JP2004025119A - 硝酸性窒素の除去方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】地下水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する装置において、原水槽1と、原水槽1への原水送給系7と、原水槽1より送給される原水に対し電気透析処理を施して硝酸性窒素を除去する電気透析装置2と、生成水ライン3と、生成水の一部を原水槽1へ返送するバイパスライン8と、生成水の電気伝導度を検出する導電率計10と、生成水ライン7上の第1の流量調節バルブ11及びバイパスライン8上の第2の流量調節バルブ12と、地下水中の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係のデータを利用することにより、導電率計10の検出結果に基づいて第1、第2の流量調節バルブ11、12を制御して電気透析装置2を循環する生成水の循環量を調節し、系外へ導出する生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理するコントローラ50とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定地域における地下から汲み上げた原水中(地下水)の硝酸性窒素(ここでは亜硝酸性窒素を含めた意味で用いる)を除去し生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理する硝酸性窒素の除去方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、硝酸性窒素による地下水汚染が深刻化してきている。例えば、多施肥地帯や畜産廃水が流入する地域の地下水では、硝酸性窒素濃度が看過できないほど高くなっていることがある。硝酸性窒素成分は、生体内に取り込まれると変異原性を発現し、健康上の不都合を引き起こすおそれがあるとして、その濃度を一定の基準以下に管理する必要がある。
【0003】
水中の硝酸性窒素を除去する方法としては、▲1▼逆浸透膜法、▲2▼イオン交換樹脂法、▲3▼電気透析法、等が知られている。しかし、▲1▼及び▲2▼の方法は、周期的な薬品洗浄の必要やイオン交換樹脂の再生処理の必要がある等、処理効率面からの問題があるため、▲3▼の電気透析法が最適であると考えられている。
【0004】
電気透析法は、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを交互に配置し、外部から電流を流して、イオン化している物質を膜を通して移動・除去するものであり、他の除去法と比べた場合、薬剤の添加をほとんど要しないこと、亜硝酸性窒素の蓄積がないこと、運転の立ち上がりが速いこと、洗浄排水や再生排水を出さないこと、等の利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の電気透析法による硝酸性窒素の除去技術は、生成水中の硝酸性窒素濃度の確認のために大きなシステムが必要であり、そのため、小規模の地域や酪農業者等が個別に地下水を処理する場合にはコスト面から適用が困難であった。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮し、設備が小型でコストがかからず、小規模の地域や個別の酪農業者等が利用するのに好適な硝酸性窒素の除去方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の硝酸性窒素の除去方法は、特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する方法において、予め、前記特定地域における地下水中の硝酸性窒素濃度と電気伝導度とを検出し、その検出結果から、当該地下水の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係を割り出しておき、 前記特定地域の地下より汲み上げた原水を電気透析装置に送給し、電気透析処理を施して電気透析後の生成水の電気伝導度が基準以下になるようにすることにより、原水中の硝酸性窒素濃度を基準以下にした生成水を得ることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明の硝酸性窒素の除去方法は、特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する方法において、予め、前記特定地域における地下水中の硝酸性窒素濃度と電気伝導度とを検出し、その検出結果から、当該地下水の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係を割り出しておき、前記特定地域の地下より汲み上げた原水を処理するに際し、当該原水を原水槽を介して電気透析装置に送給し、電気透析装置により原水に対し電気透析処理を施すことにより硝酸性窒素を除去した生成水を生成し、電気透析装置より流出する生成水を系外へ導出すると共に、その一部を原水槽へ返送することで生成水の一部を電気透析装置に循環させ、一方、前記系外へ導出する生成水の電気伝導度を測定し、その測定結果と、予め割り出しておいた前記硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係とに基づいて前記原水槽へ返送する生成水の流量を調節し、それにより、系外へ導出する生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明の硝酸性窒素の除去装置は、特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する装置において、処理すべき原水を溜める原水槽と、 