JP2002287368A - 平版印刷版の製造方法 - Google Patents

平版印刷版の製造方法

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英明 馬場
Hiroyuki Ishikura
弘之 石倉
Naoyuki Ishiguro
尚之 石黒
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、銀錯塩拡散転写反転法を用いた平版
印刷版に於いて、生産効率を向上させるべくスライドビ
ード方式での物理現像核層の塗布速度を上昇させ、それ
に伴う乾燥風量の増量に於いても、ムラを生じさせず画
像鮮明度を向上することを目的とする。 【解決手段】本発明は、支持体上に少なくともハロゲン
化銀乳剤層を有し、更にその上に物理現像核層を有する
銀錯塩拡散転写法を応用した平版印刷版の製造方法であ
って、前記物理現像核層をスライドビード塗布方式で塗
布する製造方法に於いて、前記物理現像核層が物理現像
核として重金属もしくはその硫化物を含有し、かつ前記
物理現像核が該物理現像核に対して親和性を有する官能
基を含む水溶性ポリマーの存在下で生成されたものであ
ることを特徴とする平版印刷版の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀錯塩拡散転写法
を応用した平版印刷版に関し、画像部のムラを低減さ
せ、画像鮮明度を向上させた平版印刷材料の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高い感度を有し、かつスペクトル増感で
きるハロゲン化銀乳剤を用いた印刷版は、既にいくつか
の形で実用化されている。そのうち銀画像をインキ受理
性にして利用するオフセット印刷版としては、米国特許
第3721559号、同第3490905号、特公昭4
8−30562号、米国特許第3385701号、同第
3814603号、特公昭44−27242号、特開昭
53−21602号、米国特許第3454398号、同
第3764323号、同第3099209号、特開昭5
3−9603号などがある。
【0003】これらは印刷版の製造方法としては、いく
つかのタイプに大別されるけれども、画像銀をインキ受
理性にする点に於いては共通するものである。平版印刷
版は、親油性のインキを受理する画線部分と親水性で水
を受理する非画線部分とから構成される。従って、通常
の平版印刷は水とインキの両方を版面に供給し、画線部
分は着色性のインキを、非画線部分は水を選択的に受け
入れ、該画線上のインキを例えば紙などの基質に転写さ
せることによってなされる。
【0004】上記平版印刷版の一般的な製造方法は、支
持体上にハレーション防止を兼ねた下塗り層とハロゲン
化銀乳剤層を塗布乾燥後、印刷に耐え得るだけのゼラチ
ン皮膜強度にするために、加温処理が施され、その後、
ハロゲン化銀乳剤層の上に物理現像核層を塗布乾燥す
る。この物理現像核層の塗布には、特開昭59−226
84号、同平8−194315号、特開2000−28
4485号に記載されている様にエアーナイフ方式、ス
ライドビード塗布方式、あるいはグラビア塗布方式が知
られていた。
【0005】一方、物理現像核層は、物理現像核の保護
コロイドとしての役目と非画像部の保水性向上の役目と
して各種水溶性ポリマーを通常含有する。また、これら
水溶性ポリマーは特開昭53−21602、特開平8−
211614に記載されたものが知られている。この水
溶性ポリマーは銀画像部のインキ受理性を阻害するた
め、その含有量は、1m2当たり数mg〜数10mg程度
が一般的である。従って、物理現像層の塗布液の粘度は
極めて低く、3CP程度までである。また、物理現像核
層の塗布量は10〜15ml/m2程度が一般的である。
【0006】近年、平版印刷版の市場拡大に伴い、生産
性向上を目的として高速塗布の必要性が生じている。上
述したような低粘度の物理現像核層の塗布において、エ
アーナイフ方式は、高速での塗布が難しく、グラビア塗
布方式は高速塗布に対応するものの筋発生の課題が残
り、これらの塗布方式は物理現像核層の高速塗布には十
分満足できるものでは無かった。その為、スライドビー
ド方式での高速塗布が試行されている。
【0007】しかしながら、スライドビード塗布方式は
エアーナイフ方式やグラビア方式に比べ、ある程度の塗
布量、例えば15ml/m2以上の塗布量を確保する必要
があり、高速化に伴い乾燥空気の吹き付け量や吹き付け
