JP2002285003A - フィラー含有スラリー組成物 - Google Patents

フィラー含有スラリー組成物

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JP2002285003A
JP2002285003A JP2001085650A JP2001085650A JP2002285003A JP 2002285003 A JP2002285003 A JP 2002285003A JP 2001085650 A JP2001085650 A JP 2001085650A JP 2001085650 A JP2001085650 A JP 2001085650A JP 2002285003 A JP2002285003 A JP 2002285003A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラーとなる酸化物微粒子の形状およびマ
トリクス樹脂中への投入の態様を適正なものとすること
により、マトリクス樹脂中にフィラーを均一に分散可能
なフィラー含有スラリー組成物を提供する。 【解決手段】 フィラーを略真球状の酸化物微粒子と
し、そのフィラーを有機溶媒に分散してフィラー含有ス
ラリー組成物を構成する。フィラーの濃度が高くても低
粘性であることから、マトリクス樹脂との混合作業にお
ける作業性が良好となり、また、マトリクス樹脂中への
均一なフィラーの分散が可能になる。フィラーに表面処
理を施す、あるいは、さらにフィラーの沈降防止剤を添
加することで、マトリクス樹脂中へのより均一な分散が
達成され、また、スラリー組成物自体の保存特性がより
良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形の際、詳
しくは溶媒に溶解した樹脂をその溶媒を飛散させること
によって樹脂成形物を成形する際に用いられ、マトリク
ス樹脂中にフィラーを分散させるためのフィラー含有ス
ラリー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶媒に溶解させた樹脂を用い、例え
ば塗工等を行うことで、被膜状の樹脂成形物を得るとい
った樹脂成形方法は、種々の目的、用途において、一般
的に実施されている。かかる樹脂成形物を得る場合、そ
の成形物の機械的強度、耐熱性、非吸湿性等の特性を向
上させるために、マトリクスとなる樹脂中に、酸化物微
粒子のフィラーを分散充填させることもよく行われてい
る。
【0003】酸化物粒子フィラーをマトリクス樹脂に分
散させる場合、従来は、有機溶媒で溶解した樹脂に直接
酸化物粒子フィラーを投入し、これを三本ロール等の混
練機によって混練するといった方法が採用されている。
しかし、かかる方法では、フィラーの粒子が小さい場
合、充分に分散させることが困難で、どうしてもフィラ
ー粒子が凝集する凝集塊が存在してしまうというい問題
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、鋭意研究
の結果、フィラーとなる酸化物微粒子の形状およびマト
リクス樹脂中への投入の態様を適正なものとすることに
より、マトリクス樹脂に酸化物微粒子フィラーを分散さ
せる際の上記凝集塊の問題を解決し得るとの知見を得
た。本発明は、その知見に基づいてなされたものであ
り、マトリクス樹脂中にフィラーを均一に分散可能なフ
ィラー含有スラリー組成物を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のフィラー含有ス
ラリー組成物は、マトリクス樹脂中にフィラーを分散さ
せてなる樹脂成形物を成形する際に用いられ、該フィラ
ーを含有するフィラー含有スラリー組成物であって、前
記フィラーは略真球状の酸化物微粒子であり、該フィラ
ーを有機溶媒に分散してなることを特徴とする。
【0006】つまり、本発明のフィラー含有スラリー組
成物を用いれば、フィラーを直接マトリクス樹脂に添加
するのではなく、フィラーを一旦有機溶媒に分散させた
スラリーの形態でマトリクス樹脂と混合させることがで
き、凝集塊が存在せず、マトリクス樹脂への均一なフィ
ラーの分散が可能となる。そして、本発明のフィラー含
有スラリー組成物では、フィラーに真球あるいは極めて
真球に近い形状の微粒子を採用することで、マトリクス
樹脂中への均一な分散がより確実なものとなる。また、
略真球状の微粒子フィラーを分散させたスラリーは、フ
ィラーの分散濃度が高くてもその粘性を低く抑えること
