JP2002292362A - 比抵抗調整水製造装置 - Google Patents
比抵抗調整水製造装置Info
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Abstract
定して製造する。 【解決手段】 原水を前処理工程で前処理した後、一部
を脱イオン手段5で脱イオン処理する。残部は脱イオン
処理することなく脱イオン水と合流させる。脱イオン処
理せずに脱イオン水と合流させる非脱イオン水量を合流
水の比抵抗値C2を測定し、この測定値に基いて制御す
ることにより、所定の比抵抗の比抵抗調整水を得る。ま
た、原水の比抵抗値の測定値C1に基いて、この非脱イ
オン水に予め炭酸ガスを注入することにより、比抵抗値
を粗調整し、その後炭酸溶解槽6からの炭酸溶解水を注
入して比抵抗を微調整することで、比抵抗の変動の激し
い原水から、所望の比抵抗に調整された比抵抗調整水を
安定して製造することができる。
Description
用される比抵抗調整水を製造するための装置に関する。
た水は、各種生産工場などで、幅広い用途において利用
されている。
抵抗調整水を充填し、充填後の水と缶の導電性を確認す
ることで、缶の不良品検査を実施することが行われてい
る。このような導電率測定による検査で使用される比抵
抗調整水には、その比抵抗値の変動が検査に及ぼす影響
が大きいため、比抵抗値の変動を極力低減した水である
ことが望まれている。
めには、イオン交換設備等で純水を製造し、該純水に炭
酸を溶解させることで比抵抗を安定化させることが行わ
れている(特公昭63−2231号公報)。
方法は、一旦純水(比抵抗12〜18MΩ・cm)を製
造した後、比抵抗を下げる(0.5〜2.5MΩ・cm
程度)方法であるため、純水を製造するために使用する
イオン交換樹脂の利用効率が悪い。このため、イオン交
換樹脂の充填量が多く、装置が大型化するという欠点が
ある。特に、ユースポイントで使用した水を回収して原
水とする場合であって、回収水中のイオン成分の混入は
あるものの微少である場合(回収水の比抵抗0.2〜
0.7MΩ・cm程度)には、若干のイオン除去を行え
ば所望の比抵抗値を有する水となりうるにもかかわら
ず、高度のイオン交換処理を行うため、イオン交換樹脂
の利用効率が悪くなる。
望の値に安定した比抵抗調整水を製造することができる
装置であって、イオン交換樹脂等の脱イオン手段の利用
効率が高く、装置の小型化、設備スペースの縮小を図る
ことができる比抵抗調整水製造装置として、本出願人
は、先に、原水を脱イオン処理して所定の比抵抗の処理
水を製造する比抵抗調整水製造装置において、原水を脱
イオン処理して脱イオン水とする脱イオン手段と、該脱
イオン手段を迂回して原水を該脱イオン水に合流させて
合流水とするバイパスラインと、該バイパスライン又は
脱イオン手段の流量を調節する流量調節手段と、前記合
流水の比抵抗が予め設定した値になるように、該流量調
節手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
比抵抗調整水製造装置を提案した(特願2000−34
9821。以下「先願」という。)。
うち、所定の比抵抗値の処理水を得るために脱イオン処
理が必要な一部のみを脱イオン手段で脱イオン処理し、
残部は脱イオン手段を迂回して、脱イオン水と合流させ
るため、脱イオン手段の利用効率が高く、装置の小型
化、設備スペースの縮小を図ることができる。
は、原水供給工程、前処理工程、脱イオン工程、炭酸ガ
ス溶解・殺菌工程及び処理水調整・給水工程を備え、缶
検査機等のコースポイントで使用された比抵抗調整水、
或いは余剰の比抵抗調整水は、水使用量と排水量を低減
して環境負荷を軽減するために、一部又は全部が原水貯
槽に回収され、比抵抗調整水製造装置の原水として処理
されて再利用される。
整された比抵抗調整水は、ユースポイントで使用される
過程で各種イオン、TOC成分、夾雑物が混入したり、
空気との接触で水中の炭酸成分が放散されたりすること
により、比抵抗が変化する。また、ユースポイントの運
転停止期間中においても系内で滞留する比抵抗調整水の
比抵抗は炭酸成分の放散等で経時により変化し、ユース
ポイントのトラブルにより比抵抗が変化する場合もあ
る。更に、ユースポイントから或いはユースポイントを
バイパスして貯槽に回収される過程においても炭酸成分
が放散されて比抵抗が変化する。
は、このような回収水のみでは不足する水量を、系外か
ら純水を補給することにより補う必要があるが、この純
水の補給量により、回収水と純水との混合水よりなる比
抵抗調整水製造装置の原水の比抵抗は変動する。従っ
て、比抵抗調整水製造装置で処理される原水の比抵抗は
一定ではなく、幅広い範囲で変化するものとなる。
