JP2002274781A - 自走式クレーンのラフィングジブ装置 - Google Patents

自走式クレーンのラフィングジブ装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブーム側のシーブブロックとマスト側のシーブ
ブロックとの間で掛け回されるワイヤロープの掛け回し
距離を短くしながら、十分な強度をもってジブを安定し
て起伏させることができるとともに、格納されたシーブ
ブロックを移動させることなくワイヤロープの掛け回し
が行なえる自走式クレーンのラフィングジブ装置の提供
を目的としている。 【解決手段】本発明のラフィングジブ装置30Aは、ジ
ブ本体10と、フロントマスト部11aおよびリヤマス
ト部11bを有するマスト11と、マスト11側に設け
られた少なくとも1つの第1のシーブ23Aと、伸縮ブ
ーム3側に設けられた少なくとも1つの第2のシーブ1
5Aと、これらのシーブ間に掛け回されるワイヤロープ
17とを具備し、第1のシーブ23Aは、少なくとも1
つのテンションロッド50によって、リヤマスト部11
bに連結され、リヤマスト11bには、第1のシーブ2
3Aもしくはテンションロッド50を格納状態で支持す
る支持手段40が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自走式クレーンのラ
フィングジブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、伸縮ブームを有する自走式クレ
ーンでは、必要に応じて、トラス構造のジブセクション
を継ぎ足して成る起伏自在なラフィングジブ装置を伸縮
ブームの先端部に取り付け、高揚程および広範囲のクレ
ーン作業に対処するようにしている。
【0003】この種のラフィングジブ装置の従来例が図
11に示されている。図中、1は車両2上に旋回自在に
搭載された旋回台、3は旋回台1に起伏可能に取り付け
られた伸縮ブームである。30はラフィングジブ装置で
あり、このラフィングジブ装置30は、ジブ本体10
と、ジブ本体に取り付けられたマスト11と、マスト1
1を介してジブ本体10を起伏させる起伏装置18とを
備えている。
【0004】伸縮ブーム3の先端部4には、連結手段5
を介して、ジブ取付ブラケット6が着脱自在に連結され
ている。このジブ取付ブラケット6の先端部には、ジブ
本体10が起伏自在に取り付けられている。ジブ本体1
0は、ジブ取付ブラケット6に枢着された基端側ジブセ
クション7と中間ジブセクション8と先端側ジブセクシ
ョン9とから成る。また、基端側ジブセクション7の基
端部上面にはマスト11が起伏自在に枢着されている。
マスト11は、基端側ジブセクション7の基端部にその
一端が枢着されたフロントマスト11aおよびリヤマス
ト11bと、これらのマスト11a,11bの他端部同
士を連結する折り畳み自在なステー11cとから成る。
フロントマスト11aの他端部にはシーブ22が配設さ
れるとともに、リヤマスト11bの他端部には複数のシ
ーブを有するシーブブロック23が配設されている。ま
た、マスト11の先端部は、テンションワイヤ12によ
って、ジブ本体10の先端側ジブセクション9の先端部
に連結されている。
【0005】起伏装置18は、伸縮ブーム3に取り付け
られたシーブブロック15と、このシーブブロック15
とリヤマスト11bのシーブブロック23との間に巻回
され且つ旋回台1に設けられたウインチ16により巻き
取り繰り出し操作されるジブ起伏用ワイヤロープ17と
を備えて成る。
【0006】図中、19は、ジブ本体10の先端にワイ
ヤロープ20を介して吊下されたフックブロックであ
る。ワイヤロープ20は、フックブロック19から、ジ
ブ本体10の先端滑車21とマスト11の滑車22,2
3とを経て、旋回台1上に配されたウインチ24に巻き
取られている。
【0007】したがって、このような構成では、ウイン
チ16によってジブ起伏用ワイヤロープ17を巻き取り
繰り出し操作して、起伏装置18を動作させれば、ラフ
ィングジブ装置30を伸縮ブーム3の先端部上で起伏さ
せることができるとともに、フックブロック19を巻き
上げ巻き下げ駆動させれば、ラフィングジブ装置30に
よるクレーン作業を行なうことができる。
【0008】図12には、伸縮ブーム3のシーブブロッ