が可能でることから、マトリクス樹脂との混合作業にお
ける作業性が良好となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明のフィラー含有スラ
リー組成物の実施形態について詳しく説明する。
【0008】〈フィラー〉本発明のフィラー含有スラリ
ー組成物におけるフィラーは、酸化物粒子である。粒子
を構成する酸化物は、その種類を特に限定するものでは
なく、SiO2(シリカ)、Al23(アルミナ)、T
iO2(チタニア)、ZrO2(ジルコニア)等の単一金
属の酸化物を始めとして、SiO2−Al23、SiO2
−TiO2、SiO2−ZrO2等の複合酸化物を用いれ
ばよい。あるいは、フィラーは1種の酸化物粒子で構成
するだけでなく、2種以上の酸化物粒子を混合した混合
物として構成するものであってもよい。
【0009】フィラーを分散させる樹脂組成物の機械的
強度、耐熱性の向上といった目的で使用する場合、比較
的安価なことをを考慮すれば、SiO2、Al23これ
らの複合酸化物を用いることが望ましい。また、最も安
価であり、酸およびアルカリによる腐食に強く化学的に
安定であり、さらに電子部品等の用途に供される場合に
要求される低誘電率であること等を考慮すれば、フィラ
ーはSiO2の微粒子とすることが望ましい。
【0010】本発明のフィラー含有スラリー組成物にお
けるフィラーは、略真球状の粒子形状をなす。略真球状
とは、真球あるいは極めて真球に近い球であり、具体的
には、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察の結果、
観測される長径に対する短径の比が、0.7以上となる
ような球形の粒子を意味する。かかる粒子がその数にお
いて全粒子の95%以上となるような粉末を用いて本発
明のスラリー組成物を調製すればよい。
【0011】略真球状の酸化物微粒子の合成は、その方
法を特に限定するものではないが、VMC(Vaperized
Metal Combution)法によって合成されたものであるこ
とが望ましい。VMC法とは、酸素を含む雰囲気内にお
いてバーナーにより化学炎を形成し、この化学炎中に目
的とする酸化物微粒子の一部を形成する金属粉末を粉塵
雲が形成される程度の量投入し、爆燃を起こさせて酸化
物微粒子を合成する方法である。
【0012】VMC法の作用について説明すれば以下の
ようになる。まず容器中に反応ガスである酸素を含有す
るガスを充満させ、この反応ガス中化学炎を形成する。
次いでこの化学炎に金属粉末を投入し高濃度(500g
/m3以上)の粉塵雲を形成する。すると、化学炎によ
り金属粉末表面に熱エネルギが与えられ、金属粉末の表
面温度が上昇し、金属粉末表面から金属の蒸気が周囲に
広がる。この金属蒸気が酸素ガスと反応して発火し火炎
を生じる。この火炎により生じた熱は、さらに金属粉末
の気化を促進し、生じた金属蒸気と反応ガスが混合さ
れ、連鎖的に発火伝播する。このとき金属粉末自体も破
壊して飛散し、火炎伝播を促す。燃焼後に生成ガスが自
然冷却されることにより、酸化物微粒子の雲ができる。
得られた酸化物微粒子は、電気集塵器等により帯電させ
て捕獲することができる。
【0013】VMC法は粉塵爆発の原理を利用するもの
であり、瞬時に大量の酸化物微粒子が得られ、その微粒
子は、略真球の形状をなす。例えば、SiO2微粒子を
得る場合にはSi粉末を投入、Al23微粒子を得る場
合にはAl粉末を投入すればよい。投入する粉末の粒子
径、投入量、火炎温度等を調整することにより、微粒子
の粒径を調整することが可能であり、0.001〜0.
1μmというサブミクロンオーダーの粒径を持つ超微粒
子をも容易に合成可能である。
【0014】本発明のフィラー含有スラリー組成物にお
けるフィラーは、その粒径を特に限定するものではな
い。目的とする樹脂組成物の特性に応じ、種々の平均粒
径の酸化物微粒子粉末を採用することができる。一般的
には、平均粒径において、0.005〜10μm程度の
酸化物微粒子粉末を用いて、スラリー組成物を調製すれ
ばよい。本スラリー組成物の利点がマトリクス樹脂中へ
の均一な分散であることに鑑みれば、0.05〜5μm
の平均粒径を有する超微粒子粉末をフィラーに採用する
場合に、その利点を充分に活用することが可能となる。
【0015】〈有機溶媒〉本発明のフィラー含有スラリ
ー組成物において、上記フィラーを分散させる有機溶媒
は、その種類を限定するものではない。目的とする樹脂
組成物の成形においてマトリクス樹脂を溶解させる溶媒
