JP2002320888A - 散布機における走行装置 - Google Patents

散布機における走行装置

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JP2002320888A
JP2002320888A JP2001131479A JP2001131479A JP2002320888A JP 2002320888 A JP2002320888 A JP 2002320888A JP 2001131479 A JP2001131479 A JP 2001131479A JP 2001131479 A JP2001131479 A JP 2001131479A JP 2002320888 A JP2002320888 A JP 2002320888A
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Isao Ishida
石田  伊佐男
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 田等の圃場に肥料、薬剤、種子等を散布する
ようにした散布機に関し、特にコンクリート畦畔の走行
性の向上をはかる。 【解決手段】 操縦ハンドル5を備えるとともに走行用
前後車輪2,3を備えた機体に散布装置4を搭載し、畦
畔を自走しながら薬剤等を散布する散布機において、走
行車輪2の接地位置よりも下方に車軸の軸心を略縦方向
に設定しコンクリート畦畔kの側面に摺接して転動する
左右一対の補助車輪15,15を設け、該補助車輪1
5,15を空気入りタイヤによって構成すると共に、こ
れら補助車輪15,15の左右間隔を調整ロッド22に
よって広狭に調整自在に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水田等の圃場に
肥料、薬剤、種子等を散布するようにした移動散布装置
に関し、特にコンクリート畦畔の走行性の向上をはかる
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圃場の畦畔を走行させながら、対
向する畦畔との間に掛け渡した散布管から圃場面に薬剤
を散布する構成の散布機があり、さらにこの畦畔がコン
クリート畦畔である場合の走行装置を備えたものとして
例えば実公平7−17418号公報や特開2001−2
9855号公報に示されるものがある。これらは、前輪
と後輪とを備える移動台車にコンクリート畦畔の側面に
両側から当てて安定良く走行させるためにガイドローラ
を装着する構成である。前者の場合は前後左右の各縦軸
に夫々転動自在にガイドローラを前輪と後輪の略下方に
位置して装着しており、後者の場合は縦軸まわりに回動
する部材に複数のローラを遊星状に設け、駆動前輪の下
方に位置して設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のガイ
ドローラはスプリングで畦畔側面に押し当てるものであ
るから、スプリングの張力が強過ぎると走行の抵抗とな
って円滑な走行を阻害し、逆に弱いとコンクリート畦畔
から前輪や後輪が脱落するなど円滑な走行に支障を来た
す。また、コンクリート畦畔と雖も上面には凹凸があ
り、この凹凸によって駆動輪が微妙に上下動して非接地
状態を惹起し駆動輪の走行性が阻害され、効率的な走行
に支障を来たす。更に、また、ガイドローラ支持アーム
は上下に回動可能に設ける構成であるから、ガイドロー
ラが不要の際、例えばコンクリート畦畔以外の左右幅の
広い畦畔あるいは一般道などのように左右幅が広いとき
には上方に跳ね上げて非作動とするが、この広い幅の走
行における安定性確保について配慮がない。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の欠点
を解消しようとし、次のような技術的手段を講じた。す
なわち、請求項1に係る発明は、操縦ハンドルを備える
とともに走行用前後車輪を備えた機体に散布装置を搭載
