JP2002274957A - 焼成用容器 - Google Patents

焼成用容器

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JP2002274957A
JP2002274957A JP2001083976A JP2001083976A JP2002274957A JP 2002274957 A JP2002274957 A JP 2002274957A JP 2001083976 A JP2001083976 A JP 2001083976A JP 2001083976 A JP2001083976 A JP 2001083976A JP 2002274957 A JP2002274957 A JP 2002274957A
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Hisashi Nobunaga
尚志 延永
Takanobu Oishi
孝信 大石
Kinya Kamata
勤也 鎌田
Kazuo Abe
一雄 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐蝕性を向上した焼成用容器を提供する。 【解決手段】 0.5重量%以上10重量%以下のB
を含み、残部がAl 質、Al−SiO
質、及びAl−SiO−MgO質のうちの少
なくとも1種からなるか、または残部が主にAl
質、Al−SiO質、及びAl−SiO
−MgO質のうちの少なくとも1種を含む構成の焼成
用容器とする。Al質、Al−SiO
質、及びAl −SiO−MgO質のうちの少
なくとも1種などからなる耐火材料が0.5重量%以上
10重量%以下のBを含むことにより、B
がアルカリ金属元素含有複合酸化物に含まれるアルカリ
金属元素の反応を抑制し、焼成用容器の耐蝕性を向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼成用容器に係
り、特に、アルカリ金属元素含有複合酸化物の焼成に好
適な焼成用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属元素含有複合酸化物は、リ
チウムイオン電池、排ガス浄化用の触媒、熱電冷却素子
や熱電発電素子、光触媒など様々な用途に利用されてい
る。このようなアルカリ金属元素含有複合酸化物は、例
えばアルミナ質、ムライト質、コーディエライト質など
の耐火物からなる匣鉢つまり焼成用容器の上に積載さ
れ、約500℃〜1200℃の温度で焼成することによ
り製造される。
【0003】ところで、アルカリ金属元素含有複合酸化
物は、アルカリ元素が強い反応性を有することから、腐
蝕性を有する。このため、被焼成物であるアルカリ金属
元素含有複合酸化物と接触する焼成用容器では、焼成用
容器のアルカリ金属元素含有複合酸化物との接触部分で
腐蝕が生じ、その腐蝕の結果、焼成用容器への被焼成物
の付着の発生、焼成用容器の浸食やクラックなどの発
生、さらに、浸食やクラックによって焼成用容器の表面
などが剥離して被焼成物に混入してしまうなどの問題が
生じる場合がある。このようにアルミナ質、ムライト
質、コーディエライト質などの耐火物からなる焼成用容
器は、アルカリ金属元素含有複合酸化物の製造では、繰
り返して使用することには耐えられず、例えば製造バッ
チ毎など、頻繁に焼成用容器を交換しなければならな
い。したがって、焼成用容器の繰り返し使用を可能に
し、また焼成用容器の交換頻度を低減することなどのた
めに、耐蝕性を向上した焼成用容器が望まれている。
【0004】このような問題を解決するアルカリ金属元
素含有複合酸化物の焼成用容器として、耐熱セラミック
製の焼成用容器の表面をアルカリ金属元素含有複合酸化
物の反応を抑制する材料が被覆した焼成用容器が用いら
れている。このような焼成用容器では、アルカリ金属元
素含有複合酸化物による腐蝕を抑制する材料として銀、
酸化マグネシウム、コランダム、チタン酸アルミニウム
が用いられている。また、ステンレスなどの耐熱合金製