に応じ適切なものを選択して採用すればよい。例えば、
アセトン、メチルセロソルブ、DMSO、DMF、N−
メチル−2ピロリドン、MEK、シクロヘキサノン、酢
酸エチル、THF、IPA、エーテル、塩化メチレン、
キシレンといった一般的な有機溶媒の他、エポキシ希釈
剤、スチレン、アクリルモノマー、酸無水物等が使用で
き、その適用範囲は広い。
【0016】〈スラリーの調製〉本発明のフィラー含有
スラリー組成物を調製する場合、フィラーとなる上記酸
化物微粒子の粉末を、上記有機溶媒に分散して行えばよ
い。分散は、三本ロール、ボールミル、超音波分散機、
各種ミキサー、ニーダー等の機器を使用して行えばよ
い。なお、スラリー組成物の変性を防ぐため、窒素雰囲
気下等の非酸化性雰囲気下で調製を行うことが望まし
い。
【0017】調製したスラリー組成物の粘性も、調製の
一つの目安となる。粘度が低ければ、スラリー組成物中
のフィラーの含有割合が少なく、同じ量のスラリーを得
るために多くのスラリー組成物を要することになり、調
製したスラリー組成物の輸送等の効率を悪化させる一因
となる。逆に、粘度が高すぎる場合は、マトリクス樹脂
への分散作業の際の作業性が悪化する。
【0018】適正な粘度は、E型粘度計を用いて、25
℃で行った測定において、10〜2000cpsとなる
範囲であることが望ましい。なお、簡易的に粘度を測定
する方法として、25mLのメスピペットからスラリー
組成物が自由落下して流出する時間を測定する方法を採
用してもよく、その値によれば、25〜50秒間でスラ
リー組成物が完全に流出するような範囲に調製すること
が望ましい。
【0019】なお、後に詳しく説明するが、保存時にお
けるフィラーの沈降、ケーキ(沈殿凝集体)の形成をよ
り充分に抑制するためには、沈降防止剤を添加するのが
望ましい。この場合、スラリーの粘度は若干高めとな
り、上記範囲内において、E型粘度計による粘度で、1
00cps以上、メスピペットによる方法によれば、3
5秒間以上で完全に流出するような粘度に調製すること
で、ケーキの形成は殆どなくなる。
【0020】上述したような作業性、保存性等を考慮す
る場合、スラリー組成物中のフィラーの含有割合は、具
体的には、スラリー全体を100wt%とする場合に、
30wt%以上95wt%以下とすることが望ましい。
より良好な上記作業性を達成するためには、90wt%
以下とすることがより望ましい。また、本発明のフィラ
ー含有スラリー組成物では、略真球状の粒子フィラーを
採用するため、その粘性は他の粒子フィラーを採用する
場合に比べて低い。したがって、フィラーの含有割合を
高めることができ、その点から50wt%以上とするこ
とがより好ましく、70wt%以上の極めて高濃度なス
ラリー組成物であっても、充分なる作業性が担保され
る。
【0021】〈フィラーの表面処理〉本発明のフィラー
含有スラリー組成物では、含有するフィラーは、マトリ
クス樹脂との密着性を向上させるための表面処理が施さ
れていることが望ましい。このような表面処理を施した
フィラーの場合、成形された樹脂組成物の機械的強度等
の特性がより良好なものとなる。さらにこのような表面
処理を施した場合、スラリーの長期保存においても、フ
ィラーの沈降、ケーキ(沈殿凝集体)の発生が抑制され
ることとなり、保存特性に優れたスラリー組成物とな
る。この理由は、フィラー表面に処理剤が存在すること
によってフィラーどうしの凝集が妨げられることによる
ものと考えられる。
【0022】上記表面処理は、カップリング剤、界面活
性剤、極性基を有する樹脂から選ばれる少なくとも1種
を処理剤に用いて行われていることが望ましい。かかる
処理剤によれば、マトリクス樹脂との充分なる密着性が
確保され、また、保存においてフィラーの沈降、ケーキ
の発生が充分に抑制される。具体的には、カップリング
剤としては、シラン系、チタネート系、アルミネート
系、ジルコネート系のものが、界面活性剤としては、カ
チオン、アニオン、両性、中性のものが、極性基を有す
る樹脂としては、フェノール樹脂、ポリアミク酸、水酸
基を有する樹脂、カルボン酸基およびその塩のうちの少
なくともいずれかを含有する樹脂、スルホン酸およびそ
の塩のうちの少なくともいずれかを含有する樹脂、アミ
ド基を有する樹脂、アミノ基を有する樹脂が、それぞれ
挙げられ、これらのうちの1種を用いて処理すること
も、また2種以上で複合処理することも可能である。フ
ィラーの種類、マトリクス樹脂の種類等に応じ適切なも
のを選択すればよい。
【0023】表面処理は、それぞれの処理剤について通
