JP3333774B2 - 5−ピリジル−1,3−アゾール化合物、その製造法及び用途 - Google Patents

5−ピリジル−1,3−アゾール化合物、その製造法及び用途

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JP3333774B2
JP3333774B2 JP2000126289A JP2000126289A JP3333774B2 JP 3333774 B2 JP3333774 B2 JP 3333774B2 JP 2000126289 A JP2000126289 A JP 2000126289A JP 2000126289 A JP2000126289 A JP 2000126289A JP 3333774 B2 JP3333774 B2 JP 3333774B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた医薬作用、
特にアデノシンA3受容体拮抗作用、p38MAPキナ
ーゼ阻害作用、TNF−α産生阻害作用等を有する新規
5−ピリジル−1,3−アゾール化合物、その製造法お
よび医薬組成物等に関する。
【0002】
【従来の技術】アデノシンの受容体のサブタイプとして
は、A1、A2a、A2b及びA3が知られている。アデノシ
ンは、喘息患者に対して気道狭窄反応を示し、一方、喘
息治療薬のテオフィリンはアデノシン拮抗作用を示す。
また、ラットにおけるA3受容体の活性化はマストセル
からの脱顆粒を引き起こすこと〔ジャーナル オブ バ
イオロジカル ケミストリー(Journal of Biological
Chemistry)、268巻、16887−16890頁、
1993年〕、末梢血の好酸球にA3受容体が存在し、
その刺激がホスホリパーゼC(PLC)を活性化し細胞
内カルシウム濃度を上昇させること〔ブラッド(Bloo
d)、88巻、3569−3574頁、1996年〕等
が最近になって示されている。また、TNF−α(腫瘍
壊死因子−α)やIL−1(インターロイキン−1)等
のサイトカイン類は、感染その他の細胞性ストレスに呼
応して単球又はマクロファージ等の種々の細胞によって
産生される生物学的物質である(Koj,A.,Bio
chim.Biophys.Acta,1317,84
−94(1996))。これらのサイトカイン類は、適
量存在するときには免疫反応において重要な役割を担っ
ているものの、過剰な産生は多くの炎症性疾患に関わっ
ていると考えられている(Dinarello,C.
A.,Curr.Opin.Immunol.,3,9
41−948(1991))。MAPキナーゼのホモロ
ーグとしてクローニングされたp38MAPキナーゼは
これらのサイトカイン類の産生の制御と受容体にカップ
ルしたシグナル伝達系に関与しており、p38MAPキ
ナーゼの阻害は炎症性疾患の治療薬となる可能性がある
(Stein,B.,Anderson,D.,Ann
ual Report in Medicinal C
hemistry,Bristol,J.A.(編
集),Academic Press,31巻,289
−298頁,1996年)。従来、アデノシンA3受容
体に選択的な拮抗作用を有する化合物として、キサンチ
ン誘導体が、GB−A−2288733及びWO 95
/11681に報告されており、更に、ジャーナル オ
ブ メディシナル ケミストリー(Journalof Medicina
l Chemistry)、40巻、2596−2608頁、19
97年には下記化合物が報告されている。
【化11】 また、WO 97/33879には、式
【化12】 〔式中、Rは水素、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、ヒド
ロキシ、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ又はC1-4
ルキルカルボキシを示す。〕で表される化合物又はその
塩を含有するアデノシンA3受容体拮抗剤、及び具体的
【化13】 が記載されている。また、p38MAPキナーゼの阻害
作用を有する化合物として、イミダゾール誘導体が特表
平7−50317号公報(WO 93/14081)
に、オキサゾール誘導体が特表平9−505055号公
報(WO 95/13067)にそれぞれ記載されてい
る。一方、チアゾール系化合物としては、以下の化合物
等が知られている。 1)鎮痛、解熱、抗炎症、抗潰瘍、トロンボキサンA2
(TXA2)合成酵素阻害、血小板凝集抑制作用を有する、
【化14】 〔式中、R1はシクロアルキル基、環状アミノ基、置換
基として低級アルキル、フェニル、アセチルあるいは低
級アルコキシカルボニルアセチルを1又は2個有してい
てもよいアミノ基、置換基としてヒドロキシル、カルボ
キシルあるいは低級アルコキシカルボニルを有していて
もよいアルキル基又は置換基としてカルボキシル、2−
カルボキシエテニルあるいは2−カルボキシ−1−プロ
ペニルを有していてもよいフェニル基を、R2は置換基
として低級アルキルを有していてもよいピリジル基を、
3は置換基として低級アルコキシ、低級アルキル、ヒ
ドロキシル、ハロゲン又はメチレンジオキシを有してい
てもよいフェニル基を示す。〕で表される1,3−チア
ゾール誘導体又はその塩(特開昭60−58981号公
報)。 2)鎮痛、解熱、抗炎症、抗潰瘍、TXA2合成酵素阻害、
血小板凝集抑制作用を有する、式
【化15】 〔式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、
アルケニル基、アリール基、アラルキル基、シクロアル
キル基、炭素を結合手とする異項環基又はアミノ基を、
2はアルキル基で置換されていてもよいピリジル基
を、R3は置換基を有していてもよいフェニル基を示
す。〕で表される1,3−チアゾール誘導体又はその塩
(特開昭61−10580号公報)。 3)鎮痛、解熱、抗炎症、抗潰瘍、TXA2合成酵素阻害、
血小板凝集抑制作用を有する、式
【化16】 〔式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、
アルケニル基、アリール基、アラルキル基、シクロアル
キル基、炭素を結合手とする異項環基又はアミノ基を、
2はアルキル基で置換されていてもよいピリジル基
を、R3は置換基を有していてもよいアリール基を示
す。〕で表される1,3−チアゾール誘導体又はその塩
(USP 4,612,321)。 4)抗癌作用、サイトカイン阻害作用を有するとして、
【化17】 で表されるイミダゾール誘導体、具体的には以下の化合
物が記載されている(WO97/12876)。
【化18】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アデノシンA3拮抗
剤、p38MAPキナーゼ阻害剤、TNF−α産生阻害
剤として作用効果、安全性、(経口)吸収性、(代謝)
安定性等の点で満足の得られるものは見出されていない
ため、アデノシンA3受容体関連疾患、サイトカイン媒
介疾患等の予防・治療に有効な医薬として優れたアデノ
シンA3受容体拮抗剤、p38MAPキナーゼ阻害剤、
TNF−α産生阻害剤の開発が切望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
した結果、式
【化19】 〔式中、Xは酸素原子又は酸化されていてもよい硫黄原
子を示す。〕で表される環の5位が4−ピリジルで置換
され、更にそのピリジル基の2位に芳香族基を含む側鎖
を有していることに化学構造上の特徴を有する、N−オ
キシド化されていてもよい式(I)
【化20】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される新規化合物又はその塩〔以
下、化合物(I)と略記することもある〕を初めて合成
し、得られた化合物(I)がその特異な化学構造に基づ
いて予想外にも優れたアデノシンA3受容体に対する選
択的な親和性及びアデノシンA3受容体拮抗作用、p3
8MAPキナーゼ阻害作用等の医薬作用を有すること、
更に安定性等の医薬品としての物性においても優れた性
質を有しており、医薬として十分満足できるものである
ことを見出し、これらの知見に基づいて、本発明を完成
した。
【0005】即ち、本発明は、(1)N−オキシド化さ
れていてもよい式
【化21】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩、(2)Z
が置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水素基であ
る第(1)項記載の化合物、(3)式
【化22】 〔式中、nは0又は1を示し、他の記号は第(1)項記
載と同意義を示す〕で表される化合物又はその塩である
第(1)項記載の化合物、(4)R1は(i)水素原
子、(ii)C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、C6-14アリ
ール基またはC7-16アラルキル基〔これらの基は、オキ
ソ、ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ、ニト
ロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル、カ
ルボキシC2-6アルケニル、ハロゲン化されていてもよ
いC2-6アルキニル、ハロゲン化されていてもよいC3-6
シクロアルキル、C6-14アリール、ハロゲン化されてい
てもよいC1-8アルコキシ、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル−C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、C6-14アリールオ
キシ、C7-16アラルキルオキシ、メルカプト、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルチオ、C6-14アリー
ルチオ、C7-16アラルキルチオ、アミノ、モノ−C1-6
アルキルアミノ、モノ−C6-14アリールアミノ、ジ−C
1-6アルキルアミノ、ジ−C6-14アリールアミノ、ホル
ミル、カルボキシ、C1-6アルキル−カルボニル、C3-6
シクロアルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カル
ボニル、C6-14アリール−カルボニル、C7-16アラルキ
ル−カルボニル、C6-14アリールオキシ−カルボニル、
7-16アラルキルオキシ−カルボニル、5又は6員複素
環カルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ
−C1-6アルキル−カルバモイル、ジ−C1-6アルキル−
カルバモイル、C6-14アリール−カルバモイル、5又は
6員複素環カルバモイル、C1-6アルキルスルホニル、
6-14アリールスルホニル、C1-6アルキルスルフィニ
ル、C6-14アリールスルフィニル、ホルミルアミノ、C
1-6アルキル−カルボニルアミノ、C6-14アリール−カ
ルボニルアミノ、C1-6アルコキシ−カルボニルアミ
ノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ、C6-14アリール
スルホニルアミノ、C1-6アルキル−カルボニルオキ
シ、C6-14アリール−カルボニルオキシ、C1-6アルコ
キシ−カルボニルオキシ、モノ−C1-6アルキル−カル
バモイルオキシ、ジ−C1-6アルキル−カルバモイルオ
キシ、C6-14アリール−カルバモイルオキシ、ニコチノ
イルオキシ、1個の窒素原子と炭素原子以外に、窒素原
子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘ
テロ原子を1ないし4個含んでいてもよい5ないし7員
飽和環状アミノ(この環状アミノは、C1-6アルキル、
6-14アリール、C1-6アルキル−カルボニル、5ない
し10員芳香族複素環基およびオキソから成る群から選
ばれる置換基を有していてもよい)、炭素原子以外に窒
素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種
のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし10員芳香族
複素環基、スルホ、スルファモイル、スルフィナモイル
およびスルフェナモイルから成る群(置換基A群)から
選ばれる置換基を有していてもよい〕、(iii)置換基
A群から選ばれる置換基を有していてもよい、炭素原子
以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1
又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14
員の複素環基、 (iv)式:−(C=O)−R5、−(C=O)−OR5、−
(C=O)−NR56、−(C=S)−NHR5 又は −S
2−R7 (式中、R5は水素原子、置換基A群から選ばれる
置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アル
ケニル基、C2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル
基、C6-14アリール基若しくはC7-16アラルキル基又は
置換基A群から選ばれる置換基を有していてもよい、
炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選
ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5な
いし14員の複素環基を、R6は水素原子又はC1-6アル
キル基を、R7は置換基A群から選ばれる置換基を有
していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、
2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、C6-14
リール基若しくはC7-16アラルキル基又は置換基A群
から選ばれる置換基を有していてもよい、炭素原子以外
に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は
2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員の
複素環基を示す)で表されるアシル基、(v)アミノ基
(このアミノ基は、置換基A群から選ばれる置換基を
有していてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル
基、C2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、C
6-14アリール基若しくはC7-16アラルキル基、置換基
A群から選ばれる置換基を有していてもよい、炭素原子
以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1
又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14
員の複素環基、上記(iv)に示したアシル基および置
換基A群から選ばれる置換基を有していてもよいC1-6
アルキリデン基から成る群から選ばれる置換基を有して
いてもよい)、または(vi)1個の窒素原子と炭素原子以
外に、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1
又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含んでいてもよい
5ないし7員非芳香族環状アミノ基(この環状アミノ基
は、C1-6アルキル、C6-14アリール、C1-6アルキル−
カルボニル、5ないし10員芳香族複素環基およびオキ
ソから成る群から選ばれる置換基を有していてもよい)
を;R2は置換基A群から選ばれる置換基を有してい
てもよいC6-14単環式又は縮合多環式の芳香族炭化水素
基又は置換基A群から選ばれる置換基を有していても
よい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子か
ら選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む
5ないし14員の芳香族複素環基を;R3は水素原
子、置換基A群から選ばれる置換基を有していてもよ
いピリジル基又は置換基A群から選ばれる置換基を有
していてもよいC6-14単環式又は縮合多環式の芳香族炭
化水素基を;XはO、S、SOまたはSO2を;Yは結
合手、O、S、SO、SO2又は式 NR4(式中、R4
水素原子、置換基A群から選ばれる置換基を有して
いてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、C6-14アリ
ール基若しくはC7-16アラルキル基又は上記(iv)に示
したアシル基を示す)で表される基を、Zは結合手また
は置換基A群から選ばれる置換基を有していてもよいC
1-15アルキレン基、C2-16アルケニレン基またはC2-16
アルキニレン基を示す第(1)項または第(3)項記載
の化合物、(5)R1が置換基を有していてもよいアミ
ノ基である第(1)項記載の化合物、(6)R1
(i)C1-6アルキル基、(ii)C1-6アルキルチオ、C
1-6アルキルスルホニルおよびハロゲン原子から選ばれ
る置換基で置換されていてもよいC6-14アリール基また
は(iii)式−(C=O)−R5'(式中、R5'はC1-6
ルキル基、C6-14アリール基または炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2
種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員の複
素環基を示す)で表されるアシルを1又は2個有してい
てもよいアミノ基である第(1)項記載の化合物、
(7)R1が−(C=O)−R5''(式中、R5''はC
6-14アリール基または炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子
を1ないし4個含む5ないし14員の複素環基を示す)
で表されるアシルを1又は2個有していてもよいアミノ
基である第(1)項記載の化合物、(8)R2が置換基
を有していてもよいC6-14アリール基である第(1)項
記載の化合物、(9)R2がハロゲン原子もしくはC1-6
アルコキシで置換されていてもよいC6-14アリール基、
または炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子
から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含
む5ないし14員の芳香族複素環基である第(1)項記
載の化合物、(10)R2がC6-14アリール基または炭
素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ば
れる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ない
し14員の複素環基である第(1)項記載の化合物、
(11)R3が置換基を有していてもよいC6-14アリー
ル基である第(1)項記載の化合物、(12)R3が1
または2個のC1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで置
換されていてもよいC6-14アリール基である第(1)項
記載の化合物、(13)Xが酸化されていてもよい硫黄
原子である第(1)項記載の化合物、(14)Xが硫黄
原子である第(1)項記載の化合物、(15)Yが酸素
原子又は式 NR4(式中、R4は第(1)項記載と同意
義を示す)で表される基である第(1)項記載の化合
物、(16)Yが酸素原子、酸化されていてもよい硫黄
原子または式 NR4'(R4'はC1-6アルキル基を示す)
で表される基である第(1)項記載の化合物、(17)
YがO、NHまたはSである第(1)項記載の化合物、
(18)Zが置換基を有していてもよい低級アルキレン
基である第(1)項記載の化合物、(19)Zが結合手
またはオキソを有していてもよいC1-6アルキレン基で
ある第(1)項記載の化合物、(20)R1が(i)C
1-6アルキル基、(ii)C1-6アルキルチオ、C1-6スル
ホニルおよびハロゲン原子から選ばれる置換基で置換さ
れていてもよいC6-14アリール基または(iii)式−(C
=O)−R5'(式中、R5'はC1-6アルキル基、C
6-14アリール基または炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子
を1ないし4個含む5ないし14員の複素環基を示す)
で表されるアシルを1又は2個有していてもよいアミノ
基;R2がハロゲン原子もしくはC1-6アルコキシで置換
されていてもよいC6-14アリール基、または炭素原子以
外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又
は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員
の芳香族複素環基;R3が1または2個のC1-6アルキル
またはC1-6アルコキシで置換されていてもよいC6-14
アリール基;Xが硫黄原子;Yが酸素原子、酸化されて
いてもよい硫黄原子または式 NR4'(R4'はC1-6アル
キル基を示す)で表される基;ZがオキソまたはC1-6
アルキルを有していてもよいC1-6アルキレン基または
結合手である第(1)項記載の化合物、(21)R1
−(C=O)−R5''(式中、R5''はC6-14アリール基
または炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原
子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個
含む5ないし14員の複素環基を示す)で表されるアシ
ルを1又は2個有していてもよいアミノ基;R2がC
6-14アリール基または炭素原子以外に窒素原子、硫黄原
子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を
1ないし4個含む5ないし14員の芳香族複素環基;R
3が1または2個のC1-6アルキルまたはC1-6アルコキ
シで置換されていてもよいC6-14アリール基;Xが硫黄
原子;YがO、NHまたはS;Zが結合手またはオキソ
を有していてもよいC1-6アルキレン基である第(1)
項記載の化合物、(22)N-[5-(2-ベンゾイルアミノ
-4-ピリジル)-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チア
ゾール-2-イル]アセトアミド(実施例化合物9)、N-
[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3,5-ジメチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アセトアミド
(実施例化合物10)、N-[4-[4-(4-メトキシフェニ
ル)-2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
ベンズアミド(実施例化合物13)、N-[4-[2-(4-フ
ルオロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド(実
施例化合物14)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェ
ニルアセトアミド(実施例化合物15−2)、N-[4-
[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド(実施例
化合物15−3)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェ
ニルアセトアミド(実施例化合物15−4)、N-[4-
[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド(実施例化合物15−6)、N-[4-[2-エ
チル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物16−
1)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピ
オンアミド(実施例化合物16−2)、N-[4-[2-エチ
ル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]-3-(4-メトキシフェニル)プロピオンア
ミド(実施例化合物16−3)、N-[4-[2-エチル-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]-4-フェニルブチルアミド(実施例化合物16
−5)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド
(実施例化合物16−7)、N-[4-[4-(3-メチルフェ
ニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合物16
−8)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実
施例化合物16−9)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合物16−1
0)、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
ベンズアミド(実施例化合物16−11)、N-[4-[2-
(4-フルオロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピ
オンアミド(実施例化合物16−12)、N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実
施例化合物16−15)、N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド(実
施例化合物16−16)、N-ベンジル-N-[4-[2-エチ
ル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]アミン(実施例化合物19−2)、N-[4-
[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5
-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン
(実施例化合物19−3)、N-[4-[2-エチル-4-(3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン(実施例化合物
19−4)、N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]アミン(実施例化合物19−5)、N-[4-[4-(3-
メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン(実
施例化合物19−6)、N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン(実施例化合物
19−7)、N-ベンジル-N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
アミン(実施例化合物19−8)、N-[4-[2-ブチル-4
-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン(実施例化合
物19−9)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フ
ェニルプロピル)アミン(実施例化合物19−10)、
N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メ
チルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリ
ジル]アミン(実施例化合物19−17)、N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニル
エチル)アミン(実施例化合物19−18)、N-[4-
[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フ
ェニルプロピル)アミン(実施例化合物19−19)、
N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホ
ニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド(実施例化合物20)、N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニル
アセトアミド(実施例化合物21−1)、N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニ
ルプロピオンアミド(実施例化合物21−2)、N-ベン
ジル-N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルス
ルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリ
ジル]アミン(実施例化合物21−5)、N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フ
ェニルプロピル)アミン(実施例化合物21−6)、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(2-フェニルエチル)アミン(実施例化合物25−
1)、N-(4-フルオロベンジル)-N-[4-[4-(3-メチ
ルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化合
物25−2)、(S)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-
(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チ
アゾール-2-イル]ニコチンアミド、(R)-N-[4-(3-
メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-
4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチンアミ
ド、(S)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フ
ェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-2-メチルニコチンアミド、(R)-N-[4-(3-メ
チルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-
ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メチルニコチ
ンアミド、(S)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-
(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾ
ール-2-イル]-2-クロロニコチンアミド、(R)-N-[4-
(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミ
ノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-クロロ
ニコチンアミド、(S)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5
-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-
チアゾール-2-イル]-2-メトキシニコチンアミド、
(R)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニ
ルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]-2-メトキシニコチンアミド、N-[5-(2-ベンジル
アミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-2-イル]ニコチンアミド、N-[5-(2-ベンジ
ルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-2-イル]-2-メトキシニコチンアミド、N-
[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-クロロニコチン
アミド、N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メ
チルニコチンアミド、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-
ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]ニコチンアミド、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-
4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール
-2-イル]-2-メチルニコチンアミド、N-[5-(2-ベンゾ
イルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3
-チアゾール-2-イル]-2-クロロニコチンアミド、N-[5
-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メトキシニコチ
ンアミド、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[2-エチ
ル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-フェニルエチル)-4-
[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5
-イル]-2-ピリジルアミン、(S)-N-(1-フェニルエチ
ル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-フ
ェニルエチル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピ
ル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(S)
-N-(1-フェニルエチル)-4-[2-ブチル-4-(3-メチル
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミ
ン、(R)-N-(1-フェニルエチル)-4-[2-ブチル-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミン、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-
(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-
(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジルアミン、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-
[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミ
ン、(R)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-メチル
フェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(S)-N-(1-フ
ェニルエチル)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ルアミン、(R)-N-(1-フェニルエチル)-4-[2-(4-
フルオロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンまたはその塩、(2
3)第(1)項記載の化合物のプロドラッグ、(24)
(i)式
【化23】 〔式中、Halはハロゲン原子を、他の記号は第(1)
項記載と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩
と式 R1−CSNH2 (VIII) 〔式中、R1は第(1)項記載と同意義を示す〕で表さ
れる化合物またはその塩とを反応させて式
【化24】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩を製造するか、(ii)式
【化25】 〔Halはハロゲン原子を、他の記号は第(1)項記載
と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩と式 R2−Z−YH (XI) 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩とを反応させて式
【化26】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩を製造するか、(iii)式
【化27】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩と式 R2−ZL (XVIII) 〔式中、Lは脱離基を、他の記号は第(1)項記載と同
意義を示す〕で表される化合物またはその塩とを反応さ
せて式
【化28】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩を製造するか、(iv)式
【化29】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩を過酸、過酸化水素またはア
ルキルヒドロペルオキシドと反応させて式
【化30】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩を製造することを特徴とする
第(1)項記載の化合物の製造法、(25)第(1)項
記載の化合物又はそのプロドラッグを含有することを特
徴とする医薬組成物、(26)アデノシンA3受容体拮
抗剤である第(25)項記載の組成物、(27)アデノ
シンA3受容体関連疾患の予防治療剤である第(25)
項記載の組成物、(28)喘息又はアレルギー疾患の予
防治療剤である第(25)項記載の組成物、(29)脳
浮腫、脳血管障害又は頭部外傷の予防治療剤である第
(25)項記載の組成物、(30)p38MAPキナー
ゼ阻害剤である第(25)項記載の組成物、(31)T
NF−α産生阻害剤である第(25)項記載の組成物、
(32)サイトカイン媒介疾患予防治療剤である第(2
5)項記載の組成物、および(33)炎症、アジソン
病、自己免疫性溶血性貧血、クローン病、乾せん、リウ
マチ、脊髄損傷、脳浮腫、多発性硬化症、アルツハイマ
ー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病、
関節炎、毒血症、クローン病、潰瘍性大腸炎、慢性肺
炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核、悪液質、動脈
硬化症、クロイツフェルト−ヤコブ病、ウイルス感染、
アトピー性皮膚炎、全身性エリスマトーデス、エイズ脳
症、髄膜炎、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、肝
炎、移植、透析低血圧または汎発性血管内凝固症候群の
予防・治療剤である第(25)項記載の組成物に関す
る。
【0006】更に、本発明は、(34)R1が式:−(C
=O)−R5、−(C=O)−OR5、−(C=O)−NR5
6、−(C=S)−NHR5 又は−SO2−R7〔式中、各
記号は第(4)項と同意義を示す〕で表されるアシルを
1又は2個有していてもよいアミノ基である第(1)項
記載の化合物、(35)R1が置換基を有していてもよ
いC1-6アルキル基である第(1)項記載の化合物、
(36)R1がC1-6アルキルスルホニル基を有していて
もよいC6-14アリール基である第(1)項記載の化合
物、(37)R5''がフェニル基またはピリジル基であ
る第(7)項記載の化合物。(38)R2が置換基を有
していてもよいC6-14アリール基または置換基を有して
いてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素
原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4
個含む5ないし14員の芳香族複素環基である第(1)
項記載の化合物、(39)R2がフェニル基またはピリ
ジル基である第(1)項記載の化合物、(40)R3
1または2個のC1-6アルキルまたはC1-6アルコキシで
置換されていてもよいフェニル基である第(1)項記載
の化合物、(41)哺乳動物に対して、N−オキシド化
されていてもよい式
【化31】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグを有効量投与することを特徴とするアデ
ノシンA3受容体拮抗方法、(42)哺乳動物に対し
て、N−オキシド化されていてもよい式
【化32】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグを有効量投与することを特徴とするp3
8MAPキナーゼ阻害方法、(43)哺乳動物に対し
て、N−オキシド化されていてもよい式
