JP2002268433A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

Info

Publication number
JP2002268433A
JP2002268433A JP2001070972A JP2001070972A JP2002268433A JP 2002268433 A JP2002268433 A JP 2002268433A JP 2001070972 A JP2001070972 A JP 2001070972A JP 2001070972 A JP2001070972 A JP 2001070972A JP 2002268433 A JP2002268433 A JP 2002268433A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
roller
fixing device
silicone rubber
fixing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001070972A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Shimazaki
大充 島崎
Keiichi Matsuzaki
圭一 松崎
Shoichi Kitagawa
生一 北川
Yoichi Ishikawa
陽一 石川
Takeshi Kato
猛 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Kogyo Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Nitto Kogyo Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Kogyo Co Ltd, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Nitto Kogyo Co Ltd
Priority to JP2001070972A priority Critical patent/JP2002268433A/ja
Publication of JP2002268433A publication Critical patent/JP2002268433A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着部材表面のシリコーンゴムの物性を適切
に選択することにより、画像の光沢性とシリコーンゴム
の耐磨耗性の両方に優れた定着装置およびそれを備えた
画像形成装置を提供する。 【解決手段】 定着ローラ21、加熱ローラ22、加圧
ローラ23および定着ベルト20の定着側表面にシリコ
ーンゴム層を設ける場合において、シリコーンゴムのゴ
ム硬度(JIS A)をX(度)、伸びをY(%)、引
裂強さ(B形)をZ(N/mm)、100%モジュラス
荷重をα(MPa)および反発弾性率をβ(%)とする
とき、画像の光沢性の指標としてα×β、シリコーンゴ
ムの耐磨耗性の指標として(Y×Z)/αを定義し、
2.0≦α×β≦4.0および3.0≦(Y×Z)/α
≦22の範囲内にあるシリコーンゴムを選択し使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の画
像形成装置に用いられる定着装置およびそれを備えた画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複写機、プリンタ、ファ
クシミリ等の画像形成装置においては、感光体に静電潜
像を形成した後に、これをトナーによって現像してトナ
ー像とし、このトナー像を加熱溶融および加圧して用紙
に定着させている。このような画像形成装置には、トナ
ー像を用紙に定着させるために定着装置が組み込まれ
る。
【0003】例えば特開平6−318001号公報に
は、ベルト式の定着装置が記載されている。このベルト
式の定着装置は、無端の定着ベルト、定着ローラ、加熱
ローラおよび加圧ローラを備える。
【0004】加熱ローラと定着ローラとが互いに平行に
配置され、定着ベルトが加熱ローラと定着ローラとに掛
け渡されている。加圧ローラは、定着ベルトを挟んで定
着ローラと平行に設けられ、定着ローラに向かって付勢
されている。それにより、定着ローラと定着ベルトとの
間に圧力が発生する。加圧ローラが回転すると、加熱ロ
ーラおよび定着ローラに掛け渡された定着ベルトが走行
する。加熱ローラの内部には主加熱源が設けられ、加圧
ローラの内部には補助加熱源が設けられている。
【0005】加圧ローラと定着ローラとが定着ベルトを
挟んでいる部分(以下、ニップ部と呼ぶ)に、トナー像
を担持した用紙が挿通される。この用紙は、ニップ部を
通過する際に、定着ベルトから熱を加えられるととも
に、加圧ローラから圧力を受ける。このとき、加圧ロー
ラからも補助的に熱が加えられる。用紙がニップ部を通
過する際に加えられる熱および圧力により未定着画像が
用紙に定着される。
【0006】定着ベルトとしては、ポリイミドの基材の
表面にシリコーンゴムの表層が設けられたものが示され
ている。このような定着ベルトの表層は、トナーが定着
