JP2002297128A - 演奏操作入力装置 - Google Patents

演奏操作入力装置

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JP2002297128A JP2001099342A JP2001099342A JP2002297128A JP 2002297128 A JP2002297128 A JP 2002297128A JP 2001099342 A JP2001099342 A JP 2001099342A JP 2001099342 A JP2001099342 A JP 2001099342A JP 2002297128 A JP2002297128 A JP 2002297128A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音高指定と同時にピッチを変化させることが
可能となり、演奏表現力を向上させる演奏操作入力装置
を提供する。 【解決手段】 フレットセンサ5は、6列の弦チャンネ
ル毎に12個が棹2の長手方向に隣接して配列され、ユ
ーザの押圧操作に応じて抵抗値を可変する。押圧操作検
出回路11は、操作のオン/オフおよび押圧操作量を出
力する。ピエゾセンサ7aは、弦チャンネル毎にユーザ
の撥弦操作に応じたトリガ信号を出力する。音高出力部
16は、発音指示が検出された弦チャンネルに属するフ
レットセンサ5の中で、押圧操作が検出されたもの、あ
るいは開放弦の検出により、音高を決定する。ピッチ変
化量出力部17は、決定された音高が割り付けられたフ
レットセンサ5の押圧操作量に応じて、ピッチ変化量
(ピッチベンド)を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左手と右手とでタ
イミングを合わせて演奏する楽器、例えば、ギター系
の、クラッシック・ギター、エレクトリック・ギター、
エレクトリック・ベース、ウクレレ等のピッチ変化奏法
を実現する演奏操作入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ギター演奏では、弦操作、フレット操作
という異なる動作を互いに同期をとって行う。フレット
操作としては、単に弦を押さえて音高を指定する以外
に、弦と直交する方向に弦を押し上げることによりピッ
チを微少に変化させるチョーキング奏法などがある。従
来より、ギター型の電子楽器も知られている。しかし、
フレット操作にオンオフスイッチを用いているため、ピ
ッチを変化させることができないので演奏表現力が限定
されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、音高指定と同時
に、この指定音高からのピッチなど、演奏制御情報の値
を変化させることが可能となり、演奏表現力が向上する
演奏操作入力装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、演奏操作入力装置において、複数
のチャンネル毎に複数個が隣設して配列され、個々に音
高が割り当てられて、ユーザの押圧操作の有無ととも
に、該押圧操作の態様に応じた操作量を出力する複数の
音高指定操作子と、ユーザの操作により前記チャンネル
別に発音指示をする発音指示操作子と、前記発音指示に
応じて前記チャンネル別に発音指示タイミングを出力す
る発音指示タイミング出力手段と、前記発音指示タイミ
ングが出力される前記チャンネルに属している前記音高
指定操作子に対する前記押圧操作の有無に応じて、前記
チャンネル別に音高を決定して出力する音高出力手段
と、前記チャンネル別に決定された前記音高が割り当て
られている前記音高指定操作子が出力する前記操作量に
応じて、演奏制御情報の値を変化させるための変化量を
出力する演奏制御情報変化量出力手段を有するものであ
る。したがって、音高指定手段により、音高指定と同時
に、演奏制御情報の値を変化させることができる。演奏
制御情報としては、例えば、決定された音高を中心とす
るピッチ変化量、音源波形の音色、エフェクタの歪量な
どがあげられる。押圧操作の態様に応じた操作量として
は、請求項3以下で限定している態様の他に、音高指定
操作子に対する押し込みの深さ方向の押圧力があげられ
る。
【0005】請求項2に記載の発明においては、演奏操
作入力装置において、複数のチャンネル毎に複数個が隣
設して配列され、個々に音高が割り当てられて、ユーザ
の押圧操作の有無とともに、該押圧操作の態様に応じた
操作量を出力する複数の音高指定操作子と、ユーザの操
作により前記チャンネル別に発音指示をする発音指示操
作子と、前記発音指示に応じて前記チャンネル別に発音
指示タイミングを出力する発音指示タイミング出力手段
と、前記発音指示タイミングが出力される前記チャンネ
ルに属している前記音高指定操作子に対する前記押圧操
作の有無に応じて、前記チャンネル別に音高を決定して
出力する音高出力手段と、前記チャンネル別に決定され
た前記音高が割り当てられている前記音高指定操作子が
出力する前記操作量に応じて、前記チャンネル別に決定
された音高からのピッチ変化量を出力するピッチ変化量
出力手段を有するものである。したがって、音高指定手
段により、音高指定と同時に、この指定音高からピッチ
を変化させることができる。押圧操作の態様に応じた操
作量としては、請求項3以下で限定している態様の他
に、音高指定操作子に対する押し込みの深さ方向の押圧
力があげられる。
【0006】請求項3に記載の発明においては、請求項
2に記載の演奏操作入力装置において、前記音高指定操
作子が出力する前記操作量は、前記音高指定操作子の前
記チャンネル毎の配列に直交する少なくとも一方向に押
圧されるときの押圧力であり、前記ピッチ変化量出力手
段は、前記チャンネル別に決定された音高が割り当てら
れている音高指定操作子が出力する操作量に応じて、前
記チャンネル別に決定された音高から正方向へのピッチ
変化量を出力するものである。したがって、エレクトリ
ック・ギター等と同様なチョーキング奏法を実現するこ
とができる。
【0007】請求項4に記載の発明においては、請求項
2に記載の演奏操作入力装置において、前記音高指定操
作子が出力する前記操作量は、前記音高指定操作子の前
記チャンネル毎の配列に直交する方向に押圧されるとき
の押圧力の方向および大きさであり、前記ピッチ変化量
出力手段は、前記チャンネル別に決定された音高が割り
当てられている音高指定操作子が出力する操作量に応じ
て、前記チャンネル別に決定された音高を中心として変
化方向を含むピッチ変化量を出力するものである。した
がって、ピッチアップとピッチダウンのチョーキング奏
法を実現することができ、エレクトリック・ギターでは
実現できないピッチダウンのチョーキング奏法も可能と
なる。
【0008】請求項5に記載の発明においては、請求項
2に記載の演奏操作入力装置において、前記チャンネル
毎の前記複数の音高指定操作子は、前記チャンネル毎の
配列方向に長い形状の押圧ボタンを有し、前記音高指定
操作子が出力する前記操作量は、前記押圧ボタンに対す
る前記配列方向に沿った押圧位置に応じたものであり、
前記ピッチ変化量決定手段は、前記チャンネル別に決定
された音高が割り当てられている音高指定操作子が出力
する操作量に応じて、前記チャンネル別に決定された音
高を中心として変化方向を含むピッチ変化量を出力する
ものである。したがって、グライド奏法を実現すること
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の演奏操作入力装
置の実施の一形態を適用したギター型電子楽器の構造図
である。図中、1は電子楽器本体、2は棹(neck)、3
