JP2002266362A - 排水パネル、それを用いた排水性構造体及びその施工方法 - Google Patents

排水パネル、それを用いた排水性構造体及びその施工方法

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JP2002266362A
JP2002266362A JP2001061392A JP2001061392A JP2002266362A JP 2002266362 A JP2002266362 A JP 2002266362A JP 2001061392 A JP2001061392 A JP 2001061392A JP 2001061392 A JP2001061392 A JP 2001061392A JP 2002266362 A JP2002266362 A JP 2002266362A
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drainage panel
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Daisaku Nishimoto
大策 西本
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Dow Kakoh KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 排水壁構造若しくは排水床構造等の排水性構
造体の施工性を高め得る排水パネル、また、それを用い
た排水性構造体及びその施工方法を提供する。 【解決手段】 裏面にコンクリート躯体との間で排水路
を形成する排水溝11を有する合成樹脂発泡板からなる
排水パネルであって、表面に内装下地材若しくは内装材
を固定するための面木を嵌着させる面木用溝102を設
けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湧水や結露水等の
排水路を確保するように施工される排水壁構造若しくは
排水床構造等の排水性構造体及びその施工方法、更には
これに用いられる排水パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】地下の湧水等をコンクリート躯体の内側
で排水するために、裏面にコンクリート躯体との間で排
水路を形成する排水溝を有する合成樹脂発泡板からなる
排水パネルを用いて、排水壁構造若しくは排水床構造等
の排水性構造体を施工する方法が知られている。
【0003】例えば特開平11−152760号公報に
は排水パネルを用いた排水壁構造が開示されており、特
開平10−18316号公報には排水パネルを用いた排
水床構造体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような排水性構
造体に用いられている従来の排水パネルには、大別して
表面材を有するものと有さないものとがある。
【0005】しかしながら、排水パネルを構成する合成
樹脂発泡板には、パネルの軽量化を図るために発泡倍率
が20〜40倍程度のものが用いられている。このよう
な高発泡の合成樹脂発泡板はそれ自体で釘・ビス等の保
持能力に乏しい。
【0006】このため、従来の表面材を有する排水パネ
ルでは、接着剤を用いて合成樹脂発泡板に表面材を貼り
付けていたため生産性が低く、また、パネル自体が反っ
てしまうという問題が生じていた。さらには、解体時に
合成樹脂発泡板と表面材とを分別解体できないという問
題もあった。
【0007】一方、表面材を有しないものにあっては、
例えば排水壁構造の場合には、排水パネル施工後に木質
ボード等の内装下地材を接着剤を用いて貼り付ける必要
があり、施工性が悪かった。
【0008】また、従来の排水パネルを用いた場合、配
線・配管のためのスペースを別途施工する必要があり、
この面でも施工性の向上が望まれていた。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、生産性が高く、且つ、排水壁構造若
しくは排水床構造等の排水性構造体の施工性を高め得る
排水パネル、また、それを用いた排水性構造体及びその
施工方法を提供することを目的とする。
【0010】また本発明は、配線・配管等の設備空間を
簡単に形成し得る排水パネル、また、それを用いた排水
性構造体及びその施工方法を提供することを目的とす
る。
【0011】さらに本発明は、パネル自体の反りを無く
し、且つ、合成樹脂発泡板と表面材との分別解体を容易
にする表面材付き排水パネル及びそれを用いた排水性構
