JP2002294686A - コンパクショングラウチング工法 - Google Patents

コンパクショングラウチング工法

Info

Publication number
JP2002294686A
JP2002294686A JP2001102850A JP2001102850A JP2002294686A JP 2002294686 A JP2002294686 A JP 2002294686A JP 2001102850 A JP2001102850 A JP 2001102850A JP 2001102850 A JP2001102850 A JP 2001102850A JP 2002294686 A JP2002294686 A JP 2002294686A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ground
fluid
mortar
grout
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001102850A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002294686A5 (ja
Inventor
Kazuo Shimoda
一雄 下田
Akira Otani
旭 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LG KK
SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Shimoda Gijutsu Kenkyusho KK
Erugy Co Ltd
Original Assignee
LG KK
SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Shimoda Gijutsu Kenkyusho KK
Erugy Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by LG KK, SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK, Shimoda Gijutsu Kenkyusho KK, Erugy Co Ltd filed Critical LG KK
Priority to JP2001102850A priority Critical patent/JP2002294686A/ja
Publication of JP2002294686A publication Critical patent/JP2002294686A/ja
Publication of JP2002294686A5 publication Critical patent/JP2002294686A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非流動状のモルタルを地盤中に圧入する前ま
では、一般の地盤注入工法と同様に流動性モルタルとし
て移送することによって、特殊な大型機械設備を不必要
にしながら円滑な圧送によって地盤中に非流動状のモル
タルを確実に形成するコンパクショングラウチング工法
を提供する。 【解決手段】 本発明によるコンパクショングラウチン
グ工法は、硬化発現材を主成分とした流動性モルタルか
ら成るA液1と含水ゲル化物質から成るB液3とを別途
に生成し、別々に圧送したA液1とB液3とを注入口付
近で合流混合させて地盤内に圧入して構成しており、具
体的には、A液の主成分を成す硬化発現材をセメント、
セメントースラグ、スラグー石灰のいずれかで構成し、
B液を成す含水ゲル化物質を水ガラス、アルミニウム塩
のいずれかで構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱地盤を液状化
防止したり、地盤の沈下によって傾斜した建物を復元す
るコンパクショングラウチング工法に関し、特に、地盤
への圧入直前に非流動状グラウトを形成した後に地盤に
圧入して、地盤を圧密強化したり、建物を浮揚固定して
復元するコンパクショングラウチング工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、軟弱地盤の液状化防止や浮揚
固定による傾斜した建物の復元等を目的として、極めて
低スランプの固結材から成る非流動性モルタルを地盤内
に圧入して、地盤中に球状柱杭固結体を造成すると同時
に周辺の地盤を圧密強化するコンパクショングラウチン
グ工法が実施されて実効をあげている。
【0003】コンパクショングラウチング工法における
