JP2002285711A - 集合住宅の床下構造 - Google Patents

集合住宅の床下構造

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JP2002285711A
JP2002285711A JP2001130812A JP2001130812A JP2002285711A JP 2002285711 A JP2002285711 A JP 2002285711A JP 2001130812 A JP2001130812 A JP 2001130812A JP 2001130812 A JP2001130812 A JP 2001130812A JP 2002285711 A JP2002285711 A JP 2002285711A
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Masami Tazaki
政美 田崎
Mitsunobu Yoshinaga
光伸 吉永
Tomomasa Fujino
智将 藤野
Tomoyuki Yoshinami
智之 吉浪
Shoji Honda
祥二 本多
Yuichiro Ishikawa
雄一朗 石川
Masaki Kakehashi
正樹 掛橋
Tatsuo Fukuchi
達雄 福地
Takehiko Ikebe
武彦 池辺
Kenji Fujiwara
建二 藤原
Takahiro Ando
貴広 安藤
Tetsuo Shimokawa
哲生 下川
Susumu Ono
晋 大野
Kenji Sato
賢司 佐藤
Yuji Odamaki
裕治 小田巻
Takanobu Hokkezu
孝信 法華津
Tadashi Ichihara
忠志 市原
Keizo Yamashita
茎三 山下
Kentaro Mitarai
健太郎 御手洗
Kanji Kanda
寛治 神田
Toshinobu Sato
年信 佐藤
Hideyuki Hirano
英之 平野
Hiroyuki Noshita
裕幸 野下
Shigeo Noda
茂穂 野田
Yukinori Arihara
行範 在原
Tomoyuki Kajimura
知幸 梶村
Yukitoshi Ogura
幸利 小倉
Yukiya Sasaki
幸也 佐々木
Mayumi Sato
真弓 佐藤
Yuichi Nakamura
友一 中村
Junji Ogata
純二 緒方
Tadashi Kihara
直史 木原
Keiichi Baba
敬一 馬場
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Abstract

(57)【要約】 【課題】必要な場所に必要な大きさの多目的空間を、コ
スト負担を掛けることなく形成することができる集合住
宅の床下構造を提供すること。 【解決手段】各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各
床スラブに凹状の多目的空間形成部を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅の床下構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、集合住宅の床下構造の一形態とし
て、各階層を区画する床スラブ上に、複数の逆梁を上向
きに突設して、同逆梁上に床材を横架して床面を形成す
ることにより、床材と床スラブとの間に床下多目的空間
を形成したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した床
下構造は、以下のような不具合を有している。
【0004】床スラブ上に逆梁を設ける逆梁工法は、
不必要に大きな床下収納空間を形成して、無駄な床下収
納空間も保有することになるため、比較的にコスト高に
なる。
【0005】逆梁工法では、各階の高さが500mm〜
600mm程度高くなるため、日影規制や高度斜線規制に
より、階数・床面積を確保することが困難である。
【0006】逆梁を設けて床下収納空間を形成するた
め、各階の高さが高くなり、階数に制限が生じることか
ら、集合住宅の戸数が制限されることになる。
【0007】床下収納空間が大きいため、消防法の適
用を受けて火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わ
しさが生じる場合がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、床
スラブにより複数の階層に区画して形成した集合住宅に
おいて、各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床ス
ラブに凹状の多目的空間形成部を形成したことを特徴と
する集合住宅の床下構造を提供せんとするものである。
【0009】また、本発明は、次の構成にも特徴を有す
る。
【0010】多目的空間形成部の直下方に位置する階
下の部屋以外の部屋に、居室を配置したこと。
【0011】多目的空間形成部の直下方に位置する階
下の部屋に、キッチン、浴室、洗面所、及び、便所等の
水廻り機能室を配置したこと。
【0012】各階層の床スラブに形成した多目的空間
形成部は、左右方向に千鳥状となるように階別に交互に
配置したこと。
【0013】多目的空間形成部は、居室の直下方に配
置したこと。
【0014】多目的空間形成部は、少なくとも一つの
端面を梁部に直接接続したこと。
【0015】多目的空間形成部内に複数の段差を有す
る凹部を形成したこと。
【0016】多目的空間形成部内に床部形成体を収納
すると共に、同床部形成体を昇降可能となしたこと。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0018】すなわち、本発明に係る集合住宅の床下構
造は、床スラブにより複数の階層に区画して形成した集
合住宅において、各床スラブの一部を下方へ膨出させ
て、各床スラブに凹状の多目的空間形成部を形成してい
る。
【0019】このようにして、各床スラブに多目的空間
形成部を形成することにより、必要な場所に必要な大き
さの多目的空間を、コスト負担を掛けることなく形成す
ることができる。
【0020】そして、多目的空間形成部は、収納空間や
配管スペースやメンテナンス空間等の多目的空間として
有効利用することができる。
【0021】しかも、各階の高さに変更が生じないた
め、日影規制や高度斜線規制を受ける心配がなく、階数
・床面積を有効に確保することができる。
【0022】さらには、各階の高さに変更が生じず、階
数に制限が生じないことから、集合住宅の戸数が制限さ
れることはない。
【0023】また、多目的空間形成部は、必要以上に大
きく形成しないため、消防法の適用を受けることはな
く、火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わしさを
生じることがない。
【0024】ここで、多目的空間形成部の直下方に位置
する階下の部屋以外の部屋に、居室を配置することがで
きる。
【0025】このようにして、居室の天井高さを大きく
確保して、入居者に圧迫感を与えることなく、居住空間
をゆったりと大きく形成することができる。その結果、