造体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく成
された本発明の構成は、以下の通りである。
【0013】即ち、本発明の排水パネルは、裏面にコン
クリート躯体との間で排水路を形成する排水溝を有する
合成樹脂発泡板からなる排水パネルにおいて、表面に面
木を嵌着させるための面木用溝が設けられていることを
特徴としているものである。
【0014】上記本発明の排水パネルは、更なる好まし
い特徴として、「前記面木用溝は、周縁部に開放する溝
であること」、「表面に前記面木用溝とは別に配線又は
/及び配管スペースとして利用される設備用溝が設けら
れていること」、「前記合成樹脂発泡板の側面に本実加
工が施されていること」、を含む。
【0015】また、本発明の表面材付き排水パネルは、
上記本発明の排水パネルの前記面木用溝に面木が嵌着さ
れており、且つ、該面木に内装下地材若しくは内装材が
ビス止めされてなることを特徴としているものである。
そして、前記面木としては、側面に複数の突起を有し、
該突起の幅が表面側に近いものほど大きく形成されてい
るものを好ましく用いることができる。
【0016】また、本発明の排水性構造体は、裏面にコ
ンクリート躯体との間で排水路を形成する排水溝を有
し、表面に面木を嵌着させるための面木用溝を有する合
成樹脂発泡板からなる排水パネルを用いた排水性構造体
であって、コンクリート躯体と前記排水パネルとの間に
排水路が形成されていると共に、前記排水パネルの面木
用溝に嵌着している面木若しくは該面木に固定された胴
縁に内装下地材若しくは内装材が固定されていることを
特徴としているものである。
【0017】上記本発明の排水性構造体は、更なる好ま
しい特徴として、「相隣接して配置された複数の前記排
水パネルに跨って面木が嵌着されていること」、「前記
排水パネルには表面に前記面木用溝とは別に設備用溝が
設けられており、該設備用溝が配線又は/及び配管スペ
ースとして利用されていること」、を含む。
【0018】また、本発明の別の排水性構造体は、裏面
にコンクリート躯体との間で排水路を形成する排水溝を
有する排水パネルを、コンクリート躯体に取付けてなる
排水性構造体であって、前記排水パネルとして上記本発
明の表面材付き排水パネルを用いたことを特徴としてい
るものである。
【0019】さらに、本発明の排水性構造体の施工方法
は、裏面にコンクリート躯体との間で排水路を形成する
排水溝を有し、表面に面木を嵌着させるための面木用溝
を有する合成樹脂発泡板からなる排水パネルを用いた排
水性構造体の施工方法であって、コンクリート躯体に前
記排水パネルを取付け、該排水パネルの前記面木用溝に
面木を嵌着させた後、該面木若しくはこれに固定した胴
縁に内装下地材若しくは内装材を固定することを特徴と
しているものである。
【0020】上記本発明の排水性構造体の施工方法は、
更なる好ましい特徴として、「前記面木は側面に複数の
突起を有し、該突起の幅は表面側に近いものほど大きい
こと」、「前記面木用溝は前記排水パネルの周縁部に開
放して設けられており、相隣接して配置した複数の排水
パネルに跨って面木を嵌着させること」、「前記排水パ
ネルには表面に前記面木用溝とは別に設備用溝が設けら
れており、該設備用溝を配線又は/及び配管スペースと
して利用すること」、を含む。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を説明
するが、本発明はこれらの形態例に限定されるものでは
ない。
【0022】本発明の排水パネルの一構成例を図1に示
す。図1において、10は合成樹脂発泡板からなる排水
パネル、11はパネル裏面に設けられた排水溝、12は
パネル表面に設けられた面木用溝、13a,13bはパ
ネル側面に施された本実加工であり、13aは凸部、1
3bは凹部である。
【0023】本例の排水パネル10は排水壁構造に用い
られるパネルであり、裏面(本明細書においてはコンク
リート躯体に取り付けられる側をパネルの裏面と称して
いる。)に設けられた排水溝11は、この排水パネル1
0をコンクリート地下壁の内側(室内側)に取り付けた
際にコンクリート地下壁との間に排水路を形成し、地下
壁からの浸透水を効率良く排水するためのものである。
【0024】排水パネル10の表面(裏面の反対の面)
に設けられた面木用溝12は、内装下地材や内装材(壁
下地材や壁材)を取り付けるための面木を嵌着させるも
のである。
【0025】本例の排水パネルでは縦方向に5本の面木
用溝12を形成しており、内装下地材や内装材を縦割り
で割り付ける際に好適に用いることができる。この面木
用溝12の本数や形態等は特に限定されるものではな
