JP2002305372A - 部分半田付け装置及び方法 - Google Patents

部分半田付け装置及び方法

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JP2002305372A
JP2002305372A JP2001106934A JP2001106934A JP2002305372A JP 2002305372 A JP2002305372 A JP 2002305372A JP 2001106934 A JP2001106934 A JP 2001106934A JP 2001106934 A JP2001106934 A JP 2001106934A JP 2002305372 A JP2002305372 A JP 2002305372A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田付け不良を抑制すると共に、プリント基
板への余分な半田の付着を抑制することができる部分半
田付け装置及び方法を提供すること。 【解決手段】 溶融半田Aを収容する上面が開口された
槽体1と、半田付け対象のプリント基板Bを保持すると
共に当該プリント基板Bを槽体1上部に搬送する基板搬
送手段と、プリント基板Bに対する溶融半田Aを噴流す
る半田ノズル31を槽体1の開口面に有する半田噴流手
段3と、この半田ノズル31の噴流口31a近傍から窒
素ガスCを吐出するガスノズル41を有する窒素ガス供
給手段4と、当該装置自体の動作を制御する制御部とを
備え、そして、ガスノズル41内部が槽体1内の溶融半
田Aの液面に通ずるよう、ガスノズル41の所定箇所に
熱伝達口を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部分半田付け装置
及び方法にかかり、特に、窒素ガス(Nガス)を供給
しながらプリント基板の所定箇所に備えられた電子部品
の半田付けを局所的に行う部分半田付け装置及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリント基板の所定箇所に配
置される個々の電子部品を、局所的に半田付けする部分
半田付けが行われている。これは、例えば、噴流式又は
リフロー式の半田付け装置によりプリント配線板の全面
に対する一括式半田付けを完了した後の工程で、比較的
大型の電子部品を後付けするような場合である。かかる
場合には、すでに半田付けした部位が後付け用の溶融半
田に浸されることを防止するためである。
【0003】図7乃至図11を参照して、従来例におけ
る部分半田付け装置を説明する。図7は、当該装置の概
略を示す斜視図であり、図8は、当該装置の構成を示す
断面図である。図9は、その動作を示す説明図である。
図10は、当該装置の変形例の概略を示す斜視図であ
り、図11は、その動作を示す説明図である。
【0004】図7乃至図8に示す従来例における部分半
田付け装置は、溶融半田Aを収容する上面が開口された
四角形状の槽体110と、半田付け対象のプリント基板
Bを保持すると共に搬送する基板搬送手段(図示せず)
と、プリント基板Bの所定箇所に溶融半田Aを噴流する
半田ノズル131を槽体の開口面に有する半田噴流手段
130と、当該装置自体の動作を制御する制御部(図示
せず)とを備えている。
【0005】そして、基板搬送手段は、1枚のプリント
基板Bを保持する基板ホルダ121と、各基板ホルダ1
21を駆動する駆動機構(図示せず)等とにより構成さ
れている。また、半田噴流手段130は、上述した槽体
の開口面上に設けられている半田ノズル131と、溶融
半田Aに浸されて配設されるフィン132と、このフィ
ン132を回転駆動するモータ133とにより構成され
ている。さらに、半田ノズル131には、その上部に溶
融半田Aが噴流される噴流口131aが形成されてい
る。
【0006】上記の従来例における動作を、図8、ある
いは、図9(a)〜図9(c)を参照して説明する。ま
ず、モータ133が駆動することによりフィン132が
回転し、溶融半田Aが矢印L1のように流れる。すなわ
ち、溶融半田Aは、半田ノズル131の噴流口131a
から押し出され、所定量の半田が噴流される。ここで、
かかる噴流状態は、図8又は図9(a)に示すように、
噴流口131aから表面張力により所定量上方に盛り上
がった状態である。
【0007】続いて、基板ホルダ121が駆動すること
により、当該基板ホルダ121に保持され電子部品Ba
が挿入されたプリント基板Bが下降される(図9
(a)、(b)、矢印L2参照)。そして、噴流されて
いる溶融半田Aにプリント基板Bの半田付け箇所が接触
し、当該箇所に所定量の半田が付着する(図9
(b))。その後、図9(c)、矢印L3に示すよう
に、プリント基板Bが引き上げられる。このようにし
て、適量の半田Aaにより電子部品Baがプリント基板
Aに半田付けされる。
【0008】しかし、かかる場合には、鉛フリー半田
は、酸化しやすいため、酸化された半田くず等が基板B
に付着することが多いという問題が生じていた。特に、
融点が高く、酸化し易い鉛フリー半田(例えばSn−3
Ag−0.5Cu)の半田付けにおいて顕著である。具
体的には、半田が酸化しやすいため、基板引き上げ時の
半田の切れが悪くなり、半田が隣のパターンにくっつい
てしまう半田ブリッジやツララ等の半田不良が多く発生
し、さらに、濡れ広がりが悪く、スルーホールの半田上
がりが悪くなるという不都合が生じていた。
【0009】そして、これらを改善すべく、窒素
(N)ガスを供給して当該窒素ガスの雰囲気下におい
