JP2002302445A - Jnk阻害剤 - Google Patents

Jnk阻害剤

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JP2002302445A
JP2002302445A JP2002026187A JP2002026187A JP2002302445A JP 2002302445 A JP2002302445 A JP 2002302445A JP 2002026187 A JP2002026187 A JP 2002026187A JP 2002026187 A JP2002026187 A JP 2002026187A JP 2002302445 A JP2002302445 A JP 2002302445A
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hydrogen atom
compound
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Application number
JP2002026187A
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English (en)
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Shigenori Ookawa
滋紀 大川
Kenichi Naruo
憲一 成尾
Seiji Miwatari
誠司 見渡
Hiroyuki Kimura
宏之 木村
Tomohiro Kawamoto
朋広 河本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 JNK阻害剤の提供。 【解決手段】 置換基を有する含窒素芳香族基で置換さ
れたアゾール化合物(I)(但し、一般式: 【化1】 で示される化合物を除く)もしくはその塩またはそのプ
ロドラッグを含有するc−Jun N末端キナーゼ阻害
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたc−Jun
N末端キナーゼ(N−Terminal kinas
e、以下JNKと略記する)阻害作用を有する化合物な
どに関する。詳細には、JNK阻害作用に基づくサイト
カイン産生阻害作用などによるサイトカイン媒介疾患予
防・治療作用を有する置換アゾール系化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】JNKは、外界からの刺激を核内に伝達
する情報伝達系に介在するmitogen Activ
ated Protainキナーゼ(MAPK)の一員
である。JNKは、AP−1の転写調節因子であるc−
JunのN末端をリン酸化することにより、その転写活
性を増大させることが知られている(S. Gupta, T. Bar
rett, A. J. Whitmarsh, J. Cavanagh, H. K. Sluss,
B. Derijard, and R. J.Davis,エンボ ジャーナル(EMB
O J.),15,2760-2770(1996)、A. Minden, and M. Karin,
バイオケミカ エット バイオフィジカ アクタ(Bioch
emica et Biophysica Acta), 1333, F85(1997))。つま
り、JNKの阻害剤はAP−1に依存した炎症および免
疫性の因子の発現を抑制すると考えられ、慢性関節リウ
マチなどの炎症性疾患や神経変性疾患の治療薬となる可
能性がある(J. L. Swantek, M. H.Cobb, and T. D. Ge
ppert, モレキュラー セル バイオロジー(Mol. Cell.
Biol.) 1997, 17, 6274、A. C. Maroney, M. A. Glick
sman, A. N. Basma, K. M.Walton, E. Knight Jr, C.
A. Murphy, B. A. Bartlett, J. P. Finn, T. Angeles,
Y. Matsuda, N. T. Neff, and C. A. Dionne, ジャー
ナル オブ ニューロサイエンス(J. Neurosci.), 199
8, 18, 104)。また、虚血/再灌流時の心筋細胞のアポ
トーシスにc−Junが関与していることが示唆されて
おり、JNKが心筋梗塞や心不全などの循環器疾患治療
薬になる可能性が示唆されている(T.-L. Yue, X.-L. M
a, X. Wang, A. M. Romanic, G.-l. Liu, C. Louden,
J.-L. Gu, S. Kumar, G. Poste, R. R. Ruffolo Jr, an
dG. Z. Feuerstein, Circ. Res., 82, 166(1998))。か
かるJNKの阻害作用を有するとして、オキシインドー
ル誘導体がWO00/64872に、ウラシル誘導体が
WO00/75118にそれぞれ記載されている。一
方、ピリジル−アゾール系化合物およびピリミジニル−
アゾール系化合物としては以下に示す化合物が知られて
いる。イミダゾール系化合物としては、特表平7−50
317号公報(WO93/14081)に、サイトカイ
ン阻害作用を有する化合物が記載されている。オキサゾ
ール誘導体としては、特表平9−505055号公報
(WO 95/13067)にサイトカイン阻害作用を
有する化合物が記載されている。ピロール誘導体として
は、特表平11−510511号公報(WO 97/0
5878)にサイトカイン阻害作用およびグルカゴン拮
抗作用を有する化合物が記載されている。また、チアゾ
ール系化合物としては、以下の化合物などが知られてい
る。 1)鎮痛、解熱、抗炎症、抗潰瘍、トロンボキサンA2
(TXA2)合成酵素阻害、血小板凝集抑制作用を有す
る、式
【0003】
【化29】
【0004】〔式中、R1はシクロアルキル基、環状ア
ミノ基、置換基として低級アルキル、フェニル、アセチ
ルあるいは低級アルコキシカルボニルアセチルを1また
は2個有していてもよいアミノ基、置換基としてヒドロ
キシル、カルボキシルあるいは低級アルコキシカルボニ
ルを有していてもよいアルキル基または置換基としてカ
ルボキシル、2−カルボキシエテニルあるいは2−カル
ボキシ−1−プロペニルを有していてもよいフェニル基
を、R2は置換基として低級アルキルを有していてもよ
いピリジル基を、R3は置換基として低級アルコキシ、
低級アルキル、ヒドロキシル、ハロゲンまたはメチレン
ジオキシを有していてもよいフェニル基を示す。〕で表
される1,3−チアゾール誘導体またはその塩(特開昭
60−58981号公報)。 2)鎮痛、解熱、抗炎症、抗潰瘍、TXA2合成酵素阻
害、血小板凝集抑制作用を有する、式
【0005】
【化30】
【0006】〔式中、R1は置換基を有していてもよい
アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル
基、シクロアルキル基、炭素を結合手とする異項環基ま
たはアミノ基を、R2はアルキル基で置換されていても
よいピリジル基を、R3は置換基を有していてもよいフ
ェニル基を示す。〕で表される1,3−チアゾール誘導
体またはその塩(特開昭61−10580号公報)。 3)鎮痛、解熱、抗炎症、抗潰瘍、TXA2合成酵素阻
害、血小板凝集抑制作用を有する、式
【0007】
【化31】
【0008】〔式中、R1は置換基を有していてもよい
アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル
基、シクロアルキル基、炭素を結合手とする異項環基ま
たはアミノ基を、R2はアルキル基で置換されていても
よいピリジル基を、R3は置換基を有していてもよいア
リール基を示す。〕で表される1,3−チアゾール誘導
体またはその塩(USP 4,612,321)。 4)胃酸分泌阻害作用を有する、式
【0009】
【化32】
【0010】〔式中、R1は置換されていてもよいフェ
ニル、R2はC1-6アルキルまたは(CH2)nAr、nは
0〜2、Arは置換されていてもよいフェニル、R3
水素またはC1-4アルキル、R4は水素、C1-4アルキル
など、R5は水素またはC1-4アルキル、R6は水素、C
1-4アルキルなどを示す。〕で表される化合物またはそ
の塩(特表平7−503023号公報、WO93/15
071)。 5)抗炎症剤、抗アレルギー剤である式
【0011】
【化33】
【0012】〔式中、R1はピリジルなど、R2はフェニ
ルなど、R3及びR4は水素またはメチル、R5はメチル
など、R6は水素、メチルなどを示す。〕で表される化
合物またはその塩(DE−A−3601411)。 6)抗炎症、解熱、鎮痛、抗アレルギー作用を有する、
【0013】
【化34】
【0014】〔式中、R1はハロゲンで置換された低級
アルキル、R2はピリジルなど、R3はフェニルなどを示
す。〕で表される化合物またはその塩(特開平5−70
446号公報)。 7)TNF−αの選択的産生阻害作用及び/またはIF
N−γの産生阻害作用を有する、式
【0015】
【化35】
【0016】〔式中、Rは低級アルキル基;低級ハロア
ルキル基;低級ヒドロキシアルキル基;低級アルコキシ
低級アルキル基;アラルキルオキシ低級アルキル基など
であり、R1は低級アルキル基などで置換されていても
よいシクロアルキル基であり、R2は置換基されていて
もよいアリール基などを示す。〕で表されるチアゾール
化合物またはその医薬上許容しうる塩(特開平11−4
9762号公報)。8)アデノシンA3受容体拮抗作
用、p38MAPキナーゼ阻害作用、TNF−α産生阻
害作用を有する化合物として、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0017】
【化36】
【0018】〔式中、R1は水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2は置換基を有していてもよい芳香族基を、R3
は水素原子、置換基を有していてもよいピリジル基また
は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を、Xは
酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を、Yは
結合手、酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子また
は式 NR4(式中、R4は水素原子、置換基を有してい
てもよい炭化水素基またはアシル基を示す)で表される
基を、及びZは結合手または置換基を有していてもよい
2価の鎖状炭化水素基を示す。〕で表される化合物また
はその塩(WO00/64894)。
【0019】9)一般式:
【化37】
【0020】[式中、R1は、−F、−Cl、−Br、
−OH、−SH、−NH2または−CH3であり、R
2は、−F、−Cl、−Br、−OH、−SH、−NH2
または−CH3であり、R3は、−H、−F、−Cl、−
Br、−OH、−SH、−NH2、−CH3、−OCH3
または−CH2CH3であり、R4は、−C3-7シクロアル
キル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロへキシルなど)で置換されていてもよ
い−C1-4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルおよびte
rt−ブチルなど)であり(具体的には、プロピル、シ
クロプロピルメチルなどが挙げられる)、R5は、−C
1-4アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、sec−ブチルおよびtert−
ブチルなど)または−C3-7シクロアルキル(例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロへキシルなど)であり(具体的には、エチル、シクロ
プロピル、シクロへキシルなどが挙げられる)、該−C
1-4アルキルはフェニルで置換されていてもよく、D
は、結合手または1〜3個の炭素原子を有するアルキル
鎖であり、Eは、−NH−または−NH2 +−であり、H
ETCyは、少なくとも1個のN原子を含み、1〜2個
の追加のN原子および0〜1個のOまたはS原子を含ん
でいてもよく、−C1-4アルキル(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチ
ルおよびtert−ブチルなど)または−C(O)−O
−CH2フェニルで置換されていてもよい4〜10員非
芳香族複素環基(例えば、ピロリジニルおよびピペリジ
ニル基などが挙げられ、特に好ましくは、4−ピペリジ
ニル基である)である(具体的には、4−ピペリジニル
基、N−メチル−4−ピペリジニル基、N−ベンジルオ
キシカルボニル−4−ピペリジニル基が挙げられる)]
で示される化合物またはその医薬的に許容可能な塩(W
O01/91749)。
【0021】上記の文献は、いずれも、本明細書中に参
考として援用される。
【0022】上記の通り、JNKはc−Junのリン酸
化によって種々の生理作用を示すが、c−Junの過剰
な活性化に基づく種々の疾患(例えば、慢性関節リウマ
チや心虚血、脳虚血など)の予防薬および治療薬とし
て、作用効果、持続性、安全性などの点でより満足のい
くJNK阻害剤の開発が切望されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、c−Junの過剰な活性化に基づく種々の疾患(例
えば、慢性関節リウマチや心虚血、脳虚血など)の予防
薬および治療薬として、作用効果、持続性、安全性など
の点でより満足のいくJNK阻害剤の提供である。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
した結果、アゾール骨格の特定の位置が、置換基を有す
る含窒素芳香族基で置換されていることに化学構造上の
特異性を有するアゾール化合物(但し、上記の文献(W
O01/91749)に記載の化合物は除く)(以下、
化合物(I)と略記する場合がある)は、その特異的な
化学構造に基づいて予想外にも優れたJNK阻害作用な
どを有し、かつこれを含有する剤が安定性などの医薬品
としての性質においても優れており、医薬として十分満
足できるものであることを初めて見出し、これらの知見
に基づいて、本発明を完成した。
【0025】すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔4
1〕に関する。 〔1〕 置換基を有する含窒素芳香族基で置換されたア
ゾール化合物(I)(但し、一般式:
【0026】
【化38】
【0027】[式中、R1は、−F、−Cl、−Br、
−OH、−SH、−NH2または−CH3であり、R
2は、−F、−Cl、−Br、−OH、−SH、−NH2
または−CH3であり、R3は、−H、−F、−Cl、−
Br、−OH、−SH、−NH2、−CH3、−OCH3
または−CH2CH3であり、R4は、−C3-7シクロアル
キルで置換されていてもよい−C1-4アルキルであり、
5は、−C1-4アルキルまたは−C3-7シクロアルキル
であり、該−C1-4アルキルはフェニルで置換されてい
てもよく、Dは、結合手または1〜3個の炭素原子を有
するアルキル鎖であり、Eは、−NH−または−NH2 +
−であり、HETCyは、少なくとも1個のN原子を含
み、1〜2個の追加のN原子および0〜1個のOまたは
S原子を含んでいてもよく、−C1-4アルキルまたは−
C(O)−O−CH2フェニルで置換されていてもよい
4〜10員非芳香族複素環基である]で示される化合物
を除く)もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有
するc−Jun N末端キナーゼ阻害剤。 〔2〕 含窒素芳香族基が4−ピリジル基または4−ピ
リミジニル基である上記〔1〕記載の剤。 〔3〕 アゾール化合物(I)が、N−オキシド化され
ていてもよい式
【0028】
【化39】
【0029】〔式中、N1は置換基または水素原子を有
していてもよい窒素原子を、X1は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子、酸素原子、硫黄
原子または置換基または水素原子を有していてもよい
窒素原子を、X2は置換基または水素原子を有してい
てもよい炭素原子、酸素原子、硫黄原子または置
換基または水素原子を有していてもよい窒素原子を、X
3は炭素原子または窒素原子を示し、(1)X1が酸
素原子または硫黄原子の場合、X2は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子でかつX3は炭素原子
で、N1は窒素原子を、(2)X1が置換基または水素原
子を有する窒素原子でかつX3が炭素原子の場合、X2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子で、
1は窒素原子を、(3)X1およびX3が窒素原子の場
合、X2は置換基または水素原子を有していてもよい炭
素原子で、N1は窒素原子を、(4)X1が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX2が酸素
原子または硫黄原子の場合、X3は炭素原子で、N1は窒
素原子を、(5)X1が置換基または水素原子を有して
いてもよい炭素原子でかつX3が炭素原子の場合、N1
たはX2のどちらか一方は窒素原子、他方は置換基また
は水素原子を有する窒素原子を、(6)X1およびX2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子でか
つX3が炭素原子の場合、N1は置換基または水素原子を
有する窒素原子を、(7)X1およびX2が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3が窒素
原子の場合、N1は窒素原子を示し、A環はさらに置換
基を有していてもよく、B環は芳香環を、Yは置換基
または水素原子を有していてもよい炭素原子または窒
素原子を、Zは結合手、−NR4−(R4は水素原子また
は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素
原子または酸化されていてもよい硫黄原子を、Wは結合
手または置換基を有していてもよい2価の炭化水素基
を、R2は置換基を有していてもよい芳香族基を、R3
置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有
していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物で
ある上記〔1〕記載の剤。 〔4〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されていて
もよい式
【0030】
【化40】
【0031】〔式中、Xaは酸素原子、硫黄原子ま
たは置換基または水素原子を有していてもよい窒素原
子を、Aa環はさらに置換基を有していてもよく、Ya
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子ま
たは窒素原子を、Zaは結合手、−NR4a−(R4a
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子
を、Waは結合手または置換基を有していてもよい2価
の炭化水素基を、R1aは水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環
基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル基
を、R2aは置換基を有していてもよい芳香族基を、R3a
は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を
有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物
である上記〔3〕記載の剤。 〔5〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されていて
もよい式
【0032】
【化41】
【0033】〔式中、Xa'は酸素原子または硫黄原
子を、Ya'は炭素原子または窒素原子を、Za'は結合
手、−NR4a'−(R4a'は水素原子または置換基を有し
ていてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化
されていてもよい硫黄原子を、Wa'は結合手または置換
基を有していてもよい2価の炭化水素基を、R1a'は水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよ
いアミノ基またはアシル基を、R2a'は置換基を有して
いてもよい芳香族基を、R3a'は置換基を有していても
よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
基を示す。〕で表される化合物である上記〔3〕記載の
剤。 〔6〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されていて
もよい式
【0034】
【化42】
【0035】〔式中、Za''は結合手、−NR4a''
(R4a''は水素原子または置換基を有していてもよい炭
化水素基を示す)、酸素原子または酸化されていてもよ
い硫黄原子を、Wa''は結合手または置換基を有してい
てもよい2価の炭化水素基を、R1a''は水素原子、置換
基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
もよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基ま
たはアシル基を、R2a''は置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3a''は置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R5a''
は、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表
される化合物である上記〔3〕記載の剤。 〔7〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されていて
もよい式
【0036】
【化43】
【0037】〔式中、Za'''は結合手、−NR4a'''
(R4a'''は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化されていても
よい硫黄原子を、Wa'''は結合手または置換基を有して
いてもよい2価の炭化水素基を、R1a'''は水素原子、
非芳香族複素環基を含まない置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環
基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル基
を、R2a'''は置換基を有していてもよい芳香族基を、
3a'''は置換基を有していてもよい炭化水素基または
置換基を有していてもよい複素環基を、R5a'''は、水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置
換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される
化合物である上記〔3〕記載の剤。 〔8〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されていて
もよい式
【0038】
【化44】
【0039】〔式中、Ab環はさらに置換基を有してい
てもよく、Ybは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、Zbは結合手、−
NR4b−(R4bは水素原子または置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化されてい
てもよい硫黄原子を、Wbは結合手または置換基を有し
ていてもよい2価の炭化水素基を、R1bは水素原子、置
換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有してい
てもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基
またはアシル基を、R2bは置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3bは置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい複素環基を、R5bは水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置
換基を有していてもよい複素環基を、R6bは水素原子、
置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有して
いてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ
基またはアシル基を示し、R1bとR6bは互いに結合して
環を形成してもよい。〕で表される化合物である上記
〔3〕記載の剤。
〔9〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されていて
もよい式
【0040】
【化45】
【0041】〔式中、Ac環はさらに置換基を有してい
てもよく、Xcは酸素原子、硫黄原子または置換
基または水素原子を有していてもよい窒素原子を、Yc
は置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子
または窒素原子を、Zcは結合手、−NR4c−(R4c
は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基
を示す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原
子を、Wcは結合手または置換基を有していてもよい2
価の炭化水素基を、R2cは置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3cは置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい複素環基を、R6cは水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよ
いアミノ基またはアシル基を示す。〕で表される化合物
である上記〔3〕記載の剤。 〔10〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0042】
【化46】
【0043】〔式中、Ad環はさらに置換基を有してい
てもよく、Ydは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、Zdは結合手、−
NR4d−(R4dは水素原子または置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化されてい
てもよい硫黄原子を、Wdは結合手または置換基を有し
ていてもよい2価の炭化水素基を、R1dは水素原子、置
換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有してい
てもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基
またはアシル基を、R2dは置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3dは置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で
表される化合物である上記〔3〕記載の剤。 〔11〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0044】
【化47】
【0045】〔式中、N1は置換基または水素原子を有
していてもよい窒素原子を、X1は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子、酸素原子、硫黄
原子または置換基または水素原子を有していてもよい
窒素原子を、X2は置換基または水素原子を有してい
てもよい炭素原子、酸素原子、硫黄原子または置
換基または水素原子を有していてもよい窒素原子を、X
3は炭素原子または窒素原子を示し、(1)X1が酸
素原子または硫黄原子の場合、X2は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子でかつX3は炭素原子
で、N1は窒素原子を、(2)X1が置換基または水素原
子を有する窒素原子でかつX3が炭素原子の場合、X2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子で、
1は窒素原子を、(3)X1およびX3が窒素原子の場
合、X2は置換基または水素原子を有していてもよい炭
素原子で、N1は窒素原子を、(4)X1が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX2が酸素
原子または硫黄原子の場合、X3は炭素原子で、N1は窒
素原子を、(5)X1が置換基または水素原子を有して
いてもよい炭素原子でかつX3が炭素原子の場合、N1
たはX2のどちらか一方は窒素原子、他方は置換基また
は水素原子を有する窒素原子を、(6)X1およびX2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子でか
つX3が炭素原子の場合、N1は置換基または水素原子を
有する窒素原子を、(7)X1およびX2が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3が窒素
原子の場合、N1は窒素原子を示し、A環はさらに置換
基を有していてもよく、B環は芳香環を、Yは置換基
または水素原子を有していてもよい炭素原子または窒
素原子を、Wは結合手または置換基を有していてもよい
2価の炭化水素基を、R2は置換基を有していてもよい
芳香族基を、R3は置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R4
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物である上記〔3〕記載の剤。 〔12〕 化合物(I’’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0046】
【化48】
【0047】〔式中、Ae環はさらに置換基を有してい
てもよく、Xeは酸素原子、硫黄原子または置換
基または水素原子を有していてもよい窒素原子、Ye
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子ま
たは窒素原子を、Weは結合手または置換基を有して
いてもよい2価の炭化水素基を、R1eは水素原子、置換
基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
もよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基ま
たはアシル基を、R2eは置換基を有していてもよい芳香
族基を、R3eは置換基を有していてもよい炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい複素環基を、R4eは水素
原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示
す。〕で表される化合物である上記〔11〕記載の剤。 〔13〕 化合物(I’’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0048】
【化49】
【0049】〔式中、Xe'は酸素原子または硫黄原
子、Ye'は置換基または水素原子を有していてもよい炭
素原子あるいは窒素原子を、We'は結合手または置換基
を有していてもよい2価の炭化水素基を、R1e'は水素
原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を
有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよい
アミノ基またはアシル基を、R2e'は置換基を有してい
てもよい芳香族基を、R3e'は置換基を有していてもよ
い炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基
を、R4e'は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す。〕で表される化合物である上記〔1
1〕記載の剤。 〔14〕 化合物(I’’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0050】
【化50】
【0051】〔式中、We''は結合手または置換基を有
していてもよい2価の炭化水素基を、R1e''は水素原
子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有
していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいア
ミノ基またはアシル基を、R2e''は置換基を有していて
もよい芳香族基を、R3e''は置換基を有していてもよい
炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基
を、R4e''は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を、R5e''は水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
環基を示す。〕で表される化合物である上記〔11〕記
載の剤。 〔15〕 化合物(I’’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0052】
【化51】
【0053】〔式中、We'''は結合手または置換基を有
していてもよい2価の炭化水素基を、R1e'''は水素原
子、非芳香族複素環基を含まない置換基を有していても
よい炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2e'''は置換基を有していてもよい芳香族基
を、R3e'''は置換基を有していてもよい炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい複素環基を、R4e'''
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基
を、R5e'''は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示
す。〕で表される化合物である上記〔11〕記載の剤。 〔16〕 化合物(I’’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0054】
【化52】
【0055】〔式中、Af環はさらに置換基を有してい
てもよく、Yfは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、Wfは結合手また
は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を、R1f
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置
換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していて
もよいアミノ基またはアシル基を、R2fは置換基を有し
ていてもよい芳香族基を、R3fは置換基を有していても
よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
基を、R4fは水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す。〕で表される化合物である上記〔1
1〕記載の剤。 〔17〕 化合物(I’’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0056】
【化53】
【0057】〔式中、Ag環はさらに置換基を有してい
てもよく、Ygは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、R1gは水素原子、
置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有して
いてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ
基またはアシル基を、R2gは置換基を有していてもよい
芳香族基を、R3gは置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R4g
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物である上記〔11〕記載の
剤。 〔18〕 化合物(I’’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0058】
【化54】
【0059】〔式中、Ah環はさらに置換基を有してい
てもよく、Yhは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、R1hは水素原子、
置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有して
いてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ
基またはアシル基を、R2hは置換基を有していてもよい
芳香族基を、R3hは置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R4h
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物である上記〔11〕記載の
剤。 〔19〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0060】
【化55】
【0061】〔式中、Xiは酸素原子または酸化されて
いてもよい硫黄原子を、Ziは結合手、−NR4i−(R
4iは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素
基を示す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄
原子を、Wiは結合手または置換基を有していてもよい
2価の鎖状炭化水素基を、R1iは水素原子、置換基を有
していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい
複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはア
シル基を、R2iは、置換基を有していてもよいピリジル
基または置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基
を、R3iは置換基を有していてもよい炭化水素基または
置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表され
る化合物である上記〔3〕記載の剤。 〔20〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0062】
【化56】
【0063】〔式中、Wjは結合手、置換基を有してい
てもよい2価の炭化水素基を、R1jは水素原子、置換基
を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していても
よい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基また
はアシル基を、R2jは水素原子または置換基を、R3j
置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有
していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物で
ある上記〔3〕記載の剤。 〔21〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0064】
【化57】
【0065】〔式中、R1kは水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2kは水素原子または置換基を、R3kは置換基を
有していてもよい環状炭化水素基または置換基を有して
いてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物である
上記〔3〕記載の剤。 〔22〕 化合物(I’)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0066】
【化58】
【0067】〔式中、R1Lは水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2Lは水素原子または置換基を、R3Lは水素原子
または置換基を示す。〕で表される化合物である上記
〔3〕記載の剤。 〔23〕 c−Jun関連疾患の予防・治療剤である上
記〔1〕記載の剤。 〔24〕 c−Jun N末端キナーゼ関連疾患の予防
・治療剤である上記〔1〕記載の剤。 〔25〕 急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症候群、
強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレーブス
病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、血小板
減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄芽球性
白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色腫、カ
ポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中におけ
る虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性心疾
患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管増
殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはアポ
トーシス関連疾患の予防・治療剤である上記〔1〕記載
の剤。 〔26〕 N−オキシド化されていてもよい式
【0068】
【化59】
【0069】〔式中、C環は置換基を有していてもよい
4−ピリミジニル基を、R1mは水素原子、置換基を有し
ていてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複
素環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシ
ル基を、R2mは置換基を有していてもよい芳香族基を示
す。〕で表される化合物またはその塩。 〔27〕 化合物(Im)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0070】
【化60】
【0071】〔式中、Znは結合手、−NR4n−(R4n
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基を示
す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子
を、Wnは結合手または置換基を有していてもよい2価
の炭化水素基を、R1nは水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環
基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル基
を、R2nは置換基を有していてもよい芳香族基を、R3n
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基また
は置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表さ
れる上記〔26〕記載の化合物。 〔28〕 WnおよびZnがともに結合手である上記〔2
7〕記載の化合物。 〔29〕 化合物(Im)が、N−オキシド化されてい
てもよい式
【0072】
【化61】
【0073】〔式中、Wfは結合手または置換基を有し
ていてもよい2価の炭化水素基を、R1fは水素原子、置
換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有してい
てもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基
またはアシル基を、R2fは置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3fは置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい複素環基を、R4fは水
素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示
す。〕で表される上記〔26〕記載の化合物。 〔30〕 化合物(If’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0074】
【化62】
【0075】〔式中、R1gは水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2gは置換基を有していてもよい芳香族基を、R
3gは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基
を有していてもよい複素環基を、R4gは水素原子または
置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。〕で表さ
れる上記〔29〕記載の化合物。 〔31〕 化合物(If’)が、N−オキシド化されて
いてもよい式
【0076】
【化63】
【0077】〔式中、R1hは水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2hは置換基を有していてもよい芳香族基を、R
3hは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基
を有していてもよい複素環基を、R4hは水素原子または
置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。〕で表さ
れる上記〔29〕記載の化合物。 〔32〕 式
【0078】
【化64】
【0079】〔式中、C環は、置換基を有していてもよ
い4−ピリミジニル基を、Halはハロゲンを、R2m
置換基を有していてもよい芳香族基を示す〕で表される
化合物またはその塩と、式R1mCSNH2〔式中、R1m
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置
換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していて
もよいアミノ基またはアシル基を示す〕で表される化合
物またはその塩とを反応させることを特徴とする、N−
オキシド化されていてもよい式
【0080】
【化65】
【0081】〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で
表される化合物またはその塩の製造法。 〔33〕 上記〔26〕に記載の化合物のプロドラッ
グ。 〔34〕 上記〔26〕に記載の化合物またはそのプロ
ドラッグを含有してなる医薬。 〔35〕 哺乳動物に対して、置換基を有する含窒素芳
香族基で置換されたアゾール化合物(I)もしくはその
塩またはそのプロドラッグを有効量投与することを特徴
とするc−Jun N末端キナーゼ阻害方法。 〔36〕 哺乳動物に対して、置換基を有する含窒素芳
香族基で置換されたアゾール化合物(I)もしくはその
塩またはそのプロドラッグを有効量投与することを特徴
とする急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症候群、強皮
症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレーブス病、
自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、血小板減少
症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄芽球性白血
病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色腫、カポジ
肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中における虚
血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性心疾患、腎
虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管増殖、心肥
大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはアポトーシス
関連疾患の予防・治療方法。 〔37〕 c−Jun N末端キナーゼ阻害剤を製造す
るための置換基を有する含窒素芳香族基で置換されたア
ゾール化合物(I)もしくはその塩またはそのプロドラ
ッグの使用。 〔38〕 急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症候群、
強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレーブス
病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、血小板
減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄芽球性
白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色腫、カ
ポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中におけ
る虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性心疾
患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管増
殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはアポ
トーシス関連疾患の予防・治療剤を製造するための置換
基を有する含窒素芳香族基で置換されたアゾール化合物
(I)もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。 〔39〕 置換基を有する含窒素芳香族基で置換された
アゾール化合物(I)もしくはその塩またはそのプロド
ラッグと、非ステロイド性抗炎症薬、疾患修飾性抗
リウマチ薬、抗サイトカイン薬、免疫調節薬、ス
テロイド薬、p38MAPキナーゼ阻害薬およびT
NF−α産生阻害薬から選ばれる1種または2種以上の
薬物とを組み合わせてなる医薬。 〔40〕 急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症候群、
強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレーブス
病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、血小板
減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄芽球性
白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色腫、カ
ポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中におけ
る虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性心疾
患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管増
殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはアポ
トーシス関連疾患の予防・治療剤である上記〔39〕の
医薬。 〔41〕 哺乳動物に対して、置換基を有する含窒素芳
香族基で置換された有効量のアゾール化合物(I)もし
くはその塩またはそのプロドラッグと、非ステロイド
性抗炎症薬、疾患修飾性抗リウマチ薬、抗サイトカ
イン薬、免疫調節薬、ステロイド薬、p38MA
Pキナーゼ阻害薬およびTNF−α産生阻害薬から選
ばれる1種または2種以上の有効量の薬物とを併用して
投与することを特徴とする急性膵炎、慢性膵炎、成人呼
吸困難症候群、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺
炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球
減少症、血小板減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、
急性骨髄芽球性白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、
転移黒色腫、カポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン
病、脳卒中における虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血
症、虚血性心疾患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血
管腫、血管増殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老
化またはアポトーシス関連疾患の予防・治療方法。
【0082】本発明において、「A環」、「Aa環」、
「Ab環」、「Ac環」、「Ad環」、「Ae環」、「Af
環」、「Ag環」および「Ah環」がさらに有していても
よい「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子(例、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-3アルキレンジ
オキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ
等)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケ
ニル、カルボキシC2-6アルケニル(例、2−カルボキ
シエテニル、2−カルボキシ−2−メチルエテニル
等)、ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル、
ハロゲン化されていてもよいC3-8シクロアルキル、C
6-14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフ
チル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフ
ェニリル、2−アントリル等)、ハロゲン化されていて
もよいC1-8アルコキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
−C1-6アルコキシ(例、エトキシカルボニルメチルオ
キシ等)、ヒドロキシ、C6-14アリールオキシ(例、フ
ェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキ
シ等)、C7-16アラルキルオキシ(例えば、ベンジルオ
キシ、フェネチルオキシ等)、メルカプト、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキルチオ、C6-14アリール
チオ(例、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフ
チルチオ等)、C7-16アラルキルチオ(例えば、ベンジ
ルチオ、フェネチルチオ等)、アミノ、モノ−C1- 6
ルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ等)、
モノ−C6-14アリールアミノ(例、フェニルアミノ、1
−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ等)、ジ−C
1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、エチルメチルアミノ等)、C3-8シクロアルキル
アミノ(例、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルア
ミノ等)、ジ−C6-14アリールアミノ(例、ジフェニル
アミノ等)、ホルミル、カルボキシ、カルボキシ−C
1-6アルキル(例、カルボキシメチル、カルボキシエチ
ル等)、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、
プロピオニル、ピバロイル等)、C3-8シクロアルキル
−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロ
ペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、
1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert
-ブトキシカルボニル等)、C6-14アリール−カルボニ
ル(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル
等)、C7-16アラルキル−カルボニル(例、フェニルア
セチル、3−フェニルプロピオニル等)、C6-14アリー
ルオキシ−カルボニル(例、フェノキシカルボニル
等)、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベン
ジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル
等)、5又は6員複素環−カルボニル(例、ニコチノイ
ル、イソニコチノイル、テノイル、フロイル、モルホリ
ノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペラジン
−1−イルカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニ
ル等)、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモイ
ル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカル
バモイル、エチルメチルカルバモイル等)、モノ−又は
ジ−C6-14アリール−カルバモイル(例、フェニルカル
バモイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカ
ルバモイル等)、モノ−又はジ−5又は6員複素環カル
バモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジ
ルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエ
ニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイル等)、C
1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニル等)、C1-6アルキルスルフィニル(例、
メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、C6-14
アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、1−ナ
フチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル等)、C
6-14アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニ
ル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィ
ニル等)、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボニ
ルアミノ(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、
ピバロイルアミノ等)、C3-8シクロアルキル−カルボ
ニルアミノ(例、シクロペンチルカルボニルアミノ、シ
クロヘキシルカルボニルアミノ等)、C6-14アリール−
カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ、ナフトイル
アミノ等)、C1-6アルコキシ−カルボニルアミノ
(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニル
アミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボ
ニルアミノ等)、C1-6アルキルスルホニルアミノ
(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミ
ノ等)、C6-14アリールスルホニルアミノ(例、フェニ
ルスルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、
1−ナフチルスルホニルアミノ等)、C1-6アルキル−
カルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロピオニルオキ
シ等)、C6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベン
ゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等)、C 1-6
アルコキシ−カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニ
ルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカル
ボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ等)、モノ−
1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、メチルカル
バモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ等)、ジ−
1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカ
ルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等)、
モノ−またはジ−C6-14アリール−カルバモイルオキシ
(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモ
イルオキシ等)、ニコチノイルオキシ、イソニコチノイ
ルオキシ、置換基を有していてもよい5ないし7員飽和
環状アミノ、5ないし10員芳香族複素環基(例、2−
チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4−
キノリル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソキノ
リル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソ
キノリル、1−インドリル、2−インドリル、3−イン
ドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエ
ニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フ
ラニル、3−ベンゾ[b]フラニル等)、スルホ、スル
ファモイル、スルフィナモイル、スルフェナモイルまた
はこれらの置換基が2個以上(例、2〜3個)が結合し
た基などが挙げられる。
【0083】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは
1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等)を有していてもよいC1-6アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等)等が挙げられる。具体例としては、メ
チル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメ
チル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロ
エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロ
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリ
フルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオ
ロヘキシル等が挙げられる。前記「ハロゲン化されてい
てもよいC2-6アルケニル」としては、例えば1ないし
5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC
2-6アルケニル(例、ビニル、プロペニル、イソプロペ
ニル、2−ブテン−1−イル、4−ペンテン−1−イ
ル、5−へキセン−1−イル等)等が挙げられる。具体
例としては、ビニル、プロペニル、3,3,3−トリフ
ルオロプロペニル、2−ブテン−1−イル、4,4,4
−トリフルオロ−2−ブテン−1−イル、4−ペンテン
−1−イル、5−へキセン−1−イル等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル」
としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)を有していてもよいC2-6アルキニル(例、2−ブ
チン−1−イル、4−ペンチン−1−イル、5−へキシ
ン−1−イル等)等が挙げられる。具体例としては、プ
ロパルギル、2−ブチン−1−イル、4,4,4−トリ
フルオロ−2−ブチン−1−イル、4−ペンチン−1−
イル、5,5,5−トリフルオロ−4−ペンチン−1−
イル、5−へキシン−1−イル等が挙げられる。前記
「ハロゲン化されていてもよいC3-8シクロアルキル」
としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)を有していてもよいC3-8シクロアルキル(例、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等)等が挙
げられる。具体例としては、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、シクロオクチル、4,4−ジクロロシクロヘキシ
ル、2,2,3,3−テトラフルオロシクロペンチル、
4−クロロシクロヘキシル等が挙げられる。前記「ハロ
ゲン化されていてもよいC1-8アルコキシ」としては、
例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲ
ン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有して
いてもよいC1-8アルコキシ(例、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
等)等が挙げられる。具体例としては、例えばメトキ
シ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エト
キシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフル
オロブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチル
オキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。前記「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ」としては、
例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲ
ン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有して
いてもよいC1-6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチ
ルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等)等が挙げら
れる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチル
チオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピル
チオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−ト
リフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等
が挙げられる。前記「置換基を有していてもよい5ない
し7員飽和環状アミノ」の「5ないし7員飽和環状アミ
ノ」としては、例えば、1個の窒素原子と炭素原子以外
に、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又
は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含んでいてもよい
5ないし7員飽和環状アミノ等が挙げられ、具体例とし
ては、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、ピペラジン
−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、ヘキサヒド
ロアゼピン−1−イル等が挙げられる。前記「置換基を
有していてもよい5ないし7員飽和環状アミノ」の「置
換基」としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル
等)、C6-14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、
2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、
4−ビフェニリル、2−アントリル等)、C1-6アルキ
ル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル、ピバロ
イル等)、5ないし10員芳香族複素環基(例、2−チ
エニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、
4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノ
リル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリ
ル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキ
ノリル、1−インドリル、2−インドリル、3−インド
リル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニ
ル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラ
ニル、3−ベンゾ[b]フラニル等)、オキソ等が挙げ
られる。該「5ないし7員飽和環状アミノ」は、これら
の置換基で1ないし3個置換されていることが好まし
い。
【0084】本発明において、「置換基を有していても
よい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、