【化33】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R 4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグを有効量投与することを特徴とするTN
F−α産生阻害方法、(44)哺乳動物に対して、N−
オキシド化されていてもよい式
【化34】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグを有効量投与することを特徴とする喘
息、アレルギー疾患、炎症、アジソン病、自己免疫性溶
血性貧血、クローン病、乾せん、リウマチ、脳出血、脳
梗塞、頭部外傷、脊髄損傷、脳浮腫、多発性硬化症、ア
ルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化
症、糖尿病、関節炎、毒血症、クローン病、潰瘍性大腸
炎、慢性肺炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核、悪
液質、動脈硬化症、クロイツフェルト−ヤコブ病、ウイ
ルス感染、アトピー性皮膚炎、全身性エリスマトーデ
ス、エイズ脳症、髄膜炎、狭心症、心筋梗塞、うっ血性
心不全、肝炎、移植、透析低血圧または汎発性血管内凝
固症候群の予防・治療方法、(45)アデノシンA3
容体拮抗剤を製造するためのN−オキシド化されていて
もよい式
【化35】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグの使用、(46)p38MAPキナーゼ
阻害剤を製造するためのN−オキシド化されていてもよ
い式
【化36】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグの使用、(47)TNF−α産生阻害剤
を製造するためのN−オキシド化されていてもよい式
【化37】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグの使用、および(48)喘息、アレルギ
ー疾患、炎症、アジソン病、自己免疫性溶血性貧血、ク
ローン病、乾せん、リウマチ、脳出血、脳梗塞、頭部外
傷、脊髄損傷、脳浮腫、多発性硬化症、アルツハイマー
病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、糖尿病、関
節炎、毒血症、クローン病、潰瘍性大腸炎、慢性肺炎、
珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核、悪液質、動脈硬化
症、クロイツフェルト−ヤコブ病、ウイルス感染、アト
ピー性皮膚炎、全身性エリスマトーデス、エイズ脳症、
髄膜炎、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、肝炎、移
植、透析低血圧または汎発性血管内凝固症候群の予防・
治療剤を製造するためのN−オキシド化されていてもよ
い式
【化38】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基
を有していてもよいアミノ基又はアシル基を、R2は置
換基を有していてもよい芳香族基を、R3は水素原子、
置換基を有していてもよいピリジル基又は置換基を有し
ていてもよい芳香族炭化水素基を、Xは酸素原子又は酸
化されていてもよい硫黄原子を、Yは結合手、酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式
中、R4は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又はアシル基を示す)で表される基を、及びZは結
合手または置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水
素基を示す。〕で表される化合物又はその塩あるいはそ
のプロドラッグの使用に関する。
【0007】前記式中、R1は水素原子、置換基を有し
ていてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複
素環基、置換基を有していてもよいアミノ基又はアシル
基を示す。R1で示される「アシル基」としては、例え
ば式:−(C=O)−R5、−(C=O)−OR5、−(C=
O)−NR56、−(C=S)−NHR5 又は−SO2−R
7〔式中、R5は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基、R6
は水素原子又はC1-6アルキル基、R7は置換基を有して
いてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複
素環基を示す〕で表されるアシル基等が挙げられる。前
記式中、R5で示される「置換基を有していてもよい炭
化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、鎖状又
は環状炭化水素基(例、アルキル、アルケニル、アルキ
ニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル等)等が
挙げられる。このうち、炭素数1ないし16個の鎖状又
は環状炭化水素基等が好ましい。「アルキル」として
は、例えばC1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブ
チル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等が好ま
しく、特にC1-3アルキル(例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル)が好ましい。「アルケニル」
としては、例えばC2-6アルケニル(例えば、ビニル、
アリル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニ
ル、3−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル、1−
メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル
等)等が好ましい。「アルキニル」としては、例えばC
2-6アルキニル(例えば、エチニル、プロパルギル、1
−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ヘキシ
ニル等)等が好ましい。「シクロアルキル」としては、
例えばC3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
等)等が好ましい。「アリール」としては、例えばC
6-14アリール(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−
ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−
ビフェニリル、2−アンスリル等)等が好ましい。「ア
ラルキル」としては、例えばC7-16アラルキル(例え
ば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−ナ
フチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニ
ルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチ
ル、5−フェニルペンチル等)等が好ましい。
【0008】R5で示される「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「置換基」としては、例えばオキソ、
ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、
1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エ
チレンジオキシ等)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていても
よいC2-6アルケニル、カルボキシC2-6アルケニル
(例、2−カルボキシエテニル、2−カルボキシ−2−
メチルエテニル等)、ハロゲン化されていてもよいC
2-6アルキニル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シク
ロアルキル、C6-14アリール(例、フェニル、1−ナフ
チル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニ
リル、4−ビフェニリル、2−アンスリル等)、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-8アルコキシ、C1-6アルコキ
シ−カルボニル−C1-6アルコキシ(例、エトキシカル
ボニルメチルオキシ等)、ヒドロキシ、C6-14アリール
オキシ(例、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2
−ナフチルオキシ等)、C7-16アラルキルオキシ(例え
ば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等)、メルカプ
ト、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、
6-14アリールチオ(例、フェニルチオ、1−ナフチル
チオ、2−ナフチルチオ等)、C7-16アラルキルチオ
(例えば、ベンジルチオ、フェネチルチオ等)、アミ
ノ、モノ−C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、
エチルアミノ等)、モノ−C6-14アリールアミノ(例、
フェニルアミノ、1−ナフチルアミノ、2−ナフチルア
ミノ等)、ジ−C1-6アルキルアミノ(例、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ等)、ジ−
6-14アリールアミノ(例、ジフェニルアミノ等)、ホ
ルミル、カルボキシ、C1-6アルキル−カルボニル
(例、アセチル、プロピオニル等)、C3-6シクロアル
キル−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シ
クロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル
等)、C1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、tert-ブトキシカルボニル等)、C6-14アリール−
カルボニル(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナ
フトイル等)、C7-16アラルキル−カルボニル(例、フ
ェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル等)、C
6-14アリールオキシ−カルボニル(例、フェノキシカル
ボニル等)、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル
(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカ
ルボニル等)、5又は6員複素環カルボニル(例、ニコ
チノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイル、モ
ルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペ
ラジン−1−イルカルボニル、ピロリジン−1−イルカ
ルボニル等)、カルバモイル、チオカルバモイル、モノ
−C1-6アルキル−カルバモイル(例、メチルカルバモ
イル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1-6アルキル−
カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカ
ルバモイル、エチルメチルカルバモイル等)、C6-14
リール−カルバモイル(例、フェニルカルバモイル、1
−ナフチルカルバモイル、2−ナフチルカルバモイル
等)、5又は6員複素環カルバモイル(例、2−ピリジ
ルカルバモイル、3−ピリジルカルバモイル、4−ピリ
ジルカルバモイル、2−チエニルカルバモイル、3−チ
エニルカルバモイル等)、C1-6アルキルスルホニル
(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、C
6-14アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、1
−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル等)、
1-6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニ
ル、エチルスルフィニル等)、C6-14アリールスルフィ
ニル(例、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフ
ィニル、2−ナフチルスルフィニル等)、ホルミルアミ
ノ、C1-6アルキル−カルボニルアミノ(例、アセチル
アミノ等)、C6-14アリール−カルボニルアミノ(例、
ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノ等)、C1-6アル
コキシ−カルボニルアミノ(例、メトキシカルボニルア
ミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニ
ルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ等)、C1- 6アル
キルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニルアミノ、
エチルスルホニルアミノ等)、C6-14アリールスルホニ
ルアミノ(例、フェニルスルホニルアミノ、2−ナフチ
ルスルホニルアミノ、1−ナフチルスルホニルアミノ
等)、C1-6アルキル−カルボニルオキシ(例、アセト
キシ、プロピオニルオキシ等)、C6-14アリール−カル
ボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ、ナフチルカルボ
ニルオキシ等)、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ
(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニル
オキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボ
ニルオキシ等)、モノ−C1-6アルキル−カルバモイル
オキシ(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバ
モイルオキシ等)、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル
オキシ(例、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカ
ルバモイルオキシ等)、C6-14アリール−カルバモイル
オキシ(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカ
ルバモイルオキシ等)、ニコチノイルオキシ、置換基を
有していてもよい5ないし7員飽和環状アミノ、5ない
し10員芳香族複素環基(例、2−チエニル、3−チエ
ニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2
−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリ
ル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリ
ル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、1−インド
リル、2−インドリル、3−インドリル、2−ベンゾチ
アゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ
[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベン
ゾ[b]フラニル等)、スルホ、スルファモイル、スル
フィナモイル、スルフェナモイル等が挙げられる。
【0009】該「炭化水素基」は、例えば上記置換基
を、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ない
し3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、
各置換基は同一又は異なっていてもよい。前記「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキル」としては、例え
ば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原
子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していて
もよいC1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、
tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等が挙げられ
る。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオ
ロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エ
チル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエ
チル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3−
トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,
4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、
6,6,6−トリフルオロヘキシル等が挙げられる。前
記「ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル」と
しては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個
のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)
を有していてもよいC2-6アルケニル(例、ビニル、プ
ロペニル、イソプロペニル、2−ブテン−1−イル、4
−ペンテン−1−イル、5−へキセン−1−イル)等が
挙げられる。前記「ハロゲン化されていてもよいC2-6
アルキニル」としては、例えば1ないし5個、好ましく
は1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等)を有していてもよいC2-6アルキニル
(例、2−ブチン−1−イル、4−ペンチン−1−イ
ル、5−へキシン−1−イル等)等が挙げられる。前記
「ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル」
としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)を有していてもよいC3-6シクロアルキル(例、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル等)等が挙げられる。具体例としては、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、4,4−ジクロロシクロヘキシル、2,2,3,
3−テトラフルオロシクロペンチル、4−クロロシクロ
ヘキシル等が挙げられる。前記「ハロゲン化されていて
もよいC1-8アルコキシ」としては、例えば1ないし5
個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1-8
アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキ
シ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等)等が挙げられ
る。具体例としては、例えばメトキシ、ジフルオロメト
キシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−
トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブ
トキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキ
シ等が挙げられる。前記「ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキルチオ」としては、例えば1ないし5個、
好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいC1-6アル
キルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、
tert-ブチルチオ等)等が挙げられる。具体例として
は、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロ
メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピル
チオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチ
オ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等が挙げられる。
【0010】前記「置換基を有していてもよい5ないし
7員飽和環状アミノ」の「5ないし7員飽和環状アミ
ノ」としては、例えば、1個の窒素原子と炭素原子以外
に、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又
は2種のヘテロ原子を1ないし4個含んでいてもよい5
ないし7員飽和環状アミノが挙げられ、具体例として
は、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、ピペラジン−
1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、ヘキサヒドロ
アゼピン−1−イル等が挙げられる。該「置換基を有し
ていてもよい5ないし7員飽和環状アミノ」の「置換
基」としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、
6-14アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビ
フェニリル、2−アンスリル等)、C1-6アルキル−カ
ルボニル(例、アセチル、プロピオニル等)、5ないし
10員芳香族複素環基(例、2−チエニル、3−チエニ
ル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−
キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリ
ル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリ
ル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、1−インド
リル、2−インドリル、3−インドリル、2−ベンゾチ
アゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ
[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベン
ゾ[b]フラニル等)、オキソ等が1ないし3個挙げら
れる。
【0011】R5で示される「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「複素環基」としては、例えば、炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし1
4員(単環、2環又は3環式)複素環、好ましくは
(i)5ないし14員(好ましくは5ないし10員、特
に好ましくは5ないし6員)芳香族複素環、(ii)5な
いし10員(好ましくは、5ないし6員)非芳香族複素
環又は(iii)7ないし10員複素架橋環から任意の1
個の水素原子を除いてできる1価基等が挙げられる。上
記「5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳
香族複素環」としては、例えば、チオフェン、ベンゾ
[b]チオフェン、ベンゾ[b]フラン、ベンズイミダ
ゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベン
ズイソチアゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、
フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジ
ン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、
イソインドール、1H−インダゾール、プリン、4H−
キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナ
フチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、
カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、ア
クリジン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾール、
フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、フェノ
キサジン等の芳香族複素環、又はこれらの環(好ましく
は単環)が1ないし複数個(好ましくは1又は2個)の
芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環等
が挙げられる。上記「5ないし10員非芳香族複素環」
としては、例えば、ピロリジン、イミダゾリン、ピラゾ
リジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホ
リン、チオモルホリン、ジオキサゾール、オキサジアゾ
リン、チアジアゾリン、トリアゾリン、チアジアゾー
ル、ジチアゾール等が挙げられる。上記「7ないし10
員複素架橋環」としては、例えば、キヌクリジン、7−
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。
【0012】該「複素環基」として好ましくは、炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1又は2種のヘテロ原子を、好ましくは1ないし4個含
む5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の(単
環又は2環式)複素環基である。具体的には、例えば2
−チエニル、3−チエニル、2−フリル、3−フリル、
2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−キノ
リル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8
−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4
−イソキノリル、5−イソキノリル、ピラジニル、2−
ピリミジニル、4−ピリミジニル、3−ピロリル、2−
イミダゾリル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリ
ル、3−イソオキサゾリル、1−インドリル、2−イン
ドリル、3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−
ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2
−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル等
の芳香族複素環基、例えば1−ピロリジニル、2−ピロ
リジニル、3−ピロリジニル、2−イミダゾリニル、4
−イミダゾリニル、2−ピラゾリジニル、3−ピラゾリ
ジニル、4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2−ピペリ
ジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、1−ピペラジ
ニル、2−ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ
等の非芳香族複素環基等である。このうち、例えば炭素
原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれ
る1ないし3個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環
基等が更に好ましい。具体的には、2−チエニル、3−
チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジ
ル、2−フリル、3−フリル、ピラジニル、2−ピリミ
ジニル、3−ピロリル、3−ピリダジニル、3−イソチ
アゾリル、3−イソオキサゾリル、1−ピロリジニル、
2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、2−イミダゾリ
ニル、4−イミダゾリニル、2−ピラゾリジニル、3−
ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2
−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、1−
ピペラジニル、2−ピペラジニル、モルホリノ、チオモ
ルホリノ等が挙げられる。該「置換基を有していてもよ
い複素環基」の「置換基」としては、例えば前記R5
示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の
「置換基」と同様のもの等が挙げられる。該「複素環
基」は、例えば上記置換基を、置換可能な位置に1ない
し5個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、置
換基数が2個以上の場合、各置換基は同一又は異なって
いてもよい。
【0013】R6で示される「C1-6アルキル」として
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、
ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。R7で示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」及び「置換基
を有していてもよい複素環基」としては、例えば前記R
5で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」
及び「置換基を有していてもよい複素環基」がそれぞれ
挙げられる。R1で示される「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」及び「置換基を有していてもよい複素環
基」としては、例えば前記R5で示される「置換基を有
していてもよい炭化水素基」及び「置換基を有していて
もよい複素環基」がそれぞれ挙げられる。R1で示され
る「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例
えば(1)置換基を1又は2個有していてもよいアミノ
基及び(2)置換基を有していてもよい環状アミノ基等
が挙げられる。上記(1)の「置換基を1又は2個有し
ていてもよいアミノ基」の「置換基」としては、例え
ば、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有
していてもよい複素環基、アシル基、置換基を有してい
てもよいアルキリデン基等が挙げられる。これら「置換
基を有していてもよい炭化水素基」及び「置換基を有し
ていてもよい複素環基」としては、前記R5で示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」及び「置換基
を有していてもよい複素環基」と同様のものがそれぞれ
挙げられる。該「アシル基」としては、前記R1で示さ
れる「アシル基」と同様のものが挙げられる。該「置換
基を有していてもよいアルキリデン基」の「アルキリデ
ン基」としては、例えばC1-6アルキリデン基(例え
ば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン等)等が挙
げられる。該「置換基を有していてもよいアルキリデン
基」の「置換基」としては、前記R5で示される「置換
基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様
のものが1ないし5個、好ましくは1ないし3個挙げら
れる。上記「置換基を1又は2個有していてもよいアミ
ノ基」の「置換基」が2個の場合、各置換基は同一又は
異なっていてもよい。
【0014】上記(2)の「置換基を有していてもよい
環状アミノ基」の「環状アミノ基」としては、1個の窒
素原子と炭素原子以外に、窒素原子、硫黄原子及び酸素
原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4
個含んでいてもよい5ないし7員非芳香族環状アミノ基
が挙げられ、具体例としては、ピロリジン−1−イル、
ピペリジノ、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、チオ
モルホリノ、ヘキサヒドロアゼピン−1−イル、イミダ
ゾリジン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−イミダ
ゾール−1−イル、テトラヒドロ−1(2H)−ピリミ
ジニル、3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニ
ル、3,4−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニル等が
挙げられる。「置換基を有していてもよい環状アミノ」
の「置換基」としては、例えば、前記R5で示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」
として詳述した「置換基を有していてもよい5ないし7
員飽和環状アミノ基」の「置換基」と同様のもの等が1
ないし3個挙げられる。1個のオキソを有する5ないし
7員非芳香族環状アミノ基の具体例としては、2−オキ
ソイミダゾリジン−1−イル、2−オキソ−2,3−ジ
ヒドロ−1H−イミダゾール−1−イル、2−オキソテ
トラヒドロ−1(2H)−ピリミジニル、2−オキソ−
3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニル、2−オ
キソ−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニル、
2−オキソピロリジン−1−イル、2−オキソピペリジ
ノ、2−オキソピペラジン−1−イル、3−オキソピペ
ラジン−1−イル、2−オキソ−2,3,4,5,6,7−
ヘキサヒドロアゼピン−1−イル等が挙げられる。
【0015】R1としては、置換基を有していてもよい
アミノ基、置換基を有していてもよいアリール基及び置
換基を有していてもよいアルキル基等が好ましい。該
「置換基を有していてもよいアミノ基」として更に好ま
しくは、式:−(C=O)−R5、−(C=O)−OR5、−
(C=O)−NR56、−(C=S)−NHR5又は−SO2
−R7〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表され
るアシルを1又は2個有していてもよいアミノ基であ
る。特に好ましくは、式:−(C=O)−R5 又は −(C
=O)−NR56〔式中、各記号は前記と同意義を示
す〕で表されるアシルを1又は2個有していてもよいア
ミノ基である。該「置換基を有していてもよいアリール
基」として好ましくは、例えばC1-6アルキルチオ、C
6-14アリールチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C
6-14アリールスルフィニル、C1-6アルキルスルホニ
ル、C6-14アリールスルホニル及びカルボキシ等から選
ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14
リール基(好ましくはフェニル等)等である。該「置換
基を有していてもよいアルキル基」として好ましくは、
例えばハロゲン原子、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、
カルボキシ及びC1-6アルコキシ−カルボニル等から選
ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブ
チルなど)が好ましく、特にメチル、エチルなどのC
1-3アルキル基が好ましい。なかでも、R1としては、
(i)C1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチルなどのC1-4アルキル基)、(ii)C1-6アル
キルチオ(例、メチルチオ)、C1-6アルキルスルホニ
ル(例、メチルスルホニル)およびハロゲン原子(例、
塩素原子、フッ素原子)から選ばれる置換基で置換され
ていてもよいC6-14アリール基(例、フェニル基)また
は(iii)式−(C=O)−R5'〔式中、R5'はC1-6
ルキル基(例、メチルなどのC1-3アルキル基)、C
6-14アリール基(例、フェニル基)または炭素原子以
外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又
は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし14員
の複素環基(例、ピリジル基などの炭素原子以外に窒素
原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし2個
のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環基)を示す〕
で表されるアシルを1又は2個有していてもよいアミノ
基などが好ましい。R5'およびR5''としては、フェニ
ル基またはピリジル基が好適である。
【0016】前記式中、R2は置換基を有していてもよ
い芳香族基を示す。R2で示される「置換基を有してい
てもよい芳香族基」の「芳香族基」としては、例えば芳
香族炭化水素基、芳香族複素環基等が挙げられる。該
「芳香族炭化水素基」としては、例えば炭素数6ないし
14個の単環式又は縮合多環式(2又は3環式)芳香族
炭化水素基等が挙げられる。その具体例として、例えば
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニ
リル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、2−アン
スリル等のC6-14アリール等、好ましくはC6-10アリー
ル等(例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル
等、好ましくはフェニル等)が挙げられる。該「芳香族
複素環基」としては、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原
子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を
1ないし4個含む5ないし14員(好ましくは5ないし
10員)芳香族複素環から任意の1個の水素原子を除い
てできる1価基等が挙げられる。上記「5ないし14員
(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環」として
は、例えば、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、ベ
ンゾ[b]フラン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサ
ゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナ
フト[2,3−b]チオフェン、フラン、ピロール、イ
ミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミ
ジン、ピリダジン、インドール、イソインドール、1H
−インダゾール、プリン、4H−キノリジン、イソキノ
リン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサ
リン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カ
ルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジ
ン、チアゾール、イソチアゾール、フェノチアジン、イ
ソオキサゾール、フラザン、フェノキサジン等の芳香族
複素環、又はこれらの環(好ましくは単環)が1ないし
複数個(好ましくは1又は2個)の芳香環(例、ベンゼ
ン環等)と縮合して形成された環等が挙げられる。該
「芳香族複素環基」として好ましくは、炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2