ベルトに付着することを防止する役割を果たしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ポリイミド
の基材に、シリコーンゴムの表層を被覆した定着ベルト
において、画像の光沢を高めるような物性を持つシリコ
ーンゴムを選ぶと、用紙等の印字媒体のエッジによる表
面ゴムの磨耗が発生し、逆に印字媒体のエッジによる表
面ゴムの磨耗を抑えるような物性のシリコーンゴムを選
ぶと画像の光沢がよくないという問題を有している。
【0008】本発明の目的は、定着部材表面のシリコー
ンゴムの物性を適切に選択することにより、画像の光沢
性とシリコーンゴムの耐磨耗性の両方に優れた定着装置
およびそれを備えた画像形成装置を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)第1の発明 第1の発明に係る定着装置は、定着部材と、定着部材を
駆動する駆動手段と、未定着シートを定着部材に所定圧
力で圧接させる加圧手段と、定着部材を加熱する加熱手
段とを備えた定着装置であって、定着部材の定着側表面
にシリコーンゴム層が設けられ、シリコーンゴム層のゴ
ム硬度(JIS A)をX(度)、伸びをY(%)、引
裂強さ(B形)をZ(N/mm)、100%モジュラス
荷重をα(MPa)および反発弾性率をβ(%)とする
とき、2.0≦α×β≦4.0および、3.0≦(Y×
Z)/α≦22の関係を満足するものである。
【0010】本発明に係る定着装置においては、定着部
材の定着側表面にシリコーンゴム層を設ける場合、画像
の光沢性の指標である値(α×β)とシリコーンゴムの
耐磨耗性の指標である値((Y×Z)/α)が、それぞ
れ上記数値の範囲内におさまるようなシリコーンゴムを
選択して使用することにより、画像の光沢性とシリコー
ンゴムの耐磨耗性の両方の性能を向上させることができ
る。
【0011】(2)第2の発明 第2の発明に係る定着装置は、第1の発明に係る定着装
置の構成において、ゴム硬度(JIS A)Xが、45
≦X≦70を満足するものである。
【0012】本発明に係る定着装置においては、ゴム硬
度(JIS A)Xが上記範囲内におさまるようなシリ
コーンゴムを選択して使用することにより、シリコーン
ゴムの耐磨耗性を犠牲にすることなく画像の光沢性を向
上させることができる。
【0013】(3)第3の発明 第3の発明に係る定着装置は、第1または第2の発明に
係る定着装置の構成において、定着部材が、ループ状に
配置され、駆動手段により走行される無端の定着ベルト
であるものである。
【0014】本発明に係る定着装置においては、定着部
材として、ループ上に配置され、駆動手段により走行さ
れる無端の定着ベルトが使用される。この場合、定着ベ
ルトの定着側表面にシリコーンゴム層を設ける場合、画
像の光沢性の指標である値(α×β)とシリコーンゴム
の耐磨耗性の指標である値((Y×Z)/α)が、それ
ぞれ上記数値の範囲内におさまるようなシリコーンゴム
を選択して使用することにより、画像の光沢性とシリコ
ーンゴムの耐磨耗性の両方の性能を向上させることがで
きる。
【0015】(4)第4の発明 第4の発明に係る定着装置は、第1または第2の発明に
係る定着装置の構成において、定着部材が、加熱手段を
内蔵する定着ローラであるものである。
【0016】本発明に係る定着装置においては、定着部
材として加熱手段を内蔵する定着ローラが使用される。
この場合、定着ローラの定着側表面にシリコーンゴム層
を設ける場合、画像の光沢性の指標である値(α×β)
とシリコーンゴムの耐磨耗性の指標である値((Y×
Z)/α)が、それぞれ上記数値の範囲内におさまるよ
うなシリコーンゴムを選択して使用することにより、画
像の光沢性とシリコーンゴムの耐磨耗性の両方の性能を
向上させることができる。
【0017】(5)第5の発明 第5の発明に係る定着装置は、第1〜第4のいずれかの
発明に係る定着装置の構成において、定着部材の基材が
耐熱性樹脂により構成されているものである。
【0018】本発明に係る定着装置においては、耐熱性
樹脂を定着部材の基材として用いることにより、定着部
材の機械的強度を高くすることができ、高温下における
連続使用にも耐えることができる。
【0019】(6)第6の発明 第6の発明に係る定着装置は、第1〜第4のいずれかの
発明に係る定着装置の構成において、定着部材の基材が
耐磨耗性を有する金属により構成されているものであ
る。
【0020】本発明に係る定着装置においては、定着部
材の基材として耐磨耗性を有する金属を用いることによ
り、定着部材の耐磨耗性を高くすることができる。
【0021】(7)第7の発明 第7の発明に係る定着装置は、第5の発明に係る定着装
置の構成において、耐熱性樹脂がポリイミド樹脂である
ものである。
【0022】本発明に係る定着装置においては、耐熱性
樹脂として耐熱性高分子であるポリイミド樹脂を用いる
ことにより、定着部材の機械的強度を高くすることがで
きるとともに、高温下における連続使用にも耐えること
ができる。
【0023】(8)第8の発明 第8の発明に係る定着装置は、第6の発明に係る定着装
置の構成において、金属がステンレス鋼またはニッケル
であるものである。
【0024】本発明に係る定着装置においては、耐磨耗