居住性を良好に確保することができる。
【0026】また、多目的空間形成部の直下方に位置す
る階下の部屋に、キッチン、浴室、洗面所、及び、便所
等の水廻り機能室を配置することができる。
【0027】このようにして、キッチン、浴室、及び、
洗面所等の水廻り機能室は、天井部が高すぎると、清掃
がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室は、下方に膨出する多目的空間
形成部の直下方に位置する階下の部屋に配置しているこ
とより、同多目的空間形成部が下方に膨出している分だ
け、水廻り機能室の天井部の高さを低くすることができ
て、同水廻り機能室の清掃をし易くすることができると
共に、同水廻り機能室の熱効率を高くすることができ
る。
【0028】また、各階層の床スラブに形成した多目的
空間形成部は、左右方向に千鳥状となるように階別に交
互に配置することができる。
【0029】このようにして、集合住宅全体の荷重バラ
ンスを良好に保つことができて、集合住宅の強度も良好
に確保することができる。
【0030】また、多目的空間形成部は、居室の直下方
に配置することができる。
【0031】このようにして、居室の直下方に配置した
多目的空間形成部に、物品を収納することができると共
に、必要に応じて物品の出し入れを楽に行うことができ
る。
【0032】また、多目的空間形成部は、少なくとも一
つの端面を梁部に直接接続することができる。
【0033】このようにして、多目的空間形成部を梁部
に対して少なくとも一辺固定構造となすことができて、
床スラブの剛性を良好に確保することができる。
【0034】また、多目的空間形成部内に複数の段差を
有する凹部を形成することができる。
【0035】このようにして、多目的空間形成部内に形
成した複数の段差を有する凹部内に、適宜高さの異なる
収納物を収納することができて、収納効率を良好に確保
することができる。
【0036】しかも、かかる多目的空間形成部の直下方
に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利用
することができる。
【0037】例えば、天井が低くても良い浴室や洗面所
や便所と、天井をもう少し高くしておきたいキッチン等
を隣接させて配設することができ、居住空間内のレイア
ウト設計に広がりをもたせることができる。
【0038】また、多目的空間形成部内に床部形成体を
収納すると共に、同床部形成体を昇降可能となすことが
できる。
【0039】このようにして、多目的空間形成部内にて
床部形成体を昇降させることにより、同多目的空間形成
部内の空間の使い方にバリエーションをもたせることが
でき、幅広い入居者の好みに適応させることができる。
【0040】しかも、床部形成体上に載置して多目的空
間形成部内に収納したものは、同床部形成体を上昇させ
ることにより楽に取り出すことができる。特に、収納し
たものが重量物である場合には、取り出し作業時の肉体
的負担が大きく軽減される。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面を参照しな
がら説明する。
【0042】図1及び図2に示すAは、本発明に係わる
鉄筋コンクリート製の集合住宅であり、同集合住宅A
は、前後左右方向に対向させて立設した複数の柱部1
と、対向する柱部1,1の間に横架した梁部2との間に、
外壁3と内壁4と床スラブ5とを張設して、内部に複数
の居住空間Sを区画した状態にて形成している。
【0043】そして、居住空間S内には、図3〜図5に
も示すように、床部6を張設して、同床部6上に、リビ
ング・ダイニングルーム7と和室8とキッチン9と浴室
10と洗面所11と便所12と洋室13,14と玄関15と下駄箱16
と吊り戸棚24と押入れ25と物入れ26とクローゼット27,2
8とを設けている。20は窓、21は内部仕切壁、23は、左
右対称位置にそれぞれ配置したパイプスペースである。
【0044】ここで、居室としてのリビング・ダイニン
グルーム7と和室8と洋室13,14の内、本実施例では、
和室8は、床部6の左右いずれか一側の中央部に形成す
る一方、キッチン9、浴室10、洗面所11、及び、便所12
等の水廻り機能室17は、床部6の左右いずれか他側の中
央部に形成して、和室8と水廻り機能室17とを左右に隣
接させて配置している。
【0045】しかも、和室8の直下方に位置する床スラ
ブ5の部分には、下方へ膨出して、上面に凹状の多目的
空間S1を形成する多目的空間形成部18を形成し、同多目
的空間形成部18の直下方に位置する階下の部屋には、水
廻り機能室17を配置している。19は収納ケースである。
【0046】このようにして、各階層の床スラブ5に形
成した多目的空間形成部18は、左右方向に千鳥状となる
ように階別に交互に配置して、集合住宅A全体の荷重バ
ランスを良好に保つと共に、集合住宅Aの強度も良好に
確保することができるようにしている。
【0047】この際、和室8の床部6(本実施例では畳
22を敷設している)の下には開閉体(図示せず)を設け
て、同開閉体を開放することにより、和室8の直下方に
配置した多目的空間形成部18に、物品を楽に収納するこ
とができると共に、必要に応じて物品の出し入れを楽に
行うことができる。
【0048】ここで、キッチン9、浴室10、洗面所11、
及び、便所12等の水廻り機能室17は、床スラブ5の下面
によって形成される各階層の天井部5aが高すぎると、清
掃がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室17は、下方に膨出する多目的空
間形成部18の直下方に位置する階下の部屋に配置してい
るため、同多目的空間形成部18が下方に膨出している分
だけ、水廻り機能室17の天井部5aの高さを低くすること
ができて、同水廻り機能室17の清掃をし易くすることが
できると共に、同水廻り機能室17の熱効率を高くするこ
とができる。
【0049】従って、清掃の容易化と熱効率の良好な確
保が図れるように、水廻り機能室17の天井部5aの高さを
必要最低限の高さに設定することにより、多目的空間形
成部18の容積を最大限に大きく設定することができて、
必要最低限の多目的空間S1を確保することができる。
【0050】また、本実施例では、図2及び図3に示す
ように、和室8の直下方に形成した多目的空間形成部18
を、押入れ25と物入れ26とクローゼット27の直下方位置
まで伸延させて形成している。
【0051】このようにして、図3に示すように、クロ
ーゼット27では、洋服29,30等を上下二段に吊り下げた
状態にて収納することができると共に、多目的空間形成
部18の多目的空間S1による収納スペース分だけ上下段の
各吊り下げ位置を低く設定することができるため、小柄
な女性や子供でも容易に洋服29,30等を吊り下げたり取
り出したりすることができる。
【0052】そして、上段の吊り下げ位置を下げた分だ
けクローゼット27内の上部に枕棚31等を設けるスペース
を形成することができて、収納効率(デッドスペースの
少ない)を向上させることができる。
【0053】また、本実施例では、図4及び図5に示す
ように、下駄箱16の直下方位置にも多目的空間形成部18
を形成して、同多目的空間形成部18の多目的空間S1によ
る収納スペース分だけ下駄箱16内の収納空間を大きくし