ク15とリヤマスト11bのシーブブロック23との間
でジブ起伏用ワイヤロープ17を掛け回す手順が示され
ている。図示のように、リヤマスト11bのシーブブロ
ック23は、例えば3つのシーブ23a,23b,23
cを有している。また、伸縮ブーム3のシーブブロック
15は、伸縮ブーム3上で互いに上下に配置された一対
のシーブ15a,15bと、これらのシーブ15a,1
5bから水平に所定距離離間して配置された1つのシー
ブ15cとを有している。
【0009】このような複数のシーブ間で起伏用ワイヤ
ロープ17を掛け回す場合には、まず、図12の(a)
に示されるように、リヤマスト11bを倒伏させた状態
で、その他端側がウインチ16に巻き取られたワイヤロ
ープ17の一端側を、各シーブブロック15,23とは
別体の移動可能なローラブロック27と、シーブブロッ
ク15の水平に離間する2つのシーブ15a,15cと
に掛け回して、シーブブロック15のロープソケット2
8に固定する。そして、ローラブロック27に接続され
た誘導ロープ25をパイロットウインチ29によって巻
き取りながらローラブロック27を移動させて、ワイヤ
ロープ17をリヤマスト11bのシーブブロック23の
2つのシーブ23a,23cに順次に掛け渡していく。
その状態が図12の(b)に示されている。
【0010】ワイヤロープ17をリヤマスト11bのシ
ーブブロック23の2つのシーブ23a,23cに掛け
渡したら、図12の(c)に示されるように、ローラブ
ロック27に掛け回されていたワイヤロープ17の巻回
部分をローラブロック15の残りのシーブ15bに掛け
回す。その後、図12の(d)に示されるように、リヤ
マスト11bを起伏させ、その起伏状態で、シーブブロ
ック23とシーブブロック15との間を2本のリヤペン
ダントロープ26で接続するとともに、図12の(e)
に示されるように各ロープを所定量巻き取るなどして張
り、リヤマスト11bを所定の起伏角度に維持する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来の構成では、作業の度に、伸縮ブーム3のシーブブロ
ック15とリヤマスト11bのシーブブロック23との
間の長い距離にわたってワイヤロープ17を掛け回さな
ければならない。したがって、ワイヤロープ17の取り
付け作業が非常に煩雑で労力を要するとともに、取り付
け作業時間も長くかかっていた。また、シーブブロック
15,23間でワイヤロープ17を掛け回してリヤマス
ト11bを起伏させた後、リヤペンダント26をシーブ
ブロック15,23に接続しなければならない。すなわ
ち、ブーム3上で重いロープを取り回さなければなら
ず、作業に危険を伴っていた。
【0012】そのため、定長ワイヤロープを介してシー
ブブロック23をリヤマスト11bに接続し、定長ワイ
ヤロープの長さ分だけワイヤロープ17の掛け回し距離
を少なくすることも考えられる。しかしながら、ワイヤ
ロープは、多数の単線がグリースを介して撚り合わされ
て構成されているため、負荷がかかると、撚りが戻って
しまい、シーブブロック23の向きが安定しなくなるば
かりか、ワイヤーロープが痛んでくる場合も生じ得る。
【0013】また、前述したラフィングジブ装置を伸縮
ブーム3の先端部4から取り外す場合には、伸縮ブーム
3を収縮させて倒伏させ、ジブ本体10を地上もしくは
地上に配置した適当な基台上に略水平状態で載置した上
で、ジブ本体10を各ジブセクション7,8,9にそれ
ぞれ分離した後、ジブ取付ブラケット6を伸縮ブーム3
の先端部4から外す。この場合、取り外し作業を容易に
するために、マスト11は、基端側ジブセクション7の
上面上に倒伏されて基端側ジブセクション7と一体的に
取り外される。例えば、実公平4−55027号公報で
は、基端側ジブセクション7とマスト11とジブ取付ブ
ラケット6とを一体的に取り外せるようにしている。
【0014】しかしながら、実公平4−55027号公
報では、リヤマスト11bに定長ワイヤロープを介して
接続されたシーブブロック23を、ブーム3の先端部4
に取り付けられたジブ取付ブラケット6上に格納するよ
うにしているため、ジブ取付ブラケット6に枢着された
ジブ本体10を地上もしくは地上に配置した適当な基台
上に略水平状態で載置しなければ、リヤマスト11b側
のシーブブロック23をジブ取付ブラケット6上に格納
