JP2002279827A - 導電性架橋体 - Google Patents
導電性架橋体Info
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Abstract
率の環境安定性も良好な導電性架橋体を得る。 【解決手段】 下記式(1) 【化1】 で示される構造単位を含む化合物と、複数の重合可能な
官能基を含む重合性化合物または重合性組成物とから製
造される導電性重合体(上記式(1)中、R1は、炭素
数1〜5のアルキル基、R2は、炭素数2〜10の直鎖
または分岐鎖または環状の脂肪族基、R3は、炭素数2
〜10の直鎖または分岐鎖または環状の脂肪族基を表
し、mおよびnは、正の整数を表す)。
Description
し、より詳細には、特定の繰り返し構造単位を含み、イ
オン導電性および環境安定性が改善された導電性架橋体
に関する。
チレンオキサイドおよびポリプロピレンオキサイドは、
その高いイオン導電性のために、単独で、またはさらに
導電性を向上させるべくアルカリ金属塩といった、いわ
ゆるドーパントと混合されて、帯電防止剤、高分子電解
質といった用途に使用されている。
のイオン導電性は、ポリアルキレンオキサイドの構造が
実質的に無定型である場合には、下記Williams-Ladel-F
erry(WLF)式
ン導電率(Scm−1)であり、C 1、C2、A、Bは
定数、T0は、重合体のガラス転移温度(Tg)であ
る。上述したWLF式などにより予測されるように、イオ
ン導電率は、一般には温度の逆数に対して指数関数的に
減少、すなわち温度が高くなると指数関数的に増加する
傾向にあることが示される。
特にリチウムイオン電池や、電解コンデンサの電解質と
いった電気/電子材料として使用する場合には、電気特
性の環境に対する安定性が重要な特性とされる。特に、
電気/電子材料に対して安定な特性を与えるためには、
高温高湿環境から、低温低湿環境にまでイオン導電率が
安定していることが要求される。このような環境安定性
を高めるためには、ポリアルキレンオキサイドを架橋構
造体とすることにより、例えばWLF式における各定数
を、温度依存性が小さくなるように設計することも有効
な方法であり、これまで種々の検討が行われてきてい
る。
ンオキサイドセグメントを架橋体中に固定すれば、温度
に対するイオン導電率は安定化できる。しかしながら、
ポリアルキレンオキサイドのイオン導電性は、水を媒介
として種々のイオンにより与えられるので、低湿環境か
ら高湿環境までの湿度安定性を改善するためには、単に
ポリアルキレンオキサイドに対して架橋構造を付与して
固定することに加え、ある程度フレキシブルな構造部分
を残すことでポリアルキレンオキサイドをバランスよく
架橋構造内に取り込むことが望ましい。
解質を提供するためには、ポリアルキレンオキサイドの
イオン導電性に悪影響を与えることなく、架橋構造内に
ポリアルキレンオキサイドを固定するとともに、フレキ
シブルなポリアルキレンオキサイドセグメントを形成す
ることが望ましい。
は、イオン導電性を維持させつつ、低温低湿から高温高
湿にわたる広い環境において、安定したイオン導電性を
与えることが可能な導電性架橋体を提供することを目的
とする。
を加えた結果、ポリアルキレンオキサイドセグメントと
いったイオン導電性重合体を、架橋構造とする際に、フ
レキシブルなポリアルキレンオキサイドセグメントを残
留させることにより、イオン導電性に悪影響を与えるこ
となく、低温低湿から、高温高湿に至るまで安定したイ
オン導電性を提供することができることを見出し、本発
明に至ったものである。すなわち、本発明者らは、イオ
ン導電性を本質的に付与するポリアルキレンオキサイド
セグメントを固定した構造と、フレキシブルな構造とを
同時に付与した導電性架橋体を提供することにより、高
いイオン導電性を付与しつつ、上述した環境安定性を付
与することができることを見出したものである。
官能基を含む重合性化合物または重合性組成物とから製
造される導電性架橋体が提供される(上記式(1)中、
R1は、炭素数1〜5のアルキル基、R2は、炭素数2
〜10の直鎖または分岐鎖または環状の脂肪族基、R3
は、炭素数2〜10の直鎖または分岐鎖または環状の脂
肪族基を表し、mおよびnは、正の整数を表す)。
リロイル基またはメタクリロイル基に結合させることが
できる。
バメート基に結合させることができる。
アクリレートまたはメタクリレートとされる。
ポリオールとポリイソシアネートとを含んでいてもよ
い。
またはエチル基であり、前記R2は、エチレン基、プロ
ピレン基であり、前記R3は、直鎖または分岐鎖または
環状のアルキル基とすることができる。
であり、前記R2は、エチレン基であり、前記R3は、
へキシレン基、または3−メチルペンチレン基とするこ
とが好ましい。
むことが好ましい。
ン導電率が10−5Scm−1〜10−2Scm−1で
あることが好ましい。
が、本発明は後述する実施の形態に限定されるものでは
ない。
合可能な官能基を含む重合性化合物または重合性組成物
とから製造される(上記式(1)中、R1、R2、
R3、mおよびnは、前述に同じ)。
示される構造単位は、下記式(2)で示される反応によ
り製造される化合物により与えられる。
は、R3を含む下記一般式で示されるポリカーボネート
構造単位を示す。
チル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基とすること
ができ、式(1)で示した構造単位の製造の点からは、
R1は、特にメチル基またはエチル基であることが好ま
