JP2002283776A - 偽造防止用熱転写シート及びこれ用いた印刷物 - Google Patents

偽造防止用熱転写シート及びこれ用いた印刷物

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JP2002283776A
JP2002283776A JP2001082438A JP2001082438A JP2002283776A JP 2002283776 A JP2002283776 A JP 2002283776A JP 2001082438 A JP2001082438 A JP 2001082438A JP 2001082438 A JP2001082438 A JP 2001082438A JP 2002283776 A JP2002283776 A JP 2002283776A
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thermal transfer
transfer sheet
fine particles
layer
fusible
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Application number
JP2001082438A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Minemura
和宏 峯村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで、真偽判定が容易であり、複写偽造
防止効果の高い印刷物が得られる複写偽造防止用熱転写
シート 【解決手段】熱可塑性樹脂及び熱溶融性化合物のうち少
なくとも1つを含む熱溶融性ビヒクル、及び無機微粒子
を含有し、該無機微粒子によりその屈折率が制御された
熱溶融性透明インク層を支持シート上に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機を利用した
偽造の防止、特に有価証券や株券、商品券などの有印私
文書、旅券、運転免許証、IDカードやクレジットカー
ドなどのカード類など貴重印刷媒体に施す偽造の防止技
術に適用される熱転写インクシート及びこれを用いた印
刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】情報産業の急速な発展に伴い、カラー複
写機は機能的に飛躍的な進歩を遂げた。近年、これら情
報処理機器の普及が進み、フルカラー複写機やモノクロ
複写機を悪用して、商品券及び株券などの有価証券類、
旅券及び運転免許証などの公文書類を複写偽造する犯罪
が増加している。これに対抗して、複写機の特性を利用
した偽造防止手段が種々考案されている。例えば、複写
機のスキャニングによる操作方向にかからない方向画像
を構成する万線の一部を変えることにより、複写時前記
万線のみが浮き上がって見える偽造防止手段、または文
字潜像のように網点と万線を組み合わせてパターンや背
景を設け、複写により網点、万線の差が強調されてパタ
ーンを顕示化させる方法などがある。また、複写機の分
解能以下にマイクロ文字を設け、複写時にはマイクロ文
字が潰れた状態になり完全な再現を困難にする方法など
もある。
【0003】磁性インクや墨インクなどの特殊なインク
を用いるものでは、磁気インクの磁気や墨インクの赤外
領域における吸光の有無などといったインクの特性を、
各種センサーや測定器で検出して真偽判定を行なう方
法、カラー複写を不可能にする分光反射曲線におけるシ
ャープなピークを持つ色素材料を含有するインクを用い
る方法、印刷物への目視の角度に応じて、観察される色
の変化(カラーシフト)を生じる特殊インクで印刷を行
う方法があげられる。
【0004】また、上述の複写機による画像形成の他、
光の干渉を用いて立体画像を再生し得るホログラム箔や
ホログラムシートによる偽造防止は、従来から利用され
ており、識別容易性、複製の困難性などの点からクレジ
ットカードやIDカード、商品券などの有価証券など様
々な証明書等の媒体に広く採用されている。
【0005】また、蛍光染料もしくは蛍光顔料を含有す
るインクを用いて、通常状態では目に見えない不可視
(ステルス)印刷をインクジェットプリンターや熱転写
記録手段を用いて施し、真偽を判定する際に紫外光や赤
外光などの励起エネルギーを照射して得られる蛍光発光
の有無を検知する偽造防止手段もある。蛍光染料を含有
するインクを用いてインクジェットプリンターにより被
印刷体表面に印刷して、その印刷表面上に紫外光や赤外
光などの励起エネルギーの照射により蛍光発光する文
字、意匠、バーコードなどのマークを形成する方法、及
びそのような方法に用いるインクジェット印刷用蛍光イ
ンクについては、例えば特公昭62−5079号、特公
昭62−24024号、及び特表平6−500590号
等に開示されている。
【0006】また、熱転写記録方式により、文字、意
匠、及びバーコードなどのマークを形成させる場合にお
いても、使用される熱溶融性インク層中に蛍光染料およ
び蛍光顔料を添加して用いることが、特開昭59−54
598号、特開昭63−8938号、及び特開昭63−
319189号に記載されている。
【0007】しかしながら、複写による偽造を防止する
手段として、従来の複写機の特性を利用した手法は、複
写機の解像度や色再現性の向上により再現困難とされて
きた画像や色の再現を可能にしてしまった。また、複写
機による複写では再現されない、磁気インクや墨イン
ク、蛍光インク及び金属光沢インキなどの特殊インクの
場合では、磁気、赤外領域の吸収、及び紫外線等の励起
エネルギーによる蛍光発光の有無の検出のために、特別
な測定方法および測定機器が必要になるという問題があ
った。また、ホログラム箔やホログラムシートに用いら
れるホログラム画像は、特殊な設備にて撮影され、それ
をもとにマスタースタンパーを製版し、スタンパーに熱
圧をかけ、プレス加工して大量複製を行う。それゆえ、
特殊な設備、技術、を含め多額の費用がかかり、コスト
が高くなる難点があった。
【0008】このように、ホログラムや文字潜像といっ
た高度な印刷技術はコスト高になる不都合や、複写機の
発展にともない、従来再現不可能な色やパターンの再現
が可能になったという問題があった。また、蛍光インキ
印刷や赤外線インキなどは、特殊な検出方法および機器
が必要であるため、一般者による真偽判定が困難であっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みて成されたものであり、その目的は、その作成及び
真偽判定が容易で、安価であり、かつ複写偽造防止効果
の高い偽造防止熱転写シートを提供することである。
【0010】また、本発明の他の目的は、その作成及び
真偽判定が容易で、安価であり、かつ複写偽造防止効果
の高い印刷物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の偽造防止用熱転
写シートは、シート状支持体上に、離型層と、熱可塑性
樹脂及び熱溶融性化合物のうち少なくとも1つを含む熱
溶融性ビヒクル、及び無機微粒子を含有し、該無機微粒
子によりその屈折率が制御された熱溶融性透明インク層
とを順に積層した構成を有することを特徴とする。
【0012】また、本発明の印刷物は、基材と、シート
状支持体上に、離型層と、熱可塑性樹脂及び熱溶融性化
合物のうち少なくとも1つを含む熱溶融性ビヒクル、及
び無機微粒子を含有し、該無機微粒子により、その屈折
率が制御された熱溶融性透明インク層とを順に積層した
構成を有する偽造防止用熱転写シートを用いて熱転写さ
れた屈折率制御層とを具備することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の偽造防止用熱転写シート
は、シート状支持体上に、離型層、及び熱溶融性透明イ
ンク層順に積層した構成を有し、この熱溶融性透明イン
ク層は、熱可塑性樹脂及び熱溶融性化合物のうち少なく
とも1つを含む熱溶融性ビヒクルと無機微粒子を含有
し、この無機微粒子により透過光が屈折し得、その屈折
率が制御されている。
【0014】本発明の印刷物は、基材と、屈折率制御層
とを具備し、屈折率制御層は、上記偽造防止用熱転写シ
ートを用いて熱転写される。
【0015】本発明の偽造防止用熱転写シートは、基本
的に、支持体シート上に離型層を介して熱溶融性の透明
インク層を形成した簡単な構成であるため、その作成が
容易である。また、この熱転写シートは、例えばサーマ
ルヘッドなどの汎用の加熱手段により、任意の支持体に
容易に転写することができる。また、このような加熱手
段を有する熱転写装置として、一般的な熱転写装置を任
意に適用し得る。このため、本発明の偽造防止用熱転写
シートは、その作成も、適用も非常に低コストである。
【0016】また、本発明の偽造防止用熱転写シートを
用いると、任意の基材上に上記透明インク層からなる屈
折率制御層を形成した印刷物を得ることができる。
【0017】このような屈折率制御層は、基材、あるい
は、基材上に設けられた種々の層例えば受像層、及び画
像層等の上を実質的に全面被覆する層として設けること
も、所定のパターンで設けることも可能である。所定の
パターンとしては、例えば偽造であることを知らせる警
告文字あるいは警告パターンなどの警告表示があげられ
る。このような屈折率制御層を形成すると、通常状態で
は不可視であるため、肉眼での視認が困難である。ま
た、このインク層は、実質的に透明であるため、得られ
る印刷物の美観を損なうことがない。さらに、本発明の
印刷物を複写機に適用して複写を行うと、読みとりの段
階で、屈折率制御層が照明光を屈折するために、画像と