速度を高くすると、塗布面が乱れて著しく塗布ムラを生
じさせると言う問題が発生する。
【0008】一般に銀錯塩拡散転写法を応用した平版印
刷版は、該刷版を用いて原稿の確認、修正等を行う為に
画像がより鮮明であることが好ましい。即ち黒色銀であ
る非画像部と物理現像銀(転写銀)である画像部のコン
トラストがより強い平版印刷版が求められている。この
コントラストが強いと言うことは、即ち画像部の色調が
明るいことであり、これは画像部の反射濃度で判断する
ことが出来る。反射濃度が低いほど色調が明るく、コン
トラストが強くなる。さらに画像部においてはムラの無
い事が商品価値として大きく挙げられている。
【0009】ところが、上述したスライドビード塗布方
式での物理現像核層の高速塗布における問題点は乾燥時
のムラ発生及び画像部色調低下に繋がる欠点を有してい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スラ
イドビードでの塗布方式による物理現像核層の高速塗布
に於いても、画像部にムラを生じさせず画像鮮明度が向
上した銀錯塩拡散転写法を用いた平版印刷版を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、支
持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有し、更にそ
の上に物理現像核層を有する銀錯塩拡散転写法を応用し
た平版印刷版の製造方法であって、前記物理現像核層を
スライドビード塗布方式で塗布する製造方法に於いて、
前記物理現像核層が物理現像核として重金属もしくはそ
の硫化物を含有し、かつ前記物理現像核が該物理現像核
に対して親和性を有する官能基を含む水溶性ポリマーの
存在下で生成されることにより達成された。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者等は、スライドビードタ
イプの高速塗布では乾燥時の乾燥空気吹き付け量増によ
るムラ発生は、上述した塗布量の多さに依存して物理現
像核粒子の凝集による局在分布が原因であることを見い
だした。更に、画像鮮明度の低下は物理現像核粒子のハ
ロゲン化銀乳剤層中への拡散に伴い、物理現像核層中で
の核粒子減少が物理現像時の版表面での銀析出を妨げて
いる事が判明した。具体的には本発明で開示した物理現
像核と親和性を有する官能基を含む水溶性ポリマー中で
物理現像核粒子を生成した該物理現像核層はスライドビ
ードで15ml/m2から30ml/m2の塗布を行うこと
で本発明の目的を達成するが、作用機構については以下
のように考えている。
【0013】物理現像核粒子は本発明で開示している親
和性を有する官能基と相互作用を示す為、これら官能基
を含む水溶性ポリマー中で核粒子を生成させることは非
常に強い相互作用が核粒子と水溶性ポリマー間で発生す
る。その結果、物理現像核粒子は水溶性ポリマーとの強
い相互作用により塗液中での分散性が向上し更に塗液中
のハロゲン化銀乳剤層中への拡散速度を抑制する。これ
が乾燥過程での核粒子の局在化を防ぎ均一分布に繋が
り、画像鮮明度の改善と画像部のムラ抑制に効果的であ
ると見ている。
【0014】本発明で用いられるDTR法を応用する平
版印刷版の物理現像核層の物理現像核としては、重金属
もしくはその硫化物であり、例えば金、銀等のコロイ
ド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した
金属硫化物等が使用できる。例えば、Pds、Ag2
S、AgNiS、CoS等があるが、好ましくはPd
s、Ag2S、AgNiS核である。
【0015】銀錯塩拡散転写法を用いた平版印刷版は、
保水性向上の為に水溶性ポリマーを含有させることが一
般的であった。しかしこの従来技術に於いては特に物理
現像核粒子の生成は特に水溶性ポリマー中でなく個々に
行い、生成後に始めて上記開示されている水溶性ポリマ
ーと混合させていた。この従来の物理現像核液の調液方
法では物理現像核粒子と水溶性ポリマー間の相互作用が
あっても小さく、それ故本特許で得られた効果を十分に
発揮せず、スライドビードタイプでの物理現像層の塗布
には不向きである。
【0016】本発明に用いられる水溶性ポリマーは上記
物理現像核に対して親和性を有する官能基を含むポリマ
ーである。たとえば、チオエーテル基、チオール基、チ
オキソ基、アミノ基、グアニジノ基、イミダゾール基等
があり、これらの官能基を側鎖に有するビニルポリマー
