JP2002298885A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP2002298885A JP2001098224A JP2001098224A JP2002298885A JP 2002298885 A JP2002298885 A JP 2002298885A JP 2001098224 A JP2001098224 A JP 2001098224A JP 2001098224 A JP2001098224 A JP 2001098224A JP 2002298885 A JP2002298885 A JP 2002298885A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電効率に優れた燃料電池システムを提供す
る。 【解決手段】 燃料電池の効率を低下させる水中の導電
性イオンを除去するイオン除去フィルタを流路に備えた
燃料電池システムにおいて、前記イオン除去フィルタ
(16)前後での圧力差に応じてイオン除去フィルタを
バイパスするバイパス流路(9c)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン除去フィル
タ用いられた燃料電池システムの改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】燃料電池として固体高分子型の燃料電池
を用いた燃料電池システムにおいては、システムの通常
時の運転温度を80℃前後に維持する必要があるため、
燃料電池スタックを冷却する冷却水を循環する必要があ
るが、冷却水は燃料電池スタックに接触して冷却するた
め、冷却水は燃料電池スタックからの電流の漏れを防止
する目的で導電率を低くする必要がある。
【0003】また燃料電池スタック内部の固体高分子膜
は適度の湿潤状態でプロトン(水素イオン)伝導性を示
すため、固体高分子膜は適度に水分を補給する必要があ
る。このため燃料電池スタックに供給される燃料ガスと
酸化剤ガスは加湿器にて加湿された状態で燃料電池スタ
ックに供給される。したがって、冷却水と同様に電流の
漏れを防止するために加湿器での加湿に用いられる純水
を低導電率に維持する必要がある。
【0004】しかしながら冷却水はその循環経路中のラ
ジエータ(または熱交換器)、ポンプ、配管等から導電
性イオンが冷却水中に溶け出し、冷却水中の導電性イオ
ンが増加するという問題がある。
【0005】このことは加湿器においても同様であり、
純水中に導電性イオンが溶け出し、純水中の導電性イオ
ンが増加する。
【0006】したがって、燃料電池スタックから電流が
漏れ、燃料電池システムの効率を低下させるという問題
を生じる。
【0007】このような問題を解決する手段として特開
平07−47349号公報に開示の技術では、図9に示
すようにろ過フィルタ33を通過した冷却水はポンプ3
4によって活性炭フィルタエレメント35cとイオン交
換樹脂35dを備えたフィルタイオン交換樹脂カートリ
ッジ35に供給され、イオン交換樹脂35dの作用によ
って冷却水の導電率を低下させるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの従来
技術においては、冷却水または純水の全流量をイオン除
去フィルタ(イオン交換樹脂35d)に通すため、燃料
電池システムでは冷却水または純水の流量が20から1
00(L/min)程度の流量で変化するが、イオン除
去フィルタの除去能力を流量の少ない場合に適応すると
大流量時にイオン除去フィルタ前後での圧力差が大きく
なり、冷却水または純水を供給するポンプ負荷が増大
し、燃料電池システムの効率が低下することがある。こ
れを防ぐためには、イオン除去フィルタを薄くして、イ
オン除去性能を低下せざるを得ない。一方、大流量時に
適応したイオン除去フィルタとすると、その形状寸法が
大型化し、燃料電池システムの大型化を招き、例えば、
車両等の設置スペースに制限のある場所に燃料電池を設
置する際に不適切なものとなる。
【0009】そこで本発明の目的は、上記問題点を解決