は棹の表側に設けられた指板(fingerboard)である。
4はフレット(fret)であって、指板3上にエレクトリ
ック・ギターと同様に設けられている。5はフレットセ
ンサであって、指板3上に、ギターの弦位置に対応して
設けられている。6弦に対応して6列(以下弦チャンネ
ルという)あり、各弦チャンネルには、フレット4を境
にして12個のフレットセンサ5が棹2の長手方向に隣
設配列されている。各フレットセンサ5は、エレクトリ
ック・ギターと同様に音高が割り当てられ、ユーザの押
圧操作により音高が指定されるとともに、押圧操作の態
様に応じた操作量を出力する。エレクトリック・ギター
において、弦を押さることにより指定される音高が、こ
の電子楽器では、フレットセンサ5を押さえることによ
り指定される。
【0010】6は操作パネルであって、モード選択スイ
ッチ、自動演奏曲選択スイッチ、自動演奏スタート/ス
トップスイッチ、音色選択スイッチ、数字表示LED等が
設けられている。7は撥弦部材であって、電子楽器本体
1において、指板3の直下に設けられる。エレクトリッ
ク・ギターの6弦に対応して、すなわち、弦チャンネル
に対応して6本ある。撥弦部材7の各弦は、略「コ」の
字状であって、ユーザが撥弦することによって左右に変
位し、この変位が、電子楽器本体1の内部に設けられ、
撥弦部材7に取り付けられたピエゾセンサ7a(図示せ
ず)を撓ませる。その結果、ユーザが撥弦部材7を撥弦
することによって、ピエゾセンサ7aにトリガ信号が発
生する。このトリガ信号によりユーザによる発音指示操
作が行われ、弦チャンネル別に発音タイミングおよび強
度が入力される。
【0011】図2は、図1に示した電子楽器の主要部の
機能ブロック構成図である。図中、図1と同様な部分に
は同じ符号を付している。11は押圧操作検出回路、1
2はトリガ検出回路、13は演奏制御情報出力部、14
は音源部、15はMIDIデータ作成部である。演奏制
御情報出力部13は、押圧操作検出回路11およびトリ
ガ検出回路12の出力に基づいて演奏制御情報を音源部
14およびMIDIデータ作成部15に出力する。この演奏
制御情報作成部13は、音高出力部16、ピッチ変化量
決定部17、発音指示タイミング出力部18、強度出力
部19を有する。
【0012】フレットセンサ5は、ユーザの押圧操作に
より、押圧操作に応じて抵抗値を可変する。押圧操作検
出回路11は、一例として、各フレットセンサ5毎に設
けられ、フレットセンサ5の押圧操作に応じた抵抗値を
検出して、操作のオン/オフおよび押圧操作量を出力す
る。一方、ピエゾセンサ7aは、弦チャンネル毎に設け
られた6列の撥弦部材7のそれぞれに取り付けられ、各
撥弦部材7に対するユーザの撥弦操作に応じたトリガ信
号を出力する。トリガ検出回路12は、一例として、ピ
エゾセンサ7a毎に設けられ、ピエゾセンサ7aが出力
するトリガ信号を検出して出力する。
【0013】演奏制御情報出力部13において、発音指
示タイミング出力部18は、トリガ検出信号を入力し、
その発生タイミングに応じて弦チャンネル毎に発音指示
タイミングを出力する。強度出力部19は、トリガ検出
信号を入力し、トリガ信号の強度に応じて発音の強度を
弦チャンネル毎に出力する。発音指示タイミング出力部
18の出力は、音高出力部16にも出力される。音高出
力部16は、発音指示が検出され、発音指示タイミング
が出力される弦チャンネルに属するフレットセンサ5の
中で、押圧操作が検出されたものを検出することによ
り、押圧操作されたフレットセンサ5に割り当てられた
音高を弦チャンネル毎に決定する。
【0014】音高は弦チャンネル別に出力される。1つ
の弦チャンネルについて複数のフレットセンサ5が押圧
操作を検出しているときには、押圧操作された複数のフ
レットセンサ5のそれぞれに割り当てられた音高の中
で、最も高い音高を選択する。発音指示が検出された弦
チャンネルに押圧操作を検出しているフレットセンサ5
が存在しないときには、この弦チャンネルは開放弦であ
るとして、開放弦に割り当てられた音高を出力する。ピ
ッチ変化量出力部17は、音高出力部16により弦チャ
ンネル毎に決定された音高が割り当てられたフレットセ
ンサ5の押圧操作量を、押圧操作検出回路11から入力
して、この押圧操作量に応じて、決定された音高からの
ピッチ変化量(ピッチベンド)を出力する。このピッチ
変化量も弦チャンネル毎に出力する。
【0015】音源部14は、発音指示タイミング出力部
18の出力する発音指示タイミングにおいて、音高出力
部16が出力する音高および強度出力部19が出力する
強度で発音を開始する。発音中においては、ピッチ変化
量出力部17が出力するピッチ変化量に応じて、決定さ
れた音高からピッチを変化させる。なお、発音指示タイ
ミング(発音開始時)においても、決定された音高から
ピッチを変化させてもよい。なお、音色選択スイッチに
より、クラシック・ギター,フォークギター,エレクト
リック・ギター、エレクトリック・ベースといった音色
が選択される。その際、撥弦される弦チャンネル毎に僅
かに異なる音色を割り当ててもよい。また、音色はギタ
ー系に限らない。
【0016】MIDIデータ作成部15は、例えば、発音指
示タイミング出力に応じてノートオンイベントを生成
し、音高出力に応じてノートナンバを決定し、強度出力
に応じてそのベロシティを決定する。また、ピッチ変化
量出力に応じてピッチベンドイベントを生成する。ノー
トオフイベントは、例えば、強度出力が所定値まで減衰
したタイミングで生成すればよい。ノートオフになるま
でに、音高が変更されたときには、再びノートオンイベ
ントを作成すればよい。このときのベロシティは、例え
ば、このときの強度出力を用いればよい。
【0017】上述した説明では、1個のフレットセンサ
5毎に押圧操作検出回路11を用い、1個のピエゾセン
サ7a毎にトリガ検出回路を用いた場合について説明し
た。しかし、実際の回路としては、回路点数を減少させ
るために、全てのフレットセンサ5の出力電圧を走査回
路に入力し、押圧操作検出回路11を共通の回路で行う
ようにしてもよい。同様に、全てのピエゾセンサ7aの
出力電圧を走査回路に入力し、トリガ検出回路12を共
通化してもよい。演奏制御情報出力部13以降は、CP
Uにプログラムを実行させることにより機能を実現させ
る。したがって、フレットセンサ5の出力およびピエゾ
センサ7aの出力は、最終的には、ディジタル信号で処
理される。したがって、例えば、押圧操作検出回路1
1、トリガ検出回路12の各入力段階、各出力段階、あ
るいは、図3,図4を参照して後述する押圧操作検出回
路11内の増幅器23の出力段階などで、アナログ電圧
信号をA/D変換器に入力して、それ以後の処理をデジ
タル信号処理としてもよい。
【0018】図3は、本発明の第1の具体例を説明する
ためのブロック構成図である。この具体例は、フレット
センサ5を用いることにより、電子ギターでチョーキン
グ奏法を実現して演奏表現力を向上させるものである。
ここで、チョーキング奏法とは、エレクトリック・ギタ
ーなどで用いる奏法であって、弦を撥弦した後、弦を押
さえている方の指で弦をその直交方向に、すなわち、押
し上げることによって、弦に張力をかけて、ピッチを上
昇させるものである。通常、第1〜第4弦は押し上げ、
第5,第6弦は弦の直交方向に引っ張る(押し下げ
る)。
【0019】図中、図1,図2と同様な部分には同じ符
号を付している。フレットセンサ5は可変抵抗器21の
記号で示されている。図2の押圧操作検出回路11は、
抵抗器22、増幅器23,閾値回路24、ゲート回路2
5、閾値回路26を有する。抵抗器22は、可変抵抗器
21と直列接続されて電源電圧+Vが印加される。増幅
器23は、可変抵抗器21と抵抗器22との接続点の電
圧を増幅する。増幅器23の出力は、閾値回路24、ゲ
