JP2004271068A - 調湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メッシュ容器を設けることなく、空気の湿度を調整する。
【解決手段】冷媒回路には、第1及び第2熱交換器、圧縮機、四方切換弁、及び膨張機構としての膨張弁が設けられている。第1及び第2熱交換器は、長方形板状に形成されたアルミニウム製の多数のフィン(13)と、このフィン(13)を貫通する銅製の伝熱管とを備えている。フィン(13)及び伝熱管の外表面には厚さ1〜50μmの金属酸化物層が被覆されている。フィン(13)及び伝熱管の金属酸化物層上には厚さ0.5〜20μmのプライマー層(16)、及び厚さ10〜100μmの吸着剤担持層(18)が順に積層されている。
【選択図】 図6
【解決手段】冷媒回路には、第1及び第2熱交換器、圧縮機、四方切換弁、及び膨張機構としての膨張弁が設けられている。第1及び第2熱交換器は、長方形板状に形成されたアルミニウム製の多数のフィン(13)と、このフィン(13)を貫通する銅製の伝熱管とを備えている。フィン(13)及び伝熱管の外表面には厚さ1〜50μmの金属酸化物層が被覆されている。フィン(13)及び伝熱管の金属酸化物層上には厚さ0.5〜20μmのプライマー層(16)、及び厚さ10〜100μmの吸着剤担持層(18)が順に積層されている。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸着剤を用いて空気の湿度の調整を行う調湿装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この調湿装置は、室外空気あるいは室内空気を流通させる空気通路を有している。空気通路内には、冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路の配管の一部が設置されている。空気通路内に設置された配管は、蒸発器又は凝縮器として機能する。空気通路内に設置された配管の周囲には、吸着剤が封入された網目状部材からなるメッシュ容器が設けられている。
【0004】
そして、メッシュ容器内の吸着剤は、配管が蒸発器として機能するときに、配管を流れる冷媒によって冷却されることにより、網目状部材を介して室内空気あるいは室外空気の水分の吸着を行う。また、吸着剤に吸着された水分は、配管が凝縮器として機能するときに、配管を流れる冷媒によって加熱されることにより脱離する。それにより、吸着剤は再生される。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−189667号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の調湿装置では、別途にメッシュ容器を設けなければならなかったため、調湿装置の構造の複雑化をもたらしていた。また、上述の調湿装置では、吸着剤をフィンに単に接触させているだけであるため、接触熱抵抗が大きくなり、冷却効果及び加熱効果が期待できない。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、メッシュ容器を設けることなく、空気の湿度を調整する調湿装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、伝熱管及びフィンを有し、上記伝熱管及びフィンの少なくとも一方の外表面に酸化物層が被覆された熱交換器と、上記酸化物層上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に形成され、吸着剤と該吸着剤を担持する吸着剤バインダーとを有する吸着剤担持層とを備えている調湿装置である。
【0009】
これにより、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤担持層中の吸着剤で空気中の水分を吸着することができる。したがって、本発明によれば、メッシュ容器を設けることなく、空気の除湿を行うことができ、調湿装置の構造の単純化及びコンパクト化を図ることができる。
【0010】
また、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤を伝熱管及びフィンに単に接触させているだけではない。したがって、本発明によれば、接触熱抵抗が小さくなり、省エネ運転が可能になる。
【0011】
請求項2の発明は更に、酸化物層が多孔質であるものである。
【0012】
これにより、酸化物層の表面が多孔質であるため、酸化物層の表面積を増大させることができる。したがって、本発明によれば、伝熱管及びフィンの表面積を増大させることができる。
【0013】
また、浸漬コーティングによりプライマー層を形成する場合、酸化物層の表面が多孔質であるため、プライマー層を形成するときに用いられるプライマー溶液の酸化物層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0014】
請求項3の発明は更に、プライマー層の表面が多孔質であるものである。
【0015】
これにより、プライマー層が多孔質であるため、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0016】
また、浸漬コーティングにより吸着剤担持層を形成する場合、プライマー層の表面が多孔質であるため、吸着剤担持層を形成するときに用いられる吸着剤分散溶液のプライマー層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0017】
請求項4の発明は更に、プライマー層が、微粒子と該微粒子を担持する微粒子バインダーとを有しているものである。
【0018】
これにより、プライマー層に微粒子が含まれているため、プライマー層の表面の多孔質化を実現することができるとともに、プライマー層の表面を多孔質の状態に保つことができる。したがって、本発明によれば、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0019】
請求項5の発明は更に、微粒子が微粒アルミナによって構成され、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているものである。
【0020】
本発明によれば、微粒子が微粒アルミナによって構成されるとともに、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているため、質の高いプライマー層を提供することができる。
【0021】
請求項6の発明は更に、吸着剤担持層が多孔質であるものである。
【0022】
これにより、吸着剤担持層の表面が多孔質であるため、吸着剤担持層の表面積を増大させることができる。したがって、本発明によれば、吸着面積を増大させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
本発明の実施形態に係る調湿装置は、図8〜図10に示すように、中空直方体状(箱状)のケーシング(17)を備えている。ケーシング(17)内には、冷媒回路(1)(図1参照)等が設けられている。ケーシング(17)及びケーシング(17)内の構造は、後に詳細に説明する。
【0025】
図1に示すように、冷媒回路(1)には、第1熱交換器(3)、第2熱交換器(5)、圧縮機(7)、流れ切換装置としての四方切換弁(9)、及び膨張機構としての膨張弁(11)が設けられている。
【0026】
冷媒回路(1)は、冷媒が充填され、該冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されている。
【0027】
第1熱交換器(3)の一端(左端)は、四方切換弁(9)の第3のポートに接続されている。第1熱交換器(3)の他端(右端)は、膨張弁(11)を介して第2熱交換器(5)の一端(右端)に接続されている。第2熱交換器(5)の他端(左端)は、四方切換弁(9)の第4のポートに接続されている。
【0028】
図2に示すように、第1及び第2熱交換器(3,5)は、それぞれクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。具体的には、第1及び第2熱交換器(3,5)は、長方形板状に形成されたアルミニウム製の多数のフィン(13)と、このフィン(13)を貫通する銅製の伝熱管(15)とを備えている。フィン(13)の厚さは約100μmである。
【0029】
各フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面には、吸着剤が担持されている。
【0030】
ここで、図3〜図6を参照にしながらフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面付近の構造を説明する。
【0031】
フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面には厚さ1〜50μmの金属酸化物層(図示せず)が被覆されている。フィン(13)及び伝熱管(15)の金属酸化物層上には厚さ0.5〜20μmのプライマー層(16)、及び厚さ10〜100μmの吸着剤担持層(18)が順に積層されている。
【0032】
上記金属酸化物層の表面は多孔質であり、つまり、金属酸化物層は多孔質である。
【0033】
上記プライマー層(16)は、吸着剤担持層(18)のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に対する接着性を向上させるものである。プライマー層(16)の表面は多孔質で、つまり、プライマー層(16)は多孔質である。プライマー層(16)の厚さは薄ければ薄いほどよい。プライマー層(16)は微粒子としての微粒アルミナ及びバインダーとしてのリチウムシリケートを含んでいる。微粒アルミナの粒径は、リチウムシリケート中のシリカ(アモルファスシリカ)の粒径より大きい。本実施形態においては、微粒アルミナの粒径は約4μmであり、リチウムシリケート中のシリカの粒径は約1μm以下である。
【0034】
なお、プライマー層(16)が微粒アルミナ及びリチウムシリケートによって構成されているのは、後述するプライマー溶液のスクリーニング評価の結果に基づくものである。
【0035】
吸着剤担持層(18)の表面は多孔質で、つまり、吸着剤担持層(18)は多孔質である。吸着剤担持層(18)は吸着剤としてのゼオライト(18a)と、バインダーとしてのコロイダルシリカとを含んでいる。
【0036】
ゼオライト(18a)の粒径は、コロイダルシリカ中のシリカの粒径より大きい。本実施形態においては、ゼオライト(18a)の粒径は約5μmであり、コロイダルシリカ中のシリカの粒径は約0.1〜0.2μmである。ゼオライト(18a)の粒径は、微粒アルミナの粒径より大きい。ゼオライト(18a)の粒径は小さければ小さいほどよい。
【0037】
ここで、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に吸着剤を担持させるときの工程を説明する。
【0038】
(表面処理)
まず、組み立てられた第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱する(図3参照)。本実施形態では、第1及び第2熱交換器(3,5)を300℃で数時間加熱する。これにより、図4に示すように、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に付着した油脂等の有機物(13a)が除去されるとともに、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に、表面が多孔質の金属酸化物層が被覆される。以上により、後述するプライマー溶液のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に対する濡れ性が向上するとともに、フィン(13)及び伝熱管(15)の表面積を増大させることができる。
【0039】
なお、本実施形態では、組み立てられた第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱することにより表面処理を行っているが、第1及び第2熱交換器(3,5)に組み立てる前のフィン(13)及び伝熱管(15)を高温で加熱することにより表面処理を行ってもよい。ただし、組み立てられた第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱する方が、本発明に係る調湿装置の生産性の観点から好ましい。
【0040】
また、第1及び第2熱交換器(3,5)を加熱する温度は、500℃以下であることが好ましい。また、第1及び第2熱交換器(3,5)を加熱する温度が高ければ高いほど、表面処理に要する時間を短縮することができる。
【0041】
(プライマー処理)
次に、リチウムシリケート水溶液に微粒アルミナを分散(混合)させることによりプライマー溶液を作る。微粒アルミナのプライマー溶液に対する混合割合は5〜50wt%である。
【0042】
そして、プライマー溶液に金属酸化物層が被覆された第1及び第2熱交換器(3,5)を浸漬する。それから、第1及び第2熱交換器(3,5)をプライマー溶液から引きあげて乾燥させる。これにより、金属酸化物層上にプライマー層(16)が形成される(図5参照)。
【0043】
ここで、リチウムシリケート水溶液には微粒アルミナが分散しているため、形成されたプライマー層(16)にも微粒アルミナが分散される。それにより、プライマー層(16)の表面を多孔質化させるとともに、プライマー層(16)の表面を多孔質の状態に保つことができる。
