JP2002307727A - ヘッド吐出特性維持装置及びそれを備えた記録装置 - Google Patents

ヘッド吐出特性維持装置及びそれを備えた記録装置

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JP2002307727A
JP2002307727A JP2001118747A JP2001118747A JP2002307727A JP 2002307727 A JP2002307727 A JP 2002307727A JP 2001118747 A JP2001118747 A JP 2001118747A JP 2001118747 A JP2001118747 A JP 2001118747A JP 2002307727 A JP2002307727 A JP 2002307727A
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wiping
unit
head
gear
capping
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JP2001118747A
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Nobuhito Takahashi
宣仁 高橋
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Seiko Epson Corp
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16544Constructions for the positioning of wipers
    • B41J2/16547Constructions for the positioning of wipers the wipers and caps or spittoons being on the same movable support

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  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャップの移動が最低限にできてワイパーの
みの移動ができ、フラッシングのインクミストによる汚
染防止が可能なヘッド吐出特性維持装置等を提供するこ
と。 【解決手段】 記録ヘッドを固定し、記録媒体の搬送方
向へ移動することにより記録ヘッドを払拭するワイピン
グ手段110、垂直方向に移動して記録ヘッドを封止す
るキャッピング手段130、ワイピング手段の真下に配
置され、ワイピング手段の払拭により発生するインク滴
や記録ヘッドから噴射されるインク滴を吸収する吸収手
段150を備え、ワイピング手段、吸収手段、キャッピ
ング手段を、キャッピング手段の封止方向には重なら
ず、ワイピング手段の払拭方向と直交する方向にずれて
配置する。これにより、フラッシング動作を行ってもイ
ンク滴は吸収材に即座に吸収され、ワイピング手段のワ
イパーから垂れたインク滴も即座に吸収されるので、記
録媒体の搬送経路や記録装置外の汚染を防止することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に対しイ
ンク滴を吐出する記録ヘッドのインク吐出特性を一定な
状態に維持するヘッド吐出特性維持装置及びそのヘッド
吐出特性維持装置を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録装置の1つであるインクジ
ェット式プリンタは、主走査方向に往復移動するキャリ
ッジに搭載されたプリントへッドと、印刷用紙等の記録
媒体を副走査方向に間欠的に設定量ずつ送る記録媒体送
り手段を備え、記録媒体を副走査方向に送りつつプリン
トヘッドを主走査方向に移動させ、プリントへッドから
記録媒体にインク滴を吐出するように構成されている。
【0003】通常、モノカラーのインクジェット式プリ
ンタでは、プリントへッドが1つ搭載されている。ま
た、フルカラーのインクジェット式プリンタでは、ブラ
ックインクを吐出するブラックインク用プリントへッド
と、イエロー、シアン、マゼンタ等の各色のインクを吐
出する複数のカラーインク用プリントヘッドとが搭載さ
れている。
【0004】このような構成のインクジェット式プリン
タにおけるプリントヘッドには、圧力発生室とそれに繋
がるノズル開口が設けられており、圧力発生室内にイン
クを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口
から記録媒体に向けてコントロールされた大きさのイン
ク滴を吐出するようになっている。従って、プリントヘ