く、パネルの施工場所や内装下地材及び内装材の割付等
に応じて適宜設計することができる。
【0026】本発明の排水壁構造用の排水パネルの別の
例を図2及び図3に示す。尚、これらの図において、図
1中の符号と同一の符号で示したものは同一である。
【0027】図2の排水パネル20は、横方向に7本の
面木用溝21を形成した例であり、内装下地材や内装材
を横割りで割り付ける際に好適に用いることができるも
のである。
【0028】また、図3の排水パネル30は、縦方向の
5本の面木用溝31と横方向の7本の設備用溝32を形
成した例である。この設備用溝32は、面木用溝31よ
りも深い溝であり、後述するように電気配線等の配線又
は/及び水道管・ガス管等の配管用のスペースに有効利
用できるものである。
【0029】本発明の排水パネルにおいては、面木用溝
は図1乃至図3の形態のようにパネル周縁部に開放して
設けられていることが好ましい。このような形態とする
ことにより、相隣接して配置した複数の排水パネルに跨
って面木を嵌着させることができ、複数の排水パネルを
1本の面木で抑えることが可能となり、パネル相互の不
陸調整を比較的簡単に行うことができる。また、面木用
溝は余分に設けておくことも好ましい。これにより内装
下地材及び内装材の割付の自由度が増す。
【0030】設備用溝は図3の形態のようにパネル周縁
部に開放して設けられる。尚、面木用溝を余分に設けた
場合には、面木を嵌着させない面木用溝を設備用溝とし
て活用することもできる。
【0031】また本発明の排水パネルにおいては、図1
乃至図3の形態のようにパネル側面に本実加工が施され
ていることも好ましい。このような形態とすることによ
り、相隣接するパネル同士を容易に結合・固定すること
ができ、多少の不陸があってもレベル調整をすることが
できると共に、パネル側面同士が擦れることによる耳障
りな音鳴りの発生を防止することもできる。尚、図1乃
至図3に示した例では対向する2側面にのみ加工を施し
ているが、パネルの割付に応じて3側面若しくは全側面
に加工を施すこともできる。特に床施工の場合は全側面
とも本実加工することが音鳴り、レベル調整の点から好
ましい。
【0032】本発明の排水パネルの材料としては、耐水
性・断熱性等に優れたものが好ましく、例えばポリスチ
レン発泡体,ポリエチレン発泡体,ポリウレタン発泡体
等の独立気泡を有する合成樹脂発泡体が好適である。特
に押出発泡ポリスチレン(商品名「スタイロフォー
ム」:ダウ化工(株)製)は、その低い吸水性の故に最
も好ましい。このような合成樹脂発泡体は、特に高い断
熱性を付与できるという利点もある。
【0033】次に、本発明の表面材付き排水パネルにつ
いて説明する。
【0034】本発明の表面材付き排水パネルは、上述し
たような本発明の排水パネルの面木用溝に面木を嵌着
し、さらにこの面木に内装下地材(壁下地材や床下地
材)若しくは内装材(壁材や床材)をビス(ビス、釘、
等)止めしたものである。
【0035】本発明の表面材付き排水パネルの一構成例
を図4に示す。図4に示した表面材付き排水パネル40
は、図2に示した排水パネル20の7本の内の4本の面
木用溝12に面木41を嵌着し、この面木41に内装下
地材42をビス43によって固定したものである。
【0036】面木41の材質は特に限定されるものでは
なく、内装下地材や内装材及びその取り付け方法等に応
じて適宜選択し得る。例えば内装下地材や内装材が木質
系であって釘によって固定する場合には、面木41も木
質系のものが好ましい。尚、面木41には、十分に高い
釘保持力を有する比較的低発泡(例えば発泡倍率1.5
〜3倍程度)の硬質発泡体の使用も可能である。
【0037】また、面木41は面木用溝に十分な強度で
嵌着させるために所望の断面形状とすることもできる。
本発明においては特に図5に示すような断面形状を有す
る面木を好ましく用いることができる。
【0038】図5に示す面木50は両側面に係止用の複
数の突起を有し、特に突起の幅を表面側に近いものほど
大きく形成したものである。即ち、表面側に近い突起5
1の幅W1は、裏面側に近い突起52の幅W2よりも大き
く設計されているものである。このような形態を有する
面木によれば、面木用溝への嵌着をより確実なものと
し、脱落防止上、優れた効果を発揮する。尚、特に面木
の嵌着強度を要求される場合は、接着剤を用いて面木を
嵌着することもできる。
【0039】本発明の表面材付き排水パネルの表面材と
される内装下地材(壁下地材や床下地材)若しくは内装
材(壁材や床材)は特に限定されるものではなく、例え
ば珪酸カルシウム板、フレキシブルボード、ALC板、
石膏ボード、木材、合板、タイル、プレキャストコンク
