JP2002271040A - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents
多層プリント配線板の製造方法Info
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Abstract
を形成することにより、接続性及び信頼性に優れ、周辺
部分の機械的強度にも優れた多層プリント配線板を製造
する方法を提供すること。 【解決手段】 基板上に、導体回路104,114と層
間樹脂絶縁層102,112とが繰り返し積層形成さ
れ、最外層にソルダーレジスト層が形成された多層プリ
ント配線板の集合体を形成した後、前記多層プリント配
線板の集合体を切断する多層プリント配線板の製造方法
であって、複数の層からなる、多層プリント配線板の集
合体を構成する導体回路104,114のうち、少なく
とも一の層の導体回路を形成する際に、多層プリント配
線板非製造領域の一部に導体層105,115を形成す
ることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法であ
る。
Description
板の製造方法に関するものである。
ばれる多層プリント配線板は、セミアディティブ法等に
より製造されている。通常、多層プリント配線板の製造
においては、複数の多層プリント配線板が同時に製造さ
れ、コアと呼ばれる0.5〜1.5mm程度のガラスク
ロス等で補強された樹脂基板の上に、銅等による導体回
路と層間樹脂絶縁層とを交互に積層することにより、多
層プリント配線板の集合体が作製される。この多層プリ
ント配線板の集合体を各区画に分割することにより、1
つの多層プリント配線板を製造する。多層プリント配線
板の層間樹脂絶縁層を介した導体回路間の接続は、バイ
アホールにより行われている。
は、例えば、特開平9−130050号公報等に開示さ
れた方法により製造されている。すなわち、まず、銅箔
が貼り付けられた銅張積層板に貫通孔を形成し、続いて
無電解銅めっき処理を施すことによりスルーホールを形
成する。続いて、基板の表面をフォトリソグラフィーの
手法を用いて導体パターン状にエッチング処理して導体
回路を形成する。次に、形成された導体回路の表面に、
無電解めっきやエッチング等により粗化面を形成し、そ
の粗化面を有する導体回路上に絶縁樹脂層を形成した
後、露光、現像処理を行ってバイアホール用開口を形成
し、その後、UV硬化、本硬化を経て層間樹脂絶縁層を
形成する。
により粗化形成処理を施した後、薄い無電解めっき膜を
形成し、この無電解めっき膜上にめっきレジストを形成
した後、電解めっきにより厚付けを行い、めっきレジス
ト剥離後にエッチングを行って、下層の導体回路とバイ
アホールにより接続された導体回路を形成する。これを
繰り返した後、最後に導体回路を保護するためのソルダ
ーレジスト層を形成し、ICチップ等の電子部品やマザ
ーボード等との接続のために開口を露出させた部分にめ
っき等を施して半田バンプ形成用パッドとした後、IC
チップ等の電子部品側に半田ペーストを印刷して半田バ
ンプを形成することにより、ビルドアップ多層プリント
配線板を製造する。また、必要に応じて、マザーボード
側にも半田バンプを形成する。
よる導体回路と層間樹脂絶縁層とを交互に積層すること
により、製造された多層プリント配線板の集合体(以
下、配線板集合体ともいう)には、導体回路が形成され
ていない多層プリント配線板非製造領域(以下、単に配
線板非製造領域という)が存在する。
合体を模式的に示した平面図であり、(b)は、その断
面の一部を模式的に示した部分拡大断面図である。この
図は、導体回路が2層と層間樹脂絶縁層が2層積層形成
された配線板集合体を示している。なお、図2では、導
体回路を簡略化し、ベタの導体層204、214として
示している。
2(b)に示すように、配線板非製造領域206では、
導体層(導体回路)204、214を全く形成せず、層
間樹脂絶縁層202、212のみを積層することになる
ため、この配線板非製造領域206は、他の部分に比べ
て厚さが薄くなり、窪んだ形状となってしまう。その結
果、配線板非製造領域206に近い部分、すなわち、1
個の多層プリント配線板の外縁部では、層間樹脂絶縁層
202、212の厚さdが、他の部分の厚さDに比べて
薄くなってしまい、場合によっては、外縁部に近い上下
の導体回路204、214の間で短絡が発生するという
問題があった。
ント配線板の外縁部では、層間樹脂絶縁層202、21
2が薄いことに起因して、凹凸が発生するため、その上
に形成されるバイアホールや導体回路214が変形し、
層間樹脂絶縁層202、212の剥離や上下の導体回路
204、214間の接続不良等を引き起こすことがあっ
た。
は、その後、導体回路204、214と層間樹脂絶縁層
202、212とを交互に積層した後にも残るため、多
層プリント配線板に傾斜や凹凸等が発生する原因とな
る。その結果、このような傾斜面や凹凸等を有する多層
プリント配線板に、コンデンサ等の微小部品を実装する
と、この傾斜等によって、部品が傾いたり、浮き上がっ
たりしてしまい、内部の導体回路等と適切な接続が行え
ず、実装不良を引き起こすことがあった。さらに、配線
板非製造領域には、導体層等の金属層が形成されていな
いため、機械的な強度が弱く、個々の多層プリント配線
板に分割した後、熱衝撃がかかったり、機械的が力が作
用すると、この部分にクラック等が入りやすかった。
鑑みて鋭意研究した結果、複数の層からなる、配線板集
合体を構成する導体回路のうち、少なくとも一の層の導
体回路を形成する際に、配線板非製造領域の一部に導体
層を形成することにより、配線板非製造領域での窪みが
なくなり、その結果、層厚が一定で、平坦化された層間
樹脂絶縁層を形成することができ、相互間で短絡がな
く、機械的強度および接続信頼性に優れた多層プリント
配線板を製造することができることを見いだし、以下に
示す内容を要旨構成とする発明に到達した。
方法は、導体回路を形成した基板上に、導体回路と層間
樹脂絶縁層とが繰り返し積層形成され、最外層にソルダ
ーレジスト層が形成された多層プリント配線板の集合体
を形成した後、上記多層プリント配線板の集合体を切断
する多層プリント配線板の製造方法であって、複数の層
からなる、多層プリント配線板の集合体を構成する導体
回路のうち、少なくとも一の層の導体回路を形成する際
に、配線板非製造領域の一部に導体層を形成することを
特徴とする。
においては、多層プリント配線板の集合体を構成する層
間樹脂絶縁層のうち、少なくとも一の層の層間樹脂絶縁
層を形成する際には、樹脂フィルムを貼付する工程を含
むことが望ましい。
造方法は、導体回路を形成した基板上に、導体回路と層
間樹脂絶縁層とが繰り返し積層形成され、最外層にソル
ダーレジスト層が形成された配線板集合体を形成した
後、上記配線板集合体を切断する多層プリント配線板の
製造方法であって、複数の層からなる、配線板集合体を
構成する導体回路のうち、少なくとも一の層の導体回路
を形成する際に、配線板非製造領域の一部に導体層を形
成することを特徴とする。
回路のうち、少なくとも一の層の導体回路を形成する際
に、配線板非製造領域の一部に導体層を形成するので、
配線板非製造領域において、層間樹脂絶縁層が窪んだ形
状とならず、その結果、1個の多層プリント配線板の外
縁部でも、層間樹脂絶縁層の厚さが薄くなることはない
ので、外縁部に近い上下の導体回路の間で短絡が発生す
ることはない。また、配線板非製造領域において、層間
樹脂絶縁層が窪んだ形状とならないため、その上に形成
されるバイアホールや導体回路が変形することはなく、
層間樹脂絶縁層の剥離や上下の導体回路間の接続不良等
を引き起こすこともない。
形成されることもないため、コンデンサ等の微小部品を
実装しても、実装不良を引き起こすこともなく、好適に
上記部品を実装することができる。さらに、配線板非製
造領域には、導体層等の金属層が形成されているため、
分割された個々の多層プリント配線板の周辺部分は、機
