JP2005111425A - 吸着素子および調湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着素子の高性能化および小型化を図ることである。
【解決手段】フィン(13)および伝熱管(15)により構成された熱交換器(5,7)を備えている。上記フィン(13)および伝熱管(15)は、表面に形成された耐食性皮膜層を備え、該耐食性皮膜層上に吸着剤(100)を有する吸着剤層(101)が形成されている。そして、上記吸着剤層(101)は、吸着剤(100)としてのゼオライトの結晶をフィン(13)等の耐食性皮膜層上に直接析出して形成されている。したがって、バインダーを用いずにゼオライトをフィン(13)等の表面に担持できるので、ゼオライトと空気との接触面積を増大させることができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、吸着素子および調湿装置に関するものである。
従来より、吸着剤を用いて空気の湿度調節を行う調湿装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
この調湿装置は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えている。上記冷媒回路の配管の一部には、吸着剤が封入されたメッシュ容器が設けられている。そして、上記配管は、冷媒回路における冷媒循環の切換によって、蒸発器または凝縮器として機能する。
上記メッシュ容器の吸着剤は、配管が蒸発器として機能するときに、配管を流れる冷媒によって冷却されることにより、室内空気または室外空気の水分の吸着を行う。一方、上記メッシュ容器の吸着剤は、配管が凝縮器として機能するときに、配管を流れる冷媒によって加熱されることにより水分の脱着を行い、吸着剤が再生される。そして、上記配管で水分の吸脱着を交互に繰り返すことによって、除湿運転または加湿運転を連続的に行うようにしている。
ところが、上記調湿装置では、別途にメッシュ容器を設けなければならないため、装置の構造の複雑化を招くという問題があった。また、この調湿装置では、吸着剤を配管に単に接触させているだけであるため、接触熱抵抗が大きくなり、冷媒による冷却効果および加熱効果が期待できなかった。
そこで、上述した問題点を解決するため、吸着剤を配管などの金属製の支持体の外表面に直接担持させることが考えられる。この吸着剤を直接担持させたものとしては、従来より、吸着剤をバインダーによって支持体に担持させた吸着素子が知られている。
特開平8−189667号公報
しかしながら、上述した従来の吸着素子では、図13に示すように、支持体(a)の表面に吸着剤(b)とバインダー(c)とが混合した層が形成されている。この層に含まれる吸着剤(b)は、その殆どが周囲をバインダー(c)によって覆われており、ごく一部の吸着剤(b)だけが層の表面に露出された状態となっている。つまり、この層の表面に露出された吸着剤(b)だけが空気と接触する。したがって、担持された吸着剤(b)の殆どが吸着性能を発揮できないので、吸着性能が低下してしまうという問題があった。
また、上記バインダーは粘性が高いため、支持体の構造によっては小さな隙間などに目詰まりが発生してしまう。これにより、支持体の形状および大きさが制限され、自ずと吸着素子の大型化を招くという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バインダーを用いることなく、吸着剤を金属製の支持体に担持させることによって吸着素子の高性能化および小型化を図ることである。
具体的に、請求項1に係る発明は、アルミニウム製基材(13)を有する構造体(11)と、上記アルミニウム製基材(13)の表面に形成され、該アルミニウム製基材(13)に担持された吸着剤(100)を有する吸着剤層(101)とを備え、上記吸着剤(100)と空気とを接触させて該空気中の水分を吸着剤(100)に吸脱着させる吸着素子を前提としている。そして、上記吸着剤層(101)は、吸着剤(100)としてのゼオライトの結晶のみによって構成されている。
上記の発明では、吸着剤層(101)の吸着剤(100)がアルミニウム製基材(13)を流通する空気と接触し、空気中の水分を吸脱着する。上記吸着剤層(101)は、従来のようなバインダーを用いることなくアルミニウム製基材(13)の表面にゼオライトの結晶のみによって形成されている。これにより、ゼオライトの結晶がバインダーで覆われることなく、殆どのゼオライトがアルミニウム製基材(13)の表面の空気中に露出される。したがって、上記ゼオライトの結晶と空気との接触面積が大幅に増大され、ゼオライトに吸脱着される水分の量が増大されるので、吸着性能が向上する。
また、粘性の高いバインダーを用いなくてもよいことから、小さな隙間に吸着剤(100)を担持させる際の目詰まり等の恐れがないので、微小部分や隙間部での吸着剤(100)の担持が容易になる。したがって、上記アルミニウム製基材(13)の形状に制約を受けることがないので、吸着素子の小型化が図られる。
具体的に、請求項2に係る発明は、アルミニウム製基材(13)を有する構造体(11)と、上記アルミニウム製基材(13)の表面に形成され、該アルミニウム製基材(13)に担持された吸着剤(100)を有する吸着剤層(101)とを備え、上記吸着剤(100)と空気とを接触させて該空気中の水分を吸着剤(100)に吸脱着させる吸着素子を前提としている。そして、上記吸着剤層(101)は、吸着剤(100)としてのゼオライトの結晶をアルミニウム製基材(13)の表面に直接析出して形成されている。
上記の発明では、吸着剤層(101)の吸着剤(100)がアルミニウム製基材(13)を流通する空気と接触し、空気中の水分を吸脱着する。上記吸着剤層(101)は、アルミニウム製基材(13)の表面に吸着剤(100)であるゼオライトの結晶を直接析出して付着させることによって形成されているため、従来のようなバインダーを用いることなくゼオライトがアルミニウム製基材(13)の表面に担持される。したがって、上述した請求項1に係る発明と同様の作用により、吸着性能が向上し、且つ吸着素子の小型化が図られる。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2において、上記アルミニウム製基材(13)には、表面を粗面化する表面処理が施されている。そして、上記吸着剤層(101)は、表面処理後の表面に形成されている。
上記の発明では、アルミニウム製基材(13)の表面が粗面に形成されているため、ゼオライトの結晶が滑り落ちることなく基材(13)の表面に確実に付着する。したがって、吸着剤(100)がアルミニウム製基材(13)の表面に強固に担持される。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか1項において、上記構造体(11)は、伝熱管(15)と、アルミニウム製基材としてのフィン(13)とを備えた熱交換器である。
上記の発明では、いわゆるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器において、アルミニウム製のフィン(13)の表面に吸着剤(100)が担持されている。そして、上記伝熱管(15)を流れる熱媒体(例えば、冷媒)によって吸着剤(100)が加熱または冷却され、フィン(13)を流通する空気中の水分が吸着剤(100)に吸脱着される。
また、請求項5に係る発明は、請求項4において、上記伝熱管(15)には、表面を粗面化する表面処理が施されると共に、該表面処理後の表面に吸着剤層(101)が形成されている。
上記の発明では、フィン(13)に加えて伝熱管(15)(例えば、銅製)の外表面にも吸着剤(100)が担持されている。これにより、上記吸着剤(100)と空気との接触面積が増大されるので、吸着素子の吸着性能が向上する。
