JP2002302005A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置

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JP2002302005A JP2001077111A JP2001077111A JP2002302005A JP 2002302005 A JP2002302005 A JP 2002302005A JP 2001077111 A JP2001077111 A JP 2001077111A JP 2001077111 A JP2001077111 A JP 2001077111A JP 2002302005 A JP2002302005 A JP 2002302005A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】展開膨張完了時に、エアバッグの下縁側に、車
両前後方向に沿う高いテンションを発生可能な頭部保護
エアバッグ装置を提供すること。 【解決手段】頭部保護エアバッグ装置では、膨張用ガス
Gを流入させて、エアバッグ12が展開膨張を完了させ
ると、各膨張遮蔽部14・18における区画部29で区
画された各膨張部15・19により、各膨張遮蔽部14
・18自体に、前後方向のテンションが発生する。各膨
張遮蔽部14・18相互は、膨張用ガスGを流入させな
い板状部30の下方位置の膨張連通部23により、エア
バッグ下縁12b側で連結されている。膨張連通部23
は、エアバッグ下縁12bに沿って前後方向に配置され
て、各膨張遮蔽部14・18相互を、各膨張遮蔽部に生
じていたテンションを低下させずに、連結できるため、
エアバッグ12の下縁12b全体に、前後方向に沿う高
いテンションを生じさせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される
頭部保護エアバッグ装置に関し、詳しくは、エアバッグ
が、車内側の開口の上縁側に、折り畳まれて収納され、
膨張用ガスの流入時に、開口を覆うように展開膨張する
頭部保護エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来の頭部保護エアバッグ装
置のエアバッグでは、国際公開特許W096/2608
7や英国特許出願公開第2324300号等に記載され
ているように、膨張用ガスを流入させて、車内側の開口
を覆うように膨張する膨張遮蔽部を備えて構成されてい
た。
【0003】膨張遮蔽部は、膨張時、車両前後方向に沿
うテンションを発生可能に、上下方向に延びる形状とし
て、車両前後方向に並設される複数の膨張部を、備えて
構成されていた。
【0004】また、エアバッグは、膨張用ガスを流入さ
せるガス流入部の他、膨張用ガスを流入させない非流入
部を備え、非流入部は、ガス流入部の周囲を囲む周縁部
と、各膨張部を区画するように上下方向に配置される区
画部と、を備えて構成されていた。
【0005】このような構成では、膨張時、各膨張部が
膨張すれば、各膨張部の前後における区画部や周縁部の
相互の距離が狭まって、膨張遮蔽部に、車両前後方向に
沿ったテンションが発生し、乗員拘束時、膨張遮蔽部の
車外側への移動を抑えることができた。
【0006】しかし、従来のエアバッグでは、下縁側に
生ずるテンションをさらに高くする点に、改善の余地が
あった。
【0007】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、展開膨張完了時に、エアバッグの下縁側に、車両前
後方向に沿う高いテンションを発生可能な頭部保護エア
バッグ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る頭部保護エ
アバッグ装置では、車両の車内側における開口の上縁側
に折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、前記
開口を覆うように展開膨張するエアバッグを備えた頭部
保護エアバッグ装置であって、前記エアバッグが、前記
膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車外側壁部とを離
すように膨張可能なガス流入部と、膨張用ガスを流入さ
せない非流入部と、を備え、前記ガス流入部が、前記開
口を覆い可能に、前後方向に沿って相互に離れるように
配置される複数の膨張遮蔽部と、膨張連通部と、を備え
て構成され、前記各膨張遮蔽部が、膨張時、前後方向に
沿うテンションを発生可能に、上下方向に延びる形状と
して、前後方向に沿って並設される複数の膨張部を、配
設させて構成され、前記非流入部が、前記ガス流入部の
周囲を囲む周縁部と、前記膨張遮蔽部間に配置される略
板状の板状部と、前記各膨張遮蔽部における前記膨張部
相互を区画するように上下方向に配置される区画部と、
を備えて構成されて、前記膨張連通部が、前記板状部の
下方における前記エアバッグの下縁側で、前記エアバッ
グ下縁に沿う前後方向に配置され、前記板状部を間にし
て隣接する前記膨張部相互が、下端側で、前記膨張連通
部により、連通されるとともに、他の前記膨張部の下端
側が、それぞれ、前記周縁部の下縁側により、閉塞され
ていることを特徴とする。