する燃料電池用イオン除去フィルタを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、燃料電池
の効率を低下させる水中の導電性イオンを除去するイオ
ン除去フィルタを流路に備えた燃料電池システムにおい
て、前記イオン除去フィルタ前後の圧力差に応じて水が
イオン除去フィルタをバイパスするバイパス流路を設け
る。
【0011】第2の発明は、第1の発明において、前記
バイパス流路にイオン除去フィルタ前後の圧力差に応じ
て開く制御弁を設ける。
【0012】第3の発明は、第2に記載の発明におい
て、水がイオン除去フィルタを通過して下流に流出する
流路と、水がイオン除去フィルタを通過せずに下流に流
出するバイパス流路とを一体に設け、バイパス流路にイ
オン除去フィルタ前後の圧力差に応じて開く制御弁を設
ける。
【0013】第4の発明は、第2の発明において、イオ
ン除去フィルタは下流側ほどフィルタの通過抵抗が低い
構成を有し、水がイオン除去フィルタを通過して下流に
流出する流路と、水がイオン除去フィルタを通過せずに
下流に流出するバイパス流路とを一体に設け、バイパス
流路にイオン除去フィルタ前後の圧力差に応じて流れ方
向に摺動し、水のバイパス流路からイオン除去フィルタ
への流れを制御する制御弁を設ける。
【0014】第5の発明は、第3の発明において、前記
イオン除去フィルタは円筒形に構成され、その中央部の
一端側開口をイオン除去フィルタ上流の流路と連通する
とともに、他端側開口を閉鎖する制御弁を設け、イオン
除去フィルタ前後での圧力差が所定値以下のときには制
御弁が他端側開口を閉鎖して水がイオン除去フィルタを
通過し、圧力差が所定値を超えると制御弁が開いて水を
下流に流出するように構成される。
【0015】第6の発明は、第4の発明において、前記
イオン除去フィルタは中心部に穴が形成された円錐形に
構成され、その底面側の開口がイオン除去フィルタ上流
の流路と連通するとともに、穴の途中に制御弁が設置さ
れ、イオン除去フィルタ前後の圧力差が小さいときに制
御弁は上流寄りに位置して水をイオン除去フィルタ断面
積の大きい領域を通過するようにし、圧力差が大きくな
るほど制御弁が下流側に移動するとともに水がイオン除
去フィルタを通過する領域は下流側に拡張し、圧力差が
所定値を超えると制御弁がイオン除去フィルタの下流側
の開口から離れて水を下流に流出するように構成され
る。
【0016】第7の発明は、第1から6のいずれか一つ
の発明において、前記流路およびバイパス流路を通過す
る水の異物を除去する異物除去フィルタを備える。
【0017】第8の発明は、第1から6のいずれか一つ
の発明において、前記バイパス流路を通過する水の異物
を除去する異物除去フィルタを設けると共に、イオン除
去フィルタを異物除去フィルタとして機能させる。
【0018】
【発明の効果】第1の発明は、燃料電池システムのイオ
ン除去フィルタ前後の圧力差に応じて水がイオン除去フ
ィルタをバイパスするバイパス流路を設けたので、イオ
ン除去フィルタ前後での圧力損失を抑制し、ポンプの負
荷の増加を防止し、ポンプの運転効率低下を防ぎ、燃料
電池システムとしての効率を維持することができる。
【0019】第2の発明は、前記バイパス流路にイオン
除去フィルタ前後の圧力差に応じて開く制御弁を設けた
ので、流量が少ないときにはイオン除去フィルタに水を
全量流し、流量が多くなると制御弁から水を流し流路抵
抗の増大を抑制でき、ポンプの負荷の増加を防止し、ポ
ンプの運転効率低下を防ぐことができる。
【0020】第3と5の発明は、水がイオン除去フィル
タを通過して下流に流出する流路と、水がイオン除去フ
ィルタを通過せずに下流に流出するバイパス流路とを一
体に設け、バイパス流路にイオン除去フィルタ前後の圧
力差に応じて開く制御弁を設けたので、流路の構成を簡
潔にできる。
【0021】第4と6の発明は、イオン除去フィルタは
下流側ほどフィルタの通過抵抗が低い構成を有し、水が
イオン除去フィルタを通過して下流に流出する流路と、
水がイオン除去フィルタを通過せずに下流に流出するバ
イパス流路とを一体に設け、バイパス流路にイオン除去
