JP2002292487A - レーザ加工装置とレーザ加工方法 - Google Patents
レーザ加工装置とレーザ加工方法Info
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Abstract
時に被加工物の加工面上に照射することのできるレーザ
加工装置とレーザ加工方法を提供する。 【解決手段】 赤外領域の第1の波長を有する第1のレ
ーザ光11を発振する第1のレーザ発振器10と、前記
第1のレーザ光11を空間的に走査する第1の走査系1
2と、前記第1の走査系12で走査された第1のレーザ
光11を、照射面上に集光する第1の集光光学系13
と、前記第1の集光光学系から前記照射面までの間に配
置され、前記第1の波長を有する光は透過させ、可視領
域または紫外領域の第2の波長を有する光は反射又は回
折させる第1の合波部材25と、前記第2の波長を有す
る第2のレーザ光21を発振する第2のレーザ発振器2
0を含み、前記第1の合波部材25に前記第2のレーザ
光21を入射させ、反射または回折した第2のレーザ光
21を前記照射面上に照射する第1の補助系とを有す
る。
Description
とレーザ加工方法に関し、特に2波長のレーザ光を利用
したレーザ加工装置とレーザ加工方法に関する。
〜0.78μmの波長領域を指し、この領域より短波長
の領域を紫外領域、この領域より長波長の領域を赤外領
域と呼ぶ。また、これらを波長領域と呼ぶ。
あけ、切断などの加工に適している。主として、10.
6μm帯の炭酸ガスレーザ光が加工に用いられている。
10.6μm帯のレンズは、ゲルマニウムなどを用いて
作成される。
ラーを用いて変化させ、加工対象物の所望の位置にレー
ザビームを照射して孔あけ加工等を行なう技術が実用化
されている。孔あけ加工を行なうと、加工された孔の周
囲にスミヤと呼ばれる加工残さが付着する。
レーザの高調波やエキシマレ−ザ等の可視領域又は紫外
領域のレーザ光を用いて行なうことができる。通常、可
視領域または紫外領域のレーザ光は、ガラス、石英、弗
化物などの可視、紫外透過材料などを用いて作成され
る。このように赤外レーザ光と可視/紫外レーザ光は別
々の光学系で取り扱われる。
に被加工物上に同時に照射できれば、効率的な加工を行
なうことができる。NaClなどのイオン結晶は、紫外
領域から赤外領域に達する透過領域を有し、理論的には
紫外領域または可視領域のレーザ光を赤外領域のレーザ
光と同時に制御する光学系を作成することができる。し
かし、これらのイオン結晶は強い潮解性や強度の毒性を
有し、加工用レーザ光の実用的な光学系を作成すること
は難しい。
学材料は異なり、加工用炭酸ガスレーザとデスミア用エ
キシマレーザ光を同一の光学系で制御することは極めて
困難である。
類以上のレーザ光を被加工物の加工面上に同時に照射す
ることが出来れば、レーザ加工の自由度が向上し、効率
を向上させることができるであろう。
以上のレーザ光を同時に被加工物の加工面上に照射する
ことのできるレーザ加工装置とレーザ加工方法を提供す
ることである。
ば、赤外領域の第1の波長を有する第1のレーザ光を発
振する第1のレーザ発振器と、前記第1のレーザ光を空
間的に走査する第1の走査系と、前記第1の走査系で走
査された第1のレーザ光を、照射面上に集光する第1の
集光光学系と、前記照射面に被加工物の加工面を保持す
るための被加工物保持台と、前記第1の集光光学系から
前記照射面までの間に配置され、前記第1の波長を有す
る光は透過させ、可視領域または紫外領域の第2の波長
を有する光は反射又は回折させる第1の合波部材と、前
記第2の波長を有する第2のレーザ光を発振する第2の
レーザ発振器を含み、前記第1の合波部材に前記第2の
レーザ光を入射させ、反射または回折した第2のレーザ
光を前記照射面上に照射する第1の補助系とを有するレ
ーザ加工装置が提供される。
域の第1の波長を有する第1のレーザ光を、第1の走査
系で空間的に走査しつつ、第1の集光光学系で集光し、
合波部材を透過させ、被加工物上に照射し、該被加工物
を加工する工程と、(b)可視領域または紫外領域の第
2の波長を有する第2のレーザ光を前記合波部材に入射
し、反射または回折させ、前記被加工物上に照射する工
程とを含むレーザ加工方法が提供される。
同時に加工面に照射することにより、レーザ加工の自由
度を向上させることができ、レーザ加工の効率を向上さ