ッドのノズル開口におけるインク吐出特性が変動すると
記録画像の品質に大きく影響するため、インク吐出特性
は常に一定に維持される必要がある。
【0005】このインク吐出特性は、ノズル開口におけ
るインクの蒸発乾燥による粘度上昇や固化、固形物によ
る目詰まり、更には塵埃の付着や気泡混入等が原因とな
って変動する。そのため、インクジェット式プリンタに
は、上記各変動原因を排除してインク吐出特性を一定な
状態に維持するためのへッド吐出特性維持装置が備えら
れている。
【0006】このへッド吐出特性維持装置は、キャッピ
ング装置、吸引ポンプ、ワイピング装置を備えている。
キャッピング装置は、非記録時にプリントヘッドのノズ
ル形成面を封止してノズル開口を外部と隔離するように
構成されており、インクの蒸発乾燥を抑制して粘度上昇
や固化を抑える機能を有している。記録時にはノズル開
口部のインク増粘防止のため、フラッシングと呼ばれる
全ノズルインク吐出動作の受けとなる。また、キャッピ
ング装置でノズル形成面を封止していても、ノズル開口
の固形物による目詰まりやインク流路内への気泡の混入
等を完全に防止することができないため、それらを完全
に防止する目的で吸引ポンプが設けられている。
【0007】吸引ポンプは、キャッピング装置がノズル
形成面を封止している状態でノズル開口に負圧を作用さ
せるように構成されており、インクをノズル開口から強
制的に吸引排出させて固形物や気泡を除去する機能を有
している。この吸引ポンプによるインクの強制的な吸引
排出処理は、インクジェット式プリンタの長時間の休止
後に記録動作を再開する場合や、ユーザーが記録画像の
品質が低下したことを認識して操作パネルにある専用ス
イッチを操作した場含に通常は実行されるようになって
いる。
【0008】また、吸引ポンプによるインクの強制的な
吸引排出処理を行うと、プリンタへッドのノズル形成面
にインクが飛び散って付着することがあると共に、各ノ
ズル開口におけるインクのメニスカスが乱れる。さら
に、プリントへッドのノズル形成面には経時的に異物が
付着しやすいため、必要に応じてノズル形成面を払拭す
るワイピング装置が設けられている。
【0009】ワイピング装置は、基端側がホルダーで挟
持されたゴム等の弾性板からなるワイピング部材を有
し、このワイピング部材の先端側の縁部分をノズル形成
面に弾性的に押し付けつつ相対的に往動及び復動させて
ノズル形成面を清掃するように構成されており、ノズル
形成面に付着したインクや異物の払拭の他に、各ノズル
開口におけるインクのメニスカスを一様に整える、即ち
安定させる機能を有している。
【0010】従来のへッド吐出特性維持装置は、特開平
11−138830号公報記載のように、駆動源である
モータの回転方向により1個の遊星ギアを用いてキャッ
ピング装置及びワイピング装置の駆動と吸引ポンプの駆
動とを切り替えている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のへッド
吐出特性維持装置を備えたインクジェット式プリンタ
は、キャリッジの走査方向のサイズアップを抑えるため
に、キャッピング装置とワイピング装置を上記封止方向
に同一もしくは僅かにずらして配置、すなわちオーバー
ラップさせて配置している。そして、ワイパーとキャッ
プが干渉しないようにするために、キャップが下がった
状態でその上をワイピング装置の払拭方向にワイパーが
往復移動する機構や、ワイパーと共にキャップも上記払
拭方向に往復移動する機構が採用されている。
【0012】ところが、前者の機構では、キャップがワ
イパーに干渉しないようにキャップの上下移動量を多く
する必要があるため、キャッピング装置が上記封止方向
にサイズアップする。また、ワイパーがキャップに干渉
しないようにワイパーを配置すると、ワイピング装置は
キャリッジの走査方向にサイズアップする。さらに、印
字中や印字前後でキャップ内にインクを吐き出すフラッ
シング動作を行い、印字終了後キャップでノズルを封止
させると、吐き出されたインクが乾いた後にヘッド表面
やノズル内部の水分を吸い取ることになり、ノズル内の
インクが増粘して放置後の印刷品質を低下させたり、長
時間印刷ではキャップ内にインクが溜まるため、キャッ
プ内のインクを排出する動作が印字中に必要になる場合
がある。
【0013】また、後者の機構では、キャップとワイパ
ーを一緒に移動させるため、上記払拭方向にサイズアッ
プする。また、キャップとワイパが移動した後の空間に
上記フラッシング動作を行う場合、ノズルからフラッシ
ングを受ける吸収材までの距離が長くなり、インクの微
小滴(ミスト)が空間を漂い、用紙搬送経路やプリンタ
機外を汚染する場合がある。
【0014】本発明は、上記のような種々の課題に鑑み
なされたものであり、その目的は、キャップの移動が最
低限にできてワイパーのみの移動ができ、フラッシング