該原水槽に対し前記特定地域の地下より汲み上げた原水を送給する原水送給系と、前記原水槽より送給される原水に対し電気透析処理を施して硝酸性窒素を除去する電気透析装置と、該電気透析装置より流出する生成水を系外へ導出する生成水ラインと、前記生成水の電気伝導度を検出する導電率計とを備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明の硝酸性窒素の除去装置は、請求項3に記載の硝酸性窒素の除去装置において、少なくとも前記電気透析装置、導電率計及びこれらの間の配管系が1つのケースに収納されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明の硝酸性窒素の除去装置は、特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する装置において、処理すべき原水を溜める原水槽と、該原水槽に対し前記特定地域の地下より汲み上げた原水を送給する原水送給系と、前記原水槽より送給される原水に対し電気透析処理を施して硝酸性窒素を除去する電気透析装置と、該電気透析装置より流出する生成水を系外へ導出する生成水ラインと、該生成水ラインから分岐し、生成水の一部を原水槽へ返送することで電気透析装置を循環する生成水循環系を構成するバイパスラインと、前記生成水ライン上のバイパスラインの分岐点よりも下流側に設けられて生成水ラインを通る生成水の電気伝導度を検出する導電率計と、該導電率計よりも上流側で且つ前記バイパスラインの分岐点よりも下流側の生成水ライン上に設けられた第1の流量調節バルブと、前記バイパスラインに設けられた第2の流量調節バルブと、予め実測結果に基づいて割り出してある前記特定地域における地下水中の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係のデータを利用することにより、前記導電率計の検出結果に基づいて前記第1の流量調節バルブと第2の流量調節バルブを制御し、それにより、前記電気透析装置を循環する生成水の循環量を調節して、前記生成水ラインより系外へ導出する生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理するコントローラと、を備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明の硝酸性窒素の除去装置は、請求項5に記載の硝酸性窒素の除去装置において、少なくとも前記電気透析装置、導電率計、第1の流量調節バルブ、第2の流量調節バルブ及びこれらの間の配管系が1つのケースに収納されていることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明の硝酸性窒素の除去装置は、請求項3ないし6のいずれかに記載の硝酸性窒素の除去装置において、前記電気透析装置が、1価のイオンを優先選択的に通過させる透析膜を利用して硝酸性窒素を除去するものであることを特徴とする。
【0014】
請求項1の発明では、予め、特定地域における地下水の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係を割り出しておくことにより、電気伝導度が基準以下になるように電気透析を施すだけで、原水中の硝酸性窒素濃度を基準以下にした生成水を得ることをできる。
【0015】
請求項2の発明では、生成水の一部を電気透析装置を経由して循環させるので、生成水中の硝酸性窒素濃度の除去率を向上させることができる。しかも、硝酸性性窒素濃度に対して相関関係を持つ電気伝導度に基づいて生成水の循環量を調節するので、生成水の電気伝導度を電流値等を用いて測定するだけで、硝酸性窒素濃度の推定値に基づいて生成水の循環量を制御することができ、大規模な設備や実験機材等を使用せずに、コストをかけずに効率良く硝酸性窒素濃度を低減することができる。従って、システムの小型化、連続運転等が可能になり、小規模の地域や個別の酪農業者等が利用することも可能になる。
【0016】
請求項3の発明では、請求項1の方法を容易に実施できる装置を得ることができる。また、請求項5の発明では、請求項2の方法を容易に実施できる装置をえることができる。さらに、請求項4、6の発明では、請求項3、5の装置をユニット化でき、設備を小型、コンパクトに構成でき、設置、移動、増設等が容易となる。特に、例えば、処理量が増大したような場合には、そのユニットを並列的に増設するだけで対処可能となる。
