JP2002292592A - ロボットハンド部材の製造方法 - Google Patents

ロボットハンド部材の製造方法

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JP2002292592A JP2001097479A JP2001097479A JP2002292592A JP 2002292592 A JP2002292592 A JP 2002292592A JP 2001097479 A JP2001097479 A JP 2001097479A JP 2001097479 A JP2001097479 A JP 2001097479A JP 2002292592 A JP2002292592 A JP 2002292592A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロボットハンド部材の製造に際し、工程数を
削減でき、製造所要時間を短縮できる効率的な製造方法
を提供する。 【解決手段】プリプレグシート33を、芯材20の所定
の面に積層し、その積層体40を加熱する。加熱後、芯
材20を抜き取ることによって中空構造のロボットハン
ド部材を形成する。又、芯材を残存させることによっ
て、中実構造のロボットハンド部材を形成する。芯材
を、プリプレグシートの積層の際のあて板として機能さ
せると共に、成形の際の中型として機能させることがで
きるので、プリプレグシートの積層工程と、ロボットハ
ンド部材の成形工程とを、同時に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用ロボットの
ロボットハンド部材の製造方法に関し、特に、強化繊維
を含んで構成される複合材料(FRP)からなるロボット
ハンド部材を、安価に且つ短時間に製造することを可能
にするロボットハンド部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットのロボットハンドは、ロ
ボットアームの先端に取付けられ、ロボットアームの動
作を介して、ワークの支持・把持・挟持等を行うもので
あり、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属素材によ
って製造されるものが多かった。
【0003】液晶ディスプレー(LCD)、プラズマデ
ィスプレーパネル(PDP)、シリコンウェハ等の精密品
の製造工程で使用される基板搬送用等のロボットハンド
については、LCD等の普及と共に大きくなりつつある
ガラス基板のサイズに対応すべく大型化の要請が高い。
しかし、かかる大型化には、ロボットハンド部材の自重
による撓みが増大するという不都合を伴うので、これに
対処すべく、軽量性を有する材料が求められていた。
【0004】又、前記精密品の搬送等を行う場合の搬送
精度を高める為に、曲げ剛性、耐熱性、振動減衰性の高
い材料が求められていた。かかる特性の材料として、種
々の繊維強化複合材料(FRP)が開発されており、特
に、炭素繊維強化複合材料(CFRP)の無垢材からな
るロボットハンド部材が普及している。
【0005】かかるCFRP無垢材からなるロボットハ
ンド部材は、炭素繊維プリプレグシートを、離型フィル
ムが貼られたあて板の上に載せ、アイロン等で熱を掛け
ながら所望の厚みに達するまで複数枚積層貼付した後、
最上面にあて板を乗せた状態で真空バックに入れ、加熱
硬化させ、これを自然冷却させた後、あて板及び離型フ
ィルムを外すことによって製造されている。
【0006】又、特開2000−343476号公報に
記載されているように、炭素繊維プリプレグシートを複
数枚積層して加熱し熱硬化させた板状のCFRP(以下
「CFRP板」という)からなるスキン層と、同じくC
FRPからなるコア層とを別々に成形し、上記コア層を
芯材として、その上面及び下面にスキン層を積層し、該
コア層とスキン層とを接着剤により貼り合わせて製造す
る技術も提案されている。
【0007】この場合、上記スキン層としては、炭素繊
維の配向方向を異ならせた炭素繊維プリプレグシートを
複数枚積層することによって、曲げ剛性、振動減衰特
性、耐熱性等を向上させている。又、上記コア層として
は、アルミニウム等の金属や繊維集合体からなるハニカ
ム状の芯材とCFRP材を組み合わせることによって、
軽量化を図ると共に、曲げ剛性、振動減衰特性、耐熱性
等を向上させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記CFRP
無垢材からなるロボットハンド部材では、軽量な材料を
使用しているにも関わらず、近年のロボットハンド部材
の大型化に伴い自重が大きくならざるを得ない為、自重
による撓みを充分に解消することができなかったり、ロ
ボットハンド部材の取付部位やロボット駆動系への負荷
が大きくなったり、ロボットそのものの設計に困難性が
生じたり、或いはコストが高くなる、といった不都合が
生じていた。
【0009】かかるロボットハンド部材において、ロボ
ットハンド部材の厚みを薄くしたり、ロボットハンド部
材のワーク支持面の幅を狭くしたりして軽量化すること
で、自重撓みはある程度解消できるが、このような対策
では、ロボットハンドの曲げ剛性が低下するので、ワー
クを支持した際の荷重撓みが大きくなってしまう。特
に、長尺のロボットハンド部材を片持に取付けた場合等
は、先端部における撓みが大きくなり、ワークを支持し
た際の振動等が大きくなり易いので、ワーク支持性或い
