JP2001088650A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents
頭部保護エアバッグ装置Info
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Abstract
ガーニッシュとの見切りを特殊な形状としたり、クォー
ターピラーガーニッシュの上部を特殊な構造とすること
なく、エアバッグの後席用膨張部をスムーズに展開させ
ること。 【解決手段】 車室内の側部にてカーテン状に膨張展開
するエアバッグ11における後席用膨張部11cの後方
部位11c1を前方部位11c2に対して折り重ね可能
な形状として、後席用膨張部11cの後方部位11c1
が前方部位11c2に折り重ねられた状態にて後席用膨
張部11cが上下方向に折り畳まれて収納されるように
し、この収納された後席用膨張部11cがルーフヘッド
ライニング32の周縁部によって被覆され、ガス導入部
11dの後端部がルーフヘッドライニング32の周縁部
に接続されるクォーターピラーガーニッシュ33の上部
によって被覆されるようにした。
Description
頭部保護エアバッグ装置に関する。
車室内の側部にてカーテン状に膨張展開するエアバッグ
がその後部に後席用膨張部とガス導入部を備えて少なく
とも車体のクォーターピラーとサイドレールに沿って組
付けられ、前記ガス導入部が前記後席用膨張部の上方に
て後方に突出して前記クォーターピラーに組付けたイン
フレータに接続されるようにしたものがあり、例えばド
イツ特許DE29806200号公報に示されている。
護エアバッグ装置において、エアバッグの後席用膨張部
が上下方向に折り畳まれて収納され、この収納された後
席用膨張部がルーフヘッドライニングの周縁部によって
被覆されるとともに、エアバッグのガス導入部の後端部
がルーフヘッドライニングの周縁部に接続されるクォー
ターピラーガーニッシュの上部によって被覆されること
がある。
ッグ内にガスが供給されて、エアバッグがルーフヘッド
ライニングの周縁部を車室内に向けて変形させて展開し
車室内の側部にてカーテン状に膨張展開する際に、エア
バッグの後席用膨張部がクォーターピラーガーニッシュ
の上部と干渉して、後席用膨張部の展開がクォーターピ
ラーガーニッシュによって妨げられたり、後席用膨張部
の展開によってクォーターピラーガーニッシュが外され
るおそれがある。
グとクォーターピラーガーニッシュとの見切りを大きく
湾曲した特殊な形状としたり、クォーターピラーガーニ
ッシュの上部にエアバッグの展開時に車室内に向けて変
形する特殊な構造を採用すること等がなされ得るが、製
作上の制約や外観上の制約等によって十分な対策がとれ
ない場合がある。
に対処すべくなされたものであり、車室内の側部にてカ
ーテン状に膨張展開するエアバッグがその後部に後席用
膨張部とガス導入部を備えて少なくとも車体のクォータ
ーピラーとサイドレールに沿って組付けられ、前記ガス
導入部が前記後席用膨張部の上方にて後方に突出して前
記クォーターピラーに組付けたインフレータに接続され
るようにした頭部保護エアバッグ装置において、前記エ
アバッグにおける前記後席用膨張部の後方部位を前方部
位に対して折り重ね可能な形状として、前記後席用膨張
部の後方部位が前方部位に折り重ねられた状態にて前記
後席用膨張部が上下方向に折り畳まれて収納されるよう
にし、この収納された後席用膨張部がルーフヘッドライ
ニングの周縁部によって被覆されるとともに、前記ガス
導入部の後端部が前記ルーフヘッドライニングの周縁部
に接続されるクォーターピラーガーニッシュの上部によ
って被覆されるようにしたことに特徴がある。
方部位が車室内側にて前方に折り曲げられて前方部位に
折り重ねられ、前記後席用膨張部が上下方向にて蛇腹状
に折り畳まれて収納されるようにして実施してもよく、
前記後席用膨張部の後方部位が前方部位内に折り込まれ
て前方部位に折り重ねられるようにして実施してもよ
い。また、前記後席用膨張部の後方部位へのガス導入を
遅らせる手段を設けて実施してもよい。
びる複数の筒状膨張室を備え、前方に折り重ねられる後
方部位となる筒状膨張室の車幅方向への振れを抑制する
振れ抑制手段を設けて実施してもよい。この場合におい
て、前記振れ抑制手段が、前記後方部位となる筒状膨張