ート回路25、閾値回路26に供給される。閾値回路2
4はゼロ電圧よりもわずかに高い電圧を第1の閾値と
し、この閾値を超えるとハイレベルの電圧を図2の音高
出力部16に出力する。閾値回路26は、第1の閾値よ
りもさらにわずかに高い電圧を第2の閾値とし、この閾
値を超えるとハイレベルの電圧を出力して、ゲート回路
24を開くように制御する。ゲート回路25は、ゲート
が開かれたとき増幅器23の出力を図2のピッチ変化量
出力部17に出力する。
【0020】図1に示したように、弦チャンネル毎に複
数のフレットセンサ5が棹2の長手方向に直線状に配列
されている。可変抵抗器21は、ユーザの押圧操作によ
り抵抗値が無限大(オフ状態)から有限値(オン状態)
に変化する。増幅器23の出力は0から電源電圧+V方
向に上昇する。閾値回路24は、増幅器23の出力電圧
が0よりも少し高く設定された第1の閾値を超えたこと
を検出して、ユーザの押圧操作の有無(オン/オフ)を
検出する。フレットセンサ5は、さらに、上述した配列
(棹2の長手方向)に直交する一方向に押圧されたとき
に、可変抵抗器21の抵抗値がさらに小さくなるような
構造に設計されている。その結果、増幅器23の出力は
さらに電源電圧+V方向に上昇する。
【0021】閾値回路26は、増幅器23の出力電圧が
0よりもさらに高く設定された第2の閾値を超えたこと
を検出して、すなわち、ゼロボルト付近の電圧変化では
動作しないようにして、ゲート回路25を動作させる。
ゲート回路25は、増幅器23の出力電圧を図2のピッ
チ変化量出力部17に出力する。その結果、通常の音高
指定のための小さな押圧力ではピッチを音高通りとし
て、ピッチを変化させない。配列に直交する一方向への
押圧力が大きくなると、フレットセンサ5に対するこの
押圧力に応じて、図2のピッチ変化量出力部17は、音
高出力部16により決定される音高から正方向へのピッ
チ変化量を出力する。ユーザがフレットセンサ5の押圧
操作をやめると、可変抵抗器21の抵抗値は無限大にな
ってオフ状態となり、増幅器23の出力電圧はゼロに戻
る。なお、フレットセンサ5に対する押し込みの深さ方
向の押圧力によって抵抗値を可変させるようにしてもよ
い。
【0022】図4は、本発明の第2の具体例を説明する
ためのブロック構成図である。図中、図2,図3と同様
な部分には同じ符号を付して説明を省略する。この具体
例は、フレットセンサ5を用いることにより、ギター型
電子楽器でピッチアップチョーキング奏法、ピッチダウ
ンチョーキング奏法を実現して演奏表現力を向上させる
ものである。エレクトリック・ギター等では、チョーキ
ング奏法によってピッチは必ず上昇するので、これを便
宜的にピッチアップチョーキングという。これに対し、
この具体例では、ピッチを下げるピッチダウンチョーキ
ングも実現する。
【0023】この具体例では、フレットセンサ5が2つ
の可変抵抗器21a,21bとして表現される。22
a,22bは抵抗器であって、フレットセンサ5の可変
抵抗器21a,21bのそれぞれと直列接続されて電源
電圧+Vが印加される。あるいは、接地に代えて負の電
源電圧−Vを印加してもよい。増幅器23は、可変抵抗
器21aと抵抗器22aとの接続点の電圧を非反転入力
とし、可変抵抗器21bと抵抗器22bとの接続点の電
圧を反転入力として電圧増幅する。増幅器23の出力
は、絶対値閾値回路31、ゲート回路25、絶対値閾値
回路32に供給される。絶対値閾値回路31は入力信号
の絶対値がゼロ電圧よりもわずかに高い第1の電圧を閾
値とし、入力信号の絶対値が、この第1の閾値を超える
とハイレベルの電圧を図2の音高出力部16に出力す
る。絶対値閾値回路32は、第1の電圧よりもさらにわ
ずかに高い第2の電圧を閾値とし、入力信号の絶対値
が、この第2の閾値を超えるとハイレベルの電圧を出力
して、ゲート回路25を開くように制御する。
【0024】可変抵抗器21a,21bの抵抗値が、ユ
ーザの押圧操作により、無限大(オフ状態)から有限値
(オン状態)に変化すると、可変抵抗器21aと抵抗器
22aとの接続点の電圧、および、可変抵抗器21bと
抵抗器22bとの接続点の電圧がいずれもゼロ電圧から
わずかに上昇する。両接続点の電圧の上昇が全く同じで
あれば、非反転入力電圧と反転入力電圧とが等しいため
に、増幅器23の出力電圧は、ゼロ電圧になりオフ状態
と変わらない。しかし、抵抗値や押圧力のわずかなアン
バランスにより、非反転入力電圧と反転入力電圧とに差
が生じる結果、増幅器23の出力は0電圧から電源電圧
+V方向または−V方向にわずかに変化する。絶対値閾
値回路31は、増幅器23の出力電圧の絶対値が0より
も少し高く設定された第1の閾値を超えたことを検出し
て、ユーザの押圧操作をオン/オフ検出する。なお、オ
ン/オフ検出をより確実にするためには、可変抵抗器2
1a,21b、抵抗器22a,22bの抵抗値等を恣意
的にアンバランスに設計しておけばよい。あるいは、オ
ン/オフ検出用に、図3に示したような別の増幅器23
を、21a,22a側、21b,22b側の少なくとも
一方に設けてもよい。
【0025】フレットセンサ5は、上述した直線状配列
(棹2の長手方向)に直交する一方向にさらに押圧され
たとき、押圧力に応じて可変抵抗器21aの抵抗値がさ
らに小さくなるような構造に設計されている。その結
果、増幅器23の出力は電源電圧+V方向に上昇する。
また、これとは反対方向に押圧されたときに、押圧力に
応じて可変抵抗器21bの抵抗値がさらに小さくなるよ
うな構造に設計されている。その結果、増幅器23の出
力は負の電源電圧方向に下降する。絶対値閾値回路32
は、増幅器23の出力電圧の絶対値が0よりもさらに高
く設定された第2の閾値を超えたことを検出して、すな
わち、ゼロボルト付近の電圧変化では動作しないように
して、ゲート回路25を動作させる。ゲート回路25
は、増幅器23の正負の出力電圧を図2のピッチ変化量
出力部17に出力する。
【0026】その結果、フレットセンサ5は、押圧のオ
ン/オフに応じた出力とともに、フレットセンサ5の直
線状配列(棹2の長手方向)に直交する一方向に押圧さ
れたときに、押圧力に応じて正の電圧を出力し、反対方
向に押圧されたときに、押圧力に応じた負の電圧を出力
する。通常の音高選択のための小さな押圧力ではピッチ
を音高通りとして、ピッチを変化させない。したがっ
て、図2のピッチ変化量出力部17は、直線状配列に直
交するいずれかの方向への押圧力が大きくなると、フレ
ットセンサ5に対するこの押圧力の方向および大きさに
応じて、音高出力部16により決定される音高を中心と
して、正または負方向へのピッチ変化量を決定する。ユ
ーザがフレットセンサ5の押圧操作をやめると、可変抵
抗器21a,21bの抵抗値は無限大になってオフ状態
となる。
【0027】なお、正または負の出力の一方のみを出力
するようにゲート回路25を制御するなどして、図2の
ピッチ変化量出力部17が一方向のみのピッチ変化量を
出力するようにすれば、ピッチアップあるいはピッチダ
ウンのチョーキングに切り替えたり、いずれか一方のみ
に固定したりすることもできる。
【0028】次に、本発明の第3の具体例を説明する。
この具体例は、フレットセンサ5を用いることにより、
第2の具体例とは異なる操作でピッチを変化可能にする
ことにより演奏表現力を向上させるものである。本明細
書では、この操作をグライド奏法という。棹2の長手方
向に沿って、フレットセンサ5上の押圧位置を移動させ
ることによって、音のピッチを変化させるものである。
例えば、棹2の先端に向けて滑らせると発音中の音のピ
ッチを下げ、棹2の根元に向けて滑らせると発音中の音
のピッチを上げる。この具体例では、フレットセンサ5
の構造を変えるが、ブロック構成自体は図4に示した第
