JP2002288894A - 貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒体の製造装置及び製造方法

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JP2002288894A
JP2002288894A JP2001083618A JP2001083618A JP2002288894A JP 2002288894 A JP2002288894 A JP 2002288894A JP 2001083618 A JP2001083618 A JP 2001083618A JP 2001083618 A JP2001083618 A JP 2001083618A JP 2002288894 A JP2002288894 A JP 2002288894A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光又は熱を用いて信号を記録・再生する層を
複数有する貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒体
の製造装置において、光透過層の厚さが均一であり、ま
た気泡やしわの発生が極めて少なく、反射膜や記録膜を
汎用のスパッタ装置で形成することができ、製造後のチ
ルトの安定性が極めて高い製造装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも一方の面に溝形状を有する第
一のディスク状プラスチック基板上に少なくとも一層以
上の反射膜と記録膜を形成する成膜工程と、少なくとも
2枚以上の光透過性フィルムを第一の基板上に貼り合わ
せる貼り合わせ工程310と、光透過性フィルムに溝を
転写する転写工程320と、光透過性フィルムを紫外線
により硬化させる硬化工程350と、貼り合わされた光
透過性フィルムをディスク形状に打ち抜く打ち抜き工程
340と、打ち抜かれた光記録媒体をストックするか、
又は成膜工程に搬送するストック/搬送工程350を具
備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光又は熱を用いて
信号を記録・再生する層を複数有する貼り合わせ多層構
造型ディスク状光記録媒体の製造装置及び製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体への記録密度向上に伴い、光
学ピックアップの対物レンズの開口数(NA)を大きく
して、再生光スポットの小径化する方法が提案されてい
る。対物レンズのNAを大きくするとスポット径が小さ
くなる反面、光学ピックアップの光軸に対してディスク
の傾き(チルト)の許容量が小さくなり、従って基板の
厚さを薄くしてチルトに対する影響をなるべく小さくす
るようにする方法が提案されている。
【0003】例えば、特開平8−235638号公報に
記載の光記録媒体は上記の提案の一つである、この光記
録媒体を図1に示す。図中1は光記録媒体、2は光透過
層又は光透過性フィルム(以下、光透過層と記す)、3
はピット又は溝、4は反射膜、5は第一の基板、6は中
心穴、7はピックアップ又はピックアップレンズ、8は
スポット径である。この光記録媒体1は、紫外線硬化型
樹脂もしくはシートを用いて光透過層2となる基板部分
をごく薄く(0.1mm程度)構成したものである。こ
の光記録媒体1では、光透過層2の厚さとその均一性が
重要である。
【0004】また、更なる大容量化のために、該光透過
層を少なくとも2層以上形成した光記録媒体が提案され
ている。例えば、特開2000−36135号公報に記
載の光記録媒体がその提案の一つである。図2にその構
造を示す。図1と同様な要素には同じ符号を付してあ
る。図中9は半透明膜、10は接着層又は接着剤であ
る。このタイプの光記録媒体では、射出成形により第一
のスタンパの信号面を形成した後、信号面に反射膜を形
成して第一の基板を得、次に、前記光透過層(厚さ=
0.1mm)の片面にスタンパ側の信号を転写し信号面
に半透明膜を形成して打ち抜くことにより光透過層を
得、該第一の基板と該光透過層を接着剤(例えば、ドラ
イフォトポリマーあるいは感圧性粘着シート)で貼り合
わせて多層構造型の光記録媒体を得る。このタイプの多
層型光記録媒体は、特に光透過層や接着層に気泡やしわ
があってはならず、またチルトの許容差も厳しく管理し
なければならない。
【0005】また、紫外線硬化型樹脂を用いて薄い光透
過層を作製する方法としてスピンコート法を用いた方式
が提案されている(特開平8−235638号公報)
が、この方式では基板の内周から外周にかけて半径方向
に塗布厚にむらがでてしまい、外周にかけて厚くなる傾
向がある。この厚みむらを解決する方法が、同出願人よ
り特開平9−134547号公報、特開平11−313
38号公報において提案されている。特開平9−134
547号公報では、紫外線硬化型樹脂を塗布する側の基
板(情報記録層側)に該樹脂が入るための溝を形成し、
その溝を満たすことで厚みの均一化を図っている。一
方、特開平11−31338号公報では、樹脂厚を規定
するための平面治具を塗布面に配置し、その平面治具に
よって厚みの均一化と平面性を得ようとしている。一般
に紫外線硬化型樹脂は硬化に際して体積収縮を起こし、
収縮量は材料によるが一般的には7〜10%程度であ
る。従って、前記従来技術のように紫外線硬化型樹脂が
液体の状態で厚みを均一化しても硬化収縮により厚みは
変化し、かつ、均一に硬化させることは難しく、平面に
はならないことが大きな問題である。特開平11−31
338号公報に記載の発明は、平面治具によって平面を
転写させようとの狙いであるが、所望の厚みに治具設定
した後、樹脂を硬化させると体積収縮によって部分的に
転写されない部分が生じてしまう。すなわち、均一な厚
さの光透過層を形成し難い。
【0006】一方、特開2000−36135号公報に
記載の光記録媒体においては、前記光透過層の信号面に
半透明膜を形成する際、反射膜や半透明膜のみであれば
問題が生じないが、反射膜の他、記録膜やその保護膜を
スパッタ等により形成すると、該光透過層が0.1mm
と薄く、熱容量が小さいため、プラズマの熱やターゲッ
トからの輻射熱により変形あるいは溶解する。あまり変
形が大きいと、前記第一の基板に貼り合わせる際、気泡
やしわが生じるばかりか、均一な厚さの光透過層が形成
し難い。種々の手段により、変形を小さくすることが可
能となったとしても、該透過層の厚さは0.1mm程度
と薄いため、取り扱いが非常に困難である。また、有機
色素などを塗布する際は、該光透過層が0.1mmと薄
いため、その取り扱いが非常に困難となるか、またそう
なることが予想される。
【0007】一般的に、相変化型の光記録媒体は、スパ
ッタにより記録膜を成膜している。as deposi
tion(成膜したまま)の状態で記録膜はアモルファ
ス状態となっている。このアモルファス状態の記録膜を
レーザの熱などにより結晶化状態(結晶化工程)にして
光記録媒体として使用する。しかし、多層型の光記録媒
体においては、該結晶化工程において、数十μm離れた
記録層を同時に、かつ同じように結晶化させるのは現状
では難しいか、あるいは困難とされている。実際は、各
記録層を別々に初期結晶化を行うため、製造タクトが長
くなる。
【0008】また、特開2000−36135号公報に
記載された多層型の光記録媒体は、前記第一の基板と前
記光透過層の吸水膨脹量、厚さならびに弾性率の違いに
より変形する(チルトが変化する)。これを解決する方
法が、前記出願人より国際公開番号WO99/0079
4において提案されている。国際公開番号WO99/0
0794の発明は、プラスチックで形成された該第一の
基板及び該光透過層の表面に無機膜を形成し、水分が入
らないようにするようにしている。確かに、この手法に
よれば、水分が入りにくくなるためチルトの変化が遅く
なるが、最終的に、光記録媒体の側面から水分が該第一
