JP2002306999A - ガスケットの製造方法 - Google Patents

ガスケットの製造方法

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JP2002306999A
JP2002306999A JP2001112550A JP2001112550A JP2002306999A JP 2002306999 A JP2002306999 A JP 2002306999A JP 2001112550 A JP2001112550 A JP 2001112550A JP 2001112550 A JP2001112550 A JP 2001112550A JP 2002306999 A JP2002306999 A JP 2002306999A
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seal
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Shigeo Wakamatsu
重夫 若松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニードル1を備えたディスペンサシステムを
用いてガスケットを製造する方法において、相手材まで
の高さが高い場合であってもガスケットシールの底辺を
小さく設定することができ、もってシールの成形可能位
置を広く確保することが可能であるとともに、シール成
形材料の使用量を少なく抑えることが可能であり、ガス
ケット反力を小さく抑えることが可能であり、更にガス
ケット反力が位置によって大きくばらつくのを抑えるこ
とが可能なガスケットの製造方法を提供する。 【解決手段】 ニードル1を備えたディスペンサシステ
ムを用いて塗布対象面にガスケットシール成形材料を塗
布することによってガスケットシールを備えたガスケッ
トを製造する方法であって、吐出口2の周縁部に複数の
切欠3を貫通するように設けたニードル1を用いて塗布
対象面にガスケットシール成形材料を塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密封装置の一種で
あるガスケットに係り、特に、ディスペンサシステムを
用いて製造されるガスケットの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】今日まで一般に、ディスペンサシステム
によって製造されるガスケットは簡易的なガスケットで
あると考えられてきたが、その製造が容易なこと、およ
び製造コストが安価なことから注目され、最近では、機
能の拡大とともに関心が高まってきている。
【0003】ここで、従来例として、このディスペンサ
システムによって製造されるガスケット51の概略構造
を図10(A)に示すと、塗布対象面としてのガスケッ
ト基板52の一面52aに液状ガスケットシール成形材
料が塗布されることによってガスケットシール53を備
えたガスケット51が成形されており、成形後のガスケ
ットシール53の断面形状は略半円形とされている。
【0004】また、従来のディスペンサシステム55に
おけるニードル56は、図11(A)および(B)に示
すように、その先端開口形状が円形であって、その先端
部は後退角零のストレートとされており、またディスペ
ンサシステム55の制御方向すなわちニードル56の作
動方向は、図12に示すように、塗布対象面22aに対
する平行方向および直角方向(X−Y−Z方向)のみと
されている。
【0005】しかしながら、この従来のディスペンサシ
ステム55によって製造されるガスケット51において
は、上記したニードル56の先端開口形状等からして、
成形後におけるガスケットシール53の断面形状が、そ
の高さをh、その最大幅をwとして、h/w<1に限定
されたものとなるために、 相手材までの高さが比較的高い場合に、ガスケット
シール53の底辺の長さが長くなってその幅が広くなる
ことから、ガスケットシール53の成形可能位置に制約
が生じ、またガスケットシール53の成形に必要とされ
る成形材料の量が多くなる、 ガスケットシール53の耐久性を向上させるべくそ
の高さを高くすると、ガスケット51の組込みに際して
初期的にガスケット反力が高くなり、場合によっては、
高くなり過ぎたガスケット反力によりガスケット基板5
2が変形してしまうことがある、 ガスケットシール53の平面形状がカーブまたは屈
曲している部分ではその内周側と外周側とで長さが異な
るために、断面形状がいびつになり易く、その結果とし
て、ガスケット反力の大きさが平面位置により異なるこ
とになる、と云った不都合があり、これらの不都合を回
