JP2002297410A - データ通信プログラム、データ通信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、データ通信装置およびデータ通信方法 - Google Patents

データ通信プログラム、データ通信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、データ通信装置およびデータ通信方法

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JP2002297410A
JP2002297410A JP2001098908A JP2001098908A JP2002297410A JP 2002297410 A JP2002297410 A JP 2002297410A JP 2001098908 A JP2001098908 A JP 2001098908A JP 2001098908 A JP2001098908 A JP 2001098908A JP 2002297410 A JP2002297410 A JP 2002297410A
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writing
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JP2001098908A
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Hideki Hino
秀樹 日野
Atsushi Tomita
篤 冨田
Takeo Mae
豪郎 前
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F8/00Arrangements for software engineering
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子メールシステムを用いてファームウェア
の送受信を行なう際、ファームウェアの容量がメールサ
ーバに設けられた制限サイズより大きい場合にも適切に
送受信を行なう。 【解決手段】 分割したファームウェアを受信した画像
形成装置から書き替え終了の電子メールが届いている場
合(S901)、ファームウェアの送信側は、このメー
ルから正常に書き替えが終了したか否かを判断する(S
905)。正常終了の場合、Subjectに示されている分
割番号、分割数、機種、モジュールから次の分割ファー
ムウェアを添付した電子メールを送信する(S90
7)。正常終了でない場合、Subjectに示されている同
じファームウェアを再度送信する(S909)。このよ
うに、分割したファームウェアを適切に送信すること
で、メールサーバに設けられた容量制限をクリアするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ通信プログ
ラム、データ通信プログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体、データ通信装置およびデータ通
信方法に関し、特に、インターネットを介してファーム
ウェアデータの通信を行なうデータ通信プログラム、デ
ータ通信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体、データ通信装置およびデータ通信方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば画像形成装置の動作を制
御するファームウェアはマスクROM(Read Only Memo
ry)に書き込まれていた。このためファームウェアを交
換する必要が生じた場合は、画像形成装置内の制御基盤
上にあるマスクROMを新しいファームウェアの書き込
まれたマスクROMに交換するという方法がとられてい
た。
【0003】マスクROMの交換作業は、時間がかかる
とともに煩雑であった。このため、作業性を向上させる
ために、マスクROMに代わって、書き替え可能なフラ
ッシュROMが用いられるようになってきた。
【0004】フラッシュROMに書き込まれたファーム
ウェアを交換する際には、以下のような方法がとられて
いた。
【0005】まず、第1の方法としては、メモリカード
等の外部記憶装置を用いるという方法である。すなわ
ち、画像形成装置にメモリカード等の外部記憶装置との
I/F(インターフェイス)が設けられ、そのI/Fに
新しいファームウェアを格納したメモリカードが接続さ
れる。そして、メモリカードからフラッシュROMに新
しいファームウェアが書き込まれる。この方法では、フ
ァームウェアの書き替える際、遠隔操作はできず、実際
に画像形成装置の設置してある場所まで出向いていかな
ければならい。
【0006】第2の方法としては、公衆回線網を利用す
るという方法である。この方法はファクシミリ装置を中
心として実用化されている。すなわち、公衆回線網に接
続された遠隔地の装置からファームウェアが画像形成装
置に送信される。これをダウンロードすることでファー
ムウェアが書き替えられる。この方法では、第1の方法
のように実際に出向いていく必要はなくなるが、通信コ
ストが高く、ファームウェアのダウンロードにも比較的
長時間を要することになる。
【0007】このため最近はインターネットの普及に伴
い、第3の方法として、公衆回線網を用いて行なわれて
いたファームウェアのダウンロードを、インターネット
を介して行なうという方法がとられるようになった。イ
ンターネットを利用すると、通信コストを削減するとと
もに、ファームウェアのダウンロードに要する時間を短
縮することができる。
【0008】ここで、インターネットを介して行なう通
信のプロトコルには、ホームページを閲覧するためのH
TTP(Hyper Text Transfer Protocol)、ファイル転
送を行なうFTP(File Transfer Protocol)、電子メ
ールの送信に用いられるSMTP(Simple Mail Transf
er Protocol)などさまざまなプロトコルがある。しか
し、画像形成装置のファームウェアを遠隔地からインタ
ーネットを介してダウンロードするプロトコルとして
は、インターネットを介した通信に対するセキュリティ
意識の高まりから、制限がみられ、どのプロトコルを用
いてもよいというわけではない。
【0009】すなわち、インターネットと各ユーザとの
接続口には、ユーザの内部システムへのインターネット
からの不正アクセス等に対処するため、一般に「防御
壁」の役割をするファイアウォールが設けられている。
このファイアウォールの機能には、インターネットとユ
ーザの内部システムとの間を通過できる通信プロトコル
を制御するという機能がある。これにより通過可能なプ
ロトコルが制限されるが、通常、電子メールのプロトコ
ルは通過可能に設定されることが多い。このため、イン
ターネットを介してファームウェアを送信する場合に
は、従来から電子メールシステムを利用するという方法
が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
3の方法、すなわち、電子メールシステムを利用してフ
ァームウェアを送信するという方法には、以下に示すよ
うな問題があった。
【0011】すなわち、最近の画像形成装置のファーム
ウェアのサイズは、その高機能・多機能化に伴い10M
バイト前後にまで膨れ上がっている。そして、今後さら
に増大する傾向にある。
【0012】一方、電子メールの収集と配布のサービス
を行なうメールサーバは、受信可能な電子メールのサイ
ズに制限を設けているのが一般的であり、この制限サイ
ズは1Mバイト前後に設定されている場合が多いようで
ある。
【0013】このため、前述のサイズのファームウェア
を電子メールで送信しようとした場合、制限サイズを超
えてしまい、受け取りを拒否されるケースが多発するも
のと予想される。
【0014】このため、ファームウェアを適当なサイズ
に分割して送信するという方法が考えられる。しかし、
メールサーバには、メッセージを受け取る際の個々のメ
ッセージの容量に加えて、メール・アカウント毎に保持
するメッセージの総容量にも制限が設けられているのが
一般的である。したがって、ファームウェアを分割して
複数のメッセージに添付したとしても、それを一度に全
て送信すると、メール・アカウント毎に設けられた制限
サイズを超えてしまい、適切に送信できない可能性が高
くなる。
【0015】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的の1つは、電子メールシステムを
用いてファームウェアの送受信を行なう際、ファームウ
ェアの容量がメールサーバに設けられた制限サイズより
大きい場合にも適切に送受信することのできるデータ通
信プログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体、データ通信装置およびデータ通
信方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のある局面に従うと、データ通信プログラム
は、ファームウェアを複数に分割する分割ステップと、
分割された複数のファームウェアの中の1のファームウ
ェアを電子メールに添付して送信する第1の送信ステッ
プと、電子メールに添付された1のファームウェアを取
得した相手先から送られてくるファームウェアの書き替
え結果に関する情報を取得する取得ステップと、取得さ