して認識され、結果的に、警告表示、あるいは全面的な
ベタ画像等が複写原稿上に現出し、可視化され得る。こ
のようなことから、本発明の印刷物は、複写偽造が一目
でわかり,偽造改変が困難である。
【0018】以下、図面を参照し、本発明をより詳細に
説明する。
【0019】図1は、本発明の複写偽造防止用熱転写シ
ートの構成の一例を表す断面図である。また、図2は、
複写偽造防止用熱転写シートの構成の他の一例を表す断
面図である。図中、13はシート状支持体、12は離型
層、11は透明インク層を示す。
【0020】本発明の複写偽造防止用熱転写シートは、
図1に示すように、シート状支持体13の一主面に、離
型層12を設け、離型層12上に熱溶融性ビヒクルと無
機微粒子からなる透明インク層11を積層させた構成を
有する。
【0021】この複写偽造防止用熱転写シートには、そ
の特性を損なわない範囲内で他の機能層をさらに設ける
ことができる。例えば、支持体13と離型層12との間
に接着層などの中間層を設けることができる。また、図
2に示すように、離型層12と透明インク層11との間
に反射防止層14を設けることができる。
【0022】シート状支持体としては、通常、熱転写シ
ートに使用される材質と同じ材質をそのまま用いること
ができる。例えばポリエステル、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、
ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、
ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹
脂、塩化ゴム、アイオノマー等のプラスチックフィル
ム、コンデンサー紙、パラフィン紙等の高密度の薄い紙
類、またはこれらを複合した支持体などがあげられる。
【0023】支持体シートは、透明であることが好まし
い。
【0024】また、支持体シートの厚さは、その強度、
および熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜変
更することができる。好ましい厚さは1〜10μm、さ
らに好ましくは3〜8μmである。
【0025】また、支持体として上述のプラスチックシ
ート及びプラスチックフィルムを使用する場合、サーマ
ルヘッド等の加熱手段に接する面に、裏打ちのためのス
ティック防止層を設けることができる。スティック防止
層の材料としては、例えばシリコーン樹脂、フッ素樹
脂、ニトロセルロース樹脂、あるいはこれらによって変
性された、例えばシリコーン変性ウレタン樹脂など各種
の耐熱性樹脂、あるいはこれら耐熱性樹脂に滑材を混合
したものなどがあげられる。また、離型層あるいはステ
ィック防止層の接着性を向上させる目的で、シート状支
持体の両主面のうち少なくとも一面に、例えばコロナ放
電処理、火炎処理、紫外線照射処理等の易接着処理、あ
るいは接着層を設けることができる。
【0026】接着層の材料としては、例えばポリエステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セ
ルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、石油系
樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、フェノール系
樹脂、スチレン系樹脂、天然ゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴムなどの樹脂
やエラストマー類の一種または二種以上を使用すること
ができる。また、これらの材料に、必要に応じて、ロジ
ンまたはその誘導体、テルペン樹脂、及び水添石油樹脂
などの粘着付与剤を添加することができる。さらに、必
要に応じて可塑剤、酸化防止剤などを配合することがで
きる。
【0027】接着層に添加する可塑剤としては、例えば
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジドデシル(フタル
酸ジラウリル)、フタル酸イソペンチル、フタル酸ジフ
ェニルなどのフタル酸エステル類、トリメリット酸エス
テル類、アジピン酸エステル類、その他飽和・不飽和カ
ルボン酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ酸
化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸
エポキシ類、正リン酸エステル類、亜燐酸エステル類、
及びグリコールエステル類などが使用できる。とくに、
フタル酸エステル化合物としては、その分子量が190
〜600であるものが、ブリードも少なく、好適であ
る。
【0028】また、酸化防止剤としては、2,6−ジ−
ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソー
ル、2,6−tert−ブチル−4−エチルフェノー
ル、及びステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフ
ェノール系酸化防止剤、2,2−メチレン−ビス−(4
−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2
−メチレン−ビス−(4−エチレン6−tert−ブチ
ルフェノール)、及び4,4−ブチリデン−ビス−(3
−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等のビス
フェノール系酸化防止剤、1,1,3−トリス−(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−ブチルフェニル)ブタ
ン、テトラキス−[メチレン−3−(3,5−ジ−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、及びトコフェロール等の高分子型フェノー
ル類、ジラウリルチオジプロピオネート、及びジミリス
チルチオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、トリ
フェニルフォスファイト、ジフェニルイソデシルホスフ
ァイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’
−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチ
ル−フェニル−ジ−トリデシル)フォスファイト、トリ
ス(ノニル、フェニル)フォスファイト、及びトリス
(モノまたはジノニルフェニル)ホスファイト等の亜リ
ン酸系酸化防止剤があげられ、この中で、特に好ましい
のは、亜リン酸系酸化防止剤及びフェノール系酸化防止
剤である。これらは、単独でも複数混合して使用するこ
ともできる。酸化防止剤の添加量は、全添加剤の総重量
の0.1〜50重量%である。さらに好ましくは0.1
〜30重量%である。添加量が50重量%を超えた場合
は接着層の融点が下がり、支持体との接着力が落ちる傾
向があり、0.1重量%であると、酸化防止剤の機能が
得られなくなる傾向がある。
【0029】接着層は、上述の材料及び任意の添加剤を
溶媒に分散または溶解して得られた接着層形成用塗布液
を、シート状支持体表面に塗布した後、乾燥する塗工法
によって製造することができる。
【0030】塗工法に用いる溶媒としては、水、アルコ
ール、メチルエチルケトン、トルエン、ジオキサン、シ
クロヘキサノンなどをあげることができる。接着層の塗
工方法については、ブレード塗工、マイヤーバー塗工、
エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア
塗工、キス塗工、リバースロール塗工、及びダイ塗工な
どを用いることができ、接着層の塗布量は0.2〜2g
/m2程度が適当である。
【0031】本発明の複写偽造防止用熱転写シートで
は、図1に示すように、熱溶融性透明インク層とシート
状支持体との間に離型層を設けることができる。
【0032】離型層に用いられる材料としては、ワック
ス類及びゴム系樹脂があげられる。ワックス類として
は、例えば木ロウ、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、イボ
タロウ、羊毛ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラ
ワックス、モンタンワックス、及びセレシンワックスな
どの天然ワックス、パラフィンワックス、及びマイクロ
クリスタリンワックスなどの石油系ワックス、フィシャ
ートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、ア
ミドワックス、及びテフロン(登録商標)パウダー等の
固形ワックス類、セラックワックス、ペトロラクタム、
一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、及
びシリコーンワックス等の種々のワックス類があげられ
る。
【0033】また、ワックス類のかわりにフッ素系、燐
酸エステル系の界面活性剤、金属微粉末、シリカゲル、
金属酸化物、及び樹脂微粉末などのフィラー等をあげる
ことができる。これらは一種単独でも二種以上を併用す
ることもできる。
【0034】また、ゴム系樹脂としては、例えば、クロ
ロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、合成イソ
プレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴ
ム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレン
ゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリル
ゴム、塩素化ブチルゴム等の合成ゴムや天然ゴム等の未
加硫ゴム、あるいは加硫ゴムがあげられる。
【0035】ワックス類とゴム系樹脂は、所望の割合で
混合して使用できる。好ましい混合割合は、ワックス類
1重量部に対してゴム系樹脂を1〜10重量部、さらに
好ましくは3〜8重量部である。ゴム系樹脂が1重量部
より少ないと、離型層の支持体への固着性が悪くなり、
10重量部より多いと、透明インク層の離型層からの剥
離性が損なわれる傾向がある。
【0036】本発明の離型層に用いることができる界面
活性剤とゴム系樹脂の混合割合は、ゴム系樹脂全重量に
対して界面活性剤1〜40重量%が好ましい。界面活性
剤が1重量%より少ないと、透明インク層の剥離性が悪
化する傾向があり、40重量%より多いと、支持体への
固着性が悪化する傾向がある。
【0037】また、フィラーとゴム系樹脂の混合割合
は、比重により異なるが、ゴム系樹脂全重量に対しフィ
ラー0.1〜70重量%が好ましい。0.1重量%未満
であると、透明インクの剥離性が悪化する傾向があり、
70重量%を超えた場合は、界面活性剤と同様に支持体
への固着性が悪化する傾向がある。
【0038】離型層は、例えば上記ワックス類、ゴム系
樹脂、及び任意の添加剤とを溶媒に分散または溶解して
得られる離型層形成用塗布液を、シート状支持体表面に
塗布、乾燥することによって製造することができる。離
型層形成用塗布液に用いる溶媒としては、例えば水、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、及びメチルイソカルビノールなどのアルコール
類、アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジ
アセトンアルコール、イソホロン、及びシクロヘキサノ
ンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、及
びN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジエ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−
ピランなどのエーテル類、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、及び
エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコール
エーテル類、2−メトキシエチルアセテート、2−エト
キシエチルアセテート、及び2−ブトキシエチルアセテ
ートなどのグリコールエーテルアセテート類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アルミ、乳酸エ
チル、及びエチレンカーボネートなどのエステル類、ベ
ンゼン、トルエン、及びキシレンなどの芳香族炭化水素
類、ヘキサン、ヘプタン、イソ−オクタン、及びシクロ
ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、塩化メチレン、1,
2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、及びクロルベ
ンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、ジメチルスルホキ
シドなどのスルホキシド類、N−メチル−2−ピロリド
ン、及びN−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリド
ン類などをあげることができる。
【0039】離型層形成用塗布液の塗工方法としては、
例えばブレード塗工、マイヤーバー塗工、エアナイフ塗
工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗
工、リバースロール塗工、及びダイ塗工などを用いるこ
とができる。また、上記塗工法以外に、例えばグラビア
印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたり、バ
ースロールコーティング法等を用いることもできる。
【0040】離型層の塗工量は乾燥後の単位面積当たり
の重量が0.1〜1g/m2であることが好ましい。さ
らに好ましくは、0.3〜0.7g/m2である。離型
層の単位面積当たりの重量が0.1g/m2未満である
と離型層が支持体(もしくは中間層)に充分固着しきれ
なくなり、1g/m2を超えると、転写感度が低下する
傾向がある。
【0041】また、離型層は複数形成することができ
る。なお、離型層は支持体上および支持体上の中間層例
えば接着層に固着していることが好ましい。離型層は、
インク層と共に熱転写されることがないよう、材料およ
び混合割合を選択される。
【0042】さらに、離型層としては、紫外線硬化型シ
リコーン樹脂を用いることができる。紫外線硬化型シリ
コーンは、離型層の形成時に、支持体に高い温度の熱が
加わらないために熱収縮等の塑性変形が起こらない。ま
た、紫外線硬化型シリコーン樹脂を塗布後、塑性変形の
起きない十分な低温度(含有有機溶剤が揮発できる温度
範囲)で乾燥させた後、紫外線を照射し、完全硬化させ
ても同等の効果が得られる。
【0043】離型層に用いる紫外線硬化型シリコーン樹
脂としては、分子末端または側鎖にアクリロイ基、メタ
クリロイル基、ビニル基、エポキシ基、ビニルアミド
基、及びジアゾ基の中から選択される官能基を有するシ
リコーン樹脂主にポリジアルキルシロキサンを主成分と
する樹脂であり、光重合開始剤と共に使用することがで
きる。これらの官能基の中で紫外線硬化性のシリコーン
樹脂として好ましいのは、分子末端または側鎖にエポキ
シ基を有するシリコーン樹脂である。また、分子末端ま
たは側鎖にアクリロイル基、メタクリロイル基をもつシ
リコーン樹脂は高い電子線硬化性も有するため使用すべ
きでない。
【0044】紫外線硬化性シリコーン樹脂に用いられる
光重合開始剤としては、ジまたはトリクロロアセトフェ
ノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ンなどのアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラ
−ケトン、ベンジル、2エチルアントラキノン、メチル
ベンゾイルフォルメート、2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4−イソプロピル
−2−メチルプロピオフェノンなどのプロピオフェノン
類、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルフォリノ−1−プロパン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインアル
キルエーテル類、ベンジルジメチルケタール、テトラメ
チルチウラムモノサルファイド、アリルジアゾニウム
塩、トリアリルスルホニウム塩、トリアリルセレニウム
塩、トリフェニルスルフォニウムヘキサフロロフォスフ
ェート、キサントン類、チオキサントン類、及びアゾ化
合物などがある。
【0045】本発明に使用される透明インク層は、無機
微粒子と、熱可塑性樹脂及び熱溶融性化合物のうち少な
くとも1つからなる熱溶融性ビヒクルを有する。
【0046】透明インク層に用いられる無機微粒子とし
ては、酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、
酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化セリウム、酸化鉄、酸
化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ビ
スマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロ
ム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ト
リウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライ
ト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン
酸バリウム、及びチタン酸カリウムなどの金属酸化物及
びこれらの複合酸化物、硫化亜鉛、硫酸バリウム、及び
硫酸カルシウムなどの金属硫化物及び硫酸化合物、チタ
ンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバ
イド、タングステンカーバイド、及びタンタルカーバイ
ドなどの金属炭化物、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒
化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チ
タニウム、窒化ニオブ、及び窒化ガリウムなどの金属窒
化物、マグネタイト、酸性白土、活性白土、よう化銅、
炭化珪素、アンチモン酸亜鉛、セラミック(パウダ
ー)、炭酸カルシウム、焼成マグネシウム、カオリン、
及び水酸化アルミニウムなどがあげられる。
【0047】透明インク層に用いられる無機微粒子は、
インク層の透明性を損なわない範囲で使用される。無機
微粒子の一次平均粒径は、好ましくは0.01〜1μ
m、さらに好ましくは0.05〜0.5μmである。一
次平均粒径が0.01μm未満の場合、含有量が少ない