避する方法として、 射出成形等の別の方法によりガスケットシール53
を成形する、 図10(B)に示すように、ディスペンサを使用し
て、1回目に土台53aを成形し、2回目に上部53b
を成形し、すなわち二度塗りを行なう、と云った方法が
考えられるが、何れの方法もコストがかかり、近年にお
ける要求機能を充分に満足することができない。
【0006】また、これまでに、ニードルの先端形状に
関して、円形断面・ストレートノズルの他に、ニードル
内径を先細りにしたもの(特開昭62−258776号
公報または特開平9−239976号公報参照)や、ニ
ードル先端に角度を設けたもの(特開平7−31874
7号公報参照)等が開発されているが、これらの従来技
術は比較的低粘度の液体(3〜300poise)をデ
ィスペンサ塗布する際にニードルの詰まり防止や塗布量
の安定化のために提案されたものであり、本発明がその
主なねらいとするような成形後のガスケットシールの断
面形状を、h/w≧1とするものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みて、ニードルを備えたディスペンサシステムを用いて
ガスケットを製造する方法において、相手材までの高さ
が比較的高い場合であってもガスケットシールの底辺を
比較的小さく設定することができ、もってガスケットシ
ールの成形可能位置を広く確保することが可能であると
ともに、ガスケットシール成形材料の使用量を少なく抑
えることが可能であり、ガスケット反力を小さく抑える
ことが可能であり、更に、ガスケット反力が位置によっ
て大きくばらつくのを抑えることが可能なガスケットの
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1によるガスケットの製造方法は、
ニードルを備えたディスペンサシステムを用いて塗布対
象面にガスケットシール成形材料を塗布することによっ
てガスケットシールを備えたガスケットを製造する方法
であって、吐出口の周縁部に複数の切欠を貫通するよう
に設けたニードルを用いて塗布対象面にガスケットシー
ル成形材料を塗布することを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の請求項2によるガスケット
の製造方法は、ニードルを備えたディスペンサシステム
を用いて塗布対象面にガスケットシール成形材料を塗布
することによってガスケットシールを備えたガスケット
を製造する方法であって、吐出口の周縁部に複数の切欠
を貫通するように設けたニードルを用いて塗布対象面に
ガスケットシール成形材料を塗布し、成形後のガスケッ
トシールの断面形状をその高さをh、その幅をwとし
て、h/w≧1とすることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項3によるガスケット
の製造方法は、上記した請求項1または2のガスケット
の製造方法において、吐出口の周縁部に複数の切欠を貫
通するように設けたニードルに、塗布対象面に対して平
行方向および直角方向に移動するとともにその中心軸線
を中心として回転作動するものを用いることを特徴とす
るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】上記従来技術における問題点を解
決するには、例えば、UVポリウレタン(チキソ性約
5)または信越シリコーン製加熱硬化型ゴム等を用いる
ガスケットにおいて、その製造方法および、その実施に
供されるディスペンサシステムの構成を以下のようにす
るのが好適である。
【0012】 ニードルの先端に部分的に貫通するよ
うに切欠を入れることにより(異形断面(=円形ではな
い)とも称する)、成形後のガスケットシール断面形状
を、その高さをh、その幅をwとして、h/w≧1とす
る。例えば、図1においては、内径φ0.7mmのニー
ドル1に対して切欠3が設けてある。この切欠形状は一
例であり、塗布する材料、塗布後のねらいの形状および
ニードル内径や塗布圧力といった塗布条件により適宜設
定するものであり、これにより、h/w≧1のガスケッ
トが製作可能である。塗布するガスケットシール材料の
材質・硬度およびニードル切欠形状によって異なるが、
相手材までの高さが比較的高い場合でもガスケットシー
ルの幅(底辺の長さ)を抑えることができるため、従来
技術による場合よりもガスケットシールのレイアウトの
自由度が広がる。また、使用するガスケットシール材料
の量も少なくできる。さらに、ガスケットシールつぶし
量に対するガスケット反力増加量が従来技術による場合
よりも低いため、ガスケット反力によるガスケット基板
の変形を減少させることができ、また、ガスケットシー
ル高さ公差およびつぶし後の相手材との隙間公差が広く