鎖状又は環状炭化水素基(例、アルキル、アルケニル、
アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル
等)等が挙げられる。このうち、炭素数1ないし16個
の鎖状又は環状炭化水素基等が好ましい。「アルキル」
としては、例えばC1-6アルキル(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等
が好ましい。「アルケニル」としては、例えばC2-6
ルケニル(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、
1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチ
ル−2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2
−メチル−1−プロペニル等)等が好ましい。「アルキ
ニル」としては、例えばC2-6アルキニル(例えば、エ
チニル、プロパルギル、1−ブチニル、2−ブチニル、
3−ブチニル、1−ヘキシニル等)等が好ましい。「シ
クロアルキル」としては、例えばC3-8シクロアルキル
(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル等)等が好ましい。「アリール」としては、例えばC
6-14アリール(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−
ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−
ビフェニリル、2−アントリル等)等が好ましい。「ア
ラルキル」としては、例えばC7-16アラルキル(例え
ば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−ナ
フチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニ
ルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチ
ル、5−フェニルペンチル等)等が好ましい。
【0085】「置換基を有していてもよい炭化水素基」
の「置換基」としては、例えばオキソ、ハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-3アルキ
レンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキ
シ等)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC2-6アル
ケニル、カルボキシC2-6アルケニル(例、2−カルボ
キシエテニル、2−カルボキシ−2−メチルエテニル
等)、ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル、
ハロゲン化されていてもよいC3-8シクロアルキル、C
6-14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフ
チル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフ
ェニリル、2−アントリル等)、ハロゲン化されていて
もよいC1-8アルコキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル
−C1-6アルコキシ(例、エトキシカルボニルメチルオ
キシ等)、ヒドロキシ、C6-14アリールオキシ(例、フ
ェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキ
シ等)、C7-16アラルキルオキシ(例えば、ベンジルオ
キシ、フェネチルオキシ等)、メルカプト、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキルチオ、C6-14アリール
チオ(例、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフ
チルチオ等)、C7-16アラルキルチオ(例えば、ベンジ
ルチオ、フェネチルチオ等)、アミノ、モノ−C1-6
ルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ等)、
モノ−C6-14アリールアミノ(例、フェニルアミノ、1
−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ等)、ジ−C
1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、エチルメチルアミノ等)、C3- 8シクロアルキル
アミノ(例、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルア
ミノ等)、ジ−C6-14アリールアミノ(例、ジフェニル
アミノ等)、ホルミル、カルボキシ、カルボキシ−C
1-6アルキル(例、カルボキシメチル、カルボキシエチ
ル等)、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、
プロピオニル、ピバロイル等)、C3-8シクロアルキル
−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロ
ペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、
1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert
-ブトキシカルボニル等)、C6-14アリール−カルボニ
ル(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル
等)、C7-16アラルキル−カルボニル(例、フェニルア
セチル、3−フェニルプロピオニル等)、C6-14アリー
ルオキシ−カルボニル(例、フェノキシカルボニル
等)、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベン
ジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル
等)、5又は6員複素環−カルボニル(例、ニコチノイ
ル、イソニコチノイル、テノイル、フロイル、モルホリ
ノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペラジン
−1−イルカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニ
ル等)、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモイ
ル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1-6アルキル−カ
ルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカル
バモイル、エチルメチルカルバモイル等)、モノ−又は
ジ−C6-14アリール−カルバモイル(例、フェニルカル
バモイル、1−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカ
ルバモイル等)、モノ−又はジ−5又は6員複素環カル
バモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、3−ピリジ
ルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイル、2−チエ
ニルカルバモイル、3−チエニルカルバモイル等)、C
1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニル等)、C1-6アルキルスルフィニル(例、
メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、C6-14
アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、1−ナ
フチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル等)、C
6-14アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニ
ル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィ
ニル等)、ホルミルアミノ、C1-6アルキル−カルボニ
ルアミノ(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、
ピバロイルアミノ等)、C3-8シクロアルキル−カルボ
ニルアミノ(例、シクロペンチルカルボニルアミノ、シ
クロヘキシルカルボニルアミノ等)、C6-14アリール−
カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ、ナフトイル
アミノ等)、C1-6アルコキシ−カルボニルアミノ
(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニル
アミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボ
ニルアミノ等)、C1-6アルキルスルホニルアミノ
(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミ
ノ等)、C6-14アリールスルホニルアミノ(例、フェニ
ルスルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、
1−ナフチルスルホニルアミノ等)、C1-6アルキル−
カルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロピオニルオキ
シ等)、C6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベン
ゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等)、C1-6
アルコキシ−カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニ
ルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカル
ボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ等)、モノ−
1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、メチルカル
バモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ等)、ジ−
1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカ
ルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等)、
モノ−またはジ−C6-14アリール−カルバモイルオキシ
(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモ
イルオキシ等)、ニコチノイルオキシ、イソニコチノイ
ルオキシ、置換基を有していてもよい5ないし7員飽和
環状アミノ、5ないし10員芳香族複素環基(例、2−
チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4−
キノリル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソキノ
リル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソ
キノリル、1−インドリル、2−インドリル、3−イン
ドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエ
ニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フ
ラニル、3−ベンゾ[b]フラニル等)、スルホ、スル
ファモイル、スルフィナモイル、スルフェナモイルまた
はこれらの置換基が2個以上(例、2〜3個)が結合し
た基などが挙げられる。該「炭化水素基」は、例えば上
記置換基を、置換可能な位置に1ないし5個、好ましく
は1ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以上
の場合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。
【0086】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは
1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等)を有していてもよいC1-6アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等)等が挙げられる。具体例としては、メ
チル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメ
チル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロ
エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロ
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリ
フルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオ
ロヘキシル等が挙げられる。前記「ハロゲン化されてい
てもよいC2-6アルケニル」としては、例えば1ないし
5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC
2-6アルケニル(例、ビニル、プロペニル、イソプロペ
ニル、2−ブテン−1−イル、4−ペンテン−1−イ
ル、5−へキセン−1−イル等)等が挙げられる。具体
例としては、ビニル、プロペニル、3,3,3−トリフ
ルオロプロペニル、2−ブテン−1−イル、4,4,4
−トリフルオロ−2−ブテン−1−イル、4−ペンテン
−1−イル、5−へキセン−1−イル等が挙げられる。
前記「ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル」
としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)を有していてもよいC2-6アルキニル(例、2−ブ
チン−1−イル、4−ペンチン−1−イル、5−へキシ
ン−1−イル等)等が挙げられる。具体例としては、プ
ロパルギル、2−ブチン−1−イル、4,4,4−トリ
フルオロ−2−ブチン−1−イル、4−ペンチン−1−
イル、5,5,5−トリフルオロ−4−ペンチン−1−
イル、5−へキシン−1−イル等が挙げられる。前記
「ハロゲン化されていてもよいC3-8シクロアルキル」
としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)を有していてもよいC3-8シクロアルキル(例、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等)等が挙
げられる。具体例としては、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチ
ル、シクロオクチル、4,4−ジクロロシクロヘキシ
ル、2,2,3,3−テトラフルオロシクロペンチル、
4−クロロシクロヘキシル等が挙げられる。前記「ハロ
ゲン化されていてもよいC1-8アルコキシ」としては、
例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲ
ン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有して
いてもよいC1-8アルコキシ(例、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
等)等が挙げられる。具体例としては、例えばメトキ
シ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エト
キシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフル
オロブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチル
オキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。前記「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ」としては、
例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲ
ン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有して
いてもよいC1-6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチ
ルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等)等が挙げら
れる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチル
チオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピル
チオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−ト
リフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等
が挙げられる。前記「置換基を有していてもよい5ない
し7員飽和環状アミノ」の「5ないし7員飽和環状アミ
ノ」としては、例えば、1個の窒素原子と炭素原子以外
に、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又
は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含んでいてもよい
5ないし7員飽和環状アミノが挙げられ、具体例として
は、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、ピペラジン−
1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、ヘキサヒドロ
アゼピン−1−イル等が挙げられる。該「置換基を有し
ていてもよい5ないし7員飽和環状アミノ」の「置換
基」としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、
6-14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビ
フェニリル、2−アントリル等)、C1-6アルキル−カ
ルボニル(例、アセチル、プロピオニル、ピバロイル
等)、5ないし10員芳香族複素環基(例、2−チエニ
ル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−
ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリ
ル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル、
3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリ
ル、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリ
ル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニ
ル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラ
ニル、3−ベンゾ[b]フラニル等)、オキソ等が1な
いし3個挙げられる。
【0087】本発明において、「置換基を有していても
よい2価の炭化水素基」の「2価の炭化水素基」とは、
前記の「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭
化水素基」から誘導される2価の基を示し、例えばアル
キレン、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルカン
から誘導される2価の基、シクロアルケンから誘導され
る2価の基、芳香族炭化水素環から誘導される2価の基
などが挙げられる。「アルキレン」としては、例えばC
1-15アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、トリメ
チレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチ
レン、ヘプタメチレン、オクタメチレン等、好ましくは
1-6アルキレン等)等が挙げられる。「アルケニレ
ン」としては、例えばC2-16アルケニレン基(例えばビ
ニレン、プロぺニレン、1−ブテニレン、2−ブテニレ
ン、1−ペンテニレン、2−ペンテニレン、3−ペンテ
ニレン等)等が挙げられる。「アルキニレン」として
は、例えばC2-16アルキニレン基(エチニレン、プロピ
ニレン、1−ブチニレン、2−ブチニレン、1−ペンチ
ニレン、2−ペンチニレン、3−ペンチニレン等)が挙
げられる。「シクロアルカン」としては、例えばシクロ
プロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキ
サン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどのC3-7
クロアルカン等が挙げられる。「シクロアルケン」とし
ては、例えばシクロプロペン、シクロブテン、シクロペ
ンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオク
テンなどのC3-8シクロアルケンなどが挙げられる。
「芳香族炭化水素環」としては、ベンゼン環、ナフタレ
ン環などの炭素数6ないし14員の炭化水素環などが挙
げられる。
【0088】「シクロアルカン」、「シクロアルケン」
または「芳香族炭化水素環」から誘導される2価の基と
しては、「シクロアルカン」、「シクロアルケン」また
は「芳香族炭化水素環」の1個の炭素原子から2個の水
素原子を、または異なる2個の炭素原子からそれぞれ1
個の水素原子を取り除いた2価の基などを意味する。具
体的には、例えば、
【0089】
【化66】
【0090】などが用いられ、好ましくは、
【0091】
【化67】
【0092】などが、より好ましくは
【0093】
【化68】
【0094】などが繁用される。「2価の炭化水素基」
の「置換基」としては、前記「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「置換基」と同様のものが挙げられ
る。「2価の炭化水素基」は、例えば上記置換基を、置
換可能な位置に1ないし4個、好ましくは1ないし3個
有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換
基は同一又は異なっていてもよい。置換基を有していて
もよい2価の炭化水素基としては、オキソ基で置換され
ていてもよいC1-15アルキレン基などが好ましく。特に
オキソ基で置換されていてもよいC1-6アルキレンなど
が好ましい。
【0095】本発明において、「置換基を有していても
よい複素環基」の「複素環基」としては、例えば、炭素
原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれ
る1又は2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ない
し14員(単環、2環又は3環式)複素環、好ましくは
(i)5ないし14員(好ましくは5ないし10員)芳
香族複素環、(ii)5ないし10員非芳香族複素環又は
(iii)7ないし10員複素架橋環から任意の1個の水
素原子を除いてできる1価の基等が挙げられる。上記
「5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香
族複素環」としては、例えば、チオフェン、ベンゾ
[b]チオフェン、ベンゾ[b]フラン、ベンズイミダ
ゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベン
ズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、
フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジ
ン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、
イソインドール、1H−インダゾール、プリン、4H−
キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナ
フチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、
カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、ア
クリジン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾール、
フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、フェノ
キサジン等の芳香族複素環、又はこれらの環(好ましく
は単環)が1ないし複数個(好ましくは1又は2個)の
芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環等
が挙げられる。上記「5ないし10員非芳香族複素環」
としては、例えば、ピロリジン、イミダゾリン、ピラゾ
リジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホ
リン、チオモルホリン、ジオキサゾール、オキサジアゾ
リン、チアジアゾリン、トリアゾリン、チアジアゾー
ル、ジチアゾール等が挙げられる。上記「7ないし10
員複素架橋環」としては、例えば、キヌクリジン、7−
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。
該「複素環基」として好ましくは、炭素原子以外に窒素
原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種、
好ましくは、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし
14員(好ましくは5ないし10員)の(単環又は2環
式)複素環基である。具体的には、例えば2−チエニ
ル、3−チエニル、2−フリル、3−フリル、2−ピリ
ジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、3
−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリ
ル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキ
ノリル、5−イソキノリル、ピラジニル、2−ピリミジ
ニル、4−ピリミジニル、3−ピロリル、2−イミダゾ
リル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−イ
ソオキサゾリル、1−インドリル、2−インドリル、3
−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ
[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベン
ゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル等の芳香
族複素環基、例えば1−ピロリジニル、2−ピロリジニ
ル、3−ピロリジニル、2−イミダゾリニル、4−イミ
ダゾリニル、2−ピラゾリジニル、3−ピラゾリジニ
ル、4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2−ピペリジ
ル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、1−ピペラジニ
ル、2−ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ等
の非芳香族複素環基等である。このうち、例えば炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1ないし3個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環基
等が更に好ましい。具体的には、2−チエニル、3−チ
エニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、
2−フリル、3−フリル、ピラジニル、2−ピリミジニ
ル、3−ピロリル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾ
リル、3−イソオキサゾリル、1−ピロリジニル、2−
ピロリジニル、3−ピロリジニル、2−イミダゾリニ
ル、4−イミダゾリニル、2−ピラゾリジニル、3−ピ
ラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2−
ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、1−ピ
ペラジニル、2−ピペラジニル、モルホリノ、チオモル
ホリノ等が挙げられる。「置換基を有していてもよい複
素環基」の「置換基」としては、前記「置換基を有して
いてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものが挙
げられる。「複素環基」は、例えば上記置換基を、置換
可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有
していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基
は同一又は異なっていてもよい。
【0096】本発明において、「アシル基」としては、
例えば式:−(C=O)−R7、−(C=O)−OR7、−
(C=O)−NR78、−(C=S)−NHR7 又は −S
2−R 9(式中、R7は水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環
基、R8は水素原子又はC1-6アルキル基、R9は置換基
を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していて
もよい複素環基を示す。)で表されるアシル基等が挙げ
られる。「置換基を有していてもよい炭化水素基」およ
び「置換基を有していてもよい複素環基」としては、前
記と同様のものが用いられる。「C1-6アルキル基」と
しては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等が挙げられる。
【0097】本発明において、「置換基を有していても
よいアミノ基」としては、(1)置換基を1又は2個有
していてもよいアミノ基及び(2)置換基を有していて
もよい環状アミノ基が挙げられる。上記(1)の「置換
基を1又は2個有していてもよいアミノ基」の「置換
基」としては、例えば、置換基を有していてもよい炭化
水素基、置換基を有していてもよい複素環基、アシル
基、置換基を有していてもよいアルキリデン基等が挙げ
られる。これら「置換基を有していてもよい炭化水素
基」、「置換基を有していてもよい複素環基」および
「アシル基」としては、それぞれ前記と同様のものが挙
げられる。「置換基を有していてもよいアルキリデン
基」の「アルキリデン基」としては、例えばC1-6アル
キリデン(例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリ
デン等)等が挙げられる。「置換基を有していてもよい
アルキリデン基」の「置換基」としては、前記「置換基
を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様の
ものが挙げられる。該「アルキリデン基」は、これらの
置換基で1ないし5個、好ましくは1ないし3個置換さ
れ得る。上記「置換基を1又は2個有していてもよいア
ミノ基」の「置換基」が2個の場合、各置換基は同一又
は異なっていてもよい。
【0098】上記(2)の「置換基を有していてもよい
環状アミノ基」の「環状アミノ基」としては、1個の窒
素原子と炭素原子以外に、窒素原子、硫黄原子及び酸素
原子から選ばれる1又は2種、1ないし4個のヘテロ原
子を含んでいてもよい5ないし7員非芳香族環状アミノ
基が挙げられ、具体例としては、ピロリジン−1−イ
ル、ピペリジノ、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、
チオモルホリノ、ヘキサヒドロアゼピン−1−イル、イ
ミダゾリジン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−イ
ミダゾール−1−イル、テトラヒドロ−1(2H)−ピ
リミジニル、3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジ
ニル、3,4−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニル等
が挙げられる。「置換基を有していてもよい環状アミノ
基」の「置換基」としては、例えば、前記「置換基を有
していてもよい炭化水素基」の「置換基」として詳述し
た「置換基を有していてもよい5ないし7員飽和環状ア
ミノ」の「置換基」と同様のもの等が挙げられ、該「環
状アミノ基」は、これれらの置換基で1ないし3個置換
されていることが好ましい。1個のオキソを有する5な
いし7員非芳香族環状アミノ基の具体例としては、2−
オキソイミダゾリジン−1−イル、2−オキソ−2,3
−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル、2−オキ
ソテトラヒドロ−1(2H)−ピリミジニル、2−オキ
ソ−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニル、2
−オキソ−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニ
ル、2−オキソピロリジン−1−イル、2−オキソピペ
リジノ、2−オキソピペラジン−1−イル、3−オキソ
ピペラジン−1−イル、2−オキソ−2,3,4,5,6,7
−ヘキサヒドロアゼピン−1−イル等が挙げられる。
【0099】本発明において、「置換基を有していても
よい芳香族基」の「芳香族基」としては、例えば芳香族
炭化水素基、芳香族複素環基等が挙げられる。該「芳香
族炭化水素基」としては、例えば炭素数6ないし14個
の単環式又は縮合多環式(2又は3環式)芳香族炭化水
素基等が挙げられる。その具体例として、例えばフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、
3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、2−アントリル
等のC6-14アリール等、好ましくはC6-10アリール等
(例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等、好
ましくはフェニル等)が挙げられる。該「芳香族複素環
基」としては、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び
酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ない
し4個含む5ないし14員(好ましくは5ないし10
員)芳香族複素環から任意の1個の水素原子を除いてで
きる1価基等が挙げられる。該「5ないし14員(好ま
しくは5ないし10員)の芳香族複素環」としては、例
えば、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、ベンゾ
[b]フラン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾー
ル、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナフト
[2,3−b]チオフェン、フラン、ピロール、イミダ
ゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジ
ン、ピリダジン、インドール、イソインドール、1H−
インダゾール、プリン、4H−キノリジン、イソキノリ
ン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリ
ン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カル
ボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、
チアゾール、イソチアゾール、フェノチアジン、イソオ
キサゾール、フラザン、フェノキサジン等の芳香族複素
環、又はこれらの環(好ましくは単環)が1ないし複数
個(好ましくは1又は2個)の芳香環(例、ベンゼン環
等)と縮合して形成された環等が挙げられる。該「芳香
族複素環基」として好ましくは、炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘ
テロ原子を、好ましくは1ないし4個含む5ないし14
員(好ましくは5ないし10員)の(単環又は2環式)
芳香族複素環基等、具体的には、例えば2−チエニル、
3−チエニル、2−フリル、3−フリル、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−
キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリ
ル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキ
ノリル、5−イソキノリル、ピラジニル、2−ピリミジ
ニル、4−ピリミジニル、3−ピロリル、2−イミダゾ
リル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−イ
ソオキサゾリル、1−インドリル、2−インドリル、3
−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ
[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベン
ゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル等の芳香
族複素環基が挙げられる。「置換基を有していてもよい
芳香族基」の「置換基」としては、前記した「置換基を
有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のも
のが1ないし5個、好ましくは1ないし3個挙げられ
る。置換基の個数が2個以上の場合、各置換基は同一又
は異なっていてもよい。
【0100】本発明において、「置換基を有していても
よい窒素原子」の「置換基」としては、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、アシル基などが挙げられる。該「置換基を有して
いてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよい
複素環基」および「アシル基」としては、それぞれ前記
と同様のものが用いられる。
【0101】本発明において、「置換基を有していても
よい炭素原子」の「置換基」としては、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基、アシル基、
ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、
1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エ
チレンジオキシ等)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-8アルコキシ、C1-6アルコキシ−カル
ボニル−C1-6アルコキシ(例、エトキシカルボニルメ
チルオキシ等)、ヒドロキシ、C6-14アリールオキシ
(例、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフ
チルオキシ等)、C7-16アラルキルオキシ(例えば、ベ
ンジルオキシ、フェネチルオキシ等)、メルカプト、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、C6-14
アリールチオ(例、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、
2−ナフチルチオ等)、C7-16アラルキルチオ(例え
ば、ベンジルチオ、フェネチルチオ等)、カルボキシ、
1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エ
チルスルホニル等)、C1-6アルキルスルフィニル
(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、
6-14アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、
1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル
等)、C6-14アリールスルフィニル(例、フェニルスル
フィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルス
ルフィニル等)、C1-6アルキルスルホニルアミノ
(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミ
ノ等)、C6-14アリールスルホニルアミノ(例、フェニ
ルスルホニルアミノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、
1−ナフチルスルホニルアミノ等)、C1-6アルキル−
カルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロピオニルオキ
シ等)、C6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベン
ゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等)、C1-6
アルコキシ−カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニ
ルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカル
ボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ等)、モノ−
1- 6アルキル−カルバモイルオキシ(例、メチルカル
バモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ等)、ジ−
1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカ
ルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等)、
6-14アリール−カルバモイルオキシ(例、フェニルカ
ルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ等)、
ニコチノイルオキシ、スルホ、スルファモイル、スルフ
ィナモイル、スルフェナモイルまたはこれらの置換基が
2個以上(例、2〜3個)が結合した基などが挙げられ
る。上記「置換基を有していてもよい炭化水素基」、
「置換基を有していてもよい複素環基」、「置換基を有
していてもよいアミノ基」、「アシル基」、「ハロゲン
化されていてもよいC1-8アルコキシ」および「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ」としては、
ぞれぞれ前記と同様のものが用いられる。
【0102】本発明において、「置換基を有していても
よいピリジル基」の「置換基」としては、前記した「置
換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同
様のものが挙げられる。該「ピリジル基」は、上記置換
基を、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1な
いし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場
合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。また、該
「ピリジル基」の環内窒素原子は、N−オキシド化され
ていてもよい。本発明において、「置換基を有していて
もよい芳香族炭化水素基」の「芳香族炭化水素基」とし
ては、例えば炭素数6ないし14個の単環式又は縮合多
環式(2又は3環式)芳香族炭化水素基等が挙げられ
る。その具体例として、例えばフェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリ
ル、4−ビフェニリル、2−アントリル等のC6-14アリ
ール等、好ましくはC6-10アリール等(例えばフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル等、好ましくはフェニ
ル等)が挙げられる。「置換基を有していてもよい芳香
族炭化水素基」の「置換基」としては、前記した「置換
基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様
のものが挙げられる。該「芳香族炭化水素基」は、これ
らの置換基によって1ないし5個、好ましくは1ないし
3個置換され得る。置換基の個数が2個以上の場合、各
置換基は同一又は異なっていてもよい。
【0103】本発明において、「置換基を有していても
よい2価の鎖状炭化水素基」の「2価の鎖状炭化水素
基」としては、例えばC1-15アルキレン基(例えばメチ
レン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペン
タメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタ
メチレン等、好ましくはC1-6アルキレン等)、C2-16
アルケニレン基(例えばビニレン、プロぺニレン、1−
ブテニレン、2−ブテニレン、1−ペンテニレン、2−
ペンテニレン、3−ペンテニレン等)、C2-16アルキニ
レン基(エチニレン、プロピニレン、1−ブチニレン、
2−ブチニレン、1−ペンチニレン、2−ペンチニレ
ン、3−ペンチニレン等)等が挙げられ、好ましくはC
1-15アルキレン基、特に好ましくはC1-6アルキレン基
等である。「2価の鎖状炭化水素基」の「置換基」とし
ては、前記した「置換基を有していてもよい炭化水素
基」の「置換基」と同様のものが挙げられる。該「2価
の鎖状炭化水素基」は、これらの置換基によって1ない
し5個、好ましくは1ないし3個置換され得る。置換基
の個数が2個以上の場合、各置換基は同一又は異なって
いてもよい。
【0104】本発明において、「置換基を有していても
よい環状炭化水素基」の「環状炭化水素基」としては、
シクロアルキル基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
「シクロアルキル」としては、例えばC3-8シクロアル
キル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオ
クチル等)等が好ましい。「芳香族炭化水素基」として
は、炭素数6ないし14個の単環式又は縮合多環式(2
又は3環式)芳香族炭化水素基等が挙げられる。その具
体例として、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフ
チル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフ
ェニリル、2−アントリル等のC6-14アリール等、好ま
しくはC6- 10アリール等(例えばフェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル等、好ましくはフェニル等)が挙げら
れる。「環状炭化水素基」の「置換基」としては、前記
した「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換
基」と同様のものが挙げられる。該「環状炭化水素基」
は、これらの置換基によって1ないし5個、好ましくは
1ないし3個置換され得る。置換基の個数が2個以上の
場合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。本発明
において、「酸化されていてもよい硫黄原子」とは、
S、SO、SO2を示す。
【0105】化合物(I)において、「アゾール化合
物」の基本骨格として、例えば、
【0106】
【化69】
【0107】などが挙げられ、なかでも
【0108】
【化70】
【0109】などが好ましく、特に
【0110】
【化71】
【0111】が好適である。
【0112】アゾール骨格に「置換基を有する含窒素芳
香族基」が置換する位置は、特に限定されないが、例え
ば、
【0113】
【化72】
【0114】のように→で示された位置が好ましい。B
環で示される「芳香環」は、N1、X1、X2、X3と炭素
原子で構成され、具体的にはアゾール骨格を形成する。
このようなアゾール骨格としては、前記した「アゾール
化合物」の基本骨格と同様のものが用いられる。
【0115】「置換基を有する含窒素芳香族基」の「含
窒素芳香族基」としては、例えば1個の窒素原子と、炭
素原子、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1又は2種、好ましくは1ないし4個の原子を含む5な
いし14員(好ましくは5ないし10員)の(単環又は
2環式)含窒素芳香族複素環基などが挙げられる。具体
的には、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、
2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノ
リル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノ
リル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、ピラジニ
ル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、3−ピロリ
ル、2−イミダゾリル、3−ピリダジニル、3−イソチ
アゾリル、3−イソオキサゾリル、1−インドリル、2
−インドリル、3−インドリル等が挙げられ、なかでも
4−ピリジル基または4−ピリミジニル基などが好まし
い。これらの含窒素芳香族基の窒素原子は、N−オキシ
ド化されていてもよい。
【0116】「含窒素芳香族基」の「置換基」として
は、例えば、式−Z−W−R3[式中、Zは結合手、−
NR4−(式中、R4は水素原子または置換基を有してい
てもよい炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化され
ていてもよい硫黄原子を、Wは置換基を有していてもよ
い2価の炭化水素基または結合手を、R3は置換基を有
していてもよい炭化水素基または置換基を有していても
よい複素環基を示す]で表される基の他、前記A環の置
換基として例示したハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
オキシ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、メルカプト、ア
ミノ、ホルミル、カルボキシ、C6-14アリールオキシ−
カルボニル、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル、カ
ルバモイル、チオカルバモイル、モノ−C1-6アルキル
−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル、
モノ−又はジ−C6-14アリール−カルバモイル、モノ−
又はジ−5又は6員複素環カルバモイル、C1-6アルキ
ルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C6-14
リールスルホニル、C6-14アリールスルフィニル、ホル
ミルアミノ、C1-6アルコキシ−カルボニルアミノ、C
1-6アルキルスルホニルアミノ、C6-14アリールスルホ
ニルアミノ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ、モ
ノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−C1-6
ルキル−カルバモイルオキシ、モノまたはジ−C6-14
リール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオキシ、置
換基を有していてもよい5ないし7員飽和環状アミノ、
スルホ、スルファモイル、スルフィナモイル、スルフェ
ナモイルまたはこれらの置換基が2個以上(例、2〜3
個)が結合した基等が挙げられ、特に式−Z−W−R3
で表される基が好ましい。特に、式−Z−W−R3で表
される置換基は、含窒素芳香族基(特に、4−ピリジル
基または4−ピリミジニル基)の窒素原子の隣りに置換
している場合が好ましい。上記「含窒素芳香族基」は、
例えば上記置換基を、置換可能な位置に1ないし5個、
好ましくは1ないし3個有していてもよく、置換基数が
2個以上の場合、各置換基は同一又は異なっていてもよ
い。
【0117】アゾール化合物(I)は、「置換基を有す
る含窒素芳香族基」の他に、さらに「置換基」を有して
いてもよく、「置換基を有していてもよい炭化水素
基」、「置換基を有していてもよい複素環基」、「アシ
ル基」、「置換基を有していてもよいアミノ基」の他、
前記A環の置換基として例示したハロゲン原子、C1-3
アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-8アルコキシ、C1-6アルコキシ−カル
ボニル−C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、C6-14アリー
ルオキシ、C7-16アラルキルオキシ、メルカプト、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、C6-14
リールチオ、C7-16アラルキルチオ、ホルミル、カルボ
キシ、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ−C1-6
アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−カルバ
モイル、モノ−又はジ−C6-14アリール−カルバモイ
ル、モノ−又はジ−5又は6員複素環カルバモイル、C
1-6アルキル−カルボニルオキシ、C6-14アリール−カ
ルボニルオキシ、C1-6アルコキシ−カルボニルオキ
シ、モノ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ、ジ−
1-6アルキル−カルバモイルオキシ、モノまたはジ−
6-14アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノイルオ
キシ、置換基を有していてもよい5ないし7員飽和環状
アミノ、スルホ等、スルファモイル、スルフィナモイ
ル、スルフェナモイルまたはこれらの置換基が2個以上
(例、2〜3個)が結合した基が挙げられる。置換基の
数は1ないし3個、好ましくは1ないし2個有していて
もよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一又
は異なっていてもよい。
【0118】化合物(I)(但し、上記の文献(WO0
1/91749)に記載の化合物は除く)としては、具
体的には、例えば以下の化合物(I’)、(I’’)、
(Ia)〜(IL)などが用いられる。各式中の各記号
は前記と同意義を示す。化合物(I’)の具体例とし
て、化合物(Ia)[(Ia’)、(Ia’’)および
(Ia’’’)を含む]、(Ib)、(Ic)、(I
d)、(Ii)、(Ij)、(Ik)および(IL)お
よび(I’’)が挙げられる。化合物(I’’)の好ま
しい化合物としては、化合物(Ie)[(Ie’)、
(Ie’’)および(Ie’’’)を含む]、(If)
[(If’)を含む]、(Ig)[(Ig’)を含
む]、(Ih)[(Ih’)を含む]が挙げられる。化
合物(I)としては、特に化合物(Ij)、(Ik)、
(IL)が好ましい。
【0119】〔1〕化合物(I’) N−オキシド化されていてもよい式
【0120】
【化73】
【0121】〔式中、N1は置換基または水素原子を有
していてもよい窒素原子を、X1は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子、酸素原子、硫黄
原子または置換基または水素原子を有していてもよい
窒素原子を、X2は置換基または水素原子を有してい
てもよい炭素原子、酸素原子、硫黄原子または置
換基または水素原子を有していてもよい窒素原子を、X
3は炭素原子または窒素原子を示し、(1)X1が酸
素原子または硫黄原子の場合、X2は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子でかつX3は炭素原子
で、N1は窒素原子を、(2)X1が置換基または水素原
子を有する窒素原子でかつX3が炭素原子の場合、X2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子で、
1は窒素原子を、(3)X1およびX3が窒素原子の場
合、X2は置換基または水素原子を有していてもよい炭
素原子で、N1は窒素原子を、(4)X1が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX2が酸素
原子または硫黄原子の場合、X3は炭素原子で、N1は窒
素原子を、(5)X1が置換基または水素原子を有して
いてもよい炭素原子でかつX3が炭素原子の場合、N1
たはX2のどちらか一方は窒素原子、他方は置換基また
は水素原子を有する窒素原子を、(6)X1およびX2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子でか
つX3が炭素原子の場合、N1は置換基または水素原子を
有する窒素原子を、(7)X1およびX2が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3が窒素
原子の場合、N1は窒素原子を示し、A環はさらに置換
基を有していてもよく、B環は芳香環を、Yは置換基
または水素原子を有していてもよい炭素原子または窒
素原子を、Zは結合手、−NR4−(R4は水素原子また
は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素
原子または酸化されていてもよい硫黄原子を、Wは結合
手または置換基を有していてもよい2価の炭化水素基
を、R2は置換基を有していてもよい芳香族基を、R3
置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有
していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物
(但し、上記の文献(WO01/91749)に記載の
化合物は除く)。
【0122】〔2〕化合物(Ia) N−オキシド化されていてもよい式
【0123】
【化74】
【0124】〔式中、Xaは酸素原子、硫黄原子ま
たは置換基または水素原子を有していてもよい窒素原
子を、Aa環はさらに置換基を有していてもよく、Ya
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子ま
たは窒素原子を、Zaは結合手、−NR4a−(R4a
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子
を、Waは結合手または置換基を有していてもよい2価
の炭化水素基を、R1aは水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環
基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル基
を、R2aは置換基を有していてもよい芳香族基を、R3a
は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を
有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物
(但し、上記の文献(WO01/91749)に記載の
化合物は除く)。
【0125】〔3〕化合物(I’) N−オキシド化されていてもよい式
【0126】
【化75】
【0127】〔式中、Xa'は酸素原子または硫黄原
子を、Ya'は炭素原子または窒素原子を、Za'は結合
手、−NR4a'−(R4a'は水素原子または置換基を有し
ていてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化
されていてもよい硫黄原子を、Wa'は結合手または置換
基を有していてもよい2価の炭化水素基を、R1a'は水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよ
いアミノ基またはアシル基を、R2a'は置換基を有して
いてもよい芳香族基を、R3a'は置換基を有していても
よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
基を示す。〕で表される化合物。
【0128】〔4〕化合物(I’) N−オキシド化されていてもよい式
【0129】
【化76】
【0130】〔式中、Za''は結合手、−NR4a''
(R4a''は水素原子または置換基を有していてもよい炭
化水素基を示す)、酸素原子または酸化されていてもよ
い硫黄原子を、Wa''は結合手または置換基を有してい
てもよい2価の炭化水素基を、R1a''は水素原子、置換
基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
もよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基ま
たはアシル基を、R2a''は置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3a''は置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R5a''
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基また
は置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表さ
れる化合物。
【0131】〔5〕化合物(I’) N−オキシド化されていてもよい式
【0132】
【化77】
【0133】〔式中、Za'''は結合手、−NR4a'''
(R4a'''は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化されていても
よい硫黄原子を、Wa'''は結合手または置換基を有して
いてもよい2価の炭化水素基を、R1a'''は水素原子、
非芳香族複素環基を含まない置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環
基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル基
を、R2a'''は置換基を有していてもよい芳香族基を、
3a'''は置換基を有していてもよい炭化水素基または
置換基を有していてもよい複素環基を、R5a'''は水素
原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化
合物。
【0134】上記「非芳香族複素環基を含まない置換基
を有していてもよい炭化水素基」は、置換基が「非芳香
族複素環基」を含まないことを除いて、前記「置換基を
有していてもよい炭化水素基」と同義である。
【0135】上記「置換基を有していてもよい芳香族複
素環基」の「芳香族複素環基」としては、前述の「置換
基を有していてもよい複素環基」の「複素環基」として
挙げられた5ないし14員の芳香族環から任意の1個の
水素原子を除いてできる1価の基等が挙げられる。
【0136】上記「置換基を有していてもよい芳香族複
素環基」の「置換基」としては、前記「置換基を有して
いてもよい複素環基」の置換基と同様のものが挙げられ
る。
【0137】上記「置換基を有していてもよい芳香族複
素環基」の具体例としては、例えば、チオフェン、ベン
ゾ[b]チオフェン、ベンゾ[b]フラン、ベンズイミ
ダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベ
ンズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェ
ン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピ
リジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドー
ル、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、4
H−キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジ
ン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノ
リン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジ
ン、アクリジン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾ
ール、フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、
フェノキサジン等が挙げられる。
【0138】〔6〕化合物(Ib) N−オキシド化されていてもよい式
【0139】
【化78】
【0140】〔式中、Ab環はさらに置換基を有してい
てもよく、Ybは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、Zbは結合手、−
NR4b−(R4bは水素原子または置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化されてい
てもよい硫黄原子を、Wbは結合手または置換基を有し
ていてもよい2価の炭化水素基を、R1bは水素原子、置
換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有してい
てもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基
またはアシル基を、R2bは置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3bは置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい複素環基を、R5bは水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置
換基を有していてもよい複素環基を、R6bは水素原子、
置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有して
いてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ
基またはアシル基を示し、R1bとR6bは互いに結合して
環を形成してもよい。〕で表される化合物。
【0141】式中、R1bとR6bが互いに結合して形成す
る環としては、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子、硫
黄原子などから選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含
んでいてもよい5ないし9員(好ましくは、5または6
員)の環などが用いられる。具体的には、例えば
【0142】
【化79】
【0143】〔式中、pは1ないし5の整数を示す〕で
表される環などが用いられる。pとしては1または2が
好ましい。
【0144】〔7〕化合物(Ic) N−オキシド化されていてもよい式
【0145】
【化80】
【0146】〔式中、Ac環はさらに置換基を有してい
てもよく、Xcは酸素原子、硫黄原子または置換
基または水素原子を有していてもよい窒素原子を、Yc
は置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子
または窒素原子を、Zcは結合手、−NR4c−(R4c
は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基
を示す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原
子を、Wcは結合手または置換基を有していてもよい2
価の炭化水素基を、R2cは置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3cは置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい複素環基を、R6cは水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよ
いアミノ基またはアシル基を示す。〕で表される化合
物。
【0147】〔8〕化合物(Id) N−オキシド化されていてもよい式
【0148】
【化81】
【0149】〔式中、Ad環はさらに置換基を有してい
てもよく、Ydは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、Zdは結合手、−
NR4d−(R4dは水素原子または置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)、酸素原子または酸化されてい
てもよい硫黄原子を、Wdは結合手または置換基を有し
ていてもよい2価の炭化水素基を、R1dは水素原子、置
換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有してい
てもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基
またはアシル基を、R2dは置換基を有していてもよい芳
香族基を、R3dは置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で
表される化合物。
【0150】
〔9〕化合物(I’’) N−オキシド化されていてもよい式
【0151】
【化82】
【0152】〔式中、N1は置換基または水素原子を有
していてもよい窒素原子を、X1は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子、酸素原子、硫黄
原子または置換基または水素原子を有していてもよい
窒素原子を、X2は置換基または水素原子を有してい
てもよい炭素原子、酸素原子、硫黄原子または置
換基または水素原子を有していてもよい窒素原子を、X
3は炭素原子または窒素原子を示し、(1)X1が酸
素原子または硫黄原子の場合、X2は置換基または水素
原子を有していてもよい炭素原子でかつX3は炭素原子
で、N1は窒素原子を、(2)X1が置換基または水素原
子を有する窒素原子でかつX3が炭素原子の場合、X2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子で、
1は窒素原子を、(3)X1およびX3が窒素原子の場
合、X2は置換基または水素原子を有していてもよい炭
素原子で、N1は窒素原子を、(4)X1が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX2が酸素