せることができる。
施例を説明する。
装置の要部を示す断面図である。第1のレーザ発振器で
ある加工用レーザ発振器10は、例えば波長10.6μ
mのレーザ光を発振する炭酸ガスレーザ発振器である。
加工用レーザ光として、YAGレーザ光、高調波YAG
レーザ光を用いることもできる。
間的に走査し、加工面30上の照射位置をxy方向に走
査することができる。走査機構12は、例えばx用とy
用の2つのガルバノミラーを含む。集光光学系13は、
走査機構12で走査された加工用レーザ光11を集光
し、加工面30上に焦合することができる。集光光学系
13は、例えばfθレンズであり、出射レンズを含む。
は、加工用レーザ光11を透過するダイクロイックミラ
ー25が配置されている。ダイクロイックミラー25
は、炭酸ガスレーザ光は透過するが、可視領域又は紫外
領域の所定波長の光は反射する性質を有する。集光光学
系の出射レンズをゲルマニウムで形成し、ゲルマニウム
の出射面をそのまま可視/紫外レーザ光に対する反射面
としてダイクロイックミラーを構成することも可能であ
ろう。もちろん、多層膜干渉フィルタを形成してもよ
い。
ザ発振器20は、例えばエキシマレーザ発振器であり、
紫外光を発振する。補助加工用レーザ光21の光路上に
も走査機構22が配置され、加工用レーザ光21を空間
的に走査し、加工面30上でxy方向に走査することが
できる。走査機構22は、例えばx用、y用の2つのガ
ルバノミラーを含む。集光光学系23は、補助加工用レ
ーザ光21を集光し、ミラー24及びダイクロイックミ
ラー25で反射した後、加工面30上に焦合することが
できる。
マ(波長0.248μm)、ArFエキシマ(波長0.
193μm)、XeCl,XeFなどを目的に合わせて
用いることができる。
する光学系の出射面上に波長の異なる第2のレーザ光を
反射させるダイクロイックミラーを配置することによ
り、2つのレーザ光を合波し、加工面30上に2つのレ
ーザ光を同時に照射することができる。
ない、加工によって生じたスミアをエキシマレーザ光で
デスミアすることができる。この場合は、エキシマレー
ザはデフォーカスし、加工領域を内包する領域に照射す
ることが好ましいであろう。
ては、上層(銅)配線とエポキシ樹脂などの層間絶縁層
のほとんどを炭酸ガスレーザ光で穴あけし、残った薄い
層間絶縁層をエキシマレーザ光で除去することもでき
る。最後のレーザ光ショットをエキシマレーザ光とする
ことにより、良好な断面形状をうることができる。炭酸
ガスレーザ光で過剰のエネルギを与えると、所望の孔形
状より外側部分までが除去され、外側に膨らむ凹部が形
成されることがある。
ーカスした状態で照射できる。穴の外側に照射されたエ
キシマレーザ光は上層配線層で反射される。すなわち、
穴のあいた上層配線層がマスクとなり、穴の内部にエキ
シマレーザ光を照射させることができる。穴の外側に照
射されたエキシマレーザ光をデスミアに利用することも
できる。
は、走査機構22から斜め方向に進行し、加工面30上
に照射される。従って、加工面30上の位置により、入
射角が異なることとなり、その位置の制御が複雑にな
る。又、入射角度が変化することにより、加工面に与え
る影響が位置により変化することもあり得る。2種類以
上のレーザ光を用い、加工面上に同時にかつ同一方向か
ら照射できることが望まれる。
加工装置を示す断面図である。第1のレーザ発振器1
0、第1のレーザ光11、走査機構12、集光光学系1
3、被加工物30は、図1の構成と同様である。
ザ光21、走査機構22も図1の構成と同様である。
集光光学系13の出射面に、第2のレーザ光の回折を生
じさせるディフラクティブ素子26が設けられている。
て、回折格子を形成した場合を概略的に示す。回折格子
26の格子定数をd、レーザ光L1,L2が回折格子2
6表面となす角度をθとする。回折光が垂直下方に進行
するためには、図示の状態で回折格子に入射するレーザ
光L1,L2の間に波長λの光路差が生じればよい。
干渉光を生じる。
する。λは固定なので、θが小さくなれば、その分格子
定数dを小さくすればよい。レーザ光の進行方向は放射
状に変化するので、格子状数が外側に向って次第に大き
くなる同心円状の格子を作成する。
に代え、所望の回折光を生じさせる回折パターンをコン
ピュータ演算で行ない、ディフラクティブ素子を形成す
る技術が進歩している。