て、同下駄箱16内に三輪車32やベビーカー33等を収納可
能としている。H1は階高さ、H2は居室天井高さ、H3はバ
リアフリー対応寸法である。
【0054】このようにして、従来においては三輪車32
やベビーカー33等を置いていた玄関15を広く使用するこ
とができる。34は靴である。
【0055】この際、階下の玄関15に配置した下駄箱16
の直上方位置に、階上の多目的空間形成部18が位置して
も、吊り戸棚24等を手の届く高さに設置する必要性か
ら、同吊り戸棚24の設置に多目的空間形成部18の存在は
何ら支障となることがない。
【0056】また、多目的空間形成部18内には、床下に
配管する排水横管47(図20参照)の終端を配置して、
同排水横管47の始端から終端にかけて下り勾配を形成す
ることができるため、水廻り機能室17をパイプスペース
23から離れた位置に配置した場合にも排水性を良好に確
保することが可能となり、同水廻り機能室17のレイアウ
トの自由度を増大させることができる。
【0057】図6は、ロフト40の直下方に多目的空間形
成部18を形成した他実施例を示しており、同ロフト40と
多目的空間形成部18内に形成された多目的空間S1との間
に大きな空間S2を確保して、両空間S1,S2を押入れや物
入れやクローゼットとして有効利用することができるよ
うにしている。
【0058】図7は、多目的空間形成部18の直下方にユ
ニットバスルーム41を形成し、同ユニットバスルーム41
の隣に洗面所11を配設し、同洗面所11の隣に廊下42を設
けた他実施例を示しており、廊下42の上方に位置する天
井裏空間S3を利用して中間ファン43を配置し、同中間フ
ァン43とユニットバスルーム41との間に換気パイプ44を
介設すると共に、同換気パイプ44を洗面所11の上方にお
いて多目的空間形成部18の下面に略沿わせて形成したコ
ンパクトな配管構造となしている。
【0059】図8は、多目的空間形成部18の平面説明
図、図9は、図8のI-I線断面図であり、同多目的空間
形成部18の底部18-1の一側端面を小梁部45に直接接続し
て、同小梁部45に多目的空間形成部18の底部18-1の一辺
を固定させた一辺固定構造となしている。
【0060】このように、多目的空間形成部18が小さい
場合には、少なくとも梁部である小梁部45に底部18-1の
一辺を固定させた一辺固定構造となすことにより、床ス
ラブ5の剛性を良好に確保することができる。
【0061】図10は、第1変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図11(a)は、図10のII-II線
断面図、図11(b)は、図10のII'-II'線断面図であ
り、同多目的空間形成部18の底部18-1の左右側端面を、
梁部2とそれに対向させて配置した小梁部46に直接接続
して、両梁部2,46に多目的空間形成部18の底部18-1の
二辺を固定させた二辺固定構造となしている。
【0062】このように、梁部2と小梁部46とに多目的
空間形成部18の底部18-1の二辺を固定させた二辺固定構
造となすことにより、床スラブ5の剛性をより一層良好
に確保することができる。
【0063】図12は、第2変容例としての多目的空間
形成部1 8の平面説明図、図13は、図12のIII-III線
断面図であり、同多目的空間形成部18の底部18-1の三つ
の端面を、梁部2と二つの小梁部45,46に直接接続し
て、これら梁部2,45,46に多目的空間形成部18の底部18
-1の三辺を固定させた三辺固定構造となしている。
【0064】このように、梁部2と小梁部45,46とに多
目的空間形成部18の底部18-1の三辺を固定させた三辺固
定構造となすことにより、床スラブ5の剛性をさらに一
層良好に確保することができる。
【0065】図14は、第3変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図15は、図14のIV-IV線断
面図であり、同多目的空間形成部18の底部18-1の四つの
端面を、梁部2と三つの小梁部45,45,46に直接接続し
て、これら梁部2,45,45,46に多目的空間形成部18の底
部18-1の四辺を固定させた四辺固定構造となしている。
【0066】このように、梁部2と小梁部45,45,46とに
多目的空間形成部18の底部18-1の四辺を固定させた四辺
固定構造となすことにより、床スラブ5の剛性を強固な
ものとなすことができる。
【0067】図16は、第4変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図17は、図16のV-V線断面
図であり、同多目的空間形成部18は三辺固定構造となす
と共に、同多目的空間形成部18内に複数(本実施例では
二つ)の段差を有する凹部としての第1・第2多目的空
間S1a,S1bを形成している。
【0068】このようにして、多目的空間形成部18内に
形成した第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、適宜高さ
の異なる収納物を収納することができて、収納効率を良
好に確保することができる。
【0069】しかも、かかる多目的空間形成部18の直下
方に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利
用することができる。
【0070】例えば、天井が低くても良い浴室10や洗面
所11や便所12と、天井をもう少し高くしておきたいキッ
チン9等を隣接させて配設することができ、居住空間S
内のレイアウト設計に広がりをもたせることができる。
【0071】図18は、第5変容例としての多目的空間
形成部18の平面説明図、図19は、図18のVI-VI線断
面図であり、同多目的空間形成部18は四辺固定構造とな
すと共に、同多目的空間形成部18内に複数(本実施例で
は二つ)の段差を有する凹部としての第1・第2多目的
空間S1a,S1bを形成している。
【0072】このようにして、多目的空間形成部18内に
形成した第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、適宜高さ
の異なる収納物を収納することができて、収納効率を良
好に確保することができると共に、多目的空間形成部18
の剛性を強固なものとなすことができる。
【0073】図20は、第5変容例としての多目的空間
形成部18の第1・第2多目的空間S1a,S1b内に、水廻り
機能室17に始端を接続した排水横管47を配置した実施例
を示しており、同実施例では、排水横管47の終端を排水
竪管48に接続する場合に、第1多目的空間S1a分の大き
な勾配を形成することができて、排水効率を向上させる
ことができる。
【0074】そして、水廻り機能室17をパイプスペース
23から離れた位置に配置した場合にも排水性を良好に確
保することが可能となり、同水廻り機能室17のレイアウ
トの自由度を増大させることができる。
【0075】図21は、第2実施例としての多目的空間
形成部18の断面側面図、図22は、同要部の拡大説明図
であり、同多目的空間形成部18では、多目的空間S1内に
床部形成体50を収納すると共に、同床部形成体50を昇降
機構51により昇降可能となしている。
【0076】すなわち、床部形成体50は、平面形状を多