は搬送性に支障を来す虞があった。
【0010】又、特開2000−343476号公報に
記載のロボットハンド部材の製造においては、CFRP
板としてのスキン層と、芯材としてのコア層を予め成形
しておき、コア層の上面及び下面にスキン層を接着剤で
接合し、これをロボットハンド部材の寸法に合わせて切
断することによって、ロボットハンド部材を形成してい
たので、製造工程数が多くなり、製造効率が低い上に、
製造コストが高かった。
【0011】特に、プリプレグシートの積層工程及び加
熱硬化工程を経てスキン層を成形した後に、それをコア
層と接合するので、スキン層の製造工程における加熱及
び冷却時間と、コア層とスキン層との接着時間とが別個
必要となり、製造所要時間が長くなるものであった。
又、予め所定の厚みに成形した(熱硬化させた)4面分
のFRP板を接着剤を用いて断面方形に貼り合わせる方
法も考えられる。しかし、この方法では、プリプレグシ
ートの積層工程、FRP板の成形工程、貼り合わせ工程
が必要であると共に、接着して貼り合わせた部分では荷
重に対する強度が低くなるという問題がある。
【0012】更に、ロボットハンド部材としては、液晶
ディスプレー、プラズマディスプレー、シリコンウェハ
等の精密品をワークとして搬送等する為、該ロボットハ
ンド部材がワークを傷付けたりしないような平面性が必
要であるが、中空構造のロボットハンド部材にすると、
中央部分が窪み易く、その場合には、中空構造のロボッ
トハンド部材を平面にする後加工を必要とする不都合が
ある。
【0013】そこで、本発明は、ロボットハンド部材の
製造に際し、軽量なロボットハンド部材を形成すること
ができると共に、工程数を削減でき、製造所要時間を短
縮できる効率的な製造方法の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るロボット
ハンド部材の製造方法は、芯材の外周面のうち少なくと
も上面の大部分に、強化繊維を含んで構成されるプリプ
レグシートを複数積層して、プリプレグシートの積層体
を形成する積層工程と、前記積層工程で形成された積層
部材を加熱し熱硬化させて芯材と一体化したFRP部材
を形成する加熱工程と、を含んで構成される。
【0015】即ち、予め、芯材及びプリプレグシートを
準備しておく。芯材は、ロボットハンドの形状に対応さ
せて成形されたものである。又、強化繊維を含んで構成
されるプリプレグシートとは、炭素繊維、ガラス繊維、
アラミド繊維、炭化珪素繊維等の強化繊維に熱硬化性樹
脂を含浸させた未硬化状態のシートを言う。
【0016】本発明に係る製造方法において、先ず、積
層工程において、複数のプリプレグシートを、芯材の上
面を含む所定部位に積層していく。この所定部位とは、
ロボットハンド部材において繊維強化材料(以下「FR
P材料」という)が使用される部位であり、例えば、断
面方形状の芯材の場合、芯材の上面のみであっても、或
いは上下面の2面、全4面等であってもよい。
【0017】プリプレグシートは、未硬化状態であるの
で、芯材、或いは下層のプリプレグシートに重ね合わせ
ただけで相互に貼着される。その後、上記工程で形成さ
れた積層体(即ち、芯材にプリプレグシートが積層され
たもの)を加熱し硬化させる。この場合の加熱温度及び
加熱時間は、プリプレグシートの熱硬化樹脂の種類に応
じた熱硬化温度及び熱硬化時間とする。
【0018】積層された複数のプリプレグシートは、夫
々のシートの熱硬化性樹脂が加熱によって接合され、そ
の状態で硬化し、所定厚さのFRP板となる。芯材とこ
れに接面するプリプレグシートも、プリプレグシートの
熱硬化によって一体化し、中実構造のロボットハンド部
材が形成される。請求項2に係るロボットハンドの製造
方法は、芯材の外周面を複数の領域に区分し、区分領域
毎に、強化繊維を含んで構成されるプリプレグシートを
複数積層して、前記芯材の外周面にプリプレグシートの
積層体を形成する積層工程と、前記積層工程で形成され
た積層部材を加熱し熱硬化させて芯材と一体化したFR
P部材を形成する加熱工程と、を含んで構成される。
【0019】本発明において、先ず、積層工程におい
て、複数のプリプレグシートを、芯材の区分領域毎、例
えば、断面方形の芯材であればその上下面及び両側面に
積層し、芯材の外周面にプリプレグシートの積層体を形
成する。そして、請求項1と同様、前記積層工程で形成
された積層部材を加熱硬化させる。
【0020】プリプレグシートは、芯材の外周面にプリ
プレグシートの積層体が形成されるように、芯材の区分
領域毎に積層されているプリプレグシート縁部を、隣接
区分領域のプリプレグシートと接触させて積層されてい
るので、その接触部分における双方のシートの熱硬化性
樹脂が加熱によって相互に結着接合され、その状態で硬
化する。
【0021】これによって、パイプ状のFRP板が形成
され、かかるFRP板が、芯材の外周面を覆った状態で
芯材と一体化し、中実構造のロボットハンド部材が形成
される。請求項3に係るロボットハンド部材の製造方法
は、所定温度以下では加熱非変形性を有する芯材の外面
を複数の領域に区分し、区分領域毎に強化繊維を含んで
構成されるプリプレグシートを複数積層し、前記芯材の
外周面にプリプレグシートの積層体を形成する積層工程
と、前記積層工程で形成された積層部材を加熱し熱硬化
させてFRP部材を形成する加熱工程と、前記FRP部
材から前記芯材を抜き取り中空構造とする芯材抜取工程
と、を含んで構成される。
【0022】芯材は、ロボットハンドの形状に対応させ
て成形されており、ロボットハンド部材を成形する際の