できない場合がある。また、ワイヤロープ17をシーブ
ブロック23に掛け回す際には、シーブブロック23を
ジブ取付ブラケット6上の格納位置から移動させなけれ
ばならない。
【0015】本発明は前記事情に着目してなされてもの
であり、その目的とするところは、ブーム側のシーブブ
ロックとマスト側のシーブブロックとの間で掛け回され
るワイヤロープの掛け回し距離を短くしながら、十分な
強度をもってジブを安定して起伏させることができると
ともに、ジブの任意の倒伏角度でマスト側のシーブブロ
ックを格納してジブと一体でブームから取り外せ、ま
た、格納されたシーブブロックを移動させることなくワ
イヤロープの掛け回しが行なえる自走式クレーンのラフ
ィングジブ装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、走行車体上に搭載された伸縮ブームの先
端に起伏可能に取り付けられる自走式クレーンのラフィ
ングジブ装置において、 前記伸縮ブームの先端に回動
可能に張り出されるジブ本体と、前記ジブ本体の基端部
にその一端が枢着されるフロントマスト部およびリヤマ
スト部と、これらのマスト部の他端部同士を連結する連
結部とから成るマストと、前記マスト側に設けられた少
なくとも1つの第1のシーブと、前記伸縮ブーム側に設
けられた少なくとも1つの第2のシーブと、これらのシ
ーブ間に掛け回されるワイヤロープと、ワイヤロープを
巻き取るウインチとを有し、ワイヤロープをウインチに
よって巻き取り或いは繰り出すことにより、前記マスト
を介して前記ジブ本体を前記伸縮ブームに対して起伏さ
せる起伏手段とを具備し、前記第1のシーブは、少なく
とも1つのテンションロッドによって、前記リヤマスト
部に連結され、前記リヤマストには、前記第1のシーブ
もしくは前記テンションロッドを格納状態で支持する支
持手段が設けられていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の一実施形態について説明する。なお、以下において
は、図11および図12と同一もしくは対応する構成部
分については、同一符号もしくは同一符号の後に「A」
を付して、その詳細な説明を省略する。
【0018】図1には、本発明の一実施形態に係る自走
式クレーンのラフィングジブ装置30Aにおいて、マス
ト11を基端側ジブセクション7の上面上に倒伏させた
状態が示されている。また、図9には、マスト11を介
してジブ本体10を伸縮ブーム3の前方に張り出した作
業状態が示されている。これらの図に示されるように、
本実施形態のラフィングジブ装置30Aでは、リヤマス
ト11bとシーブブロック23Aとが単一の剛体である
2本のテンションロッド50によって連結されている。
すなわち、3つのシーブ(第1のシーブ)23a,23
b,23cを有するシーブブロック23Aは、リヤマス
ト11bから延びるテンションロッド50の端部に連結
されている。したがって、ジブ起伏用ワイヤロープ17
は、テンションロッド50の一端に取り付けられたシー
ブブロック23Aと伸縮ブーム3上のシーブブロック1
5Aとの間で掛け回されている。なお、リヤマスト11
bの端部には、ワイヤロープ20が掛け渡されるシーブ
59が設けられている。
【0019】テンションロッド50は、図1に示される
ように、ヒンジ13を介してステー(連結部)11cを
マスト11の内側に折り畳んでマスト11を基端側ジブ
セクション7上に倒伏させた状態で、リヤマスト11b
上に載置できるようになっており、その状態で、リヤマ
スト11bの長さの範囲内に納まる長さに設定されてい
る。また、テンションロッド50は、任意の断面形状を
有しており、中実構造もしくは中空構造を成している。
しかしながら、軽量化を図るため、テンションロッド5
0を中空に形成することが望ましい。
【0020】また、基端側ジブセクション7に連結され
るリヤマスト11bの端部には、テンションロッド50
もしくはテンションロッド50に連結されたシーブブロ
ック23Aを取り付けるための取り付けブラケット(支
持手段)40が設置されている。本実施形態では、図3
および図5に示されるように、シーブブロック23Aの
各シーブ23a,23b,23cを支持する支軸47
が、取り付けブラケット40上で支持されるようになっ
ている。具体的には、図3および図4に示されるよう
に、シーブブロック23Aは、3つの各シーブ23a,