の焼成用容器を使用して上記問題を解決することも考え
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような耐
熱セラミック製の容器の表面を銀、酸化マグネシウム、
コランダム、そしてチタン酸アルミニウムのいずれかで
被覆した焼成用容器でも十分に耐蝕性を向上することは
できない。例えば、酸化マグネシウム、コランダム、そ
してチタン酸アルミニウムを被覆した焼成用容器では、
初期的には十分な耐蝕性が得られるが、繰り返し使用す
るうちに、耐蝕性が低下し、焼成用容器のアルカリ金属
元素含有複合酸化物との接触部分で腐蝕が生じ、焼成用
容器への被焼成物の付着の発生、焼成用容器の浸食やク
ラックなどの発生が起こる。また、銀を被覆した焼成用
容器では、銀の融点である約960.5℃以下の製造条
件では耐蝕性を向上することができるが、銀の融点以上
の焼成温度で製造を行う場合には適用できず、さらに、
銀で被覆することにより焼成用容器のコストが増大して
しまい好ましくない。
【0006】一方、ステンレス製の焼成用容器は、低温
焼成、つまり約600℃よりも低い温度での焼成では耐
蝕性を向上することができるが、約600℃以上の温度
での焼成では耐蝕性を向上することができない。
【0007】本発明の課題は、焼成用容器の耐蝕性を向
上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の焼成用容器は、
0.5重量%以上10重量%以下のBを含み、残
部がAl質、Al−SiO質、及びAl
−SiO−MgO質のうちの少なくとも1種か
らなるか、または残部が主にAl質、Al
−SiO質、及びAl−SiO−MgO質の
うちの少なくとも1種を含む構成とすることにより上記
課題を解決する。
【0009】このような構成とすれば、焼成用容器に含
まれる0.5重量%以上10重量%以下のBによ
ってアルカリ金属元素の反応が抑制でき、焼成用容器の
耐蝕性を向上することができる。
【0010】また、本発明の焼成用容器は、少なくとも
被焼成物と接触する表面に直接または他の層を介して耐
蝕層を形成し、該耐蝕層が、少なくともBからな
る構成とすることにより上記課題を解決する。
【0011】このような構成とすれば、焼成用容器の少
なくとも被焼成物と接触する表面に形成された耐蝕層に
よりアルカリ金属元素含有複合酸化物に含まれるアルカ
リ金属元素の反応を抑制でき、焼成用容器の耐蝕性を向
上することができる。
【0012】また、焼成用容器の本体がAl質、
Al−SiO質、Al −SiO−Mg
O質のうちの少なくとも1種で形成されている構成とす
れば、十分な熱衝撃抵抗性や熱サイクル耐性などを有す
る、つまり十分な耐熱性を有する焼成用容器を得ること
ができるので好ましい。
【0013】さらに、被焼成物を載せるセッターを有
し、該セッターが、0.5重量%以上10重量%以下の
を含み、残部がAl質、Al−S
iO質、及びAl−SiO−MgO質のうち
の少なくとも1種からなるか、または残部が主にAl
質、Al−SiO質、及びAl−S
iO−MgO質のうちの少なくとも1種を含む構成と
する。また、被焼成物を載せるセッターを有し、該セッ
ターが、少なくとも被焼成物と接触する表面に直接また
は他の層を介して形成された耐蝕層を備え、該耐蝕層が
少なくともB からなる構成とする。これらのよう
な構成とすれば、セッターを用いる焼成用容器の場合
に、セッターの耐蝕性を向上することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を適用してなる焼成用容器の第1の実施形態について図
1を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる
焼成用容器の一部分の拡大断面図である。
【0015】本実施形態の焼成用容器1は、図1に示す
ように、焼成用容器1の表面上にアルカリ金属元素含有
複合酸化物の材料を載せてアルカリ金属元素含有複合酸
化物3の焼成を行うものである。焼成用容器1は、0.