の重合体である。好ましくはビニルモノマーとアクリル
アミドまたはメタクリルアミドの重合体が望ましい。
【0017】本発明で与えられるポリマーの分子量とし
ては重量平均分子量として5000以上100万以下の
範囲にあることが好ましく、これ以上の分子量のポリマ
ーでは溶液粘度が高く生成時に核粒子の均一分布が乱れ
るなど困難となる場合があるため好ましくない。
【0018】本発明に係わる官能基を有するポリマーを
例示するが、これらに限定されるものではない。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】本発明における物理現像核粒子の生成方法
としては、生成の際に本発明の水溶性ポリマ−を混合す
るのであるが、好ましくは物理現像核粒子の生成開始時
あるいは生成途中で良く、特に好ましくは上記水溶性塩
を含む水溶液中にポリマ−を添加させた後に硫化物を混
合し、物理現像核粒子の生成を行う。生成温度並びに生
成時間は、30℃以上70℃以下、3分以上60分以下
であり、好ましくは40℃以上55℃以下5分以上40
分以下である。
【0032】本発明において物理現像核層で使用される
水溶性ポリマーの通常の範囲は、物理現像核としてのコ
ロイド物質の種類、量、および性状に多少の依存性は有
しているが、物理現像核層で使用する核粒子として例え
ば金属硫化物等を作成するための水溶性塩の溶液に含ま
れる固形分(本発明の実施例に於いては塩化パラジウ
ム)の量に対しポリマ−の固形分量は半分量の50重量
%から20倍の2000重量%の量で使用され、好まし
くは200重量%から1200重量%の量である。さら
に、本発明における物理現像核生成時に含有する水溶性
ポリマー量は、上記物理現像核層中に含まれる80重量
%以上であり、好ましくは90重量%以上である事が望
ましい。
【0033】さらに物理現像核層には、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、カテコール等の現像主薬
や、ホルマリン、ジクロロ−s−トリアジン等の公知の
硬膜剤を含んでいてもよい。
【0034】本発明が対象とする平版印刷版は、支持体
上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有し、さらにその
上に前記した物理現像核層を有する。好ましくは、ハロ
ゲン化銀乳剤層と支持体の間にハレーション防止の目的
の為に下塗り層を設ける事である。
【0035】本発明のハロゲン化銀乳剤層は、例えば、
塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、及びこれらにヨウ化銀を含
むものからなる。ハロゲン化銀結晶は、ロジウム塩、イ
リジウム塩、パラジウム塩、ルテニウム塩、ニッケル
塩、白金塩等の重金属塩を含んでいてもよく、添加量は
ハロゲン化銀1モル当り10-8〜10-3モルである。ハ
ロゲン化銀の結晶形態に特に制限はなく、立方体ないし
14面体粒子、さらにはコアシェル型、平板状粒子でも
よい。ハロゲン化銀結晶は、単分散、多分散結晶であっ
てもよく、その平均粒径は0.2〜0.8μmの範囲で
ある。好ましい例の一つとしては、ロジウム塩もしくは
イリジウム塩を含む、塩化銀が80モル%以上の単分散
もしくは多分散結晶がある。
【0036】本発明のハロゲン化銀乳剤は、それが製造
される時又は塗布される時に種々な方法で増感すること
が出来る。例えば、チオ硫酸ナトリウム、アルキルチオ
尿素によって、又は金化合物、たとえばロダン金、塩化
金によって、又はこれらの両者の併用など当該技術分野
において良く知られた方法で化学的に増感することが好
ましい。ハロゲン化銀乳剤は又、例えばシアニン、メロ
シアニン等の色素によってポジティブにもネガティブに
も増感又は減感され得る。その増感又は減感され得る波
長域に特に制限はない。従って、オルソ増感、パンクロ
増感、ヘリウム−ネオンレーザー用増感、アルゴンレー
ザー用増感、LED用増感、半導体レーザー用増感もな
し得るし、明室用にUV増感、可視光減感もなし得る。
【0037】本発明が対象とする下塗り層の高分子結合
剤は、一般に0.5〜10g/m2、より好ましくは1〜
6g/m2である。下塗り層にはハレーション防止の目的
でカーボンブラック等の顔料、染料等を含み得るし、ま
た耐刷力向上のために平均粒径2〜10ミクロンの固形
粉末(例えばシリカ粒子)を含み得る。さらに現像主薬
等の写真用添加物も含むことが出来る。また下塗り層は