より、比抵抗値1MΩ・cm付近の処理水(比抵抗調整
水)を製造する場合には、本来の効果が有効に発揮され
るが、低い比抵抗値例えば0.2MΩ・cm程度の処理
水を製造しようとすると、場合によっては原水の方が比
抵抗が高いことがあるため、脱イオン工程後、炭酸ガス
の溶解工程において、比抵抗調整のための炭酸ガス注入
量が不足し、的確な比抵抗調整を行えないという不具合
があった。
し、広範囲の比抵抗値の調整に対応することができる比
抵抗調整水製造装置を提供することを目的とする。
造装置は、原水を脱イオン処理して所定の比抵抗の処理
水を製造する比抵抗調整水製造装置において、原水を脱
イオン処理して脱イオン水とする脱イオン手段と、該脱
イオン手段を迂回して原水を該脱イオン水に合流させて
合流水とするバイパスラインと、該バイパスライン又は
脱イオン手段の流量を調節する流量調節手段と、前記合
流水の比抵抗が予め設定した値になるように、該流量調
節手段を制御する制御手段と、前記バイパスライン又は
バイパスラインよりも後段の配管に炭酸ガスを注入する
炭酸ガス注入手段とを備えたことを特徴とする。
ス注入手段を備えるため、原水の比抵抗が高い場合に不
足する炭酸ガスを補うことができる。このため、比抵抗
値が1MΩ・cm程度の処理水はもとより、低い比抵抗
値例えば0.2M・Ωcm程度の処理水であっても容易
に目的とする比抵抗値に調整することができる。
入すると、脱イオン手段の負荷となるため、本発明で
は、バイパスライン又はバイパスラインよりも後段の配
管に注入する。炭酸ガスは、バイパスライン以降の配管
であればどの箇所に注入しても良いが、水中に均一に溶
解し、後段の比抵抗値調整のための比抵抗計で適正な比
抵抗値が安定に検出することができるように、バイパス
ラインの配管に注入して、注入後十分な溶解時間を確保
することが好ましい。
入量の制御は原水の比抵抗値に基いて行うのが好まし
く、これにより、安定な比抵抗調整を行える。この制御
手段としては、具体的には、原水の比抵抗値と炭酸ガス
流量調整弁(0〜100%の開度調節が可能な弁)の開
度との関係をテーブル化してシーケンサなどの制御装置
に記憶させて制御する方法が挙げられる。
理されていない水をさし、バイパスラインを流れる原水
であっても良く、バイパスラインよりも前段の原水の比
抵抗であっても良く、また、脱イオン手段の入口側の原
水の比抵抗であっても良い。
抵抗調整水製造装置の実施の形態を詳細に説明する。
施の形態を示す系統図である。
ースポイント9から配管23により貯槽1に回収された
回収水は、必要に応じて配管10から補給される純水と
混合され、送液ポンプP1により取り出され、まず、前
処理工程において、バグフィルタ2で夾雑物が除去さ
れ、活性炭塔3でTOC成分が除去され、更に保安フィ
ルタ4で微細粒子が除去される。なお、11,12,1
3,14は配管を示す。
一部が配管15より混床式イオン交換塔5に導入されて
脱イオン処理され、残部は、この混床式イオン交換塔5
をバイパスするバイパス配管16より脱イオン処理され
ることなく次工程へ送給される。
と、バイパス配管16からの前処理水とが合流する配管
17には、この合流水の抵抗率を計測する抵抗率計C2
が設けられており、この抵抗率計C2の計測結果に基い
てバイパス配管16の流量調整弁V1の開度を制御する
ことにより、所定の抵抗率の合流水が得られるように構
成されている。
的に若干のイオンの混入はあるものの、その量は非常に
少なく、比抵抗の高い水である。従って、このような回
収水を含む原水の全量を混床式イオン交換塔5で脱イオ
ン処理すると、混床式イオン交換塔5におけるイオン交
換樹脂の利用効率が悪く、工業的に不利である。
交換塔5から流出する脱イオン水と脱イオン処理される
ことなくバイパス配管16から直接送給される前処理水
(以下、この水を「非脱イオン水」と称す場合があ
る。)との合流水の比抵抗値を、これらの合流水が流れ
る配管17に設けた抵抗率計C2により測定し、この測
定結果に基いてバイパス配管16に設けた流量調整弁V
1の開度を制御して、非脱イオン水流量を調節し、非脱
イオン水と脱イオン水との混合比を調整することによ
り、所望の比抵抗値の合流水を得るために必要最低限の
前処理水のみを配管15より混床式イオン交換塔5に送
給して混床式イオン交換塔5でのイオン交換樹脂の利用
効率を高める。
解量は、幅広く変動し、補給純水の混合割合も一定では
ないために、原水の比抵抗値も幅広く変動することか
ら、後工程の炭酸溶解槽6からの炭酸溶解水注入のみで
は、所定の比抵抗値に調整することができない場合があ
る。
は、配管14に設けた抵抗率計C1で前処理水の抵抗率
を計測し、この結果に基いて、バイパス配管16に炭酸
ガスを注入する。
