JP2002265817A - コーティング組成物およびその製造方法 - Google Patents

コーティング組成物およびその製造方法

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JP2002265817A
JP2002265817A JP2001066188A JP2001066188A JP2002265817A JP 2002265817 A JP2002265817 A JP 2002265817A JP 2001066188 A JP2001066188 A JP 2001066188A JP 2001066188 A JP2001066188 A JP 2001066188A JP 2002265817 A JP2002265817 A JP 2002265817A
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lithium silicate
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Shigeki Iida
繁樹 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス基材表面などに対し、汚染物質除去性、
接着性、耐候性、組成物の保存性などを向上できるコー
ティング組成物とその製造方法を提供する。 【解決手段】酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、アンチモ
ン添加酸化スズなどを含む金属酸化物の超微粒子と、リ
チウムシリケートを含むバインダーとを含有するコーテ
ィング組成物とする。酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、
アンチモン添加酸化スズなどを含む金属酸化物の超微粒
子と、リチウムシリケートを含むバインダーの混合物
に、高圧を印加して、ダイヤモンドなどの壁面に噴出さ
せ、与えられる衝撃により超微粒子をバインダー中に分
散させる。ガラスなどの基材1上に直接あるいは塗装膜
2などを介して塗装されて、保護膜3として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコーティング組成物
およびその製造方法に関し、特に、窓ガラスなどのガラ
ス部材や、乗用車や列車などの車両本体の外装用、ある
いは、一般家屋やオフィスビルなどの建築物の外装用な
どに用いられ、汚れを付着しにくくすることができ、汚
染物質の流水による汚染除去性に優れているコーティン
グ組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窓ガラスなど、外気に曝されているガラ
ス部材には、空気中に浮遊する汚染物質が静電気などの
吸引力や雨水を媒体として付着してしまい、ガラス部材
の表面は汚染され、外観が汚くなる。さらに、この汚染
物質は経時的に固着してしまい、降雨や流水のみによる
洗浄では落ちなくなる。
【0003】一方、乗用車や列車などの車両本体の外装
あるいは一般家屋やオフィスビルなどの建築物の外装に
は、外観の美観を高めたり、基材を錆などの腐食から保
護するために、有機高分子塗料による塗装が広く施され
ている。以下、有機高分子塗料により塗装された膜を有
機高分子塗装膜、あるいは単に有機塗装膜という。
【0004】上記の有機塗装膜が表面に形成された車両
本体や建築物もまた、外気に曝されているため、上記同
様に汚染物質が有機塗装膜に付着してしまい、車両本体
や建築物の表面は汚染され、外観が汚くなってしまう。
さらに、この汚染物質は経時的に有機塗装膜に固着して
しまい、降雨や流水のみによる洗浄では落ちなくなって
しまう。
【0005】ガラス部材や有機塗装膜上に付着した汚染
物質の汚染除去性に関して、相対接触する複数の物質界
面エネルギーの理論により、上記ガラス部材や有機塗装
膜表面の水滴接触角が小さい、即ち、ガラス部材や有機
塗装膜表面の親水性が高いほど、汚染物質の流水による
汚染物質除去性に優れていることが知られている。
【0006】図2は、空気中(A)および水中(W)に
おける、種々の水滴接触角を有する基材表面に対する炭
素結合エネルギーを実験的に求めた結果をプロットした
図である。ここで、炭素とは汚染物質を代表する物質で
あり、炭素結合エネルギーが小さいほど、汚染物質が除
去されやすいことを示している。図中、水中(W)で
は、基材表面の水滴接触角が小さいほど、即ち、基材表
面の親水性が高いほど、炭素結合エネルギーが小さくな