し、畦畔を自走しながら薬剤等を散布する散布機におい
て、走行車輪の接地位置よりも下方に車軸の軸心を略縦
方向に設定しコンクリート畦畔の側面に摺接して転動す
る左右一対の補助車輪を設け、該補助車輪を空気入りタ
イヤによって構成すると共に、これら補助車輪の左右間
隔を広狭に調整自在に設けたことを特徴とする。これに
よって、コンクリート畦畔の側面に補助車輪を押し当て
て走行することができ、機体の左右傾倒の恐れがなく安
定して走行操作できるものとなる。特に補助車輪が空気
入りタイヤで構成されるから、コンクリート側面に強く
押し当てることができ、スプリングの強弱程度の調整が
不要となって確実に機体の左右傾倒を防止できる効果が
ある。なお、上記において、補助車輪の左右間隔を広狭
に調整自在な手段は、車軸を左右方向揺動自在に支持す
ると共に、この揺動位置を規制するリンクと調整ロッド
からなる構成とし、左右スライド構成でなく揺動操作に
よって調整する構成にできるから、構成の簡単化がはか
れる。請求項3に記載の発明は、操縦ハンドルを備える
とともに走行用前後車輪を備えた機体に散布装置を搭載
し、畦畔を自走しながら薬剤等を散布する散布機におい
て、走行車輪の接地位置よりも下方に車軸の軸心を略縦
方向に設定した左右一対の補助車輪を設け、該補助車輪
の車軸をやや前傾姿勢に設けてなる。これによって、補
助車輪15はその車軸17がやや前傾姿勢に設けられて
いるから、補助車輪のコンクリート畦畔側面との接触に
よる転動に伴い、機体をいわば下方に沈ませようとする
作用が働くから、走行車輪のコンクリート畦畔上面への
接地圧を増す方向に作用し、接地圧が高まって効率よく
走行させることができ、コンクリート畦畔上面の凹凸で
走行性を阻害されることもない。上記において、機体を
支持する前後輪のうち、前輪を駆動輪に構成し、該前輪
の下方近傍に補助車輪を設けてなる。これによって、コ
ンクリート畦畔の蛇行に追従して走行するに際し、前輪
接地部を軸に操向操作を行っても、その下方近傍に補助
車輪を構成するから左右操舵に追従し易い。請求項5に
記載の発明は操縦ハンドルを備えるとともに走行用前後
車輪を備えた機体に散布装置を搭載し、畦畔を自走しな
がら薬剤等を散布する散布機において、走行車輪の接地
位置よりも下方に車軸の軸心を略縦方向に設定した左右
一対の補助車輪を設け、該補助車輪をコンクリート畦畔
の側面に摺接する姿勢と走行車輪の接地状態に略沿う接
地姿勢とに切り換わるよう構成してなる。これによっ
て、跳ね上げ姿勢の補助車輪が走行用補助車輪として利
用でき、幅の広い畦畔等の走行性を向上できる。
【0005】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よると、補助車輪を空気入りタイヤとすることで、コン
クリート畦畔での走行性を安定化するとともに、請求項
2に記載の発明では、これに加えて構成の簡単化がはか
れる。また、請求項3に記載の発明によると、補助車輪
の車軸をやや前傾とすると機体を押し下げる作用が働く
ため畦畔上面での走行性を安定化できる。請求項4に記
載の発明によると、前輪を軸とした操向が容易となる。
さらに、請求項5に記載の発明によると補助車輪を跳ね
上げたとき接地でき、コンクリート畦畔以外の幅広い畦
畔上での走行を安定化できる。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面に基
づき説明する。図1及び図2は自走散布薬剤散布装置1
を示し、粉粒状の薬剤を圃場へ散布する歩行型の形態と
している。この歩行型の散布機1は、前輪2及び後輪3
からなる走行車輪、粉粒状の薬剤を拡散して圃場へ散布
する散布装置4及び後端部に操縦ハンドル5を備えて構
成され、作業者が前記操縦ハンドル5を把持して歩行し
ながら圃場の畦畔を走行させて水田等の圃場に薬剤を散
布していく構成である。また、前輪2の前側となる機体
の前端部には、バッテリー6を設けている。
【0007】上記散布機1の左右両側には、前後方向に
延びる主フレーム8を設けている。そして、該主フレー