て半田付けを行う装置が用いられている。図10に従来
例における部分半田付け装置の変形例を示す。この図に
示す部分半田付け装置は、図7に示す装置が備える構成
要素に加えて、半田ノズル131の噴流口131a近傍
から窒素ガスCを吐出するガスノズル141を有する窒
素ガス供給手段140を備えている。これにより、半田
ノズル131の噴流口131a付近の酸素濃度を低下さ
せ、溶融半田Aの酸化を抑制し、半田不良の発生を抑制
しようとするものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、以下のような不都合があった。第1
に、窒素(N)ガスの供給により半田付け部分の低酸
素濃度化されるが、かかる場合に半田の濡れ広がり具合
は改善されるものの、半田付け部の半田温度が不規則に
低下するため、やはり上述したように半田ブリッジ、ツ
ララ等の半田付け不良が発生するという不都合も生じ
る。
【0011】第2に、小さな半田ボールAbがプリント
基板Bへ付着するという不都合が生じる。これは、図1
1に示すように、半田ノズル131に対して降下(図1
1(a))された基板Bを上昇させる際に、半田付けさ
れる箇所の窒素ガス(符号C)による低酸素化により、
半田の切れが良すぎるため半田がはじけ飛び(図11
(b))、これにより半田ボールAbが基板Bに付着す
る(図11(c))というものである。
【0012】第3に、プリント基板Bに半田くずが付着
するという不都合が生じる。これは、半田付けが行われ
た後には、図11(d)に示すように、半田ノズル13
1の噴流口131a付近、すなわち、ノズル先端部には
当該噴流口131aから溢れた半田Acが付着するた
め、その後、当該噴流口131aに基板Bが降下してく
ることにより(図10(e))、当該基板Bの裏面(噴
流口131aと当接する面)に、半田付けを望まない箇
所に半田くずAcとして半田が付着する(図11(f)
というものである。
【0013】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特に、半田付け不良を抑制すると共に、プリ
ント基板への余分な半田の付着を抑制することができる
部分半田付け装置及び方法を提供することをその目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、溶
融半田を収容する上面が開口された槽体と、半田付け対
象のプリント基板を保持すると共に当該プリント基板を
槽体上部に搬送する基板搬送手段と、プリント基板に対
する溶融半田を噴流する半田ノズルを槽体の開口面に有
する半田噴流手段と、この半田ノズルの噴流口近傍から
窒素ガスを吐出するガスノズルを有する窒素ガス供給手
段と、当該装置自体の動作を制御する制御部とを備え、
そして、ガスノズル内部が槽体内の溶融半田の液面に通
ずるよう、ガスノズルの所定箇所に熱伝達口を設けた、
という構成を採っている(請求項1)。
【0015】このような構成にすることにより、ガスノ
ズルの熱伝達口から溶融された高温状態の半田の熱が窒
素ガスに伝達し、当該ガスノズルを通過する窒素ガスが
加熱される。その後、この高温化された窒素ガスが半田
ノズル付近、すなわち、半田付けが行われる箇所に供給
される。従って、窒素ガスにより半田付けを行う箇所の
雰囲気を低酸素化しつつ、当該雰囲気の高温化を図るこ
とにより、半田の温度の低下を抑制することができ、半
田付け不良の抑制を図ることができる。
【0016】また、ガスノズルの外周に、槽体内の溶融
半田に浸るよう当該槽体の内底面方向に突出する突出壁
を設けると望ましい(請求項2)。さらに、このとき、
熱伝達口を、突出壁の近傍に形成するとなお望ましい
(請求項3)。
【0017】これにより、ガスノズルの外周が溶融半田
に浸る突出壁に覆われるため、当該溶融半田の熱が外部
に漏れることなく、ガスノズルに形成された熱伝達口を
介して効率よく窒素ガスに伝達される。従って、より半
田付け箇所の雰囲気の低温化を抑制でき、さらなる半田
付け不良の抑制を図ることができる。
【0018】また、ガスノズルの所定箇所に、窒素ガス
を一時的に留める所定の容積を有するヒートボックスを
形成すると望ましい(請求項4)。そして、ヒートボッ
クスを、熱伝達口近傍に形成するとなお望ましい(請求
項5)。
【0019】これにより、溶融半田の熱がヒートボック
スに一時的に留められるため、ガスノズルを通過する窒
素ガスが均一に加熱される。さらに、窒素ガス加熱箇所
と、溶融半田との距離が短縮されるため、より効率よく
窒素ガスの高温化を図ることができる。従って、さらな
る半田付け不良の抑制を図ることができる。
【0020】また、制御部が、半田噴流手段の動作を制
御してプリント基板に対する溶融半田の噴流を行う前に
実行する機能として、半田ノズルの噴流口から溶融半田
を所定量噴流させる前噴流機能と、この前噴流機能の実
行後に半田ノズルの噴流口付近の溶融半田の液面を当該
噴流口よりも下方に下げる液面引き下げ機能とを備える
と望ましい(請求項6)。
【0021】これにより、まず、半田付け用の溶融半田
の噴流が行われる前に、半田ノズルの噴流口から溢れる
よう溶融半田が噴流される。このとき、半田ノズルの先
端部に付着している半田のかす等が噴流口から溢れる半
田にて押し流される。続いて、半田ノズルの噴流口より
も当該ノズル内の半田の液面が下げられる。このとき、
先の噴流にて半田ノズルの先端部に付着した半田は、溶
融半田の表面張力によりノズル内部に引き込まれる。そ
の後、半田の通常の噴流が行われ、基板が降下されるこ