常一般に行われる方法に従って行えばよい。例えば、シ
ラン系のカップリング剤の場合、カップリング剤に水を
加えて加水分解させた後、アルコールと酢酸等の触媒を
加え、溶媒に溶解させて溶液を調製し、この溶液にフィ
ラーを浸漬させて表面処理を行えばよい。
【0024】予め表面処理を行ったフィラーを用いて本
発明のフィラー含有スラリー組成物を調製するものであ
ってもよく、また、表面処理剤によっては、スラリー組
成物の調製時に同時に行うものであってもよい。
【0025】〈沈降防止剤〉本発明のフィラー含有スラ
リー組成物は、フィラーの沈降を防止するための沈降防
止剤を添加することが望ましい。本発明のフィラー含有
スラリー組成物は、フィラーに略真球状の酸化物微粒子
を用いており、また、上記表面処理が施されていれば特
に、長期保存におけるフィラーの沈降によるフィラーの
凝集、ケーキの形成は抑制されている。沈降防止剤を添
加することにより、このフィラーの凝集、ケーキの形成
の防止をより確実なものとすることが可能になる。この
沈降防止剤は、スラリー組成物の粘性を調整すること
で、詳しくは粘度を若干上げることにより、ケーキ形成
の抑制を図るものである。
【0026】沈降防止剤は、マトリクス樹脂を構成する
一部の樹脂を用いることができる。具体的には、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレーイミドトリアジン
(BT)樹脂、シアノエステル樹脂、ポリアミク酸、無
水マレー酸共重合体およびその誘導体から選ばれる少な
くとも1種であることが望ましい。マトリクス樹脂との
兼ね合いで適切なものを採用すればよい。沈降防止剤
は、スラリー組成物の調製時に添加し、有機溶媒に溶解
させればよい。なお、沈降防止剤の添加量は、上述した
ように、スラリー組成物の粘度を目安とし、適切な量を
決定すればよい。
【0027】〈マトリクス樹脂中への分散および成形物
の成形〉本発明のフィラー含有スラリー組成物は、樹脂
成形物の成形においてマトリクス樹脂中にフィラーを分
散させる用途に供される。具体的には、マトリクス樹脂
を有機溶媒に溶解した溶液中に、本スラリー組成物を添
加し、均一に混合すればよい。かかる簡便な作業によ
り、マトリクス樹脂中に均一にフィラーが分散した樹脂
成形物を成形可能なフィラー含有樹脂が調製できる。
【0028】マトリクス樹脂はその種類を限定するもの
ではなく、本発明のフィラー含有スラリー組成物は、熱
硬化性あるいは熱可塑性樹脂に幅広く適用可能である。
利用可能なマトリクス樹脂を具体的に例示すれば、エポ
キシ樹脂、ポリイミド、シアノエステル樹脂、BT樹
脂、ポリオレフィン等を挙げることができる。
【0029】フィラーを分散させて調整された上記樹脂
は、例えば、スプレー、ロールコータ、スピンコータ、
キャスティング、ディッピング等の方法によりコーティ
ングし、溶媒を蒸散させた後、硬化させ、被膜状の樹脂
成形物とすることができる。これら被膜状の樹脂成形物
は、電子部品、接着剤、耐熱膜、保護膜等の種々の用途
に供することができる。
【0030】〈他の実施形態の許容〉以上、本発明のフ
ィラー含有スラリー組成物の実施形態について説明した
が、上記実施形態は例示に過ぎず、本発明のフィラー含
有スラリー組成物は、決して上記実施形態に限定される
ものではない。本発明のフィラー含有スラリー組成物
は、上記実施形態を始めとして、当業者が行い得る種々
の改良、変更を施した態様で実施することができる。
【0031】
【実施例】〈スラリー組成物の物性評価〉上記実施形態
に基づく種々のスラリー組成物を調整し、それぞれの物
性を評価した。また、比較のため、不定形状の酸化物微
粒子からなるフィラーを分散させたスラリー組成物をも
調整し、この物性についても評価した。以下にこれらに
ついて示す。
【0032】(1)調整したスラリー組成物 (a)#11のスラリー組成物 フィラーとしてVMC法で合成した平均粒径0.5μm
のSiO2真球粒子(アドマテックス製:アドマファイ
ンSO−C2)を用い、有機溶媒としてアセトンを用い
たスラリー組成物である。まず、上記SiO2真球粒子
100重量部とアセトン50重量部とを攪拌機で予備混
合して粗スラリーを調製し、次いで、この粗スラリーを
分散機にて分散させ、フィラーが均一に分散したスラリ
ー組成物を調製した。
【0033】(b)#21のスラリー組成物 表面処理を施したフィラーを用いたスラリー組成物であ
る。フィラーとしてVMC法で合成した平均粒径0.5
μmのSiO2真球粒子(アドマテックス製:アドマフ