しい。
〜10の直鎖または分岐鎖の脂肪族基とすることができ
るが、本発明においては、炭素数2〜10のアルキレン
基とすることが好ましく、さらには、式(1)で示され
る構造単位を与える化合物の製造といった点から、エチ
レン基またはプロピレン基であることが好ましい。本発
明において用いられるポリカーボネート(PC)セグメ
ントの繰り返しの数については特に制限はなく、イオン
導電性および環境安定性を改善できる範囲であれば、適
宜設定することができる。
とができる化合物としては、低分子量の多価アルコール
を挙げることができ、具体的には、例えばエチレングリ
コール、1,1’−オキシビス−2−プロパノール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、
1,6−ペンタンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、グリセリン、1,2−プロパ
ンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、シ
クロヘキサン−1,2,4−トリメタノール、シクロヘ
キサン−1,3,5−トリメタノール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、1,2,6−ヘキサントリオー
ルトリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールブタンなどをあげ
ることができる。また、本発明においては、上述した多
価アルコールを適宜に混合して用いることができる。
6−へキシレン基または3−メチル1,5−ペンチレン
基を使用することが、イオン導電性と、イオン導電性の
環境安定性とを共に改善することができるので好まし
い。
反応は、下記一般式(4)
されるポリカーボネートジオールとを、エステル交換さ
せることにより製造することができる(上記式(4)
中、R1、R2およびnは前述したと同じ)。
式(4)の化合物は、本発明においては、例えばメタノ
ールといったアルコールと、エチレンオキサイドまたは
プロピレンオキサイドといったアルキレンオキサイドを
開環重合させることにより製造することができる。この
ときに使用することができる条件は、これまで知られた
アルキレンオキサイドの開環重合についてのいかなる条
件でも用いることができ、アルコールと、アルキレンオ
キサイドの割合を変更することにより、適宜重合度を変
化させることができる。上記式(4)中のnは、本発明
においては5〜100の範囲とすることができ、5〜5
0の範囲であることがイオン導電性の環境安定性を向上
させる点では好ましい。
は、メタノールと、エチレングリコールとを使用して開
環付加反応により製造される下記式(5)で示される化
合物、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(M
PEG)を挙げることができる。
においては、ポリエチレングリコールモノエチルエーテ
ルも同様に有効な化合物として用いることができる。
れるポリカーボネートジオールは、下記式(5)で示さ
れるように、低分子量カーボネート、例えばジエチルカ
ーボネートを使用するエステル交換反応により製造する
ことができる。
ルを製造するためのエステル交換反応のために使用する
ことができる低分子量カーボネートとしては、具体的に
は例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ートなどのアルキレンカーボネート、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネー
トなどのジアルキルカーボネート類、ジフェニルカーボ
ネートなどのジアリールカーボネート類を挙げることが
できる。
り返し構造単位を導電性架橋体に導入するためには、式
(1)の構造を、アクリル酸またはメタクリル酸により
下記構造式(7)または(8)に示すようにアクリル酸
エステル、またはメタクリル酸エステルとすることがで
きる。
したアクリレート、メタクリレートは、例えば式(6)
で示されるポリエチレングリコールモノメチルエステル
に対して、アクリル酸クロリドまたはメタクリル酸クロ
リドを作用させて、特開2000−67643号公報に
記載の方法により製造することができる。
使用して製造する場合には、式(7)または式(8)で
示される化合物と、重合性化合物と、ラジカル開始剤と
を混合し、溶剤中で重合させた後、成形することもでき
るし、塗布、流し込みといった方法により重合性の組成
物を成形し、溶媒を乾燥させた後、加熱して重合させる
ことにより形成することができる。
性化合物としては種々のエチレン性2重結合を有する化
合物を挙げることができ、例えば、ポリアルキレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、グリセリンのアルキレンオキサイド付加
体、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプ
ロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n
−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、
n−ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロキシメチル
アクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、マレイン酸、イタコン酸、アクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド、グリシジルメタクリレート、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アク
リロニトリル、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、テトラヒド
ロフルフリールメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、パーフロロアルキルアクリレー
ト、パーフロロアルキルメタクリレート、ポリアルキレ
ングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート、グリセリンのモノ、ジ、トリポリオ
キシアルキレングリコールエステルを、モノ、ジ、トリ
アクリレートとした化合物、エポキシアクリレート、ポ
リエステルアクリレート、ウレタンアクリレートといっ
た化合物を挙げることができ、これらは適宜混合して用
いることができる。
導電性を付与するためには、ポリエチレングリコールジ
アクリレートまたはポリプロピレングリコールジアクリ
レート、グリセリンのアルキレンオキサイド付加体を、
モノ、ジ、トリアクリレートとした化合物が本発明の導
電性架橋体に含まれていることが好ましい。
付与するためのセグメントとして、ポリアルキレングリ
コール以外にも、例えば、ポリエステル、ポリエチレン
サクシネート、ポリ−β−プロピオラクトン、ポリエチ
レンイミン、ポリアルキレンスルフィドなどをポリアル
キレングリコールの代わりに用いることもできるし、ポ
リアルキレングリコールと混合して用いることもでき
る。さらには、これらに適切な方法によりアクリロイル
基またはメタクリロイル基を結合させた重合性化合物を
使用することもできる。
ボネートポリオール、ポリアルキレングリコールを、ア
クリロイル化、またはメタクリロイル化することによ
り、アクリレートまたはメタクリレート誘導体として重
合を行う場合に使用することができるアクリレートまた
はメタクリレートとしては、ポリアルキレングリコール
モノアクリレート、ポリアルキレングリコールジアクリ
レート、グリセリンのアルキレンオキサイド付加体な
ど、ポリアルキレングリコールの末端の水酸基に対して
アクリロイル基またはメタクリロイル基を結合させた化
合物を使用することができる。
とができるラジカル開始剤としては、2,2′−アゾビ
スイソ酪酸ジメチル、アゾビスシアノ吉草酸、1,1′
−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、アゾビスメチルブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリルと
いったアゾ系開始剤、を適宜混合して用いることもでき
る。
チルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイドからなる群
から選択される化合物又はこれらの混合物とすることも
できる。
開始剤としてイソブチリルパーオキサイド、3,5,5
−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロ
ロベンゾイルパーオキサイドからなる群から選択される
化合物又はこれらの混合物とすることもできる。
開始剤としてジターシャルブチルパーオキサイド、t-
ブチル−α−クミルパーオキサイド、ジ−α−クミルパ
ーオキサイド、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシイ
ソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(t−ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ビス(t-ブチルパーオキシ)
−3−ヘキシンからなる群から選択される化合物又はこ
れらの混合物とすることも可能である。
開始剤としてt−ブチルヒドロパーオキサイド、キュメ
ンヒドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンヒ
ドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイ
ド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオ
キサイドからなる群から選択される化合物又はこれらの
混合物とすることも可能である。
開始剤として1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル=
4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンからなる
群から選択される化合物又はこれらの混合物とすること
も可能である。
開始剤としてt−ブチルパーオキシアセテート、t−ブ
チルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ
オクトエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−
ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオ
キシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシラ
ウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイ
ルパーオキシ)へキサンからなる群から選択される化合
物又はこれらの混合物とすることも可能である。
開始剤としてビス−(2−エチルヘキシル)パーオキシ
ジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、
ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス(3
−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ビス
(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ビ
ス(4−t−ブチルシクロヘキシルパーオキシジカーボ
ネート、OO−t−ブチル−O−イソプロピルパーオキ
シカーボネートからなる群から選択される化合物又はこ
れらの混合物とすることもできる。
開始剤としてアゾビスシアノ吉草酸、ビス(2−エトキ
シエチル)パーオキシジカーボネート、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウムからなる水溶性の化合物又はこ
れらの混合物とすることも可能である。上述したラジカ
ル開始剤は、さらに上述したラジカル開始剤のいかなる
組合せの複数種を混合して用いることも可能である。
式(1)で示される構造単位を含む化合物と、ポリアル
キレングリコールと、ポリイソシアネートとを重縮合さ
せて形成されるポリウレタンの形態で導電性架橋体とす
ることができる。
リアルキレングリコールとしては、具体的には、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、下記式
で示されるグリセリン−エチレンオキサイド付加体、
正の整数である。)を挙げることができる。
ができるポリイソシアネートとしては、具体的には例え
ばテトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ト
リレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、トリジンジイソシアネー
ト、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート(XDI)、3−イソシアネートメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(I
PDI)などを挙げることができる。
リウレタンにより形成した場合には、式(1)で示した
構造単位は、カルバメート基に結合した形態で高分子鎖
の中間に含まれるのではなく、導電性架橋体の末端に結
合されることになる。また、アクリル重合を使用した場
合には、式(1)で示した構造単位は、アクリロイル基
にペンダントされた状態で高分子鎖の中間にペンダント
状に結合することになる。いずれの場合でも式(1)の
構造単位は、両末端が同時に拘束されずにフレキシビリ
ティを有することになるので、架橋構造に対してフレキ
シビリティのあるポリアルキレンセグメントを提供する
ことになり、イオン導電性を調節することを可能とす
る。
で形成される場合およびポリウレタンとして重縮合によ
り形成する場合でも、さらにイオン導電性を向上させる
ためにイオンを与えるいわゆるドーパントとして機能す
る化合物を適宜混合して用いることができる。これらの
ドーパントとしては、具体的には例えば、フッ化リチウ
ム、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、硝
酸リチウム、チオシアン酸リチウム、過塩素酸リチウ
ム、トリフロロメチルリチウムスルホネート、テトラフ
ロロリチウムボレート、テトラフェニルリチウムボレー
ト、LiPF6、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、
臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硝酸ナトリウム、
チオシアン酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、トリフ
ロロメチルナトリウムスルホネート、テトラフロロナト
リウムボレート、テトラフェニルナトリウムボレート、
NaPF6、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリ
ウム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム、チオシアン酸カ
リウム、過塩素酸カリウム、トリフロロメチルカリウム
スルホネート、テトラフロロカリウムボレート、テトラ
フェニルカリウムボレート、KPF6、といった化合
物、LiN(CF3SO 2)2、LiN(CF3S
O2)2といったパーフロロアルカンスルホン酸化合物
などを挙げることができる。
Rb+、Cs+、アンモニウムイオン、Mg2+、Ca
2+、Zn2+、Cu2+、Rb2+といったカチオン
と上述した陰イオンとの化合物をドーパントとして使用
することができる。
リウレタンとされる場合であっても、アクリル重合によ
り形成される場合と同様に、架橋体とした後にドーパン
トをドープして成形、加工して用いることもできる。さ
らに、本発明の導電性架橋体は、式(7)で示される化
