JP2002305000A - 高分子電解質型燃料電池およびその製造方法 - Google Patents

高分子電解質型燃料電池およびその製造方法

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JP2002305000A
JP2002305000A JP2001105210A JP2001105210A JP2002305000A JP 2002305000 A JP2002305000 A JP 2002305000A JP 2001105210 A JP2001105210 A JP 2001105210A JP 2001105210 A JP2001105210 A JP 2001105210A JP 2002305000 A JP2002305000 A JP 2002305000A
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catalyst
carbon particles
particles
polymer electrolyte
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Yasuo Takebe
安男 武部
Masato Hosaka
正人 保坂
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子電解質型燃料電池の電極の触媒層を改
良する。触媒金属を微粒子状で導電性炭素粒子に担持さ
せ、触媒金属の比表面積を上げ、性能を向上することを
目的とする。 【解決手段】 導電性炭素粒子と触媒貴金属との間に貴
金属に配位可能な官能基を存在させることで貴金属と導
電性炭素粒子との相互作用を増大させるとともに貴金属
の比表面積を増大させる。触媒金属に配位可能な官能基
を有する化合物を導電性炭素粒子表面または触媒金属粒
子に結合させ、その後に導電性炭素粒子に触媒粒子を担
持させることによって、触媒を担持した導電性炭素粒子
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質型燃
料電池に関し、特にその構成要素である電極とその製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子電解質型燃料電池の構成要素であ
る電極において、化学反応を促進させるための触媒とし
ては、白金等の貴金属が用いられている。高分子電解質
型燃料電池の製造コストを下げるためには、触媒の貴金
属の使用量を減らすことが不可欠である。発電性能を維
持しながら貴金属の使用量を減らすために、貴金属を微
細な粒子状にして、アセチレンブラックなどの導電性炭
素粒子の表面に担持し、有効に働く貴金属の比表面積を
上げるという方法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、貴金属を微細な粒子状にしても、導電性炭素
粒子の表面に担持する時に貴金属粒子同士が凝集し、貴
金属の比表面積を上げられないという問題がある。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するもので、
導電性炭素粒子と貴金属との相互作用を増大させること
により、貴金属を微粒子のままで炭素表面に担持し、貴
金属の比表面積を上げることで、貴金属の使用量を減ら
しても充分な発電効率を有する高分子電解質型燃料電池
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明の高分子電解質型燃料電池は、水素イオン伝
導性高分子電解質膜、および前記水素イオン伝導性高分
子電解質膜を挟む一対の電極を具備した燃料電池におい
て、前記電極は前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に
接触する触媒層を具備し、前記触媒層は水素イオン伝導
性高分子電解質、および触媒金属を担持した導電性炭素
粒子を含み、前記導電性炭素粒子は、炭素表面に触媒金
属に配位可能な官能基を有することを特徴とする。
【0006】触媒金属を担持した導電性炭素粒子は、炭
素表面の官能基と触媒金属が配位結合によって結合して
いることが有効である。また、触媒金属に配位可能な官
能基が、ビニル基またはカルボニル基であることが望ま
しい。さらに、触媒金属が白金または白金を含む合金で
あることが望ましい。