2の具体例と同一である。
【0029】この具体例では、フレットセンサ5の直線
状の配列方向に沿ったフレットセンサ5の押圧位置に応
じて、フレットセンサ5の可変抵抗器21a,21bの
抵抗値を変化させ、増幅器23の出力電圧を変化させる
というものである。その結果、図2のピッチ変化量出力
部17は、直線状の配列方向に沿った押圧位置に応じ
て、音高出力部16で決定された音高を中心とする正負
のピッチ変化量を出力する。
【0030】図5は、本発明の第1の具体例に使用する
フレットセンサ5の一例の模式的説明図である。図5
(a)はフレットセンサ5の正面図であり、図の左右方
向は、各弦チャンネルに属する複数のフレットセンサ5
の直線状配列方向(棹2の長手方向)である。図5
(b)はフレットセンサ5の右側面図である。図5
(c)はフレットセンサ5を押圧操作したときの右側面
図、図5(d)はフレットセンサ5を直線状配列方向に
直交する左回り方向に押圧操作したときの右側面図であ
る。図5(b)において、41は複数のフレットセンサ
5に共通の回路基板であり、42a,42bは回路基板
41上に、フレットセンサ5の中心軸線A−A’の左右
に設けられた2個のカーボン接点である。右側のカーボ
ン接点42bの左縁部は中心軸線A−A’に接し、回動
方向側(図示矢印)のカーボン接点42aの右縁部は中
心軸線A−A’から離れている。カーボン接点42aの
幅よりもカーボン接点42bの幅の方を長くしている。
43〜45はフレットセンサ5の部分構造である。43
は導電ゴム接点であり、左右のカーボン接点42a,4
2bに間隙を隔てて対向し、かつ、これらにまたがる配
置で設けられる。導電ゴム接点43およびカーボン接点
42a,42bにより圧力検出機構が構成される。44
は基底部、45は押圧ボタン部である。46はユーザの
指、47a,47bは接続状態を模式的に示す導体であ
る。
【0031】図5(a)に示すように、押圧ボタン部4
5は、各弦チャンネルに属するフレットセンサ5の直線
状の配列方向に長い形状であり、図5(b)に示したこ
れに直交する方向の幅は狭い。圧力検出機構は、中央の
1箇所でもよいが、図示の例では、圧力検出機構が直線
状の配列方向の前後端に設けられ、対応する前後端にお
ける圧力検出機構のカーボン接点がそれぞれの導体47
a,47bにより電気的に接続されている。
【0032】図5(a),図5(b)においては、可変
抵抗器としてのフレットセンサ5の抵抗値は無限大であ
って、オフ状態である。図5(c)に示すように、ユー
ザの指46で押圧ボタン部45の頭部を押圧すると、基
底部44が図示しない弾性部材に抗して押下される。そ
の結果、基底部44に設けられた導電ゴム接点43と各
カーボン接点42a,42bとが接触することにより、
カーボン接点42a,42b間が導通する。なお、押圧
操作をやめると、図示しない弾性部材の復元力により図
5(b)に示す元の状態に復帰してオフ状態となる。
【0033】この図では、具体的な機械的構造の図示を
省略しているが、一例として、押圧ボタン部45および
基底部44は、中心軸線A−A’上にある支点を中心と
して左方向にのみ回動可能な構造とする。例えば、図示
しない回動ストッパにより右回りには回動しない構造と
する。エレクトリック・ギターのチョーキング操作と一
致させるには、第1〜第4弦チャンネルに属するフレッ
トセンサ5については、直線状配列方向に直交して押し
上げる方向にのみ、第5,第6弦チャンネルに属するフ
レットセンサ5については、直線状配列方向に直交して
押し下げる方向にのみ回動する構造とすればよい。
【0034】図5(d)に示すように、ユーザの指46
で押圧ボタン部45を左回り方向に押圧すると、導電ゴ
ム接点43が圧縮される結果、カーボン接点42a,4
2b間の抵抗値が押圧力に応じて減少するので、押圧力
に応じた抵抗値を示す可変抵抗器21となる。なお、変
形例として、押圧しない状態でも各カーボン接点42
a,42bと導電ゴム接点43間が軽く接触する構造と
してもよい。また、押圧ボタン部45は、図5(b)に
おいて、左右方向に回動可能とする構造でも構わない。
この場合、いずれの方向に回動させても抵抗値が減少し
て、ピッチが上昇することになる。上述した結果、フレ
ットセンサ5は、押圧を検出するとともに、フレットセ
ンサ5の直線状の配列方向に直交する少なくとも一方向
への押圧力に応じて、可変抵抗器21の抵抗値を可変す
ることができる。
【0035】図6は、本発明の第2の具体例に使用する
フレットセンサ5の一例の模式的説明図である。図6
(a)はフレットセンサ5の正面図であり、図の左右方
向は、各弦チャンネルに属する複数のフレットセンサの
直線状配列方向である。図6(b)はフレットセンサ5
の右側面図、図6(c)はフレットセンサ5を押圧操作
したときの右側面図、図6(d)はフレットセンサ5を
直線状配列方向に直交する左回り方向に押圧操作したと
きの右側面図、図6(e)はフレットセンサ5を直線状
配列方向に直交する右回り方向に押圧操作したときの右
側面図である。図中、図5と同様な部分には同じ符号を
付して説明を省略する。
【0036】図6(b)において、51a,51b,5
1cは、回路基板41上に中心軸線A−A’に左右対称
に設けられた3個のカーボン接点である。左側にカーボ
ン接点51aがあり、右側にカーボン接点51bがあ
り、中央にカーボン接点51cがある。導電ゴム接点4
3は、カーボン接点51a,51b,51cに間隙を隔
てて対向し、かつ、これらにまたがる配置で設けられ
る。図6(a)に示すように、押圧ボタン部45は、各
弦チャンネルに属するフレットセンサ5の直線状の配列
方向に長い形状であり、図6(b)に示したこれに直交
する方向の幅は狭い。圧力検出機構は、中央の1箇所で
もよいが、図示の例では、圧力検出機構が直線状の配列
方向の前後端に設けられ、対応する前後端における圧力
検出機構のカーボン接点がそれぞれの導体47a,47
b,47cにより電気的に接続されている。
【0037】図6(a),図6(b)においては、カー
ボン接点51a,51c間およびカーボン接点51b,
51c間は、いずれもオフ状態である。図6(c)に示
すように、ユーザの指46で押圧ボタン部45の頭部を
押圧すると、基底部44が図示しない弾性部材に抗して
押下される結果、導電ゴム接点43によりカーボン接点
51a,51c間、カーボン接点51b,51c間が接
触することにより導通する。図4を参照して説明したよ
うに、左右のアンバランスにより、増幅器23に正また
は負の電圧が出力されてオン状態となる。
【0038】この図でも、具体的な機械的構造の図示を
省略しているが、一例として、押圧ボタン部45および
基底部44は、中心軸線A−A’上にある支点を中心と
して左右両方向に回動可能な構造とする。図6(d)に
示すように、ユーザの指46で押圧ボタン部45を左回
り方向に押圧すると、導電ゴム接点43が左側で圧縮さ
れ、右側で圧縮が弱まる結果、カーボン接点51a,5
1c間の抵抗値が押圧力に応じて減少するとともに、カ
ーボン接点51b,51c間の抵抗値が押圧力に応じて
増大する。図6(e)に示すように、ユーザの指46で
押圧ボタン部45を右回り方向に押圧すると、導電ゴム
接点43が右側で圧縮され、左側で圧縮が弱まる結果、
カーボン接点51a,51c間の抵抗値が押圧力に応じ
て増大するとともに、カーボン接点51b,51c間の
抵抗値が押圧力に応じて減少する。上述したいずれの押
圧状態においても、押圧操作をやめれば、図示しない弾
性部材の復元力により、図6(b)に示す元の状態に復
帰してオフ状態となる。上述した動作の結果、フレット
センサ5は、押圧を検出するとともに、フレットセンサ
5の直線状の配列方向に直交する双方向への押圧力に応