供給する炭酸ガス源7から、配管18よりバイパス配管
16に炭酸ガスが注入する。この炭酸ガス注入配管18
には流量調整弁V2が設けられており、この流量調整弁
V2は抵抗率計C1の計測結果に基いて開度が制御さ
れ、不足する炭酸ガス量を補給するように構成されてい
る。
により、比抵抗値の変動の激しい原水の比抵抗値を一定
の範囲内におさめ、後工程での比抵抗値の調整を容易に
行うことができるようになる。
量調整弁V1の入口側に注入しても出口側に注入しても
良く、また、後段の配管17に注入しても良いが、前述
の如く、炭酸ガスの溶解に十分な時間を確保するために
は、バイパス配管16に注入することが好ましい。ま
た、抵抗率計C2に近接した箇所で炭酸ガスを注入する
と、抵抗率計C2の計測結果が不安定となることから、
バイパス配管16の流量調整弁V1の入口側に流入する
のが好ましい。いずれの場合においても、炭酸ガスが混
床式イオン交換塔5に流入すると、混床式イオン交換塔
5の負荷となることから、注入された炭酸ガスが混床式
イオン交換塔5に流入しないように配慮することが重要
である。
オン処理され、予め所定の比抵抗値の範囲内となるよう
に炭酸ガスが注入されたものである。この配管17を流
れる合流水の一部が配管19より炭酸溶解槽6に送給さ
れる。炭酸溶解槽6には炭酸ガス源7からの炭酸ガスが
配管20より注入され、この槽6内で所定濃度の炭酸溶
解水が調整される。この炭酸溶解水は配管21のポンプ
P2により配管17の合流水に注入される。炭酸溶解槽
6へ送給される合流水の水量は流量調整弁V3の開度に
より調整され、また、配管17に注入される炭酸溶解水
の水量はポンプP2により調整される。この流量調整弁
V3の開度及びポンプP2の作動は後段の調整槽8の出
口水の抵抗率を計測する抵抗率計C3の計測値に基いて
制御され、これにより所定の比抵抗値の比抵抗調整水を
得ることができる。このように合流水の一部を採取して
炭酸溶解水を調整し、この炭酸溶解水を抵抗率計C3の
計測値に基いて再び合流水に流入させることにより、比
抵抗値を高精度に調節することが可能となる。更に、配
管20にも流量調整弁を設け、炭酸ガス源7からの炭酸
ガス量も制御可能としても良い。
混合安定化され、配管22よりユースポイント9へ送給
される。
水は、一部又は全部が回収水として配管23より貯槽1
に戻され、残部は配管24より系外へ排出される。
みの比抵抗調整水を回収して原水とするため、水使用
量、排水量の削減を図ることができる。また、前処理水
の必要量のみを脱イオン処理することで脱イオン手段の
利用効率を高め、装置の小型化、設置スペースの縮小を
図ることができる。更に、原水の比抵抗値の変動に対応
して、前段のバイパス配管16にガス状の炭酸を直接注
入することにより、比抵抗値を粗調整して一定の範囲内
におさめ、その後、炭酸溶解槽6から液状の炭酸溶解水
を注入する比抵抗値の微調整で、必要最低限の炭酸ガス
使用量で所定の比抵抗値に正確に調整することができ
る。
本発明の実施の形態を示す一例であって、本発明はその
要旨を超えない限り、何ら図示のものに限定されるもの
ではない。
数系列を並設しても良く、このようにすることで、装置
の再生、交換時等において流路を切り換えることによ
り、連続生産を行うことが可能となる。また、これらの
手段は複数段直列に設けられていても良い。
の他、逆浸透膜分離装置や電気脱イオン装置を用いるこ
ともできる。比抵抗の測定手段としては、抵抗率計、比
抵抗計の他、導電率計であっても良い。
殺菌手段、その他の他の手段を備えるものであっても良
い。
水製造装置によれば、所望の比抵抗に調整された比抵抗
調整水を安定して製造することができる。
示す系統図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 原水を脱イオン処理して所定の比抵抗の
処理水を製造する比抵抗調整水製造装置において、 原水を脱イオン処理して脱イオン水とする脱イオン手段
と、 該脱イオン手段を迂回して原水を該脱イオン水に合流さ
せて合流水とするバイパスラインと、 該バイパスライン又は脱イオン手段の流量を調節する流
量調節手段と、 前記合流水の比抵抗が予め設定した値になるように、該
流量調節手段を制御する制御手段と、 前記バイパスライン又はバイパスラインよりも後段の配
管に炭酸ガスを注入する炭酸ガス注入手段とを備えたこ
とを特徴とする比抵抗調整水製造装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記炭酸ガス注入手
段は、原水の比抵抗値に基いて炭酸ガス注入量が制御さ
れることを特徴とする比抵抗調整水製造装置。
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