【0007】本発明は、触媒金属に配位可能な官能基を
有する化合物を導電性炭素粒子表面に結合して、前記導
電性炭素粒子表面に触媒金属に配位可能な官能基を形成
した後、前記導電性炭素粒子に触媒粒子を担持すること
を特徴とする高分子電解質型燃料電池の製造方法を提供
する。また、本発明は、触媒金属に配位可能な官能基を
有する化合物を触媒粒子に接触させて触媒粒子表面に前
記官能基を結合した後、前記触媒粒子を導電性炭素粒子
に接触させて前記導電性炭素粒子に触媒粒子を担持する
ことを特徴とする高分子電解質型燃料電池の製造方法を
提供する。
【0008】上記において、触媒金属に配位可能な官能
基が、ビニル基またはカルボニル基であることが望まし
い。触媒金属に配位可能な官能基を有する化合物が、ビ
ニル基またはカルボニル基を有するシラン化合物である
ことが望ましい。さらに、触媒金属が白金または白金を
含む合金であることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】貴金属の比表面積を上げるために
は、導電性炭素粒子と貴金属との相互作用を増大させ、
貴金属の担持時の凝集を抑え、貴金属を微粒子のままで
炭素表面に担持する必要がある。導電性炭素粒子と貴金
属との相互作用を増大させるための本発明の第1の方法
は、あらかじめ導電性炭素粒子表面に貴金属と相互作用
する官能基を修飾しておき、その導電性炭素粒子に貴金
属を担持する方法である。
【0010】貴金属と相互作用する官能基としては、そ
の貴金属に配位結合できる官能基が挙げられる。貴金属
が白金または白金を含む合金の場合、貴金属に配位可能
な官能基としては、ビニル基やカルボニル基が挙げられ
る。これは、白金―ジビニルテトラメチルジシロキシサ
ン錯体や、白金―オクタナール錯体等のビニル基やカル
ボニル基が配位子となった錯体が存在することから、ビ
ニル基やカルボニル基に白金への配位能力があることが
分かる。
【0011】上記のような白金に配位可能な官能基で導
電性炭素粒子表面を修飾するには、上記の官能基を有す
るシランカップリング剤を導電性炭素粒子と反応させ、
上記官能基を導電性炭素粒子表面に結合させればよい。
このようなシランカップリング剤として、官能基として
ビニル基を有するものは、ビニルトリクロロシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリクロロシラ
ン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシ
ラン、5−ヘキセニルトリクロロシラン等が挙げられ
る。
【0012】また、カルボニル基を有するものとして
は、2−(カルボメトキシ)エチルトリクロロシラン、
アセトキシエチルトリクロロシラン、アセトキシエチル
トリエトキシシラン、アセトキシエチルトリメトキシシ
ラン、3−(トリエトキシシリル)プロピルサクシニッ
ク無水物、3−トリフルオロアセトキシプロピルトリメ
トキシシラン等が挙げられる。
【0013】導電性炭素粒子と貴金属との相互作用を増
大させるための本発明の第2の方法は、貴金属と相互作
用する官能基を有する化合物を貴金属に反応させ、あら
かじめ貴金属表面を上記化合物で修飾した後に、導電性
炭素粒子に貴金属を担持する方法である。このような貴
金属と相互作用する官能基を有する化合物としては、上
記の第1の方法で用いたビニル基やカルボニル基を有す
るシランカップリング剤が挙げられる。
【0014】また、この方法においては、シランカップ
リング剤以外の化合物を用いることも可能であり、ビニ
ル基やカルボニル基を有する化合物として、例えば、メ
タクリルオキシエチルアセトアセテート、1,1,1−
トリフルアセチルアセトン、1,1,1,5,5,5−
ヘキサフルオロアセチルアセトン、アセチルアセトン等
が挙げられる。
【0015】導電性炭素粒子表面に貴金属と相互作用す
る官能基を有するシランカップリング剤を修飾するため
には、シランカップリング剤を溶解または分散した溶液
に導電性炭素粒子を投入する。また、シランカップリン
グ剤の反応性が十分でないときには、塩酸、硫酸、酢酸
等の酸を少量加えるか、アンモニア水のようなアルカリ
を少量加えると良い。このようにして官能基で修飾した
導電性炭素粒子に、貴金属塩の溶液や貴金属のコロイド
溶液を加えることで、導電性炭素粒子に貴金属を担持す
ることができる。また、貴金属と相互作用する官能基を