また、請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか1項において、上記吸着剤層(101)は、水熱合成法により形成されている。
上記の発明では、水熱合成法によってゼオライトの結晶が確実に析出する。したがって、上記吸着剤層(101)が効率よく形成される。
また、請求項7に係る発明は、請求項6において、上記吸着剤層(101)が形成される構造体(11)の外表面は、耐食性皮膜層に形成されている。
上記の発明では、水熱合成法において使用する強アルカリ性溶液に対してアルミニウム製基材(13)等が耐食性皮膜層によって保護される。つまり、この耐食性皮膜層は、強アルカリ性溶液に対する、いわゆる保護膜として機能している。
また、請求項8に係る発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載の吸着素子を備えた調湿装置を前提としている。そして、上記吸着素子で水分の吸脱着により生成した除湿空気または加湿空気を室内に供給する。
上記の発明では、吸着性能の高い吸着素子が調湿装置に適用される。したがって、調湿装置の除湿または加湿能力が向上する。また、上記吸着素子が小型であるため、装置のコンパクト化が図られる。
本発明によれば、バインダーを用いずに吸着剤(100)であるゼオライトの結晶のみをアルミニウム製基材(13)の表面に担持させるようにしたので、ゼオライトの結晶がバインダーで覆われることなく、殆どのゼオライトをアルミニウム製基材(13)の表面の空気中に露出させることができる。これにより、ゼオライトの結晶と空気との接触面積を大幅に増大でき、ゼオライトに吸脱着される水分の量を増大させることができるので、吸着性能を向上させることができる。
また、粘性の高いバインダーを用いなくてもよいことから、小さな隙間に吸着剤(100)を担持させる際の目詰まり等の恐れがないので、微小部分や隙間部における吸着剤(100)の担持を容易に行うことができる。これにより、アルミニウム製基材(13)の形状に制約を受けることがないので、吸着素子の小型化を図ることができる。
また、請求項2に係る発明によれば、吸着剤(100)であるゼオライトの結晶をアルミニウム製基材(13)の表面に直接析出して付着させるようにしたので、バインダーを用いることなく吸着剤(100)をアルミニウム製基材(13)の表面に担持させることができる。したがって、請求項1に係る発明と同様に、吸着性能を向上させることができると共に、吸着素子の小型化を図ることができる。
また、請求項3に係る発明によれば、アルミニウム製基材(13)の表面を粗面に形成するようにしたので、ゼオライトの結晶を基材(13)の表面に確実に付着させることができる。したがって、吸着剤(100)をアルミニウム製基材(13)の表面に強固に担持させることができる。その結果、信頼性を向上させることができる。
また、請求項4に係る発明によれば、いわゆるフィン・アンド・チューブ型熱交換器におけるフィン(13)の表面に吸着剤(100)を担持するようにしたので、上述した微小部分等における吸着剤(100)の担持が容易なことから、フィン(13)同士の間隔を小さくすることができる。この結果、コンパクトな熱交換器を提供することができる。
また、請求項5に係る発明によれば、フィン(13)に加えて伝熱管(15)の外表面にも吸着剤(100)を担持するようにしたので、吸着剤(100)と空気との接触面積を増大させることができる。したがって、吸着性能を向上させることができる。
また、請求項6に係る発明によれば、吸着剤層(101)を水熱合成法によって形成するようにしたので、ゼオライトの結晶を効率よく析出させることができ、吸着剤層(101)を効率よく形成することができる。
また、請求項7に係る発明によれば、吸着剤層(101)が形成される構造体(11)の外表面を耐食性皮膜層に形成するようにしたので、水熱合成法において使用する強アルカリ性溶液に対してアルミニウム製基材(13)等を保護することができる。
また、請求項8に係る発明によれば、吸着性能の高い吸着素子を調湿装置に適用するようにしたので、調湿装置の除湿または加湿能力を向上させることができる。また、上記吸着素子が小型であるため、装置のコンパクト化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
図3〜図5に示すように、本実施形態1の調湿装置(1)は、室内空気の除湿と加湿とを行うものであり、中空直方体状のケーシング(17)を備えている。そして、上記ケーシング(17)には、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(2)が収納されている。
図1に示すように、上記冷媒回路(2)は、圧縮機(3)と、流路切換手段である四路切換弁(4)と、第1熱交換器(5)と、膨張機構である膨張弁(6)と、第2熱交換器(7)とが配管接続されて閉回路に形成されている。
上記圧縮機(3)は、吐出配管が四路切換弁(4)のaポートに接続される一方、吸入配管が四路切換弁(4)のbポートに接続されている。上記第1熱交換器(5)の一端は、四路切換弁(4)のcポートに接続されている。一方、上記第1熱交換器(5)の他端は、膨張弁(6)を介して第2熱交換器(7)の一端に接続されている。この第2熱交換器(7)の他端は、四路切換弁(4)のdポートに接続されている。
図2に示すように、上記第1熱交換器(5)および第2熱交換器(7)は、それぞれ熱交換本体(11)を備えている。この熱交換本体(11)は、いわゆるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器に構成されている。具体的に、上記熱交換本体(11)は、長方形板状に形成されたアルミニウム製の多数のフィン(13)と、該フィン(13)を貫通する銅製の伝熱管(15)とを備えている。上記フィン(13)および伝熱管(15)の表面には、吸着剤(100)を有する吸着剤層(101)が形成されている。つまり、上記フィン(13)は、アルミニウム製基材を構成し、上記熱交換本体(11)がアルミニウム製基材を有する構造体に構成されている。そして、上記第1熱交換器(5)および第2熱交換器(7)は、本発明に係る吸着素子を構成している。なお、この熱交換器(5,7)における吸着剤層(101)の詳細については後述する。
上記冷媒回路(2)は、四路切換弁(4)の切り換えによって冷媒の循環方向が切り換わるように構成されている。つまり、上記四路切換弁(4)がaポートとcポート、bポートとdポートとがそれぞれ連通状態になるように切り換わると(図1(A)参照)、冷媒回路(2)は、圧縮機(3)から吐出された冷媒が第1熱交換器(5)で凝縮した後、第2熱交換器(7)で蒸発するように冷媒が循環する第1動作を行う。また、上記四路切換弁(4)がaポートとdポート、bポートとcポートとがそれぞれ連通状態になるように切り換わると(図1(B)参照)、冷媒回路(2)は、圧縮機(3)から吐出された冷媒が第2熱交換器(7)で凝縮した後、第1熱交換器(5)で蒸発するように冷媒が循環する第2動作を行う。
次に、図3〜図5に基づいて、ケーシング(17)の内部構造について説明する。なお、上記ケーシング(17)は、図3において、下端をケーシング(17)の正面とし、上端をケーシング(17)の背面とし、左端をケーシング(17)の左側面とし、右端をケーシング(17)の右側面とする。また、上記ケーシング(17)は、図4および図5において、上端がケーシング(17)の上面であり、下端がケーシング(17)の下面である。