ァインSO−C2)を用い、有機溶媒としてアセトンを
用いたスラリー組成物である。上記#11のスラリー組
成物の場合と異なり、フィラーには、予めシランカップ
リング剤(信越化学製:KBM−403)を処理剤に用
いた表面処理が施してある。まず、上記SiO2真球粒
子100重量部とアセトン50重量部とを攪拌機で予備
混合して粗スラリーを調製し、次いで、この粗スラリー
を分散機にて分散させ、フィラーが均一に分散したスラ
リー組成物を調製した。
【0034】(c)#22のスラリー組成物 フィラーとしてVMC法で合成した平均粒径0.5μm
のSiO2真球粒子(アドマテックス製:アドマファイ
ンSO−C2)を用い、有機溶媒としてアセトンを用い
たスラリー組成物である。上記#21のスラリー組成物
の場合と同様、フィラーには、予めシランカップリング
剤(信越化学製:KBM−403)を処理剤に用いた表
面処理が施してある。そしてさらに、上記#21のスラ
リーの場合と異なり、フィラーは、分級機により5μm
以上の粗大粒子を除去してある。まず、上記SiO2
球粒子100重量部とアセトン50重量部とを攪拌機で
予備混合して粗スラリーを調製し、次いで、この粗スラ
リーを分散機にて分散させ、フィラーが均一に分散した
スラリー組成物を調製した。
【0035】(d)#23のスラリー組成物 フィラーとしてVMC法で合成した平均粒径0.5μm
のSiO2真球粒子(アドマテックス製:アドマファイ
ンSO−C2)を用い、有機溶媒としてアセトンを用い
たスラリー組成物である。上記#21のスラリー組成物
の場合と同様、フィラーには、予めシランカップリング
剤(信越化学製:KBM−403)を処理剤に用いた表
面処理が施してある。まず、上記SiO2真球粒子10
0重量部とアセトン50重量部とを攪拌機で予備混合し
て粗スラリーを調製し、次いで、この粗スラリーを分散
機にて分散させ、フィラーが均一に分散したスラリー組
成物を得た。そして、上記#21のスラリー組成物の場
合と異なり、さらに分級機で5μm以上の粗大粒子を除
去して調製した。
【0036】(e)#24のスラリー組成物 フィラーの粒子径が上記#21のスラリー組成物と異な
るスラリー組成物である。フィラーとしてVMC法で合
成した平均粒径1.5μmのSiO2真球粒子(アドマ
テックス製:アドマファインSO−C5)を用い、有機
溶媒としてアセトンを用いた。フィラーには、予めシラ
ンカップリング剤(信越化学製:KBM−403)を処
理剤に用いた表面処理が施してある。そしてさらに、フ
ィラーは、分級機により5μm以上の粗大粒子を除去し
てある。まず、上記SiO2真球粒子100重量部とア
セトン50重量部とを攪拌機で予備混合して粗スラリー
を調製し、次いで、この粗スラリーを分散機にて分散さ
せ、フィラーが均一に分散したスラリー組成物を調製し
た。
【0037】(f)#25のスラリー組成物 フィラーとしてAl23粒子を用いたスラリー組成物で
ある。フィラーとしてVMC法で合成した平均粒径0.
7μmのAl23真球粒子(アドマテックス製:アドマ
ファインAO−502)を用い、有機溶媒としてアセト
ンを用いた。フィラーには、予めシランカップリング剤
(信越化学製:KBM−403)を処理剤に用いた表面
処理が施してある。そしてさらに、フィラーは、分級機
により5μm以上の粗大粒子を除去してある。まず、上
記Al23真球粒子100重量部とアセトン50重量部
とを攪拌機で予備混合して粗スラリーを調製し、次い
で、この粗スラリーを分散機にて分散させ、フィラーが
均一に分散したスラリー組成物を調製した。
【0038】(g)#26のスラリー組成物 #21のスラリー組成物に対し、有機溶媒および表面処
理剤を変更したスラリー組成物である。フィラーとして
VMC法で合成した平均粒径0.5μmのSiO2真球
粒子(アドマテックス製:アドマファインSO−C2)
を用い、有機溶媒としてキシレンを用いた。フィラーに
は、予めチタンカップリング剤(味の素製:KR−5
5)を処理剤に用いた表面処理が施してある。そしてさ
らに、フィラーは、分級機により5μm以上の粗大粒子
を除去してある。まず、上記SiO 2真球粒子100重
量部とキシレン50重量部とを攪拌機で予備混合して粗
スラリーを調製し、次いで、この粗スラリーを分散機に
て分散させ、フィラーが均一に分散したスラリー組成物
を調製した。
【0039】(h)#27のスラリー組成物 フィラーの表面処理を行いつつ調製したスラリ組成物で
ある。フィラーとしてVMC法で合成した平均粒径0.
