に伝動する旋回動
力伝動系15とを構成すると共に、該旋回動力伝動系1
5に、変速クラッチC1〜C4を備える一対の軸部材S
8、S9と、前記リングギヤ33L、33Rへの動力伝
動を断続し、且つ、非伝動状態の前記リングギヤ33
L、33Rを制動するための軸部材S10とを設け、こ
れらの軸部材S8〜S10をクラッチカバー63L、6
3Rで支持したため、クラッチカバー63L、63Rを
取外すことにより、軸部材S10に設けられる旋回用ク
ラッチ51L、51R、直進用ブレーキ52L、52R
や、上記変速クラッチC1〜C4のメンテナンスを容易
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの斜視図である。
【図2】トランスミッションの側面図である。
【図3】トランスミッションの展開断面図である。
【図4】直進動力伝動系を示すトランスミッションの要
部展開断面図である。
【図5】旋回動力伝動系を示すトランスミッションの要
部展開断面図である。
【図6】第九軸および第十軸を示す同上要部展開断面図
である。
【図7】バルブユニットを示す油圧回路図である。
【図8】操作部の平面図である。
【図9】操作部の要部斜視図である。
【符号の説明】
1 コンバイン 8 クローラ走行体 10 トランスミッション 13 HST変速装置 14 直進動力伝動系 15 旋回動力伝動系 16 クローラ駆動軸 31 遊星ギヤ機構 33 リングギヤ 51 旋回用クラッチ 52 直進用ブレーキ 63 クラッチカバー 84 主変速レバー 86 走行停止スイッチ C1〜C4 変速クラッチ S1〜S11 軸部材 T テーパー L 二等分線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J063 AA13 AB01 AC03 BB46 BB48 CD41 XA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隔を存して並列する三本以上の軸
    部材を備えるトランスミッションにおいて、前記軸部材
    の両端部を、トランスミッションケースに対して着脱自
    在な一対のカバー部材で支持するにあたり、側面視で二
    等辺三角形の頂点に位置するように三本の軸部材を配置
    すると共に、前記カバー部材を、前記二等辺三角形の二
    等分線に対して線対称となる形状にしたことを特徴とす
    るトランスミッション。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記軸部材の両端部
    に、前記カバー部材の組付けをガイドするテーパー部を
    形成したことを特徴とするトランスミッション。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記トラン
    スミッションは、左右のクローラ駆動軸に対して、それ
    ぞれ遊星ギヤ機構を介して走行動力を同期伝動する直進
    動力伝動系と、前記遊星ギヤ機構に設けられるリングギ
    ヤに対して、変速した前記走行動力を選択的に伝動する
    旋回動力伝動系とを構成すると共に、該旋回動力伝動系
    に、変速クラッチを備える一対の変速クラッチ軸と、前
    記リングギヤへの動力伝動を断続し、且つ、非伝動状態
    の前記リングギヤを制動するクラッチ・ブレーキ軸とを
    設け、該クラッチ・ブレーキ軸および前記一対の変速ク
    ラッチ軸を前記カバー部材で支持したことを特徴とする
    トランスミッション。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010054011A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Kubota Corp コンバインの走行伝動装置
CN102705487A (zh) * 2012-06-19 2012-10-03 无锡市百顺机械厂 齿轮箱

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JP2010054011A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Kubota Corp コンバインの走行伝動装置
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