種のヘテロ原子を、好ましくは1ないし4個含む5ない
し14員(好ましくは5ないし10員)の(単環又は2
環式)芳香族複素環基等、具体的には、例えば2−チエ
ニル、3−チエニル、2−フリル、3−フリル、2−ピ
リジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、
3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノ
リル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソ
キノリル、5−イソキノリル、ピラジニル、2−ピリミ
ジニル、4−ピリミジニル、3−ピロリル、2−イミダ
ゾリル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−
イソオキサゾリル、1−インドリル、2−インドリル、
3−インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ
[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベン
ゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル等の芳香
族複素環基が挙げられる。該「置換基を有していてもよ
い芳香族基」の「置換基」としては、例えば前記R5
示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の
「置換基」と同様のものが1ないし5個、好ましくは1
ないし3個挙げられる。置換基の個数が2個以上の場
合、各置換基は同一又は異なっていてもよい。
【0017】R2としては、(1)置換基を有していて
もよいC6-14アリール基または(2)置換基を有してい
てもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原
子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個
含む5ないし14員の芳香族複素環基が好ましく、なか
でも(1)ハロゲン原子(例、塩素原子、フッ素原子)
もしくはC1-6アルコキシ(例、メトキシ)で置換され
ていてもよいC6-14アリール基(例、フェニル基、ナフ
チル基)、(2)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及
び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1な
いし4個含む5ないし14員の芳香族複素環基(例、ピ
リジル基、チエニル基などの炭素原子以外に窒素原子、
硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし2個のヘテ
ロ原子を含む5ないし6員の芳香族複素環基)などが好
ましく、特にフェニル基、ピリジル基などが好適であ
る。
【0018】前記式中、R3は水素原子、置換基を有し
ていてもよいピリジル基又は置換基を有していてもよい
芳香族炭化水素基を示す。R3で示される「置換基を有
していてもよいピリジル基」の「置換基」としては、例
えば前記R5で示される「置換基を有していてもよい炭
化水素基」の「置換基」と同様のものが挙げられる。該
「ピリジル基」は、例えば上記置換基を、置換可能な位
置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有していて
もよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一又
は異なっていてもよい。また、該「ピリジル基」の環内
窒素原子は、N−オキシド化されていてもよい。R3
示される「置換基を有していてもよい芳香族炭化水素
基」の「芳香族炭化水素基」としては、前記したR2
示される「置換基を有していてもよい芳香族基」の「芳
香族炭化水素基」と同様のもの等が挙げられ、好ましく
は例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−
ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、
2−アンスリル等のC6-14アリール等、更に好ましくは
6-10アリール等(例えばフェニル、1−ナフチル、2
−ナフチル等、好ましくはフェニル等)等である。R3
で示される「置換基を有していてもよい芳香族炭化水素
基」の「置換基」としては、前記したR2で示される
「置換基を有していてもよい芳香族基」の置換基と同様
のもの等が挙げられる。R3としては、置換基を有して
いてもよいC6-14アリール基が好ましく、なかでも1ま
たは2個のC1-6アルキル(例、メチル、エチルなど)
またはC1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシな
ど)で置換されていてもよいC6-14アリール基などが好
ましく、特に1または2個のC1-6アルキルまたはC1-6
アルコキシで置換されていてもよいフェニル基(例、3
−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、2,4−ジ
メチルフェニルなど)などが好適である。
【0019】前記式中、Xは酸素原子又は酸化されてい
てもよい硫黄原子を示す。Xで示される「酸化されてい
てもよい硫黄原子」としては、S、SO、SO2が挙げ
られる。Xとして好ましくは、酸化されていてもよい硫
黄原子である。更に好ましくはSである。
【0020】前記式中、Yは結合手、酸素原子、酸化さ
れていてもよい硫黄原子又は式 NR4(式中、R4は水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又はアシ
ル基を示す)を示す。Yで示される「酸化されていても
よい硫黄原子」としては、S、SO、SO2が挙げられ
る。R4で示される「置換基を有していてもよい炭化水
素基」としては、例えば前記R5で示される「置換基を
有していてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げら
れ、なかでも、メチル、エチルなどのC1-6アルキル
基、特にメチルなどのC1-3アルキル基が好ましい。R4
で示される「アシル基」としては、例えば前記R1で示
される「アシル基」と同様のものが挙げられる。Yとし
ては、酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、式
NR4(式中、R4は前記と同意義を示す)で表される基
などが好ましく、なかでも酸素原子、酸化されていても
よい硫黄原子、式 NR4'(R4'は水素原子またはC1-6
アルキル基)で表される基などが好ましく、さらには酸
素原子、S、SO2、NH、N(CH3)などが好ましく
特にOまたはNHが好適である。
【0021】前記式中、Zは結合手または置換基を有し
ていてもよい2価の鎖状炭化水素基を示す。Zで表され
る「置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水素基」
の「2価の鎖状炭化水素基」としては、例えばC1-15
ルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメ
チレン、オクタメチレン等、好ましくはC1-6アルキレ
ン等)、C2-16アルケニレン基(例えばビニレン、プロ
ピレン、1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−ペンテ
ニレン、2−ペンテニレン、3−ペンテニレン等)、C
2-16アルキニレン基(エチニレン、プロピニレン、1−
ブチニレン、2−ブチニレン、1−ペンチニレン、2−
ペンチニレン、3−ペンチニレン等)等が挙げられ、好
ましくはC1-15アルキレン基、特に好ましくはC1-6
ルキレン基等である。Zで表される「置換基を有してい
てもよい2価の鎖状炭化水素基」の「置換基」として
は、例えば前記R5で示される「置換基を有していても
よい炭化水素基」の「置換基」と同様のもの等が挙げら
れる。Zとしては、C1-3アルキル(例、メチル)、オ
キソなどの置換基を有していてもよい低級アルキレン基
(例、メチレン、エチレン、プロピレンなどのC1-6
ルキレン基、特にC1-3アルキレン基)が好ましく、な
かでもオキソを有していてもよいC1-6アルキレン基
(例、メチレン、エチレン、プロピレンなどのC1-3
ルキレン基、特にメチレン)が好適である。より具体的
には、Zとしては−CH2−、−(CH22−、−(C
23−、−CO−、−CH2CO−、−(CH22
O−、−CH(CH3)−などが用いられ、特に−CH2
−、−CO−などが好適である。
【0022】化合物(I)中の窒素原子はN−オキシド
化されていてもよい。例えば式
【化39】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される環の
5位に置換している4−ピリジル基の構成原子としての
窒素原子はN−オキシド化されていてもよく、化合物
(I)としては、例えば式
【化40】 〔式中、nは0又は1を示し、他の記号は前記と同意義
を示す。〕で表される化合物又はその塩等が好ましい。
【0023】化合物(I)としては、例えば、次の
(A)〜(F)に示す化合物などが好ましく用いられ
る。 (A)R1が置換基を有していてもよいアミノ基、R2
置換基を有していてもよいC6-14アリール基、R3が置
換基を有していてもよいC6-14アリール基、Xが硫黄原
子、Yが酸素原子又は式 NR4(式中、R4は前記と同
意義を示す)で表される基又は(及び)Zが置換基を有
していてもよい低級アルキレン基である化合物(I)。 (B)R1が(i)C1-6アルキル基(例、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチルなどのC1-4アルキル基)、(i
i)C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ)、C1-6アル
キルスルホニル(例、メチルスルホニル)およびハロゲ
ン原子(例、塩素原子、フッ素原子)から選ばれる置換
基で置換されていてもよいC6-14アリール基(例、フェ
ニル基)または(iii)式−(C=O)−R5'〔式中、R
5'はC1-6アルキル基(例、メチルなどのC1-3アルキ
ル基)、C6-14アリール基(例、フェニル基)または
炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から
選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5
ないし14員の複素環基(例、ピリジル基などの炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1ないし2個のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環
基)を示す〕で表されるアシルを1又は2個有していて
もよいアミノ基;R2がハロゲン原子(例、塩素原子、
フッ素原子)もしくはC1-6アルコキシ(例、メトキ
シ)で置換されていてもよいC6-14アリール基(例、フ
ェニル基、ナフチル基)、または炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1又は2種のヘ
テロ原子を1ないし4個含む5ないし14員の芳香族複
素環基(例、ピリジル基、チエニル基などの炭素原子以
外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1な
いし2個のヘテロ原子を含む5ないし6員の芳香族複素
環基);R3が1または2個のC1-6アルキル(例、メチ
ル)またはC1-6アルコキシ(例、メトキシ)で置換さ
れていてもよいC6-14アリール基(特に、フェニル
基);Xが硫黄原子;Yが酸素原子、酸化されていても
よい硫黄原子または式 NR4'(R4'は水素原子または
1-6アルキル基)で表される基(特に、酸素原子、
S、SO2、NH、N(CH3)など);Zがオキソまた
はC1-6アルキル(例、メチルなどのC1-3アルキル)を
有していてもよいC1-6アルキレン基(特に、C1-3アル
キレン基)または結合手である化合物(I)。
【0024】(C)R1が式−(C=O)−R5''〔式中、
5''はC6-14アリール基(例、フェニル基)または
炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から
選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし4個含む5
ないし14員の複素環基(例、ピリジル基などの炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる
1ないし2個のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環
基)を示す〕で表されるアシルを1又は2個有していて
もよいアミノ基;R2がC6-14アリール基(例、フェニ
ル基)または炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸
素原子から選ばれる1又は2種のヘテロ原子を1ないし
4個含む5ないし14員の芳香族複素環基(例、ピリジ
ル基などの炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素
原子から選ばれる1ないし2個のヘテロ原子を含む5な
いし6員の芳香族複素環基);R3が1または2個のC
1-6アルキル(例、メチル)またはC1-6アルコキシ
(例、メトキシ)で置換されていてもよいC6-14アリー
ル基(特に、フェニル基);Xが硫黄原子;YがO、N
HまたはS;Zが結合手またはオキソを有していてもよ
いC1-6アルキレン基(特に、オキソを有していてもよ
いメチレン、エチレンなどのC1-3アルキレン基)であ
る化合物(I)。
【0025】(D)実施例1〜79で製造される化合物
(I)。 (E)[4-(3,5-ジメチルフェニル)-5-(2-フェニルメチ
ルオキシ-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン
(実施例化合物1)、N-[4-[2-ベンゾイルアミノ-4-
(4-メトキシフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物2)、N-[4-(4
-メトキシフェニル)-5-[2-[(3-ピリジルカルボニル
アミノ)]-4-ピリジル]-1,3-チアゾール-2-イル]ニコ
チンアミド(実施例化合物3)、N-[4-[2-アミノ-4-
(4-メトキシフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物4)、N-[4-
[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物
5)、N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンジルアミン
(実施例化合物6)、N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド塩酸塩(実施例化合物7)、N-[4-
[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]ベンジルアミン二塩酸塩(実
施例化合物8)。 (F)N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-
(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ア
セトアミド(実施例化合物9)、N-[5-(2-ベンジルア
ミノ-4-ピリジル)-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-
チアゾール-2-イル]アセトアミド(実施例化合物1
0)、N-[4-[4-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実
施例化合物13)、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]フェニルアセトアミド(実施例化合物1
4)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド(実施例化合物15−2)、N-[4-[4-(3-メチルフ
ェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリ
ジル]フェニルアセトアミド(実施例化合物15−
3)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド(実施例化合物15−4)、N-[4-[4-(3-メチルフ
ェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド(実施例
化合物15−6)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベン
ズアミド(実施例化合物16−1)、N-[4-[2-エチル
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合
物16−2)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-(4-メ
トキシフェニル)プロピオンアミド(実施例化合物16
−3)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-4-フェニルブチ
ルアミド(実施例化合物16−5)、N-[4-[4-(3-メ
チルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物16−7)、
N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオン
アミド(実施例化合物16−8)、N-[4-[2-ブチル-4
-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]ベンズアミド(実施例化合物16−9)、N-
[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミ
ド(実施例化合物16−10)、N-[4-[2-(4-フルオ
ロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化合物1
6−11)、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3
-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合物16
−12)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メ
チルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリ
ジル]ベンズアミド(実施例化合物16−15)、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェ
ニルプロピオンアミド(実施例化合物16−16)、N-
ベンジル-N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例
化合物19−2)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-
(2-フェニルエチル)アミン(実施例化合物19−
3)、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプ
ロピル)アミン(実施例化合物19−4)、N-ベンジル
-N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化合物
19−5)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロ
ピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フ
ェニルエチル)アミン(実施例化合物19−6)、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピ
ル)アミン(実施例化合物19−7)、N-ベンジル-N-
[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化合物19−
8)、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエ
チル)アミン(実施例化合物19−9)、N-[4-[2-ブ
チル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン
(実施例化合物19−10)、N-ベンジル-N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化
合物19−17)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2
-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン(実施例
化合物19−18)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)
-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン
(実施例化合物19−19)、N-[4-[4-(3-メチルフ
ェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(実施例化
合物20)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-
メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]
-2-ピリジル]フェニルアセトアミド(実施例化合物2
1−1)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メ
チルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド(実施例化合
物21−2)、N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メチルフェ
ニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]アミン(実施例化合物21
−5)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチ
ルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン(実施例
化合物21−6)、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2
-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン
(実施例化合物25−1)、N-(4-フルオロベンジル)
-N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホ
ニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]アミン(実施例化合物25−2)、(S)-N-[4-
(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミ
ノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチン
アミド、(R)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1
-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾー
ル-2-イル]ニコチンアミド、(S)-N-[4-(3-メチル
フェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリ
ジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メチルニコチンア
ミド、(R)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-
フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール
-2-イル]-2-メチルニコチンアミド、(S)-N-[4-(3-
メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-
4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-クロロニコ
チンアミド、(R)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2
-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チア
ゾール-2-イル]-2-クロロニコチンアミド、(S)-N-
[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチル
アミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メ
トキシニコチンアミド、(R)-N-[4-(3-メチルフェニ
ル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)
-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メトキシニコチンアミ
ド、N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチンアミ
ド、N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メトキシ
ニコチンアミド、N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリジ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]-2-クロロニコチンアミド、N-[5-(2-ベンジルア
ミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チア
ゾール-2-イル]-2-メチルニコチンアミド、N-[5-(2-
ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチンアミド、N-[5-
(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メチルニコチンア
ミド、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-ク
ロロニコチンアミド、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-
ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-2-メトキシニコチンアミド、(S)-N-(1-フェ
ニルエチル)-4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-
(1-フェニルエチル)-4-[2-エチル-4-(3-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、
(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-メチルフェ
ニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ルアミン、(R)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-
メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジルアミン、(S)-N-(1-フェニルエチ
ル)-4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-フェ
ニルエチル)-4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(S)-N-
(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-
(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2
-ピリジルアミン、(R)-N-(1-フェニルエチル)-4-
[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、
(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-メチルフェ
ニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-フェニ
ルエチル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチル
スルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミン、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[2-
(4-フルオロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-
フェニルエチル)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミン。
【0026】化合物(I)の塩としては、例えば金属
塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、
有機酸との塩、塩基性又は酸性アミノ酸との塩等が挙げ
られる。金属塩の好適な例としては、例えばナトリウム
塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マ
グネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;ア
ルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な
例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、
N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げ
られる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩
酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げら
れる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、
酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸
との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジ
ン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との
塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタ
ミン酸等との塩が挙げられる。このうち、薬学的に許容
し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を
有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カ
リウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム
塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)等の無機塩、アン
モニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する
場合には、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン
酸等無機酸との塩、又は酢酸、フタル酸、フマル酸、シ
ュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メ
タンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸と
の塩が挙げられる。
【0027】化合物(I)の製造法について以下に述べ
る。化合物(Ia)、(Ib)、(Ic)又は(Id)は化合物
(I)に含まれる化合物である。化合物(I)は、下記
の反応式1、2、4及び5で示される方法又はそれに準
じた方法等により得られる。以下の反応式1、2、4及
び5中の化合物の各記号は、前記と同意義を示す。反応
式中の化合物は塩を形成している場合も含み、該塩とし
ては、例えば化合物(I)の塩と同様のもの等が挙げら
れる。
【0028】反応式1
【化41】
【0029】化合物(II)、(III)、(V)、(VIII)、
(XI)、(XII)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、
(XXI)、(XXII)、(XXVI)及び(XXVII)は、市販されている
場合には市販品をそのまま用いることもでき、自体公知
の方法又はこれらに準じた方法に従って製造することも
できる。化合物(IV)は化合物(II)と化合物(III)
とを塩基の存在下、縮合することにより得られる。化合
物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約
0.5ないし約3モル、好ましくは約0.8ないし約2
モルである。塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対
し、約1ないし約30モル、好ましくは約1ないし約1
0モルである。該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等
の塩基性塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、
トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルア
ミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルア
ミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチル
ピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホ
リン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カ
リウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメ
チルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド
等の金属アルコキシド類等が挙げられる。本反応は、無
溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利
である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えばハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素
類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド類、アルコ
ール類、水又はこれら二種以上の混合物等が用いられ
る。反応温度は、通常約−5ないし約200℃、好まし
くは約5ないし約150℃である。反応時間は通常約5
分ないし約72時間、好ましくは約0.5ないし約20
時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0030】化合物(VI)は、化合物(IV)を塩基で処
理した後、化合物(V)を縮合することによって得られ
る。化合物(V)中、Lは、脱離基を示す。Lで示され
る「脱離基」としては、例えばC1-6アルコキシ
(例、メトキシ、エトキシ等)、ジ−C1-6アルキル
アミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、
N−C6-10アリール−N−C1-6アルキルアミノ(例、
N−フェニル−N−メチルアミノ等)、C6-10アリー
ル及び(又は)C1-6アルキルで置換されていてもよい
3ないし7員環状アミノ(例、ピロリジノ、モルホリ
ノ、メチルアジリジン−1−イル等)N−C 1-6アル
キル−N−C1-6アルコキシアミノ(N−メトキシ−N
−メチルアミノ等)等が挙げられる。更に、Lで示され
る「脱離基」としては、例えばヒドロキシ、ハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-5アルキルスルホニルオキシ
(例えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニル
オキシ、トリクロロメタンスルホニルオキシ等)、置換
基を有していてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ
等が挙げられる。「置換基を有していてもよいC6-10
リールスルホニルオキシ」としては、例えばC1-6アル
キル、C1-6アルコキシ及びニトロから選ばれる置換基
を1ないし3個有していてもよいC6-10アリールスルホ
ニルオキシ(例、フェニルスルホニルオキシ、ナフチル
スルホニルオキシ等)等が挙げられ、具体例としては、
ベンゼンスルホニルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホ
ニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等が挙げら
れる。塩基の使用量は、化合物(IV)1モルに対し、約
0.8ないし約3モル、好ましくは約1ないし約1.2
モルである。該「塩基」としては、例えばナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサ
メチルジシラジド等の金属アミド類が用いられる。本反
応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化
水素類、エーテル類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。反応温度は、通常約−78ないし約60℃、
好ましくは約−78ないし約20℃である。反応時間
は、通常約5分ないし約24時間、好ましくは約0.5
ないし約3時間である。生成物は反応液のまま、あるい
は粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法
に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、
蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精
製することができる。
【0031】化合物(VII)は、化合物(VI)をハロゲ
ン類又は金属ハロゲン化物で処理することにより得られ
る。本反応は、所望により塩基又は塩基性塩の存在下で
行う。ハロゲン類あるいは金属ハロゲン化物の使用量
は、化合物(VI)1モルに対し、約1ないし約5モル、
好ましくは約1ないし約2モルである。該「ハロゲン
類」としては、臭素、塩素、ヨウ素等が挙げられる。該
「金属ハロゲン化物」としては、臭化銅(II)、塩化銅(I
I)等のハロゲン化銅等が挙げられる。塩基の使用量は、
化合物(VI)1モルに対し、約1ないし約30モル、好
ましくは約1ないし約10モルである。該「塩基」とし
ては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム等の無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩
類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シ
クロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリ
ジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の
第3級アミン類等が挙げられる。本反応は、無溶媒中又
は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。
該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例
えば、エーテル類、エステル類、芳香族炭化水素類、脂
肪族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニ
トリル類、スルホキシド類、有機酸類、芳香族アミン類
又はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度
は、約−20ないし約150℃、好ましくは約0ないし