【0017】
また、電気透析法では、イオンを低濃度まで除去し過ぎてしまうと、液の電気抵抗が大きくなって電流が流れにくくなり、却って効率が著しく低下するという現象を生じる。この不都合を解消する目的で、請求項7の発明では、1価のイオンを優先選択的に透過する膜を用いて電気透析法を施すようにしている。これにより、1価のイオンである硝酸性窒素濃度を低くしても、2価以上のイオンが液中に残ることになり、電気抵抗があまり大きくならないようにすることができ、硝酸性窒素の除去効率が低下するのを防ぐことができる。また、2価以上のイオンを残すことにより、生成水の味に影響を与える物質を除去し過ぎないようにすることができ、処理後の生成水の性状に与える影響を極力抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態の硝酸性窒素除去装置の構成を示す系統図である。
【0019】
この硝酸性窒素除去装置は、特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を電気透析法を用いて除去し、生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理するものであり、処理すべき原水を溜める原水槽1と、原水槽1より送給される原水に対し電気透析処理を施して硝酸性窒素を除去する電気透析装置2と、電気透析装置2より流出する生成水を系外へ導出する生成水ライン3と、電気透析装置2より流出する濃縮水を溜める濃縮水槽4と、原水槽1から電気透析装置2に原水を送り込む原水送給ポンプ5と、濃縮水槽4から電気透析装置2に濃縮水を送り込む濃縮水送給ポンプ6と、原水槽1及び濃縮水槽4に対して地下より汲み上げた原水を送給する原水送給系7と、生成水ライン3から分岐し、生成水の一部を原水槽1へ返送することで電気透析装置2を循環する生成水循環系を構成するバイパスライン8と、生成水ライン3上のバイパスライン8の分岐点9よりも下流側に設けられて生成水ライン3を通る生成水の導電率(電気伝導度)を検出する導電率計10と、導電率計10よりも上流側で且つバイパスライン8の分岐点9よりも下流側の生成水ライン3上に設けられた第1の流量調節バルブ11と、バイパスライン8に設けられた第2の流量調節バルブ12と、主として導電率計10の検出結果に基づいて第1、第2の流量調節バルブ11、12の開度制御を行うコントローラ50とを備えている。
【0020】
原水送給系7は、地下水を汲み上げる井戸ポンプ21と、汲み上げた地下水を10分程度滞留させて水質変動等を均す貯留槽22と、貯留槽22に滞留させた地下水を、第3の流量調節バルブ13を介して原水槽1に、また、第4の流量調節バルブ14を介して濃縮水槽4に送り込むポンプ23とを備えている。原水槽1と濃縮水槽4にはレベル計16、17がそれぞれ設けられ、濃縮水槽4には更に槽内の濃縮水の導電率を検出する導電率計18が設けられている。原水槽1のレベル計16の検出信号は、第3の流量調節バルブ13の制御信号として利用され、第3の流量調節バルブ13を制御して原水槽1への原水供給量を調節することにより、原水槽1内の原水のレベルが所定レベルに管理される。また、濃縮水槽4のレベル計17及び導電率計18の検出信号は、第4の流量調節バルブ14の制御信号として利用され、第4の流量調節バルブ14を制御して濃縮水槽4への原水供給量を調節することにより、濃縮水槽4内の濃縮水のレベル及び硝酸性窒素濃度が所定レベルに管理される。
【0021】
ところで、本願発明者の研究によれば、水中の硝酸性窒素濃度と導電率との間には、図2(a)、(b)に示すような相関関係があることが分かった。そこで、予め当該地域の地下水をサンプルとして汲み上げ、地下水中の硝酸性窒素濃度と導電率とを検出し、その検出結果から、当該地下水の硝酸性窒素濃度と導電率の相関関係を割り出しておく。次に、その硝酸性窒素濃度と導電率の相関関係のデータに基づいて、硝酸性窒素濃度が基準値となる基準導電率を決定し、その基準導電率を中心に、その前後の硝酸性窒素濃度に対応した導電率のデータを定め、導電率計10で検出した導電率に対応させて、どのように第1、第2の流量調節バルブ11、12を開度制御すれば、生成水中の硝酸性窒素濃度を基準値以下に調節できるかのデータを実験等で求めておく。そして、導電率計10の検出導電率と第1、第2の流量調節バルブ11、12の開度制御値の関係をマップ等にして、コントローラ50に記憶しておく。
【0022】
そうすることで、コントローラ50は、導電率計10の検出結果に基づいて第1の流量調節バルブ11と第2の流量調節バルブ12を制御し、それにより、電気透析装置2を循環する生成水の循環量を調節して、生成水ライン3より系外へ導出する生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理することができる。
【0023】
次に、この硝酸性窒素の除去装置の作用と共に硝酸性窒素の除去方法について説明する。
