JP2002292560A - 研削加工方法及び装置 - Google Patents

研削加工方法及び装置

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JP2002292560A
JP2002292560A JP2001095215A JP2001095215A JP2002292560A JP 2002292560 A JP2002292560 A JP 2002292560A JP 2001095215 A JP2001095215 A JP 2001095215A JP 2001095215 A JP2001095215 A JP 2001095215A JP 2002292560 A JP2002292560 A JP 2002292560A
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time
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grindstone
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JP2001095215A
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Kenro Sanada
謙郎 真田
Shigemitsu Sumiyoshi
茂光 住吉
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Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Original Assignee
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイクルタイムの短縮を図りながら、研削開
始時に砥石が受けるダメージを有効に抑止する。 【解決手段】 砥石を予め設定された表面研削用切込み
送り速度で切込み送りして前記ワークの表面研削加工を
行った後にその切込み送り速度を前記表面研削用切込み
送り速度よりも高い本研削用切込み送り速度に切換えて
本研削加工を行う研削加工方法と装置。電力振幅判定部
53は、モータ電力検出部52によるモータ電力検出値
の変動を監視し、当該検出値の変動の振幅が一定以下に
なったか否かを判定する。切込み送り制御部54は、前
記変動の振幅が一定以下になったと判定された時点で切
込み送り速度を前記表面研削用切込み送り速度から前記
本研削用切込み送り速度に切換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砥石を回転駆動し
ながらワーク加工面に対して切込み送りすることにより
研削加工を行う方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワーク加工面を研削する方法と
して、まず所定の接近用切込み送り速度でワークに砥石
を接近させ、その接触が検出された時点(例えば砥石を
回転駆動するモータ電力が一定値まで上昇した時点)で
切込み送り速度を前記接近用切込み送り速度から加工用
切込み送り速度(例えば粗加工用速度)に切換えるとい
った方法が知られている。
【0003】しかしながら、前加工時のクランプ歪みや
焼き入れ歪み等によって変形したワーク加工面を研削す
る場合には、当該加工面と砥石とが接触してからしばら
くの間は両者が前記ワーク加工面の変形に起因して特定
の周期(一般にはワークの回転周期と同じ周期)で断続
的に接触するため、これに起因していわゆるビビリ現象
が発生しやすく、このときの切込み送り速度が高いと砥
石に大きなダメージを与えてしまうおそれがある。
【0004】そこで従来は、ワークに砥石が接触した時
点から所定時間が経過するまでは、砥石の切込み送り速
度を前記接触用速度よりも低い表面研削用速度に一旦下
げていわゆる黒皮研削を行い、前記所定時間の経過後に
切込み送り速度を前記表面研削用切込み送り速度よりも
高い本研削用(例えば粗加工用)切込み送り速度に切換
えるといった手段がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記ワーク加工面の歪
みの大きさには相当のばらつきがあるため、前記のよう
に予め設定された時間だけ表面研削(いわゆる黒皮研
削)を行う方法によって砥石のダメージを確実に防ぐに
は、前記表面研削を行う時間を長めに設定しなければな