約100℃である。反応時間は、通常約5分ないし約2
4時間、好ましくは約10分ないし約5時間である。生
成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に
用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単
離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
等の分離手段により容易に精製することができる。
【0032】化合物(Ia)は、化合物(VII)と化合物
(VIII)とを縮合することにより得られる。本反応は、
所望により塩基の存在下にて行う。化合物(VII)中、H
alは、ハロゲン類を示す。化合物(VIII)は、市販され
ている場合には、市販品をそのまま用いてもよく、ま
た、自体公知の方法又はこれに準じた方法、更には以下
の反応式3で示される方法等により得られる。化合物
(VIII)の使用量は、化合物(VII)1モルに対し、約
0.5ないし約3モル、好ましくは約0.8ないし約2
モルである。塩基の使用量は、化合物(VII)1モルに
対し、約1ないし約30モル、好ましくは約1ないし約
10モルである。該「塩基」としては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカ
リ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウ
ム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ル
チジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメ
チルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジ
メチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピ
ロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類等
が挙げられる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な
溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が
進行する限り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化
炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エ
ーテル類、アミド類、アルコール類、ニトリル類又はこ
れら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、約
−5ないし約200℃、好ましくは約5ないし約150
℃である。反応時間は、通常約5分ないし約72時間、
好ましくは約0.5ないし約30時間である。生成物は
反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いる
こともできるが、常法に従って反応混合物から単離する
こともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分
離手段により容易に精製することができる。
【0033】化合物(IX)は、化合物(Ia)を酸で処理
することにより得られる。酸の使用量は、化合物(Ia)
1モルに対し、約1ないし約100モル、好ましくは約
1ないし約30モルである。該「酸」としては、例えば
塩酸、臭化水素酸、硫酸等の鉱酸類、酢酸、プロピオン
酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類が用いられる。本反
応は、反応に不活性な溶媒存在下にて行う。該溶媒は、
反応が進行する限り特に限定されないが、例えば水、水
とアミド類との混合物、水とアルコール類との混合物等
が用いられる。反応温度は、通常約20ないし約200
℃、好ましくは約60ないし約150℃である。反応時
間は、通常約30分ないし約72時間、好ましくは約1
ないし約30時間である。生成物は反応液のまま、ある
いは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易
に精製することができる。化合物(X)は、化合物(I
X)をハロゲン化剤で処理することにより得られる。ハ
ロゲン化剤の使用量は、化合物(IX)1モルに対し、約
1ないし約10モル、好ましくは約1ないし約5モルで
ある。該「ハロゲン化剤」としては、塩化チオニル、五
塩化リンやオキシ塩化リン等が挙げられる。本反応は、
無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有
利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪
族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニト
リル類、スルホキシド類、有機酸類、芳香族アミン類又
はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度
は、約−20ないし150℃、好ましくは約0ないし1
00℃である。反応時間は、通常5分ないし24時間、
好ましくは10分ないし5時間である。生成物は反応液
のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段
により容易に精製することができる。
【0034】化合物(Ib)は、化合物(X)と化合物(X
I)を縮合することによって得られる。本反応は所望に
より塩基の存在下で行う。塩基の使用量は、化合物
(X)1モルに対し、約0.8ないし約30モル、好ま
しくは約1ないし約10モルである。該「塩基」として
は、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウ
ム、等の塩基性塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミ
ン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメ
チルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−
メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチル
モルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水
素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウム
アミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキ
サメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキ
シド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。本反応
は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うの
が有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定
されないが、例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水
素類、エーテル類又はこれら二種以上の混合物等が用い
られる。反応温度は、通常約−78ないし約200℃、
好ましくは約室温ないし約170℃である。反応時間
は、通常約5分ないし約72時間、好ましくは約0.5
ないし約24時間である。生成物は反応液のまま、ある
いは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易
に精製することができる。
【0035】反応式2
【化42】
【0036】化合物(XIII)は化合物(XII)からシンセシ
ス(Synthesis),877−882頁,1996年ある
いはジャーナル オブ オーガニック ケミストリー
(Journal of Organic Chemistry),61巻,4810
−4811頁,1996年に記載の方法等により得られ
る。化合物(XIV)は、化合物(XIII)を塩基で処理し
た後、化合物(V)を縮合することによって得られる。
塩基の使用量は、化合物(XIII)1モルに対し、約0.
8ないし約5モル、好ましくは約2ないし約2.5モル
である。該「塩基」としては、例えばn−ブチルリチウ
ム等のアルキルリチウム類やナトリウムアミド、リチウ
ムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラ
ジド等の金属アミド類が用いられる。本反応は、無溶媒
中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利であ
る。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されない
が、例えば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エ
ーテル類又はこれら二種以上の混合物等が用いられる。
反応温度は、通常約−78ないし約60℃、好ましくは
約−78ないし約20℃である。反応時間は、通常約5
分ないし約24時間、好ましくは約0.5ないし約3時
間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィー等の分離手段により容易に精製することが
できる。
【0037】化合物(XV)は、化合物(XIV)をハロゲ
ン類又は金属ハロゲン化物で処理することにより得られ
る。本反応は、所望により塩基又は塩基性塩の存在下で
行う。ハロゲン類又は金属ハロゲン化物の使用量は、化
合物(XIV)1モルに対し、約1ないし約5モル、好ま
しくは約1ないし約2モルである。該「ハロゲン類」と
しては、臭素、塩素、ヨウ素等が挙げられる。該「金属
ハロゲン化物」としては、臭化銅(II)、塩化銅(II)
等のハロゲン化銅が挙げられる。塩基の使用量は、化合
物(XIV)1モルに対し、約1ないし約10モル、好ま
しくは約1ないし約3モルである。該「塩基」として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等のアルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナト
リウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族
アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ト
リブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−
ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、
N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メ
チルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。本
反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行
うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に
限定されないが、例えば、エーテル類、エステル類、芳
香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、ハロゲ
ン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、有機酸
類、芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。反応温度は、約−20ないし約150℃、好
ましくは約0ないし約100℃である。反応時間は、通
常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし
約5時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製
物として次の反応に用いることもできるが、常法に従っ
て反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、
クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製する
ことができる。化合物(XVI)は、化合物(XV)と化合
物(VIII)とを縮合することにより得られる。本反応
は、所望により塩基の存在下にて行う。化合物(XV)
中、Halは、ハロゲン類を示す。化合物(VIII)は、市
販されている場合には、市販品をそのまま用いてもよ
く、また、自体公知の方法又はこれに準じた方法、更に
は以下の反応式3で示される方法等により得られる。
【0038】化合物(VIII)の使用量は、化合物(XV)
1モルに対し、約0.5ないし約3モル、好ましくは約
0.8ないし約2モルである。塩基の使用量は、化合物
(XV)1モルに対し、約1ないし約30モル、好ましく
は約1ないし約10モルである。該「塩基」としては、
例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、
炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、
ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロ
ヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の
第3級アミン類等が挙げられる。本反応は、無溶媒中又
は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。
該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例
えば、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香
族炭化水素類、エーテル類、アミド類、アルコール類、
ニトリル類又はこれら二種以上の混合物等が用いられ
る。反応温度は、約−5ないし約200℃、好ましくは
約5ないし約150℃である。反応時間は、通常約5分
ないし約72時間、好ましくは約0.5ないし約30時
間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物とし
て次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応
混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマ
トグラフィー等の分離手段により容易に精製することが
できる。
【0039】化合物(XVII)は、化合物(XVI)を酸又
は塩基を用いて脱保護することにより得られる。酸及び
塩基の使用量は、化合物(XVI)1モルに対し、それぞ
れ約0.1ないし約50モル、好ましくは約1ないし約
20モルである。該「酸」としては、例えば塩酸、臭化
水素酸、硫酸等の鉱酸類、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素
等のルイス酸類、ルイス酸とチオール類又はスルフィド
類との併用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン
酸等の有機酸類等が用いられる。該「塩基」としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウム等の金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の塩基性塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウム
エトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコ
キシド類、トリエチルアミン、イミダゾール、ホルムア
ミジン等の有機塩基類等が用いられる。本反応は、無溶
媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利で
ある。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されない
が、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、スル
ホキシド類、水又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応時間は、通常約10分ないし約50時間、好
ましくは約30分ないし約12時間である。反応温度
は、通常約0ないし約200℃、好ましくは約20ない
し約120℃である。
【0040】化合物(Ic)は、化合物(XVII)と化合物
(XVIII)とを所望により塩基の存在下縮合することに
よって得られる。化合物(XVIII)の使用量は、化合物(X
VII)1モルに対し、約0.8ないし約5モル、好まし
くは約1ないし約3モルである。塩基の使用量は、化合
物(XVII)1モルに対し、約0.1ないし約3モル、好
ましくは約0.3ないし約1.2モルである。該「塩
基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ピリジ
ン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシ
ルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,
N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メ
チルピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミ
ン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ
金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプ
ロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金
属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキ
シド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコキシド
類等が挙げられる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活
性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反
応が進行する限り特に限定されないが、例えば、脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類又はこれら
二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、通常約
−78ないし約100℃、好ましくは約−78ないし約
70℃である。反応時間は、通常約5分ないし約24時
間、好ましくは約0.5ないし約20時間である。生成
物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用
いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離
することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等
の分離手段により容易に精製することができる。この
後、所望により、アルキル化、アシル化等を行うことに
よりR4が、水素原子以外の化合物を合成することもで
きる。
【0041】反応式3
【化43】
【0042】化合物(XX)は、化合物(XIX)と式 R6
Hで表されるアミン類とを縮合することにより得られ
る。R6は、前記R1で示される「置換基を有していても
よいアミノ」を示す。化合物(XIX)中、R5は、アルコ
キシを示す。該「アルコキシ」としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ
等のC1-6アルコキシ等が挙げられる。該「アミン類」
の使用量は、化合物(XIX)1モルに対し、約1ないし
約30モル、好ましくは約1ないし約10モルである。
本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて
行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特
に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素類、脂
肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミ
ド類、アルコール類、ニトリル類、ケトン類又はこれら
二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、約−5
ないし約200℃、好ましくは約5ないし約120℃で
ある。反応時間は、通常約5分ないし約72時間、好ま
しくは約0.5ないし約30時間である。生成物は反応
液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用いること
もできるが、常法に従って反応混合物から単離すること
もでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手
段により容易に精製することができる。
【0043】化合物(VIII)は、化合物(XX)を酸又は
塩基を用いて加水分解することにより得られる。酸及び
塩基の使用量は、化合物(XX)1モルに対し、それぞれ
約0.1ないし約50モル、好ましくは約1ないし約2
0モルである。該「酸」としては、例えば塩酸、臭化水
素酸、硫酸等の鉱酸類、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素等
のルイス酸類、ルイス酸とチオール類又はスルフィド類
との併用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸
等の有機酸類等が用いられる。該「塩基」としては、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウ
ム等の金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩類、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシ
ド等の金属アルコキシド類、トリエチルアミン、イミダ
ゾール、ホルムアミジン等の有機塩基類等が用いられ
る。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下
にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限
り特に限定されないが、例えば、アルコール類、エーテ
ル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン
化炭化水素類、スルホキシド類、水又はこれら二種以上
の混合物等が用いられる。反応時間は、通常約10分な
いし約50時間、好ましくは約30分ないし約12時間
である。反応温度は、通常約0ないし約200℃、好ま
しくは約20ないし約120℃である。
【0044】化合物(VIII)は、化合物(XXI)を塩基
の存在下、硫化水素で処理することによっても得られ
る。硫化水素の使用量は、化合物(XXI)1モルに対
し、約1モルないし約30モルである。塩基の使用量
は、化合物(XXI)1モルに対し、を約1ないし約30
モル、好ましくは約1ないし約10モルである。該「塩
基」としては、例えばピリジン、ルチジン等の芳香族ア
ミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリン等の第3級アミン類、アンモニア等が挙げ
られる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存
在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行す
る限り特に限定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル
類、芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。本反応は、常圧又は加圧下で行われる。反応
温度は、通常約−20ないし約80℃、好ましくは約−
10ないし約30℃である。反応時間は、通常約5分な
いし約72時間、好ましくは約0.5ないし約30時間
である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として
次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混
合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマト
グラフィー等の分離手段により容易に精製することがで
きる。
【0045】化合物(VIII)は、化合物(XXII)を五硫
化リン又はローソン(Lawesson)試薬で処理することに
よっても得られる。五硫化リン又はローソン試薬の使用
量は、化合物(XXII)1モルに対して、約0.5ないし
約10モル、好ましくは約0.5ないし約3モルであ
る。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下
にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限
り特に限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭
化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類又
はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反応時間
は、通常10分ないし約50時間、好ましくは約30分
ないし約12時間である。反応温度は、通常約0ないし
約150℃、好ましくは約20ないし約120℃であ
る。生成物(VIII)は反応液のまま、あるいは粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0046】化合物(I)(化合物(Ia),(Ib),(I
c)を含む)がアシルアミノ体である場合は、対応する
アミン体を自体公知のアシル化反応に付して目的物を得
ることもできる。例えば、化合物(I)中、R1が置換基
を有していてもよいアシルアミノである化合物は、対応
する2−チアゾールアミンとアシル化剤とを、所望によ
り塩基又は酸の存在下、反応させることにより得られ
る。アシル化剤の使用量は、対応する2−チアゾールア
ミン1モルに対し、約1ないし約5モル、好ましくは約
1ないし約2モルである。該「アシル化剤」としては、
例えば、目的物のアシル基に対応するカルボン酸又はそ
の反応性誘導体(例えば、酸ハライド、酸無水物、エス
テル等)等が挙げられる。塩基又は酸の使用量は、対応
する2−チアゾールアミン1モルに対し、約0.8ない
し約5モル、好ましくは約1ないし約2モルである。該
「塩基」としては、例えばトリエチルアミン、ピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。該
「酸」としては、例えばメタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸、カンファースルホン酸等が挙げられる。
本反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて
行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特
に限定されないが、例えば、エーテル類、芳香族炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水
素類、ニトリル類、スルホキシド類、芳香族アミン類又
はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は
約−20ないし約150℃、好ましくは約0ないし約1
00℃である。反応時間は通常約5分ないし約24時
間、好ましくは約10分ないし約5時間である。生成物
は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に用い
ることもできるが、常法に従って反応混合物から単離す
ることもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の
分離手段により容易に精製することができる。
【0047】化合物(Id)は、反応式4で示される方法
又はそれに準じた方法によっても得られる。 反応式4
【化44】
【0048】化合物(Id)は化合物(I)を有機過酸で
処理することにより得られる。有機過酸の使用量は、化
合物(I)1モルに対し、約0.8ないし約10モル、
好ましくは約1ないし約3モルである。該「有機過酸」
としては、例えば過酢酸、過トリフルオロ酢酸、メタク
ロロ過安息香酸等が挙げられる。本反応は、無溶媒ある
いは反応に不活性な溶媒存在下に行うのが有利である。
該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例
えば、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香
族炭化水素類、有機酸類、エーテル類、アミド類、スル
ホキシド類、アルコール類、ニトリル類、ケトン類又は
これら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、
約−20℃ないし約130℃、好ましくは約0℃ないし
約100℃である。反応時間は、通常約5分ないし約7
2時間、好ましくは約0.5ないし約12時間である。
また、化合物(Id)は、化合物(I)を過酸化水素又は
アルキルヒドロペルオキシドで、所望により塩基、酸又
は金属酸化物の存在下、処理することによっても得られ
る。過酸化水素又はアルキルヒドロペルオキシドの使用
量は、化合物(I)1モルに対し、約0.8ないし約1
0モル、好ましくは約1ないし約3モルである。該「ア
ルキルヒドロペルオキシド」としては、例えば tert-ブ
チルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等
が挙げられる。塩基、酸又は金属酸化物の使用量は、化
合物(I)1モルに対し約0.1ないし約30モル、好
ましくは約0.8ないし約5モルである。該「塩基」と
しては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナト
リウム等の塩基性塩類等が挙げられる。該「酸」として
は、例えば塩酸、硫酸、過塩素酸等の鉱酸類、三フッ化
ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化チタン等のルイス酸
類、ギ酸、酢酸等の有機酸類等が挙げられる。該「金属
酸化物」としては、例えば酸化バナジウム(V25)、
四酸化オスミウム(OsO4)、酸化タングステン(W
3)、酸化モリブデン(MoO3)、二酸化セレン(S
eO2)、酸化クロム(CrO3)等が挙げられる。本反
応は、無溶媒あるいは反応に不活性な溶媒存在下に行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、有機酸類、エーテル
類、アミド類、スルホキシド類、アルコール類、ニトリ
ル類、ケトン類又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応温度は、約−20℃ないし約130℃、好ま
しくは約0℃ないし約100℃である。反応時間は、通
常約5分ないし約72時間、好ましくは約0.5ないし
約12時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗
製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従
って単離する事もでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフ
ィー等の分離手段により容易に精製することができる。
【0049】また、化合物(Ic)は、以下の反応式5に
示す方法によっても得られる。 反応式5
【化45】
【0050】化合物(XXIII)は、化合物(XIV)を酸又
は塩基を用いて脱保護することにより得られる。酸及び
塩基の使用量は、化合物(XIV)1モルに対し、それぞ
れ約0.1ないし約50モル、好ましくは約1ないし約
20モルである。該「酸」としては、例えば塩酸、臭化
水素酸、硫酸等の鉱酸類、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素
等のルイス酸類、ルイス酸とチオール類又はスルフィド
類との併用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン
酸等の有機酸類等が用いられる。該「塩基」としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウム等の金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の塩基性塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウム
エトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコ
キシド類、トリエチルアミン、イミダゾール、ホルムア
ミジン等の有機塩基類等が用いられる。本反応は、無溶
媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利で
ある。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されない
が、例えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、スル
ホキシド類、水又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応時間は、通常約10分ないし約50時間、好
ましくは約30分ないし約12時間である。反応温度
は、通常約0ないし約200℃、好ましくは約20ない
し約120℃である。生成物は反応液のまま、あるいは
粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法に
従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製
することができる。
【0051】化合物(XXIV)は、化合物(XXIII)と化
合物(XVIII)とを所望により塩基の存在下縮合するこ
とによって得られる。化合物(XVIII)の使用量は、化合
物(XXIII)1モルに対し、約0.8ないし約5モル、
好ましくは約1ないし約3モルである。塩基の使用量
は、化合物(XXIII)1モルに対し、約0.1ないし約
3モル、好ましくは約0.3ないし約1.2モルであ
る。該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム等の塩基性塩
類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基
類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シ
クロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミノピリ
ジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の
第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等
のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウ
ムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラ
ジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属ア
ルコキシド類等が挙げられる。本反応は、無溶媒中又は
反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該
溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル
類、水又はこれら二種以上の混合物等が用いられる。反
応温度は、通常約−78ないし約100℃、好ましくは
約−78ないし約70℃である。反応時間は、通常約5
分ないし約24時間、好ましくは約0.5ないし約20
時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0052】化合物(XXV)は化合物(XXIV)をハロゲ
ン類又は金属ハロゲン化物で処理することにより得られ
る。本反応は、所望により塩基又は塩基性塩の存在下で
行う。ハロゲン類又は金属ハロゲン化物の使用量は、化
合物(XXIV)1モルに対し、約1ないし約5モル、好ま
しくは約1ないし約2モルである。該「ハロゲン類」と
しては、臭素、塩素、ヨウ素等が挙げられる。該「金属
ハロゲン化物」としては、臭化銅(II)、塩化銅(II)
等のハロゲン化銅が挙げられる。塩基の使用量は、化合
物(XXIV)1モルに対し、約1ないし約10モル、好ま
しくは約1ないし約3モルである。該「塩基」として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等のアルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸アト
リウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族
アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ト
リブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−
ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、
N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メ
チルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。本
反応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行
うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に
限定されないが、例えば、エーテル類、エステル類、芳
香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、ハロゲ
ン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、有機酸
類、芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用
いられる。反応温度は、約−20ないし約150℃、好
ましくは約0ないし約100℃である。反応時間は、通
常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし
約5時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製
物として次の反応に用いることもできるが、常法に従っ
て反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、
クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製する
ことができる。
【0053】化合物(Ic)は、化合物(XXV)と化合物
(VIII)とを縮合することにより得られる。本反応は、
所望により塩基の存在下にて行う。化合物(XXV)中、H
alは、ハロゲン類を示す。化合物(VIII)の使用量は、
化合物(XXV)1モルに対し、約0.5ないし約3.0
モル、好ましくは約0.8ないし約2モルである。塩基
の使用量は、化合物(XXV)1モルに対し、約1ないし
約30モル、好ましくは約1ないし約10モルである。
該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリ
ウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族ア
ミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。本反
応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド
類、アルコール類、ニトリル類又はこれら二種以上の混
合物等が用いられる。反応温度は、約−5ないし約20
0℃、好ましくは約5ないし約150℃である。反応時
間は、通常約5分ないし約72時間、好ましくは約0.
