JP2002293107A - 散布機等畦畔自走機械の走行車輪 - Google Patents

散布機等畦畔自走機械の走行車輪

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JP2002293107A
JP2002293107A JP2001100913A JP2001100913A JP2002293107A JP 2002293107 A JP2002293107 A JP 2002293107A JP 2001100913 A JP2001100913 A JP 2001100913A JP 2001100913 A JP2001100913 A JP 2001100913A JP 2002293107 A JP2002293107 A JP 2002293107A
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medicine
traveling
ridge
tire
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Masaru Oshima
勝 尾嶋
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Pipori Giken Seisakusho KK
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Pipori Giken Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 田等の圃場に肥料、薬剤、種子等を散布する
ようにした散布機、あるいは運搬機など畦畔を走行する
自走機械の走行車輪に関し、転倒あるいは意図しないハ
ンドル振れなどの危険を防止しようとする。 【解決手段】操縦ハンドルを備え、散布機等作業機器を
搭載し畦畔を自走しながら作業する自走機械において、
駆動輪を低圧空気入りタイヤによって構成し、この駆動
輪の左右側には走行扁平状態の車輪外径よりもやや径小
の外径を有する円盤を装着してなる散布機等畦畔自走機
械の走行車輪とする。なお、前後の走行輪2,3のうち
の機体の前後方向中央に近い側の走行車輪を駆動輪2と
してなる。また、左右円盤の間隔はタイヤの幅に略等し
く設定され、かつ該タイヤの側壁部から内周部に接近す
る漸次幅狭部との間には空間部を形成すべく設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水田等の圃場に
肥料、薬剤、種子等を散布するようにした散布機、ある
いは運搬機など畦畔を走行する自走機械の走行車輪に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圃場の畦畔を走行させながら、対
向する畦畔との間に掛け渡した散布管から圃場面に薬剤
を散布する構成の散布機があり、例えば特開平8−22
4513号公報や特開2000−325067号公報に
示されるものがある。このような畦畔を走行させる構成
の自走機械においては、畦畔の凹凸に左右されずに走行
できることが望ましく、空気入り低圧タイヤを用いるこ
とが有利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記低圧タ
イヤを採用すると、走行あるいは操向のために操縦ハン
ドル操作を行うと、機体の自重が偏って低圧タイヤの偏
形を生じ、機体のモーメントによって転倒あるいは意図
しないハンドル振れを引き起こして危険である(図
9)。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の欠点
を解消しようとし、次のような技術的手段を講じた。す
なわち、請求項1に係る発明は、操縦ハンドルを備え、
散布機等作業機器を搭載し畦畔を自走しながら作業する
自走機械において、駆動輪を低圧空気入りタイヤによっ
て構成し、この駆動輪の左右側には走行扁平状態の車輪
外径よりもやや径小の外径を有する円盤を装着してなる