れた書き替え結果に関する情報に基づいて、分割された
複数のファームウェアの中の1のファームウェアを電子
メールに添付して送信する第2の送信ステップと、をコ
ンピュータに実行させる。
【0017】この発明によると、書き替え対象となるフ
ァームウェアが複数に分割され、その分割された複数の
ファームウェアの中の1のファームウェアが電子メール
に添付して送信される。このため、大容量のファームウ
ェアを電子メールに添付することにより、メールサーバ
に設けられた個々の電子メールの容量制限を超えるとい
う事態が回避され、電子メールの受け取り拒否がされる
こともない。
【0018】また、電子メールを取得した相手先から送
られてくるファームウェアの書き替え結果に関する情報
を取得し、その情報に基づいて、分割された複数のファ
ームウェアの中の1のファームウェアが添付された電子
メールが送信される。メールサーバからファームウェア
がダウンロードされた後に次の電子メールが送信される
ため、メールサーバの個々のメールアカウント毎に設け
られたデータ容量の制限を越えるという事態が回避され
る。
【0019】したがって、電子メールシステムを用いて
ファームウェアの送受信を行なう際、ファームウェアの
容量がメールサーバに設けられた制限サイズより大きい
場合にも適切に送受信することのできるデータ通信プロ
グラムを提供することが可能となる。
【0020】好ましくは、データ通信プログラムにおい
て、取得ステップにより取得した書き替え結果に関する
情報が書き替え成功の情報である場合、第2の送信ステ
ップは、第1の送信ステップにおいて送信した1のファ
ームウェアとは異なる他の1のファームウェアを送信す
る。
【0021】これによると、相手先から送られてきた書
き替え成功の情報が取得された場合、先に送信した1の
ファームウェアとは異なる他の1のファームウェアが電
子メールに添付されて送信される。先に送信された1の
ファームウェアの書き替えが成功すると次のファームウ
ェアが送信されるため、相手先は確実かつ適切に分割さ
れたファームウェアを受信し、書き替えることができ
る。
【0022】好ましくは、データ通信プログラムにおい
て、取得ステップにより取得した書き替え結果に関する
情報が書き替え失敗の情報である場合、第2の送信ステ
ップは、第1の送信ステップにおいて送信した1のファ
ームウェアを再度送信する。
【0023】これによると、相手先から送られてきた書
き替え失敗の情報が取得された場合、先に送信した1の
ファームウェアと同じ1のファームウェアが再送信され
る。したがって、書き替えが失敗した相手先は、再び書
き替え処理を行なうことが可能となる。
【0024】好ましくは、データ通信プログラムにおい
て、第2の送信ステップおよび取得ステップが所定回数
繰り返されることを特徴とする。これによると、複数に
分割されたファームウェアが、書き替え結果を取得した
後に、順次適切に送信される。
【0025】本発明の別の局面に従うと、データ通信プ
ログラムは、分割された複数のファームウェアの中の1
のファームウェアが添付された電子メールを受信する受
信ステップと、受信された電子メールから、前記ファー
ムウェアを取り出す取出ステップと、取り出されたファ
ームウェアを所定のメモリに書き込む書込ステップと、
書込ステップにおけるメモリへの書き込みが成功したか
否かを判定する判定ステップと、判定ステップによる判
定結果を電子メールの送信元に通知する通知ステップと
をコンピュータに実行させる。
【0026】この発明によると、分割された複数のファ
ームウェアの中の1のファームウェアが添付された電子
メールが受信されると、その中からファームウェアが取
り出され、所定のメモリに書き込まれる。このため、メ
ールサーバの容量制限以下に分割されたファームウェア
が適切にメモリの所望領域に書き込まれる。
【0027】そして、書き込みが成功したか否かが判定
され、その判定結果が送信元に通知される。このため、
送信元からは判定結果を受けた後に適切なファームウェ
アが送信されることになり、ファームウェア付きの電子
メールが一度に送られてメールサーバのメールアカウン
ト毎に設けられた制限容量を超えるという事態を回避す
ることができる。
【0028】したがって、電子メールシステムを用いて
ファームウェアの送受信を行なう際、ファームウェアの
容量がメールサーバに設けられた制限サイズより大きい
場合にも適切に送受信することのできるデータ通信プロ
グラムを提供することが可能となる。
【0029】好ましくは、判定ステップは、書込ステッ
プにより書き込まれる前に取り出されたファームウェア
の第1のチェックサムを計算するステップと、書込ステ
ップにより書き込まれた後に書き込まれたファームウェ
アの第2のチェックサムを計算するステップと、第1の
チェックサムと第2のチェックサムとを比較する比較ス
テップとを含み、比較ステップによる比較結果が一致す
れば書き込みが成功したと判定し、不一致であれば書込
みが失敗したと判定する。
【0030】これによると、受信されたファームウェア
の書き込み前後でチェックサムが計算され、これらを比
較することにより、書き込みが成功したか失敗したかを
判定する。このため、適切かつ容易に書き込み結果を判
定することができる。
【0031】本発明のさらに別の局面に従うと、データ
通信プログラムは、分割された複数のファームウェアの
中の1のファームウェアが添付された電子メールを受信
する第1の受信ステップと、受信された電子メールか
ら、ファームウェアを取り出す取出ステップと、取り出
されたファームウェアを所定の制御モジュールに送信す
るステップと、制御モジュールのファームウェアのメモ
リへの書き込みが成功したか否かを受信する第2の受信
ステップと、第2の受信ステップにより受信した書き込
み結果を電子メールの送信元に通知する通知ステップ
と、をコンピュータに実行させる。
【0032】この発明によると、分割された複数のファ
ームウェアの中の1のファームウェアが添付された電子
メールが受信されると、その中からファームウェアが取
り出され、所定の制御モジュールに送信される。このた
め、メールサーバの容量制限以下に分割されたファーム
ウェアが適切に所望の制御モジュールへと送信される。
【0033】そして、制御モジュールから、ファームウ
ェアのメモリへの書き込みが成功したか否かの書き込み
結果が受信され、その受信結果が電子メールの送信元に
通知される。このため、送信元からは書き込み結果を受
けた後に適切なファームウェアが送信されることにな
り、ファームウェア付きの電子メールが一度に送られて
メールサーバのアカウント語とに設けられた制限容量を
超えるという事態を回避することができる。
【0034】したがって、電子メールシステムを用いて
ファームウェアの送受信を行なう際、ファームウェアの
容量がメールサーバに設けられた制限サイズより大きい
場合にも適切に送受信することのできるデータ通信プロ
グラムを提供することが可能となる。
【0035】本発明のさらに別の局面に従うと、コンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体は、上記いずれかに記載
のデータ通信プログラムを記録する。
【0036】この発明によると、電子メールシステムを
用いてファームウェアの送受信を行なう際、ファームウ
ェアの容量がメールサーバに設けられた制限サイズより
大きい場合にも適切に送受信することのできるデータ通
信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記
録媒体を提供することが可能となる。
【0037】本発明のさらに別の局面に従うと、データ
通信装置は、ファームウェアを複数に分割する分割手段
と、分割された複数のファームウェアの中の1のファー
ムウェアを電子メールに添付して送信する第1の送信手
段と、電子メールに添付された1のファームウェアを取
得した相手先から送られてくるファームウェアの書き替
え結果に関する情報を取得する取得手段と、取得された
書き替え結果に関する情報に基づいて、分割された複数
のファームウェアの中の1のファームウェアを電子メー
ルに添付して送信する第2の送信手段とを含む。
【0038】この発明によると、書き替え対象となるフ
ァームウェアが複数に分割され、その分割された複数の
ファームウェアの中の1のファームウェアが電子メール
に添付して送信される。このため、大容量のファームウ
ェアを電子メールに添付することにより、メールサーバ
に設けられた個々の電子メールの容量制限を超えるとい
う事態が回避され、電子メールの受け取り拒否がされる
こともない。
【0039】また、電子メールを取得した相手先から送
られてくるファームウェアの書き替え結果に関する情報
を取得し、その情報に基づいて、分割された複数のファ
ームウェアの中の1のファームウェアが添付された電子
メールが送信される。メールサーバからファームウェア
がダウンロードされた後に次の電子メールが送信される
ため、メールサーバの個々のメールアカウント毎に設け
られたデータ容量の制限を越えるという事態が回避され
る。
【0040】したがって、電子メールシステムを用いて
ファームウェアの送受信を行なう際、ファームウェアの
容量がメールサーバに設けられた制限サイズより大きい
場合にも適切に送受信することのできるデータ通信装置
を提供することが可能となる。
【0041】本発明のさらに別の局面に従うと、データ
通信装置は、分割された複数のファームウェアの中の1
のファームウェアが添付された電子メールを受信する受
信手段と、受信された電子メールから、ファームウェア