合物と、イオン導電性セグメントを有する重合性化合物
と、ドーパントとを混合して、適切な溶媒により希釈し
て被膜とした後、重合させて、導電性架橋体とすること
ができる。
種々の溶媒を用いることができる。これらの溶媒として
は、例えばアミルベンゼン、イソプロピルベンゼン、エ
チルベンゼン、キシレン、ジエチルベンゼン、シクロヘ
キセン、シクロペンタン、ジペンテン、ジメチルナフタ
レン、シメン類、樟脳油、石油エーテル、石油ベンジ
ン、ソルベントナフサ、デカリン、デカン、テトラリ
ン、テレピン油、灯油、ドデカン、ドデシルベンゼン、
トルエン、ナフタレン、ノナン、パインオイル、ピネ
ン、メチルシクロヘキサン、p−メンタン、リグロイン
といった炭化水素系溶媒を挙げることができる。
シルクロリド、塩化アミル、塩化イソプロピル、塩化エ
チル、塩化ナフタレン、塩化ブチル、塩化ヘキシル、塩
化メチル、塩化メチレン、o−クロロトルエン、p−ク
ロロトルエン、クロロベンゼン、四塩化炭素、ジクロロ
エタン、ジクロロエチレン、ジクロロトルエン、ジクロ
ロブタン、ジクロロプロパン、ジクロロベンゼン、ジブ
ロモエタン、ジブロモブタン、ジブロモプロパン、ジブ
ロモベンゼン、ジブロモペンタン、臭化アリル、臭化イ
ソプロピル、臭化エチル、臭化オクチル、臭化ブチル、
臭化プロピル、臭化メチル、臭化ラウリル、テトラクロ
ロエタン、テトラクロロエチレン、テトラブロモエタ
ン、テトラメチレンクロロブロミド、トリクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、トリクロロベンゼン、ブロモ
クロロエタン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、ブロ
モナフタレン、ブロモベンゼン、ヘキサクロロエタン、
ペンタメチレンクロロブロミド等のハロゲン化炭化水素
系溶媒を用いることが可能である。
ル、アリルアルコール、イソアミルアルコール、イソブ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ウンデカノ
ール、エタノール、2−エチルブタノール、2−エチル
ヘキサノール、2−オクタノール、n−オクタノール、
グリシドール、シクロヘキサノール、3,5,−ジメチ
ル−1−ヘキシン−3−オール、n−デカノール、テト
ラヒドロフルフリルアルコール、α−テルピネオール、
ネオペンチルアルコール、ノナノール、フーゼル油、ブ
タノール、フルフリルアルコール、プロパギルアルコー
ル、プロパノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ベン
ジルアルコール、ペンタノール、メタノール、メチルシ
クロヘキサノール、2−メチル−1−ブタノール、3−
メチル−2−ブタノール、3−メチル−1−ブチン−3
−オール、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル
−1−ペンチン−3−オールといったアルコール類も挙
げることができる。
チルイソアミルエーテル、エチル−t−ブチルエーテ
ル、エチルベンジルエーテル、エポキシブタン、クラウ
ンエーテル類、クレジルメチルエーテル、ジイソアミル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチルアセター
ル、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,8−シネオー
ル、ジフェニルエーテル、ジブチルエーテル、ジプロピ
ルエーテル、ジベンジルエーテル、ジメチルエーテル、
テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、トリオキサ
ン、ビス(2−クロロエチル)エーテル、フェネトー
ル、ブチルフェニルエーテル、フラン、フルフラール、
メチラール、メチル−t−ブチルエーテル、メチルフラ
ン、モノクロロジエチルエーテルといったエーテル・ア
セタール系溶剤も挙げることができる。
アセトアルデヒド、アセトフェノン、アセトン、イソホ
ロン、エチル−n−ブチルケトン、ジアセトンアルコー
ル、ジイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジエ
チルケトン、シクロヘキサノン、ジ−n−プロピルケト
ン、ホロン、メシチルオキシド、メチル−n−アミルケ
トン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、
メチルシクロヘキサノン、メチル−n−ブチルケトン、
メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ヘキシルケ
トン、メチル−n−へプチルケトンといったケトン・ア
ルデヒド系溶剤も同様に用いることができる。
は、さらにアジピン酸ジエチル、アジピン酸ジオクチ
ル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸ト
リブチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸アリル、アセ
ト酢酸メチル、アビエチン酸メチル、安息香酸エチル、
安息香酸ブチル、安息香酸プロピル、安息香酸ベンジ
ル、安息香酸メチル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草
酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸イソブチル、ギ酸エチ