と複写時の警告表示部の現出が不鮮明になり、含有量を
増やすと透明インク層が離型層あるいは他の中間層に固
着し切れなくなる傾向がある。また1μmを超えた場合
はインク層の透明性が低下する傾向がある。また、無機
微粒子は上記範囲内であれば複数の粒径のものを適宜混
合して用いることができる。
【0048】また、無機微粒子の透明インク層中におけ
る含有量は、透明インク層全重量に対し20〜85重量
%、好ましくは30〜80重量%、さらに好ましくは3
5〜75重量%である。20重量%未満では警告表示部
の現出が不鮮明であり、85重量%を超えた場合は、透
明インク層の透明性が低下する傾向がある。
【0049】熱溶融性ビヒクルとしては、熱可塑性樹脂
及び熱溶融性化合物のうち少なくとも一種の中から選択
したものを用いることができる。さらに、必要に応じて
ワックス状物質も添加することができる。
【0050】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、例えばポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系
樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系
樹脂、アイオノマー樹脂、ポリスチレン樹脂、及びスチ
レン−アクリル樹脂が挙げられる。
【0051】本発明に用いられる熱溶融性化合物として
は、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレン
ゴムおよびクロロプレンゴムなどのエラストマー類、ロ
ジン、水添ロジン、重合ロジン、ロジン変性グリセリ
ン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性ポリエステ
ル樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、及びエステルガム
等のロジン誘導体、フェノール樹脂、テルペン樹脂、ケ
トン樹脂、シクロペンタジエン樹脂、及び芳香族系樹脂
等が挙げられる。
【0052】また、透明インク層には、上記熱可塑性樹
脂及び熱溶融化合物の他に、エチレン酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸三元共重合体、ポリビニルブチラ
ール、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体、エチ
レン(メタ)アクリル酸共重合体、低分子量スチレン樹
脂、エチレンスチレン共重合体、及びスチレン−ブタジ
エン共重合体などの1種または2種以上が使用できる。
【0053】ワックス状物質としては、例えば木ロウ、
ミツロウ、ラノリン、カルナバワックス、キャンデリラ
ワックス、モンタンワックス、セレシンワックスなどの
天然ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックスなどの石油系ワックス、酸化ワックスなど
の合成ワックス、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、及びベヘン酸などの高級脂肪酸、
ステアリルアルコール、及びドコサノールなどの高級脂
肪族アルコール、高級脂肪酸モノグリセリド、ショ糖の
脂肪酸エステル、及びソルビタンの脂肪酸エステルなど
のエステル類、オレイルアミドなどのアミド類、及びビ
スアミド類などを1種もしくは2種以上が使用できる。
【0054】本発明に用いられる熱溶融性透明インク層
は、その耐擦過性、及び耐磨耗性を向上させる場合に
は、ワックス類を用いず、熱可塑性樹脂および熱溶融性
化合物を主体とするビヒクルを適用して形成することが
好ましい。
【0055】熱可塑性樹脂および熱溶融性化合物は、融
点または軟化点が70℃〜145℃の範囲のものを選択
することが好ましく、さらに、転写性などを考慮すると
80℃〜145℃であることが好ましく、さらにまた好
ましくは90℃から130℃である。
【0056】本発明における熱溶融性透明インク層は、
着色剤を実質的に含有しない熱溶融性材料を主体とする
樹脂層である。本発明の複写偽造防止用熱転写シートに
おける透明インク層は、可視光領域におけるその平均透
過率が70%以上、とくに80%以上であるのが好まし
い。平均透過率が70%未満だと透明性が不足し、熱転
写部分が目視で識別可能となるため好ましくない。本発
明における透明インク層には、紫外線吸収剤および光安
定化剤および可塑剤などを添加することができる。
【0057】紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、サ
リチレート系、及びシュウ酸アニリド系などの紫外線吸
収剤などを用いることができる。光安定化剤としては、
ヒンダードアミン系化合物などの公知の化合物を用いる
ことができる。低分子型の紫外線吸収剤及び光安定化剤
を用いる場合には、融点が60℃以上のものを用いるこ
とが好ましい。融点が60℃未満のものを用いた場合
は、紫外線吸収剤や光安定化剤が熱溶融性透明インク層
の表面に移行しやすく、ブロッキングやブリードアウト
などの問題が生じる場合があるため、高分子型の紫外線
吸収剤などを用いることが好ましく、融点が90℃以上
であるものが特に好ましい。
【0058】高分子型の紫外線吸収剤としては、例えば
(2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキ
シ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、
(2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシメトキ
シ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、
(2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシオクト
キシ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル共重合
体、(2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシド
デシロキシ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル共
重合体、(2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキ
シベンジロキシ)ベンゾフェノン)メタクリル酸メチル
共重合体)、(2,2’−ジヒドロキシ−4−(メタク
リロイルオキシエトキシ)ベンゾフェノン)メタクリル
酸メチル共重合体、(2,2’−ジヒドロキシ−4−
(メタクリロイルオキシメトキシ)ベンゾフェノン)メ
タクリル酸メチル共重合体、(2,2−ジヒドロキシ−
4−(メタクリロイルオキシオクトキシ)ベンゾフェノ
ン)−メタクリル酸メチル共重合体、(2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−(メタクリロイルオキシベンジロキシ)
ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、
(2,2−ジヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシ
ドデシロキシ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル
共重合体、(2,2’,4−トリヒドロキシ−4−(メ
タクリロイルオキシメトキシ)ベンゾフェノン)−メタ
クリル酸メチル共重合体、(2,2’,4−トリヒドロ
キシ−4−(メタクリロイルオキシオクトキシ)ベンゾ
フェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、(2,
2’,4−トリヒドロキシ−4’−(メタクリロイルオ
キシデシロキシ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチ
ル共重合体、(2,2’,4−トリヒドロキシ−4−
(メタクリルロイルオキシベンジロキシ)ベンゾフェノ
ン)−メタクリル酸メチル共重合体、(4−ヒドロキシ
−4’−(メタクリロイルオキシエトキシ)ベンゾフェ
ノン)−メタクリル酸メチル共重合体、(4−ヒドロキ
シ−4−(メタクリロイルオキシメトキシ)ベンゾフェ
ノン)−メタクリル酸メチル共重合体(4−ヒドロキシ
−4’−(メタクリロイルオキシオクトキシ)ベンゾフ
ェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、(4−ヒドロ
キシ−4−(メタクリロイルオキシドデシロキシ)ベン
ゾフェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、(4−ヒ
ドロキシ−4’−(メタクリロイルオキシベンジロキ
シ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、
(2−ヒドロキシ−4−メチル−4−(メタクリロイル
オキシエトキシ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチ
ル共重合体、(2−ヒドロキシ−4’−メチル−4−
(メタクリロイルオキシメトキシ)ベンゾフェノン)−
メタクリル酸メチル共重合体、(2−ヒドロキシ−4−
メチル−4−(メタクリロイルオキシオクトキシ)ベン
ゾフェノン)−メタクリル酸メチル共重合体、(2−ヒ
ドロキシ−4−メチル−4−(メタクリロイルオキシド