【0009】そして、前記エアバッグの前後方向の少な
くとも一方の端部は、前記ガス流入部から離れる方向の
前後方向に沿って延びる連結部により、車両のボディに
対して、連結させ、前記連結部は、展開膨張完了時の前
記周縁部の下縁側と連結させることが望ましい。
【0010】さらに、前記板状部を間にして隣接される
前記膨張遮蔽部には、それぞれ、前記板状部の上方に、
前記膨張用ガスの流入用の流入口部を、配設させること
が望ましい。
【0011】なお、本明細書での前後方向と上下方向と
は、エアバッグ装置が車両に搭載された状態での、車両
の前後方向と上下方向とに対応するものである。
【0012】
【発明の効果】本発明に係る頭部保護エアバッグ装置で
は、膨張用ガスを流入させて、エアバッグが展開膨張を
完了させると、各膨張遮蔽部における区画部で区画され
た各膨張部により、各膨張遮蔽部自体に、前後方向のテ
ンションが発生する。また、各膨張遮蔽部相互は、膨張
連通部によって、エアバッグの下縁側で連結されてい
る。
【0013】そして、膨張連通部は、エアバッグの下縁
に沿って前後方向に配置されて、膨張を完了させること
から、各膨張遮蔽部相互を、各膨張遮蔽部に生じていた
テンションを低下させることなく、連結でき、その結
果、エアバッグの下縁全体に、前後方向に沿う高いテン
ションを生じさせることが可能となる。
【0014】また、膨張部は、板状部を間にして隣接す
る膨張部相互だけが膨張連通部によって連通されている
だけで、他の膨張部は、周縁部の下縁側に閉塞されてい
るため、膨張連通部が設けられていても、膨張部による
各膨張遮蔽部自体の前後方向のテンションは、高い状態
を維持される。
【0015】したがって、本発明の頭部保護エアバッグ
装置では、展開膨張完了時に、エアバッグの下縁側に、
車両前後方向に沿う高いテンションを発生させることが
できる。
【0016】特に、エアバッグにおける板状部の下方側
では、エアバッグの下縁側に、前後方向に沿う高いテン
ションを生じさせた状態で、前後方向に沿って配置され
た膨張連通部が膨張を完了させることから、剛性が高く
なって、車外側に折り曲がり難くなり、板状部の下部付
近に対して、乗員が、車外側方向に大きく移動して押圧
しても、的確に、乗員を拘束することができる。
【0017】ちなみに、本発明のエアバッグにおける板
状部の位置に、新たに膨張部を配置させて、本発明のエ
アバッグと同様な高いテンションを生じさせようとして
も、その配置位置の下縁側に対して、車外側への強い押
圧力が作用すれば、膨張部相互が下端側で特に強固に連
結されている訳ではないことから、その新たに設けた膨
張部自体の下端が車外側へ折れ曲がることが避けられ
ず、本発明の作用・効果は得られない。
【0018】また、本発明のエアバッグにおける板状部
の位置に、膨張部を配置させては、ガス流入部の容積が
増大し、エアバッグの膨張開始から膨張完了までの時間
を増大させてしまう。これに対し、本発明のエアバッグ
では、膨張連通部の上方に、膨張用ガスを流入させない
非流入部の板状部を配設させているため、その板状部の
部位に膨張部を配設させる場合に比べて、ガス流入部の
容積を小さくすることができて、エアバッグの膨張開始
から膨張完了までの時間を短縮することができる。
【0019】そして、請求項2に記載するようにエアバ
ッグを構成する場合には、ガス流入部から離れる方向の
前後方向に沿って延びて車両のボディに連結された連結
部が、エアバッグの周縁部の下縁側と連結されているた
め、一層、膨張完了時のエアバッグの下縁側に、前後方
向のテンションを、高く発生させることができる。
【0020】さらに、請求項3に記載するようにエアバ
ッグを構成する場合には、板状部を間にして隣接する膨
張遮蔽部相互が、板状部の上方に配置された流入口部か
らともに膨張用ガスを流入させることから、ガス流入部
の前後方向の一方の端部側から膨張用ガスを流入させる
場合に比べ、長くしていた側の膨張遮蔽部までの膨張用
ガスの到達距離を短くできて、ガス流入部全体の膨張開
始から膨張完了までの時間を短縮することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0022】実施形態の頭部保護エアバッグ装置Mは、
図1に示すように、エアバッグ12を、車両Vにおける
車内側のドアや窓部の開口Wの上縁側周縁におけるフロ
ントピラー部FPの下縁側、ルーフサイドレール部RR
の下縁側、及び、リヤピラー部RPの上方側にわたっ
て、折り畳んで収納させている。なお、車両Vは、前席
シート9と後席シート10とを備えて構成され、エアバ
ッグ12は、展開膨張時、前席シート9の側方における
上方側の開口W1と後席シート10の側方における上方
側の開口W2とを覆うように構成されている。
【0023】この頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバ
ッグ12、インフレーター35、取付ブラケット33・
36、エアバッグカバー8、側突用センサ41、ロール
オーバセンサ42、及び、制御装置43、を備えて構成
されている。
【0024】インフレーター35は、図1に示すよう
に、折り畳まれたエアバッグ12に膨張用ガスを供給す
るシリンダタイプとしており、エアバッグ12の後述す
る流入口部22aが外装されている。そして、このイン