とにより、半田付けが行われる。
【0022】従って、半田ノズルの先端部に半田のかす
等が付着されることが抑制されるため、当該ノズル先端
部から基板に半田かすが付着するという当該基板に余分
な半田の付着が抑制され、基板の品質の向上を図ること
ができる。
【0023】また、制御部が、半田噴流手段の動作を制
御してプリント基板に対する溶融半田の噴流を行った後
に実行する機能として、基板搬送手段の動作を制御して
プリント基板を半田ノズルに対して上方に引き上げる基
板引き上げ機能と、この基板引き上げ機能の実行時に窒
素ガス供給手段の動作を制御して窒素ガスの供給を停止
する窒素ガス供給停止機能とを備えると望ましい(請求
項7)。
【0024】これにより、基板が半田ノズルの噴流口付
近にまで降下されて半田付けがされた後に、当該基板が
引き上げられる際に、窒素ガスの供給が停止される。従
って、当該基板引き上げ時の雰囲気は、酸素濃度が増加
し、そして、当該溶融半田は適度に酸化されてその表面
に酸化膜が形成される。その結果、基板の上昇に伴う半
田の飛び散りが抑制され、当該基板への半田ボールの付
着を抑制でき、基板の品質の向上を図ることができる。
【0025】また、基板搬送手段の槽体の内底面に対向
する側の所定箇所に、当該槽体の内底面方向に向かって
突出する突出部材を設け、この突出部材の長さを、基板
搬送手段が槽体の開口面に対して平行に移動する際に当
該突出部材の先端部が半田ノズルの噴流口に当接する長
さに形成すると望ましい(請求項8)。
【0026】これにより、基板搬送手段が槽体の開口面
上を移動する際に、当該基板搬送手段に設けられた突出
部材が半田ノズルの先端部に当接する。従って、突出部
材にて、半田ノズルの噴流口付近の溶融半田に形成され
た酸化膜等が掻き取られるため、その後の半田付けにお
ける半田不良の抑制を図ることができる。
【0027】さらに、本発明では、溶融半田を収容する
槽体の開口面に備えられた半田ノズルの噴流口近傍から
窒素ガスを吐出し続ける窒素ガス供給工程と、プリント
基板に対する所定量の溶融半田を噴流する半田噴流工程
と、半田ノズルの噴流口付近に上方からプリント基板を
移動する基板移動工程と、プリント基板を半田ノズルか
ら引き上げて搬送する基板引き上げ工程とを備え、そし
て、窒素ガス噴流工程に前後して、半田ノズルの噴流口
から溶融半田を所定量噴流させる前噴流工程を備えると
共に、半田噴流工程の前に、半田ノズルの噴流口付近の
溶融半田の液面を当該噴流口よりも下方に下げる液面引
き下げ工程とを備えた、という構成を採っている部分半
田付け方法をも提供している(請求項9)。
【0028】そして、基板移動工程と基板引き上げ工程
との間に、吐出し続けている窒素ガスの供給を停止する
窒素ガス供給停止工程を備えると望ましい(請求項1
0)。このような構成にしても、上述と同様の作用・効
果を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】〈第1の実施形態〉以下、本発明
の第1の実施形態を、図1乃至図3を参照して説明す
る。図1は、本実施形態における装置の構成を示す斜視
図である。図2は、その断面図である。
【0030】本実施形態における部分半田付け装置は、
溶融半田Aを収容する上面が開口された槽体1と、半田
付け対象のプリント基板Bを保持すると共に当該プリン
ト基板Bを槽体1上部に搬送する基板搬送手段(図示せ
ず)と、プリント基板Bに対する溶融半田Aを噴流する
半田ノズル31を槽体1の開口面に有する半田噴流手段
3と、この半田ノズル31の噴流口31a近傍から窒素
ガスCを吐出するガスノズル41を有する窒素ガス供給
手段4と、当該装置自体の動作を制御する制御部(図示
せず)とを備えている。以下、これを詳述する。
【0031】(槽体)槽体1は、加熱されて溶融した半
田Aを収容する容器である。従って、この槽体1には、
図1に示すように、その上面に開口面を有していて、所
定の深さの断面コ字状の半田収容凹部11が形成されて
いる。また、この半田収容凹部11には、後述する半田
ノズル31を槽体1の開口面付近に支持するノズル支持
壁12が、槽体1内底面から上方に向かって開口面付近
にまで突出して備えられている。このノズル支持壁12
は、半田収容凹部11の内部でさらに溶融半田Aを囲う
よう形成されている。すなわち、半田収容凹部11の内
部には、さらに、ノズル支持壁12により略正方形の囲
いが形成されている。
【0032】さらに、槽体1の内底面の所定箇所には、
後述するフィン32が収容される内部が空洞の箱体であ
るフィンボックス13が形成されている。このフィンボ
ックス13は、上記ノズル支持壁12の所定箇所を所定
の一面として形成されている。そして、このノズル支持
壁12でもあるフィンボックス13の一面には、貫通孔
が形成されている。また、これに伴い、フィンボックス
13の他の一面にも貫通孔が形成されている。これによ
り、フィン32が回転駆動することにより、図2の矢印
A1に示すように、他の一面の貫通孔からフィンボック
ス13内に溶融半田Aが流入し、ノズル支持壁12でも
ある一面の貫通孔から当該ボックス13内の溶融半田A
が押し出されて、半田ノズル31の下部に流出する。
【0033】(基板搬送手段)基板搬送手段(図示せ
ず)は、プリント基板Bの半田付け箇所が後述する半田
ノズル31の位置に対応するよう、当該基板Bを搬送す
るものである。この基板搬送手段は、プリント基板Bを
保持する基板ホルダ21と、この基板ホルダ21を搬送
する搬送機構(図示せず)と、当該搬送機構を駆動する
駆動機構(図示せず)などにより構成されている。これ
