JP2002285594A - 中水供給装置 - Google Patents

中水供給装置

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JP2002285594A
JP2002285594A JP2001085873A JP2001085873A JP2002285594A JP 2002285594 A JP2002285594 A JP 2002285594A JP 2001085873 A JP2001085873 A JP 2001085873A JP 2001085873 A JP2001085873 A JP 2001085873A JP 2002285594 A JP2002285594 A JP 2002285594A
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water
pipe
water supply
toilet
supply means
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JP2001085873A
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English (en)
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Chikayoshi Endo
慎良 遠藤
Shigeru Ando
茂 安藤
Nobuhiko Kanekuni
伸彦 兼国
Masahiro Tokida
昌広 常田
Kenji Sakamoto
健二 坂元
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/108Rainwater harvesting

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般細菌の繁殖を効率良く抑制し、再利用機
器や配管内に発生する細菌由来のぬめりや、それに伴う
悪臭や配管閉塞などの不具合を防止し、中水を使用した
場合でも再利用機器を問題なく使用するための機能を備
えた中水供給装置を提供する。 【解決手段】 浴槽水または雨水といった中水を再利用
機器へ供給する中水供給装置において、浴槽水または雨
水といった中水を再利用機器へ供給する配管と、この配
管を流れる中水に対して殺菌成分を供給する殺菌成分供
給手段と、この殺菌成分供給手段の近傍において前記配
管へ接続されて上水を供給する上水供給手段と、前記上
水供給手段から再利用機器へ上水を通水する制御部と、
からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽水等の生活排
水を便器洗浄水や洗濯洗浄水等の生活用水として有効に
利用することで節水することを目的とする浴槽水等の生
活排水の再利用に関し、浴槽水または雨水に含有される
有機物や細菌による、配管、または再利用機器等に発生
するぬめりや異臭を防止することが可能な防汚手段に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、浴槽水や雨水を貯水タンクに貯水
し、ポンプや重力により便器や洗濯機に送水し洗濯用水
として利用するシステムにおいて、貯水槽内の水を殺菌
性金属イオンにより殺菌することが行われている。例え
ば、実用新案登録3026875号には、浴槽水と雨水
を貯水タンクに導き、濾過材で濾過する際、殺菌性金属
を含有する活性炭を用いることにより殺菌性金属イオン
を水中に溶出させ、貯水される水の殺菌を行う方法が開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実用新案登録
3026875号に記載されている内容では、上記殺菌
性金属を含有する活性炭から初期に多量の殺菌性金属イ
オンが溶出し、長期間使用した場合には、急激に殺菌性
金属イオンの溶出濃度が減少し、長期的に殺菌性金属イ
オンを目標濃度溶出させることができないという問題が
あった。また、殺菌性金属イオンの目標溶出濃度も明ら
かにされておらず殺菌性金属を含有する殺菌剤の設置量
が決められないという問題があった。このように殺菌性
金属イオンが正当量再利用水に溶出しない場合、再利用
水を供給する配管内部には一般細菌が付着し、更に時間
経過とともに有機物を伴って、配管内部が細菌繁殖の温
床となる可能性がある。このような配管内部の汚れに起
因し、配管の閉塞や悪臭の発生、更には末端再利用機器
への不具合が危惧される。
【0004】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、便器などの再利用機器に給水され
る浴槽水などの生活排水に、安定した濃度の殺菌性金属
イオンを供給し、更に配管内の滞留水を中水から上水に