フレーター35は、制御装置43からの作動信号を入力
させて、作動されることとなる。
【0025】制御装置43は、車両Vの側面に所定以上
の衝撃が加わった際の側突用センサ41からの側突検知
信号を入力させた際と、車両Vの転倒(横転)が予測さ
れるようなロールオーバセンサ42からのロールオーバ
検知信号を入力させた際とに、インフレーター35へ作
動信号を出力する。側突用センサ41、ロールオーバセ
ンサ42、及び、制御装置43は、車両Vの所定位置に
配設されて、電気的に相互に接続されている。また、イ
ンフレーター35も、制御装置43と電気的に接続され
ている。
【0026】取付ブラケット36は、板金製として、エ
アバッグ12の流入口部22aを外装させたインフレー
ター35を、流入口部22aごと外周側から挟持し、2
本の取付ボルト37を利用して、リヤピラー部RPの車
内側におけるボディ1側の板金製のインナパネル2に取
り付けるように、構成されている。
【0027】取付ブラケット33は、図1・2に示すよ
うに、板金製として、エアバッグ12における後述する
各取付部25を挟持するもので、それぞれ、車内側Iと
車外側Oとの内・外プレート(図符号省略)を備えて構
成され、内・外プレートによって各取付部25を挟持し
た状態で、各取付ボルト34を、各取付部25の取付孔
25aと各取付ブラケット33に設けられた取付孔(図
符号省略)とに挿通させて、インナパネル2の取付孔2
a周縁に固着されたナット2bに螺合させることによ
り、各取付部25をインナパネル2に取り付けている。
【0028】エアバッグカバー8は、図1・2に示すよ
うに、フロントピラー部FPに配置されるピラーガーニ
ッシュ4とルーフサイドレール部RRに配置されるルー
フヘッドライニング5とのそれぞれの下縁側から構成さ
れている。なお、フロントピラーガーニッシュ4とルー
フヘッドライニング5とは、合成樹脂製として、フロン
トピラー部FPとルーフサイドレール部RRの車内側に
おけるボディ1のインナパネル2に取付固定されてい
る。また、ルーフヘッドライニング5は、フロントピラ
ー部FPの上方付近から、センターピラー部CPの上方
を経て、リヤピラー部RPの上方付近まで、配設されて
いる。
【0029】エアバッグ12は、袋織りにより製造され
て、図1〜6に示すように、インフレーター35からの
膨張用ガスGを流入させて、折り畳み状態から展開し
て、開口W(W1・W2)やセンターピラー部CPのピ
ラーガーニッシュ7の車内側を覆うように、開口W1・
W2の周縁の上縁側に折り畳まれて収納されている。そ
して、エアバッグ12は、図3に示すように、車内側壁
部13aと車外側壁部13bとを離すようにして(図4
〜6参照)、膨張用ガスGを内部に流入可能なガス流入
部13と、膨張用ガスGを流入させない非流入部24
と、から構成されている。
【0030】ガス流入部13は、実施形態の場合、前後
二つの膨張遮蔽部14・18、連通流入部22、及び、
膨張連通部23、から構成されている。車両Vの前方側
の前膨張遮蔽部14は、連通流入部22の前部側の下方
に配置され、エアバッグ12の展開膨張時、車両Vの前
席シート9の側方(車外側O)における上方側に配置さ
れた開口W1を覆うように、膨張することとなる。車両
Vの後方側の後膨張遮蔽部18は、連通流入部22の後
部側の下方に配置され、エアバッグ12の展開膨張時、
車両Vの後席シート10の側方(車外側O)における上
方側に配置された開口W2を覆うこととなる。
【0031】膨張連通部23は、前膨張遮蔽部14の後
端下部と後膨張遮蔽部18の前端下部とを連通するよう
に、後述する板状部30の下方側におけるエアバッグ1
2の下縁12b側で、下縁12bに沿って前後方向に配
設されている。
【0032】連通流入部22は、後端側に流入口部22
aを備え、流入口部22aは、後端を開口させて、エア
バッグ12から突出するように略円筒状に形成されてい
る。連通流入部22は、流入口部22aから直線状に前
方に延びて、前膨張遮蔽部14の上方まで配設されてい
る。また、流入口部22aは、既述したように、インフ
レーター35に外装されることとなる。
【0033】そして、前・後膨張遮蔽部14・18は、
後述する区画部29で区画されて、それぞれ、上下方向
に延びるように配設され、車両Vの前後方向に沿って並
設される複数の膨張部15・19から、構成されてい
る。前・後膨張遮蔽部14・18は、各膨張部15・1
9が膨張を完了させれば、前後方向に沿うテンションを
発生させることとなる。
【0034】前膨張遮蔽部14の膨張部15は、四つ配
設されている。そして、後端側の膨張部15は、後述す
る板状部30の前縁側に接する板状部側膨張部16とし
て、下端16aを、膨張連通部23の前端と連通させて
いる。また、後側から二番目の膨張部15は、下端17
aを他の膨張部15・16より上方に変位させた下端変
位膨張部17としている。この下端変位膨張部17は、
前席シート9の背もたれ部9aの側方の上方位置に配置
され、下端17aが背もたれ部9aの側面側(車外側
O)における上端部9bの上方位置に配置されている。
【0035】なお、下端変位膨張部17以外の各膨張部
15・16の下端15a・16aは、背もたれ部9aの
上端部9bより下方位置に配置されている。
【0036】また、板状部側膨張部16以外の各膨張部