らない。すなわち、表面研削加工時間としては、歪みの
大きいワークを想定して十分長い時間を設定しなければ
ならないので、比較的歪みの小さいワーク、すなわち本
来は前記表面研削に長い時間を費す必要がないワークで
あっても、歪みが大きいワークと同じように長い表面研
削時間が与えられることになる。従って、歪みの小さい
ワークについては無駄な表面研削時間が設定されること
になり、これがサイクルタイム短縮の大きな妨げとな
る。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、サイク
ルタイムの短縮を図りながら、研削開始時に砥石が受け
るダメージを有効に抑止できる研削加工方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】加工面が歪んだワークを
回転させながらその加工面に砥石を接触させた場合、当
該砥石に作用する研削抵抗は前記ワークの回転に伴って
周期的に変動する。また、前記砥石を軸方向にオシレー
ト(振動)させながら加工する場合には、そのオシレー
トによっても前記研削抵抗が周期的に変動する。そし
て、この研削抵抗の周期的な変動は表面研削加工が進ん
で加工面の歪みが是正されるに従って低下することにな
る。よって、この研削抵抗の周期的変動を監視し、その
変動が低減した段階で切込み送り速度を表面研削用切込
み送り速度から本研削用切込み送り速度に切換えるよう
にすれば、ワーク加工面の歪みの大小にかかわらず常に
適正な表面研削加工時間を決めることができることにな
る。
【0008】本発明は、このような観点からなされたも
のであり、ワークを回転させ、かつ、砥石を回転駆動し
ながら、前記ワークの加工面に対して予め設定された表
面研削用切込み送り速度で前記砥石を切込み送りするこ
とにより表面研削加工を行った後、その切込み送り速度
を前記表面研削用切込み送り速度よりも高い本研削用切
込み送り速度に切換えて本研削加工を行う研削加工方法
において、前記表面研削加工時にその研削抵抗に相当す
る値を検出して当該検出値の変動を監視し、この検出値
の変動の振幅が一定以下になったと判定した時点で切込
み送り速度を前記表面研削用切込み送り速度から本研削
用切込み送り速度に切換えるものである。
【0009】また本発明は、ワークを回転させるワーク
駆動手段と、砥石を回転駆動する砥石駆動手段と、前記
砥石を前記ワークの加工面に対して切込み送りする切込
み送り手段と、その切込み送り速度を制御する切込み送
り制御手段とを備え、前記砥石を予め設定された表面研
削用切込み送り速度で切込み送りして前記ワークの表面
研削加工を行った後にその切込み送り速度を前記表面研
削用切込み送り速度よりも高い本研削用切込み送り速度
に切換えて本研削加工を行うように構成された研削加工
装置において、前記表面研削加工時にその研削抵抗に相
当する値を検出する電力検出手段と、その検出値の変動
を監視し、当該検出値の変動の振幅が一定以下になった
か否かを判定する振幅判定手段とを備え、この振幅判定
手段が前記変動の振幅が一定以下になったと判定した時
点で切込み送り速度を前記表面研削用切込み送り速度か
ら本研削用切込み送り速度に切換えるように前記切込み
送り制御手段が構成されているものである。
【0010】これらの方法及び装置によれば、研削抵抗
に相当する値の変動の振幅に基づいて切込み送り速度の
切換をすることにより、サイクルタイムの短縮を図りな
がら砥石の受けるダメージを有効に抑止することが可能
になる。
【0011】ここで、前記振幅の判定をする方法として
は、例えば、前記表面研削加工時に前記検出値の最大値
を更新記憶し、その更新記憶した最大値と当該更新後の
検出値との差を時々刻々演算し、その差が予め設定され
た許容値以下となる状態が所定の判定時間以上続いたと
きに前記検出値の変動の振幅が一定以下になったと判定
する方法が好適である。
【0012】すなわち、前記振幅判定手段としては、前
記表面研削加工時における前記検出値の最大値を更新記
憶する最大値記憶手段と、その更新記憶された最大値と
当該更新後の検出値との差を時々刻々演算する演算手段
と、その演算された差が予め設定された許容値以下であ
る状態が一定時間以上続いたか否かを判定する継続時間
判定手段とを備え、この継続時間判定手段により前記状
態が所定の判定時間以上続いたと判定された時点で切込
み送り速度を前記表面研削用切込み送り速度から前記本
研削用切込み送り速度に切換えるように前記切込み送り