【0044】
また、リチウムシリケート水溶液には微粒アルミナが分散しているため、プライマー溶液に第1及び第2熱交換器(3,5)を浸漬した際、プライマー溶液をかき混ぜると、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面が微粒アルミナにより研磨される。それにより、プライマー層(16)のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に対する接着性が向上する。
【0045】
なお、金属酸化物層上にプライマー層(16)を均一に薄膜化させるために、第1及び第2熱交換器(3,5)をプライマー溶液から引きあげた後に、エアブロー処理を行ってもよい。プライマー溶液に粒径の大きい微粒アルミナが含まれている場合には、エアブロー処理を行うことにより、それらを吹き飛ばして除去することができる。
【0046】
(担持処理)
次に、コロイダルシリカ水溶液にゼオライト(18a)を分散(混合)させることにより吸着剤分散溶液を作る。ゼオライト(18a)の吸着剤分散溶液に対する混合割合は10〜50wt%である。
【0047】
そして、吸着剤分散溶液にプライマー層(16)が形成された第1及び第2熱交換器(3,5)を浸漬する。
【0048】
その後、第1及び第2熱交換器(3,5)を吸着剤分散溶液から引きあげて乾燥させる。これにより、プライマー層(16)上に吸着剤担持層(18)が形成される(図6参照)。
【0049】
(プライマー溶液のスクリーニング評価)
図7は、プライマー溶液のスクリーニング評価の結果を示したものである。
【0050】
このスクリーニング評価では、図7の「品名」の欄に記載されたそれぞれのプライマー溶液の濡れ性、塗膜生成の容易性、及び薄膜化の容易性、それぞれのプライマー溶液を用いて形成された各プライマー層(16)の引掻き剥離の困難性、折曲げ剥離の困難性、及び耐熱性、並びにプライマー溶液の安定性に関する評価を行った。さらに、各プライマー溶液の濡れ性等の各評価に基づいて、それぞれのプライマー溶液の総合評価を行った。
【0051】
図7において、「◎」はその評価が最も高いことを示し、「◎」「○」「△」「×」の順にその評価は低くなっていく。
【0052】
図7から明らかなように、リチウムシリケート水溶液に微粒アルミナを分散させたプライマー溶液を用いたときの評価が最も高い。
【0053】
一方、次に、上記冷媒回路(1)について説明する。上記四路切換弁(9)は、第1のポートと第3のポートとが連通すると同時に第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1(a)に示す状態)と、第1のポートと第4のポートとが連通すると同時に第2のポートと第3のポートとが連通する状態(図1(b)に示す状態)とに切り換え自在に構成されている。そして、この四路切換弁(9)を切り換えることにより、第1熱交換器(3)が凝縮器として機能すると同時に第2熱交換器(5)が蒸発器として機能する第1動作と、第2熱交換器(5)が凝縮器として機能すると同時に第1熱交換器(3)が蒸発器として機能する第2動作との切り換えが行われる。
【0054】
次に、図8〜図10に基づいて、ケーシング(17)の内部構造について説明する。尚、上記ケーシング(17)は、図8において、下端をケーシング(17)の正面とし、上端をケーシング(17)の背面とし、左端をケーシング(17)の左側面とし、右端をケーシング(17)の右側面とする。また、上記ケーシング(17)は、図9及び図10において、上端がケーシング(17)の上面であり、下端がケーシング(17)の下面である。
【0055】
先ず、上記ケーシング(17)は、平面視正方形で、扁平な箱形に形成されている。上記ケーシング(17)の左側面板(17a)には、室外空気OAを取り入れる第1吸込口(19)と、リターン空気である室内空気RAを取り入れる第2吸込口(21)とが形成されている。一方、上記ケーシング(17)の右側面板(17b)には、排出空気EAを室外に排出する第1吹出口(23)と、調湿空気SAを室内に供給する第2吹出口(25)とが形成されている。
【0056】
上記ケーシング(17)の内部には、仕切部材である仕切板(27)が設けられ、該仕切板(27)によって上記ケーシング(17)の内部には、空気室(29a)と機器室(29b)とが形成されている。上記仕切板(27)は、ケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に設けられ、図9及び図10において、上端であるケーシング(17)の上面板(17e)から下端であるケーシング(17)の下面板(17f)に亘って設けられている。更に、上記仕切板(27)は、図8において、下端であるケーシング(17)の正面板(17c)から上端であるケーシング(17)の背面板(17d)に亘って設けられている。また、上記仕切板(27)は、図8において、ケーシング(17)の中央部よりやや右側に配置されている。
【0057】
上記機器室(29b)には、冷媒回路(1)における熱交換器(3,5)を除く圧縮機(7)などが配置される共に、第1ファン(79)と第2ファン(77)とが収納されている。そして、上記第1ファン(79)は、第1吹出口(23)に接続され、第2ファン(77)は、第2吹出口(25)に接続されている。
【0058】
上記ケーシング(17)の空気室(29a)には、仕切部材である第1端面板(33)と仕切部材である第2端面板(31)と仕切部材である中央の区画板(67)とが設けられている。上記第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)とは、ケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に設けられ、図9及び図10に示すように、ケーシング(17)の上面板(17e)から下面板(17f)に亘って設けられている。
【0059】
上記第1端面板(33)と第2端面板(31)とは、図8に示すように、ケーシング(17)の左側面板(17a)から仕切板(27)に亘って設けられている。また、上記第1端面板(33)は、図8において、ケーシング(17)の中央部よりやや上側に配置され、上記第2端面板(31)は、図8において、ケーシング(17)の中央部よりやや下側に配置されている。
【0060】
上記区画板(67)は、図8に示すように、第1端面板(33)と第2端面板(31)とに亘って設けられている。
【0061】
そして、上記ケーシング(17)の内部には、第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)と仕切板(27)とによって第1熱交換室(69)が区画形成されている。また、上記ケーシング(17)の内部には、第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)とケーシング(17)の左側面板(17a)とによって第2熱交換室(73)が区画形成されている。つまり、上記第1熱交換室(69)は、図8において右側に位置し、上記第2熱交換室(73)は、図8において左側に位置し、上記第1熱交換室(69)と第2熱交換室(73)とは、隣接して並行に形成されている。
【0062】
また、上記第1熱交換室(69)には、第1熱交換器(3)が配置され、上記第2熱交換室(73)には、第2熱交換器(5)が配置されている。
【0063】
上記第1端面板(33)とケーシング(17)の背面板(17d)との間には、仕切部材である水平板(61)が設けられて第1流入路(63)と第1流出路(65)とが形成されている。また、上記第2端面板(31)とケーシング(17)の正面板(17c)との間には、仕切部材である水平板(55)が設けられて第2流入路(57)と第2流出路(59)とが形成されている。
【0064】
上記水平板(61,55)は、ケーシング(17)の内部空間をケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に上下に仕切っている。そして、図9において、第1流入路(63)が上面側に、第1流出路(65)が下面側に形成され、図10において、第2流入路(57)が上面側に、第2流出路(59)が下面側に形成されている。
【0065】
つまり、上記第1流入路(63)と第1流出路(65)とは、第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の各一面が連続する厚さ方向の一端面に沿って形成され、且つ第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の厚さ方向に重畳して配置されている。
【0066】
また、上記第2流入路(57)と第2流出路(59)とは、第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の各一面が連続する端面で上記一端面に対向する対向面に沿って形成され、且つ第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の厚さ方向に重畳して配置されている。
【0067】
そして、上記第1流入路(63)及び第1流出路(65)と第2流入路(57)及び第2流出路(59)とは、図8において、対称に配置され、つまり、第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)を横断する中央線を基準として面対称に配置されている。
【0068】
更に、上記第1流入路(63)は、第1吸込口(19)に連通し、上記第1流出路(65)は、第1ファン(79)に連通して第1吹出口(23)に連通している。また、上記第2流入路(57)は、第2吸込口(21)に連通し、上記第2流出路(59)は、第2ファン(77)に連通して第2吹出口(25)に連通している。
【0069】
上記第1端面板(33)には、図9に示すように、4つの開口(33a〜33d)が形成されて、各開口(33a〜33d)には、第1ダンパ(47)、第2ダンパ(49)、第3ダンパ(51)及び第4ダンパ(53)が設けられている。上記4つの開口(33a〜33d)は、行列方向に近接して位置し、つまり、上下左右に2つずつ升目状に配置され、第1の開口(33a)と第3の開口(33c)とが第1熱交換室(69)に開口し、第2の開口(33b)と第4の開口(33d)とが第2熱交換室(73)に開口している。
【0070】
上記第1の開口(33a)は、第1流入路(63)と第1熱交換室(69)とを連通させ、上記第3の開口(33c)は、第1流出路(65)と第1熱交換室(69)とを連通させている。また、上記第2の開口(33b)は、第1流入路(63)と第2熱交換室(73)とを連通させ、上記第4の開口(33d)は、第1流出路(65)と第2熱交換室(73)とを連通させている。
【0071】
上記第2端面板(31)には、図10に示すように、4つの開口(31a〜31d)が形成されて、各開口(31a〜31d)には、第5ダンパ(35)、第6ダンパ(37)、第7ダンパ(39)及び第8ダンパ(41)が設けられている。上記4つの開口(31a〜31d)は、行列方向に近接して位置し、つまり、上下左右に2つずつ升目状に配置され、第5の開口(31a)と第7の開口(31c)とが第1熱交換室(69)に開口し、第6の開口(31b)と第8の開口(31d)とが第2熱交換室(73)に開口している。
【0072】
上記第5の開口(31a)は、第2流入路(57)と第1熱交換室(69)とを連通させ、上記第7の開口(31c)は、第2流出路(59)と第1熱交換室(69)とを連通させている。また、上記第6の開口(31b)は、第2流入路(57)と第2熱交換室(73)とを連通させ、上記第8の開口(31d)は、第2流出路(59)と第2熱交換室(73)とを連通させている。
【0073】
上記第1〜第8ダンパ(47〜53,35〜41)は、開口(33a〜33d,31a〜31d)を開閉する開閉手段を構成している。そこで、第5〜第8ダンパ(35〜41)に基づいて説明する。上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、図11及び図12に示すように、長方形状の羽根部(43)と、羽根部(43)の中央部に設けられた軸部(45)とを有している。上記軸部(45)は、羽根部(43)を第1端面板(33)又は第2端面板(31)に回転自在に支持している。そして、上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、図12に示すように、羽根部(43)が水平状態になることにより、開口(31a〜31d)を開状態とするように構成されている。他の第1〜第4ダンパ(47〜53)も同一構造に構成されている。
【0074】
尚、上記各ダンパ(35〜41)は、図11及び図12に示す構造に限られるものではない。つまり、上記各ダンパ(47〜53,35〜41)は、図13及び図14に示す構造又は図15及び図16に示す構造であってもよい。
【0075】
図13及び図14に示す第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)を備えている。そして、上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)が上方と下方とに別個に回動し、開口(31a〜31d)を開状態とするように構成されている。
【0076】
また、図15及び図16に示す第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)を備えている。そして、上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)を上部に折り畳み、開口(31a〜31d)を開状態とするように構成されている。