デシロキシ)ベンゾフェノン)−メタクリル酸メチル共
重合体、(2−ヒドロキシ−4−メチル−4−(メタク
リロイルオキシベンジロキシ)ベンゾフェノン)−メタ
クリル酸メチル共重合体、(2−(2’−ヒドロキシ−
4−メタクリロイルオキシエトキシ)ベンゾトリアゾー
ル)−メタクリル酸メチル共重合体、及び(2−(2’
−ヒドロキシ−4’−メタクリロイルオキシエトキシ)
−5−クロロベンゾトリアゾール)−メタクリル酸メチ
ル共重合体などがあげられる。
【0059】また、可塑剤としては、フタル酸ジメチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
オクチル、フタル酸ジドデシル(フタル酸ジラウリ
ル)、フタル酸イソペンチル、及びフタル酸ジフェニル
などのフタル酸エステル化合物があげられ、分子量19
0〜600のものがブリードも少なく最も適している。
【0060】本発明の透明インク層に用いられる光安定
化剤としては、例えば2,4−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−メトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−
ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、
2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシー5−スルホ
ベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ
−5−ベンゾイルフェニル)メタンなどのベンゾフェノ
ン系の光安定化剤、2−(2’−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’、5’−ビス(α、α−ジメチルベンジル)
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ
−3’,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3」t−ブチル−5’
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−3’,5−ジ−t一アミル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−t一オクチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン
ビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−
6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノー
ル)、2−(2−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系の
光安定化剤、例えばビス−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−(N−メチ
ル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボキシレート、ビス−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)2−n−ブチルマロ
ネート、テトラキス−(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルトリデシル混合)−1,2,3,4−
ブタンテトラカルボキシレート、(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル混合)−
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,
β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,
8、10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン)
ジエチル混合)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート、{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−
3,9−(2,4,8、10−テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン)ジエチル混合}1,2,3,4
−ブタンテトラカリボキシレート、及びポリ((6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル)((2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキ
サメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミール)などのヒンダードアミン系(主に
HALSで総称されるもの)があげられる。
【0061】さらに、シアノアクリレート系光安定化剤
では、エチル−2−シアノ−3,3」ジフェニルアタリ
レート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−
ジフェニルアタリレートなどがあげられる。さらに、サ
リシレート系光安定化剤では、フェニルサリシレート、
4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−オクチルフ
ェニルサリシレート、オキザリックアッシドアニリド系
光安定化剤では、2−エトキシ−2−エチルオキザリッ
クアッシドビスアニリドがあげられる。
【0062】本発明における透明インク層は、以下のよ
うにして形成することができる。
【0063】透明インク層は、上述の熱可塑性樹脂及び
熱溶融性化合物のうち少なくとも1つと、任意の添加剤
等とを溶媒に分散または溶解し、透明インク層形成用塗
布液を作成する。その後、無機微粒子を透明インク層形
成用塗布液に分散する。分散手段としては、種々の分散
機の中から、必要に応じて選択し、使用することができ
る。例えば始めに予備分散としてハイスピードディスパ
ーサー、ゲートミキサー、ニーダー等を使用し、微粒
子、分散剤、溶媒、樹脂などを均一混合してミルベース
を作成する。次に、本分散として、ビーズミル、三本ロ
ール、ニーダー等を使用して微粒子を分散する。最後に
ミキサー、ハイスピードディスパーサー等を使用して透
明インク層形成用塗布液に必要な材料と撹拌混合、およ
び粘度調整を行うことが出来る。上記方法で作成した透
明インク層形成用塗布液を用いて、シート状支持体上の
離型層表面に、塗布、乾燥することができる。
【0064】透明インク層形成用塗布液に用いる溶媒と
しては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、及びメチルイソカルビノールなど
のアルコール類、アセトン、2−ブタノン、エチルアミ
ルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロ
ヘキサノンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、及びN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン、及び3,4−ジヒ
ドロ−2H−ピランなどのエーテル類、2−メトキシエ
タノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタ
ノール、及びエチレングリコールジメチルエーテルなど
のグリコールエーテル類、2−メトキシエチルアセテー
ト、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチ
ルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アル
ミ、乳酸エチル、及びエチレンカーボネートなどのエス
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類、ヘキサン、ヘプタン、イソ−オクタン、及び
シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、塩化メチレ
ン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、及び
クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、ジメチル
スルホキシドなどのスルホキシド類、N−メチル−2−
ピロリドン、及びN−オクチル−2−ピロリドンなどの
ピロリドン類などをあげることができる。
【0065】透明インク層の塗工方法としては、例えば
ブレード塗工、マイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、ビ
ード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リ
バースロール塗工、及びダイ塗工などを用いることがで
きる。
【0066】熱溶融性透明インク層の塗布量は、乾燥時
の単位面積当たりの重量が0.1g/m2以上3g/m2
以下になることが好ましい。さらに好ましくは0.3g
/m 2以上2g/m2以下である。塗布量が0.1g/m
2未満であると離型層に固着されにくくなる傾向があ
る。また、3g/m2を超えた場合は、熱転写時の剥離
が悪くなる傾向がある。また、透明インク層用塗布液に