5重量%以上10重量%以下のB、そして残部が
Al質、Al−SiO質、Al
SiO−MgO質のうちの少なくとも1種からなる
か、または残部に主としてAl質、Al
SiO質、Al−SiO−MgO質のうちの
少なくとも1種を含んだ構成に形成する。Al
質、Al−SiO質、Al−SiO
−MgO質に含まれる材料の代表的なものとしては、ア
ルミナ、ムライト、アンダルサイト、コーディエライト
などが挙げられる。
【0016】このように、残部がAl質、Al
−SiO質、Al−SiO−MgO質の
うちの少なくとも1種からなるか、または残部に主とし
てAl質、Al−SiO質、Al
−SiO−MgO質のうちの少なくとも1種を含んだ
構成にすることより、十分な熱衝撃抵抗性や熱サイクル
耐性などを有する、つまり十分な耐熱性を有する焼成用
容器を形成することができる。また、さらに熱衝撃抵抗
性や熱サイクル耐性などの熱耐性を向上する上で、Mg
Al、MgO、SiOなどを適宜添加した構成
の焼成用容器とすることもできる。
【0017】焼成用容器1の酸化ホウ素すなわちB
の含有量は、0.5重量%以上10重量%以下であれ
ば、耐蝕性を向上できるが、特に、Bの含有量が
2重量%以上5重量%以下であれば、より耐蝕性を向上
できるので好ましい。
【0018】なお、Bの含有量が0.5重量%未
満であると、アルカリ金属元素の反応を十分に抑制でき
ず、耐蝕性を向上することができない。また、B
の含有量が10重量%を超えると、焼成用容器1の耐火
性能、つまり熱耐性などが低下してしまうので好ましく
ない。
【0019】また、本実施形態では、焼成用容器1の表
面上にアルカリ金属元素含有複合酸化物3を置く構成を
示しているが、セッターを用い、焼成用容器1表面に載
せたセッター上にアルカリ金属元素含有複合酸化物を置
いて焼成を行う場合には、セッターを0.5重量%以上
10重量%以下のB、そして残部がAl
質、Al−SiO質、Al−SiO
−MgO質のうちの少なくとも1種からなるか、または
残部に主としてAl質、Al−SiO
質、Al−SiO−MgO質のうちの少なく
とも1種を含んだ構成とすることもできる。
【0020】(第2の実施形態)以下、本発明を適用し
てなる焼成用容器の第2の実施形態について図2を参照
して説明する。図2は、本発明を適用してなる焼成用容
器の一部分の拡大断面図である。なお、本実施形態で
は、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して
説明を省略する。
【0021】本実施形態の焼成用容器5は、図2に示す
ように、焼成用容器5の本体7の表面を耐蝕層9で覆っ
たものである。したがって、耐蝕層9の上にアルカリ金
属元素含有複合酸化物の材料が載せられてアルカリ金属
元素含有複合酸化物3の焼成が行われる。焼成用容器5
の本体7は、Al質、Al−SiO質、
Al−SiO−MgO質のうちの少なくとも1
種で形成する。これらに含まれる代表的な材料として
は、アルミナ、ムライト、アンダルサイト、コーディエ
ライトなどが挙げられる。これにより、十分な熱衝撃抵
抗性や熱サイクル耐性などを有する、つまり十分な耐熱
性を有する焼成用容器を形成することができる。また、
本体7は、耐蝕層9との反応性や熱膨張係数の差などを
考慮して、焼成用容器を形成する材料として、Al
質、Al−SiO質、Al−SiO
−MgO質のうちの少なくとも1種に加えて、MgAl
、MgO、SiO、Bなどを適宜添加し
た構成とすることもできる。
【0022】耐蝕層9は、Bで形成されている。
また、耐蝕層5は、本体7との反応性や熱膨張係数の差
などを考慮して、Bを主として、MgSi
、MgO、SiOなどとを適宜含んだ構成にする
こともできる。さらに、本体7と耐蝕層9との間に中間
層を設けた構成にすることもできる。中間層は、十分な
耐熱性を有する材料で形成するのが好ましく、さらに、
焼成用容器5の本体7の熱膨張係数と耐蝕層9の熱膨張
係数に対する差ができるだけ少ない熱膨張係数を有する
材料で形成することが好ましい。
【0023】耐蝕層9は、本体7の表面に塗布、溶射、
または蒸着によって膜状または層状に形成されている。
塗布によって耐蝕層9を形成する場合には、耐蝕層9の
原料、すなわちB粒子、またはB粒子とM
SiO粒子、MgO粒子、SiO粒子などとを
適宜含んだものを水溶媒または有機溶媒中に分散させ、
これをコーティング液とする。このコーティング液をス
プレーや刷毛などで本体7の表面に塗布し、乾燥した