ル、ギ酸ブチル、ギ酸プロピル、ギ酸ヘキシル、ギ酸ベ
ンジル、ギ酸メチル、クエン酸トリブチル、ケイ皮酸エ
ステル、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチル、酢酸アミ
ル、酢酸アリル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢
酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸−2−エチルヘキシ
ル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、
酢酸ベンジル、酢酸メチル、酢酸メチルシクロヘキシ
ル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ベンジル、サリ
チル酸メチル、サリチル酸エチル、蓚酸ジアミル、蓚酸
ジエチル、蓚酸ジブチル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブ
チル、ステアリン酸アミル、ステアリン酸エチル、ステ
アリン酸ブチル、セパシン酸ジオクチル、セパシン酸ジ
ブチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸ジメチ
ル、乳酸アミル、乳酸エチル、乳酸メチル、フタル酸ジ
エチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタ
ル酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、プロピオン酸イソ
アミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プ
ロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン
酸メチル、ホウ酸エステル類、マレイン酸ジオクチル、
マレイン酸ジブチル、マロン酸ジイソプロピル、マロン
酸ジエチル、マロン酸ジメチル、酪酸イソアミル、酪酸
イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸メチル、
燐酸エステル類といったエステル系溶剤も挙げることが
できる。
ル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレング
リコールジアセタート、エチレングリコールジブチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノアセタート、エチレングリコールモノ
イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセ
タート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコー
ルモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルア
セタート、エチレングリコールモノメトキシメチルエー
テル、エチレンクロロヒドリン、1,3−オクチレング
リコール、グリセリン、グリセリン1,3−ジアセター
ト、グリセリンジアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸
エステル、グリセリントリアセタート、グリセリントリ
ラウラート、グリセリンモノアセタート、2−クロロ−
1,3−プロパンジオール、3−クロロ−1,2−プロ
パンジオール、ジエチレングリコール、ジエチレングリ
コールエチルメチルエーテル、ポリプロピレングリコー
ルといった多価アルコール及びそれらの誘導体を挙げる
ことができる。
イソ酪酸、イタコン酸、2−エチルヘキサン酸、2−エ
チル酢酸、オレイン酸、カプリル酸、カプロン酸、ギ
酸、吉草酸、酢酸、乳酸、ピバリン酸、プロピオン酸、
といったカルボン酸誘導体、エチルフェノール、オクチ
ルフェノール、カテコール、グアヤコール、キシレノー
ル、p−クミルフェノール、クレゾール、ドデシルフェ
ノール、ナフトール、ノニルフェノール、フェノール、
ベンジルフェノール、p−メトキシエチルフェノールと
いったフェノール類、アセトニトリル、アセトンシアノ
ヒドリン、アニリン、アリルアミン、アミルアミン、イ
ソキノリン、イソブチルアミン、イソプロパノールアミ
ン類、イソプロピルアミン、イミダゾール、N−エチル
エタノールアミン、2−エチルヘキシルアミン、N−エ
チルモルホリン、エチレンジアミン、カプロラクタム、
キノリン、クロロアニリン、シアノ酢酸エチル、ジアミ
ルアミン、イソブチルアミン、ジイソプロピルアミン、
ジイソプロピルエチルアミン、モノエタノールアミン、
モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロ
パノールアミン、N,N−ジエチルアニリン、ジエチル
アミン、ジエチルベンジルアミン、ジエチレントリアミ
ン、ジオクチルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエ
チルアミン、トリアミルアミン、トリオクチルアミン、
トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリオクチ
ルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリメチルアミン、トルイジン、ニトロアニソー
ル、ピコリン、ピペラジン、ピラジン、ピリジン、ピロ