は無機微粒子の凝集を防ぐ目的で任意の分散剤を用いる
ことができる。
【0067】分散剤としては例えばシランカップリング
剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウムキレー
ト化合物、ジルコアルミネート、クロメート、ボレー
ト、スタネート等のカップリング剤、ラウリル酸、ステ
アリル醸、オレイン酸、ヤシ油、魚油などの有機酸油脂
類、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソ
ーダ、ポリアクリルアミド等の高分子界面活性剤、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、オリゴエステルアクリレー
ト、ジイソシアネート、β−ジケトンカプラー、リン酸
エステル、界面活性剤、カルボン酸、アミン、ポリエチ
レンイミン、カルボキシメチルセルロース等を使用する
ことができる。これらは1種、あるいは2種以上を併用
して使用することができる。これらの中でもシランカッ
プリング剤、チタネート系カップリング剤、及びアルミ
ニウムキレート化合物が特に好ましい。
【0068】分散剤として使用される界面活性剤として
は、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノ
ニオン系界面活性剤などを用いることができる。
【0069】分散剤として使用されるチタネート系カッ
プリング剤のチタン系化合物としては、イソプロピルト
リイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス−
イソ−ドデシルベンゼン−スルフォニルチタネート、イ
ソプロピルトリス−ノルマル−ドデシルベンゼン−スル
フォニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチル
ピロフォスファイト)チタネート、テトライソプロピル
−ビス(ジオクチルフォスファイト)チタネート、テト
ラオクチル−ビス(ジオクチルフォスファイト)チタネ
ート、テトラ(2,2−ジアリロキシメチル−1−ブチ
ル)−ビス(ジトリデシルフォスファイト)チタネー
ト、ビス(ジオクチルピロフォスフェート)−オキシア
セテートチタネート、ビス(ジオクチルピロフォスフェ
ート)−エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタ
ノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステ
アロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジ
アクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルフ
ォスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフ
ェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチ
ル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキ
シアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレン
チタネートなどがあげられる。
【0070】また、アルミニウムキレート化合物として
は、アルミニウムイソプロピレート、モノsec−ブト
キシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムs
ec−プチレート、アルミニウムエチレート、エチルア
セトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アル
ミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキル
アセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、ア
ルミニウム(イソプロポキサイド)アルキルフォスフェ
ート)(アルキルアセテート)、アルミニウムモノアセ
チルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ア
ルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、環状アル
ミニウムオキサイドイソプロピレートなどが挙げられ
る。
【0071】また、ポリエチレンやポリプロピレンは低
分子量のものが望ましく、具体的には数平均分子量が5
00〜12000のものが好ましい。また酸化ポリエチ
レンも使用できる。
【0072】これら分散剤の使用量は、微粒子全重量に
対して0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜3重量
%である。
【0073】また、分散剤の使用方法としては、透明イ
ンク層形成用塗布液の中に直接加えるか、一旦、粒子、
分散剤、溶媒、及び樹脂などと必要に応じて組み合わせ
て分散を行った後、透明インク層形成用塗布液の中に加
えるなどの方法を採用することができる。
【0074】分散剤の分散方法としては、例えば始めに
予備分散としてハイスピードディスパーサー、ゲートミ
キサー、ニーダー等を使用し、微粒子、分散剤、溶媒、
樹脂などを均一混合してミルベースを作成することがで
きる。
【0075】次に、本分散として、ビーズミル、三本ロ
ール、ニーダー等を使用して微粒子を分散する。最後に
ミキサー、ハイスピードディスパーサー等を使用して耐
熱滑性層に必要な材料と撹拌混合、および粘度調整を行
う、などの方法を採用することが出来る。
【0076】図2に示すように、本発明の複写偽造防止
熱転写シートの他の例では、離型層12と熱溶融性透明
インク層11の間に反射防止膜14を透明インク層11
の透明性を損なわない範囲で使用することができる。
【0077】本発明に使用できる反射防止膜は、好まし
くはその屈折率が1.45以下、さらに好ましくはその
屈折率1.10〜1.40である。または、反射防止膜
としては、低屈折率で屈折率の異なる薄膜が交互に形成
された多層膜を用いることができる。これらの多層膜の
場合、総屈折率が1.45以下であることが好ましい。
【0078】反射防止膜として、好ましくはCaF2
NaF、LiF、MgF2あるいはSiO2を真空蒸着法
あるいはスパッタリング法により形成した蒸着膜が使用
される。
【0079】反射防止膜としては、溶剤に溶解しないフ
ッ素原子含有ポリマーを用いることができ、フッ素原子
含有ポリマーとしてはポリテトラフルオロエチレン、ポ
リクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、及びエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等
を真空蒸着させた蒸着膜を好ましく使用することができ
る。
【0080】塗布形成可能な反射防止膜としては、有機
溶剤に可溶なフッ素原子含有のポリマーを有機溶剤に溶
解した塗布液を塗布して得られる塗布膜、またはシリカ
微粒子で平均一次粒子径が10nm以下の無機微粒子を
水溶性樹脂に分散した塗布液を塗布して得られる多数の
空隙を有する透明膜で形成された反射防止膜等をあげる
ことができる。
【0081】塗布可能なフッ素原子含有ポリマーとして
は、フッ素原子含有アタリレートモノマー、フッ素原子
含有メタクリレートモノマー及びフッ素原子含有ビニル
モノマーの単独重合体、これらのモノマーとアタリレー
トモノマー、メタクリレートモノマー及びビニルモノマ
ーとの共重合体などのフッ素原子含有アクリル樹脂、及
びフルオロオレインとビニルエーテルの共重合体などの
水酸基を有するフッ素樹脂をあげることができる。フル
オロオレインとビニルエーテルの共重合体などの水酸基
を有するフッ素樹脂は、ポリイソシアネートを架橋剤と
して用いることができ、溶剤不溶な反射防止膜を形成さ
せることができる。
【0082】反射防止膜を形成させるフッ素原子含有ア
クリル樹脂としてはポリトリフルオロエチルアクリレー
ト、ポリトリフルオロプロピルアクリレート、ポリトリ
フルオロブチルアクリレート、ポリフルオロエチルアク
リレートおよびポリトリフルオロエチルメタクリレート
などをあげることができる。
【0083】フッ素原子含有ポリマーを用いた反射防止
膜の形成は、例えば下記のように行われる。上記有機溶
剤可溶性のフッ素原子含有ポリマーを、有機溶剤に溶解
して塗布液を調整し、この塗布液を透明支持体の表面に
塗布、乾燥することにより、反射防止膜を形成すること
ができる。
【0084】有機溶剤としてはアセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチル
ケトン、及びシクロヘキサノンなどのケトン類。メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、及びn−
ブチルアルコールなどのアルコール類。塩化メチル、塩
化メチレン(メチレンクロライド)、四塩化炭素および
トリクロロエタンなどの塩素化炭化水素、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテー
ト、及びエチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ
類、トルエン、及びキシレンなどの芳香族炭化水素、ギ
酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、及び酢酸エチルな