原子または硫黄原子の場合、X3は炭素原子で、N1は窒
素原子を、(5)X1が置換基または水素原子を有して
いてもよい炭素原子でかつX3が炭素原子の場合、N1
たはX2のどちらか一方は窒素原子、他方は置換基また
は水素原子を有する窒素原子を、(6)X1およびX2
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子でか
つX3が炭素原子の場合、N1は置換基または水素原子を
有する窒素原子を、(7)X1およびX2が置換基または
水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3が窒素
原子の場合、N1は窒素原子を示し、A環はさらに置換
基を有していてもよく、B環は芳香環を、Yは置換基
または水素原子を有していてもよい炭素原子または窒
素原子を、Wは結合手または置換基を有していてもよい
2価の炭化水素基を、R2は置換基を有していてもよい
芳香族基を、R3は置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R4
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物(但し、上記の文献(WO0
1/91749)に記載の化合物は除く)。
【0153】〔10〕化合物(Ie) N−オキシド化されていてもよい式
【0154】
【化83】
【0155】〔式中、Ae環はさらに置換基を有してい
てもよく、Xeは酸素原子、硫黄原子または置換
基または水素原子を有していてもよい窒素原子、Ye
置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子ま
たは窒素原子を、Weは結合手または置換基を有して
いてもよい2価の炭化水素基を、R1eは水素原子、置換
基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
もよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基ま
たはアシル基を、R2eは置換基を有していてもよい芳香
族基を、R3eは置換基を有していてもよい炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい複素環基を、R4eは水素
原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示
す。〕で表される化合物(但し、上記の文献(WO01
/91749)に記載の化合物は除く)。
【0156】〔11〕化合物(Ie’) N−オキシド化されていてもよい式
【0157】
【化84】
【0158】〔式中、Xe'は酸素原子または硫黄原
子、Ye'は置換基または水素原子を有していてもよい炭
素原子あるいは窒素原子を、We'は結合手または置換基
を有していてもよい2価の炭化水素基を、R1e'は水素
原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を
有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよい
アミノ基またはアシル基を、R2e'は置換基を有してい
てもよい芳香族基を、R3e'は置換基を有していてもよ
い炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基
を、R4e'は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す。〕で表される化合物。
【0159】〔12〕化合物(Ie’’) N−オキシド化されていてもよい式
【0160】
【化85】
【0161】〔式中、We''は結合手または置換基を有
していてもよい2価の炭化水素基を、R1e''は水素原
子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有
していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいア
ミノ基またはアシル基を、R2e''は置換基を有していて
もよい芳香族基を、R3e''は置換基を有していてもよい
炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基
を、R4e''は水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を、R5e''は水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
環基を示す。〕で表される化合物。 〔13〕化合物(Ie’’’) N−オキシド化されていてもよい式
【0162】
【化86】
【0163】〔式中、We'''は結合手または置換基を有
していてもよい2価の炭化水素基を、R1e'''は水素原
子、非芳香族複素環基を含まない置換基を有していても
よい炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2e'''は置換基を有していてもよい芳香族基
を、R3e'''は置換基を有していてもよい炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい複素環基を、R4e'''
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基
を、R5e'''は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示
す。〕で表される化合物。
【0164】上記「非芳香族複素環基を含まない置換基
を有していてもよい炭化水素基」は、置換基が「非芳香
族複素環基」を含まないことを除いて、前記「置換基を
有していてもよい炭化水素基」と同義である。
【0165】上記「置換基を有していてもよい芳香族複
素環基」の「芳香族複素環基」としては、前述の「置換
基を有していてもよい複素環基」の「複素環基」として
挙げられた5ないし14員の芳香族環から任意の1個の
水素原子を除いてできる1価の基等が挙げられる。
【0166】上記「置換基を有していてもよい芳香族複
素環基」の「置換基」としては、前記「置換基を有して
いてもよい複素環基」の「置換基」と同様のものが挙げ
られる。
【0167】上記「置換基を有していてもよい芳香族複
素環基」の具体例としては、例えば、チオフェン、ベン
ゾ[b]チオフェン、ベンゾ[b]フラン、ベンズイミ
ダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベ
ンズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェ
ン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピ
リジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドー
ル、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、4
H−キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジ
ン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノ
リン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジ
ン、アクリジン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾ
ール、フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、
フェノキサジン等が挙げられる。
【0168】〔14〕化合物(If) N−オキシド化されていてもよい式
【0169】
【化87】
【0170】〔式中、Af環はさらに置換基を有してい
てもよく、Yfは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、Wfは結合手また
は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を、R1f
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置
換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していて
もよいアミノ基またはアシル基を、R2fは置換基を有し
ていてもよい芳香族基を、R3fは置換基を有していても
よい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環
基を、R4fは水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す。〕で表される化合物。
【0171】〔15〕化合物(Ig) N−オキシド化されていてもよい式
【0172】
【化88】
【0173】〔式中、Ag環はさらに置換基を有してい
てもよく、Ygは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、R1gは水素原子、
置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有して
いてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ
基またはアシル基を、R2gは置換基を有していてもよい
芳香族基を、R3gは置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R4g
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物。
【0174】〔16〕化合物(Ih) N−オキシド化されていてもよい式
【0175】
【化89】
【0176】〔式中、Ah環はさらに置換基を有してい
てもよく、Yhは置換基または水素原子を有していて
もよい炭素原子または窒素原子を、R1hは水素原子、
置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有して
いてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ
基またはアシル基を、R2hは置換基を有していてもよい
芳香族基を、R3hは置換基を有していてもよい炭化水素
基または置換基を有していてもよい複素環基を、R4h
水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物。
【0177】〔17〕化合物(Ii) N−オキシド化されていてもよい式
【0178】
【化90】
【0179】〔式中、Xiは酸素原子または酸化されて
いてもよい硫黄原子を、Ziは結合手、−NR4i−(R
4iは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素
基を示す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄
原子を、Wiは結合手または置換基を有していてもよい
2価の鎖状炭化水素基を、R1iは水素原子、置換基を有
していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい
複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはア
シル基を、R2iは置換基を有していてもよいピリジル基
または置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を、
3iは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化
合物。
【0180】式(Ii)中、R1iとしては、水素原子、
置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有してい
てもよいアリール基及び置換基を有していてもよいアル
キル基等が好ましい。該「置換基を有していてもよいア
ミノ基」として更に好ましくは、式:−(C=O)−
7、−(C=O)−OR7、−(C=O)−NR78、−
(C=S)−NHR7又は−SO2−R9(式中、各記号は
前記と同意義を示す)で表されるアシルを1又は2個有
していてもよいアミノ基である。特に好ましくは、式:
−(C=O)−R7 又は −(C=O)−NR78(式中、
各記号は前記と同意義を示す)で表されるアシルを1又
は2個有していてもよいアミノ基である。該「置換基を
有していてもよいアリール基」として好ましくは、例え
ばC1-6アルキルチオ、C6-14アリールチオ、C1-6アル
キルスルフィニル、C6-14アリールスルフィニル、C
1-6アルキルスルホニル、C6-14アリールスルホニル及
びカルボキシ等から選ばれる置換基を1ないし5個有し
ていてもよいC6-14アリール基(好ましくはフェニル
等)等である。該「置換基を有していてもよいアルキル
基」として好ましくは、例えばハロゲン原子、C1-6
ルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ及びC1-6アルコキ
シ−カルボニル等から選ばれる1ないし3個の置換基で
置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec-ブチル、tert-ブチルなど)が好ましく、特に
メチル、エチルなどのC1-3アルキル基が好ましい。な
かでも、R1iとしては、(i)C1-6アルキル基(例、
メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのC1-4アルキ
ル基など)、(ii)C1-6アルキルチオ(例、メチルチ
オなど)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスル
ホニルなど)およびハロゲン原子(例、塩素原子、フッ
素原子など)から選ばれる置換基で置換されていてもよ
いC6-14アリール基(例、フェニル基など)または(ii
i)式−(C=O)−R7i〔式中、R7iはC1-6アルキル
基(例、メチルなどのC1-3アルキル基など)、C
6-14アリール基(例、フェニル基など)または炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし1
4員の複素環基(例、ピリジル基などの炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし
2個のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環基など)
を示す〕で表されるアシルを1又は2個有していてもよ
いアミノ基などが好ましい。R7iとしては、置換基を有
していてもよいフェニル基または置換基を有していても
よいピリジル基が好適である。
【0181】式(Ii)中、R2iとしては、(1)置換
基を有していてもよいC6-14アリール基または(2)置
換基を有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子
を1ないし4個含む5ないし14員の芳香族複素環基が
好ましく、なかでも(1)ハロゲン原子(例、塩素原
子、フッ素原子など)、C1-6アルキル(例、メチル、
エチルなど)もしくはC1 -6アルコキシ(例、メトキシ
など)で置換されていてもよいC6-14アリール基(例、
フェニル基、ナフチル基など)、(2)炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2
種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員の芳
香族複素環基(例、ピリジル基、チエニル基などの炭素
原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれ
る1ないし2個のヘテロ原子を含む5ないし6員の芳香
族複素環基など)などが好ましく、特に置換基を有して
いてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリ
ジル基などが好適である。
【0182】式(Ii)中、R3iとしては、置換基を有
していてもよいC6-14アリール基または置換基を有して
いてもよいC3-8シクロアルキル基が好ましく、なかで
も1または2個のC1-6アルキル(例、メチル、エチル
など)またはC1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキ
シなど)で置換されていてもよいC6-14アリール基ある
いは1〜5個のハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子など)、C1-6アルキル
(例、メチル、エチルなど)で置換されていてもよいC
3-8シクロアルキル基などが好ましく、特に1もしくは
2個のC1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで置換され
ていてもよいフェニル基(例、3−メトキシフェニル、
2−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニルなど)
あるいは1〜3個のハロゲン原子、C1-6アルキルで置
換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シク
ロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)な
どが好適である。式(Ii)中、Xiとして好ましく
は、酸化されていてもよい硫黄原子である。更に好まし
くは硫黄原子(S)である。式(Ii)中、Ziとして
は、酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、式−N
4i−(式中、R4iは前記と同意義を示す)で表される
基などが好ましく、なかでも酸素原子、酸化されていて
もよい硫黄原子、式−NR4i'−(R4i'は水素原子また
はC1-6アルキル基)で表される基などが好ましく、さ
らには酸素原子、S、SO2、NH、N(CH3)などが
好ましく特にOまたはNHが好適である。式(Ii)
中、Wiとしては、結合手、または、C1-3アルキル
(例、メチルなど)、オキソなどの置換基を有していて
もよい低級アルキレン基(例、メチレン、エチレン、ト
リメチレンなどのC1-6アルキレン基、特にC1-3アルキ
レン基など)が好ましく、なかでも結合手、または、オ
キソを有していてもよいC1-6アルキレン基(例、メチ
レン、エチレン、トリメチレンなどのC1-3アルキレン
基、特にメチレンなど)が好適である。より具体的に
は、Wiとしては、結合手、−CH2−、−(CH2
2−、−(CH23−、−CO−、−CH2CO−、−
(CH22CO−、−CH(CH3)−などが用いら
れ、特に、結合手、−CH2−、−CO−、−CH2CO
−などが好適である。
【0183】化合物(Ii)中の窒素原子はN−オキシ
ド化されていてもよい。例えば式
【0184】
【化91】
【0185】〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で
表される環の5位に置換している4−ピリジル基の構成
原子としての窒素原子はN−オキシド化されていてもよ
く、化合物(Ii)としては、例えば式
【0186】
【化92】
【0187】〔式中、nは0又は1を示し、他の記号は
前記と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩等
が好ましい。
【0188】化合物(Ii)としては、例えば、次の
(A)〜(E)に示す化合物などが好ましく用いられ
る。 (A)R1iが置換基を有していてもよいアミノ基、R2i
が置換基を有していてもよいC6-14アリール基、R3i
置換基を有していてもよいC6-14アリール基、または置
換基を有していてもよいC3-8シクロアルキル基、Xi
硫黄原子、Ziが酸素原子又は式 −NR4i−(式中、R
4iは前記と同意義を示す)で表される基又は(及び)W
iが置換基を有していてもよい低級アルキレン基または
結合手である化合物(Ii)。 (B)R1iが(i)C1-6アルキル基(例、メチル、エ
チル、プロピル、ブチルなどのC1-4アルキル基な
ど)、(ii)C1-6アルキルチオ(例、メチルチオな
ど)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニ
ルなど)およびハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原
子など)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC
6-14アリール基(例、フェニル基など)または(iii)
式−(C=O)−R5i'〔式中、R5i'はC1-6アルキル
基(例、メチルなどのC1-3アルキル基など)、C
6-14アリール基(例、フェニル基など)または炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし1
4員の複素環基(例、ピリジル基などの炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし
2個のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環基など)
を示す〕で表されるアシルを1又は2個有していてもよ
いアミノ基;R2iが1または2個のハロゲン原子(例、
フッ素原子、塩素原子など)、C1- 6アルキル(例、メ
チルなど)またはC1-6アルコキシ(例、メトキシな
ど)で置換されていてもよいC6-14アリール基(特に、
フェニル基);R3iがハロゲン原子(例、塩素原子、フ
ッ素原子など)、C1-6アルキル(例、メチル、エチル
など)もしくはC1-6アルコキシ(例、メトキシなど)
で置換されていてもよいC6-14アリール基(例、フェニ
ル基、ナフチル基など)、炭素原子以外に窒素原子、硫
黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原
子を1ないし4個含む5ないし14員の芳香族複素環基
(例、ピリジル基、チエニル基などの炭素原子以外に窒
素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし2
個のヘテロ原子を含む5ないし6員の芳香族複素環基な
ど)またはC3-8シクロアルキル基;Xiが硫黄原子;Z
iが酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または式
NR4i(R4iは水素原子またはC1-6アルキル基)で表
される基(特に、酸素原子、S、SO2、NH、N(C
3)など);WiがオキソまたはC1-6アルキル(例、
メチルなどのC1-3アルキルなど)を有していてもよい
1-6アルキレン基(特に、C1-3アルキレン基)または
結合手である化合物(Ii)。
【0189】(C)R1iが式−(C=O)−R5i''〔式
中、R5i''はC6-14アリール基(例、フェニル基な
ど)または炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸
素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし
4個含む5ないし14員の複素環基(例、ピリジル基な
どの炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子か
ら選ばれる1ないし2個のヘテロ原子を含む5ないし6
員の複素環基など)を示す〕で表されるアシルを1又は
2個有していてもよいアミノ基;R2iが1または2個の
ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子など)、C1-
6アルキル(例、メチルなど)またはC1-6アルコキシ
(例、メトキシなど)で置換されていてもよいC6-14
リール基(特に、フェニル基);R3iがC6-14アリール
基(例、フェニル基など)、炭素原子以外に窒素原子、
硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ
原子を1ないし4個含む5ないし14員の芳香族複素環
基(例、ピリジル基などの炭素原子以外に窒素原子、硫
黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし2個のヘテロ
原子を含む5ないし6員の芳香族複素環基など)または
3-8シクロアルキル基(例、シクロプロピル基、シク
ロペンチル基、シクロへキシル基など);Xiが硫黄原
子;ZiがO、NHまたはS;Wiが結合手またはオキソ
を有していてもよいC1-6アルキレン基(特に、オキソ
を有していてもよいメチレン、エチレンなどのC1-3
ルキレン基)である化合物(Ii)。
【0190】(D)WO00/64894の実施例1〜
79で製造される化合物。 (E)WO00/64894で製造される以下の実施例
化合物。[4-(3,5-ジメチルフェニル)-5-(2-フェニルメ
チルオキシ-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミ
ン(実施例化合物1)、N-[4-[2-ベンゾイルアミノ-4-
(4-メトキシフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物2)、N-[4-(4
-メトキシフェニル)-5-[2-[(3-ピリジルカルボニル
アミノ)]-4-ピリジル]-1,3-チアゾール-2-イル]ニコ
チンアミド(実施例化合物3)、N-[4-[2-アミノ-4-
(4-メトキシフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物4)、N-[4-
[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物
5)、N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンジルアミン
(実施例化合物6)、N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド塩酸塩(実施例化合物7)、N-[4-
[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]ベンジルアミン二塩酸塩(実
施例化合物8)。 (F)N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-
(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ア
セトアミド(実施例化合物9)、N-[5-(2-ベンジルア
ミノ-4-ピリジル)-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-
チアゾール-2-イル]アセトアミド(実施例化合物1
0)、N-[4-[4-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実
施例化合物13)、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]フェニルアセトアミド(実施例化合物1
4)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド(実施例化合物15−2)、N-[4-[4-(3-メチルフ
ェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリ
ジル]フェニルアセトアミド(実施例化合物15−
3)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド(実施例化合物15−4)、N-[4-[4-(3-メチルフ
ェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド(実施例
化合物15−6)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベン
ズアミド(実施例化合物16−1)、N-[4-[2-エチル
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合
物16−2)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-(4-メ
トキシフェニル)プロピオンアミド(実施例化合物16
−3)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-4-フェニルブチ
ルアミド(実施例化合物16−5)、N-[4-[4-(3-メ
チルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物16−7)、
N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオン
アミド(実施例化合物16−8)、N-[4-[2-ブチル-4
-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]ベンズアミド(実施例化合物16−9)、N-
[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミ
ド(実施例化合物16−10)、N-[4-[2-(4-フルオ
ロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物1
6−11)、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3
-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合物16
−12)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メ
チルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリ
ジル]ベンズアミド(実施例化合物16−15)、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェ
ニルプロピオンアミド(実施例化合物16−16)、N-
ベンジル-N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例
化合物19−2)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-
(2-フェニルエチル)アミン(実施例化合物19−
3)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプ
ロピル)アミン(実施例化合物19−4)、N-ベンジル
-N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化合物
19−5)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロ
ピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フ
ェニルエチル)アミン(実施例化合物19−6)、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピ
ル)アミン(実施例化合物19−7)、N-ベンジル-N-
[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化合物19−
8)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエ
チル)アミン(実施例化合物19−9)、N-[4-[2-ブ
チル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン
(実施例化合物19−10)、N-ベンジル-N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化
合物19−17)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2
-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン(実施例
化合物19−18)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)
-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン
(実施例化合物19−19)、N-[4-[4-(3-メチルフ
ェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化
合物20)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-
メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]
-2-ピリジル]フェニルアセトアミド(実施例化合物2
1−1)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メ
チルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合
物21−2)、N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メチルフェ
ニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化合物21
−5)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチ
ルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン(実施例
化合物21−6)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2
-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン
(実施例化合物25−1)、N-(4-フルオロベンジル)
-N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホ
ニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]アミン(実施例化合物25−2)。
【0191】〔18〕化合物(Ij) N−オキシド化されていてもよい式
【0192】
【化93】
【0193】〔式中、Wjは、結合手、置換基を有して
いてもよい2価の炭化水素基を、R1jは水素原子、置換
基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
もよい複素環基、置換基を有していてもよいアミノ基ま
たはアシル基を、R2jは水素原子または置換基を、R3j
は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基を
有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合
物。
【0194】R2jで示される置換基としては、前記した
「置換されていてもよい芳香族基」の「置換基」と同様
のものが用いられる。R1jとしては、置換基を有してい
てもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル
基及び置換基を有していてもよい複素環基等が好まし
い。該「置換基を有していてもよいアミノ基」として更
に好ましくは、式:−(C=O)−R7、−(C=O)−O
7、−(C=O)−NR78、−(C=S)−NHR7又は
−SO2−R9(式中、各記号は前記と同意義を示す)で
表されるアシルを1又は2個有していてもよいアミノ基
である。特に好ましくは、式:−(C=O)−R7 (式
中、各記号は前記と同意義を示す)で表されるアシルを
1又は2個有していてもよいアミノ基である。該「置換
基を有していてもよいアルキル基」としては、例えばハ
ロゲン原子、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキ
シ及びC1-6アルコキシ−カルボニル等から選ばれる1
ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アル
キル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルな
ど)等が好ましく、特にメチル、エチル、プロピルなど
のC1 -3アルキル基が好ましい。該「置換基を有してい
てもよい複素環基」としては、例えばC1-6アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのC1-4
アルキル等)などの置換基を有していてもよい5ないし
10員非芳香族複素環基(例、ピロリジニル、イミダゾ
リル、ピラゾリジル、ピラゾリル、ピペリジニル、ピペ
ラジニル、モルホリル、チオモルホリル、ジオキサゾリ
ル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリ
ル、チアジアゾリル、ジチアゾリル等、好ましくはピペ
リジニル(例、4−ピペリジニル等)などの5ないし6
員非芳香族含窒素複素環基が好ましい。
【0195】なかでも、R1jとしては、(i)アミノ
基、(ii)式−(C=O)−R7j〔式中、R7jはハロゲン
原子(好ましくは、塩素原子)で置換されていてもよい
炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選
ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5な
いし14員の複素環基(例、ピリジル基などの炭素原子
以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1
ないし2個のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環基
等)を示す〕で表されるアシルを1又は2個有するアミ
ノ基、(iii)C1-6アルキル基(好ましくは、メチル、
エチル、プロピルなどのC1-3アルキル基)、(iv)C
1-6アルキル(好ましくは、メチル、エチル、プロピル
などのC1-3アルキル)などで置換されていてもよい5
ないし10員非芳香族複素環基(好ましくは、ピペリジ
ニル(例、4−ピペリジニル等)などの5ないし6員非
芳香族含窒素複素環基)などが好ましい。R2jとして
は、ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子等)、C
1-6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、プロピ
ルなどのC1-3アルキル基)、C1-6アルコキシ(例、メ
トキシ等)などが好ましく、特にハロゲン原子(例、塩
素原子、フッ素原子等)、C1-6アルキル基(好ましく
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC
1-3アルキル基)が好ましい。R3jとしては、(i)C
1-6アルキル基、(ii)ハロゲン原子(例、塩素原子、
フッ素原子など)、C1-6アルキル(例、メチル、エチ
ルなど)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ
など)で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル基
(例、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、(ii
i)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子など)、
1-6アルキル(例、メチル、エチルなど)、C1-6アル
コキシ(例、メトキシ、エトキシなど)で置換されてい
てもよいC6 -14アリール基(例、フェニル基など)、
(iv)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子な
ど)、C1-6アルキル(例、メチル、エチルなど)、C
1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシなど)で置換
されていてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及
び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1な
いし4個含む5ないし6員の複素環基(例、チエニル基
など)などが好ましく、なかでも(i)C1-6アルキル
基(好ましくは、メチル、エチル、プロピルなどのC
1-3アルキル基)、(ii)C3-8シクロアルキル基(例、
シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、(iii)C
6-14アリール基(例、フェニル基など)、(iv)炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし6
員の複素環基(例、チエニル基など)などが好ましい。
jとしては、結合手またはオキソで置換されていても
よいC1-6アルキレンが好ましく、なかでも結合手、−
(CH2−(n=1〜3の整数を示す)、−(C
2CO−(n=0〜3の整数を示す)などが好ま
しく、特に結合手、−CO−、−CH2CO−、−CH
(CH3)−などが好適である。特に、表1および表2
に示す参考例化合物32〜45および62−74が好適
である。
【0196】〔19〕化合物(Ik) N−オキシド化されていてもよい式
【0197】
【化94】
【0198】〔式中、R1kは水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2kは水素原子または置換基を、R3kは置換基を
有していてもよい環状炭化水素基または置換基を有して
いてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物。
【0199】R2kで示される置換基としては、前記した
「置換されていてもよい芳香族基」の「置換基」と同様
のものが用いられる。R1kとしては、置換基を有してい
てもよいアミノ基及び置換基を有していてもよいアルキ
ル基、置換基を有していてもよいアリール基等が好まし
い。該「置換基を有していてもよいアミノ基」として更
に好ましくは、式:−(C=O)−R7、−(C=O)−O
7、−(C=O)−NR78、−(C=S)−NHR7又は
−SO2−R9(式中、各記号は前記と同意義を示す)で
表されるアシルを1又は2個有していてもよいアミノ基
である。特に好ましくは、式:−(C=O)−R7 (式
中、各記号は前記と同意義を示す)で表されるアシルを
1又は2個有していてもよいアミノ基である。該「置換
基を有していてもよいアルキル基」として好ましくは、
例えばハロゲン原子、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、
カルボキシ及びC1-6アルコキシ−カルボニル等から選
ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブ
チルなど)が好ましく、特にメチル、エチル、プロピル
などのC1-3アルキル基が好ましい。なかでも、R1k
しては、(i)アミノ基、(ii)式−(C=O)−R
7k〔式中、R7kはハロゲン原子(好ましくは、塩素原
子)で置換されていてもよい炭素原子以外に窒素原子、
硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ
原子を1ないし4個含む5ないし14員の複素環基
(例、ピリジル基などの炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子及び酸素原子から選ばれる1ないし2個のヘテロ原
子を含む5ないし6員の複素環基など)を示す〕で表さ
れるアシルを1又は2個有するアミノ基または(iii)
1-6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、プロ
ピルなどのC1-3アルキル基)などが好ましい。R2k
しては、ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子、ヨ
ウ素原子など)、C1-6アルキル基(好ましくは、メチ
ル、エチル、プロピルなどのC1-3アルキル基)、C1-6
アルコキシ(例、メトキシなど)などが好ましく、特に
ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子、塩素原子)C
1-6アルキル基(好ましくは、メチル、エチル、プロピ
ルなどのC1-3アルキル基)が好ましい。R3kとして
は、ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子など)、
1-6アルキル(例、メチル、エチルなど)、C1-6アル
コキシ(例、メトキシ、エトキシなど)で置換されてい
てもよいC3-8シクロアルキル基(例、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルなど)またはC6-14アリール基
(例、フェニル基など)などが好ましく、無置換のC
3-8シクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘ
キシルなど)などが好ましい。特に、表1および表2に
示す参考例化合物32−1、32−2、33、42、4
3、62〜69−3、74が好適である。
【0200】〔20〕化合物(IL) N−オキシド化されていてもよい式
【0201】
【化95】
【0202】〔式中、R1Lは水素原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素
環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル
基を、R2Lは水素原子または置換基を、R3Lは水素原子
または置換基を示す。〕で表される化合物。
【0203】R2Lで示される置換基としては、前記した
「置換されていてもよい芳香族基」の「置換基」と同様
のものが用いられる。R3Lで示される置換基としては、
前記した「置換されていてもよい炭化水素基」の「置換
基」と同様のものが用いられる。R1Lとしては、置換基
を有していてもよいアルキル基等が好ましく、例えばハ
ロゲン原子、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキ
シ及びC1-6アルコキシ−カルボニル等から選ばれる1
ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アル
キル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルな
ど)が好ましく、特にメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピルなどのC1-3アルキル基が好ましい。R2Lとし
ては、ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子な
ど)、C1-6アルキル基(好ましくは、メチル、エチ
ル、プロピルなどのC1-3アルキル基)、C1 -6アルコキ
シ(例、メトキシなど)などが好ましく、特にハロゲン
原子(例、塩素原子、フッ素原子など)、C1-6アルキ
ル基(好ましくは、メチル、エチル、プロピルなどのC
1-3アルキル基)が好ましい。R3Lとしては、ハロゲン
原子(例、塩素原子、フッ素原子など)、C1-6アルキ
ル(例、メチル、エチルなど)、C1-6アルコキシ
(例、メトキシ、エトキシなど)で置換されていてもよ
いC6-14アリール基(例、フェニル基など)などが好ま
しく、特に、無置換のC6-14アリール基(例、フェニル
基など)などが好ましい。特に、表1および表2に示す
参考例化合物35、37−1、37−2、37−3、3
7−4、37−5、40−1、40−2、68−1〜6
8−10が好適である。
【0204】〔21〕化合物(Im) N−オキシド化されていてもよい式
【0205】
【化96】
【0206】〔式中、C環は置換基を有していてもよい
4−ピリミジニル基を、R1mは水素原子、置換基を有し
ていてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複
素環基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシ
ル基を、R2mは置換基を有していてもよい芳香族基を示
す。〕で表される化合物。
【0207】〔22〕 化合物(In) N−オキシド化されていてもよい式
【0208】
【化97】
【0209】〔式中、Znは結合手、−NR4n−(R4n
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基を示
す)、酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子
を、Wnは結合手または置換基を有していてもよい2価
の炭化水素基を、R1nは水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環
基、置換基を有していてもよいアミノ基またはアシル基
を、R2nは置換基を有していてもよい芳香族基を、R3n
は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基また
は置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表さ
れる化合物。
【0210】上記化合物(If)、(Ig)、(Ih)
のうち、Yが窒素原子である化合物(If’)、(I
g’)、(Ih’)は新規な化合物である。化合物
(I)の塩としては、例えば金属塩、アンモニウム塩、
有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性
又は酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適
な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のア
ルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウ
ム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げ
られる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリ
ン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエ
チレンジアミン等との塩等が挙げられる。無機酸との塩
の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、
硫酸、リン酸等との塩などが挙げられる。有機酸との塩
の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ
酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイ
ン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等と
の塩などが挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な
例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等
との塩などが挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例
としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸等との
塩などが挙げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩
が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場
合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩
等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネ
シウム塩、バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩
等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、
例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等無機酸
との塩、又は酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒
石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩等が挙
げられる。
【0211】以下に、本発明の化合物(I)またはその
塩の製造法を説明する。化合物(I)とは(I’)、
(I’’)、(Ia)[(Ia’)、(Ia’’)およ
び(Ia’’’)を含む]、(Ib)、(Ic)、(I
d)、(Ie)、(If)[(If’)を含む]、(I
g)[(Ig’)を含む]、(Ih)[(Ih’)を含
む]、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(I
m)、(In)を含む化合物を示す(但し、上記の文献
(WO01/91749)に記載の化合物は除く)。本
発明の化合物(I)は、例えば、B環がイミダゾール環
である化合物はWO98/56788、WO99/11
30、WO99/1131、WO99/61437、W
O00/26209、WO00/63204などに記載
の方法またはそれに準じた方法等により得られる。ま
た、B環がオキサゾール環である化合物はWO00/6
3204など、またB環がチアゾール環である化合物は
特開昭60−58981号公報、特開昭61−1058
0号公報、特開平5−70446号公報、特表平7−5
03023号公報、DE−A−3601411、WO9
3/15071、WO00/64894などに記載の方
法またはそれに準じた方法等により得られる。さらに、
B環がピラゾール環である化合物はWO98/5294
0、WO00/31063、WO99/39116など
に記載の方法を、またB環がイソオキサゾール環である
化合物は特開2000−86657号公報、B環がピロ
ール環である化合物はWO97/5877、WO99/
43680に記載の方法またはそれに準じた方法等によ
り得られる。また、本発明の新規化合物(Im)((I
n)、(If’)、(Ig’)、(Ih’)、さらに以
下の化合物(Io)、(Ip)を含む)またはその塩の
製造法を以下に説明する。化合物(Im)は、上記化合
物(I)の合成に用いられる方法またはそれに準じた方
法などにより得られるほか、下記の反応式1、2および
3で示される方法又はそれに準じた方法等により得られ
る。ここで、化合物(Im)の製造法を手短に記載す
る。
【0212】化合物(Im)またはその塩は、 式
【0213】
【化98】
【0214】〔式中、C環は置換基を有していてもよい
4−ピリミジニル基を、Halはハロゲンを、R2mは置
換基を有していてもよい芳香族基を示す〕で表される化
合物またはその塩と、式R1mCSNH2〔式中、R1m
水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換
基を有していてもよい複素環基、置換基を有していても
よいアミノ基またはアシル基を示す〕〔化合物R1mCS
NH2について、本明細書中以下、化合物(VII)を
参照のこと〕で表される化合物またはその塩とを反応さ
せることを特徴とする方法によって製造することができ
る(詳細には、以下の反応式1、2、3および4を参照
のこと)。
【0215】反応式1、2、3および4中の化合物の各
記号は、前記と同意義を示す。反応式中の化合物は塩を
形成している場合も含み、該塩としては、例えば化合物
(I)の塩と同様のもの等が挙げられる。また、化合物
(II)、(III)、(IV)、(X)、(XI)、(XV)、(XVI)、(XVIII)
及び(XIX)は、市販されている場合には市販品をそのま
ま用いることもでき、自体公知の方法又はこれらに準じ
た方法に従って製造することもできる。
【0216】反応式1
【0217】
【化99】
【0218】以下、L1、L2およびL3(反応式2)
は、脱離基を示す。L1、L2およびL3で示される「脱
離基」としては、例えば(1)C1-6アルコキシ(例、メト
キシ、エトキシ等)、(2)ジ−C1-6アルキルアミノ
(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、(3)N−
6-10アリール−N−C1-6アルキルアミノ(例、N−
フェニル−N−メチルアミノ等)、(4)C6-10アリール
及び(又は)C1-6アルキルで置換されていてもよい3
ないし7員環状アミノ(例、ピロリジノ、モルホリノ、
メチルアジリジン−1−イル等)、(5)N−C1-6アルキ
ル−N−C1-6アルコキシアミノ(N−メトキシ−N−
メチルアミノ等)、(6)ヒドロキシ、(7)ハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(8)ハロゲン
化されていてもよいC1-5アルキルスルホニルオキシ
(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキ
シ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ等)、(9)置
換基を有していてもよいC6-10アリールスルホニルオキ
シ、(10)ハロゲン化されていてもよいC1-5アルキルス
ルホニル(例、メタンスルホニル、エタンスルホニル、
トリフルオロメタンスルホニル等)、(11)置換基を有し
ていてもよいC6-10アリールスルホニル等が挙げられ
る。「置換基を有していてもよいC6-10アリールスルホ
ニルオキシ」としては、例えばC1-6アルキル、C1-6
ルコキシ及びニトロから選ばれる置換基を1ないし3個
有していてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ
(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニル
オキシ等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンス
ルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキ
シ、p−トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいC6-10アリールスルホニ
ル」としては、例えばC 1-6アルキル、C1-6アルコキシ
及びニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有してい
てもよいC6-10アリールスルホニル(例、フェニルスル
ホニル、ナフチルスルホニル等)等が挙げられ、具体例
としては、ベンゼンスルホニル、m−ニトロベンゼンス
ルホニル、p−トルエンスルホニル等が挙げられる。
【0219】化合物(III)は化合物(II)を二炭酸ジ−t
−ブチルにより保護して得られる。二炭酸ジ-t-ブチル
の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.8ない
し約5モル、好ましくは約1ないし約1.5モルであ
る。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下
にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限
り特に限定されないが、例えば、芳香族炭化水素類、エ
ーテル類、アルコール類、エステル類又はこれら二種以
上の混合物等が用いられる。反応温度は、通常約0ない
し約100℃、好ましくは約0ないし約60℃である。
反応時間は、通常約5分ないし約48時間、好ましくは
約1時間ないし約24時間である。生成物は反応液のま
ま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもでき
るが、常法に従って反応混合物から単離することもで
き、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段に
より容易に精製することができる。
【0220】化合物(V)は、化合物(III)を塩基で処
理した後、化合物(IV)を縮合することによって得られ
る。塩基の使用量は、化合物(III)1モルに対し、約
0.8ないし約5モル、好ましくは約2ないし約2.5
モルである。該「塩基」としては、例えばn−ブチルリ
チウム等のアルキルリチウム類やナトリウムアミド、リ
チウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジ
シラジド等の金属アミド類が用いられる。本反応は、無
溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利
である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、
エーテル類又はこれら二種以上の混合物等が用いられ
る。反応温度は、通常約−78ないし約60℃、好まし
くは約−78ないし約20℃である。反応時間は、通常
約5分ないし約24時間、好ましくは約0.5時間ない
し約3時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗
製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従
って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製
することができる。
【0221】化合物(VI)は、化合物(V)をハロゲン
類又は金属ハロゲン化物で処理することにより得られ
る。本反応は、所望により塩基又は塩基性塩の存在下で
行う。該「ハロゲン類」としては、塩素、臭素、ヨウ素
等が挙げられる。該「金属ハロゲン化物」としては、臭
化銅(II)、塩化銅(II)等のハロゲン化銅が挙げられ
る。従って、化合物(VI)中、Halは、塩素、臭素、ヨ
ウ素等のハロゲンを示す。ハロゲン類又は金属ハロゲン
化物の使用量は、化合物(V)1モルに対し、約1ない
し約5モル、好ましくは約1ないし約2モルである。塩
基の使用量は、化合物(V)1モルに対し、約1ないし
約10モル、好ましくは約1ないし約3モルである。該
「塩基」としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム等の金属水酸化物類、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリ
ウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチ
ジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチ
ルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメ
チルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロ
リジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類等が
挙げられる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶
媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進
行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル類、
エステル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ア
ミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキ
シド類、有機酸類、芳香族アミン類又はこれら二種以上
の混合物等が用いられる。反応温度は、約−20ないし
約150℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
反応時間は、通常約5分ないし約24時間、好ましくは
約10分ないし約5時間である。生成物は反応液のま
ま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもでき
るが、常法に従って反応混合物から単離することもで
き、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段に
より容易に精製することができる。
【0222】化合物(VIII)は、化合物(VI)と化合物
(VII)とを縮合することにより得られる。本反応は、
所望により塩基の存在下にて行う。化合物(VII)は、
市販されている場合には、市販品をそのまま用いてもよ
く、また、自体公知の方法又はこれに準じた方法、更に
は以下の反応式4で示される方法等により得られる。化
合物(VII)の使用量は、化合物(VI)1モルに対し、
約0.5ないし約3モル、好ましくは約0.8ないし約
2モルである。塩基の使用量は、化合物(VI)1モルに
対し、約1ないし約30モル、好ましくは約1ないし約
10モルである。該「塩基」としては、例えば炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリ
ウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチ
ジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチ
ルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメ
チルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロ
リジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類等が
挙げられる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶
媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進
行する限り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭
化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エー
テル類、アミド類、アルコール類、ニトリル類又はこれ
ら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、約−
5ないし約200℃、好ましくは約5ないし約150℃
である。反応時間は、通常約5分ないし約72時間、好
ましくは約0.5ないし約30時間である。生成物は反
応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離
手段により容易に精製することができる。
【0223】化合物(IX)は、化合物(VIII)を酸又は
塩基を用いて脱保護することにより得られる。酸及び塩
基の使用量は、化合物(VIII)1モルに対し、それぞれ
約0.1ないし約50モル、好ましくは約1ないし約2
0モルである。該「酸」としては、例えば塩酸、臭化水
素酸、硫酸等の鉱酸類、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素等
のルイス酸類、ルイス酸とチオール類又はスルフィド類
との併用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸
等の有機酸類等が用いられる。該「塩基」としては、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウ
ム等の金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の塩基性塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコキ
シド類、トリエチルアミン、イミダゾール、ホルムアミ
ジン等の有機塩基類等が用いられる。本反応は、無溶媒
中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利であ
る。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されない
が、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、スル
ホキシド類、水又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応時間は、通常約10分ないし約50時間、好
ましくは約30分ないし約12時間である。反応温度
は、通常約0ないし約200℃、好ましくは約20ない
し約120℃である。化合物(Io)は、化合物(IX)と
化合物(X)とを所望により塩基の存在下縮合すること
によって得られる。化合物(XVIII)の使用量は、化合物
(XVII)1モルに対し、約0.8ないし約5モル、好ま
しくは約1ないし約3モルである。塩基の使用量は、化
合物(XVII)1モルに対し、約0.1ないし約5モル、
好ましくは約0.8ないし約2.5モルである。該「塩
基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物類、ピリ
ジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘ
キシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、
N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N
−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級
アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアル
カリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイ
ソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等
の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコキ
シド類等が挙げられる。本反応は、無溶媒中又は反応に
不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒
は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、
脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ア
ミド類又はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反
応温度は、通常約−78ないし約100℃、好ましくは
約−78ないし約70℃である。反応時間は、通常約5
分ないし約24時間、好ましくは約0.5ないし約20
時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。この後、所望により、アルキル化、アシル化
等を行うことによりR4が、水素原子以外の化合物を合
成することもできる。
【0224】反応式2
【0225】
【化100】
【0226】化合物(XII)は、化合物(XI)を塩基で
処理した後、化合物(IV)を縮合することによって得ら
れる。塩基の使用量は、化合物(XI)1モルに対し、約
0.8ないし約3モル、好ましくは約1ないし約1.2
モルである。該「塩基」としては、例えばナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサ
メチルジシラジド等の金属アミド類が用いられる。本反
応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化
水素類、エーテル類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。反応温度は、通常約−78ないし約60℃、