り、流水による汚染物質除去性に優れていることを示し
ている。一般的な表面が清浄でないガラス部材の表面の
水滴接触角は30〜60°と大きく、また、自動車や建
築物の塗装に使用されている一般的な有機塗装膜の表面
の水滴接触角は75〜105°と大きいために、上記結
果によると汚染物質が付着しやすい表面となっていた。
【0007】ガラス部材や有機塗装膜の表面など、基材
表面の水滴接触角を小さくする親水性のコーティング材
を塗装する方法として、ポリビニルアルコールなどの親
水性有機高分子の水溶液をコーティングする方法が開発
された。また、酸化チタン微粒子をアクリル樹脂やポリ
エステル樹脂などの有機系樹脂バインダーに分散した分
散物をコーティングする方法が開発された。さらに、酸
化チタン微粒子を無機系バインダーであるエチルシリケ
ートに分散した分散物をコーティングする方法が開発さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水溶性
有機高分子の水溶液をコーティングする方法は、基材表
面の水滴接触角を小さくすることにより、流水による汚
染物質除去性を向上させることができるが、雨や流水に
よってコーティング膜が溶解および流出してしまうので
耐久性に問題がある。
【0009】酸化チタン微粒子をアクリル樹脂やポリエ
ステル樹脂などの有機系樹脂バインダーに分散した分散
物をコーティングする方法は、酸化チタンが光触媒とし
て機能し、水を分解して発生する活性酸素によって水滴
接触角を小さくすることができ、汚染物質除去性を向上
させることができる。しかしながら、有機系樹脂バイン
ダーはガラス部材などへの接着力が不十分であって、使
用にあたってはプライマ処理が必要となっており、さら
に耐候性に劣るというという問題がある。
【0010】また、酸化チタン微粒子を無機系バインダ
ーであるエチルシリケートに分散した分散物をコーティ
ングする方法は、上記同様、水滴接触角を小さくするこ
とができるが、エチルシリケートの保存安定性が悪く、
室温保存するとゲル化してしまうので冷蔵保存が必要と
なってしまう。
【0011】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、従って本発明の目的は、ガラス部材や有機塗装
膜が形成された基材表面、あるいは金属、プラスチック
などのその他の一般的な基材表面に対して、汚染物質除
去性とともに、接着性や耐候性、組成物の保存性などを
向上することができるコーティング組成物およびその製
造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のコーティング組成物は、少なくとも酸化亜
鉛を含む超微粒子と、リチウムシリケートを含むバイン
ダーとを含有する。
【0013】また、上記の目的を達成するため、本発明
のコーティング組成物は、少なくとも酸化チタンを含む
超微粒子と、リチウムシリケートを含むバインダーとを
含有する。
【0014】また、上記の目的を達成するため、本発明
のコーティング組成物は、少なくともシリカを含む超微
粒子と、リチウムシリケートを含むバインダーとを含有
する。
【0015】また、上記の目的を達成するため、本発明
のコーティング組成物は、少なくともアンチモン添加酸
化スズを含む超微粒子と、リチウムシリケートを含むバ
インダーとを含有する。
【0016】上記の本発明のコーティング組成物は、酸
化亜鉛、酸化チタン、シリカ、アンチモン添加酸化スズ
などを含む金属酸化物の超微粒子と、リチウムシリケー
トを含むバインダーとを含有する。酸化亜鉛、酸化チタ
ン、シリカ、アンチモン添加酸化スズなどは、粒子の表
面にOH基が存在することから親水性の高い微粒子であ
り、コーティング組成物で被覆された表面の親水性を向
上させることができる。
【0017】特に、酸化亜鉛の場合、酸化亜鉛が紫外線
吸収性であることから、窓ガラスなどのガラス部材を酸
化亜鉛を含むコーティング組成物で被覆することで、紫
外線遮蔽特性を付与できる。紫外線は、日焼け、しみ、
発癌、視力障害など人体への悪影響を及ぼす原因とな
り、また、物品の機械的強度の低下、色褪せなどの外観
の劣化、食品の劣化、印刷物の劣化などを引き起こすの
で、上記紫外線遮蔽特性により紫外線を遮蔽すること
で、上記の悪影響を低減することができる。また、酸化
チタンの場合には、光触媒の機能により親水性を高める
こともできる。
【0018】また、上記のリチウムシリケートを含むバ
インダーは、リチウムシリケート自体が親水性であるこ
ともあって、親水性の高い表面、すなわち水滴接触角の
小さい表面を提供することができ、例えば水滴接触角を