械的強度が増し、熱衝撃がかかったり、機械的が力が作
用しても、この部分にクラック等が入ることはない。
造方法について説明する。本発明の多層プリント配線板
の製造方法は、導体回路のうち、少なくとも一の層の導
体回路を形成する際に、配線板非製造領域の一部に導体
層を形成することを特徴とするものであり、配線板非製
造領域に形成する導体層(以下、ダミー導体層という)
は、通常、多層プリント配線板の導体回路を形成する際
に、同時に形成するものである。
板を製造する工程について、詳細に説明しながら、配線
板集合体の配線板非製造領域の一部にダミー導体層を形
成する方法について説明するべきである。しかしなが
ら、多層プリント配線板の製造工程は複雑であるため、
このような説明の仕方では、本発明の主要部分を把握し
にくくなってしまう。
注目し、この領域でどのような方法でダミー導体層を形
成するかについて主に説明を行い、個々の多層プリント
配線板の製造方法については、後で詳しく説明すること
にする。また、この説明では、随時、後述する個々の多
層プリント配線板の製造方法についての説明を引用しな
がら説明していくことにする。
板の製造方法において、配線板集合体を製造する際、基
板に導体回路およびダミー導体層を形成した状態を模式
的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示した導体
回路等が形成された基板の断面図である。なお、この図
は、導体回路が2層と層間樹脂絶縁層が2層積層形成さ
れた配線板集合体を示している。また、この図では、導
体回路を簡略化し、ベタの導体層104、114として
示している。
する工程について説明する。この工程では、後述する
(1)の工程の方法、すなわち、例えば、基板101の
両面に無電解めっき処理と電解めっき処理等を施し、配
線板集合体の全体に、いわゆるベタの導体層を形成した
後、その上に導体回路のパターンに対応したエッチング
レジストを形成し、エッチングを行うことにより導体回
路104を形成する。本発明では、通常は、導体回路を
形成しない配線板非製造領域106の一部にダミー導体
層105を形成する。
法の場合、フィルム等を接着することより全面にエッチ
ングレジストを形成した後、ダミー導体層105を形成
しようとする部分のエッチングレジストを残し、エッチ
ングを行えばよい。ダミー導体層105は、上記したよ
うに、導体回路104を形成する際に同時に形成するこ
とが望ましい。
層間樹脂絶縁層102のレベルを一定にするために形成
するものであり、導体層としての電気的な機能はないの
で、図1(a)に示したように、個々の多層プリント配
線板の導体回路104とは接続されないよう、孤立した
ものとする必要がある。このような孤立したダミー導体
層105を配線板非製造領域106に形成することによ
り、従来、凹部となっていた部分が、導体回路104と
ほぼ同一平面となる。
間は、100〜500μm離れていることが望ましい。
導体回路104とダミー導体層105との間に短絡を発
生させず、かつ、導体回路104とダミー導体層105
との間に凹部が形成されないようにするためである。ま
た、ダミー導体層の幅は特に限定されず、配線板集合体
の設計等を考慮して適宜選択すればよく、通常、50〜
350μm程度が望ましい。
工程を行うことにより、導体回路104上に層間樹脂絶
縁層102を形成するが、その際、図1(b)に示すよ
うに、配線板非製造領域106の層間樹脂絶縁層102
に凹部は形成されず、配線板集合体101の全体にほぼ
同一平面からなる層間樹脂絶縁層102が形成される。
従って、従来の場合のように、配線板非製造領域106
に凹部が形成されることにより、個々の多層プリント配
線板の外縁部で、層間樹脂絶縁層の厚さdが、他の部分
の厚さDに比べて薄くなってしまい、上述した導体回路
同士の短絡や層間樹脂絶縁層の剥離等、種々の不都合が
発生することはない。
間樹脂絶縁層102に粗化面を形成し、(6)〜(8)
の工程において、この層間樹脂絶縁層102の上に上層
の導体回路114を形成する。この際、層間樹脂絶縁層
102の上に無電解めっきにより、薄膜導体層を形成し
た後、この薄膜導体層の上に所定形状のめっきレジスト
を形成し、電解めっき、エッチングを行うことにより、
上層の導体回路114を形成する。
膜導体層を形成した後、配線板非製造領域106のダミ
ー導体層を形成しようとする薄膜導体層上には、めっき
レジストを形成せず、電解めっきを行うことにより、導
体回路と同じ厚さの上層のダミー導体層115を形成す
る。これにより、図1(b)に示すように、上層の導体
回路114とダミー導体層115とがほぼ同一の高さと
なり、この上に層間樹脂絶縁層112を形成しても、層
間樹脂絶縁層112に凹部が形成されることはなく、配
線板非製造領域106の層間樹脂絶縁層112と他の領
域の層間樹脂絶縁層112とが、ほぼ同一平面となる。
その結果、上述した導体回路104、114同士の短絡
や層間樹脂絶縁層102、112の剥離等の種々の不都
合が発生することはない。
(3)〜(8)の工程を繰り返し、導体回路と層間樹脂
絶縁層とを積層形成するが、導体回路を形成する際に
は、上述のように、配線板非製造領域内にもダミー導体
層を形成し、この部分に凹部が形成されるのを防止す
る。
に複数層の導体回路を形成する際に、それぞれ全ての層
において、配線板非製造領域に上記ダミー導体層を形成
する方法を説明したが、全ての層に上記ダミー導体層を
形成する必要は、必ずしもなく、上記ダミー導体層が形
成されていない層が存在してもよい。ただし、配線板非
製造領域にダミー導体層を形成するのに余分の工程は必
要なく、導体回路を形成する際に、単に配線板非製造領
域にダミー導体層も同時に形成すればよい。従って、全
ての層に上記ダミー導体層を形成することが望ましい。
製造工程について、個々の多層プリント配線板の製造方
法を中心に工程順に説明する。なお、本発明の多層プリ
ント配線板の製造方法においては、以下の製造方法によ
り配線板集合体を製造し、この配線板集合体を切断し、
各区画に分割することにより、1つの多層プリント配線
板とする。
方法においては、まず、基板上に導体回路を形成する。
具体的には、例えば、基板の両面に無電解めっき処理等
を施し、ベタの導体層を形成した後、該導体層上に導体
回路パターンに対応したエッチングレジストを形成し、
エッチングを行うことにより形成すればよい。この際、
上述した方法を用いて、ダミー導体層を配線板非製造領
域に形成する。
めっきを施すことにより導体層の厚さを厚くしてもよ
い。また、上記導体層は、未硬化の樹脂フィルムの片面
に、銅箔等の金属層により導体層のパターンが形成され
た樹脂フィルムを貼付することにより形成してもよい。
具体的には、例えば、ガラスエポキシ基板、ポリイミド
基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂基板(BT樹脂
基板)、フッ素樹脂基板等が挙げられる。また、銅張積
層板やRCC基板等を、ベタの導体層が形成された基板
として用いてもよい。
理を施す際に、予め、この絶縁性基板に貫通孔を形成し
ておき、該貫通孔の壁面にも無電解めっき処理を施すこ
とにより、基板を挟んだ導体回路間を電気的に接続する
スルーホールとしてもよい。また、スルーホールを形成
した場合には、該スルーホール内に樹脂充填材を充填す
ることが望ましい。
面の粗化処理を行う。粗化処理方法としては、例えば、
黒化(酸化)−還元処理、有機酸と第二銅錯体とを含む
混合溶液等を用いたエッチング処理、Cu−Ni−P針
状合金めっきによる処理等を用いることができる。
樹脂複合体からなる未硬化の樹脂層を形成するか、また
は、熱可塑性樹脂からなる樹脂層を形成する。上記未硬
化の樹脂絶縁層は、未硬化の樹脂をロールコーター、カ
ーテンコーター等により塗布して成形してもよく、ま
た、未硬化(半硬化)の樹脂フィルムを熱圧着して形成
してもよい。さらに、未硬化の樹脂フィルムの片面に銅