リート板等、通常用いられているものを用いることがで
きる。
【0040】上記のような構成を有する本発明の表面材
付き排水パネルでは、合成樹脂発泡板と表面材との接合
を乾式接合としているため、生産性が高く、またパネル
自体が反ってしまうという問題が生じない。さらには、
合成樹脂発泡板と表面材との分別解体を容易に行うこと
もできる。
【0041】次に、本発明の排水性構造体及びその施工
方法の一例を図6及び図7を用いて説明する。尚、図6
は排水性構造体の横断面図、図7は図6中のA−A’面
における縦断面図であり、61はコンクリート地下壁、
62は面木、63は内装下地材、64は水抜き管、65
は集水ピットである。
【0042】本例の排水性構造体は、図3に示したよう
な本発明の排水パネル30を施工した排水壁構造体であ
る。以下、施工手順の一例を説明する。
【0043】まず、コンクリート地下壁61を施工し、
バリ,ジャンカ等の施工不良箇所をハツリ及びムラ直し
等して平坦な下地を形成する。
【0044】次に、コンクリート壁61の所定の位置に
防水系の接着剤を塗布し、排水パネル30の裏面にてパ
ネルをコンクリート壁61に接着して取り付ける。これ
により、排水パネル30の裏面に形成されている排水溝
11によって排水路として機能する空間が形成される。
【0045】次に、内装下地材若しくは内装材の割付に
応じて所定の面木用溝に面木を嵌着させる。本例におい
ては、面木用溝31に3ピッチ毎に面木62が取り付け
られている。
【0046】この面木62としては、前述した本発明の
表面材付き排水パネルに用いたものと同様のものを用い
ることができる。また、特に面木の嵌着強度を要求され
る場合は、接着剤を用いて面木を嵌着することもでき
る。
【0047】次に、面木62に内装下地材(若しくは内
装材)63を固定する。この内装下地材(若しくは内装
材)63としては、前述した本発明の表面材付き排水パ
ネルの表面材に用いたものと同様のものを用いることが
できる。
【0048】尚、上記の例では面木62に直に内装下地
材63を固定したが、例えば図8(図7に対応する縦断
面図)に示すように面木62に胴縁81を固定し、さら
にこの胴縁81に内装下地材(若しくは内装材)63を
固定することもできる。
【0049】このようにして施工される本発明の地下壁
排水性構造体では、地下壁61を浸透してきた浸透水
は、排水溝11からなる排水路を流下し、図7に示すよ
うにパネル下部の水抜き管64を通って集水ピット65
に集められる。
【0050】次に、本発明の別の排水性構造体及びこれ
に適用される排水パネルの実施形態例について説明す
る。
【0051】図6及び図7に示した排水性構造体は、地
下壁からの浸透水を壁の内側だけを流下させて地下壁近
傍に設けられた集水ピットに直接導く構造を有するもの
であった。しかしながら、このような排水構造では集水
ピットを地下壁毎に設ける必要がある。
【0052】一方、ここで説明する排水性構造体は、地
下壁からの浸透水を壁の内側だけではなく更に基礎スラ
ブ若しくは床スラブ上を介して所定の位置に設けられた
集水ピットに導く排水性構造体である。
【0053】本例の排水性構造体の壁部分に用いられる
排水パネルの一構成例を図9に、床部分に用いられる排
水パネルの一構成例を図10に示す。尚、これらの図に
おいて図1中の符号と同一の符号で示したものは同一で
ある。
【0054】図9に示す壁用排水パネル90は、縦方向
の4本の面木用溝91と、この面木用溝91よりも深く
形成された横方向の3本の設備用溝92を有している。
【0055】この排水パネル90の最大の特徴は、排水
溝11が開放するパネルの下端部分が一部切り欠かれて
導水口部93が形成されている点である。かかる導水口
部93は、詳しくは後述するが、排水溝11を流下して
きた浸透水を基礎スラブ若しくは床スラブ上に流出させ
る役割を果たすものである。
【0056】図10に示す床用排水パネル100は、裏
面に縦横に多数の排水溝11’が形成されており、表面
には縦方向の2本の面木用溝101と、この面木用溝1
01よりも深く形成された横方向の2本の設備用溝10
2を有している。
【0057】これらの壁用排水パネル90及び床用排水
パネル100には対向する2側面にのみ本実加工を施し
ているが、前述のパネルと同様、パネルの割付に応じて
3側面若しくは全側面に加工を施すこともできる。特に
床用排水パネル100においては全側面とも本実加工す
ることが音鳴り、レベル調整の点から好ましい。
【0058】上述の図9及び図10の排水パネルを用い
た本例の排水性構造体を図11に模式的に示す。尚、図
11中には図が煩雑になるのを避けるために一部の本実