上記ケーシング(17)は、平面視正方形で、扁平な箱形に形成されている。上記ケーシング(17)の左側面板(17a)には、室外空気OAを取り入れる第1吸込口(19)と、リターン空気である室内空気RAを取り入れる第2吸込口(21)とが形成されている。一方、上記ケーシング(17)の右側面板(17b)には、排出空気EAを室外に排出する第1吹出口(23)と、調湿空気SAを室内に供給する第2吹出口(25)とが形成されている。
上記ケーシング(17)の内部には、仕切部材である仕切板(27)が設けられ、該仕切板(27)によってケーシング(17)の内部には、空気室(29a)と機器室(29b)とが区画形成されている。上記仕切板(27)は、ケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に設けられ、図4および図5において、上端であるケーシング(17)の上面板(17e)から下端であるケーシング(17)の下面板(17f)に亘って設けられている。さらに、上記仕切板(27)は、図3において、下端であるケーシング(17)の正面板(17c)から上端であるケーシング(17)の背面板(17d)に亘って設けられている。
上記機器室(29b)には、冷媒回路(2)における熱交換器(5,7)を除く圧縮機(3)などが配置されると共に、第1ファン(79)と第2ファン(77)とが収納されている。そして、上記第1ファン(79)は、第1吹出口(23)に接続され、第2ファン(77)は、第2吹出口(25)に接続されている。
上記空気室(29a)には、仕切部材である第1端面板(33)と、仕切部材である第2端面板(31)と、仕切部材である中央の区画板(67)とが設けられている。上記第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)とは、ケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に設けられ、図4および図5に示すように、ケーシング(17)の上面板(17e)から下面板(17f)に亘って設けられている。
上記第1端面板(33)と第2端面板(31)とは、図3に示すように、ケーシング(17)の左側面板(17a)から仕切板(27)に亘って設けられている。また、上記第1端面板(33)は、図3において、ケーシング(17)の中央部よりやや上側に配置され、上記第2端面板(31)は、図3において、ケーシング(17)の中央部よりやや下側に配置されている。
上記区画板(67)は、図3に示すように、第1端面板(33)から第2端面板(31)に亘って設けられている。
そして、上記ケーシング(17)の内部には、第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)と仕切板(27)とによって第1熱交換室(69)が区画形成されている。また、上記ケーシング(17)の内部には、第1端面板(33)と第2端面板(31)と区画板(67)とケーシング(17)の左側面板(17a)とによって第2熱交換室(73)が区画形成されている。つまり、上記第1熱交換室(69)は、図3において右側に位置し、上記第2熱交換室(73)は、図3において左側に位置し、上記第1熱交換室(69)と第2熱交換室(73)とは、隣接して並行に形成されている。
また、上記第1熱交換室(69)には、第1熱交換器(5)が配置され、上記第2熱交換室(73)には、第2熱交換器(7)が配置されている。
上記第1端面板(33)とケーシング(17)の背面板(17d)との間には、仕切部材である水平板(61)が設けられて第1流入路(63)と第1流出路(65)とが形成されている。また、上記第2端面板(31)とケーシング(17)の正面板(17c)との間には、仕切部材である水平板(55)が設けられて第2流入路(57)と第2流出路(59)とが形成されている。
上記水平板(61,55)は、ケーシング(17)の内部空間をケーシング(17)の厚さ方向である垂直方向に上下に仕切っている。そして、図4において、第1流入路(63)が上面側に、第1流出路(65)が下面側に形成され、図5において、第2流入路(57)が上面側に、第2流出路(59)が下面側に形成されている。
つまり、上記第1流入路(63)と第1流出路(65)とは、第1熱交換室(69)および第2熱交換室(73)の各一面が連続する厚さ方向の一端面に沿って形成され、且つ第1熱交換室(69)および第2熱交換室(73)の厚さ方向に重畳して配置されている。
また、上記第2流入路(57)と第2流出路(59)とは、第1熱交換室(69)および第2熱交換室(73)の各一面が連続する端面で上記一端面に対向する対向面に沿って形成され、且つ第1熱交換室(69)および第2熱交換室(73)の厚さ方向に重畳して配置されている。
そして、上記第1流入路(63)および第1流出路(65)と第2流入路(57)および第2流出路(59)とは、図3において、対称に配置され、つまり、第1熱交換室(69)および第2熱交換室(73)を横断する中央線を基準として面対称に配置されている。
さらに、上記第1流入路(63)は、第1吸込口(19)に連通し、上記第1流出路(65)は、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)に連通している。また、上記第2流入路(57)は、第2吸込口(21)に連通し、上記第2流出路(59)は、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)に連通している。
上記第1端面板(33)には、図4に示すように、4つの開口(33a〜33d)が形成され、各開口(33a〜33d)には、それぞれ開閉手段である第1ダンパ(47)、第2ダンパ(49)、第3ダンパ(51)および第4ダンパ(53)が設けられている。上記4つの開口(33a〜33d)は、行列方向に近接して位置し、つまり、上下左右に2つずつ升目状に配置され、第1の開口(33a)と第3の開口(33c)とが第1熱交換室(69)に開口し、第2の開口(33b)と第4の開口(33d)とが第2熱交換室(73)に開口している。
上記第1の開口(33a)は、第1流入路(63)と第1熱交換室(69)とを連通させ、上記第3の開口(33c)は、第1流出路(65)と第1熱交換室(69)とを連通させている。また、上記第2の開口(33b)は、第1流入路(63)と第2熱交換室(73)とを連通させ、上記第4の開口(33d)は、第1流出路(65)と第2熱交換室(73)とを連通させている。
上記第2端面板(31)には、図5に示すように、4つの開口(31a〜31d)が形成され、各開口(31a〜31d)には、それぞれ開閉手段である第5ダンパ(35)、第6ダンパ(37)、第7ダンパ(39)および第8ダンパ(41)が設けられている。上記4つの開口(31a〜31d)は、行列方向に近接して位置し、つまり、上下左右に2つずつ升目状に配置され、第5の開口(31a)と第7の開口(31c)とが第1熱交換室(69)に開口し、第6の開口(31b)と第8の開口(31d)とが第2熱交換室(73)に開口している。
上記第5の開口(31a)は、第2流入路(57)と第1熱交換室(69)とを連通させ、上記第7の開口(31c)は、第2流出路(59)と第1熱交換室(69)とを連通させている。また、上記第6の開口(31b)は、第2流入路(57)と第2熱交換室(73)とを連通させ、上記第8の開口(31d)は、第2流出路(59)と第2熱交換室(73)とを連通させている。
また、上記調湿装置(1)は、除湿運転と加湿運転とが切り換わるように構成されている。
例えば、除湿運転時において、上記調湿装置(1)は、冷媒が蒸発する第2熱交換器(7)または第1熱交換器(5)を流れる空気の水分を吸着剤で吸着し、冷媒が凝縮する第1熱交換器(5)または第2熱交換器(7)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、上記吸着剤で除湿された空気を室内に供給するように冷媒回路(2)の冷媒循環およびダンパ(47〜53,35〜41)による空気流通を切り換える。