従来の施工例を図4に示すと、セメント、骨材及び水か
ら成る非流動性モルタル10は特殊な大型の調合器11
で作られ、注入ポンプ12に流し込んで注入ホース13
を通じて地盤改良区域14に圧送されている。
【0004】地盤改良区域14では、注入管15が地盤
内の所定深度まで設置されており、注入管15の先端に
設けた注入口16から注入ポンプ12の駆動力で圧送さ
れた非流動性モルタル10を地盤改良区域14の地盤中
に圧入して、非流動性のモルタルによって球状塊17を
造成させている。
【0005】球状塊17は、周辺の地盤を押し拡げると
同時にこれを圧密しており、これによって地盤改良区域
14の地盤を所定の強度に地盤改良したり、必要な場合
には、地盤を浮揚固定することによって傾斜した建物の
復元も図っている。
【0006】以上のように、球状塊17による球状柱杭
固結体18の形成は、球状塊17を形成した後に注入管
15の引き上げを行い、次いで注入口16から非流動性
モルタル10を圧入する作業によって、順次に繰り返さ
れることで造成されるものであり、図示のように地表面
から所定の深度において造成を完了する。
【0007】地盤改良区域14における球状柱杭固結体
の造成は、既に施工した球状柱杭固結体18’に次い
で、上述の造成作業を繰り返すことによって継続される
が、既に施工した球状柱杭固結体18’に隣接させて新
規の球状柱杭固結体18を造成する場合には、球状柱杭
固結体18’がある程度硬化した後に施工することが望
ましいと言われている。
【0008】これらコンパクショングラウチング工法の
特徴は、一般の地盤注入工法が流動性グラウトを採用し
ているのと違って、非流動状のモルタルを用いることに
あり、その施工が非流動状のモルタルを調合槽内で一度
に混練する一液性で行なうことである。
【0009】しかして、コンパクショングラウチング工
法は、非流動状のモルタルを調整するために使用する調
合設備、ポンプ、圧送機器等は必然的に特殊な大型機械
設備を使用しており、非流動状のモルタルである故に施
工時の圧送性においても不都合を生じるという種々の問
題点を抱えていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点に鑑みて提案するものであり、非流動状のモルタルを
地盤中に圧入する前までは、一般の地盤注入工法と同様
に流動性モルタルとして移送することによって、特殊な
大型機械設備を不必要にしながら円滑な圧送によって地
盤中に非流動状のモルタルを確実に形成するコンパクシ
ョングラウチング工法を提供している。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるコンパクシ
ョングラウチング工法は、基本的に、硬化発現材を主成
分とした流動性モルタルから成るA液と含水ゲル化物質
から成るB液とを別途に生成し、別々に圧送したA液と
B液とを注入口付近で合流混合させて地盤内に圧入して
構成しており、具体的には、A液の主成分を成す硬化発
現材をセメント、セメントースラグ、スラグー石灰のい
ずれかで構成し、B液を成す含水ゲル化物質を水ガラ
ス、アルミニウム塩のいずれかで構成することを特徴と
している。
【0012】これによって、硬化発現材を主成分とした
流動性モルタルから成るA液と含水ゲル化物質から成る
B液とを注入管手前の注入口付近で合流混合させること
で、A液中の自由水をB液によってほぼ瞬時に含水ゲル
に変質される。
【0013】このために、合流混合されたモルタルは非
流動状のグラウトに変質して、グラウト自体は流動性が
ないものの、加圧によっては移動できる程度の硬さに調
整されることから、地盤内への圧入が容易であり、地盤
中に球状柱坑を造成すると同時に周辺の地盤の圧密強化
を図っている。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によるコンパクショングラ
ウチング工法は、基本的に、硬化発現材を主成分とした
流動性モルタルから成るA液と含水ゲル化物質から成る
B液とを別途に生成し、別々に圧送したA液とB液とを
注入口付近で合流混合させて地盤内に圧入して構成して
いる。
【0015】これによって、本発明によるコンパクショ
ングラウチング工法は、通常のモルタル注入機械設備で
の施工と圧送距離の増大及び球状柱抗固結体における早
期強度の発現によって、追随する球状柱抗固結体の早期
施工を可能にしている。
【0016】以下に、本発明によるコンパクショングラ
ウチング工法の実施の形態と、同実施の形態が上記作用
を発揮することを検証する実験結果を示して、詳細に説
明するが、従来例と同様の部位については理解を容易に