15・17は、全て、下端15a・17a側が、非流入
部24の後述する周縁部26の下縁側部28によって、
閉塞され、板状部側膨張部16・下端変位膨張部17を
含めた全ての各膨張部15の上端は、連通流入部22に
連通されている。
【0037】後膨張遮蔽部18の膨張部19も、四つ配
設されている。そして、前端側の膨張部19は、後述す
る板状部30の後縁側に接する板状部側膨張部20とし
て、下端20aを、膨張連通部23の後端と連通させて
いる。また、後端側の膨張部19は、下端21aを他の
膨張部19・20より上方に変位させた下端変位膨張部
21としている。この下端変位膨張部21は、後席シー
ト10の背もたれ部10aの側方の上方位置に配置さ
れ、下端21aが背もたれ部10aの側面側(車外側
O)における上端部10bの上方位置に配置されてい
る。
【0038】なお、下端変位膨張部21以外の各膨張部
19・20の下端19a・20aは、背もたれ部9aの
上端部9bより下方位置に配置されている。
【0039】また、板状部側膨張部20以外の各膨張部
19・21は、全て、下端19a・20a側が、非流入
部24の後述する周縁部26の下縁側部28によって、
閉塞され、板状部側膨張部20・下端変位膨張部21を
含めた全ての各膨張部19の上端は、連通流入部22に
連通されている。
【0040】さらに、前膨張遮蔽部14の下端変位膨張
部17における前後方向の幅寸法BFは、後膨張遮蔽部
18の下端変位膨張部21における前後方向の幅寸法B
Bより、大きく設定されている。
【0041】実施形態の場合、下端変位膨張部17の前
後方向の幅寸法BFは、150〜300mm(実施形態で
は、約180mm)の範囲に設定され、下端変位膨張部2
1の前後方向の幅寸法BBは、100〜200mm(実施
形態では、約120mm)の範囲に設定されている。
【0042】非流入部24は、車内側壁部13aと車外
側壁部13bとを結合させたように構成されており、取
付部25、周縁部26、区画部29、及び、板状部3
0、を備え、さらに、実施形態の場合には、連結部31
を備えて構成されている。
【0043】周縁部26は、ガス流入部13の周囲で、
板状部30の周囲を含めて、ガス流入部13と接する部
位に配設されて、ガス漏れが生じないように密に織成さ
れている。そして、周縁部26の下縁側部28では、エ
アバッグ12を非膨張状態で平らに展開させた際(図3
参照)、下端変位膨張部17・21の下方の部位28b
・28eが、各下端変位膨張部17・21に隣接する膨
張部15・16・19・20の下方における周縁部26
の部位28a・28c・28dと、下縁側の高さ位置を
略一致させるように、上下方向の長さ寸法を長くして、
形成されている。
【0044】取付部25は、エアバッグ12の上縁12
a側における周縁部26の上縁側部27や連結部31
(前・後連結部31a・31b)から上方へ突出するよ
うに、複数(実施形態では八個)配置されて、インナパ
ネル2に取り付けるための取付ブラケット33が固着さ
れることとなる。各取付部25には、取付ボルト34を
挿通させる取付孔25aが開口されている。
【0045】板状部30は、エアバッグ12の前端側と
後端側とに配置される前・後連結部31a・31bとと
もに、エアバッグ12の全体形状を確保するとともに、
ガス流入部13の容積を小さくして、膨張完了までの時
間を短くするために設定されている。板状部30は、略
長方形板状として、エアバッグ12(ガス流入部13)
の前後方向の中央付近となるような前膨張遮蔽部14の
板状部側膨張部16と後膨張遮蔽部18の板状部側膨張
部20との間で、かつ、連通流入部22と膨張連通部2
3との間に、配設されている。さらに、実施形態の場
合、板状部30は、エアバッグ12の展開膨張完了時、
センターピラー部CPの後縁付近から後席シート10側
の開口W2の車内側を覆うように、配設されている。板
状部30の左右方向の幅寸法BPは、各膨張部15・1
9の幅寸法と略等しい寸法から広い寸法の100〜50
0mm程度(実施形態では、約350mm)の範囲に設定さ
れている。
【0046】連結部31は、実施形態の場合、エアバッ
グ12の前後両端に配置されて、それぞれ、ガス流入部
13から離れる方向の前後方向に沿って延びて、取付部
25を利用して、車両Vのボディ1におけるインナパネ
ル2に対して、連結されている。前・後の連結部31a
・31bは、ともに三角板形状として、展開膨張完了時
の周縁部26の下縁側部28と連結されるように、構成
され、エアバッグ12の袋織りの織成時に、周縁部26
等とともに、一体的に形成されている。そして、前連結
部31aは、前端に取付部25Fを配置させて、周縁部
26の前縁側から前方へ突出するように配設されて、取
付部25Fを、フロントピラー部FPのインナパネル2
に連結させている。後連結部31bは、後端に取付部2
5Bを配置させて、周縁部26の後縁側から後方へ突出
するように配設されて、取付部25Bをルーフサイドレ
ール部RRのインナパネル2に連結させている。取付部
25Bは、インフレーター35の配置位置より、後方側
に連結されて、ガス流入部13に極力前後方向に沿った
テンションを生じやすく構成されている。
【0047】区画部29は、前・後膨張遮蔽部14・1
8の領域内で、周縁部26の下縁側部28から連通流入
部22まで上方に延びるような略「T」字形状として、
