JP2002282860A5 - プール水浄化処理方法 - Google Patents

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【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾過工程と殺菌工程と吸着浄化工程とを有するプール水浄化処理方法であって、
前記各工程を所定の順序で通過したプール水の電気分解工程を有することを特徴とするプール水浄化処理方法。
【請求項2】
前記電気分解工程で発生する酸性液とアルカリ性液とを混合して、プールに還流することを特徴とする請求項1に記載のプール水浄化処理方法。
【請求項
前記電気分解工程の前段または後段の少なくとも一方に、消毒用塩素製剤の添加工程を有することを特徴とする請求項1または2に記載のプール水浄化処理方法。
【請求項4】
前記濾過工程は、浄化前のプール水と接触する外周面および浄化前のプール水が流れる中心貫通孔を限定する内周面とを有する筒状体からなり、この筒状体の外周面と内周面との間の肉厚部にその軸線方向に浄化後のプール水が流れる複数の貫通孔を有する円筒状の多孔質セラミックフィルタを用い、この多孔質セラミックフィルタに、活性炭を含むプレコートを施して行われるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプール水浄化処理方法。
図2に例示したプール水浄化処理装置10においては、セラミックフィルタ20によって濾過されたプール水は、バルブ84bを経て集水され、殺菌部90に送液される。
なお、上記電気分解処理の進行に伴って、陰極付近の水は弱酸性に、また、陽極付近の水は弱アルカリ性になる。そこで、この両者を混合部92において混合し、必要な場合には、さらに、pHを所定の範囲になるように調整した上で、プール水浄化処理装置10から送出するようにする。
上述のようにして、プール水浄化処理装置10によって高度に浄化処理されたプール水は、次いで限外濾過装置26に流入し、より高度に浄化処理され、プール12に戻される。この際、必要に応じて、熱交換器を通して所定の温度に加温することも可能である。
限外濾過装置26は、セラミックフィルタ20で分離除去できない、菌類よりもさらに小さいウィルス、例えば、エイズウィルス,インフルエンザウィルス,日本脳炎ウィルス,肝炎ウィルス類等や、タンパク質類等を分離除去するためのもので、中空糸膜などの限外濾過膜を多数配列したものである。
濾過助剤供給ユニット22は、プール水浄化処理装置10内の精密濾過部84のセラミックフィルタ20の濾過能力を常に良好な状態に維持し、洗浄および逆洗を容易にする濾過助剤層を形成するための濾過助剤を保持しており、精密濾過部84の使用開始前に、これをスラリーポンプによってプール水浄化処理装置10内のセラミックフィルタ20に供給する。
また、本発明においては、これらの繊維状濾過助剤などにより形成した一次助剤層上に、粉末状の活性炭による二次助剤層を形成して用いることが好ましい。これにより、活性炭の吸着能力を利用して、従来の方法では極めて困難であった、結合塩素を容易に除去することが可能になるという新規な効果が得られるものである。また、この活性炭層は、繊維状濾過助剤などにより形成した一次助剤層上に形成されているため、粉末状の活性炭を用いた場合にも、前記セラミックフィルタ20の目詰まりを起こしにくいという効果がある。
基本的に以上のように構成される図1に示されるプール水浄化処理システムにおいては、プール12からオーバーフローしたプール水は、オーバーフロータンク14に流入し、プレフィルタ16,16により髪の毛,糸くずなどの比較的大きな不純物を除去された後、循環ポンプ18,18の作用によりプール水浄化処理装置10に流入する。
そして、電気分解部88で電気分解を受けて塩分を有効な消毒剤成分に変化させた後のプール水は、同じく電気分解部88において生成された酸性水,アルカリ性水の混合液として、プール水浄化処理装置10から送り出される。その後、プール水浄化処理装置10によって高度に浄化処理されたプール水は、限外濾過装置26に流入してさらに限外濾過された後、浄化処理済みプール水としてプール12に戻される。
上記実施例に示したプール水浄化処理装置10によれば、不純物の濾過や殺菌,吸着浄化等の、プール水浄化処理装置に要求される処理を効率的に行うことを可能とするとともに、プール水中に持ち込まれる、人体から放出された塩分を有効利用可能としたプール水浄化処理装置を実現できるという効果が得られる。
また、上記実施例に示したプール水浄化処理装置10によれば、殺菌消毒用に用いられる塩素製剤に不純物として含まれるNaCl(塩化ナトリウム)が、有効に利用可能になるという効果も得られる。これは塩素製剤の生産量低減に貢献することに通じ、地球環境保護の面からも大きく評価できる。
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