のインクミストによる汚染防止が可能なヘッド吐出特性
維持装置及びそれを備えた記録装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明の請求項1に係るヘッド吐出特性維持装置では、記
録媒体にインク滴を吐出する記録ヘッドのインク吐出特
性を維持する装置において、前記記録ヘッドを固定し、
前記記録媒体の搬送方向へ移動することにより前記記録
ヘッドを払拭するワイピング手段と、垂直方向に移動し
て前記記録ヘッドを封止するキャッピング手段と、前記
ワイピング手段の真下に配置され、前記ワイピング手段
の払拭により発生するインク滴や前記記録ヘッドから噴
射されるインク滴を吸収する吸収手段とを備え、前記ワ
イピング手段及び前記吸収手段と前記キャッピング手段
が、前記キャッピング手段の封止方向には重ならず、前
記ワイピング手段の払拭方向と直交する方向にずれて配
置されていることを特徴としている。これにより、フラ
ッシング動作を行ってもインク滴は吸収材に即座に吸収
され、ワイピング手段のワイパーから垂れたインク滴も
即座に吸収されるので、記録媒体の搬送経路や記録装置
外の汚染を防止することができる。
【0016】請求項2に係る発明では、請求項1に記載
のヘッド吐出特性維持装置において、前記ワイピング手
段と前記キャッピング手段の両手段に駆動力を伝達する
2つの遊星ギア及び前記各遊星ギアを回転させる1つの
回転手段を有し、前記各遊星ギアの噛み合わせを切り替
えることにより、前記回転手段の正転・逆転のどちらに
対しても前記ワイピング手段と前記キャッピング手段を
駆動することができる駆動手段を備えたことを特徴とし
ている。これにより、キャッピング手段とワイピング手
段をそれぞれ独立動作させることができるので、キャッ
ピング手段の封止方向の移動量を最小限にしてキャッピ
ング手段の封止方向のサイズを小さくすることができ
る。
【0017】請求項3に係る発明では、請求項1または
2に記載のヘッド吐出特性維持装置において、前記駆動
手段は、前記回転手段に連結されていると共に前記各遊
星ギアに噛み合わされた太陽ギアと、前記ワイピング手
段と前記キャッピング手段に連結されていると共に前記
各遊星ギアと噛み合わせ可能な欠歯ギアとを有し、前記
ワイピング手段と前記キャッピング手段を駆動後、それ
ぞれへの駆動が切れることを特徴としている。
【0018】これにより、キャッピング手段のキャップ
の移動とワイピング手段のワイパーの移動を回転手段の
正・逆の両回転で行うことができるため、キャップやワ
イパーの位置を容易に初期化することができる。したが
って、従来のようにキャップやワイパーの初期化位置を
検知するためのフラグをキャップやワイパーを駆動する
ためのカムに設けてセンシングする必要は無くなり、装
置の組立調整の容易化及び装置のコストの低減化を図る
ことができる。さらに、欠歯ギアを遊星ギアにより欠歯
部分まで所定角度回転させるのみで、キャップやワイパ
ーを所定位置に確実に位置決めすることができる。
【0019】請求項4に係る発明では、請求項1〜3の
何れか一項に記載のヘッド吐出特性維持装置において、
前記記録ヘッドを封止している前記キャッピング手段の
キャップ内を吸引する吸引手段であって、前記ワイピン
グ手段と前記キャッピング手段の駆動完了後に前記駆動
手段により駆動される吸引手段を備えたことを特徴とし
ている。これにより、吸引手段の駆動も両方向の回転と
なるため、特にチューブポンプを用いる場合はチューブ
に対するプーリのレリースを行うことができ、特別な機
構等を用いなくてもプーリがチューブを押し潰した状態
で放置されるような事態を防止することができる。ま
た、ポンプを駆動させずにキャッピングが可能となるの
で、印字前後のキャッピング開閉時にもポンプチューブ
が潰されることはない。
【0020】請求項5に係る発明では、請求項3または
4に記載のヘッド吐出特性維持装置において、前記欠歯
ギアは、前記ワイピング手段を駆動するワイパーギア、
前記キャッピング手段を駆動するキャップギア及び前記
各遊星ギアにそれぞれ噛み合う4連ギアで構成されてい
ることを特徴としている。これにより、各遊星ギアの回
転をワイパーギアとキャップギアの両ギアにそれぞれ確
実に伝達することができるので、キャップやワイパーの
位置決め精度を向上させることができ、かつキャッピン
グ、ワイピングを独立して動作させることができる。
【0021】請求項6に係る発明では、請求項5に記載
のヘッド吐出特性維持装置において、前記ワイパーギア
には前記ワイピング手段を前記記録ヘッドに対して水平
に移動させるレバー及びカム機構が設けられ、前記キャ
ップギアには前記キャッピング手段を前記記録ヘッドに
対して垂直に移動させるカム機構が設けられていること
を特徴としている。これにより、本発明を従来のレバー
やカム機構を有するワイピング手段及びキャッピング手