有する化合物で貴金属を修飾するためには、貴金属の塩
の溶液や貴金属のコロイド溶液に官能基を有する化合物
を加えて反応させれば良い。その後に導電性炭素粒子を
加えることで、導電性炭素粒子に貴金属を担持すること
ができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0017】《実施例1》導電性炭素粒子(ライオン
(株)製:ケッチェンEC、比表面積800m2/g)
50gに、エタノール860ml、水100ml、およ
び酢酸20mlを加えて攪拌した。これにビニルトリエ
トキシシラン(チッソ(株)製)20mlを加えた。こ
れを加熱しながら還流させ、2時間反応させた。遠心分
離により、溶液と導電性炭素粒子を分離し、導電性炭素
粒子を120℃で乾燥させて、表面がビニル基で修飾さ
れた導電性炭素粒子を得た。以下、この工程を改質工程
と呼ぶ。
【0018】つぎに、15.2重量%の塩化白金酸の水
溶液13.2gを、水300mlに溶かした。これに亜
硫酸水素ナトリウム28.13gを加えて攪拌した。さ
らに、水1400mlを加えて攪拌し、5%水酸化ナト
リウム水溶液60mlを加えてpHを5にした。そし
て、この溶液に30%過酸化水素水240mlを滴下
し、さらに水酸化ナトリウム水溶液を150mlを加え
てpHを5に保った。上記の改質工程を経た導電性炭素
粒子2.34gに、水300mlを加えて良く混合し
た。これを前記の溶液に加え、超音波ホモジナイザーで
攪拌しながら加熱し、1時間沸騰させて、導電性炭素粒
子の表面に白金粒子を担持させた。その後、濾過、水洗
を繰り返して、触媒を担持した導電性炭素粒子を得た。
【0019】触媒を担持した導電性炭素粒子を、空気中
で800℃に加熱して導電性炭素粒子を燃焼させた時の
残さの重量から、導電性炭素と白金の重量比は約50:
50であった。また、一酸化炭素の吸着装置(大倉理化
製)を用いて、前述の白金の比表面積を測定したとこ
ろ、白金重量当り200m2/gであった。上述の工程
で得た、触媒を担持した導電性炭素粒子2gに、イオン
交換樹脂を分散した溶液11g(旭硝子(株)製、製品
名:フレミオン、9重量%のエタノール溶液)、および
水5gを混合し、この混合液を、ポリプロピレンシート
の表面にバーコータで塗布し、乾燥することで、触媒層
を形成した。触媒層の塗布量は、白金の含有量が1cm
2当り0.2mgになるように調整した。
【0020】イオン交換膜(ジャパンゴアテックス社
製:ゴア−セレクト、膜厚30μm)を、前述の触媒層
を付けた2組のポリプロピレンシートで触媒層が内側に
なるように挟み、130℃で10分間ホットプレスした
後、ポリプロピレンシートを除去した。こうして両面に
触媒層を転写されたイオン交換膜を、カーボンペーパー
(東レ(株)製、TGP−H−120、膜厚360μ
m)で挟んで、膜−電極接合体(MEA)とした。この
MEAを用いて、電池特性測定用の単セルを組み立た。
図1にこの単セルの構成を示す。図1において、10は
MEAを表し、イオン交換膜11、イオン交換膜11を
挟むアノード12およびカソード13からなる。アノー
ド12およびカソード13は、それぞれイオン交換膜1
1に接する触媒層14、15および拡散層16、17か
ら構成されている。アノード12およびカソード13の
外側には、それぞれガス流路20、21を有する導電性
セパレータ板18、19および集電板22、23が配さ
れている。
【0021】単セルの温度を75℃に設定し、アノード
には70℃の露点となるように加温・加湿した水素ガス
を、カソードには60℃の露点となるように加温・加湿
した空気をそれぞれ供給し、水素の利用率を80%、空
気の利用率を40%にそれぞれ調整して放電試験を行っ
た。図2に単セルの電流−電圧(I−V)曲線を示し
た。また、表1に電流密度800mA/cm2における
電池電圧を示した。
【0022】導電性炭素粒子としてカーボンブラック
(Cabot社製Black−pearls2000、
比表面積1500m2/g)を用いた場合には、白金の
比表面積は、白金重量当り230m2/gとなり、電流
−電圧(I−V)曲線は、同じ結果が得られた。また、
改質工程で用いたビニルトリエトキシシランの代わり
に、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、アリルトリクロロシラン、アリルトリエトキシシラ
ンを用いた場合にもほぼ同様の結果が得られた。