ム8の上側には該主フレーム8の前部と後部とを繋ぐよ
うに左右それぞれにパイプを湾曲形成した上部フレーム
9を設けており、この上部フレーム9と前記主フレーム
8とを各後端側を接続すべく主フレーム8側から立設す
る連結フレーム7を設け、これらで側面視枠型のフレー
ムを構成している。前記操縦ハンドル5は、基部が連結
フレーム7に取り付けられ、この連結フレーム7から後
上方向へ延びる左右のハンドルフレーム10と、このフ
レーム10の端部に設けたハンドルグリップ5aとを備
えた構成となっている。尚、前記左右のハンドルフレー
ム10の上部には、該左右のハンドルフレーム10を繋
ぐ左右方向の操作盤11を設けている。
【0008】前輪2は、空気入りタイヤにより構成さ
れ、機体の前後方向における中央から若干前寄りの位置
で機体の左右中央に主フレーム8に軸支されて設けられ
ている。また、前輪2は、機体の前部に装着したバッテ
リー6の下方において該前輪2の前側に設けた電動モー
タ12の駆動により伝動チェーン(図示せず)を介して
回転駆動するよう、当該前輪2を駆動輪に構成する。
尚、前記電動モータ12は、バッテリー6からの電力に
より駆動する正逆転駆動可能な構成としている。
【0009】前記操縦ハンドル5部を連結する操作盤1
1には前後進切替スイッチ26を設けており、該スイッ
チ26を操作することにより、機体が前進,後進又は走
行停止するべく電動モータ12が駆動制御される構成と
なっている。また、前記前後進切替スイッチ26の右側
には走行速度調節スイッチ27を設けており、該走行速
度調節スイッチ27を操作することにより前進あるいは
後進時の機体の走行速度を複数段に変更するべく電動モ
ータ12の回転速度が変更される。尚、走行速度調節ス
イッチ27により、機体の走行速度を0.6km/hか
ら2.3km/hの範囲内で自由に設定することができ
るようになっている。
【0010】後輪3は、機体の後端部で機体の左右中央
に設けられ、主フレーム8の後端に接続する補助フレー
ム8aの後端下部に軸支されて遊転する構成となってい
る。この後輪3は、例えば車軸に固着した複数個の円盤
状のフランジにビニールシートを巻き付けて構成されて
おり、直径が前輪2の2分の1から3分の1程度の径小
に構成されると共に、左右幅が前輪2の左右幅の2倍程
度で広幅に構成されている。従って、畦の地面の凹凸が
大きくても、後輪3の左右幅が広幅であるので、後輪3
が地面の凹部にはまりにくくなり、機体の前後左右の傾
斜姿勢を安定させて走行させることができる。前輪2に
よる接地部と後輪3による接地部との関係は、平面視に
おいて、三角形の頂点部と底辺部との関係となり、駆動
輪が前輪2側にあって地面の凹凸によって影響され易く
ても後輪3側で機体を確実に支えて安定走行をなし得
る。
【0011】前記前輪2の下方に位置すべく左右にコン
クリート畦畔kの側面に摺接しながら転動する補助車輪
15,15を設ける。即ち、左右の主フレーム8部に前
後軸14の軸心回りに枢支したカム板16,16に、車
軸17,17を固着し、これら車軸17,17に夫々空
気入りタイヤからなる補助車輪15,15を支持させる
構成である。前記上部フレーム9を左右連結する連結部
9aの中央部にブラケット18を設け、このブラケット
18には支点ピン19を設け該支点ピン19と上記カム
板16とを前輪2を迂回すべく左右夫々リンク20,2
1で連結している。各リンク20,21の延長部20
a,21aを調整ロッド22で接続するもので、一方の
延長部20aには調整ロッド22の中間部を該ロッド2
2の回転を許容しうるよう支持し、他方の延長部21a
には該ロッド22の螺子部を係合して回転に伴い相互に
進退しうるよう構成している。調整ロッド22の一端は
ハンドル操作部に形成している。
【0012】従って、上記調整ロッド22を回転操作す
ると、補助車輪15,15のコンクリート畦畔k側面へ
の接触部間隔が広狭に変更設定でき、コンクリート畦畔
の幅に合せて設定できる。かつリンク20,21の延長