するために同一の符号によって表示している。
【0017】図1は、本実施の形態における圧入グラウ
トの調合から注入管に至るまでの注入方法を概要的に示
している。
【0018】図示のように、流動性モルタルから構成さ
れるA液1は、A液調合槽2内で調合され、一方、含水
ゲル化物質から構成されるB液3は、B液調合槽4内に
用意されている。
【0019】A液1とB液3とは、各サクションホース
5、5’を通じながら、それぞれ別の注入ポンプ6、
6’の作動によって注入ホース7、7’を経て混合装置
8に移送されている。
【0020】非流動状グラウト9は、混合装置8内にお
いて、A液1とB液3とを合流混合することで調整され
ており、注入管15を通じて地盤内に圧入されている。
【0021】それ以後の工程である地盤改良区域14内
で球状柱杭固結体を造成することは、図2に示した従来
例と同様に注入管15の先端に設けた注入口16から合
流混合された非流動状モルタル9を地盤中に圧入して、
球状塊17を造成させることの繰り返しで完了させてい
る。
【0022】しかして、地盤改良区域14内に複数の球
状柱杭固結体を造成する場合には、既設の球状柱杭がま
だ硬化しない状態で新規の施工を行なうと、土粒子を移
動させて構成する地盤圧密に影響を及ぼして、充分な地
盤圧密の効果を期待できないことがあった。
【0023】このために、従来例では、既設の球状柱杭
固結体がある程度硬化した後でなければ新規の施工を行
なうことが困難であったが、本発明による非流動状モル
タル9は、後述するように球状柱抗固結体における強度
を早期に発現できることから、次工程の施工順序を優位
に達成できるものである。
【0024】又、本発明の施工法において、A:B液の
注入比は、特に限定するものでないが、グラウト中の水
を増すことは、A液の自由水を多くしてB液を構成して
いる高価な含水ゲル化物質をその分だけ余分に必要とす
るものであるから、コスト的には水分の少ない状態を形
成してA液よりもB液をできるだけ少ない比率にした注
入を行なうことが必要である。
【0025】尚、本実施の形態における球状柱杭固結体
の施工方法は、従来例と同様の上昇式に限られるもので
なく、上から下に移動させる下降式も可能であり、施工
条件等によって随意に使い分けることが可能である。
【0026】次に、本発明によるコンパクショングラウ
チング工法において、A、B二液を合流混合して構成す
る非流動状グラウトについて詳しく説明する。
【0027】一般にモルタルは、基本的に硬化発現材で
あるセメント、骨材及び水とから構成されている。そし
て、水は、セメントや骨材を反応させたり吸着させるた
めの水である固定水と、それ以外の流動化できる自由水
とに分けられる。
【0028】しかるに、固定水の必要量は、モルタル中
に含まれるセメントや骨材の種類や性質とその量、特
に、骨材が砂、砂利等の一次鉱物であるか、粘土鉱物等
の二次鉱物であるかによって大きく異なる。
【0029】従って、モルタルが流動性であるか非流動
状であるかは、モルタルに配合された水の多少だけで一
義的に決まるのではなく、固定水の必要量を除いた残り
の自由水の量が流動化できるだけの数量に成っているか
否かの多少によって決まるものである。
【0030】このことから、従来の一液性コンパクショ
ングラウトは、球状柱坑の造成と地盤の圧密強化を主た
る目的にしているために、モルタル中に含まれる水のう
ち自由水をできるだけ少なくした、非流動性のモルタル
を用いている。
【0031】これに対して、本発明のA、B二液を合流
混合して構成する非流動状グラウトは、A液としてモル
タル中の自由水を多くすることで流動性を持たせたスラ
ンプ15〜20以上のモルタルを構成し、B液として含
水ゲル化物を用いているものであり、これらのA、B液
を混合させることによって、A液中の自由水とB液に含
まれる水分とを軟らかな固定水である含水ゲルに生成す
ることで非流動状グラウトに変質させるものであって、
自由水を少なくしているものでない。
【0032】即ち、A液とB液が反応してできた上記含
水ゲルは、その強さがグラウト自体を自立させてはいる
が、加圧されれば前方に移動できる程度であり、スラン
プで表わせば1〜5cmの範囲を示すグラウトを形成し
ている。
【0033】尚、本実施の形態では、スランプの範囲を
以上のように設定しているが、この値を1未満の小さな
硬いものにすれば、高圧でもグラウトを前方に移動させ
ることは極めて困難になるものであり、逆に5を超越さ
せた大きなスランプの柔いものに設定すると、注入され
たグラウトが、球状塊を造成させることもできずに地盤
を押し拡げるだけになるものであり、地盤中に脈状もし