一方、加湿運転時において、上記調湿装置(1)は、冷媒が蒸発する第1熱交換器(5)または第2熱交換器(7)を流れる空気の水分を吸着剤で吸着し、冷媒が凝縮する第2熱交換器(7)または第1熱交換器(5)を流れる空気に水分を放出させて吸着剤を再生し、上記吸着剤で加湿された空気を室内に供給するように冷媒回路(2)の冷媒循環およびダンパ(47〜53,35〜41)による空気流通を切り換える。
−熱交換器の構成および吸着剤の担持方法−
上記第1熱交換器(5)および第2熱交換器(7)は、上述したように、アルミニウム製のフィン(13)と銅製の伝熱管(15)とを備えている。このフィン(13)および伝熱管(15)は、外表面に形成された耐食性皮膜層を有している。そして、この耐食性皮膜層は、表面が粗面に形成されている。
上記フィン(13)および伝熱管(15)の耐食性皮膜層上には、図6に示すように、吸着剤であるゼオライトの結晶(100)を析出して成る吸着剤層(101)が形成されている(耐食性皮膜層は図示せず)。この吸着剤層(101)は、水熱合成法によってゼオライトの結晶(100)を耐食性皮膜層の表面に直接析出させたものであって、バインダーを用いることなくゼオライトの結晶がフィン(13)および伝熱管(15)の耐食性皮膜層上に固着されている。
ここで、上記ゼオライトの担持方法について説明する。先ず、上記フィン(13)と伝熱管(15)とによって組み立てられた熱交換本体(11)を洗浄し、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に付着している油脂等を除去する。その後、洗浄したフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に耐食性皮膜層を形成し、この耐食性皮膜層の表面に粗面化の表面処理を施す。なお、上記耐食性皮膜層としては、酸化膜、化成処理膜および無電解ニッケルメッキ皮膜などが挙げられる。例えば、上記酸化膜層の形成には、陽極酸化法(アルマイト)が用いられる。
次に、ケイ酸ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウム水溶液との混合溶液を調製する。この混合溶液は、強アルカリ性の水溶液に構成されている。なお、上記混合溶液は、これに限らず、例えばアルミニウム源に水酸化アルミニウムと水酸化ナトリウムとを混ぜた混合溶液であってもよい。
この調製した混合溶液を容器に入れ、熱交換本体(11)を容器中の混合溶液に浸漬して容器を密封する。その際、上記フィン(13)および伝熱管(15)は、表面に耐食性皮膜層を有しているため、強アルカリ性の混合溶液によってフィン(13)および伝熱管(15)自体が溶けて損傷する恐れがない。続いて、密封した容器の混合溶液を加熱すると、容器内で反応が進行し、フィン(13)および伝熱管(15)の耐食性皮膜層の表面にゼオライトの結晶(100)が析出する。なおも加熱を続けると、フィン(13)等の耐食性皮膜層の表面に析出したゼオライトの結晶(100)が成長する。そして、上記フィン(13)および伝熱管(15)の耐食性皮膜層上に多数のゼオライトの結晶(100)から成る吸着剤層(101)が形成されて吸着剤の担持が完了する(図6参照)。なお、上記熱交換本体(11)を混合溶液に浸漬する前に、予めフィン(13)等の表面にゼオライトの種結晶を付着させてもよい。その場合、水熱合成法において、析出したゼオライトの結晶(100)を早く成長させることができる。
ところで、上記フィン(13)等の耐食性皮膜層の表面にゼオライトの結晶(100)が析出する過程では、フィン(13)等の耐食性皮膜層の表面が粗面に形成されているので、析出したゼオライトの結晶(100)が滑り落ちることなく耐食性皮膜層の表面に確実に付着する。したがって、上記吸着剤層(101)が耐食性皮膜層の表面に強固に固定され、ゼオライトがフィン(13)および伝熱管(15)に確実に担持される。
また、上記吸着剤層(101)は、多数の微小なゼオライトの結晶(100)によって形成されているので、従来のようなバインダーを用いて担持させた場合と比べて露出したゼオライトの表面積が大きくなり、ゼオライトと空気との接触面積が大きくなる。さらに、上記吸着剤層(101)において、ゼオライトの結晶(100)同士の間に空隙が形成されるようにすると、ゼオライトと空気との接触面積が一層大きくなる。
−運転動作−
次に、上述した調湿装置(1)の運転動作について説明する。この調湿装置(1)は、第1空気と第2空気とを取り込み、除湿運転と加湿運転とを切り換えて行う。また、上記調湿装置(1)は、第1動作と第2動作とを交互に繰り返すことにより、除湿運転および加湿運転を連続的に行う。また、上記調湿装置(1)は、全換気モードの除湿運転および加湿運転と、循環モードの除湿運転および加湿運転とを行う。
〈全換気モードの除湿運転〉
この全換気モードの除湿運転は、室外空気OAを第1空気として取り込み室内に供給する一方、室内空気RAを第2空気として取り込み室外に排出する運転である。
(第1動作)
上記第1動作では、第2熱交換器(7)での吸着動作と、第1熱交換器(5)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第1動作では、第2熱交換器(7)に室外空気OA中の水分が吸着され、第1熱交換器(5)から脱着した水分が室内空気RAに付与される。
具体的に、上記第1動作では、四路切換弁(4)が図1(A)に示す状態に切り換えられる。つまり、冷媒回路(2)における第1熱交換器(5)が凝縮器として、第2熱交換器(7)が蒸発器として機能する。また、上記第2ダンパ(49)、第3ダンパ(51)第8ダンパ(41)および第5ダンパ(35)を開き、第1ダンパ(47)、第4ダンパ(53)、第6ダンパ(37)および第7ダンパ(39)を閉じる。
図7に示すように、上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室内空気RAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、開口(33c)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
一方、上記第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室外空気OAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、開口(31d)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
次に、上記冷媒回路(2)における冷媒循環について説明する。上記圧縮機(3)を駆動すると、該圧縮機(3)で圧縮された高温高圧の冷媒が四路切換弁(4)を経て第1熱交換器(5)に流れる。この第1熱交換器(5)において、冷媒は放熱して凝縮し、この冷媒の放熱によって第1熱交換器(5)の吸着剤が加熱され、吸着剤から水分が脱着して吸着剤が再生される。
そして、上記第1熱交換器(5)で凝縮した冷媒は、膨張弁(6)で減圧され、第2熱交換器(7)に流れる。この第2熱交換器(7)において、冷媒は吸着剤が水分を吸着する際に発生する吸着熱を吸熱して蒸発する。この冷媒の吸熱によって吸着剤が冷却される。上記蒸発した冷媒は、再び圧縮機(3)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
(第2動作)
上記第1動作を行った後、冷媒回路(2)の冷媒循環を切り換えることにより第2動作を行う。この第2動作では、第1熱交換器(5)での吸着動作と、第2熱交換器(7)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第2動作では、第1熱交換器(5)に室外空気OA中の水分が吸着され、第2熱交換器(7)から脱着した水分が室内空気RAに付与される。