10°以下とすることができる。
【0019】さらに、リチウムシリケートを含むバイン
ダーは、耐水性が高く、水または雨に溶出しにくくなっ
ており、これによって本発明のコーティング組成物を塗
装して形成されたコーティング層の耐久性を向上させる
ことができる。
【0020】また、リチウムシリケートを含むバインダ
ーは、ガラス部材などに対する接着性が高く、プライマ
処理を施す必要もなく、十分な接着力が得られ、コーテ
ィング層の耐候性を向上させることができる。
【0021】また、リチウムシリケートを含むバインダ
ーは、室温保存してもゲル化することがなく、冷蔵保存
が不要であり、高い保存安定性が得られる。
【0022】上記のように、本発明のコーティング組成
物は、ガラス部材、有機塗装膜、金属、あるいはプラス
チックなどの基材上に塗装され、その塗装膜表面の水滴
接触角をより小さくして汚染物質除去性を向上させ、さ
らに得られるコーティング層の接着性、耐久性や耐候
性、さらにコーティング組成物の保存安定性などを向上
することができる。
【0023】上記の本発明のコーティング組成物は、好
適には、前記超微粒子が前記バインダー中に分散されて
おり、分散されているときの前記超微粒子の平均粒径が
100nm以下である。平均粒径が100nm以下とす
ることで、可視光に対する影響を小さくすることができ
【0024】また、上記の目的を達成するため、本発明
のコーティング組成物の製造方法は、金属酸化物の超微
粒子とリチウムシリケートを含むバインダーとの混合物
を調製する工程と、前記混合物に高圧を印加して、壁面
に噴出させ、与えられる衝撃により前記超微粒子を前記
バインダー中に分散させる工程とを有する。好適には、
前記金属酸化物の超微粒子が、酸化亜鉛、酸化チタン、
シリカ、アンチモン添加酸化スズのいずれかを含有す
る。
【0025】上記の本発明のコーティング組成物の製造
方法は、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、アンチモン添
加酸化スズなどの金属酸化物の超微粒子とリチウムシリ
ケートを含むバインダーとの混合物を調製し、得られた
混合物に高圧を印加して、ダイヤモンドなどの壁面に噴
出させ、与えられる衝撃により超微粒子をバインダー中
に分散させる。上記の分散は、ホモジナイザーにより行
うことができ、この方法では分散性が高く、分散処理を
高速に行うことができる。これにより、コーティング組
成物の製造コストを低減することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコーティング組成
物の実施の形態について詳細に説明する。
【0027】第1実施形態 本実施形態のコーティング組成物は、酸化亜鉛、酸化チ
タン、シリカ、アンチモン添加酸化スズなどの超微粒子
が、リチウムシリケートを含むバインダー中の分散され
た組成物である。
【0028】上記の本実施形態のコーティング組成物に
おいて、リチウムシリケートは、例えば無水珪酸含有量
が20%以上であり、また、例えばSiO2 /Li2
のモル比は3〜8程度であり、pHは10〜12程度で
あって、上記酸化亜鉛などの超微粒子の分散媒としても
機能する。
【0029】酸化亜鉛などの超微粒子は、例えば一次粒
子の平均粒径は50nm以下であり、上記分散状態にお
ける二次粒子の平均粒径は100nm以下、例えば70
nm程度となっている。
【0030】上記の酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、ア
ンチモン添加酸化スズなどは、粒子の表面にOH基が存
在することから親水性の高い微粒子であり、コーティン
グ組成物で被覆された表面の親水性を向上させることが
できる。
【0031】特に、酸化亜鉛の場合、酸化亜鉛が紫外線
吸収性であることから、窓ガラスなどのガラス部材を酸
化亜鉛を含むコーティング組成物で被覆することで、人
体や物品などへの悪影響を有する紫外線の遮蔽特性を付
与できる。また、酸化チタンの場合には、光触媒の機能
により親水性を高めることもできる。
【0032】また、上記のリチウムシリケートを含むバ
インダーは、リチウムシリケート自体が親水性であるこ
ともあって、例えば水滴接触角が7°程度の親水性の高
い表面を提供することができる。
【0033】さらに、リチウムシリケートを含むバイン
ダーは、耐水性が高く、水または雨に溶出しにくくなっ
ており、これによって本発明のコーティング組成物を塗
装して形成されたコーティング層の耐久性を向上させる
ことができる。
【0034】また、リチウムシリケートを含むバインダ