散布機等畦畔自走機械の走行車輪また、請求項2に係る
発明は、上記において、自走機械には操縦ハンドル5と
前後の走行輪2,3とを備え、該前後の走行輪2,3の
うちの機体の前後方向中央に近い側の走行車輪を駆動輪
2としてなる。
【0005】さらに、請求項に記載の発明は、左右円盤
の間隔はタイヤの幅に略等しく設定され、かつ該タイヤ
の側壁部から内周部に接近する漸次幅狭部との間には空
間部Kを形成すべく設ける構成とする。
【0006】
【発明の効果】請求項1に記載の走行車輪は、駆動輪を
空気入り低圧タイヤによって構成すると共にその左右に
円盤13を配設するものであるから、畦面に沿って走行
する際、機体荷重を受けて外周面は扁平化するが、左右
方向への膨出を制約されるため、タイヤ自体の左右方向
の変形による揺れを少なくし得て、直進走行を円滑とさ
せるものである。又、畦面の凹凸等によって機体が左右
に揺動しようとしても、揺動低位側の円盤13の外周縁
で機体荷重を瞬時に支えて過剰な揺動を防止して転倒に
至らないで作業者の操縦ハンドル5操作を待って正常な
姿勢に復帰できる。もって作業の中断を引き起こすこと
なく継続的に作業を行い得る。
【0007】請求項2に記載の発明は、上記の作用効果
に加えて、該駆動輪2の車輪径を他方の走行輪3より大
きく構成したので、駆動輪2が圃場の小さい凹み等に落
ち込みにくく、安定した走行推進力を得ることができ
る。請求項3に記載の発明は、左右円盤の間隔はタイヤ
の幅に略等しく設定され、かつ該タイヤの側壁部から内
周部に接近する漸次幅狭部との間には空間部を形成する
ものであるから、機体荷重を受けるとタイヤの幅狭部は
この空間部へ膨出し得るから、円盤部へのタイヤ接触面
積を増し、この円盤部でタイヤを安定良く包持でき、タ
イヤ自体の左右方向の揺れを少なくさせる効果を助長さ
せるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の一実施例を図面に基づ
き説明する。図1及び図2は畦畔自走機械の一例として
の散布機1を示し、粉粒状の薬剤を圃場へ散布する歩行
型の形態としている。この歩行型の散布機1は、前輪2
及び後輪3からなる走行車輪、粉粒状の薬剤を拡散して
圃場へ散布する散布装置4及び後端部に操縦ハンドル5
を備えて構成され、作業者が前記操縦ハンドル5を把持
して歩行しながら圃場の畦畔を走行させて水田等の圃場
に薬剤を散布していく構成である。また、前輪2の前側
となる機体の前端部には、バッテリー6を設け、このバ
ッテリー6の上方となる機体の前端部には、機体の進行
方向の指標となるマーカー7を設けている。このマーカ
ー7は、左右対称に2本設けられており、走行する畦畔
の左右端部と機体との左右位置関係を確認しながら狭い
畦畔でも畦部幅の中央で機体を安定させて走行できるよ
うになっている。
【0009】上記散布機1の左右両側には、前後方向に
延びる主フレーム8を設けている。そして、該主フレー
ム8の上側には該主フレーム8の前部と後部とを繋ぐよ
うに左右それぞれにパイプを湾曲形成した上部フレーム
9を設けており、この上部フレーム9と前記主フレーム
8とで側面視枠型のフレームを構成している。前記操縦
ハンドル5は、基部を機体の後端部に取り付けられ、こ
の上部フレーム9の後部から後上方向へ延びる左右のハ
ンドルフレーム10と、このフレーム10の端部に設け
たハンドルグリップ5aとを備えた構成となっている。
尚、前記左右のハンドルフレーム10の上部には、該左
右のハンドルフレーム10を繋ぐ左右方向の連結ステー
11を設けている。また、機体の前端には、左右の主フ
レーム8を繋ぐように前部フレーム8aを設けている。
【0010】前輪2は、空気入りタイヤにより構成さ
れ、機体の前後方向における中央から若干前寄りの位置
で機体の左右中央に主フレーム8に軸支されて設けられ
ている。また、前輪2は、機体の前部に装着したバッテ
リー6の下方において該前輪2の前側に設けた電動モー
タ12の駆動により伝動チェーン(図示せず)を介して
回転駆動するよう、当該前輪2を駆動輪に構成する。