を取り出す取出手段と、取り出されたファームウェアを
所定のメモリに書き込む書込手段と、書込手段によるメ
モリへの書き込みが成功したか否かを判定する判定手段
と、判定手段による判定結果を電子メールの送信元に通
知する通知手段とを含む。
【0042】この発明によると、分割された複数のファ
ームウェアの中の1のファームウェアが添付された電子
メールが受信されると、その中からファームウェアが取
り出され、所定のメモリに書き込まれる。このため、メ
ールサーバの容量制限以下に分割されたファームウェア
が適切にメモリの所望領域に書き込まれる。
【0043】そして、書き込みが成功したか否かが判定
され、その判定結果が送信元に通知される。このため、
送信元からは判定結果を受けた後に適切なファームウェ
アが送信されることになり、ファームウェア付きの電子
メールが一度に送られてメールサーバのメールアカウン
ト毎に設けられた制限容量を超えるという事態を回避す
ることができる。
【0044】したがって、電子メールシステムを用いて
ファームウェアの送受信を行なう際、ファームウェアの
容量がメールサーバに設けられた制限サイズより大きい
場合にも適切に送受信することのできるデータ通信装置
を提供することが可能となる。
【0045】本発明のさらに別の局面に従うと、画像形
成装置は、上記記載のデータ通信装置を備える。これに
よると、電子メールシステムを用いて画像形成装置のフ
ァームウェアの書換を行なう場合において、ファームウ
ェアの容量がメールサーバに設けられた制限サイズより
大きいときにも適切に送受信され、ファームウェアの書
換を行なうことが可能となる。
【0046】本発明のさらに別の局面に従うと、データ
通信方法は、ファームウェアを複数に分割する分割ステ
ップと、分割された複数のファームウェアの中の1のフ
ァームウェアを電子メールに添付して送信する第1の送
信ステップと、電子メールに添付された1のファームウ
ェアを取得した相手先から送られてくるファームウェア
の書き替え結果に関する情報を取得する取得ステップ
と、取得された書き替え結果に関する情報に基づいて、
分割された複数のファームウェアの中の1のファームウ
ェアを電子メールに添付して送信する第2の送信ステッ
プとを含む。
【0047】この発明によると、電子メールシステムを
用いてファームウェアの送受信を行なう際、ファームウ
ェアの容量がメールサーバに設けられた制限サイズより
大きい場合にも適切に送受信することのできるデータ通
信方法を提供することが可能となる。
【0048】本発明のさらに別の局面に従うと、データ
通信方法は、分割された複数のファームウェアの中の1
のファームウェアが添付された電子メールを受信する受
信ステップと、受信された電子メールから、ファームウ
ェアを取り出す取出ステップと、取り出されたファーム
ウェアを所定のメモリに書き込む書込ステップと、書込
ステップにおけるメモリへの書き込みが成功したか否か
を判定する判定ステップと、判定ステップによる判定結
果を電子メールの送信元に通知する通知ステップとを含
む。
【0049】この発明によると、電子メールシステムを
用いてファームウェアの送受信を行なう際、ファームウ
ェアの容量がメールサーバに設けられた制限サイズより
大きい場合にも適切に送受信することのできるデータ通
信方法を提供することが可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0051】ここでは、画像形成装置のファームウェア
が、電子メールシステムを利用して書き替えられる場合
を例に挙げて説明する。図1は、本発明の実施の形態に
おけるファームウェアの書き替え方法を実施するための
システム構成を示した図である。本図を参照して、本シ
ステムは、画像形成装置を含むユーザ側の装置と、画像
形成装置にファームウェアを送信するサービスセンター
側の装置と、これらを接続するインターネットとにより
構成される。
【0052】本システムでは、1のサービスセンター側
の装置に対して、複数のユーザ側の装置を接続すること
が可能である。しかし、ここでは説明を簡略化するた
め、1(組)のユーザ側の装置が接続されている場合を
例として示している。
【0053】ユーザ側の装置には、画像形成装置11と
これに接続されたプリンタコントーラ21とが含まれ
る。プリンタコントローラ21は、LANを経由して、
ファイアウォール31に、そして、ルータ32を介して
インターネットに接続されている。また、LANには、
電子メールの収集と配布のサービスを行なうメールサー
バ33が接続されている。
【0054】サービスセンター側には、ファームウェア
の送信を行なうコンピュータ91が設置されている。コ
ンピュータ91は、ユーザ側のプリンタコントローラ2
1と通信するために、LANを経由して、ファイアウォ
ール81に、そして、ルータ82を介してインターネッ
トに接続されている。また、LANには、電子メールの
収集と配布のサービスを行なうメールサーバ83も接続
されている。
【0055】なお、図示せぬが、ルータ82とルータ3
2の間のインターネット上でも複数のメールサーバが介
在し、これら不定の複数のメールサーバを経由して電子
メールは送信される。
【0056】ここで、ファームウェアの書き替えが行な
われる動作について簡単に説明する。まず、サービスセ
ンター側のコンピュータ91から新たなファームウェア
が電子メールに添付されて、ユーザ側の画像形成装置1
1宛てに送信される。この際、添付されるファームウェ
アは適当に分割されたものである。ファームウェア付き
の電子メールは、サービスセンター側のLAN、メール
サーバ83、インターネット、ユーザ側のLANをそれ
ぞれ経由して、メールサーバ33のメールボックスに格
納される。
【0057】ユーザ側の画像形成装置11のプリンタコ
ントローラ21は、メールサーバ33から、その電子メ
ールをダウンロードする。そして、電子メールからファ
ームウェアを取りだし、画像形成装置11の書き替え対
象となるFlash ROMにこの新たなファームウェアの書
き込みを行なう。そして、書き替えの結果をサービスセ
ンター側のコンピュータ91に送信する。
【0058】結果を受けたコンピュータ91は、書き替
えが成功であれば分割されたファームウェアのうちの他
の1つを電子メールに添付して画像形成装置11宛てに
送信する。書き替えが失敗であれば、再び同じファーム
ウェアを再送信する。
【0059】次に、図1に示したそれぞれの装置につい
て詳しく説明する。図2は、画像形成装置11の回路構
成を示すブロック図である。本図を参照して、画像形成
装置11は、原稿画像を走査して、その複写画像を用紙
上に形成するマルチCPU(Central Processing Uni
t)構成の装置である。したがって、個々のCPUに対
応した制御モジュール1から制御モジュール4の4つの
制御モジュールにより構成される。
【0060】制御モジュール1は、画像形成装置11の
全体制御を司るCPU111と、そのファームウェアを
格納した書き替え可能なFlash ROM112と、
作業用のS−RAM113と、各種設定値を保存するバ
ッテリバックアップされたNV−RAM114と、制御
モジュール2と各種の制御データを送受信するシリアル
I/F115と、制御モジュール3と各種の制御データ
を送受信するシリアルI/F116と、プリンタコント
ローラ2と各種のデータを送受信するシリアルI/F1
17と、各種キーや表示部を含む操作パネル118とか
ら構成される。
【0061】制御モジュール2は、画像形成装置11の
プリント処理を制御するCPU121と、そのファーム
ウェアを格納した書き替え可能なFlash ROM1
22と、作業用のS−RAM123と、各種設定値を保
存するバッテリバックアップされたNV−RAM124
と、制御モジュール1と各種の制御データを送受信する
シリアルI/F125と、制御モジュール4と各種の制
御データを送受信するシリアルI/F126と、画像形
成処理の負荷を制御するプリント負荷制御I/O,GA
127とから構成される。
【0062】制御モジュール3は、画像形成装置11の
原稿画像の読取処理を制御するCPU131と、そのフ
ァームウェアを格納した書き替え可能なFlash R
OM132と、作業用のS−RAM133と、各種設定
値を保存するバッテリバックアップされたNV−RAM
134と、制御モジュール1と各種の制御データを送受
信するシリアルI/F135と、原稿画像の読取処理の
負荷を制御するIR負荷制御I/O,GA136とから
構成される。
【0063】制御モジュール4は、画像形成装置11に
対する画質の補正を制御するCPU141と、そのファ
ームウェアを格納した書き替え可能なFlash RO
M142と、作業用のS−RAM143と、各種設定値
を保存するバッテリバックアップされたNV−RAM1
44と、制御モジュール2と各種の制御データを送受信
するシリアルI/F145と、画質補正制御を行なう画
質補正制御GA146とから構成されている。
【0064】これら制御モジュール1〜4はシリアルI
/Fを介した通信を実行する。通常は各モジュールのC
PU間での制御命令、制御情報の送受信を実行してお
り、ファームウェア書き替え時にはファームウェアデー
タの送信を実行する。シリアルI/Fを介した通信は、
通常利用する制御命令、制御情報の通信データサイズに
あわせた構成であるため、ファームウェアのような大容
量のデータでは送信時間を要しており、ファームウェア
のデータサイズによっては、センターPC91から画像