【0077】
また、上記調湿装置は、除湿手段(80)と加湿手段(81)とが設けられている。そして、上記除湿手段(80)と加湿手段(81)とは切り換え可能に構成され、除湿運転と加湿運転とが切り換わるように構成されている。
【0078】
上記除湿手段(80)は、冷媒が蒸発する第1熱交換器(3)又は第2熱交換器(5)を流れる空気の水分を吸着剤で吸着し、冷媒が凝縮する第2熱交換器(5)又は第1熱交換器(3)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、上記吸着剤で除湿された空気を室内に供給するように冷媒回路(1)の冷媒循環及びダンパ(47〜53,35〜41)による空気流通を切り換える。
【0079】
一方、上記加湿手段(81)は、冷媒が蒸発する第1熱交換器(3)又は第2熱交換器(5)を流れる空気の水分を吸着剤で吸着し、冷媒が凝縮する第2熱交換器(5)又は第1熱交換器(3)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、上記吸着剤で加湿された空気を室内に供給するように冷媒回路(1)の冷媒循環及びダンパ(47〜53,35〜41)による空気流通を切り換える。
【0080】
〈運転動作〉
次に、上述した調湿装置の運転動作について説明する。該調湿装置は、第1空気と第2空気とを取り込み、除湿運転と加湿運転とを切り換えて行う。また、上記調湿装置は、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことにより、除湿運転及び加湿運転を連続的に行う。また、上記調湿装置は、全換気モードの除湿運転及び加湿運転と、循環モードの除湿運転及び加湿運転とを行う。
【0081】
−全換気モードの除湿運転−
上記除湿手段(80)による全換気モードの除湿運転は、室外空気OAを第1空気として取り込み室内に供給する一方、室内空気RAを第2空気として取り込み室外に排出する運転である。
【0082】
《第1動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生(脱離)動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室外空気OA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0083】
図1(a)及び図17に示すように、第1動作時には、第2ダンパ(49)と第3ダンパ(51)と第8ダンパ(41)と第5ダンパ(35)とが開き、第1ダンパ(47)と第4ダンパ(53)と第6ダンパ(37)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0084】
また、四路切換弁(9)は、図1(a)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)の第1熱交換器(3)が凝縮器として機能し、第2熱交換器(5)が蒸発器として機能する。
【0085】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0086】
一方、上記第1熱交換器(3)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第2熱交換器(5)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0087】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0088】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室外空気OAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0089】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0090】
《第2動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室外空気OA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0091】
図1(b)及び図18に示すように、第2動作時には、第1ダンパ(47)と第4ダンパ(53)と第7ダンパ(39)と第6ダンパ(37)とが開き、第3ダンパ(51)と第2ダンパ(49)と第5ダンパ(35)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給し、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給する。
【0092】
また、上記四路切換弁(9)は、図1(b)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)では、第2熱交換器(5)が凝縮器として機能し、第1熱交換器(3)が蒸発器として機能する。
【0093】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0094】
一方、上記第2熱交換器(5)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第1熱交換器(3)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0095】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0096】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室外空気OAは、水分が第1熱交換器(3)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0097】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の除湿を連続的に行う。
【0098】
−全換気モードの加湿運転−
上記加湿手段(81)による全換気モードの加湿運転は、室内空気RAを第1空気として取り込み室外に排出し、室外空気OAを第2空気として取り込み室内に供給する運転である。
【0099】
《第1動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室内空気RA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0100】
図1(a)及び図19に示すように、第1動作時には、第1ダンパ(47)と第4ダンパ(53)と第7ダンパ(39)と第6ダンパ(37)とが開き、第3ダンパ(51)と第2ダンパ(49)と第5ダンパ(35)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給し、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給する。
【0101】
また、四路切換弁(9)は、図1(a)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)の第1熱交換器(3)が凝縮器として機能し、第2熱交換器(5)が蒸発器として機能する。
【0102】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0103】
一方、上記第1熱交換器(3)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第2熱交換器(5)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0104】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0105】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0106】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0107】
《第2動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室内空気RA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0108】
図1(b)及び図20に示すように、第2動作時には、第2ダンパ(49)と第3ダンパ(51)と第8ダンパ(41)と第5ダンパ(35)とが開き、第4ダンパ(53)と第1ダンパ(47)と第6ダンパ(37)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0109】
また、上記四路切換弁(9)は、図1(b)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)では、第2熱交換器(5)が凝縮器として機能し、第1熱交換器(3)が蒸発器として機能する。
【0110】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0111】
一方、上記第2熱交換器(5)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第1熱交換器(3)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0112】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、水分が第1熱交換器(3)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0113】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0114】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の加湿を連続的に行う。
【0115】
−循環モードの除湿運転−
上記除湿手段(80)による循環モードの除湿運転は、室内空気RAを第1空気として取り込み室内に供給する一方、室外空気OAを第2空気として取り込み室外に排出する運転である。尚、冷媒回路の冷媒循環は、全換気モードと同じであるので、説明を省略する。
【0116】
《第1動作》
第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生(脱離)動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室内空気RA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0117】
この第1動作時には、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが開き、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給し、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給する。
【0118】
第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室外空気OAは、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0119】
一方、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0120】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0121】
《第2動作》
第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室内空気RA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0122】
この第2動作時には、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが開き、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0123】
第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室外空気OAは、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0124】
一方、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、水分が第1熱交換器(3)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0125】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の除湿を連続的に行う。
【0126】
−循環モードの加湿運転−
上記加湿手段(81)による循環モードの加湿運転は、室外空気OAを第1空気として取り込み室外に排出し、室内空気RAを第2空気として取り込み室内に供給する運転である。尚、冷媒回路の冷媒循環は、全換気モードと同じであるので、説明を省略する。
【0127】
《第1動作》