目的空間S1の上面開口形状と略同形状に形成して、最上
昇させて床部6と面一に配置することにより、同床部6
の一部を形成可能としている。
【0077】そして、昇降機構51は、図22にも示すよ
うに、多目的空間S1内に前後左右側に昇降支柱52,52,5
2,52を立設し、各昇降支柱52,52,52,52の側面に上下方
向に伸延するラック53,53,53,53を形成して、各ラック5
3,53,53,53にピニオンギヤ54,54,54,54を噛合させ、各
ピニオンギヤ54,54,54,54の支軸55,55,55,55に床部形成
体50を架設している。
【0078】しかも、少なくとも一つのピニオンギヤ54
に正・逆回転式の昇降駆動用モータ56を取り付けて、同
昇降駆動用モータ56を正・逆回転駆動させることによ
り、ピニオンギヤ54,54,54,54を正・逆回転させて、床
部形成体50をラック53,53,53,53に沿わせて昇降させる
ことができるようにしている。
【0079】このようにして、多目的空間S1内にて床部
形成体50を昇降させることにより、同多目的空間S1内の
空間の使い方(床部形成体50から天井部5aまでの高さ)
にバリエーションをもたせることができ、幅広い入居者
の好みに適応させることができる。
【0080】しかも、床部形成体50上に載置して多目的
空間S1内に収納したものは、同床部形成体50を上昇させ
ることにより楽に取り出すことができる。特に、収納し
たものが重量物である場合には、取り出し作業時の肉体
的負担が大きく軽減される。
【0081】図23は、第3実施例としての多目的空間
形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
は、多目的空間S1の直上方に位置する床部6上に洗面台
57を載置し、同洗面台57に形成した内部空間S5と多目的
空間S1とを連通させて、これら空間S1,S5内にコンベア
装置59を配設して、同コンベア装置5 9に多数設けた各
載置台60上に収納物58を載置して、同収納物58を両空間
S1,S5にわたって搬送させることができるようにしてい
る。
【0082】そして、洗面台57に設けた開閉扉61を開放
することにより、同洗面台57の内部空間S5内を搬送され
ている手近の載置台60より収納物を容易に取り出すこと
ができるようにしている。
【0083】図24は、第4実施例としての多目的空間
形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
は、多目的空間S1内にコンクリート製の中空箱体62を配
置して、同中空箱体62の上面62cにて床部6を直接支持
させて、同床部6を簡単かつ確実に支持させることがで
きるようにしている。
【0084】そして、中空箱体62内の底部62aには、図
25にも示すように、平面視にて略矩形枠状に形成した
案内レール63を敷設し、同案内レール63に沿わせて多数
の台車64を移動可能とし、各台車64上には収納ボックス
65を着脱自在に載置している。
【0085】ここで、台車64は、図26にも示すよう
に、台車本体64aにキャスター等の転動輪支持ブラケッ
ト64bを介して転動輪64cを転動輪支軸64dにより転動自
在に取り付けている。
【0086】しかも、中空箱体62の天井部62bには収納
物出し入れ口66を形成すると共に、同収納物出し入れ口
66に符合させて床部6にも開口部67を形成している。
【0087】このようにして、収納ボックス65内に収納
した収納物若しくは収納ボックス65は、床部6の開口部
67→収納物出し入れ口66を通して出し入れ自在としてお
り、この際、台車64は、収納ボックス65を案内レール63
の伸延方向に手で押すことにより、楽に移動させること
ができて、所望の収納ボックス65を収納物出し入れ口66
の直下方に位置させることにより、収納物を出し入れす
ることができる。
【0088】図27は、第5実施例としての多目的空間
形成部18の断面側面説明図であり、同多目的空間形成部
18では、側面18aに沿わせて昇降機構70を設け、同昇降
機構70に昇降台71を片持ち支持状態に取り付けて、同昇
降台71を床部6と面一となる位置と多目的空間形成部18
の底面18bの近傍との間で昇降可能としている。
【0089】そして、昇降機構70は、上下方向に伸延す
るガイドレール72を多目的空間形成部18の側面18aに沿
わせて立設し、同ガイドレール72に上下一対のガイド輪
73,73を介して昇降台70を昇降自在に片持ち支持させる
と共に、同ガイドレール72の前面にラック72aを形成
し、昇降台71に設けた昇降駆動用モータ74の駆動ギヤ74
aを上記ラック72aにピニオンギヤ75を介して噛合させて
いる。
【0090】このようにして、昇降駆動用モータ74を正
・逆回転駆動させることにより、ピニオンギヤ75とラッ
ク72aとを介して昇降台71を昇降可能としているため、
老人や身体障害者等は、昇降台71上に着座若しくは立っ
たままの状態で、又は、車椅子に着座した状態で、同昇
降台71を昇降させることにより、多目的空間形成部18と
床部6との段差部分を楽に昇降することができる。
【0091】図28は、第6実施例としての多目的空間
形成部18の断面側面説明図であり、同多目的空間形成部
18では、その左右側面18c,18cに沿わせて上下方向に伸
延するガイドレール76,76を設け、各ガイドレール76,76
にガイドローラ77,77を取り付けて、両ガイドローラ77,
77間にて収納ケース19を多目的空間S1内に配置してい
る。19aは開閉蓋体である。
【0092】このようにして、収納ケース19をガイドロ
ーラ77,77を介して上下方向に楽に引き出し・収納でき
るようにしている。
【0093】そして、収納ケース19の開閉蓋体19aは、
多目的空間S1内に収納した状態にて床部6を面一となる
ようにして、同開閉蓋体19aが床部6の一部を形成する
ようにしている。
【0094】図29は、第7実施例としての多目的空間
形成部18の断面側面説明図であり、同多目的空間形成部
18では、床部6の一部を多目的空間S1の上方まで張り出
し状に延設してひさし状部6aを形成し、同ひさし状部6a
の直下方を収納ケース19の収納空間S4となしている。
【0095】そして、収納ケース19の底部には転動輪78
を取り付けると共に、天井部19bを開閉自在となしてい
る。19cは引き出し用手掛かり部である。
【0096】このようにして、収納ケース19を転動輪78
を介して多目的空間形成部18の底部18-1上にて自由に移
動させることができると共に、同収納ケース19が不要の
場合には収納空間S4内に収納することができる。
【0097】そして、収納ケース19が必要な場合には、
引き出し用手掛かり部19cを介して収納空間S4より楽に
引き出すことができ、同引き出し状態にて天井部19bを
開放することにより、収納ケース19内に収納物を出し入
れすることができる。
【0098】図30は、第8実施例としての多目的空間
形成部18の断面斜視図、図31は、同多目的空間形成部
18の断面斜視説明図であり、同多目的空間形成部18は、
下方へ凸状の半円弧状に形成して、同多目的空間形成部
18の円弧状底面に沿わせて案内レール80を敷設し、同案
内レール80上に収納ケース19を載置している。