ーは、ガラス部材などに対する接着性が高く、プライマ
処理を施す必要もなく、十分な接着力が得られ、コーテ
ィング層の耐候性を向上させることができる。
【0035】また、リチウムシリケートを含むバインダ
ーは、室温保存してもゲル化することがなく、冷蔵保存
が不要であり、高い保存安定性が得られる。
【0036】上記のように、本実施形態のコーティング
組成物は、ガラス部材、有機塗装膜、金属、あるいはプ
ラスチックなどの基材上に塗装され、その塗装膜表面の
水滴接触角をより小さくして汚染物質除去性を向上さ
せ、さらに得られるコーティング層の接着性、耐久性や
耐候性、さらにコーティング組成物の保存安定性などを
向上することができる。
【0037】上記の本実施形態のコーティング組成物
は、基本的には添加剤は不要であるが、必要に応じて、
分散剤や安定剤などの添加剤を添加してもよい。
【0038】上記の本実施形態のコーティング組成物の
製造方法について説明する。まず、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、シリカ、アンチモン添加酸化スズなどの金属酸化物
の超微粒子と、リチウムシリケートを含むバインダーと
の混合物を所望の混合比に応じて調製する。この調整段
階では、酸化亜鉛などの超微粒子は凝集しており、二次
粒子の平均粒径が2〜10μm程度となっている。
【0039】次に、得られた混合物を市販のホモジナイ
ザーにより、高圧を印加して、ダイヤモンドなどの壁面
に噴出させ、与えられる衝撃により超微粒子をバインダ
ー中に分散させる。上記の分散処理の結果、二次粒子の
平均粒径は70nm程度にまで小さくなる。
【0040】本実施形態のコーティング組成物を分散す
る場合、ホモジナイザーによれば、分散性が高く、分散
処理を高速に行うことができる。これにより、コーティ
ング組成物の製造コストを低減することができる。上記
の分散処理は、例えばビーズミルによっても行うことが
できるが、処理能力が劣るので同等の分散度を得るため
には長い時間処理し続けなければならない。例えば、7
0nmの二次粒子の平均粒径を得るのに、ホモジナイザ
ーによれば10分で行うことができた場合、ビーズミル
によって同程度の分散度を得ようとすると、例えば4〜
5時間かかってしまう。このように、ホモジナイザー
は、分散性が高く、分散処理を高速に行うことができ
る。
【0041】図1(a)は、上記の本実施形態のコーテ
ィング組成物を基材上にコーティングして形成した被コ
ーティング物の断面図である。基材1上に、基材の腐食
防止や装飾などの目的で有機高分子塗装膜などの塗装膜
2が形成されており、その上層に本実施形態のコーティ
ング組成物がコーティングされて保護膜3が形成されて
いる。
【0042】上記の基材としては、特に限定はないが、
例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅などの金
属系基材、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポ
リ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビ
ニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル樹脂、ポリメタアクリル酸メチルなどのアクリル
樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネートな
どのプラスチック系基材、強化ガラス、無アルカリガラ
ス、石英ガラスなどのガラス系基材など、各種基材を用
いることができる。
【0043】また、図1(a)において有機高分子塗装
膜などの塗装膜2が形成されているが、例えば、基材と
しては、強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラスな
どのガラス系基材などを用いる場合などにおいて、図1
(b)に示すように、塗装膜2は必ずしも形成する必要
はなく、基材1上に直接本実施形態のコーティング組成
物による保護膜3が形成されていてもよい。
【0044】上記の基材上に本実施形態のコーティング
組成物をコーティングする方法としては、例えば通常の
グラビアコート、ロールコート、バーコートまたはスク
リーン印刷法、あるいはこれらの組み合わせなど、種々
の方法を用いることができる。
【0045】上記の本実施形態のコーティング組成物に
よれば、ガラス部材や有機塗装膜が形成された基材表
面、あるいは金属、プラスチックなどのその他の一般的
な基材表面に対して、汚染物質除去性とともに、接着性