段に適用することができるので、設計変更等の手間を簡
略化することができる。
【0022】請求項7に係る発明では、記録媒体にイン
ク滴を吐出する記録ヘッドを有する記録装置において、
請求項1〜6の何れか一項に記載のヘッド吐出特性維持
装置を備えたことを特徴としている。これにより、上記
各作用を奏する記録装置を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0024】図1は、本発明の実施の形態に係る記録装
置の1つであるインクジェット式プリンタの構成例を示
す斜視図であり、図2は、本発明の実施の形態に係るユ
ニット化されたへッド吐出特性維持装置の構成例を示す
平面図であり、図3は、そのへッド吐出特性維持装置の
側面図である。図1に示すインクジェット式プリンタ
は、例えば用紙幅が594mm(JIS規格のA1判)
や728mm(JIS規格のB1判)といった比較的大
型のサイズの印刷用紙にまで印刷できる大型のプリンタ
である。
【0025】このインクジェット式プリンタは、上から
斜め下の手前に向かって給紙部11、記録部12及び排
紙部13と配置されている。印刷用紙は、給紙部11か
ら記録部12、そして排紙部13に送られる過程で所定
の印刷が実行されて外部に排出される。印刷時の用紙搬
送路14は、水平面に対して例えば65度の傾斜をもっ
て形成されている。駆動ベルト15によりガイド軸16
に沿って主走査方向に往復移動するキャリッジ17に搭
載されたプリントへッド18のノズル形成面も、用紙搬
送路14に平行となるように例えば65度に傾斜して配
設されている。
【0026】キャリッジ17のホームポジションとなる
部分には、プリントへッド18のインク吐出特性を一定
な状態に維持するためのヘッド吐出特性維持装置100
が配設されている。そして、キャリッジ17がホームポ
ジションに位置している状態のときにへッド吐出特性維
持装置100によって、プリントへッド18のインク吐
出特性を維持する処理が行われるようになっている。
【0027】ヘッド吐出特性維持装置100は、図2及
び図3に示すように、必要に応じてノズル形成面をいわ
ゆる縦方向、すなわち図示矢印aで示す副走査方向に払
拭するワイピング手段110、非記録時にプリントへッ
ド18のノズル形成面に押し付けられてノズル開口を封
止するキャッピング手段130、ノズル開口の目詰まり
や混入した気泡を除去するためにインクを強制的に吸引
排出する吸引手段150及びワイピング手段110、キ
ャッピング手段130及び吸引手段150を駆動する駆
動手段170が2枚のサイドフレーム101、102の
間に配設され、ほぼ箱形にユニット化されている。
【0028】ワイピング手段110とキャッピング手段
130は、キャッピング手段130の封止方向、すなわ
ち図3の矢印bで示す上下方向には重ならず、ワイピン
グ手段110の払拭方向と直交する方向、すなわち主走
査方向にずれて配置されている。これにより、キャッピ
ング手段130とワイピング手段110をそれぞれ独立
動作させることができるので、キャップ131の上下移
動量を最小限にしてキャッピング手段130の封止方向
のサイズを小さくすることができる。
【0029】さらに、吸引手段150はワイピング手段
110の略下方に配設されている。そして、ワイピング
手段110とキャッピング手段130と吸引手段150
が連動可能なように駆動手段170が配設されている。
すなわち、駆動手段170は、ワイピング手段110を
図2及び図3の矢印aで示す縦方向に移動させ、キャッ
ピング手段130を図3の矢印bで示す上下方向に移動
させ、吸引手段150を動作させるように構成されてい
る。
【0030】ワイピング手段110は、図2及び図3に
示すように、ワイパー111及びワイパーホルダー11
2を備えている。ワイパー111は、ゴムにより略矩形
平板状に形成されている。そして、先端部がプリントへ
ッド18のノズル形成面に対して擦れるようになってい
る。これにより、ワイパー111はノズル形成面に付着
しているインクを払拭することができる。なお、インク
の種類によってはワイパー111をフェルトあるいはプ
ラスチック等により形成してもよい。
【0031】ワイパーホルダー112は、プラスチック
により略矩形平板状に形成されている。そして、上端部
からワイパー111の先端部が突き出る形でワイパー1
11を保持しながら、後述する駆動手段170を構成す
るワイパー移動手段180により図2及び図3の矢印a
で示す縦方向に移動するようになっている。
【0032】そして、ワイピング手段110のワイパー
111の移動経路の直下には、吸収材200が配設され
ている。この吸収材200は、ワイピング手段110に
よる払拭により発生するインク滴を吸収したり、印字中
のノズル内インクの増粘を防止するために行うフラッシ
