JP2933576B2 - プール水の浄化方法 - Google Patents

プール水の浄化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊泳プール中のプ
ール水の水質を、経済的な処理によって良好に保つため
の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】遊泳プール中のプール水の水質について
は、法令による基準が設けられ、一定以上の水質となる
よう義務づけられている。しかしながら、プールの利用
者数や、各プールが採用するプール水の浄化システムに
より、その水質は大幅に異なっているのが実情である。
【0003】プール水の浄化が不十分なプールに行く
と、目の病気をもらったり、いわゆるプール熱が出たり
する。また、このようなことが生じないように塩素消毒
を強くすると、遊泳者が水中で目を開けることができな
かったり、髪や水着の色が脱色されてしまうという問題
が生じた。
【0004】また、プール水中に懸濁物質が多量に含ま
れていても必ずしも有害ではないが、水の透明度が低下
するため、遊泳者は感覚的な不快を感ずる。
【0005】従来のプール水の浄化処理は、一般的には
プール水の一部をプール水循環処理設備へ導き、先ずヘ
アーキャッチャーでヘアーを除去し、次いで各種の濾過
機で処理した後、塩素殺菌してプールへ戻すことにより
実施していた。ここで用いられる濾過機としては、砂濾
過装置、ケイソウ土濾過装置、カートリッジ濾過装置等
が一般的に使用されてきた。
【0006】しかしながら、これらの濾過機によるプー
ル水の浄化処理では、高々5μm程度までの粒径の粒子
しか除去できず、細菌類は勿論、水の透明度に大きな影
響をもつ0.05〜5μm程度の粒径の微粒子について
は除去することができなかった。このために、プール水
の透明度を良好に保つためには、1日当りプール容量の
5〜15%程度の新鮮水を補給してやる必要があった。
また、細菌類が全く除去できないために、塩素殺菌等を
強力に実施する必要があった。
【0007】水中の細菌類や微粒子等を除去する濾過技
術としては、中空糸を用いた膜濾過や逆浸透膜を用いる
方法が知られているが、これらの処理技術を用いてプー
ルの循環水の全量を処理すると浄化コストが著しく上昇
するために、遊泳用のプール水の浄化方法としては実用
的ではなかった。
【0008】一方、遊泳者の眼に対するプール水中の最
大の刺激物質がクロラミンであることは知られていた。
このクロラミンは、消毒剤の次亜塩素酸ソーダとプール
水中のアンモニアとの反応によって生成する物質である
が、プール水からこの物質を除去する適当な方法は知ら
れていなかった。例えば単に活性炭を使用してクロラミ
ンを吸着除去しようとすると、活性炭によりプール水中
の次亜塩素酸イオンが吸着されもしくは塩素イオンへ分
解されて消毒力がなくなるため、吸着剤として使用した
活性炭層が細菌類の繁殖の温床になりやすい。したがっ
て、プール水中のクロラミンが除去できても、活性炭層
を通過した処理水については、消毒剤を大量に供給して
消毒する必要が生じるため、活性炭を使用してプール水
中のクロラミンを除去することについては殆ど検討され
ていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プー
ルへの新鮮補給水の使用量を低減させることのできるプ
ール水の浄化方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、既存のプールの浄化
設備に、簡易な追加設備を付設することによってプール
水の水質を格段に向上させることのできるプール水の浄
化方法を提供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は、遊泳用プールの
水質を、透明で、眼に対する刺激の少ない良好な水質に
保つための経済的な処理方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のプー
ル水の浄化方法は、プール中のプール水を、粗浄化処理
ラインで処理してプールへ戻す工程と、前記粗浄化処理
ラインで処理された処理水の一部を、多孔質中空糸濾過
膜を内蔵する中空糸濾過機が並列に配設された精密濾過
ラインへ導き処理して高度浄化水としてプールへ戻す工
程とを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のプール水の浄化方法を、