室と隣接する筒状膨張室とを跨いで両端が非膨張部に固
着されたストラップであることが望ましい。
装置においては、クォーターピラーに組付けたインフレ
ータからガスがエアバッグのガス導入部を経て折り畳ま
れて収納されているエアバッグ内に供給されると、エア
バッグがルーフヘッドライニングの周縁部を車室内に向
けて変形させて展開し車室内の側部にてカーテン状に膨
張展開する。この際、エアバッグの後席用膨張部におい
ては、後方部位が前方部位に折り重ねられた状態にて前
方部位が展開した後に、後方部位が後方に向けて展開し
て膨張する。したがって、ルーフヘッドライニングとク
ォーターピラーガーニッシュとの見切りを大きく湾曲し
た特殊な形状としたり、クォーターピラーガーニッシュ
の上部を特殊な構造とすることなく、エアバッグの後席
用膨張部をスムーズに展開させることができる。
における後席用膨張部の後方部位が車室内側にて前方に
折り曲げられて前方部位に折り重ねられ、後席用膨張部
が上下方向にて蛇腹状に折り畳まれて収納されるように
した場合には、上記した作用効果に加えて、後席用膨張
部の展開初期にその後方部位が車室内側に位置していて
クォーターピラーガーニッシュの上端部に引っ掛かるこ
とを的確に抑制することができる。
後方部位が前方部位内に折り込まれて前方部位に折り重
ねられるようにした場合には、上記した作用効果に加え
て、後席用膨張部の展開初期にその後方部位が前方部位
内にあって後方に突出しておらずクォーターピラーガー
ニッシュの上端部に引っ掛かることを的確に抑制するこ
とができるとともに、後席用膨張部の前方部位の展開膨
張に伴って後方部位が押し出されて展開膨張するため、
後方部位の展開速度を早くすることが可能である。
後方部位へのガス導入を遅らせる手段を設けた場合に
は、上記作用効果に加えて、後席用膨張部の展開時にそ
の後方部位を前方部位より確実に遅らせて展開させるこ
とができ、後席用膨張部の後方部位がクォーターピラー
ガーニッシュの上端部に引っ掛かることをより的確に抑
制することができる。
略上下方向に延びる複数の筒状膨張室を備える構成と
し、前方に折り重ねられる後方部位となる筒状膨張室の
車幅方向への振れを抑制する振れ抑制手段を設けた場合
には、後席用膨張部の後方部位となる筒状膨張室が、前
方部位となる筒状膨張室の展開後に展開する際に、車幅
方向に振れようとしても、その振れは振れ抑制手段によ
って抑制される。したがって、後方部位となる筒状膨張
室を車体側部と後席乗員の側頭部との間に速やかに展開
させることができる。
部位となる筒状膨張室と隣接する筒状膨張室とを跨いで
両端が非膨張部に固着されたストラップである場合に
は、後方部位が後方に向けて展開膨張する際に、隣接す
る筒状膨張室の膨張によりストラップが引っ張られて後
方部位の車幅方向での振れが抑制される。したがって、
ストラップを追加するだけの簡単な構成により、展開時
における後方部位の車幅方向での振れを有効に抑制する
ことができる。
面に基づいて説明する。図1および図2は本発明の第1
実施形態を示していて、この第1実施形態においては、
頭部保護エアバッグ装置10が、車室内の側部にてカー
テン状に膨張展開して前席乗員の頭部Hfと後席乗員の
頭部Hrを保護するエアバッグ11と、このエアバッグ
11にガスを供給するインフレータ12と、エアバッグ
11全体に張りを与えるテンションベルト13等を備え
ている。
挟んで前後に前席用膨張部11bと後席用膨張部11c
を備えるとともに、後方上部にガス導入部11dを備
え、上縁部に複数個の取付片11eを有している。この
エアバッグ11は、各取付片11eにて、図3に例示し
たように、L字プレート41とともにボルト42とナッ
ト43を用いて、車体のフロントピラー21とルーフサ
イドレール22とクォーターピラー23に組付けられて
いる。このエアバッグ11は、折り畳んだ状態にてフロ
ントピラー21とルーフサイドレール22とクォーター
ピラー23に沿って収納されて、フロントピラーガーニ
ッシュ31とルーフヘッドライニング32の周縁部とク
ォーターピラーガーニッシュ33により被覆されるよう
になっている。なお、L字プレート41は、エアバッグ
11の展開方向を車室内側に規制することにより、セン
ターピラーガーニッシュ34とセンターピラー24間お
よびクォーターピラーガーニッシュ33とクォーターピ