制御手段が構成されているものが好適である。
【0013】これらの構成によれば、更新記憶される最
大値と現時点での検出値とを比較するだけの簡単な演算
動作によって、当該検出値の変動の振幅が一定以下に収
まったか否かを的確に判定することができる。
【0014】ここで、前記判定時間としては、前記ワー
クの回転周期の1倍以上2倍以下の時間に設定するのが
好ましい。
【0015】また、前記ワークに対して前記砥石をその
軸方向に相対的にオシレート(振動)させながら前記表
面研削加工を行う場合には、前記判定時間を前記砥石の
振動周期の1倍以上2倍以下の時間に設定するようにし
てもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、この実施の形態ではワー
ク20の内周面を研削する内面研削盤に本発明を適用し
たものを示すが、本発明はその他の研削盤、例えば円筒
研削盤にも有効に適用し得るものである。
【0017】図1に示す研削盤は、ベッド10を備え、
このベッド10上にワーク駆動装置12及び砥石駆動装
置14が相対向する状態で配設されている。
【0018】ワーク駆動装置12は、主軸台15を備
え、この主軸台15に図略の主軸がZ軸方向(図1の左
右方向)に延びる状態で回転可能に支持されている。こ
の主軸の後端(図1では左端)には主軸駆動モータ(ワ
ーク駆動手段)16が連結され、前端(同図右端)には
ワーク20を把持するチャック18が設けられている。
そして、このワーク20の本体が前記チャック18に把
持された状態で主軸駆動モータ16が作動することによ
り、図略の主軸と一体にワーク20がその中心軸回りに
回転駆動されるようになっている。
【0019】砥石駆動装置14は、固定台30を備え、
この固定台30はベッド10上に固定されている。固定
台30上には、X軸テーブル32が前記主軸と直交する
X軸方向(図1では上下方向)にスライド可能に設置さ
れ、このX軸テーブル32はX軸駆動モータ34及び図
略の送りねじ機構からなる切込み送り手段によってX軸
方向にスライド駆動される(すなわち切込み送りされ
る)ようになっている。
【0020】なお、本発明では、必ずしも砥石側を動か
さなくてもよく、ワーク側を切込み方向に動かして切込
み送りを行うようにしてもよい。
【0021】X軸テーブル32上には、Z軸テーブル3
6が前記主軸と平行なZ軸方向(図1では左右方向)に
スライド可能に設置され、このZ軸テーブル36はZ軸
駆動モータ38及び図略の送りねじ機構によってZ軸方
向にスライド駆動されるようになっている。そして、こ
のZ軸テーブル36上に砥石支持台40が設けられてい
る。
【0022】この砥石支持台40には、スピンドルが回
転可能に支持され、このスピンドルも前記主軸と同様に
Z軸方向に延びている。このスピンドルの後端(図1で
は右端)には電動モータからなる砥石駆動モータ(砥石
駆動手段)44が連結され、前端(同図左端)には砥石
把持部42が設けられている。そして、この砥石把持部
42に砥石軸46が把持された状態で、当該砥石把持部
42、砥石軸46、及びこの砥石軸46の先端に固定さ
れた砥石車48が一体に高速回転駆動されるようになっ
ている。
【0023】なお、前記ワーク駆動装置12側には、図
1に示すようなアーム22を介してドレス用工具24が
支持され、このドレス用工具24によって前記砥石車4
8の整形が可能となっている。
【0024】前記各モータ16,34,38,44の駆
動制御は、コンピュータを含むコントローラ50によっ
て行われる。かかる制御のうち、砥石車48の切込み送
り制御(すなわちX軸駆動モータ34の駆動制御)に関
する機能構成を図2(a)に示す。
【0025】図示のモータ電力検出部52は、後述の表
面研削加工中に、タイマー51によって計測される一定
のサンプリング周期で砥石駆動モータ44のモータ電力
(研削負荷に相当する値)を時々刻々検出する。電力振
幅判定部53は、前記モータ電力検出部52により検出
される電力を監視し、その振幅が一定以下に収まったか
否かを判定する。
【0026】切込み送り制御部54は、ドライブ回路5
5に制御信号を出力してX軸駆動モータ34の駆動速度
ひいては砥石車48の切込み送り速度を制御する。具体
的には、加工段階に応じて前記切込み送り速度を接触用
速度、表面研削用加工速度、粗加工用速度、仕上げ加工
用速度に順次切換える。さらに、この装置の特徴とし
て、切込み送り制御部54は、前記表面研削加工中に前
記モータ電力の振幅が一定以下に収まったと前記電力振