5ないし約30時間である。生成物は反応液のまま、あ
るいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、
常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易
に精製することができる。この後、所望により、アルキ
ル化、アシル化等を行うことによりR4が水素原子以外
の化合物を合成することもできる。
【0054】反応式6
【化46】
【0055】化合物(XXVII)は、化合物(XXVI)を塩
基で処理した後、化合物(V)を縮合することによって
得られる。化合物(XXVI)中、Hal'は、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素などのハロゲン原子を示す。塩基の使用量
は、化合物(XXVI)1モルに対し、約0.8ないし約5
モル、好ましくは約1ないし約1.2モルである。該
「塩基」としては、例えばn−ブチルリチウム等のアル
キルリチウム類やナトリウムアミド、リチウムジイソプ
ロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金
属アミド類が用いられる。本反応は、無溶媒中又は反応
に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒
は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば、
脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類又は
これら二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、
通常約−78ないし約60℃、好ましくは約−78ない
し約20℃である。反応時間は、通常約5分ないし約2
4時間、好ましくは約0.5ないし約3時間である。生
成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次の反応に
用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単
離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
等の分離手段により容易に精製することができる。
【0056】化合物(XXVIII)は、化合物(XXVII)を
ハロゲン類又は金属ハロゲン化物で処理することにより
得られる。本反応は、所望により塩基又は塩基性塩の存
在下で行う。化合物(XXVII)中、Hal'は、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子を示す。ハロゲン
類又は金属ハロゲン化物の使用量は、化合物(XXVII)
1モルに対し、約1ないし約5モル、好ましくは約1な
いし約2モルである。該「ハロゲン類」としては、臭
素、塩素、ヨウ素等が挙げられる。該「金属ハロゲン化
物」としては、臭化銅(II)、塩化銅(II)等のハロゲ
ン化銅が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(XXVI
I)1モルに対し、約1ないし約10モル、好ましくは
約1ないし約3モルである。該「塩基」としては、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム
等のアルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等
の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン
類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチ
ルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メ
チルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモ
ルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。本反応
は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行うの
が有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定
されないが、例えば、エーテル類、エステル類、芳香族
炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化
炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、有機酸類、
芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応温度は、約−20ないし約150℃、好まし
くは約0ないし約100℃である。反応時間は、通常約
5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約5
時間である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物と
して次の反応に用いることもできるが、常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0057】化合物(X)は、化合物(XXVIII)と化合
物(VIII)とを縮合することによっても得られる。本反
応は、所望により塩基の存在下にて行う。化合物(XXVI
II)中、Hal、Hal'は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
どのハロゲン原子を示す。化合物(VIII)の使用量は、
化合物(XXVIII)1モルに対し、約0.5ないし約3モ
ル、好ましくは約0.8ないし約2モルである。塩基の
使用量は、化合物(XXVIII)1モルに対し、約1ないし
約30モル、好ましくは約1ないし約10モルである。
該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリ
ウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族ア
ミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジ
メチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。本反
応は、無溶媒中又は反応に不活性な溶媒存在下にて行う
のが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド
類、アルコール類、ニトリル類又はこれら二種以上の混
合物等が用いられる。反応温度は、約−5ないし約20
0℃、好ましくは約5ないし約150℃である。反応時
間は、通常約5分ないし約72時間、好ましくは約0.
5ないし約30時間である。生成物は反応液のまま、あ
るいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、
常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易
に精製することができる。
【0058】前記各反応において、原料化合物が置換基
としてアミノ、カルボキシ、ヒドロキシを有する場合、
これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるよう
な保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必
要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得
ることができる。アミノの保護基としては、例えばホル
ミル又はそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アル
キル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル
等)、フェニルカルボニル、C1-6アルコキシ−カルボ
ニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-10アラルキル
オキシ−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニ
ル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。これら
の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル−カルボニル
(例えば、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニ
トロ等が用いられ、置換基の数は1ないし3個である。
カルボキシの保護基としては、例えばそれぞれ置換基を
有していてもよいC1-6アルキル(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル
等)、フェニル、トリチル、シリル等が用いられる。こ
れらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ホルミル、C1-6アルキ
ル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブ
チルカルボニル等)、ニトロ、C1-6アルキル(例え
ば、メチル、エチル、tert-ブチル等)、C6-10アリー
ル(例えば、フェニル、ナフチル等)等が用いられ、置
換基の数は1ないし3個である。ヒドロキシの保護基と
しては、例えばそれぞれ置換基を有していてもよいC
1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、tert-ブチル等)、フェニル、C
7-11アラルキル(例えば、ベンジル等)、ホルミル、C
1-6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピ
オニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-11アラル
キルオキシ−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカル
ボニル等)、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラ
ニル、シリル等が用いられる。これらの置換基として
は、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素等)、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、ter
t-ブチル等)、C7-11アラルキル(例えば、ベンジル
等)、C6-10アリール(例えば、フェニル、ナフチル
等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし4個
である。
【0059】また、保護基の除去方法としては、自体公
知又はそれに準じる方法が用いられ、例えば酸、塩基、
紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニ
ウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法又は
還元反応が用いられる。いずれの場合にも、更に所望に
より、公知の脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反
応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反
応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二つ以上
を組み合わせて行うことにより化合物(I)を合成する
ことができる。これらの反応は、例えば、新実験化学講
座14、15巻、1977年(丸善出版)等に記載の方
法が採用される。前記「アルコール類」としては、例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、tert-ブタノール等が挙げられる。前記「エ
ーテル類」としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等が
挙げられる。前記「ハロゲン化炭化水素類」としては、
例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン、四塩化炭素等が挙げられる。前記「脂肪族
炭化水素類」としては、例えば、ヘキサン、ペンタン、
シクロヘキサン等が挙げられる。前記「芳香族炭化水素
類」としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン等が挙げられる。前記「芳香族アミ
ン類」としては、例えば、ピリジン、ルチジン、キノリ
ン等が挙げられる。前記「アミド類」としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が
挙げられる。前記「ケトン類」としては、例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン等が挙げられる。前記「スル
ホキシド類」としては、例えば、ジメチルスルホキシド
等が挙げられる。前記「ニトリル類」としては、例え
ば、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられ
る。前記「有機酸類」としては、例えば、酢酸、プロピ
オン酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。
【0060】上記反応により、目的物が遊離の状態で得
られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、ま
た塩として得られる場合には、常法に従って遊離体又は
他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合
物(I)は、公知の手段例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、
分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反
応溶液から単離、精製することができる。化合物
(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)又は(Id)が、コンフィ
ギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアス
テレオマー、コンフォーマー等として存在する場合に
は、所望により、前記の分離、精製手段によりそれぞれ
を単離することができる。また、化合物(I)、(I
a)、(Ib)、(Ic)又は(Id)がラセミ体である場合に
は、通常の光学分割手段によりS体及びR体に分離する
ことができる。化合物(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)又
は(Id)に立体異性体が存在する場合には、この異性体
が単独の場合及びそれらの混合物の場合も本発明に含ま
れる。また、化合物(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)又は
(Id)は、水和物又は非水和物であってもよい。化合物
(I)は同位元素(例、3H、14C、35S)等で標識さ
れていてもよい。
【0061】化合物(I)のプロドラッグは、生体内に
おける生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合
物(I)に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、
加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、
胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化
する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとして
は、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、
りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基が
エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボ
ニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
レン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロ
フラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメ
チル化、tert−ブチル化された化合物等);化合物
(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほ
う酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセ
チル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル
化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチル
アミノメチルカルボニル化された化合物等);化合物
(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された
化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエ
ステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエス
テル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイル
オキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエ
チルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチル
エステル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙
げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化
合物(I)から製造することができる。また、化合物
(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬
品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載
されているような生理的条件で化合物(I)、(Ia)、(I
b)、(Ic)又は(Id)に変化するものであってもよい。
【0062】本発明化合物(I)は、アデノシン受容
体、特にA3受容体に対して高い親和性を示し、また毒
性が低く、かつ、副作用も少ないため、安全な医薬品と
して有用である。化合物(I)を含有してなる本発明医
薬組成物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハム
スター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒ
ト等)に対して、優れたアデノシンA3受容体拮抗作用
を示し、(経口)吸収性、(代謝)安定性等にも優れる
ため、アデノシンA3受容体関連疾患、例えば喘息、ア
レルギー疾患、炎症、アジソン病(Addisons diseas
e)、自己免疫性溶血性貧血、クローン病(Crohns dise
ase)、乾せん、リウマチ、中枢神経疾患(例えば、脳
出血及び脳梗塞等の脳血管障害、頭部外傷、脊髄損傷、
脳浮腫、多発性硬化症等)、神経変性疾患(例えば、ア
ルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症
(ALS))、糖尿病等の予防治療剤として用いること
ができる。好ましくは、中枢神経疾患、喘息、アレルギ
ー疾患等の予防治療剤である。本発明化合物(I)は、
また優れたp38MAPキナーゼ阻害作用、TNF−α
阻害作用(TNF−α産生阻害作用、TNF−α作用阻
害作用)を示し、この作用に基づく安全な医薬品として
も有用である。例えば、化合物(I)を含有してなる本
発明医薬組成物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラッ
ト、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、
サル、ヒト等)に対して、p38MAPキナーゼ関連疾
患やTNF−α関連疾患、例えば関節炎(例、慢性関節
リウマチ、変形性関節症、リウマチ様脊椎炎、痛風性関
節炎、滑膜炎)、毒血症(例、敗血症、敗血症性ショッ
ク、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシック
ショック症候群)、炎症性腸疾患(例、クローン病、潰
瘍性大腸炎)、炎症性肺疾患(例、慢性肺炎、珪肺、肺
サルコイドーシス、肺結核)、あるいは悪液質(例、感
染による悪液質、癌性悪液質、後天性免疫不全症候群
(エイズ)による悪液質)、動脈硬化症、クロイツフェ
ルト−ヤコブ病、ウイルス感染(例、サイトメガロウイ
ルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス等の
ウイルス感染)、アトピー性皮膚炎、全身性エリスマト
ーデス、エイズ脳症、髄膜炎、狭心症、心筋梗塞、うっ
血性心不全、肝炎、移植、透析低血圧、汎発性血管内凝
固症候群等の予防治療剤としても用いることができる。
好ましくは、リウマチ等の予防治療剤として用いられ
る。
【0063】化合物(I)を含有してなる本発明製剤
は、毒性が低く、医薬製剤の製造法で一般的に用いられ
ている自体公知の手段に従って、化合物(I)をそのま
まあるいは薬理学的に許容される担体と混合して、例え
ば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散
剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、
液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等の医薬製剤として、経口
的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全
に投与することができる。化合物(I)の本発明製剤中
の含有量は、製剤全体の約0.01ないし約100重量
%である。該投与量は、投与対象、投与ルート、疾患等
により異なるが、アデノシンA3受容体拮抗剤として、
例えば喘息の患者(体重約60kg)に対し、経口剤と
して、1日当たり、有効成分(化合物(I))として約
0.1ないし約30mg/kg体重、好ましくは約1ないし2
0mg/kg体重を、1日1ないし数回に分けて投与すれば
よい。
【0064】本発明の製剤の製造に用いられてもよい薬
理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用
の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば固
形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あ
るいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、
等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等が挙げられる。更に必
要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、
吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもで
きる。賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニ
トール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、
軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤としては、例え
ばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。結合剤と
しては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトー
ル、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げら
れる。崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロ
キシプロピルセルロース等が挙げられる。溶剤として
は、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコー
ル、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ
油等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えばポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニ
トール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノ
メタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸
ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。懸濁
化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミ
ン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオ
ン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼト
ニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;
例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性
高分子等が挙げられる。等張化剤としては、例えばブド
ウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリ
ン、D−マンニトール等が挙げられる。緩衝剤として
は、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の
緩衝液等が挙げられる。無痛化剤としては、例えばベン
ジルアルコール等が挙げられる。防腐剤としては、例え
ばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、
ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ
酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。抗酸化剤としては、
例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール
等が挙げられる。
【0065】
【発明の実施の形態】本発明は、更に以下の参考例、実
施例、製剤例及び実験例によって詳しく説明されるが、
これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するも
のではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化
させてもよい。以下の参考例、実施例中の「室温」は通
常約10℃ないし約35℃を示す。「%」は特記しない
限り重量パーセントを示す。但し、収率は mol/mol%を
示す。その他の本文中で用いられている略号は下記の意
味を示す。 s:シングレット(singlet) d:ダブレット(doublet) t:トリプレット(triplet) q:カルテット(quartet) dd:ダブルダブレット(double doublet) ddd:ダブルダブルダブレット(double double double
t) dt:ダブルトリプレット(double triplet) br:ブロード(broad) J:カップリング定数(coupling constant) Hz:ヘルツ(Hertz) CDCl3:重クロロホルム1 H-NMR:プロトン核磁気共鳴 Me:メチル
【0066】
【実施例】参考例1 2-フェニルメチルオキシ-4-メチ
ルピリジン 水素化ナトリウム (60%パラフィン分散物, 5.0 g, 120
mmol) をヘキサン (5mL) で2回洗浄し、テトラヒドロフ
ラン (200 mL) に懸濁した。この懸濁液にベンジルアル
コール(14 g, 120 mmol) のテトラヒドロフラン (50 m
L) 溶液を0℃で滴下し、室温に昇温して15分間かき混ぜ
た。この溶液に2-ブロモ-4-メチルピリジン (19.5 mL,
110 mmol) のテトラヒドロフラン (50 mL) 溶液を加
え、14時間加熱還流させた。反応混合物に水 (200 mL)
を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥し、溶媒
を留去した。粗生成物を減圧下で蒸留し、表題化合物 1
3g (67 mmol, 収率 67 %) を得た。 沸点 116-118℃(400 Pa)。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.30 (3H, s), 5.37 (2H, s), 6.63
(1H, s), 6.72 (1H,d, J= 5.1Hz), 7.29-7.50 (5H,
m), 8.03 (1H, d, J= 5.1 Hz). 参考例2 N-(3,5-ジメチルベンゾイル)プロピレンイミ
ン 3,5-ジメチル安息香酸 (25 g, 0.17 mol) とN,N-ジメチ
ルホルムアミド (0.1mL) を0℃で塩化チオニル (50 mL)
に加えた。混合物を2時間加熱還流させた。過剰の塩化
チオニルを減圧下で留去し、残さにトルエン (50 mL)
を加えた。トルエンを減圧下で留去し、油状の3,5-ジメ
チルベンゾイルクロリドを得た。プロピレンイミン (14
mL, 0.18 mol) のテトラヒドロフラン (160 mL) 溶液
を1N-水酸化ナトリウム水溶液 (180 mL) に加えた。こ
の混合物に0℃で3,5-ジメチルベンゾイルクロリドを滴
下した。滴下終了後、さらに30分かき混ぜた。反応混合
物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥し、溶媒を留
去し、表題化合物 31 g (0.16 mol, 収率 99%) を得
た。 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.39 (3H, d, J= 5.5 Hz), 2.13
(1H, d, J= 3.7 Hz), 2.37 (6H, s), 2.47-2.62 (2H,
m), 7.19 (1H, s), 7.64 (2H, s).
【0067】参考例3 1-(3,5-ジメチルフェニル)-2-
(2-フェニルメチルオキシ-4-ピリジル)エタノン ジイソプロピルアミン (9.6 mL, 69 mmol) の無水テト
ラヒドロフラン (60 mL) 溶液を-50℃に冷却し、かき混
ぜながら1.6 M n-ブチルリチウムヘキサン溶液(43 mL,
69 mmol) を滴下した。滴下終了後10分間かき混ぜ、続
いて2-フェニルメチルオキシ-4-メチルピリジン (12 g,
62 mmol) の無水テトラヒドロフラン (12 mL) 溶液を
-30 ℃で滴下した。1時間かき混ぜた後、N-(3,5-ジメチ
ルベンゾイル)プロピレンイミン (12 g, 62 mmol) の無
水テトラヒドロフラン (12 mL)溶液を -30 ℃で滴下し
た。滴下終了後徐々に室温まで昇温し、2時間かき混ぜ
た。反応混合物に水 (60 mL) を加え、酢酸エチルで抽
出した。抽出液は水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸
エチル、5:1)で精製し、表題化合物 9.1 g (27 mmol,
収率 44 %)を得た。 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.37 (6H, s), 4.20 (2H, s), 5.3
7 (2H, s), 6.72 (1H,s), 6.81 (1H, d, J=5.1Hz), 7.2
2 (1H, s), 7.30-7.49 (5H, m), 7.59 (2H, s), 8.12
(1H, d, J=5.1Hz). 参考例4 2-ブロモ-1-(3,5-ジメチルフェニル)-2-(2-
フェニルメチルオキシ-4-ピリジル)エタノン臭化水素酸
塩 1-(3,5-ジメチルフェニル)-2-(2-フェニルメチルオキシ
-4-ピリジル)エタノン(3.3 g, 10 mmol) を酢酸 (10 m
L) に溶かし、臭素 (0.51 mL, 10 mmol) を加えて室温
で30分かき混ぜた。析出した粗結晶を濾取し、ジエチル
エーテルで洗浄し表題化合物 4.8 g (9.8 mmol, 収率 9
8%)を得た。 融点 88-90℃。 参考例5 N-(4-メトキシベンゾイル)プロピレンイミン プロピレンイミン(25 mL, 0.36 mol)のテトラヒドロフ
ラン(200 mL)溶液を2N-水酸化ナトリウム水溶液(180 m
L)に加えた。この混合物に0℃で4-メトキシベンゾイル
クロリド(51 g, 0.30 mol)のテトラヒドロフラン(100 m
L)溶液を滴下した。滴下終了後、さらに30分かき混ぜ
た。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥
し、溶媒を留去し、表題化合物 49g(0.26 mol,収率 8
6 %)を得た。 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.39 (3H, d, J= 5.6 Hz), 2.11
(1H, d, J= 3.0 Hz),2.51-2.57 (2H, m), 3.87 (3H,
s), 6.94 (2H, d, J= 8.8 Hz), 8.00 (2H, d, J= 8.8 H
z).