性を有する金属としてステンレス鋼またはニッケルを用
いることにより、定着部材の耐磨耗性および機械的強度
を高くすることができるとともに、定着部材の作製も容
易に行うことができる。
【0025】(9)第9の発明 第9の発明に係る画像形成装置は、記録媒体にトナー像
を形成するためのトナー象形成手段と、記録媒体に形成
されたトナー像を定着させるための第1〜第8のいずれ
かの発明に係る定着装置とを備えたものである。
【0026】本発明に係る画像形成装置においては、第
1〜第8のいずれかの発明に係る定着装置が用いられて
いるので、画像の光沢性を損なわずに定着部材の耐久寿
命が向上する。したがって、長期間にわたって記録媒体
に良好な画像を形成することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態にお
ける定着装置を備えた電子写真方式のフルカラープリン
タの構成を示す概略断面図である。
【0028】図1に示すフルカラープリンタ1には、感
光体ベルト2がループ状に走行可能に配置されている。
感光体ベルト2は、そのループの上部が水平面を形成す
るように複数のローラにより支持されている。
【0029】感光体ベルト2の上部には、感光体ベルト
2の外周面に沿って第1の現像器5、第2の現像器6、
第3の現像器7および第4の現像器8が順に配置されて
いる。第1〜第4の現像器5〜8には、それぞれイエロ
ー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナーが
収納されている。感光体ベルト2の下部には、感光体ベ
ルト2の外周面と対向するように帯電装置3が配置され
ている。また、感光体ベルト2の斜め下方に露光装置4
が配置され、露光装置4から感光体ベルト2の外周面に
レーザ光が照射される。
【0030】さらに、感光体ベルト2に接するように転
写ベルト9が配置されている。転写ベルト9は複数のロ
ーラにより支持されている。
【0031】フルカラープリンタ1の底部には、記録媒
体としての用紙17を供給するための給紙装置10が配
置されている。給紙装置10の上面の一端部には開口部
が設けられており、この開口部において用紙17に接す
るように給紙ローラ11が配置されている。
【0032】給紙ローラ11の上方には、タイミングロ
ーラ12が配置されている。また、タイミングローラ1
2の上方には、転写領域13を介して定着装置14が配
置されている。そして、フルカラープリンタ1の上面に
は、排出部15が設けられている。
【0033】次に、図1のフルカラープリンタ1の動作
の概要について説明する。感光体ベルト2は駆動装置
(図示せず)により時計周りに走行している。まず、こ
の感光体ベルト2の表面が帯電装置3により一様に帯電
される。帯電された感光体ベルト2に露光装置4から照
射されるレーザ光によりイエローの画像のための静電潜
像が形成される。その静電潜像に第1の現像器5により
イエローのトナーが転移し、静電潜像がイエローのトナ
ー像として現像化される。感光体ベルト2に形成された
イエローのトナー像は、転写ベルト9上に転写される。
【0034】その後、第2の現像器6、第3の現像器7
および第4の現像器8により、それぞれマゼンタのトナ
ー像、シアンのトナー像およびブラックのトナー像が順
次感光体ベルト2に形成される。感光体ベルト2上のマ
ゼンタのトナー像、シアンのトナー像およびブラックの
トナー像は、転写ベルト9上のイエローのトナー像に重
ね合わされる。それにより、4色のトナーからなるフル
カラートナー像が転写ベルト9上に形成される。
【0035】一方、給紙装置10からは、給紙ローラ1
1の回転により1枚の用紙17が繰り出される。用紙1
7は、給紙ローラ11からタイミングローラ12に搬送
され、さらに転写領域13に送り出される。そして、転
写領域13で転写ベルト9から用紙17へフルカラート
ナー像が転写される。
【0036】用紙17は、フルカラートナー像を担持し
た状態で定着装置14に搬送される。定着装置14によ
りフルカラートナー像が用紙17に溶融定着され、排出
部15に排出される。
【0037】本実施の形態では、感光体ベルト2、第1
〜第4の現像器5〜8、帯電装置3、露光装置4および
転写ベルト9がトナー像形成手段を構成する。
【0038】図2は本実施の形態の定着装置14の断面
図である。図2の定着装置14内には、定着ローラ21
および加熱ローラ22が離間して互いに平行に配置され
ている。定着ローラ21および加熱ローラ22には、無
端の定着ベルト20がループ状に掛け渡されている。
【0039】定着ローラ21は、例えば金属性芯金をシ
リコーンゴム等の柔らかい素材で被覆してなる。定着ベ
ルト20と後述する加圧ローラ23との接触面を広く確
保するため、定着ローラ21の外周面には耐熱性でかつ
硬度の低い材料、例えばシリコーンスポンジ等を使用す
ることが好ましい。
【0040】加熱ローラ22は、例えば金属性芯金にフ
ッ素樹脂をコーティングして形成される。加熱ローラ2
2は、定着ベルト20に効率良く熱を供給するために、
熱伝導率の高い材料で構成することが好ましく、例えば
アルミニウムまたは銅で作製する。
【0041】定着ベルト20の基材は、ステンレス鋼や
