JP4059435B2 - 黄色透明塗料、その製造方法、及びそれを用いたランプ - Google Patents

黄色透明塗料、その製造方法、及びそれを用いたランプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バナジン酸ビスマス黄色顔料を利用した透明な黄色塗料、その製造方法に関するものであり、また、その黄色塗料を用いた車両等に用いられる照明ランプ、警報ランプ及び装飾ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用の着色ランプとしては、白色または薄色のバルブを用い、ランプカバーに黄色、赤色等の規定の着色をなしたものが使用されていた。
一方、近年車体デザインは、機能性とともに優美性を重視した設計が流行しており、車体の多様な彩色への要求も強くなっている。ところが、ランプカバーを着色する場合、車両デザインをランプカバーの色にマッチするよう設計する必要があり、車体に使用する色は限定されていた。
そこで、車体への彩色の多様性を確保する為、ランプカバーを無彩色とし、バルブ又は反射板に規定の彩色を施す方法が主流となっている。
【0003】
一方、バルブは発光とともに多大な熱を放出する為、着色バルブ又は着色反射板自体には数100℃の高温でも使用可能な程度の耐熱性、透明性、着色性等が要求される。
【0004】
黄色ランプに使用される黄色顔料としては、酸化ビスマス、五酸化バナジウム、チタンと他の金属の複合酸化物等が使用されている(特許文献1参照)が、透明性や着色性が不十分であったり、温度履歴により褪色する等の問題が生じている。
特許文献1には、微粒子二酸化チタンにNi、Co、Ce、Cu、Cr、Mn、V及びWの少なくとも1種の金属酸化物を被覆し透明性を保持した有色微粒子が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2585128号公報
【0006】
また、着色顔料をバルブ等の基材に被覆する方法としては、CVD法、スパッタリング法、溶液法等があるが、CVD法は、密閉容器中に原料ガスを満たし、被膜を気相成長させる方法であり、スパッタリング法は真空中でターゲットに荷電粒子をぶつけた衝撃で跳び出した分子を表面に堆積させ被膜を形成する方法である為、いずれも高価な装置が必要である。また、工程が複雑になるため、品質管理が煩雑になるといった弊害もある。
【0007】
それに対し、溶液法は、高価な装置は不要で、かつ、工程は単純なので、品質管理も簡便であるため、有効な方法といえる。
ところが、溶液法による被膜の形成においては、塗布する塗料中の顔料が均一に分散していないと、基材に均一に塗布できない等の問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、耐熱性、透明性、着色性の良好な黄色顔料を使用し、均一に分散した透明な黄色塗料を提供することにあり、さらに、この黄色塗料をバルブまたは反射板の表面に設けた着色ランプを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、上記の課題を解決するために考えられたものであり、体積平均粒径が10〜2000nmで、かつ、体積基準90%径が300nm未満である表面処理剤で処理したバナジン酸ビスマス顔料と分散剤とバインダからなる黄色透明塗料に存する。
また、該表面処理剤はシラン、シリコーンレジン、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤からなるグループから選ばれる1種以上であり、該分散剤は界面活性剤であり、該バインダはアルコキシシラン、アクリル系オリゴマー及び/又はモノマーである。
【0010】
また、バナジン酸ビスマス顔料を表面処理剤で処理し、表面処理した顔料と分散剤と溶媒からなる分散液を調製し、該分散液をバインダと混合する黄色透明塗料の製造方法に存する。
また、該表面処理剤はシラン、シリコーンレジン、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤からなるグループから選ばれる1種以上であり、該分散剤は界面活性剤であり、該溶媒は低級アルコール、エーテル及びエステルから選ばれる1種以上であり、該バインダはアルコキシシラン、アクリル系オリゴマー及び/又はモノマーである。
【0011】
また、上記の黄色透明塗料をガラスバルブ又は反射板の表面に塗布、乾燥してなるランプに存する。
【0012】
【発明の実施形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明に使用される黄色顔料は、市販のバナジン酸ビスマスである。これは、ビスマスとバナジウムの複合酸化物であり、その組成は問わない。また、ビスマス又はバナジウムは他の金属又は非金属と部分的に置換していても構わない。
【0013】
本発明に使用される黄色顔料の体積平均粒径は、10〜200nmであることが好ましく、10〜150nmがさらに好ましい。これより小さいと、取り扱いが困難になり、大きいと均一な発色が得られず着色性及び透明性が損なわれる。また、体積基準90%径は、300nm未満であることが好ましく、200nm未満であることがさらに好ましい。これ以上であると着色性及び透明性が損なわれる。顔料の体積平均粒径及び体積基準90%径は、粒度分布測定装置により測定される。