【0068】参考例6 1-(4-メトキシフェニル)-2-(2-
tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)エタノン 2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-メチルピリジン(2
0 g,97 mmol)の無水テトラヒドロフラン(300 mL)溶液
を-78℃に冷却し、かき混ぜながら 1.6 M n-ブチルリチ
ウムヘキサン溶液(140 mL,0.22 mol)を滴下した。滴下
終了後室温で30分間かき混ぜた後、-78℃に冷却した。N
-(4-メトキシベンゾイル)プロピレンイミン(25 g,0.13
mol)の無水テトラヒドロフラン(50 mL)溶液を滴下し
た。滴下終了後室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に
水(100 mL)及びジイソプロピルエーテル(300 mL)を加
え、得られた粗結晶を濾取した。この粗結晶をテトラヒ
ドロフラン-ヘキサンから再結晶することにより表題化
合物 23 g (67 mmol,収率 69 %)を得た。 融点 187-190℃。 参考例7 4-[2-アミノ-4-(4-メトキシフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 1-(4-メトキシフェニル)-2-(2-tert-ブトキシカルボニ
ルアミノ-4-ピリジル)エタノン(4.5 g, 13 mmol)の酢
酸(100 mL)溶液に臭素(0.68 mL, 13 mmol)を加え、
混合物を室温で30分間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し
た。残さをアセトニトリル(40 mL)に溶かし、その溶
液にチオ尿素(1.1 g, 14 mmol)、トリエチルアミン
(1.9 mL, 14 mmol)を加え、混合物を80℃で2時間か
き混ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、濃縮し
た。残さに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200 mL)を
加え、得られた固体を濾取し、水洗した。この固体に2N
-塩酸(35 mL)を加え、混合物を100℃で45分間かき混
ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、8N-水酸化ナ
トリウム水溶液(10 mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液(100 mL)を加えた。得られた粗結晶を濾取し、
水洗した。この粗結晶をエタノールから再結晶すること
により表題化合物 2.7 g(9.1 mmol, 収率 69 %)を得
た。 融点 251-254℃。
【0069】参考例8 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(4
-メトキシフェニル)エタノン 1-(4-メトキシフェニル)-2-(2-tert-ブトキシカルボニ
ルアミノ-4-ピリジル)エタノン(6.1 g , 18 mmol)に2
N-塩酸(30 mL)を加え、混合物を100℃で2時間かき混
ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、8N-水酸化ナ
トリウム水溶液(10 mL)を加えた。得られた粗結晶を
濾取し、水洗した。この粗結晶をテトラヒドロフラン-
へキサンから再結晶することにより表題化合物4.0 g(1
6 mmol ,収率92 %)を得た。 融点 170-174℃。 参考例9 2-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-1-(4-
メトキシフェニル)エタノン 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(4-メトキシフェニル)エタ
ノン(3.8 g , 16 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド
(80 mL)溶液に、ベンゾイルクロリド(4.4 g, 31mmol)、
4-ジメチルアミノピリジン(0.57 g , 4.7 mmol)を加
え、混合物を70℃で12時間かき混ぜた。反応混合物を室
温まで冷却した後、水(50 mL)を加えた。酢酸エチル
で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネ
シウムで乾燥、濾過、濃縮した。残さをテトラヒドロフ
ラン(80 mL)とメタノール(20mL)の混合溶媒に溶か
し、1N-水酸化ナトリウム水溶液(50 mL)を加えた。混
合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し、
水(100 mL)を加えた。酢酸エチルで抽出し、有機層を
飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥、濾
過、濃縮した。残さを酢酸エチル-ヘキサンから再結晶
することにより表題化合物3.1 g(8.9 mmol , 収率57
%)を得た。 融点 136-139℃。 参考例10 1-(3,5-ジメチルフェニル)-2-(2-tert-ブ
トキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)エタノン 2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-メチルピリジン
(17 g , 82 mmol)の無水テトラヒドロフラン(250 m
L)溶液を -78 ℃に冷却し、かき混ぜながら1.6 Mn-ブ
チルリチウムヘキサン溶液(120 mL,0.19 mol)を滴下
した。滴下終了後0℃で30分間かき混ぜた後、-78℃に冷
却した。N-(3,5-ジメチルベンゾイル)プロピレンイミン
(21 g , 0.11 mol)の無水テトラヒドロフラン(50 m
L)溶液を滴下した。滴下終了後室温で2時間かき混ぜ
た。反応混合物に水(100 mL)を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥、濾過、濃縮した。残さをテトラヒドロフラン
-ヘキサンから再結晶することにより表題化合物13 g(3
7 mmol , 収率46 %)を得た。 融点 133-136℃。
【0070】参考例11 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-
(3,5-ジメチルフェニル)エタノン 1-(3,5-ジメチルフェニル)-2-(2-tert-ブトキシカルボ
ニルアミノ-4-ピリジル)エタノン(12 g , 36 mmol)
に2N-塩酸(50 mL)を加え、混合物を100℃で1時間かき
混ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、8N-水酸化
ナトリウム水溶液(15 mL)を加え、酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥、濾過、濃縮した。残さを酢酸エチルから再結晶
することにより表題化合物6.8 g(28 mmol , 収率77
%)を得た。 融点 123-126℃。 参考例12 2-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-1-
(3,5-ジメチルフェニル)エタノン 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(3,5-ジメチルフェニル)エ
タノン(6.4 g ,27 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミ
ド(100 mL)溶液に、ベンゾイルクロリド(7.5g , 53
mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(1.0 g , 8.3 mmol)
を加え、混合物を70℃で12時間かき混ぜた。反応混合物
を室温まで冷却した後、水(50 mL)を加えた。酢酸エ
チルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マ
グネシウムで乾燥、濾過、濃縮した。残さをテトラヒド
ロフラン(150 mL)とメタノール(40 mL)の混合溶媒
に溶かし、1N-水酸化ナトリウム水溶液(50 mL)を加え
た。混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混合物を濃
縮し、水(100 mL)を加え、2N-塩酸と飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液を用いて中和した。酢酸エチルで抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウム
で乾燥、濾過、濃縮した。残さをシリガゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル、2:1)で精製
し、表題化合物6.4 g(19 mmol , 収率70 %)を得た。 油状物。1 H-NMR(CDCI3)δ:2.39(6H,s),4.33(2H,s),6.98-
7.01(1H,m),7.23(1H,s)、7.45-7.58(3H,m),7.63
(2H,s),7.89-7-94(2H,m),8.21(1H,d,J=5.2 Hz),
8.36(1H,s),8.71(1H,br).
【0071】参考例13 参考例5に準じ、4-メトキシベンゾイルクロリドの代わ
りに、3-メチルベンゾイルクロリドおよび3-メトキシベ
ンゾイルクロリドをそれぞれ用いて、下記の参考例化合
物13−1および13−2を合成した。 参考例化合物13−1:N-(3-メチルベンゾイル)プロ
ピレンイミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.39 (3H, d, J= 5.5 Hz), 2.14
(1H, d, J= 3.3 Hz),2.41 (3H, s), 2.51-2.66 (2H,
m), 7.32-7.39 (2H, m), 7.79-7.87 (2H, m). 参考例化合物13−2:N-(3-メトキシベンゾイル)プ
ロピレンイミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.40 (3H, d, J= 5.9 Hz), 2.14
(1H, d, J= 2.9 Hz),2.52-2.65 (2H, m), 3.86 (3H,
s), 7.10 (1H, ddd, J= 8.4, 2.6, 1.1 Hz), 7.37 (1H,
dd, J= 8.4, 7.3 Hz), 7.55 (1H, dd, J= 2.6, 1.5 H
z), 7.63 (1H, ddd, J= 7.3, 1.5, 1.1 Hz). 参考例14 参考例6に準じ、N-(4-メトキシベンゾイル)プロピレ
ンイミンの代わりに、N-(3-メチルベンゾイル)プロピ
レンイミンを用いて、下記の参考例化合物14を合成し
た。 参考例化合物14:2-(2-tert-ブトキシカルボニルア
ミノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノン 融点 144-146℃。 参考例15 4-(メチルチオ)チオベンズアミド 4-メチルチオベンゾニトリル(12 g)を4N 塩化水素の
酢酸エチル溶液(130 mL)に溶かした。この溶液にジチ
オリン酸 O,O-ジエチル(15 mL)を加え、混合物を室
温で22時間かき混ぜた。反応混合物に水(100 mL)を加
え、酢酸エチルで抽出した。不溶物を濾過した後、濾液
を飽和食塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を留去した。残さを
酢酸エチルから再結晶することにより表題化合物 10 g
(収率 67 %)を得た。 融点 176-178℃。
【0072】参考例16 参考例15に準じ、4-メチルチオベンゾニトリルの代わ
りに、4-フルオロベンゾニトリル、2-クロロベンゾニト
リル、ブチロニトリルおよびバレロニトリルをそれぞれ
用いて、下記の参考例化合物16―1〜16−4を合成
した。 参考例化合物16−1:4-フルオロチオベンズアミド 融点 156-157℃。 参考例化合物16−2:2-クロロチオベンズアミド 融点 58-59℃。 参考例化合物16−3:チオブチルアミド 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.99 (3H, t, J= 7.6 Hz), 1.72-
1.93 (2H, m), 2.64 (2H, t, J= 7.6 Hz), 7.02 (1H, b
r s), 7.77 (1H, br s). 参考例化合物16−4:チオバレルアミド 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.94 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.31-
1.49 (2H, m), 1.68-1.83 (2H, m), 2.67 (2H, t, J=
7.7 Hz), 6.92 (1H, br s), 7.73 (1H, br s). 参考例17 4-[2-メチル-4-(3-メチルフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1
-(3-メチルフェニル)エタノン(6.0 g, 18 mmol)の
酢酸(50 mL)溶液に臭素(1.0 mL, 18 mmol)を加え、
混合物を室温で30分間かき混ぜた。反応混合物を濃縮し
た。残さをN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)に溶か
し、その溶液にチオアセトアミド(1.4 g, 19 mmol)を
加え、混合物を室温で20時間かき混ぜた。反応混合物に
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200 mL)を加え、酢酸
エチルで抽出した。抽出液を乾燥し、溶媒を留去した。
得られた固体に2N-塩酸(30 mL)を加え、混合物を100
℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を室温まで冷却した
後、2N-水酸化ナトリウム水溶液(200 mL)と飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液で塩基性にした。得られた混合物
を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗いした。この抽出
液を乾燥、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル)で精製して表題化合物 2.8 g
(収率 54 %)を得た。 融点 152-153℃。
【0073】参考例18 参考例17に準じ、チオアセトアミドの代わりに、チオ
プロピオンアミドおよび4-(メチルチオ)チオベンズア
ミドをそれぞれ用いて、下記の参考例化合物18−1お
よび18−2を合成した。 参考例化合物18−1:4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 144-146℃。 参考例化合物18−2:4-[4-(3-メチルフェニル)-2
-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジルアミン 融点 181-183℃。 参考例19 参考例17に準じ、2-(2-tert-ブトキシカルボニルア
ミノ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノンの
代わりに、1-(4-メトキシフェニル)-2-(2-tert-ブト
キシカルボニルアミノ-4-ピリジル)エタノンを用い
て、下記の参考例化合物19を合成した。 参考例化合物19:4-[4-(4-メトキシフェニル)-2-
メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 140-141℃。 参考例20 参考例8に準じ、1-(4-メトキシフェニル)-2-(2-ter
t-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)エタノンの
代わりに、2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピ
リジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノンを用いて、
下記の参考例化合物20を合成した。 参考例化合物20:2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(3-
メチルフェニル)エタノン 融点 119-120℃。 参考例21 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-
(3-メチルフェニル)エタノン臭化水素酸塩 2-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-4-ピリジル)-1
-(3-メチルフェニル)エタノン(20 g, 61 mmol)の酢
酸(60 mL)溶液に臭素(3.2 mL, 62 mol)を加え、混
合物を80℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を室温まで
冷却した後、得られた固体をろ取して表題化合物 19 g
(収率 81 %)を得た。 融点 182-185℃。
【0074】参考例22 参考例9に準じ、2-(2-アミノ-4-ピリジル)-1-(4-メ
トキシフェニル)エタノンの代わりに、2-(2-アミノ-4
-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)エタノンを用い
て、下記の参考例化合物22を合成した。 参考例化合物22:N-[4-[2-(3-メチルフェニル)-2
-オキソエチル]-2-ピリジル]ベンズアミド 融点 67-69℃。 参考例23 4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル
アミン 2-(2-アミノ-4-ピリジル)-2-ブロモ-1-(3-メチルフ
ェニル)エタノン臭化水素酸塩(5.0 g, 13 mmol)のN,
N-ジメチルホルムアミド(40 mL)に溶かし、その溶液
に4-フルオロチオベンズアミド(2.1 g, 13 mmol)を加
え、混合物を室温で16時間かき混ぜた。反応混合物に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(200 mL)を加え、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を乾燥し、溶媒を留去した。残
さをエタノールから再結晶することにより表題化合物
3.9 g(11 mmol, 収率 83 %)を得た。 融点 160-162℃。 参考例24 参考例23に準じ、4-フルオロチオベンズアミドの代わ
りに、2-クロロチオベンズアミド、チオブチルアミドお
よびチオバレルアミドをそれぞれ用いて、下記の参考例
化合物24−1〜24−3を合成した。 参考例化合物24−1:4-[2-(2-クロロフェニル)-4
-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミン 融点 175-177℃。 参考例化合物24−2:4-[4-(3-メチルフェニル)-2
-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 融点 113-115℃。 参考例化合物24−3:4-[2-ブチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.39-
1.59 (2H, m), 1.74-1.92 (2H, m), 2.34 (3H, s), 3.0
4 (2H, t, J= 7.4 Hz), 4.14 (2H, br s), 6.44 (1H,
s), 6.56 (1H, dd, J= 5.1, 1.5 Hz), 7.09-7.26 (3H,
m), 7.41 (1H, s), 7.96 (1H, d, J= 5.4 Hz).
【0075】参考例25 2-フルオロ-4-メチルピリジ
ン ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー (J
ournal ofMedicinal Chemis
try),33巻,1667−1675頁,1990年
に記載の方法に準じて合成した。 沸点 82-86℃(10kPa)。 参考例26 2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-メチ
ルフェニル)エタノン アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン(44 mL, 0.3
1 mol)の無水テトラヒドロフラン(300 mL)溶液を-78
℃に冷却し、かき混ぜながら1.6 M n-ブチルリチウムヘ
キサン溶液(190 mL, 0.31 mol)を滴下した。滴下終了
後10分間かき混ぜ、続いて2-フルオロ-4-メチルピリジ
ン(34.5 g, 0.31 mol)の無水テトラヒドロフラン(30
mL)溶液を加えた。反応混合物を-10℃で30分間かき混
ぜた。反応溶液を-78℃に冷却しN-(3-メチルベンゾイ
ル)プロピレンイミン(52 g, 0.30 mol)の無水テトラ
ヒドロフラン(30 mL)溶液を滴下した。滴下終了後室
温で2時間かき混ぜた。反応混合物に水(100 mL)を加
え、酢酸エチルで抽出した。抽出液は水洗い、乾燥後、
溶媒を留去した。残さをイソプロピルエーテルから再結
晶することにより表題化合物 35 g(収率 52 %)を得
た。 融点 66-67℃。 参考例27 参考例26に準じ、N-(3-メチルベンゾイル)プロピレ
ンイミンの代わりに、N-(3-メトキシベンゾイル)プロ
ピレンイミンを用いて、下記の参考例化合物27を合成
した。 参考例化合物27:2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-
(3-メトキシフェニル)エタノン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 3.86 (3H, s), 4.31 (2H, s), 6.
86 (1H, s), 7.03-7.19 (2H, m), 7.31-7.59 (3H, m),
8.18 (1H, d, J= 5.6 Hz).
【0076】参考例28 [5-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]
アミン 2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)
エタノン(8.5 g, 37mmol)の酢酸(50 mL)溶液に臭素
(1.9 mL, 37 mmol)を加え、1時間室温でかき混ぜた。
反応混合物を濃縮した。この残さとチオ尿素(3.0 g, 4
0 mmol)のアセトニトリル(50 mL)混合物にトリエチ
ルアミン(5.2 mL, 37 mmol)を加え、80℃で2時間かき
混ぜた。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(50 mL)を注ぎ、析出した固体をろ取した。得られた
固体を水洗いした後、乾燥した。粗結晶をエタノールか
ら再結晶して表題化合物 3.7 g(収率 35 %)を得た。 融点 214-218℃。 参考例29 参考例28に準じ、2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-
(3-メチルフェニル)エタノンの代わりに、2-(2-フル
オロ-4-ピリジル)-1-(3-メトキシフェニル)エタノン
を用いて、下記の参考例化合物29を合成した。 参考例化合物29:[5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-
(3-メトキシフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミ
ン 融点 190-191℃。
【0077】参考例30 5-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニ
ル)-1,3-チアゾール 2-(2-フルオロ-4-ピリジル)-1-(3-メチルフェニル)
エタノン(12 g, 53 mmol)の酢酸(90 mL)溶液に臭素
(2.7 mL, 52 mmol)を加え、2時間室温でかき混ぜた。
反応混合物を濃縮した。この残さをN,N-ジメチルホルム
アミド(60 mL)に溶かし、4-(メチルチオ)チオベン
ズアミド(9.6 g, 52 mmol)を加え、室温で15時間かき
混ぜた。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(100 mL)を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液は水
洗い、乾燥後、溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1)
で精製して表題化合物 4.7 g(収率 23 %)を得た。 融点 97-100℃。 参考例31 5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチ
ルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-
チアゾール 5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)
-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール(2.7 g,
6.9 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(60mL)溶液
にm-クロロ過安息香酸(3.3 g, 14 mmol)を加え、室温
で1時間かき混ぜた。反応混合物に8N-水酸化ナトリウム
水溶液を加え、得られた固体をろ取した。この固体をエ
タノールから再結晶することにより表題化合物 2.5 g
(収率 85 %)を得た。 融点 196-199℃。
【0078】実施例1 [4-(3,5-ジメチルフェニル)-5-
(2-フェニルメチルオキシ-4-ピリジル)-1,3-チアゾール
-2-イル]アミン 2-ブロモ-1-(3,5-ジメチルフェニル)-2-(2-フェニルメ
チルオキシ-4-ピリジル)エタノン臭化水素酸塩 (4.8 g,
9.8 mmol) とチオ尿素 (0.77 g, 11 mmol) のアセトニ
トリル (40 mL) 溶液に、トリエチルアミン (1.4 mL, 1
0 mmol) を滴下し、室温で3時間かき混ぜた。溶媒を減
圧濃縮し、残さに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、乾
燥、溶媒を留去した。得られた粗結晶を酢酸エチルより
再結晶して表題化合物 2.0 g (5.2 mmol, 収率 53%)
を得た。 融点 141-143℃。 実施例2 N-[4-[2-ベンゾイルアミノ-4-(4-メトキシ
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベン
ズアミド 4-[2-アミノ-4-(4-メトキシフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジルアミン(0.42 g, 1.4 mmol)の
N,N-ジメチルアセトアミド(10 mL)溶液に、ベンゾイ
ルクロリド(0.59 g, 4.2 mmol)、4-ジメチルアミノピ
リジン(0.05 g, 0.4 mmol)を加え、混合物を70℃で19
時間かき混ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 mL)を加えた。得ら
れた粗結晶を濾取し、水洗した。この粗結晶をエタノー
ルから再結晶することにより表題化合物 0.26 g(0.51 m
mol, 収率 37 %)を得た。 融点 230-233℃。 実施例3 N-[4-(4-メトキシフェニル)-5-[2-[(3-
ピリジルカルボニルアミノ)]-4-ピリジル]-1,3-チア
ゾール-2-イル]ニコチンアミド 4-[2-アミノ-4-(4-メトキシフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジルアミン(0.41 g, 1.4 mmol)の
N,N-ジメチルアセトアミド(10 mL)溶液に、ニコチン
酸クロリド塩酸塩(0.72 g, 4.1 mmmol)、4-ジメチル
アミノピリジン(0.05 g, 0.4 mmol)を加え、混合物を
70℃で19時間かき混ぜた。反応混合物を室温まで冷却し
た後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 mL)を加え
た。得られた粗結晶を濾取し、水洗した。この粗結晶を
エタノールから再結晶することにより表題化合物 0.23
g(0.44 mmol, 収率 33 %)を得た。 融点 229-232℃。
【0079】実施例4 N-[4-[2-アミノ-4-(4-メト
キシフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド 2-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-1-(4-メトキシフ
ェニル)エタノン(0.72g,2.1 mmol)の酢酸(20 mL)溶
液に臭素(0.11 mL , 2.1 mmol)を0℃で加え、混合物
を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した。残
さをアセトニトリル(20 mL)に溶かし、その溶液にチ
オ尿素(0.17 g , 2.2 mmol)、トリエチルアミン(0.3
5 mL , 2.5 mmol)を加え、混合物を80℃で5時間かき混
ぜた。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液(200 mL)を加え、得られた固体を濾
取し、水洗した。得られた粗結晶を濾取し、水洗した。
この粗結晶をエタノールから再結晶することにより表題
化合物0.17 g(0.43 mmol, 収率21 %)を得た。 融点 221-224℃。 実施例5 N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズア
ミド 2-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-1-(3,5-ジメチル
フェニル)エタノン(6.4 g , 19 mmol)の酢酸(80 m
L)溶液に臭素(1.0 mL , 19 mmol)を0℃で加え、混合
物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した。
残さをアセトニトリル(100 mL)に溶かし、その溶液に
チオ尿素(1.5 g , 19 mmol)、トリエチルアミン(2.8
mL , 20 mmol)を加え、混合物を80℃で3時間かき混ぜ
た。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液(200 mL)を加え、得られた固体を濾取
し、水洗した。得られた粗結晶を濾取し、水洗した。こ
の粗結晶をエタノールから再結晶することにより表題化
合物5.0 g(13 mmol ,収率68 %)を得た。 融点 120-123℃。 実施例6 N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンジル
アミン 塩化アルミニウム(0.55g,4.1mmol)の無水テトラヒド
フラン(30mL)の懸濁液に、水素化アルミニウムリチウ
ム(0.16 g , 4.1 mmol)を加え、15分間室温でかき混
ぜた。その溶液にN-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチル
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベ
ンズアミド(0.40 g ,1.0 mmol)の無水テトラヒドロフ
ラン(10 mL)溶液を加え、混合物を2時間加熱還流し
た。反応混合物を室温に冷却した後、水を加え、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥、濾過、濃縮した。残さを酢酸エチル
-ヘキサンから再結晶することにより表題化合物0.20 g
(0.51 mmol , 収率51 %)を得た。 融点 99-102℃。
【0080】実施例7 N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジ
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド塩酸塩 N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(0.45 g
, 1.1 mmol)のメタノール(30 mL)懸濁液に、10%塩
化水素のメタノール溶液(10 mL)を加え、混合物を室
温で30分間かき混ぜた。溶媒を留去して残さをメタノー
ルから再結晶することにより表題化合物0.36 g(0.83 m
mol , 収率73 %)を得た。 融点 202-207℃。 実施例8 N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンジル
アミン二塩酸塩 N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンジルアミン(0.