により、基板ホルダ21に保持されたプリント基板B
は、後述するように、槽体1上を開口面に沿って平面移
動、あるいは、開口面に対して垂直移動できるようにな
っている。
【0034】また、上記基板ホルダ21の所定箇所に
は、当該槽体1の内底面方向に向かって突出する突出部
材22が設けられている。具体的には、この突出部材2
2は、槽体1の内底面に対向する側、すなわち、基板ホ
ルダ21の下面側(プリント基板Bの下面側)であっ
て、プリント基板Bの搬送される方向の先端側に備えら
れている。従って、図2においては、基板ホルダ21が
当該図2の右側に搬送されるようになっている。
【0035】この突出部材22は、さらに、その長さ
が、基板ホルダ21が槽体1の上部を移動する際に(図
2でいう左右方向)、当該突出部材22の先端部が半田
ノズル31の先端部(噴流口31a)に当接する長さに
形成されている。但し、この突出部材22の長さは、当
該半田ノズル31に当接する長さよりも短く形成されて
いてもよい。かかる場合には、半田ノズル31の噴流口
31aから表面張力によって盛り上がる溶融半田Aの表
面に当接する程度の長さであればよい。
【0036】(半田噴流手段)半田噴流手段3は、上述
した溶融半田Aをプリント基板Bの半田付け箇所に噴流
する半田ノズル31と、この半田ノズル31の噴流口3
1aに溶融半田Aを押し出すフィン32と、このフィン
32を回転駆動するモータ33とにより構成されてい
る。
【0037】モータ33は、上述した槽体1の所定箇所
に備えられていて、このモータ33から所定の軸部材等
を介して回転力が付勢されてフィン32が回転する。フ
ィン32は、上述したように槽体1のフィンボックス1
3内に格納されている(図2参照)。
【0038】半田ノズル31は、上述したノズル支持壁
12の上部に支持されて、槽体1の開口面付近に配設さ
れる。この半田ノズル31は、ノズル支持壁12にて囲
まれた箇所の上部を覆う板状の部材にて形成されてい
る。そして、この所定箇所に当該板状部材から上方に突
出した断面長方形の中空の柱が形成されていて、上端が
溶融半田Aの噴流口31aとなっている。すなわち、噴
流口31aは、半田ノズル31の下面側、すなわち、溶
融半田Aに通ずるよう形成されている。また、この噴流
口31aは、プリント基板Bに部分的に半田付けされる
電子部品Baに対応して、複数形成されている。ここ
で、半田ノズル31の噴流口31aは、上記の形状に限
定されるものではない。
【0039】(窒素ガス供給手段)窒素ガス供給手段4
は、プリント基板Bの半田付けを行う箇所に窒素
(N)ガスCを供給し、当該半田付け箇所の雰囲気を
低酸素化するものである。この窒素ガス供給手段4は、
ガスノズル41と、配管42と、ガス弁43などによ
り、構成されている。
【0040】ガスノズル41は、上述した半田ノズル3
1の板状の箇所のさらに上部を覆う板状の部材にて形成
されている。そして、このガスノズル41の外周には、
半田ノズル31の外周を覆い、かつ、槽体1内の溶融半
田Aに浸るよう当該槽体1の内底面方向に突出する突出
壁(ヒートスカート)41bが設けられている。すなわ
ち、ガスノズル41は、半田ノズル31より一回り大き
く、当該半田ノズル31の上部に覆い被さる蓋状の部材
である。
【0041】そして、このガスノズル41は、半田ノズ
ル31の上部に、当該半田ノズル31に対して所定の間
隔を設けて配設されている。この各ノズル31,41間
に形成された間隙(以下、ガス流入部44という)に
は、配管44等を介して流入してきた窒素ガスCが流れ
るようになっている。ここで、本実施形態では、各ノズ
ル31,41の間隙であるガス流入部44を、ガスノズ
ル41の内部として見ることとする。
【0042】また、ヒートスカート41bは、半田ノズ
ル31の外周から所定の間隔を設けて形成されているた
め、ガス流入部44は、半田ノズル31の外周付近にて
槽体1内の溶融半田Aの液面に通じるようになっている
(熱伝達口45)。従って、この熱伝達口45から溶融
半田Aの熱が窒素ガスCに伝達するようになっている。
【0043】ここで、本実施形態においては、上記窒素
ガスCがガスノズル41と半田ノズル31との間隙(ガ
ス流入部44)を流れるため、当該間隙が溶融半田Aの
液面に通ずるよう、各ノズル31,41を形成すること
により熱伝達口45を形成したが、必ずしも上記のよう
な形状に限定されない。例えば、ガスノズル41が上底
及び下底を有する構造であって、その内部を窒素ガスC
が流れる場合には、当該ガスノズル41の下底の所定箇
所に溶融半田Aに通ずる所定の大きさの孔から成る切除
部(熱伝達口45)を形成することで、上述と同様に作
用する。すなわち、ガスノズル41の所定箇所に形成さ
れる切除部は、上述したヒートスカート41bと半田ノ
ズル31の外縁との間に形成された熱伝達口45と同様
の機能を有する。
【0044】また、ガスノズル41の上面であって、ヒ
ートスカート41bの上部付近には、ガス流入部44内
の窒素ガスCを一時的に留める所定の容量を有するヒー
トボックス41cが形成されている。このヒートボック
ス41cは、ガスノズル41の上面が凸状に突出してい
て、その内部が空洞となっている。そして、本実施形態
においては、ヒートボックス41cは、略正方形状のガ
スノズル41の辺に沿って配設され、その形状は直方体
に形成されている。このヒートボックス41cは、図1
を参照すると2つ設けられているが、この数量に限定さ
れるものではなく、さらに、上記形状に限定されるもの
ではない。
【0045】また、このヒートボックス41cの側面の