ングの受けとなる。この吸収材200の材料としては、
例えばスポンジや布等が用いられる。これにより、フラ
ッシング動作を行ってもインク滴は吸収材200に即座
に吸収され、また、ワイピング手段110のワイパー1
11から垂れたインクも即座に吸収されるので、用紙搬
送経路やインクジェット式プリンタ外部の汚染を防止す
ることができる。
【0033】キャッピング手段130は、図2及び図3
に示すように、キャップ131及びキャップホルダー1
32を備えている。キャップ131は、ゴムにより略直
方体状に形成されている。そして、上部に設けられてい
る窪み131aがプリントへッド18のノズル形成面に
押し付けられるようになっている。これにより、キャッ
ピング手段130はノズル開口を封止することができ
る。
【0034】キャップホルダー132は、プラスチック
により略直方体状に形成されている。そして、上面から
キャップ131の上縁部が突き出る形でキャップ131
を保持しながら、後述する駆動手段170を構成するキ
ャップ移動手段185により図3の矢印bで示す上下方
向に移動するようになっている。
【0035】吸引手段150は、一般的な脈動ポンプで
あり、回転方向に一定間隔で取り付けられた複数のロー
ラでキャップ131に接続されたチューブTの一定範囲
を連続的に押すことにより、チューブ内の空気を送り出
してプリントへッド18のインクを強制的に吸引排出す
るようになっている。これにより、吸引手段150はノ
ズル開口の目詰まりや混入した気泡を除去することがで
きる。
【0036】駆動手段170は、図2及び図3に示すよ
うに、正逆転切替手段171、ワイパー移動手段18
0、キャップ移動手段185及びポンプ駆動手段190
を備えている。正逆転切替手段171は、サイドフレー
ム101の外側に出るように配設された駆動力伝達ギア
172と、この駆動力伝達ギア172の軸173と同軸
に配設された太陽ギア174と、この太陽ギア174に
噛み合うように略L字状の遊星レバー175に配設され
た正転用遊星ギア176及び逆転用遊星ギア177と、
各遊星ギア176、177と噛み合わせ可能な欠歯ギア
178を備えている。
【0037】欠歯ギア178は、正転用遊星ギア17
6、逆転用遊星ギア177、後述するワイパー移動手段
180を構成するワイパーギア181及びキャップ移動
手段185を構成するキャップギア186とそれぞれ噛
み合う4連の第1〜第4欠歯ギア178a、178b、
178c、178dで構成されている。
【0038】駆動力伝達ギア172は、図示しない回転
手段であるモータの回転を伝達するようになっている。
そして、この駆動力伝達ギア172の回転方向、すなわ
ちモータの回転方向により遊星レバー175を介して正
転用遊星ギア176あるいは逆転用遊星ギア177のど
ちらかが第1欠歯ギア178aあるいは第2欠歯ギア1
78bと噛み合い、太陽ギア174を介して回転を伝達
するようになっている。
【0039】ワイパー移動手段180は、ワイパーギア
181、レバー182及びカム機構183を備えてい
る。ワイパーギア181は、第3欠歯ギア178cと噛
み合うように配置されている。カム機構183は、レバ
ー182の一端側面に一体的に設けられたピン183a
と、ワイパーホルダー112に設けられた溝183bで
構成されている。そして、レバー182の一端は、ピン
183aが溝183b内に差し込まれることにより係止
され、他端がワイパーギア181と同軸上に配設されて
いる。
【0040】キャップ移動手段185は、キャップギア
186及びカム機構187を備えている。キャップギア
186は、第4欠歯ギア178dと噛み合うように配置
されている。カム機構187は、キャップギア186の
外周側面に一体的に設けられたピン187aと、キャッ
プホルダー132に設けられ、ピン187aが差し込ま
れている溝187bで構成されている。
【0041】ポンプ駆動手段190は、駆動力伝達ギア
172の軸173と同軸に配設されたポンプ伝達ホイー
ル191及びポンプホイール192を備えている。ポン
プ伝達ホイール191は、吸引手段150とワイピング
手段110及びキャッピング手段130との間にタイム
ラグを設けてからポンプホイール192を回転するよう
になっている。
【0042】このような構成において、モータの駆動力
は、駆動力伝達ギア172から太陽ギア174を経て、
遊星レバー175の回転により噛み合う正転用遊星ギア
176または逆転用遊星ギア177から第1欠歯ギア1
78aまたは第2欠歯ギア178bに伝達され、さらに
第3欠歯ギア178c及び第4欠歯ギア178dを介し
てワイパーギア181及びキャップギア186に伝達さ
れ、またポンプ伝達ホイール191を介してポンプホイ
ール192に伝達されるようになっている。これによ
り、ワイピング手段110を縦方向に移動させ、キャッ