上記の装置を使用する場合には、それに先だって、前述のように当該地域の地下水の硝酸性窒素濃度と導電率の相関関係を割り出し、導電率計10の検出値に応じた第1、第2の流量調節バルブ11、12の制御プログラムを作成して、コントローラ50に記憶しておく。そして、地下から汲み上げた原水を処理するに際しては、処理すべき原水を原水槽1を介して電気透析装置2に送給し、電気透析装置2により原水に対し電気透析処理を施すことにより硝酸性窒素を除去した生成水を生成する。電気透析装置2より流出する生成水は、生成水ライン3を介して系外へ導出する。また、その一部はバイパスライン8を介して原水槽1へ返送する。それにより、生成水の一部を原水と混合した状態で電気透析装置2に循環させる。一方、系外へ導出する生成水については、導電率計10によってその導電率を計測する。
【0024】
ここで、例えば、導電率計10が生成水の硝酸性窒素濃度が高いと推測できるデータを検出したときには、コントローラ50は、第1の流量調節バルブ11を絞り、第2の流量調節バルブ12を開く方向に制御する。そうすると、バイパスライン8を経由して電気透析装置2を循環する生成水の流量が増え、それにより電気透析装置2から流出する生成水中の硝酸性窒素の除去率がアップし、その結果、生成水ライン3から系外へ導出される硝酸性窒素濃度が基準以下に管理される。反対に、導電率計10が生成水の硝酸性窒素濃度が低いと推測できるデータを検出したときには、コントローラ50は、第1の流量調節バルブ11を開き、第2の流量調節バルブ12を絞る方向に制御する。そうすると、バイパスライン8を経由して電気透析装置2を循環する生成水の流量が減り、それにより、電気透析装置2に流入する原水の割合が増え、結果的に原水の処理量が増加することになる。このように、コントローラ50の制御により、硝酸性窒素濃度を基準以下に抑えながら、原水に対する硝酸性窒素の除去効率の向上が図れる。
【0025】
このような処理が行われる際に、原水槽1内の原水の量が減ると、第3の流量調節バルブ13が開くことにより、原水が原水槽1に補給される。また、電気透析装置2から流出する濃縮水は、濃縮水槽4に送られた後、ポンプ6で電気透析装置2に一定流量で循環送給される。濃縮水槽4には、槽内の濃縮水の硝酸性窒素濃度がほぼ一定となるように、第4の流量調節バルブ14を制御することで原水が供給され、溢流水は濃縮水として系外に排出される。これらの第3、第4の流量調節バルブ13、14についても、コントローラ50からの指令で制御することができる。
【0026】
また、導電計10による検出値が基準値を超えた場合には、電気透析装置2における電流密度を増加側に制御することにより、硝酸性窒素の除去性能を上げることもできる。その場合、原水送給系7に設置した第3のバルブ13を併せて制御してもよい。
【0027】
なお、上述の実施の形態にかかる硝酸性窒素除去方法及び装置は、生成水ライン3から分岐し、生成水の一部を原水槽1へ返送することで電気透析装置2を循環させ、導電率計10の検出結果に基づいて第1の流量調節バルブ11と第2の流量調節バルブ12とを制御し、それにより、電気透析装置2を循環する生成水の循環量を調節して、生成水ライン3より系外へ導出する生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理するようにした例である。この例は、原水の硝酸性窒素濃度が大きく変動するような地域において、特に有効である。すなわち、原水の硝酸性窒素濃度が濃い場合には、電気透析装置への循環量を増大させる。その場合には、処理量が減るが、所定の基準は確保できる。
【0028】
一方、原水の硝酸性窒素濃度の変動が所定範囲以内である地域においては、図1で点線100で囲んで示した装置構成とし、構成を単純化することもできる。すなわち、導電率計10、第1の流量調節バルブ11、第2の流量調節バルブ12、コントローラ50等を省いて、電気透析装置2への循環系を省略する。その場合には、導電率計10aによって、導電率を確認するだけで、電気透析装置2からの生成水を直接系外へ出す。
【0029】
また、図3に示すように、図1における井戸ポンプ21と貯留槽22とを除いた図の一点鎖線200で囲まれた装置構成、または、上記点線100で囲まれた装置構成を1つの収納ケース300に収納してユニット化すれば、設備を小型、コンパクトに構成でき、設置、移動、増設等が容易となる。特に、例えば、処理量が増大したような場合には、そのユニットを並列的に増設するだけで簡単に対処可能となる。また、逆に、一時的に処理量が減った場合には、複数台のユニットの一部のみを稼動させ、他を休止させることにより、運転コストの低減も可能となる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、生成水の電気伝導度に基づいて電気透析する生成水の循環量を制御して硝酸性窒素の除去効率を調節するので、大規模な設備や実験機材等を使用せず、コストをかけずに効率良く硝酸性窒素濃度を基準以下に低減することができ、システムの小型化及び自動連続運転が可能になることで、小規模の地域や個別の酪農業者等が利用することも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の装置の構成を示す系統図である。