本発明に使用される黄色顔料を所定の粒径とするには、特に限定されないが、例えばロールミル、ハンマーミル、ピンミル、アニュラーミル、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、オングミル等により微粉砕して実現する。
【0014】
本発明の表面処理剤は、表面にたいして改質効果を示すもの、例えばシラン、シリコーンレジン、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤が用いられる。
シランとしては、官能基としてグリシドキシ基、ビニル基、アミノ基、アルケニル基、エポキシ基、メルカプト基、クロロ基、アンモニウム基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基等を有するアルコキシシラン等のシランカップリング剤;クロロシラン、アルコキシシラン、シラザンが挙げられる。
シリコーンレジンとしては、メチルシリコーンレジン、メチルフェニルシリコーンレジンが挙げられる。
チタネート系カップリング剤としては、アシロキシ基、ホスホキシ基、ピロホスホキシ基、スルホキシ基、アリーロキシ基等を有するものが挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。
ジルコアルミネート系カップリング剤としては、アミノ基、メルカプト基、アルキル基、アルケニル基等を有するものが挙げられる。
【0015】
本発明の表面処理剤の配合量は、配合する表面処理剤の種類にもよるが、6〜18重量%が好ましい。多すぎても、また、少なすぎても分散性が悪くなり、透明性を損なう、ゲル化する等の不具合を生じてしまう。
【0016】
本発明の分散剤は、例えば界面活性剤が用いられ、特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、アルキルリン酸エステル等のアニオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル、ソルビタン高級カルボン酸エステル等のノニオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアミンカルボン酸エステル、アルキルアミン、アルキルアンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤;高級アルキルベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
【0017】
本発明の分散剤の配合量は、配合する分散剤の種類にもよるが、5〜15重量%が好ましい。多すぎても、また、少なすぎても分散性が悪くなり、透明性を損なう、経時的に黄色顔料が沈降する等の不具合を生じてしまう。
【0018】
本発明のバインダは、例えばアルコキシシラン、アクリル系オリゴマー及びモノマーが使用される。
アルコキシシランとしては、テトラメトキシオルソシラン、テトラエトキシオルソシラン、テトラプロポキシオルソシラン、テトラブトキシオルソシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、が挙げられる。
【0019】
アクリル系オリゴマーとしては、変成ポリエーテルアクリルエーテル、直鎖アクリルオリゴマー、ポリエステルアクリレート、塩素化ポリエステル/アクリレート混合物、エポキシアクリレートが挙げられる。
アクリル系モノマーとしては、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記のようなアクリル系オリゴマー及びモノマーをバインダとして使用する場合、例えば紫外線、電子線等のエネルギー線の照射又は熱によりバインダを硬化し塗膜を形成するのが好ましい。
【0020】
本発明における黄色塗料は、バナジン酸ビスマス顔料を表面処理剤で処理し、表面処理した顔料と分散剤と溶媒からなる分散液を調製し、該分散液をバインダと混合することにより製造される。顔料、表面処理剤、分散剤、バインダは上記と同様である。
【0021】
本発明における表面処理方法は、公知の方法にて行うことができる。例えば、粉末状のバナジン酸ビスマスを含む溶媒中に表面処理剤又は溶媒で希釈した表面処理剤を添加し、攪拌して処理した後、溶媒を除去し乾燥させる方法(湿式法)、粉末状のバナジン酸ビスマスを攪拌し、その中に表面処理剤又は溶媒で希釈した表面処理剤を乾燥空気や窒素ガスで噴射させて処理した後乾燥させる方法(乾式法)が挙げられる。
乾燥工程は、公知の方法にて行うことができるが、例えばスプレードライ、凍結乾燥、真空乾燥等が挙げられる。
【0022】
表面処理における配合量は、バナジン酸ビスマス顔料100重量部に対し、表面処理剤6〜18重量部、溶媒7〜19重量部をそれぞれ混合して表面処理するのが好ましい。表面処理剤の量が多すぎても、また、少なすぎても分散性が悪くなり、透明性を損なう、ゲル化する等の不具合を生じてしまう。また、溶媒の量が少なすぎると攪拌混合が十分でなく、かつ過大なトルクが生じる為、攪拌機に損傷を生じたり、摩擦熱で変質したりする問題が生じる。一方溶媒の量が多すぎると、表面処理にかかる時間が長大になり、かつ無駄になるので好ましくはない。
【0023】