図1に示したフローシートに基づき説明する。
【0014】本発明のプール水の浄化方法は、プール1
中のプール水を粗浄化処理ライン(A)で処理してプー
ルへ戻す工程に、粗浄化処理ラインで処理した水(濾過
機通過後の処理水)の一部を、精密浄化処理ライン
(B)へ導き、ここで多孔質中空糸濾過膜を内蔵する中
空糸濾過機によって精密浄化処理を実施し、得られた高
度浄化水をプールに戻す工程が付加されて構成されてい
る。
【0015】本発明における粗浄化処理ライン(A)
は、通常はヘアーキャッチャー2と濾過機3とが配設さ
れてなるが、プールの浄化処理装置として従来から使用
されてきたどのような処理ラインであってもよい。した
がって、ヘアーキャッチャーおよび濾過機以外に従来公
知の各種処理手段が付設されてよく、例えば熱交換機、
殺菌手段、循環ポンプ等が付設されてもよい。図1の例
では、ポンプ4と消毒液を貯蔵する消毒液タンク5とが
付設されている。
【0016】なお、ここでいうヘアーキャッチャーと
は、主に毛髪等を除去するためのストレーナーであり、
1mmφ程度の孔径の穴を有するパンチングメタル製の
かごが代表的なものとして挙げられる。また、ここで用
いられる濾過機としては、砂濾過装置、ケイソウ土濾過
装置、カートリッジ濾過装置等が代表的なものとして挙
げられる。
【0017】粗浄化処理ラインの流量としては、法令で
定められているプールの3倍容量/日以上であれば特に
制限はないが、通常は6〜10倍容量/日程度が適当で
ある。
【0018】本発明のプール水の浄化方法における精密
浄化処理ライン(B)においては、多孔質中空糸濾過膜
を内蔵する中空糸濾過機8が複数個並列に配設され、こ
れら中空糸濾過機による処理が実施され、得られた高度
浄化水がプールへ返送される。
【0019】本発明の方法では、用いる多孔質中空糸濾
過膜が内蔵された中空糸濾過機としては、各種のタイプ
のものが使用でき、特に限定されるものではないが、被
処理水を連続的に処理するのに適していることからクロ
スフロー型の中空糸濾過機を用いるのが好ましい。特に
好ましいクロスフロー型の中空糸濾過機としては、直管
の両端に被処理水の出入口が配置され、該直管内に直管
とほぼ平行に中空糸濾過膜が配設され、中空糸濾過膜で
濾過された透過水がこの直管の側面に接続する側管から
取り出される構造を有してなる、例えば図3および図4
に示される特開昭61−291008号および特開昭6
2−132503号に開示されたものが挙げられる。
【0020】本発明の方法で用いる中空糸濾過機8に内
蔵される多孔質中空糸濾過膜としては、0.05μm程
度までの粒径の微粒子が濾別でき、かつ単位膜面積当り
の処理流量が比較的大きくとれるポリオレフィン製の微
多孔質中空糸が適当であり、その代表的なものとして
は、ポリエチレン多孔質中空糸(EHF、三菱レイヨン
(株)製)を挙げることができ、これを適宜親水化した
ものが用いられる。
【0021】また、精密浄化処理ライン(B)には、ク
ロラミン除去手段を配設することもできる。クロラミン
除去手段としては、活性炭層7を用いるのが一般的であ
る。活性炭層7としては、水中のクロラミンを吸着除去
しうる性能を持つ活性炭が内蔵されているものであれ
ば、特に限定されずに各種の型式のものが使用できる。
【0022】精密浄化処理ライン中における中空糸濾過
機8と活性炭層7の配置は、活性炭層で処理した水を中
空糸濾過機8へ導き処理するよう配置することが好まし
い。中空糸濾過機を活性炭層の後段に配置することによ
り、活性炭層で細菌類が繁殖した場合においても中空糸
濾過機で細菌類の透過が阻止でき、又、仮にプール中に
多量の次亜塩素酸ソーダが投入された場合にも活性炭層
で次亜塩素酸ソーダが除去されるため中空糸膜の劣化を
抑制することができる。
【0023】本発明の方法において粗浄化処理ラインか
ら精密浄化処理ラインへ導く被処理水の量は、多ければ
多い程プール水の浄化を高度に実施できるが、余りに多
量にするのは、過大な精密濾過処理設備が必要となる
し、消毒液の使用量も増大するため適当ではない。通常
は、プールの0.3〜0.9倍容量/日程度の量が好ま
しい。この程度の処理流量でも、プール水中のクロラミ
ン、細菌類、更には0.05〜5μm程度の粒径の微粒
子を半減させることができる。
【0024】精密浄化処理ラインへ導く被処理水は、粗
浄化処理ラインで予め処理されたもの(濾過機通過後の