所謂中型として機能すべく、加熱工程における所定の加
熱温度以下では変形しない性質を有し、且つ加熱硬化後
のFRP部材から容易に抜き取れる材質のものを使用す
る。前記所定の加熱温度とは、例えば、プリプレグシー
トの加熱硬化処理における加熱温度である。
【0023】そして、請求項2に係る発明と同様、積層
工程において芯材の外周面にプリプレグシートの積層体
を形成し、かかる積層部材を加熱工程において加熱硬化
させ、FRP部材を形成する。これによって、請求項2
に係る発明と同様、縁部において隣接区分領域のプリプ
レグシート同士が接合された状態で加熱硬化し、芯材の
外周面をパイプ状のFRP板で覆った状態のFRP部材
が形成される。
【0024】その後、かかるFRP部材から、芯材を抜
き取ることで、中空構造のロボットハンド部材が形成さ
れる。ここにおいて、芯材は、FRPよりも熱膨張率の
高い材料を用いれば、熱硬化後に芯材を容易に抜き取る
ことができる。請求項4に係るロボットハンド部材の製
造方法において、前記積層工程で積層される複数のプリ
プレグシートは、強化繊維が前記芯材の長手方向に沿う
方向に配向するプリプレグシートと、強化繊維が前記芯
材の長手方向に略直交する方向に配向するプリプレグシ
ートと、を含む。
【0025】プリプレグシートは強化繊維の配向方向に
剛性を有するので、強化繊維の配向方向の異なるプリプ
レグシートを複数選択し、それらを積層することによっ
て、ロボットハンド部材の撓み量を調節できるようにな
る。本発明では、プリプレグシートの強化繊維の配向を
芯材の長手方向に沿う方向と長手方向に略直交する方向
に異ならせて積層することによって、ロボットハンド部
材の曲げ剛性、捻じり剛性、或いは振動減衰性等が向上
される。
【0026】請求項5に係るロボットハンド部材の製造
方法において、前記積層工程と前記加熱工程との間で、
前記積層部材の外周面に、強化繊維を含んで構成される
クロスプリプレグシートを巻掛けて被覆する被覆工程を
含む。この場合のクロスプリプレグシートとは、複数の
方向に織り込んだ強化繊維に熱硬化製樹脂を含浸させた
未硬化状態のシートである。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本実施形態に係るロボッ
トハンド部材の製造方法によって製造されたロボットハ
ンド1を示す。このロボットハンド1は、産業用ロボッ
トのアーム部の先端に取り付けられるものであり、液晶
ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル
(PDP)、半導体ウェハや精密機器等のワーク2を支
持して搬送等を行う為に使用されるものである。
【0028】このロボットハンド1は、取付孔3を介し
て上記産業用ロボットのアーム部に取りつけられる取付
部4と、その先端に固定取付されたロボットハンド部材
10を含んで構成される。本実施形態に示すロボットハ
ンド部材10は、図2に示すように、例えば角パイプ形
状等の中空構造体であり、軽量性、曲げ剛性、耐熱性等
にすぐれたものとするために、繊維強化複合材(FR
P)によって構成される。
【0029】かかるロボットハンド部材10は、以下の
工程によって製造される。先ず、準備工程として、芯材
20と原形プリプレグシート30を用意する。芯材20
は、ロボットハンド部材10の形状に対応させて成形さ
れており、プリプレグシートを積層する際の所謂あて板
として機能すべく、ある程度の剛性を有し、ロボットハ
ンド部材を成形する際の所謂中型として機能すべく、加
熱工程における加熱温度以下では変形しない性質を有
し、且つ加熱硬化後のFRP部材から容易に抜き取れる
材質のものを使用する。かかる観点から、芯材の材質と
しては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金
属や、MCナイロン樹脂、ポリイミド樹脂等が適する。
前記金属や樹脂等は、FRPより熱膨張率が大きい為、
加熱後の冷却により収縮し、抜取り容易となる。又、必
要に応じ、芯材の表面に離型材を施してもよい。離型材
としては、スプレー等による薬剤(例えば、界面活性剤
等)の塗布、或いはテフロン(登録商標)シート等の離
形シートの使用など何れの方法でもよい。
【0030】尚、前記所定温度での加熱非変形性とは、
後述の加熱工程での加熱温度では殆ど変形しないという
性質を有するものを言う。前記加熱温度では殆ど変形し
ないとは、後述の加熱条件下で、芯材の材料が溶融した
り、芯材の部材に反り、曲がり、撓み、捩れや皺、褶曲
等の変形が生じないことを言う。又、前記所定温度と
は、後述する原形プリプレグシートのマトリックス樹脂
の熱硬化温度に応じ、例えば、約100〜190℃以上
の温度を言う。
【0031】この場合、芯材20は、図4(b)に示す
ように、断面が横長長方形状の角材であり、芯材の外周
面は、4つの平面領域、即ち、上面21、下面22、左
側面23及び右側面24に区分されている。先ず、図4
(a)に示すように、原形プリプレグシート30を切断
し、所定形状のプリプレグシート片33を形成する。
【0032】プリプレグシート片33とは、芯材20の
夫々の面(区分領域)に積層されるシートであり、芯材
の夫々の面の寸法に合わせて切断される。断面が横長長
方形状のロボットハンド部材10において、プリプレグ
シート片33は、上壁用33a、下壁用33b、右側壁
用33c、左側壁用33dの4種類が必要となり、この
うち、相対する壁面用のものは同一形状である。