や耐候性、組成物の保存性などを向上することができ
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、下記実施例においては、リチウムシリケート
としては、無水珪酸含有量は20%以上であり、また、
SiO2 /Li2 Oのモル比は5であり、pHは12の
ものを用いた。
【0047】実施例1 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、下記の組成の
コーティング剤Aを塗布量7g/m2 の割合で塗布し、
乾燥させて実施例1を作成した。
【0048】 コーティング剤A: 平均粒径15nm(分散粒径70nm)酸化亜鉛超微粒子 (水中15%分散液) :50重量部 リチウムシリケート(10%水溶液) :50重量部
【0049】実施例2 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、下記の組成の
コーティング剤Bを塗布量7g/m2 の割合で塗布し、
乾燥させて実施例2を作成した。
【0050】 コーティング剤B: 平均粒径25nm(分散粒径90nm)酸化チタン超微粒子 (水中15%分散液) :30重量部 リチウムシリケート(10%水溶液) :70重量部
【0051】実施例3 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、下記の組成の
コーティング剤Cを塗布量7g/m2 の割合で塗布し、
乾燥させて実施例3を作成した。
【0052】 コーティング剤C: 平均粒径10nm(分散粒径60nm)シリカ超微粒子 (水中15%分散液) :30重量部 リチウムシリケート(10%水溶液) :70重量部
【0053】実施例4 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、下記の組成の
コーティング剤Dを塗布量7g/m2 の割合で塗布し、
乾燥させて実施例4を作成した。
【0054】 コーティング剤D: 平均粒径10nm(分散粒径70nm)アンチモン添加酸化スズ超微粒子(水 中15%分散液) :60重量部 リチウムシリケート(10%水溶液) :40重量部
【0055】比較例1 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、下記の組成の
コーティング剤Eを塗布量7g/m2 の割合で塗布し、
乾燥させて比較例1を作成した。
【0056】 コーティング剤E: 平均粒径15nm(分散粒径15nm)コロイダルシリカ (水中分散物) :12重量部 アイソタクティック型ポリビニルアルコール (5%水溶液) :10重量部 脱イオン水(溶媒) :78重量部
【0057】比較例2 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、界面活性剤配
合コーティング剤を塗布し、比較例2を作成した。
【0058】比較例3 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、下記の組成の
コーティング剤Fを塗布量7g/m2 の割合で塗布し、
乾燥させて比較例3を作成した。
【0059】 コーティング剤F: 平均粒径15nm(分散粒径80nm)酸化チタン超微粒子 (水中15%分散液) : 9重量部 アイソタクティック型ポリビニルアルコール (5%水溶液) : 7重量部 脱イオン水(溶媒) :84重量部
【0060】比較例4 厚さ1mmの無色透明のガラス基材上に、下記の組成の
コーティング剤Gを塗布量7g/m2 の割合で塗布し、
乾燥させて比較例4を作成した。
【0061】 コーティング剤G: 平均粒径15nm(分散粒径80nm)酸化チタン超微粒子 (水中15%分散液) :20重量部 アクリル系樹脂バインダー (20%水溶液) :15重量部 脱イオン水(溶媒) :65重量部
【0062】人工汚染物付着試験:上記実施例および比
較例で得られた各サンプルに、下記組成の人工汚染物を
付着させ、80℃で24時間放置した後、水洗による上
記人工汚染物の洗浄状況を目視により調べた。結果を表
1に示した。表1中、○は人工汚染物が十分に洗浄され
たことを示し、△は一部残渣が確認されたことを示し、
×は人工汚染物が付着したことを示す。
【0063】人工汚染物組成: カーボンブラック: 2.3重量部 試験ダスト12種: 9.3重量部 イエローオーカー: 62.8重量部 焼成関東ローム: 20.9重量部 シリカ粉: 4.7重量部
【0064】耐候性試験:上記実施例および比較例で得
られた各サンプルを、90日間屋外に放置し、その汚染