特開昭48−5503、同昭48−100203、同昭
49−16507に記載のようなものであってもよい。
【0038】本発明の下塗り層、ハロゲン化銀乳剤層、
物理現像核層等の各塗布層には、塗布助剤として、陰イ
オン、陽イオンもしくは中性界面活性剤のいくつかを含
んでいてもよいし、カブリ防止剤、マット剤、増粘剤、
帯電防止剤等を含むことが出来る。
【0039】本発明の平版印刷版の支持体としては、
紙、又は合成もしくは半合成高分子フィルム、アルミニ
ウム、鉄等の金属板等で平版印刷に耐えるものであれば
使用することが出来る。支持体の表面を一層又はそれ以
上の高分子フィルム、又は金属薄膜で、片面もしくは両
面を被覆することも出来る。これらの支持体の表面を塗
布層との接着を良くする為に表面処理することも可能で
ある。
【0040】特に好ましく用いられる支持体は、両面も
しくは片面をポリオレフィン重合体で被覆した紙、ポリ
エステルフィルム、表面を親水化処理したポリエステル
フィルム、表面処理を行ったアルミニウム板等である。
これらの支持体にはハレーション防止のための顔料や表
面物性改良の為に固形微粒子を含んでいてもよい。又支
持体は裏面露光が可能なように光透過性であっても良
い。
【0041】本発明で使用する現像処理液には、アルカ
リ性物質、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム等、保恒剤とし
ての亜硫酸塩、ハロゲン化銀溶剤、例えばチオ硫酸塩、
チオシアン酸塩、環状イミド、2−メルカプト安息香
酸、アミン等、粘稠剤、例えばヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース等、カブリ防止剤、
例えば臭化カリウム、特開昭47−26201に記載の
化合物等、現像剤、例えばハイドロキノン類、カテコー
ル、1−フェニル−3−ピラゾリドン等、現像変性剤、
例えばポリオキシアルキレン化合物、オニウム化合物等
を含むことが出来る。さらに現像処理液には、米国特許
第3,776,728号に記載の如き表面銀層のインキ
乗りを良くする化合物等を使用することが出来る。
【0042】本発明の平版印刷版の現像後の表面銀層
は、任意の公知の表面処理剤でインキ受容性に変換ない
しは受容性を増強せしめ得る。このような処理液として
は、例えば特公昭48−29723、米国特許第3,7
21,559号等に記載されている。現像主薬に関して
は、一般の写真感光性ハロゲン化銀材料の現像処理にお
いては、その現像主薬を該感光材料中、または現像液の
どちらに含有せしめても良く、さらには両方に含有せし
めて処理されることも良く知られていて、本発明の現像
処理もかかる方法に順じて行なうことにより、現像速度
を調整することが可能である。
【0043】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが勿論
本発明はこれだけに限定されるものではない。
【0044】実施例1 135g/m2両面ポリエチレン被覆紙の片面に平均粒子
サイズ3.5μのシリカ粒子を含有するマット化層を設
け、反対側の面をコロナ放電加工後、カーボンブラッ
ク、及び平均粒径3.5μのシリカ粉末を含む下塗り層
(ゼラチン3.5g/m2)と、その上に1−フェニル−
3−ピラゾリドン0.1g/m2を有するオルソ増感され
た高感度塩化銀乳剤(ゼラチン0.8g/m2含む)を硝
酸銀として1.0g/m2になるように、二層同時塗布を
行った。
【0045】硬膜剤としては、2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウムを下塗り層に1
70mg/m2含有し、乳剤層にはN−メチロールエチレ
ン尿素を80mg/m2含有させた。乾燥後、40℃で7日
加温を行った。
【0046】物理現像核及び塗布液は次の処方に基づい
て調製し塗布した。 (1)硫化パラジウムゾルの調製 A液 塩化パラジウム 94mg 塩酸 0.5cc 本発明のポリマー(固型分として) Xg 蒸留水 19cc B液 硫化ソーダ 148mg 蒸留水 27cc A液を撹拌しながら40℃に保ち、30分後にB液を混
合。40℃で30分間の経時後に硫化パラジウムゾルを
得た。
【0047】 (2)物理現像核層塗布液の調製 上記硫化パラジウムゾル 上記調製量全量 ハイドロキノン 67g 10%サポニン(界面活性剤) 10ml 水を加えて全量を2000mlとした。
【0048】上記により得たハロゲン化銀感光材料の上