【0033】原形プリプレグシート30とは、図3に示
すように、強化繊維31をシート化したものにマトリッ
クス樹脂32を含浸させたものであり、未硬化状態のシ
ートである。この場合、強化繊維31には、剛性及び軽
量性の観点から炭素繊維を使用する。しかし、炭素繊維
以外にもガラス繊維、アラミド繊維、炭化珪素繊維等も
使用可能である。即ち、例えば、積層される複数のプリ
プレグシートは、炭素繊維プリプレグシートを主体とし
て使用し、ロボットハンド部材としての支持性能或いは
搬送性能を損なわない限りで、前記ガラス繊維等、或い
はその他の繊維を含むプリプレグシートを一部に加える
ことも可能である。
【0034】マトリックス樹脂32としては、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂等の
熱硬化性樹脂を用いる。この場合、ゴム加硫等のような
高温高湿環境に耐え得るものが好ましい。又、前記熱硬
化性樹脂は、耐衝撃性、靱性を付与する目的で熱硬化性
樹脂にゴムや樹脂からなる微粒子を添加したり、或いは
熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を溶解させたものを使用し
てもよい。
【0035】炭素繊維の種類としては、230〜490
GPaのPAN系のものと、490〜950GPaのピ
ッチ系のものがあるが、何れを用いてもよい。この場
合、ピッチ系のものは弾性が高いという特徴を有し、P
AN系のものは引っ張り強度が高いという特徴を有す
る。又、原形プリプレグシートとしては、強化繊維が同
一方向に配向する一方向シートと、平織物、綾織物、朱
子織物、三軸織物等のクロスシートとがある。
【0036】原形プリプレグシートは、強化繊維の種類
を異ならせたり、マトリック樹脂に対する強化繊維の密
度を異ならせたり、或いは強化繊維の配向状態を異なら
せたりして、様々なタイプのものを用意しておき、ロボ
ットハンド1の使用目的やロボットハンド部材10の使
用箇所に応じて、最適な曲げ剛性のFRP部材が形成さ
れるように、使用すべき原形プリプレグシートを複数選
択するのが好ましい。
【0037】尚、前記選択された全ての原形プリプレグ
シート30についても、同様に所定寸法のプリプレグシ
ート片33を形成しておく。次に、図4(b)に示すよ
うに、芯材20の各面に、プリプレグシート片33を積
層貼付する(積層工程)。プリプレグシート片33は未
硬化状態であり、ある程度の粘着力を有するので、離型
フィルムの貼られた芯材20の上に、シートを順次重ね
合わせていくだけで貼着される。
【0038】この場合、アイロン等で熱を掛けながら、
下層のフィルムやシートに密着させ、所望の厚み(例え
ば、1〜7mm程度)になる迄、密着積層させる。この
場合の所望の厚みとは、プリプレグシートが加熱硬化す
る際の体積減少分を見越し、ロボットハンド部材のFR
P板の要求板厚よりも僅かに厚い程度が好ましい。図5
はプリプレグシート片33の積層状態の一例を示したも
のであり、プリプレグシート片33の長手方向に対して
略直角に炭素繊維が配向(以下「90°配向」という)
する一方向シート330を最も内側(即ち、最下層)に
して複数段積層し、その上面に、プリプレグシート片の
長手方向に対して略平行に配向(以下「0°配向」とい
う)する一方向シート331を複数段積層している。
【0039】この場合、上記シート片330、331に
加え、斜め方向に配向(以下「45°又は135°配
向」という)する一方向シート、45°と135°との
2方向に配向するクロスプリプレグシート等を組み合せ
て積層してもよい。この場合、0°配向シートは、長手
方向の撓み防止性、及び振動減衰特性を有する。0°配
向シートに90°配向シートを組み合わせることによっ
て、曲げ剛性、曲げ振動の振動減衰特性が向上されると
共に、反りや撓み等が一層効果的に防止される。更に、
45°配向シートや135°配向シートを組み合わせる
ことによって、捻じれ剛性や捻じれ振動減衰特性が一層
向上される。クロスシートについては、一方向シートの
上記組み合わせに準じた効果を有する。
【0040】尚、積層順序としては、90°配向シート
を最下層(最内側)とするのが、芯材の抜き取り易さの
観点から好ましい。なぜならば、炭素繊維はマトリック
ス樹脂よりも熱収縮率が低い為、シートとしての収縮率
は、繊維配向方向への収縮率の方が繊維配列方向への収
縮率よりも低くなるので、パイプ状のFRP板の内側面
を90°配向シートによって構成することで、芯材の外
周を囲むように強化繊維が配向することとなるので、熱
硬化した際、パイプ状のFRP板が差程縮径しなくて済
むからである。
【0041】又、上層に積層されるシートほど(即ち、
外側のシートほど)、ロボットハンド部材の性状(即
ち、曲げ剛性等)への寄与率が高いので、0°配向シー
トを90°配向シートよりも上層に積層するのが、撓み
防止性の観点から好ましい。かかる点を考慮しつつ、使
用すべきプリプレグシートの組み合わせ及び積層順序を
決定する。
【0042】この様にして、芯材20の全ての面にプリ
プレグシート片33を積層貼付することで、芯材20の
外周面にプリプレグシートの積層体を形成した状態の積
層部材40が形成される。その後、図4(c)に示すよ
うに、積層部材40の外周に、クロスプリプレグシート
34を1巻或いは少数巻き巻掛けて被覆する。(被覆工
程)。
【0043】尚、クロスプリプレグシート34とは、複
数の方向に織り込んだ強化繊維に前記マトリックス樹脂