処理水)が適当である。プール中のプール水を直接精密
濾過循環ラインに導いて処理することもできるが、この
場合は被処理水中の懸濁物質が多過ぎるので、中空糸濾
過機での中空糸濾過膜の目詰りが早期に生じやすい。精
密浄化処理ラインへ導かれた被処理水は通常の場合、先
ず活性炭層で処理され次いで中空糸濾過機で処理され
る。中空糸濾過機の非透過水は、原則的には排水として
系外に放流する。
【0025】精密浄化処理ライン内において中空糸濾過
機は複数並列に配設されれば、その配設態様は特に限定
されるものではないが、図2に示されるように、複数個
のクロスフロー型の中空糸濾過機8a〜8eを循環ポン
プ9と共に直列に接続して循環流路(C)を形成して、
被処理水を循環させつつ処理するのが好ましい。なお、
図2では、簡略化のために1つの循環流路のみが図示さ
れているが、本発明の方法では、中空糸濾過機が複数並
列に配設されるので、一般にこのような循環流路が並列
に複数配設される。循環流路を複数形成する場合には、
一つの循環流路中に直列に接続して配設するクロスフロ
ー型中空糸濾過機の数としては、2〜10基程度が適当
であり、3〜8基であることが好ましい。一つの循環流
路内の中空糸濾過機の配設基数をこれ以上増やしても循
環流路の流路抵抗が大きくなるため好ましくない。循環
流路の個数を増やせば、流路抵抗を低く保ちつつ処理流
量を増加させることができる。 循環流路における中空
糸膜による濾過処理を長時間継続して実施すると、循環
流路内の非透過水が濃縮されるとともに、被処理水中の
懸濁物質がクロスフロー型濾過機内の中空糸濾過膜の表
面に付着堆積するため、処理効率が次第に低下し、得ら
れる透過水の流量が減少する。
【0026】そこで、クロスフロー型の中空糸濾過機の
透過水の一部を、クロスフロー型濾過機の1以上に対し
て逆流させて供給することにより、クロスフロー型濾過
機内の中空糸濾過膜の外表面の付着堆積物を洗浄除去す
る操作(以下、この操作による洗浄を「逆洗」と略称す
る)を間欠的に実施することが好ましい。すなわち、濾
過実施時には、中空糸濾過膜の外部側を加圧にすること
により、被処理水を中空糸の中空部へ透過させ側管より
透過水を取り出していたが、逆洗時には、逆に透過水が
側管から中空糸の内部へ流れるよう逆洗コントロールバ
ルブ10a〜11eを作動させて(10a〜10eの一
個または二個を閉じ、対応する11a〜11eの一個ま
たは二個を開放する)、水流圧力を加えることにより、
中空糸外表面に付着していた堆積物を直管内へと洗い流
す。
【0027】この逆洗操作は、直列に並べられた一部の
中空糸濾過機の逆洗時に、他の中空糸濾過機を濾過に使
用するようにしておけば、逆洗時であっても循環流路で
の処理容量は余り低下しない。すなわち、直列につない
だ中空糸濾過機の数が10個以下であれば一度に一つま
たは二つの中空糸濾過機の逆洗を行ない、逆洗終了後あ
るいは更に所定の時間をおいた後、次の中空糸濾過機の
逆洗を行なうようにして全部の中空糸濾過機の逆洗が終
了した後に最初に逆洗を行った中空糸濾過機から順に逆
洗を繰返していけばよい。これにより逆洗時においても
処理能力をそれほど低下させることなく、各クロスフロ
ー型濾過機の濾過機能が順次回復でき、精密浄化処理ラ
インに常時十分な濾過機能を発揮させることができる。
逆洗は一度に2基のクロスフロー型濾過機に対して実施
してもよいが、一度に1基についてのみ実施する方が安
全な運転ができるので好ましい。
【0028】逆洗を実施すると、中空糸外表面に付着し
ていた堆積物が直管内に放出されるので、循環流路内に
汚れが濃縮された逆洗排水が生じる。そこで、この洗浄
の実施に連動させて循環流路内に付設された排水口12
を開放してこの逆洗排水を排出する。排水口の数は一つ
に限定されず、例えばクロスフロー型濾過機と同数設け
てもよい。排水口12の開閉には、例えば排水口コント
ロールバルブを作動させればよい。
【0029】循環流路が5基のクロスフロー型中空糸濾
過機を直列に接続して構成されている場合には、例えば
10分おきに各20秒間の逆洗をそれぞれの中空糸濾過
機に対して順次実施し、50分で循環流路全体の逆洗の
1サイクルが完了するようにすることができる。この
際、逆洗コントロールバルブ10a〜11eを適宜作動
させることにより、通常は1基または2基の中空糸濾過
機の逆洗のみを実施し、残り中空糸濾過機については、
通常の膜濾過を継続して実施するのがよい。