好ましくは約−78ないし約20℃である。反応時間
は、通常約5分ないし約24時間、好ましくは約0.5
ないし約3時間である。生成物は反応液のまま、あるい
は粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法
に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、
蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精
製することができる。
【0227】化合物(XIII)は、化合物(XII)をハロ
ゲン類又は金属ハロゲン化物で処理することにより得ら
れる。本反応は、所望により塩基又は塩基性塩の存在下
で行う。該「ハロゲン類」としては、塩素、臭素、ヨウ
素等が挙げられる。該「金属ハロゲン化物」としては、
臭化銅(II)、塩化銅(II)等のハロゲン化銅が挙げら
れる。従って、化合物(XIII)中、Halは、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲンを示す。ハロゲン類又は金属ハ
ロゲン化物の使用量は、化合物(XIII)1モルに対し、
約1ないし約5モル、好ましくは約1ないし約2モルで
ある。塩基の使用量は、化合物(XII)1モルに対し、
約1ないし約10モル、好ましくは約1ないし約3モル
である。該「塩基」としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム
等の金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等
の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン
類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチ
ルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メ
チルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモ
ルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。本反応
は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うの
が有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定
されないが、例えば、エーテル類、エステル類、芳香族
炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化
炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、有機酸類、
芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応温度は、約−20ないし約150℃、好まし
くは約0ないし約100℃である。反応時間は、通常約
5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約5
時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0228】化合物(XIV)は、化合物(XIII)と化合
物(VII)とを縮合することにより得られる。本反応
は、所望により塩基の存在下にて行う。化合物(VII)
の使用量は、化合物(XIII)1モルに対し、約0.5な
いし約3モル、好ましくは約0.8ないし約2モルであ
る。塩基の使用量は、化合物(XIII)1モルに対し、約
1ないし約30モル、好ましくは約1ないし約10モル
である。該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢
酸ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の
芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジ
ン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げ
られる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存
在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行す
る限り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル
類、アミド類、アルコール類、ニトリル類又はこれら二
種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、約−5な
いし約200℃、好ましくは約5ないし約150℃であ
る。反応時間は、通常約5分ないし約72時間、好まし
くは約0.5時間ないし約30時間である。生成物は反
応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離
手段により容易に精製することができる。
【0229】化合物(Ip)は、化合物(XIV)と化合物
(XV)を縮合することにより得られる。本反応は所望によ
り塩基の存在下で行う。化合物(XV)の使用量は、化合物
(XIV)1モルに対し、約1ないし約100モル、好ま
しくは約1ないし約30モルである。該「塩基」として
は、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウ
ム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩
類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シ
クロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリ
ジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の
第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等
のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウ
ムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラ
ジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属ア
ルコキシド類等が挙げられる。本反応は、無溶媒中又は
反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該
溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ば、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族
炭化水素類、エーテル類、スルホキシド類、アルコール
類、ニトリル類、ケトン類又はこれら二種以上の混合物
等が用いられる。反応温度は、約−5ないし約200
℃、好ましくは約5ないし約120℃である。反応時間
は、通常約5分ないし約72時間、好ましくは約0.5
時間ないし約30時間である。生成物は反応液のまま、
あるいは粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により
容易に精製することができる。
【0230】反応式3
【0231】
【化101】
【0232】化合物(XXI)は、化合物(XX)を塩基で
処理した後、化合物(IV)を縮合することによって得ら
れる。塩基の使用量は、化合物(XX)1モルに対し、約
0.8ないし約3モル、好ましくは約1ないし約1.2
モルである。該「塩基」としては、例えばナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサ
メチルジシラジド等の金属アミド類が用いられる。本反
応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化
水素類、エーテル類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。反応温度は、通常約−78ないし約60℃、
好ましくは約−78ないし約20℃である。反応時間
は、通常約5分ないし約24時間、好ましくは約0.5
ないし約3時間である。生成物は反応液のまま、あるい
は粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法
に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、
蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精
製することができる。化合物(XXII)は、化合物(XX
I)をハロゲン類又は金属ハロゲン化物で処理すること
により得られる。本反応は、所望により塩基又は塩基性
塩の存在下で行う。該「ハロゲン類」としては、塩素、
臭素、ヨウ素等が挙げられる。該「金属ハロゲン化物」
としては、臭化銅(II)、塩化銅(II)等のハロゲン化
銅が挙げられる。従って、化合物(XXII)中、Halは、
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンを示す。ハロゲン類又
は金属ハロゲン化物の使用量は、化合物(XXI)1モル
に対し、約1ないし約5モル、好ましくは約1ないし約
2モルである。塩基の使用量は、化合物(XXI)1モル
に対し、約1ないし約10モル、好ましくは約1ないし
約3モルである。該「塩基」としては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バ
リウム等の金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリ
ウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族ア
ミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。本反
応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、エーテル類、エステル類、芳香
族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、ハロゲン
化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、有機酸
類、芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。反応温度は、約−20ないし約150℃、好
ましくは約0ないし約100℃である。反応時間は、通
常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし
約5時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製
物として次の反応に用いることもできるが、常法に従っ
て反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、
クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製する
ことができる。化合物(Iq)は、化合物(XXII)と化合
物(VII)とを縮合することにより得られる。本反応
は、所望により塩基の存在下にて行う。化合物(VII)
の使用量は、化合物(XXII)1モルに対し、約0.5な
いし約3モル、好ましくは約0.8ないし約2モルであ
る。塩基の使用量は、化合物(XXII)1モルに対し、約
1ないし約30モル、好ましくは約1ないし約10モル
である。該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢
酸ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の
芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジ
ン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げ
られる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存
在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行す
る限り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル
類、アミド類、アルコール類、ニトリル類又はこれら二
種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、約−5な
いし約200℃、好ましくは約5ないし約150℃であ
る。反応時間は、通常約5分ないし約72時間、好まし
くは約0.5時間ないし約30時間である。生成物は反
応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離
手段により容易に精製することができる。
【0233】反応式4
【0234】
【化102】
【0235】〔R10は置換基を有していてもよいアミノ
基を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
【0236】化合物(XVII)は、化合物(XVI)と式R
10Hで表されるアミン類(例えば、1−プロピルアミ
ン、1−ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペ
ラジン、4−メチルピペラジン、4−フェニルピペリジ
ン等、好ましくは、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジ
ン、4−メチルピペラジン等)とを縮合することにより
得られる。化合物(XVII)中、R9は、芳香族炭化水素
基またはアルコキシを示す。該「芳香族炭化水素基」と
しては、置換基を有していても良いフェニル基等が挙げ
られる。該「アルコキシ」としては、例えばメトキシ、
エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ等の
1-6アルコキシ等が挙げられる。該「アミン類」の使
用量は、化合物(XVI)1モルに対し、約1.0ないし約
30モル、好ましくは約1.0ないし約10モルであ
る。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下
にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限
り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル
類、アミド類、アルコール類、ニトリル類、ケトン類又
はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度
は、約−5ないし約200℃、好ましくは約5ないし約
120℃である。反応時間は、通常約5分ないし約72
時間、好ましくは約0.5ないし約30時間である。生
成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に
用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単
離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
等の分離手段により容易に精製することができる。
【0237】化合物(VII)は、化合物(XVII)を酸又
は塩基を用いて加水分解することにより得られる。酸及
び塩基の使用量は、化合物(XVII)1モルに対し、それ
ぞれ約0.1ないし約50モル、好ましくは約1ないし
約20モルである。該「酸」としては、例えば塩酸、臭
化水素酸、硫酸等の鉱酸類、三塩化ホウ素、三臭化ホウ
素等のルイス酸類、ルイス酸とチオール類又はスルフィ
ド類との併用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホ
ン酸等の有機酸類等が用いられる。該「塩基」として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
バリウム等の金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等の塩基性塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属ア
ルコキシド類、トリエチルアミン、イミダゾール、ホル
ムアミジン等の有機塩基類等が用いられる。本反応は、
無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有
利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭
化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、
スルホキシド類、水又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。反応時間は、通常約10分ないし約50時
間、好ましくは約30分ないし約12時間である。反応
温度は、通常約0ないし約200℃、好ましくは約20
ないし約120℃である。
【0238】化合物(VII)は、化合物(XVIII)を塩基
の存在下、硫化水素で処理することによっても得られ
る。硫化水素の使用量は、化合物(XVIII)1モルに対
し、約1ないし約30モルである。塩基の使用量は、化
合物(XVIII)1モルに対し、約1.0ないし約30モ
ル、好ましくは約1.0ないし約10モルである。該
「塩基」としては、例えばピリジン、ルチジン等の芳香
族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4
−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N
−メチルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられ
る。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下
にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限
り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル
類、芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。本反応は、常圧又は加圧下で行われる。反応
温度は、通常約−20ないし約80℃、好ましくは約−
10ないし約30℃である。反応時間は、通常約5分な
いし約72時間、好ましくは約0.5時間ないし約30
時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0239】また、化合物(VII)は、化合物(XVIII)
を酸の存在下、ジチオリン酸-O,O-ジエチルで処理す
ることによっても得られる。ジチオリン酸-O,O-ジエ
チルの使用量は、化合物(XVIII)1モルに対し、約
0.9ないし約2モルである。酸の使用量は、化合物
(XVIII)1モルに対し、約3.0ないし約30モル、好
ましくは約3.0ないし約10モルである。該「酸」と
しては、例えば塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水
素、塩酸、臭化水素酸などの鉱酸等が挙げられる。本反
応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素類、アルコ
ール類、アミド類、エーテル類、エステル類、水又はこ
れら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、通
常約0ないし約80℃、好ましくは約0ないし約30℃
である。反応時間は、通常約5分ないし約72時間、好
ましくは約0.5時間ないし約30時間である。生成物
は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用い
ることもできるが、常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の
分離手段により容易に精製することができる。
【0240】化合物(VII)は、化合物(XIX)を五硫化
リン又はローソン(Lawesson)試薬で処理することによ
っても得られる。五硫化リン又はローソン試薬の使用量
は、化合物(XIX)1モルに対して、約0.5ないし約1
0モル、好ましくは約0.5ないし約3モルである。本
反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行
うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に
限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素
類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類又はこれ
ら二種以上の混合物等が用いられる。反応時間は、通常
10分ないし約50時間、好ましくは約30分ないし約
12時間である。反応温度は、通常約0ないし約150
℃、好ましくは約20ないし約120℃である。生成物
(VII)は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反
応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物か
ら単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフ
ィー等の分離手段により容易に精製することができる。
【0241】化合物(Im)がアシルアミノ体である場
合は、対応するアミン体を自体公知のアシル化反応に付
して目的物を得ることもできる。例えば、化合物(I
m)中、R1が置換基を有していてもよいアシルアミノ
である化合物は、対応する2−チアゾールアミンとアシ
ル化剤とを、所望により塩基又は酸の存在下、反応させ
ることにより得られる。アシル化剤の使用量は、対応す
る2−チアゾールアミン1モルに対し、約1ないし約5
モル、好ましくは約1ないし約2モルである。該「アシ
ル化剤」としては、例えば、目的物のアシル基に対応す
るカルボン酸又はその反応性誘導体(例えば、酸ハライ
ド、酸無水物、エステル等)等が挙げられる。塩基又は
酸の使用量は、対応する2−チアゾールアミン1モルに
対し、約0.8ないし約5モル、好ましくは約1ないし
約2モルである。該「塩基」としては、例えばトリエチ
ルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等が
挙げられる。該「酸」としては、例えばメタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等
が挙げられる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な
溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が
進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル
類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、
ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、
芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応温度は約−20ないし約150℃、好ましく
は約0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分
ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約5時間
である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として
次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混
合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマト
グラフィー等の分離手段により容易に精製することがで
きる。
【0242】化合物(Im)がN−オキシド体である場
合には対応するピリミジン体を有機過酸で処理すること
により得られる。有機過酸の使用量は、対応するピリミ
ジン体1モルに対し、約0.8ないし約10モル、好ま
しくは約1.0ないし約3.0モルである。該「有機過
酸」としては、例えば過酢酸、過トリフルオロ酢酸、メ
タクロロ過安息香酸等が挙げられる。本反応は、無溶媒
あるいは反応に不活性な溶媒存在下に行うのが有利であ
る。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されない
が、例えば、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素
類、芳香族炭化水素類、有機酸類、エーテル類、アミド
類、スルホキシド類、アルコール類、ニトリル類、ケト
ン類又はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反応
温度は、約−20℃ないし約130℃、好ましくは約0
℃ないし約100℃である。反応時間は、通常約5分な
いし約72時間、好ましくは約0.5時間ないし約12
時間である。また、N−オキシド体は、対応するピリミ
ジン体を過酸化水素又はアルキルヒドロペルオキシド
で、所望により塩基、酸又は金属酸化物の存在下で処理
することによっても得られる。過酸化水素又はアルキル
ヒドロペルオキシドの使用量は、対応するピリミジン体
1モルに対し、約0.8ないし約10モル、好ましくは
約1.0ないし約3.0モルである。該「アルキルヒド
ロペルオキシド」としては、例えば tert-ブチルヒドロ
ペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等が挙げられ
る。塩基、酸又は金属酸化物の使用量は、対応するピリ
ミジン体1モルに対し約0.1ないし約30モル、好ま
しくは約0.8ないし約5モルである。該「塩基」とし
ては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無
機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基性塩
類等が挙げられる。該「酸」としては、例えば塩酸、硫
酸、過塩素酸等の鉱酸類、三フッ化ホウ素、塩化アルミ
ニウム、四塩化チタン等のルイス酸類、ギ酸、酢酸等の
有機酸類等が挙げられる。該「金属酸化物」としては、
例えば酸化バナジウム(例、V25等)、四酸化オスミ
ウム(OsO4)、酸化タングステン(例、WO3等)、
酸化モリブデン(例、MoO3等)、二酸化セレン(S
eO2)、酸化クロム(例、CrO3等)等が挙げられ
る。本反応は、無溶媒あるいは反応に不活性な溶媒存在
下に行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限
り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、有機酸類、
エーテル類、アミド類、スルホキシド類、アルコール
類、ニトリル類、ケトン類又はこれら二種以上の混合物
等が用いられる。反応温度は、約−20℃ないし約13
0℃、好ましくは約0℃ないし約100℃である。反応
時間は、通常約5分ないし約72時間、好ましくは約
0.5時間ないし約12時間である。生成物は反応液の
まま、あるいは粗製物として次の反応に用いることもで
きるが、常法に従って単離する事もでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製
することができる。
【0243】化合物(Im)がS−オキシド体である場
合には対応するスルフィド体を過酸化物で処理すること
により得られる。過酸化物の使用量は、対応するスルフ
ィド体1モルに対し、約0.8ないし約10モル、好ま
しくは約1.0ないし約3.0モルである。該「過酸化
物」としては、例えば過酢酸、過トリフルオロ酢酸、メ
タクロロ過安息香酸、過硫酸カリウム、メタ過ヨウ素酸
等が挙げられる。本反応は、無溶媒あるいは反応に不活
性な溶媒存在下に行うのが有利である。該溶媒は、反応
が進行する限り特に限定されないが、例えば、ハロゲン
化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、
有機酸類、エーテル類、アミド類、スルホキシド類、ア
ルコール類、ニトリル類、ケトン類又はこれら二種以上
の混合物等が用いられる。反応温度は、約−20℃ない
し約130℃、好ましくは約0℃ないし約100℃であ
る。反応時間は、通常約5分ないし約72時間、好まし
くは約0.5時間ないし約12時間である。また、S−
オキシド体は、対応するスルフィド体を過酸化水素又は
アルキルヒドロペルオキシドで、所望により塩基、酸お
よび/又は金属酸化物の存在下、処理することによって
も得られる。過酸化水素又はアルキルヒドロペルオキシ
ドの使用量は、対応するスルフィド体1モルに対し、約
0.8ないし約10モル、好ましくは約1.0ないし約
3.0モルである。該「アルキルヒドロペルオキシド」
としては、例えば tert-ブチルヒドロペルオキシド、ク
メンヒドロペルオキシド等が挙げられる。該「塩基、酸
又は金属酸化物」の使用量は、対応するスルフィド体1
モルに対し約0.1ないし約30モル、好ましくは約
0.8ないし約5モルである。該「塩基」としては、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基
類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基性塩類等が
挙げられる。該「酸」としては、例えば塩酸、硫酸、過
塩素酸等の鉱酸類、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウ
ム、四塩化チタン等のルイス酸類、ギ酸、酢酸等の有機
酸類等が挙げられる。該「金属酸化物」としては、例え
ば酸化バナジウム(例、V25等)、四酸化オスミウム
(OsO4)、酸化タングステン(例、WO3等)、酸化
モリブデン(例、MoO3等)、二酸化セレン(Se
2)、酸化クロム(例、CrO3等)等が挙げられる。
本反応は、無溶媒あるいは反応に不活性な溶媒存在下に
行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特
に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素類、脂
肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、有機酸類、エーテ
ル類、アミド類、スルホキシド類、アルコール類、ニト
リル類、ケトン類又はこれら二種以上の混合物等が用い
られる。反応温度は、約−20℃ないし約130℃、好
ましくは約0℃ないし約100℃である。反応時間は、
通常約5分ないし約72時間、好ましくは約0.5ない
し約12時間である。生成物は反応液のまま、あるいは
粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に
従って単離する事もでき、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィー等の分離手段により容易に精製することができ
る。
【0244】前記各反応において、原料化合物が置換基
としてアミノ、カルボキシ、ヒドロキシを有する場合、
これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるよう
な保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必
要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得
ることができる。アミノの保護基としては、例えばホル
ミル又はそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アル
キル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル
等)、フェニルカルボニル、C1-6アルコキシ−カルボ
ニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-10アラルキル
オキシ−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニ
ル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。これら
の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル−カルボニル
(例えば、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニ
トロ等が用いられ、置換基の数は1ないし3個である。
カルボキシの保護基としては、例えばそれぞれ置換基を
有していてもよいC1- 6アルキル(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル
等)、フェニル、トリチル、シリル等が用いられる。こ
れらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ホルミル、C 1-6アルキ
ル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブ
チルカルボニル等)、ニトロ、C1-6アルキル(例え
ば、メチル、エチル、tert-ブチル等)、C6-10アリー
ル(例えば、フェニル、ナフチル等)等が用いられ、置
換基の数は1ないし3個である。ヒドロキシの保護基と
しては、例えばそれぞれ置換基を有していてもよいC1-
6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、tert-ブチル等)、フェニル、C
7-11アラルキル(例えば、ベンジル等)、ホルミル、C
1-6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピ
オニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-11アラル
キルオキシ−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカル
ボニル等)、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラ
ニル、シリル等が用いられる。これらの置換基として
は、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素等)、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、ter
t-ブチル等)、C7-11アラルキル(例えば、ベンジル
等)、C6-10アリール(例えば、フェニル、ナフチル
等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし4個
である。
【0245】また、保護基の除去方法としては、自体公
知又はそれに準じる方法が用いられ、例えば酸、塩基、
紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニ
ウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法又は
還元反応が用いられる。いずれの場合にも、更に所望に
より、公知の脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反
応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反
応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二つ以上
を組み合わせて行うことにより化合物(I)を合成する
ことができる。これらの反応は、例えば、新実験化学講
座14、15巻、1977年(丸善出版)等に記載の方
法が採用される。前記「アルコール類」としては、例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、tert-ブタノール等が挙げられる。前記「エ
ーテル類」としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等が
挙げられる。前記「ハロゲン化炭化水素類」としては、
例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン、四塩化炭素等が挙げられる。前記「脂肪族
炭化水素類」としては、例えば、ヘキサン、ペンタン、
シクロヘキサン等が挙げられる。前記「芳香族炭化水素
類」としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン等が挙げられる。前記「芳香族アミ
ン類」としては、例えば、ピリジン、ルチジン、キノリ
ン等が挙げられる。前記「アミド類」としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が
挙げられる。前記「ケトン類」としては、例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン等が挙げられる。前記「スル
ホキシド類」としては、例えば、ジメチルスルホキシド
等が挙げられる。前記「ニトリル類」としては、例え
ば、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられ
る。前記「有機酸類」としては、例えば、酢酸、プロピ
オン酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。前記「エス
テル類」としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸アミル、プロピオン酸メチル等が挙げられる。
【0246】上記反応により、目的物が遊離の状態で得
られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、ま
た塩として得られる場合には、常法に従って遊離体又は
他の塩に変換することもできる。かくして得られる本発
明の化合物(I)は、公知の手段、例えば、転溶、濃
縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフ
ィー等により反応溶液から単離、精製することができ
る。本発明の化合物(I)が、コンフィギュレーショナ
ル アイソマー(立体配置異性体)、ジアステレオマ
ー、コンフォーマー(配座異性体)等として存在する場
合には、所望により、前記の分離、精製手段によりそれ
ぞれを単離することができる。また、本発明の化合物
(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段
によりS体及びR体に分離することができる。本発明の
化合物(I)に立体異性体が存在する場合には、この異
性体が単独の場合及びそれらの混合物の場合も本発明に
含まれる。また、本発明の化合物(I)は、水和物又は
非水和物であってもよい。本発明の化合物(I)は同位
元素(例、3H、14C、35S等)等で標識されていても
よい。
【0247】本発明の化合物(I)のプロドラッグは、
生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応に
より化合物(I)に変換する化合物、即ち酵素的に酸
化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化す
る化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物
(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロド
ラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、
アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)
のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチル
アミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、
テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロ
イルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物
等);化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、
りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の
水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル
化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニ
ル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物
等);化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、ア
ミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシル
基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキ
シメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル
化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカル
ボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル
化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン
−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシ
カルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化
合物等);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知
の方法によって化合物(I)から製造することができ
る。また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1
990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁か
ら198頁に記載されているような生理的条件で化合物
(I)に変化するものであってもよい。
【0248】本発明の化合物(I)またはそのプロドラ
ッグ(以下、本発明の化合物と略記する場合がある)
は、優れたc−Jun N末端キナーゼ(JNK)阻害
作用を有し、また毒性が低く、かつ、副作用も少ないた
め、安全な医薬品、例えばJNK阻害剤として有用であ
る。本発明の化合物を含有してなる本発明の医薬は、哺
乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサ
ギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対し
て、優れたJNK阻害作用を示し、(経口)吸収性、
(代謝)安定性等にも優れるため、JNK関連疾患やc
−Jun関連疾患、例えば急性膵炎、慢性膵炎、成人呼
吸困難症候群、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺
炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球
減少症、血小板減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、
急性骨髄芽球性白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、
転移黒色腫、カポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン
病、脳卒中における虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血
症、虚血性心疾患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血
管腫、血管増殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老
化、アポトーシス関連疾患などの予防・治療剤として用
いることができる。
【0249】さらに、本発明の化合物の中でも、JNK
阻害作用の他に、p38MAPキナーゼ阻害作用または
(および)炎症性サイトカイン阻害作用〔例えば、TN
F−α阻害作用(例、TNF−α産生阻害作用、TNF
−α作用阻害作用など)、インターロイキン−1(IL
−1)阻害作用、インターロイキン−6(IL−6)阻
害作用など〕などを併有している化合物が好ましい。こ
のように、JNK阻害作用の他に、p38MAPキナー
ゼ阻害作用または(および)炎症性サイトカイン阻害作
用〔例えば、TNF−α阻害作用など〕を併有している
本発明の化合物は、毒性が低く、かつ、副作用も少ない
ため、安全な医薬品、例えばJNK阻害剤、p38MA
Pキナーゼ阻害剤、炎症性サイトカイン産生阻害剤、T
NF−α阻害剤(例、TNF−α産生阻害剤、TNF−
α作用阻害剤など)、IL−1阻害剤、IL−6阻害剤
などとして有用である。
【0250】本発明で用いられる化合物(I)のp38
MAPキナーゼ阻害薬または(および)TNF−α阻害
薬は、優れたp38MAPキナーゼ阻害作用、TNF−
α阻害作用(TNF−α産生阻害作用、TNF−α作用
阻害作用)、インターロイキン−1(IL−1)阻害作
用、インターロイキン−6(IL−6)阻害作用、ホス
ホジエステラーゼIV(PDE IV)阻害作用等を有
し、また毒性が低く、かつ、副作用も少ないため、安全
な医薬品、p38MAPキナーゼ阻害剤、TNF−α産
生阻害剤、IL−1阻害剤、IL−6阻害剤、PDE
IV阻害剤等として有用である。本発明で用いられる化
合物(I)のp38MAPキナーゼ阻害薬または(およ
び)TNF−α阻害薬は、哺乳動物(例えば、マウス、
ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツ
ジ、サル、ヒト等)に対して、優れたp38MAPキナ
ーゼ阻害作用、TNF−α阻害作用を示し、(経口)吸
収性、(代謝)安定性等にも優れるため、p38MAP
キナーゼ関連疾患やTNF−α産生関連疾患、例えば喘
息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー疾患
(例、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎)、アト
ピー性皮膚炎、炎症、炎症性眼疾患、アジソン病(Addi
son's disease)、自己免疫性溶血性貧血、全身性エリ
スマトーデス、クローン病(Crohn's disease)、乾せ
ん、リウマチ、中枢神経障害(例えば、脳出血及び脳梗
塞等の脳血管障害、頭部外傷、脊髄損傷、脳浮腫、多発
性硬化症等)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー
病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、
エイズ脳症)、髄膜炎、糖尿病、関節炎(例、慢性関節
リウマチ、変形性関節症、リウマチ様脊椎炎、痛風性関
節炎、滑膜炎)、骨粗鬆症、毒血症(例、敗血症、敗血
症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、
トキシックショック症候群)、炎症性腸疾患(例、クロ
ーン病、潰瘍性大腸炎)、炎症性肺疾患(例、慢性肺
炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核)、あるいは悪
液質(例、感染による悪液質、癌性悪液質、後天性免疫
不全症候群(エイズ)による悪液質)、動脈硬化症、ク
ロイツフェルト−ヤコブ病、ウイルス感染(例、サイト
メガロウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウ
イルス等のウイルス感染)、狭心症、心筋梗塞、うっ血
性心不全、慢性心不全、急性心筋梗塞、心筋梗塞予後、
高血圧、急性心不全、肝炎、腎不全、腎炎、悪性腫瘍、
移植に伴う免疫拒絶、透析低血圧、汎発性血管内凝固症
候群等、特に慢性関節リウマチ、変形性関節症等の予防
・治療剤として用いることができる。また、本発明で用
いられる化合物(I)のp38MAPキナーゼ阻害薬ま
たは(および)TNF−α阻害薬は、PDE IV阻害
作用を有し、炎症に起因する疾患、例えば、気管支喘
息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性関節リウマチ、自己
免疫疾患、糖尿病、移植片対宿主疾患、多発性硬化症、
敗血症、乾癬、骨粗鬆症、うつ病、脳血管閉塞後の中枢
機能低下症、脳血管痴呆症、アルツハイマー型痴呆症、
肥満、心不全等の予防・治療剤として用いることができ
る。
【0251】従って、JNK阻害作用の他に、p38M
APキナーゼ阻害作用または(および)炎症性サイトカ
イン阻害作用〔例えば、TNF−α阻害作用など〕を併
有している本発明の化合物を含有してなる本発明の医薬
組成物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムス
ター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト
等)に対して、優れたJNK阻害作用、p38MAPキ
ナーゼ阻害作用、炎症性サイトカイン阻害作用、TNF
−α阻害作用を示し、(経口)吸収性、(代謝)安定性
等にも優れるため、例えば炎症性疾患(例えば急性膵
炎、慢性膵炎、肝炎、喘息、成人呼吸困難症候群、髄膜
炎、関節炎(例、痛風性関節炎、滑膜炎など)、脊椎炎
(例、リウマチ様脊椎炎など)、炎症性骨疾患、炎症性
眼疾患、炎症性肺疾患(例、慢性肺炎、珪肺、肺サルコ
イドーシス、肺結核など)、気管支炎など)、自己免疫
性疾患(例えば腎炎、アジソン病(Addison's diseas
e)、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強
皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレーブス
病、自己免疫性胃炎、糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、
自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、アトピー性皮
膚炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、炎症性大腸疾
患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬など)、破壊性骨
疾患(例えば、変形性関節症、骨粗鬆症、多発性骨髄腫
など)、増殖性疾患(例えば、急性骨髄芽球性白血病、
慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色腫、カポジ肉腫
など)、消耗[性]疾患、神経変性疾患(例えば、アルツ
ハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハ
ンチントン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、外傷性神
経変性疾患、脳卒中における虚血・再灌流に伴う疾患な
ど)、中枢神経障害(例えば、脳出血及び脳梗塞等の脳
血管障害、脳卒中における虚血・再灌流に伴う疾患、脳
虚血、頭部外傷、脊髄損傷、脳浮腫、多発性硬化症な
ど)、心臓病(例えば、心筋虚血症、虚血性心疾患、心
筋梗塞、狭心症、うっ血性心不全、慢性心不全、急性心
筋梗塞、心筋梗塞予後、急性心不全、心肥大など)、高
血圧、腎虚血、透析低血圧、血管新生関連疾患(例え
ば、固形腫瘍、血管新生緑内障、幼児性血管腫など)、
血管増殖、動脈硬化症、汎発性血管内凝固症候群、異常
免疫応答、毒血症(例、敗血症、敗血症性ショック、内
毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシックショッ
ク症候群など)、肺梗塞、移植片対宿主反応、発熱、感
染症(例えばウイルス感染(例、サイトメガロウイル
ス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス等のウ
イルス感染等)、細菌感染症など)、悪液質(例、感染
による悪液質、癌性悪液質、後天性免疫不全症候群(エ
イズ)による悪液質等)、皮膚炎、放射線皮膚炎、骨吸
収、細胞老化、アポトーシス関連疾患などの予防・治療
剤として用いることができる。
【0252】また、本発明の新規化合物(Im)〔(I
n)、(If’)、(Ig’)、(Ih’)、(I
o)、(Ip)を含む〕は、上記のp38MAPキナー
ゼ阻害作用、炎症性サイトカイン阻害作用または(およ
び)JNK阻害作用を有し、上記の関連疾患の予防・治
療剤として用いることができる。
【0253】本発明の化合物を含有してなる本発明製剤
は、毒性が低く、かつ、医薬製剤の製造法で一般的に用
いられている自体公知の手段に従って、本発明の化合物
をそのままあるいは薬理学的に許容される担体と混合し
て、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含
む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等の医薬製剤とし
て、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与
等)に安全に投与することができる。本発明の化合物の
本発明製剤中の含有量は、製剤全体の約0.01ないし
約100重量%である。該投与量は、投与対象、投与ル
ート、疾患、症状等により異なるが、p38MAPキナ
ーゼ関連疾患予防・治療剤として、例えば関節炎の患者
(体重約60kg)に対し、1日当たり、有効成分〔本
発明の化合物〕として約0.01ないし約30mg/kg体
重、好ましくは約0.1ないし約20mg/kg体重を、更
に好ましくは約1ないし約20mg/kg体重を1日1ない
し数回に分けて経口投与すればよい。本発明の製剤の製
造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体として
は、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物
質が挙げられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢
剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶
剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛
化剤等が挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、
抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物
を適宜、適量用いることもできる。賦形剤としては、例
えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーン
スターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げら
れる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ
等が挙げられる。結合剤としては、例えば結晶セルロー
ス、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼ
ラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば
デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチ
ナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙
げられる。溶剤としては、例えば注射用水、アルコー
ル、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、ト
ウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。溶解補助剤
としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エ
タノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリ
エタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ム等が挙げられる。懸濁化剤としては、例えばステアリ
ルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセ
リン等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース等の親水性高分子等が挙げられる。等張化剤
としては、例えばブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナ
トリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられ
る。緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸
塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。無痛化剤と
しては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。防
腐剤としては、例えばパラヒドロキシ安息香酸エステル
類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチ
ルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられ
る。抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビ
ン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。着色剤とし
ては、例えば、水溶性食用タール色素、水不溶性レーキ
色素、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベ
ンガラ等)等が挙げられる。甘味剤としては、例えば、
サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、
アスパルテーム、ステビア等が挙げられる。
【0254】さらに、本発明の化合物は、本発明の化合
物以外の薬物と併用して使用することができる。本発明
の化合物と併用し得る薬物(以下、併用薬物と略記する
場合がある)としては、例えば、以下のものが挙げられ
る。 (1)非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) Classical NSAIDs アルコフェナク、アセクロフェナク、スリンダク、トル
メチン、エトドラク、フェノプロフェン、チアプロフェ
ン酸、メクロフェナム酸、メロキシカム、テオキシカ
ム、ロルノキシカム、ナブメトン、アセトアミノフェ
ン、フェナセチン、エテンザミド、スルピリン、アンチ
ピリン、ミグレニン、アスピリン、メフェナム酸、フル
フェナム酸、ジクロフェナックナトリウム、ロキソプロ
フェンナトリウム、フェニルブタゾン、インドメタシ
ン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、
オキサプロジン、フルルビプロフェン、フェンブフェ
ン、プラノプロフェン、フロクタフェニン、ピロキシカ
ム、エピリゾール、塩酸チアラミド、ザルトプロフェ
ン、メシル酸ガベキサート、メシル酸カモスタット、ウ
リナスタチン、コルヒチン、プロベネジド、スルフィン
ピラゾン、ベンズブロマロン、アロプリノール、金チオ
リンゴ酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、サリチ
ル酸ナトリウム、塩酸モルヒネ、サリチル酸、アトロピ
ン、スコポラミン、モルヒネ、ペチジン、レボルファイ
ノール、オキシモルフォンまたはその塩など。 シクロオキシゲナーゼ抑制薬(COX−1選択的阻害
薬、COX−2選択的阻害薬など) サリチル酸誘導体(例、セレコキシブ、ロフェコキシ
ブ、アスピリンなど)、MK-663、バルデコキシブ、SC-5
7666、チラコキシブ、S-2474、ジクロフェナック、イン
ドメタシン、ロキソプロフェンなど。 COX阻害と5−リポキシゲナーゼ阻害を併せ持つ薬
物 ML-3000、p54(COX阻害 & 5-リポキシゲナーゼ阻害)な
ど。 Nitric oxide遊離型 NSAIDs
【0255】(2)疾患修飾性抗リウマチ薬(DMAR
Ds) 金製剤 Auranofinなど。 ペニシラミン D−ペニシラミン スルファサラジン 抗マラリア薬 クロロキンなど。 ピリミジン合成阻害薬 レフルノマイドなど。 プログラフ
【0256】(3)抗サイトカイン薬 (I)タンパク質製剤 (i)TNF阻害薬 エタナーセプト、インフリキシマブ、D2E7、CDP-571、P
ASSTNF-α、可溶性TNF-α受容体、TNF-α結合蛋白、抗T
NF-α抗体など。 (ii)インターロイキン−1阻害薬 アナキンラ(インターロイキン-1受容体拮抗薬)、可溶性
インターロイキン-1受容体など。 (iii)インターロイキン−6阻害薬 MRA (抗インターロイキン-6受容体抗体)、抗インターロ
イキン-6抗体など。 (iv)インターロイキン−10薬 インターロイキン-10など。 (v)インターロイキン−12阻害薬 抗インターロイキン-12抗体など。 (vi)インターフェロン−αおよび−γ阻害、およびT
NF−α阻害を併せ持つ薬物(ポリクローナル抗体) AGT−1 (II)非タンパク質製剤 (i)MAPキナーゼ阻害薬 PD-98059など。 (ii)遺伝子調節薬 SP-100030、NF-κ, NF-κB, IKK-1, IKK-2, AP-1などシ
グナル伝達に関係する分子の阻害薬など。 (iii)サイトカイン産生抑制薬 T-614、SR-31747、ソナチモドなど。 (iv)TNF−α変換酵素阻害薬 (v)インターロイキン-1β変換酵素阻害薬 HMR3480/VX-740など。 (vi)インターロイキン−6拮抗薬 SANT-7など。 (vii)インターロイキン−8阻害薬 IL-8拮抗薬、CXCR1 & CXCR2拮抗薬など。 (viii)ケモカイン拮抗薬 MCP-1拮抗薬など。 (ix)インターロイキン−2受容体拮抗薬 デニロイキン、ディフチトックスなど。 (x)Therapeutic vaccines TNF-αワクチンなど。 (xi)遺伝子治療薬 インターロイキン-4, インターロイキン-10, 可溶性イ
ンターロイキン-1受容体, 可溶性TNF-α受容体など抗炎
症作用を有する遺伝子の発現を亢進させることを目的と
した遺伝子治療薬。 (xii)アンチセンス化合物 ISIS-104838など。
【0257】(4)免疫調節薬(免疫抑制薬) (i)T細胞分化調節薬 6,7−ジメトキシ−4−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチ
ル)キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(特開平
7−118266号公報) (ii)その他 メトトレキサート、シクロホスファミド、MX-68、アチ
プリモド ディハイドロクロライド、BMS-188667、CKD-4
61、リメクソロン、シクロスポリン、タクロリムス、グ
スペリムス、アザチオプリン、抗リンパ血清、乾燥スル
ホ化免疫グロブリン、エリスロポイエチン、コロニー刺
激因子、インターロイキン、インターフェロンなど。 (5)ステロイド薬 デキサメサゾン、ヘキセストロール、メチマゾール、ベ
タメサゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセ
トニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、
プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸コルチゾ
ン、ヒドロコルチゾン、フルオロメトロン、プロピオン
酸ベクロメタゾン、エストリオールなど。 (6)p38MAPキナーゼ阻害薬またはTNF−α産
生阻害薬 WO98/57966、WO98/56377、WO9
8/25619、WO98/07425、WO98/0
6715、US5739143、WO97/3585
5、WO97/33883、WO97/32583、W
O97/25048、WO97/25046、WO96
/10143、WO96/21654、WO95/07
922、WO2000/09525、WO99/177
76、WO99/01131、WO98/28292、
WO97/25047、WO97/25045、US5
658903、WO96/21452、WO99/18
942、US5756499、US5864036、U
S6046208、US5716955、US5811
549、US5670527、US5969184、W
O2000/31072、WO2000/31063、
WO2000/20402、WO2000/1873
8、WO2000/17175、WO2000/124
97、WO2000/12074、WO2000/07
991、WO2000/07980、WO2000/0
2561、US6096711、WO99/6440
0、WO99/61440、WO99/59959、W
O99/58523、WO99/58502、WO99
/57101、WO99/32111、WO99/32
110、WO99/26657、WO99/2062
4、WO99/18942、WO99/15164、W
O99/00357、WO98/52940、WO98
/52937、WO98/52558、WO98/06
715、WO97/22256、WO96/2145
2、WO2000/43366、WO2000/420
03、WO2000/42002、WO2000/41
698、WO2000/41505、WO2000/4
0243、WO2000/34303、WO2000/
25791、WO2000/17204、WO2000
/10563、US6080546、WO99/614
26、WO99/32463、WO99/32121、
WO99/17776、WO98/28292、WO9
8/27098、WO98/25619、WO98/2
0868、WO97/35855、WO97/3258
3、WO97/25048、WO97/25047、W
O97/25046、WO97/25045、US56
58903、WO96/40143、WO96/216
54、WO2000/55153、WO2000/55
120、WO2000/26209、US604620
8、US5756499、US5864036、特開2
000−86657、WO99/59960、WO99
/21859、WO99/03837、WO99/01
449、WO99/01136、WO99/0113
0、US5905089、WO98/57966、WO
98/52941、WO98/47899、WO98/
07425、WO97/33883、WO2000/4
2213、WO99/58128、WO2000/04
025、WO2000/40235、WO2000/3
1106、WO97/46228、WO2000/59
904、WO2000/42003、WO2000/4
2002、WO2000/41698、WO2000/
10563、WO99/61426、WO99/324
63、US6002008、WO98/43960、W
O98/27098、WO97/35856、WO97
/35855、WO96/22985、特開昭61−1
45167号公報に記載されている化合物。
【0258】(7)その他 (i)T細胞阻害薬 IR-501 (T細胞受容体ペプチド)など。 (ii)イノシン一リン酸脱水素酵素(IMPDH)阻害
薬 マイコフェノレート モフェチル、VX-497など。 (iii)接着分子阻害薬 ISIS-2302、セレクチン阻害薬、ELAM-1、VCAM-1、ICAM-
1など。 (iv)サリドマイド (v)カテプシン阻害薬 (vi)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)阻
害薬 BB-3644、CGS-27023A、Bay-12-9566、KB-R7785、L-7583
54、POL-641など。 (vii)グルコース−6−リン酸脱水素酵素阻害薬 CBF-BS2など。 (viii)Hydroortate脱水素酵素(DHODH)阻害薬 (ix)ホスホジエステラーゼIV(PDE IV)阻害薬 CG-1088など。 (x)ホスホリパーゼA2阻害薬 (xi)iNOS阻害薬 NOX-200など。 (xii)Microtuble刺激薬 パクリタキセルなど。 (xiii)Microtuble阻害薬 リューマコンなど。 (xiv)MHCクラスII拮抗薬 ZD-2315など。 (xv)Prostacyclin作働薬 イロプロストなど。 (xvi)CD4拮抗薬 4162W94、ケリキシマブなど。 (xvii)CD23拮抗薬 (xviii)LTB4受容体拮抗薬 CGS-25019Cなど。 (xix)5−リポキシゲナーゼ阻害薬 ジリュートンなど。 (xx)コリンエステラーゼ阻害薬 ガランタミンなど。 (xxi)チロシンキナーゼ阻害薬 YT-146など。 (xxii)カレプシンB阻害薬 (xxiii)Adenosine deaminase阻害薬 ペントスタチンなど。 (xxiv)骨形成刺激薬 (2R,4S)−(−)−N−[4−(ジエトキシホス
ホリルメチル)フェニル]−1,2,4,5−テトラヒ
ドロ−4−メチル−7,8−メチレンジオキシ−5−オ
キソ−3−ベンゾチエピン−2−カルボキサミドまたは
その塩(特開平8−231659)など。 (xxv)ジペプチジルペプチダーゼ阻害薬 TMC-2Aなど。 (xxvi)TRK−530、TOK−8801 (xxvii)コラーゲン作働薬 AI-200など。 (xxviii)Capsaicinクリーム (xxix)ヒアルロン酸誘導体 シンビスク(hylan G-F 20)、オルソビスクなど。 (xxx)硫酸グルコサミン (xxxi)アミプリローゼ。
【0259】上記以外の併用薬物としては、例えば、抗
菌薬、抗真菌薬、抗原虫薬、抗生物質、鎮咳・去たん
薬、鎮静薬、麻酔薬、抗潰瘍薬、不整脈治療薬、降圧利
尿薬、抗凝血薬、精神安定薬、抗精神病薬、抗腫瘍薬、
抗高脂血症薬、筋弛緩薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗
アレルギー薬、強心薬、血管拡張薬、血管収縮薬、糖尿
病治療薬、麻薬拮抗薬、ビタミン薬、ビタミン誘導体、
抗喘息薬、頻尿・尿失禁治療薬、アトピー性皮膚炎治療
薬、アレルギー性鼻炎治療薬、昇圧薬、エンドトキシン
拮抗薬あるいは抗体、シグナル伝達阻害薬、炎症性メデ
ィエーター作用抑制薬、炎症性メディエーター作用抑制
抗体、抗炎症性メディエーター作用抑制薬、抗炎症性メ
ディエーター作用抑制抗体などが挙げられる。具体的に
は、以下のものが挙げられる。
【0260】(1)抗菌薬 サルファ剤 スルファメチゾール、スルフィソキサゾール、スルファ