を含浸させた未硬化状態のシートであり、強化繊維とし
ては、織物状の炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、
或いは炭化珪素繊維等が好ましい。又、積層部材40に
密着させて被覆できるように、可撓性及び接着性の高い
シートが好ましい。
【0044】そして、図4(d)に示すように、クロス
プリプレグシート34で被覆された状態の積層部材40
に外型41、42、43、44を四方から押し付ける。
この場合の外型は、2枚のあて板41、42と、該2枚
のあて板の間に介挿される2枚の厚み設定板43、44
からなる。即ち、積層部材40の上面と下面にあて板4
1、42を押し付け、積層部材40の左右側面に厚み設
定板43、44を押し付ける。
【0045】この状態の積層部材40を真空バック45
に入れ、加熱することによって、FRP部材50が形成
される。この場合の加熱条件は、室温から2〜10℃/
minの割合で加熱昇温させ、約100〜190℃で約
10〜180分間保持し、その後加熱を停止し自然冷却
によって降温させて常温に戻す。
【0046】何れのプリプレグシート33、34も熱硬
化性樹脂を含むので、夫々のシート面及びシート縁部に
おいて相互に貼着された状態で硬化する。尚、積層部材
40を真空バック45に入れるのは、積層工程で生じた
シート間等の気泡を吸引するという目的と、積層部材4
0に対して外圧(即ち、大気圧)を略均等に加える目的
とがある。
【0047】又、積層部材40に対して特定方向の外圧
を加えてもよい。例えば、あて板41、42と厚み設定
板43、44との間に間隙が生じないようにして、上方
から重石等で押圧することによって、ロボットハンド部
材10の上面(即ち、ワーク支持面)の平坦性が向上した
り、ロボットハンド部材10の寸法(特に、厚み)精度
が高くなったりするし、又、接合界面が相互に押しつけ
られる方向に万力等で押圧することによって、プリプレ
グシート片33の縁部における接合性が向上したりす
る。
【0048】その後、図4(e)に示すように、前記加
熱工程によって形成されたFRP部材50から、芯材2
0を抜き取る(抜取工程)。これによって、中空構造の
ロボットハンド部材10が形成される。本実施形態によ
れば、ロボットハンド部材10は、FRP無垢材として
ではなく、中空構造体として構成されるので、ロボット
ハンド部材自体の体積を減少させること無く(即ち、厚
みを薄くしたり幅を狭くすることなく)、軽量化を実現
できる。よって、例えば、取付部材等に取付けられる長
尺のロボットハンド部材の場合、自重或いはワークの荷
重によって先端部に撓みや振動が生ずるのを防止でき、
ワークの支持精度及び搬送精度を向上させることができ
る。
【0049】又、ロボットハンド部材10の中空部分
を、ワークを非接触支持する場合のエアーの供給路、ワ
ークを吸着支持する場合の吸引路、或いは、ロボットハ
ンド部材の先端等にセンサ等を取り付ける場合の配線路
として利用することもできる。本実施形態によれば、芯
材20に、プリプレグシートを積層する際の所謂あて
板、及びロボットハンド部材10を加熱成形する際の所
謂中型としての2つの機能を担わせるので、FRP板の
形成(即ち、プリプレグシート片の積層)と、ロボット
ハンド部材の成形(即ち、隣接壁部のプリプレグシート
片との相互接合)とを、同時に行うことができる。
【0050】従って、従来のCFRP板からなるスキン
層を成形した後、そのスキン層をコア層(即ち、芯材)
に接合するという製造方法よりも、製造工程数が少なく
てすむ。特に、CFRP板を形成する段階での自然冷却
時間と、ロボットハンド部材を形成する段階での接着時
間とが一体化されるので、製造所要時間を大幅に短縮で
きる。
【0051】又、積層部材40の外周面をクロスプリプ
レグシート34で被覆したので、切削や開孔等の後加工
を行った際に加工部位に生ずる毛羽立ちやささくれ等を
防止できる。これによって、加工性が向上される上、液
晶ディスプレー、プラズマディスプレー、シリコンウェ
ハ等の精密なワークを傷付ける心配が無いという利点を
も有する。
【0052】又、クロスプリプレグシート34による被
覆によって、プリプレグシート片33縁部の接合部位に
生じるバリや段差等をカバーして美観を向上させたり、
プリプレグシート片33の接合部位の補強ができたり、
といった利点もある。尚、ロボットハンド部材の製造方
法として、長尺のプリプレグシートを芯材の外周面に巻
付けて積層するという方法も考えられる。かかる製造方
法において、特に、本実施形態の如き角部を有する芯材
にプリプレグシートを巻付け積層した場合は、各角部が
外側に膨らんだ状態になり易い。この様な方法では、角
部形状を維持させる為に、ロボットハンド部材の外面形
状に合わせて成形された専用外型を、積層部材の外側か
ら押しつけた状態で加熱する必要がある。
【0053】これに対し本実施形態の場合、角部が外側
に膨らむといった事態が生じないので、前記の如き専用
外型は必要なく、汎用型の外型(即ち、あて板や厚み設
定板等)で充分である。特に、外型は、中型よりも一般
的に大きく高価であるため、ロボットハンド部材の形状
に合わせて個別に製造したり、種々の外型を取り揃えて
おくのはコストがかかるが、本実施形態の製造方法によ
れば、かかる不都合は少なく、ロボットハンド部材の設
計変更に要するコストが抑えられ、設計の自由度が向上
される。これによって、ユーザーの要求に合致したロボ
ットハンド部材を迅速に製造できるようになり、納期を
短縮できる。