尚、前記電動モータ12は、バッテリー6からの電力に
より駆動する正逆転駆動可能な構成としている。
【0011】また、前記前輪2の左右両側には円盤1
3,13をそれぞれ設けており、この円盤13,13に
より低圧空気入りタイヤで構成される前輪2が撓んで機
体の左右傾斜姿勢が不安定になって機体の走行が不安定
になるのを防止している。即ち、低圧空気入りタイヤ1
4の内周部は、ホイル15のリム部16外周に嵌合する
ものであり、このリム部2cの内周側には適宜の角度毎
に放射状にアーム17を固着し、ドーナツ状の円盤13
を固定支持しうる構成としている。左右円盤13の内面
間隔は、無荷重状態のタイヤ間隔に略沿わせて取り付け
られ、円盤13の外径は、タイヤ外周よりもやや径小に
形成する。例えば、タイヤ空気圧0.2〜0.5kg/
cm2、車輪直径約500mm前後の条件で、タイヤ1
4外周と円盤13外周との間隔Lは、140mm〜16
0mmに設定している。なお、円盤13の径方向の有効
寸法Mは、100mm〜125mmに設定している。こ
の円盤13の上記有効寸法Mはリム部16外周からタイ
ヤ14外形までの寸法の1/2から1/3が望ましい。
又、左右側壁部間隔が徐々に内周側に向け狭くなる当該
タイヤ14の最大幅付近にまで円盤13の外周を接近さ
せて設けることが好ましい。この円盤13外周との接点
はタイヤ14の内外周差寸法の約1/3程度タイヤ外周
から控える位置が好ましい。
【0012】タイヤ14の外周における円周方向には縦
リブ14a、及びこれと直交する方向には複数の横リブ
14b,14b…を形成している。前記操縦ハンドル5
部の連結ステー11には前後進切替スイッチ26を設け
ており、該スイッチ26を操作することにより、機体が
前進あるいは後進あるいは走行停止するべく電動モータ
12が駆動制御される構成となっている。また、前記前
後進切替スイッチ26の右側には走行速度調節スイッチ
27を設けており、該走行速度調節スイッチ27を操作
することにより前進あるいは後進時の機体の走行速度を
複数段に変更するべく電動モータ12の回転速度が変更
される。尚、走行速度調節スイッチ27により、機体の
走行速度を0.6km/hから2.3km/hの範囲内
で自由に設定することができるようになっている。
【0013】後輪3は、機体の後端部で機体の左右中央
に設けられ、主フレーム8の下側に軸支されて遊転する
構成となっている。この後輪3は、車軸に固着した複数
個の円盤状のフランジにビニールシートを巻き付けて構
成されており、直径が前輪2の2分の1から3分の1程
度の径小に構成されると共に、左右幅が前輪2の左右幅
の2倍程度で広幅に構成されている。従って、畦の地面
の凹凸が大きくても、後輪3の左右幅が広幅であるの
で、後輪3が地面の凹部にはまりにくくなり、機体の前
後左右の傾斜姿勢を安定させて走行させることができ
る。
【0014】散布装置4は、ファンケース31、該ファ
ンケース31内に設けたファン(図示せず)、エンジン
32、薬剤ホッパ33、薬剤移送管34及び散布管35
等を備えて構成される。尚、前記ファンケース31は前
後方向で前輪2と後輪3との間に位置して、前記薬剤移
送管34及び散布管35は前後方向で後輪3と同位置に
配置されている。前記ファンケース31の上方に粉粒状
の薬剤を貯留するための薬剤ホッパ33を設けており、
この薬剤ホッパ33と前記ファンを内装するファンケー
ス31が合成樹脂のブロー成形により一体的に構成され
ている。尚、前記薬剤ホッパ33は、最大で24kgの
粉粒状の薬剤を収容できるようになっていると共に、半
透明の樹脂により構成されており、作業者が該ホッパ3
3内の残量を確認できる構成となっている。ファンケー
ス31より後側に一部が屈曲自在の薬剤移送管34が延
出されており、該薬剤移送管34の他端に側面に薬剤を
噴出する多数の孔35aを設けた散布管35を接続して
いる。また、散布管35の薬剤移送管34側とは反対側
の端部は、閉塞されている。従って、薬剤ホッパ33内
の薬剤がファンケース31内でファンにより撹拌されて