ピング手段130を上下方向に移動させ、吸引手段15
0を動作させることができる。
【0043】以上のような構成のワイピング手段11
0、キャッピング手段130、吸引手段150及び駆動
手段170を備えたヘッド吐出特性維持装置100の全
体動作を図4〜図16を参照して説明する。なお、各図
のうち図4はヘッド吐出特性維持装置100の動作例を
示すタイムチャート、図5〜図10はモータが正転時の
動作、図11〜図16はモータが逆転時の動作を示す図
である。
【0044】図4に示す正転の場合では、図5に示すよ
うに、キャッピング手段130は最下端に位置してお
り、キャップ131は「開」の状態、すなわちキャッピ
ングしていない状態にある。また、ワイピング手段11
0は図示最左方に位置しており、ワイパー111は「セ
ット」の状態、すなわち図示右方向へのワイピング可能
な状態にある。また、吸引手段150であるポンプのロ
ーラはチューブに対し「レリース」の状態、すなわち吸
引していない状態にある(開始時点t1)。
【0045】この状態から、モータが正転方向に駆動し
て遊星レバー175を回転させると、図6に示すよう
に、正転用遊星ギア176が第1欠歯ギア178aに噛
み合う。そして、太陽ギア174の回転力が正転用遊星
ギア176から第1欠歯ギア178a、さらに第3欠歯
ギア178cからワイパーギア181に伝達され、レバ
ー182が旋回してカム機構183によりワイパーホル
ダー112が図示右方へ移動開始する(時点t4)。そ
して、ワイパー111がプリントヘッド18のノズル形
成面を払拭する。
【0046】そして、第3欠歯ギア178cの欠歯部に
ワイパーギア181が達して噛み合いが外れるとワイパ
ーギア181は空転するので、図7に示すように、ワイ
パーホルダー112の移動が停止する。このとき、ワイ
ピング手段110は図示最右方に位置しており、ワイパ
ー111は「リセット」の状態、すなわち図示右方向へ
のワイピング完了の状態にある(時点t5)。
【0047】なお、時点t1〜t5の間、第4欠歯ギア
178dも回転するが、欠歯のためキャップギア186
には動力は伝達されず、キャップ131は最下方の位置
のまま動かない。
【0048】さらに、モータが正転方向に駆動して駆動
力伝達ギア172が回転すると、図7に示すように、太
陽ギア174の回転力が正転用遊星ギア176から第1
欠歯ギア178a、さらに第4欠歯ギア178dからキ
ャップギア186に伝達され、カム機構187によりキ
ャップホルダー132が上昇開始する(時点t6)。そ
して、図8に示すように、キャップ131がプリントヘ
ッド18に近付いていき、図9に示すように、キャップ
131がプリントヘッド18のノズル形成面を封止す
る。
【0049】そして、第4欠歯ギア178dの欠歯部に
キャップギア186が達して噛み合いが外れるとキャッ
プギア186は空転するので、図10に示すように、キ
ャップホルダー132の上昇は停止する。このとき、キ
ャッピング手段130は最上端に位置しており、キャッ
プ131は「閉」の状態、すなわちキャッピングしてい
る状態にある(時点t7)。
【0050】この状態から、モータが正転方向にさらに
駆動して駆動力伝達ギア172が回転すると、ポンプ伝
達ホイール191を介してポンプホイール192が回転
開始して吸引手段150が作動する。このときはポンプ
のローラはチューブに対し「噛み込み」の状態、すなわ
ち吸引している状態にある(時点t8、t9)。このよ
うに、ワイピング手段110及びキャッピング手段13
0が動作中はポンプに動力が伝達されないようになって
いる。
【0051】一方、図4に示す逆転の場合では、図12
に示すように、キャッピング手段130は最上端に位置
しており、キャップ131は「閉」の状態、すなわちキ
ャッピングしている状態にある。また、ワイピング手段
110は図示最右方に位置しており、ワイパー111は
「リセット」の状態、すなわち図示左方向へのワイピン
グ可能な状態にある。また、吸引手段150であるポン
プのローラはチューブに対し「噛み込み」の状態、すな
わち吸引している状態にある(開始時点t10)。
【0052】この状態から、モータが逆転方向に駆動し
て遊星レバー175を回転させると、図11に示すよう
に、逆転用遊星ギア177が第2欠歯ギア178bに噛
み合う。そして、太陽ギア174の回転力が逆転用遊星
ギア177から第2欠歯ギア178b、さらに第4欠歯
ギア178dからキャップギア186に伝達され、カム
機構187によりキャップホルダー132が下降開始す
る(時点t7)。そして、図12及び図13に示すよう
に、キャップ131がプリントヘッド18のノズル形成
面から次第に離間していく。
【0053】そして、第4欠歯ギア178dの欠歯部に
キャップギア186が達して噛み合いが外れるとキャッ
プギア186は空転するので、図14に示すように、キ