【0054】又、中空構造のロボットハンド部材の製造
方法としては、ロボットハンド部材の各壁面に合わせて
形成された4面分のFRP板を、夫々の縁部にて相互に
接着させるという方法も考えられる。かかる製造方法と
比較しても、本実施形態の方法は、FRP板の縁部を接
合するという接着工程が不要なので作業効率が高く、製
造所要時間が短いという利点を有する。
【0055】又、FRP板の縁部を接合するという作業
自体が比較的煩雑であるので、上記方法によって製造さ
れたロボットハンド部材は、寸法精度が低くなり易く、
接着部分における強度が低くなりがちであるが、本実施
形態では、芯材にプリプレグシートを貼り付けるという
比較的簡単な作業でロボットハンド部材が形成できるの
で、かかる不都合を有しない。
【0056】尚、本発明において、ロボットハンド部材
の断面形状としては、方形にかかわらず、三角形、多角
形、円形或いは半円形状等でも構わない。又、クロスプ
リプレグシートの積層工程は、必ずしも必要ではない。
第2実施形態に係るロボットハンド部材の製造方法は、
図6に示すロボットハンド部材100を製造する為の方
法であり、このロボットハンド部材100は、芯材12
0を残存させている点で、第1実施形態に係るロボット
ハンド部材とは、相違する。
【0057】この場合、ロボットハンド部材100の総
重量を抑える為に、芯材120には、プリプレグシート
との密着性が良好でかつFRP部材よりも軽量な材料で
構成された軽量部材を使用することとし、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、或
いはこれらを組み合わせた材料、又はこれらの発泡材が
適する。尚、芯材120は、プリプレグシート片133
との密着性を向上するために、表面をサンドブラスト、
サンドペーパー等による粗面化処理を行ってもよい。
又、必要に応じて、接着剤の塗布を行ってもよい。
【0058】かかるロボットハンド部材100の製造方
法は、芯材抜取工程を省略した点を除き、プリプレグシ
ート片133a、133b、133c、133dの積層
工程、被覆工程、加熱工程等において、第1実施形態に
係る製造方法と略同一である。本実施形態において、前
記エアーの供給路、前記吸引路、或いは前記配線路等を
形成したい場合は、積層工程後の積層部材に溝を刻設し
たりチューブを埋め込んだ後、その施工部位にプリプレ
グシートを被せて加熱硬化させるといった手段を採用し
てもよいし、或いは、FRP部材の所望の部位に、機械
加工等によって溝を刻設したり、孔やネジ孔等を開設す
るといった後工程を施してもよい。
【0059】本実施形態では、芯材抜取工程が不要なの
で、製造所要時間を大幅に短縮できる。又、ロボットハ
ンド部材100に軽量な芯材120を残存させたので、
中空構造のロボットハンド部材と無垢材の双方の不都合
が解消される。即ち、中空構造のロボットハンドの場合
は、使用に伴って中央部分に窪み等の経時的変形が生ず
るといった不都合や、従来型ロボットハンド部材(即
ち、無垢材)からの切換えの際に、溝や孔の加工部位の
設計変更が余儀なくされるといった不都合を有していた
が、本実施形態の場合は、かかる不都合は生じない。
【0060】又、無垢材のロボットハンド部材と同等の
体積を維持した状態で、部材総重量を軽くできるので、
自重撓みに加えて荷重撓みも抑制できる。第3実施形態
に係るロボットハンド部材の製造方法は、図7に示すロ
ボットハンド部材200を製造する為の方法であり、こ
のロボットハンド部材200は、芯材の上面221と下
面222に、プリプレグシート片233a,233bを
積層している。尚、プリプレグシート片233を積層す
る面は、芯材の外周面のうち少なくとも上面の大部分と
し、この場合、ワーク支持面となる上面221のみであ
ってもよいし、上面221と側面の一部等であってもよ
い。
【0061】本実施形態に係る方法において、ロボット
ハンド部材200としての形状が維持される為には、芯
材220を残存させることに加えて、芯材220と最下
層のプリプレグシート片との接合性が確保されることが
必要となる。この場合、プリプレグシートの熱硬化によ
って接合性は確保される。尚、本実施形態に適する、軽
量性を有しプリプレグシートとの接合性の確保される芯
材220の一例としては、被積層表面221、222に
熱硬化性の接着剤を塗布した前記軽量部材、熱硬化性樹
脂、ウレタン発泡体等が挙げられる。
【0062】かかるロボットハンド部材200の製造方
法は、積層工程において、芯材220の上側面221及
び下側面222に、プリプレグシート片233a,23
3bを積層貼付する点を除き、被覆工程及び加熱工程に
おいて、第2実施形態に係る製造方法と略同一である。
尚、加熱工程での外型としては、厚み設定板を省略して
も構わない。
【0063】プリプレグシート片233と芯材220と
は、加熱によって硬化し一体化され、中実構造のロボッ
トハンド部材が形成できる。本実施形態の製造方法によ
れば、第2実施形態の製造方法における効果に加え、プ
リプレグシートの使用量が少なくて済むので、材料コス
トを大幅に削減できるという効果を有する。
【0064】
【実施例】以下に、本発明に係るロボットハンド部材の
製造方法によって製造されたロボットハンド部材の実施
例及び比較例を、図8〜10を参照して説明する。 (1)比較例 図8に示すロボットハンド部材の比較例は、従来方法に
よって製造されたCFRP無垢材からなるロボットハン
ド部材であって、表1に、その製造数値例を示す。