幅判定部53が判定した時点で、切込み送り速度をそれ
までの表面研削用加工速度から本研削用加工速度に切換
える。
【0027】電力振幅判定部53の具体的構成を図2
(b)に示す。同図の最大値記憶部53aは、前記表面
研削加工中に検出されるモータ電力の最大値を順次更新
記憶する。電力差演算部53bは、前記最大値とその更
新後のモータ電力検出値との差(電力差)を時々刻々演
算する。継続時間判定部53cは、演算された電力差が
予め設定された許容値以下であるか否かを逐次判定する
とともに、当該許容値以下である状態が所定の判定時間
だけ続いたか否かを判定し、続いたと判定した時点で前
記モータ電流の変動の振幅が一定以下に収まったとみな
して、切込み送り制御部54に前記表面研削用切込み送
り速度から粗研削用切込み送り速度への切換を行わせ
る。
【0028】次に、このコントローラ50により具体的
に行われる制御動作を図3のグラフを併せて参照しなが
ら説明する。
【0029】まず、砥石車48をワーク20の内側に位
置させ、かつ、砥石駆動モータ44を作動させて高速回
転駆動する。この状態でX軸駆動モータ34を作動さ
せ、予め設定された接近用速度(図3の最も左側の領
域)で前記砥石車48をワーク20の内周面に接近させ
る。
【0030】この動作により、砥石車48がワーク20
に接触した時点で、砥石駆動モータ44のモータ電力が
急激に上昇するが、この時点から切込み送り速度をそれ
までの接近用速度から当該接近用速度よりも低い表面研
削用速度に切換え、表面研削加工を開始する。
【0031】この表面研削加工から次の本研削加工(図
例では粗研削加工)への切換タイミングの設定動作は、
図4のフローチャートに示すとおりである。
【0032】まず、後述の継続時間演算値T及び電力最
大値Pmaxを0にリセットし(ステップS1)、一定の
サンプリング周期で砥石駆動モータ44のモータ電力P
を読み込む(ステップS2)。その読み込み値(検出
値)Pとそれまでに記憶されている電力最大値Pmax
(初期状態では0)とを比較し、前者の検出値Pの方が
大きい場合には(ステップS3でYES)それまで記憶
していた電力最大値Pmaxを当該検出値Pに更新し(ス
テップS4)、後者の電力最大値Pmaxの方が大きい場
合には(ステップS3でNO)当該電力最大値Pmaxを
維持する(ステップS4)。
【0033】ここで、前記モータ電力は巨視的に見ると
時間経過とともに漸増することになるが、ワーク20の
内周面の真円度が不十分である場合には砥石車48がワ
ーク20の内周面に対して断続的に接触するため、図5
に示すように前記電力最大値Pmaxは間欠的に更新され
ることになる。
【0034】次に、更新記憶した電力最大値Pmaxと現
時点でのモータ電力検出値Pとの差(電力差)ΔPを演
算し(ステップS5)、その電力差ΔPが予め設定され
た許容値ΔPo以下であるか否かを判定する。前記電力
差ΔPが前記許容値ΔPo以下である場合には(ステッ
プS6でYES)、その許容値ΔPo以下である状態が
継続している時間の演算値Tをサンプリング周期Δtだ
け増加させる一方(ステップS7)、前記差ΔPが前記
許容値ΔPoを上回る場合には(ステップS6でN
O)、継続時間演算値Tを0にリセットする(ステップ
S8)。
【0035】次に、前記継続時間演算値Tが所定の判定
時間To以上であるか否か、すなわち、前記電力差ΔP
が前記許容値ΔPo以下である状態が前記判定時間To
以上続いたか否かを判断する。前記演算値Tが前記判定
時間To以上である場合には(ステップS9でYE
S)、砥石の切込み送り速度をそれまでの表面研削用切
込み送り速度からそれよりも高い粗研削用切込み送り速
度に切換え(ステップS10)、前記演算値Tが前記判
定時間To未満である場合には(ステップS9でNO)
前記ステップS2以下の処理を繰り返す。
【0036】なお、前記判定時間Toは適宜設定可能で
あるが、当該判定時間Toが過度に短いと十分な表面研
削加工時間が確保できなくなるおそれがあり、逆に過度
に長いとサイクルタイム短縮効果が得られにくくなるの
で、適切な値に設定することが望まれる。一般には、モ
ータ電力の振動周期はワーク20の回転周期τwに合致
するので、このワーク回転周期τwを基準に前記判定時
間Toを設定するのが好ましく、具体的にはτw≦To
≦2τwの範囲内で設定するのがよい(例えばTo=
1.5τw)。
【0037】また、表面研削加工中にZ軸テーブル36
を動かすことにより図6に示すように砥石車48を軸方