上側に、配管42が接続されていて、当該接続箇所から
窒素ガスCが当該ボックス41cに流入される。そし
て、後述するガス吹出口41aに通ずる通路が、ヒート
ボックス41cの下側に形成されている。このため、配
管42から流入方向とガス吹出口41aへの流出方向が
同一直線上にないため、当該窒素ガスCがスムーズにガ
ス吹出口41aに流れることが抑制されるため、ヒート
ボックス41cに留まりやすくなる。従って、より窒素
ガスCの高温化を図ることができる。
【0046】さらに、ガスノズル41の上面の所定箇所
には、半田ノズル31の噴流口31aに対応してガス吹
出口41aが形成されている。このガス吹出口41a
は、半田ノズル31の噴流口31aとほぼ同一の形状に
て形成されており、当該噴流口31aよりも一回り大き
く形成されている。従って、溶融半田Aの噴流口31a
の外周にガス吹出口41aが形成されている。
【0047】これにより、まず、図示しない窒素ガス供
給源から矢印A3に示すように窒素ガスCが、ガス弁4
3が開くことにより配管42を通り(矢印A4)、ヒー
トボックス41cへと流入する。このとき、ヒートボッ
クス41c近傍には、ガス流入部44が溶融半田Aに通
ずる熱伝達口45が形成されていて、さらに、この熱伝
達口45はヒートスカート41bにより外気からは遮ら
れている。従って、ヒートボックス41c内に一時的に
留められた窒素ガスCには、熱伝達口45からの高温で
ある溶融半田Aの熱が伝達し、当該窒素ガスCは高温化
される。その後、さらに窒素ガスCが供給されることに
より、ガス吹出口41aから窒素ガスCが排出される。
【0048】(制御部)制御部(図示せず)は、所定の
演算処理能力を有するCPUにより形成されていて、上
述した基板搬送手段、半田噴流手段、窒素ガス供給手段
等の動作を制御するものである。従って、上記各手段等
は、制御部からの電気的信号に基づいて作動するよう構
成されている。
【0049】(動作)次に、第1の実施形態における動
作について、図2乃至図3を参照して説明する。図3
は、本実施形態における基板搬送手段(基板ホルダ2
1)の動作を示す説明図である。
【0050】まず、基板搬送手段である基板ホルダ21
に、電子部品Baが挿入されたプリント基板Bが保持さ
れ、当該基板Bが図3(a)の位置に待機される。続い
て、オペレータからの操作等に基づいて制御部より発せ
られる半田付けスタート信号により、ガス弁43が開
き、窒素ガスCが配管42を通る。そして、窒素ガスC
は、ヒートボックス41cを介してガス吹出口41aか
ら吐出される。このとき、上述したように、ガス吹出口
41aから吹き出される窒素ガスCは、高温化されてい
る。また、当該ガスの流量は、1分当たり30リットル
であるため、窒素ガスCは、ガス吹出口41a、すなわ
ち、半田ノズル31の噴流口31a付近に漂う程度の量
である。従って、当該半田ノズル31の噴流口31aの
雰囲気は、高温、かつ、低酸素状態となり、半田の酸
化、あるいは、温度低下による半田付け不良を抑制する
ことができる。
【0051】続いて、図3(b)の矢印A6に示すよう
に(図3の右方向)基板ホルダ21が移動する。これに
伴い、基板ホルダ21に設けられた突出部材(半田酸化
膜除去ワイパ)22の先端部が、半田ノズル31の上端
部、すなわち、噴流口31a付近を移動する。このと
き、半田ノズル31の噴流口31aには、溶融半田Aが
表面張力により盛り上がっているため、当該溶融半田A
の表面に酸化膜が形成されている場合が生じる。従っ
て、上記突出部材22は溶融半田Aの酸化膜を掻き取り
つつ移動されることとなる。その後、基板ホルダ21
は、図3(c)に示すよう、部分半田付けを行う電子部
品Baの位置に半田ノズル31の噴流口31aが対応す
る位置に来るまで移動する。
【0052】続いて、モータ31が駆動すると共にフィ
ン32が回転し、溶融半田Aが図2の矢印A7に示すよ
うに、噴流口31aより噴流される。このとき、噴流口
31a付近には、溶融半田Aが盛り上がった状態になっ
ている。続いて、図3(d)に示すように、基板ホルダ
21が降下する。これにより、プリント基板Bの半田付
け箇所が噴流口31aに当接することとなり、当該半田
付け箇所に溶融半田Aが付着する。そして、基板ホルダ
21の降下時には、プリント基板Bの下降と共に半田付
け箇所が大気と遮断されていくので、半田付け箇所の酸
素濃度は急激に低下される。従って、上述したように、
低酸素状態で電子部品Baとプリント基板Bは半田付け
される。
【0053】続いて、基板ホルダ21が上昇することに
より、所定量の半田が電子部品Baと基板Bとに付着さ
れ、半田付けが終了する。
【0054】このようにすることにより、窒素(N
ガスが溶融半田Aの酸化を抑制するため、半田の濡れ広
がりが良くなり、スルーホール基板の半田上がりが改善
される。
【0055】〈第2の実施形態〉以下、本発明の第2の
実施形態を、図4乃至図6を参照して説明する。図4
は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。図
5は、本実施形態における半田ノズル31の噴流口31
a付近の動作を説明する説明図である。図6は、本実施
形態における噴流口31aの形状を示す斜視図である。
【0056】(構成)第2の実施形態における部分半田
付け装置は、上述した第1の実施形態における装置と、
ほぼ同一の構成要素を備えている。そして、当該実施形
態では、さらに、制御部(図示せず)が、以下のような
機能を備えている。
【0057】すなわち、本実施形態における制御部は、