設定できるため、安定したシール性能とすることがで
き、このような効果のある断面形状をガスケットシール
材料の一度塗りで得ることができる。すなわち切欠形状
は、h/w<1とする場合も効果的である。このような
切欠付きのニードルを用いて成形材料を塗布したとこ
ろ、塗布量を1.4倍にしても塗布後のシール高さは
1.2倍以下であった。すなわち、材料物性やディスペ
ンサの回転数にばらつきが生じても余分な材料はシール
の裾野の部分に吸収されるため、シール高さやシール反
力およびシール面圧はそれほど影響を受け難いことが判
った。本形状を使用することによりシール製作を容易化
することができる。
【0013】 本発明では、ニードルの先端形状を部
分的に貫通するように切欠を入れる形状としている。こ
れに対して、切欠を一箇所のみ設けた場合でも上記項
に記載した効果は認められるが、例えば始端終端接合部
処理の際などの合流部では、ニードルの切欠の対面部分
が壁となるために、ガスケットの始端と終端の間に隙間
が生じたり、塗布量が比較的多くなったりと処理に困難
を来たすことがある。これに対して今回の提案では、切
欠が二箇所に貫通するように設けられているために、接
合部や合流部での処理が格段にし易くなる。すなわち、
接合部や合流部でディスペンサ塗布信号を停止してしま
えば、そのままニードルを走らせても、ガスケットに隙
間や団子が生じにくくなる。
【0014】 ニードルを、塗布対象面に対して平行
方向(XおよびY方向)および直角方向(Z方向)に移
動させるだけでなく、その中心軸線を中心として回転作
動可能とする(θ方向)。これにより、上記項に記載
したニードル形状を効果的に働かせることができ、結果
として、異形断面ガスケットシール(h/w≧1)を安
定して周回供給することができる。すなわち、カーブや
屈曲部では、ゴムシールの内周と外周で長さが異なるた
めに断面形状がいびつになり易いが、本発明の場合に
は、従来形状の場合よりも「形状むら」を抑えることが
できる。したがってガスケット反力の位置差を減少させ
ることができる。
【0015】尚、使用するガスケットシール材料の粘度
は、500〜50000poise程度を想定してい
る。
【0016】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。
【0017】図1は、本発明の実施例に係るガスケット
の製造方法の実施に供されるディスペンサシステムにお
けるニードル1の要部を示しており、図1(A)はその
正面図、図1(B)はその側面図、図1(C)はその底
面図である。
【0018】この図1のニードル1は、円形断面・スト
レートノズルタイプのニードルであって、その先端面
(図上下端面)1aに円形の吐出口2が設けられてお
り、この円形の吐出口2の開口周縁部に切欠3が二箇所
ほど当該ニードル1の直径方向に貫通するように設けら
れており、すなわち成形材料塗布工程時におけるニード
ル1の移動方向に沿って切欠3が二箇所、180度対称
位置に設けられている。一対の切欠3は互いに同形同大
であって、それぞれその正面から見た開口形状を略三角
形状に形成され、かつその高さをh、最大幅(底辺の
長さ)をwとしてh/w≧1となるように形成さ
れている。
【0019】したがって、このような切欠3を備えたニ
ードル1を用いて塗布対象面であるガスケット基板22
の一面22aにガスケットシール成形材料を塗布する
と、図2に示すように、成形されるガスケットシール2
3の断面形状が切欠3の開口形状と略同じ形状である略
三角形とされ、かつその高さをh、その最大幅(底辺の
長さ)をwとして、h/w≧1となるように成形される
ため、これにより 相手材(図示せず)までの高さが比較的高い場合で
あってもガスケットシール23の底辺を比較的小さく設
定することが可能であるために、ガスケットシール23
の成形可能位置を広く確保してガスケットシール23の
レイアウトの自由度を広げることができ、また、使用す
るガスケットシール23の成形材料の量を少なく抑える
ことができる、 図3のグラフ図に示すように、ガスケットシールつ
ぶし量に対するガスケット反力の増加量が従来技術の場
合よりも小さくなるために、ガスケット反力によりガス
ケット基板22が変形するのを防止することができる、 ガスケットシール23の高さ公差および、つぶし後
の相手材24との隙間公差を広く設定することが可能で
あるために、安定したシール性能を確保することができ
る、と云った作用効果を奏し、このような作用効果を奏
する断面形状のガスケットシール23を備えたガスケッ
ト21を液状ガスケットシール成形材料の一度塗りで得
ることができる。
【0020】また、上記切欠3を備えたニードル1を用