置換することで、一般細菌の繁殖を効率良く抑制し、再
利用機器や配管内に発生する細菌由来のぬめりや、それ
に伴う悪臭や配管閉塞などの不具合を防止し、中水を使
用した場合でも再利用機器を問題なく使用するための機
能を備えた中水供給装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、浴
槽水または雨水といった中水を再利用機器へ供給する配
管と、この配管を流れる中水に対して殺菌成分を供給す
る殺菌成分供給手段と、この殺菌成分供給手段の近傍に
おいて前記配管へ接続されて上水を供給する上水供給手
段と、前記上水供給手段から再利用機器へ上水を通水す
る制御部とからなる中水供給装置を提供する。
【0006】本発明の中水供給装置により、再利用機器
で浴槽水または雨水といった中水が再利用さる度に、殺
菌成分供給手段が作動し、中水に所定濃度の殺菌成分が
添加される。更に、殺菌成分供給手段が一定回数作動し
た後には所定量の上水が供給されるため、再利用機器へ
中水を供給する配管内は一時的に中水から上水へと置換
される。
【0007】この結果、浴槽水または雨水などの中水が
再利用機器で再利用されるたびに、殺菌成分が中水に対
し供給されるため、配管内には常に所定濃度の殺菌成分
含有水が流れ、更には一定間隔で殺菌効果のある塩素を
含有する上水が供給されるため、再利用機器や配管内に
おける、一般細菌由来のぬめりや、それに伴う臭気の発
生、再利用機器における不具合などを防止することがで
きる。再利用水として浴槽水のみを用いる場合でも、浴
槽水に対して殺菌成分添加後、一定間隔で配管内は上水
に置換されるため、一般細菌の増殖に必要な人体由来の
有機物などの栄養源を配管内から削除することができる
中水供給装置を提供する。
【0008】請求項2に記載の発明は、前記制御部は、
タイマーにより所定時間となると再利用機器へ上水を通
水するよう制御することを特徴とする。
【0009】本発明の中水供給装置により、浴槽水また
は雨水といった中水の再利用機器、または中水供給配管
に、殺菌成分供給手段の動作とは無関係に、タイマー制
御により、ある一定の間隔で上水が供給される。
【0010】この結果、再利用機器または中水供給配管
内は、一般細菌の栄養源となりうる有機成分を含有する
中水から、塩素による殺菌効果を有する上水に、一定間
隔で置換される。このため再利用機器または配管内は常
に清潔な状態に保たれ、ぬめりやそれに伴う悪臭などの
弊害を予防することができる。
【0011】請求項3に記載の発明は、殺菌成分供給手
段が、電極反応によって殺菌成分を生成する少なくとも
1対の電極であることを特徴とする中水供給装置を提供
する。
【0012】本発明の中水供給装置により、再利用水で
ある浴槽水または、雨水に安定した濃度の殺菌成分を供
給することができる。
【0013】これにより、殺菌成分の供給を電極反応の
みで行うことが可能となる。また、この場合殺菌成分供
給手段である電解槽のみを配管中に設置することから、
装置自体もコンパクトにまとめることができ、更に、殺
菌に必要な殺菌性薬剤を別途装置内に貯蔵する必要がな
いことから安全性も向上する。また、常に所定濃度の殺
菌成分添加が可能となることから再利用機器または配管
内は清潔な状態に保たれ、結果として一般細菌由来のぬ
めりやそれに伴う悪臭などの弊害を予防することができ
る。
【0014】請求項4に記載の発明は、殺菌成分供給手
段の上流部に、濾過機能を有するフィルターを設置する
ことを特徴とする中水供給装置を提供する。
【0015】本発明の中水供給装置により、殺菌成分供
給手段、並びに再利用機器や中水供給配管内への浴槽水
由来の髪毛や雨水由来の木葉などの固形物の進入を防止
できる。
【0016】この結果、再利用機器、並びに殺菌成分供
給手段に対する不具合が防止でき、且つその製品寿命を
延ばすことができる。特に、殺菌成分供給手段に電極反
応を利用した電解槽を用いる場合には、電極表面に固形
物が付着すると、その電解効率が著しく低下する恐れが
あるため、そのような不純物を予め除去する必要があ
る。
【0017】請求項5に記載に発明は、殺菌成分とは、
銀、銅、亜鉛など殺菌性金属イオンであることを特徴と
する中水供給装置を提供する。
【0018】本発明の中水供給装置により、再利用機器
や配管内に供給される再利用水に殺菌性を有する金属イ
オンを添加することができる。
【0019】この結果、殺菌性金属イオンを含有する再
利用水を配管内に供給できるため、配管内の細菌繁殖、
並びに細菌繁殖由来のぬめり成分の付着を抑制すること
ができる。また、再利用機器にも殺菌性金属イオンを含
有する再利用水を供給できるため再利用機器に付着する
細菌に対する殺菌効果、並びに細菌由来のぬめりや汚れ
成分の除去効果を生み出すことができる。
【0020】請求項6に記載の発明は、殺菌性金属イオ
ンは銀イオンであることを特徴とする中水供給装置を提
供する。