5μmのSiO2真球粒子(アドマテックス製:アドマ
ファインSO−C2)を用い、有機溶媒としてアセトン
を用いた。フィラーは、分級機により5μm以上の粗大
粒子を除去してある。まず、上記SiO 2真球粒子10
0重量部とアセトン50重量部とフィラー表面処理剤と
してのイソブチレン無水マレイ酸共重合体(クラレ製:
イソバン−04)2重量部とを攪拌機で予備混合して粗
スラリーを調製し、次いで、この粗スラリーを分散機に
て分散させ、フィラーが均一に分散したスラリー組成物
を調製した。
【0040】(i)#31のスラリー組成物 フィラーの沈降防止剤を添加したスラリー組成物であ
る。フィラーとしてVMC法で合成した平均粒径0.5
μmのSiO2真球粒子(アドマテックス製:アドマフ
ァインSO−C2)を用い、有機溶媒としてアセトンを
用いたスラリー組成物である。フィラーには、予めシラ
ンカップリング剤(信越化学製:KBE−903)を処
理剤に用いた表面処理が施してある。そしてさらに、フ
ィラーは、分級機により5μm以上の粗大粒子を除去し
てある。窒素雰囲気下、まず、上記SiO2真球粒子1
00重量部とアセトン50重量部とさらに沈降防止剤と
してのフェノールノボラック樹脂20重量部とを攪拌機
で予備混合して粗スラリーを調製し、次いで、この粗ス
ラリーを分散機にて分散させ、フィラーが均一に分散し
たスラリー組成物を調製した。
【0041】(j)#32のスラリー組成物 上記#31のスラリー組成物において沈降防止剤を変更
して調製したスラリー組成物である。フィラーとしてV
MC法で合成した平均粒径0.5μmのSiO 2真球粒
子(アドマテックス製:アドマファインSO−C2)を
用い、有機溶媒としてアセトンを用いたスラリー組成物
である。フィラーには、予めシランカップリング剤(信
越化学製:KBE−903)を処理剤に用いた表面処理
が施してある。そしてさらに、フィラーは、分級機によ
り5μm以上の粗大粒子を除去してある。窒素雰囲気
下、まず、上記SiO2真球粒子100重量部とアセト
ン50重量部とさらに沈降防止剤としてのビスフェノー
ル−Aエポキシ樹脂20重量部とを攪拌機で予備混合し
て粗スラリーを調製し、次いで、この粗スラリーを分散
機にて分散させ、フィラーが均一に分散したスラリー組
成物を調製した。
【0042】(k)#33のスラリー組成物 上記#32のスラリー組成物において有機溶媒を変更し
て調製したスラリー組成物である。フィラーとしてVM
C法で合成した平均粒径0.5μmのSiO2真球粒子
(アドマテックス製:アドマファインSO−C2)を用
い、有機溶媒として反応性エポキシ希釈剤(Union Carb
ide Corp製:ERL−4221)を用いたスラリー組成
物である。フィラーには、予めシランカップリング剤
(信越化学製:KBE−903)を処理剤に用いた表面
処理が施してある。そしてさらに、フィラーは、分級機
により5μm以上の粗大粒子を除去してある。窒素雰囲
気下、まず、上記SiO2真球粒子100重量部と反応
性エポキシ希釈剤50重量部とさらに沈降防止剤として
のビスフェノール−Aエポキシ樹脂20重量部とを攪拌
機で予備混合して粗スラリーを調製し、次いで、この粗
スラリーを分散機にて分散させ、フィラーが均一に分散
したスラリー組成物を調製した。
【0043】(l)#34のスラリー組成物 #31のスラリー組成物にに対し有機溶媒および沈降防
止剤を変更して調製したスラリー組成物である。フィラ
ーとしてVMC法で合成した平均粒径0.5μmのSi
2真球粒子(アドマテックス製:アドマファインSO
−C2)を用い、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)を用いたスラリー組成物である。フィ
ラーには、予めシランカップリング剤(ユニチカ製:H
A−1160)を処理剤に用いた表面処理が施してあ
る。そしてさらに、フィラーは、分級機により5μm以
上の粗大粒子を除去してある。窒素雰囲気下、まず、上
記SiO2真球粒子100重量部と沈降防止剤としての
ポリアミク酸を40wt%の濃度で溶解させたNMP溶
液40重量部とを攪拌機で予備混合して粗スラリーを調
製し、次いで、この粗スラリーを分散機にて分散させ、
フィラーが均一に分散したスラリー組成物を調製した。
【0044】(m)#41のスラリー組成物 比較のために調製したスラリー組成物である。フィラー
として粗粒の天然石英をボールミルで粉砕することによ
って得られた平均粒径0.7μmのSiO2粒子(粒子
形状は不定形をなしている)を用い、有機溶媒としてア
セトンを用いたスラリー組成物である。まず、上記Si
2粒子100重量部とアセトン50重量部とを攪拌機
で予備混合して粗スラリーを調製した。次いで、この粗
スラリーを均一に分散させようとして分散機に投入しよ
うとしたが、祖スラリーがゲル状であったため、投入す
ることが不可能であった。
【0045】(2)物性評価の方法 以下のいくつかの試験を行って、調製した#11〜#4
