JP2002265704A - 表面保護フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなるフィルム - Google Patents

表面保護フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなるフィルム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】エチレン系樹脂組成物を接着層とした自己粘着
型表面保護フィルムは、被着体に対して十分な初期粘着
性を有し、加熱処理などの熱履歴を受けた際にも粘着力
が上昇せず容易に剥離できる易剥離性を有し、かつ被着
体を汚染しない表面保護フィルム用エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体組成物を提供する。 【解決手段】メルトフローレートが0.5〜30g/1
0min、酢酸ビニル含量が3〜50質量%であるエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対し
て、ブルックフィールド粘度計を用いて180℃にて測
定した溶融粘度が5〜105mPa・s、酢酸ビニル含
量が10〜50質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重
合体(B)0.1〜15重量部からなる表面保護フィル
ム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の所属する技術分野】本発明は粘着性に優れる表
面保護フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物
に関するものである。さらに詳しくは、エチレン−酢酸
ビニル共重合体組成物を粘着層とした自己粘着型表面保
護フィルムに関し、合成樹脂板、銘板およびLCD表示
体などの表面保護用として、高い初期粘着性を必要とす
る場合や、印刷加工や真空成形加工、および樹脂板など
の加熱処理を伴う場合において良好な易剥離性を有する
表面保護フィルムが得られるエチレン−酢酸ビニル共重
合体組成物及びそれよりなるフィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】表面保護フィルムは、合成樹脂板、銘板
およびLCD表示体などの製品(以下被着体と記す)の
表面を、加工、輸送、あるいは保管時に生じる傷つき、
汚染、腐蝕などを防止することを目的に使用され、被着
体の加工後や消費者などが使用する際には剥離除去され
る。このため、表面保護フィルムは被着体の加工時など
では容易に剥離しない良好な初期粘着性と、被着体の使
用時には比較的容易に剥離する易剥離性が要求される。
【0003】このように表面保護フィルムは、常温で被
着体と貼り付けられた状態で運搬、保管されることに留
まらず、様々な熱履歴を受ける。例えば、被着体の生産
工程で被着体が高温のまま表面保護フィルムを貼付する
場合や、被着体に表面保護フィルムを貼付した状態で印
刷加工、真空成形などの2次加工を行う場合などが挙げ
られる。
【0004】従来、アクリル系粘着剤などを使用せず、
フィルム自体に粘着性能を持たせた自己粘着型の表面保
護フィルムにはエチレン−酢酸ビニル共重合体が用いら
れてきたが、該樹脂は良好な初期粘着性を有する反面、
前述の熱履歴を受けた場合、常温ではフィルム表面への
移行が困難な比較的分子量の大きなアセトキシ基を有す
るポリマーが、被着体の極性と加熱処理などの熱履歴に
よってフィルム表面に移行し、被着体から表面保護フィ
ルムが剥離困難となるいわゆる接着力昂進を生じてしま
う場合があり、その改良が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
した問題点に鑑み、被着体に対して十分な初期粘着性を
有し、加熱処理などの熱履歴を受けた際にも容易に剥離
できる易剥離性を有し、かつ被着体を汚染しない表面保
護フィルムが得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体組
成物及びそれよりなるフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、特定のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(A)に対し、特定のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(B)を適量配合することにより、表面保護
フィルムの粘着層として用いた場合、良好な初期粘着性
を有し、加熱処理後の接着力昂進を大幅に抑制し、かつ
非着体の汚染を防止することが可能であることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、JIS K6730
で測定したメルトフローレートが0.5〜30g/10
min、酢酸ビニル含量が3〜50質量%であるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対して、
ブルックフィールド粘度計を用いて180℃にて測定し
た溶融粘度が5〜105mPa・s、酢酸ビニル含量が
10〜50質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体
(B)0.1〜15重量部からなる表面保護フィルム用
エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなる
フィルムに関するものである。
【0008】以下に、本発明について、更に詳細に説明
する。 (1)エチレン−酢酸ビニル共重合体(A) 本発明を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
は、以下、を満足するものである。
【0009】メルトフローレート(MFR) 本発明にて用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体
(A)は、JIS K6730によるMFRが0.5〜
30g/10min、好ましくは1.0〜20g/10
minの物性を示すものである。該MFRが0.5g/
10min未満である場合、フィルム加工に供した際
に、溶融粘度が高く成形性が劣り好ましくない。また、
該MFRが30g/10minを超えるものは溶融張力
が小さく、空冷インフレーション成形法、水冷インフレ
ーション成形法、キャスト成形等の際、安定して製膜で
きないばかりか、フィルムの衝撃強度等が損なわれる恐
れがあるため好ましくない。
【0010】酢酸ビニル含量 本発明にて用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体
(A)は、酢酸ビニル含量が3〜50質量%、好ましく
は5〜30質量%を示すものである。該酢酸ビニル含量
が3質量%未満である場合、表面保護フィルムの粘着層
として必須の性能である初期粘着性が十分に得られず好
ましくない。また、該酢酸ビニル含量が50質量%を超
えるものは、本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(B)をブレンドしても、加熱処理後の接着力昂進が大
きいため好ましくない。 (2)エチレン−酢酸ビニル共重合体(B) 本発明を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)
は、以下、を満足するものである。
【0011】溶融粘度 本発明にて用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体
(B)は、日本接着剤工業会規格「ホットメルト接着剤
試験方法」JAI 74.2 B法により定められた、
ブルックフィールド型二重円筒回転粘度計により180
℃にて測定された溶融粘度が5〜105mPa・s、好
ましくは102〜104mPa・sの物性を示すものであ
る。
【0012】該溶融粘度が5mPa・s未満である場
合、表面保護フィルムとして使用した際に、常温雰囲気
下においてもフィルム表面にブリードし、初期粘着性を
低下させ、被着体の表面をも汚染してしまうため好まし
くない。また、該溶融粘度が105mPa・sを超える
ものは表面保護フィルムとして、加熱処理を受けた際に
接着力が昂進してしまうため好ましくない。
【0013】酢酸ビニル含量 本発明にて用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体
(B)は、酢酸ビニル含量が10〜50質量%、好まし
くは12〜42質量%を示すものである。該酢酸ビニル
含量が10質量%未満である場合、表面保護フィルムの
粘着層として必須の性能である初期粘着性を低下させて
しまうため好ましくない。また、該酢酸ビニル含量が5
0質量%を超えるものは表面保護フィルムの粘着層とし
て、加熱処理後の接着力昂進を十分に抑制することがで
きないため好ましくない。 (3)エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)/エチレン
−酢酸ビニル共重合体(B)の量比 本発明にて用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体
(A)とエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)の配合割
合は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)が100重
量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)が
0.1〜15重量部、好ましくは0.1〜5重量部であ
る。エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)の配合割合が
0.1重量部未満の場合、表面保護フィルムの粘着層と
して加熱処理後の接着力昂進を十分に抑制することがで
きず、また、15重量部を超える場合は被着体を汚染す
るため好ましくない。
【0014】また、粘着特性を損なわない範囲内で必要
に応じて、他のオレフィン系重合体、例えば、低密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン・アクリル
酸エステル共重合体、エチレン・α―オレフィン共重合
体、ポリプロピレンなどを配合したものでもかまわな
い。 (4)製造方法 本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物は、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(A)及びエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(B)よりなるものであり、そのようなエ
チレン−酢酸ビニル共重合体組成物は一般的にエチレン