23b,23cを支持する支軸47と、テンションロッ
ド50が連結されるピン41とを有する本体61を備え
ている。また、図5に示されるように、取り付けブラケ
ット40は、リヤマスト11bの上面に立設され、支軸
47を受ける受け溝40aを有している。この溝40a
は、例えば図5に示されるように、取り付けブラケット
40の上部を、伸縮ブーム3側(基端側ジブセクション
7に連結されるリヤマスト11bの端部の側)に開放す
るL字形に形成することにより設けられる。なお、リヤ
マスト11b上には、取り付けブラケット40から所定
距離離間して、テンションロッド50を下側から支持可
能な支柱70が設けられている。
【0021】図7には、伸縮ブーム3のシーブブロック
15Aとテンションロッド50のシーブブロック23A
との間でジブ起伏用ワイヤロープ17を掛け回す手順が
示されている。なお、伸縮ブーム3のシーブブロック1
5Aは、図2に詳しく示されるように、伸縮ブーム3に
固定された支軸57に回動可能に取り付けられた本体9
0と、この本体90に支持された2つのシーブ(第2の
シーブ)15a,15bとを備えている。2つのシーブ
15a,15bは、同一平面内で左右に並設されてお
り、図11および図12に示された従来例のように上下
に配置されていない。
【0022】シーブブロック15A,23A間で起伏用
ワイヤロープ17を掛け回す場合には、まず、図7の
(a)に示されるように、リヤマスト11bを倒伏させ
た状態で、その他端側がウインチ16に巻き取られたワ
イヤロープ17の一端側を、各シーブブロック15A,
23Aとは別体の移動可能なローラブロック27と、シ
ーブブロック15Aの一方のシーブ15aとに掛け回
し、ロープソケット28を介してローラブロック27に
取り付ける。そして、ローラブロック27に接続された
誘導ロープ25をパイロットウインチ29によって巻き
取りながらローラブロック27を移動させて、ワイヤロ
ープ17をテンションロッド50のシーブブロック23
Aの3つのシーブ23a,23b,23cに順次に掛け
渡していく。その状態が図7の(b)に示されている。
【0023】ワイヤロープ17をテンションロッド50
のシーブブロック23Aの全てのシーブ23a,23
b,23cに掛け渡したら、図7の(c)に示されるよ
うに、ローラブロック27に掛け回されていたワイヤロ
ープ17の巻回部分をシーブブロック15Aの他方のシ
ーブ15bに掛け回すとともに、ロープソケット28を
ローラブロック27から取り外してシーブブロック15
Aに固定する。その後、ワイヤロープ17を所定量巻き
取って、リヤマスト11bを所定の起伏角度まで起伏さ
せる。
【0024】ところで、このようなワイヤロープ17の
掛け回し作業においては、図7に示されるように、シー
ブブロック23Aの各シーブ23a,23b,23cが
垂直に方向付けられていると、ロープの掛け回しが容易
である。しかしながら、各シーブ23a,23b,23
cが垂直に方向付けられた状態でマスト11を起伏させ
てクレーン作業を行なうと、シーブブロック15Aの各
シーブ15a,15bが水平に方向付けられていること
から、シーブブロック15Aとシーブブロック23Aと
の間でワイヤロープ17が垂直方向から水平方向へとそ
の張り方向が変化するように捻られ、シーブブロック1
5A,23A間を結ぶ軸線に対してワイヤロープ17が
角度をもって張られるようになる。そのため、ワイヤロ
ープ17が各シーブから外れる方向に力を受けるととも
に、シーブブロック23Aにも捻れ方向の力が作用し、
しかも、その捻れ方向および捻れ力は、ワイヤロープ1
7の張力および張り角によって常に変動する。
【0025】そのため、本実施形態では、シーブブロッ
ク23Aの各シーブ23a,23b,23cを、クレー
ン作業時には垂直方向から所定量傾けた状態に保持でき
る(すなわち、シーブブロック23Aおよびワイヤロー
プ17に作用する捻れ方向の力を緩和できる)ととも
に、クレーン作業以外の時には垂直に方向付けることが
できるようになっている。
【0026】具体的には、図3および図4に示されるよ
うに、テンションロッド50が連結されるシーブブロッ
ク23Aのピン41の中心軸O1が、各シーブ23a,
23b,23cを支持する支軸47の中心軸O2に対し
て角度を成している(ピン41と支軸47とが互いにね