ブ素子26の構成を概略的に示す断面図である。ディフ
ラクティブ素子26の表面は、回折光に所望の位相差を
与えるように多段にエッチングされている。
ログラフィック光学素子(HOE)等として知られてい
る。例えば、コンピュータ処理により算出したパターン
に従って複数のマスクを形成し、ディフラクティブ素子
26の表面を多段にエッチングすることによって形成さ
れる。
のレーザ光21は、表面パターンに従って位相差を与え
られ、種々の回折光21dが形成される。所定波長の入
射光に対し、回折光が所定の方向に進むように回折パタ
ーンを形成することもできる。従って、ディフラクティ
ブ素子26の各領域において、回折光が垂直下方に向う
ように回折パターンを設計することができる。
ことにより、ミラー24で反射し、ディフラクティブ素
子26に入射する第2のレーザ光が回折光となり、加工
面30に垂直に進行するように設計される。従って、加
工面30上には、第1のレーザ光11及び第2のレーザ
光21が共にほぼ垂直に入射する。
ガスレーザ光を用い、第2のレーザ光21として例えば
エキシマレーザ光を用い、第1のレーザ光で加工面30
に孔あけを行い、第2のレーザ光で加工面30上に付着
したスミヤを除去することができる。なお、エキシマレ
ーザ光に代え、YAGレーザの高調波を用いることもで
きる。なお、第2のレーザ光に対し、図1の構成同様集
光光学系を用いることもできる。
するために、加工対象物上にマーカーを光学的に照射す
ることが望まれる場合がある。
加工装置を示す概略断面図である。第1のレーザ発振器
10、第1のレーザ光11、走査機能12、第1の集光
光学系13、加工面30は、図1の構成と同様である。
20x、第3のレーザ発振器20yと第1のディフラク
ティブ素子26x、第2のディフラクティブ素子26y
とを用い、加工面30上に色の異なる格子状マーカーを
結像させる。第1のディフラクティブ素子26x、第2
のディフラクティブ素子26yは、出射レンズの出射面
の異なる領域に形成されている。
に進行するように示されているが、2つのレーザ光の進
行方向は、平面視上直交するようにしてもよい。その場
合、2つのディフラクティブ素子は対象波長の相違以
外、同一の性質となり、パターンの設計が容易になる。
のレーザ光21xは、ミラー28xで反射し、集光光学
系13の出射面に設けられたディフラクティブ素子26
xに入射し、図3(B)に示すx方向マーカー線29x
を加工面30上に結像する。
3のレーザ光21yは、ミラー28yで反射し、集光光
学系13の出射面に設けられたディフラクティブ素子2
6yに入射し、加工面30上に図3(B)に示すy方向
マーカー線29yを結像させる。ディフラクティブ素子
26x、26yは、所定の入射光を回折させ、図3
(B)に示すような回折像を形成するように設計され
る。
1yの色を変えれば、図3(B)に示す格子縞は、縦の
線と横の線の色が異なる格子となる。
るZnSeで形成し、加工面30で反射した第2のレー
ザ光、第3のレーザ光を集光光学系13の入射側でモニ
ターすることができる。例えば、図3(A)に示すダイ
クロイックミラー34で可視光を反射させ、工業用テレ
ビカメラ35で図3(B)に示す位置マーカーをモニタ
ーすることができる。
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、第
1のレーザ光、第2のレーザ光を共に十分高出力のもの
とし、加工面を加工するようにしても良い。例えば、2
種類以上のレーザ光を用いて、目的の異なる2つ以上の
加工や、加工材料に合わせた加工を行なうこともでき
る。その他種々の変更、改良、組み合わせが可能なこと
は当業者に自明であろう。
レーザ加工を行なう際、2種類のレーザ光を同時に加工
面に照射することができる。
レーザ光で補助加工を行なうことができる。
のレーザ光で位置合わせマークを結像させることができ
る。
を概略的に示す断面図である。
構成を概略的に示す断面図である。
装置の構成を概略的に示す断面図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 赤外領域の第1の波長を有する第1のレ
ーザ光を発振する第1のレーザ発振器と、 前記第1のレーザ光を空間的に走査する第1の走査系
と、 前記第1の走査系で走査された第1のレーザ光を、照射
面上に集光する第1の集光光学系と、 前記照射面に被加工物の加工面を保持するための被加工