フィルタ前後の圧力差に応じて流れ方向に摺動し、水の
バイパス流路からイオン除去フィルタへの流れを制御す
る制御弁を設けたので、イオン除去フィルタ前後での圧
損低減と伝導性イオン除去性能をバランスよく制御する
ことができる。
【0022】第7の発明は、前記流路およびバイパス流
路を通過するすべての水の異物を除去する異物除去フィ
ルタを備えたので、異物除去フィルタによって冷却水中
の異物が除去されて、異物によるイオン除去フィルタの
目詰まりを防ぎ、寿命を延ばすことができる第8の発明
は、前記バイパス流路を通過する水の異物を除去する異
物除去フィルタを設けると共に、イオン除去フィルタを
異物除去フィルタとして機能させることにより、イオン
除去フィルタを通過せずに下流に流出する冷却水の異物
のみを異物除去フィルタで除去し、イオン除去フィルタ
が異物除去フィルタを兼ねる構成として、冷却水全量の
異物除去を可能とし、さらにポンプの運転負荷を低減す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明のイオン除去フィル
タを用いた燃料電池システムの構成を説明する図であ
る。
【0024】本燃料電池システムは燃料と酸化剤(例え
ば、空気)から発電を行う燃料電池スタック1と、燃料
電池スタック1に供給される燃料と空気の加湿を行う加
湿器2と、燃料電池スタック1を冷却するための水を貯
蔵する水タンク11と、加湿器2に供給される純水を貯
める純水タンク14と、各構成要素間を連通する流路か
ら構成される。
【0025】加湿器2には空気を供給する空気供給流路
3と燃料を供給する燃料供給流路4とが接続されると共
に、これら燃料と空気を加湿する純水を純水タンク14
から供給するための純水流路12aが接続される。加湿
器2から排出される純水は排純水流路12bを通って純
水タンク14に戻ることで、純水は循環する。
【0026】加湿器2においてそれぞれ独立して加湿さ
れた燃料と空気は、加湿空気流路5と加湿燃料流路6を
通って燃料電池スタック1のアノードおよびカソードに
供給される。燃料電池スタック1に供給された燃料と空
気は発電後、排ガスとして空気排出流路7と燃料ガス排
出流路8から外部に排出される。
【0027】電気化学反応に伴って加熱した燃料電池ス
タック1を冷却するための冷却水を水タンク11から燃
料電池スタック1に供給する冷却水流路9aが設けら
れ、冷却後の冷却水が通過する排冷却水流路9bは水タ
ンク11に戻り、冷却水は循環して用いられる。
【0028】冷却水流路9aの途中には、冷却水中の導
電性イオンを除去する円筒形のイオン除去フィルタ16
を収装したフィルタ部15が設置されると共に、フィル
タ部15をバイパスするバイパス流路9cが設けられ
る。ここで円筒形のイオン除去フィルタ16はその軸方
向を冷却水の流れ方向に向くように設置されており、ま
た、バイパス流路9cの管路抵抗は冷却水の流量が少な
いときには、イオン除去フィルタ16とイオン除去フィ
ルタ16を介装した部分の冷却水流路9aの合計の抵抗
より大きくなるように設定される。たとえば、図示しな
いがバイパス流路9cにオリフィスを設けたり、断面積
を冷却水流路9aより小さくするようにしてもよい。
【0029】したがって、フィルタ部15を流れる冷却
水流量が少量である時には冷却水はバイパス流路9cを
介さず、フィルタ部15のみを通過する。このとき冷却
水の全量がイオン除去フィルタ16を通過するので、冷
却水中の導電性イオンは十分に除去され、またイオン除
去フィルタ16前後での圧力差(圧損)は小さく、ポン
プ負荷が増大することはない。また冷却水流量が増加
し、イオン除去フィルタ16前後での圧力差がバイパス
流路9cの管路抵抗により生じる圧力差より高くなる
と、冷却水がバイパス流路9cを通過するので、イオン
除去フィルタ16前後での圧損を抑制することができ
る。したがって、ポンプの負荷の増加を防止し、ポンプ
の運転効率低下を抑制し、燃料電池システムとしての効
率を維持することができる。
【0030】本実施形態においては、イオン除去フィル
タ16を冷却水流路9aに設置したが、純水流路12a