どのエステル類、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、及びプロピレングリコールモノブチルエーテルな
どのグリコール類をあげることができる。特に、メチル
エチルケトンが好ましい。
【0085】フッ素原子含有ポリマーを用いた反射防止
膜の形成で使用することができる塗布方法としては、バ
ーコート法、ディップコート法、ホッパーコート法等を
あげることができる。
【0086】多数の空隙を有する反射防止膜は、シリカ
微粒子等の無機微粒子を水溶性樹脂に分散した塗布液
(水分散液)を、離型層の表面に塗布、乾燥することに
より、形成することができる。
【0087】無機微粒子を分散させる水溶性樹脂として
は、好ましくは、親水性構造単位としてヒドロキシル基
を有する樹脂例えばポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、及びカルボキシメチルセルロースなどのセルロース
系樹脂、キチン類およびデンプンのエーテル結合を有す
る樹脂として例えばポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイド、ポリエチレングリコール、及びポリ
ビニルエーテル、アミド基またはアミド結合を有する樹
脂例えばポリアクリルアミド及びポリビニルピロリドン
をあげることができる。また、解離性基としてカルボキ
シル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、ア
ルギン酸塩およびゼラチン類を使用することができる。
【0088】そして、他の水溶性樹脂としては、スルホ
ン基を有するポリスチレンスルホン酸塩、アミノ基、イ
ミノ基、第3アミンおよび第4アンモニウム塩を有する
ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポ
リアミド、ポリビニルピリジン、及びゼラチン類をあげ
ることができる。
【0089】上記水溶性樹脂に分散させる無機微粒子と
しては、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、珪酸カルシ
ウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、白雲
母、タルク、炭酸カルシウム、及び硫酸カルシウムベー
マイト等をあげることができる。
【0090】反射防止膜としては、屈折率が1.45以
下とするために上記微粒子の屈折率が1.4〜1.6に
あるものが好ましい。また、多数の空隙を有する透明膜
は、屈折率が1.0の空気の微細な空隙を有するため、
屈折率が1.45を超える微粒子を用いても透明膜とし
ては1.45以下となり得る。多数の空隙を有する透明
膜に用いる無機微粒子として好ましいのはシリカ微粒子
である。さらにシリカ微粒子は、その平均一次粒径が1
0nm以下のものが好ましく、さらに好ましくは3〜1
0nmである。さらに、1.45の屈折率を有するもの
が好ましい。シリカ粒子は、表面のシラノール基による
水素結合により粒子同士が付着しやすいため、平均一次
粒子径が10nm以下の場合において、空隙率の大きい
構造を形成することができる。
【0091】シリカ粒子は製造法によって湿式法と乾式
法に大別される。湿式法はケイ酸塩の酸分解によって活
性シリカを生成し、これを適度に重合させ、凝集沈降さ
せて含水シリカを得る方法が主流である。一方、乾式法
は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による火炎加水
分解法ならびにケイ砂とコークスを電気炉中でアークに
より加熱還元気化し、これを空気中で酸化するアーク法
などで無水シリカを得る方法が主流となっている。これ
らの含水シリカおよび無水シリカは表面のシラノール基
の密度、空孔の有無などの相違があり異なった性質を示
す。
【0092】上記無機微粒子としては、無水シリカを用
いることが好ましく、高い空隙率を有する三次元構造を
形成することができる。
【0093】上記多数の空隙を有する透明膜からなる反
射防止膜の塗布方法としては、エアードクターコータ
ー、フレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコータ
ー、スクイズコーター、リバースロールコーター、バー
コーターなどが挙げられる。
【0094】また、乾燥工程は、一般に50〜180℃
範囲で30秒〜30分間行われる。または、熱風乾燥機
を用いて、50〜90℃で且つ風速3〜8m/秒で、3
0秒〜3分間低温乾燥した後、さらに120〜180℃
の高温で5〜20分間乾燥すると、乾燥時の膜面の割れ
を防止することができる。
【0095】多数の空隙を有する反射防止膜の膜厚は、
好ましくは0.01μm以上10μm未満である。さら
に好ましくは0.05μm以上10μm未満である。さ
らにまた好ましくは0.05μm〜5μmである。
【0096】図3に、本発明の印刷物の構成の一例を表
す正面図を示す。
【0097】図3に示すように、この印刷物30は、貴
重印刷媒体21、貴重印刷媒体21の受像面に設けられ
た画像層23、画像層23上に所定のパターンで設けら
れ、図中に破線で示す屈折率制御層11を有する。
【0098】図4に、図3の印刷物のX−X’断面図を
示す。
【0099】図示するように,本発明の印刷物30は、
基材21上に、画像層23及び屈折率制御層11が順に
設けられた構成を有する。
【0100】また、図5に、本発明の印刷物の構成の他
の一例を表す断面図を示す。
【0101】この印刷物40は、基材21上に、画像層
23、屈折率制御層11、及び保護層26が順に設けら
れた構成を有する。
【0102】さらに、図6に、本発明の印刷物の構成の
さらに他の一例を表す断面図を示す。
【0103】この印刷物50は、基材21上に、屈折率
制御層11、画像層23及び反射防止層25が順に設け
られた構成を有する。
【0104】これらの印刷物の屈折率制御層は、肉眼で
は透明に見えるが、その複写画像では屈折率制御層が可
視化されるために、真偽判定が容易に行える。また、反
射防止膜を設けることにより、屈折率制御層の存在を肉
眼でさらに認識しずらくなる。
【0105】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
【0106】なお実施例中の部は特に断りのない限り重
量基準である。
【0107】実施例1 シリコーン樹脂による耐熱処理層付の厚み4.5μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レルミラー
(株)製:5AF−531)を複写防止用熱転写シート
用支持体として用意した。
【0108】耐熱処理面と反対面に下記組成の離型層形
成用塗布液をワイヤバーコーティング法により乾燥時の
厚みが0.7μmになるように塗布した後、70℃で乾
燥して離型層を形成した。
【0109】離型層形成用塗布液 カルナバワックス−メチルエチルケトン分散物……89
部(東洋インキ(株)製:LW-130)(ワックスの融点80
〜86℃) エチレン酢酸ビニル共重合体……0.6部(三井テ゛ュホ゜ン
ホ゜リケミカル(株)製:EV210) メチルイソブチルケトン……10.4部 続いて、離型層上に、下記組成の透明インク層形成用塗
工液を、乾燥時の厚みが1.2μmになるようにワイヤ
バーコーティング法を用いて塗布した。その後、70℃
で乾燥して熱溶融性透明インク層を形成し、複写偽造防
止用熱転写シートを得た。なお、透明インク層の乾燥重
量中のシリカ微粒子及び炭酸カルシウムの量は、74重
量%であった。
【0110】透明インク層形成用塗布液 シリカ微粒子……35部(日本アエロジル(株)製:A
300) 炭酸カルシウム……5部(奥多摩工業(株)製:タマバ
ールTP−123) アルキルフェノール樹脂……11.5部(荒川化学
(株)製:タマノル520、軟化点100〜115℃) エチレン酢酸ビニル共重合体……2.5部(三井テ゛ュホ゜ン
ホ゛リケミカル(株)製:EV40Y) メチルエチルケトン……41部 メチルイソブチルケトン……5部 得られた複写偽造防止用熱転写シートについて、透明性
を評価した。評価方法は各試料の3箇所で可視光領域に
おける光線透過率を測定し、その平均とした。光線透過
率測定にはヘイズメーター(スガ試験機(株)製:HG
M−2DP)を用いた。その結果を表1に示す。なお、
光線透過率(%)は空気を100%とする。
【0111】また、得られた複写偽造防止用熱転写シー
トについて、印字特性および透明インク層を複写機でコ
ピーし、その転写部分の反射濃度、目視感覚について以
下のように評価した。
【0112】まず、複写偽造防止用熱転写シートを幅8
5mmのリボン状に切断し、IDカード用熱転写プリン
ターのカセットに組み込んだ。バーコード(バーの幅
0.4mm、スペースの幅0.4mm)を連続的にID
カードに転写(印字)し、印刷物を得た。得られた印刷
物について、その印字特性を評価した。その結果を下記
表2に示す。
【0113】印字特性の「かすれ」は、20mj/cm
2のエネルギーで転写したときに、複写偽造防止用熱転
写シート側に透明インク層の転写予定部分が複写偽造防
止用熱転写シート側の一部でも残る場合は「かすれ」が
あると評価し、透明インク層の熱転写予定部分が複写偽
造防止用熱転写シート側にまったく残らない場合を「か
すれ」がないと評価した。
【0114】また、印字特性のシャープ性は、28mj
/cm2のエネルギーで連続的に転写したときに、複写
偽造防止用熱転写シート側のバーコードのエッジが10
倍の顕微鏡で観察してもシャープなエッジになっている
か否を観察し、エッジがシャープなものを○で、エッジ
がシャープでないものを×で表示した。