【図2】(a)、(b)は硝酸性窒素濃度と電気伝導度の関係を示す図である。
【図3】本発明の実施形態の装置の外観構成を示す図である。
【符号の説明】
1 原水槽
2 電気透析装置
3 生成水ライン
7 原水送給系
8 バイパスライン
9 分岐点
10 導電率計
11 第1の流量調節バルブ
12 第2の流量調節バルブ
50 コントローラ
Claims (7)
- 特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する方法において、
予め、前記特定地域における地下水中の硝酸性窒素濃度と電気伝導度とを検出し、その検出結果から、当該地下水の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係を割り出しておき、
前記特定地域の地下より汲み上げた原水を電気透析装置に送給し、電気透析処理を施して電気透析後の生成水の電気伝導度が基準以下になるようにすることにより、原水中の硝酸性窒素濃度を基準以下にした生成水を得ることを特徴とする硝酸性窒素の除去方法。 - 特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する方法において、
予め、前記特定地域における地下水中の硝酸性窒素濃度と電気伝導度とを検出し、その検出結果から、当該地下水の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係を割り出しておき、
前記特定地域の地下より汲み上げた原水を処理するに際し、当該原水を原水槽を介して電気透析装置に送給し、電気透析装置により原水に対し電気透析処理を施すことにより硝酸性窒素を除去した生成水を生成し、電気透析装置より流出する生成水を系外へ導出すると共に、その一部を原水槽へ返送することで生成水の一部を電気透析装置に循環させ、一方、前記系外へ導出する生成水の電気伝導度を測定し、その測定結果と、予め割り出しておいた前記硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係とに基づいて前記原水槽へ返送する生成水の流量を調節し、それにより、系外へ導出する生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理することを特徴とする硝酸性窒素の除去方法。 - 特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する装置において、
処理すべき原水を溜める原水槽と、
該原水槽に対し前記特定地域の地下より汲み上げた原水を送給する原水送給系と、
前記原水槽より送給される原水に対し電気透析処理を施して硝酸性窒素を除去する電気透析装置と、
該電気透析装置より流出する生成水を系外へ導出する生成水ラインと、
前記生成水の電気伝導度を検出する導電率計とを備えていることを特徴とする硝酸性窒素の除去装置。 - 少なくとも前記電気透析装置、導電率計及びこれらの間の配管系が1つのケースに収納されていることを特徴とする請求項3に記載の硝酸性窒素の除去装置。
- 特定地域における地下から汲み上げた原水中の硝酸性窒素を基準以下に除去する装置において、
処理すべき原水を溜める原水槽と、
該原水槽に対し前記特定地域の地下より汲み上げた原水を送給する原水送給系と、
前記原水槽より送給される原水に対し電気透析処理を施して硝酸性窒素を除去する電気透析装置と、
該電気透析装置より流出する生成水を系外へ導出する生成水ラインと、
該生成水ラインから分岐し、生成水の一部を原水槽へ返送することで電気透析装置を循環する生成水循環系を構成するバイパスラインと、
前記生成水ライン上のバイパスラインの分岐点よりも下流側に設けられて生成水ラインを通る生成水の電気伝導度を検出する導電率計と、
該導電率計よりも上流側で且つ前記バイパスラインの分岐点よりも下流側の生成水ライン上に設けられた第1の流量調節バルブと、
前記バイパスラインに設けられた第2の流量調節バルブと、
予め実測結果に基づいて割り出してある前記特定地域における地下水中の硝酸性窒素濃度と電気伝導度の相関関係のデータを利用することにより、前記導電率計の検出結果に基づいて前記第1の流量調節バルブと第2の流量調節バルブを制御し、それにより、前記電気透析装置を循環する生成水の循環量を調節して、前記生成水ラインより系外へ導出する生成水の硝酸性窒素濃度を基準以下に管理するコントローラと、
を備えていることを特徴とする硝酸性窒素の除去装置。 - 少なくとも前記電気透析装置、導電率計、第1の流量調節バルブ、第2の流量調節バルブ及びこれらの間の配管系が1つのケースに収納されていることを特徴とする請求項5に記載の硝酸性窒素の除去装置。
- 前記電気透析装置が、1価のイオンを優先選択的に通過させる透析膜を利用して硝酸性窒素を除去するものであることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の硝酸性窒素の除去装置。
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