具体的に、上記第2動作では、四路切換弁(4)が図1(B)に示す状態に切り換えられる。つまり、冷媒回路(2)における第1熱交換器(5)が蒸発器として、第2熱交換器(7)が凝縮器として機能する。また、上記第1ダンパ(47)、第4ダンパ(53)、第7ダンパ(39)および第6ダンパ(37)を開き、第3ダンパ(51)、第2ダンパ(49)、第5ダンパ(35)および第8ダンパ(41)を閉じる。
図8に示すように、上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室内空気RAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、開口(33d)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
一方、上記第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室外空気OAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、開口(31c)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
次に、上記冷媒回路(2)における冷媒循環について説明する。上記圧縮機(3)を駆動すると、該圧縮機(3)で圧縮された高温高圧の冷媒が四路切換弁(4)を経て第2熱交換器(7)に流れる。この第2熱交換器(7)において、冷媒は放熱して凝縮し、この冷媒の放熱によって第2熱交換器(7)の吸着剤が加熱され、吸着剤から水分が脱着して吸着剤が再生される。
そして、上記第2熱交換器(7)で凝縮した冷媒は、膨張弁(6)で減圧され、第1熱交換器(5)に流れる。この第1熱交換器(5)において、冷媒は吸着剤が水分を吸着する際に発生する吸着熱を吸熱して蒸発する。この冷媒の吸熱によって吸着剤が冷却される。上記蒸発した冷媒は、再び圧縮機(3)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
上記第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の除湿を連続的に行う。
〈全換気モードの加湿運転〉
この全換気モードの加湿運転は、室内空気RAを第1空気として取り込み室外に排出する一方、室外空気OAを第2空気として取り込み室内に供給する運転である。
(第1動作)
上記第1動作では、第2熱交換器(7)での吸着動作と、第1熱交換器(5)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第1動作では、第2熱交換器(7)に室内空気RA中の水分が吸着され、第1熱交換器(5)から脱着した水分が室外空気OAに付与される。
具体的に、上記第1動作では、四路切換弁(4)が図1(A)に示す状態に切り換えられる。つまり、冷媒回路(2)における第1熱交換器(5)が凝縮器として、第2熱交換器(7)が蒸発器として機能する。また、上記第1ダンパ(47)、第4ダンパ(53)、第7ダンパ(39)および第6ダンパ(37)を開き、第3ダンパ(51)、第2ダンパ(49)、第5ダンパ(35)および第8ダンパ(41)を閉じる。
図9に示すように、上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室内空気RAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、開口(33d)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
一方、上記第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室外空気OAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、開口(31c)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
次に、上記冷媒回路(2)における冷媒循環について説明する。上記圧縮機(3)を駆動すると、該圧縮機(3)で圧縮された高温高圧の冷媒が四路切換弁(4)を経て第1熱交換器(5)に流れる。この第1熱交換器(5)において、冷媒は放熱して凝縮し、この冷媒の放熱によって第1熱交換器(5)の吸着剤が加熱され、吸着剤から水分が脱着して吸着剤が再生される。
そして、上記第1熱交換器(5)で凝縮した冷媒は、膨張弁(6)で減圧され、第2熱交換器(7)に流れる。この第2熱交換器(7)において、冷媒は吸着剤が水分を吸着する際に発生する吸着熱を吸熱して蒸発する。この冷媒の吸熱によって吸着剤が冷却される。上記蒸発した冷媒は、再び圧縮機(3)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
(第2動作)
上記第1動作を行った後、冷媒回路(2)の冷媒循環を切り換えることにより第2動作を行う。この第2動作では、第1熱交換器(5)での吸着動作と、第2熱交換器(7)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第2動作では、第1熱交換器(5)に室内空気RA中の水分が吸着され、第2熱交換器(7)から脱着した水分が室外空気OAに付与される。
具体的に、上記第2動作では、四路切換弁(4)が図1(B)に示す状態に切り換えられる。つまり、冷媒回路(2)における第1熱交換器(5)が蒸発器として、第2熱交換器(7)が凝縮器として機能する。また、上記第2ダンパ(49)、第3ダンパ(51)、第8ダンパ(41)および第5ダンパ(35)を開き、第4ダンパ(53)、第1ダンパ(47)、第6ダンパ(37)および第7ダンパ(39)を閉じる。
図10に示すように、上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室内空気RAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、排出空気EAとなり、開口(33c)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
一方、上記第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室外空気OAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、調湿空気SAとなり、開口(31d)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
次に、上記冷媒回路(2)における冷媒循環について説明する。上記圧縮機(3)を駆動すると、該圧縮機(3)で圧縮された高温高圧の冷媒が四路切換弁(4)を経て第2熱交換器(7)に流れる。この第2熱交換器(7)において、冷媒は放熱して凝縮し、この冷媒の放熱によって第2熱交換器(7)の吸着剤が加熱され、吸着剤から水分が脱着して吸着剤が再生される。
そして、上記第2熱交換器(7)で凝縮した冷媒は、膨張弁(6)で減圧され、第1熱交換器(5)に流れる。この第1熱交換器(5)において、冷媒は吸着剤が水分を吸着する際に発生する吸着熱を吸熱して蒸発する。この冷媒の吸熱によって吸着剤が冷却される。上記蒸発した冷媒は、再び圧縮機(3)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
上記第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の加湿を連続的に行う。
〈循環モードの除湿運転〉