箔等の金属層が形成された樹脂フィルムを貼付してもよ
い。また、熱可塑性樹脂からなる樹脂層は、フィルム状
に成形した樹脂成形体を熱圧着することにより形成する
ことが望ましい。
脂を塗布した後、加熱処理を施す。上記加熱処理を施す
ことにより、未硬化の樹脂を熱硬化させることができ
る。なお、上記熱硬化は、後述するバイアホール用開口
や貫通孔を形成した後に行ってもよい。
熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹
脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ
フェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールF型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエ
ン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基
を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、
トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂
等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れるも
のとなる。
ば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポ
リイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シ
クロオレフィン系樹脂、これらの樹脂の共重合体等が挙
げられる。これらのなかでは、誘電率および誘電正接が
低く、GHz帯域の高周波信号を用いた場合でも信号遅
延や信号エラーが発生しにくく、さらには、剛性等の機
械的特性にも優れている点からシクロオレフィン系樹脂
が望ましい。
−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンま
たはこれらの誘導体からなる単量体の単独重合体または
共重合体等が望ましい。上記誘導体としては、上記2−
ノルボルネン等のシクロオレフィンに、架橋を形成する
ためのアミノ基や無水マレイン酸残基あるいはマレイン
酸変性したもの等が結合したもの等が挙げられる。上記
共重合体を合成する場合の単量体としては、例えば、エ
チレン、プロピレン等が挙げられる。また、上記ポリオ
レフィン樹脂は、有機フィラーを含むものであってもよ
い。
は、例えば、下記化学式(1)で表される繰り返し単位
を有する熱可塑性ポリフェニレンエーテル樹脂や下記化
学式(2)で表される繰り返し単位を有する熱硬化性ポ
リフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。
た、R1 、R2 は、メチレン基、エチレン基または−C
H2 −O−CH2 −を表し、両者は同一であってもよい
し、異なっていてもよい。)
し単位を有する熱可塑性ポリフェニレンエーテル樹脂
は、ベンゼン環にメチル基が結合した構造を有している
が、本発明で用いることのできるポリフェニレンエーテ
ル樹脂としては、上記メチル基が、エチル基等の他のア
ルキル基等で置換された誘導体や、メチル基の水素がフ
ッ素で置換された誘導体等であってもよい。
ば、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン等が挙げ
られる。また、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との複合体
(樹脂複合体)としては、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂
とを含むものであれば特に限定されず、その具体例とし
ては、例えば、粗化面形成用樹脂組成物等が挙げられ
る。
えば、酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくと
も1種からなる粗化液に対して難溶性の未硬化の耐熱性
樹脂マトリックス中に、酸、アルカリおよび酸化剤から
選ばれる少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性
の物質が分散されたもの等が挙げられる。なお、上記
「難溶性」および「可溶性」という語は、同一の粗化液
に同一時間浸漬した場合に、相対的に溶解速度の早いも
のを便宜上「可溶性」といい、相対的に溶解速度の遅い
ものを便宜上「難溶性」と呼ぶ。
間樹脂絶縁層に上記粗化液を用いて粗化面を形成する際
に、粗化面の形状を保持できるものが好ましく、例え
ば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの複合体等が
挙げられる。また、感光性樹脂であってもよい。後述す
るバイアホール用開口を形成する工程において、露光現
像処理により開口を形成することができるからである。
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また、上記熱
硬化性樹脂を感光化する場合は、メタクリル酸やアクリ
ル酸等を用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させ
る。特にエポキシ樹脂の(メタ)アクリレートが望まし
い。さらに、1分子中に、2個以上のエポキシ基を有す
るエポキシ樹脂がより望ましい。上述の粗化面を形成す
ることができるばかりでなく、耐熱性等にも優れている
ため、ヒートサイクル条件下においても、導体回路に応
力の集中が発生せず、導体回路と層間樹脂絶縁層との間
で剥離が発生しにくい。
ノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォ
ン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以
上併用してもよい。
る少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性の物質
は、無機粒子、樹脂粒子、金属粒子、ゴム粒子、液相樹
脂および液相ゴムから選ばれる少なくとも1種であるこ
とが望ましい。
ウム化合物、カルシウム化合物、カリウム化合物、マグ
ネシウム化合物、ケイ素化合物等が挙げられる。これら
は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ば、アルミナ、水酸化アルミニウム等が挙げられ、上記
カルシウム化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、
水酸化カルシウム等が挙げられ、上記カリウム化合物と
しては、例えば、炭酸カリウム等が挙げられ、上記マグ
ネシウム化合物としては、例えば、マグネシア、ドロマ
イト、塩基性炭酸マグネシウム、タルク等が挙げられ、
上記ケイ素化合物としては、例えば、シリカ、ゼオライ
ト等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2
種以上併用してもよい。
ることができ、炭酸カルシウムは塩酸で溶解除去するこ
とができる。また、ナトリウム含有シリカやドロマイト
はアルカリ水溶液で溶解除去することができる。
樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、酸、ア
ルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からな
る粗化液に浸漬した場合に、上記耐熱性樹脂マトリック
スよりも溶解速度の早いものであれば特に限定されず、
具体的には、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素