と酢酸ビニルの共重合よりなるものである。そしてその
重合方法は、特に限定するものでなく、例えば高圧法に
よるラジカル重合法を挙げることができる。
【0015】本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体組
成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のペレッ
トとエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)のペレットと
をドライブレンドしたものであっても良いし、押出機で
溶融混錬したものでも良い。
【0016】また、本発明のエチレン−酢酸ビニル共重
合体組成物は、必要に応じて酸化防止剤、難燃剤、顔
料、粘着付与剤、耐熱付与剤等、表面保護フィルムの粘
着層用の樹脂組成物に使用される添加剤を添加したもの
でもかまわない。 (5)フィルム加工 本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物よりなる
フィルムは、通常の空冷インフレーション成形法、水冷
インフレーション成形法、キャスト成形等の公知の成形
方法を用いることができる。また、フィルム化する際に
は単層フィルムに限らず、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどの熱可塑性樹脂もしくはこれらの混合体を基材層
として、二層ないし三層以上の共押出フィルムとするこ
ともできる。
【0017】なお、本発明のエチレン−酢酸ビニル共重
合体よりなるフィルムは、例えば低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・α
―オレフィン共重合体、ポリプロピレン、アイオノマ
ー、ビニル系重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
ビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合
体等からなる基材と接着剤などにより積層することがで
きる。 (6)用途 この様にしてえられた表面保護フィルムは、合成樹脂
板、銘板およびLCD表示体などの被着体の表面を、加
工、輸送、あるいは保管時に生じる傷つき、汚染、腐蝕
などを防止するために用いられる。
【0018】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。
【0019】実施例1 MFRが3.0g/10min、酢酸ビニル含量が10
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン9A53A)100重量部
に対して、溶融粘度が4000mPa・s(MFRは2
200g/10min)、酢酸ビニル含量が28質量%
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(東ソー
(株)製 ウルトラセン727)を1.0重量部配合
し、タンブラー型ブレンダーにてドライブレンドしたペ
レットを50mmφ単軸押出機により150℃の温度で
溶融混錬し、エチレン−酢酸ビニル系共重合体組成物を
得た。
【0020】得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体組
成物を粘着層とし、低密度ポリエチレン(東ソー(株)
製 ペトロセン220K:MFR1.0g/10mi
n、密度0.932g/cm3)を基材層として、2台
の50mmφ押出機を有する2層キャスト成形機へ供給
し、粘着層側押出機の温度が150℃、基材層側押出機
の温度が180℃、両層の溶融レジンが合流するTダイ
スの温度を180℃とし、厚み比率が、粘着層(内層)
/基材層(外層)=1/2となる厚み60μmのフィル
ムを得た。
【0021】得られたフィルムを表面保護フィルムとし
て、アクリル樹脂板に、ピンチロールで貼り付け、以下
の方法で、初期粘着性、易剥離性、被着体の表面汚染を
以下の方法で評価し、その結果を表1に示す。 [物性の測定方法と性能の評価方法] 酢酸ビニル含量 JIS K6730に準拠して測定した。
【0022】メルトフローレート(MFR) JIS K6730に準拠し、試験温度190℃、試験
荷重21.18Nにて測定した。
【0023】溶融粘度 日本接着剤工業会規格「ホットメルト接着剤試験方法」
JAI7の4.2に定められたB法に従い測定した。
【0024】 装置:ブルックフィールド形二重円筒回転粘度計 温度:180℃ 試料量:10ml 初期粘着力 表面保護フィルムを、厚さ1mm、たて150mm、よ
こ100mmのアクリル樹脂板に常温で線圧=4.5k
g/cmのピンチロールで貼り付け、23℃で2時間状
態調整した後、剥離幅100mm、剥離角度180°、
引張速度300mm/分で剥離させた際に要する剥離強
度を測定した。
【0025】易剥離性 表面保護フィルムを、厚さ1mm、たて150mm、よ
こ100mmのアクリル樹脂板に常温で線圧=4.5k
g/cmのピンチロールで貼り付け、150℃に設定し
た熱風循環式オーブン中に15分放置した後、取り出し
て、常温で放冷させてから23℃で2時間状態調整した
後、アクリル樹脂板の上からフィルムを所定幅にカット
し、剥離幅25mm、剥離角度180°、引張速度30
0mm/分で剥離させた際に要する剥離強度を測定し
た。
【0026】被着体の表面汚染 表面保護フィルムを、厚さ1mm、たて150mm、よ
こ100mmのアクリル板、樹脂板に常温で線圧=4.