ラー23間に形成される空間に展開途中のエアバッグ1
1が入り込むことを防止するためのものである。したが
って、L字プレート41は、センターピラー24とクォ
ーターピラー23にラップする部位にのみ設定されてい
る。
2の前端部に接続される開口を後端に有して前方に向け
て斜め下方に延びるガス導入路Paを有するとともに、
このガス導入路Paの前端に連通して後方に延びる上方
の前席用膨張室Pbと、ガス導入路Paの前端および中
間部前方に連通して前後方向に延びる下方の前席用膨張
部Pcと、ガス導入路Paの中間部後方に連通して後方
に延びる上下一対の後席用膨張室Pd,Peを有してい
る。
ガス導入路Paの前方部分と上下一対の前席用膨張室P
b,Pcによって構成されている。また、エアバッグ1
1の後席用膨張部11cは、ガス導入路Paの後方部位
と上下一対の後席用膨張室Pd,Peによって構成され
ている。なお、上方の前席用膨張室Pbの前方には、膨
張室Pfが連続的に形成されていて、前席乗員の頭部H
fがフロントピラー21に当接する際の衝撃を緩和する
ようになっている。
スをエアバッグ11に向けて噴出するものであり、クォ
ータピラー23に沿って傾斜して配設されていて、中央
に設けたブラケット12aにてボルト51を用いてクォ
ータピラー23に組付けられており、その前端部はエア
バッグ11のガス導入部11d内に気密的に嵌合してい
る。また、インフレータ12は、エアバッグ11におけ
るガス導入部11dの後端部とともに、クォータピラー
ガーニッシュ33によって被覆されるようになってい
る。
延び難い素材で構成されていて、一端13aをエアバッ
グ11の前方上部における非膨張部に縫合によって固着
され、中間部をエアバッグ11の前方下部における非膨
張部に設けた通孔(スリット)11fに移動可能に挿通
され、他端13bをフロントピラー21の下部にボルト
等の固定具(図示省略)を用いて固着されている。ま
た、テンションベルト13は、一端13aから中間部間
にて前席用膨張部11bの前縁に沿って延在しており、
前席用膨張部11bの膨張変形によって所定の張力が発
生するように構成(エアバッグ11が図1に示したよう
に膨張展開したときに所定の張力が発生するようにベル
ト長を設定)されている。なお、テンションベルト13
は、エアバッグ11が折り畳まれた状態にてフロントピ
ラー21とルーフサイドレール22とクォーターピラー
23に沿って収納されているとき、フロントピラー21
に沿って収納されて、フロントピラーガーニッシュ31
により被覆されるようになっている。
エアバッグ11における後席用膨張部11cの後方部位
11c1とガス導入部11d間にスリットSが設けられ
ていて、後席用膨張部11cの後方部位11c1が前方
部位11c2に対して折り重ね可能な形状とされてい
る。また、後席用膨張部11cの後方部位11c1が車
室内側にて前方に折り曲げられて前方部位11c2に折
り重ねられた状態(図2の仮想線参照)にて、後席用膨
張部11cが図3に示したように上下方向にて蛇腹状に
折り畳まれて収納されるようになっている。
ては、車両の側突時等においてインフレータ12からガ
スが噴出し、このガスがエアバッグ11のガス導入部1
1dを経て折り畳まれて収納されているエアバッグ11
内に供給されると、エアバッグ11がフロントピラーガ
ーニッシュ31とルーフヘッドライニング32の周縁部
とを車室内に向けて変形させて展開(図3の仮想線参
照)し車室内の側部にてカーテン状に膨張展開する。
1cにおいては、後方部位11c1が前方部位11c2
に折り重ねられた状態にて前方部位11c2が展開した
後に、後方部位11c1が後方に向けて展開して膨張す
る。したがって、ルーフヘッドライニング32とクォー
ターピラーガーニッシュ33との見切りを大きく湾曲し
た特殊な形状としたり、クォーターピラーガーニッシュ
33の上部を特殊な構造とすることなく、エアバッグ1
1の後席用膨張部11cをスムーズに展開させることが
できる。
バッグ11における後席用膨張部11cの後方部位11
c1が車室内側にて前方に折り曲げられて前方部位11
c2に折り重ねられた状態にて、後席用膨張部11cが
上下方向にて図3に示したように蛇腹状に折り畳まれて
収納されるようにした。このため、後席用膨張部11c
の展開初期にその後方部位11c1が車室内側に位置し