第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室外空気OA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0128】
この第1動作時には、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが開き、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0129】
第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0130】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室外空気OAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0131】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0132】
《第2動作》
第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室外空気OA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0133】
この第2動作時には、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが開き、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給し、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給する。
【0134】
第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0135】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室外空気OAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0136】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の加湿を連続的に行う。
【0137】
〈性能比較〉
図21は、本実施形態に係る調湿装置を用いて除湿運転を行った場合と従来の調湿装置を用いて除湿運転を行った場合とを示す空気線図である。尚、本実施形態に係る調湿装置と従来の調湿装置はともに、1時間あたり150m3程度の空気の除湿を行うことのできる装置である。
【0138】
図22は、本実施形態に係る調湿装置を用いて除湿運転を行った場合と従来の調湿装置を用いて除湿運転を行った場合とのデータを示している。このデータは、室外空気OAの入口温度等である。尚、図22に記載された「▲1▼」「▲2▼」等は、図21に記載された「▲1▼」「▲2▼」等に対応する。
【0139】
図21及び図22から明らかなように、本実施形態に係る調湿装置の除湿量は、従来の調湿装置の除湿量より多い。具体的には、本実施形態に係る調湿装置の除湿量は、従来の調湿装置の除湿量の2倍以上となる。
【0140】
〈実施形態1の効果〉
以上により、本実施形態によれば、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に吸着剤担持層(18)が形成されているため、吸着剤担持層(18)のゼオライト(18a)で空気中の水分を吸着することができる。したがって、本実施形態によれば、メッシュ容器を設けることなく、空気の除湿を行うことができ、調湿装置の構造の単純化及びコンパクト化を図ることができる。
【0141】
また、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層(18)が形成されているため、吸着剤をフィン(13)及び伝熱管(15)に単に接触させているだけではない。したがって、本実施形態によれば、接触熱抵抗が小さくなり、省エネ運転が可能になる。
【0142】
また、金属酸化物層が多孔質であるため、金属酸化物層の表面積を増大させることができる。したがって、本実施形態によれば、フィン(13)及び伝熱管(15)の表面積を増大させることができる。
【0143】
また、金属酸化物層が多孔質であるため、プライマー溶液の金属酸化物層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0144】
また、プライマー層(16)の表面が多孔質であるため、プライマー層(16)の表面積を増大させることができる。
【0145】
また、プライマー層(16)に微粒アルミナが含まれているため、プライマー層(16)の表面の多孔質化を実現することができるとともに、プライマー層(16)の表面を多孔質の状態に保つことができる。
【0146】
また、プライマー層(16)の表面が多孔質であるため、吸着剤分散溶液のプライマー層(16)に対する濡れ性を向上させることができる。
【0147】
また、微粒子が微粒アルミナによって構成されるとともに、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているため、質の高いプライマー層(16)を提供することができる(図7参照)。
【0148】
また、吸着剤担持層(18)が多孔質であるため、吸着剤担持層(18)の表面積を増大させることができる。したがって、本実施形態によれば、吸着面積を増大させることができる。
【0149】
なお、本実施形態では、第1及び第2熱交換器(3,5)は、それぞれクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されているが、これに限らず、上記の熱交換器以外の熱交換器、例えば、コルゲートフィン式の熱交換器等であってもよい。
【0150】
また、本実施形態では、第1及び第2熱交換器(3,5)のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に吸着剤が担持されているが、フィン(13)及び伝熱管(15)の少なくとも一方の外表面に吸着剤が担持されていればよい。このとき、例えば、組み立て前のフィン(13)に対して表面処理、プライマー処理、及び担持処理が行われる。
【0151】
また、本実施形態では、冷媒回路(1)に充填された冷媒を用いて第1及び第2熱交換器(3,5)のフィン(13)及び伝熱管(15)に担持された吸着剤の冷却又は加熱を行っているが、伝熱管(15)に冷水又は温水を流すことにより吸着剤の冷却又は加熱を行ってもよい。このとき、調湿装置には、伝熱管(15)を流れる水を冷水及び温水に切換自在に構成された装置が設けられている。
【0152】
また、本実施形態では、表面処理を第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱することにより行っているが、表面処理をエッチング、あるいは、陽極酸化により行ってもよい。表面処理をエッチング、あるいは、陽極酸化により行ったときも、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に付着した油脂等の有機物が除去され、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に金属酸化物層が形成される。
【0153】
また、本実施形態では、微粒子として微粒アルミナが用いられいるが、プライマー層(16)の表面を多孔質の状態に保つことができる限り、如何なる微粒子が用いられてもよい。さらに、吸着剤としてゼオライト(18a)が用いられているが、これに限らず、シリカゲル、活性炭、親水性又は吸水性を有する有機高分子ポリマー系材料、カルボン酸基・スルホン酸基等を有するイオン交換樹脂系材料、感温性高分子等の機能性高分子材料等が用いられてもよい。
【0154】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤担持層中の吸着剤で空気中の水分を吸着することができる。したがって、メッシュ容器を設けることなく、空気の除湿を行うことができ、調湿装置の構造の単純化及びコンパクト化を図ることができる。
【0155】
また、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤を伝熱管及びフィンに単に接触させているだけではない。したがって、接触熱抵抗が小さくなり、省エネ運転が可能になる。
【0156】
請求項2の発明によれば、酸化物層が多孔質であるため、酸化物層の表面積を増大させることができる。したがって、伝熱管及びフィンの表面積を増大させることができる。
【0157】
また、浸漬コーティングによりプライマー層を形成する場合、酸化物層の表面が多孔質であるため、プライマー層を形成するときに用いられるプライマー溶液の酸化物層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0158】
請求項3の発明によれば、プライマー層が多孔質であるため、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0159】
また、浸漬コーティングにより吸着剤担持層を形成する場合、プライマー層の表面が多孔質であるため、吸着剤担持層を形成するときに用いられる吸着剤分散溶液のプライマー層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0160】
請求項4の発明によれば、プライマー層に微粒子が含まれているため、プライマー層の表面の多孔質化を実現することができるとともに、プライマー層の表面を多孔質の状態に保つことができる。したがって、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0161】
請求項5の発明によれば、微粒子が微粒アルミナによって構成されるとともに、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているため、質の高いプライマー層を提供することができる。
【0162】
請求項6の発明によれば、吸着剤担持層が多孔質であるため、吸着剤担持層の表面積を増大させることができる。したがって、吸着面積を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る調湿装置の構成を示す系統図である。
【図2】実施形態に係る熱交換器の斜視図である。
【図3】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図4】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図5】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図6】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図7】プライマー溶液のスクリーニング評価の結果を示した図である。
【図8】上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図9】図8のA−A線におけるケーシングの端面図である。
【図10】図8のB−B線におけるケーシングの端面図である。
【図11】閉状態のダンパーの側面図である。
【図12】開状態のダンパーの側面図である。
【図13】閉状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図14】開状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図15】閉状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図16】開状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図17】除湿の第1動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図18】除湿の第2動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図19】加湿の第1動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図20】加湿の第2動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図21】本実施形態と従来の調湿装置との除湿運転時の空気状態を示した空気線図である。
【図22】本実施形態と従来の調湿装置との除湿運転時のデータを示した図である。
【符号の説明】
1 冷媒回路
3 第1熱交換器(第1の熱交換器)
5 第2熱交換器(第2の熱交換器)
7 圧縮機
9 四路切換弁
11 膨張弁(膨張機構)
13 フィン
15 伝熱管
16 プライマー層
18 吸着剤担持層
【発明の属する技術分野】
本発明は、調湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸着剤を用いて空気の湿度の調整を行う調湿装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この調湿装置は、室外空気あるいは室内空気を流通させる空気通路を有している。空気通路内には、冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路の配管の一部が設置されている。空気通路内に設置された配管は、蒸発器又は凝縮器として機能する。空気通路内に設置された配管の周囲には、吸着剤が封入された網目状部材からなるメッシュ容器が設けられている。