くは割烈状に圧入されることになって、一般の地盤注入
グラウトとあまり変らない注入形態をとるからである。
【0034】本発明において、A液を構成している流動
性モルタルの主成分である硬化発現材は、水を加えると
硬化する性質を有するものであれば充分であり、代表的
にはセメント、セメントースラグ、スラグー石灰等を挙
げることができる。
【0035】又、本発明において、B液を構成している
含水ゲル化物質は、水を包含した状態のゲル化によって
固定水に変質する機能を有する物質であり、同様の特性
を有する物質であれば特に限定するものではないが、好
ましくは水ガラスもしくはアルミニウム塩が好ましいも
のである。
【0036】水ガラスの場合には、珪酸ナトリウム及び
珪酸カリウム等が選択可能であり、水ガラスの特性とし
ても特に限定するものはないが、モル比として2.8以
上であれば望ましいといえる。
【0037】水ガラスは、A液との混合でそれ自体の水
ガラス液分も含めるグラウト中の自由水に対して、Si
2換算で約10〜20%加えると、セメント等の硬化
発現材に含まれる水酸化カルシウム等のアルカリとほぼ
瞬時に反応し、含水珪酸ゲルに変質させて非流動状グラ
ウトに移行することができる。
【0038】又、アルミニウム塩の場合には、特に限定
するものではないが、代表的には、硫酸アルミニウム、
塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウムが挙げられる
ものであり、好ましくは硫酸アルミニウムが適当であ
る。
【0039】アルミニウム塩は、A液との混合でそれ自
体のアルミニウム塩液分も含めるモルタル中の自由水に
対して、Al23換算で約4〜10%加えると、A液を
構成する硬化発現材に含まれる水酸化カルシウム等のア
ルカリとほぼ瞬時に反応し、グラウト中の自由水を含水
水酸化アルミニウムゲルに変質することで、非流動状グ
ラウトに移行させている。
【0040】従って、B液を構成している含水ゲル化物
質の適用量は、A液を構成している流動性モルタルの主
成分である硬化発現材、骨材の性質や量によって、いず
れの実施例においても上記の範囲において適宜に選択さ
れるものである。
【0041】さらに、A液の流動性モルタルを構成する
ために上記硬化発現材と混練する骨材は、砂、フライア
ッシュ、石灰、岩石、石英、石灰石、ドロマイト等の一
次鉱物微粉末とベントナイト、陶土等の粘土等の粘土鉱
物及び生コンクリート廃材、ゴミや産業廃棄物等の焼却
灰から選択されるものであり、単独で使用される他にこ
れらの一種又は二種以上を組み合わせて採用している。
【0042】そして、モルタル用に従来から慣用的に添
加している分散剤、遅延剤、増粘剤、早期強度発現剤、
発泡剤等については、特別の説明を省略しているが、構
成する流動性モルタルとしての目的に合わせて当然に添
加しているところであり、当初の作用効果を求めるべく
考慮されている。
【0043】上述したように、本発明のA、B二液を合
流混合して構成する非流動状グラウトは、球状固結体を
形成した場合に、従来の一液性の非流動性モルタルによ
って形成する球状固結体に比べて、早期強度発現が大き
い傾向を示しており、特に、含水ゲル化物質として水ガ
ラスを用いた場合には、3時間後において約50N/c
2以上と著しい早期高強度の固結体が得られる。
【0044】このことは、コンパクショングラウチング
工法として、重要な性質である。即ち、既設の球状柱固
結体に継続させて新規の球状柱固結体を造成する場合
に、既設の球状柱固結体がそれ程の時間を要することな
く所定の強度を発揮することから、周辺の土粒子を移動
させて構成する地盤の圧密に何らの影響も及ぼさずに、
短時間の間に充分な地盤圧密の効果を期待できるので、
既設球状柱固結体の近くに新規の球状柱固結体を短時間
で施工できるものであり、これによって、地盤改良区域
内に大量の球状柱杭固結体を造成するのに大幅な施工効
率の向上と工期短縮を達成できるからである。
【0045】本実施の形態が、上述した機能を発揮する
ことを確認するために、以下に実験結果を示してこれを
検証する。
【0046】本実験において、A液を構成している流動
性モルタルは、硬化発現材として普通セメントを使用
し、B液を構成している含水ゲル化物質として、水ガラ
スの場合は、SiO2、25.3%、Na2O、8.3%
で構成され、比重1.33で水ガラス1リットル中に含
まれるSiO2は、336gで調整しており、工業用硫
酸アルミニウムの場合は、Al23、8.13%で構成
され、比重1.32で1リットル中に含まれるAl23
は107.3gに調整している。
【0047】骨材としては、平均粒径約1.20〜1.