の基板と該光透過層に進入し、基板が変形してしまう
か、あるいは変形することが予想される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題を解決し、光又は熱を用いて信号を記録・再
生する層を複数有する貼り合わせ多層構造型ディスク状
光記録媒体の製造装置及び製造方法において、前記光透
過層の厚さが均一であり、また気泡やしわの発生が極め
て少なく、更に該光透過層が数〜数百μmと薄くても、
反射膜や記録膜を汎用のスパッタ装置で形成することが
できるばかりか、製造後のチルトの安定性が極めて高い
製造装置及び製造方法を提供することをその課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、上記課題は以下に示す技術的手段によ
り解決される。 (1)光又は熱を用いて信号を記録・再生する層を複数
有する貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒体の製
造装置において、少なくともどちらか一方の面に溝形状
を有する第一のディスク状プラスチック基板上に少なく
とも一層以上の反射膜と記録膜を形成する成膜工程と、
少なくとも2枚以上の光透過性フィルムを該第一の基板
上に貼り合わせる貼り合わせ工程と、該光透過性フィル
ムに溝を転写する転写工程と、該光透過性フィルムを紫
外線により硬化させる硬化工程と、該貼り合わされた光
透過性フィルムをディスク形状に打ち抜く打ち抜き工程
と、打ち抜かれた光記録媒体をストックするか、又は成
膜工程に搬送するストック/搬送工程を具備することを
特徴とする貼り合わせ多層構造型ディスク錠光記録媒体
の製造装置。 (2)前記第一のディスク状プラスチック基板として、
厚さが0.3mm以上のものを用いることを特徴とする
上記(1)記載の製造装置。 (3)前記光透過性フィルムとして、厚さが0.03〜
0.3mmのものを用いることを特徴とする上記(1)
又は(2)記載の製造装置。 (4)前記光透過性フィルムの材質に、紫外線によって
硬化するドライフォトポリマーを用いることを特徴とす
る上記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造装置。 (5)前記第一のディスク状プラスチック基板上に、反
射率70%以上の反射膜と、光又は熱により屈折率や色
相変化が生じる相変化型の記録膜と、その記録膜を保護
する無機保護膜とを設けることを特徴とする上記(1)
〜(4)のいずれかに記載の製造装置。 (6)前記記録膜として、光又は熱によりアモルファス
状態と結晶状態との間を変化する材料を用いることを特
徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の製造装
置。 (7)前記記録膜として、成膜工程終了後、既に結晶化
してものを用いることを特徴とする上記(1)〜(6)
のいずれかに記載の製造装置。 (8)貼り合わせ工程と、転写工程と、硬化工程と、打
ち抜き工程とからなる貼り合わせユニットが連動し、か
つ該貼り合わせユニットを、前記成膜工程と、ストック
・搬送工程とも連動させうる制御機構を備えたことを特
徴とする上記(1)記載の製造装置。 (9)前記貼り合わせユニットにおいて、前記光透過性
フィルムはロール状に巻かれ、該光透過性フィルム間に
セパレートフィルムが一緒に巻かれており、少なくとも
一つ以上のセパレートフィルムを分離する分離機構と、
少なくとも一つ以上の該透過性フィルムを巻き上げる巻
き上げ機構と、前記第一のディスク状プラスチック基板
を保持、搬送するロータリーテーブルとを有し、該透過
性フィルム巻き上げ機構と該ロータリーテーブルとが連
動され、その速度を可変できることを特徴とする上記
(8)記載の製造装置。 (10)前記セパレータフィルム分離機構と、前記透過
性フィルム巻き上げ機構の駆動部に可変トルクモータを
用いたことを特徴とする上記(8)又は(9)記載の製
造装置。 (11)前記貼り合わせ工程において、第一のディスク
状プラスチック基板を保持する上下可動可能な下型と、
前記光透過性フィルムを該第一のディスク状プラスチッ
ク基板に貼り合わせるためのローラとから構成され、該
ローラが可動し、かつ該ローラの表面温度を可変できる
ことを特徴とする上記(1)、(8)〜(10)のいず
れかに記載の製造装置。 (12)前記ローラ表面の面粗さRz(十点平均粗さ)
が0.02mm以下であることを特徴とする上記(1
1)記載の製造装置。 (13)前記ローラの表面に発熱体がコーティングされ
ていることを特徴とする上記(11)又は(12)記載
の製造装置。 (14)前記発熱体の厚さが0.1mm以下であること
を特徴とする上記(13)記載の製造装置。 (15)前記転写工程が、転写ロールとスタンパから構
成されており、前記光透過性フィルムに該スタンパを押
し当てることにより溝を転写し、該転写ロールは上下に
可動可能な機構を備え、該高さをレーザマイクロにより
測長しながら位置を決める機構を備え、さらに該光透過
性フィルムに押し付けるための加圧機構を備えたことを
特徴とする上記(1)、(8)〜(14)のいずれかに
記載の製造装置。 (16)前記スタンパはマザースタンパに金属をスパッ
タして、その反転パターンとしていることを特徴とする
上記(15)記載の製造装置。 (17)前記硬化工程が、紫外線ランプにフラッシュ発
光型の紫外線ランプを有することを特徴とする上記
(1)〜(16)のいずれかに記載の製造装置。 (18)前記打ち抜き工程が、第一のディスク状プラス
チック基板を保持する上下可動可能な下型と、前記光透
過性フィルムの外周と中心穴を一度に打ち抜く機構を備
えていることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに
記載の製造装置。 (19)前記成膜工程による成膜後の成膜欠陥及び光透
過層フィルム欠陥を検査する機構を、前記ロータリーテ
ーブル上に、少なくとも2つ以上備えていることを特徴
とする上記(1)〜(18)のいずれかに記載の製造装
置。 (20)前記成膜工程が、前記第一のディスク状プラス
チック基板をストックする機構と、ステーションテーブ
ルと、該第一のディスク状プラスチック基板を該ステー
ションテーブルに搬送する第一の基板搬送機構と、少な
くとも一つ以上のスパッタチャンバと、各スパッタチャ
ンバと該ステーションテーブル間を移送する反転アーム
とを備えていることを特徴とする上記(1)記載の製造
装置。 (21)前記スパッタチャンバ内において、前記第一の
ディスク状プラスチック基板を保持するスパッタ保持台
が温度調整可能な機構を備えていることを特徴とする上
記(20)記載の製造装置。 (22)前記ストック・搬送工程が、少なくとも三つ以
上のストッ機構を備えており、各ストック機構は、それ
ぞれリフタと搬送機構から構成され、それぞれのリフタ
と搬送機構が独立して可動し、かつ前記ステーションテ
ーブルと前記ロータリーテーブル間に基板を一枚ずつ供
給できる機構を備えていることを特徴とする上記(2
0)又は(21)記載の製造装置。 (23)前記貼り合わせユニットにおいて、前記光透過
性フィルムの片面に粘着剤を塗布する粘着剤塗布手段を
備えたことを特徴とする上記(8)〜(22)のいずれ
かに記載の製造装置。 (24)前記塗布工程、粘着剤、粘着剤供給部、少なく
とも2本以上のロール、及びブレードから構成されてお
り、該粘着剤の供給量、該ロールの速度、及び該ブレー
ドと該ロール間のギャップ又は圧力を任意に可変できる
機構を備えていることを特徴とする上記(1)〜(2
3)のいずれかに記載の製造装置。 (25)前記成膜工程と、貼り合わせユニットと、スト
ック・搬送工程とが、それぞれクリーンブースを備えて
おり、クリーン度がクラス100以下で、かつ温度・湿
度コントロール機構を備えていることを特徴とする上記
(8)〜(24)のいずれかに記載の製造装置。 (26)前記第一の基板の両面に、各面に少なくとも1