後、熱処理することで耐蝕層9が形成される。このと
き、原料としては、B粒子を用いることもできる
し、Bの前駆材料を用いることができる。
【0024】耐蝕層9の原料として前駆材料を用いる場
合、例えばHBOなどが前駆材料となる。前駆材料
としては、様々な材料を用いることができ、熱処理後、
最終的にBからなるか、またはBを主成分
とする耐蝕層を形成できればよい。
【0025】蒸着によって耐蝕層9を形成する方法に
は、スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法
などが含まれる。
【0026】また、本実施形態では、焼成用容器5の本
体7の表面を耐蝕層9で覆っているが、耐蝕層9は、本
体7の少なくともアルカリ金属元素含有複合酸化物と接
触する部分を覆っていればよい。
【0027】また、本実施形態では、焼成用容器5の本
体7の表面に耐蝕層9を形成した構成を示しているが、
セッターを用い、焼成用容器の表面に載せたセッター上
にアルカリ金属元素含有複合酸化物を置いて焼成を行う
場合には、セッターの表面にBからなるか、また
はBを主成分とする耐蝕層を形成した構成とする
こともできる。
【0028】
【実施例】(第1の実施例)以下、第1の実施形態に対
応する第1の実施例について説明する。本実施例では、
表1に示すような組成で原料を混合し、混錬して本発明
を適用した実施例1、2の構成の試験片と、本発明を適
用していない比較例1〜3までの構成の試験片とを作成
し、それらの試験片を用いて耐蝕性の試験を行った。焼
成用容器に相当する試験片は、大きさが幅150mm×
奥行き150mm×厚み10mmである。
【0029】
【表1】 得られた各試験片に対して、LiCoOの焼成により
耐食性試験を実施した。被焼成物としてLiとC
とをモル比で3:2で混合した粉体を、内径φ
24のパイプ状の型を使用して4gを各試験片の上に載
せ、空気中において1000℃で10時間加熱した。加
熱終了後、室温まで冷却し、室温にて凝塊化した被焼成
物を試験片から除去した。このとき、被焼成物の試験片
との付着の状況、そして被焼成物への試験片からの剥離
物の付着の状況を目視により検査した。その後、再度被
焼成物を試験片の上に載せ、上記の焼成条件で繰り返し
20回焼成を行い、各焼成毎に被焼成物の試験片との付
着、そして被焼成物への試験片からの剥離物の付着の発
生回数を計数した。また、付着や剥離が少ない試験片に
ついては、上記の焼成条件で50回まで繰り返し焼成を
行った後、付着や剥離を検査した。この試験の結果を表
2に示す。
【0030】
【表2】 表2に示すように、本発明を適用してなる実施例1、2
の試験片では、20回の焼成の繰り返しにおいて被焼成
物の試験片への付着や試験片の剥離は見られず、十分な
耐蝕性が得られている。さらに、50回の焼成の繰り返
しにおいても被焼成物の試験片への付着や試験片の剥離
はほとんど見られず、本発明を適用した実施例1、2の
試験片では、耐蝕性が向上されていることを示してい
る。
【0031】これに対し、Bを含まない比較例
1、2の試験片では、被焼成物の試験片への付着や試験
片の剥離が多く発生している。比較例3の試験片では、
を含んではいるが、含有量が10重量%を超え
ているため、試験片の剥離が多く発生しており、耐蝕性
を向上することはできない。
【0032】このように、0.5重量%以上10重量%
以下のB、そして残部がAl 質、Al
−SiO質、Al−SiO−MgO質のう
ちの少なくとも1種からなるか、または残部に主として
Al質、Al−SiO質、Al
SiO−MgO質のうちの少なくとも1種を含んだ焼
成用容器とすれば、焼成用容器の耐蝕性を向上できる。
【0033】(第2の実施例)以下、第2の実施形態に
対応する第2の実施例について説明する。本実施例で
は、本発明を適用した実施例3〜5までの構成の試験片
と、本発明を適用していない比較例4、5の構成の試験
片とを作成し、それらの試験片を用いて耐蝕性の試験を
行った。焼成用容器の本体に相当する試験片の本体の大
きさや組成は、第1の実施例と同じである。焼成用容器
の本体に相当する試験片の本体は、大きさが幅50mm
×奥行き50mm×厚み10mmであり、下記のAまた
はBの組成となっている。
【0034】A:アルミナ/コーディエライト/ムライ
ト=16/18/66(wt%) B:アルミナ/ムライト=10/90(wt%) 耐蝕層は、実施例3、4では、平均粒径が10μmのB
粒子を蒸留水に分散させてコーティング液とし、