リジン、N−フェニルモルホリン、モルホリン、ブチル
アミン、ヘプチルアミン、ルチジン、N−メチルピロリ
ドンといった含窒素化合物、これらの溶媒の他、含イオ
ウ化合物系溶媒、フッ素系溶媒等も挙げることができ
る。
イオン導電率が10−5Scm−1〜10−2Scm
−1の範囲であることが、適切なイオン導電性を付与す
ることができる点では好ましい。本発明において、イオ
ン導電率は、種々の方法により測定することができる。
本発明において特に好ましく、かつ精度も高いイオン導
電率の測定方法は、インピーダンス測定により測定され
るインピーダンスを使用する方法である。図1には、本
発明において使用することができるインピーダンス測定
の装置構成および測定原理を示す。図1(a)には、本
発明のインピーダンス測定装置の原理的構成を示す。図
1(a)に示されるように、本発明の導電性架橋体1
を、2枚の対向する電極2a,2bの間に挟み、交流電
源から高周波電圧を印加する。
されるように、抵抗Rと、キャパシタンスCを含むモデ
ルで示すことができる。イオン導電体のイオン導電率
は、交流電源1から、高周波電圧を加えた場合に、両電
極2a,2bを通して流れる電流値を電流計Aにより測
定することで測定できる。図1においては、本発明の導
電性架橋体3が、電極2a,2bの間に挟まれていて、
交流電源1から高周波の交流電圧が印加されているのが
示されている。
されるモデルで近似できる場合に得られる、交流周波数
を変化させた場合の複素インピーダンスにおける実部
(Z’)を横軸にとり、虚部(Z”)を縦軸としてプロ
ットした複素インピーダンスプロットを示した図であ
る。複素ピーダンスプロットにおける極大値を与える周
波数と、導電率およびキャパシタンスとは、以下の関係
を有することが知られている(例えば、導電性高分子、
緒方直哉編、株式会社講談社、1990年2月10日発
行)。
も高い虚部をあたえる交流周波数の値と、別途測定され
る導電性架橋体のキャパシタンスの値とからイオン導電
率を得ることができる。さらに本発明においてはより簡
単に、複素インピーダンスプロットからの実部(R’)
へと外挿を行い、R’を得て、下記式を使用してイオン
導電率を得ることもできる。
dは、電極間の距離、すなわち導電性架橋体の厚さ(c
m)であり、Aは、電極面積(cm2)である
低湿までのイオン導電率の変化は、高温高湿におけるイ
オン導電率σhと、低温低湿におけるイオン導電率σl
との比σl/σhが、下記範囲
るので好ましい。なお、本発明においては高温高湿と
は、30℃、80%RHの環境をいい、低温低湿とは、
5℃、10%RHの環境をいうものとする。さらに、本
発明の導電性架橋体は、エチレンカーボネート、プロピ
レンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、エチルメチルカーボネート、ジフェニルカ
ーボネートといった化合物により膨潤させ、さらに上述
したドーパントを添加することにより、導電性を向上さ
せることもできる。
の特性を調節するために、これまで知られたいかなる無
機微粒子、有機微粒子、界面活性剤などの添加剤など
を、本発明の導電性架橋体の特性に悪影響を与えない範
囲で混合して用いることができる。
るが、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
製造 (合成例1)1,6−ヘキサメチレンジオール(分子量
118)579gと、421gのジエチルカーボネート
とを、撹拌器、窒素導入管、冷却管を備えた1リットル
のセパラブルフラスコに投入し、オイルバス中で180
℃〜190℃の温度で常圧下、脱エタノール反応を行わ
せた。エタノールの留出量が低下してきた時点でテトラ
ブチルチタネートを0.01g仕込んで減圧し、さらに
反応を行った。減圧度を徐々に高め、最終的に1kPa
の減圧度となるまで反応を行った。反応の終了は、13
C−NMRにより反応物を分析し、末端エチル基のピー
クが確認できなくなった時点を、反応終了時とした。上
述した反応により、数平均分子量(Mn)が500、水
酸基価(OHv)が、224.4mgKOH/g、平均
官能基数(f)が、2のポリカーボネートジオールPC
D−1を得た。
を使用して、表1に示す原料および仕込量で、ポリカー
ボネートジオールPCD−2〜PCD−4を製造した。
テル−PCDの合成) (合成例6)300gの上述した合成例1で製造したポ
リカーボネートジオールPCD−1と、600gの数平
均分子量400のポリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル(MPEG−400)を、攪拌機、窒素導入管、
冷却管を備えた1lの4つ口フラスコに投入し、190
℃で4時間反応させて、ポリエチレングリコールモノメ
チルエーテル−PCD(以下EPCと略する。)EPC
−1を得た。得られたEPC−1の数平均分子量は43
0であり、水酸基価(OHv)は、168.3mgKO
H/gであり、平均官能基数は、1.76であった。 (合成例7〜15)合成例2〜5で得られたPCDを使
用し、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテルの
数平均分子量、仕込量を変えて、EPC−2〜EPC−
10を合成した。表2および表3に使用したポリエチレ
ングリコールモノアルキルエーテルの数平均分子量、仕
込量、および各物性値を示す。なお、表2および表3に
おいて、MPEG−400は、数平均分子量400のポ
リエチレングリコールモノメチルエーテルであり、EP