【0023】《実施例2》以下の改質工程により、表面
にカルボニル基を修飾した導電性炭素粒子を得た。導電
性炭素粒子(ライオン(株)製:ケッチェンEC、比表
面積800m2/g)50gに、エタノール860m
l、水100ml、および酢酸20mlを加えて攪拌し
た。これに2−(カルボメトキシ)エチルトリクロロシ
ラン(チッソ(株)製)20mlを加えた。これを加熱
しながら還流させ、2時間反応させた。遠心分離によ
り、溶液と導電性炭素粒子を分離し、導電性炭素粒子を
120℃で乾燥させて、表面にカルボニル基を修飾した
導電性炭素粒子を得た。
【0024】つぎに、15.2重量%の塩化白金酸水溶
液13.2gを水300mlに溶かした。これに亜硫酸
水素ナトリウム28.13gを加えて攪拌した。さら
に、水1400mlを加えて攪拌し、5%水酸化ナトリ
ウム水溶液60mlを加えてpHを5にした。この混合
液に30%過酸化水素水240mlを滴下し、さらに水
酸化ナトリウム水溶液を150mlを加えてpHを5に
保った。つぎに10重量%の塩化ルテニウム水溶液1
5.0gを滴下し、攪拌した。上記の改質工程を経た導
電性炭素粒子2.34gに水300mlを加えて良く混
合した。これを前記の溶液に加え、超音波ホモジナイザ
ーで攪拌しながら加熱し、1時間沸騰させて、導電性炭
素粒子表面に白金―ルテニウム合金粒子を担持させた。
その後、濾過、水洗を繰り返して触媒を担持した導電性
炭素粒子を得た。
【0025】触媒担持カーボンを空気中で800℃に加
熱してカーボンを燃焼させた時の残さの重量から、導電
性炭素と白金―ルテニウム合金の重量比は約40:60
であった。また、一酸化炭素吸着装置(大倉理化製)に
よる貴金属の比表面積は、貴金属重量当り160m2/g
であった。
【0026】この触媒担持導電性炭素粒子を用いて実施
例1と同じ構成でMEAを作成した。このMEAを用い
て電池特性測定用単セルを組み立て、実施例1と同じ放
電試験を行った。図2に単セルの電流−電圧曲線を示し
た。また、表1に800mA/cm2における電池電圧
を示した。また、燃料にメタノールを用いた時の特性も
評価した。単セルの温度を75℃とし、アノードに燃料
として2mol/lのメタノール水溶液を温度75℃で
供給し、カソードには60℃の露点となるように加温・
加湿した空気をを供給した。そして、空気の利用率40
%に調製して、放電試験を行ったところ、電流密度20
0mA/cm2において、セル電圧680mVが得られ
た。
【0027】改質工程で2−(カルボメトキシ)エチル
トリクロロシランの代わりにアセトキシエチルトリクロ
ロシラン、アセトキシエチルトリエトキシシランを用い
ても同様の結果が得られた。
【0028】《実施例3》〔Pt(NH34〕Cl2
5g、アセチルアセトン20g、およびエタノール10
00mlを混合してよく撹拌し、さらに導電性炭素粒子
(ライオン(株)製:ケッチェンEC、比表面積800
2/g)2.34gを加えて、超音波ホモジナイザー
で攪拌しながら加熱し、1時間沸騰させて、導電性炭素
粒子の表面に白金粒子を担持させた。その後、濾過して
溶液と導電性炭素粒子を分離し、導電性炭素粒子を水素
中400℃で1時間還元して、触媒を担持した導電性炭
素粒子を得た。触媒を担持した導電性炭素粒子を、空気
中で800℃に加熱して導電性炭素粒子を燃焼させた時
の残さの重量から、導電性炭素と白金の重量比は約5
0:50であった。また、一酸化炭素の吸着装置(大倉
理化製)を用いて、前述の白金の比表面積を測定したと
ころ、白金重量当り180m2/gであった。
【0029】この触媒担持導電性炭素粒子を用いて実施
例1と同じ構成でMEAを作成した。このMEAを用い
て電池特性測定用単セルを組み立て、実施例1と同じ放
電試験を行った。図2に単セルの電流−電圧曲線を示し
た。また、表1に800mA/cm2における電池電圧
を示した。
【0030】白金を修飾する化合物アセチルアセトンの
代わりに1,1,1−トリフルアセチルアセトン、1,
1,1,5,5,5−ヘキサフルオロアセチルアセトン
を用いても同様の結果が得られた。
【0031】《比較例》表面改質を行っていない導電性
炭素粒子(ケッチェンEC、比表面積800m 2/g)
に実施例1と同じく白金を担持して、触媒担持導電性炭
素粒子を得た。導電性炭素と白金の重量比は約50:5
0であった。また、一酸化炭素吸着装置(大倉理化製)
による白金の比表面積は、白金重量当り150m2/g