加工を省略している。
【0059】本例の排水性構造体では、地下壁111に
は壁用排水パネル90が取り付けられており、このパネ
ル90の裏面に設けられた排水溝11によって地下壁1
11との間に排水路が形成されている。また、基礎スラ
ブ114上には床用排水パネル100が敷設されてお
り、このパネル100の裏面に縦横に設けられた多数の
排水溝11’によって基礎スラブ114との間にも排水
路が形成されている。
【0060】本例の排水性構造体の施工手順を簡単に説
明する。
【0061】まず、コンクリート躯体(地下壁111及
び基礎スラブ114)を施工した後、所定の位置に壁用
排水パネル90及び床用排水パネル100を固定する。
次に、内装下地材(壁下地材や床下地材)若しくは内装
材(壁材や床材)の割付に応じて所定の面木用溝に面木
112,115を嵌着させると共に、設備用溝及び面木
を嵌着させない面木用溝を利用して所定の設備配線・配
管工事を行う。ここで、各排水パネルに設けられている
設備用溝は面木用溝よりも深いため、面木用溝に面木を
嵌着させた状態でもその裏に電気配線等を通すスペース
を確保することができる。そして、面木112,115
にそれぞれ内装下地材(若しくは内装材)113,11
6を固定することにより図11に示したような排水性構
造体が構築される。
【0062】本例の排水性構造体においては、地下壁1
11を浸透してきた浸透水や結露水等は、先の例と同
様、排水溝11からなる排水路を流下し、さらに壁用排
水パネル90の下端の導水口部93を介して基礎スラブ
114上に流出する。そして、基礎スラブ114上に流
出した浸透水は、排水溝11’からなる排水路を通じて
集水ピット116に集められ、ポンプ等によって地上へ
排出されることになる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の効果を奏する。
【0064】(1)排水パネルの表面に面木を嵌着させ
るための面木用溝を設けたことにより、この面木用溝に
嵌着させた面木に内装下地材等を釘・ビス等用いて容易
に固定することができる。そのため、従来のように施工
性の悪い接着剤による内装下地材等の固定を行う必要が
なく、排水性構造体の施工性を高めることができる。 (2)特に面木用溝をパネル周縁部に開放して設けるこ
とにより、相隣接して配置した複数の排水パネルに跨っ
て面木を嵌着させることができ、複数の排水パネルを1
本の面木で抑えることが可能となり、不陸調整を比較的
簡単に行うことができる。 (3)特に電気配線等の設置スペースとして利用される
設備用溝をパネル自体に設けることにより、従来のよう
に配線・配管のためのスペースを別途施工する必要がな
く、排水性構造体の施工性をより一層高めることができ
る。 (4)特に側面に本実加工を施すことにより、相隣接す
るパネル同士を容易に結合・固定することができ、多少
の不陸があってもレベル調整を簡単に行うことができる
と共に、パネル側面同士が擦れることによる耳障りな音
鳴りの発生を防止することもできる。 (5)また、本発明の表面材付き排水パネルでは、合成
樹脂発泡板と表面材との接合を乾式接合としているた
め、生産性が高く、またパネル自体が反ってしまうとい
う問題が生じないため、外観的にも優れた排水性構造体
を施工することができる。さらには、解体時にこれらの
分別解体を容易に行うこともできる。 (6)総合的には、排水壁構造若しくは排水床構造等の
排水性構造体の施工性を高め、浸透水等の排水を確実に
行い得る内側排水構造を、短期間且つ低コストで構築す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の壁用排水パネルの一例を示す図であ
る。
【図2】本発明の壁用排水パネルの別の例を示す図であ
る。
【図3】本発明の壁用排水パネルの別の例を示す図であ
る。
【図4】本発明の表面材付き排水パネルの一例を示す斜
視図である。
【図5】本発明に好適に用いられる面木の一例を示す断
面図である。
【図6】図3の排水パネルを用いた排水壁構造を示す横
断面図である。
【図7】図3の排水パネルを用いた排水壁構造を示す縦
断面図である。
【図8】本発明の排水パネルを用いた排水壁構造の別の
例を示す横断面図である。
【図9】本発明の壁用排水パネルの別の例を示す図であ
る。
【図10】本発明の床用排水パネルの一例を示す図であ
る。
【図11】図9及び図10の排水パネルを用いた本発明
の排水性構造体を一部断面で表した斜視図である。
【符号の説明】