車両Vの前後方向に複数並設されている。各区画部29
は、膨張遮蔽部14・18内を複数の膨張部15(16
・17)・19(20・21)に区画するものであり、
さらに、各膨張遮蔽部14・18が膨張用ガスGを流入
させて膨張した際、各膨張遮蔽部14・18に、前後方
向に沿う方向のテンションを生じさせるために、配設さ
れるとともに、各膨張遮蔽部14・18の厚さを略均等
にするために、配設されている。
【0048】つぎに、このエアバッグ装置Mの車両Vへ
の搭載について説明すると、まず、エアバッグ12を折
り畳む。この折り畳み状態は、実施形態の場合、図3の
二点鎖線に示すように、順次、山折りと谷折りとの折目
Cを入れて、エアバッグ下縁12b側を上縁12aに接
近させるような蛇腹折りとしている(図2参照)。
【0049】そして、折り畳んだ後には、折り崩れ防止
用の破断可能なテープ32(図2参照)により、エアバ
ッグ12の所定箇所をくるむとともに、インフレーター
35・取付ブラケット33・36を取り付けて、エアバ
ッグ組立体を形成する。
【0050】その後、各取付ブラケット33・36をイ
ンナパネル2の所定位置に配置させ、各取付孔25a等
を挿通させてボルト34・37止めし、各取付ブラケッ
ト33・36をインナパネル2に固定して、エアバッグ
組立体をボディ1に取り付ける。ついで、側突用センサ
41・ロールオーバセンサ42・制御装置43を車両V
に搭載するとともに、制御装置43から延びる図示しな
い作動信号入力用のリード線をインフレーター35に結
線し、さらに、フロントピラーガーニッシュ4やルーフ
ヘッドライニング5をボディ1に取り付け、さらに、リ
ヤピラーガーニッシュ6・センターピラーガーニッシュ
7をボディ1に取り付ければ、頭部保護エアバッグ装置
Mを車両Vに搭載させることができる。
【0051】エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後、制
御装置43が、側突用センサ41からの側突検知信号を
入力させて、インフレーター35を作動させれば、イン
フレーター35は、膨張用ガスGを吐出させる。する
と、膨張用ガスGが、図3の二点鎖線に示すように、流
入口部22aからガス流入部13の連通流入部22内を
前方側に流れ、さらに、連通流入部22から下方に流れ
て各膨張部15・膨張部19内に供給され、エアバッグ
12の各膨張遮蔽部14・18が、折りを解消させつ
つ、膨張し始める。そして、エアバッグ12は、くるん
でおいたテープ32を破断させ、さらに、フロントピラ
ーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5の下縁側
のエアバッグカバー8を押し開いて、図1・2の二点鎖
線で示すように、開口W1・W2の上方から下方へ突出
しつつ、開口W1・W2・センターピラー部CP・リヤ
ピラー部RPの車内側Iを覆うように、大きく展開膨張
することとなる。
【0052】また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、
制御装置43が、ロールオーバセンサ42からのロール
オーバ検知信号を入力させた際にも、インフレーター3
5を作動させることから、その際にも、エアバッグ12
は、インフレーター35からの膨張用ガスGを流入させ
て、くるんでおいたテープ32を破断させ、さらに、フ
ロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング
5の下縁側のエアバッグカバー8を押し開いて、図1・
2の二点鎖線で示すように、下方へ突出しつつ、開口W
1・W2・センターピラー部CP・リヤピラー部RPの
車内側Iを覆うように、大きく展開膨張することとな
る。
【0053】そして、実施形態のエアバッグ装置Mで
は、折り畳まれたエアバッグ12が、膨張用ガスGを流
入させて、展開膨張を完了させた際、各区画部29で区
画された前・後膨張遮蔽部14・18の膨張部15・1
9により、各膨張遮蔽部14・18自体に、前後方向の
テンションが発生する。また、各膨張遮蔽部14・18
相互は、膨張連通部23によって、エアバッグ12の下
縁12b側で連結されている。
【0054】そして、膨張連通部23は、エアバッグ1
2の下縁12bに沿って前後方向に配置されて、膨張を
完了させることから、各膨張遮蔽部14・18相互を、
各膨張遮蔽部14・18に生じていたテンションを低下
させることなく、連結でき、その結果、エアバッグ12
の下縁12b全体に、前後方向に沿う高いテンションを
生じさせることができる。
【0055】また、膨張部15・19は、板状部30を
間にして隣接する板状部側膨張部16・20相互だけが
膨張連通部23によって連通されているだけで、他の膨
張部15・19は、周縁部26の下縁側部28に閉塞さ
れて、下端相互を連通させていないため、膨張連通部2
3が設けられていても、膨張部15・19による各膨張
遮蔽部14・18自体の前後方向のテンションは、高い
状態を維持される。
【0056】したがって、実施形態の頭部保護エアバッ
グ装置Mでは、展開膨張完了時に、エアバッグ12の下
縁12b側に、車両前後方向に沿う高いテンションを発
生させることができる。
【0057】特に、エアバッグ12における板状部30
の下方側では、エアバッグ下縁12b側に、前後方向に