【0004】
そして、メッシュ容器内の吸着剤は、配管が蒸発器として機能するときに、配管を流れる冷媒によって冷却されることにより、網目状部材を介して室内空気あるいは室外空気の水分の吸着を行う。また、吸着剤に吸着された水分は、配管が凝縮器として機能するときに、配管を流れる冷媒によって加熱されることにより脱離する。それにより、吸着剤は再生される。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−189667号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の調湿装置では、別途にメッシュ容器を設けなければならなかったため、調湿装置の構造の複雑化をもたらしていた。また、上述の調湿装置では、吸着剤をフィンに単に接触させているだけであるため、接触熱抵抗が大きくなり、冷却効果及び加熱効果が期待できない。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、メッシュ容器を設けることなく、空気の湿度を調整する調湿装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、伝熱管及びフィンを有し、上記伝熱管及びフィンの少なくとも一方の外表面に酸化物層が被覆された熱交換器と、上記酸化物層上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に形成され、吸着剤と該吸着剤を担持する吸着剤バインダーとを有する吸着剤担持層とを備えている調湿装置である。
【0009】
これにより、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤担持層中の吸着剤で空気中の水分を吸着することができる。したがって、本発明によれば、メッシュ容器を設けることなく、空気の除湿を行うことができ、調湿装置の構造の単純化及びコンパクト化を図ることができる。
【0010】
また、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤を伝熱管及びフィンに単に接触させているだけではない。したがって、本発明によれば、接触熱抵抗が小さくなり、省エネ運転が可能になる。
【0011】
請求項2の発明は更に、酸化物層が多孔質であるものである。
【0012】
これにより、酸化物層の表面が多孔質であるため、酸化物層の表面積を増大させることができる。したがって、本発明によれば、伝熱管及びフィンの表面積を増大させることができる。
【0013】
また、浸漬コーティングによりプライマー層を形成する場合、酸化物層の表面が多孔質であるため、プライマー層を形成するときに用いられるプライマー溶液の酸化物層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0014】
請求項3の発明は更に、プライマー層の表面が多孔質であるものである。
【0015】
これにより、プライマー層が多孔質であるため、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0016】
また、浸漬コーティングにより吸着剤担持層を形成する場合、プライマー層の表面が多孔質であるため、吸着剤担持層を形成するときに用いられる吸着剤分散溶液のプライマー層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0017】
請求項4の発明は更に、プライマー層が、微粒子と該微粒子を担持する微粒子バインダーとを有しているものである。
【0018】
これにより、プライマー層に微粒子が含まれているため、プライマー層の表面の多孔質化を実現することができるとともに、プライマー層の表面を多孔質の状態に保つことができる。したがって、本発明によれば、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0019】
請求項5の発明は更に、微粒子が微粒アルミナによって構成され、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているものである。
【0020】
本発明によれば、微粒子が微粒アルミナによって構成されるとともに、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているため、質の高いプライマー層を提供することができる。
【0021】
請求項6の発明は更に、吸着剤担持層が多孔質であるものである。
【0022】
これにより、吸着剤担持層の表面が多孔質であるため、吸着剤担持層の表面積を増大させることができる。したがって、本発明によれば、吸着面積を増大させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
本発明の実施形態に係る調湿装置は、図8〜図10に示すように、中空直方体状(箱状)のケーシング(17)を備えている。ケーシング(17)内には、冷媒回路(1)(図1参照)等が設けられている。ケーシング(17)及びケーシング(17)内の構造は、後に詳細に説明する。
【0025】
図1に示すように、冷媒回路(1)には、第1熱交換器(3)、第2熱交換器(5)、圧縮機(7)、流れ切換装置としての四方切換弁(9)、及び膨張機構としての膨張弁(11)が設けられている。
【0026】
冷媒回路(1)は、冷媒が充填され、該冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されている。
【0027】
第1熱交換器(3)の一端(左端)は、四方切換弁(9)の第3のポートに接続されている。第1熱交換器(3)の他端(右端)は、膨張弁(11)を介して第2熱交換器(5)の一端(右端)に接続されている。第2熱交換器(5)の他端(左端)は、四方切換弁(9)の第4のポートに接続されている。
【0028】
図2に示すように、第1及び第2熱交換器(3,5)は、それぞれクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。具体的には、第1及び第2熱交換器(3,5)は、長方形板状に形成されたアルミニウム製の多数のフィン(13)と、このフィン(13)を貫通する銅製の伝熱管(15)とを備えている。フィン(13)の厚さは約100μmである。
【0029】
各フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面には、吸着剤が担持されている。
【0030】
ここで、図3〜図6を参照にしながらフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面付近の構造を説明する。
【0031】
フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面には厚さ1〜50μmの金属酸化物層(図示せず)が被覆されている。フィン(13)及び伝熱管(15)の金属酸化物層上には厚さ0.5〜20μmのプライマー層(16)、及び厚さ10〜100μmの吸着剤担持層(18)が順に積層されている。
【0032】
上記金属酸化物層の表面は多孔質であり、つまり、金属酸化物層は多孔質である。
【0033】
上記プライマー層(16)は、吸着剤担持層(18)のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に対する接着性を向上させるものである。プライマー層(16)の表面は多孔質で、つまり、プライマー層(16)は多孔質である。プライマー層(16)の厚さは薄ければ薄いほどよい。プライマー層(16)は微粒子としての微粒アルミナ及びバインダーとしてのリチウムシリケートを含んでいる。微粒アルミナの粒径は、リチウムシリケート中のシリカ(アモルファスシリカ)の粒径より大きい。本実施形態においては、微粒アルミナの粒径は約4μmであり、リチウムシリケート中のシリカの粒径は約1μm以下である。
【0034】
なお、プライマー層(16)が微粒アルミナ及びリチウムシリケートによって構成されているのは、後述するプライマー溶液のスクリーニング評価の結果に基づくものである。
【0035】
吸着剤担持層(18)の表面は多孔質で、つまり、吸着剤担持層(18)は多孔質である。吸着剤担持層(18)は吸着剤としてのゼオライト(18a)と、バインダーとしてのコロイダルシリカとを含んでいる。
【0036】
ゼオライト(18a)の粒径は、コロイダルシリカ中のシリカの粒径より大きい。本実施形態においては、ゼオライト(18a)の粒径は約5μmであり、コロイダルシリカ中のシリカの粒径は約0.1〜0.2μmである。ゼオライト(18a)の粒径は、微粒アルミナの粒径より大きい。ゼオライト(18a)の粒径は小さければ小さいほどよい。
【0037】
ここで、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に吸着剤を担持させるときの工程を説明する。
【0038】
(表面処理)
まず、組み立てられた第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱する(図3参照)。本実施形態では、第1及び第2熱交換器(3,5)を300℃で数時間加熱する。これにより、図4に示すように、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に付着した油脂等の有機物(13a)が除去されるとともに、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に、表面が多孔質の金属酸化物層が被覆される。以上により、後述するプライマー溶液のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に対する濡れ性が向上するとともに、フィン(13)及び伝熱管(15)の表面積を増大させることができる。
【0039】
なお、本実施形態では、組み立てられた第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱することにより表面処理を行っているが、第1及び第2熱交換器(3,5)に組み立てる前のフィン(13)及び伝熱管(15)を高温で加熱することにより表面処理を行ってもよい。ただし、組み立てられた第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱する方が、本発明に係る調湿装置の生産性の観点から好ましい。
【0040】
また、第1及び第2熱交換器(3,5)を加熱する温度は、500℃以下であることが好ましい。また、第1及び第2熱交換器(3,5)を加熱する温度が高ければ高いほど、表面処理に要する時間を短縮することができる。
【0041】
(プライマー処理)
次に、リチウムシリケート水溶液に微粒アルミナを分散(混合)させることによりプライマー溶液を作る。微粒アルミナのプライマー溶液に対する混合割合は5〜50wt%である。
【0042】
そして、プライマー溶液に金属酸化物層が被覆された第1及び第2熱交換器(3,5)を浸漬する。それから、第1及び第2熱交換器(3,5)をプライマー溶液から引きあげて乾燥させる。これにより、金属酸化物層上にプライマー層(16)が形成される(図5参照)。
【0043】
ここで、リチウムシリケート水溶液には微粒アルミナが分散しているため、形成されたプライマー層(16)にも微粒アルミナが分散される。それにより、プライマー層(16)の表面を多孔質化させるとともに、プライマー層(16)の表面を多孔質の状態に保つことができる。
【0044】
また、リチウムシリケート水溶液には微粒アルミナが分散しているため、プライマー溶液に第1及び第2熱交換器(3,5)を浸漬した際、プライマー溶液をかき混ぜると、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面が微粒アルミナにより研磨される。それにより、プライマー層(16)のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に対する接着性が向上する。
【0045】
なお、金属酸化物層上にプライマー層(16)を均一に薄膜化させるために、第1及び第2熱交換器(3,5)をプライマー溶液から引きあげた後に、エアブロー処理を行ってもよい。プライマー溶液に粒径の大きい微粒アルミナが含まれている場合には、エアブロー処理を行うことにより、それらを吹き飛ばして除去することができる。
【0046】
(担持処理)
次に、コロイダルシリカ水溶液にゼオライト(18a)を分散(混合)させることにより吸着剤分散溶液を作る。ゼオライト(18a)の吸着剤分散溶液に対する混合割合は10〜50wt%である。
【0047】
そして、吸着剤分散溶液にプライマー層(16)が形成された第1及び第2熱交換器(3,5)を浸漬する。
【0048】
その後、第1及び第2熱交換器(3,5)を吸着剤分散溶液から引きあげて乾燥させる。これにより、プライマー層(16)上に吸着剤担持層(18)が形成される(図6参照)。
【0049】
(プライマー溶液のスクリーニング評価)
図7は、プライマー溶液のスクリーニング評価の結果を示したものである。
【0050】
このスクリーニング評価では、図7の「品名」の欄に記載されたそれぞれのプライマー溶液の濡れ性、塗膜生成の容易性、及び薄膜化の容易性、それぞれのプライマー溶液を用いて形成された各プライマー層(16)の引掻き剥離の困難性、折曲げ剥離の困難性、及び耐熱性、並びにプライマー溶液の安定性に関する評価を行った。さらに、各プライマー溶液の濡れ性等の各評価に基づいて、それぞれのプライマー溶液の総合評価を行った。