【0021】本発明の中水供給装置により、殺菌性金属
イオンの中でも、最も低濃度で殺菌効果を示す銀イオン
を用いることにより、銀イオンを溶出する電解槽中の電
極面積を小さくできる。
【0022】この結果、電解槽自体をコンパクトかつ長
寿命に設計することが可能となる。殺菌成分供給手段で
ある電解槽がコンパクトな仕様となることで、本発明に
おける配管中への設置が容易となり、また寿命が長いと
いうことで殺菌成分供給手段に対するメンテナンスの負
荷も軽減することができる。
【0023】請求項7に記載の発明は、銀イオン濃度は
5ppb以上15ppb以下であることを特徴とする中水供給
装置を提供する。
【0024】本発明のように供給する銀イオン濃度を限
定することで、一般細菌に対して効率よく、その増殖を
抑制することができる。また、銀イオン濃度の上限を決
めることで、電解槽自体の寿命を延ばすことも可能とな
る。
【0025】請求項8に記載の発明は、上水供給手段
は、ヒーターを内臓し、一定温度以上の熱水を前記配管
内に供給することを特徴とする中水供給装置を提供す
る。
【0026】結果として、一定温度以上の熱水が配管内
に供給され自然冷却されるまでの間、配管中の一般細菌
に対して殺菌効果を有すこととなる。また、熱水が再利
用機器へ供給されることで、再利用機器に付着した水ア
カなどの汚れも同時に除去することができる。
【0027】請求項9に記載の発明は、前記殺菌成分供
給手段及び前記上水供給手段の上流側の配管経路中に、
浴槽水または雨水を一時的に貯水する貯水タンクを有す
ることを特徴とする。
【0028】本発明の中水供給装置により、貯水タンク
を設けることで、常に再利用機器で使用するための浴槽
水や雨水といった中水を一定量以上保持することができ
る。また、浴槽水の再利用においては、再利用機器での
使用がない場合でも、一旦浴槽の水を貯水タンクへ移動
できることから、浴槽水放置状態と比較してぬめりや細
菌の繁殖が抑制できるなど、浴槽自体の清掃性が向上す
る。
【0029】請求項10に記載に発明は、中水再利用機
器が便器であることを特徴とする中水供給装置を提供す
る。
【0030】本発明の中水供給装置により、再利用機器
として便器を用いることで、最適濃度の殺菌成分含有洗
浄水を水洗便器に供給することができるため、水洗便器
のトラップ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を抑
制することができる。更に尿石の付着に伴う汚水の通水
路の狭小化や美観の損傷、臭気の発生も防止することが
できる。
【0031】請求項11に記載の発明は、前記便器の形
状は便器付属貯水タンクを保持せず、前記配管と便器付
属の洗浄水オンオフ手段とが直結されていることを特徴
とする。
【0032】本発明の中水供給装置により、殺菌成分含
有水は便器付属貯水タンク内に長期間放置されることが
ない。すなわち、便器に洗浄水が給水される直前に、殺
菌成分を中水に供給することが可能となるため、殺菌成
分が活性を保持したままの中水が、便器に供給されるた
め、効率的な防汚効果が得られることとなる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を、添
付図面により詳細に説明する。図1は、本発明の第一の
実施例であり、1は浴槽、2は浴槽水に殺菌成分を供給
する殺菌成分供給手段21、上水供給手段となる電動三
方切替バルブ22、上水配管ラインと中水配管ラインの
縁切り手段23、浴槽水を再利用機器である便器3に給
水する再利用水供給手段24、圧力スイッチ26、流量
スイッチ27、逆止弁25を含む中水供給装置である。
【0034】次に基本動作について説明すると、浴槽1
に再利用するための浴槽水が十分満たされている場合に
便器3が使用されると、便器3と浴槽を結ぶ配管内部の
圧力が低下する。この時、圧力スイッチ26により配管
内圧力低下を検知し、この信号を受け電動三方切替バル
ブ22は浴槽側配管4と便器側配管6を接続する方向に
駆動する。このバルブ駆動から所定時間後に再利用水供
給手段24が駆動する。この再利用水供給手段24の駆
動により流量スイッチ27が流量上昇を検知する。この
流量スイッチ27が流量上昇を検知することで殺菌成分
供給手段21に通電が開始される。一定時間後、便器3
付属貯水タンクは満水状態となりボールタップなどの止
水機構が作動し、便器3への給水が停止される。この
時、圧力スイッチ26は便器側配管6内の圧力上昇を、
流量スイッチ27は便器側配管6内の流量低下をそれぞ
れ検知する。これら2つの信号を同時に検知することで
電解槽への通電を停止し、更に再利用水供給手段24の
運転を停止する。
【0035】上記したような、殺菌成分供給手段21、
電動三方切替バルブ22、再利用水供給手段24、圧力
スイッチ26、流量スイッチ27の検知信号のやり取り
による動作連携は何れも、図示していない制御部を介し
て実施される。