じて、可変抵抗器21a,21bの抵抗値を可変し、か
つ押圧方向も知ることができる。なお、変形例として、
押圧しない状態でも各カーボン接点51a,51b,5
1cと導電ゴム接点43間が軽く接触している構造とし
てもよい。
【0039】図7は、本発明の第3の具体例に使用する
フレットセンサの一例の模式的説明図である。図7
(a)はフレットセンサ5の正面図であり、図の左右方
向は、各弦チャンネルに属する複数のフレットセンサの
直線状配列方向である。左方向を棹2の根元側とし、右
方向を棹2の先端側とする。図7(b)はフレットセン
サ5の右側面図、図7(c)はフレットセンサ5を押圧
操作したときの正面図、図7(d)はフレットセンサ5
の左寄りの位置を押圧操作したときの正面図である。図
中、図5と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略
する。
【0040】図7(a)において、回路基板41上に中
心軸線B−B’に対し左右対称に1対の圧力検出機構が
設けられている。61a,61bは、その左側(棹2の
根元側)の圧力検出機構の2個のカーボン接点である。
62a,62bは、右側(棹2の先端側)の圧力検出機
構の2個のカーボン接点である。左側の導電ゴム接点4
3はカーボン接点61a,61bに間隙を隔てて対向
し、かつ、これらにまたがる配置で設けられる。右側の
導電ゴム接点43はカーボン接点62a,62bに間隙
を隔てて対向し、かつ、これらにまたがる配置で設けら
れる。押圧ボタン部45は、各弦チャンネルに属するフ
レットセンサ5の直線状の配列方向に長い形状であり、
図7(b)に示したこれに直交する方向の幅は狭い。
【0041】図7(a),図7(b)においては、カー
ボン接点61a,61b間およびカーボン接点62a,
62b間は、いずれもオフ状態である。図7(c)に示
すように、ユーザの指46で押圧ボタン部45の頭部中
央を押圧すると、基底部44が図示しない弾性部材に抗
して押下される結果、導電ゴム接点43によりカーボン
接点61a,61b間、カーボン接点62a,62b間
が接触することにより導通する。図4を参照して説明し
たように、左右のアンバランスにより、増幅器23に正
または負の電圧が出力されてオン状態となる。
【0042】この図でも、具体的な機械的構造の図示を
省略しているが、一例として、押圧ボタン部45および
基底部44は、中心軸線B−B’上にある支点を中心と
して左右両方向に回動可能な構造とする。図7(d)に
示すように、ユーザの指46で押圧ボタン部45を押さ
え付けながら、ユーザの指46を左方向(棹2の根元
側)に滑らせることにより、押圧位置を中心軸線B−
B’からずらせると、導電ゴム接点43が左側の圧力検
出機構で圧縮され、右側の圧力検出機構で圧縮が弱まる
結果、カーボン接点61a,61b間の抵抗値が押圧力
に応じて減少するとともに、カーボン接点62a,62
b間の抵抗値が押圧力に応じて増大する。
【0043】図示を省略したが、ユーザの指46で押圧
ボタン部45を押さえ付けながら、ユーザの指46を右
方向(棹2の先端側)に滑らせることにより、押圧位置
を中心軸線B−B’からずらせると、導電ゴム接点43
が左側で圧縮が弱まり、右側で圧縮される結果、カーボ
ン接点61a,61b間の抵抗値が押圧力に応じて増大
するとともに、カーボン接点62a,62b間の抵抗値
が押圧力に応じて減少する。上述したいずれの押圧状態
においても、押圧操作をやめれば、図示しない弾性部材
の復元力により図7(a)に示す元の状態に復帰してオ
フ状態となる。上述した動作の結果、フレットセンサ5
は、押圧を検出するとともに、フレットセンサ5の直線
状の配列方向に沿った押圧位置に応じて、可変抵抗器2
1a,21bの抵抗値を可変し、かつ押圧方向も知るこ
とができる。
【0044】上述した説明では、押圧操作の有無の検出
(オン/オフ操作)と押圧操作量の検出とを同じ圧力検
出機構で検出する構成にしていた。これに代えて、フレ
ットセンサ5の基底部44の下部に、オン/オフ検出機
構と圧力検出機構とを設け、押圧操作の有無の検出は、
オン/オフ検出機構によって行い、押圧操作量の検出は
圧力検出機構によって行うようにしてもよい。次に、オ
ン/オフ検出機構と圧力検出機構とを設けたものを、本
発明の第4の具体例として説明する。
【0045】図8は、本発明の第4の具体例の説明図で
ある。図8(a)は第4の具体例で使用するフレットセ
ンサの外形概要図、図8(b)は第4の具体例を説明す
るための模式的説明図である。図8(a)において、図
5と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。
図中、Y方向は図1に示した棹2の先端方向、(−Y)
方向は棹2の根元方向である。指板3の面上において、
これに直交する方向をX,(−X)方向とする。図示の
例では、基底部44がY,(−Y)方向に関しても押圧
ボタン部45より若干長く形成されている。回路基板
(図示せず)と基底部44間に第1〜第4の圧力検出機
構が設けられている。フレットセンサ5の中心軸から見
て、第1の圧力検出機構は左上方向、第2の圧力検出機
構は左下方向、第3の圧力検出機構は右上方向、第4の
圧力検出機構は右下方向の位置に設けられている。
【0046】図8(b)において、201,206,2
07,212は抵抗器である。第1の圧力検出機構にお
いて、202a,202bはカーボン接点、203は導
電ゴム接点である。第2の圧力検出機構において、20
4a,204bはカーボン接点、205は導電ゴム接点
である。第3の圧力検出機構において、208a,20
8bはカーボン接点、209は導電ゴム接点である。第
4の圧力検出機構において、210a,210bはカー
ボン接点、211は導電ゴム接点である。いずれも、カ
ーボン接点は回路基板側、導電ゴム接点は基底部44側
に設けられる。213は増幅器であって、オン/オフ検
出用信号を出力する。214は増幅器であって、圧力検
出用信号を出力する。この具体例では、第2,第3の圧
力検出機構は、オン/オフ検出機構として機能させる。
【0047】抵抗器201の一端には電源電圧+Vが供
給され、他端はカーボン接点202a,210aに接続
される。カーボン接点202bは抵抗器206に接続さ
れるとともに増幅器214の反転入力端子に接続され
る。抵抗器206の他端は接地される。カーボン接点2
10bは抵抗器212に接続されるとともに増幅器21
4の非反転入力端子に接続される。抵抗器212の他端
は接地される。抵抗器207の一端には電源電圧+Vが
供給され、他端は増幅器213の入力端子に接続される
とともに、カーボン接点208a,204bに接続され
る。カーボン接点208b,204aは接地される。
【0048】この具体例においても、具体的な機械的構
造の図示を省略している。第1の構成例として、押圧ボ
タン部45および基底部44は、X,(−X)方向に回
動可能で、Y,(−Y)方向には回動困難な構造である
場合について説明する。押圧操作がないときには、第1
〜第4のいずれの圧力検出機構においても、カーボン接
点と導電ゴム接点間が離隔しているので、オフ状態であ
る。なお、押圧しない状態で各カーボン接点と導電ゴム
接点間が軽く接触している構造にしてもオフ状態にする
ことができる。
【0049】ユーザの指で押圧ボタン部45の頭部中央
を押圧すると、基底部44が図示しない弾性部材に抗し
て押下される結果、いずれの圧力検出機構においても、
導電ゴム接点によりカーボン接点間が導通する。例え
ば、第1の圧力検出機構では、導電ゴム接点203によ
りカーボン接点202a,202b間が導通する。この
とき、第2,第3の圧力検出機構の内部抵抗値が低くな
るため、増幅器213の入力電圧は、オフ状態の+Vか