80 g , 2.1 mmol)のメタノール(50 mL)懸濁液に、10
%塩化水素のメタノール溶液(10 mL)を加え、混合物
を室温で5時間かき混ぜた。溶媒を留去して残さをメタ
ノール-酢酸エチルから再結晶することにより表題化合
物0.73 g(1.6 mmol , 収率76 %)を得た。 融点 161-163℃。
【0081】実施例1ないし6で得られた化合物の構造
式を以下に示す。 実施例1
【化47】
【0082】実施例2
【化48】
【0083】実施例3
【化49】
【0084】実施例4
【化50】
【0085】実施例5
【化51】
【0086】実施例6
【化52】
【0087】実施例9 N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4
-ピリジル)-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-2-イル]アセトアミド N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド(0.96
g, 2.4 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(20mL)溶
液に、塩化アセチル(0.26 mL, 3.7 mmol)、4-ジメチ
ルアミノピリジン(0.09 g, 0.76 mmol)を加え、混合
物を70℃で16時間かき混ぜた。反応混合物を室温まで冷
却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50 mL)を
加えた。得られた粗結晶をろ取し、水洗した。この粗結
晶を酢酸エチルから再結晶することにより表題化合物
0.32 g(収率 30 %)を得た。 融点 238-241℃。 実施例10 実施例9に準じ、N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチル
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベ
ンズアミドの代わりに、N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジ
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-ベンジルアミンを用いて、下記の実施例化合物
10を合成した。 実施例化合物10:N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリ
ジル)-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]アセトアミド 融点 217-219℃。 実施例11 実施例4に準じ、チオ尿素の代わりに、N-メチルチオ尿
素を用いて、下記の実施例化合物11を合成した。 実施例化合物11:N-[4-[4-(4-メトキシフェニル)
-2-メチルアミノ-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド 融点 237-241℃。
【0088】実施例12 実施例4に準じ、2-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジ
ル)-1-(4-メトキシフェニル)エタノンの代わりに、N
-[4-[2-(3-メチルフェニル)-2-オキソエチル]-2-
ピリジル]ベンズアミドを用いて、下記の実施例化合物
12を合成した。 実施例化合物12:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベン
ズアミド 融点 216-217℃。 実施例13 N-[4-[4-(4-メトキシフェニル)-2-メ
チル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズア
ミド 2-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-1-(4-メトキシ
フェニル)エタノン(1.2 g, 3.4 mmol)の酢酸(10 m
L)溶液に臭素(0.18 mL, 3.5 mmol)を加え、混合物を
室温で30分間かき混ぜた。反応混合物を濃縮した。残さ
をN,N-ジメチルホルムアミド(20 mL)に溶かし、その
溶液にチオアセトアミド(0.30 g, 19 mmol)を加え、
混合物を室温で20時間かき混ぜた。反応混合物に飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)を加え、得られた混
合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗いした。この
抽出液を乾燥、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1)で精製
して表題化合物 0.68 g(収率 50 %)を得た。 融点 134-135℃。 実施例14 N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3
-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]フェニルアセトアミド 4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン(0.8
1 g, 2.2 mmol)のテトラヒドロフラン(20 mL)溶液に
塩化フェニルアセチル(0.33 mL, 2.5 mmol)とトリエ
チルアミン(0.31mL, 2.2 mmol)を加え、混合物を室温
で13時間かき混ぜた。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液(20 mL)を加え、得られた混合物を酢酸エ
チルで抽出し、抽出液を水洗いした。この抽出液を乾
燥、濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1)で精製して表題化
合物 0.86 g(収率 80 %)を得た。 融点 187-190℃。
【0089】実施例15 実施例14に準じ、4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミンの代わりに、4-[4-(4-メトキシフェニ
ル)-2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルア
ミン、4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[4-(3-メチル
フェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジルアミン、4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、4-[2-
(2-クロロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンおよび4-[4-(3-
メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジルアミンをそれぞれ用い
て、下記の実施例化合物15−1〜15−6を合成し
た。 実施例化合物15−1:N-[4-[4-(4-メトキシフェニ
ル)-2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
フェニルアセトアミド 融点 118-120℃。 実施例化合物15−2:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
フェニルアセトアミド 融点 107-108℃。 実施例化合物15−3:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]フェニルアセトアミド 融点 109-111℃。 実施例化合物15−4:N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
フェニルアセトアミド 融点 92-93℃。 実施例化合物15−5:N-[4-[2-(2-クロロフェニ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド 融点 141-142℃。 実施例化合物15−6:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド 融点 205-206℃。
【0090】実施例16 実施例14および15に準じ、塩化フェニルアセチルの
代わりに、ベンゾイルクロリド、塩化3-フェニルプロピ
オニル、塩化3-(4-メトキシフェニル)プロピオニル、
塩化3-(4-フルオロフェニル)プロピオニル、塩化4-フ
ェニルブチリル、塩化5-フェニルバレリル、2-チオフェ
ンカルボニルクロリドおよび2-ナフトイルクロリドをそ
れぞれ用いて、下記の実施例化合物16−1〜16−1
8を合成した。 実施例化合物16−1:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
ベンズアミド 融点 113-114℃。 実施例化合物16−2:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
3-フェニルプロピオンアミド 融点 126-127℃。 実施例化合物16−3:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
3-(4-メトキシフェニル)プロピオンアミド 融点 137-138℃。 実施例化合物16−4:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
3-(4-フルオロフェニル)プロピオンアミド 融点 116-117℃。 実施例化合物16−5:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
4-フェニルブチルアミド 融点 92-93℃。 実施例化合物16−6:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
5-フェニルバレルアミド 融点 86-87℃。 実施例化合物16−7:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド 非晶状粉末。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.08 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.80-
1.99 (2H, m), 2.34 (3H, s), 3.04 (2H, t, J= 7.7 H
z), 6.88 (1H, dd, J= 5.2, 1.7 Hz), 7.15-7.63 (7H,
m), 7.90-7.95 (2H, m), 8.11 (1H, d, J= 5.2 Hz), 8.
51 (1H, s), 8.61 (1H, br s). 実施例化合物16−8:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-3-フェニルプロピオンアミド 融点 103-104℃。 実施例化合物16−9:N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
ベンズアミド 非晶状粉末。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.99 (3H, t, J= 7.2 Hz), 1.40-
1.60 (2H, m), 1.76-1.93 (2H, m), 2.34 (3H, s), 3.0
6 (2H, t, J= 7.7 Hz), 6.88 (1H, dd, J= 5.0, 1.7 H
z), 7.10-7.26 (3H, m), 7.41 (1H, s), 7.46-7.61 (3
H, m), 7.94 (2H,dd, J= 8.1, 1.5 Hz), 8.10 (1H, d,
J= 5.0 Hz), 8.52 (1H, s), 8.71 (1H, br s). 実施例化合物16−10:N-[4-[2-ブチル-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-3-フェニルプロピオンアミド 融点 77-78℃。 実施例化合物16−11:N-[4-[2-(4-フルオロフェ
ニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]ベンズアミド 融点 126-128℃。 実施例化合物16−12:N-[4-[2-(4-フルオロフェ
ニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド 融点 169-171℃。 実施例化合物16−13:N-[4-[2-(2-クロロフェニ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]ベンズアミド 融点 138-140℃。 実施例化合物16−14:N-[4-[2-(2-クロロフェニ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド 融点 156-158℃。 実施例化合物16−15:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]ベンズアミド 融点 180-182℃。 実施例化合物16−16:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド 融点 174-175℃。 実施例化合物16−17:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-2-チオフェンカルボキサミド 融点 145-147℃。 実施例化合物16−18:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-2-ナフトアミド 融点 184-186℃。
【0091】実施例17 N-[4-[2-エチル-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-メチルフェニルアセトアミド N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド(0.
50 g, 1.2 mmol)のジメチルスルホキシド(5mL)溶液
に水素化ナトリウム(60%パラフィン分散物、58 mg,
1.5 mmol)を加え、室温で1時間かき混ぜた。この反応
液にヨウ化メチル(0.09 mL, 1.5 mmol)を加え、室温
で1時間かき混ぜた。反応混合物に10%塩化アンモニウ
ム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和
食塩水で洗浄した後、乾燥し濃縮した。残さをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、
7:1→4:1)で精製し、ヘキサンで洗浄して表題化合物
0.18 g(収率 35 %)を得た。 融点 75-76℃。 実施例18 実施例17に準じ、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェ
ニルアセトアミドの代わりに、N-[4-[2-エチル-4-(3
-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-3-フェニルプロピオンアミドを用いて、下記の実
施例化合物18を合成した。 実施例化合物18:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-メ
チル-3-フェニルプロピオンアミド 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.46 (3H, t, J= 7.5 Hz), 2.32
(3H, s), 2.51 (2H, t, J= 7.9 Hz), 2.93 (2H, t, J=
7.9 Hz), 3.10 (2H, q, J= 7.5 Hz), 3.22 (3H, s), 6.
98 (1H, s), 7.03-7.29 (9H, m), 7.37 (1H, s), 8.37
(1H, d, J= 3.6Hz).
【0092】実施例19 実施例6に準じ、N-[4-[2-アミノ-4-(3,5-ジメチル
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベ
ンズアミドの代わりにN-[4-[4-(4-メトキシフェニ
ル)-2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
ベンズアミド、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズア
ミド、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオ
ンアミド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピ
ル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミ
ド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピ
オンアミド、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズア
ミド、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミ
ド、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオ
ンアミド、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]フェニルアセトアミド、N-[4-[2-(4-フル
オロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミ
ド、N-[4-[2-(2-クロロフェニル)-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベン
ズアミド、N-[4-[2-(2-クロロフェニル)-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]フェニルアセトアミド、N-[4-[2-(2-クロロフェ
ニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズ
アミド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチ
ルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]フェニルアセトアミド、N-[4-[4-(3-メチルフェ
ニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5
-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミドお
よびN-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチ
オフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
2-ナフトアミドをそれぞれ用いて、下記の実施例化合物
19−1〜19−20を合成した。
【0093】実施例化合物19−1:N-ベンジル-N-[4
-[4-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]アミン 融点 132-133℃。 実施例化合物19−2:N-ベンジル-N-[4-[2-エチル-
4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]アミン 融点 106-107℃。 実施例化合物19−3:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(2-フェニルエチル)アミン 融点 97-98℃。 実施例化合物19−4:N-[4-[2-エチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(3-フェニルプロピル)アミン 融点 52-53℃ 実施例化合物19−5:N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メ
チルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]アミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.06 (3H, t, J= 7.4 Hz), 1.77-
1.96 (2H, m), 2.33 (3H, s), 3.00 (2H, t, J= 7.7 H
z), 4.38 (2H, d, J= 5.4 Hz), 4.83 (1H, br t), 6.32
(1H,s), 6.53 (1H, dd, J= 5.4, 1.6 Hz), 7.10-7.40
(9H, m), 8.01 (1H, d, J= 5.4 Hz). 実施例化合物19−6:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(2-フェニルエチル)アミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.08 (3H, t, J= 7.5 Hz), 1.78-
1.93 (2H, m), 2.32 (3H, s), 2.81 (2H, t, J= 7.0 H
z), 3.01 (2H, t, J= 7.7 Hz), 3.42 (2H, dt,J= 6.2,
7.0 Hz), 4.52 (1H, br t), 6.30 (1H,s), 6.51 (1H, d
d, J= 5.2, 1.5Hz), 7.11-7.34 (8H, m), 7.43 (1H,
s), 8.00 (1H, d, J= 5.2 Hz). 実施例化合物19−7:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.08 (3H, t, J= 7.4 Hz), 1.78-
1.93 (4H, m), 2.32 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.2 H
z), 3.01 (2H, t, J= 7.7 Hz), 3.16 (2H, dt,J= 6.2,
7.2 Hz), 4.52 (1H, br s), 6.26 (1H,s), 6.49 (1H, d
d, J= 5.2, 1.5Hz), 7.07-7.32 (8H, m), 7.42 (1H,
s), 7.98 (1H, d, J= 5.2 Hz). 実施例化合物19−8:N-ベンジル-N-[4-[2-ブチル-
4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]アミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.38-
1.59 (2H, m), 1.73-1.90 (2H, m), 2.33 (3H, s), 3.0
2 (2H, t, J= 7.7 Hz), 4.37 (2H, d, J= 5.7Hz), 4.83
(1H, t, J= 7.3 Hz), 6.31 (1H,s), 6.52 (1H, d, J=
5.5 Hz), 7.09-7.43 (9H, m), 8.00 (1H, d, J= 5.5 H
z). 実施例化合物19−9:N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(2-フェニルエチル)アミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.39-
1.59 (2H, m), 1.74-1.92 (2H, m), 2.32 (3H, s), 2.8
1 (2H, t, J= 7.0 Hz), 3.04 (2H, t, J= 7.7Hz), 3.41
(2H, dt, J= 6.1, 7.0 Hz), 4.55 (1H, t, J= 6.1 H
z), 6.30 (1H,s), 6.51 (1H, d, J= 5.1 Hz), 7.06-7.1
9 (3H, m), 7.20-7.38 (5H, m), 7.43 (1H, s), 7.99
(1H, d, J= 5.1 Hz). 実施例化合物19−10:N-[4-[2-ブチル-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン 油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.98 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.39-
1.57 (2H, m), 1.75-1.98 (4H, m), 2.32 (3H,s), 2.67
(2H, t, J= 7.8 Hz), 3.04 (2H, t, J= 7.7 Hz), 3.16
(2H, dt, J= 5.9, 6.2 Hz), 4.52 (1H, t, J= 5.9 H
z), 6.26 (1H,s),6.49 (1H, d, J= 5.1 Hz), 7.06-7.38
(8H, m), 7.42 (1H, s), 7.97 (1H, d,J= 5.1 Hz). 実施例化合物19−11:N-ベンジル-N-[4-[2-(4-
フルオロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン 融点 143-146℃。 実施例化合物19−12:N-[4-[2-(4-フルオロフェ
ニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン 融点 97-98℃。 実施例化合物19−13:N-[4-[2-(4-フルオロフェ
ニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン 融点 110-112℃。 実施例化合物19−14:N-ベンジル-N-[4-[2-(2-
クロロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]アミン 融点 84-86℃。 実施例化合物19−15:N-[4-[2-(2-クロロフェニ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン 融点 113-114℃。 実施例化合物19−16:N-[4-[2-(2-クロロフェニ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン 融点 101-102℃。 実施例化合物19−17:N-ベンジル-N-[4-[4-(3-
メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン 融点 134-136℃。 実施例化合物19−18:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン 融点 137-139℃。 実施例化合物19−19:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン 融点 106-107℃。 実施例化合物19−20:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-N-(2-ナフチルメチル)アミン 融点 144-145℃。
【0094】実施例20 N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホ
ニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベン
ズアミド(0.50 g, 1.0 mmol)のN,N-ジメチルホルムア
ミド(5 mL)溶液にm-クロロ過安息香酸(0.55 g, 2.2
mmol)を加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に8
N-水酸化ナトリウム水溶液を加え、得られた固体をろ取
した。この固体をエタノールから再結晶することにより
表題化合物0.29 g(収率 54%)を得た。 融点 212-214℃。
【0095】実施例21 実施例20に準じ、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2
-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-
2-ピリジル]ベンズアミドの代わりにN-[4-[4-(3-メ
チルフェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チア
ゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド、
N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フ
ェニルプロピオンアミド、N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]-2-チオフェンカルボキサミド、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-2-ナフ
トアミド、N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジル]アミン、N-[4-[4-(3-メチルフ
ェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール
-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)ア
ミンおよびN-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチ
ルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(2-ナフチルメチル)アミンをそれぞれ用い
て、下記の実施例化合物21−1〜21−7を合成し
た。
【0096】実施例化合物21−1:N-[4-[4-(3-メ
チルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトア
ミド 融点 244-245℃。 実施例化合物21−2:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミ
ド 融点 236-237℃。 実施例化合物21−3:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-2-チオフェンカルボキサミ
ド 融点 199-201℃。 実施例化合物21−4:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-2-ナフトアミド 融点 231-233℃。 実施例化合物21−5:N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メ
チルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,
3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン 融点 148-150℃。 実施例化合物21−6:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)
アミン 融点 167-168℃。 実施例化合物21−7:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-ナフチルメチル)ア
ミン 融点 167-168℃。
【0097】実施例22 N-[4-[2-アミノ-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-ベンジルアミン [5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン(0.29 g, 1.0 mmo
l)とベンジルアミン(1.2 mL, 11 mmol)の混合物を15
0℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を室温まで冷却した
後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20 mL)を加え、
得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗い
した。この抽出液を乾燥、濃縮した。残さをシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、
1:1)で精製して表題化合物 0.16 g(収率 41 %)を得
た。 融点 178-179℃。
【0098】実施例23 実施例22に準じ、ベンジルアミンの代わりに、4-メト
キシベンジルアミン、3-メトキシベンジルアミン、2-メ
トキシベンジルアミン、4-クロロベンジルアミン、3-ク
ロロベンジルアミン、(R)-1-フェニルエチルアミン、
(S)-1-フェニルエチルアミンおよびN-ベンジル-N-メ
チルアミンをそれぞれ用いて、下記の実施例化合物23
―1〜23−8を合成した。 実施例化合物23−1:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(4-メトキシベンジル)アミン 融点 183-184℃。 実施例化合物23−2:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(3-メトキシベンジル)アミン 融点 152-154℃。 実施例化合物23−3:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(2-メトキシベンジル)アミン 融点 158-159℃。 実施例化合物23−4:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(4-クロロベンジル)アミン 融点 182-183℃。 実施例化合物23−5:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(3-クロロベンジル)アミン 融点 180-181℃。 実施例化合物23−6:(R)-N-[4-[2-アミノ-4-(3
-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(1-フェニルエチル)アミン 融点 94-98℃。 実施例化合物23−7:(S)-N-[4-[2-アミノ-4-(3
-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(1-フェニルエチル)アミン 融点 93-96℃。 実施例化合物23−8:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メチ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-ベンジル-N-メチルアミン 融点 138-140℃。
【0099】実施例24 実施例22に準じ、[5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン
の代わりに、[5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メ
トキシフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミンを用
いて、下記の実施例化合物22を合成した。 実施例化合物24:N-[4-[2-アミノ-4-(3-メトキシ
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-
ベンジルアミン 融点 217-218℃。 実施例25 実施例22に準じ、[5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]アミン
の代わりに、5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチ
ルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-
チアゾールを、ベンジルアミンの代わりに、2-フェニル
エチルアミン、4-フルオロベンジルアミン、N-ベンジル
-N-メチルアミン、N-メチル-2-フェニルエチルアミンお
よび2-チエニルメチルアミンをそれぞれ用いて、下記の
実施例化合物25−1〜25−5を合成した。 実施例化合物25−1:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)ア
ミン 融点 174-176℃。 実施例化合物25−2:N-(4-フルオロベンジル)-N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
アミン 融点 155-158℃。 実施例化合物25−3:N-ベンジル-N-メチル-N-[4-
[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミ
ン 融点 165-166℃。 実施例化合物25−4:N-メチル-N-[4-[4-(3-メチ
ルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエ
チル)アミン 融点 116-117℃。 実施例化合物25−5:N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-チエニルメチル)ア
ミン 融点 107-109℃。
【0100】実施例26 4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェ
ニル)-5-(2-フェニルチオ-4-ピリジル)-1,3-チアゾ
ール 5-(2-フルオロ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)
-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール
(0.40 g, 0.94 mmol)とチオフェノール(1.0mL, 9.7
mmol)の混合物を150℃で10時間かき混ぜた。反応混合
物を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液を加え、得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出
液を水洗いした。この抽出液を乾燥、濃縮した。残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル、1:1)で精製して、エタノールから再結晶する
ことにより表題化合物 0.34 g(収率 70 %)を得た。 融点 116-118℃。 実施例27 5-(2-ベンジルチオ-4-ピリジル)-4-(3-
メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-
1,3-チアゾール 水素化ナトリウム(60%パラフィン分散物、0.13 g, 3.
