JP2010215865A - 注入材及び注入工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】浸透性が良好で、かつ、ホモゲル強度が大きい注入材の提供。
【解決手段】ハイドロガーネットと水を含有してなる注入材。ハイドロガーネット、硬化剤及び水を含有してなる注入材。ハイドロガーネットの平均粒子径が10μm以下であり、さらに、分散剤を含有することが好ましい。ハイドロガーネットが3CaO・Al・(3−x)SiO・(2x)HO(x=0〜3)であり、硬化剤がアルカリ塩であり、分散剤がポリカルボン酸塩及び/又はポリアクリル酸塩であることが好ましい。ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1を作製した後、注入してなる注入工法。ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1と、硬化剤と水からなる懸濁液2をそれぞれ作製した後、懸濁液1と懸濁液2を合流し、注入してなる注入工法。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、ダム、トンネル、都市土木、又は、地下備蓄施設等の地盤の遮水性、変形性及び耐久性等の改良を行うための注入材に関する。
従来から、セメントやスラグを微粉砕して水に分散させた懸濁液型注入材で地盤の補強や止水を行なう注入工法が用いられている(特許文献1〜5)。しかしながら、地盤が細砂、又は岩盤に生じている極めて小さな亀裂部では、高い浸透性能が要求されるため、上記の懸濁液型注入材を微粉砕しても浸透性が小さく、注入が困難となる場合があった。
高い浸透性能が要求される地盤では、水ガラスやシリカゾルを主体とする溶液型注入材が使用されている(特許文献6〜9)。しかしながら、溶液型注入材は、細砂に対しては、浸透による地盤の改良が期待できるが、岩盤に生じている極めて小さな亀裂部については、溶液型注入材自体の圧縮強度(ホモゲル強度)が小さいため、地盤の改良が期待通りに出来なかったり、アルカリやシリカが徐々に溶出し、耐久性や環境汚染が問題となったりする場合があった。
そこで、懸濁液型注入材より微細なシリカフュームを主体とする超微粒子型の注入材が提案されている(特許文献10〜13)。しかしながら、シリカフュームは産業廃棄物であるため、100μm以上の不純物が多く存在し、期待される浸透性を確保することができなかった。
有機物質補修材として、3CaO・Al・6HOからなるハイドロガーネットが記載されている(特許文献10〜14)。しかしながら、ハイドロガーネットを注入材に使用することは記載されていない。
特開平6−33057号公報 特開平11−116316号公報 特開2001−98269号公報 特開2003−119464号公報 特開2004−231884号公報 特開平6−101400号公報 特開平7−173469号公報 特開2004−196922号公報 特開2005−282193号公報 特開平5−98257号公報 特開平8−41455号公報 特開平2003−306368号公報 特開平2006−117887号公報 特開平2005−40760号公報
浸透性が良好で、かつ、ホモゲル強度が大きい注入材が要求されている。
即ち、本発明は、ハイドロガーネット及び水を含有してなる注入材であり、ハイドロガーネット、硬化剤及び水を含有してなる注入材であり、ハイドロガーネットの平均粒子径が10μm以下である該注入材であり、さらに、分散剤を含有してなる該注入材であり、ハイドロガーネットが3CaO・Al・(3−x)SiO・(2x)HO(x=0〜3)である該注入材であり、硬化剤がアルカリ塩である該注入材であり、分散剤がポリカルボン酸塩及び/又はポリアクリル酸塩である該注入材であり、ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1を作製した後、注入してなる注入工法であり、ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1と、硬化剤と水からなる懸濁液2をそれぞれ作製した後、懸濁液1と懸濁液2を合流し、注入してなる注入工法であり、ハイドロガーネットの平均粒子径が10μm以下である該注入工法であり、懸濁液1が分散剤を含有してなる該注入工法であり、ハイドロガーネットが3CaO・Al・(3−x)SiO・(2x)HO(x=0〜3)である該注入工法であり、硬化剤がアルカリ塩である該注入工法であり、分散剤がポリカルボン酸塩及び/又はポリアクリル酸塩である該注入工法である。
本発明により、浸透性が良好で、かつ、ホモゲル強度が大きい注入材が得られる。