沿う高いテンションを生じさせた状態で、前後方向に沿
って配置された膨張連通部23が膨張を完了させること
から、剛性が高くなって、車外側Oに折り曲がり難くな
り、板状部30の下部付近に対して、乗員が、車外側方
向に大きく移動して押圧しても、的確に、乗員を拘束す
ることができる。
【0058】ちなみに、実施形態のエアバッグ12にお
ける前後方向中央付近の板状部30の位置に、新たに膨
張部15・19を配置させて、実施形態のエアバッグ1
2と同様な高いテンションを生じさせようとしても、そ
の配置位置の下縁12b側に対して、車外側への強い押
圧力が作用すれば、各膨張部15・19相互がエアバッ
グ下端12b側で特に強固に連結されている訳ではない
ことから、新たに設けた膨張部15・19自体の下端が
車外側へ折れ曲がることが避けられず、実施形態の作用
・効果は得られない。
【0059】また、実施形態のエアバッグ12における
板状部30の位置に、膨張部15・19を配置させて
は、ガス流入部13の容積が増大し、そのエアバッグの
膨張開始から膨張完了までの時間を増大させてしまう。
これに対し、実施形態のエアバッグ12では、膨張連通
部23の上方に、膨張用ガスGを流入させない非流入部
24の板状部30を配設させているため、その板状部3
0の部位に膨張部15・19を配設させる場合に比べ
て、ガス流入部13の容積を小さくすることができて、
エアバッグ12の膨張開始から膨張完了までの時間を短
縮することができる。
【0060】そして、実施形態では、ガス流入部13か
ら離れる方向に沿って延びて車両Vのボディ1における
インナパネル2に連結された連結部31a・31bが、
エアバッグ12の周縁部26における下縁側部28と連
結されているため、一層、膨張完了時のエアバッグ12
の下縁12b側に、前後方向のテンションを、高く発生
させることができる。
【0061】なお、実施形態では、エアバッグ12の前
後両端に、三角板形状の連結部31a・31bを配設し
た場合を示したが、取付部25F・25Bを先端に備え
ていれば、周縁部26の下縁側部28側だけに連結され
るようなベルト状に、連結部31a・31bを形成して
も良く、さらに、ガス流入部13の前後の一方の端部側
だけに、連結部を配設させてもよい。
【0062】また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、
下端変位膨張部17・21が、その下端17a・21a
を他の膨張部15・16・19・20の下端15a・1
6a・19a・20aより上方位置に配置させて、シー
ト9・10の背もたれ部9a・10aにおける上端部9
b・10bと干渉しないように、膨張する。すなわち、
折り畳まれた各膨張部15・19が、連通流入部22側
の上方から下端15a・16a・17a・19a・20
a・21a側の下方に流れる膨張用ガスGによって、開
口W1・W2の上縁側(エアバッグ上縁12a側)から
下方に展開膨張しても、下端変位膨張部17・21の下
端17a・21aが、シート背もたれ部9a・10aの
車外側Oの上端部9b・10bと干渉しない。そして、
他の膨張部15・16・19・20は、下端15a・1
6a・19a・20aをシート9・10の背もたれ部9
a・10aの上端部9b・10bより下方に配置させ
て、車内側の開口W1・W2を広く覆うように、展開膨
張させることができることから、エアバッグ12の全体
が、支障なく、展開膨張を完了させることができる。
【0063】したがって、実施形態の頭部保護エアバッ
グ装置Mでは、エアバッグ12が車内側の開口W1・W
2を広く覆えるように構成されていても、シート9・1
0の背もたれ部9a・10aとの干渉を抑えて、円滑に
エアバッグ12を展開膨張させることができる。
【0064】そして、実施形態のエアバッグ装置Mで
は、エアバッグ12を非膨張状態で平らに展開させた
際、図3に示すように、下端変位膨張部17・21の下
方における周縁部下縁側部28の部位28b・28e
が、下端変位膨張部17・21に隣接する膨張部15・
16・19・20の下方における周縁部下縁側部28の
部位28a・28c・28dと、下縁側の高さ位置を、
車両Vの前後方向に沿って、略一致させるように、形成
されている。
【0065】そのため、エアバッグ12の展開膨張完了
時、下端変位膨張部17・21の下端17a・21a
が、他の膨張部15・16・19・20の下端15a・
16a・19a・20aより上方位置に配置されていて
も、図2の二点鎖線で示すように、下端変位膨張部17
・21の下方側の周縁部下縁側部28の部位28b・2
8eは、背もたれ部9a・10aの上端部9b・10b
と干渉して、車外側Oに屈曲されつつ、隣接する膨張部
15・16・19・20における下方側の周縁部下縁側
部28の部位28a・28c・28dと、極力、下縁側
を略前後方向に沿って一致させるように、配置されるこ
とから、エアバッグ12の下縁12b側に生じた前後方
向のテンションを、低下させることもない。
【0066】また、車両Vの前席シート9は、通常、後
席シート10に比べて、前後方向に長く移動調整可能
に、構成されており、前席シート9が前後方向の長い範
囲で移動調整されても、前膨張遮蔽部14の下端変位膨
張部17が、後膨張遮蔽部18の下端変位膨張部21よ