ていて、クォーターピラーガーニッシュ33の上端部に
引っ掛かることを的確に抑制することができる。
にカーテン状に膨張展開すると、テンションベルト13
に張力が発生して、エアバッグ11がその前方下部にて
斜め前方に引っ張られ、エアバッグ11の前方下部に必
要十分な張力が発生して、乗員拘束時に各膨張部11
b,11cの車外側への移動が抑制される。
に示したように、エアバッグ11における後席用膨張部
11cの後方部位11c1が車室内側にて前方に折り曲
げられて前方部位11c2に折り重ねられるようにした
が、図4〜図6に示した第2実施形態のように、上下一
対の後席用膨張室Pd,Pe間にもスリットSを設け
て、エアバッグ11における後席用膨張部11cの後方
部位11c1が前方部位11c2内に折り込まれて前方
部位11c2に折り重ねられる(カクタス折りにて重ね
られる)ようにして実施することも可能である。
部11cの展開初期にその後方部位11c1が図5に示
したように前方部位11c2内にあって後方に突出して
いないため、クォーターピラーガーニッシュ33の上端
部に引っ掛かることを的確に抑制することができる。ま
た、後席用膨張部11cの前方部位11c2が展開膨張
するに伴って後方部位11c1が押し出されて図6に示
したように展開膨張するため、後方部位11c1の展開
速度を早くすることが可能である。
バッグ11の後席用膨張部11cが主として前後方向に
延びる上下一対の後席用膨張室Pd,Peによって構成
されるようにしたが、図7に示した第3実施形態のよう
に、後席用膨張部11cが主として上下方向に延びて前
後方向に順次並列配置され互い違いに連通する3個の後
席用膨張室Pg,Ph,Piによって構成されるように
して実施することも可能である。この第3実施形態にお
いては、後席用膨張部11cの後方部位11c1(後方
の後席用膨張室Piを形成した部位)が前方部位11c
2(中央の後席用膨張室Phを形成した部位)に折り重
ねられるように、上記第1実施形態と同様にスリットS
が設けられ、また後席用膨張室PhとPi間の連通部に
後方の後席用膨張室Piへのガス導入(図7の仮想線参
照)を遅らせる絞り(流入遅延手段)11gが設けられ
ている。
1実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、後席
用膨張部11cの展開時にその後方部位11c1を前方
部位11c2より確実に遅らせて展開させることがで
き、後席用膨張部11cの後方部位11c1がクォータ
ーピラーガーニッシュ33の上端部に引っ掛かることを
より的確に抑制することができる。
たように構成して実施したが、これを図8、図9または
図10に示したように構成して実施することも可能であ
る。図8に示した実施形態(第1変形例)においては、
エアバッグ11の後席用膨張部11cが主として前後方
向に延びる上下一対の後席用膨張室Pj,Pkと下方の
後席用膨張室Pkの後端に連通して上方向に延びる後方
の後席用膨張室Pmによって構成されている。また、後
席用膨張部11cの後方部位11c1(後方の後席用膨
張室Pmを形成した部位)が前方部位11c2(後席用
膨張室Pj,Pkを形成した部位の後方部位)に折り重
ねられるように、上記第1実施形態と同様にスリットS
が設けられている。更に、後方の後席用膨張室Pmへの
ガス導入(図8の仮想線参照)を遅らせるための流入遅
延手段として、ガス導入路Paから上方の後席用膨張室
Pjと下方の後席用膨張室Pkを通して後方の後席用膨
張室Pmに至る長い流路が採用されている。このため、
この実施形態においても、上記第3実施形態と同様の作
用効果が得られる。
いては、エアバッグ11の後席用膨張部11cが主とし
て上下方向に延びて前後方向に順次並列配置される3個
の後席用膨張室Pn,Po,Ppによって構成されてい
る。また、後席用膨張部11cの後方部位11c1(後
方の後席用膨張室Ppを形成した部位)が前方部位11
c2(中央の後席用膨張室Poを形成した部位)内に折
り込まれて前方部位11c2に折り重ねられるように、
後席用膨張部11cの後方部位11c1とガス導入部1
1d間にスリットSが形成されるとともに、後席用膨張
室PoとPp間に仕切が無いように形成されている。更
に、後方の後席用膨張室Ppへのガス導入(図9の仮想
線参照)を遅らせるための流入遅延手段として、ガス導