モノメトキシン、スルファメチゾール、サラゾスルファ
ピリジン、スルファジアジン銀など。 キノリン系抗菌薬 ナリジクス酸、ピペミド酸三水和物、エノキサシン、ノ
ルフロキサシン、オフロキサシン、トシル酸トスフロキ
サシン、塩酸シプロフロキサシン、塩酸ロメフロキサシ
ン、スパルフロキサシン、フレロキサシンなど。 抗結核薬 イソニアジド、エタンブトール(塩酸エタンブトー
ル)、パラアミノサリチル酸(パラアミノサリチル酸カ
ルシウム)、ピラジナミド、エチオナミド、プロチオナ
ミド、リファンピシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸
カナマイシン、サイクロセリンなど。 抗好酸菌薬 ジアフェニルスルホン、リファンピシリンなど。 抗ウイルス薬 イドクスウリジン、アシクロビル、ビタラビン、ガンシ
クロビルなど。 抗HIV薬 ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、硫酸インジナ
ビルエタノール付加物、リトナビルなど。 抗スピロヘータ薬 抗生物質 塩酸テトラサイクリン、アンピシリン、ピペラシリン、
ゲンタマイシン、ジベカシン、カネンドマイシン、リビ
ドマイシン、トブラマイシン、アミカシン、フラジオマ
イシン、シソマイシン、テトラサイクリン、オキシテト
ラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリ
ン、アンピシリン、ピペラシリン、チカルシリン、セフ
ァロチン、セファピリン、セファロリジン、セファクロ
ル、セファレキシン、セフロキサジン、セファドロキシ
ル、セファマンドール、セフォトアム、セフロキシム、
セフォチアム、セフォチアムヘキセチル、セフロキシム
アキセチル、セフジニル、セフジトレンピボキシル、セ
フタジジム、セフピラミド、セフスロジン、セフメノキ
シム、セフポドキシムプロキセチル、セフピロム、セフ
ァゾプラン、セフェピム、セフスロジン、セフメノキシ
ム、セフメタゾール、セフミノクス、セフォキシチン、
セフブペラゾン、ラタモキナセフ、フロモキセフ、セフ
ァゾリン、セフォタキシム、セフォペラゾン、セフチゾ
キシム、モキサラクタム、チエナマイシン、スルファゼ
シン、アズスレオナムまたはそれらの塩、グリセオフル
ビン、ランカシジン類〔ジャーナル・オブ・アンチバイ
オティックス(J.Antibiotics),38,877−88
5(1985)〕、アゾール系化合物〔2−[(1R,
2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イル)プロピル]−4−[4−(2,
2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニル]−
3−(2H,4H)−1,2,4−トリアゾロン、フル
コナゾール、イトラコナゾール等〕など。 (2)抗真菌薬 ポリエチレン系抗生物質(例、アムホテリシンB、ナ
イスタチン、トリコマイシンなど) グリセオフルビン、ピロールニトリンなど シトシン代謝拮抗薬(例、フルシトシンなど) イミダゾール誘導体(例、エコナゾール、クロトリマ
ゾール、硝酸ミコナゾール、ビホナゾール、クロコナゾ
ールなど) トリアゾール誘導体(例、フルコナゾール、イトラコ
ナゾールなど) チオカルバミン酸誘導体(例、トリナフトールなど)
など。
【0261】(3)抗原虫薬 メトロニダゾール、チニダゾール、クエン酸ジエチルカ
ルバマジン、塩酸キニーネ、硫酸キニーネなど。 (4)鎮咳・去たん薬 塩酸エフェドリン、塩酸ノスカピン、リン酸コデイン、
リン酸ジヒドロコデイン、塩酸イソプロテレノール、塩
酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸ノスカ
ピン、アロクラマイド、クロルフェジアノール、ピコペ
リダミン、クロペラスチン、プロトキロール、イソプロ
テレノール、サルブタモール、テレプタリン、オキシペ
テバノール、塩酸モルヒネ、臭化水素酸デキストロペト
ルファン、塩酸オキシコドン、リン酸ジモルファン、ヒ
ベンズ酸チペピジン、クエン酸ペントキシベリン、塩酸
クロフェダノール、ベンゾナテート、グアイフェネシ
ン、塩酸ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール、アセ
チルシステイン、塩酸エチルシステイン、カルボシステ
インなど。 (5)鎮静薬 塩酸クロルプロマジン、硫酸アトロピン、フェノバルビ
タール、バルビタール、アモバルビタール、ペントバル
ビタール、チオペンタールナトリウム、チアミラールナ
トリウム、ニトラゼパム、エスタゾラム、フルラザパ
ム、ハロキサゾラム、トリアゾラム、フルニトラゼパ
ム、ブロムワレリル尿素、抱水クロラール、トリクロホ
スナトリウムなど。 (6)麻酔薬 (6−1)局所麻酔薬 塩酸コカイン、塩酸プロカイン、リドカイン、塩酸ジブ
カイン、塩酸テトラカイン、塩酸メピバカイン、塩酸ブ
ピバカイン、塩酸オキシブプロカイン、アミノ安息香酸
エチル、オキセサゼイン)など。 (6−2)全身麻酔薬 吸入麻酔薬(例、エーテル、ハロタン、亜酸化窒素、
インフルラン、エンフルランなど)、 静脈麻酔薬(例、塩酸ケタミン、ドロペリドール、チ
オペンタールナトリウム、チアミラールナトリウム、ペ
ントバルビタールなど)など。 (7)抗潰瘍薬 塩酸ヒスチジン、ランソプラゾール、メトクロプラミ
ド、ピレンゼピン、シメチジン、ラニチジン、ファモチ
ジン、ウロガストリン、オキセサゼイン、プログルミ
ド、オメプラゾール、スクラルファート、スルピリド、
セトラキサート、ゲファルナート、アルジオキサ、テプ
レノン、プロスタグランジンなど。 (8)不整脈治療薬 ナトリウムチャンネル遮断薬(例、キニジン、プロカ
インアミド、ジソピラミド、アジマリン、リドカイン、
メキシレチン、フェニトインなど)、 β遮断薬(例、プロプラノロール、アルプレノロー
ル、塩酸ブフェトロール、オクスプレノロール、アテノ
ロール、アセブトロール、メトプロロール、ビソプロロ
ール、ビンドロール、カルテオロール、塩酸アロチノロ
ールなど)、 カリウムチャンネル遮断薬(例、アミオダロンな
ど)、 カルシウムチェンネル遮断薬(例、ベラパミル、ジル
チアゼムなど)など。
【0262】(9)降圧利尿薬 ヘキサメトニウムブロミド、塩酸クロニジン、ヒドロク
ロロチアジド、トリクロルメチアジド、フロセミド、エ
タクリン酸、ブメタニド、メフルシド、アゾセミド、ス
ピロノラクトン、カンレノ酸カリウム、トリアムテレ
ン、アミロリド、アセタゾラミド、D−マンニトール、
イソソルビド、アミノフィリン、ペントリニウム、メカ
ミルアミン、エカラジン、クロニジン、ジルチアゼム、
ニフェジピンなど。 (10)抗凝血薬 ヘパリンナトリウム、クエン酸ナトリウム、活性化プロ
テインC、組織因子経路阻害剤、アンチトロンビンIII、
ダルテパリンナトリウム、ワルファリンカリウム、アル
ガトロバン、ガベキサート、クエン酸ナトリウム、オザ
グレルナトリウム、イコサペンタ酸エチル、ベラプロス
トナトリウム、アルプロスタジル、塩酸チクロピジン、
ペントキシフィリン、ジピリダモール、チソキナーゼ、
ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼなど。 (11)精神安定薬 ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロルジアゼ
ポキシド、メダゼパム、オキサゾラム、クロキサゾラ
ム、クロチアゼパム、ブロマゼパム、エチゾラム、フル
ジアゼパム、ヒドロキシジンなど。 (12)抗精神病薬 塩酸クロルプロマジン、プロクロルペラジン、トリフロ
ペラジン、塩酸チオリダジン、マレイン酸ペルフェナジ
ン、エナント酸フルフェナジン、マレイン酸プロクロル
ペラジン、マレイン酸レボメプロマジン、塩酸プロメタ
ジン、ハロペリドール、ブロムペリドール、スピペロ
ン、レセルピン、塩酸クロカプラミン、スルピリド、ゾ
テピンなど。 (13)抗腫瘍薬 6酸素原子(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギ
ロール、ブレオマイシン、メトトレキサート、アクチノ
マイシンD、マイトマイシンC、ダウノルビシン、アド
リアマイシン、ネオカルチノスタチン、シトシンアラビ
ノシド、フルオロウラシル、テトラヒドロフリル−5−
フルオロウラシル、ピシバニール、レンチナン、レバミ
ゾール、ベスタチン、アジメキソン、グリチルリチン、
塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ブレオ
マイシン、硫酸ヘプロマイシン、硫酸ビンクリスチン、
硫酸ビンブラスチン、塩酸イリノテカン、シクロホスフ
ァミド、メルファラン、ズスルファン、チオテパ、塩酸
プロカルバジン、シスプラチン、アザチオプリン、メル
カプトプリン、テガフール、カルモフール、シタラビ
ン、メチルテストステロン、プロピオン酸テストステロ
ン、エナント酸テストステロン、メピチオスタン、ホス
フェストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸リュープロ
レリン、酢酸ブセレリンなど。
【0263】(14)抗高脂血症薬 クロフィブラート、2−クロロ−3−[4−(2−メチ
ル−2−フェニルプロポキシ)フェニル]プロピオン酸
エチル〔ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・
ブレティン(Chem. Pharm. Bull),38,2792
−2796(1990)〕、プラバスタチン、シンバス
タチン、プロブコール、ベザフィブラート、クリノフィ
ブラート、ニコモール、コレスチラミン、デキストラン
硫酸ナトリウムなど。 (15)筋弛緩薬 プリジノール、ツボクラリン、パンクロニウム、塩酸ト
ルペリゾン、カルバミン酸クロルフェネシン、バクロフ
ェン、クロルメザノン、メフェネシン、クロゾキサゾ
ン、エペリゾン、チザニジンなど。 (16)抗てんかん薬 フェニトイン、エトサクシミド、アセタゾラミド、クロ
ルジアゼポキシド、トリペタジオン、カルバマゼピン、
フェノバルビタール、プリミドン、スルチアム、バルプ
ロ酸ナトリウム、クロナゼパム、ジアゼパム、ニトラゼ
パムなど。 (17)抗うつ薬 イミプラミン、クロミプラミン、ノキシプチリン、フェ
ネルジン、塩酸アミトリプチリン、塩酸ノルトリプチリ
ン、アモキサピン、塩酸ミアンセリン、塩酸マプロチリ
ン、スルピリド、マレイン酸フルボキサミン、塩酸トラ
ゾドンなど。 (18)抗アレルギー薬 ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、トリペレナ
ミン、メトジラミン、クレミゾール、ジフェニルピラリ
ン、メトキシフェナミン、クロモグリク酸ナトリウム、
トラニラスト、レピリナスト、アンレキサノクス、イブ
ジラスト、ケトチフェン、テルフェナジン、メキタジ
ン、塩酸アゼラスチン、エピナスチン、塩酸オザグレ
ル、プランルカスト水和物、セラトロダストなど。 (19)強心薬 トランスバイオキソカンファー、テレフィロール、アミ
ノフィリン、エチレフリン、ドパミン、ドブタミン、デ
ノパミン、アミノフィリン、ベシナリン、アムリノン、
ピモベンダン、ユビデカレノン、ジギトキシン、ジゴキ
シン、メチルジゴキシン、ラナトシドC、G−ストロフ
ァンチンなど。 (20)血管拡張薬 オキシフェドリン、ジルチアゼム、トラゾリン、ヘキソ
ベンジン、バメタン、クロニジン、メチルドパ、グアナ
ベンズなど。
【0264】(21)血管収縮薬 ドパミン、ドブタミンデノパミンなど。 (22)糖尿病治療薬 トルブタミド、クロルプロパミド、アセトヘキサミド、
グリベンクラミド、トラザミド、アカルボース、エパル
レスタット、トログリタゾン、グルカゴン、グリミジ
ン、グリプジド、フェンフォルミン、プフォルミン、メ
トフォルミンなど。 (23)麻薬拮抗薬 レバロルファン、ナロルフィン、ナロキソンまたはその
塩など。 (24)(脂溶性)ビタミン薬 ビタミンA類:ビタミンA1、ビタミンA2およびパル
ミチン酸レチノール ビタミンD類:ビタミンD1、D2、D3、D4およびD
5 ビタミンE類:α−トコフェロール、β−トコフェロ
ール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、ニコ
チン酸dl−α−トコフェロール ビタミンK類:ビタミンK1、K2、K3およびK4 葉酸(ビタミンM)など。 (25)ビタミン誘導体 ビタミンの各種誘導体、例えば、5,6−トランス−コ
レカルシフェロール、2,5−ヒドロキシコレカルシフ
ェロール、1−α−ヒドロキシコレカルシフェロールな
どのビタミンD3誘導体、5,6−トランス−エルゴカ
ルシフェロール等のビタミンD2誘導体など。
【0265】(26)抗喘息薬 塩酸イソプレナリン、硫酸サルブタモール、塩酸プロカ
テロール、硫酸テルブタリン、塩酸トリメトキノール、
塩酸ツロブテロール、硫酸オルシプレナリン、臭化水素
酸フェノテロール、塩酸エフェドリン、臭化イプロトロ
ピウム、臭化オキシトロピウム、臭化フルトロピウム、
テオフィリン、アミノフィリン、クロモグリク酸ナトリ
ウム、トラニラスト、レピリナスト、アンレキサノン、
イブジラスト、ケトチフェン、テルフェナジン、メキタ
ジン、アゼラスチン、エピナスチン、塩酸オザグレル、
プランルカスト水和物、セラトロダスト、デキサメタゾ
ン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、コハク酸ヒド
ロコルチゾンナトリウム、プロピオン酸ベクロメタゾン
など。 (27)頻尿・尿失禁治療薬 塩酸フラボキサートなど。 (28)アトピー性皮膚炎治療薬 クロモグリク酸ナトリウムなど。 (29)アレルギー性鼻炎治療薬 クロモグリク酸ナトリウム、マレイン酸クロルフェニラ
ミン、酒石酸アリメマジン、フマル酸クレマスチン、塩
酸ホモクロルシクリジン、テルフェナジン、メキタジン
など。 (30)昇圧薬 ドパミン、ドブタミン、デノパミン、ジギトキシン、ジ
ゴキシン、メチルジゴキシン、ラナトシドC、G−スト
ロファンチンなど。 (31)その他 ヒドロキシカム、ダイアセリン、メゲストロール酢酸、
ニセロゴリン、プロスタグランジン類など。
【0266】本発明の化合物と併用薬物とを組み合わせ
ることにより、(1)本発明の化合物または併用薬物を
単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減するこ
とができる、(2)患者の症状(軽症、重症など)に応
じて、本発明の化合物と併用する薬物を選択することが
できる、(3)本発明の化合物と作用機序が異なる併用
薬物を選択することにより、治療期間を長く設定するこ
とができる、(4)本発明の化合物と作用機序が異なる
併用薬物を選択することにより、治療効果の持続を図る
ことができる、(5)本発明の化合物と併用薬物とを併
用することにより、相乗効果が得られる、などの優れた
効果を得ることができる。以下、本明細書では、本発明
の化合物と併用薬物とを組み合わせてなる医薬を、「本
発明の併用剤」と称する場合がある。本発明の併用剤の
使用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期
は限定されず、本発明の化合物またはその医薬組成物と
併用薬物またはその医薬組成物とを、投与対象に対し、
同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよ
い。また、滑膜切除術後、Prosorba columnを用いた治
療後、単核細胞治療法を用いた後などに、本発明の併用
剤を用いることもできる。併用薬物の投与量は、臨床上
用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与
ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することが
できる。本発明の併用剤の投与形態は、特に限定され
ず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わ
されていればよい。このような投与形態としては、例え
ば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化
して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物
と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の
同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併
用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一
投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化
合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製
剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合
物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤
の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、
本発明の化合物;併用薬物の順序での投与、あるいは逆
の順序での投与など)などが挙げられる。
【0267】本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、
本発明の化合物または(および)上記併用薬物を自体公
知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合し
て医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティ
ング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフト
カプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等とし
て、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与
等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈
内、筋肉内、皮下または臓器内投与あるいは直接病巣に
投与することができる。本発明の併用剤の製造に用いら
れてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質があげら
れ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及
び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助
剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等があげ
られる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着
色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量
用いることもできる。
【0268】賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−
マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロ
ース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤として
は、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カ
ルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。結
合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マン
ニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙
げられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキ
シメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカル
シウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒ
ドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。溶剤とし
ては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコ
ール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリー
ブ油等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えばポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、D−マン
ニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミ
ノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭
酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。懸
濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミ
ン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオ
ン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼト
ニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;
例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性
高分子等が挙げられる。等張化剤としては、例えばブド
ウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリ
ン、D−マンニトール等が挙げられる。緩衝剤として
は、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の
緩衝液等が挙げられる。無痛化剤としては、例えばベン
ジルアルコール等が挙げられる。防腐剤としては、例え
ばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、
ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ
酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。抗酸化剤としては、
例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール
等が挙げられる。着色剤としては、例えば、水溶性食用
タール色素、水不溶性レーキ色素、天然色素(例、β−
カロチン、クロロフィル、ベンガラ等)等が挙げられ
る。甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、
グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビ
ア等が挙げられる。
【0269】本発明の併用剤における本発明の化合物と
併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等
により適宜選択することができる。例えば、本発明の併
用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態に
よって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01な
いし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量
%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度で
ある。本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製
剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約
0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ない
し50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重
量%程度である。本発明の併用剤における担体等の添加
剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製
剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましく
は約10ないし90重量%程度である。また、本発明の
化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合
も同様の含有量でよい。
【0270】これらの製剤は、製剤工程において通常一
般に用いられる自体公知の方法により製造することがで
きる。例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散
剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社
製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレ
ングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
デキストリンなど)、安定化剤(例、アスコルビン酸、
ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソル
ベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリ
ン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアル
カリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等
張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニト
ール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、
塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ
安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピル
パラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グ
リセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレ
ングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベ
ンジルアルコール等)などと共に水性注射剤に、あるい
はオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物
油、プロピレングリコールなどの溶解補助剤に溶解、懸
濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とする
ことができる。
【0271】経口投与用製剤とするには、自体公知の方
法に従い、本発明の化合物または併用薬物を例えば、賦
形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、
デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプ
ン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースな
ど)又は滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリエチレングリコール 6000など)などを添
加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキン
グ、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法
でコーティングすることにより経口投与製剤とすること
ができる。そのコーティング剤としては、例えば、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 8
0、プルロニック F68、セルロースアセテートフタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト、ヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネー
ト、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリ
ル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ、
二酸化チタン等)などが用いられる。経口投与用製剤は
速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
【0272】例えば、坐剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明の化合物または併用薬物を油性又は水性
の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができ
る。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば、高
級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類
(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂
肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社
製,ドイツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大
豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤
としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレ
ングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ゴム
類、セルロース誘導体、ビニル重合体、アクリル酸重合
体などが挙げられる。上記徐放性製剤としては、徐放性
マイクロカプセル剤などが挙げられる。徐放型マイクロ
カプセルとするには、自体公知の方法を採用できるが、
例えば、下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投与す
るのが好ましい。本発明の化合物は、固形製剤(例、散
剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤など)などの経口投与用
製剤に成型するか、坐剤などの直腸投与用製剤に成型す
るのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。併用
薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とすることが
できる。
【0273】以下に、〔1〕本発明の化合物または併用
薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物ま
たは併用薬物の徐放性製剤又は速放性製剤およびその調
製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、バ
ッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製について具体
的に示す。 〔1〕注射剤およびその調製 本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射
剤が好ましい。該注射剤には安息香酸塩又は/およびサ
リチル酸塩を含有させてもよい。該注射剤は、本発明の
化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/お
よびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得ら
れる。上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えば
ナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属塩、カルシウ
ム,マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモールなどの有
機酸塩などが挙げられる。注射剤中の本発明の化合物ま
たは併用薬物の濃度は0.5〜50%(w/v)、好ま
しくは3〜20%(w/v)程度である。また安息香酸
塩又は/およびサリチル酸塩の濃度は0.5〜50%
(w/v)、好ましくは3〜20%(w/v)が好まし
い。
【0274】また、本剤には一般に注射剤に使用される
添加剤、例えば安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜
硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート
80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エ
タノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金
属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤
(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、分散剤
(例、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキスト
リン等)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム
等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香
酸等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、
溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無
痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などを
適宜配合することができる。これらの添加剤は一般に注
射剤に通常用いられる割合で配合される。注射剤はpH
調節剤の添加によりpHを2〜12、好ましくは2.5
〜8.0に調整するのがよい。注射剤は、本発明の化合
物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/および
サリチル酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水
に溶解することにより得られる。これらの溶解はどのよ
うな順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に
適宜行うことができる。注射用水溶液は加温するのがよ
く、また通常の注射剤と同様にたとえば濾過滅菌、高圧
加熱滅菌などを行うことにより注射剤として供すること
ができる。注射用水溶液は、例えば100℃〜121℃
の条件で5分〜30分間、高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液
の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
【0275】〔2〕徐放性製剤又は速放性製剤およびそ
の調製 本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望に
より水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどの被膜剤で被覆
してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与
型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。被膜剤に用いら
れる水不溶性物質としては、例えば、エチルセルロー
ス、ブチルセルロースなどのセルロースエーテル類、セ
ルロースアセテート、セルロースプロピオネートなどの
セルロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビ
ニルブチレートなどのポリビニルエステル類、アクリル
酸/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重
合体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチル
メタクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合
体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸
アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチ
ル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、ア
ミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリ
ル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合
体、とりわけオイドラギットRS−100,RL−10
0,RS−30D,RL−30D,RL−PO,RS−
PO(アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタク
リル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合
体)、オイドラギットNE−30D(メタクリル酸メチ
ル・アクリル酸エチル共重合体)などのオイドラギット
類(ローム・ファーマ社)などのアクリル酸系ポリマ
ー、硬化ヒマシ油(例、ラブリーワックス(フロイント
産業)など)などの硬化油、カルナバワックス、脂肪酸
グリセリンエステル、パラフィンなどのワックス類、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0276】膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を
有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃
内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸など
の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポ
リマーが好ましい。このような酸性の解離基を有しpH
依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマ
ー(Carbomer)934P、940、941、974P、
980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophi
l)、カルシウムポリカボーフィル(calcium polycarbo
phil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイ
ビスワコー103、104、105、304(いずれも
和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体
が挙げられる。
【0277】徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物
質をさらに含んでいてもよい。該親水性物質としては、
例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金
属塩などの硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの
ヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有す
る多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが
挙げられる。徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質
の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好ましくは
約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約4
0ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率は約
3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約1
5%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んで
いてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有
率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40%(w
/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)である。
ここで上記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、水、メ
タノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた
被膜剤組成物に対する重量%を示す。
【0278】徐放性製剤は、以下に例示するように薬物
を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質
や膨潤性ポリマーなどを加熱溶解あるいは溶媒に溶解又
は分散させた被膜剤液で被覆することにより製造され
る。 I.薬剤を含む核の調製 被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称す
ることがある)の形態は特に制限されないが、好ましく
は顆粒あるいは細粒などの粒子状に形成される。核が顆
粒又は細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約1
50ないし2,000μm、さらに好ましくは約500
ないし約1,400μmである。核の調製は通常の製造
方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦
形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤、凝集防止
剤、潤滑剤等を混合し、湿式押し出し造粒法、流動層造
粒法などにより調製する。核の薬物含量は、約0.5な
いし約95%(w/w)、好ましくは約5.0ないし約80
%(w/w)、さらに好ましくは約30ないし約70%(w
/w)である。
【0279】核に含まれる賦形剤としては、例えば白
糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、澱
粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスター
チなどが用いられる。中でも、結晶セルロース、コーン
スターチが好ましい。結合剤としては、例えばポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニッ
クF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などが用いら
れる。崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウ
ム(Ac-Di-Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロス
ポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(L-HPC)などが用いられる。中でも、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防
止剤としては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム
およびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリ
コールなどが用いられる。安定化剤としては酒石酸、ク
エン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸が用
いられる。
【0280】核は上記製造法以外にも、例えば核の中心
となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メ
タノール、エタノールなど)等の適当な溶媒に溶解した
結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形
剤、滑沢剤などとの混合物を少量づつ添加して行なう転
動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法
や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性
担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セル
ロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その
平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであ
るものが好ましい。核に含まれる薬物と被膜剤とを分離
するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護
剤としては、例えば前記親水性物質や、水不溶性物質等
が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリ
コールやヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル
基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用
いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエン
酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク
などの滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場
合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/
w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好
ましくは約2ないし約8%(w/w)である。防護剤は通
常のコーティング法により被覆することができ、具体的
には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコー
ティング法等により核にスプレーコーティングすること
で被覆することができる。
【0281】II.核の被膜剤による被覆 前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及びpH依存
性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解ある
いは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液により被覆する
ことにより徐放性製剤が製造される。核の被膜剤液によ
る被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方法な
どが挙げられる。被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポ
リマー又は親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含
有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に
対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5な
いし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし3
5%(w/w)である。
【0282】被膜剤液の溶媒としては水又は有機溶媒を
単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液
を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:
重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させること
ができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶
媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に
限定されないが、例えばメチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール
等の低級アルコール、アセトンなどの低級アルカノン、
アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライドな
どが用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、
エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ま
しい。水及び水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶媒とし
て好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液
中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、コハク
酸、フマル酸、マレイン酸などの酸を加えてもよい。噴
霧コーティングにより被覆する場合の操作は通常のコー
ティング法により実施することができ、具体的には、被
膜剤液を例えば流動層コーティング法、パンコーティン
グ法等により核にスプレーコーティングすることで実施
することができる。この時必要であれば、タルク、酸化
チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カル
シウム、軽質無水ケイ酸などを滑沢剤として、グリセリ
ン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチ
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどを可
塑剤として添加してもよい。被膜剤による被膜後、必要
に応じてタルクなどの帯電防止剤を混合してもよい。
【0283】速放性製剤は、液状(例、溶液、懸濁液、
乳化物など)であっても固形状(例、粒子状、丸剤、錠
剤など)であってもよい。経口投与剤、注射剤などの非
経口投与剤が用いられるが、経口投与剤が好ましい。速
放性製剤は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤
分野で慣用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤
と略称することがある)を含んでいてもよい。用いられ
る製剤賦形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤で
あれば特に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形
剤としては、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セ
ルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101な
ど)、粉糖、グラニュウ糖、マンニトール、軽質無水ケ
イ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システ
インなどが挙げられ、好ましくはコーンスターチおよび
マンニトールなどが挙げられる。これらの賦形剤は一種
又は二種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有
量は速放性製剤全量に対して、例えば約4.5〜約9
9.4%(w/w)、好ましくは約20〜約98.5%
(w/w)、さらに好ましくは約30〜約97%(w/
w)である。速放性製剤における薬物の含量は、速放性
製剤全量に対して、約0.5〜約95%(w/w)、好
ましくは約1〜約60%(w/w)の範囲から適宜選択
することができる。
【0284】速放性製剤が経口固型製剤の場合、通常上
記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤
としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウ
ム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロー
スナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル
等)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリド
ンCL等)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(信越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷
化学(株)、カルボキシメチルスターチナトリウム(木
村産業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化
成(株)製、PCS)などが用いられ、例えば水と接触
して吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と
賦形剤との間にチャネルを作るなどにより顆粒を崩壊さ
せるものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一
種又は二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配
合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計
などにより適宜選択されるが、速放性製剤全量に対し
て、例えば約0.05〜約30%(w/w)、好ましく
は約0.5〜約15%(w/w)である。
【0285】速放性製剤が経口固型製剤である場合、上
記の組成に加えて、所望により固型製剤において慣用の
添加剤をさらに含んでいてもよい。このような添加剤と
しては、例えば結合剤(例えば、ショ糖、ゼラチン、ア
ラビアゴム粉末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
プルラン、デキストリンなど)、滑沢剤(例えば、ポリ
エチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、タル
ク、軽質無水ケイ酸(例えば、アエロジル(日本アエロ
ジル)など)、界面活性剤(例えば、アルキル硫酸ナト
リウムなどのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等
の非イオン系界面活性剤など)、着色剤(例えば、ター
ル系色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラ
ビン類など)、必要ならば、矯味剤(例えば、甘味剤、
香料など)、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤など
が用いられる。また、安定化剤として酒石酸、クエン
酸、コハク酸、フマル酸などの有機酸を加えてもよい。
上記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、
ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンな
どが好ましく用いられる。速放性製剤は、通常の製剤の
製造技術に基づき、前記各成分を混合し、必要により、
さらに練合し、成型することにより調製することができ
る。上記混合は、一般に用いられる方法、例えば、混
合、練合などにより行われる。具体的には、例えば速放
性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性製剤の核の
調製法と同様の手法により、バーチカルグラニュレータ
ー、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD−5
S(パウレック社製)等を用いて混合しその後、湿式押
し出し造粒法、流動層造粒法などにより造粒することに
より調製することができる。このようにして得られた速
放性製剤と徐放性製剤とは、そのままあるいは適宜、製
剤賦形剤等と共に常法により別々に製剤化後、同時ある
いは任意の投与間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤
としてもよく、また両者をそのまま、あるいは適宜、製
剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細
粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化してもよい。両製剤
を顆粒あるいは細粒に製して、同一のカプセル等に充填
して経口投与用製剤としてもよい。
【0286】〔3〕舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊
剤およびその調製 舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤などの固
形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)
であってもよい。舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤
としては、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを
含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親
水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤などの補助剤を
含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利
用率を高めるために、例えば、β−シクロデキストリン
又はβ−シクロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプ
ロピル−β−シクロデキストリンなど)などを含有して
いてもよい。上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マ
ンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ
酸などが挙げられる。滑沢剤としてはステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイド
シリカなどが挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウ
ムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては塩化
ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトー
ル、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセ
リン、尿素などが挙げられ、特にマンニトールが好まし
い。親水性担体としては結晶セルロース、エチルセルロ
ース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪
酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウムなどの膨潤性
親水性担体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結
晶セルロースなど)が好ましい。水分散性ポリマーとし
てはゴム(例、トラガカントゴム、アカシアゴム、ガー
ゴムなど)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム
など)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースなど)、ゼラチン、水溶性デンプ
ン、ポリアクリル酸(例、カーボマーなど)など、ポリ
メタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレング
リコール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボフィル、
アスコルビン酸パルミチン酸塩などが挙げられ、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、アル
ギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどが好
ましい。特にヒドロキシプロピルメチルセルロースが好
ましい。安定化剤としては、システイン、チオソルビト
ール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビ
ン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウムなどが挙げられ、特
に、クエン酸やアスコルビン酸が好ましい。
【0287】舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤は、
本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の
方法により混合することにより製造することができる。
さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性
担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、
防腐剤などの補助剤を混合してもよい。上記成分を同時
に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形す
ることにより舌下錠、バッカル錠又は口腔内速崩壊錠が
得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前
後において必要に応じ水やアルコールなどの溶媒を用い
て加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよ
い。
【0288】粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合
は、本発明の化合物または併用薬物および上記した水分
散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤
などを水などの溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延さ
せて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、
酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤などの添
加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるた
めポリエチレングリコールやプロピレングリコールなど
のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニング
へのフィルムの接着を高めるため生物接着性ポリマー
(例、ポリカルボフィル、カルボポールなど)を含有さ
せてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドク
ターブレードなどの塗布用具で均一な厚さ(好ましくは
10〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶
液を乾燥してフィルムを形成することにより達成され
る。このように形成されたフィルムを室温若しくは加温
下で乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
【0289】好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明
の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用
薬物に対して不活性である水溶性若しくは水拡散性キャ
リヤーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙
げられる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物
を適当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体
状の該組成物から溶媒を昇華することによって得られ
る。該口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物
または併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成
分とを含んでいるのが好ましい。該マトリックス形成剤
としてはゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小
麦ならびにオオバコ(psyllium)種子タンパクなどの動物
性タンパク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴ
ム、ガーゴム、寒天ならびにキサンタンなどのゴム質物
質;多糖類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロー
ス類;カラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポ
リビニルピロリドンなどの合成ポリマー類;ゼラチン−
アラビアゴムコンプレックスなどから誘導される物質が
含まれる。さらに、マンニトール、デキストロース、ラ
クトース、ガラクトースならびにトレハロースなどの糖
類;シクロデキストリンなどの環状糖類;リン酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウムなど
の無機塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギ
ン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L
−イソロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルア
ラニンなどの炭素原子数が2から12までのアミノ酸な
どが含まれる。マトリックス形成剤は、その1種若しく
はそれ以上を、固形化の前に、溶液又は懸濁液中に導入
することができる。かかるマトリックス形成剤は、界面
活性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が
排除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤は
そのマトリックスを形成することに加えて、本発明の化
合物または併用薬物の拡散状態をその溶液又は懸濁液中
に維持する助けをすることができる。
【0290】防腐剤、抗酸化剤、界面活性剤、増粘剤、
着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味マス
キング剤などの二次成分を組成物中に含有していてよ
い。好適な防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香
酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸
等が挙げられる。好適な抗酸化剤としては、例えば、亜
硫酸塩、アスコルビン酸等が挙げられる。好適な界面活
性剤としては、例えば、ポリソルベート80、マクロゴ
ール等が挙げられる。好適な増粘剤としては、例えば、
天然ゴム類、セルロス誘導体等が挙げられる。適当な着
色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類および
エリス・アンド・エベラールド社のFD&Cブルー2号な
らびにFD&Cレッド40号などのFD&C染料が挙げ
られる。適当な香味料には、ミント、ラスベリー、甘
草、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、
バニラ、チェリーならびにグレープフレーバーおよびそ
の組合せたものが含まれる。適当なpH調整剤には、ク
エン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレイン酸が含ま
れる。適切な甘味料としてはアスパルテーム、アセスル
フェームKならびにタウマチンなどが含まれる。適当な
食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリウム、イオン
交換樹脂、シクロデキストリン包接化合物、吸着質物質
ならびにマイクロカプセル化アポモルフィンが含まれ
る。製剤としては、通常約0.1〜約50重量%、好ま
しくは約0.1〜約30重量%の本発明の化合物または
併用薬物を含み、約1分〜約60分の間、好ましくは約
1分〜約15分の間、より好ましくは約2分〜約5分の
間に(水に)本発明の化合物または併用薬物の90%以
上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下錠、バッ
カルなど)や、口腔内に入れられて1ないし60秒以内
に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに好ましく
は1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊剤が好ま
しい。
【0291】上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、
約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量
%である。β−シクロデキストリン又はβ−シクロデキ
ストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約30
重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約
0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%
である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.