樹脂、グアナミン樹脂等)、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ビスマレイ
ミド−トリアジン樹脂等が挙げられる。これらは、単独
で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
とが必要である。硬化させておかないと上記樹脂粒子が
樹脂マトリックスを溶解させる溶剤に溶解してしまうた
め、均一に混合されてしまい、酸や酸化剤で樹脂粒子の
みを選択的に溶解除去することができないからである。
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウム、ニッケ
ル、鉄、鉛等が挙げられる。これらは、単独で用いても
よく、2種以上併用してもよい。また、上記金属粒子
は、絶縁性を確保するために、表層が樹脂等により被覆
されていてもよい。
ニトリル−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、ポ
リイソプレンゴム、アクリルゴム、多硫系剛性ゴム、フ
ッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ABS樹脂
等が挙げられる。
ブタジエンゴム、エポキシ変性、ウレタン変性、(メ
タ)アクリロニトリル変性等の各種変性ポリブタジエン
ゴム、カルボキシル基を含有した(メタ)アクリロニト
リル・ブタジエンゴム等を使用することもできる。これ
らの可溶性の物質は、単独で用いてもよいし、2種以上
併用してもよい。
の未硬化溶液を使用することができ、このような液相樹
脂の具体例としては、例えば、未硬化のエポキシオリゴ
マーとアミン系硬化剤の混合液等が挙げられる。上記液
相ゴムとしては、例えば、上記したポリブタジエンゴ
ム、エポキシ変性、ウレタン変性、(メタ)アクリロニ
トリル変性等の各種変性ポリブタジエンゴム、カルボキ
シル基を含有した(メタ)アクリロニトリル・ブタジエ
ンゴム等の未硬化溶液等を使用することができる。
性樹脂組成物を調製する場合には、耐熱性樹脂マトリッ
クスと可溶性の物質とが均一に相溶しない(つまり相分
離するように)ように、これらの物質を選択する必要が
ある。上記基準により選択された耐熱性樹脂マトリック
スと可溶性の物質とを混合することにより、上記耐熱性
樹脂マトリックスの「海」の中に液相樹脂または液相ゴ
ムの「島」が分散している状態、または、液相樹脂また
は液相ゴムの「海」の中に、耐熱性樹脂マトリックスの
「島」が分散している状態の感光性樹脂組成物を調製す
ることができる。
や樹脂複合体を用いた層間樹脂絶縁層を形成する場合に
は、未硬化の樹脂絶縁層に硬化処理を施すとともに、バ
イアホール用開口を形成し、層間樹脂絶縁層とする。本
発明では、形成した層間樹脂絶縁層は、配線板非製造領
域においても窪まず、個々の多層プリント配線板の縁部
において、層間樹脂絶縁層の薄くなることもない。
より形成することが望ましい。上記レーザ処理は、上記
硬化処理前に行ってもよいし、硬化処理後に行ってもよ
い。また、感光性樹脂からなる層間樹脂絶縁層を形成し
た場合には、露光、現像処理を行うことにより、バイア
ホール用開口を設けてもよい。なお、この場合、露光、
現像処理は、上記硬化処理前に行う。
た層間樹脂絶縁層を形成する場合には、熱可塑性樹脂か
らなる樹脂層にレーザ処理によりバイアホール用開口を
形成し、層間樹脂絶縁層とすることができる。
ば、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、UVレーザ、Y
AGレーザ等が挙げられる。これらのレーザは、形成す
るバイアホール用開口の形状等を考慮して使い分けても
よい。
マスクを介して、ホログラム方式のエキシマレーザによ
るレーザ光照射することにより、一度に多数のバイアホ
ール用開口を形成することができる。また、短パルスの
炭酸ガスレーザを用いて、バイアホール用開口を形成す
ると、開口内の樹脂残りが少なく、開口周縁の樹脂に対
するダメージが小さい。
ーザ光を照射することにより、一度に多数のバイアホー
ル用開口を形成することができる。光学系レンズとマス
クとを介することにより、同一強度で、かつ、照射角度
が同一のレーザ光を複数の部分に同時に照射することが
できるからである。
光のスポット形状を真円にするために、真円であること
が望ましく、上記貫通孔の径は、0.1〜2mm程度が
望ましい。また、上記炭酸ガスレーザを用いる場合、そ
のパルス間隔は、10-4〜10-8秒であることが望まし
い。また、開口を形成するためのレーザを照射する時間
は、10〜500μ秒であることが望ましい。レーザ光
にてバイアホール用開口を形成した場合、特に炭酸ガス
レーザを用いた場合には、デスミア処理を行うことが望
ましい。
縁層の厚さは特に限定されないが、5〜50μmが望ま
しい。また、上記バイアホール用開口の開口径は特に限
定されないが、通常、40〜200μmが望ましい。
に応じて、該層間樹脂絶縁層と基板とを貫通する貫通孔
を形成してもよい。該貫通孔は、ドリル加工やレーザ処
理等を用いて形成すればよい。このような貫通孔を形成
した場合には、後工程で、層間樹脂絶縁層の表面に薄膜
導体層を形成する際に、該貫通孔の壁面にも薄膜導体層
を形成することにより、基板と層間樹脂絶縁層とを挟ん
だ2層の導体回路間は勿論のこと、この2層の導体回路
と基板の両面に形成された2層の導体回路との計4層の
導体回路間を電気的に接続するスルーホールを形成する
ことができる。このようにして導体回路間を接続するこ
とにより、信号伝送距離を短くすることができるため、
信号遅延等が発生しにくくなり、多層プリント配線板の
性能の向上に繋がる。
含む層間樹脂絶縁層の表面と上記工程で貫通孔を形成し
た場合には貫通孔の内壁とに、必要に応じて、酸または
酸化剤を用いて粗化面を形成する。上記酸としては、硫
酸、硝酸、塩酸、リン酸、蟻酸等が挙げられ、上記酸化
剤としては、クロム酸、クロム硫酸、過マンガン酸ナト
リウム等の過マンガン酸塩等が挙げられる。また、上記
粗化面の形成は、プラズマ処理等を用いて行ってもよ
い。
等の水溶液や中和液等を用いて、層間樹脂絶縁層の表面
を中和することが望ましい。次工程に、酸や酸化剤の影
響を与えないようにすることができるからである。
の上に形成する薄膜導体層との密着性を高めるために形
成するものであり、層間樹脂絶縁層と薄膜導体層との間
に充分な密着性がある場合には形成しなくてもよい。
層間樹脂絶縁層の表面に薄膜導体層を形成する。上記薄
膜導体層は、無電解めっき、スパッタリング、蒸着等の
方法を用いて形成することができる。なお、層間樹脂絶
縁層の表面に粗化面を形成しなかった場合には、上記薄
膜導体層は、スパッタリングにより形成することが望ま
しい。なお、無電解めっきにより薄膜導体層を形成する
場合には、被めっき表面に、予め、触媒を付与してお
く。上記触媒としては、例えば、塩化パラジウム等が挙
げられる。
が、該薄膜導体層を無電解めっきにより形成した場合に
は、0.6〜1.2μmが望ましく、スパッタリングに
より形成した場合には、0.1〜1.0μmが望まし
い。なお、上記(4)の工程で貫通孔を形成した場合に
は、この工程で貫通孔の内壁面にも金属からなる薄膜導
体層を形成することにより、スルーホールとすることが
できる。
膜導体層を形成し、スルーホールとした場合には、この
後、スルーホール内を樹脂充填材で充填することが望ま
しい。上記樹脂充填材としては、例えば、エポキシ樹脂
と硬化剤と無機粒子とを含む樹脂組成物等が挙げられ
る。
充填した場合には、スルーホール上に樹脂充填材を覆う
蓋めっき層を形成してもよく、蓋めっき層を形成した場
合には、該蓋めっき層の直上に、バイアホールや半田パ
ッドを形成することができるため、信号伝送距離を短く
することができる。
ライフィルムを用いてめっきレジストを形成し、その
後、上記薄膜導体層をめっきリードとして電気めっきを
行い、上記めっきレジスト非形成部に電気めっき層を形
成する。このとき、バイアホール用開口を電気めっきで
充填してフィールドビア構造としてもよく、バイアホー