状況を目視により調べた。結果を表1に示した。表1
中、○は汚れが目立たない程度であることを示し、△は
雨水によりコーティングが溶出したり、コーティング膜
の剥離などが生じてしまったことを示し、×は著しく汚
染されたことを示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1から明らかなように、実施例1〜4の
サンプルは、比較例1〜4のサンプルに比べて、人工汚
染物付着および耐候性試験において優れた結果を示して
おり、本発明の汚れ防止能を有するコーティング組成物
により汚れが付着しにくくなっていることが確認され
た。
【0067】本発明は上記の実施の形態に限定されな
い。例えば、酸化亜鉛などの超微粒子とリチウムシリケ
ートを含むバインダーの他に、適宜分散剤や安定剤など
の添加剤を添加してもよい。また、分散方法としては、
ビーズミルなどの従来知られている分散方法を採用する
ことも可能である。その他、本発明の要旨を変更しない
範囲で種々の変更をすることができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコーティ
ング組成物によれば、ガラス部材や有機塗装膜が形成さ
れた基材表面、あるいは金属、プラスチックなどのその
他の一般的な基材表面に対して、汚染物質除去性ととも
に、接着性や耐候性、組成物の保存性などを向上するこ
とができる。
【0069】また、本発明のコーティング組成物の製造
方法によれば、本発明のコーティング組成物を、分散性
が高く、分散処理を高速に行うことができる。これによ
り、コーティング組成物の製造コストを低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)および(b)は、本発明に係るコー
ティング組成物を基材上にコーティングして形成した被
コーティング物の断面図である。
【図2】空気中(A)および水中(W)における、種々
の水滴接触角を有する基材表面に対する炭素結合エネル
ギーを実験的に求めた結果をプロットした図である。
【符号の説明】 1…基材、2…塗装膜、3…保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 303 B05D 7/24 303C G02B 1/10 G02B 1/10 Z Fターム(参考) 2K009 CC02 CC03 CC09 CC42 EE00 EE05 4D075 BB57Z CA13 CA25 CA32 CA34 CA37 DA06 DA23 DB01 DB12 DB13 DC02 DC12 EA12 EB02 EB19 EB22 EB35 EC02 EC03 EC47 EC53 4J038 AA011 HA171 HA211 HA441 NA03 NA05 NA11 NA26 PA06 PB05 PB07 PC02 PC03 PC08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも酸化亜鉛を含む超微粒子と、 リチウムシリケートを含むバインダーとを含有するコー
    ティング組成物。
  2. 【請求項2】少なくとも酸化チタンを含む超微粒子と、 リチウムシリケートを含むバインダーとを含有するコー
    ティング組成物。
  3. 【請求項3】少なくともシリカを含む超微粒子と、 リチウムシリケートを含むバインダーとを含有するコー
    ティング組成物。
  4. 【請求項4】少なくともアンチモン添加酸化スズを含む
    超微粒子と、リチウムシリケートを含むバインダーとを
    含有するコーティング組成物。
  5. 【請求項5】前記超微粒子が前記バインダー中に分散さ
    れており、 分散されているときの前記超微粒子の平均粒径が100
    nm以下である請求項1〜5のいずれかに記載のコーテ
    ィング組成物。
  6. 【請求項6】金属酸化物の超微粒子とリチウムシリケー
    トを含むバインダーとの混合物を調製する工程と、 前記混合物に高圧を印加して、壁面に噴出させ、与えら
    れる衝撃により前記超微粒子を前記バインダー中に分散
    させる工程とを有するコーティング組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】前記金属酸化物の超微粒子が、酸化亜鉛、
    酸化チタン、シリカ、アンチモン添加酸化スズのいずれ
    かを含有する請求項6に記載のコーティング組成物の製
    造方法。
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