この循環モードの除湿運転は、室内空気RAを第1空気として取り込み室内に供給する一方、室外空気OAを第2空気として取り込み室外に排出する運転である。尚、上記冷媒回路(2)の冷媒循環については、上述した全換気モードと同じであるので、説明を省略する。
(第1動作)
上記第1動作では、第2熱交換器(7)での吸着動作と、第1熱交換器(5)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第1動作では、第2熱交換器(7)に室内空気RA中の水分が吸着され、第1熱交換器(5)から脱着した水分が室外空気OAに付与される。
この第1動作時には、第1ダンパ(47)、第3ダンパ(51)、第6ダンパ(37)および第8ダンパ(41)を開き、第2ダンパ(49)、第4ダンパ(53)、第5ダンパ(35)および第7ダンパ(39)を閉じる。
上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室外空気OAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、開口(33c)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
一方、上記第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室内空気RAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、開口(31d)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
(第2動作)
上記第1動作を行った後、第2動作を行う。この第2動作では、第1熱交換器(5)での吸着動作と、第2熱交換器(7)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第2動作では、第1熱交換器(5)に室内空気RA中の水分が吸着され、第2熱交換器(7)から脱着した水分が室外空気OAに付与される。
この第2動作時には、第2ダンパ(49)、第4ダンパ(53)、第5ダンパ(35)および第7ダンパ(39)を開き、第1ダンパ(47)、第3ダンパ(51)、第6ダンパ(37)および第8ダンパ(41)を閉じる。
上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室外空気OAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、開口(33d)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
一方、上記第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室内空気RAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、開口(31c)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
上記第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の除湿を連続的に行う。
〈循環モードの加湿運転〉
この循環モードの加湿運転は、室外空気OAを第1空気として取り込み室外に排出する一方、室内空気RAを第2空気として取り込み室内に供給する運転である。尚、上記冷媒回路(2)の冷媒循環については、上述した全換気モードと同じであるので、説明を省略する。
(第1動作)
上記第1動作では、第2熱交換器(7)での吸着動作と、第1熱交換器(5)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第1動作では、第2熱交換器(7)に室外空気OA中の水分が吸着され、第1熱交換器(5)から脱着した水分が室内空気RAに付与される。
この第1動作時には、第2ダンパ(49)、第4ダンパ(53)、第5ダンパ(35)および第7ダンパ(39)を開き、第1ダンパ(47)、第3ダンパ(51)、第6ダンパ(37)および第8ダンパ(41)を閉じる。
上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室内空気RAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、開口(31c)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
一方、上記第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室外空気OAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、開口(33d)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
(第2動作)
上記第1動作を行った後、第2動作を行う。この第2動作では、第1熱交換器(5)での吸着動作と、第2熱交換器(7)での再生(脱着)動作とが行われる。つまり、上記第2動作では、第1熱交換器(5)に室外空気OA中の水分が吸着され、第2熱交換器(7)から脱着した水分が室内空気RAに付与される。
この第2動作時には、第1ダンパ(47)、第3ダンパ(51)、第6ダンパ(37)および第8ダンパ(41)を開き、第2ダンパ(49)、第4ダンパ(53)、第5ダンパ(35)および第7ダンパ(39)を閉じる。
上記状態で、第1ファン(79)および第2ファン(77)を駆動すると、第2吸込口(21)より流入した室内空気RAは、第2流入路(57)を流れ、開口(31b)から第2熱交換室(73)に流れる。この第2熱交換室(73)の第2熱交換器(7)において、室内空気RAは、フィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤から脱着した水分が放出されて加湿される。この加湿された室内空気RAは、調湿空気SAとなり、開口(31d)から第2流出路(59)に流れ、第2ファン(77)を介して第2吹出口(25)より室内に供給される。
一方、上記第1吸込口(19)より流入した室外空気OAは、第1流入路(63)を流れ、開口(33a)から第1熱交換室(69)に流れる。この第1熱交換室(69)の第1熱交換器(5)において、室外空気OAは、水分がフィン(13)および伝熱管(15)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。この除湿された室外空気OAは、排出空気EAとなり、開口(33c)から第1流出路(65)に流れ、第1ファン(79)を介して第1吹出口(23)より室外に排出される。
上記第2動作を行った後、再び第1動作を行う。そして、この第1動作と第2動作とを繰り返して室内の加湿を連続的に行う。
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態1によれば、バインダーを用いずに吸着剤であるゼオライトをフィン(13)や伝熱管(15)の表面に担持させることができるので、従来のように殆どのゼオライトがバインダーで覆われて空気と接触できなくなるという状態を回避でき、殆どのゼオライトを熱交換器(5,7)を流れる空気と接触させることができる。つまり、上記フィン(13)等に設けたゼオライトのうち水分を吸脱着できるものの割合を大幅に増大させることができる。これにより、ゼオライトが吸脱着できる水分の量を大幅に増大させることができる。この結果、吸着素子としての熱交換器(5,7)の高性能化を図ることができる。