本発明における分散液の調製は、公知の方法にて行うことができる。例えば、表面処理した黄色顔料と分散剤と溶媒を合わせ、ビーズミル、超音波ホモジナイザ等による攪拌により製造することができる。
この攪拌工程は、製造の都合により連続的に行っても良いし、間欠的に行っても差し支えない。
【0024】
本発明における溶媒は、低級のアルコール、エーテル又はエステルを用いる。例えばアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−メチルプロパノール、ペンタノール、2−メチルブタノール、2−エチルプロパノール、3−メチルブタノール等が挙げられる。
エーテルとしては、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノ(又はジ)メチルエーテル、エチレングリコールモノ(又はジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノ(又はジ)ブチルエーテル、メトキシエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール等が挙げられる。
エステルとしては、メチルアセテート、エチルアセテート、ブチルアセテートエチレングリコールモノ(又はジ)アセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
本発明の黄色塗料における溶媒の量は、黄色顔料の配合量により、70〜95重量%が好ましい。
【0025】
本発明における分散液とバインダとの混合は、公知の方法にて行うことができる。例えば、分散液とバインダを合わせ、スクリュー式攪拌機等による攪拌により製造することができる。
【0026】
本発明の黄色塗料には、透明性、色調等に悪影響を及ぼさない程度に、他の溶媒、他の顔料等を添加することができる。
【0027】
【実施例】
次に、本発明の内容を実施例によって、さらに詳細に説明する。
粒度分布測定
黄色顔料の粒度分布は、日機装株式会社製マイクロトラック超微粒子粒度分布計9340−UPAを使用して測定した。
[実施例1]
事前に微粉砕し体積平均粒径を60nm、かつ、体積基準90%径を100nmとしたバナジン酸ビスマス100重量部(粒度分布を図2に示した。)に対し、シラン系カップリング剤12重量部と2−メチルプロパノール/エタノール混合溶媒13重量部を乾式法にて表面処理した。
上記表面処理した黄色顔料30重量部と、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル3重量部と、2−メチルプロパノール/エタノール/ブタノール混合アルコール63.5重量部を加え、ビーズミルで1時間攪拌し、分散液とした。
上記分散液を顔料成分として15重量%となるよう上記混合アルコールで希釈し、この希釈分散液100重量部とテトラエトキシオルソシラン(固形分重量:15重量%)20重量部加え、スクリュー式攪拌機で1分攪拌し黄色塗料を得た。
上記黄色塗料をガラス上に厚さ20μmとなるように塗布し、黄色塗膜を形成した。
得られた塗膜について、分光光度計により光線透過率を評価した。400nm(青色)の光線透過率が18%で、黄色の発色がよく、600nmの光線透過率は80%を超え、十分な透明性を示した。その光線透過率スペクトルを図1に示した。
また、耐熱性の試験として電気炉中で650℃18時間放置した後の塗膜を観察したところ、色の変化、透明性の変化及び塗膜の剥離の有無はなく、良好な耐熱性を示した。
【0028】
[実施例2]
事前に微粉砕し体積平均粒径を60nm、かつ、体積基準90%径を100nmとしたバナジン酸ビスマス100重量部に対し、シリコーンレジン10重量部とエタノール10重量部を乾式法にて表面処理した。
上記表面処理した黄色顔料30重量部と、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル3重量部と、2−メチルプロパノール/エタノール/ブトキシエタノール混合アルコール65.5重量部を加え、ビーズミルで1時間攪拌し、分散液とした。
上記分散液を顔料成分として15重量%となるよう上記混合アルコールで希釈し、この希釈分散液100重量部とメチルトリエトキシシラン(固形分重量:15重量%)25重量部加え、スクリュー式攪拌機で1分攪拌し黄色塗料を得た。実施例1と同様に光線透過率を測定した。400nm(青色)の光線透過率が18%で、黄色の発色がよく、600nmで80%を超え、十分な透明性を示した。
また、耐熱性試験においても同様に良好な耐熱性を示した。
【0029】
[実施例3]
事前に微粉砕し体積平均粒径を60nm、体積基準90%径を100nmとしたバナジン酸ビスマス100重量部に対し、シリコーンレジン10重量部とエタノール10重量部を乾式法にて表面処理した。
上記表面処理した黄色顔料30重量部と、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル3重量部と、2−メチルプロパノール/エタノール/ブトキシエタノール混合アルコール65.5重量部を加え、ビーズミルで1時間攪拌し、分散液とした。