入路Paから前方の後席用膨張室Pnと中央の後席用膨
張室Poを通して後方の後席用膨張室Ppに至る長い流
路が採用されている。このため、この実施形態において
も、上記第3実施形態と同様の作用効果が得られる。
おいては、エアバッグ11の後席用膨張部11cが主と
して前方の後席用膨張室Pqと後方の後席用膨張室Pr
によって構成されていて、ガス導入路Paから分岐流路
Psを通して前方の後席用膨張室Pqの前方部位にガス
が供給されるようになっている。また、後席用膨張部1
1cの後方部位11c1(後方の後席用膨張室Prを形
成した部位)が前方部位11c2(前方の後席用膨張室
Pqを形成した部位)内に折り込まれて前方部位11c
2に折り重ねられるように、後席用膨張部11cの後方
部位11c1とガス導入部11d間にスリットSが形成
されるとともに、後席用膨張室PqとPr間に仕切が無
いように形成されている。更に、後方の後席用膨張室P
rへのガス導入(図10の仮想線参照)を遅らせるため
の流入遅延手段として、ガス導入路Paから分岐流路P
sと前方の後席用膨張室Pqを通して後方の後席用膨張
室Prに至る長い流路が採用されている。このため、こ
の実施形態においても、上記第3実施形態と同様の作用
効果が得られる。
たように、エアバッグ11の後席用膨張部11cが主と
して3個の後席用膨張室Pg,Ph,Piによって構成
されるようにして実施したが、図11〜図14にて示し
た第4実施形態のように、エアバッグ11の後席用膨張
部11cが略上下方向に延びる3個の筒状膨張室Pt,
Pu,Pvを備える構成として実施することも可能であ
る。
施形態と同様に後方上部にガス導入部11dを備え、上
縁部に沿ってガス導入部11dから車両前方に直線状に
延びるガス導入路Paを有している。後席用膨張部11
cにおける前方及び中央に位置する膨張室Pt,Pu
は、上部においてガス導入路Paに連通している。後席
用膨張部11cにおける後方に位置する膨張室Pvは、
下部において通路Pwを通して中央の膨張室Puと連通
している。
ガス導入部11d間には、後方部位11c1(膨張室P
vを形成した部位)を前方部位11c2(膨張室Puを
形成した部位)に折り重ね可能にスリットSが設けられ
ている。スリットSは後方の膨張室Pvと中央の膨張室
Pu間の非膨張部まで達する。また、後方の膨張室Pv
と中央の膨張室Pu間の非膨張部の下縁には、上方に向
かってノッチNが設けられていて、後席用膨張部11c
の後方部位11c1が前方部位11c2に容易に折り重
ね得るようにしてある。
次のように折り畳まれる。先ず、後席用膨張部11cの
後方部位11c1を車室外側に向けて前方に折り曲げ、
前方部位11c2に折り重ねる。次に、後席用膨張部1
1cを上下方向にて蛇腹状に折り畳む。このため、イン
フレータ12が作動すると、インフレータ12から噴出
したガスがガス導入路Paから中央の膨張室Pu及び前
方の膨張室Ptに供給され、後席用膨張部11cの前方
部位11c2が下方に展開する。中央の膨張室Puに供
給されたガスは下部の通路Pwから後方の膨張室Pvへ
と流入し、後席用膨張部11cの後方部位11c1を前
方部位11c2の展開後に車両後方側に展開する。
1c1は中央膨張室Puと後方膨張室Pv間の非膨張部
を中心として車幅方向に振れようとする(首振り運動す
る)ことが考えられる。このため、本実施形態において
は、後席用膨張部11cの後方部位11c1となる後方
膨張室Pvの車幅方向への振れを抑制するために振れ抑
制手段としてのストラップ14(図11では図示省略)
が設けられている。なお、上記第1実施形態及び第2実
施形態においては、エアバッグ11の後席用膨張部11
cが主として前後方向に延びる上下一対の後席用膨張室
Pd,Peによって構成されているため、後席用膨張部
11cの後方部位11c1はその展開時に車幅方向に振
れることはない。
したように、その一端にて中央膨張室Puの前方に位置
する非膨張部に、また他端にて後方膨張室Pvの後方に
位置する非膨張部にそれぞれ固着されている。換言すれ
ば、ストラップ14は中央膨張室Puと後方膨張室Pv
とを跨いで両端が前後の非膨張部に固着されている。ス
トラップ14の非膨張部への固着は、縫製または接着が
好ましい。また、ストラップ14はエアバッグ11の車
室外側面に設ける方が乗員の頭部との接触を避けること