形成装置11に電子メールを送信するよりも時間を要す
る場合もある。
【0065】図3は、プリンタコントローラ21の回路
構成を示したブロック図である。本図を参照して、プリ
ンタコントローラ21は、CPU201と、その制御プ
ログラムが格納されたEP−ROM202と、作業用の
S−RAM203と、各種設定値を記憶するNV−RA
M(不揮発性メモリ)204と、画像形成装置11との
各種データを送受信するシリアルI/F205と、LA
Nを介して各種のデータを送受信するためのNIC(ネ
ットワークインターフェイスカード)206と、各種の
操作設定を行なうための操作パネル207とを含んでい
る。
【0066】NV−RAM204には、自己のIPアド
レス以外に、プリンタコントローラ21が自分(画像形
成装置11)宛の電子メール・メッセージをメールサー
バ33からダウンロードするために必要となるメールサ
ーバのIPアドレス、自分の電子メール・アカウントの
名称およびパスワード等が格納されている。
【0067】図4は、サービスセンター側に設置された
コンピュータ91の回路構成を示すブロック図である。
本図を参照して、コンピュータ91は、装置全体を制御
するCPU901と、プログラム等が格納されているR
OM902と、作業領域および各種データの一時保存領
域であるRAM903と、種々の情報等が格納される固
定記憶装置904と、ディスプレイ92を制御する表示
制御部905と、キーボード93およびマウス94を制
御する入力制御部906と、LANを介して外部と各種
データを送受信するためのNIC907とを含んでい
る。
【0068】固定記憶装置904には、画像形成装置1
1の機種や電子メールアドレス、メールサーバに設けら
れた制限容量情報を含む画像形成装置の登録情報が記憶
される。また、画像形成装置11の機種に対応したファ
ームウェアも記憶される。
【0069】ファームウェアは、サービスセンターのオ
ペレータにより、予め機種とその制御モジュールに応じ
て、固定記憶装置904内のそれぞれ異なる所定のフォ
ルダ/ディレクトリに格納される。
【0070】続いて、図1に示したシステムにおいて、
画像形成装置のファームウェアが遠隔地から書き替ええ
られる際の動作について説明する。
【0071】まず、サービスセンター側のコンピュータ
91に搭載されているCPU901における処理につい
て図5から図8を用いて説明する。
【0072】図5は、サービスセンター側のコンピュー
タ91のCPU901が行なう処理のメインルーチンを
示すフローチャートである。CPU901は電源の投入
によって処理をスタートし、まず、メモリの初期化やパ
ラメータの初期化などのコンピュータ装置が行なう一般
的な初期化処理を実行する(ステップS501)。その
後、たとえばキーボード93上の各ファンクションキー
(F1からF3)の入力操作に応じて、通信設定処理
(ステップS505)、画像形成装置の登録処理(ステ
ップS509)、またはファームウェア送信処理(ステ
ップS513)を行なう。
【0073】F1キーが入力された場合は(ステップS
503で“YES”)、ステップS505において、通
信設定処理が行なわれる。すなわち、ここではコンピュ
ータ91が電子メールを送信するために必要なパラメー
タの設定が行なわれる。たとえば、サービスセンター側
のLANに接続されたメールサーバ83のIPアドレス
や、コンピュータ91の電子メールアドレス等が入力さ
れ、それぞれ固定記憶装置904に記憶される。コンピ
ュータ91の電子メールアドレスは、コンピュータ91
がプリンタコントローラ21にファームウェアの添付さ
れた電子メールを送信する際に、そのFromフィールドに
セットされるものである。
【0074】F2キーが入力された場合は(ステップS
507で“YES”)、ステップS509において、画
像形成装置の登録処理が行なわれる。すなわち、各画像
形成装置の機種名、電子メールアドレス、対応するメー
ルサーバに設けられた制限容量情報、その他必要に応じ
て、各画像形成装置のユーザの名称、住所、電話番号等
の情報が入力され、固定記憶装置904に記憶される。
【0075】F3キーが入力された場合は(ステップS
611で“YES”)、ステップS613において、フ
ァームウェアの送信処理が行なわれる。すなわち、書き
替えの対象となる機種のファームウェアが適切に分割さ
れ、その1つが電子メールに添付されて画像形成装置1
1宛に送信される。
【0076】図6は、図5の画像形成装置の登録処理
(ステップS509)において固定記憶装置904に登
録されるデータ例を示した図である。サービスセンター
側のオペレータは、画像形成装置のファームウェアを書
き替える前に、予めキーボード93、マウス94などを
用いてコンピュータ91にその画像形成装置に関する情
報を入力する。
【0077】図6に示すように、画像形成装置に関する
情報には、画像形成装置の機種名、電子メールアドレ
ス、利用するメールサーバの制限容量情報が含まれる。
その他の情報として、画像形成装置を容易に識別するた
めに、たとえば画像形成装置のユーザの名称、住所、電
話番号等のユーザ情報を含んでもよい。
【0078】このような画像形成装置に関する情報はコ
ンピュータ91に入力され、本図に示すようなテーブル
形式にまとめられ固定記憶装置904に記憶される。な
お、説明の便宜上テーブル形式にまとめたこの情報を以
下(「登録情報テーブル」という)。
【0079】次に、画像形成装置のファームウェアを書
き替える必要が生じた場合に、コンピュータ91により
ファームウェアを添付した電子メールメッセージが作成
され、それが画像形成装置11に送信される処理の流れ
について説明する。図7は、図5のファームウェア送信
処理(ステップS513)の詳細を示したフローチャー
トであり、前述のコンピュータ91のCPU901で実
行する。
【0080】本図を参照して、まず、ステップS701
において、サービスセンター側のオペレータにより、キ
ーボード93、マウス94等を用いてコンピュータ91
にファームウェアを書き替える対象となる画像形成装置
の機種およびその制御モジュールの指定がなされる。機
種および制御モジュールが指定されるのは、一般に画像
形成装置のファームウェアは、これら機種と制御モジュ
ールによって異なるからである。
【0081】次に、ステップS703において、固定記
憶装置904に記憶されている登録情報テーブル(図
6)が読み出され、ステップS705において、指定さ
れた画像形成装置の機種についての登録台数nが計数さ
れる。そして、ステップS707において、指定された
機種のIDが図8に示すようなIDテーブルへ順に格納
される。IDテーブルとは指定された機種毎に容量制限
をチェックして、ファームウェアの適切な分割を行なう
ために使用するテーブルである。
【0082】IDテーブルへの格納が終了すると、ステ
ップS709において、ループカウンタiに1がセット
され、続くステップS711からステップS725にお
いて、図8のIDテーブルに登録されている指定機種の
画像形成装置について、ファームウェアの適切な分割等
が行なわれ、電子メールの送信処理が行なわれる。
【0083】すなわち、ステップS711において、ル
ープカウンタiがIDテーブルの登録台数n以下であれ
ば(ステップS711で“YES”)、ステップS71
3において、IDテーブルの上から第i番目のレコード
に格納されているIDに対応する図6の登録情報テーブ
ルの制限容量情報が取得される。
【0084】そして、ステップS715において、指定
された機種のファームウェアの容量と、取得された制限
容量とが比較され、ファームウェアの容量が大きい場合
は(ステップS715で“Yes”)、ファームウェア
の分割が行なわれる。
【0085】ステップS721では、メールサーバの制
限容量に収まるようにファームウェアが分割され、その
分割数がIDテーブルに格納される。そして、分割され
たファームウェアを用いて電子メール・メッセージが作
成され、ステップS723において、その作成された電
子メール・メッセージが画像形成装置11宛てに送信さ
れる。すなわち、図5のステップS505で設定されて
いるメールサーバ83のIPアドレスを基にメールサー
バ83との接続が確立された後、電子メール送信のイン
ターネット標準であるSMTPプロトコル(RFC82
1)に従ってメールサーバ83に電子メール・メッセー
ジが送信される。
【0086】一方、指定された機種のファームウェアの
容量がメールサーバの制限容量以下である場合は(ステ
ップS715で“NO”)、ステップS717におい
て、ファームウェアは分割されずに、電子メール・メッ
セージが作成され、ステップS719において、その作
成された電子メール・メッセージが画像形成装置11宛
てに送信される。
【0087】電子メールが送信されると、ステップS7
25において、ループカウンタiが1つインクリメント
され、再びステップS711の処理へと戻る。このよう
にして、IDテーブルに登録されているすべての画像形
成装置に対してステップS711からステップS725
までの処理が行なわれる。
【0088】そして、IDテーブルに登録されているす
べての装置に対する処理が終了すると(ステップS71
1で“NO”)、ファームウェアの送信処理が終了す
る。
【0089】以上の処理によると、指定された機種につ
いてのファームウェアの容量がメールサーバの制限容量
よりも大きい場合であっても、適切にファームウェアが
分割されて送信されるため、送信できないという事態を
回避することが可能となる。
【0090】このようにして、サービスセンター側のコ