【0051】
図7において、「◎」はその評価が最も高いことを示し、「◎」「○」「△」「×」の順にその評価は低くなっていく。
【0052】
図7から明らかなように、リチウムシリケート水溶液に微粒アルミナを分散させたプライマー溶液を用いたときの評価が最も高い。
【0053】
一方、次に、上記冷媒回路(1)について説明する。上記四路切換弁(9)は、第1のポートと第3のポートとが連通すると同時に第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1(a)に示す状態)と、第1のポートと第4のポートとが連通すると同時に第2のポートと第3のポートとが連通する状態(図1(b)に示す状態)とに切り換え自在に構成されている。そして、この四路切換弁(9)を切り換えることにより、第1熱交換器(3)が凝縮器として機能すると同時に第2熱交換器(5)が蒸発器として機能する第1動作と、第2熱交換器(5)が凝縮器として機能すると同時に第1熱交換器(3)が蒸発器として機能する第2動作との切り換えが行われる。
【0054】
次に、図8〜図10に基づいて、ケーシング(17)の内部構造について説明する。尚、上記ケーシング(17)は、図8において、下端をケーシング(17)の正面とし、上端をケーシング(17)の背面とし、左端をケーシング(17)の左側面とし、右端をケーシング(17)の右側面とする。また、上記ケーシング(17)は、図9及び図10において、上端がケーシング(17)の上面であり、下端がケーシング(17)の下面である。
【0055】
先ず、上記ケーシング(17)は、平面視正方形で、扁平な箱形に形成されている。上記ケーシング(17)の左側面板(17a)には、室外空気OAを取り入れる第1吸込口(19)と、リターン空気である室内空気RAを取り入れる第2吸込口(21)とが形成されている。一方、上記ケーシング(17)の右側面板(17b)には、排出空気EAを室外に排出する第1吹出口(23)と、調湿空気SAを室内に供給する第2吹出口(25)とが形成されている。
【0056】
上記ケーシング(17)の内部には、仕切部材である仕切板(27)が設けられ、該仕切板(27)によって上記ケーシング(17)の内部には、空気室(29a)と機器室(29b)とが形成されている。上記仕切板(27)は、ケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に設けられ、図9及び図10において、上端であるケーシング(17)の上面板(17e)から下端であるケーシング(17)の下面板(17f)に亘って設けられている。更に、上記仕切板(27)は、図8において、下端であるケーシング(17)の正面板(17c)から上端であるケーシング(17)の背面板(17d)に亘って設けられている。また、上記仕切板(27)は、図8において、ケーシング(17)の中央部よりやや右側に配置されている。
【0057】
上記機器室(29b)には、冷媒回路(1)における熱交換器(3,5)を除く圧縮機(7)などが配置される共に、第1ファン(79)と第2ファン(77)とが収納されている。そして、上記第1ファン(79)は、第1吹出口(23)に接続され、第2ファン(77)は、第2吹出口(25)に接続されている。
【0058】
上記ケーシング(17)の空気室(29a)には、仕切部材である第1端面板(33)と仕切部材である第2端面板(31)と仕切部材である中央の区画板(67)とが設けられている。上記第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)とは、ケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に設けられ、図9及び図10に示すように、ケーシング(17)の上面板(17e)から下面板(17f)に亘って設けられている。
【0059】
上記第1端面板(33)と第2端面板(31)とは、図8に示すように、ケーシング(17)の左側面板(17a)から仕切板(27)に亘って設けられている。また、上記第1端面板(33)は、図8において、ケーシング(17)の中央部よりやや上側に配置され、上記第2端面板(31)は、図8において、ケーシング(17)の中央部よりやや下側に配置されている。
【0060】
上記区画板(67)は、図8に示すように、第1端面板(33)と第2端面板(31)とに亘って設けられている。
【0061】
そして、上記ケーシング(17)の内部には、第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)と仕切板(27)とによって第1熱交換室(69)が区画形成されている。また、上記ケーシング(17)の内部には、第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)とケーシング(17)の左側面板(17a)とによって第2熱交換室(73)が区画形成されている。つまり、上記第1熱交換室(69)は、図8において右側に位置し、上記第2熱交換室(73)は、図8において左側に位置し、上記第1熱交換室(69)と第2熱交換室(73)とは、隣接して並行に形成されている。
【0062】
また、上記第1熱交換室(69)には、第1熱交換器(3)が配置され、上記第2熱交換室(73)には、第2熱交換器(5)が配置されている。
【0063】
上記第1端面板(33)とケーシング(17)の背面板(17d)との間には、仕切部材である水平板(61)が設けられて第1流入路(63)と第1流出路(65)とが形成されている。また、上記第2端面板(31)とケーシング(17)の正面板(17c)との間には、仕切部材である水平板(55)が設けられて第2流入路(57)と第2流出路(59)とが形成されている。
【0064】
上記水平板(61,55)は、ケーシング(17)の内部空間をケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に上下に仕切っている。そして、図9において、第1流入路(63)が上面側に、第1流出路(65)が下面側に形成され、図10において、第2流入路(57)が上面側に、第2流出路(59)が下面側に形成されている。
【0065】
つまり、上記第1流入路(63)と第1流出路(65)とは、第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の各一面が連続する厚さ方向の一端面に沿って形成され、且つ第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の厚さ方向に重畳して配置されている。
【0066】
また、上記第2流入路(57)と第2流出路(59)とは、第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の各一面が連続する端面で上記一端面に対向する対向面に沿って形成され、且つ第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)の厚さ方向に重畳して配置されている。
【0067】
そして、上記第1流入路(63)及び第1流出路(65)と第2流入路(57)及び第2流出路(59)とは、図8において、対称に配置され、つまり、第1熱交換室(69)及び第2熱交換室(73)を横断する中央線を基準として面対称に配置されている。
【0068】
更に、上記第1流入路(63)は、第1吸込口(19)に連通し、上記第1流出路(65)は、第1ファン(79)に連通して第1吹出口(23)に連通している。また、上記第2流入路(57)は、第2吸込口(21)に連通し、上記第2流出路(59)は、第2ファン(77)に連通して第2吹出口(25)に連通している。
【0069】
上記第1端面板(33)には、図9に示すように、4つの開口(33a〜33d)が形成されて、各開口(33a〜33d)には、第1ダンパ(47)、第2ダンパ(49)、第3ダンパ(51)及び第4ダンパ(53)が設けられている。上記4つの開口(33a〜33d)は、行列方向に近接して位置し、つまり、上下左右に2つずつ升目状に配置され、第1の開口(33a)と第3の開口(33c)とが第1熱交換室(69)に開口し、第2の開口(33b)と第4の開口(33d)とが第2熱交換室(73)に開口している。
【0070】
上記第1の開口(33a)は、第1流入路(63)と第1熱交換室(69)とを連通させ、上記第3の開口(33c)は、第1流出路(65)と第1熱交換室(69)とを連通させている。また、上記第2の開口(33b)は、第1流入路(63)と第2熱交換室(73)とを連通させ、上記第4の開口(33d)は、第1流出路(65)と第2熱交換室(73)とを連通させている。
【0071】
上記第2端面板(31)には、図10に示すように、4つの開口(31a〜31d)が形成されて、各開口(31a〜31d)には、第5ダンパ(35)、第6ダンパ(37)、第7ダンパ(39)及び第8ダンパ(41)が設けられている。上記4つの開口(31a〜31d)は、行列方向に近接して位置し、つまり、上下左右に2つずつ升目状に配置され、第5の開口(31a)と第7の開口(31c)とが第1熱交換室(69)に開口し、第6の開口(31b)と第8の開口(31d)とが第2熱交換室(73)に開口している。
【0072】
上記第5の開口(31a)は、第2流入路(57)と第1熱交換室(69)とを連通させ、上記第7の開口(31c)は、第2流出路(59)と第1熱交換室(69)とを連通させている。また、上記第6の開口(31b)は、第2流入路(57)と第2熱交換室(73)とを連通させ、上記第8の開口(31d)は、第2流出路(59)と第2熱交換室(73)とを連通させている。
【0073】
上記第1〜第8ダンパ(47〜53,35〜41)は、開口(33a〜33d,31a〜31d)を開閉する開閉手段を構成している。そこで、第5〜第8ダンパ(35〜41)に基づいて説明する。上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、図11及び図12に示すように、長方形状の羽根部(43)と、羽根部(43)の中央部に設けられた軸部(45)とを有している。上記軸部(45)は、羽根部(43)を第1端面板(33)又は第2端面板(31)に回転自在に支持している。そして、上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、図12に示すように、羽根部(43)が水平状態になることにより、開口(31a〜31d)を開状態とするように構成されている。他の第1〜第4ダンパ(47〜53)も同一構造に構成されている。
【0074】
尚、上記各ダンパ(35〜41)は、図11及び図12に示す構造に限られるものではない。つまり、上記各ダンパ(47〜53,35〜41)は、図13及び図14に示す構造又は図15及び図16に示す構造であってもよい。
【0075】
図13及び図14に示す第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)を備えている。そして、上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)が上方と下方とに別個に回動し、開口(31a〜31d)を開状態とするように構成されている。
【0076】
また、図15及び図16に示す第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)を備えている。そして、上記第5〜第8ダンパ(35〜41)は、2枚の羽根部(43)を上部に折り畳み、開口(31a〜31d)を開状態とするように構成されている。
【0077】
また、上記調湿装置は、除湿手段(80)と加湿手段(81)とが設けられている。そして、上記除湿手段(80)と加湿手段(81)とは切り換え可能に構成され、除湿運転と加湿運転とが切り換わるように構成されている。
【0078】
上記除湿手段(80)は、冷媒が蒸発する第1熱交換器(3)又は第2熱交換器(5)を流れる空気の水分を吸着剤で吸着し、冷媒が凝縮する第2熱交換器(5)又は第1熱交換器(3)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、上記吸着剤で除湿された空気を室内に供給するように冷媒回路(1)の冷媒循環及びダンパ(47〜53,35〜41)による空気流通を切り換える。
【0079】
一方、上記加湿手段(81)は、冷媒が蒸発する第1熱交換器(3)又は第2熱交換器(5)を流れる空気の水分を吸着剤で吸着し、冷媒が凝縮する第2熱交換器(5)又は第1熱交換器(3)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、上記吸着剤で加湿された空気を室内に供給するように冷媒回路(1)の冷媒循環及びダンパ(47〜53,35〜41)による空気流通を切り換える。
【0080】
〈運転動作〉
次に、上述した調湿装置の運転動作について説明する。該調湿装置は、第1空気と第2空気とを取り込み、除湿運転と加湿運転とを切り換えて行う。また、上記調湿装置は、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことにより、除湿運転及び加湿運転を連続的に行う。また、上記調湿装置は、全換気モードの除湿運転及び加湿運転と、循環モードの除湿運転及び加湿運転とを行う。
【0081】
−全換気モードの除湿運転−
上記除湿手段(80)による全換気モードの除湿運転は、室外空気OAを第1空気として取り込み室内に供給する一方、室内空気RAを第2空気として取り込み室外に排出する運転である。
【0082】