【0065】この例は、約1500mm×50mmのプ
リプレグシートを積層し熱硬化させることによって厚さ
12mmのロボットハンド部材を形成したものである。
この場合、引張弾性率240Gpaのピッチ系炭素繊維
を0°配向させたプリプレグBシートの積層体の上下双
方に、夫々、同炭素繊維を90°配向させたプリプレグ
B’シートと、引張弾性率800Gpaのピッチ系炭素
繊維を0°配向させたプリプレグAシートとを所定枚数
積層し、最外層に0°・90°クロスプリプレグCシー
トを貼付することによって形成された合計7層の積層体
を、加熱硬化させたものである。
【0066】このロボットハンド部材の総重量は1.5
3kgとなり、取付部材に対して約1200mm突出さ
せて取付けた場合の先端部における自重撓みは、1.6
mmであった。 (2)第1実施形態に係る製造方法の実施例 図9に示す実施例は、第1実施形態の方法によって製造
された中空構造のロボットハンド部材10であって、表
2に、その製造数値例を示す。
【0067】本実施例は、長さ1500mm、幅36m
m、厚さ6.9mm程度の芯材20の長手方向の4つの
面に、夫々プリプレグシート片33を積層したものを加
熱硬化させ、その後、芯材20を抜き取って製造された
ものである。この場合、芯材20の上面21及び下面2
2に、約1500mm×36mmの広幅プリプレグシー
ト片33a,33bを積層した後、芯材20の左右側面
23、24に、両端の前記広幅プリプレグシート片の積
層体の縁部に被さるように、約1500mm×11.5
mmの細幅プリプレグシート片を積層し、かかる積層部
材40を加熱硬化させる。
【0068】この場合、芯材20の各面について、90
°配向のプリプレグB’シートを所定枚数積層し、その
上層に0°配向のプリプレグAシートを所定枚数積層す
ることで積層部材40を形成した後、その積層部材40
の外周面にクロスプリプレグCシートを巻掛けて被覆
し、加熱硬化させた後に芯材20を抜き取ることで、ロ
ボットハンド部材10の厚さが約12mm、CFRP板
の厚さが約2.55mmの中空構造のロボットハンド部
材10を形成した。
【0069】ロボットハンド部材10の総重量は0.7
5kgであり、前記自重撓みは、0.47mmであっ
た。尚、ロボットハンド部材の中央部における厚みが1
1.8mmであり、端部における厚み(12.0mm,
12.1mm)よりも若干窪んではいるが、ワークの支
持性能及び搬送性能上の問題は無く、平面性は優れてい
た。
【0070】本実施例によれば、比較例に係るロボット
ハンド部材よりも、軽量で撓み防止性が高いことが理解
できる。 (3)第2実施形態に係る製造方法の実施例 図10に示す実施例は、第2実施形態の方法によって製
造された中実構造のロボットハンド部材100であっ
て、表3に、その製造数値例を示す。
【0071】本実施例では、長さ1500mm、幅36
mm、厚さ6.9mm程度の発泡ウレタン芯材120を
用いた。発泡ウレタン芯材120の上下面に、第1実施
例と同一サイズの広幅プリプレグシート片133a,1
33b及び細幅プリプレグシート片133c,133d
を夫々積層し、クロスプリプレグシート134を被覆し
た後、加熱硬化させ、ロボットハンド部材100の厚さ
が約12mm、CFRP板の厚さが約2.55mmの中
実構造のロボットハンド部材100を形成した。
【0072】尚、この場合のプリプレグシート133の
積層状態も第1実施例の積層状態と同様である。ロボッ
トハンド部材100の総重量は1.06kgであり、前
記自重撓みは、0.77mmであった。本実施例におい
ても、比較例に係るロボットハンド部材よりも、軽量で
撓み防止性が高いことが理解できる。
【0073】又、ロボットハンド部材100の厚みは、
端部においても中央部においても同一(12.0mm)
であり、実施例1の中空構造のロボットハンド部材10
よりも平坦性が格段に優れていることが理解できる。
【0074】
【発明の効果】請求項1に係る発明では、芯材の少なく
とも上面に、複数の炭素繊維プリプレグシートを積層
し、それを加熱硬化させたので、炭素繊維プリプレグシ
ートの積層と、ロボットハンド部材の成形とを同時に行
うことができ、製造所要時間を短縮できる。
【0075】又、軽量な中実構造のロボットハンド部材
が形成できるので、従来の無垢材のロボットハンド部材
の長所を生かしつつ、優れた撓み防止性、振動減衰性、
及び平坦性を有するロボットハンド部材が製造できる。
又、芯材の外周面の全体にプリプレグシートを積層する
のではないので、プリプレグシートの使用量が抑えら
れ、材料コストを低減できる。
【0076】又、芯材を有するので、ロボットハンド部
材の経時的変形を防止できる。請求項2に係る発明で
は、芯材の全ての区分領域に、複数のプリプレグシート
を区分領域毎に夫々積層し、芯材の外周面をプリプレグ
シートの積層体で覆った状態のものを加熱するので、請
求項1に係る発明と同様、高品質なロボットハンド部材
を短時間に製造できる。
【0077】特に、外周面全体がFRP材料で構成され
るので、撓み防止性、曲げ剛性、耐熱性、振動減衰性、
及び平坦性が一層向上される。請求項3に係る発明で
は、中空構造のロボットハンド部材が形成されるので、
撓み防止性、曲げ剛性、耐熱性、振動減衰性、及び平坦
性の優れた軽量なロボットハンド部材を、少ない工程数
で短時間に製造することができる。又、ロボットハンド
の機能上必要な装置、配線、或いは配管等を、中空部分
に配設することができるという利点、更には、芯材の継
続使用が可能となるので、材料コストを低減できるとい