7m/mの硅砂3号と平均粒径0.1〜0.3m/mの
硅砂6号及び木節粘土粉末を、45:45:10の割合
で混合して用いている。
【0048】実験1において用いたグラウトの配合と物
性は、図2の表−1に示す通りである。
【0049】表−1の配合−1は、従来のコンパクショ
ングラウトであって、スランプ2.5cmの非流動性に
調合しており、水のうち、自由水は、0.9%とほとん
ど無い状態に構成されている。
【0050】しかるに、表−1の配合−2は、流動性モ
ルタルから成るA液であって、調合水のうち自由水が1
4%を占めており、スランプが21.4cmになって流
動状態にあることを表示している。
【0051】尚、本実験において、調合水を固定水と自
由水とに区別する方法としては、100ミリリットルの
グラウトを取り、これを濾紙の上に置いた際に自然状態
で濾過した濾液を以て自由水としている。
【0052】次に、A液を構成している流動性グラウト
が、A、B二液を合流混合することで、A液中の自由水
とB液に含まれる水分とを軟らかな固定水である含水ゲ
ルに生成することで、非流動状グラウトに変質する実態
を検証する。
【0053】実験2の結果は、図3の表−2に示してお
り、表−1の配合−1と配合−2とを比較例−1と比較
例−2にして、A、B二液を合流混合した実施例−1と
実施例−2の特性を比較することで、上述した機能を確
認している。
【0054】即ち、実験2は、実験1で使用した配合−
1と配合−2とを単独で使用した場合と配合−2をA液
として、これに含水ゲル化物質で構成するB液を加えた
場合におけるスランプ及び一軸圧縮強度の発生状況を測
定しており、その結果を表−2に示している。
【0055】表−2に示すように、A液である配合−2
の流動性グラウト1m3に対し、B液である含水ゲル化
物質として、自由水100リットル中にSiO2を1
6.63kg含有している水ガラスを50リットル加え
たところ、グラウト中の自由水は、ほぼ瞬時にゲル化し
てスランプ1.8cmの非流動状グラウトが得られてい
る。(実施例−1)
【0056】そして、B液である含水ゲル化物質とし
て、自由水100リットル中にAl23を6.54kg
含有する硫酸アルミニウム80リットルを加えたとこ
ろ、水ガラスの場合と同様に、ほぼ瞬時に自由水をゲル
化させてスランプ2.4cmの非流動状グラウトが得ら
れている。(実施例−2)
【0057】又、その固結強度をみると、比較例−1で
示した従来の一液性から成る非流動性グラウトは、3時
間後の測定が不能なほど早期強度の発現は見られなかっ
たが、その長期強度は1日で209N/cm2であり、
28日では1,890N/cm2であった。
【0058】これに対して、A液である配合―2の流動
性グラウトに、B液の含水ゲル化物質である水ガラス実
施例−1の場合には、早期強度の発現が3時間後で5
1.5N/cm2のように著しい強度発現が得られ、硫酸
アルミニウムを加えた実施例−2の場合にも、43.4
N/cm2が得られることを確認できた。
【0059】又、長期強度は、28日で実施例−1の水
ガラスの場合に1330N/cm、実施例−2の硫酸ア
ルミニウムの場合に1810N/cm2を発揮し、比較
例−2の751N/cm2と比較して約1.8〜2.4
倍という著しく高い固結強度が得られている。
【0060】尚、A液である配合―2の流動性グラウト
に加えるB液の含水ゲル化物質の量は、骨材やセメント
の種類及び量に影響されるが、自由水50リットルに対
して、水ガラスの場合はSiO2換算で約10〜20k
g、硫酸アルミニウムの場合には4〜10kgの範囲で
加えるのが良好である。
【0061】以上の実験結果から明らかなように、本発
明によるコンパクショングラウチング工法は、A液の流
動性グラウトの場合にはスランプが流動状態にありなが
ら、A、B二液を合流混合した後の非流動状グラウトで
は、低スランプで強度の発現が早期であると共に長期の
強度においても従来の一液性から成る非流動性モルタル
に比べて大きな数値を示して、その優位性を確認するこ
とができる。
【0062】以上のように、本発明によるコンパクショ
ングラウチング工法は、硬化発現材を主成分とした流動
性モルタルから成るA液と含水ゲル化物質から成るB液
とを別途に移送すると共に、注入管手前の注入口付近で
合流混合させることで流動性モルタルを非流動状グラウ
トに変質して、圧送距離を拡張すると共に地盤内への圧
入を容易にして、地盤中の球状柱坑を早期に造成して周
辺の地盤を圧密強化している。