部20a,21aの間隔を通常使用範囲よりも更に小さ
くすると補助車輪15,15は約90度姿勢変更してそ
の接地周面が前輪2の接地部と略一致する状態となる。
この状態に切り換わるときは、前輪2の左右側部にあっ
て広幅の畦畔や路上走行の際の接地補助車輪として機能
しうる。前記補助車輪15,15の車軸17,17はや
や前傾に設定している。このため、補助車輪15は前下
がりの状態となって、コンクリート畦畔kとの接触転動
の際機体全体を下方に沈ませようとする作用が働き、走
行を安定させる。なお、補助車輪15の位置は、図1の
ように前輪2の下方に設けることが望ましく、このとき
はコンクリート畦畔kの蛇行にも容易に追従しうるもの
となる。この傾向は図6のように前輪2の車軸と揃える
ほど大である。図例では、上記の左右連結部9aが着脱
自在に構成されて左右フレーム9の前後に沿って設ける
基板23にて前後に取付位置を変更できる構成として、
補助車輪15の位置を前輪2の主フレーム8への支持部
に対して遠近に調節設定しうる構成である。
【0013】散布装置4は、前記補助フレーム8aの左
右間隔部において適宜に形成した支持枠部に構成される
もので、ファンケース31、該ファンケース31内に設
けたファン(図示せず)、エンジン32、薬剤ホッパ3
3、薬剤移送管34、散布管35等を備えて構成され
る。尚、前記ファンケース31は前後一対をモナカ合せ
で着脱分解可能に設けられるが、前後方向で前輪2と後
輪3との間に位置する。又、前記薬剤移送管34及び散
布管35は前後方向で後輪3と同位置乃至やや後方にお
いてハンドルフレーム10を左右連結する移送管取付プ
レート36を介して支持される構成である。前記ファン
ケース31の上方に粉粒状の薬剤を貯留するための薬剤
ホッパ33を設けている。尚、この薬剤ホッパ33と前
記ファンを内装するファンケース31を合成樹脂のブロ
ー成形により一体的に構成してもよい。
【0014】前記薬剤ホッパ33は、最大で24kgの
粉粒状の薬剤を収容できるようになっていると共に、半
透明の樹脂により構成されており、作業者が該ホッパ3
3内の残量を確認できる構成となっている。ファンケー
ス31より後側に一部が屈曲自在の薬剤移送管34が延
出されており、該薬剤移送管34の他端に側面に薬剤を
噴出する多数の孔35aを設けた散布管35を接続して
いる。また、散布管35の薬剤移送管34側とは反対側
の端部は閉塞されていて、薬剤ホッパ33内の薬剤がフ
ァンケース31内でファンにより撹拌されて薬剤移送管
34を介して散布管35に供給され、散布管35から薬
剤を拡散して噴出する構成となっている。尚、薬剤ホッ
パ33の下部にはシャッター(図示せず)を設けてお
り、該シャッターを回動することにより薬剤ホッパ33
内の薬剤の落下口の面積を変更してファンケース31内
のファンへの落下量を調節し、散布量を変更できるよう
に構成している。該ファンケース31の後面に位置して
エンジン32が搭載されており、このエンジン32によ
りファンケース31内のファンを駆動している。該エン
ジン32にはセルモータ(図示せず)が配置され、該セ
ルモータは操縦ハンドル5の操作盤11に設けたセル始
動スイッチ37を操作することにより始動する。
【0015】尚、前記散布管35は、20m,30m,
40m,50m,55m及び60mというように複数種
の長さのものがあり、圃場の大きさなどに応じて使い分
けて装着するようになっている。
【0016】また、前後方向においてバッテリー6と散
布装置4との間で前輪2の上側には、予備の薬剤を収容
できる薬剤収納ケース39を設けている。この薬剤収納
ケース39は左右一対に形成され、左右の上部フレーム
9に着脱自在に支持されており、左右一対で全体に前輪
2をまたぐように形成され、機体正面視で前輪2を上側
から囲むように門型に構成され、上方が開放された構成
となっている。この一対型の構成により薬剤収納ケース
39の低位置化を図っており、機体の重心を低くできて
機体の姿勢の安定化を図ることができる。また、薬剤収