【0099】そして、収納ケース19は、底面を半円弧状
に形成した上面開口箱型のケース本体81と、同ケース本
体81の左右側上端縁部に観音開き式に取り付けた開閉蓋
体82,82とを具備している。82aは手掛かり部である。
【0100】このようにして、図31に示すように、収
納ケース19を案内レール80に沿わせて円周方向に摺動さ
せると共に、上方に位置する側の開閉蓋体82を開放する
ことにより、ケース本体81内に収納した収納物を容易に
出し入れすることができるようにしている。
【0101】この際、収納ケース19は、案内レール80に
沿わせて円周方向に摺動させるようにしているため、楽
に上昇移動させることができて、この点からも、ケース
本体81内に収納した収納物を容易に出し入れすることが
できる。
【0102】図32は、第9実施例としての多目的空間
形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18で
は、多目的空間S1内に収納ケース19を収納し、同収納ケ
ース19に床部6を一部形成する開閉蓋体83を設けて、同
開閉蓋体83の開放動作に昇降機構84を介して収納ケース
19の上昇動作を連動させている。
【0103】すなわち、昇降機構84は、多目的空間形成
部18の左側上部に昇降支持用帯体85の一端を連結すると
共に、同昇降支持用帯体85の他端を多目的空間S1の右側
上部に配設した帯体巻き取りドラム86に巻回し、同帯体
巻き取りドラム86の支軸87に従動ピニオンギヤ88を取り
付ける一方、開閉蓋体83の回動支軸83aにセクタギヤ89
を取り付けて、同セクタギヤ89に上記従動ピニオンギヤ
88を噛合させている。19gはガイドローラである。
【0104】このようにして、開閉蓋体83を上方へ開放
させると、同開閉蓋体83の基端縁部を支持する回動支軸
83aが回動されると共に、同回動支軸83aの回動力がセク
タギヤ89→従動ピニオンギヤ88→支軸87→帯体巻き取り
ドラム86に伝達されてこれらが連動して回動し、同帯体
巻き取りドラム86に昇降支持用帯体85が巻き取られて、
同昇降支持用帯体85が収納ケース19を上昇させるように
している。
【0105】従って、収納ケース19の上部が床部6より
も上方へ浮き上がり状態となり、かかる状態の収納ケー
ス19への収納物の出し入れが容易に行える。
【0106】図33は、第10実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
は、クローゼット27の直下方位置と洋室13の一部直下方
位置とにわたって形成しており、洋室13の直下方に位置
する部分を傾斜部18dとなして、同傾斜部18dに沿わせて
床部6と多目的空間形成部18の床部18cとの間に傾斜状
の道板部90を設けている。
【0107】そして、上記道板部90の直上方に位置する
洋室13の床部6の一部を開閉蓋体91となして、同開閉蓋
体91を道板部90の上面を閉塞する閉蓋位置と、同道板部
90の上面を開放して同道板90と床部6と連通状態となす
開蓋位置との間で枢支ピン92を中心に開閉蓋自在として
いる。
【0108】しかも、開閉蓋体91を開蓋状態となすこと
により、道板部90の上面を開放して同道板90と床部6と
連通状態となすことができ、同道板90を介して収納ケー
ス19を洋室13内とクローゼット27の直下方に位置する多
目的空間S1内との間で出し入れ自在としている。19dは
転動輪、19eは取っ手である。
【0109】このようにして、クローゼット27の直下方
に位置する多目的空間S1内への収納ケース19の出し入れ
が容易に行えるため、同収納ケース19内に重量物を収納
した場合にも、使用者は、転動輪19dを具備する収納ケ
ース19を、道板部90上で取っ手19eを把持して押し引き
することにより、楽に出し入れすることができる。
【0110】図34は、第11実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
では、多目的空間S1内に収納ケース19を形成しており、
同収納ケース19は、多目的空間S1内に固定状態に配置し
たケース本体93と、同ケース本体93の上面を開閉蓋す
ると共に、閉蓋状態では床部6と面一状態にて同床部6
の一部を形成する開閉蓋体94とから形成している。
【0111】そして、開閉蓋体94は、図35にも示すよ
うに、ケース本体93の右側上端縁部に枢支ピン95を介し
て基端縁部を枢支すると共に、中途部に中折れ部94aを
設けて、同中折れ部94aを中心に上方へ凸状に中折れす
るようにしている。94bは開閉用手掛かり部である。
【0112】このようにして、収納ケース19のケース本
体93内に収納物を出し入れする際には、開閉用手掛かり
部94bに手を掛けて開閉蓋体94を楽に開蓋することがで
き、この際、開閉蓋体94は、中折れ部94aを中心に上方
へ凸状に中折れするようにしているため、同開閉蓋体94
が大きい場合にも楽に開蓋することができると共に、開
蓋状態を保持させることができる。
【0113】従って、収納物の出し入れ時には開閉蓋体
94を手で支えておく必要がなく、収納物を楽に出し入れ
することができる。
【0114】図36は、第12実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
では、多目的空間S1内に収納ケース19を形成しており、
同収納ケース19内には二個の収納箱96,96を収納すると
共に、各収納箱96,96の上外側角部96a,96aを接続片(図
示せず)を介して収納ケース19の上側角部19f,19fに接
続して、これら収納箱96,96をそれぞれ収納ケース19内
に収納した位置と、同収納ケース19より接続片を中心に
回動させながら引き出して床部6上に載置した床部載置
位置との間で位置変更自在となしている。
【0115】そして、両収納箱96,96を収納した位置で
は、図37にも示すように、両収納箱96,96の天井部96
b,96bと、両天井部96b,96bの間に配置した床部形成片97
とが床部6の一部を形成するようにしている。96cは引
き出し操作用手掛かり部である。
【0116】このようにして、各収納箱96 ,96を収納ケ
ース19より引き出して床部載置位置に位置変更すること
により、各収納箱96,96を腰掛けや載置台等として有効
利用することができる。
【0117】また、収納箱96は、それ自体何かを収納可
能な箱として利用することができる。
【0118】図38は、第13実施例としての多目的空
間形成部18,18の断面側面図であり、これら多目的空間
形成部18,18は左右方向に近接させて形成すると共に、
各多目的空間形成部18,18の多目的空間S1,S1内にテーブ
ル形成体98,98を収納して、両テーブル形成体98,98を、
両多目的空間形成部18 ,18間に位置する床部6上に載置
してテーブル99を組み立てることができるようにしてい
る。101は床部一部形成体であり、同床部一部形成体101
は多目的空間形成部18の上部に着脱自在に取り付けてい
る。
【0119】そして、各テーブル形成体98は、図39に
も示すように、上部角部を両多目的空間形成部18,18間
に位置する床部6の側端部に接続部102を介して接続し
て、同接続部102を中心に下方へ回動させて多目的空間S
1内に収納した不使用位置と、接続部102を中心に上方へ