枚以上、かつ同材質の前記光透過性フィルムを貼り合わ
せる機構を含むことを特徴とする(1)〜(25)のい
ずれかに記載の製造装置。 (27)光又は熱を用いて信号を記録・再生する層を複
数有する貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒体の
製造方法において、少なくともどちらか一方の面に溝形
状を有する第一のディスク状プラスチック基板上に少な
くとも一層以上の反射膜と記録膜を形成する成膜ステッ
プと、少なくとも2枚以上の光透過性フィルムを該第一
の基板上に貼り合わせる貼り合わせステップと、該光透
過性フィルムに溝を転写する転写ステップと、該光透過
性フィルムを紫外線により硬化させる硬化ステップと、
該貼り合わされた光透過性フィルムをディスク形状に打
ち抜く打ち抜きステップと、打ち抜かれた光記録媒体を
ストックするか、又は成膜工程に搬送するストック/搬
送ステップを具備することを特徴とする貼り合わせ多層
構造型ディスク状光記録媒体の製造方法。 (28)請求項27の方法で製造されたことを特徴とす
る貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒体。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を好ましい実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0012】実施例1 図3〜6に基づき、請求項1〜4の発明に関する実施例
1を説明する。図3はこれら請求項に係る多層型光記録
媒体の構成を示す概略図である。本発明の多層型光記録
媒体1は、少なくともどちらか一方の面に溝形状(以
下、第一の溝と記すこともある)3を有する第一のディ
スク状プラスチック基板(以下、第一の基板と記すこと
もある)5上に少なくとも一層以上の反射膜と記録膜
(以下、第一の記録層と記すこともある)11を形成し
た後、少なくとも2枚以上の光透過性フィルム2を該第
一の基板5上に貼り合わせてなる。第一の基板5に貼ら
れた光透過性フィルム(以下、第一の光透過層と記すこ
ともある)2上には、スタンパにより溝(以下、第二の
溝と記すこともある)3が転写されている。また、該第
二の溝3上には、少なくとも一層以上の反射膜と記録膜
(以下、第二の記録層と記すこともある)11が形成さ
れている。更に、該第二の記録層11上には、光透過性
フィルム(以下、第二の光透過層と記すこともある)2
が貼られている。
【0013】該第一の基板の材質としては、金属、ガラ
ス、プラスチック等が挙げられるが、これに限るもので
はなく、単に信号を記録・再生するための案内溝が形成
されていれば何ら問題はない。しかし、作り易さならび
に可搬性の観点から、プラスチックが使用されるのが良
い。プラスチックの中でも、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹
脂が挙げられるが、その材質に限定はない。単に、一般
の射出成形で成形可能な樹脂であれば良い。本実施例に
おいては、後述する吸水のバランスを考え、該光透過性
フィルムと同材質のポリカーボネイト、アクリル樹脂、
あるいはポレオレフィン系の熱可塑性樹脂が用いられて
いる。更に、該第一の基板の厚さは0.3mm以上であ
ることが望ましい。0.3mm未満であると、成膜工程
時に反射膜や記録膜を成膜すると、熱容量が小さいため
変形量が大きくなる、あるいは、該第一の基板の融点
(例えば、ポリカーボネイトなら220〜230℃)を
超え、溶融する可能性が高くなる。
【0014】該反射膜の材質には、Au、Pt、Ag、
Alやその元素を含む化合物が挙げられるが、これに限
るものではない。本実施例においては、価格や機能の面
から、Al、あるいはAgを主体とする無機化合物を用
いた。
【0015】該第一と第二の記録層の記録方式には、光
や熱によって屈折率や色相変化が生じる相変化型方式が
挙げられるが、これに限るものではなく、単に、熱や光
によって変化が生じる、穴あけ型、バブル型、テキスチ
ャ型等の方式でも問題はない(図4)。本実施例におい
ては、SbTe化合物を主体とした材料に、数種の元素
を添加した材料を用いている。また、該記録膜を保護す
るために、SiO2−ZnS膜を該記録膜の上下に積層
した記録層を用いている。また、記録膜に有機色素を用
いても何ら問題はない。
【0016】該光透過性フィルムの材質には、表面粘度
100〜500m・Paのドライフォトポリマーを使用
した。その材質に限定はないが、レーザ光の波長を透過
するものであればなんでも良く、ポリカーボネイト、ア
クリルやポリオレフィン系の熱可塑性樹脂を主成分とし
た、紫外線硬化型のドライフォトポリマーであれば良
い。該フォトポリマーの製法としてはキャスト法などに
よりフィルム状に加工してあれば良い。但し、機能の面
から、その複屈折や膜厚が厳しく管理されたものでなけ
ればならない。例えば、市販のDu Pont社製、S
URPHEXTM、RISTONR、VACRELR等が使
用可能である。本実施例に使用した該光透過性フィルム
の複屈折は〜30nm、膜厚は0.1mm±0.01m
mのものである。また、該光透過性フィルムの厚さは
0.03〜0.3mmが望ましい。0.3mm以上であ
れば、射出成形や射出・圧縮成形でも容易に作れてしま
うから、そちらの方がコスト的に有利となるし、本実施
例の装置は、光透過性フィルムをロール状にして供給し
なければならず、0.3mm以上だとロール状に加工で
きない。一方、0.03mm未満であると、取り扱いが
非常に困難となる。もし、0.03mm未満の光透過性
フィルムを使用する際は、フィルムの材質にポリカーボ
ネイトより弾性率の高い物性のものを使用すれば良い
が、高価となる。
【0017】図5に基づき、本実施例における光記録媒
体の製造装置を説明する。該製造装置は、主に、成膜ユ
ニット100、ストック・搬送ユニット200、ならび
に貼り合わせユニット300から構成されている。
【0018】成膜ユニット100は、図示していない射
出成形で作られた、少なくとも片面に溝を有する第一の
基板をストックするストッカ20と、少なくとも一つ以
上のスパッタチャンバ101と、各スパッタチャンバ1
01を繋ぐためのステーションテーブル102と、該ス
トッカ20と該ステーションテーブル102間に基板を
搬送するための搬送アーム21と、該スパッタチャンバ
101とステーションテーブル102間を繋ぐ図示され
ていない反転アームとから構成されている。
【0019】ストック・搬送ユニット200は、少なく
とも3本以上のストッカ20と、少なくとも3本以上の
搬送アーム21から構成されている。
【0020】貼り合わせユニット300は、前記光透過
性フィルムを貼り合わせる工程(以下、貼り合わせ工
程)310と、該貼り合わされた第一の光透過層の片面
に溝を転写する工程(転写工程)320と、該光透過層
を紫外線により硬化する工程(以下、硬化工程)330
と、該貼り合わされた光透過層を打ち抜く工程(以下、
打ち抜き工程)340と、光透過性フィルムを搬送する
機構(以下、フィルム搬送機構)350と、第一の基板
を搬送するためのロータリーテーブル(以下、ロータリ
ーテーブル)301と、少なくとも二本以上の搬送アー
ムと、少なくとも一つ以上の検査装置302と、少なく
とも一つ以上の除電装置303と、少なくとも三つ以上
のストッカ304〜306から構成されている。
【0021】次に、図5及び6に基づき、二層型光記録
媒体の製造フローを説明する。図示されていない射出成
形から第一の基板が形成され、成膜ユニットのストッカ
にセットされる。
【0022】成膜ユニット100において、前記ストッ
カ20にストックされている該第一の基板が搬送アーム
21によりステーションテーブル102に搬送される。
次に、ステーションテーブル102が反時計周り回転
し、各チャンバ101の前に移送される。次に、該第一