【0063】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明してきたが、本発明によるコンパクショングラウ
チング工法は、上記実施の形態に何ら限定されるもので
なく、硬化発現材や含水ゲル化物質等に関して、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲において出願前に既に公知のも
のを加味しながら種々の変更が可能であることは当然の
ことである。
【0064】
【発明の効果】本発明によるコンパクショングラウチン
グ工法は、硬化発現材を主成分とした流動性モルタルか
ら成るA液と含水ゲル化物質から成るB液とを別途に生
成し、別々に圧送したA液とB液とを注入口付近で合流
混合させて地盤内に圧入して構成しており、具体的に
は、A液の主成分を成す硬化発現材をセメント、セメン
トースラグ、スラグー石灰のいずれかで構成し、B液を
成す含水ゲル化物質を水ガラス、アルミニウム塩のいず
れかで構成することを特徴としているので、以下の効果
を発揮している。
【0065】 通常のモルタル注入機械設備で施工で
きる。 圧送距離を大幅に長くすることができる。 早期強度発現が可能で、先に施工した球状柱抗固結
体に影響されることなく隣接した場所で早期施工が可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明によるコンパクショングラウチング工
法の実施の形態図
【 図2】本発明によるコンパクショングラウチング工
法を検証する実験1の結果
【 図3】本発明によるコンパクショングラウチング工
法を検証する実験2の結果
【 図4】従来のコンパクショングラウチング工法の概
要図
【符号の説明】
1 A液、 2 A液調合槽、 3 B液、 4 B液
調合槽、5、5’ サクションホース、 6、6’ 注
入ポンプ、7、7’ 注入ホース、 8 混合装置、
9 非流動状グラウト、10 非流動性グラウト、 1
1 調合器、 12 注入ポンプ、13 注入ホース、
14 地盤改良区域、 15 注入管、16 注入
口、 17 球状塊、 18、18’ 球状柱杭固結
体、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 旭 東京都府中市天神町二丁目25番地の21 Fターム(参考) 2D040 AB01 CA01 CA02 CA03 CA04 CA10 CB03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化発現材を主成分とした流動性モルタ
    ルから成るA液と含水ゲル化物質から成るB液とを別途
    に生成し、別々に圧送したA液とB液とを注入口付近で
    合流混合させて地盤内に圧入することから成るコンパク
    ショングラウチング工法。
  2. 【請求項2】 硬化発現材が、セメント、セメントース
    ラグ、スラグー石灰のいずれかで構成されることを特徴
    とする請求項1に記載のコンパクショングラウチング工
    法。
  3. 【請求項3】 含水ゲル化物質が、水ガラス、アルミニ
    ウム塩のいずれかで構成されることを特徴とする請求項
    1に記載のコンパクショングラウチング工法。
JP2001102850A 2001-04-02 2001-04-02 コンパクショングラウチング工法 Pending JP2002294686A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001102850A JP2002294686A (ja) 2001-04-02 2001-04-02 コンパクショングラウチング工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001102850A JP2002294686A (ja) 2001-04-02 2001-04-02 コンパクショングラウチング工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002294686A true JP2002294686A (ja) 2002-10-09
JP2002294686A5 JP2002294686A5 (ja) 2005-10-06

Family