であった。この触媒担持導電性炭素粒子を用いて、実施
例1と同じ構成のMEAを作成した。このMEAを用い
て電池特性測定用単セルを組み立て、実施例1と同様に
放電試験を行った。図2に単セルの電流−電圧曲線を示
した。また、表1に800mA/cm2における電池電
圧を示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例1〜3と比較例の比較から、白金の
比表面積は、実施例の方が大きい。また、800mA/
cm2における電池電圧も、実施例の方が高い。これ
は、白金と導電性炭素粒子との相互作用増大による白金
比表面積の増大により、触媒活性が増大したことを示し
ている。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明は、導電性炭素粒子
と貴金属との間に貴金属に配位可能な官能基を存在させ
ることで貴金属と導電性炭素粒子との相互作用を増大さ
せるとともに貴金属の比表面積を増大させ、高い発電効
率を維持しながら貴金属の含有量を低減した高分子電解
質型燃料電池を提供できる。また、本発明の触媒担持導
電性炭素粒子は、直接メタノール型燃料電池にも応用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における単セルの構造を示す縦
断面図である。
【図2】本発明の実施例および比較例の単セルの電流−
電圧特性を示した図である。
【符号の説明】
10 MEA 11 イオン交換膜 12 アノード 13 カソード 14、15 触媒層 16、17 拡散層 18、19 セパレータ板 20、21 ガス流路 22、23 集電板
フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA08A BA08B BA21A BA21B BB02A BB02B BC70A BC70B BC75A BC75B BE32A BE32B CC32 EA02X EA02Y EC04Y FA02 FB14 FB17 5H018 AA06 AS01 BB00 BB01 BB03 BB06 BB08 BB12 BB13 EE03 EE05 EE08 EE18 5H026 AA06 BB00 CC03 CX05 EE02 EE05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素イオン伝導性高分子電解質膜、およ
    び前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む一対の電
    極を具備し、前記電極は前記水素イオン伝導性高分子電
    解質膜に接触する触媒層を具備し、前記触媒層は水素イ
    オン伝導性高分子電解質、および触媒金属を担持した導
    電性炭素粒子を含み、前記導電性炭素粒子は、炭素表面
    に触媒金属に配位可能な官能基を有することを特徴とす
    る高分子電解質型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記炭素表面の官能基が触媒金属と配位
    結合によって結合している請求項1記載の高分子電解質
    型燃料電池。
  3. 【請求項3】 触媒金属に配位可能な官能基を有する化
    合物を導電性炭素粒子表面に結合する工程、および前記
    導電性炭素粒子に触媒粒子を担持する工程を有すること
    を特徴とする高分子電解質型燃料電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒金属に配位可能な官能基を有する化
    合物を触媒粒子に接触させて触媒粒子表面に前記官能基
    を結合する工程、および前記触媒粒子を導電性炭素粒子
    に接触させて前記導電性炭素粒子に触媒粒子を担持する
    工程を有することを特徴とする高分子電解質型燃料電池
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 触媒金属に配位可能な官能基を有する化
    合物が、ビニル基またはカルボニル基を有するシラン化
    合物である請求項4記載の高分子電解質型燃料電池の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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