に設置することで、燃料電池スタック1での発電に供さ
れる燃料と空気の加湿に用いられる純水の導電性イオン
を除去し、さらに冷却水流路に設置した場合と同様にシ
ステムの効率を維持できる。
【0031】図2に示す第2の実施形態は、バイパス流
路9cにイオン除去フィルタ16の前後での圧力差に基
づき開閉するリリーフ弁(制御弁)17を設置したもの
で、イオン除去フィルタ16の前後の圧力差が所定値よ
り大きいときにリリーフ弁17を開くように構成するも
のである。なお第1実施形態ではバイパス流路9cの管
路抵抗を冷却水流路9aより高く設定したが,この実施
形態ではリリーフ弁17がその機能を有するので、バイ
パス流路9cの管路抵抗を高く設定する必要がないこと
は明らかである。
【0032】したがって、冷却水流量が少ない、つまり
イオン除去フィルタ16の前後での圧力差が小さい時に
はバイパス流路9cが閉じて、冷却水全量がフィルタ部
15を通過するようにしたので、冷却水中のイオン除去
を確実に行うことができる一方、冷却水流量が多い時に
は、イオン除去フィルタ16の前後での圧力差が所定圧
を超えるとリリーフ弁17が開き、冷却水がバイパス流
路9cを流れることにより、イオン除去フィルタ16の
前後での圧損を小さく抑制して、ポンプの運転効率の低
下を防止し、システムの効率低下を防止する。
【0033】図3は第3の実施形態としてフィルタ部1
5とバイパス流路9cを一体的に構成したものを示す。
フィルタ部15内のイオン除去フィルタ18は円筒形に
構成され、その一端面18aをフィルタ部15上流側の
冷却水通路9aとイオン除去フィルタ16の内部流路1
6bが連続するように設置し、さらに下流側の他端面1
8cの開口部18dを開閉するリリーフ弁19を設け
た。したがって冷却水はフィルタ部15上流の冷却水流
路9aから円筒形の除去フィルタ18の中央部に位置す
る中央流路18bに導入されて、その流量が少量のとき
には除去フィルタ18の下流側開口部18dがリリーフ
弁19によって閉ざされているため、冷却水は中央流路
18bから外周側へ、イオン除去フィルタ18を通過し
て導電性イオンを除去され下流側に流出する。
【0034】冷却水流量が少量時には、冷却水は全量が
イオン除去フィルタ18を通過して、導電性イオンを除
去されて下流に流れるが(このときリリーフ弁19は開
口部18eを閉鎖している)、冷却水流量が増量する
と、内部流路18bの圧力が上昇し、イオン除去フィル
タ18下流の圧力との差圧が所定圧を越えるとリリーフ
弁19が開放され、冷却水は内部流路16bからリリー
フ弁19とイオン除去フィルタ18との間(流路18
e)を通過して下流側に流れ出ることで内部流路18b
内の圧力が所定圧力以上に上昇することを防止し、イオ
ン除去フィルタ前後での圧損を抑制する。第2実施形態
との構成と比較して説明すると、第2実施形態のバイパ
ス流路9cは、本実施形態のリリーフ弁19がイオン除
去フィルタ18から離れた時にイオン除去フィルタ18
とリリーフ弁19との間に形成される流路18eと中央
流路18bに相当する。
【0035】このように第2実施形態のイオン除去フィ
ルタ16が介装された冷却水流路9aとバイパス流路9
cとの機能を1本の流路に一体的に構成することがで
き、第2実施形態の効果に加え、冷却水の流路構成を簡
素にすることができる。
【0036】次に図4に示す第4実施形態について説明
する。これは第3の実施形態に対してイオン除去フィル
タの形状を変更するとともに、リリーフ弁を摺動弁(制
御弁)に変更したものである。
【0037】本実施形態のイオン除去フィルタ20は円
錐形状を有しており、その中心は中心線上に貫通し、中
央流路20bを形成し、その周囲はフィルタ部20cを
形成する。イオン除去フィルタ20は円錐の底面側を上
流側に向けて設置され、イオン除去フィルタ20の中央
流路20bの底面側開口20aはイオン除去フィルタ2
0上流側の冷却水流路9aと連続するように設置され
る。摺動弁21はイオン除去フィルタ20の中央流路2
0bの途中に設けられて、摺動弁21上流の中央流路2
0bの圧力とイオン除去フィルタ20下流の圧力との差
圧により流れ方向に摺動する。