半田噴流手段3の動作を制御してプリント基板Bに対す
る溶融半田Aの噴流を行う前に実行する機能として、半
田ノズル31の噴流口31aから溶融半田Aを所定量噴
流させる前噴流機能と、この前噴流機能の実行後に半田
ノズル31の噴流口31a付近の溶融半田Aの液面を当
該噴流口31aよりも下方に下げる液面引き下げ機能と
を備えている。また、半田噴流手段3の動作を制御して
プリント基板Bに対する溶融半田Aの噴流を行った後に
実行する機能として、基板搬送手段の動作を制御してプ
リント基板Bを半田ノズル31に対して上方に引き上げ
る基板引き上げ機能と、この基板引き上げ機能の実行時
に窒素ガス供給手段4の動作を制御して窒素ガスCの供
給を停止する窒素ガス供給停止機能とを備えている。
【0058】前噴流機能は、半田ノズル31の噴流口3
1aから、溶融半田Aが溢れる程度に、モータ33の回
転等を制御して当該溶融半田Aを噴流する。この前噴流
機能により、これ以前に行われた噴流や半田付けにおい
て噴流口31aの上端部に付着した半田を、溢れ出る溶
融半田Aにて押し流すことができる。すなわち、噴流口
31aに付着している酸化された半田のかすを槽体1内
に押し流す。
【0059】液面引き下げ機能は、上記前噴射機能作動
後に、一旦、噴流口31a付近の溶融半田Aの液面を、
当該噴流口31a上端部よりも低く引き下げる。これ
は、フィン32を上述した噴流動作時の回転に対して逆
回転させることにより行う。この液面引き下げ機能によ
り、噴流口31aの上端部に付着している半田は、液面
が引き下げられる溶融半田に引っ張られて、半田ノズル
31の内部に引き込まれる。これにより、噴流口31a
の上端部に半田のかす等が付着することが抑制される。
【0060】基板引き上げ機能は、プリント基板Bを半
田ノズル31に対して降下させ、半田付けを行った後
に、当該プリント基板Bを半田ノズル31から引き離す
よう引き上げる。
【0061】窒素ガス供給停止機能は、上記基板引き上
げ機能にてプリント基板Bを半田ノズル31から引き離
す際に、すなわち、溶融半田Aに半田付け箇所が浸って
いる状態から引き上げる際に、窒素ガスCの供給を停止
する。窒素ガスCの供給の停止は、ガス弁43を閉める
ことにより行う。この窒素ガス供給停止機能は、プリン
ト基板Bが引き上げられる前に行われる。但し、この機
能は、プリント基板Bが引き上げられる前に実行される
ことに限定されない。当該プリント基板Bが引き上げら
れると同時に実行されてもよい。そして、この機能によ
り、プリント基板Bが引き上げられる際の半田付け箇所
の雰囲気は、窒素ガスC供給時よりも酸素濃度が高くな
る。従って、溶融半田Aの表面に酸化膜が形成されやす
くなり、基板引き上げ時に半田がはじけ飛ぶことが抑制
される。
【0062】また、本実施形態においては、図6に示す
ように、半田ノズル31の噴流口31aの上端部であっ
て、当該噴流口31aを形成する一辺に、所定の凹部3
1bが形成されている。この凹部31bは、当該上端部
から所定の深さを有している。そして、この凹部31b
からは、矢印A21に示すように溶融半田Aが流れるよ
うになっている。
【0063】(動作)次に、第2の実施形態における動
作を説明する。
【0064】まず、第1の実施形態と同様に、基板ホル
ダ21に保持された半田付け対象であるプリント基板B
が、図3(a)の位置に待機される。続いて、半田付け
スタート信号により、モータ33が駆動し、フィン32
が回転し、そして、溶融半田Aが半田ノズル31の噴流
口31aから噴流される(ステップS1、前噴流工
程)。このときの噴流量は、半田ノズル31の噴流口3
1aから溶融半田Aが溢れる程度の強めの噴流である
(図5(a)参照、矢印A11)。すなわち、この噴流
は、前噴流機能による噴流である。従って、この噴流に
より、噴流口31aの上端部に付着している半田のかす
等が、噴流される溶融半田Aにて押し流される。
【0065】続いて、上記モータ33の回転と前後し
て、ガス弁43が開き、窒素ガスCが配管42を通り、
ヒートボックス41cを介してガス吹出ロ41aより高
温化された当該窒素ガスCが供給され始める(ステップ
S2、窒素ガス供給工程)。
【0066】続いて、第1に実施形態において述べたよ
うに、基板ホルダ21が移動することにより、当該基板
ホルダ21に設けられた半田酸化膜除去ワイパ22によ
って、噴流口31a付近の溶融半田Aの表面に形成され
る酸化膜が掻き取られる。
【0067】その後、フィン32が逆回転し、噴流口3
1a付近の溶融半田Aが半田ノズル31内部に吸い寄せ
られ(図5(b)参照、矢印A12)、当該噴流口31
aの液面が低下される(ステップS3、液面引き下げ工
程)。これにより、上記前噴流工程にて噴流口31a上
端部に移動された溶融半田Aは、半田ノズル31内部に
吸い寄せられる半田と共に、吸い寄せられる。従って、
噴流口31aの上端部に半田が付着されることが抑制さ
れ、プリント基板Bへの余分な半田の付着が抑制され
る。
【0068】続いて、プリント基板Bに対する溶融半田
Aの噴流が行われる(ステップS4、半田噴流工程)。
この噴流は、半田ノズル31の縁、すなわち、噴流口3
1aの上端部に半田がのらない程度とする(図5(c)
参照、矢印A13)。但し、噴流口31aに形成された
凹部31bからは溶融半田Aが流れ出る程度の噴流であ
る。この凹部31bから半田を流すことで、複数ある噴
流口31aのそれぞれから噴流する半田の温度の均一化
を図ることができる。
【0069】続いて、第1の実施形態と同様に、プリン
ト基板Bの位置が半田ノズル31付近にまで下降され