の基板が所定のスパッタチャンバ101内において、所
定膜厚の反射膜や記録膜などが形成され、成膜工程が終
了する。該成膜された基板は、ストック・搬送ユニット
200に搬送される。次に、ロータリーテーブル301
に該第一の基板が搬送され、ロータリーテーブル301
が反時計周りに回転し、成膜欠陥検査が行われる。成膜
欠陥OKの場合は、貼り合わせ工程310に移動し、前
記光透過性フィルムが第一の基板が貼り合わされる。次
に、フィルム搬送機構350の駆動ロール353が回転
し、該第一の基板が転写工程320に搬送され、第一の
光透過層に溝が転写される。次に、フィルム搬送機構3
50の駆動ロール353が回転し、硬化工程330に
て、該第一の光透過層が硬化する。次に、打ち抜き工程
340で打ち抜かれた第一の基板がロータリーテーブル
301の回転により、貼り合わせ欠陥検査装置302に
搬送される。欠陥検査OKであれば、ストック・搬送ユ
ニット200を介し、成膜ユニット100に搬送され
る。次に、成膜ユニット100において、所定膜厚の反
射膜や記録膜を成膜した後、ストック・搬送ユニット2
00を介し、再び、貼り合わせユニット300に基板が
搬送される。二層型の場合は、貼り合わせ工程→硬化工
程→打ち抜き工程→検査を通り、完成品ストッカ306
にストックされ、光記録媒体を得る。
【0023】本実施例では、第一の基板に光透過性フィ
ルムを貼り合わせた後、成膜工程により反射膜や記録膜
を形成するため、成膜工程によって該光透過層が溶融す
ることがなく、更に、該光透過層の変形量も極力小さく
することが可能である。すなわち、気泡やしわが無い光
記録媒体が確実に得られる。また、該光透過性フィルム
に紫外線で硬化する表面粘度100〜500m・Pa、
厚さ0.03〜0.3mmのドライフォトポリマーを用
いているため、取り扱いが容易である。
【0024】実施例2 次に、図7に基づき、請求項5〜7に対する実施例2を
説明する。本実施例の光記録媒体1では、第一の基板5
上に、反射膜4、第一の保護膜12及び記録膜13が形
成され、第一の記録層11を構成している。また、第一
の記録層11の上には光透過性フィルム2が貼られてい
る。更にその上部には、第二の保護膜12及び第二の記
録膜13が形成され、第二の記録層11を構成してい
る。
【0025】第一の記録層中の反射膜は正反射率で70
%以上を有している。材質は、Au、Pt、Ag、A
l、やその元素を含む化合物が挙げられるが、これに限
るものではない。本実施例においては、価格や機能の面
から、Al、あるいはAgを主体とする無機化合物を用
いた。また、第一の記録膜には、SbTeを主体とした
材料に、数種の元素を添加した化合物を用いているがこ
れに限るものではなく、単に、結晶−アモルファスの相
変化型の化合物であれば何ら問題はない。例えば、Ge
−Te系、Sn−Se−Te系、Sb−Te系、Ge−
Sb−Te系等の相変化材料であっても何ら問題は無
い。(相変化型材料には、α相−β相等の高温安定相−
低温安定相の違いを利用した光記録媒体があるが、本発
明では成膜にスパッタを使用しているため、電子温度が
低すぎ、この様な相変化材料は適さなかった。)本実施
例発明においては、第一、あるいは第二の記録膜ともa
s deposition(成膜したまま)の状態で結
晶質であることが特徴であり、記録膜初期化のための結
晶化工程を有さないことを特徴としている。as de
positionの状態で結晶質にするには、成膜時の
温度や結晶化促進層添加(エピタキシャル成長)等によ
り制御可能である。また、該記録膜を保護するための記
録保護膜にはSiO2−ZnSを用いたが、これに限る
ものではなく、例えば、ZrO、TaO、GeO、Ti
O等の酸化物、ZrN、TiN、SiN等の窒化物、S
iC、TiC、ZrC、NbC、MoC、Mo2C等の
炭化物、CaF等の弗化物を用いることも可能である。
またこれらを複数積層しても特に問題はない。
【0026】実施例2に示す光記録媒体は、第一ならび
に第二の記録膜がas depositionの状態で
結晶質になっているため、記録膜の結晶化工程を必要と
しない。すなわち、製造タクトを短縮することが可能で
ある。
【0027】実施例3 次に、図5に基づき、請求項8〜10に対する実施例3
を説明する。本実施例では、前記成膜ユニット100
と、ストック・搬送ユニット200と、貼り合わせユニ
ット300は連動・非連動の選択ができる。更に、該貼
り合わせユニット300は、貼り合わせ工程310と、
転写工程320と、硬化工程330と、打ち抜き工程3
40と、フィルム搬送機構350と、ロータリーテーブ
ル301と連動し、図示していないコンピュータ制御装
置により速度調整が可変できる構造となっている。更
に、各ユニットの各セクションには、光センサーが配備
されているため、第一の透過層だけが形成された基板
か、あるいは完成品かを判定することが可能となってい
る。従って、第一の透過層を形成した基板と、第二の透
過層を形成した基板を同時に流せることが可能であるだ
けでなく、各ユニットを単体としても使用できる。
【0028】フィルム搬送機構350では、光透過性フ
ィルム351とセパレータフィルム352がロール状に
巻かれている。以下、これを原反ロール354と呼ぶ。
原反ロール354は、少なくとも2つ以上の駆動ローラ
353によって巻き上げられる。片方の駆動ローラ35
3は、光透過性フィルム351を巻き取る機能であり、
もう一方の駆動ローラ353は、セパレータフィルム3
52を巻き取る。両ローラの駆動部は図示されていない
可変トルクモータに接続され、巻き取り量の相違に起因
する速度変動が最小になるように制御されている。従っ
て、前記転写工程320で速度ムラが発生しないため、
転写工程320において、各基板へ確実に溝を転写する
ことが可能となる。
【0029】実施例4 次に、図8に基づき、請求項11、12に対する実施例
4を説明する。前記貼り合わせ工程300は、第一の基
板を保持する上下可動可能な下型311と、前記光透過
性フィルム351を該第一の基板に貼り合わせるための
ローラ312とから構成され、該ローラ312が可動
し、且つ、該ローラ312の表面温度を可変できる機構
を備えている。該ローラ312の材質には、ポリアセタ
ールを用いたがこれに限るものではなく、他のプラスチ
ック、金属、ゴムなどでも良い。但し、ローラの表面粗
さRz(十点平均粗さ)が0.02mm以下であること
が望ましい。表面粗さが荒いと、貼り合わせ時に光透過
性フィルムに傷つけたり、しわや気泡の原因となる。
【0030】始めに、ロータリーテーブル301により
搬送された第一の基板が、貼り合わせ工程310に到着
すると、該下型311が上昇し、第一の基板を吸着・保
持する。光透過性フィルム351と第一の基板の距離を
任意に設定でき、所定の位置に下型311が到着する
と、該ローラ312が下降し、光透過性フィルム351
を該第一の基板に押し当て、該ローラ312が移動しな
がら、第一の基板に光透過性フィルム351を貼り合わ
せる。最後に、下型311の吸着をOFFにし、下型3
11が下降する。
【0031】実施例5 次に、図9に基づき、請求項13、14に対する実施例
5を説明する。前記ローラ312は、ステンレス製の円
筒形状の表面に発熱体313がコーティングされてい
る。該発熱体313には、外部より電気を通じることに
よって発熱するもの、温度調整された水や油などの液体
を通じる等考えられるが、手段の限定は特に無く、温度
を室温〜100℃まで可変できれば何ら問題はない。該
ローラの温度が上昇することにより、光透過性フィルム
351の仮接着強度が上昇するばかりか、気泡やしわを
なくすことが可能となる。
【0032】本実施例においては、厚さ0.05mmの
Ta2Nに図示していない電気を通じることにより発熱
をした。Cr等も適応可能であった。また、発熱体の替
わりに誘電体(例えば、石英、LiNbO3等の酸化
物、ロッシェル塩等の塩化物、硫酸グリシン等の有機
物、他)を用いても可能だが、その際は誘電体を誘導加