【0036】また、再利用水供給手段24がポンプの場
合には、上記した流量スイッチ27の流量低下の検知を
ポンプの回転数低下に伴う、電流値の低下により実施す
ることもできる。
【0037】また、浴槽内に浴槽水がない場合には、上
記同様の動作を行い、流量スイッチ27が一定値以上の
流量を検知しないことを受け、ポンプの動作を停止し、
更にこの停止を受け、電動三方バルブを上水側配管5と
便器側配管6とを接続する方向に変更する。この場合に
は便器3の洗浄水は浴槽水などの再利用水ではなく上水
使用となる。
【0038】浴槽内に浴槽水が十分に貯水されている場
合でも、殺菌成分供給手段21が、所定回数作動した場
合には、図示していない制御部を介し、電動三方切替バ
ルブは上水側配管5と便器側配管6とを接続する方向に
切り替えられ、再利用機器である便器3が使用された場
合には、上水が供給されるため便器側配管6は一時的に
上水に満たされることとなる。
【0039】また、バスアダプター11と殺菌成分供給
手段21の間に、浴槽水由来の毛髪などの固形物を除去
するためのフィルターを設けてもよい。この場合、フィ
ルターは簡単に取り外し可能な設置とすべきである。こ
のフィルターはバスアダプター11内に取り込まれ、一
体型であってもよい。
【0040】図2は、再利用するための浴槽水、または
雨水を一時的に貯水する貯水タンク7を設けた場合の実
施例である。この貯水タンク7と雨樋を接続すること
で、雨水を自動的に効率よく収集する。浴槽水の回収に
ついて、ここではバスポンプ8の使用を記載したが、ポ
ンプなどを用いて、自動的に回収するものであってもよ
い。このポンプなどの浴槽水回収手段は前記中水供給装
置2内の再利用水供給手段と兼用であってもよい。
【0041】また、殺菌成分供給手段21については、
雨水、または浴槽水の貯水タンク7への給水路中に設置
されてもよい。すなわち、殺菌成分供給手段を貯水タン
ク7の上流部に設置することで、貯水タンク7に殺菌成
分を供給することが可能となる。これにより、貯水タン
ク7内の細菌繁殖やぬめりの発生を抑制することが可能
となるため、貯水タンク7自体のメンテナンス面の負荷
を軽減することができる。
【0042】図3は殺菌成分供給手段21が電極反応に
よって殺菌成分を生成する場合の電解槽の実施例であ
る。電解槽210の内部には、殺菌成分供給手段である
金属の平板を向かいあわせに配置した一対の電極211
a、211bとこの電極間に形成された電極間流路212
とが設けられ、電極間流路212に連通する液体流入口
と液体流出口とを有する。
【0043】電極211a、211bの極性(すなわちア
ノードとカソード)は、制御装置213が定期的に反転
させており、カソード側に炭酸カルシウムなどのスケー
ルが付着するのを防いでいる。また、例えば、殺菌性金
属イオンが銀イオンの場合には、この銀イオンの供給に
伴い、銀電極211a、211bが消耗していくので、電
極がアノードである時間とカソードである時間とは均一
にしておくことで一対の電極211a、211bを均等に
消耗させることができ、最後まで無駄なく電極211
a、211bを使用することができる。電極211a、2
11bは、それ自身から銀イオンを溶出させるため、寿
命を長くするという点で、純銀の板材が好ましいが、銀
を含む合金や銀めっきであっても構わない。
【0044】なお、一対の電極211a、211bのう
ち、少なくとも一方が銀であればよい。一方に銀以外の
電極を用いる場合は、制御装置213によって銀電極側
の極性をアノードに切り替えることで銀イオンを供給す
ることができる。また、この少なくとも一方が銀である
対の電極を複数対設けてもよい。
【0045】また、再利用機器が便器の場合、便器の使
用形態によっては、必ずしも毎回の便器洗浄の時に銀イ
オンを供給するという動作には限られない。すなわち、
銀の消耗を極力抑えたい場合には、数回おきの便器洗浄
時にのみ、適切な濃度の銀イオンを含む洗浄水を供給す
る様態でもよい。また、銀の時間的な消耗を一定にした
い場合には、便器使用後の便器洗浄時には銀イオンは供
給させず、一定時間おきに電解槽210に通電する様態
でもよい。更に、たとえ銀の消耗が増大してでも、より
高度な殺菌のレベルを維持したい場合には、便器使用後
の便器洗浄時のみならず、非使用時にも一定時間おきに
自動的に便器洗浄を行い、この際にも銀イオンを供給す
る様態でもよい。以上の動作は、便器の使用様態に応じ
て制御装置213のプログラムを変更して、電解槽21
0への通電条件を変更することで対応できる。
【0046】次に本発明の効果を発揮させるのに必要な
銀イオン濃度について説明する。再利用機器が便器の場
合、便器洗浄水に含有させる銀イオン濃度は、一般的に
銀イオンが殺菌効果を発揮するとされている50μg/
リットル以上にすることが好ましいが、本出願人が実験
して確かめたところによると、水中に浮遊している細菌