ンピュータ91は、ファームウェアを添付した電子メー
ルを画像形成装置11宛てに送信した後、画像形成装置
11からのファームウェアの書き替え結果についての返
信メールが送信されてくるのを待って、次の電子メール
の送信を行なう。
【0091】図9は、コンピュータ91が、書き替え結
果についての返信メールを受信した際の処理の流れにつ
いて示したフローチャートである。本図を参照して、ま
ず、ステップS901において、コンピュータ91は、
メールサーバ83に、ファームウェアの書き替えを行な
った画像形成装置11からの書き替え終了の電子メール
が届いているか否かのチェックを行なう。書き替え終了
の電子メールか否かは、Subjectフィールドに、ファー
ムウェアに関する記述があるか否かで判断される。
【0092】書き替え終了のメールが届いている場合
(ステップS901で“YES”)、ステップS903
において、電子メール・メッセージのボディ部のResult
が取得される。これにより、ファームウェアの書き替え
が成功したか否かを判断することができる。
【0093】正常に書き替えが終了した場合(ステップ
S905で“YES”)、ステップS907において、
Subjectに示されている分割番号、分割数、機種、モジ
ュールから次の分割ファームウェアを添付した電子メー
ル・メッセージが送信される。一方、正常に書き替えが
終了してない場合(ステップS905で“NO”)、ス
テップS909において、Subjectに示されているファ
ームウェアが再度送信される。
【0094】そして、ステップS911において、コン
ピュータ91は、所定時間が経過するまで待機し、所定
時間が経過すると、ステップS901の処理へと戻り、
ファームウェアの書き替え終了メールが到着したか否か
を見に行く。
【0095】以上の処理によると、メールサーバの制限
容量を超えるファームウェアは適切に複数に分割され、
送信する際にそれぞれ電子メールに添付される。そし
て、先に送信されたファームウェアについての書き替え
終了メールを受信してから、次のファームウェアを添付
した電子メールの送信が行なわれる。このため、メール
サーバの制限容量を超えてデータ送受信が行なわれな
い。
【0096】続いて、ファームウェアを添付した電子メ
ールについて、図10および図11を用いて詳しく説明
する。図10は、分割されたファームウェアを添付した
電子メールのメッセージ文の一例を示した図であり、図
11は、分割されていないファームウェアを添付した電
子メールのメッセージ文の一例を示した図である。
【0097】図10および図11を参照して、電子メー
ルのメッセージに関するインターネット標準(RFC8
22)により、電子メールのメッセージ・フィールド
は、大きく分けて、ヘッダ部とボディ部に分かれてお
り、両者はNULL行によって区別される。
【0098】ヘッダ部は、インターネット標準(RFC
822)で規定された複数のヘッダ・フィールドで構成
され、このヘッダ・フィールドは、行頭から“:”まで
のフィールド名とそれ以降のフィールド・ボディにより
構成される。
【0099】ところで、画像形成装置のファームウェア
はバイナリデータであるが、RFC822では電子メー
ルのメッセージに直接バイナリデータを記述することが
禁止されている。このため、RFC2045、204
6、2047で規定されているMIME(Multipurpose
Internet Mail Extensions)拡張規定を利用して、画
像形成装置のファームウェアをメッセージのボディ部に
ファイルとして添付する。
【0100】メッセージのヘッダ部には、「Fro
m」、「To」、「Date」、「Subject」等
のRFC822で規定されたフィールド以外に、MIM
E拡張規定に伴う「MIME−Version」、「Content-T
ype」の各フィールドが追加される。
【0101】Subjectフィールドのフィールド・ボディ
には、オペレータによって指定された機種の名称、およ
び添付するファームウェアの対象制御モジュールの番号
をアンダーバーで繋いだ文字列が記述される。たとえ
ば、機種名が「model1」、対象制御モジュールの番号
が「1」の場合、「model1#module1」という文字列が
記述される。そして、添付のファームウェアデータが分
割されたものである場合は、図10に示すように、最後
に分割数と何番目のデータなのかを示す番号が記述され
る。たとえば、ファームウェアを4分割したうちの1番
目のものである場合、(1/4)という文字が記述され
る。なお、添付のファームウェアデータが分割されたも
のでない場合は、図11に示すように、最後に分割数等
は何も記述されない。
【0102】Content-Typeフィールドのフィールド・ボ
ディには、「Multipart/mixed」を指定してメッセージ
・ボディ部が複数のパートに分割可能に設定された上
で、個々のパートの境界を表わす「Boundary」パラメー
タに適切なUS−ASCII文字列(本図では文字列の
後「5kvrZF/hrA」)が指定される。
【0103】メッセージのボディ部には、ヘッダ部のCo
ntent-Typeフィールドのboundaryパラメータの値(本図
では「5kvrZF/hrA」)の前に「--」を加えた文字列が
記載され、1つのパートの始まりが指定される。その下
に、「Content-Type」フィールドが記述され、そのフィ
ールド・ボディに添付するファイルがバイナリデータで
あることを示す「application/octet-stream」が指定さ
れる。
【0104】さらにその下に、「Content-Transfer-Enc
oding」フィールドが記述され、フィールド・ボディに
「base64」が指定される。前述のとおり、RFC82
2により電子メールのメッセージに直接バイナリデータ
を記述することが禁止されているため、バイナリデータ
をUS−ASCII文字に変換しなければならない。M
IME拡張規定では、この変換の方式として複数の方式
が定められているが、その中の1つがBase64方式であ
る。
【0105】上記2つのフィールドの下に、ファームウ
ェアのバイナリデータがBase64方式でUS−ASCI
I文字に変換して追加される。そして最後に、ボディ部
のすべてのパートの終端であることを示すため、ヘッダ
部のContent-TypeフィールドのBoundaryパラメータの値
(本図では「5kvrZF/hrA」)の前後にそれぞれ「--」
を加えた文字列が記述される。
【0106】次に、ファームウェアを受け取った画像形
成装置が、書き替え対象となるFlash−ROMにファームウ
ェアの書き替えを行ない、その結果を電子メールで返信
する際の電子メール・メッセージについて簡単に説明す
る。図12は、ファームウェアの書き替え結果について
の電子メールのメッセージ文の一例を示した図である。
図12を参照して、電子メールのメッセージに関するイ
ンターネット標準(RFC822)に従い、電子メール
のメッセージ・フィールドがヘッダ部と、NULL行を
挟んでボディ部とに分かれる点は図10および図11と
同様である。
【0107】「Subject」フィールドに、機種名および
モジュール番号が記述され、さらに分割数とその何番目
のファームウェアを受信したかが記述される。そして、
ボディ部の「Result」フィールドに、書き替えが成功し
たか失敗したかを示す「OK」か「NG」かのいずれか
が書き込まれる。
【0108】したがって、書き替え結果についての電子
メールを受信したサービスセンター側では、「Result」
の内容を取得することにより、書き替え結果が成功した
か失敗したかを知ることができる。そして、「Subjec
t」の内容を取得することにより、「Result」の内容と
併せて、次にどのファームウェアを添付して電子メール
を送信すればよいかを知ることができる。
【0109】続いて、ユーザ側における処理について説
明する。図13は、画像形成装置11のプリンタコント
ローラ21のCPU201における処理のメインルーチ
ンを示すフローチャートである。本図を参照して、CP
U201は、電源の投入によって処理をスタートし、ま
ずメモリの初期化やパラメータの初期化などのコンピュ
ータ装置が行なう一般的な初期化処理を行なう(ステッ
プS1301)。その後、必要に応じて、通信設定処理
(ステップS1305)やファームウェアの読み取り処
理(ステップS1309)を行なう。
【0110】たとえば、操作パネル207上の「設定」
キーがユーザにより入力された場合(ステップS130
3で“YES”)、ステップS1305において、電子
メールを送受信するために必要なパラメータの設定が行
なわれる。すなわち、ここでは、ユーザ側のLANに接
続されたメールサーバ33のIPアドレス、メールサー
バ33上の画像形成装置11の電子メール・アカウント
の名称とパスワード、画像形成装置11の電子メールア
ドレス、画像形成装置11宛の新しい電子メールが届い
ているかどうかを定期的に確認する際の時間間隔等が入
力され、それぞれNV−RAM204に記憶される。
【0111】そして、ステップS1307では、確認間
隔が経過したか否かが判断される。すなわち、ステップ
S1305で設定された時間間隔(画像形成装置11宛
の新しい電子メールメッセージが到着したか否かの確認
する時間間隔)が経過したか否かがここで判断される。
【0112】時間間隔が経過している場合は(ステップ
S1307で“YES”)、ステップS1309におい
て、CPU201はメールサーバ33に対して新しい電
子メールメッセージが届いているかどうかを読みに行