熱する外部の高周波発振器が必要となる。
【0033】更に、発熱体313の保護層や耐摩耗層と
して他の材料がコーティングされていても何ら問題はな
い。本実施例においては、発熱体の保護として酸化シリ
コン(SiO2)を、更に、耐摩耗として酸化タンタル
(Ta25)をそれぞれ数μmコーティングした。発熱
体313は薄膜化してあるため、熱容量が比較的小さ
く、温度調整時間が少なくてすむ。
【0034】本実施例においては、ローラを用いたが、
図10に示すような円錐形状のシリコンゴムパッド31
4で押圧しても良い。
【0035】実施例6 次に、図11、12に基づき、請求項15、16に対す
る実施例6を説明する。転写工程320は、転写ロール
321とスタンパ322から構成されている。また、転
写ロール321のシャフト323の受け部は軸受け32
4とその支持体325で構成されている。また、シャフ
ト323と支持体325の間にはスプリング326が具
備されており、前記光透過性フィルム351に該スタン
パ322を押し当てることにより、溝を転写する。支持
体325は上下に可動可能な機構を備え、該高さをレー
ザマイクロにより測長しながら位置を決める機構を備え
ている。従って、溝の深さ等の相違やフォトポリマーの
粘度の違いにより、加圧力を任意設定できる。もちろ
ん、転写ロール自体を加温する機構を備えて、より転写
を確実にすることも可能である。
【0036】前記スタンパ322はマザースタンパに金
属をスパッタして、その反転パターンとしている。すな
わち、一般の射出成形により使用されているスタンパを
用いることが可能である。
【0037】実施例7 次に、図5に基づき、請求項17に対する実施例7を説
明する。硬化工程330では、紫外線ランプ331にフ
ラッシュ発光型の紫外線ランプを用いている。フラッシ
ュランプの発振電源にはXENON社のRC−742O
EMを、また、そのランプには渦巻き形状のキセノンガ
スが封入されたランプを用いた。一般的な高圧水銀ラン
プを用いても可能であるが、その際は、第一の基板や光
透過層が温度上昇により熱膨張するため、それらの対策
を講じる必要がある。本発明においては、1500W/
cm2の光を3Hzで1秒照射し、該光透過性フィルム
を硬化した。
【0038】実施例8 次に、図13に基づき、請求項18に対する実施例8を
説明する。打ち抜き工程340は、第一の基板を保持す
る上下可動可能な下型341と、前記光透過性フィルム
351の外周と中心穴を一度に打ち抜く機構を備えてい
る。ロータリーテーブル301により搬送された第一の
基板が打ち抜き工程340に到着すると、下型341が
上昇し第一の基板を吸着・保持する。次に、上型342
が下降し光透過性フィルム351の外径を打ち抜くと同
時に、上型352に装備されたピストン343によりセ
ンター穴を打ち抜く。最後に、打ち抜かれた第一の基板
は下型341に吸着されたまま下降し、吸着OFFによ
り、ロータリーテーブル301に積載される。一度の工
程で、光透過性フィルム351の外径とセンター穴を形
成することが可能である。
【0039】実施例9 次に、図5に基づき、請求項19に対する実施例9を説
明する。ロータリーテーブル301上には少なくとも2
つ以上の欠陥検査装置302を備えている。第一の欠陥
検査装置は、第一あるいは第二の記録層成膜後の成膜欠
陥を検査するものであり、この工程でNGと判定される
と、貼り合わせが行われず、ロータリーテーブル301
に積載されたまま回転し、所定の位置で成膜NGストッ
カ304に積載される。また、第二の欠陥検査装置は、
光透過性フィルム351の貼り合わせ欠陥(主に、光透
過性フィルムのしわや気泡欠陥)を検査するものであ
り、この工程でNGと判定されると、上述同様に、貼り
合わせNGストッカ305に積載される。従って、途中
工程の不良品を後工程に流さない構成になっている。
【0040】実施例10 次に、図14に基づき、請求項20、21に対する実施
例10を説明する。該成膜ユニット100は、少なくと
も一つ以上のスパッタチャンバ101と、各スパッタチ
ャンバ101を繋ぐためのステーションテーブル102
と、該スパッタチャンバ101とステーションテーブル
102間を繋ぐ反転アーム103とから構成されてい
る。スパッタチャンバ101は、基板ホルダー104
と、ターゲット105とから構成されている。また、基
板ホルダー104そのものが温度調整可能な機構(0〜
200℃)を有している。始めに、ステーションテーブ
ル102により搬送された第一の基板が、該反転アーム
103の上昇と同時に回転する。次に、スパッタチャン
バ101内のホルダー104にセットされ、所定の時間
で成膜が施される。次に、スパッタチャンバ101内の
基板がステーションテーブル102に戻り、次のステー
ション→スパッタチャンバに移動する。本実施例の成膜
ユニット100の基板ホルダー104には、温度調整機
構を備えているので、確実に実施例2を成し遂げられる
(as depositionの状態で結晶質)。
【0041】また、図15に示すように、スパッタチャ
ンバ101をコータ106に置き換えることも可能であ
る。コータ106は、第一の基板を支えるテーブル10
7と該テーブル107を回転させるための図示されてい
ないスピンドルモータから構成されている。第一の基板
が反転アーム103と搬送アーム21を介し、コータ部
に搬送される。次に、シリンジ108により所定の記録
膜(本実施例では、フタロシアニン系の有機色素を用い
た)が低速回転で塗布される。次に、高速回転で有機色
素を展延し、更に、別のステーションにより反射膜が成
膜され記録層を形成する。本実施例は、記録層として有
機色素も使用することが可能である。すなわち、本実施
例の光記録媒体製造装置一台で、ドライ、ならびにウェ
ット系の記録膜を成膜することが可能である。
【0042】実施例11 次に、図16に基づき、請求項22に対する実施例11
を説明する。前記ストック・搬送工程200は、少なく
とも三つ以上のストック機構を備えており、各ストック
機構には、それぞれスタックポール201と、リフタ2
02と、基板位置センサ203と、搬送アームから構成
されている。それぞれのリフタ202と搬送機構が独立
して可動し、且つ、前記ステーションテーブル102と
前記ロータリーテーブル301間に基板を一枚ずつ供給
できる機構を備えている。また、基板位置センサ203
により一番上面にある基板の高さが必ず一定になるよ
う、リフタ202が連動している。
【0043】まず始めに、ステーションテーブル102
から搬送アームaにより、第一の基板がストッカAに搬
送される。次に、搬送アームbによりロータリーテーブ
ル301に移送される。所定の貼り合わせがなされた基
板は、検査工程で検査が行なわれた後、搬送アームcに
よりストッカCに一時ストックされる。次に、搬送アー
ムdによりストッカDに搬送され、ストックされる。ス
トッカDの基板は、搬送アームaにより、再びステーシ
ョンテーブル102に移送され、所定の成膜が行われ
る。第二の成膜が終了した後、搬送アームaにより、ス
トッカEに一時ストックされ、搬送アームfによりスト
ッカFに搬送され、ストックされる。更に、搬送アーム
bにより再び、ロータリーテーブル301に移送され、
最後に、所定の貼り合わせが行われ、最終完成品がスト
ッカGにストックされる。また、NG品は、ストッカH
にストックされる。
【0044】実施例12 次に、図17に基づき、請求項23、24に対する実施
例12を説明する。本実施例の貼り合わせユニット30
0は、前記光透過性フィルム(本実施例では、光透過性
フィルムとして、厚さ0.07mmのポリカーボネイト
フィルム、アクリルフィルム、ならびにポレオレフィン
系フィルムを用いた)351の片面に粘着剤361を塗
布する工程(以下、粘着剤塗布工程)355を備えてい
る。該粘着剤塗布工程355は、粘着剤供給部356
と、コーティングロール357と、メタリングロール3