物保持台と、 前記第1の集光光学系から前記照射面までの間に配置さ
れ、前記第1の波長を有する光は透過させ、可視領域ま
たは紫外領域の第2の波長を有する光は反射又は回折さ
せる第1の合波部材と、 前記第2の波長を有する第2のレーザ光を発振する第2
のレーザ発振器を含み、前記第1の合波部材に前記第2
のレーザ光を入射させ、反射または回折した第2のレー
ザ光を前記照射面上に照射する第1の補助系とを有する
レーザ加工装置。 - 【請求項2】 前記第1の補助系が、第2のレーザ光を
空間的に走査する第2の走査系と、第2のレーザ光を集
光する第2の集光光学系とを有する請求項1記載のレー
ザ加工装置。 - 【請求項3】 前記第1および第2の走査系が、第1お
よび第2のレーザ光を可変入射角度で反射するガルバノ
ミラーを含む請求項2記載のレーザ加工装置。 - 【請求項4】 前記第1のレーザ光が炭酸ガスレーザ光
であり、前記第2のレーザ光がYAG高調波レーザ光ま
たはエキシマレーザ光である請求項1〜3のいずれか1
項記載のレーザ加工装置。 - 【請求項5】 前記第1の集光光学系が出射レンズを含
み、前記合波部材が前記出射レンズの出射面に配置され
ている請求項1〜4のいずれか1項記載のレーザ加工装
置。 - 【請求項6】 前記第1の合波部材が、ダイクロイック
ミラーである請求項1〜5のいずれか1項記載のレーザ
加工装置。 - 【請求項7】 前記第1の合波部材が、ディフラクティ
ブ素子である請求項1〜5のいずれか1項記載のレーザ
加工装置。 - 【請求項8】 さらに、前記第1の集光光学系から前記
照射面までの間に配置され、前記第1の波長を有する光
は透過させ、可視領域または紫外領域の第3の波長を有
する光は反射又は回折させる第2の合波部材と、 前記第3の波長を有する第3のレーザ光を発振する第3
のレーザ発振器を含み、前記第2の合波部材に前記第3
のレーザ光を入射させ、反射または回折した第3のレー
ザ光を前記照射面上に照射する第2の補助系とを有する
請求項1〜7のいずれか1項記載のレーザ加工装置。 - 【請求項9】 前記第2の合波部材が、前記出射レンズ
の出射面に配置されているディフラクティブ素子である
請求項8記載のレーザ加工装置。 - 【請求項10】 前記第2、第3のレーザ光が可視領域
の色の異なるレーザ光である請求項8または9記載のレ
ーザ加工装置。 - 【請求項11】 (a)赤外領域の第1の波長を有する
第1のレーザ光を、第1の走査系で空間的に走査しつ
つ、第1の集光光学系で集光し、合波部材を透過させ、
被加工物上に照射し、該被加工物を加工する工程と、 (b)可視領域または紫外領域の第2の波長を有する第
2のレーザ光を前記合波部材に入射し、反射または回折
させ、前記被加工物上に照射する工程とを含むレーザ加
工方法。 - 【請求項12】 前記工程(a)が前記第1のレーザ光
で前記被加工物に主加工を行い、前記工程(b)が前記
第2のレーザ光を空間的に走査し、集光し、前記被加工
物に補助加工を行なう請求項11記載のレーザ加工方
法。 - 【請求項13】 前記工程(b)が前記主加工で生じた
加工派生物を除去するアブレーションを行う請求項12
記載のレーザ加工方法。 - 【請求項14】 前記工程(b)が可視領域の前記第2
のレーザ光で前記被加工物上にマーカを表示する請求項
11記載のレーザ加工方法。 - 【請求項15】 さらに、(c)前記第2の波長と色の
異なる可視領域の第3の波長を有するレーザ光を合波部
材に入射し、反射または回折させ、前記被加工物上に他
のマーカを表示する工程を含む請求項14記載のレーザ
加工方法。 - 【請求項16】 赤外領域の第1のレーザ光を空間的に
走査する第1の走査系と、 出射レンズを含み、前記第1の走査系で走査された第1
のレーザ光を、照射面上に集光する第1の集光光学系
と、 前記照射面に被加工物の加工面を保持するための被加工
物保持台と、 前記出射レンズの出射面に配置され、前記第1の波長を
有する光は透過させ、可視領域または紫外領域の第2の
波長を有する光は回折させるディフラクティブ素子を含
む第1の合波部材と、 前記第1の合波部材に第2のレーザ光を入射させ、反射
または回折した第2のレーザ光を前記照射面上に照射す
る第1の補助系とを有するレーザ加工装置。
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