薬剤移送管34を介して散布管35に供給され、散布管
35から薬剤を拡散して噴出する構成となっている。
尚、薬剤ホッパ33の下部にはシャッター(図示せず)
を設けており、該シャッターを回動することにより薬剤
ホッパ33内の薬剤の落下口の面積を変更してファンケ
ース31内のファンへの落下量を調節し、散布量を変更
できるように構成している。該ファンケース31の後面
に位置してフレーム9上にエンジン32が搭載されてお
り、このエンジン32によりファンケース31内のファ
ンを駆動している。該エンジン32の後部にはセルモー
タ36が配置され、該セルモータ36は操縦ハンドル5
の連結ステー11に設けたセル始動スイッチ37を操作
することにより始動する。また、ファンケース31の前
側には、該ファンケース31から外に漏れて発生する薬
剤が拡散しないように防塵カバー38を設けている。
【0015】尚、前記散布管35は、20m,30m,
40m,50m,55m及び60mというように複数種
の長さのものがあり、圃場の大きさなどに応じて使い分
けて装着するようになっている。また、前後方向におい
てバッテリー6と散布装置4との間で前輪2の上側に
は、予備の薬剤を収容できる薬剤収納ケース39を設け
ている。この薬剤収納ケース39は、左右の上部フレー
ム9に支持されており、前輪2をまたぐように形成さ
れ、かる上方が開放された構成となっている。即ち、前
輪2の上方となる左右中央部より左右両側部が深くなっ
ている。従って、この薬剤収納ケース39は、機体正面
視で前輪2を上側から囲むように門型に構成されてい
る。この門型の構成により薬剤収納ケース39の定位置
化を図っており、機体の重心を低くできて機体の姿勢の
安定化を図ることができる。尚、薬剤収納ケース39の
左右両側部39bは、前輪2の車軸2aと干渉しないよ
うに該車軸2a部分を迂回した形状となっている。ま
た、薬剤収納ケース39は、最大で36kgの粉粒状の
薬剤を収容できるようになっている。一般的に、薬剤は
3kgごとの薬剤袋に詰められて市販されており、従っ
て、前記薬剤収納ケース39は前記薬剤袋を最大で12
個収容できる。そして、この散布機1には、薬剤ホッパ
33と薬剤収納ケース39とで最大60kgの薬剤を搭
載できるようになっている。
【0016】操縦ハンドル5の左側のハンドルグリップ
5aの近くにはアクセルレバー40が配置され、該アク
セルレバー40の回動によってエンジン32の回転数を
変更できるようにし、該レバー40の操作によりファン
ケース31内のファンの回転数を変更する構成となって
いる。また、前記左側のハンドルグリップ5aの近くに
は開度調節レバー41を設けており、該レバー41の操
作により薬剤ホッパ33の下部のシャッター(図示せ
ず)を回動して薬剤ホッパ33内の薬剤の落下口の面積
を変更するようになっている。
【0017】薬剤移送管34の散布管35側の端部は、
上部フレーム9に設けた移送管取付プレート42に水平
方向に回動可能に支持されている。そして、薬剤移送管
34の散布管35側の端部には該薬剤移送管34を横方
向に回動させるための方向変更レバー43を設けてお
り、該方向変更レバー43を操作することにより該薬剤
移送管34の吐出方向を任意の方向に変更するようにな
っている。また、薬剤移送管34は、上下に分割して構
成されており、前記移送管取付プレート42に支持され
た下部34aに対して上部34bが上下にスライド可能
に構成され、薬剤移送管34の吐出口34cを薬剤ホッ
パ33の上端より下位に設けた状態から薬剤ホッパ33
の上端より上位に位置させることができる。尚、薬剤移
送管34の上部は、該移送管34の周囲に設けた締付固
定リング44により締め付けられて薬剤移送管34の下
部に対して所望の高さで固定されるようになっている。
尚、薬剤移送管34の上部は、該薬剤移送管34の下部
に対して横方向に自由に回動するように連結されてい
る。この薬剤移送管34の吐出方向及び高さの調整は、
該薬剤移送管34が操縦ハンドル5の直前に設けられて
いるので、機体の後側にいる作業者が容易に行うことが
できる。