【0115】また、カラー複写機((株)キャノン製、
CLC500)を用いて複写を行い、複写物上に再現さ
れた転写部分の反射濃度(マクベス濃度計RD−918
S(ビジュアルフィルタ型)と肉眼による目視感覚を評
価した。
【0116】実施例2 熱溶融性透明インク層の厚みを2.4μmとする以外
は、実施例1と同様にして複写偽造防止用熱転写シート
を得た。得られた複写偽造防止用熱転写シートを用いて
実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1及び表
2に示す。
【0117】実施例3 離型層と熱溶融性透明インク層との中間に、スパッタリ
ング法にてSiO2反射防止膜層を92nmの厚みで形
成する以外は実施例1と同様にして複写偽造防止用熱転
写シートを得た。得られた複写偽造防止用熱転写シート
を用いて実施例1と同様に評価を行った。その結果を表
1及び表2に示す。
【0118】実施例4 シリカ微粒子の代わりに酸化チタン微粒子を用いる以外
は、実施例1と同様にして複写偽造防止用熱転写シート
を得た。得られた複写偽造防止用熱転写シートを用いて
実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1及び表
2に示す。
【0119】実施例5 透明インク層の厚みを2.4μmとする以外は、実施例
4と同様にして複写偽造防止用熱転写シートを得た。得
られた複写偽造防止用熱転写シートを用いて実施例1と
同様に評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。
【0120】実施例6 透明インク層の厚みを2.4μmとする以外は実施例3
と同様にして複写偽造防止用熱転写シートを得た。得ら
れた複写偽造防止用熱転写シートを用いて実施例1と同
様に評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。
【0121】また、実施例3及び実施例6のように、透
明インク層上に反射防止膜を形成すると、透明インク層
の存在が肉眼ではさらに認識しずらくなることがわかっ
た。
【0122】実施例7 1.2μmの一次平均粒径を有するシリカ微粒子及び炭
酸カルシウムを使用した以外は実施例1と同様にして、
複写偽造防止用熱転写シートを得た。得られた複写偽造
防止用熱転写シートを用いて実施例1と同様に評価を行
った。その結果を表1及び表2に示す。
【0123】実施例8 透明インク層形成用塗布液に用いるシリカの含有量を4
5重量%、炭酸カルシウムの含有量を15重量%とし、
透明インク層の乾燥重量中のシリカと炭酸カルシウムの
含有量を81重量%とする以外は実施例1と同様にし
て、複写偽造防止用熱転写シートを得た。得られた複写
偽造防止用熱転写シートを用いて実施例1と同様に評価
を行った。その結果を表1及び表2に示す。
【0124】
【表1】
【0125】
【表2】
【0126】上記表1及び表2から明らかなように、本
発明の複写偽造防止用熱転写シートを用いると、印刷物
上に透明または半透明の屈折率制御層を容易に形成する
ことができることがわかった。このような屈折率制御層
を備えた印刷物を複写すると、屈折率制御層の部分は灰
色から黒色に着色して複写されるので、目視で明らかに
複写物を判別できることがわかった。
【0127】また、実施例1ないし6のように、使用す
る無機微粒子の一次粒子の平均粒径が0.1ないし1μ
mの範囲内であると、それより大きい無機微粒子を用い
た実施例7に比べて、屈折率制御層の透明性が良好とな
ることがわかった。
【0128】さらに、実施例8のように、透明インク層
形成用塗布液中に含まれる無機微粒子の量が透明インク
層の乾燥重量中に85重量%以上であると、実施例1な
いし6と比べてその透明性が劣ることがわかった。
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、その作成及び真偽判定
が容易で、安価であり、かつ複写偽造防止効果の高い印
刷物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複写偽造防止用熱転写シートの一例
を表す断面図
【図2】 本発明の複写偽造防止用熱転写シートの他の
一例を表す断面図
【図3】 本発明の印刷物の構成の一例を表す正面図
【図4】 図3の印刷物のX−X’における断面図
【図5】 本発明の印刷物の構成の他の一例を表す断面
【図6】 本発明の印刷物の構成のさらに他の一例を表
す断面図
【符合の説明】
11…透明インク層、12…離型層、13…支持体、1
4…反射防止膜、21…基材、23…画像、25…反射
防止膜、26…保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 7/02 C09J 7/02 B Fターム(参考) 2C005 HA02 HA04 HB02 HB03 HB10 HB20 JB02 JB07 JB15 KA06 KA40 KA57 LA14 2H113 AA03 AA06 BA22 BA23 BC00 CA33 CA39 CA40 DA07 DA09 DA43 DA45 DA46 DA48 DA50 DA53 DA54 DA57 DA60 DA62 DA63 DA64 DA68 EA08 EA10 FA04 4F100 AA01C AA11C AA11H AA12C AA12H AA19C AA19H AA20C AA20H AA25C AA25H AS00C AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C DE01C EH46 EH462 EJ86 EJ862 GB90 JB16C JL14B JN01C JN06 JN18 JN18C 4J004 AA02 AA06 AA08 AA09 AA10 AA12 AA13 AA14 AA15 AA16 AA18 CA02 CA03 CA04 CA06 CC02 CE01 DB01 FA01 4J039 AB02 AB08 AB11 AB12 AD01 AD03 AD05 AD07 AD08 AD10 AD14 AD15 AE02 AE04 AE06 AE08 BA12 BA14 BA15 BA16 BA18 BA20 BA21 BA23 BA26 FA02 GA06 GA13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状支持体上に、離型層と、熱可塑
    性樹脂及び熱溶融性化合物のうち少なくとも1つを含む
    熱溶融性ビヒクル、及び無機微粒子を含有し、該無機微
    粒子によりその屈折率が制御された熱溶融性透明インク
    層とを順に積層した構成を有することを特徴とする偽造
    防止用熱転写シート。
  2. 【請求項2】 前記無機微粒子は、酸化亜鉛、硫酸バリ
    ウム,シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、
    窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ、及び硫化亜鉛
    からなる群から選択される少なくとも1種であることを
    特徴とする請求項1の偽造防止用熱転写シート。
  3. 【請求項3】 前記無機微粒子は、0.01ないし1μ
    mの平均粒径を有し、前記熱溶融性インク層全重量に対
    し、20ないし85重量%含まれることを特徴とする請
    求項1に記載の偽造防止用熱転写シート。
  4. 【請求項4】 前記熱溶融性透明インク層は、可視光領
    域における平均透過率が70%であることを特徴とする
    請求項1に記載の偽造防止用熱転写シート。
  5. 【請求項5】 前記熱溶融性透明インク層は、さらにワ
    ックス状物質を含有することを特徴とする請求項1に記
    載の偽造防止用熱転写シート。
  6. 【請求項6】 前記支持体シートは、透明である請求項
    1に記載の偽造防止用熱転写シート。
  7. 【請求項7】 基材と、 シート状支持体上に、離型層と、熱可塑性樹脂及び熱溶
    融性化合物のうち少なくとも1つを含む熱溶融性ビヒク
    ル、及び無機微粒子を含有し、該無機微粒子により、そ
    の屈折率が制御された熱溶融性透明インク層とを順に積
    層した構成を有する偽造防止用熱転写シートを用いて熱
    転写された屈折率制御層とを具備することを特徴とする
    印刷物。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100618158B1 (ko) 2004-05-07 2006-08-29 한국조폐공사 위변조 방지용 피 열전사체 제조방법
JP2009001291A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Nippon Foil Mfg Co Ltd 蓋材及び包装体
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JP2016093915A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 転写フィルム及び転写フィルムの製造方法
JPWO2015182108A1 (ja) * 2014-05-26 2017-04-20 凸版印刷株式会社 偽造防止構造体および偽造防止物品
KR102218537B1 (ko) * 2020-01-22 2021-02-22 주식회사 지케이씨 복제 방지구조를 갖는 입체시트의 제조방법

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