ができるので、好ましい。
膨張部11cへのガス供給に伴って3個の膨張室Pt,
Pu,Pvが図14に示したように筒状に膨張すると、
後方膨張室11cの前後長が短縮する。しかし、ストラ
ップ14が中央及び後方膨張室Pu,Pvを跨いで前後
の非膨張部にその両端を固着されていて、中央及び後方
膨張室Pu,Pvの膨張によりストラップ14が引っ張
られる。この結果、3個の膨張室Pt,Pu,Pvが筒
状に膨張しても、ストラップ14はぴんと張っていて、
折り返した後方部位11c1の車幅方向での振れを有効
に抑制することができる。
る。
を展開した状態の側面図である。
態での図1の3−3線に沿った断面図である。
る。
部の展開初期における図4のA−A線部およびB−B線
部の横断平面図である。
きの横断平面図である。
る。
す図7相当図である。
す図7相当図である。
示す図7相当図である。
(車室内側からみた側面図)である。
の側面図である。
断面図である。
1a…中央非膨張部、11b…前席用膨張部、11c…
後席用膨張部、11c1…後席用膨張部の後方部位、1
1c2…後席用膨張部の前方部位、11d…ガス導入
部、Pa…ガス導入路、Pb,Pc,Pd,Pe,P
f,Pg,Ph,Pi,Pj,Pk,Pm,Pn,P
o,Pp,Pq,Pr,Pt,Pu,Pv…膨張室、P
s…分岐流路、12…インフレータ、14…ストラッ
プ、21…フロントピラー、22…ルーフサイドレー
ル、23…クォーターピラー、31…フロントピラーガ
ーニッシュ、32…ルーフヘッドライニング、33…ク
ォーターピラーガーニッシュ。
Claims (6)
- 【請求項1】 車室内の側部にてカーテン状に膨張展開
するエアバッグがその後部に後席用膨張部とガス導入部
を備えて少なくとも車体のクォーターピラーとサイドレ
ールに沿って組付けられ、前記ガス導入部が前記後席用
膨張部の上方にて後方に突出して前記クォーターピラー
に組付けたインフレータに接続されるようにした頭部保
護エアバッグ装置において、前記エアバッグにおける前
記後席用膨張部の後方部位を前方部位に対して折り重ね
可能な形状として、前記後席用膨張部の後方部位が前方
部位に折り重ねられた状態にて前記後席用膨張部が上下
方向に折り畳まれて収納されるようにし、この収納され
た後席用膨張部がルーフヘッドライニングの周縁部によ
って被覆されるとともに、前記ガス導入部の後端部が前
記ルーフヘッドライニングの周縁部に接続されるクォー
ターピラーガーニッシュの上部によって被覆されるよう
にしたことを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。 - 【請求項2】 前記後席用膨張部の後方部位が車室内側
にて前方に折り曲げられて前方部位に折り重ねられ、前
記後席用膨張部が上下方向にて蛇腹状に折り畳まれて収
納されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
頭部保護エアバッグ装置。 - 【請求項3】 前記後席用膨張部の後方部位が前方部位
内に折り込まれて前方部位に折り重ねられていることを
特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ装置。 - 【請求項4】 前記後席用膨張部の後方部位へのガス導
入を遅らせる手段を設けたことを特徴とする請求項1に
記載の頭部保護エアバッグ装置。 - 【請求項5】 前記後席用膨張部は略上下方向に延びる
複数の筒状膨張室を備えており、前方に折り重ねられる
後方部位となる筒状膨張室の車幅方向への振れを抑制す
る振れ抑制手段を設けたことを特徴とする請求項1に記
載の頭部保護エアバッグ装置。 - 【請求項6】 前記振れ抑制手段が、前記後方部位とな
る筒状膨張室と隣接する筒状膨張室とを跨いで両端が非
膨張部に固着されたストラップであることを特徴とする
請求項5に記載の頭部保護エアバッグ装置。
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JP27064999A Expired - Lifetime JP3506066B2 (ja) | 1999-09-24 | 1999-09-24 | 頭部保護エアバッグ装置 |
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