納ケース39は、最大で36kgの粉粒状の薬剤を収容
できるようになっている。一般的に、薬剤は3kgごと
の薬剤袋に詰められて市販されており、従って、前記薬
剤収納ケース39は前記薬剤袋を最大で12個収容でき
る。そして、この散布機1には、薬剤ホッパ33と薬剤
収納ケース39とで最大60kgの薬剤を搭載できるよ
うになっている。
【0017】操縦ハンドル5の左側のハンドルグリップ
5aの近くにはアクセルレバー40が配置され、該アク
セルレバー40の回動によってエンジン32の回転数を
変更できるようにし、該レバー40の操作によりファン
ケース31内のファンの回転数を変更する構成となって
いる。また、前記左側のハンドルグリップ5aの近くに
は開度調節レバー41を設けており、該レバー41の操
作により薬剤ホッパ33の下部のシャッター(図示せ
ず)を回動して薬剤ホッパ33内の薬剤の落下口の面積
を変更するようになっている。
【0018】薬剤移送管34の散布管35側の端部は、
ハンドルフレーム10に設けた前記移送管取付プレート
36に水平方向に回動可能に支持されている。そして、
薬剤移送管34の散布管35側の端部には該薬剤移送管
34を横方向に回動させるための方向変更レバー43を
設けており、該方向変更レバー43を操作することによ
り該薬剤移送管34の吐出方向を任意の方向に変更する
ようになっている。また、薬剤移送管34は、上下に分
割して構成されており、前記移送管取付プレート42に
支持された下部34aに対して上部34bが上下にスラ
イド可能に構成され、薬剤移送管34の吐出口34cを
薬剤ホッパ33の上端より下位に設けた状態から薬剤ホ
ッパ33の上端より上位に位置させることができる。
尚、薬剤移送管34の上部は、該移送管34の周囲に設
けた締付固定リング44により締め付けられて薬剤移送
管34の下部に対して所望の高さで固定されるようにな
っている。尚、薬剤移送管34の上部は、該薬剤移送管
34の下部に対して横方向に自由に回動するように連結
されている。この薬剤移送管34の吐出方向及び高さの
調整は、該薬剤移送管34が操縦ハンドル5の直前に設
けられているので、機体の後側にいる作業者が容易に行
うことができる。
【0019】また、機体の前端部でバッテリー6の下側
には、後輪3よりも径小の遊転輪45を設けている。
尚、該遊転輪45は、左右の主フレーム8に支持された
構成となっている。この遊転輪45の車輪軸45aは、
前輪2の車輪軸2aより若干高い位置に設けられてい
る。従って、通常の走行状態では、前記遊転輪45は地
面から浮き上がって非接地状態となる。そして、作業者
が操縦ハンドル5を持ち上げて機体を前傾姿勢にするこ
とにより、前記遊転輪45を地面に接地させることがで
きるようになっている。
【0020】尚、前後方向において前輪2の後端よりも
散布装置4の薬剤ホッパ33の前端が前側に位置し、平
面視で前記前輪2と薬剤ホッパ33ひいては散布装置4
とが重複した構成となっている。これにより、前輪2を
重量の大きい散布装置4に近づけることができ、駆動輪
である前輪2において必要な接地荷重を得ることができ
ると共に、作業者が前輪2を中心に機体を前傾姿勢にす
るべく操縦ハンドル5を持ち上げるときの操作荷重の低
減を図ることができ、操縦ハンドル5の持ち上げ操作を
容易に行うことができる。尚、前後方向において、散布
装置4の重心位置を後輪3の後端より前輪の後端に近づ
けた構成となっている。併せて機体全体の重心が前輪2
の車軸2aやや後部よりに設定されるものであり、この
結果上記の操縦ハンドル5の持ち上げ操作の容易化がは
かれる。
【0021】更に、図2に示すように、平面視で散布装
置4の左右幅内に駆動輪である前輪2を設けているの
で、前輪2において必要な接地荷重を得ることができる
と共に、作業者が前輪2を中心に機体を前傾姿勢にする
べく操縦ハンドル5を持ち上げるときの操作荷重の低減
を図ることができ、操縦ハンドル5の持ち上げ操作を容
易に行うことができる。また、機体も左右に傾きにく
く、安定して走行することができる。