う利点をも有する。
【0078】請求項4に係る発明では、複数のプリプレ
グシートが、夫々のシートの強化繊維が略直交するよう
に積層されるので、反りや撓みの極めて少ない高品質な
ロボットハンドを形成できる。特に、ロボットハンドの
使用環境や顧客ニーズ用等に応じて、配向方向の組合わ
せを選択することで、曲げ剛性、捻じり剛性、或いは振
動減衰性等を調節することができ、個別対応型のロボッ
トハンド部材を容易に製造できるようになる。
【0079】請求項5に係る発明は、積層部材の外周を
クロスプリプレグシートで被覆するので、ロボットハン
ド部材の加工性が向上され、表面の平坦性が担保され、
美観が向上されると共に、プリプレグシートの縁部での
接合性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るロボットハンド部材
の製造方法で製造されたロボットハンドの斜視図。
【図2】 上記ロボットハンド部材の断面図。
【図3】 上記ロボットハンド部材に使用される炭素繊
維プリプレグシートの断面図。
【図4】 本発明の実施形態に係るロボットハンド部材
の製造方法を示す斜視図であり、(a)はプリプレグシ
ート片を形成する状態、(b)は芯材にプリプレグシー
ト片を積層する状態、(c)は積層部材にクロスプリプ
レグシートを被覆する状態、(d)は、積層部材に外型
を押し付けた状態、(e)は芯材を抜き取る状態を示
す。
【図5】 上記プリプレグシート片の積層状態を示す斜
視図。
【図6】 本発明の第2実施形態に係るロボットハンド
部材の製造方法で製造されたロボットハンド部材を示す
斜視図。
【図7】 本発明の第3実施形態に係るロボットハンド
部材の製造方法で製造されたロボットハンド部材を示す
斜視図。
【図8】 本発明のロボットハンド部材の比較例とし
て、CFRP無垢材からなるロボットハンド部材の製造
数値例を示す表1。
【図9】 本発明のロボットハンド部材の実施例とし
て、中空構造のロボットハンド部材の製造数値例を示す
表2。
【図10】 本発明のロボットハンド部材の実施例とし
て、中実構造のロボットハンド部材の製造数値例を示す
表3。
【符号の説明】
10、100、200…ロボットハンド部材 20、120、220…芯材 30…原形プリプレグ#シート 31…強化繊維 33、133、233…プリプレグシート片 34、134、234…クロスプリプレグシート 40…積層部材 50…FRP部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 大介 東京都港区西新橋一丁目3番12号 日石三 菱株式会社技術開発部内 Fターム(参考) 3C007 ES17 EV05 EW00 NS09 NS10 NS12 NS13 4F205 AA36 AD16 AD18 AG06 AG07 AG14 AH05 HA14 HA23 HA25 HA45 HB01 HB12 HK03 HK04 HL12 HL13 HL17 HL18 HT02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯材の外周面のうち少なくとも上面の大部
    分に、強化繊維を含んで構成されるプリプレグシートを
    複数積層して、プリプレグシートの積層体を形成する積
    層工程と、 前記積層工程で形成された積層部材を加熱し熱硬化させ
    て芯材と一体化したFRP部材を形成する加熱工程と、
    を含んで構成されることを特徴とするロボットハンド部
    材の製造方法。
  2. 【請求項2】芯材の外周面を複数の領域に区分し、区分
    領域毎に、強化繊維を含んで構成されるプリプレグシー
    トを複数積層して、前記芯材の外周面にプリプレグシー
    トの積層体を形成する積層工程と、 前記積層工程で形成された積層部材を加熱し熱硬化させ
    て芯材と一体化したFRP部材を形成する加熱工程と、
    を含んで構成されることを特徴とするロボットハンド部
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】所定温度以下では加熱非変形性を有する芯
    材の外面を複数の領域に区分し、区分領域毎に強化繊維
    を含んで構成されるプリプレグシートを複数積層し、前
    記芯材の外周面にプリプレグシートの積層体を形成する
    積層工程と、 前記積層工程で形成された積層部材を加熱し熱硬化させ
    てFRP部材を形成する加熱工程と、 前記FRP部材から前記芯材を抜き取り中空構造とする
    芯材抜取工程と、を含んで構成されることを特徴とする
    ロボットハンド部材の製造方法。
  4. 【請求項4】前記積層工程で積層される複数のプリプレ
    グシートは、強化繊維が前記芯材の長手方向に沿う方向
    に配向するプリプレグシートと、強化繊維が前記芯材の
    長手方向に略直交する方向に配向するプリプレグシート
    と、を含んで構成された請求項1〜3の何れか1つに記
    載のロボットハンド部材の製造方法。
  5. 【請求項5】前記積層工程と前記加熱工程との間で、前
    記積層部材の外周面に、強化繊維を含んで構成されるク
    ロスプリプレグシートを巻掛けて被覆する被覆工程を含
    んで構成された請求項1〜請求項4の何れか1つの請求
    項に記載のロボットハンド部材の製造方法。
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