ら接地側に下降する。したがって、増幅器の213の出
力電圧は、オン/オフ検出用信号となり、この電圧が所
定の閾値を超えるときに、フレットセンサ5のオン状態
を検出することができる。一方、第1,第2の圧力検出
機構の内部抵抗値も低くなるが、回路定数に差異がなけ
れば、等しい値を保ったまま低くなる。そのため、増幅
器214の非反転入力端子での電源電圧の分圧電圧、お
よび、増幅器214の反転入力端子での電源電圧の分圧
電圧は等しいので、増幅器214の出力電圧は、ゼロ電
圧を保つ。
【0050】ユーザが指で押圧ボタン部45を左回り方
向((−X)方向)に押圧すると、第1の圧力検出機構
では、導電ゴム接点203の圧縮が強まり、カーボン接
点202a,202b間の抵抗値が押圧力に応じて減少
する。同時に、第4の圧力検出機構では、導電ゴム接点
211の圧縮が弱まり、カーボン接点210a,210
b間の抵抗値が押圧力に応じて増大する。したがって、
増幅器214の反転入力端子での分圧電圧は押圧力に応
じて大きくなり、非反転入力端子での分圧電圧は押圧力
に応じて小さくなる。その結果、増幅器214の出力電
圧は、押圧力に応じて接地電圧から負の電源電圧方向に
小さくなる。
【0051】一方、ユーザが指で押圧ボタン部45を右
回り方向(X方向)に押圧すると、第1の圧力検出機構
では、導電ゴム接点203の圧縮が弱まり、カーボン接
点202a,202b間の抵抗値が押圧力に応じて増大
する。同時に、第4の圧力検出機構では、導電ゴム接点
211の圧縮が強まり、カーボン接点210a,210
b間の抵抗値が押圧力に応じて減少する。したがって、
増幅器214の反転入力端子での分圧電圧は押圧力に応
じて小さくなり、非反転入力端子での分圧電圧は押圧力
に応じて大きくなる。その結果、増幅器214の出力電
圧は、押圧力に応じて接地電圧から正の電源電圧方向に
大きくなる。以上の動作から、増幅器214の出力電圧
は、押圧ボタン部45に対するX,(−X)方向の回動
押圧力の圧力検出用信号となる。
【0052】この間、第2,第3の圧力検出機構にも抵
抗値変化があるが、第1の構成例と同様に、増幅器21
3の入力電圧はさほど変化しないから、オン/オフ検出
用信号はオン状態を示し続ける。いずれの押圧状態であ
っても押圧操作をやめれば、図示しない弾性部材の復元
力により元の状態に復帰して、オン/オフ検出信号はオ
フ状態を示す。したがって、フレットセンサ5は、押圧
を検出するとともに、フレットセンサ5の直線状の配列
方向に直交する方向(X,(−X)方向)への押圧力
を、押圧方向も含めて出力するセンサとなる。
【0053】次に、第2の構成例を説明する。押圧ボタ
ン部45および基底部44は、Y,(−Y)の方向に回
動可能で、X,(−X)方向には回動が困難な構造であ
る場合について説明する。押圧操作がないときには、第
1〜第4のいずれの圧力検出機構においても、カーボン
接点と導電ゴム接点間が離隔しているので、オフ状態で
ある。なお、押圧しない状態で各カーボン接点と導電ゴ
ム接点間が軽く接触している構造にしてもオフ状態にす
ることができる。ユーザの指で押圧ボタン部45の頭部
中央を押圧すると、第1の構成例と同様に動作する。し
たがって、増幅器の213の出力電圧によって押圧を検
出することができる。
【0054】ユーザが指で押圧ボタン部45を押さえ付
けながら、指をY方向(棹2の先端側)に滑らせること
により、押圧位置を中心からずらせると、第1の圧力検
出機構では、導電ゴム接点203の圧縮が強まり、カー
ボン接点202a,202b間の抵抗値が押圧力に応じ
て減少する。同時に、第4の圧力検出機構では、導電ゴ
ム接点211の圧縮が弱まり、カーボン接点210a,
210b間の抵抗値が押圧力に応じて増大する。その結
果、増幅器214の出力電圧は、押圧力に応じて接地電
圧から負の電源電圧方向に小さくなる。
【0055】一方、ユーザが押圧ボタン部45を押さえ
付けながら、ユーザの指を(−Y)方向(棹2の根元
側)に滑らせることにより、押圧位置を中心からずらせ
ると、第1の圧力検出機構では、導電ゴム接点203の
圧縮が弱まり、カーボン接点202a,202b間の抵
抗値が押圧力に応じて増大する。同時に、第4の圧力検
出機構では、導電ゴム接点211の圧縮が強まり、カー
ボン接点210a,210b間の抵抗値が押圧力に応じ
て減少する。その結果、増幅器214の出力電圧は、押
圧力に応じて接地電圧から正の電源電圧方向に大きくな
る。以上の動作から、増幅器214の出力電圧は、押圧
ボタン部45に対するY,(−Y)方向の押圧位置に基
づく圧力変化の圧力検出用信号となる。
【0056】この間、第2,第3の圧力検出機構の抵抗
値変化は、第1の構成例と同様であるから、増幅器21
3が出力するオン/オフ検出用信号はオン状態を示し続
ける。いずれの押圧状態においても、押圧操作をやめれ
ば、図示しない弾性部材の復元力により元の状態に復帰
して、オン/オフ検出信号はオフ状態を示す。したがっ
て、フレットセンサ5は、押圧を検出するとともに、フ
レットセンサ5の直線状の配列方向(Y,(−Y)方
向)に沿った押圧位置を、中心からの方向性も含めて出
力するセンサとなる。
【0057】第3の構成例として、押圧ボタン部45お
よび基底部44は、X,(−X),Y,(−Y)のいず
れの方向にも回動可能である場合について説明する。第
1,第2の構成例の説明から明らかなように、第1の圧
力検出機構は、(−X)方向の回動およびY方向の押圧
位置移動によって抵抗値が減少する。第4の圧力検出機
構は、X方向の回動および(−Y)方向の押圧位置移動
によって抵抗値が減少する。その結果、増幅器214が
出力する圧力検出用信号は、X,(−X)方向の回動お
よびY,(−Y)方向の押圧位置移動の双方を反映した
出力となる。すなわち、第1,第2の構成例の機能を併
せ持つ。したがって、ユーザの押圧操作が、フレットセ
ンサ5の直線状の配列方向に直交する方向の押圧操作で
あれば、第1の構成例と同様の機能を果たすことにな
る。一方、ユーザの押圧操作が、フレットセンサ5の直
線状の配列方向の押圧位置移動であれば、第2の構成例
と同様の機能を果たすことになる。
【0058】なお、上述した第1〜第3のいずれの構成
例においても、第2,第3の圧力検出機構は、オン/オ
フ検出機構として機能させたので、第2,第3の圧力検
出機構を、回路基板側の接点と基底部44側の可動接点
とによるオンオフスイッチ機構に置き換えることもでき
る。上述した第1〜第3のいずれの構成例においても、
オン/オフ検出用信号は、図4と同様な絶対値閾値回路
31を介して、図2の音高出力部16に出力され、圧力
検出用信号は、図4と同様な、絶対値閾値回路32によ
り制御されるゲート回路25を介して、ピッチ変化量出
力部17に出力される。なお、第2,第3の圧力検出機
構を利用して、押圧ボタン部45に対する垂直深さ方向
の押圧力を検出して増幅器213から出力することもで
きる。これまでに説明したフレットセンサ5の構成にお
いて、導電ゴム接点は、一例であり、感圧特性を有する
可変抵抗体であればよい。一方、カーボン接点は、固定
電気接点の一例であり、金属接点あるいは導電性合成樹
脂であってもよい。
【0059】図9は、本発明の実施の一形態を実現する
ためのハードウエア構成の一例を示すブロック構成図で
ある。図中、図2と同様な部分には同じ符号を付して説
明を省略する。71はバス、72はCPU(Central Pr
ocessing Unit)、73はROM(Read Only Memory)
でありプログラムや自動演奏データ等を記憶する。74
はRAM(Random Access Memory)であって、プログラ
ムを実行するに必要な各種レジスタ、フラグなどを含む
ワーキングメモリとなる。75はタイマであって、プロ