ャップホルダー132の下降は停止する。このとき、キ
ャッピング手段130は最下端に位置しており、キャッ
プ131は「開」の状態、すなわちキャッピングしてい
ない状態にある(時点t6)。
【0054】さらに、モータが逆転方向に駆動して駆動
力伝達ギア172が回転すると、図14及び図15に示
すように、太陽ギア174の回転力が逆転用遊星ギア1
77から第2欠歯ギア178b、さらに第3欠歯ギア1
78cからワイパーギア181に伝達され、レバー18
2が旋回してカム機構183によりワイパーホルダー1
12が図示左方へ移動開始する(時点t5)。そして、
ワイパー111がプリントヘッド18のノズル形成面を
払拭する。
【0055】そして、第3欠歯ギア178cの欠歯部に
ワイパーギア181が達して噛み合いが外れるとワイパ
ーギア181は空転するので、図16に示すように、ワ
イパーホルダー112の移動が停止する。このとき、ワ
イピング手段110は図示最左方に位置しており、ワイ
パー111は「セット」の状態、すなわち図示左方向へ
のワイピング完了の状態にある(時点t4)。
【0056】この状態から、モータが逆転方向にさらに
駆動して駆動力伝達ギア172が回転すると、ポンプ伝
達ホイール191を介してポンプホイール192が回転
し始め、ポンプのローラはチューブに対し「レリース」
の状態、すなわち吸引していない状態になり、モータの
回転を停止する(時点t3、t2)。このように、ワイ
ピング手段110及びキャッピング手段130が動作中
はポンプに動力が伝達されないようになっている。
【0057】なお、上述した実施形態では、キャッピン
グ手段130及び吸引手段150を1つ備えたヘッド吐
出特性維持装置100について説明したが、これに限定
されるものではなく、例えば2つのキャッピング手段1
30及び吸引手段150を備えたヘッド吐出特性維持装
置であっても同様に構成することができ、同様の効果を
得ることができる。
【0058】また、上述した実施形態では、プリンタを
例に説明したが、これに限られるものではなく、記録媒
体の搬送案内部を有する記録装置、例えばファクシミリ
装置やコピー装置等にも適用可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るヘッ
ド吐出特性維持装置及びそれを備えた記録装置によれ
ば、キャッピング手段の封止方向の移動量を最小限にし
てキャッピング手段の封止方向のサイズを小さくするこ
とができる。また、フラッシング動作を行ってもインク
ミストを発生させずにインク滴は吸収材に即座に吸収さ
れ、ワイピング手段のワイパーから垂れたインク滴も即
座に吸収されるので、記録媒体の搬送経路や記録装置外
の汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録装置の1つであ
るインクジェット式プリンタの構成例を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係るユニット化されたへ
ッド吐出特性維持装置の構成例を示す平面図である。
【図3】図2のへッド吐出特性維持装置の側面図であ
る。
【図4】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作例を示す
タイムチャートである。
【図5】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す第
1の図である。
【図6】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す第
2の図である。
【図7】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す第
3の図である。
【図8】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す第
4の図である。
【図9】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す第
5の図である。
【図10】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す
第6の図である。
【図11】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す
第7の図である。
【図12】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す
第8の図である。
【図13】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す
第9の図である。
【図14】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す