じれの位置にある)。また、図6に示されるように、シ
ーブブロック23Aのピン41が挿通されるテンション
ロッド50のピン穴52は、その内径がピン41の外径
よりも大きい大径孔52aと、その内径がピン41の外
径と略同じ小径孔52bとから成る。なお、図6中、5
1は、リヤマスト11bとテンションロッド50とを連
結するためのピンが挿通されるピン穴である。
【0027】このような構成では、シーブブロック23
Aのピン41がテンションロッド50のピン穴52の大
径孔52aに位置していれば、ピン41と大径孔52a
との間に形成される隙間の範囲内(ピン41の遊びの範
囲内)で、シーブブロック23Aがテンションロッド5
0に対して傾くことができ、シーブブロック23Aの各
シーブ23a,23b,23cを垂直方向に方向付ける
こともできる。一方、シーブブロック23Aのピン41
がテンションロッド50のピン穴52の小径孔52bに
位置すると、ピン41が小径孔52bに嵌まり込んで、
テンションロッド50に対するシーブブロック23Aの
傾き角度は、ピン41の中心軸O1と支軸47の中心軸
O2との成す角度によって規定される所定の設定角度に
固定される。このような設定角度(結果的に、各シーブ
23a,23b,23cの垂直方向からの傾き角度)
は、シーブブロック15A,23A間を結ぶ軸線に対す
るワイヤロープ17の張り角度を小さくしてシーブブロ
ック23Aおよびワイヤロープ17に作用する捻れ方向
の力を緩和できる角度、好ましくは、シーブブロック2
3Aが捻れ方向の力を受けないでバランスする角度に決
められる。
【0028】次に、上記構成のラフィングジブ装置30
Aの作用について説明する。
【0029】図1に示されるように、ジブ取付ブラケッ
ト6を介して基端側ジブセクション7をブーム3の先端
部4に取り付けた状態では、マスト11が折り畳まれた
状態で基端側ジブセクション7上に倒伏され、また、リ
ヤマスト11b上にテンションロッド50が載置されて
支持された状態にある。この場合、リヤマスト11b上
に設けられた取り付けブラケット40によって、テンシ
ョンロッド50の基端側に連結されたシーブブロック2
3Aが支持されている。具体的には、図5に示されるよ
うに、L字形の溝40aを形成する取り付けブラケット
40の上部の壁部に対してシーブブロック23Aの支軸
47が当て付けられ(何らかの固定手段によって固定さ
れていても良い)るとともに、リヤマスト11b上に立
設された支柱70によってテンションロッド50が下側
から支持されている。また、この状態では、シーブブロ
ック23Aのピン41がテンションロッド50のピン穴
52の大径孔52aに位置しており、シーブブロック2
3Aの各シーブ23a,23b,23cが垂直に方向付
けられている。
【0030】次に、この状態で、図7に示したように、
ワイヤロープ17をシーブブロック15A,23A間で
掛け回す。この場合、シーブブロック23Aがリヤマス
ト11bに取り付けられているため、基端側ジブセクシ
ョン7が水平に保持されていなくても、また、シーブブ
ロック23Aを取り付けブラケット40から移動させな
くても、ワイヤロープ17をシーブブロック23Aの各
シーブ23a,23b,23cに掛け回すことができ
る。また、各シーブ23a,23b,23cが垂直に方
向付けられているとともに、シーブブロック15A,2
3A間で掛け回されるワイヤロープ17の掛け回し距離
がテンションロッド50の長さ分だけ従来よりも短くな
っているため、ワイヤロープ17の掛け回し作業を簡単
且つ短時間で行なうことができる。
【0031】以上の作業が完了したら、先端側ジブセク
ション9を基端側ジブセクション7の先端に連結し、そ
の後、ワイヤロープ17を所定量巻き取って、図8に示
されるようにリヤマスト11bを起上させる。これによ
り、シーブブロック15A,23A間を結ぶ軸線に対す
るワイヤロープ17の張り角度に起因して、シーブブロ
ック23Aがテンションロッド50に対して徐々に傾く
とともに、シーブブロック23Aがワイヤロープ17側
に引張られ、図10に示されるように、シーブブロック
23Aのピン41がテンションロッド50のピン穴52
の小径孔52bに嵌まり込む。その結果、テンションロ
ッド50に対するシーブブロック23Aの傾き角度(各
シーブ23a,23b,23cの垂直方向からの傾き角