【0038】したがって冷却水流量が少量の時には図4
(a)に示すように、摺動弁21はイオン除去フィルタ
20の中央流路20b内の上流寄りに位置し、冷却水は
中央流路20bから円錐形状をしたイオン除去フィルタ
20のフィルタ層20cの断面積の大きな部分を全周に
渡って通過することになり、冷却水中のイオンを効率よ
く除去することができる。冷却水の流量が徐々に増量す
ると図4(b)に示すように、摺動弁21に作用する圧
力が上昇し、摺動弁21は下流側に変位する。したがっ
て冷却水が通過するイオン除去フィルタ20のフィルタ
層20cの領域が広がり、冷却水はフィルタ層20cの
下流側の圧力損失が小さい断面積が比較的小さな部分を
通過して下流に流れ出す。冷却水流量がさらに増量する
と図4(c)に示すように、摺動弁21はさらに下流側
に変位し、イオン除去フィルタ20から離れ、冷却水は
中央流路20bからイオン除去フィルタ20を通過する
ことなく、下流側に流出する。このときのイオン除去フ
ィルタ20とリリーフ弁21との間の隙間(流路20
d)と中央流路20bが第2実施形態のバイパス流路9
cに相当するものである。
【0039】したがって、冷却水流量が少量の時には圧
損を考慮する必要がないので、イオン除去性能に優れた
フィルタ層の断面積の大きな領域に冷却水を導き、導電
性のイオンを十分に除去し、流量の増加に伴って圧損の
少ないフィルタ層の薄い領域にも冷却水を導くことで圧
損低減とイオン除去性能の両立をバランスよく制御する
ことができる。さらに圧力差が大きくなったときには冷
却水はバイパス流路に相当する流路20bと20dから
イオン除去フィルタ20を通過せずに下流に流出するこ
とになり、ポンプの運転負荷を抑制し、システムの効率
向上を図ることができる。
【0040】次に図5に示す第5実施形態について説明
する。これは第1実施形態の冷却水流路9aとバイパス
流路9bとの上流側分岐点の上流に冷却水中の異物を除
去する異物除去フィルタ22を設置したものである。
【0041】したがって異物除去フィルタ22の効果に
よって冷却水中の異物が除去されて、異物による高価な
イオン除去フィルタ16の目詰まりを防ぎ、寿命を延ば
すことができる。
【0042】なお、本実施形態では分岐点の上流に異物
除去フィルタ22を設置したが、分岐点下流の冷却水流
路9aとバイパス流路9cそれぞれに設置してもよい。
または、イオン除去フィルタ16を異物除去フィルタ2
2としても作用させることで、バイパス流路9cにのみ
異物除去フィルタ22を設置するようにしてもよい。こ
の構成では異物除去フィルタをバイパス流路にのみ設け
れば良く、またイオン除去フィルタ16に流入する冷却
水への異物除去フィルタによる圧損の影響がなく、ポン
プの運転負荷を低減できるという効果がある。
【0043】図6から図8には第2実施形態から第4実
施形態の構成に異物除去フィルタを設置した構成を示し
ており、これらの構成ではイオン除去フィルタを通過せ
ずに下流に流出する冷却水の異物のみを異物除去フィル
タで除去し、イオン除去フィルタが異物除去フィルタを
兼ねる構成としている。この構成により、冷却水全量の
異物除去を可能として、さらに前述のようにポンプの運
転負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明する図である。
【図2】第2実施形態を説明する図である。
【図3】第3実施形態を説明する図である。
【図4】第4実施形態を説明する図である。
【図5】第5実施形態を説明する図である。
【図6】第6実施形態を説明する図である。
【図7】第7実施形態を説明する図である。
【図8】第8実施形態を説明する図である。
【図9】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
9a 冷却水流路 9b 排冷却水流路 9c バイパス流路 15 フィルタ部 16 イオン除去フィルタ 17 リリーフ弁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料電池の効率を低下させる水中の導電性