【0018】また、機体の前端部でバッテリー6の下側
には、後輪3よりも径小の遊転輪45を設けている。
尚、該遊転輪45は、左右の主フレーム8に支持された
構成となっている。この遊転輪45の車輪軸45aは、
前輪2の車輪軸2aより若干高い位置に設けられてい
る。従って、通常の走行状態では、前記遊転輪45は地
面から浮き上がって非接地状態となる。そして、作業者
が操縦ハンドル5を持ち上げて機体を前傾姿勢にするこ
とにより、前記遊転輪45を地面に接地させることがで
きるようになっている。
【0019】尚、前後方向において前輪2の後端よりも
散布装置4の薬剤ホッパ33の前端が前側に位置し、平
面視で前記前輪2と薬剤ホッパ33ひいては散布装置4
とが重複した構成となっている。これにより、前輪2を
重量の大きい散布装置4に近づけることができ、駆動輪
である前輪2において必要な接地荷重を得ることができ
ると共に、作業者が前輪2を中心に機体を前傾姿勢にす
るべく操縦ハンドル5を持ち上げるときの操作荷重の低
減を図ることができ、操縦ハンドル5の持ち上げ操作を
容易に行うことができる。尚、前後方向において、散布
装置4の重心位置を後輪3の後端より前輪の後端に近づ
けた構成となっている。
【0020】更に、図2に示すように、平面視で散布装
置4の左右幅内に駆動輪である前輪2を設けているの
で、前輪2において必要な接地荷重を得ることができる
と共に、作業者が前輪2を中心に機体を前傾姿勢にする
べく操縦ハンドル5を持ち上げるときの操作荷重の低減
を図ることができ、操縦ハンドル5の持ち上げ操作を容
易に行うことができる。また、機体も左右に傾きにく
く、安定して走行することができる。
【0021】また、散布装置4の下端が前輪2及び後輪
3の上端より低くなるように設けられ、機体の低重心化
を図り、機体を安定させて走行することができる。ま
た、この散布機1は、前側から順に、バッテリー6並び
に前輪2の原動機となる電動モータ12、前輪2、散布
装置4、後輪3を配置しているので、重量の大きい散布
装置4を前輪2と後輪3との間に配置して安定して支持
すると共に、バッテリー6並びに電動モータ12を後輪
3と比較して前輪2に近づけて配置しているので駆動輪
である前輪2において必要な接地荷重を得ることがで
き、機体全体のバランスが良い。
【0022】また、この散布機1は、薬剤移送管34を
上方に位置させた状態(図1の二点鎖線の状態)で後側
から順に配置される薬剤移送管34、薬剤ホッパ33、
薬剤収納ケース39、バッテリー6を順に上端が低くな
るように構成しており、機体の後側で操縦ハンドル5を
把持する作業者の前方視界が広くなり、機体の前側やマ
ーカー7の視認性が良く、機体を畦の中央で容易に走行
させることができる。更に、薬剤収納ケース39の上端
は前側に行くにつれて低位となるように構成しており、
該薬剤収納ケース39の薬剤の収容容量の増大を図りな
がら機体の前側やマーカー7の視認性を良好に維持して
いる。
【0023】次に、この歩行型の散布機1における圃場
の一例である水田への薬剤の散布方法について説明す
る。水稲苗を移植又は種籾を直播して苗が所定の大きさ
まで栽培された水田S(図10)において、前後進切替
スイッチ26を操作して前輪2を駆動させて該水田Sに
隣接する畦Aに沿って作業者xが歩行しながら歩行型の
散布機1を前進走行させる。このとき、散布管35の薬
剤移送管34側とは反対側の端部を水田Sの反対側の畦
Bにいる別の作業者yが把持して追随歩行するものであ
る。
【0024】また、セル始動スイッチ37を操作してエ
ンジン32を始動しファンケース31内のファン(図示
せず)を回転させると共に、薬剤ホッパ33の下部のシ
ャッター(図示せず)を必要量開くと、散布管35の孔
35aから下方の水田Sへ薬剤が散布される。そして、
水田Sの端まで散布して該水田Sの全面に薬剤が散布さ
れると、前記シャッターを閉じて薬剤の散布を停止さ
せ、前後進切替スイッチ26を操作して散布機1の走行
を停止させる。
【0025】尚、水田Sの対向する畦までの距離に応じ
て、複数種の長さの散布管35のうち前記距離に近い適
