JP2002278047A - フォトマスク用保護液および保護膜付フォトマスクの製造方法 - Google Patents

フォトマスク用保護液および保護膜付フォトマスクの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱い性および保護膜とした際の乳剤層と
の接着に優れるフォトマスク用保護液を提供する。 【解決手段】 基材上に露光用パターンが形成された乳
剤層を有するフォトマスクの前記乳剤層上に保護膜を形
成するためのフォトマスク用保護液であって、前記フォ
トマスク用保護液が、ポリオール、ブロックポリイソシ
アネートおよび溶剤からなるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板や
プラズマディスプレイ(PDP)などを作製する際に使
用されるフォトマスクの露光用パターンを保護するため
のフォトマスク用保護液に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、プリント配線板は、基板材料の表
面にドライフィルムなどのフォトレジストを積層し、こ
のフォトレジストの表面にフォトマスクの露光用パター
ンが形成された面を密着し、フォトマスクを介してフォ
トレジストを露光した後、フォトマスクを剥離し、フォ
トレジストを現像し、エッチング処理が施されることに
より製造される。この際に剥離されたフォトマスクは、
次のプリント配線板の作製へと繰り返し使用される。
【0003】このようなフォトマスクとしては、基材上
に露光用パターンが形成された乳剤層を有するものが使
用されており、フォトレジストの付着を防止するため、
乳剤層上に数μmの厚みの透明保護フィルムを貼り合わ
せることが多い。
【0004】しかし、上記のように乳剤層上に透明保護
フィルムを貼り合わせた場合、紫外線透過率が減少する
ことなどを原因として露光時間の増加を招き、その結果
生産効率が減少し、また、精度の高い画線を再現できな
くなるという問題があった。
【0005】この問題を解決するものとして、乳剤層上
に、熱硬化性樹脂からなるフォトマスク用保護液を塗
布、乾燥し、保護膜を形成する手段が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】熱硬化性樹脂からなる
フォトマスク用保護液としては、特開平11−3054
20号公報のように、主剤と硬化剤(イソシアネート)
とからなる二液硬化系のものが使用されている。しか
し、硬化反応が常温でも進行することから、調整したフ
ォトマスク用保護液の粘度が経時的に変化し、安定した
塗布結果が得られにくく、フォトマスク用保護液の寿命
が短いという問題があった。さらに、一旦乳剤層上にフ
ォトマスク用保護液を塗布すると、加熱硬化させなくて
も一定時間が経過すると硬化反応の進行によって保護膜
の除去が困難となってしまうことから、塗布を失敗した
場合にフォトマスクごと捨てなければならないという問
題もあった。
【0007】この問題を解決するものとして、光硬化性
樹脂からなるフォトマスク用保護液を使用することが考
えられる。
【0008】しかし、光硬化性樹脂からなるフォトマス
ク用保護液を使用する場合、上記問題は解消するもの
の、イソシアネートを含む上記手段に比べ保護膜と乳剤
層との接着が不十分で、保護膜の耐久性に劣るという問
題があった。さらに、光硬化性樹脂を硬化させるための
設備も必要となる。
【0009】そこで本発明は、上記課題を解決するフォ
トマスク用保護液、即ち、フォトマスク用保護液の取り
扱い性や保護膜と乳剤層との接着などに優れるフォトマ
スク用保護液を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のフォトマ
スク用保護液は、基材上に露光用パターンが形成された
乳剤層を有するフォトマスクの前記乳剤層上に保護膜を
形成するためのものであって、ポリオール、ブロックポ
リイソシアネートおよび溶剤からなることを特徴とする
ものである。
【0011】好ましくは、前記ポリオールがアクリルポ
リオールであることを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の保護膜付フォトマスクの製
造方法は、基材上に露光用パターンが形成された乳剤層
を有するフォトマスクの前記乳剤層上に、ポリオール、
ブロックポリイソシアネートおよび溶剤からなるフォト
マスク用保護液を塗布した後、前記ブロックポリイソシ
アネートのマスク剤が解離しないように溶剤を揮発させ
て保護膜を形成し、前記ブロックポリイソシアネートの
マスク剤が解離する温度以上で加熱して保護膜の硬化反
応を進行させることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のフォトマスク用保護液
は、基材上に露光用パターンが形成された乳剤層を有す
るフォトマスクの前記乳剤層上に保護膜を形成するため
のものであって、ポリオール、ブロックポリイソシアネ
ートおよび溶剤からなることを特徴とするものである。