1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重量%
である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約0.
1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量%で
ある。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、
約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約25重
量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は約
0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%で
ある。上記製剤はさらに、上述の着色剤、甘味剤、防腐
剤などの添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
【0292】本発明の併用剤の投与量は、本発明の化合
物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期
間などにより異なるが、例えば、セプシスの患者(成
人、体重約60kg)一人あたり、通常、本発明の化合
物および併用薬物として、それぞれ1日約0.01〜約
1000mg/kg、好ましくは約0.01〜約100mg/
kg、より好ましくは約0.1〜約100mg/kg、と
りわけ約0.1〜約50mg/kgを、なかでも約1.
5〜約30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与
される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件
で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合
もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もあ
る。併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのよ
うな量を設定することも可能である。併用薬物としての
一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体
重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調
剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限
定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与
で哺乳動物1kg体重あたり約0.001〜2000m
g、好ましくは約0.01〜500mg、さらに好まし
くは、約0.1〜100mg程度であり、これを通常1
日1〜4回に分けて投与する。
【0293】本発明の併用剤を投与するに際しては、同
時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、
本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物を
先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間
差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、
剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先
に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以
内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15
分〜1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が挙げ
られる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の
化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10
分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内
に併用薬物を投与する方法が挙げられる。好ましい投与
方法としては、例えば、経口投与製剤に製形された併用
薬物約0.001〜200mg/kgを経口投与し、約
15分後に経口投与製剤に製形された本発明の化合物
約0.005〜100mg/kgを1日量として経口投
与する。
【0294】本発明は、更に以下の参考例、実施例、製
剤例及び実験例によって詳しく説明されるが、これらの
例は単なる実施であって、本発明を限定するものではな
く、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させても
よい。以下の参考例、実施例中の「室温」は通常約10
℃ないし約35℃を示す。「%」は特記しない限り重量
パーセントを示す。但し、収率は mol/mol%を示す。以
下の実験例に記載の遺伝子操作法は、モレキュラー・ク
ローニング(Maniatisら著、ColdSpring Harbor Labora
tory刊、1989年)に記載されている方法もしくは試薬の
添付プロトコールに記載されている方法に従った。その
他の本文中で用いられている略号は下記の意味を示す。 s:シングレット(singlet) d:ダブレット(doublet) t:トリプレット(triplet) q:カルテット(quartet) dd:ダブルダブレット(double doublet) ddd:ダブルダブルダブレット(double double double
t) dt:ダブルトリプレット(double triplet) br:ブロード(broad) J:カップリング定数(coupling constant) Hz:ヘルツ(Hertz) CDCl3:重クロロホルム DMSO-d6:ジメチルスルホキシド-d6 1 H-NMR:プロトン核磁気共鳴 Me:メチル
【0295】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕 プライマーJNK1−Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:2〕 プライマーJNK1−Lの塩基配列を示す。 〔配列番号:3〕 プライマーMKK7−Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:4〕 プライマーMKK7−Lの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕 プライマーCAM7−Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕 プライマーCAM7−Lの塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕 プライマーc-Jun−Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕 プライマーc-Jun−Lの塩基配列を示す。
【0296】
【実施例】参考例1 1-ブロモ-3-エチルベンゼン 3-エチルアニリン(10.0 g, 82.5 mmol)の50%硫酸水溶
液(43.6 g)に0℃で亜硝酸ナトリウム(6.83 g, 99.0 mmo
l)の水溶液(16.5 mL)を30分かけて滴下した。得られた
反応混合物を0℃で45分間かき混ぜた。このジアゾニウ
ム塩の溶液を、ゆるやかに加熱還流している臭化銅(I)
(12.4 g, 86.6 mmol)の48%臭化水素酸溶液(82.5 mL)に
少しずつ加えた。加えた後、反応混合物を30分間加熱還
流した。反応混合物を室温に冷やしてエチルエーテルで
抽出した。抽出液を1N-水酸化ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で順に洗浄し、ろ過、乾燥して濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エ
チル = 20 : 1)で精製して表題化合物6.13 g(収率 40
%)を得た。油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.23 (3H, t, J= 7.5Hz), 2.63 (2H,
q, J= 7.5Hz), 7.11-7.20 (2H, m), 7.28-7.38 (2H,
m).
【0297】参考例2 参考例1に準じ、3-エチルアニリンの代わりに、3-(1-
メチルエチル)アニリンを用いて下記の参考例化合物2
を合成した。 参考例化合物2:1-ブロモ-3-(1-メチルエチル)ベンゼ
ン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.24 (6H, d, J= 7.0Hz), 2.77-2.99
(1H, m), 7.03-7.16 (2H, m), 7.27-7.34 (1H, m), 7.
37 (1H, s).
【0298】参考例3 3-エチル安息香酸 アルゴン雰囲気下、1-ブロモ-3-エチルベンゼン(5.1 g,
28 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(45 mL)を、マグネ
シウム片(0.74 g, 31 mmol)のテトラヒドロフラン混合
物(5.0 mL)に滴下し、そのまま30分間かき混ぜた。粉砕
したドライアイスに反応混合物を加えてそのまま1時間
かき混ぜた。反応混合物に1N-塩酸を加え、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を乾燥、ろ過、濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチ
ル = 5 : 1)で精製して表題化合物3.87 g(収率 93%)
を得た。 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.28 (3H, t, J= 7.5Hz), 2.73 (2H,
q, J= 7.5Hz), 7.34-7.50 (2H, m), 7.92-7.98 (2H,
m).
【0299】参考例4 参考例3に準じ、1-ブロモ-3-エチルベンゼンの代わり
に、1-ブロモ-3-(1-メチルエチル)ベンゼンおよび1-ブ
ロモ-4-フルオロ-3-メチルベンゼンをそれぞれ用いて下
記の参考例化合物4−1および4−2を合成した。参考
例化合物4−1:3-(1-メチルエチル)安息香酸 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.29 (6H, d, J= 7.0Hz), 2.98-3.06
(1H, m), 7.38-7.54 (2H, m), 7.90-8.02 (2H, m). 参考例化合物4−2:4-フルオロ-3-メチル安息香酸 融点 165-167℃。
【0300】参考例5 3-エチルベンゾイルクロリド 3-エチル安息香酸(9.40 g, 62.6 mmol)を0℃で塩化チオ
ニル(45 mL)にゆっくり加え、N,N-ジメチルホルムアミ
ド(3滴)を滴下した。得られた反応混合物をそのまま2時
間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、未精製のまま次
の反応に用いた。
【0301】参考例6 参考例5に準じ、3-エチル安息香酸の代わりに、3-(1-
メチルエチル)安息香酸、4-フルオロ-3-メチル安息香酸
をそれぞれ用いて下記の参考例化合物6−1および6−
2を合成した。 参考例化合物6−1:3-(1-メチルエチル)ベンゾイルク
ロリド 未精製のまま次の反応に用いた。 参考例化合物6−2:4-フルオロ-3-メチルベンゾイル
クロリド 未精製のまま次の反応に用いた。
【0302】参考例7 N-(4-クロロベンゾイル)プロピレンイミン プロピレンイミン(12 mL, 0.15 mol)のテトラヒドロフ
ラン(160 mL)溶液を1N-水酸化ナトリウム水溶液に加え
た。この混合物に0℃で4-クロロベンゾイルクロリド(25
g, 0.14 mol)を滴下した。滴下終了後、更に30分撹拌
した。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾
燥し、溶媒を留去し、表題化合物 25 g(収率 89%)を得
た。 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.39 (3H, d, J= 5.5Hz), 2.15 (1H,
d, J= 2.9Hz), 2.51-2.66 (2H, m), 7.39-7.47 (2H,
m), 7.93-8.01 (2H, m).
【0303】参考例8 参考例7に準じ、4-クロロベンゾイルクロリドの代わり
に、3-クロロベンゾイルクロリド、3-メチルベンゾイル
クロリド、3-エチルベンゾイルクロリド、3-(1-メチル
エチル)ベンゾイルクロリド、4-フルオロ-3-メチルベン
ゾイルクロリドおよび3-フルオロベンゾイルクロリドを
それぞれ用いて、下記の参考例化合物8−1〜8−6を
合成した。 参考例化合物8−1:N-(3-クロロベンゾイル)プロピレ
ンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.40 (3H, d, J= 5.1Hz), 2.17 (1H,
d, J= 3.3Hz), 2.53-2.68 (2H, m), 7.40 (1H, dd, J=
7.7, 8.1Hz), 7.53 (1H, ddd, J= 1.5, 2.2, 8.1Hz),
7.90 (1H, dt, J= 7.7, 1.5Hz), 8.00 (1H, dd, J= 1.
5, 2.2Hz). 参考例化合物8−2:N-(3-メチルベンゾイル)プロピレ
ンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.39 (3H, d, J= 5.5Hz), 2.14 (1H,
d, J= 3.3Hz), 2.41 (3H, s), 2.51-2.66 (2H, m), 7.
32-7.39 (2H, m), 7.79-7.87 (2H, m). 参考例化合物8−3:N-(3-エチルベンゾイル)プロピレ
ンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.27 (3H, t, J= 7.5Hz), 1.40 (3H,
d, J= 5.5Hz), 2.14 (1H, d, J= 2.9Hz), 2.52-2.61
(2H, m), 2.71 (2H, q, J= 7.5Hz), 7.32-7.41 (2H,
m), 7.81-7.89 (2H, m). 参考例化合物8−4:N-[3-(1-メチルエチル)ベンゾイ
ル]プロピレンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.29 (6H, d, J= 7.0Hz), 1.40 (3H,
d, J= 5.9Hz), 2.14 (1H, d, J= 3.7Hz), 2.51-2.64
(2H, m), 2.87-3.10 (1H, m), 7.33-7.46 (2H, m), 7.8
4 (1H, dt, J= 7.0, 1.8Hz), 7.91 (1H, s). 参考例化合物8−5:N-(4-フルオロ-3-メチルベンゾイ
ル)プロピレンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.39 (3H, d, J= 5.4Hz), 2.14 (1H,
d, J= 3.4Hz), 2.33 (s, 3H), 2.51-2.61 (2H, m), 7.
06 (1H, t, J= 8.8Hz), 7.81-7.90 (2H, m). 参考例化合物8−6:N-(3-フルオロベンゾイル)プロピ
レンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.40 (3H, d, J= 5.5Hz), 2.16 (1H,
d, J= 3.3Hz), 2.52-2.68 (2H, m), 7.25 (1H, ddd, J
= 1.1, 2.6, 8.4Hz), 7.43 (1H, ddd, J= 5.5, 7.7, 8.
1Hz), 7.69 (1H, ddd, J= 1.5, 2.6, 8.1Hz), 7.81 (1
H, ddd, J= 1.1, 1.5, 7.7Hz).
【0304】参考例9 2-フルオロ-4-メチルピリジン ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー (J
ournal ofMedicinal Chemis
try),33巻,1667−1675頁,1990年
に記載の方法に準じて合成した。 沸点 82-86℃ (10kPa)。
【0305】参考例10 2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-メチルピリジン シンセシス(Synthesis),877−882頁,199
6年あるいはジャーナル オブ オーガニック ケミス
トリー(Journal of Organic Chemistry),61巻,4
810−4811頁,1996年に記載の方法に従って
合成した。
【0306】参考例11 2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタ
ノン アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン(44 mL, 0.31
mol)の無水テトラヒドロフラン(300 mL)溶液を-78℃に
冷却し、かき混ぜながら1.6M n-ブチルリチウムヘキサ
ン溶液(190 mL, 0.31 mol)を滴下した。滴下終了後10分
間かき混ぜ、続いて2-フルオロ-4-メチルピリジン(34.5
g, 0.31 mol)の無水テトラヒドロフラン(30 mL)溶液を
加えた。反応混合物を-10℃で30分間かき混ぜた。反応
溶液を-78℃に冷却しN-(3-メチルベンゾイル)プロピレ
ンイミン(52 g, 0.30 mol)の無水テトラヒドロフラン(3
0 mL)溶液を滴下した。滴下終了後室温で2時間かき混ぜ
た。反応混合物に水(100 mL)を加え、酢酸エチルで抽出
した。抽出液は水洗い、乾燥後、溶媒を留去した。残渣
をイソプロピルエーテルから再結晶することにより表題
化合物35 g(収率 52%)を得た。 融点 66-67℃。
【0307】参考例12 参考例11に準じ、N-(3-メチルベンゾイル)プロピレン
イミンの代わりにN-(3-クロロベンゾイル)プロピレンイ
ミンを用いて、下記の参考例化合物12を合成した。 参考例化合物12:1-(3-クロロフェニル)-2-(2-フルオ
ロ-4-ピリジル)エタノン 融点 84-86℃。
【0308】参考例13 2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-
(3-メチルフェニル)エタノン 2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-メチルピリジン(1
46 g, 0.700 mol)の無水テトラヒドロフラン(1.30 L)溶
液を-78℃に冷却し、かき混ぜながら1.6M n-ブチルリチ
ウムヘキサン溶液(875 mL, 1.40 mol)を滴下した。滴下
終了後0℃で30分間かき混ぜた後、-78℃に冷却した。N-
(3-メチルベンゾイル)プロピレンイミン(123 g, 0.700
mol)の無水テトラヒドロフラン(130 mL)溶液を滴下し
た。滴下終了後、-78℃で1時間かき混ぜた後、室温に昇
温し、1時間かき混ぜた。反応混合物に飽和食塩水(1.30
L)を加え、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽
出し、あわせた有機層を乾燥濃縮した。この粗結晶を酢
酸エチルから再結晶することにより表題化合物185 g
(収率 81%)を得た。 融点 144-146℃。
【0309】参考例14 参考例13に準じ、N-(3-メチルベンゾイル)プロピレン
イミンの代わりにN-(3-クロロベンゾイル)プロピレンイ
ミン、N-[3-(1-メチルエチル)ベンゾイル]プロピレンイ
ミン、N-(4-フルオロ-3-メチルベンゾイル)プロピレン
イミン、N-(3-フルオロベンゾイル)プロピレンイミン、
N-(4-クロロベンゾイル)プロピレンイミンおよびN-(3-
エチルベンゾイル)プロピレンイミンをそれぞれ用い
て、下記の参考例化合物14−1〜14−6を合成し
た。 参考例化合物14−1:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(3-クロロフェニル)エタノン 融点 152-153℃。 参考例化合物14−2:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-[3-(1-メチルエチル)フェニル]
エタノン 融点 176-177℃。 参考例化合物14−3:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)
エタノン 融点 143-144℃。 参考例化合物14−4:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(3-フルオロフェニル)エタノン 融点 164-165℃。 参考例化合物14−5:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(4-クロロフェニル)エタノン 融点 155-156℃。 参考例化合物14−6:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(3-エチルフェニル)エタノン 融点 122-123℃。
【0310】参考例15 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノ
ン 2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-
(3-メチルフェニル)エタノン(50.0 g, 0.153 mol)を2N-
塩酸(260 mL)に加え、混合物を100℃で2時間かき混ぜ
た。反応混合物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥、濃縮した。粗結晶
をイソプロピルエーテルで洗い、表題化合物 29.1 g(収
率 84%)を得た。 融点 119-120℃。
【0311】参考例16 参考例15に準じ、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミ
ノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノンの代わ
りに2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)
-1-(3-クロロフェニル)エタノンを用いて、下記の参考
例化合物16を合成した。 参考例化合物16:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(3-ク
ロロフェニル)エタノン 融点 173-175℃。
【0312】参考例17 N-[4-[2-(3-メチルフェニル)-2-オキソエチル]-2-ピリ
ジル]ベンズアミド 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノ
ン(24.0 g, 0.106 mol)のアセトニトリル(500 mL)溶液
にベンゾイルクロリド(27.0 mL, 0.233 mol)を0℃で加
えた。得られた混合物にトリエチルアミン(35.6 mL, 0.
256 mol)を滴下し、室温で4時間かき混ぜた。反応混合
物に水を加え、析出した固体をろ取した。水層を酢酸エ
チルで抽出し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗った。抽
出液を乾燥、濃縮した。得られた残渣と固体をテトラヒ
ドロフラン(450 mL)とメタノール(110 mL)の溶液に溶か
し、1N-水酸化ナトリウム水溶液(256 mL)を加えた。反
応混合物を2時間かき混ぜ、濃縮した。残渣を酢酸エチ
ルで抽出し、乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル = 2 : 1)で
精製し、得られた油状物をエチルエーテルで結晶化し
て、表題化合物 19.5 g(収率 56%)を得た。 融点 67-69℃。
【0313】参考例18 参考例17に準じ、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(3-メ
チルフェニル)エタノンの代わりに2-(2-アミノ-4-ピリ
ジル)-1-(3-クロロフェニル)エタノンを用いて、下記の
参考例化合物18を合成した。 参考例化合物18:N-[4-[2-(3-クロロフェニル)-2-オ
キソエチル]-2-ピリジル]ベンズアミド 融点 121-123℃。
【0314】参考例19 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-メチルフェニ
ル)エタノン臭化水素酸塩 2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-
(3-メチルフェニル)エタノン(185 g, 0.566 mol)の酢酸
(400 mL)溶液に臭素(29.2 mL, 0.566 mol)を加え、混合
物を80℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、残
渣をアセトニトリル-酢酸エチルで結晶化させて、表題
化合物 171 g(収率 78%)を得た。 融点 182-185℃。
【0315】参考例20 参考例19に準じ、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミ
ノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノンの代わ
りに2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)
エタノン、1-(3-クロロフェニル)-2-(2-フルオロ-4-ピ
リジル)エタノン、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミ
ノ-4-ピリジル)-1-(3-クロロフェニル)エタノン、2-(2-
tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-[3-(1-
メチルエチル)フェニル]エタノン、2-(2-tert-ブトキシ
カルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-(3-フルオロフェニ
ル)エタノン、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-
ピリジル)-1-(4-クロロフェニル)エタノン、2-(2-tert-
ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-(3-エチルフ
ェニル)エタノンおよび2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)
エタノンをそれぞれ用いて、下記の参考例化合物20−
1〜20−8をそれぞれ合成した。 参考例化合物20−1:2-ブロモ-2-(2-フルオロ-4-ピ
リジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩 未精製のまま次の反応に用いた。 参考例化合物20−2:2-ブロモ-1-(3-クロロフェニ
ル)-2-(2-フルオロ-4-ピリジル)エタノン臭化水素酸塩 非晶状粉末1 H-NMR(DMSO-d6)δ:7.19 (1H, s), 7.38 (1H, s), 7.5
2-7.56 (1H, m), 7.64 (1H, t, J= 8.0Hz), 7.77-7.82
(1H, m), 8.05-8.09 (1H, m), 8.16 (1H, t, J=1.8Hz),
8.32 (1H, d, J= 5.2Hz), 10.23 (1H, br s). 参考例化合物20−3:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(3-クロロフェニル)エタノン臭化水素酸塩 融点 199-200℃。 参考例化合物20−4:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-[3-(1-メチルエチル)フェニル]エタノン臭化水
素酸塩 非晶状粉末1 H-NMR(DMSO-d6)δ:1.24 (6H, d, J= 6.6Hz), 3.00 (1
H, septet, J= 6.6Hz),7.15 (1H, s), 7.17 (1H, s),
7.46-7.65 (2H, m), 7.88-7.98 (4H, m), 8.09 (1H, br
s). 参考例化合物20−5:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(3-フルオロフェニル)エタノン臭化水素酸塩 融点 206-207℃。 参考例化合物20−6:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(4-クロロフェニル)エタノン臭化水素酸塩 融点 202-203℃。 参考例化合物20−7:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(3-エチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩 融点 46-47℃。 参考例化合物20−8:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)エタノン臭化水
素酸塩 融点 225-226℃。
【0316】参考例21 N-[4-[1-ブロモ-2-(3-メチルフェニル)-2-オキソエチ
ル]-2-ピリジル]ベンズアミド臭化水素酸塩 N-[4-[2-(3-メチルフェニル)-2-オキソエチル]-2-ピリ
ジル]ベンズアミド(19.0 g, 57.5 mmol)の酢酸(60 mL)
溶液に臭素(3.0 mL, 57.5 mmol)を室温で1時間かけて滴
下し、反応混合物をそのまま2時間かき混ぜた。析出し
た粗結晶をろ過し、酢酸エチルで洗い、表題化合物 25.
4 g(収率 90%)を得た。 融点 203-206℃。
【0317】参考例22 参考例21に準じ、N-[4-[2-(3-メチルフェニル)-2-オ
キソエチル]-2-ピリジル]ベンズアミドの代わりにN-[4-
[2-(3-クロロフェニル)-2-オキソエチル]-2-ピリジル]
ベンズアミドを用いて、下記の参考例化合物22を合成
した。 参考例化合物22:N-[4-[1-ブロモ-2-(3-クロロフェニ
ル)-2-オキソエチル]-2-ピリジル]ベンズアミド臭化水
素酸塩 融点 212-213℃。
【0318】参考例23 チオブチルアミド ブチロニトリル(10.0 g, 145 mol)を4N-塩化水素の酢酸
エチル溶液(100 mL)に溶かした。この溶液にジチオリン
酸-O,O-ジエチル(26.7 mL, 0.160 mol)を加え、混合物
を室温で22時間かき混ぜた。反応混合物に水(100 mL)を
加え、酢酸エチルで抽出した。ろ液を飽和食塩水、炭酸
水素ナトリウム水溶液で洗い、乾燥後、溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン-酢酸エチル = 1 : 1)で精製し、表題化合物 6.68
g(収率 45%)を得た。 油状物1 H-NMR(CDCl3)δ:0.99 (3H, t, J= 7.6 Hz), 1.72-1.9
3 (2H, m), 2.64 (2H, t, J= 7.6Hz), 7.02 (1H, br
s), 7.77 (1H, br s).
【0319】参考例24 参考例23に準じ、ブチロニトリルの代わりに、1-メチ
ルピペリジン-4-カルボニトリルを用いて、下記の参考
例化合物24を合成した。 参考例化合物24:1-メチルピペリジン-4-カルボチオ
アミド 融点 216-220℃。
【0320】参考例25 [5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,
3-チアゾール-2-イル]アミン 2-ブロモ-2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェ
ニル)エタノン臭化水素酸塩〔2-(2-tert-ブトキシカル
ボニルアミノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタ
ノンの代わりに、2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-メ
チルフェニル)エタノン(8.46 g, 36.9 mmol)を用いて参
考例19に従って合成した。〕とチオ尿素(3.03 g, 39.
8 mmol)のアセトニトリル(50 mL)混合物にトリエチルア
ミン(5.2mL, 37.3 mmol)を加え、80℃で2時間かき混ぜ
た。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、析
出した固体をろ取した。得られた固体を水洗いした後、
乾燥した。粗結晶をエタノールから再結晶して表題化合
物3.67 g(収率 35 %)を得た。 融点 214-218℃。
【0321】参考例26 2-エチル-5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール2-ブロモ-2-(2-フルオロ-4-ピリ
ジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩(11
g, 29 mmol)とチオプロピオンアミド(2.7 g, 30 mmol)
のN,N-ジメチルホルムアミド(30 mL)溶液を室温で14時
間かき混ぜた。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液
を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗いし、乾
燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル = 4 : 1)で精製し
て表題化合物3.3 g(収率 38 %)を得た。 油状物1 H-NMR(CDCl3)δ:1.64 (3H, t, J= 7.6Hz), 2.34 (3H,
s), 3.10 (2H, q, J= 7.6Hz), 6.84-6.86 (1H, m), 7.
05-7.09 (1H, m), 7.13-7.25 (3H, m), 7.37 (1H, s),
8.10 (1H, d, J= 5.6Hz).
【0322】参考例27 参考例26に準じ、2-ブロモ-2-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-1-(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩の代わ
りに、2-ブロモ-2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-クロ
ロフェニル)エタノン臭化水素酸塩を用いて、下記の参
考例化合物27を合成した。 参考例化合物27:2-エチル-5-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-4-(3-クロロフェニル)-1,3-チアゾール 融点 102-103℃。
【0323】参考例28 4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジルアミン 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-メチルフェニ
ル)エタノン臭化水素酸塩(125 g, 0.323 mol)とチオプ
ロピオンアミド(28g, 0.314 mol)のN,N-ジメチルホルム
アミド(1200 mL)溶液を室温で14時間かき混ぜた。溶媒
を減圧下で留去し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液で洗った後、乾燥、濃縮した。粗結晶を
ヘキサン-酢酸エチル = 1 : 1で洗って、表題化合物 7
6.0 g(収率 82%)を得た。融点 144-146℃。
【0324】参考例29 参考例28に準じ、チオプロピオンアミドの代わりに、
チオブチルアミドを用いて下記の参考例化合物29を合
成した。 参考例化合物29:4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピ
ル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 113-115℃。
【0325】参考例30 参考例28に準じ、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ
-1-(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩の代わり
に、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-フルオロ
フェニル)エタノン臭化水素酸塩、2-(2-アミノ-4-ピリ
ジル)-2-ブロモ-1-(4-クロロフェニル)エタノン臭化水
素酸塩、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-エチ
ルフェニル)エタノン臭化水素酸塩、2-(2-アミノ-4-ピ
リジル)-2-ブロモ-1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)エ
タノン臭化水素酸塩および2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-
ブロモ-1-[3-(1-メチルエチル)フェニル]エタノン臭化
水素酸塩をそれぞれ用いて下記の参考例化合物30−1
〜30−5を合成した。 参考例化合物30−1:4-[2-エチル-4-(3-フルオロフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 153-154℃。 参考例化合物30−2:4-[4-(4-クロロフェニル)-2-エ
チル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 136-137℃。 参考例化合物30−3:4-[2-エチル-4-(3-エチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 128-129℃。 参考例化合物30−4:4-[2-エチル-4-(4-フルオロ-3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル
アミン 融点 134-135℃。 参考例化合物30−5:4-[2-エチル-4-[3-(1-メチルエ
チル)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルア
ミン 融点 80-81℃。
【0326】参考例31 [5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン [5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,
3-チアゾール-2-イル]アミン(0.29 g, 1.0 mmol)とベン
ジルアミン(1.2 mL, 11 mmol)の混合物を150℃で3時間
かき混ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗いし、乾燥、濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル =
1 : 1)で精製して表題化合物 0.16 g(収率 41%)を得
た。 融点 178-179℃。
【0327】参考例32 参考例31に準じ、ベンジルアミンの代わりに、シクロ
ヘキシルアミンおよびシクロペンチルアミンをそれぞれ
用いて、下記の参考例化合物32−1および32−2を
合成した。 参考例化合物32−1:[5-(2-シクロヘキシルアミノ-4
-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-
イル]アミン 融点 168-169℃。 参考例化合物32−2:[5-(2-シクロペンチルアミノ-4
-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-
イル]アミン 融点 169-170℃。
【0328】参考例33 N-シクロペンチル-4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 2-エチル-5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール(0.48 g, 1.6 mmol)とシクロペン
チルアミン(1.6 mL, 16 mmol)の混合物を14時間加熱還
流させた。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を水洗いし、乾燥、濃縮した。得られた粗結晶を
酢酸エチルから再結晶して表題化合物 0.19 g(収率 33
%)を得た。 融点 117-118℃。
【0329】参考例34 4-[4-(3-クロロフェニル)-2-エチル-1,3-チアゾール-5-
イル]-N-[(1S)-1-フェニルエチル]-2-ピリジルアミン塩
酸塩 4-(3-クロロフェニル)-2-エチル-5-(2-フルオロ-4-ピリ
ジル)-1,3-チアゾール(0.35 g, 1.1 mmol)と(S)-1-フェ
ニルエチルアミン(1.4 mL, 11 mmol)の混合物を150℃で
16時間かき混ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗いし、乾燥、濃縮した。得られた
油状物を10%塩酸-メタノールで処理して表題化合物 0.