1のスラリー組成物の物性を評価した。まず、それぞれ
のスラリー組成物の粘性を評価した。それぞれのスラリ
ー組成物を25mLメスピペットに注入し、これを自由
落下させてメスピペットから完全に流出するまでの時間
を測定し、これを便宜的に粘度とした。次いで、それぞ
れのスラリー組成物をメチルエチルケトン(MEK)で
希釈し、スライドガラスに乗せ、光学顕微鏡で観察して
フィラーの凝集状態を調べた。さらに、スラリー組成物
全体の高さがL0となるようにそれぞれのスラリー組成
物を沈降管に注入し、1ヶ月間静置した。静置後、フィ
ラー沈降面の高さつまり沈降したフィラーが存在する部
分の高さ(有機溶媒の上澄みを除く高さ)L1および底
部に溜まったケーキ層の高さL2を測定し、L1/L0
2/L0をもってして保存特性を評価した。
【0046】(3)物性評価結果 #11〜#41のそれぞれのスラリー組成物の構成を下
記表1に示し、上記試験の結果として、それぞれのスラ
リー組成物の物性値を下記表2に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】上記表2から明らかなように、不定形の酸
化物微粒子フィラーを含有する#41のスラリー組成物
は、その粘性も高く、フィラーが凝集した状態となって
おり、マトリクス樹脂へのフィラーの分散作業における
作業性は極めて悪いものと考えられる。したがって、マ
トリクス樹脂中への均一なフィラーの分散は達成し得な
いものと考えられる。
【0050】これに対し、真球状の酸化物微粒子フィラ
ーを含有する#11〜#34のスラリー組成物は、低粘
性であり、かつ、フィラーの凝集もないことから、マト
リクス樹脂へのフィラーの分散作業における作業性は極
めて良好であり、フィラーのマトリクス樹脂中への均一
な分散が達成できると結論付けられる。
【0051】フィラーに表面処理を施した#21〜#2
7のスラリー組成物は、表面処理を施していない#11
のスラリー組成物と比較して、フィラーの沈降が抑制さ
れ、ケーキの形成も少なく、良好な保存状態であること
が確認できる。そして、さらに、沈降防止剤を添加し
た、#31〜#34のスラリー組成物では、ケーキの形
成がまったく見られず、極めて良好な保存特性を示すこ
とが確認できる。
【0052】〈樹脂成形物の特性評価〉上記スラリー組
成物の代表的なもの選択し、それを用いてマトリクス樹
脂中にリラーを分散させた。そして、その樹脂により実
際に被膜状の樹脂成形物を成形し、それらの物性を評価
した。以下にこれらについて示す。
【0053】(1)成形した樹脂成形物 (a)#11の樹脂成形物 上記#11のスラリー組成物を用いて、フィラーをフェ
ノール樹脂およびエポキシ樹脂に分散させたフィラー含
有樹脂を調製し、このフィラー含有樹脂で成形した樹脂
成形物である。
【0054】まず、当量配合したフェノール樹脂とエポ
キシ樹脂との混合物100重量部と#11のスラリー組
成物150重量部とを混合し、さらにトリフェニルフォ
スフィン(TPP)1重量部を添加し、充分に攪拌する
ことにより、フィラー含有樹脂を調製した。このフィラ
ー含有樹脂を剥離板上にキャスティングして厚さ0.5
mmのフィルムを成形した。溶媒を蒸発させた後、この
フィルムを180℃の温度下3時間かけて硬化させ、樹
脂成形物を得た。
【0055】(b)#32の樹脂成形物 上記#32のスラリー組成物を用いて、フィラーをフェ
ノール樹脂およびエポキシ樹脂に分散させたフィラー含
有樹脂を調製し、このフィラー含有樹脂で成形した樹脂
成形物である。
【0056】まず、フェノールノボラック樹脂20重量
部とエポキシ樹脂20重量部と#32のスラリー組成物
170重量部とを混合し、さらにTPP1重量部を添加
し、充分に攪拌することにより、フィラー含有樹脂を調
製した。上記#11の樹脂組成物の場合と同様、このフ
ィラー含有樹脂を剥離板上にキャスティングして厚さ
0.5mmのフィルムを成形し、溶媒を蒸発させた後、
このフィルムを180℃の温度下3時間かけて硬化さ
せ、樹脂成形物を得た。
【0057】(c)#41の樹脂成形物 上記#41のスラリー組成物を用いて、フィラーをフェ
ノール樹脂およびエポキシ樹脂に分散させたフィラー含
有樹脂を調製し、このフィラー含有樹脂で樹脂成形物を
成形しようと試みた。
【0058】まず、当量配合したフェノール樹脂とエポ
キシ樹脂との混合物100重量部と#41のスラリー組
成物150重量部とを混合し、さらにTPP1重量部を
添加し、充分に攪拌することにより、フィラー含有樹脂
を調製した。得られたフィラー含有樹脂で樹脂成形物を
成形しようとしたが、この樹脂がゲル状となっていたた
め、同様の方法では樹脂成形物を成形することはできな
かった。
【0059】(2)物性評価の方法 以下のいくつかの試験を行って、成形した#11および
#32の樹脂成形物のの物性を評価した。まず、それぞ
れの樹脂成形物の吸湿性を調べた。測定サンプルを、8
5℃、85%の相対湿度の条件下に72時間放置した。