5kg/cmのピンチロールで貼り付け、50℃に設定
した熱風循環式オーブン中に30日放置した後、取り出
して、常温で放冷させてから23℃で2時間状態調整し
た後、表面保護フィルムを剥がし、その樹脂板の表面状
態を目視で観察し、表面状態が良好な場合は○、表面汚
染が認められた場合は×として評価した。
【0027】実施例2 MFRが9.0g/10min、酢酸ビニル含量が10
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン4A54A)100重量部
に対して、溶融粘度が4000mPa・s(MFRは2
200g/10min)、酢酸ビニル含量が28質量%
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(東ソー
(株)製 ウルトラセン727)を0.5重量部とした
以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。これ
を成形し、評価した。得られた結果は表1に示す通りで
ある。
【0028】実施例3 MFRが2.7g/10min、酢酸ビニル含量が15
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン0A66A)100重量部
に対して、溶融粘度が86000mPa・s(MFRは
150g/10min)、酢酸ビニル含量が28質量%
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(東ソー
(株)製 ウルトラセン720)を2.0重量部とした
以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。これ
を成形し、評価した。得られた結果は表1に示す通りで
ある。
【0029】実施例4 MFRが9.0g/10min、酢酸ビニル含量が10
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン4A54A)100重量部
に対して、溶融粘度が240mPa・s(MFRは26
500g/10min)、酢酸ビニル含量が14質量%
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(東ソー
(株)製 ウルトラセン7A55A)を1.0重量部と
した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
これを成形し、評価した。得られた結果は表1に示す通
りである。
【0030】比較例1 MFRが3.0g/10min、酢酸ビニル含量が10
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン9A53A)を粘着層とし
た以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。こ
れを成形し、評価した。得られた結果は表1に示す通り
であるが、易剥離性が不良となった。
【0031】比較例2 MFRが3.0g/10min、酢酸ビニル含量が10
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン9A53A)100重量部
に対して、溶融粘度が106mPa・s(MFRは18
g/10min)、酢酸ビニル含量が28質量%である
エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(東ソー(株)製
ウルトラセン710)を2.0重量部とした以外は、
実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。これを成形
し、評価した。得られた結果は表1に示す通りである
が、易剥離性が不良となった。
【0032】比較例3 MFRが3.0g/10min、酢酸ビニル含量が10
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン9A53A)100重量部
に対して、溶融粘度が4000mPa・s(MFRは2
200g/10min)、酢酸ビニル含量が28質量%
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(東ソー
(株)製 ウルトラセン727)を0.05重量部とし
た以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。こ
れを成形し、評価した。得られた結果は表1に示す通り
であるが、易剥離性が不良となった。
【0033】比較例4 MFRが3.0g/10min、酢酸ビニル含量が10
質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)(東
ソー(株)製 ウルトラセン9A53A)100重量部
に対して、溶融粘度が4000mPa・s(MFRは2
200g/10min)、酢酸ビニル含量が28質量%
であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)(東ソー
(株)製 ウルトラセン727)を20重量部とした以
外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。これを
成形し、評価した。得られた結果は表1に示す通りであ
るが、被着体の表面が汚染される結果となった。
【0034】
【表1】
【発明の効果】本発明のエチレン系樹脂組成物を接着層
とした自己粘着型表面保護フィルムは、従来のエチレン
−酢酸ビニル共重合体を用いたものと比べ、被着体に対
して十分な初期粘着性を有し、加熱処理などの熱履歴を
受けた際にも粘着力が上昇せず容易に剥離できる易剥離
性を有し、かつ被着体を汚染しないといった効果が認め
られ、被着体に表面保護フィルムを貼付した状態で印刷
加工、真空成形などの2次加工を行う用途を初めとして
広範囲にわたって極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15 AA88 AF45 AF58 BA01 BB02 BB09 BC01 4F100 AK06A AK68B AL01B AL05B AT00A BA02 BA07 EH20 GB90 JA06B JL06 JL13 JL14 YY00B 4J002 BB061 BB062 BF031 BF032 FD342 GF00 GJ00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】JIS K6730で測定したメルトフロ
    ーレートが0.5〜30g/10min、酢酸ビニル含
    量が3〜50質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合
    体(A)100重量部に対して、ブルックフィールド粘
    度計を用いて180℃にて測定した溶融粘度が5〜10
    5mPa・s、酢酸ビニル含量が10〜50質量%であ
    るエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)0.1〜15重
    量部からなることを特徴とする表面保護フィルム用エチ
    レン−酢酸ビニル共重合体組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のエチレン−酢酸ビニル共
    重合体組成物よりなることを特徴とする表面保護フィル
    ム。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のエチレン−酢酸ビニル共
    重合体組成物を、少なくとも一層以上有することを特徴
    とする表面保護フィルム。
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