27 g(収率 56%)を得た。 融点 165-166℃。
【0330】参考例35 N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド 4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジルアミン(0.80 g, 2.7 mmol)のテトラヒ
ドロフラン(8 mL)溶液に、フェニルアセチルクロリド
(0.47 mL, 3.0 mmol)を加え、得られた混合物にトリエ
チルアミン(0.41 mL, 3.0 mmol)を加えた。反応混合物
を室温で2時間かき混ぜた。飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩
水で洗い、乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル = 20 : 1〜 4
: 1)で精製し、イソプロピルエーテルから結晶化する
ことにより表題化合物 0.75 g(収率 67%)を得た。 融点 107-108℃。
【0331】参考例36 参考例35に準じ、フェニルアセチルクロリドの代わり
に、プロピオニルクロリドを用いて、下記の参考例化合
物36を合成した。 参考例化合物36:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]プロピオンア
ミド 融点 103-104℃。
【0332】参考例37 参考例35に準じ、4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)
-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンの代わり
に、4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[4-(4-クロロフェ
ニル)-2-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルア
ミン、4-[2-エチル-4-(3-フルオロフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[2-エチル-4-(3-
エチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル
アミンおよび4-[2-エチル-4-[3-(1-メチルエチル)フェ
ニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンをそ
れぞれ用いて、下記の参考例化合物37−1〜37−5
を合成した。 参考例化合物37−1:N-[4-[2-プロピル-4-(3-メチル
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニ
ルアセトアミド 融点 109-111℃。 参考例化合物37−2:N-[4-[4-(4-クロロフェニル)-2
-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 150-151℃。 参考例化合物37−3:N-[4-[2-エチル-4-(3-フルオロ
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニ
ルアセトアミド 融点 113-114℃。 参考例化合物37−4:N-[4-[2-エチル-4-(3-エチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 155-156℃。 参考例化合物37−5:N-[4-[2-エチル-4-[3-(1-メチ
ルエチル)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]フェニルアセトアミド 融点 112-113℃。
【0333】参考例38 N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]-2-チオフェンカルボキサミド 4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジルアミン(0.50 g, 1.7 mmol)のテトラヒ
ドロフラン(10 mL)溶液に、2-チオフェンカルボニルク
ロリド(0.36 mL, 3.4 mmol)を加え、得られた混合物に
トリエチルアミン(0.52 mL, 3.7 mmol)を加えた。反応
混合物を室温で10分間かき混ぜた。飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽
和食塩水で洗い、乾燥、濃縮した。残渣を濃塩酸(5 mL)
に溶解し、40℃で14時間かき混ぜた。反応混合物を水酸
化ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル = 4 : 1)で精製
し、イソプロピルエーテル-ヘキサンから結晶化するこ
とにより表題化合物 0.56 g(収率 82%)を得た。 融点 102-103℃。
【0334】参考例39 参考例38に準じ、2-チオフェンカルボニルクロリドの
代わりに、3-チオフェンカルボニルクロリド、4-メトキ
シベンゾイルクロリド、4-メチルベンゾイルクロリド、
3-フルオロベンゾイルクロリド、4-フルオロベンゾイル
クロリドおよび3,5-ジクロロベンゾイルクロリドをそれ
ぞれ用いて、下記の参考例化合物39−1〜39−6を
合成した。 参考例化合物39−1:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-チオ
フェンカルボキサミド 融点 99-101℃。 参考例化合物39−2:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-4-メト
キシベンズアミド 融点 124-125℃。 参考例化合物39−3:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-4-メチ
ルベンズアミド 融点 105-106℃。 参考例化合物39−4:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フル
オロベンズアミド 融点 101-102℃。 参考例化合物39−5:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-4-フル
オロベンズアミド 融点 110-111℃。 参考例化合物39−6:3,5-ジクロロ-N-[4-[2-エチル-
4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリ
ジル]ベンズアミド 融点 77-78℃。
【0335】参考例40 参考例38に準じ、2−チオフェンカルボニルクロリド
の代わりにベンゾイルクロリドを、4-[2-エチル-4-(3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル
アミンの代わりに、4-[4-(4-クロロフェニル)-2-エチル
-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンおよび4-[2
-エチル-4-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジルアミンをそれぞれ用いて、下
記の参考例化合物40−1および40−2を合成した。 参考例化合物40−1:N-[4-[4-(4-クロロフェニル)-2
-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズア
ミド 融点 138-139℃。 参考例化合物40−2:N-[4-[2-エチル-4-(4-フルオロ
-3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド 融点 108-109℃。
【0336】参考例41 N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチンアミド [5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン(0.52 g, 1.4 mmol)
と4-ジメチルアミノピリジン(0.051g, 0.42 mmol)のN,N
-ジメチルアセトアミド(10 mL)溶液に、ニコチノイルク
ロリド塩酸塩(0.37 g, 2.1 mmol)を加え、80℃で14時間
かき混ぜた。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
った後、乾燥、濃縮した。生成した結晶をイソプロピル
エーテルで結晶化して表題化合物0.28 g(収率 59%)を
得た。 融点 220-222℃。
【0337】参考例42 6-クロロ-N-[5-(2-シクロペンチルアミノ-4-ピリジル)-
4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチ
ンアミド [5-(2-シクロペンチルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチル
フェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン(0.50 g, 1.4
mmol)と4-ジメチルアミノピリジン(0.052g, 0.43 mmo
l)のN,N-ジメチルアセトアミド(10 mL)溶液に、6-クロ
ロニコチノイルクロリド塩酸塩(0.46 g, 2.1 mmol)を加
え、80℃で14時間かき混ぜた。反応混合物に炭酸水素ナ
トリウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗った後、乾燥、濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル
= 4 : 1)で精製し、生成した結晶をエタノールから再
結晶して表題化合物0.30 g(収率 42%)を得た。 融点 211-212℃。
【0338】参考例43 参考例42に準じ、[5-(2-シクロペンチルアミノ-4-ピ
リジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]アミンの代わりに、[5-(2-シクロヘキシルアミノ-4-
ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]アミンを用いて、下記の参考例化合物43を合成し
た。 参考例化合物43:6-クロロ-N-[5-(2-シクロヘキシル
アミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-2-イル]ニコチンアミド 融点 255-256℃。
【0339】参考例44 N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(1-メチルピペリジン-4
-イル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズア
ミド N-[4-[1-ブロモ-2-(3-メチルフェニル)-2-オキソエチ
ル]-2-ピリジル]ベンズアミド臭化水素酸塩(0.60 g, 1.
2 mmol)と1-メチルピペリジン-4-カルボチオアミド(0.1
9 g, 1.18 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20 mL)溶
液を室温で14時間かき混ぜた。反応混合物に炭酸水素ナ
トリウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗った後、乾燥、濃
縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(充填剤 Chro
matorex NH DM1020 (商品名、富士シリシア化学製)、ヘ
キサン-酢酸エチル = 2 : 1)で精製し、生成した結晶を
酢酸エチルで再結晶して、表題化合物 0.26 g(収率 46
%)を得た。 融点 151-152℃。
【0340】参考例45 参考例44に準じ、N-[4-[1-ブロモ-2-(3-メチルフェニ
ル)-2-オキソエチル]-2-ピリジル]ベンズアミド臭化水
素酸塩のかわりにN-[4-[1-ブロモ-2-(3-クロロフェニ
ル)-2-オキソエチル]-2-ピリジル]ベンズアミド臭化水
素酸塩を用いて下記の参考例化合物45を合成した。 参考例化合物45:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2-(1-
メチルピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]ベンズアミド 融点 125-127℃。 参考例32〜45で製造した化合物を表1および表2に
示す。
【0341】
【表1】
【0342】
【表2】
【0343】参考例46 参考例7に準じ、4-クロロベンゾイルクロリドの代わり
に、ベンゾイルクロリド、3-メトキシベンゾイルクロリ
ド、4-メチルベンゾイルクロリド、3-ブロモベンゾイル
クロリド、2-チオフェンカルボニルクロリドおよび4-フ
ルオロベンゾイルクロリドをそれぞれ用いて、下記の参
考例化合物46−1〜46−6を合成した。 参考例化合物46−1:N-ベンゾイルプロピレンイミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.40 (3H, d, J= 6.0 Hz), 2.15 (1
H, d, J=3.2 Hz), 2.52-2.67 (2H, m), 7.40-7.61 (3H,
m), 7.98-8.07 (2H, m). 参考例化合物46−2:N-(3-メトキシベンゾイル)プロ
ピレンイミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.40 (3H, d, J= 5.9 Hz), 2.14 (1
H, d, J=2.9 Hz), 2.52-2.65 (2H, m), 3.86 (3H, s),
7.10 (1H, ddd, J=1.1, 2.6, 8.4 Hz), 7.37 (1H, dd,
J=8.4, 7.3 Hz), 7.55 (1H, dd, J=1.5, 2.6 Hz), 7.63
(1H, ddd, J=1.1, 1.5, 7.3 Hz). 参考例化合物46−3:N-(4-メチルベンゾイル)プロピ
レンイミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.39 (3H, d, J= 5.5 Hz), 2.12 (1
H, d, J= 2.9 Hz), 2.42(3H, s), 2.50-2.62 (2H, m),
7.25 (2H, d, J= 8.1 Hz), 7.92 (2H, d, J= 8.1 Hz). 参考例化合物46−4:N-(3-ブロモベンゾイル)プロピ
レンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.40 (3H, d, J= 5.2Hz), 2.16-2.18
(1H, m), 2.53-2.65 (2H, m), 7.34 (1H, t, J= 7.9H
z), 7.65-7.71 (1H, m), 7.95 (1H, d, J= 7.9Hz), 8.1
6 (1H, t, J= 1.8Hz). 参考例化合物46−5:N-(2-チオフェンカルボニル)プ
ロピレンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.43 (3H, d, J= 5.2Hz), 2.14 (1H,
d, J= 3.6Hz), 2.56-2.72 (2H, m), 7.08-7.16 (1H,
m), 7.53-7.60 (1H, m), 7.75-7.81 (1H, m). 参考例化合物46−6:N-(4-フルオロベンゾイル)プロ
ピレンイミン 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.39 (3H, d, J= 5.2Hz), 2.14-2.15
(1H, m), 2.52-2.63 (2H, m), 7.08-7.19 (2H, m), 8.
00-8.10 (2H, m).
【0344】参考例47 参考例11に準じ、N-(3-メチルベンゾイル)プロピレン
イミンの代わりにN-(4-フルオロベンゾイル)プロピレン
イミンを用いて、下記の参考例化合物47を合成した。 参考例化合物47:1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-フル
オロ-4-ピリジル)エタノン 融点 100-101℃。
【0345】参考例48 参考例13に準じ、N-(3-メチルベンゾイル)プロピレン
イミンの代わりにN-ベンゾイルプロピレンイミン、N-(4
-フルオロベンゾイル)プロピレンイミン、N-(3-ブロモ
ベンゾイル)プロピレンイミン、N-(2-チオフェンカルボ
ニル)プロピレンイミン、N-(3-メトキシベンゾイル)プ
ロピレンイミンおよびN-(4-メチルベンゾイル)プロピレ
ンイミンをそれぞれ用いて、下記の参考例化合物48−
1〜48−6を合成した。 参考例化合物48−1:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-フェニルエタノン 融点 162-163℃。 参考例化合物48−2:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(4-フルオロフェニル)エタノン 融点 139-141℃。 参考例化合物48−3:1-(3-ブロモフェニル)-2-(2-te
rt-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)エタノン 融点 132-133℃。 参考例化合物48−4:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(2-チエニル)エタノン 融点 161-162℃。 参考例化合物48−5:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(3-メトキシフェニル)エタノン 融点 99-100℃。 参考例化合物48−6:2-(2-tert-ブトキシカルボニル
アミノ-4-ピリジル)-1-(4-メチルフェニル)エタノン 融点 137-138℃。
【0346】参考例49 参考例19に準じ、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミ
ノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノンの代わ
りに1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)エタノン、1-(3-ブロモフェニル)-2-(2-tert-ブトキ
シカルボニルアミノ-4-ピリジル)エタノン、2-(2-tert-
ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-(4-フルオロ
フェニル)エタノン、2-(2-tert-ブトキシカルボニルア
ミノ-4-ピリジル)-1-(4-メチルフェニル)エタノン、2-
(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-フ
ェニルエタノン、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ
-4-ピリジル)-1-(2-チエニル)エタノンおよび2-(2-tert
-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1-(3-メトキ
シフェニル)エタノンをそれぞれ用いて、下記の参考例
化合物49−1〜49−7をそれぞれ合成した。 参考例化合物49−1:2-ブロモ-1-(4-フルオロフェニ
ル)-2-(2-フルオロ-4-ピリジル)エタノン臭化水素酸塩 非晶状粉末1 H-NMR(DMSO-d6)δ:7.16 (1H, s), 7.37-7.54 (4H,
m), 8.11-8.24 (2H, m), 8.30 (1H, d, J= 5.0Hz). 参考例化合物49−2:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(3-ブロモフェニル)エタノン臭化水素酸塩 未精製のまま次の反応に用いた。 参考例化合物49−3:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(4-フルオロフェニル)エタノン臭化水素酸塩 融点 171-172℃。 参考例化合物49−4:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(4-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩 融点 200-201℃。 参考例化合物49−5:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-フェニルエタノン臭化水素酸塩 融点 155-156℃。 参考例化合物49−6:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(2-チエニル)エタノン臭化水素酸塩 非晶状粉末1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 6.96-7.09 (2H, m), 7.24 (1H,
s), 7.32-7.43 (1H, m),7.98 (1H, d, J= 6.6 Hz), 8.1
2-8.36 (2H, m). 参考例化合物49−7:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブ
ロモ-1-(3-メトキシフェニル)エタノン臭化水素酸塩 融点 205-206℃。
【0347】参考例50 参考例23に準じ、ブチロニトリルの代わりに、4-(メ
チルチオ)ベンゾニトリル、バレロニトリル、エチルシ
アノアセタートをそれぞれ用いて、下記の参考例化合物
50−1〜50−3を合成した。 参考例化合物50−1:4-(メチルチオ)チオベンズアミ
ド 融点 176-178℃。 参考例化合物50−2:チオバレルアミド 油状物1 H-NMR(CDCl3)δ:0.94 (3H, t, J= 7.3Hz), 1.31-1.49
(2H, m), 1.68-1.83 (2H, m), 2.67 (2H, t, J= 7.7H
z), 6.92 (1H, br s), 7.73 (1H, br s). 参考例化合物50−3:エチル 3-アミノ-3-チオキソ
プロパナート 油状物。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.31 (3H, t, J= 7.1Hz), 3.85 (2H,
s), 4.22 (2H, q, J= 7.1Hz), 7.74 (1H, br s), 8.92
(1H, br s).
【0348】参考例51 エチル 2-アミノ-2-チオキソアセタート オキサミド酸エチル(3.21 g, 27.4 mmol)の無水テトラ
ヒドロフラン(100 mL)溶液にローソン試薬(Lawesson's
reagent) (6.10 g, 15.1 mmol)を加え、2時間加熱還流
した。室温に冷却した後、反応混合物に飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル = 4 : 1〜2 :
1)で精製し、イソプロピルエーテルより結晶化させて表
題化合物2.92 g(収率 80%)を得た。 融点 60-62℃。
【0349】参考例52 参考例25に準じ、2-ブロモ-2-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-1-(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩の代わ
りに、2-ブロモ-1-(4-フルオロフェニル)-2-(2-フルオ
ロ-4-ピリジル)エタノン臭化水素酸塩を用いて、下記の
参考例化合物52を合成した。 参考例化合物52: [4-(4-フルオロフェニル)-5-(2-フ
ルオロ-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン 融点 243-245℃。
【0350】参考例53 参考例25に準じ、チオ尿素の代わりに、N-メチルチオ
尿素を用いて、下記の参考例化合物53を合成した。 参考例化合物53: N-メチル-[5-(2-フルオロ-4-ピリ
ジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]
アミン 融点 186-187℃。
【0351】参考例54 参考例28に準じ、チオプロピオンアミドの代わりに、
チオバレルアミド、エチル 2-アミノ-2-チオキソアセ
タートおよびエチル 3-アミノ-3-チオキソプロパナー
トをそれぞれ用いて、下記の参考例化合物54−1〜5
4−3を合成した。 参考例化合物54−1: 4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 油状物1 H-NMR(CDCl3)δ:0.98 (3H, t, J= 7.3Hz), 1.39-1.59
(2H, m), 1.76-1.92 (2H, m), 2.34 (3H, s), 3.04 (2
H, t, J= 7.4Hz), 4.14 (2H, br s), 6.44 (1H,s), 6.5
6 (1H, dd, J= 1.5, 5.4Hz), 7.09-7.26 (3H, m), 7.41
(1H, s), 7.96(1H, d, J= 5.4Hz). 参考例化合物54−2:エチル [5-(2-アミノ-4-ピリ
ジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]
カルボキシレート 融点 147-148℃。 参考例化合物54−3:エチル [5-(2-アミノ-4-ピリ
ジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]
アセタート 融点 128-129℃。
【0352】参考例55 参考例28に準じ、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ
-1-(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩の代わり
に、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-クロロフ
ェニル)エタノン臭化水素酸塩、2-(2-アミノ-4-ピリジ
ル)-2-ブロモ-1-(3-ブロモフェニル)エタノン臭化水素
酸塩、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(4-フルオ
ロフェニル)エタノン臭化水素酸塩、2-(2-アミノ-4-ピ
リジル)-2-ブロモ-1-(4-メチルフェニル)エタノン臭化
水素酸塩、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-フェ
ニルエタノン臭化水素酸塩、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-
2-ブロモ-1-(2-チエニル)エタノン臭化水素酸塩および2
-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-メトキシフェ
ニル)エタノン臭化水素酸塩をそれぞれ用いて下記の参
考例化合物55−1〜55−7を合成した。 参考例化合物55−1: 4-[4-(3-クロロフェニル)-2-
エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 132-133℃。 参考例化合物55−2:4-[4-(3-ブロモフェニル)-2-エ
チル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 132-134℃。 参考例化合物55−3:4-[2-エチル-4-(4-フルオロフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 140-141℃。 参考例化合物55−4:4-[2-エチル-4-(4-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 126-127℃。 参考例化合物55−5:4-(2-エチル-4-フェニル-1,3-
チアゾール-5-イル)-2-ピリジルアミン 融点 158-159℃。 参考例化合物55−6:4-[2-エチル-4-(2-チエニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 159-160℃。 参考例化合物55−7:4-[2-エチル-4-(3-メトキシフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 130-131℃。
【0353】参考例56 参考例29に準じ、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ
-1-(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩の代わり
に、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-クロロフ
ェニル)エタノン臭化水素酸塩を用いて下記の参考例化
合物56を合成した。 参考例化合物56:4-[4-(3-クロロフェニル)-2-プロピ
ル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 99-100℃。
【0354】参考例57 参考例56に準じ、チオブチルアミドの代わりに4-(メ
チルチオ)チオベンズアミドおよびエチル 3-アミノ-3-
チオキソプロパナートをそれぞれ用いて下記の参考例化
合物57−1および57−2を合成した。 参考例化合物57−1: 4-[4-(3-クロロフェニル)-2-
[4-(メチルチオ)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジルアミン 融点 183-184℃。 参考例化合物57−2:エチル [5-(2-アミノ-4-ピリ
ジル)-4-(3-クロロフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]
アセタート 融点 154-155℃。
【0355】参考例58 [5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-2-イル]酢酸 エチル [5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-2-イル]アセタート(7.00 g, 19.8
mmol)のエタノール(40 mL)懸濁液に、1N-水酸化ナトリ
ウム水溶液(40 mL)を加え、そのまま室温で2時間かき混
ぜた。反応混合物を2N塩酸(20 mL)で中和した後、生成
した固体をろ取した。粗生成物を水洗いし、乾燥させ、
表題化合物6.10 g(収率 95%)を得た。 融点 132-133℃。
【0356】参考例59 参考例58に準じ、エチル [5-(2-アミノ-4-ピリジル)
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アセタ
ートの代わりに、エチル [5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4
-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]カルボキ
シレートおよびエチル [5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-
(3-クロロフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アセター
トをそれぞれ用いて下記の参考例化合物59−1および
59−2を合成した。 参考例化合物59−1: 5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-カルボン酸 融点 135-136℃。 参考例化合物59−2:[5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-
(3-クロロフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]酢酸 単離せず次の反応に用いた。
【0357】参考例60 4-[2-メチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジルアミン[5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]酢酸(5.0
g, 15 mmol)を150℃で15分間かき混ぜた。室温に冷却し
た後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル)で精製し、酢酸エチルから再結晶して表題
化合物 4.0 g(収率 93%)を得た。 融点 152-153℃。
【0358】参考例61 参考例60に準じ、[5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]酢酸の代わり
に、5-(2-アミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-2-カルボン酸および[5-(2-アミノ-4-ピ
リジル)-4-(3-クロロフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]酢酸を用いて、下記の参考例化合物61−1および
61−2を合成した。 参考例化合物61−1:4-[4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 91-92℃。 参考例化合物61−2:4-[4-(3-クロロフェニル)-2-メ
チル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 142-143℃。
【0359】参考例62 参考例33に準じ、2-エチル-5-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾールの代わり
に、N-メチル-[5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミンを用いて、
下記の参考例化合物62を合成した。 参考例化合物62:N-メチル-[5-(2-シクロペンチルア
ミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-2-イル]アミン 融点 170-172℃。
【0360】参考例63 参考例62に準じ、シクロペンチルアミンの代わりに、
シクロヘキシルアミンを用いて、下記の参考例化合物6
3を合成した。 参考例化合物63:N-メチル-[5-(2-シクロヘキシルア
ミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-2-イル]アミン 融点 211-212℃。
【0361】参考例64 参考例63に準じ、N-メチル-[5-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ア
ミンの代わりに、[4-(4-フルオロフェニル)-5-(2-フル
オロ-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン、2-
エチル-5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾールおよび4-(3-クロロフェニル)-2-エ
チル-5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1,3-チアゾールをそ
れぞれ用いて、下記の参考例化合物64−1〜64−3
を合成した。 参考例化合物64−1:[5-(2-シクロヘキシルアミノ-4
-ピリジル)-4-(4-フルオロフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]アミン 融点 194-195℃。 参考例化合物64−2:N-シクロヘキシル-4-[2-エチル
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミン 融点 110-112℃。 参考例化合物64−3:N-シクロヘキシル-4-[4-(3-ク
ロロフェニル)-2-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミン 融点 106-107℃。
【0362】参考例65 参考例41に準じ、[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン
の代わりに、N-シクロペンチル-4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミ
ン、N-シクロヘキシル-4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、N-メ
チル-[5-(2-シクロペンチルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミンおよび
N-メチル-[5-(2-シクロヘキシルアミノ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミンを
それぞれ用いて、下記の参考例化合物65−1〜65−
4を合成した。 参考例化合物65−1:N-[5-(2-シクロペンチルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]ニコチンアミド 融点 201-203℃。 参考例化合物65−2:N-[5-(2-シクロヘキシルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]ニコチンアミド 融点 215-216℃。 参考例化合物65−3:N-メチル-N-[5-(2-シクロペン
チルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-2-イル]ニコチンアミド 融点 135-136℃。 参考例化合物65−4:N-メチル-N-[5-(2-シクロヘキ
シルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-2-イル]ニコチンアミド 融点 148-149℃。
【0363】参考例66 参考例42に準じ、6-クロロニコチノイルクロリド塩酸
塩の代わりに、6-メチルニコチノイルクロリド塩酸塩お
よび6-メトキシニコチノイルクロリド塩酸塩をそれぞれ
用いて、下記の参考例化合物66−1および66−2を
合成した。 参考例化合物66−1:N-[5-(2-シクロペンチルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-6-メチルニコチンアミド 融点 213-214℃。 参考例化合物66−2:N-[5-(2-シクロペンチルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-6-メトキシニコチンアミド 融点 219-221℃。
【0364】参考例67 参考例66に準じ、[5-(2-シクロペンチルアミノ-4-ピ
リジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]アミンの代わりに、[5-(2-シクロヘキシルアミノ-4-
ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]アミンおよびN-メチル-[5-(2-シクロペンチルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]アミンをそれぞれ用いて、下記の参考例化合物6
7−1〜67−3を合成した。 参考例化合物67−1:N-[5-(2-シクロヘキシルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-6-メチルニコチンアミド 融点 242-243℃。 参考例化合物67−2:N-[5-(2-シクロペンチルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-N,6-ジメチルニコチンアミド 融点 176-177℃。 参考例化合物67−3:N-[5-(2-シクロヘキシルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-6-メトキシニコチンアミド 融点 191-192℃。
【0365】参考例68 参考例35に準じ、4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)
-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンの代わり
に、4-[4-(3-ブロモフェニル)-2-エチル-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[4-(3-クロロフェニ
ル)-2-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミ
ン、4-[4-(3-クロロフェニル)-2-メチル-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[2-ブチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミ
ン、4-[2-メチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[2-
エチル-4-(4-フルオロフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジルアミン、4-[2-エチル-4-(4-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-
(2-エチル-4-フェニル-1,3-チアゾール-5-イル)-2-ピリ
ジルアミンおよび4-[2-エチル-4-(3-メトキシフェニル)
-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンをそれぞれ
用いて、下記の参考例化合物68−1〜68−10を合
成した。 参考例化合物68−1:N-[4-[4-(3-ブロモフェニル)-2
-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 97-99℃。 参考例化合物68−2:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 111-112℃。 参考例化合物68−3:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 99-101℃。 参考例化合物68−4:N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 92-93℃。 参考例化合物68−5:N-[4-[2-メチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 114-115℃。 参考例化合物68−6:N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトア
ミド 融点 135-136℃。 参考例化合物68−7:N-[4-[2-エチル-4-(4-フルオロ
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニ
ルアセトアミド 融点 178-179℃。 参考例化合物68−8:N-[4-[2-エチル-4-(4-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド 融点 128-129℃。 参考例化合物68−9:N-[4-(2-エチル-4-フェニル-1,
3-チアゾール-5-イル)-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド 融点 162-163℃。 参考例化合物68−10:N-[4-[2-エチル-4-(3-メトキ
シフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェ
ニルアセトアミド 融点 128-129℃。
【0366】参考例69 参考例36に準じ、4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)
-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンの代わり
に、4-[4-(3-クロロフェニル)-2-エチル-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[4-(3-クロロフェニ
ル)-2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミ
ン、4-[4-(3-クロロフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[4-(3-クロロフェ
ニル)-2-[4-(メチルチオ)フェニル]-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジルアミンおよび4-[2-エチル-4-(2-チエ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンをそ
れぞれ用いて、下記の参考例化合物69−1〜69−5
を合成した。 参考例化合物69−1:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]プロピオ
ンアミド 融点 132-133℃。 参考例化合物69−2:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]プロピオ
ンアミド 融点 134-135℃。 参考例化合物69−3:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]プロピ
オンアミド 融点 103-104℃。 参考例化合物69−4:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-[4-(メチルチオ)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジル]プロピオンアミド 融点 187-188℃。 参考例化合物69−5:N-[4-[2-エチル-4-(2-チエニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]プロピオンア
ミド 融点 187-188℃。
【0367】参考例70 参考例69に準じ、プロピオニルクロリドの代わりに、
アセチルクロリド、ベンゾイルクロリドおよびピバロイ
ルクロリドをそれぞれ用いて、下記の参考例化合物70
−1〜70−5を合成した。 参考例化合物70−1:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-エチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アセトア
ミド 融点 149-150℃。 参考例化合物70−2:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アセト
アミド 融点 144-145℃。 参考例化合物70−3:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-[4-(メチルチオ)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジル]アセトアミド 融点 207-208℃。 参考例化合物70−4:N-[4-[2-エチル-4-(2-チエニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド 融点 116-117℃。 参考例化合物70−5:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2
-[4-(メチルチオ)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジル]ピバロアミド 融点 119-120℃。
【0368】参考例71 N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アセトア
ミド N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2-[4-(メチルチオ)フェニ
ル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アセトアミド
(0.30 g, 0.66 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 m
L)溶液に70%m-クロロ過安息香酸(0.34 g, 1.4 mmol)を
加えて室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に炭酸水素
ナトリウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出
液を水洗い、乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、酢
酸エチル-イソプロピルエーテルで洗浄して表題化合物
0.18 g(収率 55 %)を得た。 融点216-217℃。
【0369】参考例72 参考例71に準じ、N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2-[4-
(メチルチオ)フェニル]-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]アセトアミドの代わりに、N-[4-[4-(3-クロロフ
ェニル)-2-[4-(メチルチオ)フェニル]-1,3-チアゾール-
5-イル]-2-ピリジル]プロピオンアミドを用いて、下記
の参考例化合物72を合成した。 参考例化合物72:N-[4-[4-(3-クロロフェニル)-2-(4-
メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジル]プロピオンアミド 融点 224-225℃。
【0370】参考例73 4-(3-クロロフェニル)-2-エチル-5-[2-(フェニルメチル
チオ)-4-ピリジル]-1,3-チアゾール 水素化ナトリウム(0.24 g, 6.0 mmol)をヘキサンで2回
洗浄した後、N,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)に懸濁
した。その懸濁液にフェニルメチルチオール(0.58 mL,
4.9 mmol)を0℃で加え、同温で1時間かき混ぜた。得ら
れた溶液に4-(3-クロロフェニル)-2-エチル-5-(2-フル
オロ-4-ピリジル)-1,3-チアゾール(0.78 g, 2.5 mmol)
のN,N-ジメチルホルムアミド(6 mL)溶液を同温で加え、
さらに室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に8N-水酸化
ナトリウム水溶液(5 mL)を加え、イソプロピルエーテル
で抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液お
よび飽和食塩水で洗い、乾燥後、溶媒を留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸
エチル = 9 : 1)で精製し、表題化合物0.56 g(収率 54
%)を得た。 油状物1 H-NMR(CDCl3)δ:1.44 (3H, t, J= 7.6Hz), 3.07 (2H,
q, J= 7.6 Hz), 4.39 (2H, s), 6.84-6.87 (1H, m),
7.10-7.11 (1H, m), 7.18-7.41 (8H, m), 7.58-7.60 (1
H, m), 8.34-8.37 (1H, m).
【0371】参考例74 N-[5-(2-シクロペンチルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-N'-フェニルウレ
ア [5-(2-シクロペンチルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチル
フェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン(0.43 g, 1.2
mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(10 mL)溶液に、イ
ソシアン酸フェニル(0.19 mL, 1.8 mmol)を加え、80℃
で1時間かき混ぜた。反応混合物に炭酸水素ナトリウム
水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食
塩水で洗浄後、乾燥濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル = 1 : 1)で
精製した。得られた粗結晶を酢酸エチルから再結晶して
表題化合物0.23 g(収率 39 %)を得た。 融点 198-199℃。
【0372】参考例62〜74で製造した化合物を表3
〜表5に示す。
【0373】
【表3】
【0374】
【表4】
【0375】
【表5】
【0376】参考例75 エチル 2-アセチル-3-(ジメチルアミノ)アクリレート アセト酢酸エチル(79 mL, 0.62 mol)をN,N-ジメチルホ
ルムアミドジメチルアセタール(100 mL, 0.68 mol)に加
え、混合物を1時間加熱還流した。過剰のアセタールを
減圧下で留去し、残渣を減圧下で蒸留して表題化合物85
g(収率 74%)を得た。 沸点 125-130℃ (400Pa)1 H-NMR(CDCl3)δ:1.33 (3H, t, J= 7.1 Hz), 2.33 (3
H, s), 3.04 (6H, br s),4.23 (2H, q, J= 7.1 Hz), 7.
68 (1H, s).
【0377】参考例76 エチル 2,4-ジメチル-5-ピリミジンカルボキシラート アセトアミジン塩酸塩を10%ナトリウムエトキシドのエ
タノール溶液(410mL, 0.53mol)に室温で加えた。その
後、エチル 2-アセチル-3-(ジメチルアミノ)アクリレー
ト(98g, 0.53mol)を混合物に加え、24時間加熱還流し
た。エタノールを減圧下で留去し、残渣に水を加え酢酸
エチルで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後、溶媒を留去
した。残渣を減圧下で蒸留して表題化合物73 g(収率 76
%)を得た。 沸点 93-98℃ (130Pa)1 H-NMR(CDCl3)δ:1.42 (3H, t, J= 7.1 Hz), 2.75 (3
H, s), 2.80 (3H, s), 4.41 (2H, q, J= 7.1 Hz), 9.05
(1H, s).
【0378】参考例77 2,4-ジメチル-5-ピリミジンカルボン酸 水酸化カリウム(67g, 1.0 mol)の95%エタノール溶液(30
0mL)をエチル 2,4-ジメチル-5-ピリミジンカルボキシ
ラート(73g, 0.40mol)の95%エタノール溶液(100mL)に加
え、5時間加熱還流した。エタノールを減圧下で留去
し、残渣を水に溶かし濃塩酸で酸性にした。析出した固
体をろ取し、水洗し乾燥させ、表題化合物36g(収率 58
%)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ: 2.63 (3H, s), 2.69 (3H, s), 8.97
(1H, s).
【0379】参考例78 2,4-ジメチルピリミジン 2,4-ジメチル-5-ピリミジンカルボン酸を160℃で4時間
加熱した。反応混合物をそのまま常圧下で蒸留し、表題
化合物17 g(収率 49%)を得た。 沸点 152-153℃。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.50 (3H, s), 2.70 (3H, s), 6.98
(1H, d, J= 5.1Hz), 8.49 (1H, d, J= 5.1Hz).
【0380】参考例79 tert-ブチル 4-メチル-2-ピリミジニルカルバマート ジ(tert-ブチル) ジカルバマート(12mL, 50 mmol)を4-
メチル-2-ピリミジニルアミン(5.0g, 46 mmol)のtert-
ブタノール溶液に1時間かけて滴下し、溶液を室温で14
時間かき混ぜた。溶媒を減圧下で留去し、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸
エチル = 1 : 1)で精製した。イソプロピルエーテル-ヘ
キサンで結晶化して表題化合物 6.7 g(収率 70%)を得
た。 融点 87-88℃。
【0381】参考例80 1-(3-メチルフェニル)-2-(4-ピリミジニル)エテノール ジイソプロピルアミン(16 mL, 0.12 mol)の無水テトラ
ヒドロフラン(100 mL)溶液を-50℃に冷却し、かき混ぜ
ながら1.6M n-ブチルリチウムヘキサン溶液(73mL, 0.11
7 mol)を滴下した。滴下終了後10分間かき混ぜ、続いて
4-メチルピリミジン (10 g, 0.11 mol)の無水テトラヒ
ドロフラン(10 mL)溶液を-30℃で滴下した。0.5時間か
き混ぜた後、反応混合物を-78℃に冷却し、N-(3-メチル
ベンゾイル)プロピレンイミン(19 g, 0.11 mol)の無水
テトラヒドロフラン(10 mL)溶液を滴下した。滴下終了
後-78℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を室温に昇温
し、水(100 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液
は水洗、乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル
= 7 : 3)で精製した。イソプロピルエーテルで結晶化し
て表題化合物 11 g(収率 49%)を得た。 融点 66-67℃。
【0382】参考例81 参考例80に準じ、4-メチルピリミジンの代わりに2,4-
ジメチルピリミジンおよびtert-ブチル 4-メチル-2-ピ
リミジニルカルバマートをそれぞれ用いて、下記の参考
例化合物81−1および81−2を合成した。 参考例化合物81−1:1-(3-メチルフェニル)-2-(2-メ
チル-4-ピリミジニル)エテノール 融点 88-89℃。 参考例化合物81−2:tert-ブチル 4-[2-ヒドロキ
シ-2-(3-メチルフェニル)エテニル]-2-ピリミジニルカ
ルバマート 融点 194-195℃。
【0383】 (実施例1)JNK阻害剤1 (1)参考例35化合物 50mg (2)ラクトース 34mg (3)トウモロコシ澱粉 10.6mg (4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20mg 計 120mg 常法に従い上記(1)〜(6)を混合し、打錠機により打
錠し、錠剤を得た。
【0384】 (実施例2)JNK阻害剤2 (1)参考例35化合物 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 参考例35化合物 10.0mgと乳糖60.0mgおよびコ
ーンスターチ35.0mgの混合物を10%ゼラチン水溶
液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、1mmメ
ッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再び
篩過する。かくして得られる顆粒をステアリン酸マグネ
シウム2.0mgと混合し、圧縮する。得られる中心錠
を、蔗糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビアゴムの
水懸液による糖衣でコーティングする。コーティングが
施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得る。
【0385】 (実施例3)JNK阻害剤3 (1)参考例35化合物 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 参考例35化合物 10.0mgとステアリン酸マグネシ
ウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml(可溶
性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、乾燥し、
乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.0mgと混合す
る。混合物を圧縮して錠剤を得る。
【0386】 (実施例4)JNK阻害剤4 (1)参考例35化合物 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2.0mlとする 参考例35化合物 5.0mgおよび食塩20.0mgを蒸留
水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとする。溶液を
ろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填する。アン
プルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
【0387】 (参考製剤例1)併用薬物 (1)ロフェコキシブ 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2.0mlとする ロフェコキシブ 5.0mgおよび食塩20.0mgを蒸留水
に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとする。溶液をろ
過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填する。アンプ
ルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
【0388】 (参考製剤例2)併用薬物 (1)ロフェコキシブ 50mg (2)ラクトース 34mg (3)トウモロコシ澱粉 10.6mg (4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20mg 計 120mg 常法に従い上記(1)〜(6)を混合し、打錠機により打
錠し、錠剤を得た。
【0389】(実施例5)併用剤 実施例1〜4で製造された何れかの製剤と、参考製剤例
1または2の製剤とを組み合わせる。
【0390】(実施例6)[4-(3-メチルフェニル)-5-(4
-ピリミジニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン1-(3-メ
チルフェニル)-2-(4-ピリミジニル)エテノール(3.0 g,
14 mmol)と酢酸ナトリウム(2.32 g, 28.26 mmol)の酢酸
溶液(70 mL)に臭素(0.72 mL, 14 mmol)の酢酸溶液(70 m
L)を室温で30分かけて滴下した。そのまま反応混合物を
室温で2時間かき混ぜた。酢酸を減圧下で留去し、残渣
に炭酸水素ナトリウム水を加えた。混合物を酢酸エチル
で抽出し、抽出液を乾燥濃縮した。残渣をN,N-ジメチル
ホルムアミド(15 mL)に溶かし、その溶液にチオ尿素(1.