回動させて床部6上に載置した使用位置との間で上下回
動自在としている。
【0120】しかも、各テーブル形成体98には、ひさし
部100を水平に張り出した使用位置と、テーブル形成体9
8に折り畳み状に重合させた不使用位置との間で回動自
在に取り付けている。98aは取っ手である。
【0121】このようにして、床部6上にテーブル99を
組み立てる際には、床部一部形成体101,101を多目的空
間形成部18,18より取り外し、各多目的空間形成部18,18
の多目的空間S1,S1内に収納して不使用状態にあるテー
ブル形成体98,98を、取っ手98a,98aを介して接続部102,
102を中心に上方へ回動させて床部6上に載置すると共
に、両テーブル形成体98,98を左右方向に接続状態とな
し、続いて、不使用位置にて折り畳み状態となっている
ひさし部100,100を水平に張り出した使用位置まで回動
させることにより、簡単にテーブル99を組み立てること
ができる。
【0122】この際、テーブル99に向かって床部6を腰
掛けとして利用して着座すると共に、各多目的空間S1,S
1内に足を入れて楽な姿勢を採ることができる。
【0123】また、テーブル99が不要な場合には、前記
したテーブル99の組み立て手順とは反対の手順をたどる
ことにより、簡単にテーブル形成体98,98を各多目的空
間S1,S1内に収納した不使用状態となすことができる。
【0124】図40は、第14実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
は、キッチン9の床スラブ5に形成しており、多目的空
間S1内に昇降装置110を設け、同昇降装置110上に流し台
111を載置して、同流し台111を昇降装置110により任意
の高さに昇降位置調節可能としている。
【0125】このようにして、流し台111の床部6から
の高さを随時調節して、居住者の体の大きさに適応させ
ることができる。
【0126】そして、本実施例では、多目的空間S1を利
用して、流し台111の床部からの高さを通常の流し台111
の高さよりも低く設定することができるため、特に、車
椅子を使用している身体障害者等が流し台111を使用す
る場合にも、適宜流し台111の床部6からの高さを低く
すべく調節することにより、身体障害者等が楽に炊事等
を行えるようにすることができる。
【0127】図41は、第15実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
では、多目的空間S1内に傾斜状の寝台112を載置して、
同寝台112上に横臥することができるようにしている。
Mは居住者である。
【0128】このようにして、寝台112上に居住者Mが
横臥することができ、この際、居住者Mは、傾斜状の寝
台112上にて、頭が足よりも高い位置となるように横臥
することも、また、頭が足よりも低い位置となるように
横臥することもできる。
【0129】従って、居住者Mは、体の疲労度合・具合
に応じて選択的に横臥姿勢を採ることができる。
【0130】図42は、第16実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
では、多目的空間S1内に傾斜状床部113を形成して、同
形斜状床部113の底部側端縁114を内部仕切壁21の下端部
に形成した排出口115に近接させて配置して、同傾斜状
床部113上の塵等を排出口115を通して容易に排出するこ
とができるようにしている。
【0131】図43は、第17実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
では、多目的空間S1内に階段状踏み台116を配置して、
同階段状踏み台116を介して床部6と多目的空間S1内と
の間の移動が容易に行えるようにしている。
【0132】そして、階段状踏み台116は、踏み台本体1
17を中空箱型に形成すると共に、天井部を開閉蓋自在の
開閉蓋体118,11 9により形成して、各開閉蓋体118,119
を開蓋することにより、踏み台本体117内に収納物を出
し入れ自在としている。
【0133】しかも、踏み台本体117の立ち上がり壁12
0,121の上端縁部には、指等挟み防止用凹部122,123を形
成して、開閉蓋体118,119を閉蓋した際に指等が開閉蓋
体118,119と立ち上がり壁120,121との間に挟まれるのを
防止している。
【0134】図44は、第18実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図であり、同多目的空間形成部18
では、底部18-1から床部6までの高さを車椅子131の座
部124の高さと略同一となして、同座部124に着座した身
体障害者や老人が楽に床部6へ移動できるようにしてい
る。
【0135】図45は、第18実施例としての多目的空
間形成部18の断面側面図、図46は、同多目的空間形成
部18の平面図であり、同多目的空間形成部18では、隅部
125に巻き取りロール装置126を配設して、同巻き取りロ
ール装置126のロール127の外周面に絨毯128を自動的に
巻き取り可能としている。129はケーシング壁、130はロ
ール受け部である。
【0136】このようにして、多目的空間形成部18の底
部18-1上に絨毯128を張設する必要性がある場合には、
絨毯128の端部を引いて、ロール127より多目的空間形成
部18の底部18-1上に絨毯128を引き出すことにより、簡
単に底部18-1上に絨毯128を張設することができる。
【0137】また、絨毯128が不要な場合には、ロール1
27を回転駆動させて、同ロール127の外周面に絨毯128を
巻き取ることにより、多目的空間形成部18の底部18-1上
に張設している絨毯128を巻き取りロール装置126内に収
納した状態となすことができる。
【0138】従って、多目的空間形成部18の底部18-1を
フローリング加工する一方、必要に応じてかかる底部18
-1上に絨毯128を張設することができるため、簡単に生
活スタイルに変化をもたせることができる。
【0139】また、多目的空間形成部18内で子供を遊ば
せる場合には、絨毯128に代えて汚れ防止シートを使用
することにより、子供がフローリング加工の底部18-1を
傷付けたり、汚すのを防止することができる。
【0140】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0141】請求項1記載の本発明では、床スラブに
より複数の階層に区画して形成した集合住宅において、
各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床スラブに凹
状の多目的空間形成部を形成している。
【0142】このようにして、各床スラブに多目的空間
形成部を形成することにより、必要な場所に必要な大き
さの多目的空間を、コスト負担を掛けることなく形成す
ることができる。
【0143】そして、多目的空間形成部は、収納空間や
配管スペースやメンテナンス空間等の多目的空間として
有効利用することができる。
【0144】しかも、各階の高さに変更が生じないた
め、日影規制や高度斜線規制を受ける心配がなく、階数
・床面積を有効に確保することができる。
【0145】さらには、各階の高さに変更が生じず、階