き、必要な電子メールのダウンロード処理を行なう。確
認間隔が経過していない場合は(ステップS1307で
“NO”)、たとえばステップS1303に戻り、確認
間隔が経過するまで上記処理を繰り返す。
【0113】続いて、プリンタコントローラ21が、メ
ールサーバ33に画像形成装置11宛の新しいメッセー
ジが届いているかどうかを確認し届いていればそれをダ
ウンロードするという処理について説明する。
【0114】図14は、図13のファームウェアの読取
処理(ステップS1309)の詳細を示したフローチャ
ートである。本図を参照して、まず、ステップS140
1において、図13のステップS1305で設定された
メールサーバ33のIPアドレスをもとに、メールサー
バ33とのTCPコネクションが確立され、画像形成装
置11宛の新しいメッセージが届いているか否かが確認
される(ステップS1403)。
【0115】なお、この確認処理、およびメールサーバ
33に画像形成装置11宛の新しいメッセージが届いて
いた場合にそれをダウンロードするという後述の処理に
おいては、POP3(Post Office Protocol Version
3)プロトコルが用いられる。そして、ここでは、仮に
メールサーバ33に画像形成装置11宛の新しいメッセ
ージが複数届いている場合でも、一度のTCPコネクシ
ョンでは1つのメッセージだけがダウンロードされるも
のとする。
【0116】新着メッセージの確認の結果、メールサー
バ33に画像形成装置11宛の新しいメッセージが届い
ていた場合(ステップS1403で“YES”)、ステ
ップS1405において、メールサーバ33からそのメ
ッセージのダウンロードが行なわれる。そして、ステッ
プS1407において、ファームウェアが添付された電
子メールか否かが判断される。ファームウェアが添付さ
れているかどうかは、たとえば、メッセージのヘッダ部
のContent-Descriptionフィールドのフィールド・ボデ
ィの値が「Firmware」であるか否かにより判断される。
【0117】ファームウェアが添付されていた場合(ス
テップS1407で“YES”)、ステップS1409
において、メッセージの中からファームウェアの部分の
US−ASCII文字が抜き出され、ステップS141
1において、その抜き出されたUS−ASCII文字が
逆Base64変換によりバイナリデータに戻される。
【0118】次に、ステップS1413において、メッ
セージのヘッダ部のSubjectフィールドの値から
そのファームウェアの対象機種と対象制御モジュールの
番号が読み出される。さらにバイナリデータのチェック
サムが計算される。なお、ファームウェアが一括送信さ
れてきた場合は、モジュールごとにチェックサムが計算
される。ファームウェア、対象制御モジュール番号、チ
ェックサム値は、S−RAM203に一時的に記憶され
る。そして、ステップS1415において、シリアルI
/F205を介して、バイナリデータに戻されたファー
ムウェアとモジュール番号とが画像形成装置11に転送
される。
【0119】次に、ステップS1417において、メー
ルサーバ33からダウンロードしたメッセージのオリジ
ナルが削除される。そして、ステップS1419におい
て、画像形成装置11からのファームウェアの書き替え
終了通知が来るまで待機する。書き替え終了通知が来る
と(ステップS1419で“YES”)、ステップS1
421において、画像形成装置11から送られてきたチ
ェックサムの値と、S−RAM203に一時的に記憶し
ていたチェックサムの値とが比較され、その結果が電子
メール・メッセージ本文にOKまたはNGとして書き込
まれる。そして、ステップS1423において、その結
果が記載された電子メール(終了メール)がサービスセ
ンター側のコンピュータ91宛てに送信される。
【0120】なお、ダウンロードされたメッセージにフ
ァームウェアが添付されていなかった場合(ステップS
1407で“NO”)、ステップS1425において、
画像形成装置のファームウェアの書き替え処理以外の用
途のメッセージを受信した際の処理が通常通り実行され
る。
【0121】このようにして、画像形成装置11のプリ
ンタコントローラ21においてメールサーバ33からの
メッセージがダウンロードされ、画像形成装置11に、
ファームウェアのバイナリデータが送信される。そし
て、画像形成装置からの書き替え結果を受けて、書き替
えが成功したか否かを電子メールとして、サービスセン
ター側のコンピュータ91に返信する。
【0122】次に、画像形成装置11において行なわれ
る処理について説明する。図15は、画像形成装置11
における基本処理を示すフローチャートであり、画像形
成装置11におけるCPU101で実行する。画像形成
装置11は、電源の投入等により処理が開始され、ま
ず、各制御モジュールそれぞれにおいて、メモリのクリ
ア、標準モードの設定等の初期設定が行なわれる(ステ
ップS1501)。そして次に、プリンタコントローラ
21からファームウェアの受信通知がなされるまで、入
力受付処理(ステップS1503)およびコピー制御処
理(ステップS1505)の各処理が繰り返し実行され
る。
【0123】ステップS1503では、各種の入力信号
に対する受け付けが一括して行なわれる。ここで入力信
号とは、たとえば画像形成装置11の操作パネル118
上のキースイッチ群や装置内の各種センサ群からの入力
信号、あるいは、プリンタコントローラ21から送信さ
れてくるプリントジョブ等やファームウェア受信通知で
ある。
【0124】ステップS1505では、コピー制御処
理、すなわち画像形成装置11の動作に必要な処理が行
なわれる。たとえば、給紙制御、走査制御、感光体ドラ
ム制御、現像機制御等の各種作動部群の制御、あるい
は、プリンタコントローラ21からのプリントジョブ等
に従った処理などである。
【0125】プリンタコントローラ21からファームウ
ェアの受信通知がされると(ステップS1507で“Y
ES”)、ステップS1509において、ファームウェ
アの書き替え処理が行なわれる。そして、ファームウェ
アの書き替え処理が終了すると、ステップS1503の
処理へと戻り、再びファームウェアの受信が通知される
までステップS1503とステップS1505の処理が
繰り返される。
【0126】続いて、画像形成装置11のファームウェ
アの書き替え処理について説明する。まず、プリンタコ
ントローラ21によりシリアルI/F205を介して送
信されたファームウェアとその対象制御モジュール番号
は、画像形成装置11のシリアルI/F117を経由し
てCPU11が受信する。このようにしてCPU111
がファームウェアを受信した場合、受信したファームウ
ェアの対象制御モジュールのFlash ROMが、次に示す
処理に従って書き替えられる。
【0127】図16は、画像形成装置11におけるファ
ームウェア書き替え処理(図15のステップS150
9)の詳細を示したフローチャートであり、CPU10
1で実行する。本図を参照して、ステップS1601、
ステップS1605、およびステップS1609によ
り、まず、受信したファームウェアが制御モジュール1
〜4のいずれのファームウェアであるかが判断される。
【0128】そして、制御モジュール1のファームウェ
アであると判断された場合(ステップS1601で“Y
ES”)、ステップS1603において、分割された部
分のデータが対応するFlash ROM112の部分へと書
き込まれる。Flash ROM112への部分書き込みが終
了すると、ステップS1615の処理へと進む。
【0129】受信したファームウェアが制御モジュール
2のファームウェアであると判断された場合(ステップ
S1605で“YES”)、ファームウェアがCPU1
11から制御モジュール2のCPU121へと転送さ
れ、ステップS1607において、ファームウェアがFl
ash ROM112へと書き込まれる。Flash ROM12
2の書き込みが終了すると、ステップS1615の処理
へと進む。
【0130】受信したファームウェアが制御モジュール
3のファームウェアであると判断された場合(ステップ
S1609で“YES”)は、ファームウェアがCPU
111から制御モジュール3のCPU131へと転送さ
れ、ステップS1611において、ファームウェアがFl
ash ROM132へと書き込まれる。Flash ROM13
2への書き込みが終了すると、ステップS1615の処
理へと進む。
【0131】受信したファームウェアが制御モジュール
4のファームウェアであると判断された場合(ステップ
S1609で“NO”)は、ファームウェアがCPU1
11からCPU121を介して、制御モジュール4のC
PU141へと転送され、ステップS1613におい
て、ファームウェアがFlash ROM142へと書き込ま
れる。Flash ROM142の書き込みが終了すると、ス
テップS1615の処理へと進む。
【0132】ステップS1615では、対象となるFlas
h ROMの書き替え部分の内容が読み出され、チェック
サムが算出される。そして、ステップS1617におい
て、算出されたチェックサムの値が、シリアルI/F1
17を介してプリンタコントローラ21に送信され、フ
ァームウェアの書き替え処理が終了する。
【0133】以上説明した、サービスセンター側のコン
ピュータ91、メールサーバ83、33、およびユーザ
側の画像形成装置(プリンタ)11の各処理の流れを図
17を用いて、時系列で簡単に説明する。図17におい
ては、左から順に、コンピュータ91、メールサーバ8
3、33、および画像形成装置11を示しており、上か