ニッケル等の金属あるいはポリイミド等の耐熱性樹脂に
より形成された薄肉(数十μm)でシームレスタイプの
ものが好ましい。定着ベルト20の基材の表面には、耐
熱ゴム層としてシリコーンゴム層が積層される。
【0042】定着ローラ21に接するように加圧ローラ
(駆動ローラ)23が配置されている。加圧ローラ23
は、定着ローラ21に定着ベルト20を押しつける。定
着ローラ21と加圧ローラ23とにより定着ベルト20
が挟まれるニップ部33に用紙17が挿通される。
【0043】加圧ローラ23は、定着ベルト20および
定着ローラ21の温度が変化した場合にも定着ベルト2
0および定着ローラ21を一定速度で回転させるため
に、薄肉で摩擦係数の大きな材料、例えばシリコーンゴ
ムで被覆することが好ましい。
【0044】なお、加圧ローラ23の外周面はトナーの
離型性に優れた材料で被覆することが望ましいが、この
ような離型性に優れた材料は摩擦係数も低いので、加圧
ローラ23と定着ベルト20との間に用紙17が挿入さ
れたときに加圧ローラ23が定着ベルト20に対して滑
って用紙17の搬送不良を招くおそれがある。用紙17
の搬送不良を防止するためには、加圧ローラ23、定着
ローラ21および定着ベルト20において、それぞれ非
通紙領域(用紙17をニップしない領域)の長さを十分
に長くするか、あるいは加圧ローラ23の端部をトナー
の離型性の低い材料つまり摩擦係数の高い材料で被覆し
て十分な駆動力が定着ローラ21に伝わるようにするこ
とが望ましい。
【0045】定着ベルト20の上部には、定着ベルト2
0に剥離オイルを塗布するために、ドナーローラ(オイ
ル塗布ローラ)24およびオイル供給ローラ25が配置
されている。ドナーローラ24の外周面はシリコーンゴ
ムで被覆されている。このドナーローラ24は、定着ロ
ーラ21から加熱ローラ22に向かって走行する定着ベ
ルト20の一部にその走行速度と一致する周速で回転し
ながら接触する。このドナーローラ24の外周面にオイ
ル供給ローラ25が適度な押圧力で接することにより、
オイル供給ローラ25からドナーローラ24を介して定
着ベルト20の外周面に安定的に剥離オイルが塗布され
る。
【0046】ドナーローラ24の表層は、定着ベルト2
0の表層よりも離型性が悪く設定されている。そのた
め、用紙17に定着されずに定着ベルト20上に残った
トナーがドナーローラ24に移る。ドナーローラ24に
移ったトナーを除去するために、クリーニングローラ2
6がドナーローラ24の外周面に適度の押圧力で接する
ように配置される。このクリーニングローラ26の外周
面は、ドナーローラ24よりもさらに粗い表面を有する
材料、例えばフェルト、不織布等で被覆されている。
【0047】加熱ローラ22は、熱源として1本または
複数本のハロゲンヒータランプ28を内蔵している。な
お、熱源として、ハロゲンヒータランプ28の代わりに
抵抗発熱体、電磁誘導加熱装置等を用いてもよい。加圧
ローラ23は、用紙17の給紙速度が高い場合でも安定
した定着が行われるように、熱源としてハロゲンヒータ
ランプ29を内蔵する。なお、加熱ローラ22と同様
に、熱源として、ハロゲンヒータランプ29の代わり
に、抵抗発熱体、電磁誘導加熱装置等を用いてもよい。
【0048】加熱ローラ22の近傍には、定着ベルト2
0が走行を停止している期間に加熱ローラ22の温度を
検出する第1の温度検出装置30が配置されている。定
着ローラ21の近傍には、定着ローラ21に接触した直
後の定着ベルト20の温度を検出する第2の温度検出装
置31が配置されている。また、加圧ローラ23の近傍
には、定着ベルト20が走行している期間および停止し
ている期間にかかわらず、加圧ローラ23の外周面の温
度を検出する第3の温度検出装置32が配置されてい
る。
【0049】加圧ローラ23は、駆動モータ27の出力
軸に接続されており、駆動モータ27が作動すると加圧
ローラ23が矢印36の方向(時計回り)に回転する。
用紙17が矢印40で示すように、ニップ部33に挿入
されると、加圧ローラ23と定着ローラ21との間での
挟持力によって定着ベルト20が用紙17の表面に確実
に押圧される。加圧ローラ23の回転に伴って定着ベル
ト20が摩擦力により矢印38の方向に走行し、定着ロ
ーラ21も定着ベルト20との摩擦力によって矢印37
の方向に回転する。さらに、加熱ローラ22も定着ベル
ト20との摩擦力によって矢印39の方向に回転する。
【0050】定着ローラ21と加圧ローラ23との間の
ニップ部33を定着ベルト20が用紙17とともに走行
する間に、定着ベルト20上のトナー像が加熱溶融され
て用紙17に定着される。
【0051】次に、図2の定着装置14の動作について
説明する。駆動モータ27が作動すると、加圧ローラ2
3が矢印36の方向に回転する。それにより、定着ベル
ト20が矢印38の方向に走行を開始し、同時に定着ロ
ーラ21が矢印37の方向に従動回転し、加熱ローラ2
2も矢印39の方向に回転する。また、ハロゲンヒータ
ランプ28,29がオンする。それにより、加熱ローラ
22および加圧ローラ23が加熱される。
【0052】そして、定着ベルト20が、加熱ローラ2
2との接触領域でハロゲンヒータランプ28からの熱に
よって定着動作時の設定温度まで加熱される。このと