第10の図である。
【図15】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す
第11の図である。
【図16】図2のヘッド吐出特性維持装置の動作を示す
第12の図である。
【符号の説明】 18 プリントヘッド 100 へッド吐出特性維持装置 101 サイドフレーム 102 サイドフレーム 110 ワイピング手段 111 ワイパー 112 ワイパーホルダー 130 キャッピング手段 131 キャップ 132 キャップホルダー 150 吸引手段 170 駆動手段 171 正逆転切替手段 172 駆動力伝達ギア 173 軸 174 太陽ギア 175 遊星レバー 176 正転用遊星ギア 177 逆転用遊星ギア 178 欠歯ギア 178a 第1欠歯ギア 178b 第2欠歯ギア 178c 第3欠歯ギア 178d 第4欠歯ギア 180 ワイパー移動手段 181 ワイパーギア 182 レバー 183 カム機構 185 キャップ移動機構 186 キャップギア 187 カム機構 190 ポンプ駆動手段 191 ポンプ伝達ホイール 192 ポンプホイール 200 吸収材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体にインク滴を吐出する記録ヘッ
    ドのインク吐出特性を維持する装置において、 前記記録ヘッドを固定し、前記記録媒体の搬送方向へ移
    動することにより前記記録ヘッドを払拭するワイピング
    手段と、 垂直方向に移動して前記記録ヘッドを封止するキャッピ
    ング手段と、 前記ワイピング手段の真下に配置され、前記ワイピング
    手段の払拭により発生するインク滴や前記記録ヘッドか
    ら噴射されるインク滴を吸収する吸収手段とを備え、 前記ワイピング手段及び前記吸収手段と前記キャッピン
    グ手段が、前記キャッピング手段の封止方向には重なら
    ず、前記ワイピング手段の払拭方向と直交する方向にず
    れて配置されていることを特徴とするヘッド吐出特性維
    持装置。
  2. 【請求項2】 前記ワイピング手段と前記キャッピング
    手段の両手段に駆動力を伝達する2つの遊星ギア及び前
    記各遊星ギアを回転させる1つの回転手段を有し、前記
    各遊星ギアの噛み合わせを切り替えることにより、前記
    回転手段の正転・逆転のどちらに対しても前記ワイピン
    グ手段と前記キャッピング手段を駆動することができる
    駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のヘ
    ッド吐出特性維持装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段は、前記回転手段に連結さ
    れていると共に前記各遊星ギアに噛み合わされた太陽ギ
    アと、前記ワイピング手段と前記キャッピング手段に連
    結されていると共に前記各遊星ギアと噛み合わせ可能な
    欠歯ギアとを有し、前記ワイピング手段と前記キャッピ
    ング手段を駆動後、それぞれへの駆動が切れることを特
    徴とする請求項1または2に記載のヘッド吐出特性維持
    装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドを封止している前記キャ
    ッピング手段のキャップ内を吸引する吸引手段であっ
    て、前記ワイピング手段と前記キャッピング手段の駆動
    完了後に前記駆動手段により駆動される吸引手段を備え
    たことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の
    ヘッド吐出特性維持装置。
  5. 【請求項5】 前記欠歯ギアは、前記ワイピング手段を
    駆動するワイパーギア、前記キャッピング手段を駆動す
    るキャップギア及び前記各遊星ギアにそれぞれ噛み合う
    4連ギアで構成されていることを特徴とする請求項3ま
    たは4に記載のヘッド吐出特性維持装置。
  6. 【請求項6】 前記ワイパーギアには前記ワイピング手
    段を前記記録ヘッドに対して水平に移動させるレバー及
    びカム機構が設けられ、前記キャップギアには前記キャ
    ッピング手段を前記記録ヘッドに対して垂直に移動させ
    るカム機構が設けられていることを特徴とする請求項5
    に記載のヘッド吐出特性維持装置。
  7. 【請求項7】 記録媒体にインク滴を吐出する記録ヘッ
    ドを有する記録装置において、 請求項1〜6の何れか一項に記載のヘッド吐出特性維持
    装置を備えたことを特徴とする記録装置。
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