上記分散液を顔料成分として15重量%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/2−メチルプロパノール/エタノール混合溶媒で希釈し、この希釈分散液100重量部とメチルトリエトキシシラン(固形分重量:15重量%)25重量部加え、スクリュー式攪拌機で1分攪拌し黄色塗料を得た。
実施例1と同様に光線透過率を測定した。400nm(青色)の光線透過率が18%で、黄色の発色がよく、600nmで80%を超え、十分な透明性を示した。
また、耐熱性試験においても同様に良好な耐熱性を示した。
【0030】
[比較例1]
実施例1において、微粉砕しないバナジン酸ビスマス(体積平均粒径が1μm、かつ、体積基準90%径が3μm。粒度分布を図3に示した。)を使用して黄色塗料を得た。
しかし、分散性が悪い為、透明性が落ち、実用性が無い。
実施例1と同様に光線透過率を測定した。400nm(青色)の光線透過率が25%と大きい為、黄色の発色が若干弱かった。600nmにおいては35%程度であり、十分な透明性は得られなかった。その光線透過率スペクトルを図1に示した。
また、耐熱性試験においては同様に良好な耐熱性を示した。
【0031】
[比較例2]
実施例1において、表面処理の工程を省略して黄色塗料を製造しようとしたが、粘度が上昇しゲル化した為、塗料を得ることはできなかった。
【0032】
[比較例3]
実施例1において、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテルを添加せずに分散し、黄色塗料を製造しようとしたが、顔料が凝集してしまった為、塗料を得ることはできなかった。
【0033】
[比較例4]
実施例1において、黄色顔料を微粉砕し体積平均粒径を60nm、かつ、体積基準90%径を100nmとしたチタンニッケルセリウム複合酸化物に変えた以外は同様にして黄色塗料を得た。
しかし、透明性が悪く、彩度が低く、黄色塗料としての実用性が無い。
実施例1と同様に光線透過率を測定した。400nm(青色)の光線透過率が35%と大きい為、黄色の発色が若干弱かった。600nmにおいては76%程度であり、十分な透明性は得られなかった。その光線透過率スペクトルを図1に示した。
また、耐熱性試験においては同様に良好な耐熱性を示した。
【0034】
[比較例5]
実施例1において、黄色顔料を微粉砕し体積平均粒径を60nm、かつ、体積基準90%径を100nmとした酸化ビスマスに変えた以外は同様にして黄色塗料を得た。
しかし、彩度が低く、黄色塗料としての実用性が無い。
実施例1と同様に光線透過率を測定した。400nm(青色)の光線透過率が55%と非常に大きい為、黄色の発色が弱かった。その光線透過率スペクトルを図1に示した。
また、耐熱性試験においては同様に良好な耐熱性を示した。
【0035】
【発明の効果】
以上の実施例のとおり、本発明の黄色塗料は、体積平均粒径が10〜200nmで、かつ、体積基準90%径が300nm未満であり、均一に分散しているので、黄色顔料の良好な耐熱性、着色性を損なうことなく、かつ優れた透明性を有する。さらに、この黄色塗料をバルブまたは反射板の表面に設けた着色ランプとすることにより、耐熱性、透明性、着色性の良好な着色ランプを得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1、比較例1、4及び5の光線透過率を示した図である。
【図2】 実施例1の粒度分布を示した図である。
【図3】 比較例1の粒度分布を示した図である。

Claims (10)

  1. 体積平均粒径が10〜200nmで、かつ、体積基準90%径が300nm未満である表面処理剤で処理したバナジン酸ビスマス顔料と分散剤とバインダからなる黄色透明塗料。
  2. 前記表面処理剤がシラン、シリコーンレジン、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤からなるグループから選ばれる1種以上である請求項1に記載の黄色透明塗料。
  3. 前記分散剤が界面活性剤である請求項1又は2に記載の黄色透明塗料。
  4. 前記バインダがアルコキシシラン、アクリル系オリゴマー及びモノマーから選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の黄色透明塗料。
  5. バナジン酸ビスマス顔料を表面処理剤で処理し、表面処理した顔料と分散剤と溶媒からなる分散液を調製し、該分散液をバインダと混合する黄色透明塗料の製造方法。
  6. 前記表面処理剤がシラン、シリコーンレジン、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤からなるグループから選ばれる1種以上である請求項5に記載の黄色透明塗料の製造方法。
  7. 前記分散剤が界面活性剤である請求項5又は6に記載の黄色透明塗料の製造方法。
  8. 前記溶媒が低級アルコール、エーテル及びエステルから選ばれる1種以上である請求項5〜7のいずれかに記載の黄色透明塗料の製造方法。
  9. 前記バインダがアルコキシシラン、アクリル系オリゴマー及びモノマーから選ばれる1種以上である請求項5〜8のいずれかに記載の黄色透明塗料の製造方法。
  10. 請求項1〜4のいずれかに記載の黄色透明塗料をガラスバルブ又は反射板の表面に塗布、乾燥してなるランプ。
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