58と、バックロール359と、ドクターブレード36
0と、少なくとも2本以上のロールから構成されてお
り、該粘着剤361の供給量、ロールの速度、ならびに
該コーティングロール357とメタリングロール358
のギャップ間、該バックロール359と該コーティング
ロール357あるいは該ドクターブレード360と該メ
タリングロール358間のギャップや圧力を任意に可変
できる機構を備えている。粘着剤供給部356からコー
ティングロール357に粘着剤361が塗布され、メタ
リングロール358とコーティングロール357のギャ
ップにより膜厚が均一化される。次に、粘着剤361が
前記光透過性フィルム351に転写される。一方、メタ
リングロール358に付着した粘着剤361は、該ドク
ターブレード360によって剥ぎ落とされ、図示してい
ない回収タンク→ろ過フィルタ→脱泡装置を通り、粘着
剤供給部356に移動する。本実施例では、粘着剤36
1として、シリコーン系粘着用ワニス(例えば、信越シ
リコーン社製KR−101−10)にトルエンとキシレ
ンを配合した後、硬化剤としてベンゾイルパーオキサイ
ドを加えたものを使用した。粘着剤361の材質はこれ
に限るものではなく、全光線透過率(=(全光線透過量
÷入射光量)×100)80%以上であり、発生ガス量
が300ppm以下、記録層に対する腐食ガス(例え
ば、ハロゲン系ガス)が発生しないものであれば良い。
また、本実施例の粘着剤塗布工程355には、一般的に
言うリバースコータを用いているが、これに限るもので
はなく、グラビアコータ、キスコータ、コンマコータ、
やリップコータなどを用いても可能である。各ロールの
回転速度50〜600m/min、塗布量15〜40g
/m 2wet、粘着剤粘度50〜3000mPa・sの
条件において、10μmの膜厚を塗布した。本実施例で
は、光透過性フィルム351に一般的な熱可塑性樹脂
(常温・常湿において、反応性のない物質)を用いてい
るため、光透過性フィルム351の取り扱いが容易であ
る。
【0045】実施例13 図18に基づき、請求項23、24に対する、実施例1
3を説明する。本実施例では、貼り合わせユニット31
0において、前記光透過性フィルム351の片面に感圧
性粘着剤を貼り付ける工程(以下、感圧粘着剤工程)3
07を備えている。該感圧粘着剤工程307は、前記フ
ィルム搬送機構350と同様、感圧性粘着剤308と、
セパレータフィルム352とが巻かれている。セパレー
タフィルム352を剥がされた後、前記光透過性フィル
ム351と感圧性粘着剤308が、ロールA部309で
貼り合わせられる。ロールA部309は図示していない
温度調整機構により、温度コントロールもできる。本実
施例においては、感圧性粘着剤308の材質には、変性
アクリル樹脂に内部架橋剤としてエチレングリコールジ
アクリレートを添加したものを使用した。もちろん、材
質はこれに限るものではなく、実施例12と同様の物性
を有する材料であれば何ら問題はない。
【0046】実施例14 次に、図5に基づき、請求項25に対する実施例14を
説明する。本実施例では、成膜ユニット100、ストッ
ク・搬送ユニット200及び貼り合わせユニット300
は、クリーン度がクラス100以下になる図示されてい
ないクリーンブースで囲われている。また、クリーンブ
ース内は、温度ならびに湿度がコントロールできるよう
になっている。本実施例では、クリーンブース内の温度
23±2℃、湿度20RH%以下に設定されている。
【0047】実施例15 次に、図19、20に基づき、請求項26に対する実施
例15を説明する。本実施例の光記録媒体では、前記第
一の基板の両面に、各面に少なくとも1枚以上、且つ同
材質の前記光透過性フィルムが貼り合わされている。も
ちろん、各面に該光透過性フィルムが3枚以上貼られて
いても何ら問題はないが、同材質、同厚さであることが
望ましい。
【0048】
【発明の効果】請求項1〜4に対応する作用効果 第一の基板に光透過性フィルムを貼り合わせた後、成膜
工程により反射膜や記録膜を形成するため、成膜工程に
よって該光透過層が溶融することがなく、更に、該光透
過層の変形量も極力小さくすることが可能である。すな
わち、気泡やしわが無い光記録媒体が確実に得られる。
また、該光透過性フィルムに紫外線で硬化する表面粘度
100〜500m・Pa、厚さ0.03〜0.3mmの
ドライフォトポリマーを用いると、取り扱いが容易であ
る。
【0049】請求項5〜7に対応する作用効果 第一又は第二の記録膜ともas deposition
(成膜したまま)の状態で結晶質であるので、記録膜初
期化のための結晶化工程が必要ない。すなわち、製造タ
クトを短縮できる。
【0050】請求項8〜10に対応する作用効果 前記成膜ユニットと、ストック・搬送ユニットと、貼り
合わせユニットは連動・非連動の選択ができるので、多
品種の対応が可能である。また、前記光透過性フィルム
搬送機構の駆動ローラに可変トルクモータが用いられて
いるため、前記転写工程で速度ムラが発生しない。すな
わち、各基板へ確実に溝を転写することが可能となる。
【0051】請求項11、12に対応する作用効果 光透過性フィルム貼り合わせ工程において、前記ローラ
の表面粗さRz(十点平均粗さ)が0.02mm以下で
あるため、光透過性フィルムに傷つけたりせず、更に、
しわや気泡が発生しにくい。
【0052】請求項13、14に対応する作用効果 光透過性フィルム貼り合わせ工程において、前記ローラ
表面に厚さ0.05mmの発熱体がコーティングされて
おり、室温〜100℃まで温度が調整できる機構が備え
られているため、より確実に気泡やしわを取り除くこと
が可能である。
【0053】請求項15、16に対応する作用効果 転写工程において、転写ロールとスタンパから構成され
て、該スタンパの着脱が容易にできることから、機種変
更などに素早く対応できる。また、該転写ローラと前記
光透過性フィルムの押圧圧力を、転写ロールの高さ、ス
プリング圧力などで可変可能なため、様々な種類の溝形
状に対応可能である。また、前記スタンパはマザースタ
ンパに金属をスパッタして、その反転パターンとしてい
る。すなわち、一般の射出成形により使用されているス
タンパを用いることが可能である。
【0054】請求項17に対応する作用効果 硬化工程において、紫外線ランプにフラッシュ発光型の
紫外線ランプを用いているので、一般的な高圧水銀ラン
プなどと比較して、発熱が少ないため、熱膨張によるチ
ルトの劣化を防ぐことができる。また、確実に光透過性
フィルムを短時間で硬化することが可能である。
【0055】請求項18に対応する作用効果 打ち抜き工程において、前記光透過性フィルムの内・外
径を同時にカッティングすることが可能である。すなわ
ち、製造タクトが短縮できる。
【0056】請求項19に対応する作用効果 貼り合わせユニットにおいて、少なくとも2つ以上の欠
陥検査装置と欠陥検査NGストッカを備えているため、
途中工程の不良品を後工程に流れない。すなわち、Fコ
スト低減に繋がる。
【0057】請求項20、21に対応する作用効果 成膜ユニットにおいて、前記基板ホルダーに温度可変可
能な機構を備えているため確実に、実施例2のas d
epositionの状態で記録膜を結晶質にすること
ができる。
【0058】請求項22に対応する作用効果 ストック・搬送ユニットにおいて、少なくとも三つ以上
のストック機構と各ストッカにセンサを有し、それぞれ
が図示されていない制御盤により管理されていることか
ら、多品種の対応が可能である。
【0059】請求項23、24に対応する作用効果 貼り合わせユニットにおいて、光透過性フィルムにドラ
イフォトポリマーの様な特殊な材料ではなく、ポリカー
ボネイトやアクリル樹脂などのフィルムを用い、該光透
過性フィルムに粘着剤を塗布し、前記光透過層を形成し
ている。すなわち、光透過性フィルム自体は反応性がな
いので取り扱いが非常に簡単になる。
【0060】請求項25に対応する作用効果 各ユニットがクリーン度クラス100以下になるような