(矢印A14)、低酸素の雰囲気にて半田付けが行われ
る(ステップS5、基板移動工程、図5(d)参照)。
【0070】続いて、ガス弁43が閉じられ、窒素ガス
Cの供給が停止される(ステップS6、窒素ガス供給停
止工程)。そして、その後、基板Bが引き上げられる
(ステップS7、基板引き上げ工程、図5(e)参照、
矢印A15)。これにより、基板引き上げ時の噴流口3
1aの雰囲気の酸素濃度が上昇する。従って、従来技術
においては、半田の濡れ広がりを改善するために低酸素
濃度化にて基板Bを引き上げていたので、半田の切れが
良くなり過ぎて半田がはじけて半田ボールが発生し、基
板に付着するという問題が生じていたが、かかる制御に
より、半田表面にわずかな酸化膜が生成され、半田の表
面張力が低下し半田のはじけが減少し、基板への半田ボ
ール付着の抑制を図ることができる。但し、この状態で
も大気より酸素濃度は低いため、半田ブリッジ、ツララ
は防止される。このとき、窒素ガスCの止めるタイミン
グは、制御部のタイマー機能により制御される。そし
て、そのタイミング等は、あらかじめ実験等から定めら
れて、当該制御部に設定されている。さらに、これによ
り、窒素ガスCの消費量も減少をも図ることができる。
【0071】このようにすることにより、噴流口31a
の上端部に半田かす等の付着が抑制されるため、当該噴
流口31に当接する基板Bに当該半田かす等の付着が抑
制される。さらに、高温化された窒素ガスCの雰囲気下
にて半田付けを行うことができるため、上述したように
半田不良を抑制しつつ、基板Bを半田から引き離す際に
酸素濃度を高めることにより、半田が飛び散ることを抑
制し、当該基板Bに半田ボール等の付着の軽減を図るこ
とができる。
【0072】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによると、窒素ガスを吐出するガスノズル
に溶融半田の液面に通ずる熱伝達口を形成したので、こ
の熱伝達口から溶融半田の熱が窒素ガスに伝達し、当該
熱により高温化された窒素ガスが半田付けを行う箇所に
吐出されるため、低酸素、かつ、高温状態である雰囲気
下にて半田付けを行うことができ、溶融半田の酸化、及
び、温度低下を抑制し、半田不良の発生を抑制すること
ができる、という従来にない優れた効果を有する。
【0073】このとき、窒素ガスを加熱する加熱装置等
を設ける必要がなく、単純な構成にて上述のように窒素
ガスを高温化することができるため、当該装置の複雑化
を抑制でき、低コスト化を図ることができる。
【0074】また、ガスノズルに、窒素ガスを一時的に
留めるヒートボックスを設けた場合には、窒素ガスがヒ
ートボックス内に留められている間、当該窒素ガスに溶
融半田からの熱が伝達するため、より効率よく窒素ガス
の高温化を図ることができると共に、均一に高温化を図
ることができ、半田付け雰囲気の安定化、そして、半田
付け不良の抑制を図ることができる。
【0075】さらに、ガスノズルの外周にヒートスカー
トを設けた場合には、当該ヒートスカート内部に位置す
る溶融半田の熱が外部に漏れることが抑制されるため、
当該熱が効率よく熱伝達口に伝達され、窒素ガスのさら
なる安定した高温化を図ることができる。
【0076】また、半田ノズルからの溶融半田の噴流量
制御を行った場合には、半田ノズルの縁への半田くずの
付着が抑制され、半田付けを行うべく半田ノズルに当接
するプリント基板への半田くずの付着を抑制することが
できる、という優れた効果を有する。
【0077】さらに、半田付けを行っているプリント基
板を半田ノズルから引き離す際に、窒素ガスの供給を停
止した場合には、半田付け箇所の酸素濃度が上昇し、適
度な酸素濃度となるため、当該基板を引き離す際に溶融
半田が飛び散ることが抑制され、当該基板への半田ボー
ルの付着を抑制することができると共に、窒素ガスの消
費量の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における装置全体の概
略を示す斜視図である。
【図2】図1に開示した装置の構成を示す断面図であ
る。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態における動作
を説明する説明図であり、図3(a)〜図3(e)は、
その各動作の状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態における動作を示すフ
ローチャートである。
【図5】図5は、第2の実施形態における半田ノズルの
噴流口付近の動作を説明する説明図であり、図5(a)
〜図5(e)は、その各動作の状態を示す断面図であ
る。
【図6】第2の実施形態における半田ノズルの噴流口の
形状を示す斜視図である。
【図7】従来例における部分半田付け装置の概略を示す
斜視図である。
【図8】図7に開示した従来例における装置の構成を示
す断面図である。
【図9】図9は、図8に開示した従来例における装置の
動作を示す説明図であり、図10(a)乃至図10
(c)は、各段階における半田ノズル付近の様子を示す
断面図である。
【図10】従来例における部分半田付け装置の変形例の
概略を示す斜視図である。
【図11】図11は、図10に開示した従来例における
装置の動作を示す説明図であり、図11(a)乃至図1