当な長さの散布管35を装着して作業する。走行速度調
節スイッチ27により機体の走行速度を0.6km/h
から2.3km/hの広範囲で自由に設定できるので、
装着する散布管35の長さが例えば20mから60mへ
というように大きく変化しても、圃場に適正な割合で薬
剤を散布することができる。同様に、異なる種類の薬剤
を散布するとき、単位面積当たりの適正な散布量が変わ
っても対応できる。
【0026】そして、薬剤の散布作業を終了するときに
は、前記前後進切替スイッチ26を操作することにより
散布機1を後進させて、薬剤の散布作業で走行した畦A
を逆戻りして作業を完了することとなる。尚、薬剤移送
管34の上部が横方向に自由に回動するため吐出方向を
自由な方向に向けることができるので、畦が進行方向に
おいて屈曲していたり変形した圃場であっても機体の向
きや圃場での位置あるいは散布管35の反対側の端部を
把持した別の作業者yの位置にあまり拘束されずに機体
と前記別の作業者yとで散布管35を支持することがで
き、薬剤の散布作業を能率良く行うことができる。
【0027】なお、薬剤移送管34の吐出口34cを前
側へ向けて薬剤の散布作業を行うときは、薬剤移送管3
4の上部34bを上方にスライドさせて前記吐出口34
cを薬剤ホッパ33の上端より上位に位置させることに
より、薬剤移送管34の前側にある前記薬剤ホッパ33
が邪魔にならずに散布作業が行える。尚、散布管35を
装着して散布作業を行うときには、薬剤移送管34の吐
出口34cを薬剤ホッパ33の上端より下位に位置させ
ることにより、散布管35の自重や散布管35に当たる
風の影響や散布管35の薬剤移送管34側とは反対側の
端部を対向する畦B,Eにいる別の作業者yが把持する
ことにより該散布管35に機体が引っ張られて機体が左
右傾斜姿勢となり機体の進行方向が安定せずに不適正と
なるのを抑えることができる。
【0028】また、通常作業時に機体の進行方向を修正
するべく機体を左右に操向するときは、操縦ハンドル5
を左右に操作することにより行う。このとき、機体が所
望の進行方向に操向しにくいときは、作業者xが若干操
縦ハンドル5を持ち上げて左右に操作することにより、
この操向操作を容易に行える。
【0029】また、この散布機1は、散布装置4により
薬剤を圃場へ散布し、操縦ハンドル5と前輪2と後輪3
とを備え、機体の前後方向略中央にある前輪2を後輪3
より幅狭に構成している。従って、操縦ハンドル5の操
作により後輪3を路面から浮かせてあるいは浮かし気味
にして前輪2を中心に操向するとき、前輪2を機体の前
後方向略中央に設けているので、後輪3を路面から浮か
せてあるいは浮かし気味にするべく操縦ハンドル5を軽
く持ち上げることができ、機体を容易に操向させること
ができる。
【0030】散布機1は、散布装置4により散布物を圃
場へ散布する構成とすると共に、後端部に操縦ハンドル
5と前輪2及び後輪2,3とを備え、該前輪2及び後輪
2,3のうちの機体の前後方向中央に近い前輪2を駆動
輪とし、該前輪2の車輪径が後輪3の車輪径より大きく
なっている。
【0031】従って、前輪2及び後輪2,3のうちの機
体の前後方向中央に近い前輪2を駆動輪としたので、該
駆動輪において必要な接地荷重を得ることができ、所望
の走行駆動力を得ることができる。また、前輪2の車輪
径を後輪3の車輪径より大きく構成したので、前輪2が
畦A沿いに設けた水路等の圃場の凹みに落ち込みにく
く、安定した走行推進力を得ることができる。従って、
散布作業を継続して能率良く行うことができる。また、
前輪2が機体の前端部でなく機体の前後方向中央に近い
位置に設けられているので、該前輪2の車輪径を大きく
しても該前輪2により機体の後側で操縦ハンドル5を把
持する作業者の前方視界を遮るのが抑えられ、機体の前
側やマーカー7の視認性が良く、機体を畦の中央で容易
に走行させることができる。また、後輪3の車輪径を小
さくしたことにより、散布装置4を後輪3の車輪軸3a
ひいては操縦ハンドル5に近づけることができ、薬剤ホ