このときの重量変化測定し吸湿率を算出した。次いで、
それぞれの樹脂成形物の曲げ強度および曲げ弾性率を曲
げ試験機で測定した。さらに、TMAでそれぞれのガラ
ス転位点温度を求めた。
【0060】(3)物性評価結果 上記それぞれの試験の結果として、#11および#32
の樹脂組成物の各物性値、詳しくは、吸湿性、曲げ強
度、曲げ弾性率、ガラス転位点温度Tgを、下記表3に
示す。
【0061】
【表3】
【0062】上記表3から明らかなうように、#11お
よび#32の樹脂組成物両者とも、吸湿性、曲げ強度、
曲げ弾性率、ガラス転位点温度のいずれの物性値も良好
な値を示している。したがって、真球状の酸化物微粒子
をフィラーとするスラリー組成物を用いて樹脂組成物を
成形する場合、その樹脂組成物はその物性において優れ
ることが確認できる。さらに、#32の樹脂組成物の方
が各物性値ともより良好な値を示していることから、フ
ィラーに表面処理を施し、かつ、沈降防止剤を添加した
スラリー組成物を用いて樹脂を成形する場合の方が、フ
ィラーがより均一に分散するものと結論付けることがで
きる。
【0063】
【発明の効果】本発明は、略真球状の酸化物微粒子をフ
ィラーとし、これを有機溶媒に分散させてなるフィラー
含有スラリー組成物である。このような構成とすること
で、本発明のフィラー含有スラリー組成物は、フィラー
の濃度が高くても低粘性であることから、マトリクス樹
脂との混合作業における作業性が良好となるという効果
が得られ、また、マトリクス樹脂中への均一なフィラー
の分散がより確実になるという効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安部 賛 愛知県西加茂郡三好町大字明知字西山1 株式会社アドマテックス内 (72)発明者 楊 武 愛知県西加茂郡三好町大字明知字西山1 株式会社アドマテックス内 Fターム(参考) 4J002 BG101 BH011 CC031 CD001 CM041 DE096 DE136 DE146 DJ016 FB086 FB096 FB166 FB266 FD016 GH01 HA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス樹脂中にフィラーを分散させ
    てなる樹脂成形物を成形する際に用いられ、該フィラー
    を含有するフィラー含有スラリー組成物であって、 前記フィラーは略真球状の酸化物微粒子であり、該フィ
    ラーを有機溶媒に分散してなるフィラー含有スラリー組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記フィラーは、VMC(Vaperized Me
    tal Combution)法によって合成されたものである請求
    項1に記載のフィラー含有スラリー組成物。
  3. 【請求項3】 前記フィラーは、マトリクス樹脂との密
    着性を向上させるための表面処理が施されている請求項
    1または請求項2に記載のフィラー含有スラリー組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記表面処理は、カップリング剤、界面
    活性剤、極性基を有する樹脂から選ばれる少なくとも1
    種を処理剤に用いて行われている請求項3に記載のフィ
    ラー含有スラリー組成物。
  5. 【請求項5】 前記フィラーは、シリカである請求項1
    ないし請求項4のいずれかに記載のフィラー含有スラリ
    ー組成物。
  6. 【請求項6】 前記フィラーの沈降を防止するための沈
    降防止剤が添加されている請求項1ないし請求項5のい
    ずれかに記載のフィラー含有スラリー組成物。
  7. 【請求項7】 前記沈降防止剤は、エポキシ樹脂、フェ
    ノール樹脂、ビスマレーイミドトリアジン樹脂、シアノ
    エステル樹脂、ポリアミク酸、無水マレー酸共重合体お
    よびその誘導体から選ばれる少なくとも1種である請求
    項6に記載のフィラー含有スラリー組成物。
  8. 【請求項8】 スラリー全体を100wt%とする場合
    に、30wt%以上95wt%以下の割合で前記フィラ
    ーが含有する請求項1ないし請求項7のいずれかに記載
    のフィラー含有スラリー組成物。
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CN114426771A (zh) * 2020-10-29 2022-05-03 广东生益科技股份有限公司 一种氰酸酯体系树脂组合物、包含其的预浸料以及层压板和印制电路板
KR20220136488A (ko) 2020-03-31 2022-10-07 가부시키가이샤 아도마텍쿠스 표면 개질 입자 재료 및 슬러리 조성물

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