10、20、30、90、100 排水パネル 11、11’ 排水溝 12、21、31、91、101 面木用溝 13a 本実加工の凸部 13b 本実加工の凹部 32、92、102 設備用溝 40 表面材付き排水パネル 41、50、62、112、115 面木 42、63、113、116 内装下地材(内装材) 43 ビス 51 表面側に近い突起 52 裏面側に近い突起 61、111 コンクリート地下壁 64 水抜き管 65、117 集水ピット 81 胴縁 93 導水口部 114 基礎スラブ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面にコンクリート躯体との間で排水路
    を形成する排水溝を有する合成樹脂発泡板からなる排水
    パネルにおいて、 表面に面木を嵌着させるための面木用溝が設けられてい
    ることを特徴とする排水パネル。
  2. 【請求項2】 前記面木用溝は、周縁部に開放する溝で
    あることを特徴とする請求項1に記載の排水パネル。
  3. 【請求項3】 表面に前記面木用溝とは別に配線又は/
    及び配管スペースとして利用される設備用溝が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水パ
    ネル。
  4. 【請求項4】 前記合成樹脂発泡板の側面に本実加工が
    施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の排水パネル。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の排水
    パネルの前記面木用溝に面木が嵌着されており、且つ、
    該面木に内装下地材若しくは内装材がビス止めされてな
    ることを特徴とする表面材付き排水パネル。
  6. 【請求項6】 前記面木は側面に複数の突起を有し、該
    突起の幅は表面側に近いものほど大きいことを特徴とす
    る請求項5に記載の表面材付き排水パネル。
  7. 【請求項7】 裏面にコンクリート躯体との間で排水路
    を形成する排水溝を有し、表面に面木を嵌着させるため
    の面木用溝を有する合成樹脂発泡板からなる排水パネル
    を用いた排水性構造体であって、 コンクリート躯体と前記排水パネルとの間に排水路が形
    成されていると共に、前記排水パネルの面木用溝に嵌着
    している面木若しくは該面木に固定された胴縁に内装下
    地材若しくは内装材が固定されていることを特徴とする
    排水性構造体。
  8. 【請求項8】 相隣接して配置された複数の前記排水パ
    ネルに跨って面木が嵌着されていることを特徴とする請
    求項7に記載の排水性構造体。
  9. 【請求項9】 前記排水パネルには表面に前記面木用溝
    とは別に設備用溝が設けられており、該設備用溝が配線
    又は/及び配管スペースとして利用されていることを特
    徴とする請求項7又は8に記載の排水性構造体。
  10. 【請求項10】 裏面にコンクリート躯体との間で排水
    路を形成する排水溝を有する排水パネルを、コンクリー
    ト躯体に取付けてなる排水性構造体であって、 前記排水パネルとして請求項5又は6に記載の表面材付
    き排水パネルを用いたことを特徴とする排水性構造体。
  11. 【請求項11】 裏面にコンクリート躯体との間で排水
    路を形成する排水溝を有し、表面に面木を嵌着させるた
    めの面木用溝を有する合成樹脂発泡板からなる排水パネ
    ルを用いた排水性構造体の施工方法であって、 コンクリート躯体に前記排水パネルを取付け、該排水パ
    ネルの前記面木用溝に面木を嵌着させた後、該面木若し
    くはこれに固定した胴縁に内装下地材若しくは内装材を
    固定することを特徴とする排水性構造体の施工方法。
  12. 【請求項12】 前記面木は側面に複数の突起を有し、
    該突起の幅は表面側に近いものほど大きいことを特徴と
    する請求項11に記載の排水性構造体の施工方法。
  13. 【請求項13】 前記面木用溝は前記排水パネルの周縁
    部に開放して設けられており、相隣接して配置した複数
    の排水パネルに跨って面木を嵌着させることを特徴とす
    る請求項11又は12に記載の排水性構造体の施工方
    法。
  14. 【請求項14】 前記排水パネルには表面に前記面木用
    溝とは別に設備用溝が設けられており、該設備用溝を配
    線又は/及び配管スペースとして利用することを特徴と
    する請求項11乃至13のいずれかに記載の排水性構造
    体の施工方法。
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