いて塗布対象面であるガスケット基板22の一面22a
にガスケットシール成形材料を塗布すると、切欠3が一
箇所ではなく二箇所に設けられているために、例えば成
形材料の塗布始端部と塗布終端部との接合部分におい
て、この始端部と終端部とを旨く連続させることができ
る。すなわち、比較例として図4(B)に示すように、
切欠3が一箇所のみ設けられている場合には、ニードル
1における切欠3の対面部分(180度対称位置部分)
4が壁となって一種の邪魔板として作用するために、成
形材料23Aの始端部23Aaと終端部23Abとを連
続させることができず、よって塗布終了時点で始端部2
3Aaと終端部23Abとの間に隙間(図示せず)が形
成されることがあるが、これに対して図4(A)に示す
ように、切欠3が二箇所設けられていると、進行方向前
方側(図上右側)の切欠3が始端部23Aaと終端部2
3Abとを連続させる窓部ないし連通部として作用する
ために、始端部23Aaと終端部23Abとを旨く連続
させることができる。したがって、始端部23Aaと終
端部23Abとの間に隙間が形成されるのを防止するこ
とができ、成形不良が発生するのを防止することができ
る。尚、この作用効果を拡大するには、図5に示すよう
に、進行方向前方側(図上右側)の切欠3を進行方向後
方側(図上左側)の切欠3よりも、高さを高くする等し
て(h>h)、開口面積を大きくすると良い。
【0021】また、図示したニードル1の先端形状や切
欠3の形状は一例であり、塗布する材料、塗布後のねら
いの形状、ニードル内径や塗布圧力等といった塗布条件
により適宜設定する。図6は他の一例を示しており、す
なわちこの図6のニードル1においては、ニードル1の
先端部1bが比較的扁平とされ、その先端面(図上下端
面)1aに開口する吐出口2の開口形状が長円形ないし
楕円形とされ、この長円形ないし楕円形の吐出口2の開
口周縁部における長手方向直線部に切欠3が二箇所、互
いに対向して設けられている。
【0022】また、ニードル1の先端形状や切欠3の形
状如何にかかわらず、一対の切欠3を備えたニードル1
を用いて塗布対象面22aにガスケットシール成形材料
23Aを塗布する場合には、図7に示すように、ニード
ル1と塗布対象面22aとの間に摺動防止用の高さ方向
の間隙cを設定することが多いため、このような間隙c
を設定することにより、成形材料23Aの塗布量のバラ
ツキを吸収することができる。すなわち、同図(B)に
示すように、成形材料23Aの塗布量が比較的多い場合
には、余分な成形材料が間隙cに蓄えられてガスケット
シール23の裾野部23aを成形するために、成形され
るシール23の高さhやシール反力、シール面圧等は、
塗布量が比較的少ない同図(A)の場合とほとんど変わ
ることがない。したがって、塗布量の多少についての許
容幅を拡大することができ、よってこの分、ガスケット
シール23の成形を容易化することができる。隙間cの
大きさは実寸で0.1〜1.5mm程度が好適である。
【0023】また、この場合、成形されるガスケットシ
ール23には、図8(A)に示すように、比較的幅広の
裾野部23aと、比較的幅狭のリップ部23bとが一体
成形されることになる。
【0024】また、成形されるガスケットシール23の
断面形状ないしリップ部23bの断面形状については、
三角形の他に様々なものが考えられ、成形するガスケッ
トシール23の断面形状ないしリップ部23bの断面形
状に応じて切欠3の開口形状も予め変更される。図8
(B)の例では、リップ部23bの断面形状が略四角形
に成形されており、図8(C)の例では四角形の上端部
が半円形に丸く成形されている。また、図8(D)の例
ではリップ部23bの断面形状が略台形とされている。
【0025】また、成形されるガスケットシール23の
断面形状ないしリップ部23bの断面形状における高さ
hと最大幅(底辺の長さ)wとの関係については、上記
したように、h/w≧1とする他に(図9(A)参
照)、必要に応じて、h/w<1としても良い(図9
(B)参照)。
【0026】また、上記従来技術における問題点を解決
するには、上記したように一対の切欠3を備えたニード
ル1を、塗布対象面であるガスケット基板22の一面2
2aに対して平行方向(XおよびY方向)および直角方
向(Z方向)に移動させるだけでなく、その中心軸線0
を中心として回転作動させることが有効である(θ方
向)。
【0027】そして、このようにニードル1を、ガスケ
ット基板22の一面22aに対して平行方向および直角
方向に移動させるだけでなく、その中心軸線0を中心に
回転作動させると、一対の切欠3が常にニードル1の移
動方向を向くように設定することが可能となって、一対
の切欠3を備えたニードル1を効果的に働かすことが可