り、前後方向の幅寸法BFを大きくして、形成されてい
る。そのため、前膨張遮蔽部14の下端変位膨張部17
が展開膨張しても、その下端変位膨張部17の下端17
aは、移動調整された前席シート9の背もたれ部9aの
上端部9bと干渉することが防止される。その結果、実
施形態のエアバッグ装置Mは、前席・後席シート9・1
0を備えた車両Vに搭載しても、円滑に、作動させるこ
とができる。
【0067】さらに、通常、前席シート9の背もたれ部
9aは、後席シート10の背もたれ部10aに比べて、
傾斜角度の調整範囲が大きく、前席シート9の背もたれ
部9aの傾斜角度を大きく調整しても、実施形態の頭部
保護エアバッグ装置Mのエアバッグ12では、容易に対
処することができる。
【0068】また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、
インフレーター35を作動させる制御装置43が、車両
Vの転倒を予測するロールオーバセンサ42からのロー
ルオーバ検知信号を入力させて、インフレーター35を
作動させるように構成されている。すなわち、実施形態
では、車両Vの側面衝突時とロールオーバ時とに、とも
に、エアバッグ12が、展開膨張して、車内側開口W1
・W2を広く覆うことが可能となるため、車両Vの側面
衝突時のみならず、車両Vのロールオーバ時にも、エア
バッグ12が、乗員を的確に保護することができる。
【0069】なお、頭部保護エアバッグ装置Mのエアバ
ッグとしては、図7に示すようなエアバッグ12Aを使
用してもよい。このエアバッグ12Aは、前・後膨張遮
蔽部14・18に膨張用ガスGを流入させる流入口部2
2aが、板状部30の上方で、各膨張遮蔽部14・18
に対応して二つ配設されて、構成されている。インフレ
ーター35には、下端側を略逆T字形状としたパイプ状
のガス供給部38が連結されて、二つの円筒状の流入口
部22a・22aが、ガス供給部38の二又状に分岐し
た部位に外装され、クランプ39を使用して、ガス供給
部38に連結されている。
【0070】このエアバッグ12Aでは、板状部30を
間にして隣接する膨張遮蔽部14・18相互が、板状部
30の上方に配置された流入口部22a・22aからと
もに膨張用ガスGを流入させることから、ガス流入部1
3の前後方向の一方の端部側から膨張用ガスGを流入さ
せるエアバッグ12に比べ、前膨張遮蔽部14への膨張
用ガスGの到達距離が短くなり、また、連通流入部22
の容積も小さくすることができることから、膨張開始か
ら膨張完了までの時間を短縮することができる。
【0071】また、実施形態では、前後二列の前席・後
席シート9・10を配設させた車両Vに搭載されるエア
バッグ装置Mについて説明したが、図8・9に示す頭部
保護エアバッグ装置M1のように、前席シート9と後席
シート10との間に中間シート49を配設させた三列シ
ートの車両V1に対応するように、エアバッグ52を構
成してもよい。
【0072】このエアバッグ52は、車両V1の中間開
口W3付近を覆うよう中間膨張遮蔽部54が、前・後膨
張遮蔽部14・18の前後方向の間に配設されて構成さ
れている。この中間膨張遮蔽部54も、区画部29によ
って区画されて、それぞれ、上下方向に延びるような形
状とし、膨張時に、中間膨張遮蔽部54自体に前後方向
のテンションを発生可能に、前後方向に並設される四つ
の膨張部55から、構成されている。
【0073】また、このエアバッグ52は、各膨張遮蔽
部14・54・18の間に、膨張用ガスGを流入させな
い二つの長方形板状の板状部30F・30Bを配設させ
て構成されており、各膨張部55における板状部30F
・30Bに隣接する板状部側膨張部56(56F・56
B)は、膨張部56Fが、その下端56aを、板状部3
0Fの下方で、エアバッグ52の下縁12bに沿って前
後方向に配置される膨張連通部23Fの後端に連通さ
れ、膨張部56Bが、その下端56aを、板状部30B
の下方で、エアバッグ52の下縁12bに沿って前後方
向に配置される膨張連通部23Bの前端に連通されてい
る。膨張連通部23Fの前端は、前膨張遮蔽部14の板
状部側膨張部16の下端16aに連通されている。ま
た、膨張連通部23Bの後端は、後膨張遮蔽部18の板
状部側膨張部20の下端20aに連通されている。
【0074】さらに、このエアバッグ52でも、中間シ
ート49の背もたれ部49aにおける車外側の上端部4
9bと干渉しないように、中間開口W3を覆う中間膨張
遮蔽部54の各膨張部55の内、中間シート49の背も
たれ部49aの側方に配置される膨張部55が、下端5
7aを他の膨張部55・56の下端55a・56aより
上方位置に配置させる下端変位膨張部57として、背も
たれ部49aの上端部49bとの干渉を防止可能に構成
されている。さらに、このエアバッグ52でも、下端変
位膨張部57の下方の周縁部26における下縁側部28
の部位28gが、下端変位膨張部57に隣接する他の膨
張部55・56の下方の周縁部下縁側部28の部位28
f・28hと、下縁側の高さ位置を略一致させるよう
に、形成されている。
【0075】このようなエアバッグ52でも、エアバッ
グ12・12Aと同様な作用・効果を得ることができ
る。
【0076】なお、実施形態では、エアバッグ12を袋
織りで形成したものを例示したが、エアバッグは、縫製
・接着・高周波ウェルダ等を利用した溶着等によって、