【0030】逆洗に際しての排水口12の開閉は、逆洗
を行う中空糸濾過機8a〜8eから排水用分岐管までの
距離を考慮して、逆洗排水が排水用分岐管の近傍を通過
するのに合わせて排水コントロールバルブを開放し、逆
洗排水を排出すればよい。
【0031】逆洗排水の排出量は、プールの0.005
〜0.02倍容量/日程度とするのが適当である。従来
の粗浄化処理ラインだけを有するプールの場合には、プ
ール水の透明度を良好に保つためには1日当りプール容
量の5〜15%程度もの新鮮水を供給する必要があった
ことを勘案すると、この方法の場合には、新鮮補給水の
量を1/10〜1/5程度に削減できる利点がある。例
えば粗浄化処理ラインの濾過機としてカートリッジフィ
ルターを用いた場合は、カートリッジフィルター自体の
逆洗を行なわないため上記中空糸濾過機の逆洗排水のみ
を排出すればよいが、珪藻土濾過機や砂濾過機を用いた
場合にはこれの洗浄に1日当りプール容量の1〜3%を
必要とする。したがって、新鮮補給水の量は、粗浄化処
理ライン中の濾過機として、カートリッジフィルターを
用いた場合には1/10程度、珪藻土濾過機、砂濾過機
を用いた場合には1/5程度に削減できる。
【0032】本発明の方法においては、粗浄化処理ライ
ンで処理された処理水の一部を所望により先ず活性炭層
で処理してクロラミンを吸着除去し、しかる後に中空糸
濾過機で懸濁粒子や細菌類の除去された高度浄化水を
得、この高度浄化水をプールへ返送する。
【0033】
【発明の効果】本発明のプールの浄化方法によれば、従
来のプールの浄化設備に比較的簡易な追加設備を付設す
るだけで、プール水中の懸濁粒子や細菌類等を除去する
高度な浄化処理が経済的に実施でき、従来はプール水の
透明度を15m程度に保つのが困難だったものが25m
以上にすることができる。また、本発明の方法において
間欠的な逆洗方法を併用すると、プールヘの新鮮補給水
の量を従来の1/10〜1/5程度に削減することが可
能である。また、中空糸濾過機を並列に複数配設するの
で、格別大きな中空糸濾過機を使用することなく流路抵
抗を低く保ちつつプール水を良好な水質に保つ浄化処理
が可能である。更に、プール水の浄化処理には向いてい
ないと考えられていた活性炭による吸着浄化処理を、中
空糸濾過機による処理との併用と、プール循環処理水の
一部のみを活性炭層に導いて処理することとの組み合せ
により、プール水の浄化処理に活性炭処理を取り入れる
ことが可能となり、これにより遊泳者の眼に対するプー
ル水中の最大の刺激物質であるクロラミンの濃度を大幅
に低減することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明のプール水の処理方法および装
置を実施例に従いより具体的に説明する。 実施例1 図2にフローシートを示したプール水の浄化設備により
プール水の浄化を実施した。
【0035】プール1の容量は400m3で、粗浄化処
理ライン(A)へはプール水を100m3/hrの流量
で流した。ヘアーキャッチャー2は、孔径1mmの円形
孔を多数設けた直径200mmφ、深さ300mmのス
テンレススチール製かごを用い、濾過機3には100m
3/hr処理用砂濾過機を用い、消毒液タンク5から
は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液12wt%を0.32
L/hrの流量で供給した。また、濾過機3で濾過した
処理水の一部をポンプ6を介して8m3/hrの流量で
直径700mmの充填塔に石炭系活性炭を高さ1800
mmに充填した活性炭層7へ供給した。精密浄化処理ラ
イン内の循環流路(C)には、第3図に示した構造のク
ロスフロー型の中空糸濾過機8a〜8eを5基と循環ポ
ンプ9とを直列に接続して構成するとともに、このよう
な循環流路を3列並列に配設した(図2には、1つの循
環流路のみが図示されている)。各クロスフロー型の中
空糸濾過機の直管の内径は6.5cmで、内部に配設さ
れた多孔質ポリエチレン中空糸濾過膜(三菱レイヨン
(株)製EHF)の有効膜面積は10m2であった。
【0036】精密浄化処理ラインの作動開始1時間後か
ら、各循環流路内のクロスフロー型濾過機一基に対し
て、側管から1.2m3/hrの流量で透過水を20秒
間逆流させることにより逆洗を実施した。また、逆洗に
より生ずる逆洗排水が排水口の近傍を通過するのに合わ
せて排水口12をコントロールバルブを作動させること