本発明の部や%は特に規定しない限り質量基準である。以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のハイドロガーネットとは、例えば、3CaO・Al・(3−x)SiO・(2x)HO(x=0〜3)で示される化合物である。ハイドロガーネットのxは整数以外の場合もある。ハイドロガーネットのxが整数の場合は、CaOをC、AlをA、SiOをS、HOをHとすると、ハイドロガーネットとしては、CAH、CASH、CAS等が挙げられる。本発明の注入材は、ハイドロガーネット単独で効果を有するので、セメントや硫酸カルシウムを併用しなくても良い。
ハイドロガーネットは、CaO源として生石灰、消石灰等、Al源として水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム及びアルミナゾル等、SiO源としてケイ石、ケイ砂、ケイ酸ナトリウム、シリカゲル、シリカゾル、コロイダルシリカ等を、配合して水と混合し、50℃以上の常圧高温又はオートクレーブ中で熱処理することにより製造することができる。アルミナセメントやアルミン酸カルシウム等のCaO源及びAl源と、生石灰、消石灰、さらにはSiO源を配合して水と混合し、50℃以上の常圧高温又はオートクレーブ中で熱処理することにより製造することができる。
ハイドロガーネットの平均粒子径は10μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましく、0.1μm以下が最も好ましい。平均粒子径が大きくなるにつれ、浸透性が劣る場合がある。ハイドロガーネットの平均粒子径は、CaO源、Al源及びSiO源の平均粒子径を小さくすることや、可溶性のCaO源、Al源、SiO源を用いることにより小さくすることができる。ハイドロガーネットは、球形に近い形態になっているため、セメントや高炉スラグといった、粉砕法で微粉化したものとは相違し、浸透性に優れる。
本発明の注入材を地盤に注入すると、地盤中の粘土やシルトの成分であるSiOやAl、地下水の溶解成分であるSiO、Al、アルカリ等がハイドロガーネットと反応し、カルシウムシリケート水和物、カルシウムアルミネート水和物及びカルシウムアルミノシリケート水和物を生成し硬化する。
本発明の注入材は、圧縮強度を高くするために、硬化剤を使用することが好ましい。
本発明の硬化剤としては、アルカリ塩が好ましい。アルカリ塩とは、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩をいう。アルカリ塩としては、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等のアルカリ炭酸塩、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム等のアルカリケイ酸塩、アルミン酸カルシウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸リチウム等のアルカリアルミン酸塩があげられる。これらのうち、強度の点から、アルカリケイ酸塩が好ましく、ケイ酸カルシウムがより好ましい。
本発明の硬化剤の平均粒子径は、可溶性のものであれば特に限定されないが、難溶性の硬化剤の場合は、浸透性の点から、10μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。
硬化剤の使用量は、ハイドロガーネット100部に対して、1〜50部が好ましく、3〜10部がより好ましい。1部未満だと硬化性や強度が小さくなる場合があり、100部を超えると浸透性が低下する場合がある。
本発明の注入材は、浸透性を向上するために、分散剤を使用することが好ましい。
本発明の分散剤としては、リグニンスルホン酸塩、オキシカルボン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。これらのうち、浸透性の点から、ポリカルボン酸塩及び/又はポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸塩がより好ましい。
分散剤の使用量は、ハイドロガーネット100部に対して、0.1〜10部が好ましく、0.5〜3部がより好ましい。0.1部未満だと浸透性が小さくなる場合があり、10部を超えると強度が低下する場合がある。
本発明のハイドロガーネットと硬化剤は、水と一緒に混合して注入材としても良い。比較的硬化時間の短い注入材では、ミキサーやホースに注入材が付着、硬化するのを防ぐために、事前にハイドロガーネットと水からなる懸濁液1と、硬化剤と水からなる懸濁液2をそれぞれ作製し、2つの懸濁液を合流することにより、問題なく地盤に浸透注入することができる。分散剤は、懸濁液1に含有することが好ましい。