EG−700は、数平均分子量700のポリエチレング
リコールモノエチルエーテルであり、MPEG−200
0は、数平均分子量2000のポリエチレングリコール
モノメチルエーテルである。
リエチレンオキサイド付加物(グリセリン:エチレンオ
キサイド=1:75(モル比))とを、N−メチルピロ
リドン中に溶解し、20質量%の溶液とした。上述した
溶液にLiCF 3SO3をドーパントとして固形分に対
し20質量%となるように添加した。
ピーダンス測定装置の電極に塗布し、溶媒を室温で乾燥
させた後、180℃で1時間乾燥機中で加熱して硬化さ
せた。上述したように電極上に形成した架橋体を、ジエ
チルカーボネートにより膨潤させ、導電性架橋体を製造
した。
た導電性架橋体に対して、高周波電圧(0.001Hz
〜107Hz)を印加して、イオン導電率を常温常湿
(25℃、55%RH)の環境下で測定した。イオン導
電率の測定は、図1(b)において説明した複素インピ
ーダンスプロットを行ない、F”−F’プロットをF’
(実軸)にまで外挿して求めた。この結果、EPC−1
を使用した導電性架橋体について1×10−4Scm
−1のイオン導電率が得られた。
℃、10%RH)および高温高湿環境(30℃、80%
RH)において行い、それぞれイオン導電率が、低温低
湿で6×10−5Scm−1、および高温高湿で2×1
0−3Scm−1と得られた。
を、それぞれEPC−2〜EPC−7について行ったと
ころ、良好なイオン導電性および環境安定性を示す導電
性架橋体が得られた。その結果を表4に示す。
0−86711号公報に記載された製造方法にしたがっ
てポリカーボネートジアクリレートを製造した。製造さ
れたポリカーボネートジアクリレートを、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、LiCF3SO3、および
ベンゾイルパーオキサイドを使用してラジカル重合を行
い導電性架橋体を形成した。上述した導電性架橋体につ
いても、ポリウレタン架橋体と同様、良好なイオン導電
性および環境安定性が得られた。
なイオン導電性を有し、かつイオン導電率の環境安定性
も良好な導電性架橋体を得ることができ、本発明の導電
性架橋体は、リチウム2次電池用の高分子電解質、固体
電解質型燃料電池のための固体電解質、光電池、センサ
ー、エレクトロクロミズム応用デバイス、電解コンデン
サ用の電解質、帯電防止用被膜、導電性シール、など種
々の用途に対して適用することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 で示される構造単位を含む化合物と、複数の重合可能な
官能基を含む重合性化合物または重合性組成物とから製
造される導電性架橋体(上記式(1)中、R1は、炭素
数1〜5のアルキル基、R2は、炭素数2〜10の直鎖
または分岐鎖または環状の脂肪族基、R3は、炭素数2
〜10の直鎖または分岐鎖または環状の脂肪族基を表
し、mおよびnは、正の整数を表す)。 - 【請求項2】 前記構造単位は、アクリロイル基または
メタクリロイル基に結合する、請求項1に記載の導電性
架橋体。 - 【請求項3】 前記構造単位は、カルバメート基に結合
する、請求項1に記載の導電性架橋体。 - 【請求項4】 前記重合性化合物は、アクリレートまた
はメタクリレートである、請求項2に記載の導電性架橋
体。 - 【請求項5】 前記重合性組成物は、ポリオールとポリ
イソシアネートとを含む、請求項3に記載の導電性架橋
体。 - 【請求項6】 前記R1は、メチル基またはエチル基で
あり、前記R2は、エチレン基、プロピレン基であり、
前記R3は、直鎖または分岐鎖または環状のアルキル基
である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性架
橋体。 - 【請求項7】 前記R1は、メチル基であり、前記R2
は、エチレン基であり、前記R3は、へキシレン基、ま
たは3−メチルペンチレン基である、請求項1〜6のい
ずれか1項に記載の導電性架橋体。 - 【請求項8】 さらにドーパントを含む請求項1〜7の
いずれか1項に記載の導電性架橋体。 - 【請求項9】 イオン導電率が10−5Scm−1〜1
0−2Scm−1である、請求項1〜8のいずれか1項
に記載の導電性架橋体。
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JP2006092792A (ja) * | 2004-09-21 | 2006-04-06 | Nippon Soda Co Ltd | 高分子固体電解質電池 |
JP2006206774A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Nippon Polyurethane Ind Co Ltd | コーティング剤組成物 |
WO2012132957A1 (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-04 | 日産化学工業株式会社 | 高分子電解質およびリチウムポリマー電池 |
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2001
- 2001-03-16 JP JP2001076344A patent/JP3760783B2/ja not_active Expired - Fee Related
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