2 mmol)をヘキサンで2回洗浄した後、N,N-ジメチルホ
ルムアミド(15 mL)に懸濁した。この懸濁液にフェニ
ルメタンチオール(0.35 mL, 3.0 mmol)を加え、10分
間かき混ぜた。この混合物に5-(2-フルオロ-4-ピリジ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニル
フェニル)-1,3-チアゾール(0.49 g, 1.2 mmol)のN,N
-ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液を加え、さらに1時
間かき混ぜた。反応混合物に8N-水酸化ナトリウム水溶
液を加え、得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出
液を水洗いした。この抽出液を乾燥、濃縮した。残さを
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル、2:1)で精製して表題化合物 0.48 g(収率79
%)を得た。 融点 182-185℃。
【0101】実施例28 4-(3-メチルフェニル)-2-
(4-メチルスルホニルフェニル)-5-(2-フェニルスル
ホニル-4-ピリジル)-1,3-チアゾール 4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェ
ニル)-5-(2-フェニルチオ-4-ピリジル)-1,3-チアゾ
ール(0.48 g, 0.93 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミ
ド(10mL)溶液にm-クロロ過安息香酸(0.51 g, 2.4 mm
ol)を加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に8N-
水酸化ナトリウム水溶液を加え、得られた固体をろ取し
た。この固体をエタノールから再結晶することにより表
題化合物 0.42g(収率 82 %)を得た。 融点 126-128℃。 上記の実施例9〜28で製造された化合物を表1〜表6
に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】
【表3】
【0105】
【表4】
【0106】
【表5】
【0107】
【表6】
【0108】 製剤例1 (1)実施例1の化合物 50mg (2)ラクトース 34mg (3)トウモロコシ澱粉 10.6mg (4)トウモロコシ澱粉(のり状) 5mg (5)ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6)カルボキシメチルセルロースカルシウム 20mg 計 120mg 常法に従い上記(1)〜(6)を混合し、打錠機により打
錠し、錠剤を得た。
【0109】 製剤例2 (1)実施例化合物16−1 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例化合物16−1 10.0mgと乳糖60.0mgおよ
びコーンスターチ35.0mgの混合物を10%ゼラチン
水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、1
mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し
再び篩過する。かくして得られる顆粒をステアリン酸マ
グネシウム2.0mgと混合し、圧縮する。得られる中心
錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルクおよびアラビアゴム
の水懸液による糖衣でコーティングする。コーティング
が施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得る。
【0110】 製剤例3 (1)実施例化合物16−1 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例化合物16−1 10.0mgとステアリン酸マグ
ネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml
(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、乾
燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.0mgと
混合する。混合物を圧縮して錠剤を得る。
【0111】 製剤例4 (1)実施例化合物18 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2mlとする 実施例化合物18 5.0mgおよび食塩20.0mgを蒸留
水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとする。溶液を
ろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填する。アン
プルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
【0112】実験例1 遺伝子操作法は、モレキュラー・クローニング(Cold S
pring Harbor Laboratory 刊、1989年)に記載の方法
又は試薬の添付プロトコールに記載の方法に従った。 1)ヒトアデノシンA3受容体のクローニング ヒト脳cDNAからPCR法でアデノシンA3受容体遺
伝子のクローニングを行った。1ngの脳cDNA(東
洋紡,QUICK-Clone cDNA)を鋳型とし、Salvatore らが
報告(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,90:10365-10369,199
3)しているアデノシンA3受容体遺伝子塩基配列を参考
に作製したプライマーセット 5'-CGCCTCTAGACAAGATGCCC
AACAACAGCACTGC-3' 〔配列番号1〕と5'-CGGGGTCGACACT
ACTCAGAATTCTTCTCAATGC-3' 〔配列番号2〕を、それぞ
れ50pmolずつ添加し、TaKaRa LA PCR Kit Ver.2
(宝酒造)を使用して、PCR反応をDNA サーマル
サイクラー480(パーキンエルマー)にて行った(反
応条件:95℃で1分間、66℃で1分間、75℃で2
分間を35サイクル)。得られたPCR産物をアガロー
スゲル電気泳動し、1.0kbのDNA断片を回収した
後、Original TA Cloninng Kit(フナコシ)を用いて、
アデノシンA3受容体遺伝子をクローニングした。次
に、得られたプラスミドを、制限酵素XbaI(宝酒
造)で消化した後、T4 DNA ポリメラーゼ(宝酒
造)処理により末端平滑化し、更に、SalI(宝酒
造)で消化し、アデノシンA3受容体遺伝子の断片を得
た。
【0113】2)ヒトアデノシンA3受容体発現用プラ
スミドの作製 特開平5−076385号公報に記載のpTB1411
に由来するSRαプロモーターをBglII(宝酒造)
で消化して平滑化して、EcoRI(宝酒造)で消化し
たpCIベクター(プロメガ)に DNA Ligation kit
(宝酒造)で連結して、pCI−SRαを作製した。次
に、このpCI−SRαをClaI(宝酒造)で消化
後、T4 DNA ポリメラーゼ(宝酒造)処理により
末端平滑化した。その一方で、pGFP−C1(東洋
紡)をBsu36I(第一化学薬品)で消化した後、T
4 DNA ポリメラーゼ(宝酒造)処理により末端平
滑化し、1.63kbのDNA断片を得、両者を DNA L
igation kit(宝酒造)で連結し、大腸菌JM109の
コンピテントセル(宝酒造)を形質転換することでプラ
スミドpMSRαneoを得た。次に、pMSRαne
oをEcoRI(宝酒造)で消化した後、T4 DNA
ポリメラーゼ(宝酒造)処理により末端平滑化し、更
に、SalI(宝酒造)で消化して得られた5.4kb
DNA断片と上記1)で得られたアデノシンA3受容
体遺伝子の断片を混合し、DNA Ligation kit(宝酒造)
で連結して、大腸菌JM109のコンピテントセル(宝
酒造)を形質転換することでプラスミドpA3SRαを
得た。
【0114】3)ヒトアデノシンA3受容体発現用プラ
スミドのCHO(dhfr−)細胞への導入と発現 10% ウシ胎児血清(ライフテックオリエンタル)を
含むハムF12培地(日本製薬)でティッシュカルチャ
ーフラスコ750mL(ベクトンディキンソン)で生育
させたCHO(dhfr−)細胞を0.5g/Lトリプ
シン−0.2g/L EDTA(ライフテックオリエン
タル)で剥がした後、細胞をPBS(ライフテックオリ
エンタル)で洗浄して遠心(1000rpm,5分)
し、PBSで懸濁した。次に、ジーンパルサー(バイオ
ラッド社)を用いて、下記の条件に従って、DNAを細
胞に導入した。即ち、0.4cmギャップのキュベット
に、8×106個の細胞と10μgのヒトアデノシンA3
受容体発現用プラスミドpA3SRαを加え、0.8m
L容量で、電圧0.25kV、キャパシタンス960μ
F下でエレクトロポレーションした。その後、細胞を1
0%ウシ胎児血清を含むハムF12培地に移し、24時
間培養し、再び細胞を剥がして遠心し、次に、ジェネテ
ィシン(ライフテックオリエンタル)を500μg/m
Lになるように加えた10% ウシ胎児血清を含むハム
F12培地で懸濁し、104細胞/mLとなるように希
釈して96ウェルプレート(ベクトンディキンソン)に
播種して、ジェネティシン耐性株を得た。次に、得られ
たジェネティシン耐性株を24ウェルプレート(ベクト
ンディキンソン)で培養した後、耐性株の中からアデノ
シンA3受容体発現細胞を選択した。即ち、50pMの
125I−AB−MECA(アマーシャム)をリガンドと
して添加したアッセイバッファーI(0.1% BS
A,0.25mM PMSF,1μg/mL ペプスタ
チンと20μg/mLロイペプチンを含有したHBSS
(和光純薬))中で1時間反応を行い、アッセイバッフ
ァーIで洗浄後、γカウンターで放射活性を測定するこ
とで、リガンドが特異的に結合した細胞、A3AR/C
HO株を選択した。
【0115】4)アデノシンA3受容体発現細胞の細胞
膜画分の調製 上記3)で得られたA3AR/CHO株を、10%ウシ
胎児血清を含むハムF12培地で2日間培養した後、
0.02%EDTA含有PBSで剥がし、遠心分離で細
胞を回収し、アッセイバッファーII(50mM トリ
ス−塩酸(pH7.5),1mM EDTA,10mM
塩化マグネシウム,0.25mM PMSF,1μg
/mL ペプスタチン,20μg/mL ロイペプチ
ン)に懸濁し、ポリトロンホモジナイザー(モデルPT
−3000,KINEMATICAAG)にて20,0
00rpmで20秒間を3回、処理することにより細胞
を破砕した。細胞破砕後、2,000rpmで10分間
遠心分離して、膜画分を含む上清を得た。この上清を超
遠心機(モデルL8−70M,ローター70Ti,ベッ
クマン)30,000rpmで1時間遠心分離して、膜
画分を含む沈殿物を得た。次に、沈殿物を2unit/
mL アデノシンデアミナーゼ(ベーリンガーマンハイ
ム)を含むアッセイバッファーIIに懸濁して、30℃
で30分間処理した後、再度、上記と同様にして遠心分
離し膜画分を含む沈殿物を得た。 5)アデノシンA3受容体結合実験 96ウェルマイクロプレートに、上記4)で得られた1
00μg/mLの膜画分と各濃度の被検化合物とを含ん
だアッセイバッファーIIに、リガンドである[3H]
−NECA(アマーシャム)を10nMになるように添
加し、室温で1時間反応した。次に、セルハーベスター
(パッカード)を使用して反応液を濾過することで膜画
分をユニフィルターGF/C(パッカード)に移し、冷
却した50mM Tris バッファー(pH7.5)
で3回洗浄した。フィルターを乾燥後、マイクロシンチ
0(パッカード)をフィルターに加え、トップカウンター
(パッカード)で放射活性を計測し、[3H]−NEC
Aの膜画分への結合量を50%に減少させるのに必要な
被検化合物の濃度(IC50)をPRISM2.01(グ
ラフパッド ソフトウェア)にて算出した。その結果、
実施例1の化合物のIC50値は11.6nMであった。
化合物(I)は優れたアデノシンA3受容体に対する親
和性を有することがわかる。
【0116】実験例2 以下に記載の遺伝子操作法は、成書(Maniatisら、モレ
キュラー・クローニング、ColdSpring Harbor Laborato
ry、1989年)に記載されている方法又は試薬の添付プロ
トコールに記載の方法に従った。 (1)ヒトp38MAPキナーゼ遺伝子のクローニング
と組換えバキュロウイルスの調製 ヒトp38MAPキナーゼ遺伝子のクローニングは、腎
臓cDNA(東洋紡,QUICK-Clone cDNA)を 鋳型とし、H
anらの報告(Science 265 (5173), 808-811 (1994))の
p38MAPキナーゼ遺伝子の塩基配列を参考に作製し
たプライマーセット P38−U:5'−ACCACTC
GAGATGGACTACAAGGACGACGATG
ACAAGTCTCAGGAGAGGCCCACGTT
CTACC−3'〔配列番号3〕及びPAG−L:5'−
ACCCGGTACCACCAGGTGCTCAGGA
CTCCATCTCT−3'〔配列番号4〕を用いたP
CR法により行った。PCR反応はAmpliWax
PCR Gem 100(宝酒造)を用いたHot St
art法で行った。下層混液として、10xLA PC
R Buffer 2μL、2.5mM dNTP溶液
3μL、12.5μMプライマー溶液各2.5μL、滅
菌蒸留水10μLを混合した。上層混液としては、鋳型
としてヒト心臓cDNA(1ng/mL)を1μL、1
0xLA PCR Buffer 3μL、2.5mM
dNTP溶液1μL、TaKaRa LA Taq DN
A po1ymerase(宝酒造)0.5μL、滅菌
蒸留水24.5μLを混合した。調製した下層混液にA
mpliWax PCR Gem 100(宝酒造)を1
個添加し、70℃ で5分間、氷中で5分間処理後、上
層混液を加えPCRの反応液を調製した。反応液の入っ
たチューブをサーマルサイクラー(パーキンエルマー
社)にセットした後、95℃で2分間処理した。さら
に、95℃で15秒間、68℃で2分間のサイクルを3
5回繰り返した後、72℃で8分間処理した。得られた
PCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動し、p3
8MAPキナーゼ遺伝子を含む1.1kbのDNA断片
をゲルから回収した後、pT7Blue−T vect
or(宝酒造)に挿入することによりプラスミドpHP
38を作製した。プラスミドpFASTBAC1(CI
BCOBRL)の4.8kb XhoI−KpnI断片
と上記プラスミドpHP38の1.1kb XhoI−
Kpn断片とを連結し、プラスミドpFBHP38を作
製した。プラスミドpFBHP38及びBAC−TO−
BAC Baculovirus Expressio
n System(GIBCOBRL)を用いて組換え
バキュロウイルスのウイルスストックBAC−HP38
を調製した。
【0117】(2)ヒトMKK3遺伝子のクローニング
と組換えバキュロウイルスの調製 ヒトMKK3遺伝子のクローニングは、腎臓cDNA
(東洋紡,QUICK-Clone cDNA)を鋳型とし、Derijard, B.
らの報告(Science 267 (5198), 682-685 (1995))のM
KK3遺伝子の塩基配列を参考に作製したプライマーセ
ット MKK−U:5'−ACAAGAATTCATAA
CATATGGCTCATCATCATCATCATC
ATTCCAAGCCACCCGCACCCAA−3'
〔配列番号5〕及び MKK−L:5'−TCCCGTC
TAGACTATGAGTCTTCTCCCAGGAT
−3' 〔配列番号6〕を用いたPCR法により行った。
PCR反応はAmpliWax PCR Gem 100
(宝酒造)を用いたHot Start法で行った。下
層混液として、10xLA PCR Buffer 2
μl、2.5mM dNTP溶液3μL、12.5μM
プライマー溶液各2.5μL、滅菌蒸留水10μLを混
合した。上層混液としては、鋳型としてヒト腎臓cDN
A(1ng/mL)を1μL、10xLA PCR B
uffer 3μL、2.5mM dNTP溶液1μ
L、TaKaRa LA Taq DNA po1ymer
ase(宝酒造)0.5μL、滅菌蒸留水24.5μL
を混合した。調製した下層混液にAmpliWax P
CR Gem 100(宝酒造)を1個添加し、70℃で
5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を加えPCRの
反応液を調製した。反応液の入ったチューブをサーマル
サイクラー(パーキンエルマー社)にセットした後、9
5℃で2分間処理した。さらに、95℃で15秒間、6
8℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃
で8分間処理した。得られたPCR産物をアガロースゲ
ル(1%)電気泳動し、MKK3遺伝子を含む1.0k
bのDNA断片をゲルから回収した後、pT7Blue
−Tvector(宝酒造)に挿入し、プラスミドpH
MKK3を得た。MKK3を構成的活性型(189番目
のSerをGlu、193番目のThrをGlu)に変
異させるためにプライマーセット SER−U:5'−G
GCTACTTGGTGGACGAGGTGGCCAA
GGAGATGGATGCCGGCTGC−3' 〔配列
番号7〕及び SER−L:5'−GCAGCCGGCA
TCCATCTCCTTGGCCACCTCGTCCA
CCAAGTAGCC−3' 〔配列番号8〕を用いて、
QuikChange Site−Directed
Mutagenesis Kit(Stratagen
e)により変異を導入し、pcaMKK3を得た。プラ
スミドpFASTBAC1(CIBCOBRL)の4.
8kb EcoRI−XbaI断片と上記プラスミドp
caMKK3の1.0kb EcoRI−XbaI断片
を連結し、プラスミドpFBcaMKK3を作製した。
プラスミドpFBcaMKK3とBAC−TO−BAC
Baculovirus Expression Sy
stem(GIBCOBRL)を用いて組換えバキュロ
ウイルスのウイルスストックBAC−caMKK3を調
製した。
【0118】(3)活性型p38MAPキナーゼの調製 Sf−21細胞を1x106 cells/mLとなるよ
うに100ml Sf−900II SFM培地(GI
BCOBRL)に播種した後、27℃で24時間培養し
た。組換えバキュロウイルスのウイルスストックBAC
−HP38とBAC−caMKK3をそれぞれ0.2m
L添加した後、さらに48時間培養した。培養液から遠
心分離(3000rpm、10min)により、細胞を
分離した後、PBSで細胞を2回洗浄した。細胞を10
mL Lysis buffer(25mM HEPE
S(pH7.5),1% TritonX,130mM
NaCl,1mM EDTA,1mM DTT,25m
M β −glycerophosphate,20mM
leupeptin,1mM APMSF,1mM
Sodium orthovanadate)に懸濁し
た後、ホモジナイザー(POLYTRON)で2000
0rpm、2分間処理を2回行うことで細胞を破砕し
た。遠心分離(40000rpm、45分間)して得た
上清からAnti−FLAG M2 Affinity
Gel(イーストマン・ケミカル社)を用いて、活性
型p38MAPキナーゼを精製した。 (4)p38MAPキナーゼ阻害活性の測定 260ngの活性型p38MAPキナーゼ及び1μgの
Myelin Basic Proteinを含む37.
5μL反応溶液(25mM HEPES(pH7.
5),10mM Magnesium Acetat
e)にDMSOに溶解した供試化合物を2.5μL添加
した後、30℃で5分間保温した。ATP溶液(2.5
μM ATP,0.1μCi[g−32P]ATP)を1
0μL添加することにより反応を開始した。30℃で6
0分間反応させた後、20%TCA溶液を50μL添加
することで反応を停止した。反応溶液を0℃、20分間
放置した後、セルハーベスター(パッカードジャパン)
を用いて、GF/C filter(パッカードジャパ
ン)に酸不溶画分をトランスファーし、250mM H
3PO4で洗浄した。45℃で60分間乾燥させた後、M
icroscint 0(パッカードジャパン)を40
μL添加し、トップカウント(パッカードジャパン)で
放射活性を測定した。32Pの酸不溶画分への取り込みを
50%阻害するのに必要な供試化合物の濃度(IC
50値)をPRISM2.01(グラフパッドソフトウェ
ア社)にて算出した。結果を表7に示す。
【0119】
【表7】 これより、化合物(I)は優れたp38MAPキナーゼ
阻害活性を有することがわかる。
【0120】実験例3 TNF−α産生阻害活性の測定 1%非働化ウシ胎児血清(ライフテクノロジー社(Li
fe Technologies,Inc.)製、国
名:アメリカ)及び10mM HEPES(pH7.
5)を含むPRMI1640培地(ライフテクノロジー
社(Life Technologies,Inc.)
製)で培養したTHP−1細胞を96ウェルプレートへ
1x105cells/wellとなるように播種した
後、DMSOに溶解した供試化合物を1μL添加した。
37℃で1時間炭酸ガスインキュベーター中で培養した
後、LPS(和光純薬)を最終濃度5μg/mLとなる
ように添加した。37℃で4時間炭酸ガスインキュベー
ター中で培養した後、遠心分離により上清を得た。上清
中のTNFα濃度をELISA(R&D System
s社、Quantikine Kit)により測定し
た。TNFα産生を50%阻害するのに必要な供試化合
物の濃度(IC50値)をPRISM2.01(グラフパ
ッド ソフトウェア社)にて算出した。結果を表8に示
す。
【0121】
【表8】 これより、化合物(I)は優れたTNF−α産生阻害活
性を有することがわかる。
【0122】
【発明の効果】化合物(I)又はその塩は、優れたアデ
ノシンA3受容体拮抗作用を有し、アデノシンA3受容体
関連疾患の予防治療剤として用いることができる。さら
に、化合物(I)又はその塩は、優れたp38MAPキ
ナーゼ阻害作用、TNF−α阻害作用を示し、p38M
APキナーゼ関連疾患やTNF−α関連疾患の予防治療
剤としても用いることができる。
【0123】
【配列表】 <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> 5-Pyridyl-1,3-azole Compounds and Their Use <130> B00084 <150> JP 11-116686 <151> 1999-04-23 <150> JP 11-224650 <151> 1999-08-06 <160> 8 <210> 1 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 1 CGCCTCTAGA CAAGATGCCC AACAACAGCA CTGC 34 <210> 2 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 2 CGGGGTCGAC ACTACTCAGA ATTCTTCTCA ATGC 34 <210> 3 <211> 62 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 3 ACCACTCGAG ATGGACTACA AGGACGACGA TGA
CAAGTCT CAGGAGAGGC CCACGTTCTA 60 CC
62 <210> 4 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 4 ACCCGGTACC ACCAGGTGCT CAGGACTCCA TCT
CT 35 <210> 5 <211> 61 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 5 ACAAGAATTC ATAACATATG GCTCATCATC ATC
ATCATCA TTCCAAGCCA CCCGCACCCA 60 A
61 <210> 6 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 6 TCCCGTCTAG ACTATGAGTC TTCTCCCAGG AT
32 <210> 7 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 7 GGCTACTTGG TGGACGAGGT GGCCAAGGAG ATG
GATGCCG GCTGC 45 <210> 8 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 8 GCAGCCGGCA TCCATCTCCT TGGCCACCTC GTC
CACCAAG TAGCC 45
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 9/10 A61P 9/10 11/00 11/00 11/06 11/06 17/00 17/00 17/06 17/06 19/02 19/02 21/00 21/00 25/16 25/16 25/28 25/28 29/00 29/00 31/12 31/12 37/00 37/00 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 417/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-
    1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド、 N-ベンジル-N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3
    -チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン、 N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフ
    ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フ
    ェニルエチル)アミンまたは その塩。
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