き、定着画像の光沢むらや定着不良を回避するために、
ニップ部33近傍の第2の温度検出装置31により検出
される温度に基づいてハロゲンヒータランプ28,29
が制御され、定着ベルト20の加熱温度が調整される。
それにより、定着ベルト20の温度が定着時の設定温度
に保たれる。
【0053】この状態でフルカラートナー像を担持した
用紙17が定着装置14の下部開口部34から矢印40
の方向に供給される。用紙17は、ニップ部33におい
て、定着ベルト20と加圧ローラ23との間に挿入され
る。用紙17上の未定着トナーは、定着ベルト20から
与えられる熱で溶融し、さらに加圧ローラ23と定着ロ
ーラ21との圧接力により用紙17に定着される。ニッ
プ部33で定着が終了した用紙17は、定着装置14の
上部開口部35から搬出される。
【0054】定着動作終了後には、制御装置(図示せ
ず)が、まずハロゲンヒータランプ28をオフする。こ
のとき、駆動モータ27はオン状態を維持し、定着ベル
ト20は走行を続ける。
【0055】ハロゲンヒータランプ28がオフしかつ駆
動モータ27がオン状態の場合、加熱ローラ22は回転
しながら冷却されるため、加熱ローラ22から熱が効果
的に放出され、定着ベルト20が徐々に冷却される。第
1の温度検出装置30により検出される温度が定着動作
時の設定温度よりも10℃低下したときに、制御装置は
駆動モータ27をオフする。それにより、定着ベルト2
0の走行が停止される。
【0056】その後、待機モードになると、第1の温度
検出装置30により検出される温度が所定の温度を維持
するようにハロゲンヒータランプ28がオンオフ制御さ
れかつ第3の温度検出装置32により検出される温度が
所定の温度を維持するようにハロゲンヒータランプ29
がオンオフ制御される。
【0057】上記のような制御を実行することにより、
加熱ローラ22に接する定着ベルト20の部分が過度に
加熱(オーバーヒート)されることが効果的に防止さ
れ、定着ベルト20の局部的な熱劣化が防止されること
になる。このようにして、定着ベルト20の寿命の向上
が図られる。
【0058】表1は定着ベルト20のゴム硬度(JIS
A)X(度)、伸びY(%)、引裂強さ(B形)Z
(N/mm)、100%モジュラス荷重α(MPa)、
反発弾性率β(%)の値を変化させた場合の画像の光沢
性およびシリコーンゴムの耐磨耗性について試験および
検討した結果をまとめたものである。
【0059】
【表1】
【0060】表1において、5種類のシリコーンゴムを
用いて実験し、それぞれのシリコーンゴムについて各特
性の数値を調べるとともに、画像の光沢性とシリコーン
ゴムの耐磨耗性とにおいてどのような影響が出るかを調
べた。
【0061】ここで、画像の光沢性の指標として、(1
00%モジュラス荷重α)×(反発弾性率β)、および
シリコーンゴムの耐磨耗性の指標として、(引裂強さ
Y)×(伸びZ)/(100%モジュラス荷重α)を定
義している。
【0062】表1の各指標と試験結果との関係は、◎
(優秀)、○(良好)、△(可)および×(不適)によ
り示されている。
【0063】上記試験の結果、画像の光沢性について
は、α×βの値が1.5≦α×β≦4.0の範囲である
とき良好であり、特に3.8近傍が光沢性に優れてい
た。一方、シリコーンゴムの耐磨耗性については、(Y
×Z)/αの値が、3≦(Y×Z)/α≦22の範囲に
あるとき良好であり、特に11〜20のとき耐磨耗性に
優れていた。
【0064】しかしながら、表1からも分かるように、
画像の光沢性を優先して各特性値を決定すると、逆にシ
リコーンゴムの耐磨耗性が悪くなり、シリコーンゴムの
耐磨耗性を優先して各特性値を決定すると、画像の光沢
が損なわれるという二律背反する結果となった。そこ
で、両者が両立する領域として、2.0≦α×β≦4.
0かつ3.0≦(Y×Z)/α≦22を設定し、この範
囲内にあるようなシリコーンゴムを選択することによ
り、画像の光沢性とゴム材の耐磨耗性の両方について良
好となる。
【0065】なお、本実施の形態では、定着部材として
無端ベルト状の定着ベルトを用いた構成について述べて
いるが、定着部材として定着ローラを用いた場合につい
ても同様の効果が得られる。
【0066】この場合には、定着ローラの基材は、ステ
ンレス鋼やニッケル等の金属、あるいはポリイミド等の
耐熱性樹脂により形成され、定着ローラの基材の表面
に、耐熱ゴム層としてシリコーンゴム層が積層される。
【0067】
【発明の効果】以上のように画像の光沢性の指標である
値(α×β)とシリコーンゴムの耐磨耗性の指標である
値((Y×Z)/α)が、それぞれ所定の範囲内におさ
まるようなシリコーンゴムを選択して使用することによ
り、画像の光沢性とシリコーンゴムの耐磨耗性の両方の
性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における定着装置を備え
た電子写真方式のフルカラープリンタの概略断面図
【図2】図1の定着装置の断面図
【符号の説明】