向にオシレート(振動)させながら加工する場合(ワー
ク20側を動かしてもよい。)、そのオシレート周期τ
oを基準に前記判定時間Toを設定してもよく、この場
合もτo≦To≦2τoの範囲内で設定するのがよい(例
えばTo=1.5τo)。
【0038】以上のようにして粗研削加工に移行した後
は、当該粗研削用加工にて所定量切込んだ段階で、図3
に示すように切込み送り速度を前記粗研削用切込み送り
速度よりも低い仕上げ研削用切込み送り速度に切換え、
さらには切込み送り速度を0にした状態でのスパークア
ウトを行った後、砥石車48をワーク20の内周面から
離間させる。
【0039】以上示したように、表面研削用切込み送り
速度から粗研削用切込み送り速度への切換タイミング
を、研削負荷に相当する砥石駆動モータ44のモータ電
力の振幅に基づいて設定するようにすれば、ワークごと
にその内周面の実際の真円度に対応した適切な表面研削
加工時間を確保することができる。
【0040】例えば、図7(a)に示すように表面研削
加工時間tsを一定時間に固定的に設定する従来技術に
おいては、加工面の歪みが大きい場合にも確実に表面研
削加工ができるようにその加工時間tsを長めに設定し
なければならず、従って、加工面の歪みが比較的小さい
ワークを加工する場合には、同図(b)に示すように、
本来必要な表面研削加工時間trよりも長い加工時間t
sが設定されることになり、その差tdだけ無駄な表面
研削加工が行われることになる。
【0041】これに対して本発明によれば、同図(c)
に示すように、実際のモータ電力の変動の振幅に基づい
て表面研削加工時間tsが定められるので、ワーク加工
面の真円度が高い場合にはそれに応じて短い表面研削加
工時間tsが設定されることとなる。従って、サイクル
タイムの短縮を図りながら十分な表面研削加工をするこ
とができる。
【0042】なお、この実施の形態では、表面研削加工
後の本研削加工として、粗研削加工、仕上げ研削加工、
およびスパークアウトを順次行うようにしているが、本
研削加工の具体的な内容は問わず、ワークの用途によっ
ては例えば粗研削加工のみを行うようにしてもよい。
【0043】また、本発明において、研削負荷に相当す
る値(前記例では砥石駆動モータ44のモータ電力)の
振幅が一定以下に収まったか否かを判断する方法は、前
記のものに限られない。例えば、現時点の検出値も含め
て過去n回(例えば5回)の検出値の平均値を順次演算
し、その平均値と現時点の検出値との差を求め、その差
が一定以下に収まる状態が所定の判定時間以上続いた段
階で変動の振幅が一定以下に収まったと判定するように
してもよいし、サンプリング周期ごとに取り込まれる検
出値を監視してその極大値及び極小値を更新記憶してい
き、その極大値と極小値との差を順次演算してその差が
一定以下となった時点で切込み送り速度を本研削用切込
み送り速度に切換えるようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明は、表面研削加工時
にその研削抵抗に相当する値を検出して当該検出値の変
動を監視し、この検出値の変動の振幅が一定以下になっ
たと判定した時点で切込み送り速度を前記表面研削用切
込み送り速度から本研削用切込み送り速度に切換えるも
のであるので、サイクルタイムの短縮を図りながら、研
削開始時に砥石が受けるダメージを有効に抑止すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる内面研削盤の平面
図である。
【図2】(a)は前記内面研削盤に具備されるコントロ
ーラの機能構成を示すブロック図、(b)は同コントロ
ーラにおける電力振幅判定部の具体的構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】前記研削盤におけるモータ電力及び砥石切込み
位置の時間変化を示すグラフである。
【図4】前記コントローラの制御動作を示すフローチャ
ートである。
【図5】前記モータ電力の微視的な時間変化を示すグラ
フである。
【図6】前記研削盤における砥石を軸方向にオシレート
させる例を示す断面平面図である。
【図7】(a)(b)は従来技術において設定される表
面研削加工時間を示すグラフ、(c)は本発明において
設定される表面研削加工時間を示すグラフである。
【符号の説明】