このときの懸濁液1の水量は、ハイドロガーネット100部に対して、50〜1000部が好ましく、100〜500部がより好ましい。懸濁液2の水量は、硬化剤100部に対して、50〜1000部が好ましく、100〜500部がより好ましい。50部未満だと浸透性が小さくなる場合があり、1000部を超えると強度が小さくなる場合がある。
懸濁液1と懸濁液2の混合割合は、容量比で10:1〜1:10が好ましく、5:1〜1:5がより好ましい。
水量は、硬化剤100部に対して、50〜1000部が好ましく、100〜500部がより好ましい。50部未満だと浸透性が小さくなる場合があり、1000部を超えると強度が小さくなる場合がある。
本発明の注入材は、硬化時間調整剤を併用することにより、硬化時間を任意に調整することができる。
ハイドロガーネットと硬化剤と水を併用して懸濁液とする場合、通常のグラウトミキサーが使用できるが、さらに地盤への浸透性を向上するため、各種の湿式粉砕機を併用することが好ましい。湿式粉砕機としては、攪拌ミル、ボールミル、高圧水を使用した粉砕機等が挙げられる。
本注入材の注入工法としては、単管ロット工法、単管ストレーナー工法、二重管単相工法、二重管複相工法及び二重管ダブルパッカー工法等、現在使用されている工法が挙げられる。単管注入工法では、ミキサーで、ハイドロガーネット、硬化剤と水を一緒に混合して注入材としても良いが、比較的硬化時間の短い注入材では、ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1と、硬化剤と水からなる懸濁液2をそれぞれ作製し、2つの懸濁液を単管の直前で合流する、いわゆる1.5ショットで注入することが好ましい。二重管注入工法では、ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1と、硬化剤と水をからなる懸濁液2をそれぞれ作製し、二重管にそれぞれの懸濁液を送り、地盤の注入管先端部分で合流させることにより注入することができる。
以下実験例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、これら実験例に限定されるものではない。
実験例1
ハイドロガーネット100部、表1に示す量の分散剤、水200部を攪拌ミルで混合し懸濁液1とした。ハイドロガーネット100部に対して表1に示す量の硬化剤、硬化剤100部に対して水200部を攪拌ミルにて混合し懸濁液2とした。懸濁液1と懸濁液2を容量比1:1で混合し注入材を作製した。硬化時間、浸透性、ホモゲル強度、pH値の結果を表1に示す。
<使用材料>
ハイドロガーネットA:水酸化カルシウムとアルミン酸ナトリウムを用いて、CaO:Alのモル比3:1で加熱混合して合成。組成は3CaO・Al・6HO、一次粒子の平均粒子径0.08μm
ハイドロガーネットB:同上、一次粒子の平均粒子径0.45μm
ハイドロガーネットC:同上、一次粒子の平均粒子径0.94μm
ハイドロガーネットD:同上、一次粒子の平均粒子径1.9μm
ハイドロガーネットE:同上、一次粒子の平均粒子径10.0μm
ハイドロガーネットF:同上、一次粒子の平均粒子径15.0μm
ハイドロガーネットH:水酸化カルシウム、アルミン酸ナトリウム及びケイ酸ナトリウムを用いて、CaO:Al:SiOのモル比3:1:1で加熱混合して合成したもの。組成は3CaO・Al・SiO・4HO、一次粒子の平均粒子径0.09μm
カルシウムアルミネート水和物I:水酸化カルシウムとアルミン酸ナトリウムを用いて、CaO:Alのモル比2:1で加熱混合して合成したもの。組成は2CaO・Al・8HO、一次粒子の平均粒子径15.0μm
普通ポルトランドセメントG:市販品、一次粒子の平均粒子径22.0μm
硬化剤α:ケイ酸カルシウム 平均粒子径0.91μm、難溶性
硬化剤β:ケイ酸ナトリウム 平均粒子径8.5μm、可溶性
硬化剤γ:アルミン酸ナトリウム 平均粒子径6.3μm、可溶性
硬化剤δ:水酸化カルシウム 平均粒子径0.82μm、難溶性
分散剤a:ポリアクリル酸塩
分散剤b:ポリカルボン酸塩
分散剤c:ナフタレンスルホン酸塩
水:水道水
<測定方法>
一次粒子径の平均粒子径:レーザー回折散乱式粒度分布測定装置にて測定した。
硬化時間:注入材をビニール袋に入れてから、流動性が無くなるまでの時間を測定した。
浸透性:直径5cmの土木学会基準ポリエチレン袋に豊浦硅砂を20cmになるように充填し、作製した注入材1リットルを上部面より静かに注ぎ入れ自然浸透させ、注入材の豊浦硅砂への浸透長さを測定した。