このコーティング液を実施例3では上記Aの組成の本体
表面に、実施例4では上記Bの組成の本体表面に、各々
スプレー塗装によって塗布し、乾燥後、空気中において
1300℃で5時間熱処理して耐蝕層を形成した。実施
例5では、5重量%の平均粒径が10μmのB
子と、95重量%の平均粒径が1μmのMgSiO
粒子とを蒸留水に分散させてコーティング液とし、この
コーティング液を上記Aの組成の本体表面に、スプレー
塗装によって塗布し、乾燥後、空気中において1300
℃で5時間熱処理して耐蝕層を形成した。
【0035】各試験片の耐蝕性の試験方法は第1の実施
例と同じであり、この試験の結果を表3に示す。
【0036】
【表3】 表3に示すように、実施例3〜5の試験片、すなわちA
またはBの組成の本体にBからなるか、またはB
を主成分とする耐蝕層を形成した試験片では、2
0回の焼成の繰り返しにおいて被焼成物の試験片への付
着または試験片の剥離は見られず、十分な耐蝕性が得ら
れている。さらに、50回の焼成の繰り返しにおいても
被焼成物の試験片への付着や試験片の剥離はほとんど見
られず、本発明を適用した実施例3〜5の試験片では、
耐蝕性が向上されていることを示している。
【0037】これに対し、比較例4、5の耐蝕層を形成
していない試験片では、被焼成物の試験片への付着や試
験片の剥離が多く発生している。
【0038】このように、Bからなるか、または
を主成分とする耐蝕層を形成すれば、被焼成用
容器の耐蝕性を向上できる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、焼成用容器の耐蝕性を
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる焼成用容器の第1の実施
形態の一部分を拡大して示す断面図である。
【図2】本発明を適用してなる焼成用容器の第2の実施
形態の一部分を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 焼成用容器 3 本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27D 3/12 C04B 35/18 Z 35/64 H (72)発明者 鎌田 勤也 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 阿部 一雄 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA07 AA35 AA36 AA37 BA25 CA01 GA35 4K055 AA08 HA02 HA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.5重量%以上10重量%以下のB
    を含み、残部がAl質、Al−SiO
    質、及びAl−SiO−MgO質のうちの少
    なくとも1種からなるか、または残部が主にAl
    質、Al −SiO質、及びAl−SiO
    −MgO質のうちの少なくとも1種を含む焼成用容
    器。
  2. 【請求項2】 少なくとも被焼成物と接触する表面に直
    接または他の層を介して耐蝕層を形成し、該耐蝕層が、
    少なくともBからなる焼成用容器。
  3. 【請求項3】 焼成用容器の本体がAl質、Al
    −SiO質、及びAl−SiO−Mg
    O質のうちの少なくとも1種からなるか、または主にA
    質、Al−SiO質、及びAl
    −SiO−MgO質のうちの少なくとも1種を含んで
    いることを特徴とする請求項2に記載の焼成用容器。
  4. 【請求項4】 被焼成物を載せるセッターを有し、該セ
    ッターが、0.5重量%以上10重量%以下のB
    を含み、残部がAl質、Al−SiO
    質、及びAl−SiO−MgO質のうちの少
    なくとも1種からなるか、または残部が主にAl
    質、Al−SiO質、及びAl−SiO
    −MgO質のうちの少なくとも1種を含む焼成用容
    器。
  5. 【請求項5】 被焼成物を載せるセッターを有し、該セ
    ッターが、少なくとも被焼成物と接触する表面に直接ま
    たは他の層を介して形成された耐蝕層を備え、該耐蝕層
    が少なくともBからなる焼成用容器。
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