度)は、ピン41の中心軸O1と支軸47の中心軸O2
との成す角度によって規定される所定の設定角度、例え
ばシーブブロック23Aが捻れ方向の力を受けないでバ
ランスする角度に固定される。そして、この状態で、更
にワイヤロープ17を巻き取っていくと、図9に示され
るように、マスト11全体が起上され、ジブ本体10を
所定の角度で伸縮ブーム3の先端に張り出すことができ
る。また、このジブ張出状態でのクレーン作業時におい
て、ラフィングジブ装置30Aに捻れ方向の負荷が作用
しても、ラフィングジブ装置30Aは、単一の剛体であ
るテンションロッド50によってこの負荷に耐えること
ができるため、十分な強度をもってクレーン作業を安定
して行なうことができる。
【0032】なお、ラフィングジブ装置30Aを伸縮ブ
ーム3から取り外す場合には、前述した動作と逆の動作
を行なえば良い。この場合、テンションロッド50及び
そのシーブブロック23Aはリヤマスト11b側に支持
されて取り付けられるようになっているため、基端側ジ
ブセクション7の任意の倒伏角度で、シーブブロック2
3Aをリヤマスト11b上の取り付けブラケット40に
取り付けてテンションロッド50をリヤマスト11b上
に格納することができ、マスト50およびテンションロ
ッド50を基端側ジブセクション7と一体でブーム3側
から取り外すことができる。
【0033】以上説明したように、本実施形態のラフィ
ングジブ装置30Aでは、リヤマスト11bとシーブブ
ロック23Aとが単一の剛体である2本のテンションロ
ッド50によって連結され、テンションロッド50のシ
ーブブロック23Aと伸縮ブーム3のシーブブロック1
5Aとの間でジブ起伏用ワイヤロープ17が掛け回され
ている。したがって、シーブブロック15A,23A間
で掛け回されるワイヤロープ17の掛け回し距離がテン
ションロッド50の長さ分だけ従来よりも短くなるた
め、ワイヤロープ17の掛け回し作業を簡単且つ短時間
で行なうことができるとともに、単一の剛体であるテン
ションロッド50によって捻れ方向の負荷に耐えること
ができるため、十分な強度をもってクレーン作業を安定
して行なうことができる。
【0034】また、本実施形態のラフィングジブ装置3
0Aでは、テンションロッド50及びそのシーブブロッ
ク23Aがリヤマスト11b側に支持されて取り付けら
れるようになっている(格納状態で支持されるようにな
っている)ため、シーブブロック23Aをリヤマスト1
1b上で移動させなくても、ワイヤロープ17をシーブ
ブロック23Aの各シーブ23a,23b,23cに掛
け回すことができるとともに、基端側ジブセクション7
の任意の倒伏角度で、シーブブロック23Aをリヤマス
ト11b上の取り付けブラケット40に取り付けてテン
ションロッド50をリヤマスト11b上に格納すること
ができ、マスト50およびテンションロッド50を基端
側ジブセクション7と一体でブーム3側から取り外すこ
とができる。
【0035】また、本実施形態のラフィングジブ装置3
0Aでは、シーブブロック23Aの各シーブ23a,2
3b,23cを、クレーン作業時には垂直方向から所定
量傾けた状態に保持できるとともに、クレーン作業以外
の時には垂直に方向付けることができるようになってい
る。そのため、ワイヤロープ17の掛け回し作業を容易
に行なうことができ、また、作業時には、シーブブロッ
ク23Aおよびワイヤロープ17に作用する捻れ方向の
力を緩和できるとともに、テンションロッド50やワイ
ヤロープ17の角度を規制でき(ワイヤロープ17の張
力によるシーブブロック23Aの傾き角の変化を規制で
き)、シーブからのワイヤロープ17の外れも防止でき
る。
【0036】また、本実施形態において、伸縮ブーム3
側のシーブブロック15Aの2つのシーブ15a,15
bは、同一平面内で左右に並設されており、上下に配置
されていない。そのため、シーブブロック15Aが装着
された伸縮ブーム3の全高を低く抑えることができ、高
さ制限(トンネル、ゲート等)のある場所でも支障なく
走行することができる。
【0037】なお、本発明は、前述した実施形態に限定
されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形
実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実