《第1動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生(脱離)動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室外空気OA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0083】
図1(a)及び図17に示すように、第1動作時には、第2ダンパ(49)と第3ダンパ(51)と第8ダンパ(41)と第5ダンパ(35)とが開き、第1ダンパ(47)と第4ダンパ(53)と第6ダンパ(37)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0084】
また、四路切換弁(9)は、図1(a)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)の第1熱交換器(3)が凝縮器として機能し、第2熱交換器(5)が蒸発器として機能する。
【0085】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0086】
一方、上記第1熱交換器(3)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第2熱交換器(5)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0087】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0088】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室外空気OAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0089】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0090】
《第2動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室外空気OA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0091】
図1(b)及び図18に示すように、第2動作時には、第1ダンパ(47)と第4ダンパ(53)と第7ダンパ(39)と第6ダンパ(37)とが開き、第3ダンパ(51)と第2ダンパ(49)と第5ダンパ(35)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給し、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給する。
【0092】
また、上記四路切換弁(9)は、図1(b)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)では、第2熱交換器(5)が凝縮器として機能し、第1熱交換器(3)が蒸発器として機能する。
【0093】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0094】
一方、上記第2熱交換器(5)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第1熱交換器(3)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0095】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0096】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室外空気OAは、水分が第1熱交換器(3)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0097】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の除湿を連続的に行う。
【0098】
−全換気モードの加湿運転−
上記加湿手段(81)による全換気モードの加湿運転は、室内空気RAを第1空気として取り込み室外に排出し、室外空気OAを第2空気として取り込み室内に供給する運転である。
【0099】
《第1動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室内空気RA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0100】
図1(a)及び図19に示すように、第1動作時には、第1ダンパ(47)と第4ダンパ(53)と第7ダンパ(39)と第6ダンパ(37)とが開き、第3ダンパ(51)と第2ダンパ(49)と第5ダンパ(35)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給し、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給する。
【0101】
また、四路切換弁(9)は、図1(a)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)の第1熱交換器(3)が凝縮器として機能し、第2熱交換器(5)が蒸発器として機能する。
【0102】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0103】
一方、上記第1熱交換器(3)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第2熱交換器(5)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0104】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0105】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0106】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0107】
《第2動作》
第1ファン(79)及び第2ファン(77)を駆動した第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室内空気RA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0108】
図1(b)及び図20に示すように、第2動作時には、第2ダンパ(49)と第3ダンパ(51)と第8ダンパ(41)と第5ダンパ(35)とが開き、第4ダンパ(53)と第1ダンパ(47)と第6ダンパ(37)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0109】
また、上記四路切換弁(9)は、図1(b)に示す状態に切り換えられる。その結果、冷媒回路(1)では、第2熱交換器(5)が凝縮器として機能し、第1熱交換器(3)が蒸発器として機能する。
【0110】
つまり、圧縮機(7)から吐出された高温高圧の冷媒は、加熱用の熱媒体として第2熱交換器(5)に流れる。この第2熱交換器(5)において、冷媒によってフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が加熱される。この加熱によって吸着剤から水分が脱離して吸着剤が再生される。
【0111】
一方、上記第2熱交換器(5)で凝縮した冷媒は、膨張弁(11)で減圧される。減圧後の冷媒は、冷却用の熱媒体として第1熱交換器(3)に流れる。この第1熱交換器(3)において、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤が水分を吸着する際に吸着熱が発生する。第1熱交換器(3)の冷媒は、この吸着熱を吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(7)に戻り、冷媒はこの循環を繰り返す。
【0112】
また、第1ファン(79)及び第2ファン(77)の駆動により、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、水分が第1熱交換器(3)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0113】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0114】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の加湿を連続的に行う。
【0115】
−循環モードの除湿運転−
上記除湿手段(80)による循環モードの除湿運転は、室内空気RAを第1空気として取り込み室内に供給する一方、室外空気OAを第2空気として取り込み室外に排出する運転である。尚、冷媒回路の冷媒循環は、全換気モードと同じであるので、説明を省略する。
【0116】
《第1動作》
第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生(脱離)動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室内空気RA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0117】
この第1動作時には、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが開き、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給し、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給する。
【0118】
第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室外空気OAは、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0119】
一方、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0120】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0121】
《第2動作》
第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室内空気RA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室外空気OAに付与される。
【0122】
この第2動作時には、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが開き、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0123】
第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室外空気OAは、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0124】
一方、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、水分が第1熱交換器(3)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0125】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の除湿を連続的に行う。
【0126】
−循環モードの加湿運転−
上記加湿手段(81)による循環モードの加湿運転は、室外空気OAを第1空気として取り込み室外に排出し、室内空気RAを第2空気として取り込み室内に供給する運転である。尚、冷媒回路の冷媒循環は、全換気モードと同じであるので、説明を省略する。
【0127】
《第1動作》
第1動作では、第2熱交換器(5)での吸着動作と、第1熱交換器(3)での再生動作とが行われる。つまり、第1動作では、第2熱交換器(5)に室外空気OA中の水分が吸着され、第1熱交換器(3)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0128】
この第1動作時には、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが開き、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが閉じる。そして、第1熱交換器(3)に室内空気RAを供給し、第2熱交換器(5)に室外空気OAを供給する。
【0129】
第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第5の開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室内空気RAは、第1熱交換器(3)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、第1熱交換室(69)から第7の開口(31c)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0130】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第2の開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室外空気OAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第2熱交換室(73)から第4の開口(33d)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0131】