能となるために、その結果として、異形断面のガスケッ
トシール23を安定して成形することができる。すなわ
ち、ガスケットシール23の平面レイアウトにおいて、
そのカーブや屈曲部では、ゴムシールの内周と外周で長
さが異なるために断面形状がいびつになり易いが、本発
明の当該構造によれば、従来技術の場合よりも形状むら
の発生を抑えることができ、これによりガスケット反力
が位置によってばらつくのを抑えることができる。
【0028】尚、ニードル1をその中心軸線0を中心と
して回転作動させるには、モータ等の回転駆動源の回転
トルクをベルト等のトルク伝達手段を介してニードル1
に伝達する。
【0029】θ方向の制御方法については、一般的にZ
軸(すなわちθ回転軸)に冶具を介してディスペンサが
取り付けられるために、その腕にあたる部分のプログラ
ム補正が必要となるばかりでなく、ディスペンサの重量
分の回転トルクが必要となって、モータや消費電力の増
加につながる。このときの冶具およびディスペンサ形状
によっては、Z軸は360度以上回転可能でも、ディス
ペンサがロボットの骨組みに干渉して、180度程度し
か回転することができなくなる場合もある。また、ニー
ドルの先端に切欠を設け、ロボットを産業用ロボットの
ような6軸制御にした場合には、ロボットのコストが本
発明の当該構造に対して約2倍になってしまう。しかし
ながらこれに対して、ディスペンサの回転構造を、Z軸
ステーにディスペンサ本体を取り付け、Z軸に取り付け
たニードル1を回転させる構造とすれば、 作動プログラムの簡易化によるプログラミング時間
の短縮および正確性の向上、 Z軸作動モータの低トルク化(低容量化)および小
型化によるその分の可搬重量の増加、 Z軸の可動回転角度を有効に働かせることができる
ことによるディスペンサの形状および大きさの制約の減
少、 6軸ロボットを使用する場合に比べてロボット本体
でコストを約1/2とすることができる、と云った効果
を得ることができる。
【0030】また、これらのX、Y、Zおよびθ方向の
制御は、塗布対象面であるガスケット基板22を載せた
テーブル(図示せず)またはニードル1のうちの何れか
一方を移動させることによって両者を相対に移動させれ
ば良く、または両者をそれぞれ移動させることによって
両者を相対に移動させるようにしても良い。
【0031】尚、当該実施例において、ガスケットシー
ル成形材料23Aの粘度はおよそ500〜50000p
oiseを想定している。ガスケットシール成形材料2
3Aとしては例えば、UVポリウレタンや、信越シリコ
ーン製シリコーンゴム(RTVゴム)、シリコーン接着
剤等が好適である。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0033】すなわち先ず、上記構成を備えた本発明の
請求項1によるガスケットの製造方法においては、吐出
口の周縁部に複数の切欠を貫通するように設けたニード
ルを用いて塗布対象面にガスケットシール成形材料を塗
布するようにしたために、成形後のガスケットシールの
断面形状を、その高さをh、その幅をwとして、h/w
≧1とすることが可能となる。したがって、ガスケット
シールの相手材までの高さが比較的高い場合であっても
ガスケットシールの底辺を比較的小さく設定することが
可能となるために、ガスケットシールの成形可能位置を
広く確保してガスケットシールのレイアウトの自由度を
広げることができ、また、使用するガスケットシール材
料の量を少なく抑えることができる。また、ガスケット
シールつぶし量に対するガスケット反力の増加量を従来
よりも小さくすることが可能となるために、ガスケット
反力によりガスケット基板等が変形するのを防止するこ
とができる。また、ガスケットシールの高さ公差およ
び、つぶし後の相手材との隙間公差を広く設定すること
が可能となるために、安定したシール性能を確保するこ
とができる。更にまた、ニードルの吐出口の周縁部に切
欠が一箇所ではなく複数設けられているために、成形材
料の塗布始端部と塗布終端部との接合部分や合流部分等
において、成形材料を旨く連続させることができる。
【0034】また、上記構成を備えた本発明の請求項2
によるガスケットの製造方法においては、吐出口の周縁
部に複数の切欠を貫通するように設けたニードルを用い
て塗布対象面にガスケットシール成形材料を塗布すると
ともに、一の構成要件として成形後のガスケットシール
の断面形状を、その高さをh、その幅をwとして、h/
w≧1とするようにしたために、ガスケットシールの相
手材までの高さが比較的高い場合であってもガスケット
シールの底辺を比較的小さく設定することが可能とな
る。したがって、ガスケットシールの成形可能位置を広
く確保してガスケットシールのレイアウトの自由度を広