以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
【0014】保護膜が形成されるフォトマスクは、基材
上に露光用パターンが形成された乳剤層を有するもので
ある。フォトマスクの基材は紫外線透過率が良好なもの
が使用される。例えば、ガラスやプラスチックフィルム
が好適に使用される。
【0015】フォトマスク用保護液(以下、単に「保護
液」という場合もある。)は、フォトマスクの乳剤層上
に塗布、乾燥、硬化することにより保護膜を形成し、フ
ォトマスクの露光用パターンを保護する役割を有するも
のであり、主としてポリオール、ブロックポリイソシア
ネートおよび溶剤から構成されるものである。
【0016】ポリオールはいわゆる主剤としての役割を
果たすものであり、例えばグリセリン、トリメチロール
プロパン、ネオペンチルグリコールなどのアルキレンポ
リオール、さらにアルキッドポリオール、ポリカプロラ
クトンポリオールなどのポリエステルポリオール、また
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールな
どのポリエーテルポリオール、水酸基を持つビニルモノ
マーと他のビニルモノマーの共重合によって得られるア
クリルポリオールなどがあげられる。この中でも、良好
な耐光性および紫外線透過率を有するアクリルポリオー
ルが好適に使用される。
【0017】ブロックポリイソシアネートは、ポリイソ
シアネートをマスク剤でマスクしたものであり、常温で
は全く反応せず硬化反応を進行させることはないが、マ
スク剤が解離する温度以上に加熱すると、活性なイソシ
アネート基が再生され、上記したポリオールとの架橋反
応(ウレタン結合の形成)が起こり、硬化剤としての役
割を果たすようになるものである。また、イソシアネー
ト成分を含むことからフォトマスクの乳剤層との接着が
良好となり、保護膜の耐久性を向上させる役割も果たす
ものである。
【0018】ポリイソシアネートは、イソシアネートモ
ノマーを重合若しくは共重合させたものであり、特に制
限されることなく使用することができる。イソシアネー
トモノマーとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−もし
くは1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、m−も
しくはp−テトラメチルキシレンジイソシアネート、
1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,12−
ドデカメチレンジイソシアネートなどがあげられる。
【0019】マスク剤は特に制限されることなく使用す
ることができ、例えば、フェノール系、アルコール系、
活性メチレン系、メルカプタン系、酸アミド系、酸イミ
ド系、ラクタム系、イミダゾール系、尿素系、オキシム
系、アミン系、イミド系、ヒドラジン系化合物などがあ
げられる。具体的には、フェノール、クレゾール、2−
ヒドロキシピリジン、ブチルセロソルブ、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、ベ
ンジルアルコール、エタノール、マロン酸ジエチル、ア
セト酢酸エチル、アセチルアセトン、ブチルメルカプタ
ン、アセトアニリド、酢酸アミド、コハク酸イミド、ε
−カプロラクタム、イミダゾール、尿素、チオ尿素、ア
セトアルドオキシム、アセトンオキシム、シクロヘキサ
ノンオキシム、ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾ
ール、エチレンイミン、ジメチルヒドラジンなどがあげ
られる。
【0020】マスク剤の解離温度は100℃以上である
ことが好ましい。100℃以上とすることにより、保護
液中の溶剤を高温で揮発させてもマスク剤の解離が起こ
ることなく、作業性を向上させることができる。但し、
フォトマスクの基材がプラスチックフィルムである場合
には、マスク剤の解離温度は120℃以下であることが
好ましい。120℃以下とすることにより、プラスチッ
クフィルムの寸法変化によってフォトマスクの精密性が
低下することを防止することができる。
【0021】ポリオールとブロックポリイソシアネート
は、OH基/NCO基が0.65〜1.05となるよう
に混合することが好ましい。このような範囲とすること
により、乳剤層と保護膜との接着を良好にすることがで
き、また、未反応のNCO基とOH基を少なくすること
ができ、さらに、副反応の発生も防止することができ
る。
【0022】溶剤は上述したポリオールおよびブロック
イソシアネートを溶解できるものであれば特に制限され
ることなく使用することができる。例えば、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、セロソルブアセテート、トルエン、キシ
レン、メチルエチルケトンなどがあげられる。
【0023】なお、上述した性能を害さない範囲で、フ
ォトマスク用保護液中に、メラミン樹脂などの他の硬化
性樹脂、その他レベリング剤、帯電防止剤などの添加剤
を添加することは何ら差し支えない。