また、粘性の高いバインダーを用いなくてもよいことから、小さな隙間に吸着剤(100)を担持させる際の目詰まり等の恐れがないので、微小部分や隙間部における吸着剤(100)の担持を容易に行うことができる。したがって、上記フィン(13)同士の間隔を小さくすることができ、熱交換器(5,7)の小型化を図ることができる。
また、上記耐食性皮膜層の表面を粗面に形成するようにしたため、析出したゼオライトを耐食性皮膜層の表面に強固に付着させることができる。これにより、上記フィン(13)および伝熱管(15)の外表面にゼオライトを強固に担持させることができる。
また、上記吸着剤層(101)を水熱合成法によって形成するようにしたので、ゼオライトを確実に析出させることができる。これにより、上記フィン(13)等の表面に吸着剤層(101)を効率よく形成することができる。
また、上記フィン(13)および伝熱管(15)の外表面を耐食性皮膜層に形成するようにしたため、水熱合成法における強アルカリ性溶液からフィン(13)等を確実に保護することができる。
《発明の実施形態2》
本実施形態2は、本発明に係る調湿装置を備え、室内の冷暖房を行うと共に、暖房時には室内の加湿を行うように構成された空調機である。
図11に示すように、上記空調機は、室内機(210)および室外機(215)を備えている。上記室内機(210)は、室内熱交換器(211)と室内ファン(212)とを有し、室内の壁面に取り付けられている。一方、上記室外機(215)は、室外に設置されている。この室外機(215)には、図示しないが、圧縮機、冷媒の膨張機構、室外熱交換器および室外ファン等の機器が収納されている。そして、上記室内機(210)と室外機(215)とは、一対の冷媒の連絡配管(216)によって接続されている。
上記室内熱交換器(211)と共に、圧縮機、膨張機構および室外熱交換器が連絡配管(216)等によって接続されて冷媒回路が構成されている。この冷媒回路は、図示しない四路切換弁を備え、冷媒循環が可逆に構成されている。そして、上記冷媒回路では、冷媒が循環して冷却動作とヒートポンプ動作とが切り換わって行われる。
上記室外機(215)には、調湿装置を構成する加湿ユニット(220)が一体に形成されている。この加湿ユニット(220)は、空気ダクト(221)を介して室内機(210)に接続されている。上記空気ダクト(221)は、一端が加湿ユニット(220)に接続され、他端が室内機(210)に接続されている。この空気ダクト(221)の他端は、室内機(210)の内部における室内熱交換器(211)の上流に開口している。
図12に示すように、上記加湿ユニット(220)には、吸着ロータ(222)、除湿流路(223)、再生流路(225)および再生用ヒータ(226)が設けられている。このうち、再生用ヒータ(226)は、空気を加熱するための加熱器を構成している。
上記吸着ロータ(222)は、本発明に係る吸着素子を構成している。この吸着ロータ(222)は、扁平な円環状のロータ本体(222a)を備えている。このロータ本体(222a)の内円部には、全体に亘ってアルミニウム製の通路形成部材(222b)が設けられている。この通路形成部材(222b)は、段ボール状に形成され、空気を流すための多数の通路がロータ本体(222a)の厚さ方向に貫通している。上記通路形成部材(222b)およびロータ本体(222a)は、それぞれ本発明に係るアルミニウム製基材およびアルミニウム製基材を有する構造体を構成している。
上記通路形成部材(222b)の外表面には、耐食性皮膜層が形成されている。そして、この耐食性皮膜層の表面には、吸着剤であるゼオライトの結晶(100)を析出して成る吸着剤層(101)が形成されている。これらの点は、上述した実施形態1における熱交換器(5,7)のフィン(13)等と同様である。また、上記ゼオライトの担持方法も、実施形態1の場合と同様である。
上記吸着ロータ(222)は、除湿流路(223)および再生流路(225)の両方を横断するように配置されている。また、上記吸着ロータ(222)は、図示しないモータによって回転駆動され、除湿流路(223)と再生流路(225)との間を移動するように構成されている。
具体的に、上記吸着ロータ(222)は、除湿ゾーン(231)、再生ゾーン(232)および熱回収ゾーン(233)の3つのゾーンに区分けされている。この各ゾーン(231,232,233)は、吸着ロータ(222)と同心の扇形の部分である。そして、上記吸着ロータ(222)は、モータによって回転駆動されることにより、除湿ゾーン(231)、再生ゾーン(232)および熱回収ゾーン(233)を順次移動する。
上記除湿流路(223)は、室外空気を除湿ゾーン(231)に供給し、その後室外に排出するように構成されている。具体的に、上記除湿流路(223)は、入口端および出口端が別個に室外に開口している。また、この除湿流路(223)には、吸着ロータ(222)の上流側に除湿側ファン(224)が設けられている。この除湿側ファン(224)を駆動すると、除湿流路(223)に室外空気が取り込まれ、除湿ゾーン(231)に送られて吸着ロータ(222)を流通し、その後室外に排出される。
上記再生流路(225)は、第1流路(241)、第2流路(242)および第3流路(243)により構成されている。
上記第1流路(241)は、熱回収ゾーン(233)に被加湿空気を供給するように構成されている。具体的に、上記第1流路(241)の入口端は、室外に開口している。また、この第1流路(241)には、再生側ファン(227)が設けられている。この再生側ファン(227)を駆動すると、第1流路(241)に室外空気が取り込まれ、被加湿空気として熱回収ゾーン(233)に送られて吸着ロータ(222)を流通する。
上記第2流路(242)は、被加湿空気を熱回収ゾーン(233)から再生ゾーン(232)へ送るように構成されている。具体的に、上記第2流路(242)の途中には、再生用ヒータ(226)が設けられている。この第2流路(242)では、熱回収ゾーン(233)から出た被加湿空気が再生用ヒータ(226)によって加熱され、再生ゾーン(232)に送られて吸着ロータ(222)を流通する。
上記第3流路(243)は、再生ゾーン(232)から出た被加湿空気を空気ダクト(221)に導くように構成されている。つまり、再生ゾーン(232)において吸着ロータ(222)を流通した被加湿空気は、第3流路(243)を流れて空気ダクト(221)に送り込まれる。
−運転動作−
まず、暖房運転時の動作について説明する。この暖房運転では、ヒートポンプ動作による室内空気の加熱と、加湿ユニット(220)で加湿された被加湿空気の供給との両方が行われる。
上記空調機の冷媒回路では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、室内熱交換器(211)に流入し、室内ファン(212)によって取り込まれた室内空気と熱交換して凝縮する。一方、上記室内空気は、冷媒の凝縮熱によって加熱されて室内に供給される。
上記加湿ユニット(220)においては、除湿側ファン(224)および再生側ファン(227)を駆動すると共に、再生用ヒータ(226)に通電する。また、図示しないモータを駆動し、吸着ロータ(222)を図9に白抜きの矢印で示す方向に回転させる。
まず、室外空気が除湿側ファン(224)によって除湿流路(223)に取り込まれる。この取り込まれた室外空気は、除湿ゾーン(231)に送られて吸着ロータ(222)の通路形成部材(222b)を貫通して流れる。その際、室外空気は、水分が通路形成部材(222b)の外表面に担持された吸着剤に吸着されて除湿される。つまり、上記吸着ロータ(222)は、除湿ゾーン(231)にて室外空気から吸湿する。この除湿された室外空気は、除湿ゾーン(231)から出て室外に排出される。また、上記除湿ゾーン(231)にて吸湿した吸着ロータ(222)の部分は、該吸着ロータ(222)の回転に伴って再生ゾーン(232)へ移動する。