14 定着装置 20 定着ベルト 21 定着ローラ 22 加熱ローラ 23 加圧ローラ 27 駆動モータ 28,29 ハロゲンヒータランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松崎 圭一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 北川 生一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石川 陽一 東京都港区芝1丁目5番12号 日東工業株 式会社内 (72)発明者 加藤 猛 東京都港区芝1丁目5番12号 日東工業株 式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA10 AA23 BA11 BA12 BA25 BB06 BB13 BB14 BB18 BB28 BB37 3J103 AA02 FA12 GA02 GA57 GA58 GA60 HA04 HA32 HA33 HA46 HA47 HA53

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着部材と、前記定着部材を駆動する駆
    動手段と、未定着シートを前記定着部材に所定圧力で圧
    接させる加圧手段と、前記定着部材を加熱する加熱手段
    とを備えた定着装置であって、前記定着部材の定着側表
    面にシリコーンゴム層が設けられ、前記シリコーンゴム
    層のゴム硬度(JIS A)をX(度)、伸びをY
    (%)、引裂強さ(B形)をZ(N/mm)、100%
    モジュラス荷重をα(MPa)および反発弾性率をβ
    (%)とするとき、 2.0≦α×β≦4.0および、 3.0≦(Y×Z)/α≦22 の関係を満足することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記ゴム硬度(JIS A)Xが、 45≦X≦70 を満足することを特徴とする請求項記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記定着部材は、ループ状に配置され、
    前記駆動手段により走行される無端の定着ベルトである
    ことを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記定着部材は、前記加熱手段を内蔵す
    る定着ローラであることを特徴とする請求項1または2
    記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記定着部材の基材が耐熱性樹脂により
    構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記定着部材の基材が耐磨耗性を有する
    金属により構成されていることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記耐熱性樹脂がポリイミド樹脂である
    ことを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記金属がステンレス鋼またはニッケル
    であることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 記録媒体にトナー像を形成するためのト
    ナー像形成手段と、前記記録媒体に形成されたトナー像
    を定着させるための請求項1〜8のいずれかに記載の定
    着装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2001070972A 2001-03-13 2001-03-13 定着装置 Pending JP2002268433A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070972A JP2002268433A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070972A JP2002268433A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002268433A true JP2002268433A (ja) 2002-09-18

Family

ID=18928751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001070972A Pending JP2002268433A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002268433A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010197579A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Fuji Xerox Co Ltd 無端ベルト、画像定着装置、及び画像形成装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62153986A (ja) * 1985-12-27 1987-07-08 Canon Inc 弾性回転体の製造方法及びその弾性回転体