【0022】また、この散布機1は、前側から順に、バ
ッテリー6並びに前輪2の原動機となる電動モータ1
2、前輪2、散布装置4、後輪3を配置しているので、
重量の大きい散布装置4を前輪2と後輪3との間に配置
して安定して支持すると共に、バッテリー6並びに電動
モータ12を後輪3と比較して前輪2に近づけて配置し
ているので駆動輪である前輪2において必要な接地荷重
を得ることができ、機体全体のバランスが良い。
【0023】また、この散布機1は、薬剤移送管34を
上方に位置させた状態で後側から順に配置される薬剤移
送管34、薬剤ホッパ33、薬剤収納ケース39、バッ
テリー6を順に上端が低くなるように構成しており、機
体の後側で操縦ハンドル5を把持する作業者の前方視界
が広くなり、機体の前側の視認性が良く、機体を畦の中
央で容易に走行させることができる。
【0024】次に、この歩行型の散布機1における圃場
の一例である水田への薬剤の散布方法について説明す
る。水稲苗を移植又は種籾を直播して苗が所定の大きさ
まで栽培された水田S(図10)において、前後進切替
スイッチ26を操作して前輪2を駆動させて該水田Sに
隣接するコンクリート畦畔kに沿って作業者xが歩行し
ながら歩行型の散布機1を前進走行させる。このとき、
散布管35の薬剤移送管34側とは反対側の端部を水田
Sの反対側の畦Bにいる別の作業者yが把持して追随歩
行するものである。このとき、補助車輪15をコンクリ
ート畦畔kの幅に合うように調整ロッド22を回転調整
しておくもので、補助車輪15は、空気入りタイヤを利
用するものであるから、走行の際適宜のクッション性を
維持してコンクリート畦畔kの側面に接触しながら転動
し、機体の側方への倒れを防止する。即ち、機体の側方
への倒れ荷重は、当該倒れ方向に位置する補助車輪1
5、車軸17、カム板16、リンク20又は21を介し
て主フレーム8及び上部フレーム9に伝わって支えら
れ、当該方向の倒れを未然に防止できる。
【0025】なお、補助車輪15,15の間隔を変更す
るときは、調整ロッド22を正逆回転して行うが、その
調節代が大きい場合には、主フレーム8に取り付けるカ
ム板16との固定位置を変更することによって調節代を
大きくできる。即ち、主フレーム8から側方に突出する
ブラケット27に取付孔を複数宛に設け、この取付孔の
選択設定によって調節代を大小に変更できる構成として
いる。
【0026】なお、補助車輪15,15の車軸17,1
7はやや前傾に設定しているため、補助車輪15は前下
がりの状態となって、コンクリート畦畔kとの接触転動
の際機体全体を下方に沈ませようとする作用が働きなが
ら走行させる。なお、補助車輪15の位置は、前輪2の
下方に設定されているため、このときはコンクリート畦
畔kの蛇行にも容易に追従しうるものとなる。
【0027】なお、セル始動スイッチ37を操作してエ
ンジン32を始動しファンケース31内のファン(図示
せず)を回転させると共に、薬剤ホッパ33の下部のシ
ャッター(図示せず)を必要量開くと、散布管35の孔
35aから下方の水田Sへ薬剤が散布される。そして、
水田Sの端まで散布して該水田Sの全面に薬剤が散布さ
れると、前記シャッターを閉じて薬剤の散布を停止さ
せ、前後進切替スイッチ26を操作して散布機1の走行
を停止させる。
【0028】上記の散布作業に際し、水田Sの対向する
畦までの距離に応じて、複数種の長さの散布管35のう
ち前記距離に近い適当な長さの散布管35を装着して作
業する。走行速度調節スイッチ27により機体の走行速
度を0.6km/hから2.3km/hの広範囲で自由
に選択設定しておく。装着する散布管35の長さが例え
ば20mから60mへというように大きく変化しても、
圃場に適正な割合で薬剤を散布することができる。同様
に、異なる種類の薬剤を散布するとき、単位面積当たり
の適正な散布量が変わっても対応できる。
【0029】そして、薬剤の散布作業を終了するときに
は、前記前後進切替スイッチ26を操作することにより
散布機1を後進させて、薬剤の散布作業で走行した畦k