ル用開口に導電性ペーストを充填した後、その上に蓋め
っき層を形成してフィールドビア構造としてもよい。
レジストを剥離し、めっきレジストの下に存在していた
金属からなる薄膜導体層をエッチングにより除去し、独
立した導体回路とする。また、配線板非製造領域内にお
いては、めっきレジストを形成せず、この領域に電気め
っきを行うことにより、厚膜の導体層を形成し、この
後、エッチングを行うことにより、孤立したダミー導体
層とする。
酸化水素水溶液、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩水溶
液、塩化第二鉄、塩化第二銅、塩酸等が挙げられる。ま
た、エッチング液として上述した第二銅錯体と有機酸と
を含む混合溶液を用いてもよい。
方法に代えて、以下の方法を用いることにより導体回路
を形成してもよい。即ち、上記薄膜導体層上の全面に電
気めっき層を形成した後、該電気めっき層上の一部にド
ライフィルムを用いてエッチングレジストを形成し、そ
の後、エッチングレジスト非形成部下の電気めっき層お
よび薄膜導体層をエッチングにより除去し、さらに、エ
ッチングレジストを剥離することにより独立した導体回
路を形成してもよい。この場合、配線板非製造領域内に
もエッチングレジストを形成することにより、ダミー導
体層を形成することができる。
を繰り返すことにより、層間樹脂絶縁層上に最上層の導
体回路が形成された基板を作製する。 (10)次に、最上層の導体回路を含む基板上に、複数
の半田バンプ形成用開口を有するソルダーレジスト層を
形成する。具体的には、未硬化のソルダーレジスト組成
物をロールコータやカーテンコータ等により塗布した
り、フィルム状に成形したソルダーレジスト組成物を圧
着したりした後、レーザ処理や露光現像処理により半田
バンプ形成用開口を形成し、さらに、必要に応じて、硬
化処理を施すことによりソルダーレジスト層を形成す
る。
フェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素
樹脂、熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等を含むソルダーレジスト組成物を用いて形成す
ることができ、これらの樹脂の具体例としては、例え
ば、層間樹脂絶縁層に用いた樹脂と同様の樹脂等が挙げ
られる。
としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂の(メ
タ)アクリレート、イミダゾール硬化剤、2官能性(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー、分子量500〜50
00程度の(メタ)アクリル酸エステルの重合体、ビス
フェノール型エポキシ樹脂等からなる熱硬化性樹脂、多
価アクリル系モノマー等の感光性モノマー、グリコール
エーテル系溶剤などを含むペースト状の流動体が挙げら
れ、その粘度は25℃で1〜10Pa・sに調整されて
いることが望ましい。上記ノボラック型エポキシ樹脂の
(メタ)アクリレートとしては、例えば、フェノールノ
ボラックやクレゾールノボラックのグリシジルエーテル
をアクリル酸やメタクリル酸等と反応させたエポキシ樹
脂等が挙げられる。
モノマーとしては特に限定されず、例えば、各種ジオー
ル類のアクリル酸やメタクリル酸のエステル等が挙げら
れ、その市販品としては、日本化薬社製のR−604、
PM2、PM21等が挙げられる。
ラストマーや無機フィラーが配合されていてもよい。エ
ラストマーが配合されていることにより、形成されるソ
ルダーレジスト層は、エラストマーの有する柔軟性およ
び反発弾性により、ソルダーレジスト層に応力が作用し
た場合でも、該応力を吸収したり、緩和したりすること
ができ、その結果、多層プリント配線板の製造工程や製
造した多層プリント配線板にICチップ等の電子部品を
搭載した後のソルダーレジスト層にクラックや剥離が発
生することを抑制でき、さらに、クラックが発生した場
合でも該クラックが大きく成長することがほとんどな
い。また、上記半田バンプ形成用開口を形成する際に用
いるレーザとしては、上述したバイアホール用開口を形
成する際に用いるレーザと同様のもの等が挙げられる。
露出した導体回路の表面に、必要に応じて、半田パッド
を形成する。上記半田パッドは、ニッケル、パラジウ
ム、金、銀、白金等の耐食性金属により上記導体回路表
面を被覆することにより形成することができる。具体的
には、ニッケル−金、ニッケル−銀、ニッケル−パラジ
ウム、ニッケル−パラジウム−金等の金属により形成す
ることが望ましい。また、上記半田パッドは、例えば、
めっき、蒸着、電着等の方法を用いて形成することがで
きるが、これらのなかでは、被覆層の均一性に優れると
いう点からめっきが望ましい。
の底面に半田バッドを有するソルダーレジスト層に、半
田ペーストを印刷することにより、半田ペースト層を形
成し、該半田ペースト層にリフロー処理を施すことによ
り半田ペーストを形成する。
ダーレジスト層上に、半田バンプ形成用開口に対向する
部分に開口を有するマスクを載置した後、半田ペースト
を印刷してもよい。マスクを載置して、半田バンプ形成
用開口に半田ペーストを選択的に印刷することにより、
半田バンプ形成用開口の壁面を除くソルダーレジスト層
の表面に半田ペーストが付着することがなく、後工程
で、ソルダーレジスト層表面に付着した半田ペーストを
除去する必要がないからである。
されず、プリント配線板製造用の印刷マスクやその他の
印刷マスクで用いられている材質全てのものを用いるこ
とができる。具体的には、例えば、ニッケル合金、ニッ
ケル−コバルト合金、SUS等からなるメタルマスク;
エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等からなるプラスチック
マスク等が挙げられる。また、マスクの製造方法として
はエッチング、アディテイブ加工、レーザ加工等が挙げ
られる。
ジスト層に対して垂直な壁面を有するように形成されて
いてもよいが、徐々にソルダーレジスト層側に拡径する
形態のテーパが形成されていることが望ましい。半田ペ
ーストの抜け性に優れ、半田バンプ形成用開口に半田ペ
ーストをより確実に充填することができるからである。
また、マスクの厚さは特に限定されず、半田ペーストの
抜け性等を考慮して適宜選択すればよく、通常、30〜
70μmが望ましく、30〜50μmがより望ましい。
されず、一般にプリント配線板の製造で使用されるもの
全てを用いることができる。具体的には、例えば、S
n:Pb(重量比)=63:37、Sn:Pb:Ag=
62:36:2、Sn:Ag=96.5:3.5等から
なるものや、SnとSbとからなるものが挙げられる。
また、半田粒子の粒子径は、2〜40μmが好ましく、
5〜20μmがより好ましい。
0〜350Pa・sが望ましい。また、半田ペーストの
流動性を上げることにより、半田ペーストを半田バンプ
形成用開口により確実に充填することができる。特に、
その底面に窪みを有する半田バンプ形成用開口を確実に
充填することができる。また、流動性の高い半田ペース
トで半田バンプ形成用開口を充填した場合には、半田バ
ンプを形成した際によりボイドが発生しにくい。半田ペ
ーストの粘度を低下させる方法としては、半田ペースト
に添加する溶剤の量を多くしたり、フラックスの含有量
を多くしたり、半田粒子の粒径を小さくしたりする方法
等が挙げられる。
成されている場合、該半田パッドの形状は、その一部に
窪みを有するものとなる。このような、底面に窪みを有
する半田バンプ形成用開口に半田ペーストを充填する際
には、2回に分けて半田ペースト印刷を行うことによ
り、半田バンプ形成用開口に半田ペーストをより確実に
充填することができる。
は、通常、印刷用スキージを用いる。上記印刷形成用ス
キージの材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレン
等のゴム;鉄、ステンレス等の金属;セラミック等の一
般にプリント配線板の印刷に用いられる材質を使用する
ことができる。これらのなかでは、弾力性を有し、基板
表面の凹凸(アンジュレーション)に対する追従性が高
いため、より確実に開口内に半田ペーストを印刷するこ
とができる点から硬度60°以上のゴムが望ましく、目
減りしにくく、摩耗による半田ペーストへの異物混入が
起こりにくい点から金属が望ましい。
等の種々の形状が挙げられる。上記形状のスキージに、
適時切れ込みを入れることにより半田ペーストの充填性
を向上させることもできる。上記スキージの厚さは特に
限定されないが、通常、10〜30mmが望ましく、1
5〜25mmがより望ましい。繰り返し印刷を行って
も、反りやたわみがないからである。また、金属性のス
キージの場合は、その厚さは50〜300μmが望まし
い。
のスキージユニットを用いて行ってもよい。このような
スキージとしては、例えば、エアー圧入型、ローラー圧
入型、ピストン圧入型等が挙げられる。隣合う半田バン
プ同士の距離が200μm以下の半田バンプを形成する
場合、このような半田バンプを形成することができる半
田ペースト層は、通常のスキージ印刷を用いて形成する
ことが困難であるため、密閉式のスキージユニットを用
いて形成することが望ましい。また、上記密閉式のスキ
ージユニットのなかでは、印刷圧力の安定性に優れる点
からピストン圧入型が望ましい。
ソルダーレジスト層の表面に半田ペーストが付着してい
る場合には、付着した半田ペーストを除去するのが望ま
しい。また、形成した半田ペースト層にリフロー処理を
施す前に、予め、該半田ペースト層に導電性ピンを取り
付けておき、外部端子と接続するためのPGA(Pin Gr
id Array) を形成してもよい。なお、製品認識文字など
を形成するための文字印刷工程やソルダーレジスト層の
改質のために、酸素や四塩化炭素などのプラズマ処理を
適時行ってもよい。
層プリント配線板に分割し、半導体チップ等を実装する
ための配線板として使用するが、個々の多層プリント配
線板の周辺部分には、金属層が形成されているため、機
械的強度に優れ、熱衝撃が加わったり、周辺部に大きな
力が作用しても、この部分にクラック等が発生すること
はない。なお、本発明の多層プリント配線板の製造方法
は、上述の多層ビルドアップ配線板の製造方法の場合に
限られるものではない。
9、油化シェルエポキシ社製エピコート1001)30
重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量215、大日本インキ化学工業社製 エピクロン
N−673)40重量部、トリアジン構造含有フェノー
ルノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量120、大
日本インキ化学工業社製 フェノライトKA−705
2)30重量部をエチルジグリコールアセテート20重
量部、ソルベントナフサ20重量部に攪拌しながら加熱
溶解させ、そこへ末端エポキシ化ポリブタジエンゴム
(ナガセ化成工業社製 デナレックスR−45EPT)
15重量部と2−フェニル−4、5−ビス(ヒドロキシ
メチル)イミダゾール粉砕品1.5重量部、微粉砕シリ
カ2重量部、シリコン系消泡剤0.5重量部を添加しエ
ポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組
成物を厚さ38μmのPETフィルム上に乾燥後の厚さ
が50μmとなるようにロールコーターを用いて塗布し
た後、80〜120℃で10分間乾燥させることによ
り、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを作製した。
製、分子量:310、YL983U)100重量部、表
面にシランカップリング剤がコーティングされた平均粒
径が1.6μmで、最大粒子の直径が15μm以下のS
iO2 球状粒子(アドテック社製、CRS 1101−
CE)72重量部およびレベリング剤(サンノプコ社製
ペレノールS4)1.5重量部を容器にとり、攪拌混
合することにより、その粘度が25±1℃で30〜80
Pa・sの樹脂充填材を調製した。なお、硬化剤とし
て、イミダゾール硬化剤(四国化成社製、2E4MZ−
CN)6.5重量部を用いた。
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両
面に18μmの銅箔8がラミネートされている銅張積層
板を出発材料とした(図3(a)参照)。この銅張積層
板は、縦350mm、横520mmで、60個の多層プ
リント配線板を一度に製造することができるようになっ
ている。
電解めっき処理を施し、パターン状にエッチングするこ
とにより、基板1の両面に下層導体回路4とスルーホー
ル9を形成した。この際、配線板非製造領域の一部のエ
ッチングは行わず、この配線板非製造領域に、図1に示
すようなダミー導体層を形成した。ダミー導体層の幅
は、0.2mmであった。
体回路4を形成した基板を水洗いし、乾燥した後、Na
OH(10g/l)、NaClO2 (40g/l)、N
a3 PO4 (6g/l)を含む水溶液を黒化浴(酸化
浴)とする黒化処理、および、NaOH(10g/
l)、NaBH4 (6g/l)を含む水溶液を還元浴と
する還元処理を行い、そのスルーホール9を含む下層導
体回路4の全表面に粗化面4a、9aを形成した(図3
(b)参照)。
用樹脂組成物を調製した後、下記の方法により調整後2
4時間以内に、スルーホール9内、および、基板1の片
面の導体回路非形成部と導体回路4の外縁部とに樹脂充
填材10の層を形成した。即ち、まず、スキージを用い
てスルーホール内に貫通孔充填用樹脂組成物を押し込ん
だ後、100℃、20分の条件で乾燥させた。次に、導
体回路非形成部に相当する部分が開口したマスクを基板
上に載置し、スキージを用いて凹部となっている導体回
路非形成部に樹脂充填材10の層を形成し、100℃、
20分の条件で乾燥させた(図3(c)参照)。
面を、#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用い
たベルトサンダー研磨により、内層銅パターン4の表面
やスルーホール9のランド表面に樹脂充填材10が残ら
ないように研磨し、次いで、上記ベルトサンダー研磨に
よる傷を取り除くためのバフ研磨を行った。このような
一連の研磨を基板の他方の面についても同様に行った。
次いで、100℃で1時間、150℃で1時間の加熱処
理を行って樹脂充填材10を硬化させた。
路非形成部に形成された樹脂充填材10の表層部および
下層導体回路4の表面を平坦化し、樹脂充填材10と下
層導体回路4の側面4aとが粗化面を介して強固に密着
し、またスルーホール9の内壁面9aと樹脂充填材10
とが粗化面を介して強固に密着した絶縁性基板を得た
(図3(d)参照)。即ち、この工程により、樹脂充填
材10の表面と下層導体回路4、ダミー導体層の表面が
同一平面となる。
ソフトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両
面にスプレイで吹きつけて、下層導体回路4の表面とス
ルーホール9のランド表面をエッチングすることによ
り、下層導体回路4の全表面に粗化面4a、9aを形成
した(図4(a)参照)。なお、エッチング液として
は、イミダゾール銅(II)錯体10重量部、グリコー
ル酸7重量部、塩化カリウム5重量部からなるエッチン
グ液(メック社製、メックエッチボンド)を使用した。
板より少し大きめの層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを基
板上に載置し、圧力0.4MPa、温度80℃、圧着時
間10秒の条件で仮圧着して裁断した後、さらに、以下
の方法により真空ラミネーター装置を用いて張り付け、
その後、熱硬化させることにより層間樹脂絶縁層2を形
成した(図4(b)参照)。すなわち、層間樹脂絶縁層
用樹脂フィルムを基板上に、真空度67Pa、圧力0.