ホモゲル強度:注入材を4×4×16cmの型枠に流し込み、20℃で所定期間湿空養生し、JIS R 5201に準じ、圧縮強さを測定した。
pH値:材齢28日後の4×4×16cm供試体を1mm以下に粉砕し、100gを1リットルの水に入れ、20℃で3日間経過後の水のpH値を測定した。
表1から以下のことが判る。ハイドロガーネットを使用した場合、普通ポルトランドセメントを使用した場合より、浸透性や強度が大きく、pHが小さい。ハイドロガーネットの一次粒子の平均粒子径を小さくした場合、硬化性や浸透性が大きい。硬化剤や分散剤を適量使用した場合、硬化性、浸透性、強度が大きい。ハイドロガーネットの代わりにカルシウムアルミネート水和物を使用した場合、浸透性を示さない(実験No.1−9)。一次粒子径の平均粒子径が同じ場合、カルシウムアルミネート水和物は、浸透性を示す(実験No.1−6)。
実験例2
ハイドロガーネットA100部、分散剤a1部、表2に示す量の水を混合し懸濁液1とし、ハイドロガーネット100部に対して硬化剤α5部、硬化剤100部に対して表2に示す量の水を攪拌ミルにて混合し懸濁液2としたこと以外は、実験例1と同様の実験を行った。硬化時間、浸透性、ホモゲル強度、pH値の結果を表2に示す。
表2から以下のことが判る。水量が大きくなるにつれて硬化時間が長くなり浸透性が良好となるが、強度が低下し、pH値も高くなる。
実験例3
実験No1−1及びNo1−8の注入材のそれぞれの懸濁液1と懸濁液2を1:1の容量比で、二重管ダブルパッカー工法にて透水係数10−cm/sの細砂土壌(10%のカオリナイトを含有)に注入し、改良体を作製した。7日後に、改良体を直径5cm×高さ10cmの大きさに切り出し、強度を測定した。改良前の細砂土壌の圧縮強度が0.0N/mmであったのに対し、改良後の圧縮強度は、No1−1が3.2N/mm、No1−8が1.2N/mmと高い値を示した。さらに、1リットルの水に3日間入れた後の水のpH値は、改良前の粘性土壌が7.4であったのに対し、改良後のpH値がNo1−1は7.9、No1−8は7.6と同等の値を示した。
一方、比較例として、溶液型である水ガラス系注入材(市販品)を同様に細砂土壌に注入した。圧縮強度は、0.5N/mmと小さく、pH値は12.8と高い値を示した。
実験例から以下のことが判る。本発明の注入材は、従来の懸濁型注入材よりも良好な浸透性を有する。本発明の注入材は、従来の溶液型よりも高い強さを示す。本発明の注入材は、耐久性に優れる、十分な硬化時間が確保できる等の効果が得られる。本発明の注入材は、溶液型とは相違し、pHが小さいので、環境への負荷が低減される。
本発明の注入材は、懸濁型注入材が不得意とした細砂や、岩盤に生じている極めて小さな亀裂部にも浸透可能であり、高耐久性を有する。本発明の注入材は、水ガラス系注入材に比べpH値が低いことから、環境への負荷が小さく、広い範囲への展開が図られる。

Claims (14)

  1. ハイドロガーネット及び水を含有してなる注入材。
  2. ハイドロガーネット、硬化剤及び水を含有してなる注入材。
  3. ハイドロガーネットの平均粒子径が10μm以下である請求項1又は2に記載の注入材。
  4. さらに、分散剤を含有してなる請求項1〜3のうちの1項に記載の注入材。
  5. ハイドロガーネットが3CaO・Al・(3−x)SiO・(2x)HO(x=0〜3)である請求項1又は2に記載の注入材。
  6. 硬化剤がアルカリ塩である請求項2に記載の注入材。
  7. 分散剤がポリカルボン酸塩及び/又はポリアクリル酸塩である請求項4に記載の注入材。
  8. ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1を作製した後、注入してなる注入工法。
  9. ハイドロガーネットと水からなる懸濁液1と、硬化剤と水からなる懸濁液2をそれぞれ作製した後、懸濁液1と懸濁液2を合流し、注入してなる注入工法。
  10. ハイドロガーネットの平均粒子径が10μm以下である請求項8又は9に記載の注入工法。
  11. 懸濁液1が分散剤を含有してなる請求項8又は9に記載の注入工法。
  12. ハイドロガーネットが3CaO・Al・(3−x)SiO・(2x)HO(x=0〜3)である請求項7又は8に記載の注入工法。
  13. 硬化剤がアルカリ塩である請求項9に記載の注入工法。
  14. 分散剤がポリカルボン酸塩及び/又はポリアクリル酸塩である請求項11に記載の注入工法。
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