を逆戻りして作業を完了することとなる。
【0030】尚、薬剤移送管34の上部が横方向に自由
に回動するため吐出方向を自由な方向に向けることがで
きるので、畦が進行方向において屈曲していたり変形し
た圃場であっても機体の向きや圃場での位置あるいは散
布管35の反対側の端部を把持した別の作業者yの位置
にあまり拘束されずに機体と前記別の作業者yとで散布
管35を支持することができ、薬剤の散布作業を能率良
く行うことができる。なお、薬剤移送管34の吐出口3
4cを前側へ向けて薬剤の散布作業を行うときは、薬剤
移送管34の上部34bを上方にスライドさせて前記吐
出口34cを薬剤ホッパ33の上端より上位に位置させ
ることにより、薬剤移送管34の前側にある前記薬剤ホ
ッパ33が邪魔にならずに散布作業が行える。尚、散布
管35を装着して散布作業を行うときには、薬剤移送管
34の吐出口34cを薬剤ホッパ33の上端より下位に
位置させることにより、散布管35の自重や散布管35
に当たる風の影響や散布管35の薬剤移送管34側とは
反対側の端部を対向する畦Bにいる別の作業者yが把持
することにより該散布管35に機体が引っ張られて機体
が左右傾斜姿勢となり機体の進行方向が安定せずに不適
正となるのを抑えることができる。
【0031】また、通常作業時に機体の進行方向を修正
するべく機体を左右に操向するときは、操縦ハンドル5
を左右に操作することにより行う。このとき、機体が所
望の進行方向に操向しにくいときは、作業者xが若干操
縦ハンドル5を持ち上げて左右に操作することにより、
この操向操作を容易に行える。この際補助車輪15は上
方への機体移動を阻害することなく上方への持ち上げは
容易である。
【0032】また、この散布機1は、散布装置4により
薬剤を圃場へ散布し、操縦ハンドル5と前輪2と後輪3
とを備え、機体の前後方向略中央にある前輪2を後輪3
より幅狭に構成している。従って、操縦ハンドル5の操
作により後輪3を路面から浮かせてあるいは浮かし気味
にして前輪2を中心に操向するとき、前輪2を機体の前
後方向略中央に設けているので、後輪3を路面から浮か
せてあるいは浮かし気味にするべく操縦ハンドル5を軽
く持ち上げることができ、機体を容易に操向させること
ができる。この後輪3の浮かし操作時にも、補助車輪1
5は前輪2の下方に位置しており当該操作の邪魔になら
ない。
【0033】補助車輪15はその車軸17がやや前傾姿
勢に設けられているから、補助車輪15のコンクリート
畦畔k側面との接触による転動に伴い、機体を下方に沈
ませようとする作用が働くから、とりわけ前輪2のコン
クリート畦畔k上面への接地圧を増す方向に作用し、接
地圧が高まって効率よく走行させることができる。
【0034】また、広い幅の畦畔沿いに走行させるとき
は、調整ロッド22を回転操作し、20,21の延長部
20a,21aの間隔を通常使用範囲よりも更に小さく
すると補助車輪15,15は約90度姿勢変更してその
接地周面が前輪2の接地部と略一致する状態となる。こ
の状態に切り換わるときは、前輪2の左右側部にあって
広幅の畦畔や路上走行の際の接地補助車輪として機能し
うる。従って、前輪2の左右部において接地しうるもの
となって走行が安定し安全性を向上することができる。
路上走行を行うときも同様の効果を期待できる。
【0035】散布機1は、散布装置4により散布物を圃
場へ散布する構成とすると共に、後端部に操縦ハンドル
5と前輪2及び後輪2,3とを備え、該前輪2及び後輪
2,3のうちの機体の前後方向中央に近い前輪2を駆動
輪とし、該前輪2の車輪径が後輪3の車輪径より大きく
なっている。従って、前輪2及び後輪2,3のうちの機
体の前後方向中央に近い前輪2を駆動輪としたので、該
駆動輪において必要な接地荷重を得ることができ、所望
の走行駆動力を得ることができる。また、前輪2の車輪
径を後輪3の車輪径より大きく構成したので、前輪2が
畦k沿いに設けた水路等の圃場の凹みに落ち込みにく
く、安定した走行推進力を得ることができる。従って、