1 g, 16 mmol)を加えた。反応混合物を室温で14時間か
き混ぜた。炭酸水素ナトリウム水を加え、析出した固体
をろ取した。固体を水洗いし、乾燥した。酢酸エチルよ
り再結晶し、表題化合物3.4 g(収率 89%)を得た。 融点 241-242℃。
【0391】(実施例7)実施例6に準じ、1-(3-メチ
ルフェニル)-2-(4-ピリミジニル)エテノールの代わりに
1-(3-メチルフェニル)-2-(2-メチル-4-ピリミジニル)エ
テノールおよびtert-ブチル 4-[2-ヒドロキシ-2-(3-メ
チルフェニル)エテニル]-2-ピリミジニルカルバマート
を用いて、下記の実施例化合物7−1および7−2を合
成した。 実施例化合物7−1:[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-メ
チル-4-ピリミジニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン 融点 185-186℃。 実施例化合物7−2:tert-ブチル 4-[2-アミノ-4-(3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリミジ
ニルカルバマート 融点 262-264℃。
【0392】(実施例8)メチル 4-[[[4-(3-メチルフ
ェニル)-5-(4-ピリミジニル)-1,3-チアゾール-2-イル]
アミノ]カルボニル]ベンゾアート メチル 4-クロロホルミルベンゾアート(1.1g, 5.6 mmo
l)を[4-(3-メチルフェニル)-5-(4-ピリミジニル)-1,3-
チアゾール-2-イル]アミンと4-ジメチルアミノピリジン
(0.14g, 1.1mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(10mL)溶
液に加え、70℃で14時間かき混ぜた。反応混合物に炭酸
水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体をろ取し
た。粗結晶を水洗い後乾燥させた。ピリジンから再結晶
させ表題化合物1.0 g (収率 65%)を得た。 融点 339-341℃。
【0393】(実施例9)4-[[[4-(3-メチルフェニル)-
5-(4-ピリミジニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミノ]カ
ルボニル]安息香酸 メチル4-[[[4-(3-メチルフェニル)-5-(4-ピリミジニル)
-1,3-チアゾール-2-イル]アミノ]カルボニル]ベンゾア
ート(0.50g, 1.2 mmol)のエタノール(10mL)懸濁液に2N-
水酸化ナトリウム水溶液(1.2 mL)を加え、そのまま室温
で2時間かき混ぜた。反応混合物を2N-塩酸で酸性とし、
析出した固体をろ取した。粗結晶を水洗い後乾燥させ、
表題化合物0.40 g (収率 82%)を得た。 融点 380-381℃。
【0394】(実施例10)N-[4-(3-メチルフェニル)-
5-(2-メチル-4-ピリミジニル)-1,3-チアゾール-2-イル]
アセトアミド [4-(3-メチルフェニル)-5-(2-メチル-4-ピリミジニル)-
1,3-チアゾール-2-イル]アミン(0.50 g, 1.8 mmol)と4-
ジメチルアミノピリジン(0.065g, 0.53 mmol)のN,N-ジ
メチルアセトアミド(10 mL)溶液に、アセチルクロリド
(0.19 mL, 2.7 mmol)を加え、80℃で14時間かき混ぜ
た。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗った後、
乾燥、濃縮した。生成した結晶を酢酸エチルで再結晶し
て表題化合物0.35 g(収率 61%)を得た。 融点 230-231℃。
【0395】(実施例11)N-[5-(2-メチル-4-ピリミ
ジニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]-N'-フェニルウレア [5-(2-メチル-4-ピリミジニル)-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-2-イル]アミン(0.50 g, 1.8 mmol)のN,
N-ジメチルアセトアミド(10 mL)溶液に、フェニルイソ
シアナート(0.29 mL, 2.7 mmol)を加え、80℃で2時間か
き混ぜた。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗っ
た後、乾燥、濃縮した。生成した結晶を酢酸エチル-ヘ
キサンで再結晶して表題化合物0.55 g(収率 78%)を得
た。 融点 141-142℃。
【0396】(実施例12)N-[4-(3-メチルフェニル)-
5-[2-(フェニルアセチルアミノ)-4-ピリミジニル]-1,3-
チアゾール-2-イル]フェニルアセトアミド tert-ブチル 4-[2-アミノ-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリミジニルカルバマート(0.50
g, 1.3 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5mL)溶液
に、フェニルアセチルクロリド(0.52 mL, 3.9 mmol)を
加え、80℃で14時間かき混ぜた。反応混合物に炭酸水素
ナトリウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗った後、乾燥、濃縮した。得られた
残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-
酢酸エチル = 7 : 3)で精製した。得られた油状物をエ
チルエーテルから結晶化して表題化合物0.09 g(収率 13
%)を得た。 融点 110-113℃。
【0397】実施例6〜12で製造した化合物を表6に
示す。
【0398】
【表6】
【0399】参考例82 ヒトJNK1遺伝子のクロー
ニングと組換えバキュロウイルスの調製 ヒトJNK1遺伝子のクローニングは、腎臓cDNA
(東洋紡、QUICK-Clone cDNA)を鋳型とし、Derijard,
B. らが報告(Cell ,76, 1025-1037(1994))しているJ
NK1遺伝子の塩基配列を参考に作製したプライマーセ
ット JNK1−U:5’-ACAACTCGAGATAACATATGGCTCATCATCAT
CATCATCATAGCAGAAGCAAGCGTGACAAC-3’〔配列番号1〕 JNK1−L:5’-TCCCGGGTACCTCACTGCTGCACCTGTGCTAA
-3’〔配列番号2〕 を用いたPCR法により行った。PCR反応はAmpliWax
PCR Gem 100(宝酒造)を用いたHot Start法で行った。
下層混液として、10xLA PCR Buffer 2 mL、2.5 mM dNTP
溶液3 mL、12.5 mM プライマー溶液各2.5 mL、25mM MgC
l2溶液2 μL、滅菌蒸留水8 mLを混合した。上層混液と
しては、鋳型としてヒト腎臓cDNA(1 ng/mL)を1 m
L、10xLA PCR Buffer 3 mL、2.5 mM dNTP 溶液5 mL、25 m
M MgCl2溶液3 μL、TaKaRa LA Taq DNA polymerase(宝
酒造) 0.5 mL、滅菌蒸留水17.5 mLを混合した。調製し
た下層混液に AmpliWax PCR Gem 100(宝酒造)を1個添
加し、70℃ で5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を
加えPCRの反応液を調製した。反応液の入ったチュー
ブをサーマルサイクラー(パーキンエルマー社)にセッ
トした後、95℃で2分間処理した。さらに、95℃で15秒
間、68℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃
で8分間処理した。得られたPCR産物をアガロースゲ
ル(1%)電気泳動し、JNK1遺伝子を含む1.2 kbの
DNA断片をゲルから回収した後、 制限酵素KpnI、Xho
I消化し、プラスミドpFASTBAC1(GIBCO BRL)の4.8 kb
XhoI-KpnI断片へ挿入したプラスミドpFBJNK1を作製し
た。プラスミドpFBJNK1とBAC-TO-BAC Baculovirus Expr
ession System(GIBCO BRL)を用いて組換えバキュロウ
イルスのウイルスストックBAC-HJNK1を調製した。
【0400】参考例83 ヒトMKK7遺伝子のクロー
ニングと組換えバキュロウイルスの調製 ヒトMKK7遺伝子のクローニングは、膵臓cDNA
(東洋紡、QUICK-ClonecDNA)を鋳型とし、Foltz, I.
N.らが報告(J. Biol. Chem., 273, 9344-9351(1998))
しているMKK7遺伝子の塩基配列を参考に作製したプ
ライマーセット MKK7−U:5’-ACCAGAATTCATAACATATGGCTCATCATCAT
CATCATCATGCGGCGTCCTCCCTGGAACAG-3’〔配列番号3〕 MKK7−L:5’-ACCCTCTAGACAAGCAGCTACCTGAAGAAGG-
3’〔配列番号4〕 を用いたPCR法により行った。PCR反応はAmpliWax
PCR Gem 100(宝酒造)を用いたHot Start法で行っ
た。下層混液として、10xLA PCR Buffer 2 mL、2.5 mM
dNTP 溶液3 mL、12.5 mMプライマー溶液各2.5 mL、25 m
M MgCl2溶液2 mL、滅菌蒸留水8 mLを混合した。上層混
液としては、鋳型としてヒト膵臓cDNA(1 ng/mL)を1
mL、10xLA PCR Buffer 3 mL、2.5 mM dNTP溶液5 mL、2
5mM MgCl2溶液3 mL、TaKaRa LA Taq DNA polymerase
(宝酒造)0.5 mL、滅菌蒸留水17.5 mLを混合した。調
製した下層混液にAmpliWax PCR Gem 100(宝酒造)を1
個添加し、70℃で5分間、氷中で5分間処理後、上層混
液を加えPCRの反応液を調製した。反応液の入ったチ
ューブをサーマルサイクラー(パーキンエルマー社)に
セットした後、95℃で2分間処理した。さらに、95℃で
15秒間、68℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、
72℃で8分間処理した。得られたPCR産物をアガロー
スゲル(1%)電気泳動し、MKK7遺伝子を含む1.3 k
bのDNA断片をゲルから回収した後、pT7Blue-Tvector
(ノバジェン)に挿入し、プラスミドpHMKK7を得た。Wa
ng,Y.らが報告(J. Biol. Chem., 273, 5423-5426(199
8))している構成的活性型MKK7(271番目のSerをAs
p、275番目のThrをAsp)を作製するためにプライマーセ
ット CAM7−U:5’-GGCCGCCTGGTGGACGACAAAGCCAAGGACCG
GAGCGCCGGCTG-3’〔配列番号5〕 CAM7−L:5’-CAGCCGGCGCTCCGGTCCTTGGCTTTGTCGTC
CACCAGGCGGCC-3’〔配列番号6〕 を用いて、QuikChange Site-Directed Mutagenesis Kit
(Stratagene)により変異を導入し、pcaMKK7を得た。
プラスミドpFASTBAC1(GIBCO BRL)の4.8 kb EcoRI-Xba
I断片と上記プラスミドpcaMKK7の1.3 kb EcoRI-XbaI断
片を連結し、プラスミドpFBcaMKK7を作製した。プラス
ミドpFBcaMKK7とBAC-TO-BAC Baculovirus Expression S
ystem(GIBCO BRL)を用いて組換えバキュロウイルスの
ウイルスストックBAC-caMKK7を調製した。
【0401】参考例84 ヒトc-Jun遺伝子のクロ
ーニング ヒトc-Jun遺伝子のクローニングは、骨格筋cDN
A(東洋紡,QUICK-Clone cDNA)を 鋳型とし、Hattori,
K.らが報告(Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 85, 9
148-9152 (1988))しているc-Jun遺伝子の塩基配列
を参考に作製したプライマーセット c-Jun−U:5’-AAAAGAATTCATGACTGCAAAGATGGAAACG
ACC-3’〔配列番号7〕 c-Jun−L:5’-AAAAGCGGCCGCTCACAGGCGCTCCAGCTCG
GGCGACGC-3’〔配列番号8〕 を用いたPCR法によりc-JunのN末79アミノ酸を
コードする遺伝子の増幅を行った。PCR反応はAmpliW
ax PCR Gem 100(宝酒造)を用いたHot Start法で行っ
た。下層混液として、10xPyrobest PCR Buffer 2 mL、
2.5 mM dNTP 溶液3 mL、12.5 mM プライマー溶液各2.5
mL、滅菌蒸留水10 mLを混合した。上層混液としては、
鋳型としてヒト骨格筋cDNA(1 ng/mL)を1 mL、10x
Pyrobest PCR Buffer3 mL、2.5 mM dNTP 溶液2 mL、TaK
aRa Pyrobest DNA polymerase(宝酒造)0.5mL、滅菌蒸
留水24.5 mLを混合した。調製した下層混液にAmpliWax
PCR Gem 100(宝酒造)を1個添加し、70℃で5分間、
氷中で5分間処理後、上層混液を加えPCRの反応液を
調製した。反応液の入ったチューブをサーマルサイクラ
ー(パーキンエルマー社)にセットした後、95℃で2分
間処理した。さらに、95℃で15秒間、68℃で30秒間のサ
イクルを35回繰り返した後、72℃で8分間処理した。得
られたPCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動
し、c-Jun遺伝子を含む240bpのDNA断片をゲルか
ら回収した後、 制限酵素EcoRI、NotI消化し、プラスミ
ドpGEX6P-1(アマシャム・ファルマシア社)の4.9 kb E
coRI-NotI断片へ挿入したプラスミドpGEJunを作製し
た。
【0402】参考例85 活性型JNK1の調製 Sf-21細胞を1x106 cells/mLとなるように10%牛胎児血
清を含む100 mL Sf-900II SFM培地(GIBCOBRL)に播種
した後、27℃で24時間培養した。組換えバキュロウイル
スのウイルスストックBAC-HJNK1とBAC-caMKK7をそれぞ
れ0.2 mL添加した後、さらに60時間培養した。培養液か
ら遠心分離(3000rpm、10分)により、細胞を分離した
後、PBSで細胞を2回洗浄した。細胞を10mL Lysis buffe
r(25 mMHEPES(pH 7.5)、 1% Triton-X、130 mM NaC
l、1 mM EDTA、1 mM DTT、25 mMb-glycerophosphate、2
0 mM leupeptin、1 mM APMSF、1 mM Sodium orthovanad
ate)に懸濁した後、ホモジナイザー(POLYTRON)で200
00rpm、30秒間処理を4回行うことで細胞を破砕した。
遠心分離(40000rpm、45分間)して得た上清からAnti-F
LAG M2 Affinity Gel (シグマ社)を用いて、活性型J
NK1を精製した。
【0403】参考例86 組換え型c-Junの調製 プラスミドpGEJunを大腸菌JM109(東洋紡)へ形質転換
して得られたアンピシリン耐性株pGEJun/JM109を作製し
た。pGEJun/JM109株を50 mg/mLアンピシリンを含む150
mLのLB培地(10 g/Lトリプトン、5 g/Lイーストエキス
トラクト、10g/L塩化ナトリウム)で一晩、200rpm、37
℃で培養した。培養液15 mLを新鮮なLB培地150 mLに添
加し、37℃2時間200rpmで培養し、1mM IPTG(和光純
薬)を添加してさらに6時間培養した。培養液を8000rp
mで10分間遠心して菌体を回収し、PBSで洗浄後、菌体を
-80℃で凍結させた。20 mLのLysis buffer(B-PER bact
erialprotein extraction reagent(ピアス)、Proteas
e inhibitor Complete(ベーリンガー))に懸濁した
後、室温10分間振盪した。遠心分離(14000rpm、15分
間、4℃)を行い、その上清をRedipack GST Purificat
ion Module(アマシャム・ファルマシア社)を用いてGS
T-cJun融合蛋白質を精製した。
【0404】実験例1 JNK1酵素阻害活性の測定 50 ng活性型JNK1と1 mg c-Junを含む37.5 mL反応
溶液(25 mM HEPES(pH7.5)、10 mM酢酸マグネシウ
ム)にジメチルスルホキシドに溶解した供試化合物を2.
5 mL添加した後、30℃で5分間保温した。ATP溶液(2.5
mM ATP、0.1 mCi[g-32P]ATP)を10 mL添加すること
により反応を開始した。30℃で60分間反応させた後、20
%TCA溶液を50 mL添加することで反応を停止した。反応
溶液を0℃、20分間放置した後、セルハーベスター(パ
ッカードジャパン)を用いて、GF/Cfilter(パッカード
ジャパン)に酸不溶画分をトランスファーし、250 mMリ
ン酸で洗浄した。45℃で60分間乾燥させた後、Microsci
nt 0(パッカードジャパン)を40 mL添加し、トップカ
ウント(パッカードジャパン)で放射活性を測定した。
32Pの酸不溶画分への取り込みを50%阻害するのに必要
な供試化合物の濃度(IC50値)をPRISM2.01(グラフパ
ッド ソフトウェア社)にて算出した。結果を表7に示
す。
【0405】
【表7】
【0406】実験例2 TNF−α産生阻害活性の測定 1%非働化牛胎児血清と10 mM HEPES(pH 7.5)を含むR
PMI1640培地(GIBCO BRL)で培養したTHP-1細胞を96ウ
ェルプレートへ1x105cells/wellとなるように播種した
後、DMSOに溶解した供試化合物を1 ml添加した。37℃で
1時間炭酸ガスインキュベーター中で培養した後、LP
S(和光純薬)を最終濃度5 mg/mlとなるように添加し
た。37℃で4時間炭酸ガスインキュベーター中で培養し
た後、遠心分離により上清を得た。上清中のTNF−α
濃度をELISAキット(ダイアクロン社)により測定し
た。TNF−α産生を50%阻害するのに必要な供試化合
物の濃度(IC50値)をPRISM2.01(グラフパッド ソフ
トウェア社)にて算出した。結果を表8に示す。
【0407】
【表8】
【0408】以上の結果より、本発明の化合物が優れた
JNK阻害作用及びTNF−α産生阻害作用を有するこ
とがわかった。
【0409】
【発明の効果】本発明の化合物は、優れたJNK阻害作
用及びTNF−α産生阻害作用を有し、c−Jun関連
疾患の予防・治療剤として用いることができる。
【0410】
【フリーテキスト】配列番号1:PCR用プライマー 配列番号2:PCR用プライマー 配列番号3:PCR用プライマー 配列番号4:PCR用プライマー 配列番号5:PCR用プライマー 配列番号6:PCR用プライマー 配列番号7:PCR用プライマー 配列番号8:PCR用プライマー
【0411】
【配列表】 <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> JNK Inhibitor <130> A5341 <150> JP 2001-027570 <151> 2001-2-2 <160> 8 <210> 1 <211> 62 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 1 acaactcgag ataacatatg gctcatcatc atcatcatca tagcagaagc aagcgtgaca 60 ac 62 <210> 2 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 2 tcccgggtac ctcactgctg cacctgtgct aa 32 <210> 3 <211> 62 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 3 accagaattc ataacatatg gctcatcatc atcatcatca tgcggcgtcc tccctggaac 60 ag 62 <210> 4 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 4 accctctaga caagcagcta cctgaagaag g 31 <210> 5 <211> 44 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 5 ggccgcctgg tggacgacaa agccaaggac cggagcgccg gctg 44 <210> 6 <211> 44 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 6 cagccggcgc tccggtcctt ggctttgtcg tccaccaggc ggcc 44 <210> 7 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 7 aaaagaattc atgactgcaa agatggaaac gacc 34 <210> 8 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> PCR primer <400> 8 aaaagcggcc gctcacaggc gctccagctc gggcgacgc 39
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/04 A61P 7/04 9/10 9/10 11/00 11/00 13/12 13/12 17/00 17/00 21/04 21/04 25/14 25/14 27/06 27/06 35/00 35/00 35/02 35/02 37/02 37/02 43/00 107 43/00 107 111 111 C07D 417/04 C07D 417/04 417/14 417/14 (72)発明者 木村 宏之 大阪府堺市大浜中町1丁2番20号808 (72)発明者 河本 朋広 大阪府茨木市真砂1丁目20−15 メゾン真 砂202号 Fターム(参考) 4C063 AA01 AA03 BB01 BB04 BB09 CC62 CC92 DD12 DD29 EE01 4C086 AA01 AA02 AA04 BC82 GA04 GA07 GA08 GA12 MA01 NA14 NA15 ZA07 ZA22 ZA33 ZA36 ZA40 ZA53 ZA60 ZA66 ZA81 ZA89 ZA94 ZB07 ZB22 ZB26 ZB27 ZC06 ZC52

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 置換基を有する含窒素芳香族基で置換さ
    れたアゾール化合物(I)(但し、一般式: 【化1】 [式中、R1は、−F、−Cl、−Br、−OH、−S
    H、−NH2または−CH3であり、R2は、−F、−C
    l、−Br、−OH、−SH、−NH2または−CH3
    あり、R3は、−H、−F、−Cl、−Br、−OH、
    −SH、−NH2、−CH3、−OCH3または−CH2
    3であり、R4は、−C3-7シクロアルキルで置換され
    ていてもよい−C1-4アルキルであり、R5は、−C1-4
    アルキルまたは−C3-7シクロアルキルであり、該−C
    1-4アルキルはフェニルで置換されていてもよく、D
    は、結合手または1〜3個の炭素原子を有するアルキル
    鎖であり、Eは、−NH−または−NH2 +−であり、H
    ETCyは、少なくとも1個のN原子を含み、1〜2個
    の追加のN原子および0〜1個のOまたはS原子を含ん
    でいてもよく、−C1-4アルキルまたは−C(O)−O
    −CH2フェニルで置換されていてもよい4〜10員非
    芳香族複素環基である]で示される化合物を除く)もし
    くはその塩またはそのプロドラッグを含有するc−Ju
    n N末端キナーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 含窒素芳香族基が4−ピリジル基または
    4−ピリミジニル基である請求項1記載の剤。
  3. 【請求項3】 アゾール化合物(I)が、N−オキシド
    化されていてもよい式 【化2】 〔式中、N1は置換基または水素原子を有していてもよ
    い窒素原子を、 X1は置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子、酸素原子、硫黄原子または置換基または水
    素原子を有していてもよい窒素原子を、 X2は置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子、酸素原子、硫黄原子または置換基または水
    素原子を有していてもよい窒素原子を、 X3は炭素原子または窒素原子を示し、(1)X1
    酸素原子または硫黄原子の場合、X2は置換基または水
    素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3は炭素原
    子で、N1は窒素原子を、(2)X1が置換基または水素
    原子を有する窒素原子でかつX3が炭素原子の場合、X2
    は置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子
    で、N1は窒素原子を、(3)X1およびX3が窒素原子
    の場合、X2は置換基または水素原子を有していてもよ
    い炭素原子で、N1は窒素原子を、(4)X1が置換基ま
    たは水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX2
    酸素原子または硫黄原子の場合、X3は炭素原子で、N1
    は窒素原子を、(5)X1が置換基または水素原子を有
    していてもよい炭素原子でかつX3が炭素原子の場合、
    1またはX2のどちらか一方は窒素原子、他方は置換基
    または水素原子を有する窒素原子を、(6)X1および
    2が置換基または水素原子を有していてもよい炭素原
    子でかつX3が炭素原子の場合、N1は置換基または水素
    原子を有する窒素原子を、(7)X1およびX2が置換基
    または水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3
    が窒素原子の場合、N1は窒素原子を示し、 A環はさらに置換基を有していてもよく、 B環は芳香環を、 Yは置換基または水素原子を有していてもよい炭素原
    子または窒素原子を、 Zは結合手、−NR4−(R4は水素原子または置換基を
    有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子または
    酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭化
    水素基を、 R2は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化
    合物である請求項1記載の剤。
  4. 【請求項4】 化合物(I’)が、N−オキシド化され
    ていてもよい式 【化3】 〔式中、Xaは酸素原子、硫黄原子または置換基
    または水素原子を有していてもよい窒素原子を、 Aa環はさらに置換基を有していてもよく、 Yaは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 Zaは結合手、−NR4a−(R4aは水素原子または置換
    基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子ま
    たは酸化されていてもよい硫黄原子を、 Waは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1aは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2aは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3aは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化
    合物である請求項3記載の剤。
  5. 【請求項5】 化合物(I’)が、N−オキシド化され
    ていてもよい式 【化4】 〔式中、Xa'は酸素原子または硫黄原子を、 Ya'は炭素原子または窒素原子を、 Za'は結合手、−NR4a'−(R4a'は水素原子または置
    換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子
    または酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wa'は結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1a'は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2a'は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3a'は置換基を有していてもよい炭化水素基または置
    換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される
    化合物である請求項3記載の剤。
  6. 【請求項6】 化合物(I’)が、N−オキシド化され
    ていてもよい式 【化5】 〔式中、 Za''は結合手、−NR4a''−(R4a''は水素原子また
    は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素
    原子または酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wa''は結合手または置換基を有していてもよい2価の
    炭化水素基を、 R1a''は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2a''は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3a''は置換基を有していてもよい炭化水素基または置
    換基を有していてもよい複素環基を、 R5a''は、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
    素基または置換基を有していてもよい複素環基を示
    す。〕で表される化合物である請求項3記載の剤。
  7. 【請求項7】 化合物(I’)が、N−オキシド化され
    ていてもよい式 【化6】 〔式中、 Za'''は結合手、−NR4a'''−(R4a'''は水素原子ま
    たは置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸
    素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wa'''は結合手または置換基を有していてもよい2価の
    炭化水素基を、 R1a'''は水素原子、非芳香族複素環基を含まない置換
    基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
    もよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよいアミ
    ノ基またはアシル基を、 R2a'''は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3a'''は置換基を有していてもよい炭化水素基または
    置換基を有していてもよい複素環基を、 R5a'''は、水素原子、置換基を有していてもよい炭化
    水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示
    す。〕で表される化合物である請求項3記載の剤。
  8. 【請求項8】 化合物(I’)が、N−オキシド化され
    ていてもよい式 【化7】 〔式中、Ab環はさらに置換基を有していてもよく、 Ybは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 Zbは結合手、−NR4b−(R4bは水素原子または置換
    基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子ま
    たは酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wbは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1bは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2bは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3bは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R5bは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基
    または置換基を有していてもよい複素環基を、 R6bは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を示し、 R1bとR6bは互いに結合して環を形成してもよい。〕で
    表される化合物である請求項3記載の剤。
  9. 【請求項9】 化合物(I’)が、N−オキシド化され
    ていてもよい式 【化8】 〔式中、Ac環はさらに置換基を有していてもよく、 Xcは酸素原子、硫黄原子または置換基または水
    素原子を有していてもよい窒素原子を、 Ycは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 Zcは結合手、−NR4c−(R4cは水素原子または置換
    基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子ま
    たは酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wcは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R2cは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3cは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R6cは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を示す。〕で表さ
    れる化合物である請求項3記載の剤。
  10. 【請求項10】 化合物(I’)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化9】 〔式中、Ad環はさらに置換基を有していてもよく、 Ydは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 Zdは結合手、−NR4d−(R4dは水素原子または置換
    基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子ま
    たは酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wdは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1dは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2dは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3dは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化
    合物である請求項3記載の剤。
  11. 【請求項11】 化合物(I’)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化10】 〔式中、N1は置換基または水素原子を有していてもよ
    い窒素原子を、 X1は置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子、酸素原子、硫黄原子または置換基または水
    素原子を有していてもよい窒素原子を、 X2は置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子、酸素原子、硫黄原子または置換基または水
    素原子を有していてもよい窒素原子を、 X3は炭素原子または窒素原子を示し、(1)X1
    酸素原子または硫黄原子の場合、X2は置換基または水
    素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3は炭素原
    子で、N1は窒素原子を、(2)X1が置換基または水素
    原子を有する窒素原子でかつX3が炭素原子の場合、X2
    は置換基または水素原子を有していてもよい炭素原子
    で、N1は窒素原子を、(3)X1およびX3が窒素原子
    の場合、X2は置換基または水素原子を有していてもよ
    い炭素原子で、N1は窒素原子を、(4)X1が置換基ま
    たは水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX2
    酸素原子または硫黄原子の場合、X3は炭素原子で、N1
    は窒素原子を、(5)X1が置換基または水素原子を有
    していてもよい炭素原子でかつX3が炭素原子の場合、
    1またはX2のどちらか一方は窒素原子、他方は置換基
    または水素原子を有する窒素原子を、(6)X1および
    2が置換基または水素原子を有していてもよい炭素原
    子でかつX3が炭素原子の場合、N1は置換基または水素
    原子を有する窒素原子を、(7)X1およびX2が置換基
    または水素原子を有していてもよい炭素原子でかつX3
    が窒素原子の場合、N1は窒素原子を示し、 A環はさらに置換基を有していてもよく、 B環は芳香環を、 Yは置換基または水素原子を有していてもよい炭素原
    子または窒素原子を、 Wは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭化
    水素基を、 R2は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3は置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される化合物である請求項3記載の
    剤。
  12. 【請求項12】 化合物(I’’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化11】 〔式中、Ae環はさらに置換基を有していてもよく、 Xeは酸素原子、硫黄原子または置換基または水
    素原子を有していてもよい窒素原子、 Yeは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 Weは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1eは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2eは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3eは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4eは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される化合物である請求項11記載
    の剤。
  13. 【請求項13】 化合物(I’’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化12】 〔式中、Xe'は酸素原子または硫黄原子、 Ye'は置換基または水素原子を有していてもよい炭素原
    子あるいは窒素原子を、 We'は結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1e'は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2e'は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3e'は置換基を有していてもよい炭化水素基または置
    換基を有していてもよい複素環基を、 R4e'は水素原子または置換基を有していてもよい炭化
    水素基を示す。〕で表される化合物である請求項11記
    載の剤。
  14. 【請求項14】 化合物(I’’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化13】 〔式中、 We''は結合手または置換基を有していてもよい2価の
    炭化水素基を、 R1e''は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2e''は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3e''は置換基を有していてもよい炭化水素基または置
    換基を有していてもよい複素環基を、 R4e''は水素原子または置換基を有していてもよい炭化
    水素基を、 R5e''は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕
    で表される化合物である請求項11記載の剤。
  15. 【請求項15】 化合物(I’’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化14】 〔式中、 We'''は結合手または置換基を有していてもよい2価の
    炭化水素基を、 R1e'''は水素原子、非芳香族複素環基を含まない置換
    基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
    もよい芳香族複素環基、置換基を有していてもよいアミ
    ノ基またはアシル基を、 R2e'''は置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3e'''は置換基を有していてもよい炭化水素基または
    置換基を有していてもよい複素環基を、 R4e'''は水素原子または置換基を有していてもよい炭
    化水素基を、 R5e'''は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
    素基または置換基を有していてもよい複素環基を示
    す。〕で表される化合物である請求項11記載の剤。
  16. 【請求項16】 化合物(I’’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化15】 〔式中、Af環はさらに置換基を有していてもよく、 Yfは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 Wfは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1fは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2fは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3fは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4fは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される化合物である請求項11記載
    の剤。
  17. 【請求項17】 化合物(I’’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化16】 〔式中、Ag環はさらに置換基を有していてもよく、 Ygは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 R1gは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2gは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3gは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4gは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される化合物である請求項11記載
    の剤。
  18. 【請求項18】 化合物(I’’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化17】 〔式中、Ah環はさらに置換基を有していてもよく、 Yhは置換基または水素原子を有していてもよい炭素
    原子または窒素原子を、 R1hは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2hは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3hは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4hは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される化合物である請求項11記載
    の剤。
  19. 【請求項19】 化合物(I’)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化18】 〔式中、Xiは酸素原子または酸化されていてもよい硫
    黄原子を、 Ziは結合手、−NR4i−(R4iは水素原子または置換
    基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原子ま
    たは酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wiは結合手または置換基を有していてもよい2価の鎖
    状炭化水素基を、 R1iは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2iは、置換基を有していてもよいピリジル基または置
    換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を、 R3iは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化
    合物である請求項3記載の剤。
  20. 【請求項20】 化合物(I’)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化19】 〔式中、Wjは結合手、置換基を有していてもよい2価
    の炭化水素基を、 R1jは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2jは水素原子または置換基を、 R3jは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化
    合物である請求項3記載の剤。
  21. 【請求項21】 化合物(I’)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化20】 〔式中、R1kは水素原子、置換基を有していてもよい炭
    化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
    を有していてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2kは水素原子または置換基を、 R3kは置換基を有していてもよい環状炭化水素基または
    置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表され
    る化合物である請求項3記載の剤。
  22. 【請求項22】 化合物(I’)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化21】 〔式中、R1Lは水素原子、置換基を有していてもよい炭
    化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
    を有していてもよいアミノ基またはアシル基を、R2L
    水素原子または置換基を、R3Lは水素原子または置換基
    を示す。〕で表される化合物である請求項3記載の剤。
  23. 【請求項23】 c−Jun関連疾患の予防・治療剤で
    ある請求項1記載の剤。
  24. 【請求項24】 c−Jun N末端キナーゼ関連疾患
    の予防・治療剤である請求項1記載の剤。
  25. 【請求項25】 急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症
    候群、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレ
    ーブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、
    血小板減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄
    芽球性白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色
    腫、カポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中
    における虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性
    心疾患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管
    増殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはア
    ポトーシス関連疾患の予防・治療剤である請求項1記載
    の剤。
  26. 【請求項26】 N−オキシド化されていてもよい式 【化22】 〔式中、C環は置換基を有していてもよい4−ピリミジ
    ニル基を、 R1mは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2mは置換基を有していてもよい芳香族基を示す。〕で
    表される化合物またはその塩。
  27. 【請求項27】 化合物(Im)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化23】 〔式中、Znは結合手、−NR4n−(R4nは水素原子、
    置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、酸素原
    子または酸化されていてもよい硫黄原子を、 Wnは結合手または置換基を有していてもよい2価の炭
    化水素基を、 R1nは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2nは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3nは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基
    または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で
    表される請求項26記載の化合物。
  28. 【請求項28】 WnおよびZnがともに結合手である請
    求項27記載の化合物。
  29. 【請求項29】 化合物(Im)が、N−オキシド化さ
    れていてもよい式 【化24】 〔式中、Wfは結合手または置換基を有していてもよい
    2価の炭化水素基を、 R1fは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素
    基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有し
    ていてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2fは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3fは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4fは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される請求項26記載の化合物。
  30. 【請求項30】 化合物(If’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化25】 〔式中、R1gは水素原子、置換基を有していてもよい炭
    化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
    を有していてもよいアミノ基またはアシル基を、R2g
    置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3gは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4gは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される請求項29記載の化合物。
  31. 【請求項31】 化合物(If’)が、N−オキシド化
    されていてもよい式 【化26】 〔式中、R1hは水素原子、置換基を有していてもよい炭
    化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
    を有していてもよいアミノ基またはアシル基を、 R2hは置換基を有していてもよい芳香族基を、 R3hは置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい複素環基を、 R4hは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す。〕で表される請求項29記載の化合物。
  32. 【請求項32】 式 【化27】 〔式中、C環は、置換基を有していてもよい4−ピリミ
    ジニル基を、 Halはハロゲンを、 R2mは置換基を有していてもよい芳香族基を示す〕で表
    される化合物またはその塩と、式R1mCSNH2〔式
    中、R1mは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
    素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有
    していてもよいアミノ基またはアシル基を示す〕で表さ
    れる化合物またはその塩とを反応させることを特徴とす
    る、 N−オキシド化されていてもよい式 【化28】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  33. 【請求項33】 請求項26に記載の化合物のプロドラ
    ッグ。
  34. 【請求項34】 請求項26に記載の化合物またはその
    プロドラッグを含有してなる医薬。
  35. 【請求項35】 哺乳動物に対して、置換基を有する含
    窒素芳香族基で置換されたアゾール化合物(I)もしく
    はその塩またはそのプロドラッグを有効量投与すること
    を特徴とするc−Jun N末端キナーゼ阻害方法。
  36. 【請求項36】 哺乳動物に対して、置換基を有する含
    窒素芳香族基で置換されたアゾール化合物(I)もしく
    はその塩またはそのプロドラッグを有効量投与すること
    を特徴とする急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症候
    群、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレー
    ブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、血
    小板減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄芽
    球性白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色
    腫、カポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中
    における虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性
    心疾患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管
    増殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはア
    ポトーシス関連疾患の予防・治療方法。
  37. 【請求項37】 c−Jun N末端キナーゼ阻害剤を
    製造するための置換基を有する含窒素芳香族基で置換さ
    れたアゾール化合物(I)もしくはその塩またはそのプ
    ロドラッグの使用。
  38. 【請求項38】 急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症
    候群、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレ
    ーブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、
    血小板減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄
    芽球性白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色
    腫、カポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中
    における虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性
    心疾患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管
    増殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはア
    ポトーシス関連疾患の予防・治療剤を製造するための置
    換基を有する含窒素芳香族基で置換されたアゾール化合
    物(I)もしくはその塩またはそのプロドラッグの使
    用。
  39. 【請求項39】 置換基を有する含窒素芳香族基で置換
    されたアゾール化合物(I)もしくはその塩またはその
    プロドラッグと、非ステロイド性抗炎症薬、疾患修
    飾性抗リウマチ薬、抗サイトカイン薬、免疫調節
    薬、ステロイド薬、p38MAPキナーゼ阻害薬お
    よびTNF−α産生阻害薬から選ばれる1種または2
    種以上の薬物とを組み合わせてなる医薬。
  40. 【請求項40】 急性膵炎、慢性膵炎、成人呼吸困難症
    候群、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレ
    ーブス病、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少症、
    血小板減少症、重症筋無力症、多発性骨髄腫、急性骨髄
    芽球性白血病、慢性肉腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色
    腫、カポジ肉腫、消耗性疾患、ハンチントン病、脳卒中
    における虚血・再灌流に伴う疾患、心筋虚血症、虚血性
    心疾患、腎虚血、血管新生緑内障、幼児性血管腫、血管
    増殖、心肥大、異常免疫応答、発熱、細胞老化またはア
    ポトーシス関連疾患の予防・治療剤である請求項39の
    医薬。
  41. 【請求項41】 哺乳動物に対して、置換基を有する含
    窒素芳香族基で置換された有効量のアゾール化合物
    (I)もしくはその塩またはそのプロドラッグと、非
    ステロイド性抗炎症薬、疾患修飾性抗リウマチ薬、
    抗サイトカイン薬、免疫調節薬、ステロイド薬、
    p38MAPキナーゼ阻害薬およびTNF−α産生阻
    害薬から選ばれる1種または2種以上の有効量の薬物と
    を併用して投与することを特徴とする急性膵炎、慢性膵
    炎、成人呼吸困難症候群、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、
    慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、自己免
    疫性好中球減少症、血小板減少症、重症筋無力症、多発
    性骨髄腫、急性骨髄芽球性白血病、慢性肉腫、慢性骨髄
    性白血病、転移黒色腫、カポジ肉腫、消耗性疾患、ハン
    チントン病、脳卒中における虚血・再灌流に伴う疾患、
    心筋虚血症、虚血性心疾患、腎虚血、血管新生緑内障、
    幼児性血管腫、血管増殖、心肥大、異常免疫応答、発
    熱、細胞老化またはアポトーシス関連疾患の予防・治療
    方法。
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