ブースで囲われており、更に、一般的なスパッタ装置の
ように、全体が真空系になっていないため、メンテナン
スが容易であるばかりか、コンタミも少なくできる。ま
た、ブース内は温度ならびに湿度が管理できるため、前
記第一の基板や光透過性フィルムへの吸水量や吸水時間
をコントロールが可能であり、しいてはチルトを制御す
ることができる。
【0061】請求項26に対応する作用効果 前記第一の基板を基準とし、表裏対称的な構造の光記録
媒体を製造できるので、吸水バランスの違いによるチル
トの劣化が生じない光記録媒体が得られる。また、国際
公開番号WO99/00794の発明のような、無機質
の保護膜を必要としない光記録媒体の製造が可能とな
る。
【0062】請求項27、28に対応する作用効果 第一の基板に光透過性フィルムを貼り合わせた後、成膜
ステップにおいて反射膜や記録膜を形成するため、成膜
ステップにおいて該光透過層が溶融することがなく、更
に、該光透過層の変形量も極力小さくすることが可能で
ある。すなわち、気泡やしわが無い光記録媒体が確実に
得られる。また、請求項27の方法で製造された光記録
媒体は、上記のようにすぐれた特性のものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる光記録媒体の構造を示す模式的
な断面図である。
【図2】本発明に係わる多層型光記録媒体の構造を示す
模式的な断面図である。
【図3】本発明における、実施例1の多層構造型光記録
媒体の構造断面図である。
【図4】本発明に係わる光記録媒体の記録方式を説明す
る模式図である。
【図5】本発明における、多層構造型光記録媒体の製造
装置を説明する図である。
【図6】本発明における、多層構造型光記録媒体の製造
フローを説明する図である。
【図7】本発明における、実施例2の多層構造型光記録
媒体の構造断面図である。
【図8】本発明における、実施例4の貼り合わせ工程の
詳細を説明する図である。
【図9】本発明における、実施例5の貼り合わせ工程の
詳細を説明する図である。
【図10】本発明における、実施例5の図9の代替を説
明する図である。
【図11】本発明における、実施例6の転写工程の詳細
を説明する図である。
【図12】本発明における、実施例6の転写工程の詳細
を説明する図である。
【図13】本発明における、実施例8の打ち抜き工程を
説明する図である。
【図14】本発明における、実施例10の成膜ユニット
を説明する図である。
【図15】本発明における、実施例10の成膜ユニット
+コータを説明する図である。
【図16】本発明における、実施例11のストック・搬
送ユニットを説明する図である。
【図17】本発明における、実施例12の粘着剤塗布工
程を説明する図である。
【図18】本発明における、実施例13の感圧粘着剤工
程を説明する図である。
【図19】本発明における、実施例15の多層構造型光
記録媒体の構造断面図である。
【図20】本発明における、実施例15の多層構造型光
記録媒体の構造断面図である。
【符号の説明】
1 :光記録媒体 2 :光透過層又は光透過性フィルム 3 :ピット又は溝 4 :反射膜 5 :第一の基板 6 :中心穴 7 :ピックアップ又はピックアップレンズ 8 :スポット径 9 :半透明膜 10 :接着層又は接着剤 11 :記録層 12 :保護膜 13 :記録膜 20 :ストッカ 21 :搬送アーム 100 :成膜ユニット 101 :スパッタチャンバ 102 :ステーションテーブル 103 :反転アーム 104 :基板ホルダー 105 :ターゲット 106 :コータ 107 :テーブル 108 :シリンジ 109 :有機色素 200 :ストック・搬送ユニット 201 :スタックポール 202 :リフタ 203 :センサ 300 :貼り合わせユニット 301 :ロータリーテーブル 302 :検査装置 303 :除電装置 304 :成膜NGストッカ 305 :貼り合わせNGストッカ 306 :完成品ストッカ 307 :感圧接着剤工程 308 :感圧性粘着剤 309 :ロールA 310 :貼り合わせ工程 311 :下型 312 :貼り合わせ用ローラ 313 :発熱体 314 :シリコンゴムパッド 320 :転写工程 321 :転写ロール 322 :スタンパ 323 :シャフト 324 :軸受け 325 :支持体 326 :スプリング 330 :硬化工程 331 :紫外線ランプ 340 :打ち抜き工程 341 :下型 342 :上型 343 :ピストン 350 :フィルム搬送機構 351 :光透過性フィルム 352 :セパレータフィルム 353 :駆動ロール 354 :原反ロール 355 :粘着剤塗布工程 356 :粘着剤供給部 357 :コーティングロール 358 :メタリングロール 359 :バックロール 360 :ドクターブレード 361 :粘着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 535 G11B 7/24 535G 538 538C (72)発明者 小名木 伸晃 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 岩佐 博之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5D029 JB13 KB03 LB17 RA07 RA08 RA38 5D121 AA07 DD06 DD07 DD13 EE27 FF11 FF13 FF18 GG02 GG24 JJ07 JJ08 JJ09

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光又は熱を用いて信号を記録・再生する
    層を複数有する貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録
    媒体の製造装置において、 少なくともどちらか一方の面に溝形状を有する第一のデ
    ィスク状プラスチック基板上に少なくとも一層以上の反
    射膜と記録膜を形成する成膜工程と、 少なくとも2枚以上の光透過性フィルムを該第一の基板
    上に貼り合わせる貼り合わせ工程と、 該光透過性フィルムに溝を転写する転写工程と、 該光透過性フィルムを紫外線により硬化させる硬化工程
    と、 該貼り合わされた光透過性フィルムをディスク形状に打
    ち抜く打ち抜き工程と、 打ち抜かれた光記録媒体をストックするか、又は成膜工
    程に搬送するストック/搬送工程を具備することを特徴
    とする貼り合わせ多層構造型ディスク錠光記録媒体の製
    造装置。
  2. 【請求項2】 前記第一のディスク状プラスチック基板
    として、厚さが0.3mm以上のものを用いることを特
    徴とする請求項1記載の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記光透過性フィルムとして、厚さが
    0.03〜0.3mmのものを用いることを特徴とする
    請求項1又は2記載の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記光透過性フィルムの材質に、紫外線
    によって硬化するドライフォトポリマーを用いることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記第一のディスク状プラスチック基板
    上に、反射率70%以上の反射膜と、光又は熱により屈
    折率や色相変化が生じる相変化型の記録膜と、その記録
    膜を保護する無機保護膜とを設けることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記記録膜として、光又は熱によりアモ
    ルファス状態と結晶状態との間を変化する材料を用いる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の製造
    装置。