施形態では、テンションロッド50のピン穴52の形状
と、シーブブロック23Aのピン41および支軸47の
ねじれ位置関係とによって、シーブブロック23Aの各
シーブ23a,23b,23cを垂直方向から所定量傾
けられるようになっているが、テンションロッド50と
シーブブロック23Aとを例えばスイベル継手によって
連結して、シーブブロック23Aをテンションロッド5
0に対して回転できるようにしても良い。また、ステー
11cはワイヤロープであっても良く、また、テンショ
ンロッド50は関節式のものであっても良い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自走式ク
レーンのラフィングジブ装置によれば、ブーム側のシー
ブブロックとマスト側のシーブブロックとの間で掛け回
されるワイヤロープの掛け回し距離を短くしながら、十
分な強度をもってジブを安定して起伏させることができ
るとともに、ジブの任意の倒伏角度でマスト側のシーブ
ブロックを格納してジブと一体でブームから取り外せ、
また、格納されたシーブブロックを移動させることなく
ワイヤロープの掛け回しが行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るラフィングジブ装置
をブーム先端に格納支持状態で取り付けた様子を示す概
略側面図である。
【図2】図1のA方向矢視図である。
【図3】図1のB方向矢視図である。
【図4】図1のC方向矢視図である。
【図5】リヤマストに設けられた取り付けブラケットに
テンションロッドのシーブブロックを格納状態で支持さ
せた状態を示す要部拡大図である。
【図6】テンションロッドの平面図である。
【図7】伸縮ブームのシーブブロックとテンションロッ
ドのシーブブロックとの間でジブ起伏用ワイヤロープを
掛け回す手順を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るラフィングジブ装置
のリヤマストを起上させた状態を示す概略側面図であ
る。
【図9】本発明の一実施形態に係るラフィングジブ装置
のマストを完全に起上させて、ジブ本体をブームの先端
に所定の角度で張り出した状態を示す概略側面図であ
る。
【図10】テンションロッドのピン穴の小径孔にシーブ
ブロックのピンが嵌まり込んだ状態を示す図である。
【図11】従来のラフィングジブ装置の全体図である。
【図12】図11のラフィングジブ装置において、伸縮
ブームのシーブブロックとリヤマストのシーブブロック
との間でジブ起伏用ワイヤロープを掛け回す手順を示す
図である。
【符号の説明】
3…伸縮ブーム 10…ジブ本体 11…マスト 11b…リヤマスト 15A,23A…シーブブロック 15a,15b,23a,23b,23c…シーブ 17…ワイヤロープ 30A…ラフィングジブ装置 40…取り付けブラケット(支持手段) 50…テンションロッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体上に搭載された伸縮ブームの先
    端に起伏可能に取り付けられる自走式クレーンのラフィ
    ングジブ装置において、 前記伸縮ブームの先端に回動可能に張り出されるジブ本
    体と、 前記ジブ本体の基端部にその一端が枢着されるフロント
    マスト部およびリヤマスト部と、これらのマスト部の他
    端部同士を連結する連結部とから成るマストと、 前記マスト側に設けられた少なくとも1つの第1のシー
    ブと、前記伸縮ブーム側に設けられた少なくとも1つの
    第2のシーブと、これらのシーブ間に掛け回されるワイ
    ヤロープと、ワイヤロープを巻き取るウインチとを有
    し、ワイヤロープをウインチによって巻き取り或いは繰
    り出すことにより、前記マストを介して前記ジブ本体を
    前記伸縮ブームに対して起伏させる起伏手段と、 を具備し、 前記第1のシーブは、少なくとも1つのテンションロッ
    ドによって、前記リヤマスト部に連結され、 前記リヤマストには、前記第1のシーブもしくは前記テ
    ンションロッドを格納状態で支持する支持手段が設けら
    れていることを特徴とする自走式クレーンのラフィング
    ジブ装置。
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