4MPa、温度80℃、圧着時間60秒の条件で本圧着
して張り付け、その後、170℃で30分間熱硬化させ
た。
1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを介して、波長
10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0
mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ秒、マス
クの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件で層間樹
脂絶縁層2に、直径75μmのバイアホール用開口6を
形成した(図4(c)参照)。
成した基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃
の溶液に10分間浸漬し、層間樹脂絶縁層2の表面に存
在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、バ
イアホール用開口6の内壁を含む層間樹脂絶縁層2の表
面を粗面とした(図4(d)参照)。
和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。さ
らに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した該基板の表面
に、パラジウム触媒(アトテック社製)を付与すること
により、層間樹脂絶縁層2の表面およびバイアホール用
開口6の内壁面に触媒核を付着させた。
き水溶液中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ0.6〜
3.0μmの無電解銅めっき層12を形成した(図5
(a)参照)。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003 mol/l 酒石酸 0.200 mol/l 硫酸銅 0.030 mol/l HCHO 0.050 mol/l NaOH 0.100 mol/l α、α′−ビピリジル 40 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l 〔無電解めっき条件〕 35℃の液温度で40分
電解銅めっき層12に貼り付け、導体回路および配線板
非製造領域の一部に形成するダミー導体層のパターンに
相当する部分に開口を有するマスクを載置して、100
mJ/cm2 で露光し、0.8%炭酸ナトリウム水溶液
で現像処理することにより、厚さ20μmのめっきレジ
スト3を設けた(図5(b)参照)。
して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄し
てから、以下の条件で電解銅めっきを施し、電解銅めっ
き層13を形成した(図5(c)参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドHL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22±2 ℃
NaOH水溶液で剥離除去した後、そのめっきレジスト
3下の無電解めっき膜12を硫酸と過酸化水素の混合液
でエッチング処理して溶解除去し、無電解銅めっき膜1
2と電解めっき膜13からなる厚さ18μmの独立の上
層導体回路5(バイアホール7を含む)およびダミー導
体層(図示せず)とした(図5(d)参照)。この工程
では、配線板非製造領域内に、ダミー導体層(幅0.1
5mm)を形成した。
り返すことにより、さらに、上層の層間樹脂絶縁層2、
ならびに、上層の導体回路5(バイアホール7を含む)
およびダミー導体層を形成した(図6(a)〜図7
(a)参照)。その後、上記上層の導体回路5の表面に
エッチング液を用いて粗化面を形成した。なお、エッチ
ング液としては、メック社製、メックエッチボンドを使
用した(図7(b)参照)。
チルエーテル(DMDG)に60重量%の濃度になるよ
うに溶解させた、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬社製)のエポキシ基50%をアクリル化した
感光性付与のオリゴマー(分子量:4000)46.6
7重量部、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%
のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル社製、
商品名:エピコート1001)15.0重量部、イミダ
ゾール硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−C
N)1.6重量部、感光性モノマーである多価アクリル
モノマー(日本化薬社製、商品名:R604)3.0重
量部、同じく多価アクリルモノマー(共栄化学社製、商
品名:DPE6A)1.5重量部、分散系消泡剤(サン
ノプコ社製、S−65)0.71重量部を容器にとり、
攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成物に
対して光重合開始剤としてベンゾフェノン(関東化学社
製)2.0重量部、光増感剤としてのミヒラーケトン
(関東化学社製)0.2重量部を加え、粘度を25℃で
2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を得
た。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器社製、D
VL−B型)で60min-1(rpm)の場合はロータ
ーNo.4、6min-1(rpm)の場合はローターN
o.3によった。
記ソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗布し、
70℃で20分間、70℃で30分間の条件で乾燥処理
を行った後、半田パッドのパターンが描画された厚さ5
mmのフォトマスクをソルダーレジスト層に密着させて
1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG溶液
で現像処理し、直径80μmの開口を形成した。そし
て、さらに、80℃で1時間、100℃で1時間、12
0℃で1時間、150℃で3時間の条件でそれぞれ加熱
処理を行ってソルダーレジスト層を硬化させ、半田バン
プ形成用開口を有し、その厚さが20μmのソルダーレ
ジスト層14を形成した。なお、半田バンプ形成用開口
の開口径は80μmであり、隣合う半田バンプ形成用開
口間の距離は150μmである。また、上記ソルダーレ
ジスト組成物としては、市販のソルダーレジスト組成物
を使用することもできる。
とするエッチング液を、そのエッチング能が毎分2μm
程度になるように調製し、このエッチング液中にソルダ
ーレジスト層14が形成された基板を1分間浸漬し、導
体回路表面に平均粗度(Ra)が1μm以下の粗化面を
形成した。さらに、この基板を、塩化ニッケル(2.3
×10-1mol/l)、次亜リン酸ナトリウム(2.8
×10-1mol/l)、クエン酸ナトリウム(1.6×
10 -1mol/l)を含むpH=4.5の無電解ニッケ
ルめっき液に20分間浸漬して、開口部に厚さ5μmの
ニッケルめっき層15を形成した。さらに、その基板を
シアン化金カリウム(7.6×10-3mol/l)、塩
化アンモニウム(1.9×10-1mol/l)、クエン
酸ナトリウム(1.2×10-1mol/l)、次亜リン
酸ナトリウム(1.7×10-1mol/l)を含む無電
解金めっき液に80℃の条件で7.5分間浸漬して、ニ
ッケルめっき層15上に、厚さ0.03μmの金めっき
層16を形成し、半田パッドとした。
上に、全ての半田バンプ形成用開口に対向する部分に直
径100μmの開口を有するマスクを載置し、ピストン
式圧入型印刷機を用いて、凹形状の半田バンプ形成用開
口を半田ペーストで完全に充填した。
刷した半田ペーストを250℃でリフローし、フラック
ス洗浄を行った。さらに、このように製造された配線板
集合体を切断し、各区画に分割することにより、半田バ
ンプを備えた多層プリント配線板を得た(図7(c)参
照)。
ルムの作製、および、貫通孔充填用樹脂組成物の調製を
行った。
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる絶縁性基板
30の両面に18μmの銅箔32がラミネートされてい
る銅張積層板を出発材料とした(図8(a)参照)。ま
ず、この銅張積層板を下層導体回路パターン状にエッチ
ングすることにより、基板の両面に下層導体回路34を
形成した(図8(b)参照)。この際、配線板非製造領
域の一部のエッチングは行わず、この配線板非製造領域
に、図1に示すようなダミー導体層を形成した。ダミー
導体層の幅は、0.3mmであった。
0を水洗いし、乾燥した後、NaOH(10g/l)、
NaClO2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/
l)を含む水溶液を黒化浴(酸化浴)とする黒化処理、
および、NaOH(10g/l)、NaBH4 (6g/
l)を含む水溶液を還元浴とする還元処理を行い、下層
導体回路34の表面に粗化面34aを形成した(図8
(c)参照)。
縁層用樹脂フィルムを、温度50〜150℃まで昇温し
ながら、0.5MPaで真空圧着ラミネートして貼り付
け、樹脂フィルム層50αを形成した(図8(d)参
照)。さらに、樹脂フィルム層50αを貼り付けた基板
30に、ドリル加工により直径300μmの貫通孔35
を形成した(図8(e)参照)。
厚さ1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを介して、
波長10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径
4.0mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ
秒、マスクの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件
で樹脂フィルム層50αに、直径75μmのバイアホー
ル用開口52を形成し、層間樹脂絶縁層50とした(図
9(a)参照)。
基板を、60g/lの過マンガン酸を含む80℃の溶液
に10分間浸漬し、貫通孔35の壁面にデスミア処理を
施すとともに、層間樹脂絶縁層50の表面に存在するエ
ポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、バイアホー
ル用開口52の内壁面を含むその表面に粗化面50a、
52aを形成した(図9(b)参照)。
和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。さ
らに、粗面化処理(粗化深さ3μm)した該基板の表面
に、パラジウム触媒を付与することにより、層間樹脂絶
縁層50の表面(バイアホール用開口52の内壁面を含
む)、および、貫通孔35の壁面に触媒核を付着させた
(図示せず)。即ち、上記基板を塩化パラジウム(Pb
Cl2 )と塩化第一スズ(SnCl2 )とを含む触媒液
中に浸漬し、パラジウム金属を析出させることにより触
媒を付与した。
水溶液中に、基板を浸漬し、層間樹脂絶縁層50の表面
(バイアホール用開口52の内壁面を含む)、および、
貫通孔35の壁面に厚さ0.6〜3.0μmの無電解銅
めっき膜42を形成した(図9(c)参照)。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003 mol/l 酒石酸 0.200 mol/l 硫酸銅 0.030 mol/l HCHO 0.050 mol/l NaOH 0.100 mol/l α、α′−ビピリジル 100 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l 〔無電解めっき条件〕 34℃の液温度で40分
された基板に市販の感光性ドライフィルムを張り付け、
導体回路および配線板非製造領域の一部に形成するダミ
ー導体層のパターンに相当する部分に開口を有するマス
クを載置して、100mJ/cm2 で露光し、0.8%
炭酸ナトリウム水溶液で現像処理することにより、厚さ
20μmのめっきレジスト43を設けた(図9(d)参
照)。
て脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄して
から、以下の条件で電解めっきを施し、めっきレジスト
43非形成部に、厚さ20μmの電解銅めっき膜44を
形成した(図9(e)参照)。 〔電解めっき液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22±2 ℃
KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト43下の
無電解めっき膜を硫酸と過酸化水素との混合液でエッチ
ング処理して溶解除去し、スルーホール36、上層導体
回路45(バイアホール46を含む)、および、ダミー
導体層(図示せず)とした(図10(a)参照)。ここ
では、配線板非製造領域には、ダミー導体層(幅0.2
mm)を形成した。
した基板30をエッチング液に浸漬し、スルーホール3
6、ならびに、上層導体回路(バイアホール46を含
む)、および、導体層(図示せず)の表面に粗化面36
a、46aを形成した(図10(b)参照)。なお、エ
ッチング液としては、メック社製、メックエッチボンド
を使用した。
填用樹脂組成物を調製した後、下記の方法により調製後
24時間以内に、スルーホール36内、および、基板の
片面のバイアホール46内に樹脂充填材40、54の層
を形成した。即ち、まず、スキージを用いてスルーホー
ル内に貫通孔充填用樹脂組成物を押し込んだ後、100
℃、20分の条件で乾燥させた。次に、バイアホール4
6に相当する部分が開口したマスクを基板上に載置し、
スキージを用いてバイアホール46内に貫通孔充填用樹
脂組成物を充填し、100℃、20分の条件で乾燥を行
った。さらに、同様にして、基板の他方の面のバイアホ
ール46内にも貫通孔充填用樹脂組成物を充填した(図
10(c)参照)。
た基板の両面にバフ研磨を施し、スルーホール36およ
びバイアホール46から露出した樹脂充填材40、54
の層の表面を平坦にした。次いで、100℃で1時間、
150℃で1時間の加熱処理を行うことにより、樹脂充
填材40、54の層を硬化させた(図10(d)参
照)。
面、および、樹脂充填材40、54の露出面に、上記
(6)と同様の処理を行いてパラジウム触媒(図示せ
ず)を付与した。次に、上記(7)と同様の条件で無電
解めっき処理を施し、層間樹脂絶縁層50の表面、およ
び、樹脂充填材40、54の露出面に無電解めっき膜5
6を形成した(図11(a)参照)。
用いて、無電解めっき膜56上に、厚さ20μmのめっ
きレジストを設けた(図示せず)。さらに、上記(9)
と同様の条件で電解めっきを施して、めっきレジスト非
形成部に電解めっき膜57を形成した。その後、めっき
レジストと、その下に存在する無電解めっき膜56とを
除去し、スルーホール36上およびバイアホール46上
に、無電解めっき膜56と電解めっき膜57とからなる
蓋めっき層58を形成した(図11(b)参照)。この
工程において、配線板非製造領域内に、めっきレジスト
非形成部を設けることにより、ダミー導体層(幅0.0
5mm)を形成した。
記(11)で用いたエッチング液(メックエッチボン
ド)を用いて粗化面58aを形成した(図11(c)参
照)。 (17)次に、上記(3)〜(11)の工程を繰り返す
ことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層60、導体回
路(バイアホール66を含む)を形成し、多層配線板を
得た(図11(d)参照)。なお、この工程において
も、配線板非製造領域の一部にダミー導体層を形成し
た。
(17)と同様にして、半田バンプ形成用開口が形成さ
れ、その底面に、半田パッド66を有するソルダーレジ
スト層60を形成した(図12(a)〜(c)参照)。
なお、半田バンプ形成用開口の開口径は80μmであ
り、隣合う半田バンプ形成用開口間の距離は150μm
である。
上に、全ての半田バンプ形成用開口に対向する部分に直
径100μmの開口を有するマスクを載置し、ピストン
式圧入型印刷機を用いて、凹形状の半田バンプ形成用開
口を半田ペーストで完全に充填した。
には、Sn:Sb=95:5の半田ペースト層を形成し
た後、導電性ピン78を取り付けた(図13参照)。
成した半田ペースト層を260℃でリフローし、フラッ
クス洗浄を行った。さらに、このように製造された配線
板集合体を切断し、各区画に分割することにより、半田
バンプとPGA(Pin Grid Array)とを備えた多層プリ
ント配線板を得た。
体層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして多
層プリント配線板を製造した。
体層を形成しなかった以外は、実施例2と同様にして多
層プリント配線板を製造した。
た多層プリント配線板について、層間樹脂絶縁層の層厚
の観察、信頼性試験前後の性能評価を下記の評価方法を
用いて行った。
て断面を観察し、層間樹脂絶縁層の厚さおよび凹凸を調
べた。
した後、下記する導通試験を行った。また、これとは別
に多層プリント配線板を切断し、層間樹脂絶縁層と導体
回路との剥離の有無を調べた。
に導通試験を行い、モニターに表示された結果から導通
状態を評価した。(4)ヒートサイクル試験 製造した多層プリント配線板を−55℃で30分保持し
た後、125℃で30分保持するヒートサイクルを10
00回繰り返し、多層プリント配線板の周辺の状態を観
察した。また、得られた多層プリント配線板のクロスカ
ットを行い、層間樹脂絶縁層と導体回路との接着状態を
観察した。
層間樹脂絶縁層の層厚は一定で、凹凸も殆どなく、平坦
であった。また、上下層間での導体回路の短絡もなく、
信頼性試験前後に行った導通試験にも全く問題はなく、
信頼性試験後、および、ヒートサイクル試験後にも、層
間樹脂絶縁層と導体回路との剥離等は見当たらなかっ
た。また、多層プリント配線板の周辺部分にクラック等
は発生していなかった。
では、実施例1、2と比べて、多層プリント配線板の外
縁部で層間樹脂絶縁層の層厚が薄くなっており、配線板
非製造領域の部分が窪んでいた。また、導通試験に関し
ては、信頼性試験前は特に問題がなかったが、信頼性試
験後には短絡、断線が発生した。これは、多層プリント
配線板の外縁部で層間樹脂絶縁層の層厚が薄くなってい
ることにより、上下層間の導体回路の絶縁性が確保され
なかったためであると推定された。また、ヒートサイク
ル試験後に、層間樹脂絶縁層と導体回路との剥離が発見
され、一部の多層プリント配線板では、周辺部分にクラ
ックが発生していた。
ント配線板の製造方法では、複数の層からなる、配線板
集合体を構成する導体回路のうち、少なくとも一の層の
導体回路を形成する際に、配線板非製造領域の一部に導
体層を形成することにより、層厚が一定で、平坦化され
た層間樹脂絶縁層を形成することができ、相互間で短絡
がなく、接続信頼性に優れた多層プリント配線板を製造
することができる。この得られた多層プリント配線板の
周辺部分には、金属層が形成されているため、この多層
プリント配線板に熱衝撃が加わったり、大きな力が作用
した場合であっても、周辺部分にクラック等が発生する
ことはない。
方法の工程の一部を示す平面図であり、(b)は、その
A−A線断面図である。
法の工程の一部を示す平面図であり、(b)は、そのB
−B線断面図である。
板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
線板の製造方法の工程の一部を示す断面図である。
ト配線板の一例を模式的に示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に、導体回路と層間樹脂絶縁層と
が繰り返し積層形成され、最外層にソルダーレジスト層
が形成された多層プリント配線板の集合体を形成した
後、前記多層プリント配線板の集合体を切断する多層プ
リント配線板の製造方法であって、複数の層からなる、
多層プリント配線板の集合体を構成する導体回路のう
ち、少なくとも一の層の導体回路を形成する際に、多層
プリント配線板非製造領域の一部に導体層を形成するこ
とを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 - 【請求項2】 多層プリント配線板の集合体を構成する
層間樹脂絶縁層のうち、少なくとも一の層の層間樹脂絶
縁層を形成する際には、樹脂フィルムを貼付する工程を
含む請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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