の殺菌には確かに50μg/リットル以上の銀イオンが
必要であるが、壁面(本実施例では便器ボウル面、トラ
ップ部の壁面)に細菌を付着、繁殖させないためにはこ
れよりも低濃度(例えば5μg/リットル程度)でも十
分効果が発揮されることが分かった。これは銀イオンの
存在で黒ずみが生じやすいのと同じく、銀イオンには壁
面に作用しやすい性質を有することによるものと考えら
れる。
【0047】一方、濃度が高すぎるとトラップ部などの
滞留部分で黒ずみが生じるため、過度に高濃度にするこ
とは回避すべきである。
【0048】また、再利用水を再利用機器へと給水する
配管内の汚れと銀イオン濃度の関係に注目して、本出願
人が実施した実験結果を図4、図5に示す。ここでは配
管内の汚れ具合を示す基準として、配管内の一定面積内
(1cm2)に存在する一般細菌数を測定した。また部
材の差異を検討するため、配管材質として塩化ビニル、
架橋ポリエチレン、ステンレス、炭素鋼を用いて実施し
た。ここで評価に用いたそれぞれの配管の履歴は、4名
/200Lの入浴水を1日10回、1回の通水時間は30
秒間、各々1時間間隔、流速6L/minで約1ヶ月間通水
したものである。また上水通水のタイミングについて
は、1日1回、流速6L/minで1日10回の銀イオン添
加が終了した時点で実施した。つまり、上記した要領
で、1日当たり約10時間は配管内は浴槽水で充填さ
れ、10回の通水が完了した後の約14時間は、配管内
は上水で充填されることとなる。
【0049】結果として、配管内の単位面積当たりの一
般細菌数に注目した場合、銀イオン濃度10μg/リッ
トル程度で顕著は細菌増殖抑制効果が観測された。ま
た、上記したように便器表面の汚れに関しては銀イオン
濃度5μg/リットルでその効果が観測されることか
ら、本発明の銀イオン濃度は、5μg/リットル以上1
5μg/リットル以下、好ましくは10μg/リットル前
後が望ましい。
【0050】また、今回の実験結果から、配管内に上水
を供給することで、一般細菌の増殖が抑制できることも
判明した。この細菌増殖抑制効果は主に、上水中の残留
塩素による殺菌効果に起因しているものと思われる。
【0051】また、上記同様の実験を、異なる配管材質
である、架橋ポリエチレン管、ステンレス管、鋼管につ
いても実施し、銀イオン、並びに上水の殺菌効果を評
価、検討した。しかしながら、これら3種類の異なる材
質の配管を用いた場合、銀イオンを全く添加していない
配管ラインでも付着細菌数は、塩化ビニル配管に比べ単
位面積当たり2桁程度小さいことが分かった。
【0052】得られた試験結果を図5に示したが、この
ような配管材質の違いによる、付着細菌数の差異は、配
管表面の微視レベルの構造に由来するものと思われる。
但し、通常、一般家庭で使用されている給水系の配管材
質は塩化ビニル系が多いため、上記した本発明の中水供
給装置で供給される殺菌性銀イオンがより効果的である
ことが確認できた。すなわち、中水利用における配管、
並びに再利用機器に対する防汚手段として銀イオンと上
水の組み合わせが極めて有効なことが確認できた。
【0053】また、熱水による殺菌効果については、熱
水の温度が60℃以上で配管内の一般細菌に対し殺菌効
果が認められるが、ブドウ球菌など比較的耐熱性を有す
る細菌については、80℃以上90℃以下の温度範囲が
望ましい。但し、一般の給水用塩化ビニル配管などは適
用温度範囲60℃以下が望ましいため、配管洗浄手段と
して熱水を使用する場合には、耐熱性の配管材としてポ
リプロピレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエー
テルエーテルケトンや耐熱性硬質塩化ビニルなどの使用
が望ましい。
【0054】熱水の配管供給については、上水配管の一
部にヒーターを設置し、このヒーターへの通電時間を制
御する方式が考えられる。中水の再利用先によって、厳
密な殺菌を必要とする場合には、上水供給の度毎に熱水
供給が望ましいが、本仕様のような、便器洗浄水用配管
内部の汚れ防止を目的とするような場合には、1日1回の
通電による熱水供給で、配管内の静菌を維持することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる中水供給装置の実施例1の構成
図である。
【図2】本発明に係わる中水供給装置の実施例2の構成
図である。
【図3】本発明の実施例に用いる電解槽の構成図であ
る。
【図4】配管内の汚れと銀濃度に関する試験結果であ
る。
【図5】配管内の汚れに関する試験結果である。
【符号の説明】