散布作業を継続して能率良く行うことができる。また、
前輪2が機体の前端部でなく機体の前後方向中央に近い
位置に設けられているので、該前輪2の車輪径を大きく
しても該前輪2により機体の後側で操縦ハンドル5を把
持する作業者の前方視界を遮るのが抑えられ、機体の前
側や当該機体前部にマーカーを設ける場合にはこのマー
カーの視認性が良く、機体を畦の中央で容易に走行させ
ることができる。また、後輪3の車輪径を小さくしたこ
とにより、散布装置4を後輪3の車輪軸3aひいては操
縦ハンドル5に近づけることができ、薬剤ホッパ33へ
の薬剤の補給や薬剤移送管34の上部の向きを変更した
りする作業を作業者が機体の後側から行いやすく、これ
らの作業における作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】散布機を示す全体側面図
【図2】散布機を示す全体平面図
【図3】薬剤移送管を示す側面図
【図4】要部の正面図
【図5】補助車輪位置を変更した要部の正面図
【図6】補助車輪位置を変更した全体側面図
【図7】薬剤収納ケース取付状態を示す正面図
【図8】使用状態を示す参考図
【符号の説明】
1…歩行型散布機、2…前輪、3…後輪、4…散布装
置、5…操縦ハンドル、15…補助車輪、16…カム
板、17…車軸、18…ブラケット、19…支点軸、2
0,21…リンク、22…調整ロッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操縦ハンドルを備えるとともに走行用前
    後車輪を備えた機体に散布装置を搭載し、畦畔を自走し
    ながら薬剤等を散布する散布機において、走行車輪の接
    地位置よりも下方に車軸の軸心を略縦方向に設定しコン
    クリート畦畔の側面に摺接して転動する左右一対の補助
    車輪を設け、該補助車輪を空気入りタイヤによって構成
    すると共に、これら補助車輪の左右間隔を広狭に調整自
    在に設けたことを特徴とする散布機における走行装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、補助車輪の左右間隔
    を広狭に調整自在な手段は、車軸を左右方向揺動自在に
    支持すると共に、この揺動位置を規制するリンクと調整
    ロッドからなる散布機における走行装置。
  3. 【請求項3】 操縦ハンドルを備えるとともに走行用前
    後車輪を備えた機体に散布装置を搭載し、畦畔を自走し
    ながら薬剤等を散布する散布機において、走行車輪の接
    地位置よりも下方に車軸の軸心を略縦方向に設定した左
    右一対の補助車輪を設け、該補助車輪の車軸をやや前傾
    姿勢に設けてなる散布機における走行装置。
  4. 【請求項4】 機体を支持する前後輪のうち、前輪を駆
    動輪に構成し、該前輪の下方近傍に補助車輪を設けてな
    る請求項1,2又は3に記載の散布機における走行装
    置。
  5. 【請求項5】 操縦ハンドルを備えるとともに走行用前
    後車輪を備えた機体に散布装置を搭載し、畦畔を自走し
    ながら薬剤等を散布する散布機において、走行車輪の接
    地位置よりも下方に車軸の軸心を略縦方向に設定した左
    右一対の補助車輪を設け、該補助車輪をコンクリート畦
    畔の側面に摺接する姿勢と走行車輪の接地状態に略沿う
    接地姿勢とに切り換わるよう構成してなる散布機におけ
    る走行装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112385342A (zh) * 2020-11-25 2021-02-23 浙江春暖花开生态农业有限公司 一种果蔬种植用翻土设备
CN112385342B (zh) * 2020-11-25 2023-12-12 浙江春暖花开生态农业有限公司 一种果蔬种植用翻土设备

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