【0024】保護膜を形成する方法としては、例えば、
上述したフォトマスク用保護液を、ロールコーティング
法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、エ
アナイフコーティング法、ディップコーティング法など
の公知の方法により、フォトマスクの乳剤層上に塗布、
乾燥、硬化させる方法があげられる。
【0025】保護膜の厚みは、0.2〜8.0μmであ
ることが好ましい。0.2μm以上とすることにより、
フォトマスクに耐水性、耐溶剤性、耐擦傷性を付与する
ことができ、8.0μm以下とすることにより、フォト
マスクの紫外線透過率の低下や露光精度の低下を防止す
ることができる。
【0026】以上のような本発明のフォトマスク用保護
液によれば、ブロックイソシアネートを使用することに
より硬化反応が常温で進行することがないものであるか
ら、保護液の取り扱い性に優れるとともに、保護液の塗
布に失敗した場合でも保護膜を除去することができ、高
価なフォトマスクを捨てる必要がないものである。ま
た、イソシアネート成分を含有することから乳剤層との
接着も良好であり、形成された保護膜の耐久性に優れる
ものである。
【0027】次に、本発明の保護膜付フォトマスクの製
造方法について説明する。
【0028】まず、基材上に露光用パターンが形成され
た乳剤層を有するフォトマスクの前記乳剤層上に、ポリ
オール、ブロックポリイソシアネートおよび溶剤からな
るフォトマスク用保護液を塗布する。塗布方法として
は、ロールコーティング法、バーコーティング法、スプ
レーコーティング法、エアナイフコーティング法、ディ
ップコーティング法などがあげられる。
【0029】次に、前記ブロックポリイソシアネートの
マスク剤が解離しないように溶剤を揮発させて保護膜を
形成する。マスク剤が解離しないように溶剤を揮発させ
る方法としては、マスク剤が解離する温度未満で加熱す
る方法、マスク剤が解離する温度以上で瞬間的に加熱す
る方法、室温で長時間放置する方法などがあげられる。
【0030】次に、前記ブロックポリイソシアネートの
マスク剤が解離する温度以上で加熱して保護膜の硬化反
応を進行させる。
【0031】以上のような本発明の保護膜付フォトマス
クの製造方法によれば、保護液の寿命を気にする必要が
なく、作業性が極めて良好なものとなる。また、作業性
に優れるのみならず、保護膜の耐久性に優れた保護膜付
フォトマスクを製造することができるものである。
【0032】さらに、溶剤を揮発させたのみの未硬化状
態の保護膜を形成するステップを経るものであることか
ら、塗布段階では確認できない保護膜の形成状態を確認
しつつ、状態が悪い場合には溶剤で拭き取ることにより
保護膜を除去することができる。これにより、保護膜の
形成に失敗した場合でも高価なフォトマスクを捨てる必
要をなくすことができる。かかる効果はブロックイソシ
アネートの通常の用いられ方では得ることができない。
即ち、ブロックイソシアネートは、自動車の塗装時など
に使用されているが、通常一気に乾燥させる方法が採用
されており、溶剤を揮発させたのみの未硬化状態をとら
ないからである。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準と
する。
【0034】実施例1〜3および比較例1、2のフォト
マスク用保護液として、以下の保護液を調整した。
【0035】[実施例1] ・ブロックイソシアネート硬化剤 0.74部 (D−550:大日本インキ化学工業社、マスク剤の解
離温度:130℃) ・アクリルポリオール樹脂 3.19部 (アクリディックA-807:大日本インキ化学工業社) ・メチルエチルケトン 3.05部 ・酢酸エチル 3.05部
【0036】[実施例2] ・ブロックイソシアネート硬化剤 1.94部 (D−550:大日本インキ化学工業社、マスク剤の解
離温度:130℃) ・ウレタンポリオール樹脂 1.24部 (タケラックU-25:武田薬品工業社) ・メチルエチルケトン 3.41部 ・酢酸エチル 3.41部
【0037】[実施例3] ・ブロックイソシアネート硬化剤 2.07部 (D−550:大日本インキ化学工業社、マスク剤の解
離温度:130℃) ・アルキッドポリオール樹脂 1.23部 (D−150−70:大日本インキ化学工業社) ・メチルエチルケトン 3.35部 ・酢酸エチル 3.35部
【0038】[比較例1] ・ポリイソシアネート硬化剤 0.54部 (D−110N:武田薬品工業社) ・アクリルポリオール樹脂 3.30部 (アクリディックA-807:大日本インキ化学工業社) ・メチルエチルケトン 3.08部 ・酢酸エチル 3.08部
【0039】[比較例2] ・ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 2.50部 (ユニディック17-806:大日本インキ化学工業社) ・ヒドロキシケトン系ラジカル重合開始剤 0.06部 (イルガキュア184:チバスペシャルティケミカルズ社) ・メチルエチルケトン 3.72部 ・酢酸エチル 3.72部
【0040】実施例1〜3および比較例1、2のフォト