この第1動作を行った後、第2動作を行う。
【0132】
《第2動作》
第2動作では、第1熱交換器(3)での吸着動作と、第2熱交換器(5)での再生動作とが行われる。つまり、第2動作では、第1熱交換器(3)に室外空気OA中の水分が吸着され、第2熱交換器(5)から脱離した水分が室内空気RAに付与される。
【0133】
この第2動作時には、第1ダンパ(47)と第3ダンパ(51)と第6ダンパ(37)と第8ダンパ(41)とが開き、第2ダンパ(49)と第4ダンパ(53)と第5ダンパ(35)と第7ダンパ(39)とが閉じる。そして、第2熱交換器(5)に室内空気RAを供給し、第1熱交換器(3)に室外空気OAを供給する。
【0134】
第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、第6の開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)において、室内空気RAは、第2熱交換器(5)の吸着剤より脱離した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、第2熱交換室(73)から第8の開口(31d)を経て第2流出路(59)を流れ、第2ファン(77)を経て第2吹出口(25)より室内に供給される。
【0135】
一方、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、第1の開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)において、室外空気OAは、水分が第2熱交換器(5)の吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、第1熱交換室(69)から第3の開口(33c)を経て第1流出路(65)を流れ、第1ファン(79)を経て第1吹出口(23)より室外に排出される。
【0136】
この第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の加湿を連続的に行う。
【0137】
〈性能比較〉
図21は、本実施形態に係る調湿装置を用いて除湿運転を行った場合と従来の調湿装置を用いて除湿運転を行った場合とを示す空気線図である。尚、本実施形態に係る調湿装置と従来の調湿装置はともに、1時間あたり150m3程度の空気の除湿を行うことのできる装置である。
【0138】
図22は、本実施形態に係る調湿装置を用いて除湿運転を行った場合と従来の調湿装置を用いて除湿運転を行った場合とのデータを示している。このデータは、室外空気OAの入口温度等である。尚、図22に記載された「▲1▼」「▲2▼」等は、図21に記載された「▲1▼」「▲2▼」等に対応する。
【0139】
図21及び図22から明らかなように、本実施形態に係る調湿装置の除湿量は、従来の調湿装置の除湿量より多い。具体的には、本実施形態に係る調湿装置の除湿量は、従来の調湿装置の除湿量の2倍以上となる。
【0140】
〈実施形態1の効果〉
以上により、本実施形態によれば、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に吸着剤担持層(18)が形成されているため、吸着剤担持層(18)のゼオライト(18a)で空気中の水分を吸着することができる。したがって、本実施形態によれば、メッシュ容器を設けることなく、空気の除湿を行うことができ、調湿装置の構造の単純化及びコンパクト化を図ることができる。
【0141】
また、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層(18)が形成されているため、吸着剤をフィン(13)及び伝熱管(15)に単に接触させているだけではない。したがって、本実施形態によれば、接触熱抵抗が小さくなり、省エネ運転が可能になる。
【0142】
また、金属酸化物層が多孔質であるため、金属酸化物層の表面積を増大させることができる。したがって、本実施形態によれば、フィン(13)及び伝熱管(15)の表面積を増大させることができる。
【0143】
また、金属酸化物層が多孔質であるため、プライマー溶液の金属酸化物層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0144】
また、プライマー層(16)の表面が多孔質であるため、プライマー層(16)の表面積を増大させることができる。
【0145】
また、プライマー層(16)に微粒アルミナが含まれているため、プライマー層(16)の表面の多孔質化を実現することができるとともに、プライマー層(16)の表面を多孔質の状態に保つことができる。
【0146】
また、プライマー層(16)の表面が多孔質であるため、吸着剤分散溶液のプライマー層(16)に対する濡れ性を向上させることができる。
【0147】
また、微粒子が微粒アルミナによって構成されるとともに、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているため、質の高いプライマー層(16)を提供することができる(図7参照)。
【0148】
また、吸着剤担持層(18)が多孔質であるため、吸着剤担持層(18)の表面積を増大させることができる。したがって、本実施形態によれば、吸着面積を増大させることができる。
【0149】
なお、本実施形態では、第1及び第2熱交換器(3,5)は、それぞれクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されているが、これに限らず、上記の熱交換器以外の熱交換器、例えば、コルゲートフィン式の熱交換器等であってもよい。
【0150】
また、本実施形態では、第1及び第2熱交換器(3,5)のフィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に吸着剤が担持されているが、フィン(13)及び伝熱管(15)の少なくとも一方の外表面に吸着剤が担持されていればよい。このとき、例えば、組み立て前のフィン(13)に対して表面処理、プライマー処理、及び担持処理が行われる。
【0151】
また、本実施形態では、冷媒回路(1)に充填された冷媒を用いて第1及び第2熱交換器(3,5)のフィン(13)及び伝熱管(15)に担持された吸着剤の冷却又は加熱を行っているが、伝熱管(15)に冷水又は温水を流すことにより吸着剤の冷却又は加熱を行ってもよい。このとき、調湿装置には、伝熱管(15)を流れる水を冷水及び温水に切換自在に構成された装置が設けられている。
【0152】
また、本実施形態では、表面処理を第1及び第2熱交換器(3,5)を高温で加熱することにより行っているが、表面処理をエッチング、あるいは、陽極酸化により行ってもよい。表面処理をエッチング、あるいは、陽極酸化により行ったときも、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に付着した油脂等の有機物が除去され、フィン(13)及び伝熱管(15)の外表面に金属酸化物層が形成される。
【0153】
また、本実施形態では、微粒子として微粒アルミナが用いられいるが、プライマー層(16)の表面を多孔質の状態に保つことができる限り、如何なる微粒子が用いられてもよい。さらに、吸着剤としてゼオライト(18a)が用いられているが、これに限らず、シリカゲル、活性炭、親水性又は吸水性を有する有機高分子ポリマー系材料、カルボン酸基・スルホン酸基等を有するイオン交換樹脂系材料、感温性高分子等の機能性高分子材料等が用いられてもよい。
【0154】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤担持層中の吸着剤で空気中の水分を吸着することができる。したがって、メッシュ容器を設けることなく、空気の除湿を行うことができ、調湿装置の構造の単純化及びコンパクト化を図ることができる。
【0155】
また、伝熱管及びフィンの外表面の少なくとも一方に吸着剤担持層が形成されているため、吸着剤を伝熱管及びフィンに単に接触させているだけではない。したがって、接触熱抵抗が小さくなり、省エネ運転が可能になる。
【0156】
請求項2の発明によれば、酸化物層が多孔質であるため、酸化物層の表面積を増大させることができる。したがって、伝熱管及びフィンの表面積を増大させることができる。
【0157】
また、浸漬コーティングによりプライマー層を形成する場合、酸化物層の表面が多孔質であるため、プライマー層を形成するときに用いられるプライマー溶液の酸化物層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0158】
請求項3の発明によれば、プライマー層が多孔質であるため、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0159】
また、浸漬コーティングにより吸着剤担持層を形成する場合、プライマー層の表面が多孔質であるため、吸着剤担持層を形成するときに用いられる吸着剤分散溶液のプライマー層に対する濡れ性を向上させることができる。
【0160】
請求項4の発明によれば、プライマー層に微粒子が含まれているため、プライマー層の表面の多孔質化を実現することができるとともに、プライマー層の表面を多孔質の状態に保つことができる。したがって、プライマー層の表面積を増大させることができる。
【0161】
請求項5の発明によれば、微粒子が微粒アルミナによって構成されるとともに、微粒子バインダーがリチウムシリケートによって構成されているため、質の高いプライマー層を提供することができる。
【0162】
請求項6の発明によれば、吸着剤担持層が多孔質であるため、吸着剤担持層の表面積を増大させることができる。したがって、吸着面積を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る調湿装置の構成を示す系統図である。
【図2】実施形態に係る熱交換器の斜視図である。
【図3】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図4】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図5】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図6】実施形態に係るフィンの外表面付近の拡大図である。
【図7】プライマー溶液のスクリーニング評価の結果を示した図である。
【図8】上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図9】図8のA−A線におけるケーシングの端面図である。
【図10】図8のB−B線におけるケーシングの端面図である。
【図11】閉状態のダンパーの側面図である。
【図12】開状態のダンパーの側面図である。
【図13】閉状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図14】開状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図15】閉状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図16】開状態のダンパーの変形例の側面図である。
【図17】除湿の第1動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図18】除湿の第2動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図19】加湿の第1動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図20】加湿の第2動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。
【図21】本実施形態と従来の調湿装置との除湿運転時の空気状態を示した空気線図である。
【図22】本実施形態と従来の調湿装置との除湿運転時のデータを示した図である。
【符号の説明】
1 冷媒回路
3 第1熱交換器(第1の熱交換器)
5 第2熱交換器(第2の熱交換器)
7 圧縮機
9 四路切換弁
11 膨張弁(膨張機構)
13 フィン
15 伝熱管
16 プライマー層
18 吸着剤担持層
Claims (6)
- 伝熱管(15)及びフィン(13)を有し、上記伝熱管(15)及びフィン(13)の少なくとも一方の外表面に酸化物層が被覆された熱交換器(3,5)と、
上記酸化物層上に形成されたプライマー層(16)と、
該プライマー層(16)上に形成され、吸着剤(18a)と該吸着剤を担持する吸着剤バインダーとを有する吸着剤担持層(18)と、
を備えている調湿装置。 - 酸化物層は多孔質である請求項1記載の調湿装置。
- プライマー層(16)は多孔質である請求項1又は2記載の調湿装置。
- プライマー層(16)は、微粒子と該微粒子を担持する微粒子バインダーとを有している請求項1〜3のいずれか1つに記載の調湿装置。
- 微粒子は微粒アルミナによって構成され、
微粒子バインダーはリチウムシリケートによって構成されている請求項4記載の調湿装置。 - 吸着剤担持層(18)は多孔質である請求項1〜5のいずれか1つに記載の調湿装置。
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