ID=18955993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001102850A Pending JP2002294686A (ja) 2001-04-02 2001-04-02 コンパクショングラウチング工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002294686A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006129884A1 (ja) * 2005-06-02 2006-12-07 Kyokado Engineering Co., Ltd. 可塑状ゲル注入材および地盤強化方法
JP2007016584A (ja) * 2005-06-09 2007-01-25 Kyokado Eng Co Ltd 補強土工法
JP2007231727A (ja) * 2006-02-03 2007-09-13 Kyokado Eng Co Ltd 地盤強化方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006129884A1 (ja) * 2005-06-02 2006-12-07 Kyokado Engineering Co., Ltd. 可塑状ゲル注入材および地盤強化方法
US8596924B2 (en) 2005-06-02 2013-12-03 Kyokado Engineering Co., Ltd. Method for strengthening a ground
JP2007016584A (ja) * 2005-06-09 2007-01-25 Kyokado Eng Co Ltd 補強土工法
JP4484847B2 (ja) * 2005-06-09 2010-06-16 強化土エンジニヤリング株式会社 補強土工法および壁面材
JP2007231727A (ja) * 2006-02-03 2007-09-13 Kyokado Eng Co Ltd 地盤強化方法
JP4628378B2 (ja) * 2006-02-03 2011-02-09 強化土エンジニヤリング株式会社 地盤強化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100766626B1 (ko) 그라우트재
JP5591483B2 (ja) 注入工法
JP6278431B1 (ja) 瞬結性硬化グラウトの注入方法
JPH10168452A (ja) 水ガラス系懸濁型グラウト剤とそれを用いた地盤注入固 結法
JPH10168451A (ja) 懸濁型グラウト剤とそれを用いた地盤注入固結法
JP7244971B1 (ja) 地盤固結材およびそれを用いた地盤注入工法
JP2002294686A (ja) コンパクショングラウチング工法
JP2007045657A (ja) 可塑性グラウト材及びグラウト工法
JPH0953071A (ja) 掘削残土の処理方法
JP2869852B2 (ja) 地盤注入工法
KR102431088B1 (ko) 속경성 그라우트재를 이용한 강관다단 그라우팅 공법 및 장치
JP2001288469A (ja) 可塑状グラウト注入工法
JPH04221116A (ja) 地盤注入工法
JP2002212558A (ja) 空隙充填グラウト材
JP2010215865A (ja) 注入材及び注入工法
JP6474180B1 (ja) 硬化グラウトの地下水下地盤注入方法
KR20220011855A (ko) 관로 구조물의 뒷채움 시공방법 및 이를 수행하기 위한 뒤채움 시공용 차량
JPH0559060B2 (ja)
JP2739073B2 (ja) トンネル用裏込め注入材
JP4119641B2 (ja) 高圧噴射注入工法用粘性向上剤
JPH0940950A (ja) 軟弱地盤の処理方法
JP3618275B2 (ja) グラウト注入工法およびグラウト注入材
JP3523567B2 (ja) 土質安定用薬液およびそれを用いた地盤安定化方法
JPH07324188A (ja) 地盤注入用薬液及び地盤注入工法
JP2005154608A (ja) 地盤注入剤及び地盤注入工法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050527

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050527

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070614

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090529