グラムの実行中の割込時間や各種時間を計時する。76
は設定操作子であって、モード選択スイッチ等である。
77は設定操作子検出回路である。78は表示器であっ
て、機器の種々の設定を確認する。79は表示回路であ
る。80はDSP(Digital Signal Processor)、81
はサウンドシステムである。82は外部記憶装置であっ
て、半導体メモリカード、フレキシブル磁気ディスク等
であり、記録媒体が取り外し可能なものを含む。83は
MIDIインターフェースであって、外部のMIDI機器84、
例えば、電子楽器、シーケンサ、パーソナルコンピュー
タ等に接続される。
【0060】フレットセンサ5および撥弦部材7を用い
た実演奏の他、ROM73あるいは外部記憶装置82か
ら楽曲データを読み出して演奏することができる。MIDI
インターフェース83から入力された外部のMIDI機器8
4からのMIDIデータを用いて演奏をすることもできる。
フレットセンサ5よび撥弦部材7を使用して作成される
演奏データをMIDIデータとして、MIDIインターフェース
83から外部に出力してMIDI機器84で再生させたり記
憶させたりする。この他、図示を省略した通信インター
フェースを介して、加入固定電話網や携帯電話網等の通
信ネットワークやインターネット上の、サーバ,コンピ
ュータ,音源付き電話機等に接続して、楽曲データを入
力(ストリーミング再生あるいはダウンロード)した
り、演奏データを出力したりする。CPU72は、RO
M73に記憶されたプログラムを、RAM74にロード
して、一般的な入出力制御を行う。また、プログラムに
したがって本発明を実行する。本発明を実行するプログ
ラムは、外部記憶装置82から供給したり、図示しない
通信インターフェースを介して、サーバからダウンロー
ドしたりすることもできる。
【0061】音源回路80は、ROM73等に記憶され
た音源波形を用い、バス71を介して供給される演奏制
御情報に応じて楽音信号を生成する。弦チャンネル毎に
独立した発音処理が可能である。すなわち、各弦チャン
ネルに僅かに異なる音色を与えることができる。また、
同じ音高であっても弦チャンネル毎にピッチや発音タイ
ミングを僅かにずらせたりすることもできる。あるい
は、各弦チャンネルのデータを1つの発音チャンネルに
ミックスダウンして発音処理を行うこともできる。楽音
信号は、DSP80でリバーブやディストーション
(歪)などの各種エフェクトが付与されたりミキシング
制御されたりした後、A/D変換されてサウンドシステ
ム81に出力され、スピーカから出力される。上述した
説明では、音源回路14を有しているが、必ずしも必要
としない。MIDIインターフェース83を介して、外部の
MIDI機器で演奏したり、記録再生専用にしたりする。
【0062】次に、図10,図11を参照して、図9に
示したCPU72により実行される本発明の実施の一形
態の動作の概要を説明する。図10は、メインルーチン
および演奏操作の検出と演奏制御情報の生成のステップ
の詳細を示すフローチャートである。S91において、
初期化を行う。電源投入により所定プログラムの実行を
開始し、RAM74の内容をクリアし、初期設定をす
る。S92において、パネル処理を行う。操作パネル上
の設定操作子の操作を受け付け、動作モードの設定や曲
データの編集、実演奏するときの音色の設定、自動演奏
の曲選択、スタートストップ等の指示等を実行する。ま
た、表示器78に対する表示制御を行う。S93におい
て、演奏操作の検出とこれに応じた演奏制御情報の生成
を行う。S94において、ROM73や外部記憶装置8
2等に記憶された曲データファイルから演奏制御情報を
読み出したり、外部のMIDI機器から送信されてきた
演奏データ(MIDIデータ)を受信して音源部14を制御
するための演奏制御情報に変換したりする。S93にお
いて生成された演奏制御情報を含め、演奏制御情報を音
源部14に出力して楽音信号を生成させるとともに、D
SP80を制御して楽音信号をサウンドシステムに出力
させる。S94での処理終了後、S92に処理を戻す。
【0063】S93の演奏操作の検出と演奏制御情報の
生成のステップを、図10(b)に示す。MIDIデータの
作成ステップについては説明を省略する。S101にお
いて、演奏操作子の入力があるか否かを判定し、あると
きにはS102に処理を進め、ないときにはS103に
処理を進める。S102において、トリガ検出があるか
否かを判定し、ある場合にはS104に処理を進め、な
いときにはS105に処理を進める。S105において
は、その他の演奏操作子の操作入力があれば、その指示
に応じた処理を実行してS103に処理を進める。ここ
で、その他の演奏操作子とは、リバーブ等のエフェクト
用等の操作子である。S104において、現在のタイミ
ングを発音指示タイミングとし、トリガを検出した弦チ
ャンネル番号(n)を特定し、S106の音高値決定に
処理を進める。
【0064】図11は、図10に示した音高値決定ステ
ップの詳細を説明するフローチャートである。図11の
S121において、弦チャンネル番号(n)に属する全
てのフレットセンサ(n,m)の状態を検出する。S1
22において、オン状態のフレットセンサがあるか否か
を判定し、あるときにはS123に処理を進め、ないと
きにはS125に処理を進める。S123において、各
弦チャンネル毎に、オン状態の全てのフレットセンサ
(n,m)の中で、最も高い音高(例えばmが大きい)
が割り当てられたフレットセンサ(n,mmax)のピッ
チ変化量Δp(n,mmax)を取得する。押圧操作検出
回路11が出力する電圧値を例えば参照テーブル用いて
ピッチ変化量Δp(n,mmax)に変換する。S124
において、フレットセンサ(n,mmax)に割り当てら
れた音高値を、例えば参照テーブルを用いて取得して、
図10に戻る。一方、S122においてオン状態のフレ
ットセンサがないときに処理を進めるS125において
は、弦チャンネル番号(n)に対応する開放弦の音高値
を、例えば、参照テーブルを用いて取得して、図10に
戻る。
【0065】再び図10に戻って、S107から説明を
続ける。S107において、トリガ検出回路から得た強
度値、および、S106において決定した音高値、ピッ
チ変化量Δp(n,mmax)に応じて演奏制御情報を生
成して音源部14に出力し、S103に処理を進める。
なお、音高値を対応するピッチデータに変換し、これに
ピッチ変化量Δp(n,mmax)を加算した値を音源部
14に出力してもよい。S103において、現在が発音
中であるか否かを判定し、発音中であればS108に処
理を進め、発音中でなければメインのフローに処理を戻
す。ここで、発音中とは、先に発音指示された楽音信号
がまだ鳴っている状態をいう。したがって、音源部14
から発音中であるか否かの情報を得る。これに代えて、
トリガ検出回路12から得た強度値を用いて発音中か否
かを判定するようにしてもよい。
【0066】S108においては、発音中の弦チャンネ
ル番号(n)を特定し、S109に処理を進める。S1
09は、先に説明したS106と同様に、音高値決定の
ステップであって、図11を参照して説明したものであ
るので、説明を省略する。S110において、音高値決
定ステップS109において取得した音高値またはピッ
チ変化量に変化があったか否かを判定し、変化があった
ときには、S111に処理を進め、変化がないときには
メインのフローに処理を戻す。ピッチ変化量は、フレッ
トセンサ5に対する、押圧操作態様、押圧力の変化に応
じて変化している。一方、ユーザが、ある弦チャンネル
の発音中において、その弦チャンルの属するフレットセ
ンサ5の中で押圧するフレットセンサ5を変更したり、
開放弦にしたりした場合には、音高値が変化する。S1