ッパ33への薬剤の補給や薬剤移送管34の上部の向き
を変更したりする作業を作業者が機体の後側から行いや
すく、これらの作業における作業性の向上を図ることが
できる。
【0032】上記駆動輪としての前輪2は、その左右に
円盤13を配設するものであるから、低圧空気入りタイ
ヤ14が扁平して畦面に沿って走行する際、畦面の凹凸
等によって機体が左右に揺動ようとしても、揺動低位側
の円盤13の外周縁で機体荷重を瞬時に支えて過剰な揺
動を防止して転倒に至らないで作業者の操縦ハンドル5
操作を待って正常な姿勢に復帰できる。もって作業の中
断を引き起こすことなく継続的に作業を行い得る。
【0033】なお、円盤13の左右間隔Lはタイヤ14
の左右幅にほぼ等しく設定し、タイヤ14断面のリム1
6に嵌合する内周側に至るに従い、左右対向間隔が漸次
狭くなって円盤13との間に空間部18を生じる構成で
あるから、荷重が掛かる場合にはタイヤ14の外周は膨
らんで外方に膨出しようとするため、泥土の詰まりを防
止しながら、上記揺動やふらつきを少なくできる。
【0034】図7は本発明の異なる実施例を示し、円盤
13部とホイル15への取り付け部材とを一体的にプレ
ス加工でき、製作及び組付け性の向上をはかったもので
ある。即ち、ホイル15への取り付け円盤部19、リム
16内周に沿わせるドラム部20、円盤部19及びドラ
ム部20と円盤13部とを接続する湾曲部21を一体的
にプレス加工すべく皿型に成形する構成である。このと
き、上記湾曲部21内面にはタイヤ2との間に空間部が
形成されるよう構成されている。上記のように皿型に成
形する構成とすると、後の加工や組み付けに手数を要さ
ず取扱が簡単となる。
【0035】図7は更に他の実施例を示すもので、ホイ
ル15を車軸に固定する締付け部材と共締めできるフラ
ンジ部材22に取付アーム23を介在して円盤13を装
着している。フランジ部材22の取り付け固定は、ホイ
ル15の車軸への取り付けと共締めできるから、組み付
け作業を簡単化できる。
【0036】円盤13は上記のように構成するほか、分
割できる形態とし、部分摩耗や損耗の際の対応を容易化
させてもよく、丸パイプ材をリング状に形成して単体乃
至複数を組み合わせてもよいものである。又、素材も薄
鉄板によるほか、他の素材を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】散布機を示す側面図。
【図2】散布機を示す平面図
【図3】薬剤移送管を示す側面図
【図4】前輪の一部側面図
【図5】その断面図
【図6】使用状態を示す断面図
【図7】別実施例を示す断面図
【図8】更に別の実施例を示す断面図
【図9】従来技術における使用状態を示す断面図
【図10】薬剤散布状態を示す説明図
【符号の説明】
1…歩行型の散布機、2…前輪、3…後輪、4…散布装
置、5…操縦ハンドル、13…円盤、14…タイヤ、1
5…ホイル、16…リム、17…アーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操縦ハンドルを備え、散布機等作業機器
    を搭載し畦畔を自走しながら作業する自走機械におい
    て、駆動輪を低圧空気入りタイヤによって構成し、この
    駆動輪の左右側には走行扁平状態の車輪外径よりもやや
    径小の外径を有する円盤を装着してなる散布機等畦畔自
    走機械の走行車輪。
  2. 【請求項2】 自走機械には操縦ハンドル5と前後の走
    行輪2,3とを備え、該前後の走行輪2,3のうちの機
    体の前後方向中央に近い側の走行車輪を駆動輪2として
    なる請求項1に記載の散布機等畦畔自走機械の走行車
    輪。
  3. 【請求項3】 左右円盤の間隔はタイヤの幅に略等しく
    設定され、かつ該タイヤの側壁部から内周部に接近する
    漸次幅狭部との間には空間部Kを形成すべく設けてなる
    請求項1又は請求項2に記載の散布機等畦畔自走機械の
    走行車輪。
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