ら下に時間軸が向いているものとする。
【0134】本図を参照して、まず、センター側のコン
ピュータ91からモジュール1の分割番号1のファーム
ウェアが画像形成装置11宛てに送信される(1)。画
像形成装置11は、メールサーバ33に一定時間毎に新
着メールが届いているか否かのチェックを行なう(点線
矢印)。そして、届いている場合は、その電子メール・
メッセージを画像形成装置11側にダウンロードし
(2)、対応する部分のファームウェアの書き替えを行
なう(3)。
【0135】書き替えが終了すると、その結果を電子メ
ールとして、コンピュータ91宛てに返信する(4)。
コンピュータ91はこれを受けて(5)、再び容量の大
きい電子メールの送信を行なうことが可能になったこと
を知る。そして、次回送るべき分割されたファームウェ
アを決定し、その内容に従って、次の分割番号のファー
ムウェアデータを電子メールに添付して画像形成装置1
1宛てに送信する(6)。
【0136】画像形成装置11は、再びメールサーバ3
3に自己宛ての新着メールの存在を知ると、ダウンロー
ドする(7)。そして、ファームウェアの書き替え処理
を行ない(8)、その結果を電子メールとしてコンピュ
ータ91に送信する(9)。コンピュータ91はこれを
受信することで(10)、再び、電子メールの送信可能
状態になったことを知る。
【0137】以上説明したように、本実施の形態におけ
るデータ通信方法(ファームウェア通信方法)による
と、ファームウェアの容量が大きく、メールサーバの制
限容量を超えるような場合でも、適切にデータ通信を行
なうことが可能となる。
【0138】すなわち、制限オーバーとなったファーム
ウェアは適当に分割されて電子メールに添付される。そ
して、各分割されたファームウェア付きの電子メール
は、送信先である画像形成装置からの書き替え終了通知
を待って順に送信される。このため、分割されたファー
ムウェアが同時に送信され、メールサーバの各メールア
カウントに設けられた容量オーバーのために送信不可能
になるという事態が回避される。
【0139】なお、今回は、メールサーバの制限容量に
基づいてファームウェアが分割され、それぞれが順次、
電子メールに添付されて送信される場合を示した。そし
て、電子メールを受信する毎に、画像形成装置において
ファームウェアの書き替えが行なわれた。したがって、
図16でも示したが、分割されたファームウェアは通
常、各モジュール単位よりも小さく、該当する部分のフ
ァームウェアがその都度書き替えられた。しかし、この
ような方法以外にも、モジュール単位で書き替えが行な
われるようにしてもよい。以下、図18から図20を用
いて、モジュール単位でファームウェアの書き替え処理
が行なわれる場合について説明する。
【0140】図18は、モジュール単位で行なわれるフ
ァームウェアの書き替え処理を示したフローチャートで
ある。本図は、図7で示した図5のファームウェア送信
処理(ステップS513)の詳細を示したフローチャー
トとほぼ同様である。ただし、図7のステップS723
の代わりに、ステップS1823の処理が行なわれる点
が異なる。
【0141】すなわち、図7においては、画像形成装置
に対して、適当に分割された1の分割ファームウェアを
電子メールに添付して送信していた。しかしここでは、
モジュール単位でファームウェアの書き替えを行なうた
めに、1の分割ファームウェアのみでなく、1のモジュ
ール分に相当する複数の分割ファームウェアが順に送信
される。
【0142】したがって、この1モジュールに相当する
複数の分割ファームウェアを受信するユーザ側の画像形
成装置(プリンタコントローラ)の処理も図14で示し
たものとは少し異なってくる。
【0143】図19は、モジュール単位でファームウェ
アの書き替えが行なわれる場合の、プリンタコントロー
ラにおけるファームウェアの読取処理(図13のステッ
プS1309)の詳細を示したフローチャートである。
【0144】本図においては、ステップS1415で画
像形成装置にファームウェアを送信する前に、1のモジ
ュール分に相当する複数の分割ファームウェアがすべて
送られてくるのを待つ(ステップS1912)。そし
て、すべて受け取った場合に、1つのモジュールとして
チェックサムが算出され(ステップS1917)、この
値とともにファームウェアが画像形成装置に送信される
(ステップS1415)。
【0145】最後に、このようにしてモジュール単位で
送られてくるファームウェアデータを受信した画像形成
装置11におけるファームウェアの書き替え処理につい
て説明する。図20は、画像形成装置11における、モ
ジュール単位で行なわれるファームウェアの書き替え処
理を示したフローチャートである。ここでは、図16の
場合と同様に、まず、送信されてきたファームウェアが
どのモジュールのファームウェアに対応するものかの判
断が行なわれる(ステップS1601,S1605,S
1609)。
【0146】そして、判断結果に応じて、対応するモジ
ュールのFlash ROMのファームウェアが書き替えられ
る(ステップS2003、S2007,S2011,S
2013)。このため、ステップS1615におけるチ
ェックサムの計算では、モジュール単位のファームウェ
アについてのチェックサムが求められることになる。そ
して、図19のステップS1421において、モジュー
ル単位で計算されたチェックサムの比較が行なわれ、フ
ァームウェアの書き替えが成功したか否かが判断され
る。
【0147】このように、ファームウェアの書き替えを
モジュール単位で一度に行なうことにより、結果として
1のモジュールに対するファームウェアの書き替え開始
から終了までに要する総時間が短縮されることになる。
また、Flash ROMのどの部分を書き替えるかという管
理が不要となり、処理が簡易化される。
【0148】また、画像形成装置が複数の制御モジュー
ルから構成されており、各制御モジュール間でのファー
ムウェアの転送・送信に比較的時間を要する場合におい
ても、画像形成装置からファームウェア送信元へファー
ムウェアの書き込み結果を通知してから後に、次のファ
ームウェアが電子メールに添付されて送信されるため、
画像形成装置の動作にあわせた、ファームウェアの送信
も可能となる。
【0149】なお、図中では(図1等)、プリンタコン
トローラと画像形成装置とは別体の装置として説明した
が、画像形成装置にプリンタコントローラの機能を内蔵
した一体構造であってもよい。この場合、同様に、プリ
ンタコントローラと制御モジュール1は互いに連携をと
りながら処理が実行される。また、プリンタコントロー
ラのCPU201によって、CPU101で実施してい
た制御を実行してもよい。
【0150】なお、今回は、書き替え対象となるファー
ムウェアを有するデータ通信装置として画像形成装置を
例に挙げて説明したが、これに限定されるものではな
い。したがって、たとえば、ハブやルータ等の通信機能
を有するデバイスであれば、本発明を適用することが可
能となる。
【0151】さらに、本発明においては、ファームウェ
アの分割とは、単一のファームウェアを分割するという
ケースのみではなく、送信予定の複数のファームを所定
条件にしたがって複数に分割するというケースも含む。
【0152】また、今回はファームウェアの書き替え結
果(書き替え終了情報)について、電子メールを用いて
返信する場合を示した。しかし、電子メールシステムに
限定されず、他の方法を用いて返信するようにしてもよ
い。
【0153】今回示した画像形成装置11、コンピュー
タ91、およびプリンタコントローラ21が行なうファ
ームウェアの通信方法(データ通信方法)は、上述した
一連の処理動作を機能させるためのプログラムによって
実現されることができる。このデータ通信プログラム
は、予め画像形成装置11、コンピュータ91、および
プリンタコントローラ21内のハードディスクにそれぞ
れインストールされたものであってもよいし、CD−R
OM、磁気テープのような取外し可能な記録媒体に記録
されたものであってもよい。いずれにせよ、データ通信
プログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記
録されている。
【0154】なお、コンピュータ読み取り可能な記録媒
体としては、磁気テープやカセットテープなどのテープ
系、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディ
スク装置等)や光ディスク(CD−ROM/MO/MD
/DVD等)などのディスク系、ICカード(メモリカ
ードを含む)や光カードなどのカード系、あるいはRO
M、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなど
の半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体
が考えられる。
【0155】なお、記録媒体に格納される内容として
は、プログラムに限定されず、データであってもよい。
【0156】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態におけるファームウェア
の書き替え方法を実施するためのシステム構成を示した
図である。
【図2】 画像形成装置11の回路構成を示すブロック
図である。
【図3】 プリンタコントローラ21の回路構成を示し
たブロック図である。
【図4】 サービスセンター側に設置されたコンピュー
タ91の回路構成を示すブロック図である。
【図5】 サービスセンター側のコンピュータ91のC