  7. 【請求項7】 前記記録膜として、成膜工程終了後、既
    に結晶化してものを用いることを特徴とする請求項1〜
    6のいずれかに記載の製造装置。
  8. 【請求項8】 貼り合わせ工程と、転写工程と、硬化工
    程と、打ち抜き工程とからなる貼り合わせユニットが連
    動し、かつ該貼り合わせユニットを、前記成膜工程と、
    ストック・搬送工程とも連動させうる制御機構を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記貼り合わせユニットにおいて、前記
    光透過性フィルムはロール状に巻かれ、該光透過性フィ
    ルム間にセパレートフィルムが一緒に巻かれており、少
    なくとも一つ以上のセパレートフィルムを分離する分離
    機構と、少なくとも一つ以上の該透過性フィルムを巻き
    上げる巻き上げ機構と、前記第一のディスク状プラスチ
    ック基板を保持、搬送するロータリーテーブルとを有
    し、該透過性フィルム巻き上げ機構と該ロータリーテー
    ブルとが連動され、その速度を可変できることを特徴と
    する請求項8記載の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記セパレータフィルム分離機構と、
    前記透過性フィルム巻き上げ機構の駆動部に可変トルク
    モータを用いたことを特徴とする請求項8又は9記載の
    製造装置。
  11. 【請求項11】 前記貼り合わせ工程において、第一の
    ディスク状プラスチック基板を保持する上下可動可能な
    下型と、前記光透過性フィルムを該第一のディスク状プ
    ラスチック基板に貼り合わせるためのローラとから構成
    され、該ローラが可動し、かつ該ローラの表面温度を可
    変できることを特徴とする請求項1、8〜10のいずれ
    かに記載の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記ローラ表面の面粗さRz(十点平
    均粗さ)が0.02mm以下であることを特徴とする請
    求項11記載の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記ローラの表面に発熱体がコーティ
    ングされていることを特徴とする請求項11又は12記
    載の製造装置。
  14. 【請求項14】 前記発熱体の厚さが0.1mm以下で
    あることを特徴とする請求項13記載の製造装置。
  15. 【請求項15】 前記転写工程が、転写ロールとスタン
    パから構成されており、前記光透過性フィルムに該スタ
    ンパを押し当てることにより溝を転写し、該転写ロール
    は上下に可動可能な機構を備え、該高さをレーザマイク
    ロにより測長しながら位置を決める機構を備え、さらに
    該光透過性フィルムに押し付けるための加圧機構を備え
    たことを特徴とする請求項1、8〜14のいずれかに記
    載の製造装置。
  16. 【請求項16】 前記スタンパはマザースタンパに金属
    をスパッタして、その反転パターンとしていることを特
    徴とする請求項15記載の製造装置。
  17. 【請求項17】 前記硬化工程が、紫外線ランプにフラ
    ッシュ発光型の紫外線ランプを有することを特徴とする
    請求項1〜16のいずれかに記載の製造装置。
  18. 【請求項18】 前記打ち抜き工程が、第一のディスク
    状プラスチック基板を保持する上下可動可能な下型と、
    前記光透過性フィルムの外周と中心穴を一度に打ち抜く
    機構を備えていることを特徴とする請求項1〜17のい
    ずれかに記載の製造装置。
  19. 【請求項19】 前記成膜工程による成膜後の成膜欠陥
    及び光透過層フィルム欠陥を検査する機構を、前記ロー
    タリーテーブル上に、少なくとも2つ以上備えているこ
    とを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の製造
    装置。
  20. 【請求項20】 前記成膜工程が、前記第一のディスク
    状プラスチック基板をストックする機構と、ステーショ
    ンテーブルと、該第一のディスク状プラスチック基板を
    該ステーションテーブルに搬送する第一の基板搬送機構
    と、少なくとも一つ以上のスパッタチャンバと、各スパ
    ッタチャンバと該ステーションテーブル間を移送する反
    転アームとを備えていることを特徴とする請求項1記載
    の製造装置。
  21. 【請求項21】 前記スパッタチャンバ内において、前
    記第一のディスク状プラスチック基板を保持するスパッ
    タ保持台が温度調整可能な機構を備えていることを特徴
    とする請求項20記載の製造装置。
  22. 【請求項22】 前記ストック・搬送工程が、少なくと
    も三つ以上のストック機構を備えており、各ストック機
    構は、それぞれリフタと搬送機構から構成され、それぞ
    れのリフタと搬送機構が独立して可動し、かつ前記ステ
    ーションテーブルと前記ロータリーテーブル間に基板を
    一枚ずつ供給できる機構を備えていることを特徴とする
    請求項20又は21記載の製造装置。
  23. 【請求項23】 前記貼り合わせユニットにおいて、前
    記光透過性フィルムの片面に粘着剤を塗布する粘着剤塗
    布手段を備えたことを特徴とする請求項8〜22のいず
    れかに記載の製造装置。
  24. 【請求項24】 前記塗布工程、粘着剤、粘着剤供給
    部、少なくとも2本以上のロール、及びブレードから構
    成されており、該粘着剤の供給量、該ロールの速度、及
    び該ブレードと該ロール間のギャップ又は圧力を任意に
    可変できる機構を備えていることを特徴とする請求項1
    〜23のいずれかに記載の製造装置。
  25. 【請求項25】 前記成膜工程と、貼り合わせユニット
    と、ストック・搬送工程とが、それぞれクリーンブース
    を備えており、クリーン度がクラス100以下で、かつ
    温度・湿度コントロール機構を備えていることを特徴と
    する請求項8〜24のいずれかに記載の製造装置。
  26. 【請求項26】 前記第一の基板の両面に、各面に少な
    くとも1枚以上、かつ同材質の前記光透過性フィルムを
    貼り合わせる機構を含むことを特徴とする請求項1〜2
    5のいずれかに記載の製造装置。
  27. 【請求項27】 光又は熱を用いて信号を記録・再生す
    る層を複数有する貼り合わせ多層構造型ディスク状光記
    録媒体の製造方法において、 少なくともどちらか一方の面に溝形状を有する第一のデ
    ィスク状プラスチック基板上に少なくとも一層以上の反
    射膜と記録膜を形成する成膜ステップと、 少なくとも2枚以上の光透過性フィルムを該第一の基板
    上に貼り合わせる貼り合わせステップと、 該光透過性フィルムに溝を転写する転写ステップと、 該光透過性フィルムを紫外線により硬化させる硬化ステ
    ップと、 該貼り合わされた光透過性フィルムをディスク形状に打
    ち抜く打ち抜きステップと、 打ち抜かれた光記録媒体をストックするか、又は成膜工
    程に搬送するストック/搬送ステップを具備することを
    特徴とする貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒体
    の製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項27の方法で製造されたことを
    特徴とする貼り合わせ多層構造型ディスク状光記録媒
    体。
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