1(f)は、各段階における半田ノズル付近の様子を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 槽体 3 半田噴流手段 4 窒素ガス供給手段 11 半田収容凹部 12 ノズル支持壁 21 基板ホルダ 22 突出部材(半田酸化膜除去ワイパ) 31 半田ノズル 41 ガスノズル 44 ガス流入部 45 熱伝達口 31a 噴流口 41a ガス吹出口 41b 突出壁(ヒートスカート) 41c ヒートボックス A 溶融半田 B プリント基板 C 窒素(N)ガス
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 1/08 320 B23K 1/08 320Z 31/02 310 31/02 310B Fターム(参考) 4E080 AA01 AB03 CA02 DB04 5E319 AA02 AA07 AB01 AC01 CC25 CC28 CD37 CD39 GG03 GG05 GG15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融半田を収容する上面が開口された槽
    体と、半田付け対象のプリント基板を保持すると共に当
    該プリント基板を前記槽体上部に搬送する基板搬送手段
    と、前記プリント基板に対する前記溶融半田を噴流する
    半田ノズルを前記槽体の開口面に有する半田噴流手段
    と、この半田ノズルの噴流口近傍から窒素ガスを吐出す
    るガスノズルを有する窒素ガス供給手段と、当該装置自
    体の動作を制御する制御部とを備えた部分半田付け装置
    において、 前記ガスノズル内部が前記槽体内の溶融半田の液面に通
    ずるよう、前記ガスノズルの所定箇所に熱伝達口を設け
    たことを特徴とする部分半田付け装置。
  2. 【請求項2】 前記ガスノズルの外周に、前記槽体内の
    溶融半田に浸るよう当該槽体の内底面方向に突出する突
    出壁を設けたことを特徴とする請求項1記載の部分半田
    付け装置。
  3. 【請求項3】 前記熱伝達口を、前記突出壁の近傍に形
    成したことを特徴とする請求項2記載の部分半田付け装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ガスノズルの所定箇所に、前記窒素
    ガスを一時的に留める所定の容積を有するヒートボック
    スを形成したことを特徴とする請求項1,2又は3記載
    の部分半田付け装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒートボックスを、前記熱伝達口近
    傍に形成したことを特徴とする請求項4記載の部分半田
    付け装置。
  6. 【請求項6】 前記制御部が、前記半田噴流手段の動作
    を制御して前記プリント基板に対する前記溶融半田の噴
    流を行う前に実行する機能として、前記半田ノズルの噴
    流口から前記溶融半田を所定量噴流させる前噴流機能
    と、この前噴流機能の実行後に前記半田ノズルの噴流口
    付近の前記溶融半田の液面を当該噴流口よりも下方に下
    げる液面引き下げ機能とを備えたことを特徴とする請求
    項1,2,3,4又は5記載の部分半田付け装置。
  7. 【請求項7】 前記制御部が、前記半田噴流手段の動作
    を制御して前記プリント基板に対する前記溶融半田の噴
    流を行った後に実行する機能として、前記基板搬送手段
    の動作を制御して前記プリント基板を前記半田ノズルに
    対して上方に引き上げる基板引き上げ機能と、この基板
    引き上げ機能の実行時に前記窒素ガス供給手段の動作を
    制御して窒素ガスの供給を停止する窒素ガス供給停止機
    能とを備えたことを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5又は6記載の部分半田付け装置。
  8. 【請求項8】 前記基板搬送手段の前記槽体の内底面に
    対向する側の所定箇所に、当該槽体の内底面方向に向か
    って突出する突出部材を設け、この突出部材の長さを、
    前記基板搬送手段が前記槽体の開口面に対して平行に移
    動する際に当該突出部材の先端部が前記半田ノズルの噴
    流口に当接する長さに形成したことを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5,6又は7記載の部分半田付け装
    置。
  9. 【請求項9】 溶融半田を収容する槽体の開口面に備え
    られた半田ノズルの噴流口近傍から窒素ガスを吐出し続
    ける窒素ガス供給工程と、前記プリント基板に対する所
    定量の溶融半田を噴流する半田噴流工程と、前記半田ノ
    ズルの噴流口付近に上方から前記プリント基板を移動す
    る基板移動工程と、前記プリント基板を半田ノズルから
    引き上げて搬送する基板引き上げ工程とを備えた部分半
    田付け方法において、 前記窒素ガス噴流工程に前後して、前記半田ノズルの噴
    流口から前記溶融半田を所定量噴流させる前噴流工程を
    備えると共に、前記半田噴流工程の前に、前記半田ノズ
    ルの噴流口付近の前記溶融半田の液面を当該噴流口より
    も下方に下げる液面引き下げ工程とを備えたことを特徴
    とする部分半田付け方法。
  10. 【請求項10】 前記基板移動工程と前記基板引き上げ
    工程との間に、前記吐出し続けている窒素ガスの供給を
    停止する窒素ガス供給停止工程を備えたことを特徴とす
    る請求項9記載の部分半田付け方法。
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