PU901が行なう処理のメインルーチンを示すフロー
チャートである。
【図6】 図5の画像形成装置の登録処理(ステップS
509)において固定記憶装置904に登録されるデー
タ例を示した図である。
【図7】 図5のファームウェア送信処理(ステップS
513)の詳細を示したフローチャートである。
【図8】 固定記憶装置904に登録されるIDテーブ
ルノ例を示した図である。
【図9】 コンピュータ91が、書き替え結果について
の返信メールを受信した際の処理の流れについて示した
フローチャートである。
【図10】 分割されたファームウェアを添付した電子
メールのメッセージ文の一例を示した図である。
【図11】 分割されていないファームウェアを添付し
た電子メールのメッセージ文の一例を示した図である。
【図12】 ファームウェアの書き替え結果についての
電子メールのメッセージ文の一例を示した図である。
【図13】 画像形成装置11のプリンタコントローラ
21のCPU201における処理のメインルーチンを示
すフローチャートである。
【図14】 図13のファームウェアの読取処理(ステ
ップS1309)の詳細を示したフローチャートであ
る。
【図15】 画像形成装置11における基本処理を示す
フローチャートである。
【図16】 画像形成装置11におけるファームウェア
書き替え処理(図15のステップS1509)の詳細を
示したフローチャートである。
【図17】 サービスセンター側のコンピュータ91、
メールサーバ83、33、およびユーザ側の画像形成装
置(プリンタ)11の各処理の流れを説明するための図
である。
【図18】 モジュール単位で行なわれるファームウェ
アの書き替え処理を示したフローチャートである。
【図19】 モジュール単位でファームウェアの書き替
えが行なわれる場合の、プリンタコントローラにおける
ファームウェアの読取処理(図13のステップS130
9)の詳細を示したフローチャートである。
【図20】 画像形成装置11における、モジュール単
位で行なわれるファームウェアの書き替え処理を示した
フローチャートである。
【符号の説明】
11 画像形成装置、21 プリンタコントローラ、3
2,82 ルータ、33,83 メールサーバ、91
コンピュータ、111,121,131,141,20
1,901 CPU、112,122,132,142
Flash ROM、118,207 操作パネル、904
固定記憶装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前 豪郎 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 5B076 BB06 EA18 EB01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファームウェアを複数に分割する分割ス
    テップと、 前記分割された複数のファームウェアの中の1のファー
    ムウェアを電子メールに添付して送信する第1の送信ス
    テップと、 前記電子メールに添付された1のファームウェアを取得
    した相手先から送られてくるファームウェアの書き替え
    結果に関する情報を取得する取得ステップと、 前記取得された書き替え結果に関する情報に基づいて、
    前記分割された複数のファームウェアの中の1のファー
    ムウェアを電子メールに添付して送信する第2の送信ス
    テップと、をコンピュータに実行させるためのデータ通
    信プログラム。
  2. 【請求項2】 前記取得ステップにおいて取得した書き
    替え結果に関する情報が書き替え成功の情報である場
    合、 前記第2の送信ステップは、前記第1の送信ステップに
    おいて送信した1のファームウェアとは異なる他の1の
    ファームウェアを送信する、請求項1に記載のデータ通
    信プログラム。
  3. 【請求項3】 前記取得ステップにおいて取得した書き
    替え結果に関する情報が書き替え失敗の情報である場
    合、 前記第2の送信ステップは、前記第1の送信ステップに
    おいて送信した1のファームウェアを再度送信する、請
    求項1または2に記載のデータ通信プログラム。
  4. 【請求項4】 前記第2の送信ステップおよび取得ステ
    ップが所定回数繰り返されることを特徴とする、請求項
    1〜3のいずれかに記載のデータ通信プログラム。
  5. 【請求項5】 分割された複数のファームウェアの中の
    1のファームウェアが添付された電子メールを受信する
    受信ステップと、 前記受信された電子メールから、前記ファームウェアを
    取り出す取出ステップと、 前記取り出されたファームウェアを所定のメモリに書き
    込む書込ステップと、 前記書込ステップにおけるメモリへの書き込みが成功し
    たか否かを判定する判定ステップと、 前記判定ステップによる判定結果を前記電子メールの送
    信元に通知する通知ステップと、をコンピュータに実行
    させるためのデータ通信プログラム。
  6. 【請求項6】 前記判定ステップは、 前記書込ステップにより書き込まれる前に前記取り出さ
    れたファームウェアの第1のチェックサムを計算するス
    テップと、 前記書込ステップにより書き込まれた後に前記書き込ま
    れたファームウェアの第2のチェックサムを計算するス
    テップと、 前記第1のチェックサムと前記第2のチェックサムとを
    比較する比較ステップとを含み、 前記比較ステップによる比較結果が一致すれば書き込み
    が成功したと判定し、不一致であれば書込みが失敗した
    と判定する、請求項5に記載のデータ通信プログラム。
  7. 【請求項7】 分割された複数のファームウェアの中の
    1のファームウェアが添付された電子メールを受信する
    第1の受信ステップと、 前記受信された電子メールから、前記ファームウェアを
    取り出す取出ステップと、 前記取り出されたファームウェアを所定の制御モジュー
    ルに送信するステップと、 制御モジュールのファームウェアのメモリへの書き込み
    が成功したか否かを受信する第2の受信ステップと、 前記第2の受信ステップにより受信した書き込み結果を
    前記電子メールの送信元に通知する通知ステップと、を
    コンピュータに実行させるためのデータ通信プログラ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のデータ
    通信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  9. 【請求項9】 ファームウェアを複数に分割する分割手
    段と、 前記分割された複数のファームウェアの中の1のファー
    ムウェアを電子メールに添付して送信する第1の送信手
    段と、 前記電子メールに添付された1のファームウェアを取得
    した相手先から送られてくるファームウェアの書き替え
    結果に関する情報を取得する取得手段と、 前記取得された書き替え結果に関する情報に基づいて、
    前記分割された複数のファームウェアの中の1のファー
    ムウェアを電子メールに添付して送信する第2の送信手
    段とを含む、データ通信装置。
  10. 【請求項10】 分割された複数のファームウェアの中
    の1のファームウェアが添付された電子メールを受信す
    る受信手段と、 前記受信された電子メールから、前記ファームウェアを
    取り出す取出手段と、 前記取り出されたファームウェアを所定のメモリに書き
    込む書込手段と、 前記書込手段によるメモリへの書き込みが成功したか否
    かを判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果を前記電子メールの送信元
    に通知する通知手段とを含む、データ通信装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のデータ通信装置を
    備えた、画像形成装置。
  12. 【請求項12】 ファームウェアを複数に分割する分割
    ステップと、 前記分割された複数のファームウェアの中の1のファー
    ムウェアを電子メールに添付して送信する第1の送信ス
    テップと、 前記電子メールに添付された1のファームウェアを取得
    した相手先から送られてくるファームウェアの書き替え
    結果に関する情報を取得する取得ステップと、 前記取得された書き替え結果に関する情報に基づいて、
    前記分割された複数のファームウェアの中の1のファー
    ムウェアを電子メールに添付して送信する第2の送信ス
    テップとを含む、データ通信方法。
  13. 【請求項13】 分割された複数のファームウェアの中
    の1のファームウェアが添付された電子メールを受信す
    る受信ステップと、 前記受信された電子メールから、前記ファームウェアを
    取り出す取出ステップと、 前記取り出されたファームウェアを所定のメモリに書き
    込む書込ステップと、 前記書込ステップにおけるメモリへの書き込みが成功し
    たか否かを判定する判定ステップと、 前記判定ステップによる判定結果を前記電子メールの送
    信元に通知する通知ステップとを含む、データ通信方
    法。
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