に本塗液をスライドビードタイプの塗布方式で20ml
/m2の塗布量、250m/分の速度で塗布した。
【0049】比較例としては、硫化パラジウムゾル調製
の際に、A液はポリマーを添加せずにB液と混合し物理
現像核粒子を生成させ、その後の物理現像核層塗布液調
製時に本発明のポリマーを添加した。塗布方法、条件に
ついては上記実施例の方法と同じである。(比較1、
2、3)
【0050】本発明の実施例となる平版印刷版は、表1
に示す様試料1〜7を作成。また、比較例を1〜3とし
て、それぞれ表1にまとめた。
【0051】
【表1】
【0052】これら7種の平版印刷版をそれぞれ像反転
機構を有する製版用カメラで像露光を行い、下記の銀錯
塩拡散転写現像液により30℃で1分間現像処理を行っ
た。
【0053】<現像液> 水酸化ナトリウム 24g 水酸化カリウム 8g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 2-メチル-2-アミノ-1-フ゜ロハ゜ノール 30g 水不溶性メルカフ゜ト化合物 0.5g 水で1lとする。
【0054】上記の現像処理後、下記に示すような安定
液(中和液)で処理を行った。<安定液> リン酸 1.2g 第一リン酸ナトリウム 25g エチレングリコール 5g モノエタノールアミン 5g 水で1lとする。(pH6に調整)
【0055】拡散転写物理現像銀部位の反射濃度はマク
ベス濃度計で測定した。反射濃度は低い方が画像が鮮明
に見え、濃度が0.7以下が好ましく、更に0.65以
下が好ましい。ムラについては次の評価基準により判定
した。これらの評価結果を表2に示す。 ○:ムラはない △:ムラはややきつい ×:ムラはきつい
【0056】非画像部の保水性(地汚れ)を見るため
に、インキとして大日本インキ製Fグロス紫68Nを使
用し、給湿液としてEu−3,1%液(PS版用湿し水
/エッチ液 富士フィルム製)を使いAB Dick3
50CDで地汚れが発生し印刷に供せなくなた時の印刷
枚数で、次の評価基準により判定した。これらの評価結
果を表2に示す。 ○ :3000枚以上 ○△:2000〜3000枚 △ :1000〜2000枚 × :1000枚以下
【0057】 <不感脂化液> 水 600ml イソプロピルアルコール 400ml エチレングリコール 50g 3−メルカプト−4−アセトアミド− 5−n−ヘプチル−1,2,4−トリアゾール 1g
【0058】
【表2】
【0059】上記の結果から、本発明の銀錯塩拡散転写
法を用いた平版印刷版は、生産効率を向上させるべくス
ライドビードで物理現像核層を250m/分の塗布速度
で、それに伴う乾燥風量の増量に於いても、特に印刷版
としての保水性を低下させることなくムラを生じさせず
画像鮮明度の向上することが確認された。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、銀錯塩拡散転写法を応
用した平版印刷版の生産効率を向上させるべくスライド
ビード方式での物理現像核層の塗布速度を上昇させ、そ
れに伴う乾燥風量の増量に於いても、ムラを生じさせず
画像鮮明度の向上することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA01 AA12 AA18 AB03 AC01 AD03 BB00 BH03 DA39 DA40 EA04 2H096 AA09 BA17 CA12 EA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤
    層を有し、更にその上に物理現像核層を有する銀錯塩拡
    散転写法を応用した平版印刷版の製造方法であって、前
    記物理現像核層をスライドビード塗布方式で塗布する製
    造方法に於いて、前記物理現像核層が物理現像核として
    重金属もしくはその硫化物を含有し、かつ前記物理現像
    核が該物理現像核に対して親和性を有する官能基を含む
    水溶性ポリマーの存在下で生成されたものであることを
    特徴とする平版印刷版の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水溶性ポリマーが単量体成分として
    アクリルアミド又はメタクリルアミドを含むことを特徴
    とする請求項1の平版印刷版の製造方法。
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