    イオンを除去するイオン除去フィルタを流路に備えた燃
    料電池システムにおいて、 前記イオン除去フィルタ前後の圧力差に応じて水がイオ
    ン除去フィルタをバイパスするバイパス流路を設けたこ
    とを特徴とする燃料電池システム。
  2. 【請求項2】前記バイパス流路にイオン除去フィルタ前
    後の圧力差に応じて開く制御弁を設けたことを特徴とす
    る請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 【請求項3】水がイオン除去フィルタを通過して下流に
    流出する流路と、水がイオン除去フィルタを通過せずに
    下流に流出するバイパス流路とを一体に設け、バイパス
    流路にイオン除去フィルタ前後の圧力差に応じて開く制
    御弁を設けたことを特徴とする請求項2に記載の燃料電
    池システム。
  4. 【請求項4】イオン除去フィルタは下流側ほどフィルタ
    の通過抵抗が低い構成を有し、 水がイオン除去フィルタを通過して下流に流出する流路
    と、水がイオン除去フィルタを通過せずに下流に流出す
    るバイパス流路とを一体に設け、バイパス流路にイオン
    除去フィルタ前後の圧力差に応じて流れ方向に摺動し、
    水のバイパス流路からイオン除去フィルタへの流れを制
    御する制御弁を設けたことを特徴とする請求項2に記載
    の燃料電池システム。
  5. 【請求項5】前記イオン除去フィルタは円筒形に構成さ
    れ、その中央部の一端側開口をイオン除去フィルタ上流
    の流路と連通するとともに、他端側開口を閉鎖する制御
    弁を設け、イオン除去フィルタ前後での圧力差が所定値
    以下のときには制御弁が他端側開口を閉鎖して水がイオ
    ン除去フィルタを通過し、圧力差が所定値を超えると制
    御弁が開いて水を下流に流出するように構成されたこと
    を特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 【請求項6】前記イオン除去フィルタは中心部に穴が形
    成された円錐形に構成され、その底面側の開口がイオン
    除去フィルタ上流の流路と連通するとともに、穴の途中
    に制御弁が設置され、イオン除去フィルタ前後の圧力差
    が小さいときに制御弁は上流寄りに位置して水をイオン
    除去フィルタ断面積の大きい領域を通過するようにし、
    圧力差が大きくなるほど制御弁が下流側に移動するとと
    もに水がイオン除去フィルタを通過する領域は下流側に
    拡張し、圧力差が所定値を超えると制御弁がイオン除去
    フィルタの下流側の開口から離れて水を下流に流出する
    ように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の燃
    料電池システム。
  7. 【請求項7】前記流路およびバイパス流路を通過する水
    の異物を除去する異物除去フィルタを備えたことを特徴
    とする請求項1から6のいずれか一つに記載の燃料電池
    システム。
  8. 【請求項8】前記バイパス流路を通過する水の異物を除
    去する異物除去フィルタを設けると共に、イオン除去フ
    ィルタを異物除去フィルタとして機能させることを特徴
    とする請求項1から6のいずれか一つに記載の燃料電池
    システム。
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JP2005071709A (ja) * 2003-08-21 2005-03-17 Toyo Roki Mfg Co Ltd 燃料電池用イオン除去フィルタ
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CN114725454A (zh) * 2022-04-06 2022-07-08 山东工业陶瓷研究设计院有限公司 一种sofc电池及其制备方法

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