11においては、音高値およびピッチ変化量を変更する
演奏制御情報を音源部14に出力して、メインのフロー
に処理を戻す。
【0067】上述した説明では、音高指定操作子が出力
する操作量に応じてピッチ変化量を出力したが、これに
限らず、楽音信号を生成するための演奏制御情報、エフ
ェクトを制御するための演奏制御情報の値を変化させる
ために適用することができる。例えば、音源波形の音色
をわずかに変えたり、トレモロ、ビブラート、ディスト
ーションの量を変えたりする場合に適用することができ
る。上述した説明では、フレットセンサ5として、押圧
方向、押圧力に応じて抵抗値が変化するセンサを用い、
さらにその具体例として、導電ゴムの抵抗値変化を利用
した圧力検出機構を用いた。しかし、上述したセンサに
限らず、音高決定操作子への押圧力の押圧方向および押
圧力に応じた操作量が出力されるものであれば、何でも
よい。例えば、圧電素子を用いてもよい。
【0068】一方、撥弦部材7、およびピエゾセンサ7
aは、各弦チャンネル毎に、ユーザによる発音指示を検
知できる構造のものであれば何でもよい。したがって、
レバーや押圧スイッチでもよいし、また光センサでもよ
い。例えば、各弦チャンネル毎に出力される光ビームの
遮断を検出する。上述した説明では、音源を有し楽音信
号を発音し、MIDIデータを出力する電子楽器に適用した
場合について説明した。しかし、いずれか一方の機能だ
けを有するものでもよい。また、電子楽器に限らず、演
奏操作を競うゲーム機器、あるいは、楽音信号を発生す
る玩具等に適用してもよい。
【0069】
【発明の効果】本発明は、上述した説明から明らかなよ
うに、音高指定と同時に、この指定音高からのピッチな
ど、演奏制御情報の値を変化させることが可能となり、
演奏表現力が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を適用したギター型電
子楽器の構造図である。
【図2】 図1に示した電子楽器の主要部の機能ブロッ
ク構成図である。
【図3】 本発明の第1の具体例を説明するためのブロ
ック構成図である。
【図4】 本発明の第2の具体例を説明するためのブロ
ック構成図である。
【図5】 本発明の第1の具体例に使用するフレットセ
ンサ5の一例の模式的説明図である。
【図6】 本発明の第2の具体例に使用するフレットセ
ンサ5の一例の模式的説明図である。
【図7】 本発明の第3の具体例に使用するフレットセ
ンサ5の一例の模式的説明図である。
【図8】 本発明の第4の具体例の説明図であり、図8
(a)はフレットセンサ5の外形概要図、図8(b)は
模式的説明図である。
【図9】 本発明の実施の一形態を実現するためのハー
ドウエア構成の一例を示すブロック構成図である。
【図10】 メインルーチンおよび演奏操作の検出と演
奏制御情報の生成のステップの詳細を示すフローチャー
トである。
【図11】 図10に示した音高値決定ステップの詳細
を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
5…フレットセンサ、7…撥弦部材、7a…ピエゾセン
サ、11…押圧操作検出回路、12…トリガ検出回路、
13…演奏制御情報出力部、14…音源部、15…MI
DIデータ作成部、41…回路基板、42a,42b,
51a,51b,51c,61a,61b,62a,6
2b,202a,202b,204a,204b,20
8a,208b,210a,210b…カーボン接点、
43,203,205,209,211…導電ゴム接
点、44…基底部、45…押圧ボタン部、46…ユーザ
の指、47a,47b、47c…導体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のチャンネル毎に複数個が隣設して
    配列され、個々に音高が割り当てられて、ユーザの押圧
    操作の有無とともに、該押圧操作の態様に応じた操作量
    を出力する複数の音高指定操作子と、 ユーザの操作により前記チャンネル別に発音指示をする
    発音指示操作子と、 前記発音指示に応じて前記チャンネル別に発音指示タイ
    ミングを出力する発音指示タイミング出力手段と、 前記発音指示タイミングが出力される前記チャンネルに
    属している前記音高指定操作子に対する前記押圧操作の
    有無に応じて、前記チャンネル別に音高を決定して出力
    する音高出力手段と、 前記チャンネル別に決定された前記音高が割り当てられ
    ている前記音高指定操作子が出力する前記操作量に応じ
    て、演奏制御情報の値を変化させるための変化量を出力
    する演奏制御情報変化量出力手段、 を有することを特徴とする演奏操作入力装置。
  2. 【請求項2】 複数のチャンネル毎に複数個が隣設して
    配列され、個々に音高が割り当てられて、ユーザの押圧
    操作の有無とともに、該押圧操作の態様に応じた操作量
    を出力する複数の音高指定操作子と、 ユーザの操作により前記チャンネル別に発音指示をする
    発音指示操作子と、 前記発音指示に応じて前記チャンネル別に発音指示タイ
    ミングを出力する発音指示タイミング出力手段と、 前記発音指示タイミングが出力される前記チャンネルに
    属している前記音高指定操作子に対する前記押圧操作の
    有無に応じて、前記チャンネル別に音高を決定して出力
    する音高出力手段と、 前記チャンネル別に決定された前記音高が割り当てられ
    ている前記音高指定操作子が出力する前記操作量に応じ
    て、前記チャンネル別に決定された音高からのピッチ変
    化量を出力するピッチ変化量出力手段、 を有することを特徴とする演奏操作入力装置。
  3. 【請求項3】 前記音高指定操作子が出力する前記操作
    量は、前記音高指定操作子の前記チャンネル毎の配列に
    直交する少なくとも一方向に押圧されるときの押圧力で
    あり、 前記ピッチ変化量出力手段は、前記チャンネル別に決定
    された音高が割り当てられている音高指定操作子が出力
    する操作量に応じて、前記チャンネル別に決定された音
    高から正方向へのピッチ変化量を出力するものである、 ことを特徴とする請求項2に記載の演奏操作入力装置。
  4. 【請求項4】 前記音高指定操作子が出力する前記操作
    量は、前記音高指定操作子の前記チャンネル毎の配列に
    直交する方向に押圧されるときの押圧力の方向および大
    きさであり、 前記ピッチ変化量出力手段は、前記チャンネル別に決定
    された音高が割り当てられている音高指定操作子が出力
    する操作量に応じて、前記チャンネル別に決定された音
    高を中心として変化方向を含むピッチ変化量を出力する
    ものである、 ことを特徴とする請求項2に記載の演奏操作入力装置。
  5. 【請求項5】 前記チャンネル毎の前記複数の音高指定
    操作子は、前記チャンネル毎の配列方向に長い形状の押
    圧ボタンを有し、 前記音高指定操作子が出力する前記操作量は、前記押圧
    ボタンに対する前記配列方向に沿った押圧位置に応じた
    ものであり、 前記ピッチ変化量決定手段は、前記チャンネル別に決定
    された音高が割り当てられている音高指定操作子が出力
    する操作量に応じて、前記チャンネル別に決定された音
    高を中心として変化方向を含むピッチ変化量を出力する
    ものである、 ことを特徴とする請求項2に記載の演奏操作入力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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