一方、上記再生流路(225)の第1流路(241)には、再生側ファン(227)によって室外空気が取り込まれる。この取り込まれた室外空気は、被加湿空気として熱回収ゾーン(233)に送られて吸着ロータ(222)の通路形成部材(222b)を貫通して流れる。その後、被加湿空気は、第2流路(242)を流れて再生用ヒータ(226)によって加熱された後、再生ゾーン(232)に送られて吸着ロータ(222)の通路形成部材(222b)を貫通して流れる。そして、この被加湿空気は、第3流路(243)を経て空気ダクト(221)に流れる。
ここで、上記再生ゾーン(232)では、通路形成部材(222b)の吸着剤が高温の被加湿空気によって加熱されることにより、該通路形成部材(222b)の吸着剤から除湿ゾーン(231)にて吸着された水分が脱着し、該吸着剤が再生される。そして、上記再生ゾーン(232)では、吸着剤から脱着した水分が被加湿空気に付与され、該被加湿空気が加湿される。つまり、上記吸着ロータ(222)は、再生ゾーン(232)にて被加湿空気に対して放湿する。また、上記再生ゾーン(232)にて放湿した吸着ロータ(222)の部分は、該吸着ロータ(222)の回転に伴って熱回収ゾーン(233)へ移動する。
上記熱回収ゾーン(233)では、第1流路(241)に取り込まれた低温(例えば、7℃程度)の被加湿空気が再生ゾーン(232)にて加熱された通路形成部材(222b)の吸着剤と接触する。これにより、被加湿空気が吸着剤の持つ熱を回収して予熱されると共に、除湿ゾーン(231)へ移動していく吸着ロータ(222)の部分が予め冷却される。そして、この冷却された吸着ロータ(222)の部分は、該吸着ロータ(222)の回転に伴って再び除湿ゾーン(231)へ移動する。
以上のように、上記再生流路(225)を流れる被加湿空気は、熱回収ゾーン(233)で予熱され、再生用ヒータ(226)によって加熱された後、再生ゾーン(232)で加湿される。そして、この加湿された被加湿空気は、第3流路(243)から空気ダクト(221)に流れ、室内機(210)から室内に供給される。
次に、冷房運転時の動作について説明する。この冷房運転では、冷却動作による室内空気の冷却のみが行われ、加湿ユニット(220)の運転は行われない。
上記空調機の冷媒回路では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、室外熱交換器に流入して凝縮し、膨張機構によって減圧された後、室内熱交換器(211)に流入する。この室内熱交換器(211)では、冷媒が室内ファン(212)によって取り込まれた室内空気と熱交換して蒸発する。一方、上記室内空気は、冷却されて室内に供給される。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態1において、フィン(13)を単に長方形板状に形成するようにしたが、長方形板の平面にいわゆる切り起こし部を多数設けてフィン(13)を構成するようにしてもよい。その場合、上記フィン(13)の表面積が増大するので、担持されるゼオライトの面積も増大し、吸着性能を向上させることができる。
また、上記各実施形態において、水熱合成法によってゼオライトの結晶(100)を析出するようにしたが、気相輸送法によってゼオライトの結晶(100)を析出するようにしてもよい。つまり、ゼオライトの結晶(100)をフィン(13)等の外表面に直接析出させる方法であって吸着剤としての性能を損なわない限り、如何なる方法であってもよい。
また、上記各実施形態において、フィン(13)等の耐食性皮膜層の粗面化を省略するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、各種物質を吸着させるものとして有用である。
実施形態1に係る調湿装置の冷媒回路図であり、(A)および(B)は、それぞれ第1動作時および第2動作時の状態を示すものである。 実施形態1に係る熱交換器を示す斜視図である。 上面板を省略したケーシングの平面図である。 図3のA−A線におけるケーシングの端面図である。 図3のB−B線におけるケーシングの端面図である。 実施形態1に係る熱交換器の要部を示す拡大断面図である。 除湿の第1動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。 除湿の第2動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。 加湿の第1動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。 加湿の第2動作を示し、上面板を省略したケーシングの平面図である。 実施形態2に係る空調機の全体構成図である。 実施形態2に係る加湿ユニットの概略構成図である。 従来の吸着素子の要部を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 調湿装置
5 第1熱交換器(吸着素子)
7 第2熱交換器(吸着素子)
11 熱交換本体(構造体)
13 フィン(アルミニウム製基材)
15 伝熱管
100 吸着剤(ゼオライトの結晶)
101 吸着剤層

Claims (8)

  1. アルミニウム製基材(13)を有する構造体(11)と、
    上記アルミニウム製基材(13)の表面に形成され、該アルミニウム製基材(13)に担持された吸着剤(100)を有する吸着剤層(101)とを備え、
    上記吸着剤(100)と空気とを接触させて該空気中の水分を吸着剤(100)に吸脱着させる吸着素子であって、
    上記吸着剤層(101)は、吸着剤(100)としてのゼオライトの結晶のみによって構成されている
    ことを特徴とする吸着素子。
  2. アルミニウム製基材(13)を有する構造体(11)と、
    上記アルミニウム製基材(13)の表面に形成され、該アルミニウム製基材(13)に担持された吸着剤(100)を有する吸着剤層(101)とを備え、
    上記吸着剤(100)と空気とを接触させて該空気中の水分を吸着剤(100)に吸脱着させる吸着素子であって、
    上記吸着剤層(101)は、吸着剤(100)としてのゼオライトの結晶をアルミニウム製基材(13)の表面に直接析出して形成されている
    ことを特徴とする吸着素子。
  3. 請求項1または2において、
    上記アルミニウム製基材(13)には、表面を粗面化する表面処理が施され、
    上記吸着剤層(101)は、表面処理後の表面に形成されている
    ことを特徴とする吸着素子。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、
    上記構造体(11)は、伝熱管(15)と、アルミニウム製基材としてのフィン(13)とを備えた熱交換器である
    ことを特徴とする吸着素子。
  5. 請求項4において、
    上記伝熱管(15)には、表面を粗面化する表面処理が施されると共に、該表面処理後の表面に吸着剤層(101)が形成されている
    ことを特徴とする吸着素子。
  6. 請求項1〜5の何れか1項において、
    上記吸着剤層(101)は、水熱合成法により形成されている
    ことを特徴とする吸着素子。
  7. 請求項6において、
    上記吸着剤層(101)が形成される構造体(11)の外表面は、耐食性皮膜層に形成されている
    ことを特徴とする吸着素子。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の吸着素子を備えた調湿装置であって、
    上記吸着素子で水分の吸脱着により生成した除湿空気または加湿空気を室内に供給する
    ことを特徴とする調湿装置。
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