製造してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の頭部保護エアバッグ
装置の使用態様を示す車内側から見た概略正面図であ
る。
【図2】図1のII−II部位の概略拡大断面図であり、エ
アバッグの展開膨張状態を二点鎖線で示した図である。
【図3】同実施形態に使用するエアバッグを平らに展開
した状態を示す正面図である。
【図4】同実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状
態を示す部分拡大横断面図であり、図3のIV−IV部位が
膨張した状態を示す。
【図5】同実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状
態を示す部分拡大縦断面図であり、図3のV−V部位が
膨張した状態を示す。
【図6】同実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状
態を示す部分拡大概略縦断面図であり、図3のVI−VI部
位が膨張した状態を示す。
【図7】他の実施形態に使用するエアバッグを平らに展
開した状態を示す正面図である。
【図8】さらに他の実施形態の頭部保護エアバッグ装置
の使用態様を示す車内側から見た概略正面図である。
【図9】図8に示す装置に使用するエアバッグを平らに
展開した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
12・12A・52…エアバッグ、 12b…(エアバッグの)下縁、 13…ガス流入部、 13a…車内側壁部、 13b…車外側壁部、 14・18・54…膨張遮蔽部、 15・19・55…膨張部、 16・20・56…板状部側膨張部、 16a・20a・56a…(板状部側膨張部の)下端、 23・23F・23B…膨張連通部、 24…非流入部、 26…周縁部、 28…(周縁部の)下縁側部、 29…区画部、 30・30F・30B…板状部、 31・31a・31b…連結部、 V・V1…車両、 W(W1・W2・W3)…開口、 M・M1…頭部保護エアバッグ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 浩幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA02 AA03 AA04 AA06 AA07 AA16 AA18 AA20 AA23 CC08 CC11 CC27 DD14 EE09 EE20 EE25 FF20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車内側における開口の上縁側に折
    り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、前記開口
    を覆うように展開膨張するエアバッグを備えた頭部保護
    エアバッグ装置であって、 前記エアバッグが、 前記膨張用ガスを流入させて車内側壁部と車外側壁部と
    を離すように膨張可能なガス流入部と、膨張用ガスを流
    入させない非流入部と、を備え、 前記ガス流入部が、前記開口を覆い可能に、前後方向に
    沿って相互に離れるように配置される複数の膨張遮蔽部
    と、膨張連通部と、を備えて構成され、 前記各膨張遮蔽部が、膨張時、前後方向に沿うテンショ
    ンを発生可能に、上下方向に延びる形状として、前後方
    向に沿って並設される複数の膨張部を、配設させて構成
    され、 前記非流入部が、前記ガス流入部の周囲を囲む周縁部
    と、前記膨張遮蔽部間に配置される略板状の板状部と、
    前記各膨張遮蔽部における前記膨張部相互を区画するよ
    うに上下方向に配置される区画部と、を備えて構成され
    て、 前記膨張連通部が、前記板状部の下方における前記エア
    バッグの下縁側で、前記エアバッグ下縁に沿う前後方向
    に配置され、 前記板状部を間にして隣接する前記膨張部相互が、下端
    側で、前記膨張連通部により、連通されるとともに、 他の前記膨張部の下端側が、それぞれ、前記周縁部の下
    縁側により、閉塞されていることを特徴とする頭部保護
    エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記エアバッグの前後方向の少なくとも
    一方の端部が、前記ガス流入部から離れる方向の前後方
    向に沿って延びる連結部により、車両のボディに対し
    て、連結され、 前記連結部が、展開膨張完了時の前記周縁部の下縁側と
    連結されていることを特徴とする請求項1に記載の頭部
    保護エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記板状部を間にして隣接される前記膨
    張遮蔽部が、それぞれ、前記板状部の上方に、前記膨張
    用ガスの流入用の流入口部を、配設させていることを特
    徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の頭部保護エ
    アバッグ装置。
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