数に制限が生じないことから、集合住宅の戸数が制限さ
れることはない。
【0146】また、多目的空間形成部は、必要以上に大
きく形成しないため、消防法の適用を受けることはな
く、火災感知器の設置を義務付けられる等の煩わしさを
生じることがない。
【0147】請求項2記載の本発明では、多目的空間
形成部の直下方に位置する階下の部屋以外の部屋に、居
室を配置している。
【0148】このようにして、居室の天井高さを大きく
確保して、入居者に圧迫感を与えることなく、居住空間
をゆったりと大きく形成することができる。その結果、
居住性を良好に確保することができる。
【0149】請求項3記載の本発明では、多目的空間
形成部の直下方に位置する階下の部屋に、キッチン、浴
室、洗面所、及び、便所等の水廻り機能室を配置してい
る。
【0150】このようにして、キッチン、浴室、及び、
洗面所等の水廻り機能室は、天井部が高すぎると、清掃
がし難い上に、熱効率が悪くなるという不具合がある
が、かかる水廻り機能室は、下方に膨出する多目的空間
形成部の直下方に位置する階下の部屋に配置しているこ
とより、同多目的空間形成部が下方に膨出している分だ
け、水廻り機能室の天井部の高さを低くすることができ
て、同水廻り機能室の清掃をし易くすることができると
共に、同水廻り機能室の熱効率を高くすることができ
る。
【0151】請求項4記載の本発明では、各階層の床
スラブに形成した多目的空間形成部は、左右方向に千鳥
状となるように階別に交互に配置している。
【0152】このようにして、集合住宅全体の荷重バラ
ンスを良好に保つことができて、集合住宅の強度も良好
に確保することができる。
【0153】請求項5記載の本発明では、多目的空間
形成部は、居室の直下方に配置している。
【0154】このようにして、居室の直下方に配置した
多目的空間形成部に、物品を収納することができると共
に、必要に応じて物品の出し入れを楽に行うことができ
る。
【0155】請求項6記載の本発明では、多目的空間
形成部は、少なくとも一つの端面を梁部に直接接続して
いる。
【0156】このようにして、多目的空間形成部を梁部
に対して少なくとも一辺固定構造となすことができて、
床スラブの剛性を良好に確保することができる。
【0157】請求項7記載の本発明では、多目的空間
形成部内に複数の段差を有する凹部を形成している。
【0158】このようにして、多目的空間形成部内に形
成した複数の段差を有する凹部内に、適宜高さの異なる
収納物を収納することができて、収納効率を良好に確保
することができる。
【0159】しかも、かかる多目的空間形成部の直下方
に形成される天井裏の未利用空間を、最大限に有効利用
することができる。
【0160】例えば、天井が低くても良い浴室や洗面所
や便所と、天井をもう少し高くしておきたいキッチン等
を隣接させて配設することができ、居住空間内のレイア
ウト設計に広がりをもたせることができる。
【0161】請求項8記載の本発明では、多目的空間
形成部内に床部形成体を収納すると共に、同床部形成体
を昇降可能となすことができる。
【0162】このようにして、多目的空間形成部内にて
床部形成体を昇降させることにより、同多目的空間形成
部内の空間の使い方にバリエーションをもたせることが
でき、幅広い入居者の好みに適応させることができる。
【0163】しかも、床部形成体上に載置して多目的空
間形成部内に収納したものは、同床部形成体を上昇させ
ることにより楽に取り出すことができる。特に、収納し
たものが重量物である場合には、取り出し作業時の肉体
的負担が大きく軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集合住宅の床下構造の断面正面説
明図。
【図2】同床下構造の平面説明図。
【図3】クローゼット配置位置の床下構造の断面側面説
明図。
【図4】下駄箱配置位置の床下構造の断面側面説明図。
【図5】下駄箱配置位置の床下構造の断面正面説明図。
【図6】ロフト配置位置の床下構造の断面側面説明図。
【図7】換気パイプを配置した床下構造の断面側面説明
図。
【図8】多目的空間形成部の平面説明図。
【図9】図8のI-I線断面図。
【図10】第1変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図11】図10のII-II線断面図(a)と図10のII'-I
I'線断面図(b)。
【図12】第2変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図13】図12のIII-III線断面図。
【図14】第3変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図15】図14のIV-IV線断面図。
【図16】第4変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図17】第16のV-V線断面図。
【図18】第5変容例としての多目的空間形成部の平面
説明図。
【図19】第18のVI-VI線断面図
【図20】排水横管の配管構造を示す断面側面説明図。
【図21】第2実施例としての多目的空間形成部の断面
側面図。
【図22】同要部の拡大説明図。
【図23】第3実施例としての多目的空間形成部の断面
側面図。
【図24】第4実施例としての多目的空間形成部の断面
側面図。
【図25】同多目的空間形成部の平面図。
【図26】台車の正面図。
【図27】第5実施例としての多目的空間形成部の断面
側面説明図。
【図28】第6実施例としての多目的空間形成部の断面
側面説明図。
【図29】第7実施例としての多目的空間形成部の断面
側面説明図。
【図30】第8実施例としての多目的空間形成部の断面
斜視図。
【図31】同多目的空間形成部の断面斜視説明図。
【図32】第9実施例としての多目的空間形成部の断面
側面図。
【図33】第10実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図34】第11実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図35】収納ケースの平面図。
【図36】第12実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図37】収納ケースの平面説明図。
【図38】第13実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図39】同多目的空間形成部の平面図。
【図40】第14実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図41】第15実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図42】第16実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図43】第17実施例としての多目的空間形成部の断
面斜視図。
【図44】第18実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図45】第18実施例としての多目的空間形成部の断
面側面図。
【図46】同多目的空間形成部の平面図。
【符号の説明】