16 主軸駆動モータ(ワーク駆動手段) 20 ワーク 34 X軸駆動モータ(切込み送り手段) 44 砥石駆動モータ(砥石駆動手段) 48 砥石車 50 コントローラ 52 モータ電力検出部 53 電力振幅判定部 53a 最大値記憶部 53b 電力差演算部 53c 継続時間判定部 54 切込み送り制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA05 CA17 CB02 3C043 AA02 CC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを回転させ、かつ、砥石を回転駆
    動しながら、前記ワークの加工面に対して予め設定され
    た表面研削用切込み送り速度で前記砥石を切込み送りす
    ることにより表面研削加工を行った後、その切込み送り
    速度を前記表面研削用切込み送り速度よりも高い本研削
    用切込み送り速度に切換えて本研削加工を行う研削加工
    方法において、前記表面研削加工時にその研削抵抗に相
    当する値を検出して当該検出値の変動を監視し、この検
    出値の変動の振幅が一定以下になったと判定した時点で
    切込み送り速度を前記表面研削用切込み送り速度から本
    研削用切込み送り速度に切換えることを特徴とする研削
    加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研削加工方法において、
    前記表面研削加工時に前記検出値の最大値を更新記憶
    し、その更新記憶した最大値と当該更新後の検出値との
    差を時々刻々演算し、その差が予め設定された許容値以
    下である状態が所定の判定時間以上続いたときに前記検
    出値の変動の振幅が一定以下になったと判定することを
    特徴とする研削加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の研削加工方法において、
    前記判定時間を前記ワークの回転周期の1倍以上2倍以
    下の時間に設定することを特徴とする研削加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の研削加工方法において、
    前記ワークに対して前記砥石をその軸方向に相対的に振
    動させながら前記表面研削加工を行うとともに、前記判
    定時間を前記砥石の1倍以上2倍以下の時間に設定する
    ことを特徴とする研削加工方法。
  5. 【請求項5】 ワークを回転させるワーク駆動手段と、
    砥石を回転駆動する砥石駆動手段と、前記砥石を前記ワ
    ークの加工面に対して切込み送りする切込み送り手段
    と、その切込み送り速度を制御する切込み送り制御手段
    とを備え、前記砥石を予め設定された表面研削用切込み
    送り速度で切込み送りして前記ワークの表面研削加工を
    行った後にその切込み送り速度を前記表面研削用切込み
    送り速度よりも高い本研削用切込み送り速度に切換えて
    本研削加工を行うように構成された研削加工装置におい
    て、前記表面研削加工時にその研削抵抗に相当する値を
    検出する電力検出手段と、その検出値の変動を監視し、
    当該検出値の変動の振幅が一定以下になったか否かを判
    定する振幅判定手段とを備え、この振幅判定手段が前記
    変動の振幅が一定以下になったと判定した時点で切込み
    送り速度を前記表面研削用切込み送り速度から本研削用
    切込み送り速度に切換えるように前記切込み送り制御手
    段が構成されていることを特徴とする研削加工装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の研削加工装置において、
    前記振幅判定手段は、前記表面研削加工時における前記
    検出値の最大値を更新記憶する最大値記憶手段と、その
    更新記憶された最大値と当該更新後の検出値との差を時
    々刻々演算する演算手段と、その演算された差が予め設
    定された許容値以下である状態が一定時間以上続いたか
    否かを判定する継続時間判定手段とを備え、この継続時
    間判定手段により前記状態が所定の判定時間以上続いた
    と判定された時点で切込み送り速度を前記表面研削用切
    込み送り速度から前記本研削用切込み送り速度に切換え
    るように前記切込み送り制御手段が構成されていること
    を特徴とする研削加工装置。
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