1:浴槽 2:中水供給装置 3:便器 4:浴槽側配管 5:上水側配管 6:便器側配管 7:貯水タンク 8:バスポンプ 9:洗濯機 21:殺菌成分供給手段 22:電動三方切替バルブ 23:縁切り手段 24:再利用水供給装置 25:逆止弁 26:圧力スイッチ 27:流量スイッチ 210:電解槽 211a:電極 211b:電極 212:電極間流路 213:制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 520 C02F 1/50 520B 520L 531 531E 531F 540 540B 550 550D 560 560F E03B 1/00 E03B 1/00 B 3/03 3/03 B 11/02 11/02 Z E03C 1/046 E03C 1/046 1/10 1/10 (72)発明者 兼国 伸彦 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 常田 昌広 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 坂元 健二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D060 AA03 BA01 BC02 CD02 CD09 4D061 DA02 DA07 DB01 EA03 EB05 EB17 EB19 EB30 EB31 EB39 FA13 GC18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽水または雨水といった中水を再利用
    機器へ供給する配管と、この配管を流れる中水に対して
    殺菌成分を供給する殺菌成分供給手段と、この殺菌成分
    供給手段の近傍において前記配管へ接続されて上水を供
    給する上水供給手段と、前記上水供給手段から再利用機
    器へ上水を通水する制御部と、からなる中水供給装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、タイマーにより所定時間
    となると再利用機器へ上水を通水するよう制御すること
    を特徴とする請求項1記載の中水供給装置。
  3. 【請求項3】 前記殺菌成分供給手段とは、電極反応に
    よって殺菌成分を生成する少なくとも1対の電極である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の中水供給装
    置。
  4. 【請求項4】 前記殺菌成分供給手段の上流部に、濾過
    機能を有するフィルターを設置することを特徴とする請
    求項1に記載の中水供給装置。
  5. 【請求項5】 前記殺菌成分とは、銀、銅、亜鉛など殺
    菌性金属イオンであることを特徴とする請求項3に記載
    の中水供給装置。
  6. 【請求項6】 前記殺菌性金属イオンは銀イオンである
    ことを特徴とする請求項5に記載の中水供給装置。
  7. 【請求項7】 前記銀イオン濃度は5ppb以上15ppb以
    下であることを特徴とする請求項6に記載の中水供給装
    置。
  8. 【請求項8】 前記上水供給手段は、ヒーターを内臓
    し、一定温度以上の熱水を前記配管内に供給することを
    特徴とする請求項1に記載の中水供給装置。
  9. 【請求項9】 前記殺菌成分供給手段及び前記上水供給
    手段の上流側の配管経路中に、浴槽水または雨水を一時
    的に貯水する貯水タンクを有することを特徴とする請求
    項1〜請求項8何れか1項に記載の中水供給装置。
  10. 【請求項10】 前記中水再利用機器が便器であること
    を特徴とする請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の
    中水供給装置。
  11. 【請求項11】 前記便器の形状は便器付属貯水タンク
    を保持せず、前記配管と便器付属の洗浄水オンオフ手段
    とが直結されていることを特徴とする請求項10に記載
    の中水供給装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004046044A1 (ja) * 2002-11-19 2004-06-03 Sharp Kabushiki Kaisha イオン溶出ユニット、イオン溶出ユニットを搭載した機器、及びイオン溶出ユニットを搭載した洗濯機
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WO2005095281A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Toto Ltd. 銀電解水吐水装置
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KR102215626B1 (ko) * 2019-11-22 2021-02-15 김봉환 배관 유휴 시간 방지형 분사방식을 이용한 하수관 세정액 투입장치

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