A 集合住宅 S 居住空間 S1 多目的空間 1 柱部 2 梁部 3 外壁 4 内壁 5 床スラブ 6 床部 7 リビングルーム 8 和室 9 キッチン 17 水廻り機能室 18 多目的空間形成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉永 光伸 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 藤野 智将 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 吉浪 智之 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 本多 祥二 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 石川 雄一朗 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 掛橋 正樹 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 福地 達雄 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 池辺 武彦 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 藤原 建二 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 安藤 貴広 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 下川 哲生 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 大野 晋 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 佐藤 賢司 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 小田巻 裕治 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 法華津 孝信 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 市原 忠志 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 山下 茎三 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 御手洗 健太郎 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 神田 寛治 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 佐藤 年信 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 平野 英之 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 野下 裕幸 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 野田 茂穂 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 在原 行範 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 梶村 知幸 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 小倉 幸利 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 佐々木 幸也 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 佐藤 真弓 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 中村 友一 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 緒方 純二 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 木原 直史 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内 (72)発明者 馬場 敬一 大分県大分市舞鶴町1丁目7番1号 株式 会社さとうベネック内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床スラブにより複数の階層に区画して形
    成した集合住宅において、 各床スラブの一部を下方へ膨出させて、各床スラブに凹
    状の多目的空間形成部を形成したことを特徴とする集合
    住宅の床下構造。
  2. 【請求項2】 多目的空間形成部の直下方に位置する階
    下の部屋以外の部屋に、居室を配置したことを特徴とす
    る請求項1記載の集合住宅の床下構造。
  3. 【請求項3】 多目的空間形成部の直下方に位置する階
    下の部屋に、キッチン、浴室、洗面所、及び、便所等の
    水廻り機能室を配置したことを特徴とする請求項1又は
    2記載の集合住宅の床下構造。
  4. 【請求項4】 各階層の床スラブに形成した多目的空間
    形成部は、左右方向に千鳥状となるように階別に交互に
    配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の集合住宅の床下構造。
  5. 【請求項5】 多目的空間形成部は、居室の直下方に配
    置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の集合住宅の床下構造。
  6. 【請求項6】 多目的空間形成部は、少なくとも一つの
    端面を梁部に直接接続したことを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の集合住宅の床下構造。
  7. 【請求項7】 多目的空間形成部内に複数の段差を有す
    る凹部を形成したことを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の集合住宅の床下構造。
  8. 【請求項8】 多目的空間形成部内に床部形成体を収納
    すると共に、同床部形成体を昇降可能となしたことを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の集合住宅
    の床下構造。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0331908U (ja) * 1989-08-03 1991-03-28
JPH0967926A (ja) * 1995-08-31 1997-03-11 Hiromichi Takahashi 床下収納ユニット

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