マスク用保護液を、ガラスを基材とするフォトマスクの
乳剤層上にバーコーティング法により塗布し、120℃
で3分間加熱し、溶剤を揮発させて保護膜を形成した
後、以下の項目の評価を行った。結果を表1に示す。
【0041】(1)保護膜の除去性 メチルエチルケトン浴に3分間浸漬した後、浴中でフォ
トマスクを2分間揺動させて保護膜の除去を試みた結
果、保護膜の残滓がなかったものを「○」、保護膜の残
滓があったものあるいは保護膜を除去できなかったもの
を「×」とした。
【0042】次いで、実施例1〜3の塗布液から形成さ
れた保護膜については140℃で180分間加熱して硬
化反応を進行させた後に、比較例1の塗布液から形成さ
れた保護膜についてはそのままで、比較例2の塗布液か
ら形成された保護膜については高圧水銀灯により紫外線
を1〜2秒照射して硬化反応を進行させた後に、それぞ
れ以下の項目について評価を行った。結果を表1に示
す。なお、この段階において実施例1〜3および比較例
1、2で形成された保護膜の厚みを測定したところ、い
ずれも5μmであった。
【0043】(2)保護膜の接着 JIS−K5400に規定される碁盤目テープ法に基づ
いて、フォトマスクの乳剤層に対する保護膜の接着を1
0段階の点数で評価した。 (3)耐光性 UVテスター(アイ スーパUVテスターSUV−F
1:岩崎電機社)を用いて積算露光量4300J/cm
2の紫外線暴露を行った。前記紫外線暴露の前後で各試
料の波長350nmにおける光線透過率を、分光光度計
(UV−3101:島津製作所社)を使用して測定し、
暴露前の光線透過率に対する暴露後の光線透過率の維持
率で耐光性を評価した。
【0044】
【表1】
【0045】実施例1〜3のものは、保護液がポリオー
ル、ブロックイソシアネートおよび溶剤からなるもので
ある。従って、保護膜の除去性および接着に優れるもの
であった。また、実施例1〜3の保護膜付フォトマスク
の製造方法によれば、前記性能を有するフォトマスクを
容易に製造することができた。なお、実施例1のもの
は、ポリオールがアクリルポリオールであることから、
実施例2、3のものに比べ耐光性が良好なものであっ
た。
【0046】比較例1のものは、保護液が、ポリオー
ル、イソシアネートおよび溶剤からなるものである。従
って、保護膜の接着は満足するものの、常温で硬化反応
が進行してしまい保護膜の除去性を満足しないものであ
った。
【0047】比較例2のものは、保護液が、紫外線硬化
性樹脂、開始剤および溶剤からなるものである。従っ
て、保護膜の除去性には優れるものの、接着に劣るもの
であった。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明のフォトマスク用
保護液は、ブロックイソシアネートを含有するものであ
るから、硬化反応が常温で進行することがなく、保護液
の取り扱い性に優れるとともに、保護液の塗布に失敗し
た場合でも保護膜を除去することができ、高価なフォト
マスクを捨てる必要もないものである。さらに、イソシ
アネート成分を含有することから、フォトマスクの乳剤
層との接着も良好であり、形成された保護膜の耐久性に
優れるものである。
【0049】また、以上のように、本発明の保護膜付フ
ォトマスクの製造方法は、保護液の寿命を気にする必要
がなく、作業性に極めて優れるものである。さらに、作
業性に優れるのみならず、保護膜と乳剤層との接着に優
れた保護膜付フォトマスクを製造することができるもの
である。さらに、溶剤を揮発させたのみの未硬化状態の
保護膜を形成するステップを経るものであることから、
塗布段階では確認できない保護膜の形成状態を確認しつ
つ、状態が悪い場合には溶剤で拭き取ることにより保護
膜を除去することができる。これにより、保護膜の形成
に失敗した場合でも高価なフォトマスクを捨てる必要を
なくすことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に露光用パターンが形成された乳剤
    層を有するフォトマスクの前記乳剤層上に保護膜を形成
    するためのフォトマスク用保護液であって、前記フォト
    マスク用保護液が、ポリオール、ブロックポリイソシア
    ネートおよび溶剤からなることを特徴とするフォトマス
    ク用保護液。
  2. 【請求項2】前記ポリオールがアクリルポリオールであ
    ることを特徴とする請求項1記載のフォトマスク用保護
    液。
  3. 【請求項3】基材上に露光用パターンが形成された乳剤
    層を有するフォトマスクの前記乳剤層上に、ポリオー
    ル、ブロックポリイソシアネートおよび溶剤からなるフ
    ォトマスク用保護液を塗布した後、前記ブロックポリイ
    ソシアネートのマスク剤が解離しないように溶剤を揮発
    させて保護膜を形成し、前記ブロックポリイソシアネー
    トのマスク剤が解離する温度以上で加熱して保護膜の硬
    化反応を進行させることを特徴とする保護膜付フォトマ
    スクの製造方法。
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