JPH01277876A (ja) * 1988-04-30 1989-11-08 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd 熱定着ローラ
JPH0467661U (ja) * 1990-10-23 1992-06-16
JPH0885636A (ja) * 1994-09-19 1996-04-02 Fuji Xerox Co Ltd 給紙用ロール、その製造方法及び給紙ロール用シリコーンゴム組成物
JPH11258938A (ja) * 1998-03-11 1999-09-24 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62153986A (ja) * 1985-12-27 1987-07-08 Canon Inc 弾性回転体の製造方法及びその弾性回転体
JPH01277876A (ja) * 1988-04-30 1989-11-08 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd 熱定着ローラ
JPH0467661U (ja) * 1990-10-23 1992-06-16
JPH0885636A (ja) * 1994-09-19 1996-04-02 Fuji Xerox Co Ltd 給紙用ロール、その製造方法及び給紙ロール用シリコーンゴム組成物
JPH11258938A (ja) * 1998-03-11 1999-09-24 Nitto Kogyo Co Ltd 定着装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010197579A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Fuji Xerox Co Ltd 無端ベルト、画像定着装置、及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6496666B2 (en) Image forming apparatus and method having an improved heating mechanism in fixing device
JP3033486B2 (ja) 定着方法及びその装置
JP2013140214A (ja) 画像形成装置
JP2004226815A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2004062053A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP2004062054A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP2008216294A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4551932B2 (ja) 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置
US8295750B2 (en) Fixing apparatus and image forming apparatus equipped therewith
JPH11272100A (ja) 定着装置
JP2013024895A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4376620B2 (ja) 画像形成装置
JP4711320B2 (ja) 定着装置及びその定着装置を有する画像形成装置
JP4927612B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2003156966A (ja) 定着装置及びこれを有する画像形成装置
JP2004279857A (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP2005156918A (ja) 定着装置
JP2002268433A (ja) 定着装置
JP2002049272A (ja) 定着装置及びこれを有する画像形成装置
JP2005189268A (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2004093842A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP2006133807A (ja) ベルト定着装置
JP2003084604A (ja) 定着装置及びこれを有する画像形成装置
JPH11282307A (ja) 定着装置及びこれを有する画像形成装置
JP2004234951A (ja) 加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080310

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100924

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20101005

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301