げることができ、また、使用するガスケットシール材料
の量を少なく抑えることができる。また、ガスケットシ
ールつぶし量に対するガスケット反力の増加量を従来よ
りも小さくすることが可能となるために、ガスケット反
力によりガスケット基板等が変形するのを防止すること
ができる。また、ガスケットシールの高さ公差および、
つぶし後の相手材との隙間公差を広く設定することが可
能となるために、安定したシール性能を確保することが
できる。更にまた、ニードルの吐出口の周縁部に切欠が
一箇所ではなく複数設けられているために、成形材料の
塗布始端部と塗布終端部との接合部分や合流部分等にお
いて、成形材料を旨く連続させることができる。
【0035】またこれに加えて、上記構成を備えた本発
明の請求項3によるガスケットの製造方法においては、
複数の切欠を備えたニードルを塗布対象面に対して平行
方向および直角方向に移動させるだけでなくその中心軸
線を中心に回転作動させるようにしたために、上記請求
項1または2におけるニードルを効果的に働かすことが
でき、その結果として、異形断面のガスケットシールを
安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施例に係るガスケットの製
造方法の実施に供されるディスペンサシステムにおける
ニードルの正面図、(B)は同ニードルの側面図、
(C)は同ニードルの底面図
【図2】同製造方法によって製造されるガスケットの要
部断面図
【図3】ガスケットシールつぶし量とガスケット反力の
関係を示すグラフ図
【図4】(A)は同製造方法における塗布工程の説明
図、(B)は比較例に係る製造方法における塗布工程の
説明図
【図5】ニードルの他の例を示す正面図
【図6】(A)はニードルの他の例を示す正面図、
(B)は同ニードルの側面図、(C)は同ニードルの底
面図
【図7】(A)および(B)とも塗布工程の説明図
【図8】(A)(B)(C)および(D)とも本発明の
実施例に係る製造方法によって製造されるガスケットの
他の例を示す要部断面図
【図9】(A)および(B)とも本発明の実施例に係る
製造方法によって製造されるガスケットの他の例を示す
要部断面図
【図10】(A)および(B)とも従来例に係るガスケ
ットの要部断面図
【図11】(A)は従来例に係るディスペンサシステム
におけるニードルの正面図、(B)は同ニードルの拡大
底面図
【図12】従来例に係るディスペンサシステムの作動説
明図
【符号の説明】
1 ニードル 1a 先端面 1b 先端部 2 吐出口 3 切欠 4 対面部分 21 ガスケット 22 ガスケット基板 22a 一面(塗布対象面) 23 ガスケットシール 23a 裾野部 23b リップ部 23A ガスケットシール成形材料 23Aa 始端部 23Ab 終端部 0 中心軸線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニードル(1)を備えたディスペンサシ
    ステムを用いて塗布対象面(22a)にガスケットシー
    ル成形材料(23A)を塗布することによってガスケッ
    トシール(23)を備えたガスケット(21)を製造す
    る方法であって、 吐出口(2)の周縁部に複数の切欠(3)を貫通するよ
    うに設けたニードル(1)を用いて塗布対象面(22
    a)にガスケットシール成形材料(23A)を塗布する
    ことを特徴とするガスケットの製造方法。
  2. 【請求項2】 ニードル(1)を備えたディスペンサシ
    ステムを用いて塗布対象面(22a)にガスケットシー
    ル成形材料(23A)を塗布することによってガスケッ
    トシール(23)を備えたガスケット(21)を製造す
    る方法であって、 吐出口(2)の周縁部に複数の切欠(3)を貫通するよ
    うに設けたニードル(1)を用いて塗布対象面(22
    a)にガスケットシール成形材料(23A)を塗布し、
    成形後のガスケットシール(23)の断面形状を、その
    高さをh、その幅をwとして、h/w≧1とすることを
    特徴とするガスケットの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のガスケットの製造方
    法において、 吐出口(2)の周縁部に複数の切欠(3)を貫通するよ
    うに設けたニードル(1)に、塗布対象面(22a)に
    対して平行方向および直角方向に移動するとともにその
    中心軸線(0)を中心として回転作動するものを用いる
    ことを特徴とするガスケットの製造方法。
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