により開放して排出した。排水量は4t/日であった。
10分おきにそれぞれのクロスフロー型濾過機に対して
順次逆洗を実施し、50分で一つの循環流路全体の逆洗
の1サイクルが完了するようにし、以降この逆洗操作を
継続させた。
【0037】なお、プールへは、排出口から排出した逆
洗排水と同量の新鮮水を補給した。また、プールの遊泳
者は1日平均400名であった。
【0038】このようにしてプール水の浄化を10日間
継続した後のプール水の水質を表1に示した。 比較例1 実施例1で使用したプールにおいて、粗浄化処理ライン
のみを作動させ、精密浄化処理ラインを作動させること
なくプール水の浄化処理を実施した。なお、プールへ
は、1日当り約50m3の新鮮水を補給するとともに、
同量のプール水を系外へ排出した。また、プールでの遊
泳者は1日平均400名であり、消毒液の消費量は、
0.35L/hrであった。
【0039】このようにしてプール水の浄化を10日間
継続した後のプール水の水質を表1に示した。 実施例2 実施例1で使用したプール水の浄化システムにおいて、
精密浄化処理ラインから活性炭層を取り除いた精密浄化
処理ラインを用いたことを除いては、実施例1と全く同
様にしてプール水の浄化処理を実施した。
【0040】なお、この例でもプールでの遊泳者は1日
平均400名であつたが、消毒液の消費量は、0.3L
/hrであった。このようにしてプール水の浄化を10
日間継続した後のプール水の水質を表1に示した。
【0041】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプール水の浄化方法の基本的な例を示
すフローシートである。
【図2】本発明のプール水の浄化方法のより好ましい態
様例を示すフローシートである。
【図3】本発明の方法に用いるクロスフロー型中空糸濾
過機の代表例を示す模式断面図である。
【図4】本発明の方法に用いるクロスフロー型中空糸濾
過機の他の代表例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 プール 2 ヘアーキャッチャー 3 濾過機 4、6、13 ポンプ 5 消毒液タンク 7 活性炭層 8、8a〜8e 中空糸濾過機 9 循環ポンプ 10a〜11e 逆洗コントロールバルブ 12 排水口 14 直管 15 中空糸 16 側管 17 固定部材 A 粗浄化処理ライン B 精密浄化処理ライン C 循環流路
フロントページの続き (72)発明者 桑原 和夫 東京都中央区京橋二丁目3番19号 三菱 レイヨン株式会社内 (72)発明者 坂井 明 東京都中央区入船一丁目3番9号 ダイ ヤ・スポーツ開発株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−141269(JP,A) 実開 昭58−178311(JP,U) 実開 昭62−123294(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04H 3/20 C01F 1/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プール中のプール水を、粗浄化処理ライ
    ンで処理してプールへ戻す工程と、前記粗浄化処理ライ
    ンで処理された処理水の一部を、多孔質中空糸濾過膜を
    内蔵する中空糸濾過機が複数並列に配設された精密濾過
    ラインへ導き処理して高度浄化水としてプールへ戻す工
    程とを有することを特徴とするプール水の浄化方法。
  2. 【請求項2】 精密濾過ラインが、並列に配設されたそ
    の前段にクロラミン除去手段が配設されてなることを特
    徴とする請求項1記載のプール水の浄化方法。
  3. 【請求項3】 クロラミン除去手段が活性炭層であるこ
    とを特徴とする請求項2記載のプール水の浄化方法。
  4. 【請求項4】 粗浄化処理ラインがヘアーキャチャーと
    濾過機からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか
    1項に記載のプール水の浄化方法。
  5. 【請求項5】 中空糸濾過機の透過水の一部を、間欠的
    に該中空糸濾過機に逆流させて供給することを特徴とす
    る請求項1に記載のプール水の浄化方法。
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